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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-02
(45)【発行日】2023-03-10
(54)【発明の名称】インターホン機器
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/02 20060101AFI20230303BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20230303BHJP
   H04N 23/58 20230101ALI20230303BHJP
【FI】
H04M1/02 G
H04N23/50
H04N23/58
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019061184
(22)【出願日】2019-03-27
(65)【公開番号】P2020162043
(43)【公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-11-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121142
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 恭一
(72)【発明者】
【氏名】中尾 幸伸
(72)【発明者】
【氏名】宮本 翔平
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0249134(US,A1)
【文献】特開2004-159254(JP,A)
【文献】特開平08-044962(JP,A)
【文献】特開2016-189572(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/02
H04M 9/00
H04N 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズを支持するレンズユニットと、前面に撮像素子が搭載されており、前記レンズユニットの後側に固定されるカメラ基板と、左右外方に突出する一組の軸部を有するとともに、前記カメラ基板の前方を覆うように配されて前記レンズの前端側を保持するホルダー部材とを有するカメラが、本体ケース内に設けられた軸支部に前記軸部を軸支させることによって、前記本体ケースの前方を撮像可能、且つ、チルト角度を調整可能に設置されたインターホン機器であって、
前記ホルダー部材の前面側に、人感センサが搭載されたセンサ基板を保持するためのセンサ保持部が設けられており、
該センサ保持部に保持されている前記センサ基板上の前記人感センサが、前記本体ケースの前面に開設されたセンサ窓内に位置しているとともに、前記軸部を軸とした前記ホルダー部材の回動に伴い前記カメラの前記レンズと同じ方向を向くことを特徴とするインターホン機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば来訪者を撮像するためのカメラを備えた集合玄関機等のインターホン機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、たとえば集合住宅の玄関に設置される集合玄関機等のインターホン機器には、来訪者等を撮像するためのカメラが備えられている。また、そのようなインターホン機器には、カメラによる撮像機能を向上させるべく、夜間に周囲を照らすための光源等の周辺機器も設けられることがある(たとえば特許文献1)。
【0003】
一方、インターホン機器は、カメラを前側へ向けた状態で略垂直に起立する壁面に設置されるばかりではなく、傾斜面に沿って設置されることもある。そして、そのような場合には、カメラによる撮像角度、特に上下方向での撮像角度(カメラのチルト角度)を調整することにより、違和感の少ない映像が撮像されるようにしていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-172532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、カメラによる撮像機能の更なる向上を目的として、インターホン機器に、来訪者を検知するための人感センサを取り付けたいという要望がある。