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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-02
(45)【発行日】2023-03-10
(54)【発明の名称】5α-レダクターゼ阻害剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/185 20060101AFI20230303BHJP
   A61K 36/889 20060101ALI20230303BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230303BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20230303BHJP
   A61P 17/14 20060101ALI20230303BHJP
   A61P 17/10 20060101ALI20230303BHJP
   A23L 33/105 20160101ALI20230303BHJP
   A23L 2/52 20060101ALI20230303BHJP
   A61K 8/9789 20170101ALI20230303BHJP
   A61Q 19/00 20060101ALI20230303BHJP
   A61Q 7/00 20060101ALI20230303BHJP
【FI】
A61K36/185
A61K36/889
A61P43/00 121
A61P43/00 111
A61P13/08
A61P17/14
A61P17/10
A23L33/105
A23L2/00 F
A61K8/9789
A61Q19/00
A61Q7/00
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021570633
(86)(22)【出願日】2020-05-01
(86)【国際出願番号】 JP2020018401
(87)【国際公開番号】W WO2021145004
(87)【国際公開日】2021-07-22
【審査請求日】2022-03-03
(31)【優先権主張番号】P 2020005114
(32)【優先日】2020-01-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】594045089
【氏名又は名称】オリザ油化株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100119792
【弁理士】
【氏名又は名称】熊崎 陽一
(72)【発明者】
【氏名】宮坂 賢知
(72)【発明者】
【氏名】清水 稔仁
(72)【発明者】
【氏名】下田 博司
(72)【発明者】
【氏名】村井 弘道
【審査官】佐々木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-216369(JP,A)
【文献】特開2007-161645(JP,A)
【文献】特開昭62-93215(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0105290(KR,A)
【文献】特表2007-514789(JP,A)
【文献】特表2010-511066(JP,A)
【文献】特表2002-525080(JP,A)
【文献】鈴木真理 ほか,オレアノール酸配合育毛剤の臨床試験結果,皮膚, 1989, Vol.31, No.4, pp.541-547
【文献】清水稔仁 他,シーベリーの機能性と素材開発,食品と開発, 2016, Vol.51, No.9, pp.14-16
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00-36/9068
A23L 33/00-33/29
A23L 2/00- 2/84
A61K 8/00- 8/99
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シーベリー抽出物とノコギリヤシ抽出物とを相乗作用を呈する配合比で有効成分として含有する5α-レダクターゼ阻害剤であって、
前記ノコギリヤシ抽出物と前記シーベリー抽出物との重量混合比(ノコギリヤシ抽出物:シーベリー抽出物)が3:1~2である、5α-レダクターゼ阻害剤。
【請求項2】
請求項1に記載の5α-レダクターゼ阻害剤を有効成分とする前立腺肥大抑制剤。
【請求項3】
請求項1に記載の5α-レダクターゼ阻害剤を有効成分とする男性型脱毛症抑制剤。
【請求項4】
請求項1に記載の5α-レダクターゼ阻害剤を有効成分とするニキビ予防・改善剤。
【請求項5】
請求項1に記載の5α-レダクターゼ阻害剤を有効成分とする5α-レダクターゼ阻害用飲食品組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の5α-レダクターゼ阻害剤を有効成分とする5α-レダクターゼ阻害用化粧料組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な組み合わせの5α-レダクターゼ阻害剤に関する。本発明は、食品、医薬品、化粧品等に広く利用される。
【背景技術】
【0002】
前立腺は男性の膀胱直下にあり、後部尿道を取り巻く臓器である。前立腺の肥大は高齢化に伴う男性ホルモンの低下が原因で発症する。前立腺の肥大はジヒドロテストステロン (DHT) が蓄積されることによって前立腺肥大症が起こると考えられている。DHTは、テストステロンが5α-レダクターゼによって変換されることによって生成される。テストステロンが前立腺細胞内に取り込まれると、前立腺細胞に存在する5α-レダクターゼによりDHTに変換され、DHTにより細胞の増殖が促進される。その結果、前立腺が肥大し(前立腺肥大症)排尿障害を引き起こす(特許文献2)。
そこで、細胞増殖においてDHT (活性型) の合成酵素である5α-レダクターゼを阻害することは前立腺肥大抑制を伴う排尿障害抑制作用において有意義である(非特許文献1~3)。
【0003】
また、睾丸等で生合成されたテストステロンは頭部において毛包、皮脂腺等に存在する5α-レダクターゼによりジヒドロテストステロンに転換される。このジヒドロテストステロンは、アデニルサイクラーゼの活性を著しく低下させて細胞内サイクリックAMPレベルの低下をもたらし、その結果、毛及び毛の周辺のエネルギー産生の低下とタンパク合成の抑制を誘起する。これにより男性型脱毛症が進行するものと考えられている(特許文献2)。
【0004】
そこで、最近、物質が有する特性、たとえば、5α-レダクターゼ阻害作用や毛母細胞賦活作用、血行促進作用に着目して、その物質を養毛・育毛剤として利用される傾向がある。
【0005】
さらに、近年、老若男女問わず、美しく健康で若々しくありたいという願望は、ますます強くなってきている。
そこで、11~25歳位の年齢層においては、美肌の観点から忘れてはならないものとして、にきびがある。
にきびは、正式には尋常性座瘡と呼ばれる。患者の70~80%は11~25歳の年齢層に集中しており、軽いにきびは皮膚病というより青年期の皮膚の特徴の一つであるともいえる。しかし、重症のにきびは、みた目にも悪く、治癒後にも痕跡を残すことが多く、また人によってはにきびができていることだけで精神的に憂鬱となり、日常生活や社会活動にまで影響を及ぼすことも少なくない。従って、美容的な見地からも早く適切な処置を行い、正常できれいな皮膚に回復させる必要がある。
【0006】
また、ニキビの発生や増悪にはテストステロンから5α-レダクターゼによって生成するジヒドロテストステロンの関与が考えられており、5α-レダクターゼ阻害作用を有する薬剤によりジヒドロテストステロンの生成を抑制または阻害することができれば、ニキビの発生や増悪を抑制することができる(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】監修 後藤 百万, 編集 医療情報科学研究所, 薬が見える, 1, 発行メディックメディア, P436-438 (2014).
