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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-02
(45)【発行日】2023-03-10
(54)【発明の名称】家具システム
(51)【国際特許分類】
   A47B 47/04 20060101AFI20230303BHJP
【FI】
A47B47/04 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020570676
(86)(22)【出願日】2019-04-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-04
(86)【国際出願番号】 EP2019059916
(87)【国際公開番号】W WO2019242910
(87)【国際公開日】2019-12-26
【審査請求日】2021-02-18
(31)【優先権主張番号】202018103454.5
(32)【優先日】2018-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】506096316
【氏名又は名称】ジーマティック・メーベルウエルケ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンデイトゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100191835
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 真介
(74)【代理人】
【識別番号】100208258
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 友子
(74)【代理人】
【識別番号】100221981
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 大成
(72)【発明者】
【氏名】ジークマン・ウルリヒ・ヴィルヘルム
【審査官】油原 博
(56)【参考文献】
【文献】仏国特許出願公開第02619494(FR,A1)
【文献】米国特許第03193885(US,A)
【文献】米国特許第03570198(US,A)
【文献】国際公開第2007/110262(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/095766(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2013/0160483(US,A1)
【文献】実開平05-093313(JP,U)
【文献】特開2005-205085(JP,A)
【文献】特開平08-066279(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 47/04、57/40、96/14、96/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部(17a)を有し、壁に固定すべき組立レール(17)を有する家具システム(1)であって、
この開口部(17a)には、保管要素(18、19)と接合する掛合部分(18b、19b)が掛合されている、又は掛合可能であり、
2つの長手方向細幅部を有し、基本的に垂直方向に延在し、組立レール(17)に当接するか又は固定されている、背壁(13)を有し、この背壁(13)の固定が、固定要素(23)によって、又はアングルピースによって、壁に面した背壁(13)の背面から行うことができる、当該家具システム(1)において、
更に、少なくとも1つの細長い形の背壁側部(16)は、
背壁(13)の少なくとも1つの長手方向細幅部に対して平行に、又は両方の長手方向細幅部に対して平行に、配置されており、
この背壁側部(16)は、組立レール(17)に当接する、又は固定され、
背壁(13)から背壁側部(16)への移行領域には、背壁(13)の長手方向細幅部と少なくとも1つの背壁側部(16)の長手方向細幅部の間に空所部、又は間隙(20)が形成され、
この間隙(20)は、組立レール(17)の開口部(17a)の少なくとも一部へのアクセスを可能にし、
その際、各々の背壁側部(16)は、背壁(13)から離れて面する長手方向細幅部に固定部分(21)を有し、この固定部分(21)に、本体側部(11、12)を取り付けること、又は本体側部(11、12)が取り付けられていることを特徴とする家具システム(1)。
【請求項2】
背壁(13)と少なくとも1つの背壁側部(16)とが、所々で接触するか、又は一体で実施されていることを特徴とする、請求項1に記載の家具システム(1)。
【請求項3】
