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特許7236821照明具、照明装置、及び、照明具の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-02
(45)【発行日】2023-03-10
(54)【発明の名称】照明具、照明装置、及び、照明具の製造方法
(51)【国際特許分類】
   F21K 9/00 20160101AFI20230303BHJP
   F21K 9/232 20160101ALI20230303BHJP
   F21K 9/90 20160101ALI20230303BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20230303BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20230303BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230303BHJP
   F21Y 107/30 20160101ALN20230303BHJP
【FI】
F21K9/00 100
F21K9/232
F21K9/90
F21Y115:30
F21Y115:15
F21Y115:10
F21Y107:30
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2018115681
(22)【出願日】2018-06-19
(65)【公開番号】P2019220300
(43)【公開日】2019-12-26
【審査請求日】2021-06-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】弁理士法人クロスボーダー特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 源治
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-037342(JP,A)
【文献】特開2010-141200(JP,A)
【文献】特表2018-505532(JP,A)
【文献】特開2004-134249(JP,A)
【文献】特開2016-051582(JP,A)
【文献】国際公開第2014/010072(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21K 9/00
F21K 9/232
F21K 9/90
F21Y 107/30
F21Y 115/10
F21Y 115/15
F21Y 115/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の外郭部と、
前記外郭部の内周部に固定された発光素子と
を備え、
前記外郭部は、透光性を有する複数の基材が連結された基板であって、導電部が敷設されるとともに前記発光素子が前記導電部と電気的に接続された状態で実装された内面、及び、前記発光素子の非実装面である外面を有する基板により形成され、
前記複数の基材が連結された状態で、前記導電部は、隣接する基材に敷設された導電部と電気的に接続された状態になっており、
前記発光素子から発せられる光は、前記外郭部を透過して前記外郭部の外側に照射される照明具。
【請求項2】
筒状の外郭部と、
前記外郭部の内周部に固定された発光素子と
を備え、
前記外郭部は、透光性を有し、
前記外郭部は、導電部が敷設されるとともに前記発光素子が前記導電部と電気的に接続された状態で実装された実装面であり前記外郭部の内周部を形成した内面、及び、前記発光素子の非実装面であり前記外郭部の外周部を形成した外面とを有する基板を有し、
前記基板は、複数の基材が連結されることにより形成されているとともに、前記複数の基材が連結された状態で、隣接する前記基材に敷設された前記導電部どうしが電気的に接続された状態になっており、
前記発光素子は、前記発光素子からの光が前記内周部から離れる向きに発せられるように前記内周部に固定されており、
前記発光素子から発せられる光は、前記外郭部を透過して前記外郭部の外側に照射される照明具。
【請求項3】
前記発光素子は、対向する発光素子と光軸が一致しないように筒軸方向にずらした位置に配置されている請求項1又は2に記載の照明具。
【請求項4】
前記発光素子は、光軸が筒軸を通過しないように配置されている請求項1又は2に記載の照明具。
【請求項5】
前記外郭部は、複数面の多角柱形状をしている請求項1又は2に記載の照明具。
【請求項6】
記導電部は、透明素材を用いて形成される請求項1から5のいずれか1項に記載の照明具。
【請求項7】
前記外郭部の内部に光学部品を有する請求項1から6のいずれか1項に記載の照明具。
【請求項8】
筒状の外郭部と、
前記外郭部の内周部に固定された発光素子と
を備え、
前記外郭部は、透光性を有し、かつ、前記発光素子を配置する位置に固定穴を有し、
前記発光素子は、前記固定穴に嵌めこまれた状態で、前記発光素子からの光が前記内周部から外周部への向きに発せられるように前記内周部に固定されている照明具。
【請求項9】
筒状の外郭部と、
前記外郭部の外周部に固定された複数の発光素子と、
透明素材を用いて形成されるとともに前記外郭部の外周部に敷設され、前記複数の発光素子が電気的に接続された導電部と、
少なくとも前記複数の発光素子と前記複数の発光素子を電気的に接続した前記導電部とを覆うように前記外郭部に設けられた透光性を有する保護層とを備え、
前記外郭部は、前記外郭部の外周部を形成した外面と、前記外郭部の内周部を形成した内面とを有する基板により形成され、
前記発光素子から発せられる光は、前記保護層を透過して前記外郭部の外側に照射される照明具。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の照明具と、
前記照明具が取り付けられた照明器具とを備えた照明装置。
【請求項11】
外郭部と発光素子とを備えた照明具の製造方法において、
発光素子が搭載された一面と発光素子が搭載されていない他面とを有する複数の基材を製造し、
前記複数の基材を連結して、前記複数の基材の前記一面が内周部となり前記複数の基材の前記他面が外周部となる筒状の外郭部を形成する照明具の製造方法。
【請求項12】
外郭部と発光素子とを備えた照明具の製造方法において、
透光性を有する基板であって、前記発光素子が実装される内面と前記発光素子の非実装面となる外面とを有する基板により筒状の外郭部を製造し、
前記外郭部の内周部に発光素子を配置する照明具の製造方法。
【請求項13】
外郭部と発光素子と導電部とを備えた照明具の製造方法において、
前記外郭部の外周部を形成する外面と、前記外郭部の内周部を形成する内面とを有する基板により筒状の外郭部を製造し、
前記外郭部の外周部に発光素子を配置し、
前記外郭部の外周部に導電部を敷設し、
保護層を少なくとも前記発光素子と前記導電部とを覆うように前記外郭部に設ける照明具の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明具、照明装置、及び、照明具の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
LEDの寿命は、点灯したときの半導体のジャンクション温度(pn接合面の温度)に影響されることが多い。
【0003】