【文献】Jie L., et. al., Biol. Pharm. Bull., 29 (2), P392-395 (2006).
【文献】Koseki J., et. al., Hindawi Publishing Corporation, 2015, ID 853846 (2015).
【文献】特開2015-028044号公報
【文献】特開平5-097684号公報
【文献】特開2007-099751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような背景の下、本発明者らは、植物抽出物による製品を開発する中で、ビタミンやアミノ酸を豊富に含むシーベリーに着目した。そして、シーベリー抽出物の生理活性について各種の実験を行い、同抽出物に従来知られていない5α-レダクターゼ阻害作用があることを知見した。
さらに、既に5α-レダクターゼ阻害作用の知られている他の植物抽出物と、シーベリー抽出物とによる5α-レダクターゼ阻害作用の相乗性に注目し、実験を行った。その結果、シーベリー抽出物及びノコギリヤシ抽出物(特許文献1)の組み合わせにおいて5α-レダクターゼ阻害の相乗効果を有することを見出し、本発明を完成した。
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、新規な5αレダクターゼ阻害剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明の特徴は以下の通りである。
1.シーベリー抽出物を有効成分とする5α-レダクターゼ阻害剤。
2.シーベリー抽出物とノコギリヤシ抽出物とを相乗作用を呈する配合比で有効成分として含有する、5α-レダクターゼ阻害剤。
3.上記ノコギリヤシ抽出物と上記シーベリー抽出物との重量混合比(ノコギリヤシ抽出物:シーベリー抽出物)が3~1:1~2である、上記2.に記載の5α-レダクターゼ阻害剤。
4.上記1.~上記3.のいずれかに記載の5α-レダクターゼ阻害剤を有効成分とする前立腺肥大抑制剤。
5.上記1.~上記3.のいずれかに記載の5α-レダクターゼ阻害剤を有効成分とする男性型脱毛症抑制剤。
6.上記1.~上記3.のいずれかに記載の5α-レダクターゼ阻害剤を有効成分とするニキビ予防・改善剤。
7.上記1.~上記3.のいずれかに記載の5α-レダクターゼ阻害剤を有効成分とする5α-レダクターゼ阻害用飲食品組成物。
8.上記1.~上記3.のいずれかに記載の5α-レダクターゼ阻害剤を有効成分とする5α-レダクターゼ阻害用化粧料組成物。
9.ヒトの体内において5α-レダクターゼ活性を阻害する方法であって、当該ヒトにシーベリー抽出物を有効量投与する、5α-レダクターゼ活性の阻害方法。
10.ヒトの体内において5α-レダクターゼ活性を阻害する方法であって、当該ヒトにシーベリー抽出物とコギリヤシ抽出物とを有効量投与する、5α-レダクターゼ活性の阻害方法。
11.上記ノコギリヤシ抽出物と上記シーベリー抽出物との重量混合比(ノコギリヤシ抽出物:シーベリー抽出物)が3~1:1~2である、上記10.に記載の5α-レダクターゼ活性の阻害方法。
12.上記9.~上記11.のいずれかに記載の方法であって、上記ヒトの前立腺肥大抑制、男性型脱毛症抑制、ニキビ予防・改善のいずれかの用途に使用される、5α-レダクターゼ活性の阻害方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、シーベリー抽出物を有効成分として含有することにより5α-レダクターゼ阻害作用を有する。
また、本発明によれば、シーベリー抽出物とノコギリヤシ抽出物とを相乗作用を呈する配合比で含有することにより、効果的に5α-レダクターゼ阻害作用を有する。これにより、さらに優れた効果を有する5α-レダクターゼ阻害剤を提供できる。
さらに、本発明によれば、上記ノコギリヤシ抽出物と上記シーベリー抽出物との重量混合比(ノコギリヤシ抽出物:シーベリー抽出物)を3~1:1~2とすることにより、さらに優れた相乗性を有する5α-レダクターゼ阻害剤を提供することができる。
また、本発明では、優れた5α-レダクターゼ阻害を有するため、テストステロンが5α-レダクターゼ によってDHTに変換されることが阻害され、DHTに起因する前立腺の細胞の増殖が抑制される。これにより、優れた前立腺肥大抑制効果を有する。
さらに、本発明では、優れた5α-レダクターゼ阻害作用を有するため、テストステロンが頭部において毛包、皮脂腺等に存在する5α-レダクターゼによるジヒドロテストステロンの生成を抑制する。これにより、アデニルサイクラーゼの活性を低下させて細胞内サイクリックAMPレベルの低下を抑制し、その結果毛及び毛の周辺のエネルギー産生の低下を抑制し、タンパク合成を誘起するため、男性型脱毛症が進行を抑制することができ、これにより、優れた男性型脱毛症抑制剤を提供することができる。
また、5α-レダクターゼ阻害作用を有するため、ジヒドロテストステロンの生成を抑制し、これにより、ニキビの発生や増悪を抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、シーベリー抽出物を有効成分とすることを特徴とする。
上記シーベリー(Hippophae rhamnoides L.)とは、グミ科ヒッポファエ属の植物である。
【0012】
シーベリー抽出物を調製する場合、該植物の抽出対象部位には特に限定はなく、例えば種子、果実、葉、樹皮、幹、根、地上部など適宜の部分を用いることができるが、なかでも果実が最も好ましい。抽出方法としては、それらの抽出対象部位を必要ならば予め水洗、乾燥、細切もしくは粉砕した上、浸漬法、向流抽出法など常法に従って抽出溶媒と接触せしめることによって行うことができる。
【0013】
抽出物の抽出溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;1,3-ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等のグリコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル、水等を用いることができる。これらの中で、エタノール、1,3-ブチレングリコール、水、アセトン、ジクロロメタン等が好ましく用いられる。これらの溶媒は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。溶媒を混合して用いる場合、各溶媒の混合比は、溶媒の種類に応じて適宜調整すればよい。
【0014】