そして、人感センサを取り付けるとなると、カメラのレンズと人感センサとを同じ方向へ向けた方が望ましい。しかしながら、カメラのチルト角度は、インターホン機器を設置する環境により異なるため、人感センサの向きをカメラのチルト角度に応じて別途調整しなければならず、該調整作業が煩わしいという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、カメラのチルト角度の調整に伴い、人感センサの向きを自動的に調整することができるインターホン機器を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、レンズを支持するレンズユニットと、前面に撮像素子が搭載されており、レンズユニットの後側に固定されるカメラ基板と、左右外方に突出する一組の軸部を有するとともに、カメラ基板の前方を覆うように配されてレンズの前端側を保持するホルダー部材とを有するカメラが、本体ケース内に設けられた軸支部に軸部を軸支させることによって、本体ケースの前方を撮像可能、且つ、チルト角度を調整可能に設置されたインターホン機器であって、ホルダー部材の前面側に、人感センサが搭載されたセンサ基板を保持するためのセンサ保持部が設けられており、該センサ保持部に保持されているセンサ基板上の人感センサが、本体ケースの前面に開設されたセンサ窓内に位置しているとともに、軸部を軸としたホルダー部材の回動に伴いカメラのレンズと同じ方向を向くことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、カメラのチルト角度を調整可能とすべく設けられたホルダー部材に、人感センサが搭載されたセンサ基板を保持するためのセンサ保持部を設け、該センサ保持部に保持されているセンサ基板上の人感センサを、本体ケースの前面に開設されたセンサ窓内に位置させるとともに、軸部を軸としたホルダー部材の回動に伴いカメラのレンズと同じ方向を向くようにしている。したがって、カメラのチルト角度の調整に伴い、人感センサがカメラのレンズと同じ方向を向くように自動的に調整されるため、人感センサの向きを適切な方向へ容易に調整することができる。
また、センサ基板とカメラ基板とを別体とし、センサ基板をホルダー部材の前面側に取り付けているため、ホルダー部材の後側に取り付けられているカメラ基板上に人感センサを搭載する場合と比較して、人感センサを本体ケースの前面に近づけることができる。したがって、センサ窓の開口面積を狭くすることができ、インターホン機器の外観の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】集合玄関機を前側から示した斜視説明図である。
図2】集合玄関機を後側から示した斜視説明図である。
図3】後ケースを取り外した状態を後側から示した斜視説明図である。
図4】更にカメラを取り外した状態を後側から示した斜視説明図である。
図5】ホルダー部材を前側から示した斜視説明図である。
図6】集合玄関機におけるカメラ部分での水平断面を下側から示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態となる集合玄関機について、図面にもとづき詳細に説明する。
【0011】
図1は、集合玄関機1を前側から示した斜視説明図である。図2は、集合玄関機1を後側から示した斜視説明図である。図3は、後ケース3を取り外した状態を後側から示した斜視説明図である。図4は、更にカメラ10を取り外した状態を後側から示した斜視説明図である。図5は、ホルダー部材25を前側から示した斜視説明図である。図6は、集合玄関機1におけるカメラ10部分での水平断面を下側から示した説明図である。
【0012】
集合玄関機1は、所謂集合住宅インターホンシステムの一部として使用されるものであって、前側に配置される前ケース2と、後側に配置される後ケース3とで構成される本体ケースを有している。また、本体ケースの前面上部には、各住戸に設置される住戸端末(図示せず)との間で通話するための通話部4、本体ケースの前方を撮像するためのカメラ部5、来訪者を検知するための検知部6等が設けられている。さらに、本体ケースの前面略中央には、来訪者が呼び出す居室を選択したり、選択した居室の住戸端末を呼び出したりするためのタッチパネル式の操作部7が設けられている。そして、このような集合玄関機1は、集合住宅の玄関の壁面等に設置されており、来訪者による操作部7の操作に応じて、特定された住戸の住戸端末を呼び出すとともに、各住戸端末での応答操作に応じて、該住戸端末との間で通話を可能とする。また、検知部6により来訪者を検知すると、カメラ部5を作動させて来訪者の撮像を開始する。