そこで、一般的にヒートシンクと呼ばれる部品でLEDの熱を放熱していることが多い。また、ヒートパイプと呼ばれる液体の移動を用いて熱を移動させ冷却している場合もある。さらにまた、ファンを用いて強制的に空気を循環させる手法も知られている。
【0004】
上記の冷却方式又は放熱方式はその冷却、放熱のための機構を付加しなければならず照明具の重量が増える。また、冷却、放熱のための機構による重量増加のために取り付け方法(設置方法)に制約が発生する。また、冷却、放熱のための機構のために、ランプ形状に制約が発生したり、発光方向(配光)が限定されたりする場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2014-216259号公報
【文献】特開2000-294002号公報
【文献】特開2015-125849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、軽量で放熱効果が高い照明具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一態様に係る照明具は、
筒状の外郭部と、
前記外郭部の内周部に固定された発光素子と
を備えた。
【発明の効果】
【0008】
この発明の一態様に係る照明具は、発光素子が外郭部に固定されているので、特別な放熱機構が不要になり、発光素子の熱を外郭部から効率的に放散させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施の形態1における照明具(照明ランプ)の斜視図。
図2】実施の形態1における照明具(照明ランプ)の3面図。 (a)側面図(正面図)、(b)上面図、(c)下面図。
図3】実施の形態1における照明具(照明ランプ)の断面図。 (a)縦断面図(AA断面図)、(b)横断面図(BB断面図)。
図4】実施の形態1における発光素子(光源、LED)の実装状態を示す拡大図。 (a)内面視図、(b)外面視図。
図5】実施の形態1における実装基材を示す図。 (a)斜視図、(b)側面図(長手方向視図)、(c)側面図(短手方向視図)。
図6】実施の形態1における発光素子(LED)の指向特性図。
図7】実施の形態1における照明具(照明ランプ)の照射(発光)の向きを示す図。
図8】実施の形態2における照明具(照明ランプ)の斜視図。
図9】実施形態1及び2における変形例を示す図(光軸をずらした図)。
図10】実施の形態3における照明具(照明ランプ)の斜視図。
図11】実施の形態4における照明具(照明ランプ)の斜視図。
図12】実施の形態5における照明具(照明ランプ)の斜視図。
図13】実施の形態6における照明具(照明ランプ)の斜視図。
図14】実施の形態7における照明具(照明ランプ)を示す図。
図15】実施の形態8における照明装置を示す図。
図16】実施の形態8における実装基材を示す図。 (a)斜視図、(b)側面図(長手方向視図)、(c)側面図(短手方向視図)。
図17】実施の形態8における変形例を示す図。
図18】実施の形態9における照明装置を示す図(道路灯を示す図)。
図19】実施の形態10における照明装置を示す図(街路灯を示す図)。
図20】実施の形態11における照明装置を示す図(高天井用照明器具を示す図)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されない。また、以下の図面では各構成部の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、実施の形態の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」、「後」、「表」、「裏」といった方向あるいは位置が示されている場合、それらの表記は、説明の便宜上、そのように記載しているだけであって、装置、器具、部品等の配置あるいは向き等を限定するものではない。
【0011】
実施の形態1.
***照明装置の構成の説明***
本実施の形態について、図1から図7を参照して説明する。
【0012】
<<照明具(照明ランプ100)の構成>>
図1は、実施の形態1における照明具(照明ランプ100)の斜視図である。
図2は、実施の形態1における照明具(照明ランプ)の3面図であり、(a)は側面図(正面図)、(b)は上面図、(c)は下面図である。
図3は、実施の形態1における照明具(照明ランプ)の断面図であり、(a)は縦断面図(AA断面図)、(b)は横断面図(BB断面図)である。
図4は、実施の形態1における発光素子(光源、LED)の実装状態を示す拡大図であり、(a)は内面視図、(b)は外面視図である。
図5は、実施の形態1における実装基材を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図(長手方向視図)、(c)は側面図(短手方向視図)である。
図6は、実施の形態1における発光素子(LED)の指向特性図である。
図7は、実施の形態1における照明具(照明ランプ)の照射(発光)の向きを示す図である。
【0013】
図1図7に示す照明具(照明ランプ100)は、照明装置のソケットに物理的に取り付けられ、照明具(照明ランプ100)の光源を点灯させる点灯装置に電気的に接続され点灯する。
照明装置については、後述する。
【0014】
<照明ランプ100>
照明ランプ100は、外郭部1と発光素子2とを有する。
外郭部1は、筒状のカバーである。
外郭部1は、内面に、配線パターン119を有する。
発光素子2は、外郭部1の内面に固定されている。
発光素子2は、配線パターン119に電気接続されるように実装される。
【0015】
<外郭部1>
外郭部1は、発光部11と連結部14と口金16とを有する。
外郭部1は、筒状に形成された内周部193と外周部194とを有する。
内周部193は、外郭部1の内面部であり、内壁である。
外周部194は、外郭部1の外面部であり、外壁である。
【0016】
<発光部11>
発光部11は、照射空間に光が発せられる部分であり、照射光の出口である。
発光部11は、カバーであり、外郭である。
発光部11の材質は、ガラスが望ましいが樹脂材料でもよい。
発光部11には、発光素子2が接続される配線パターン119がレイアウトされる。
配線パターン119は、微細に形成されることが好ましいが、微細の範囲を超える場合は透光性の材料を用いてもよい。
発光部11には、複数の発光素子2が配列実装されており、必要に応じてその他の電子部品も実装される。
発光部11は、基板111とカバー底部131とを有する。
【0017】
<基板111>
基板111は、カバー主部となり、透光性を有し、ガラス製である。
基板111は、環状又は筒状の多角柱形状又は円柱形状をしている。
基板111は、内面となる内周部193と、外面となる外周部194とを有する。
基板111は、基材112と導電部118とを有する。
基材112は、板状であり、矩形形状をしている。
【0018】
<カバー底部131>
カバー底部131は、透光性を有し、ドーム状である。
カバー底部131は、筒状に配置された基材の上端部に固定される。
【0019】
<連結部14>
連結部14は、発光部11を保持するハウジングである。
連結部14は、発光部11と口金16とを連結する。
【0020】
<基材112>
基材112は、板状の矩形基材である。
基材112は、第1面113と第2面114とを有する。
第1面113は、発光素子が実装される実装面(一面)であり、外郭部1の内周部193を形成する。
