(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-02
(45)【発行日】2023-03-10
(54)【発明の名称】バッテリ管理装置およびバッテリ管理方法
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20230303BHJP
B60L 1/00 20060101ALI20230303BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20230303BHJP
B60L 58/10 20190101ALI20230303BHJP
B60R 16/03 20060101ALI20230303BHJP
B60R 16/04 20060101ALI20230303BHJP
H01M 10/42 20060101ALI20230303BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20230303BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20230303BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20230303BHJP
【FI】
H02J7/00 302D
B60L1/00 L
B60L50/60
B60L58/10
B60R16/03 A
B60R16/04 S
H01M10/42 P
H01M10/44 P
H01M10/48 P
H02J7/00 P
H02J7/00 Y
H02J7/00 303C
H02J13/00 301B
H02J13/00 311K
(21)【出願番号】P 2019206485
(22)【出願日】2019-11-14
【審査請求日】2022-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000237592
【氏名又は名称】株式会社デンソーテン
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】六本木 一人
(72)【発明者】
【氏名】千阪 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】鉾井 耕司
【審査官】麻川 倫広
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-041952(JP,A)
【文献】特開2007-228657(JP,A)
【文献】特開2014-090630(JP,A)
【文献】特開2015-136275(JP,A)
【文献】特開2006-074867(JP,A)
【文献】特開2011-229287(JP,A)
【文献】特開2009-185764(JP,A)
【文献】特開2006-327487(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
B60L 50/60
B60L 1/00
B60L 58/10
H02J 13/00
H01M 10/48
H01M 10/42
H01M 10/44
B60R 16/03
B60R 16/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メインバッテリと補機バッテリとを備える車両の電源がオフされた時点およびオンされた時点の前記補機バッテリの電圧を前記車両から受信して取得する取得部と、
前記取得部によって取得される前記電圧に基づいて前記補機バッテリの状態を判定する判定部と、
前記判定部によって判定される前記補機バッテリの状態を記憶する記憶部と、
前記車両の電源がオフされている期間に、前記記憶部によって記憶された前記補機バッテリの状態に基づいて、前記メインバッテリから前記補機バッテリへ充電させる指令を前記車両へ送信する指令部と
を備え
、
前記指令部は、
前記車両の電源がオフにされた場合に、前記メインバッテリから前記補機バッテリへの充電を開始させるまでの時間を前記車両に通知する
バッテリ管理装置。
【請求項2】
前記判定部は、
バッテリの劣化度を判定する
請求項1に記載のバッテリ管理装置。
【請求項3】
前記指令部は、
前記判定部によって前記補機バッテリが新品であると判定された場合に、前記指令の送信を禁止する
請求項1または請求項2に記載のバッテリ管理装置。
【請求項4】
前記判定部は、
前記車両の電源がオフされている期間における前記補機バッテリの電圧の低下率を判定し、
前記指令部は、
前記補機バッテリの電圧が所定電圧以下になると予測したタイミングになると、前記指令を前記車両へ送信する
請求項1~3のいずれか一つに記載のバッテリ管理装置。
【請求項5】
メインバッテリと補機バッテリとを備える車両の電源がオフされた時点およびオンされた時点の前記補機バッテリの電圧を前記車両から受信して取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得される前記電圧に基づいて前記補機バッテリの状態を判定する判定工程と、
前記判定工程によって判定される前記補機バッテリの状態を記憶する記憶工程と、
前記車両の電源がオフされている期間に、前記記憶工程によって記憶された前記補機バッテリの状態に基づいて、前記メインバッテリから前記補機バッテリへ充電させる指令を前記車両へ送信する指令工程と
を含
み、
前記指令工程は、
前記車両の電源がオフにされた場合に、前記メインバッテリから前記補機バッテリへの充電を開始させるまでの時間を前記車両に通知する