【0013】
ここで、本発明の要部となるカメラ部5及び検知部6について詳細に説明する。
カメラ部5及び検知部6は、本体ケースに内蔵されるセンサ付きカメラ(以下、単にカメラと称す)10と、前ケース2に開設されたカメラ窓11及びセンサ窓12と、カメラ窓11を覆うように取り付けられるカメラカバー13と、センサ窓12を覆うように取り付けられるセンサカバー14と、後ケース3に開設された操作窓15と、前ケース2及び後ケース3の内面に夫々設けられたカメラ10を軸支する軸支構造とを有してなる。
【0014】
カメラ10は、レンズ21aを支持するレンズユニット21と、前面に撮像素子24aが搭載され、レンズユニット21の後部に固定されるカメラ基板24と、前面に人感センサ22が搭載されたセンサ基板23と、レンズユニット21、センサ基板23、及びカメラ基板24が取り付けられる合成樹脂製のホルダー部材25と、ホルダー部材25に取り付けられ、ホルダー部材25の上下方向への角度、すなわちカメラ10のチルト角度を調整するための操作部材26とを備えてなる。
【0015】
ホルダー部材25は、レンズユニット21を保持するレンズ保持部31と、レンズ保持部31から左側に延設されたセンサ保持部32とを一体的に備えてなる。レンズ保持部31は、円板状に成形された基部31aと、該基部31aの略中央から前方へ突設された円筒状の保持筒33とを有しており、保持筒33内には、レンズ21aの前端を嵌め込み可能となっている。また、基部31aの後面には、カメラ基板24をネジ止めするためのボス27、27・・が後方へ突設されている。
【0016】
さらに、基部31aの前面で、且つ、保持筒33の中心を左右で挟む位置には、夫々左右外方へ延びる一組の軸部34a、34bが設けられている。保持筒33から右方へ延びる第1の軸部34aは、上部と下部とが面取りされ、前面と後面とが円周面とされた略円柱体で、先端は基部31aよりも外方まで突出している。また、軸部34aの前面における左右方向での中間位置には、前方へ突出する第1の規制突起35が設けられている。一方、保持筒33から左方へ延びる第2の軸部34bも、上部と下部とが面取りされ、前面と後面とが円周面とされた略円柱体とされている。そして、該軸部34bは、レンズ保持部31の左側に開設された軸支用開口36内へ突出している(すなわち、軸部34bの先端は軸支用開口36内に位置している)。また、軸部34bの前面における左右方向での中間位置には、第1の規制突起35同様の第2の規制突起37が前方へ突設されている。
【0017】
加えて、ホルダー部材25は、上記軸支用開口36よりも更に左側まで延びており、該左端部の前面に、後方へ凹んでセンサ基板23を収納可能とされたセンサ保持部32が設けられている。また、センサ保持部32には、前方へ突出し、右側面が収納状態にあるセンサ基板23の前面に係止可能な矢尻状に成形された係止爪38が設けられている。該係止爪38は、軸部34bの左側への延長線上に位置している。そして、係止爪38の先端面は、前後方向で軸部34bの前面と同レベルにあり、且つ、軸部34bの前面と同じ円周面として形成されている。なお、39は、センサ保持部32の前側に突出し、係止爪38同様、収納状態にあるセンサ基板23の前面に係止する係止リブである。
【0018】
操作部材26は、後面が左右方向を中心として後方へ膨出する円周面26aとされたカバー状の部材であって、ホルダー部材25の後側、特にセンサ保持部32の後側に取付可能となっている。そして、円周面26aには、作業者がカメラ10のチルト角度を調整する際に摘まむ等するための操作摘まみ40が後方へ突設されている。
【0019】