第2面114は、発光素子の非実装面(他面)であり、外郭部1の外周部194を形成する。
基材112は、下端部115と上端部116と側端部117とを有する。
下端部115は、口金側の端部(一端部)であり、連結部14に固定される。
上端部116は、カバー底部側の端部(他端部)である。
側端部117は、下端部115と上端部116とを繋ぐ一対の側面部である。
【0021】
<導電部118>
導電部118は、基材112の第1面に敷設され、透光性を有する。
導電部118は、配線パターン119と実装パッド120とを有する。
配線パターン119は、発光素子2に点灯電力を供給する経路である。
実装パッド120は、発光素子2が電気的に接続される基板電極である。
配線パターン119は、導電パターンであり、点灯電力を供給するために、発光部11の内壁に形成している。
実装パッド120は、導電パッドであり、発光素子2を実装するために、発光部11の内壁に形成している。
配線パターン119と実装パッド120には、以下のような透明素材を使用する。
酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide;ITO)、
酸化亜鉛(Zinc Oxide;ZnO)、
酸化スズ(SnO,SnO2,SnO3)、
酸化チタン(TiO,TiO2)、
グラフェン(graphene)、
あるいは、これらの素材の混合物又は含有物。
【0022】
<カバー底部131>
カバー底部131は、内周部132と外周部133とを有する。
カバー底部131は、開口端部134を有する。
内周部132は、内側(発光素子側)の面である。
外周部133は、外側(照射空間側)の面である。
開口端部134は、基材112の上端部116に当接する。
【0023】
<連結部14>
連結部14は、連結本体部141を有する。
連結本体部141は、発光部11と口金16とを連結する。
連結本体部141は、電線挿通孔142を有する。
電線挿通孔142は、口金16を経由して発光部11に電力を供給する給電線対が挿通される貫通孔である。
連結部14は、絶縁部151を有する。
絶縁部151は、絶縁性を有し、連結部14と口金16とを電気的に絶縁する。
絶縁部151は、口金16のシェル部161に螺合する。
絶縁部151は、電線挿通孔152を有する。
電線挿通孔152は、口金16を経由して発光部11に電力を供給する給電線対が挿通される貫通孔である。
【0024】
発光部11は、連結部14に固定されている。
発光部11と連結部14にネジ溝加工を施し、発光部11と連結部14をネジ止めによって固定する。
発光部11と連結部14の固定に接着剤を使用してもよい。
【0025】
連結部14の材料の好適な具体例は、アルミニウム又はマグネシウム等の金属材料であるが、他の材料が選択されてもよい。
【0026】
<口金16>
口金16は、発光素子2を点灯するために外部から点灯電力を受電する受電端である。 口金16は、E口金に限定されない。
口金16は、シェル部161とアイレット部162とシェル接合部163とを有する。
【0027】
<発光素子2>
発光素子2は、素子本体21と素子電極22とを有する。
素子本体21は、面実装可能なLEDである。
素子本体21は、発光部11の内壁に実装されている。
素子本体21は、SMDタイプ又はCOBタイプの光源でもよい。
素子電極22は、基材112に形成された実装パッド120と電気的に接続される。
【0028】
本実施の形態では、発光素子2が発光部11の側面の内壁のみに実装しているが、発光素子2が半球状(ドーム状)の先端部である発光部11の底部の内壁に実装されてもよい。
【0029】
発光素子2はLED以外でもよい。例えば、レーザダイオード、有機EL等でもよい。
【0030】
発光素子2の光は、発光素子2が実装された内壁と対向する内壁から外壁に向かって照射する。
本実施の形態では、発光素子2の光軸が発光部11の軸心を通過するように発光部11の内壁に実装される。
【0031】
発光素子2の光は、発光素子2が実装された内壁と対向する内壁から外壁に向かって照射される。
発光素子2を、内周に均等に配置して、照明具(照明ランプ100)の中心軸に対して360度全方向に照射する。
【0032】
<<照明具(照明ランプ100)の製造方法>>
外郭部1と発光素子2とを備えた照明具(照明ランプ100)の製造方法について説明する。
【0033】
<基材112の製造工程>
発光素子2が搭載された複数の基材112を製造する。
図5に示すように、板状で矩形の基材112を8個(8枚)用意する。
(b)のように、側端部117は傾斜しており、第1面113と第2面114と側端部117とで、筒軸方向から見て台形形状を呈している。
次に、基材112の第1面113に、導電部118を形成する。
導電部118の配線パターン119は、第1面113の短辺と平行に複数配線される。
配線パターン119は、平行に等間隔で施設される。
導電部118の実装パッド120は、第1面113の短辺の中央部分に形成する。
次に、実装パッド120に、素子電極22を固定する。
図6の矢印はLEDの光軸L0であり、光軸L0が第1面113と直交するように発光素子2を実装パッド120に固定する。
これで、導電部118を有する基材112が完成する。
【0034】
<基板111の製造工程>
次に、複数の基材112を連結して筒状の基板111を形成する。
8個の基材112の長辺を接続して、8角柱の基板111を形成する。
隣接する基材112は、接着又は溶着等の方法で固定する。溶着はレーザ溶着、超音波溶着等が好適である。
周方向に沿って隣り合う基材112どうしは、係合、嵌合、接着、又は、溶着等の方法によって、直接に連結してもよい。或いは、連結具(図示は省略)等を介して連結固定してもよい。
隣接する基材112の配線パターン119の電気的接続は、はんだ付けやコネクタ接続が望ましい。
配線パターン119は、8角柱が完成した際に、配線パターン119の始端から終端まで連続した1本の配線になるようにする。
【0035】
<発光部11の製造工程>
次に、半球状(ドーム状)の先端部である発光部11のカバー底部131によって、8角柱の端部を覆い発光部11を構成する。
カバー底部131と基材112の上端部116とは、螺合、嵌合、接着、又は、溶着等の方法によって直接に連結してもよい。或いは、連結具(図示は省略)等を介して連結してもよい。
【0036】
<外郭部1の製造工程>
発光部11と口金16とを連結部14とで連結して外郭部1を組み立てる。
その際、配線パターン119の1個の始端と1個の終端とから引き出した1対の配線と口金16とを電気的に接続する。
【0037】
<<製造方法の特徴>>
照明具(照明ランプ100)の製造方法は、n個の矩形基材を製造し、n個の矩形基材を連結してn角柱の外郭を形成する。
本実施の形態では、長方形の透光性の基材112に発光素子2を実装し、8個(8枚)の基材112を筒状に配置し、カバー底部131によって端部を覆い、照明具の発光部11を構成する。
本実施の形態では、透光性の基板111が照明具(照明ランプ100)のカバー(発光部11)となる。
【0038】
本実施の形態では、発光素子2が実装された複数の基材112を、発光素子2を内側に向けて、筒状に配置して環状の基板111を製造する。
光源(発光素子2)が実装される基板111は透光性を有しており、照明ランプ100が組立てられた状態では基板111がそのまま外郭部1として機能する。
このため、外郭部1の内部に収納する基板及びヒートシンクが存在しない。
【0039】