抽出方法については、特に限定されるものではなくシーベリーの果実に溶媒(例えば、エタノール)を加えた後、抽出物に含まれる活性成分の活性を失活させない程度に加温加熱する加熱抽出法や、超臨界抽出法等を適宜適用できる。また、一定量の溶媒にグミ科ヒッポファエ属の果実を浸漬してバッチ処理する浸漬抽出法や連続的に溶媒を送り続ける連続抽出法等、公知の種々の抽出法を適用できる。
【0015】
具体的な抽出方法の一例を挙げると、例えば、シーベリーに対して、その乾燥重量の5~50重量倍程度、好ましくは、10~40重量倍程度の抽出溶媒を加えて浸漬して加温(25~100℃)し、1~6時間程度溶媒を攪拌させることにより、活性成分を抽出することができる。勿論、溶媒の種類、溶媒量や加熱温度、加熱時間等については、活性成分を効率的に抽出できるように適宜調整すればよい。
また、上記シーベリーの抽出物は、オレアノールアルデヒド、オレアノール酸、ウルソール酸、ポモル酸、ウバオール、イソラムネチン、7-O-ラムノシドのうちの少なくとも1種を含有することが好ましい。
【0016】
また、本発明はシーベリー抽出物とノコギリヤシ抽出物とを含有することを特徴とする。この場合、上記シーベリー抽出物は上述したものと同じものを使用することができる。
ノコギリヤシは、ヤシ科シュロ属に属する植物であり、学名は、セレノア・レペンズ(Serenoa repens)であり、サバル・セルラタム(Sabal serrulata)とも呼ばれる。ノコギリヤシ抽出物の抽出原料としては、熟している果実がより好ましい。
【0017】
ノコギリヤシ抽出物は、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法により得ることができる。例えば、ノコギリヤシの果実を生のまま又は乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供することにより得ることができる。抽出に用いる溶媒としては、水、親水性有機溶媒、及びこれらの混合溶媒のいずれかを室温乃至は溶媒の沸点程度の温度で用いることが好ましい。親水性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の炭素数1~5の低級アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン;1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の炭素数2~5の多価アルコールなどが挙げられ、これら親水性有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。
抽出は還流加熱下で、溶媒の種類や抽出規模に応じて任意の装置を用いて抽出を行うことができる。
尚、上記ノコギリヤシ抽出物として市販品を用いることもでき、例えばIndena社 製のノコギリヤシ精製エキスを用いることができる。
【0018】
上記ノコギリヤシ抽出物と上記シーベリー抽出物とは、相乗作用を呈する配合比で含有させることが望ましい。
上記ノコギリヤシ抽出物と上記シーベリー抽出物との重量混合比は特に限定されないが、例えば、ノコギリヤシ抽出物:シーベリー抽出物=3~1:1~2、好ましくは3:1~2、最も好ましくは3:2とすることができる。
この混合比とすることにより、5α-レダクターゼ阻害の相乗性がもっとも高まるからである。
【0019】
本発明の5α-レダクターゼ阻害剤は、各種飲食品(5α-レダクターゼ阻害用飲食品組成物)の素材として使用することができる。飲食品としては、例えば、食用油(サラダ油、菓子類(ガム、キャンディー、キャラメル、チョコレート、クッキー、スナック、ゼリー、グミ、錠菓等)、麺類(そば、うどん、ラーメン等)、乳製品(ミルク、アイスクリーム、ヨーグルト等)、調味料(味噌、醤油等)、スープ類、飲料(ジュース、コーヒー、紅茶、茶、炭酸飲料、スポーツ飲料等)をはじめとする一般食品や、健康食品(錠剤、カプセル等)、栄養補助食品(栄養ドリンク等)が挙げられる。これらの飲食品に本発明の5α-レダクターゼ阻害剤を適宜配合するとよい。
【0020】
これら飲食品には、その種類に応じて種々の成分を配合することができ、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、マルトース、ソルビトール、ステビオサイド、コーンシロップ、乳糖、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、L-アスコルビン酸、dl-α-トコフェロール、エリソルビン酸ナトリウム、グリセリン、プロピレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、アラビアガム、カラギーナン、カゼイン、ゼラチン、ペクチン、寒天、ビタミンB類、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、アミノ酸類、カルシウム塩類、色素、香料、保存剤等の食品素材を使用することができる。
【0021】
さらに、健康維持機能をもった本5α-レダクターゼ阻害剤には、他の抗酸化物質や健康食品素材など、例えば、還元型アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE、還元型グルタチン、トコトリエノール、ビタミンA誘導体、リコピン、β-クリプトキサンチン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、フコキサンチン、尿酸、ユビキノン、コエンザイムQ10、葉酸、ニンニクエキス、アリシン、セサミン、リグナン類、カテキン、イソフラボン、カルコン、タンニン類、フラボノイド類、クマリン、イソクマリン類、ブルーベリーエキス、健康食品素材)V.