一方、カメラ10の軸支構造としては、前ケース2の内面(後面)で、カメラ窓11を左右で挟む位置に、後方へ突出する一組の規制リブ(第1の規制リブ41a及び第2の規制リブ41b)が設けられている。両規制リブ41a、41bの左右方向で内面同士の間隔は、第1の規制突起35と第2の規制突起37との左右方向で外面同士の間隔と同じとされている。そして、両規制リブ41a、41bの後端は、前方へ円弧状に凹んでおり、軸部34a、34bの前面に当接可能とされている。また、規制リブ41bの左側(前面から見て左側で、規制リブ41bの左右方向で外側となる)には、弾性を有して左右方向へ撓むことができる弾性片42が後方へ立設されている。該弾性片42には、軸部34bの先端を差し込み可能な軸支孔43が穿設されており、軸支孔43の後側の開口周縁は、軸部34bの先端後面に当接可能な円弧状に成形されている。さらに、前ケース2の後面で、センサ窓12の左側(前面から見て左側)には、案内リブ44が後方へ突設されている。該案内リブ44の後端は、規制リブ41a、41bの後端同様、前方へ円弧状に凹んでおり、係止爪38の先端面が当接可能となっている。加えて、後ケース3の内面(前面)には、前端が後方へ凹む円弧状に形成され、軸部34aの先端後面に当接可能とされた軸支リブ(図示せず)が前方へ突設されている。
【0020】
上述したようなカメラ10の組み立てについて説明すると、レンズユニット21の後部にカメラ基板24をネジ止めした上で、ホルダー部材25の後側からレンズユニット21のレンズ21aを保持筒33内へ嵌め込んで保持させる。また、当該状態のまま、ネジを用いてホルダー部材25の後面側(ボス27、27・・の先端)にカメラ基板24をネジ止めすることにより、ホルダー部材25とレンズユニット21とを一体化する。一方、人感センサ22が搭載されたセンサ基板23を、係止爪38及び係止リブ39を前面(人感センサ22が搭載されている側の面)に係止させつつセンサ保持部32に保持させる。さらに、ホルダー部材25の後部に操作部材26を組み付ければ、カメラ10の組み立ては完了となる。なお、操作部材26については、後述するようにホルダー部材25を前ケース2へ取り付けた後、ホルダー部材25の後部に組み付けてもよい。
【0021】
また、上述の如く組み立てられたカメラ10の本体ケース内への設置について説明すると、まずカメラ10の左側の軸部34bの先端を弾性片42の右側面に押し当て、左側へ負荷をかけつつカメラ10を全体的に前方(前ケース2の内面側)へ押し込む。すると、弾性片42が左側へ撓みながらカメラ10の押し込みが許容され、軸部34bが軸支孔43に達すると弾性片42が初期姿勢に復帰し、軸部34bの先端後面が軸支孔43の後側の開口周縁に当接した状態となる。また同時に、軸部34a、34bの前面が規制リブ41a、41bの後端に夫々当接するとともに、係止爪38の先端面が案内リブ44の後端に当接した状態となる。さらに、第1の規制突起35が規制リブ41aの左右方向で内側の側面(左側面)に、第2の規制突起37が規制リブ41bの左右方向で内側の側面(右側面)に夫々当接した状態となり、レンズ21aがカメラ窓11の後側(カメラ窓11内)に、人感センサ22がセンサ窓12の後側(センサ窓12内)に夫々位置した状態で、カメラ10が前ケース2の内面に取り付けられる。次に、当該状態のまま、操作窓15を介して操作摘まみ40を本体ケース外へ突出させつつ、後ケース3を前ケース2に組み付ければよい。すると、カメラ10の軸部34aは規制リブ41aと軸支リブとにより、軸部34bは規制リブ41bと弾性片42とにより夫々前後から挟持され、カメラ10が左右方向を軸として上下方向へ回動可能、すなわちチルト角度を調整可能に設置されることになる。なお、カメラ10の左右方向への移動は、第1の規制突起35と規制リブ41aとの干渉、及び第2の規制突起37と規制リブ41bとの干渉により規制されている。
【0022】
以上のような構成を有する集合玄関機1によれば、カメラ10のチルト角度を調整可能とすべく設けられたホルダー部材25に、人感センサ22が搭載されたセンサ基板23を保持するためのセンサ保持部32を設け、該センサ保持部32に保持されているセンサ基板23上の人感センサ22を、前ケース2に開設されたセンサ窓12内に位置させている。したがって、カメラ10のチルト角度の調整に伴い、人感センサ22がカメラ10のレンズ21aと同じ方向を向くように自動的に調整されるため、人感センサ22の向きを適切な方向へ容易に調整することができる。
【0023】
また、センサ基板23とカメラ基板24とを別体とし、センサ基板23をホルダー部材25の前面側に取り付けているため、ホルダー部材25の後側に取り付けられているカメラ基板24上に人感センサ22を搭載する場合と比較して、人感センサ22を本体ケースの前面に近づけることができる。したがって、センサ窓12の開口面積を狭くすることができ、集合玄関機1の外観の向上を図ることができる。