<<実施の形態1の照明具(照明ランプ100)の特徴>>
本実施の形態の照明具(照明ランプ100)は、筒状の外郭部1と、外郭部1の内周部193に固定された発光素子とを有する。
外郭部1は、発光素子2を収納するとともに、発光素子2から発せられる光を透過させる。
外郭部1は、透光性を有し、発光素子2は、発光素子2からの光が内周部193から離れる向きに発せられるように内周部193に固定されている。
外郭部1は、内周部193に敷設された導電部118を有する。
発光素子2は、導電部118と電気的に接続された状態で内周部193に配置されている。
発光素子2は、発光素子2と対向する発光部11の内壁から外壁に向って光を照射する。
【0040】
***実施の形態1の効果***
この実施の形態に係る照明装置によれば、ガラス製の透光カバーは熱輻射率が高く、内壁に直接実装した発光素子から発生する熱を効率的に放散させることができ、発光素子の温度を下げることができる。
また、高い熱放熱性を背景として、発光素子に大きな電流を供給することができるので、発光素子あたりの光量を大きくすることができる。すなわち、照明ランプ100の大光量化が図れる。あるいは、照明ランプ100の使用する発光素子2の使用数の削減ができる。
また、従来使用されていた実装基板及びヒートシンクを使用しないため、照明ランプ100の軽量化及び低コスト化が期待できる。
また、発光素子(LED)を透光カバーの内壁に直接実装するので、その後の照明具の組立て工程で発光素子に直接触れることがなく発光素子が保護される。
なお、本実施の形態の照明具(照明ランプ100)は、8個(8枚)の基材112を筒状に配置し発光部11を構成しているが、これに限らず、4個(4枚)以上の偶数枚の基材112を用いて偶数面の多角筒形状の発光部11を構成することができる。
【0041】
***他の構成の説明***
発光素子2を筒状の発光部11の内面へ直接実装する構造に加え、発光素子2を実装した平板状の透明基板を透光性カバーの内面に筒状に配置した構造でもよい。
基板111の材質は、発光素子が実装可能であり、発光素子の動作熱に耐え得る耐熱性及び透光性を有する材質であれば、ガラス製に限らず、樹脂その他の素材でもよい。
【0042】
基板111には透光性の材料を用いた配線パターンが敷設されるが、点灯電力の供給経路は、ワイヤーハーネス又はフレキシブル基板等の配線部材を用いてもよい。
【0043】
実施の形態1の導電部118(配線パターン119及び実装パッド120)は、あくまで基材112の第1面に敷設されていることを説明するために例示したものであり、回路を特定したものではない。配線パターン119及び実装パッド120の配置は、発光素子及び他の電子部品とで構成される回路に基づいて決定される。
【0044】
図示は省略するが、カバー底部131の内周部132にも導電部118を形成し発光素子2が実装されてもよい。
【0045】
実施の形態2.
本実施の形態では、前述した実施の形態と異なる点について説明する。
実施の形態2は、連結部14を用いない態様である。
【0046】
図8は、実施の形態2における照明具(照明ランプ100a)の斜視図である。
図8の外郭部1aは、発光部11がカバー連結部171を有する。
カバー連結部171は、透光性を有し、筒状に配置された基材112の下端部115に固定されている。
カバー連結部171は、上端部172と下端部173とを有する。
上端部172は、基材112の下端部115に当接している。
下端部173は、口金16のシェル部161に螺合する。
【0047】
実施の形態2における照明具(照明ランプ100a)は、発光部11を保持し口金と連結される金属製のハウジング(連結部14)を使用していない。
発光部11の口金側の端部は透光性のボトムで塞がれており、この状態で口金に取り付けられる。
【0048】
<実施の形態2の特徴>
実施の形態2の照明具(照明ランプ100a)は、外郭部1が発光部11と口金16のみから構成されている。
【0049】
<実施の形態2の効果>
実施の形態2は、連結部14を用いないので、外郭部1の発光部11の範囲が拡大し、口金側への配光特性が良化する。
【0050】
<実施の形態1及び発光素子2の変形例>
図9は、実施の形態1及び実施の形態2における変形例を示す図である。
図9は、発光素子2が、対向する発光素子2と光軸が一致しないように配置されている構成を示す図である。
(a)は筒軸方向に光軸をオフセットして(ずらして)発光素子2を配置した様子(変形例1)を示している。
(b)は周方向に光軸をオフセットして(ずらして)発光素子2を配置した様子(変形例2)を示している。
(c)は基板を奇数枚配置して光軸をオフセットした(ずらした)様子(変形例3)を示している。
【0051】
(変形例1)
図9の(a)の照明具(照明ランプ100b)の外郭部1bは、筒軸方向に光軸L0をオフセットして(ずらして)、発光素子を配置している。
すなわち、基板111bを構成する基材112bは、発光素子2の配置を異ならせている。
発光素子2は、対向する発光素子2と光軸が一致しないように筒軸方向にずらした位置に配置されている。
発光素子2の配置に合わせて、配線パターン119の配置も螺旋状に変更する。
この変形例は、発光素子2の光軸L0が反対側にある発光素子2に当たらないように実装して、光の利用効率を向上させる。
【0052】
(変形例2)
図9の(b)の照明具(照明ランプ100c)の外郭部1cは、周方向に光軸L0をオフセットして(ずらして)、発光素子2を配置している。
すなわち、基板111cを構成する基材112cは、発光素子2を短辺方向の中央部分ではなく一方の長辺に近づけて配置している。
この変形例は、発光素子2の光軸L0が反対側にある発光素子2に当たらず、かつ、発光素子2の光軸L0が発光部11の筒軸Oを通過しないように実装して、光の利用効率を向上させる。
【0053】
(変形例3)
図9の(c)の照明具(照明ランプ100d)の外郭部1dは、基材112dを奇数枚にして光軸L0をオフセットして(ずらして)、発光素子2を配置している。
外郭部1は、奇数面の多角筒形状をしている。
図9の(c)では、基板111dを構成する基材112dは、7枚であり、奇数枚である。
奇数枚の基材112dは、全て、発光素子2の短辺方向の中央部分に配置している。
この変形例は、発光素子2の光軸L0が反対側にある発光素子2に当たらないように実装して、光の利用効率を向上させる。
なお、図9の(c)には、基板111dを構成する基材112dを7枚用いる例を示しているが、基板111dを構成する基材112dが3枚以上の奇数枚であれば、同様の効果を得ることができる。
また、外郭部1が奇数面の正多角柱形状の場合は、上記した変形例1と組み合せることによって、隣接する面の境界であるコーナー部と重ならないように光軸LOをオフセットする(ずらす)ことができるので、照明具(照明ランプ100d)から違和感のない光が照射され、光の利用効率を向上させる。
【0054】
(変形例4)
図示しないが、光軸L0をオフセットして(斜めに傾けて)、発光素子2を配置してもよい。
すなわち、基板111を構成する基材112が、発光素子2の光軸を第1面113と直交させずに配置してもよい。具体的には、実装パッド120又は素子電極22に傾斜面を設けて、発光素子2を傾斜させて配置すればよい。
この変形例は、発光素子2の光軸L0が反対側にある発光素子2に当たらず、かつ、発光素子2の光軸L0が発光部11の筒軸Oを通過しないように実装して、光の利用効率を向上させる。
【0055】
実施の形態3.