背壁(13)と1つ若しくは複数の背壁側部(16)との間に形成されている1つ若しくは複数の空所部、又は1つ若しくは複数の間隙(20)は、上から下へ連続的に形成され、及び掛合部分(18b、19b)を掛合するために、又は掛合可能にするために、組立レール(17)のほぼ全ての開口部(17a)へのアクセスを可能にすることを特徴とする、請求項1に記載の家具システム(1)。
【請求項4】
背壁(13)と1つ又は複数の背壁側部(16)との間に構成された1つ又は複数の間隙(20)が、後方にある1つ又は複数の組立レール(17)の開口部(17a)と一列に並んでいることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の家具システム(1)。
【請求項5】
固定部分(21)は、背壁側部(16)の長手方向延在部に対して横に延在する孔部を有し、
この孔部には、固定要素(23)、又は拡張ダボ及び/又は偏心ダボを収容することができる、又は固定要素(23)、又は拡張ダボ及び/又は偏心ダボが収容されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか一項に記載の家具システム(1)。
【請求項6】
背壁側部(16)は、背壁(13)の両方の長手方向側部の各々に配置され、
背壁(13)から離れて面する、長手方向側部の長手方向細幅部には、本体側壁(1112)が、それぞれ配置されている、及び/又は取り付けられていることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の家具システム(1)。
【請求項7】
両方の本体側壁(11、12)は、
垂直方向に延在する方向での2つの本体側壁(11、12)の上部領域において、本体上部部分(14)と、及び垂直方向に延在する方向での2つの本体側壁(11、12)の下部領域において、本体下部部分(15)と、
接合されていることを特徴とする、請求項に記載の家具システム(1)。
【請求項8】
両方の本体側壁(11、12)の間には、本体前部分(10)が取り付けられていることを特徴とする、請求項又はに記載の家具システム(1)。
【請求項9】
少なくとも1つの本体側壁(11、12)及び/又は本体前部分(10)は、
i)透明材料、若しくはガラスからなる、及び/又は、
ii)木材材料若しくは木材代替材料及び/又はプラスチック材料からなる、又はそれらを含むことを特徴とする、請求項のいずれか一項に記載の家具システム(1)。
【請求項10】
背壁(13)及び/又は背壁側部(16)は、木材材料又は木材代替材料、及び/又はプラスチック材料、及び/又は木材且つ石からなる複合材料からなるか、又はそれらを含むことを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の家具システム(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は家具システムに関する。
【背景技術】
【0002】
対応する家具システムは、通常は、垂直に延在する組立レールが使用されており、大部分は壁に固定され、その組立レールに保管棚又は引き出しが組み立てられることが知られている。この目的のために、組立レールは、通常、組立レールの長手方向に相前後に配置されている複数の開口部を有し、その開口部の中に、対応する棚又は他の構成要素を、そこにある掛合部分を介して掛合することができる。これにより、使用される組立レールの数に応じて、かなり大型で柔軟な保管棚システムが生じる。この様式の保管棚システムは広く普及されている。通常は、大きく解放された積込空間を提供することが欠点である。これは、一方では、このように構成されている家具壁システムに収納されている対象物が、自然に、ほこり又は汚れにさらされるので、多量のほこり又は汚れが発生する場合には不利である。他方では、開放的なデザイン、特に周囲の家具に合わせる必要がある場合には、すべての領域で望ましいわけではない。例えば、通常、家具の均一な前面デザインに価値が置かれているので、作り付けの台所の領域に当てはまる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の課題は、例えば、既存の状態に、外観上うまく作り付けることができるように家具システムをさらに発展させることである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は、請求項1の特徴を有する家具システムによって解決される。有利な実施形態は従属請求項で見られる。
【0005】
本発明による家具システムは、穿孔された枠体及び棚を有する従来の掛合システムの可能性を拡張し、当業者は、任意で、組立レールに掛合された保管要素周りに本体壁部を構築するための機会がある。これにより、様々な家具前面部を利用することができ、その外観を周囲環境、特に台所環境に、個々に適合することができる。
【0006】