バッテリ管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、バッテリ管理装置およびバッテリ管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メインバッテリと補機バッテリとを備え、駐車中に補機バッテリの蓄電量を監視し、補機バッテリの蓄電量が低下した場合に、メインバッテリから補機バッテリへ汲み出し充電を行い、バッテリ上がりを防止する車両がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、車両は、駐車中に補機バッテリの蓄電量を監視すると、駐車中の車両の消費電力が増大する。
【0005】
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、駐車中の車両の消費電力を増大させることなく、補機バッテリのバッテリ上がりを防止することができるバッテリ管理装置およびバッテリ管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一態様に係るバッテリ管理装置は、取得部と、判定部と、記憶部と、指令部とを備える。取得部は、メインバッテリと補機バッテリとを備える車両の電源がオフされた時点およびオンされた時点の前記補機バッテリの電圧を前記車両から受信して取得する。判定部は、前記取得部によって取得される前記電圧に基づいて前記バッテリの状態を判定する。記憶部は、前記判定部によって判定される前記補機バッテリの状態を記憶する。指令部は、前記車両の電源がオフされている期間に、前記記憶部によって記憶された前記補機バッテリの状態に基づいて、前記メインバッテリから前記補機バッテリへ充電させる指令を前記車両へ送信する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様に係るバッテリ管理装置およびバッテリ管理方法は、駐車中の車両の消費電力を増大させることなく、補機バッテリのバッテリ上がりを防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係るバッテリ管理方法の概要を示す説明図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るバッテリ管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係るバッテリ管理装置の動作説明図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係るバッテリ管理装置の動作説明図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るバッテリ管理装置の動作説明図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係るバッテリ管理装置の動作説明図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るバッテリ管理装置の動作説明図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係るバッテリ管理装置の制御部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、バッテリ管理装置およびバッテリ管理方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係るバッテリ管理方法の概要を示す説明図である。
図1に示すように、実施形態に係るバッテリ管理装置1は、無線通信ネットワークを介して車両10と双方向通信可能に接続される。
【0010】
車両10は、例えば、EV(Electric Vehicle)、HV(Hybrid Vehicle)、およびPHEV(Plug-in Hybrid Vehicle)等であり、車両10を走行させるモータへ電力を供給するメインバッテリと、補機へ電力を供給する補機バッテリとを備える。メインバッテリは、例えば、リチウムイオンバッテリまたはニッケル水素バッテリである。補機バッテリは、例えば、鉛バッテリである。
【0011】
補機バッテリは、車両10のIG(イグニッションスイッチ)やスタートスイッチがオンされて電源がオンとなっている期間や車両10の走行中には、メインバッテリやオルタネータ等によってフル充電の状態が保たれる。しかし、補機バッテリは、車両10の駐車時間が長期化すると、バッテリ上がりが発生する。
【0012】
このため、車両の駐車中に補機バッテリの蓄電量を監視し、蓄電量が低下した場合に、メインバッテリから補機バッテリへ汲み出し充電を行う車両があるが、かかる車両は、補機バッテリの監視にも電力を使用するため、駐車中の車両の消費電力が増大する。
【0013】
そこで、バッテリ管理装置1は、車両10の電源がオフされると(ステップS1)、その時点の補機バッテリの電圧を車両10から受信して取得する(ステップS2)。その後、バッテリ管理装置1は、次に車両10の電源がオンされると(ステップS3)、その時点の補機バッテリの電圧を車両10から受信して取得する(ステップS4)。
【0014】
このとき、補機バッテリは、例えば、新品であれば、電源がオフされてから次にオンされるまでの間に、電圧の低下が殆んどないが、劣化している場合には、電圧が低下する。そこで、バッテリ管理装置1は、電源がオフされた時点およびオンされた時点の補機バッテリの電圧に基づいて、補機バッテリの状態を判定して記憶する(ステップS5)。
【0015】
そして、バッテリ管理装置1は、車両10の駐車中に、記憶した補機バッテリの状態に基づいて、メインバッテリから補機バッテリへ充電させる指令(以下、「充電指令」と記載する)を車両10へ送信する(ステップS6)。車両10は、充電指令を受信すると、メインバッテリから補機バッテリへの充電を行う(ステップS7)。