本実施の形態では、前述した実施の形態と異なる点について説明する。
【0056】
図10は、実施の形態3における照明具(照明ランプ)の斜視図である。
図10は、短尺環状板を連結して発光部11を形成する場合を示している。
【0057】
(a)は、短尺の角筒状で環状の基材112e(角筒環状基材)を連結して形成する発光部11eを示す図である。
(a)の照明具(照明ランプ100e)の外郭部1eの発光部11eの基板111eは、複数の基材112eから製造される。
基材112eは、環状であり、角筒環状の形状をしている。
(a)の最下の基材112eの下端部115eは、口金側の基材(一端部)に固定される。
(a)の最下以外の基材112eの下端部115eは、直下の基材112eの上端部116eに固定される。
(a)の最上の基材112eの上端部116eは、カバー底部131に固定される。
(a)の最上以外の基材112eの上端部116eは、直上の基材112eの下端部115eに固定される。
【0058】
(b)は、変形例としては短尺の円筒状で環状の基材112f(円筒環状基材)を連結して形成する発光部11fを示す図である。
(b)の照明具(照明ランプ100e)の外郭部1fの発光部11fの基板111fは、複数の基材112fから製造される。
基材112fは、環状であり、円筒環状の形状をしている。
第1面113fは、発光素子が実装される実装面(一面)であり、曲面である。
第2面114fは、非実装面(他面)であり、曲面である。
(b)の最下の基材112fの下端部115fは、口金側の基材(一端部)に固定される。
(b)の最下以外の基材112fの下端部115fは、直下の基材112fの上端部116fに固定される。
(b)の最上の基材112fの上端部116fは、カバー底部131に固定される。
(b)の最上以外の基材112fの上端部116fは、直上の基材112fの下端部115fに固定される。
【0059】
本実施の形態(及び変形例)は、短尺の環状透光性基材112を多重連結接続して発光ユニットを構成する。
発光素子2は、環状の透光性基材112を軸心まわりに回転させながら内壁に実装する。
発光素子2を吸着した実装用のノズル(図示は省略)を回転させながら(径方向に向きを変えながら)、発光素子2を環状の基板111eの内側から実装する。
あるいは、実装用のノズル(図示は省略)の実装向きを固定したまま(回転させず)、環状の基板111e又は環状の基板111fを回転させながら発光素子2を実装してもよい。
発光素子2が実装された複数の環状の基板111e又は環状の基板111fは、筒軸(中心軸)の方向に沿って連結される。
筒軸(中心軸)の方向に沿って隣り合う環状の基板111eどうしは、螺合、嵌合、接着、又は、溶着等の方法によって直接に連結してもよく、或いは、連結具(図示は省略)等を介して連結してもよい。
【0060】
<実施の形態3の特徴>
本実施の形態では、n個の環状基材を製造し、n個の環状基材を連結して筒状の外郭を形成する。
【0061】
<実施の形態3の効果>
本実施の形態(及び変形例)によれば、径方向の寸法が小さくなり照明ランプの小型化が図れる。また、発光部11の体積も小さくなるため軽量化、省資源化にも繋がる。
本実施の形態(及び変形例)によれば、基板111e及び基板111fを短尺としているので、ノズルの移動距離を短くすることができ、発光素子2の実装速度が速くなる。
【0062】
(変形例1)
図示は省略するが、基板111fの第1面113fが曲面であるため、実装パッド120と素子電極22との電気接続部に静荷重及び衝撃荷重によるストレスが集中して加わらないように、発光素子2と第1面113fとの隙間に接着部材等のダンパー部材を充填してもよい。
また、上記と同様の主旨で、発光素子2の第1面113fに対向する部分の形状を第1面113fの曲面形状に沿った形状にしてもよい。
実施の形態4.
本実施の形態では、前述した実施の形態と異なる点について説明する。
【0063】
図11は、実施の形態4における照明具(照明ランプ)の斜視図である。
図11は、樋形状(ハーフパイプ形状)の基材を用いて発光部11を形成する場合を示している。
【0064】
外郭部1gの発光部11gの基板111gは、2個の基材112gから構成される。
第1面113gと第2面114gは、ハーフパイプ形状をしている。
第1面113gと第2面114gとの筒軸Oと直交する断面は、半円形状である。
下端部115gは、カバー連結部171gが一体形成されており、端部は半円形をしている。
上端部116gは、カバー底部131gが一体形成されており、半ドーム状をしている。
側端部117gは、基材112gの側面にある端部である。
【0065】
カバー連結部171gは、樋形状をしている。
カバー連結部171gは、上端部172gと下端部173gを有する。
上端部172gは、基材112gの下端部に当接し、基材112gとカバー連結部171gとが一体形成されている。
下端部173gは、口金のシェル部に螺合する。
【0066】
カバー底部131gは、樋形状の基材112gの上端部に固定されている。
【0067】
本実施の形態は、2つの箱形状又は樋形状又はハーフパイプ形状の基材112を用いて発光部を形成する。つまり、縦方向に分割された複数の透光性基材112を張り合わせて発光ユニットを構成する。
発光素子2は、3次元実装機等を用いて実装する。
【0068】
<実施の形態4の特徴>
本実施の形態では、発光素子2が実装された樋形状(ハーフパイプ形状)の2つの基材112gを筒軸(中心軸)の方向に沿って連結して筒状に組立てる。
発光部11gは、外郭部1gの内周部193となる立体面である基材112gの第1面113gに導電部118が三次元敷設され、発光素子2が三次元実装されている。
発光素子2を筒軸(中心軸)に向けて向かい合う2つの基材112gは、側端部(開口端部)側端部117gどうしが、係合、嵌合、接着、又は、溶着等の方法によって、直接、連結固定してもよい。或いは、連結具(図示は省略)等を介して連結固定してもよい。
【0069】
<実施の形態4の効果>
本実施の形態によれば、組み立て工程が簡素化される。
【0070】
(変形例)
本実施の形態では、樋形状(ハーフパイプ形状)の基材112gに、カバー底部131g及びカバー連結部171gが一体化されているが、カバー底部131g及びカバー連結部171gの両方又はいずれかが分離されていてもよい。
基材112gの数は、2つ以上でもよく、筒軸(中心軸)に沿って実装された発光素子2の配列数よりも少なくする。
【0071】
本実施の形態では、樋形状(ハーフパイプ形状)の基材112gは、複数(4つ)の平面で構成されている、曲面で構成されてもよい。
【0072】
第1面113gと第2面114gとの筒軸Oと直交する断面は、半円形状でなくてもよく、U字形状、コ字形状、C字形状、又は、凹型形状でもよい。
【0073】
実施の形態5.