この目的のために、本発明による家具システムは、好ましくは、しかし必ずしもそうである必要はないが、背壁又は壁に固定される、開口部を有する組立レールを有する。これには、保管要素と接合する掛合部分が掛合されるか、又は掛合可能である。本発明によれば、2つの長手方向細幅部を有し、基本的に、垂直方向に延在し、組立レールに当接するか又は固定されている背壁を有する家具システムである。後者は、最も簡単な場合には、壁に面した背壁の背面からアングルピースによって行い得る。もちろん、背壁は、組立レールと直接螺着することができ、又はそのほかの方法で接合することができる。
【0007】
加えて、少なくとも1つの、特に細長い形の背壁側部は、少なくとも1つの長手方向細幅部に対して平行に、特に背壁の両方の長手方向細幅部に対して平行に、配置されている。背壁側部は、組立レールに当接する、又は固定されている。その際、背壁から背壁側部分への移行領域には、特に、背壁の長手方向細幅部と少なくとも1つの背壁側部の長手方向細幅部の間に空所部、特に間隙が形成されている。背壁自体と同様に、背壁側部も、アングル等の固定要素を用いて、壁に面した後側に取り付けることができる。背壁と背壁側部との間に形成された空所部、特に間隙が、組立レールの開口部の少なくとも一部分へのアクセスを可能にすることを、多機能の背壁によって可能にする。このような背壁構造によって、組立レールが覆われること、且つ周囲に合わせて背壁を構成することが可能である。
【0008】
この際、この間隙は、連続的に背壁側部の長手方向延在部の全範囲にわたり、形成する必要はない。1つだけ又は少数の開口部にアクセス可能な間隙も同様に考えられる。好ましい実施形態では、背壁少なくとも1つの背壁側部とが、所々で、特に空所部が配置されていない部分で、接触することができる。この場合、その上さらに、背壁と少なくとも1つの背壁側部とが一体で実施されていることも、可能である。これは、背面のより高い安定性につながる。
【0009】
さらなる好ましい実施形態では、背壁と1つ又は複数の背壁側部との間に形成されている1つ又は複数の空所部、特に1つ又は複数の間隙は、上から下へ連続的に形成され、及び壁面組立枠部のほぼ全ての開口部へのアクセスを可能にする。
【0010】
例えば、引き出し又はそのようなものの有無にかかわらず、保管棚面又は積込棚等の保管要素の掛合が、後でも(即ち、家具システムの設置後に)可能であるように、背壁と1つ又は複数の背壁側部との間に構成された1つ又は複数の間隙が、後方にある1つ又は複数の壁面組立枠部の開口部と一列に並んでいることが企図され得る。
【0011】
本発明の特に好ましい実施形態によれば、各々の背壁側部は、背壁から離れて面する長手方向細幅部に固定部分を有し、この固定部分に、本体側部を取り付けること、又は本体側部が取り付けられていることが企図されている。これにより、背壁構造を周囲環境に適合させることができるだけでなく、家具本体全体を保管要素の周りに組み立てることができる。
【0012】
この目的のために、特に、固定部分は、背壁側部の長手方向延在部に対して横に延在する孔部を有し、この孔部には、固定要素、特に拡張ダボ及び/又は偏心ダボを収容することができる、又は固定要素、特に拡張ダボ及び/又は偏心ダボが収容されていること、が企図され得る。これにより、背壁側部には、通常の形式で本体側壁を、非常に容易に取り付けることができる。
【0013】
特に好ましい実施形態によれば、家具システムは、少なくとも1つの背壁の両方の長手方向側部に対して、1つの背壁側部を各々有する。次に、背壁から離れて面する、長手方向側部の長手方向細幅部には、本体側壁が、それぞれ配置されている、及び/又は取り付けられている。加えて、両方の本体側壁は、垂直方向に延在する方向での両方の本体側壁の上部領域において、本体上部部分と、及び垂直方向に延在する方向での両方の本体側壁の下部領域において、本体下部部分と、接合されていることを企図し得る。従って、保管要素が前面からアクセス可能である本体家具要素が生じる。代替的に、又は追加的に、両方の本体側壁の間には、本体前部分が取り付けられていることを企図することができる。これにより、出来上がる本体家具を前面からも閉じることもでき、従って、内容物をほこり且つ汚染物質から保護することができる。
【0014】
本体部分の材料選択は任意である。好ましくは、少なくとも1つの本体側壁及び/又は本体前部分は、
i)透明材料、特にガラスからなる、及び/又は、
ii)木材材料若しくは木材代替材料及び/又はプラスチック材料からなる、又はそれらを含む、
ことが企図され得る。当業者は、対応する環境に基づいて選択を行い、本発明による家具システムを、対応する環境に適合すべきである。
【0015】
また、背壁及び/又は背壁側部は、木材材料又は木材代替材料、及び/又はプラスチック材料、及び/又は木材且つ石からなる複合材料からなるか、又はそれらを含むことが企図され得る。
【0016】