(ビタミン)A、V.B1、V.B2、V.B6、V.B12、V.C、V.D、V.E、V.P、コリン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸カルシウム、EPA、オリゴ糖、食物繊維、スクアレン、大豆レシチン、タウリン、ドナリエラ、プロテイン、オクタコサノール、DHA、卵黄レシチン、リノール酸、ラクトフェリン、マグネシウム、亜鉛、クロム、セレン、カリウム、ヘム鉄、カキ肉エキス、キトサン、キチンオリゴ糖、コラーゲン、コンドロイチン、エラスチン、ウコン、カンゾウ、クコシ、ケイヒ、サンザシ、生姜、霊芝、シジミエキス、スッポン、カンゾウ、クコシ、ケイヒ、セイヨウ、サンザシ、生姜、霊芝、オオバコ、カミツレ、カモミール、セイヨウタンポポ、ハイビスカス、ハチミツ、ボーレン、ローヤルゼリー、ライム、ラベンダー、ローズヒップ、ローズマリー、セージ、ビフィズス菌、フェーカリス菌、ラクリス、小麦胚芽油、ゴマ油、シソ油、大豆油、中鎖脂肪酸、アガリクス、イチョウ葉エキス、コンドロイチン、玄米胚芽エキス、レイシ、タマネギ、DHA、EPA、DPA、甜茶、冬虫夏草、ニンニク、蜂の子、パパイヤ、プーアル、プロポリス、メグスリの木、ヤブシタケ、ロイヤルゼリー、ノコギリヤシ、ヒアルロン酸、ギャバ、ハープシールオイル、サメ軟骨、グルコサミン、レシチン、ホスファチジルセリン、田七ニンジン、桑葉、大豆抽出物、エキナセア、エゾウコギ、大麦抽出物、オリーブ葉、オリーブ実、ギムネマ、バナバ、サラシア、ガルシニア、キトサン、セントジョーンズワート、ナツメ、ニンジン、パッションフラワー、ブロッコリー、プラセンタ、ハトムギ、ブドウ種子、ピーナッツ種皮、ビルベリー、ブラックコホシュ、マリアアザミ、月桂樹、セージ、ローズマリー、ラフマ、黒酢、ゴーヤー、マカ、紅花、亜麻、ウーロン茶、花棘、カフェイン、カプサイシン、キシロオリゴ糖、グルコサミン、ソバ、シトラス、食物繊維、プロテイン、プルーン、スピルリナ、大麦若葉、核酸、酵母、椎茸、梅肉、アミノ酸、深海鮫抽出物、ノニ、カキ肉、スッポン、シャンピニオン、オオバコ、アセロラ、パイナップル、バナナ、モモ、アンズ、メロン、イチゴ、ラズベリー、オレンジ、フコイダン、メシマコブ、クランベリー、亜鉛、鉄、シルクペプチド、グリシン、ナイアシン、チェストツリー、セラミド、L-システイン、赤ワイン果汁、ミレット、ホーステール、ビオチン、センテラアジアティカ、ハスカップ、ピクノジェノール、フキ、ルバーブ、クローブ、プーアル、クエン酸、ビール酵母、メリロート、ブラックジンガー、ショウガ、ガジュツ、ナットウキナーゼ、ベニコウジ、トコトリエノール、ラクトフェリン、韃靼ソバ、ココア、ドクダミ、キウイ、ヒハツ、ハスの葉、パフィア、スターフルーツなども配合することができる。
【0022】
具体的な製法としては、上記抽出物(シーベリ抽出物、ノコギリヤシ抽出物)を粉末セルロースとともにスプレードライまたは凍結乾燥し、これを粉末、顆粒、打錠または溶液にすることで容易に飲食品(インスタント食品等)に含有させることができる。
【0023】
本発明の5α-レダクターゼ阻害剤を飲食品に適用する場合の添加量としては、病気予防や健康維持が主な目的であるので、飲食品に対して有効成分の含量が合計1~20wt%以下であるのが好ましい。
【0024】
本発明の5α-レダクターゼ阻害剤は、薬品(医薬品および医薬部外品を含む。)の素材として用いてもよい。薬品製剤用の原料に、本発明の5α-レダクターゼ阻害剤を適宜配合して製造することができる。本発明の5α-レダクターゼ阻害剤に配合しうる製剤原料としては、例えば、賦形剤(ブドウ糖、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等)、結合剤(蒸留水、生理食塩水、エタノール水、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等)、崩壊剤(アルギン酸ナトリウム、カンテン、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、乳糖、アラビアゴム末、ゼラチン、エタノール等)、崩壊抑制剤(白糖、ステアリン、カカオ脂、水素添加油等)、吸収促進剤(第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等)、吸着剤(グリセリン、デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、硅酸等)、滑沢剤(精製タルク、ステアリン酸塩、ポリエチレングリコール等)などが挙げられる。
【0025】
本発明による5α-レダクターゼ阻害剤の投与方法は、一般的には、錠剤、丸剤、軟・硬カプセル剤、細粒剤、散剤、顆粒剤、液剤等の形態で経口投与することができるが、非経口投与であってもよい。非経口剤として投与する場合は、溶液の状態、または分散剤、懸濁剤、安定剤などを添加した状態で、ハップ剤、ローション剤、軟膏剤、チンキ剤、クリーム剤などの剤形で適用することができる。
【0026】
投与量は、投与方法、病状、患者の年齢等によって変化し得るが、大人では、通常、1日当たり有効成分として1~1000mg、子供では通常0.5~500mg程度投与することができる。
5α-レダクターゼ阻害剤の配合比は、剤型によって適宜変更することが可能であるが、通常、経口または粘膜吸収により投与される場合は約0.3~15.0wt%、非経口投与による場合は、0.01~10wt%程度にするとよい。なお、投与量は種々の条件で異なるので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また、範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
【0027】
本発明の5α-レダクターゼ阻害剤を配合しうる皮膚外用剤(5α-レダクターゼ阻害用化粧料組成物)の形態としては、例えば、乳液、石鹸、洗顔料、入浴剤、クリーム、乳液、化粧水、オーデコロン、ひげ剃り用クリーム、ひげ剃り用ローション、化粧油、日焼け・日焼け止めローション、おしろいパウダー、ファンデーション、香水、パック、爪クリーム、エナメル、エナメル除去液、眉墨、ほお紅、アイクリーム、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、口紅、リップクリーム、シャンプー、リンス、トリートメント、染毛料、分散液、洗浄料等が挙げられる。
また、本発明の5α-レダクターゼ阻害剤を配合しうる医薬品または医薬部外品の形態としては、軟膏剤、クリーム剤、外用液剤等が挙げられる。
【0028】
上記形態の皮膚外用剤には、本発明による5α-レダクターゼ阻害剤の他に、その5α-レダクターゼ阻害効果を損なわない範囲で化粧品、医薬部外品などの皮膚外用剤に配合される成分、油分、高級アルコール、脂肪酸、紫外線吸収剤、粉体、顔料、界面活性剤、多価アルコール・糖、高分子、生理活性成分、溶媒、酸化防止剤、香料、防腐剤等を配合することができる。例を以下に羅列するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0029】
(1)油分の例