本実施の形態では、前述した実施の形態と異なる点について説明する。
【0074】
図12は、実施の形態5における照明具(照明ランプ)の要部を示す斜視図である。
(a)は外郭部の斜視図、(b)は外郭部の別の斜視図、(c)は発光部の斜視図である。
本実施の形態の照明ランプ100hは、角筒形状(パイプ形状)の基材112hを用いて発光部11を形成する。
【0075】
照明ランプ100hは、外郭部1hを有する。
外郭部1hは、筒状のカバーである。
外郭部1hは、内面に、配線パターン119を有する。
【0076】
外郭部1は、発光部11hを有する。
発光部11hは、基板111hとカバー底部131hとを有する。
基板111hは、カバー主部となり、角筒形状、又は、パイプ形状をしている。
基板111hは、内面となる内周部193と、外面となる外周部194とを有する。
基板111hは、基材112hと、カバー底部131hとを有する。
基材112hは、角筒形状をしている。
基材112hには、カバー連結部171hが一体形成されている。
基材112hには、カバー底部131hが一体形成されている。
【0077】
カバー底部131hは、透光性を有し、ドーム状である。
カバー底部131hは、筒状の基材112hの上端部に固定される。
【0078】
カバー連結部171hは、透光性を有し、筒状の基材112hの下端部に固定されている。
カバー連結部171hは、上端部172hと下端部173hとを有する。
上端部172hは、基材112hの下端部に当接して、基材112hとカバー連結部171hとが一体形成されている。
下端部173hは、口金16のシェル部161に螺合する。
【0079】
本実施の形態は、1つの角筒形状(パイプ形状)の基材112hを用いて発光部11hを形成する。つまり、透光性基板111が筒状である(筒状透光性基板)。
発光素子2は、多軸ノズルを備えた3D実装機等を用いて実装する。
発光部11hは、外郭部1hの内周部193となる立体面である基材112hの内面に導電部118が三次元敷設され、発光素子2が三次元実装される。
発光素子2は、発光素子2を吸着した実装用のノズル(図示は省略)を回転させながら(径方向に向きを変えながら)筒形状の基板111hの内側から実装される。
実装用のノズル(図示は省略)の実装向きを固定したまま(回転させず)、環状の基板111hを回転させながら発光素子2を実装してもよい。
【0080】
<実施の形態5の特徴>
本実施の形態では、筒状の外郭部1を製造し、外郭部1の内周部193に発光素子2を配置する。
発光素子2は、発光素子2からの光が内周部193から離れる向き(半径方向内側)に発せられるように内周部193に固定されている。
【0081】
<実施の形態5の効果>
本実施の形態によれば、角筒形状(パイプ形状)の1個の基材112hを用いて発光部11hが形成されており、発光部11hを組立てる工程が省略できる。
本実施の形態によれば、基材112hが筒状であるため、発光部11の側面に接続部がなく、発光部11hが堅牢である。
【0082】
実施の形態6.
本実施の形態では、前述した実施の形態と異なる点について説明する。
【0083】
図13は、実施の形態6における照明具(照明ランプ)の要部を示す斜視図である。
(a)は外郭部の斜視図、(b)は外郭部の別の斜視図、(c)は発光部の斜視図である。
本実施の形態は、1つの円筒形状(パイプ形状)の基材112iを用いて発光部11を形成する。
本実施の形態は、前述した本実施の形態5の角筒形状(パイプ形状)の基材112hを円筒形状(パイプ形状)の基材112hにし、基板111iを円筒形状にしたものである。
【0084】
<実施の形態6の特徴>
本実施の形態では、筒状の外郭部1を製造し、外郭部1の内周部193に発光素子2を配置する。
発光素子2は、発光素子2からの光が内周部193から離れる向き(半径方向内側)に発せられるように内周部193に固定されている。
【0085】
<実施の形態6の効果>
発光素子2を実施の形態5と同様の配置とする場合には、径方向の寸法が小さくなり照明ランプが小型化できる。また、基材112iの体積も小さくなるため、軽量化及び省資源化を図ることができる。
【0086】
実施の形態7.
本実施の形態では、前述した実施の形態と異なる点について説明する。
【0087】
図14は、実施の形態7における照明具(照明ランプ)を示す図である。
(a)は照明具(照明ランプ)の斜視図、(b)は、照明具(照明ランプ)の照射(発光)の向きを示す図である。
照明ランプ100jは、リモートフォスファ方式を採用したランプである。
リモートフォスファ方式とは、光源となるLEDから離れた位置に発光体を配置してLEDの光で蛍光体を励起させて発光させる方式である。
発光素子2jは、LEDであり、発光体3を励起する励起光源である。
発光素子2jは、素子本体21jと素子電極22jとを有する。
素子本体21jは、励起光を発光する。励起光は、可視光に限定されない。
素子電極22は、基材に形成された実装パッドと電気的に接続される。
発光体3は、励起光により励起されて発光する蛍光体である。
支持部材4は、照明ランプ100jの内部に収容された支持体である。
支持部材4は、筒軸Oに配置された円柱体又は棒状体であり、表面に発光体3を保持している。
【0088】
発光体3は、発光素子2jから発せられる励起光(図14の破線矢印)の照射範囲に配置されている。
本実施の形態では、発光体3は、照明ランプ100jの筒軸(中心軸)に配置されている。
発光体3は、好ましくは発光素子2jの光軸L0の延長線上に配置する。
励起光(図14の破線矢印)によって励起された発光体3から、可視光(図14の実線矢印Lf)が発せられ、照明ランプ100jの外側に向って照射される。
【0089】
<実施の形態7の特徴>
本実施の形態では、照明具(照明ランプ)の中心に、光学部品を配置している。
外郭部1の内部に光学部品を有する。
光学部品は、表面に蛍光材料が敷設されている。
発光素子2は、蛍光材料を発光させるための励起光を出射する。
【0090】
<実施の形態7の効果>
発光体が光源から離れているために熱による蛍光体の劣化が少ない。
【0091】
(変形例)
支持部材4は、筒軸Oに配置されていなくてもよく、外郭部1の内部にあればよい。
支持部材4は、円柱体又は棒状体でなくてもよく、球体、角柱体、錐体、板体、又は、その他の形状でもよい。
蛍光材料の代わりに、燐光材料又は蓄光材料を用いてもよい。
蛍光材料の代わりに、反射材料又は拡散材料を用いてもよい。
【0092】
実施の形態8.