ガラス部品を使用する場合、通常は、他の側面部品との結合のために、対応する溝部、例えばアルミニウム溝部のような金属溝部が使用され、この溝部にガラス部品が内設されているか、またはガラス部品が接合されている。家具壁システムは、背が、木および石から構成されている複合材料から成るか、又はこれらの材料を含む場合、特にエレガントに見える。
【0017】
以下では、本発明が、図1図5に基づき、詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明による例示的な家具システムの分解図を示す。
図2図1の拡大詳細図で示す。
図3】本発明による家具システムの一部を斜視図で示す。
図4図3で示した部分を異なる斜視図で示す。
図5】付加的な固定要素を有する、図3で示した部分の拡大詳細図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に記載されている本発明による家具システム1の実施形態では、垂直に調整され、互いに平行に配置されている、2つの組立レール17を示す。好ましくは、しかし必ずしも必要ではないが、これらの組立レールは、背壁又は壁に固定され得るか、又は固定可能に形成され得る。
【0020】
組立レール17は、図2及び図5で示されているように、この組立レールの前面17dに、組立レール17の長手方向に相前後して配置されている複数の開口部17aを有する。保管要素1819と接合された掛合部分18b19bは、開口部17aに掛合することができる。
【0021】
組立レール17には、基本的に垂直方向に延在する背壁13が設けられている。この際、背壁13の高さは、組立レール17の長さにほぼ対応し、背壁13の幅は、掛合部分18b19bのための開口17aがアクセス可能なままであるように組立レール17を覆うように設計されている。この際、背壁13は、組立レール17に当接することができ、又はこれら組立レール17に固定することができる。好ましくは細長い形の背壁側部16が、背壁13の両方の長手方向細幅部に対して平行にそれぞれ配置されている。これらは、それぞれ、組立レール17の内の1つに当接するか、又はその組立レール17に固定されている。この際、両方の背壁側部16は、図2に示すように、背壁13の長手方向細幅部と背壁側部16の長手方向細幅部との間に、間隙20がそれぞれ形成されているように配置されている。背壁側部16を有する背壁13は、組立レール17と共に、家具システム1の背を構成する。
【0022】
組立ての際、保管要素1819の掛合部分18b19bは、スロット20を通って組立レール17の開口17aに掛合される。この際、保管要素19は、掛合部分19bを有する支持要素19aに配置されている棚床であり得る。保管領域を取り囲む本体を有する保管要素18も考えられ、その際、この保管領域は、例えば、引き出し又はドアによって開くことができる。更に、保管要素1819は、例えばキッチン器具のような技術的要素のための支持体であってもよい。
【0023】
図3及び図4は、本発明による家具壁システム1の一部を示しており、この家具壁システム1の場合には、背を、組立レール17と、背壁13と、背壁側部16とから構成する。種々の保管要素1819が組立レールに掛合されている。固定部分21は、背壁側部16の長手方向延在部に対して横に配置されている。その際、背壁側部16に、固定要素を収容することができる孔部が設けられている。この際、固定要素は、好ましくは、拡張ダボ及び/又は偏心ダボである。
【0024】
これらの固定部分21によって、図1に示されている本体側部1112を、通常の形式で背壁側部16に取り付けることができる。両方の本体側部分1112は、上側領域において本体上部部分14と接合され、及び下側領域において本体下側部分15と接合される。家具壁システム1のここで図示された実施形態では、本体前部分10を備え付ける。その際、本体前部分10はドアとして実施されている。本体前部分10を一体に実施する必要はなく、前部の一部のみをそのつど開くために、本体前部分10として複数のドアを設けることも考えられ、本体前部分10は引出し板部からも構成し得る、又は両方の混合でも構成し得る。
【0025】
図5は、本発明による家具システム1の背の上部分を示す。壁部(不図示)に取り付けられている組立レール17、又は単に背壁13と背壁側部16を接合する組立レール17は、前側部17dに、組立レール17の長手方向に相前後して配置されている複数の開口部17aを有する。この開口部17aには、保管要素1819の掛合部分18b19bを掛合することができる。側部17b17cには、複数の保持要素が、2列でそれぞれ配置されているこの保持要素は、好ましくは、背壁13に、又は背壁側部16に配置されている固定要素2223を固定するために利用されるねじ穴部である。背壁13においては、固定時に下方への滑りを回避するのみ必要である。固定要素23(ここは例として、固定アングルとして実施されている)は、組立レール17での支持によって横方向の変位を防止する一方で、保管要素1819は、背壁を、奥行き方向で組立レール17に固定する。従って、好ましい実施形態によれば、側部17b17cに当接した固定要素23の部分には、組立中、保持要素にスナップ嵌合し、したがって背壁13が滑り落ちるのを防止する突起部を設けることが可能である。これは、組立中、固定要素23が、背側13の上側縁部13に構成されている壁との間隙を介してのみ組立工具によってアクセス可能であるという点で有利である。