エステル系の油相成分:トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、2-エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ブチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、ネオペンタン酸イソアラキル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、カプリル酸セチル、ラウリン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、リシノレイン酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セトステアリル、2-エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソステアリル、イソノナン酸オクチル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルデシル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル、炭酸ジプロピル、炭酸ジアルキル(C12-18)、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソアラキル、クエン酸トリイソオクチル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルデシル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリル等が挙げられる。
炭化水素系の油相成分:スクワラン、流動パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、イソパラフィン、セレシン、パラフィン、流動イソパラフィン、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
動植物油とその硬化油、および天然由来のロウ:牛脂、硬化牛脂、豚脂、硬化豚脂、馬油、硬化馬油、ミンク油、オレンジラフィー油、魚油、硬化魚油、卵黄油等の動物油およびその硬化油、アボカド油、アルモンド油、オリーブ油、カカオ脂、杏仁油、ククイナッツ油、ゴマ油、小麦胚芽油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、シアバター、大豆油、月見草油、シソ油、茶実油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、硬化ナタネ油、パーム核油、硬化パーム核油、パーム油、硬化パーム油、ピーナッツ油、硬化ピーナッツ油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ホホバ油、硬化ホホバ油、マカデミアナッツ油、メドホーム油、綿実油、硬化綿実油、ヤシ油、硬化ヤシ油等の植物油およびその硬化油、ミツロウ、高酸価ミツロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬化ラノリン、液状ラノリン、カルナバロウ、モンタンロウ等のロウ等が挙げられる。
シリコーン系の油相成分:ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルシクロシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性シリコーン油、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム等が挙げられる。
フッ素系の油相成分:パーフルオロポリエーテル、フッ素変性オルガノポリシロキサン、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
【0030】
(2)高級アルコールの例
ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、2-エチルヘキサノール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等が挙げられる。
【0031】
(3)脂肪酸の例
カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、エルカ酸、2-エチルヘキサン酸等が挙げられる。
【0032】
(4)紫外線吸収剤の例
パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸アミル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロキシプロピル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸オクチルジメチル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸フェニル、サリチル酸ブチルフェニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸ホモメンチル、ケイ皮酸ベンジル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ2-エチルヘキサン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシヒドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、ジイソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、ヒドロキシメトキシベンソフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸及びその塩、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシオクトキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2、4、6-トリアニリノ-p-(カルボ-2-エチルヘキシル-1-オキシ)-1、3、5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル-O-アミノベンゾエート、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3、3-ジフェニルアクリレート、フェニルベンゾイミダゾール硫酸、3-(4-メチルベンジリデン)カンフル、イソプロピルジベンゾイルメタン、4-(3、4-ジメトキシフェニルメチレン)-2、5-ジオキソ-1-イミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル等、およびこれらの高分子誘導体やシラン誘導体等が挙げられる。