本実施の形態では、前述した実施の形態と異なる点について説明する。
【0093】
図15は、実施の形態8における照明具(照明ランプ100j)を示す図である。
図16は、実施の形態8における実装基材112jを示す図である。
(a)は、斜視図、(b)は、側面図(長手方向視図)、(c)は、側面図(短手方向視図)である。
【0094】
照明ランプ100jは、筒状の外郭部1と、外郭部1の内周部193に固定された発光素子2とを有する。
基材112jは、発光素子2を配置する位置に固定穴122を有する。
固定穴122は、基材112jの第1面113から第2面114に向かって形成された凹部である。
固定穴122は、発光素子2の外周形状と同じ内周形状を有する。
固定穴122は、発光素子2の高さよりも深くくぼんである。
【0095】
発光素子2は、基材112jに形成された固定穴122に嵌めこまれて固定される。
発光素子2は、底面すなわち素子本体21の反対面に素子電極22を有している。
発光素子2が固定穴122に嵌めこまれた状態で、発光素子2の底面は第1面113と同一平面にある。
その結果、第1面113の配線パターン119と発光素子2の素子電極22とが同一平面にあり、配線パターン119と素子電極22とがはんだ付けにより接続される。
【0096】
<実施の形態8の特徴>
本実施の形態では、筒状の外郭部1を製造し、外郭部1の内周部193に発光素子2を配置する。
発光素子2は、発光素子2からの光が内周部193から外周部194への向き(半径方向外側)に発せられるように、内周部193に固定されている。
【0097】
<実施の形態8の効果>
本実施の形態では、発光素子2が内壁から外壁に向けて配置されているので、光を最大限利用することができる。
【0098】
(変形例1)
図17の(a)は、実装基材112kを示す図である。
【0099】
基材112kは、発光素子2kを配置する位置に固定穴122kを有する。
固定穴122kは、基材112kの第1面113から第2面114に向かって形成された凹部である。
固定穴122kは、発光素子2kの素子本体21の外周形状と同じ内周形状を有する。
固定穴122kは、発光素子2kの素子本体21の高さよりも深くくぼんである。
【0100】
発光素子2kは、基材112kに形成された固定穴122kに素子本体21が嵌めこまれて、第1面113に固定される。
発光素子2kは、素子本体21のサイド面に素子電極22を有している。
素子本体21が固定穴122kに嵌めこまれた状態で、発光素子2kの素子電極22は第1面113と同一平面にある。
その結果、第1面113に形成された実装パッド120と発光素子2kの素子電極22とが同一平面にあり、実装パッド120と素子電極22とがはんだ付けにより接続される。
【0101】
<変形例1の特徴>
本実施の形態では、筒状の外郭部1を製造し、外郭部1の内周部193に発光素子2を配置する。
発光素子2kは、発光素子2kからの光が内周部193から外周部194への向き(半径方向外側)に発せられるように、内周部193に固定されている。
【0102】
<変形例1の効果>
本変形例1では、発光素子2kが内壁から外壁に向けて配置されているので、光を最大限利用することができる。
【0103】
(変形例2)
図17の(b)は、実装基材112を示す図である。
【0104】
基材112は、実施の形態1と同じ基材である。
【0105】
発光素子2mは、第1面113に固定される。
発光素子2mは、中央にくぼみ穴23を有し、素子本体21はくぼみ穴23に配置されている。
発光素子2mは、素子本体21のサイド面に素子電極22を有している。
発光素子2mが第1面113に固定された状態で、発光素子2の素子電極22は第1面113と同一平面にある。
その結果、第1面113に形成された実装パッド120と発光素子2mの素子電極22とが同一平面にあり、実装パッド120と素子電極22とがはんだ付けにより接続される。
【0106】
<変形例2の特徴>
本実施の形態では、筒状の外郭部1を製造し、外郭部1の内周部193に発光素子2を配置する。
発光素子2mは、発光素子2mからの光が内周部193から外周部194への向き(半径方向外側)に発せられるように、内周部193に固定されている。
【0107】
<変形例2の効果>
本変形例2では、発光素子2mが内壁から外壁に向けて配置されているので、光を最大限利用することができる。
【0108】
(変形例3)
図17の(c)は、実装基材112nを示す図である。
【0109】
基材112は、実施の形態1と同じ基材であるが、導電部118が第1面113ではなく第2面114に形成されている。すなわち、配線パターン119と実装パッド120とは、第1面113にはなく第2面114に形成されている。
【0110】
発光素子2は、第2面114に固定される。
発光素子2が第2面114に固定された状態で、発光素子2の素子電極22は第2面114と同一平面にある。
その結果、第2面114に形成された実装パッド120と発光素子2の素子電極22とが同一平面にあり、実装パッド120と素子電極22とがはんだ付けにより接続される。
保護層121は、発光素子2と配線パターン119とを保護する保護層であり、透光性を有する。
保護層121は、絶縁層及び放熱層を兼ねる。
【0111】
<変形例3の特徴>
本変形例3では、筒状の外郭部1と、外郭部1の外周部194に固定された発光素子2と、外郭部1の外周部194に敷設された導電部118とを有する。
さらに、外郭部1の外周部194に保護層121を有する。
保護層121は、少なくとも前記発光素子と前記導電部とを覆うように前記外郭部に設けられる。
本変形例3では、筒状の外郭部1を製造し、外郭部1の外周部194に発光素子2を配置する。
さらに、外郭部1の外周部194に導電部118を敷設する。
そして、保護層121を少なくとも発光素子2と導電部118とを覆うように外郭部1に設ける。
発光素子2は、発光素子2からの光が外周部194から外部への向き(半径方向外側)に発せられるように、外周部194に固定されている。
外郭部1の外側を覆うカバーは存在しない。
【0112】
<変形例3の効果>
本変形例3では、外郭部1の外周部194に発光素子2を配置するので、作業が容易になる。
本変形例3では、発光素子2が外郭部1の外壁にかつ外側に向けて配置されているので、光を最大限利用することができる。
【0113】
実施の形態9.