【0026】
背壁側部16は2つの組立レール17の間でクランプすることができないので、固定要素22が、組立レール17の側部17b17cの保持要素とねじ接合することが望ましい。
【0027】
本発明による家具システム1は、非常に柔軟に設計することができ、従って、使用時の多様性の幅を広げ、それによって、既存の環境に、外観上うまく合わせることができる。
なお、本願は、特許請求の範囲に記載の発明に関するものであるが、他の観点として以下も含む。
1.開口部(17a)を有し、特に壁又は背壁に固定すべき組立レール(17)を有する家具システム(1)であって、
この開口部(17a)には、保管要素(18、19)と接合する掛合部分(18b、19b)が掛合されている、又は掛合可能であり、
2つの長手方向細幅部を有し、基本的に垂直方向に延在し、組立レール(17)に当接するか又は固定されている、背壁(13)を有する当該家具システム(1)において、
更に、少なくとも1つの、特に細長い形の背壁側部(16)は、
背壁(13)の少なくとも1つの長手方向細幅部に対して平行に、特に両方の長手方向細幅部に対して平行に、配置されており、
この背壁側部(16)は、組立レール(17)に当接する、又は固定され、
背壁(13)から背壁側部(16)への移行領域には、背壁(13)の長手方向細幅部と少なくとも1つの背壁側部(16)の長手方向細幅部の間に空所部、特に間隙(20)が形成され、
この間隙は、組立レール(17)の開口部(17a)の少なくとも一部へのアクセスを可能にすること、を特徴とする家具システム(1)。
2.背壁(13)と少なくとも1つの背壁側部(16)とが、所々で接触するか、又は一体で実施されていることを特徴とする、上記1に記載の家具システム(1)。
3.背壁(13)と1つ又は複数の背壁側部(16)との間に形成されている1つ又は複数の空所部、特に1つ又は複数の間隙(20)は、上から下へ連続的に形成され、及び組立レール(17)のほぼ全ての開口部(17a)へのアクセスを可能にすることを特徴とする上記1に記載の家具システム(1)。
4.背壁(13)と1つ又は複数の背壁側部(16)との間に構成された1つ又は複数の間隙(20)が、後方にある1つ又は複数の組立レール(17)の開口部(17a)と一列に並んでいることを特徴とする、上記1~3のいずれか一項に記載の家具システム(1)。
5.各々の背壁側部(16)は、背壁(13)から離れて面する長手方向細幅部に固定部分(21)を有し、この固定部分に、本体側部(12、11)を取り付けること、又は本体側部(12,11)が取り付けられていることを特徴とする、上記1~4のいずれか一項に記載の家具システム(1)。
6.固定部分(21)は、背壁側部(16)の長手方向延在部に対して横に延在する孔部を有し、
この孔部には、固定要素、特に拡張ダボ及び/又は偏心ダボを収容することができる、又は固定要素、特に拡張ダボ及び/又は偏心ダボが収容されていることを特徴とする、上記5に記載の家具システム(1)。
7.背壁側部(16)は、背壁(13)の両方の長手方向側部の各々に配置され、
背壁(13)から離れて面する、長手方向側部の長手方向細幅部には、本体側壁(11、12)が、それぞれ配置されている、及び/又は取り付けられていることを特徴とする、上記1~6のいずれか一項に記載の家具システム(1)。
8.両方の本体側壁(11、12)は、
垂直方向に延在する方向での2つの本体側壁の上部領域において、本体上部部分(14)と、及び垂直方向に延在する方向での2つの本体側壁の下部領域において、本体下部部分(15)と、
接合されていることを特徴とする、上記7に記載の家具システム(1)。
9.両方の本体側壁(11、12)の間には、本体前部分(10)が取り付けられていることを特徴とする、上記7又は8に記載の家具システム(1)。
10.少なくとも1つの本体側壁(11、12)及び/又は本体前部分(10)は、
i)透明材料、特にガラスからなる、及び/又は、
ii)木材材料若しくは木材代替材料及び/又はプラスチック材料からなる、又はそれらを含むことを特徴とする、上記7~9のいずれか一項に記載の家具システム(1)。
11.背壁及び/又は背壁側部(16)は、木材材料又は木材代替材料、及び/又はプラスチック材料、及び/又は木材且つ石からなる複合材料からなるか、又はそれらを含むことを特徴とする、上記1~10のいずれか一項に記載の家具システム(1)。
図1
図2
図3
図4
図5