【0033】
(5)粉体・顔料の例
赤色104号、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号ALレーキ、黄色203号BAレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、デンプン、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウム等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛等の金属セッケン、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)および粒子径に特に制限はない。なおこれらの粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N-アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属セッケン処理、アミノ酸処理、レシチン処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。
【0034】
(6)界面活性剤の例
アニオン性界向活性剤:脂肪酸セッケン、α-アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、POEアルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N-アシルアミノ酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホ酢酸ナトリウム、アシル化加水分解コラーゲンペプチド塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤:塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラノリン誘導体第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤:カルボキシベタイン型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボン酸塩型、イミタゾリン誘導体型、アミドアミン型等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤:プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油、POE・POP共重合体、POE・POPアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーンラウリン酸アルカノールアミド、アルキルアミンオキシド、水素添加大豆リン脂質等が挙げられる。
天然系界面活性剤:レシチン、サポニン、糖系界面活性剤等が挙げられる。
【0035】
(7)多価アルコール、糖の例
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、3-メチル-1、3-ブタンジオール、1、3-ブチレングリコール、ソルビトール、マンニトール、ラフィノース、エリスリトール、グルコース、ショ糖、果糖、キシリトール、ラクトース、マルトース、マルチトール、トレハロース、アルキル化トレハロース、混合異性化糖、硫酸化トレハロース、プルラン等が挙げられる。またこれらの化学修飾体等も使用可能である。
【0036】
(8)高分子の例
アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体(プラスサイズ、互応化学社製)、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体(レジン28-1310、NSC社製)、酢酸ビニル/クロトン酸/ビニルネオデカネート共重合体(28-2930、NSC社製)、メチルビニルエーテルマレイン酸ハーフエステル(ガントレッツES、ISP社製)、T-ブチルアクリレート/アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体(ルビマー、BASF社製)、ビニルピロリドン/ビニルアセテート/ビニルプロピオネート共重合体(ルビスコールVAP、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸共重合体(ルビセットCA、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルピロリドン共重合体(ルビセットCAP、BASF社製)、ビニルピロリドン/アクリレート共重合体(ルビフレックス、BASF社製)、アクリレート/アクリルアミド共重合体(ウルトラホールド、BASF社製)、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリラート共重合体(アドバンテージ、ISP社製)、カルボキシビニルポリマー(カーボポール、BFGoodrich社製)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(ペミュレン、BFGoodrich社製)等のアニオン性高分子化合物や、ジアルキルアミノエチルメタクリレート重合体の酢酸両性化物(ユカフォーマー、三菱化学社製)、アクリル酸オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(AMPHOMER、NSC社製)等の両性高分子化合物、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートの4級化物(GAFQUAT、ISP社製)、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニルピロリドン共重合体(ルビコート、BASF社製)等のカチオン性高分子化合物、ポリビニルピロリドン(ルビスコールK、BASF社製)、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(ルビスコールVA、BASF社製)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマー937、ISP社製)、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマーVC713、ISP社製)等のノニオン性高分子化合物等がある。また、セルロースまたはその誘導体、ケラチン及びコラーゲンまたはその誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グアーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン等の天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。