図18は、実施の形態9における照明装置を示す図であり、中心軸が略水平方向と沿う状態で照明ランプが使用される道路用照明装置の例である。
【0114】
照明装置1000は、実施の形態1で説明した照明ランプ100が取り付けられた照明器具600を有している。
照明器具600は、道路灯器具であり、ソケット1010とランプカバー1011とを有している。
照明装置1000は、地面に立てられた支柱1001を有している。支柱1001の下部から、商用交流電源1020に接続された導入線1002が引き込まれている。
支柱1001の下部には、点灯装置1004を配置した電源配置部1003がある。点灯装置1004は、導入線1002から入力した交流電源を直流電源に変換して支柱内電線1005に出力する。支柱内電線1005は、ソケット1010に接続されている。
【0115】
実施の形態10.
図19は、実施の形態10における照明装置を示す図であり、口金を下方に向け中心軸が略鉛直方向と沿う状態で照明ランプが使用される街路用照明装置の例である。
【0116】
照明装置1000は、実施の形態1で説明した照明ランプ100が取り付けられた照明器具600を有している。
照明器具600は、街路灯器具であり、ソケット1010とランプカバー1011とを有している。ソケット1010は、ソケット配置部1012に上向きに取り付けられている。
その他の構成は、図18と同様なので、説明を省略する。
【0117】
実施の形態11.
図20は、実施の形態11における照明装置を示す図であり、口金を上方に向け中心軸が略鉛直方向と沿う状態で照明ランプが使用される高天井用照明装置の例である。
【0118】
照明装置1000は、実施の形態1で説明した照明ランプ100が取り付けられた照明器具600を有している。
照明器具600は、高天井器具であり、ソケット1010と笠1014とを有している。
ソケット1010は、ソケット配置部1012に下向きに取り付けられている。
照明器具600は天井5000から吊下部1013により支柱1001を介して吊り下げられている。
【0119】
(実施の形態1から実施の形態8の変形例)
実施の形態1から実施の形態8で説明した照明具(照明ランプ)は、発光部11を保護する目的で、ならびに、隣接配置される基材112どうしの接続部を保護する目的で、発光部11の外側に保護フィルムをかぶせてもよい。保護フィルムは、例えば、熱収縮性のラミネートフィルム等を用いることができる。
保護フィルムは、拡散、偏光、波長変換等の光学機能を有してもよい。
あるいは、発光部11の外側にシリコン層を設けてもよいし、発光部11の外側に絶縁層あるいは放熱層を設けてもよい。
【0120】
図示しないが、8角柱の基板111の連続する4面の内周部193に発光素子2を配置し、連続する他の4面の外周部194に発光素子2を配置し、180度方向に対して、光を照射するようにしてもよい。
あるいは、8角柱の基板111の連続する6面の内周部193に発光素子2を配置し、連続する他の2面の外周部194に発光素子2を配置してもよい。
あるいは、基板111のカバー底部131に近い内周部193に発光素子2を配置し、基板111のカバー底部131から遠い外周部194に発光素子2を配置してもよい。逆に、基板111のカバー底部131から遠い内周部193に発光素子2を配置し、基板111のカバー底部131に近い外周部194に発光素子2を配置してもよい。
このように、複数の発光素子2のうち一部の発光素子2が発光部11の内周部193に配置され、複数の発光素子2のうち他の発光素子2が発光部11の外周部194に配置されていてもよい。
【0121】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、これらの実施の形態のうち、2つ以上を組み合わせて実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、1つを部分的に実施しても構わない。あるいは、これらの実施の形態のうち、2つ以上を部分的に組み合わせて実施しても構わない。なお、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0122】
100 照明ランプ、1 外郭部、11 発光部、111 基板、112 基材、113 第1面、114 第2面、115 下端部、116 上端部、117 側端部、118 導電部、119 配線パターン、120 実装パッド、121 保護層、131 カバー底部、132 内周部、133 外周部、134 開口端部、14 連結部、141 連結本体部、142 電線挿通孔、151 絶縁部、152 電線挿通孔、16 口金、161 シェル部、162 アイレット部、163 シェル接合部、2 発光素子、21 素子本体、22 素子電極、100a 照明ランプ、1a 外郭部、11 発光部、111 基板、131 カバー底部、171 カバー連結部、172 上端部、173 下端部、193 内周部、194 外周部、100b 照明ランプ、1b 外郭部、11b 発光部、111b 基板、112b 基材、100c 照明ランプ、1c 外郭部、11c 発光部、111c 基板、112c 基材、100d 照明ランプ、1d 外郭部、11d 発光部、111d 基板、112d 基材、100e 照明ランプ、1e 外郭部、11e 発光部、111e 基板、112e 基材、113e 第1面、114e 第2面、115e 下端部、116e 上端部、100f 照明ランプ、1f 外郭部、11f 発光部、111f 基板、112f 基材、113f 第1面、114f 第2面、115f 下端部、116f 上端部、100g 照明ランプ、1g 外郭部、11g 発光部、111g 基板、112g 基材、113g 第1面、114g 第2面、115g 下端部、116g 上端部、117g 側端部、131g カバー底部、171g カバー連結部、172g 上端部、173g 下端部、100h 照明ランプ、1h 外郭部、11h 発光部、111h 基板、112h 基材、113h 第1面、131h カバー底部、171h カバー連結部、172h 上端部、173h 下端部、100i 照明ランプ、1i 外郭部、11i 発光部、111i 基板、112i 基材、113i 第1面、114i 第2面、131i カバー底部、171i カバー連結部、100j 照明ランプ、112j 基材、122 固定穴、2j 発光素子、21j 素子本体、22j 素子電極、23 くぼみ穴、3 発光体、4 支持部材、112k 基材、122k 固定穴、2k 発光素子、2m 発光素子、112n 基材、600 照明器具、1000 照明装置、1001 支柱、1002 導入線、1003 電源配置部、1004 点灯装置、1005 支柱内電線、1010 ソケット、1011 ランプカバー、1012 ソケット配置部、1013 吊下部、1014 笠、1020 商用交流電源、5000 天井、L0 光軸、O 筒軸。
図1
図2
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図6
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