【0016】
これにより、バッテリ管理装置1は、車両10の駐車時間が長期化しても、補機バッテリがバッテリ上がりになることを防止することができる。また、バッテリ管理装置1は、車両10の電源がオンされた時点と、オフされた時点と、充電指令を送信する時点に限って車両10と通信するので、通信に要する車両10の消費電力を最低限に抑えることができる。しかも、車両10は、駐車中に補機バッテリの充電量を監視する必要がないため、駐車中の消費電力を低減することができる。
【0017】
次に、
図2を参照してバッテリ管理装置1の構成について説明する。
図2は、実施形態に係るバッテリ管理装置1の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、バッテリ管理装置1は、例えば、インターネット等の通信ネットワーク100を介して、複数の車両10~10-nと無線通信可能に接続される。
【0018】
バッテリ管理装置1は、通信部2と、記憶部3と、制御部4とを備える。通信部2は、通信ネットワーク100を介して車両10~10-nと通信を行う通信インターフェースである。記憶部3は、例えば、データフラッシュ等の情報記憶デバイスであり、補機バッテリの状態情報31を記憶する。
【0019】
制御部4は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。制御部4は、CPUがROMに記憶されたプログラムを、RAMを作業領域として使用して実行することにより機能する取得部41と、判定部42と、指令部43とを備える。
【0020】
なお、制御部4が備える取得部41、判定部42、および指令部43は、一部または全部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成されてもよい。
【0021】
制御部4が備える取得部41、判定部42、および指令部43は、それぞれ以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部4の内部構成は、
図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0022】
取得部41は、例えば、車両10の電源がオフされた時点およびオンされた時点の補機バッテリの電圧を車両10から受信して取得する。なお、取得部41は、補機バッテリの電圧に代えて、補機バッテリのSOC(State Of Charge)を取得してもよい。取得部41は、取得した補機バッテリの電圧を判定部42へ出力する。
【0023】
判定部42は、取得部41から入力される補機バッテリの電圧に基づいて、補機バッテリの状態を判定する。例えば、判定部42は、車両10の電源がオフされてから、次にオンされるまでの補機バッテリの電圧低下量が所定の閾値未満である場合に、補機電圧を新品と判定する。
【0024】
また、判定部42は、車両10の電源がオフされてから、次にオンされるまでの補機バッテリの電圧低下量が所定の閾値以上である場合に、補機バッテリが新品でないと判定する。さらに、判定部42は、車両10の電源がオフされてから、次にオンされるまでの時間と、その時間内に低下した電圧の低下量に基づいて、単位時間当たりの電圧の低下率を算出する。
【0025】
そして、判定部42は、補機バッテリが新品か否かを示す情報と、補機バッテリが新品でない場合には、補機バッテリの電圧の低下率を示す情報とを補機バッテリの状態情報31として記憶部3に記憶させる。
【0026】
指令部43は、車両10の電源がオフされている期間に、記憶部3によって記憶された補機バッテリの状態情報31に基づいて、メインバッテリから補機バッテリへの充電指令を車両10へ送信する。これにより、バッテリ管理装置1は、駐車中の車両10の消費電力を低減しつつ、補機バッテリのバッテリ上がりを防止することができる。
【0027】
次に、
図3~
図7を参照して、バッテリ管理装置1の動作例について説明する。
図3~
図7は、実施形態に係るバッテリ管理装置1の動作説明図である。
図3に示すように、バッテリ管理装置1は、電源オフ時の補機バッテリの電圧Voffと、次回の電源オン時の補機バッテリの電圧Vonとの差(電圧低下量)が所定の閾値以下の場合、補機バッテリを新品と判定する。
【0028】
この場合、バッテリ管理装置1は、車両10への充電指令の送信を禁止する。これにより、車両10は、充電指令の受信のために電力を消費することがなく、メインバッテリから補機バッテリへの無駄な充電を行うこともない。
【0029】
また、
図4に示すように、バッテリ管理装置1は、電源オフ時の補機バッテリの電圧Voffと、次回の電源オン時の補機バッテリの電圧Vonとの差(電圧低下量)が所定の閾値以上の場合、補機バッテリが劣化していると判定する。この場合、バッテリ管理装置1は、車両10へ充電指令を送信する。
【0030】
このとき、判定部42は、電源オフ時の補機バッテリの電圧Voffと、次回の電源オン時の補機バッテリの電圧Vonとの差(電圧低下量)が大きいほど、補機バッテリの劣化度が高いと判定する。
【0031】
このように、判定部42は、常時、補機バッテリの状態を監視しなくても、電源オフ時の補機バッテリの電圧Voffおよび次回の電源オン時の補機バッテリの電圧Vonに基づいて、補機バッテリの劣化度を判定することができる。
【0032】
例えば、
図5に示すように、時刻t1で車両10の電源がオフされ、その後、時刻t2でオンされたときに、オフ時の電圧Voffとオン時の電圧Vonとの差が所定の閾値以上であったとする。
【0033】
このとき、バッテリ管理装置1は、オフ時の電圧Voffとオン時の電圧Vonとの差と、時刻t1から時刻t2までの時間とに基づいて、電源がオフの期間における補機バッテリの電圧の低下率(