【0037】
(9)生理活性成分の例
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、美白成分、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。これらの好適な配合成分の例としては、例えばアシタバエキス、アボカドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバ-エキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セ-ジエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス、イチゴエキス、ヒハツエキス、ハスの葉エキス、パフィアエキス、スターフルーツエキス等を挙げることができる。
また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、加水分解ペプチド、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイ、トリメチルグリシンなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、フィトスフィンゴシン、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β-グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコールチゾン等の抗炎症剤、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4-アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ-オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス、イオウ、エラグ酸、リノール酸、トラネキサム酸、グルタチオン等の美白剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、DL-α-トコフェロール、酢酸DL-α-トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D-パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエストラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタテカン酸グリセリル、L-メントール、モノニトログアヤコール、レゾルシン、γ-アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シクロスポリン、ジンクピリチオン、ヒドロコールチゾン、ミノキシジル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ハッカ油、ササニシキエキス等の育毛剤などが挙げられる。
【0038】
(10)酸化防止剤の例
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、チオジプロピオン酸ジラウリル、トコフェロール、トリルビグアナイド、ノルジヒドログアヤレチン酸、パラヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸オクチル、没食子酸プロピル、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン、リンゴエキスやチョウジエキスなとの酸化防止効果の認められる植物エキス等が挙げられる。
【0039】
(11)溶媒の例
精製水、エタノール、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N-メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎮状シリコーン、次世代フロン等が挙げられる。
【実施例
【0040】
以下、本発明の実施例を説明する。
[シーベリー(Hippophae rhamnoides L.)抽出物の調製]
シーベリー(Hippophae rhamnoides L.)の乾燥果実を粉砕し粉砕された果実の重量に対して5倍量のn-ヘキサンで、20~40℃、撹拌1時間の条件で脱脂し、その後、固液分離を行い、脱脂原料を得た。
その後、この脱脂原料を乾燥させ、この乾燥した脱脂原料に対して7倍容量の70vol%含水エタノールで70℃以上、撹拌1時間の条件で抽出し、その後、遠心分離機で固液分離を行い、この抽出液を濃縮乾固してシーベリー抽出物を得た。
[ノコギリヤシ抽出物の調製]
ノコギリヤシ果実を原料として周知の抽出方法によノコギリヤシ抽出物を調製することができる。本実施例においてはノコギリヤシ抽出物は、Indena社製のノコギリヤシ精製エキスを使用した。
【0041】
[試験例:5α-レダクターゼ阻害の評価]
<試験方法>