【0024】
さらに、第1の軸部34aに、前方へ突出する第1の規制突起35を、第2の軸部34bに、前方へ突出する第2の規制突起37を夫々設ける一方、前ケース2の内面に、後方へ突出するとともに後端が前方へ凹む円弧状に形成され、軸部34aの前面に当接可能な第1の規制リブ41aと、後方へ突出するとともに後端が前方へ凹む円弧状に形成され、軸部34bの前面に当接可能な第2の規制リブ41bとを設けている。そして、規制リブ41aが軸部34aの前面に、規制リブ41bが軸部34bの前面に夫々当接した状態において、規制リブ41aの左側面に規制突起35が、規制リブ41bの右側面に規制突起37が夫々当接するようにしている。さらに、前ケース2の内面で、規制リブ41bよりも左右方向で外側となる位置に、左右方向へ撓むことができる弾性片42を後方へ突設するとともに、弾性片42に軸部34bの先端を軸支可能な軸支孔43を穿設している。したがって、前ケース2の内面側だけで、カメラ10の左右方向への移動規制及び一方の軸部(ここでは軸部34b)の軸支を実現することができる。すなわち、後ケース3側に設けなければならないカメラ10の軸支に係る構成要素を少なくすることができ、カメラ10の軸支構造に必要なスペースの省スペース化、ひいては本体ケース内における設計自由度の向上を図ることができる。
【0025】
加えて、ホルダー部材25において、チルト角度を調整する際に比較的負荷がかかりやすい操作部材26の前方となる箇所に、先端面が前後方向で軸部34bの前面と同レベルにあり、且つ、軸部34bの前面と同じ円周面として形成された係止爪38を設ける一方、前ケース2の後面に、規制リブ41a、41b同様、後端が前方へ凹む円弧状に形成された案内リブ44を設けており、カメラ10の設置に伴い係止爪38の先端と案内リブ44とが当接するようにしている。したがって、カメラ10のチルト角度を調整する際、ホルダー部材25が撓む等しにくく、角度調整作業をスムーズに行うことができる。
【0026】
なお、本発明に係るインターホン機器は、インターホン機器の全体的な構成は勿論、カメラに係る構成等についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更することができる。
【0027】
たとえば、上記実施形態では集合玄関機について説明しているが、本発明は、チルト角度を調整可能なカメラさえ設けられていれば、インターホン子機やインターホン親機等の他のインターホン機器に対しても好適に採用することができる。
また、上記実施形態では、レンズ保持部の左側にセンサ保持部を設けているが、レンズ保持部の右側にセンサ保持部を設けても何ら問題はないし、カメラを本体ケースの上部ではなく、本体ケースの中央や下部に設けることも可能である。
【0028】
さらに、上記実施形態では、規制リブの左右方向で夫々内側の面に規制突起を当接させるとしているが、規制リブの左右方向で夫々外側の面に規制突起を当接させたとしてもカメラの左右方向への移動を規制することができる。
加えて、上記実施形態では、第2の軸部の先端を弾性片の軸支孔で軸支するように構成しているが、第1の軸部の先端を弾性片の軸支孔で軸支してもよいし、弾性片を2つ設けて両軸部の先端を夫々対応する弾性片の軸支孔で軸支するように構成してもよく、弾性片の位置及び数についても適宜設計変更可能である。なお、弾性片に設ける軸支孔に関して、上記実施形態では軸部の先端後面を軸支するとしているが、丸孔等とすることで、軸部の先端を全体的に軸支するように構成しても何ら問題はない。
【符号の説明】
【0029】
1・・集合玄関機(インターホン機器)、2・・前ケース(本体ケース)、3・・後ケース(本体ケース)、10・・センサ付きカメラ(カメラ)、11・・カメラ窓、12・・センサ窓、21・・レンズユニット、21a・・レンズ、22・・人感センサ、23・・センサ基板、24・・カメラ基板、25・・ホルダー部材、31・・レンズ保持部、32・・センサ保持部、34a・・第1の軸部、34b・・第2の軸部、35・・第1の規制突起、37・・第2の規制突起、38・・係止爪、41a・・第1の規制リブ(軸支部)、41b・・第2の規制リブ(軸支部)、42・・弾性片、43・・軸支孔(軸支部)、44・・案内リブ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6