図5に示す電圧低下を示すグラフの傾き)を算出する。そして、バッテリ管理装置1は、算出した電圧の低下率を補機バッテリの状態情報31として記憶する。
【0034】
補機バッテリは、時刻t2で電源がオンされると充電されて電圧が上昇する。その後、時刻t3で電源がオフされると、時刻t3から電圧が低下を開始する。このとき、補機バッテリは、時刻t1から時刻t2までの時間における電圧の低下率と同じ低下率で電圧が低下を続ける可能性が高い。
【0035】
そこで、バッテリ管理装置1は、補機バッテリの状態情報31に基づいて、補機バッテリの電圧が時刻t3から車両10のECU(Electronic Control Unit)を起動するために最低限必要な電圧Vminに低下する時刻t5までの時間Txを予測する。
【0036】
そして、バッテリ管理装置1は、時刻t3から時間Txよりも所定時間(例えば、数時間)短い時間Tが経過する時刻t4の時点で、車両10へ充電指令を送信する。これにより、バッテリ管理装置1は、補機バッテリのバッテリ上がりを防止することができる。
【0037】
また、
図6に示すように、バッテリ管理装置1は、例えば、
図5に示した状況と同様に、車両10の電源が時刻t1でオフされた後、時刻t2でオンされ、その後、時刻t3でオフされる場合、時刻t3で充電開始の予約指令を車両10に送信することもできる。
【0038】
このとき、バッテリ管理装置1は、時刻t3から前述した時間Tが経過した時点でメインバッテリから補機バッテリへの充電を開始する充電開始の予約指令を車両10に送信する。車両10は、時刻t3から時間Tが経過するまでの間に、電源がオンされない場合、時刻t4になるとメインバッテリから補機バッテリへ充電させる。
【0039】
これにより、バッテリ管理装置1は、時刻t4に車両へ充電指令を送信する必要がなくなるため、車両10が充電指令を受信するために使用する消費電力を削減することができる。
【0040】
また、
図7に示すように、バッテリ管理装置1は、車両10の電源がオフにされてから長期間オンにされない場合、電源がオフにされてから、前述した時間Tが経過する毎に、車両10へ充電指令を送信することもできる。これにより、バッテリ管理装置1は、車両10が長期間放置される場合であっても、メインバッテリに蓄電されていれば、補機バッテリのバッテリ上がりを防止することができる。
【0041】
また、バッテリ管理装置1は、充電開始の予約指令を車両10に送信する場合、車両10の電源がオンされない期間には、前述した時間Tが経過する毎に、メインバッテリから補機バッテリへ充電させる情報を予約指令に含めて送信してもよい。これによっても、バッテリ管理装置1は、車両10が長期間放置される場合であっても、メインバッテリに蓄電されていれば、補機バッテリのバッテリ上がりを防止することができる。
【0042】
次に、
図8を参照してバッテリ管理装置1の制御部4が実行する処理について説明する。
図8は、実施形態に係るバッテリ管理装置1の制御部4が実行する処理の一例を示すフローチャートである。制御部4は、例えば、車両10からイグニッションスイッチまたはスタートスイッチがオフされたことを示す情報を受信した場合に、
図8に示す処理を開始する。
【0043】
図8に示すように、制御部4は、まず、電源オフ時の補機バッテリの電圧を車両10から取得する(ステップS101)。その後、制御部4は、電源オン時の補機バッテリの電圧を車両10から取得する(ステップS102)。
【0044】
続いて、制御部4は、取得した補機バッテリの電圧に基づいて、補機バッテリの状態を判定し、補機バッテリの状態情報31を記憶部3に記憶させる(ステップS103)。その後、制御部4は、補機バッテリの状態情報31に基づいて、補機バッテリが新品か否かを判定する(ステップS104)。
【0045】
そして、制御部4は、補機バッテリが新品であると判定した場合(ステップS104,Yes)、充電指令の送信を禁止し(ステップS105)、処理を終了する。また、制御部4は、補機バッテリが新品でないと判定した場合(ステップS104,No)、車両10の電源がオンされたか否かを判定する(ステップS106)。
【0046】
そして、制御部4は、車両10の電源がオンされたと判定した場合(ステップS106,Yes)、処理を終了する。また、制御部4は、車両10の電源がオンされていないと判定した場合(ステップS106,No)、補機バッテリの電圧が所定電圧以下になるか否かを判定する(ステップS107)。
【0047】
そして、制御部4は、補機バッテリの電圧が所定電圧以下にならないと判定した場合(ステップS107,No)、処理をステップS106へ移す。また、制御部4は、補機バッテリの電圧が所定電圧以下になると判定した場合(ステップS107,Yes)、充電指令を車両10へ送信し(ステップS108)、処理を終了する。
【0048】
なお、ここでは、制御部4が車両10の駐車期間内に、補機バッテリの電圧が所定電圧以下になると判定した場合に、1回、充電指令を車両10へ送信する場合について説明したが、これは一例である。
【0049】
制御部4は、例えば、充電指令を車両10へ送信した後、車両10の電源がオンされない場合、充電指令を車両10に送信してから、補機バッテリの電圧が再度所定電圧以下になることが予測されるタイミングで充電指令を車両10へ送信することもできる。
【0050】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0051】
1 バッテリ管理装置
2 通信部
3 記憶部
31 補機バッテリの状態情報
4 制御部
41 取得部
42 判定部
43 指令部
10,10-n 車両
100 通信ネットワーク