評価は以下に示す方法で実施した。1 mMジチオスレイトールを含む20 mM リン酸カリウム緩衝液 (pH 6.5) 、3.5 μM テストステロン、被験物質を含むDMSO溶液、100 μM nicotinamide adenin dinucleotide phosphate (以下、NADPH) 、20 μg proteinの雌性ラット肝ミクロソームを加え、48 well plate 内で終量 500μL/well とした。活性の比較対象として被験物質の代わりに DMSO を用いた。ミクロソームを除く反応液を 37℃、10 分間インキュベーションした後に、ミクロソーム溶液を添加し、37℃、30 分間インキュベーションした。その後、酵素反応を停止させるために 5M水酸化ナトリウム水溶液を添加した。反応溶液 450 μL をマイクロチューブに移行し、その後、酢酸エチルを加え分配抽出した。テストステロンは酢酸エチル層に移行するので、酢酸エチル層を新しいマイクロチューブに移し、窒素気流で乾固した。その後、内標準物質であるデキサメタゾン (20 μg/mL) を含む60%メタノール溶液 30μL を加え、基質であるテストステロンを溶解した。その後、HPLCおよび内標準法を用いて、溶液中のテストステロン/デキサメタゾン ピーク面積比からテストステロン濃度を算出した。
【0042】
<試験例1:シーベリー抽出物の5α-レダクターゼ阻害作用について>
上記方法により、まずはシーベリー抽出物の単独の5α-レダクターゼ阻害作用を評価した。なお、試験例1では、既に5α-レダクターゼ阻害作用の知られているノコギリヤシ抽出物についても同様に単独の5α-レダクターゼ阻害作用を評価した。その結果を下記表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
<結果及び試験例1における実施例の効果>
表1に示されるように、シーベリー抽出物の5α-レダクターゼ阻害活性を評価した結果、30 μg/mL 以上の濃度で濃度依存的に5α-レダクターゼ阻害を有していることが明らかとなった。これにより、シーベリー抽出物は5α-レダクターゼ阻害剤として有用であることが確認された。
【0045】
<試験例2:ノコギリヤシ抽出物およびシーベリー抽出物による5α-レダクターゼ阻害の相乗効果について>
ノコギリヤシ抽出物およびシーベリー抽出物の相乗効果を検討した。ノコギリヤシ抽出物濃度を30 μg/mLで固定し、シーベリー抽出物の濃度を0、5、10、20、30、60μg/mLに濃度を振り、上記と同様の方法で5α-レダクターゼ阻害の評価試験を実施した。その結果、下記表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
<結果及試験例2における実施例の効果>
表2に示されるように、シーベリー抽出物単体と、ノコギリギリヤシ抽出物及びシーベリー抽出物の混合物とにおいて5α-レダクターゼ阻害作用を比較すると、ノコギリヤシ抽出物30 μg/mLに対してシーベリーエキス10~60 μg/mL において相乗効果が認められた。これによりノコギリヤシ抽出物とシーベリー抽出物とを混合することより、相乗的に5α-レダクターゼ阻害作用を高め、さらには、ノコギリヤシ抽出物及びシーベリー抽出物の重量混合比(ノコギリヤシ抽出物:シーベリー抽出物)が3~1:1~2の範囲で相乗効果を有することが確認され、さらに3:1~2、特に3:2の範囲で相乗性が最も優れていることが確認された。
これにより、ノコギリヤシ抽出物とシーベリー抽出物との混合物は5α-レダクターゼ阻害剤として有用であり、特に、上記範囲の混合比において5α-レダクターゼ阻害剤として最も有用であることが確認された。
【0048】
本発明による5α-レダクターゼ阻害剤の配合例を示す。尚、下記配合例は本発明を限定するものではない。

砂糖 53.0wt%
ガムベース 20.0
グルコース 10.0
水飴 16.0
香料 0.5
5α-レダクターゼ阻害剤 0.5
100.0wt%
【0049】
配合例2:グミ
還元水飴 40.0wt%
グラニュー糖 20.0
ブトウ糖 20.0
ゼラチン 4.7
水 9.68
ユズ果汁 4.0
ユズフレーバー 0.6
色素 0.02
5α-レダクターゼ阻害剤 1.0
100.0wt%
【0050】
配合例3:キャンディー
砂糖 50.0wt%
水飴 33.0
水 14.4
有機酸 2.0
香料 0.2
5α-レダクターゼ阻害剤 0.4
100.0wt%
【0051】
配合例4:ヨーグルト(ハード・ソフト)
牛乳 41.5wt%
脱脂粉乳 5.8
砂糖 8.0
寒天 0.15
ゼラチン 0.1
乳酸菌 0.005
5α-レダクターゼ阻害剤 0.4
香料 微量
水 残余
100.0wt%
【0052】
配合例5:清涼飲料
果糖ブドウ糖液糖 30.0wt%
乳化剤 0.5
5α-レダクターゼ阻害剤 0.3
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
【0053】
配合例6:錠菓
砂糖 76.4wt%
グルコース 19.0
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
5α-レダクターゼ阻害剤 0.5
精製水 3.9
100.0wt%
【0054】
配合例7:ソフトカプセル
玄米胚芽油 47.0wt%
ユズ種子油 40.0
乳化剤 12.0
5α-レダクターゼ阻害剤 1.0
100.0wt%
【0055】
配合例8:錠剤
乳糖 54.0wt%
結晶セルロース 30.0
澱粉分解物 10.0
グリセリン脂肪酸エステル 5.0
5α-レダクターゼ阻害剤 1.0
100.0wt%
【0056】
配合例9:化粧クリーム
スクワラン 20.0wt%
ミツロウ 5.0
精製ホホバ油 5.0
グリセリン 5.0
グリセリンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタン・
モノステアレート 2.0
5α-レダクターゼ阻害剤 2.0
防腐剤 適量
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
【0057】
配合例10:化粧水
エタノール 5.0wt%
グリセリン 2.0
1、3-ブチレングリコール 2.0
ポリエチレンオレイルエーテル 0.5
クエン酸ナトリウム 0.1
クエン酸 0.1
5α-レダクターゼ阻害剤 0.1
精製水 残余
100.0wt%
【0058】
配合例11:ボディージェル
マカデミアナッツ油 2.0wt%
ミリスチン酸オクチルドデシル 10.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
ベヘニルアルコール 3.0
ステアリン酸 3.0
バチルアルコール 1.0
モノステアリン酸グリセリル 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット

水素添加大豆リン脂質 1.0
セラミド 0.1
パルミチン酸レチノール 0.1
防腐剤 適量
ツボクサエキス 1.0
5α-レダクターゼ阻害剤 1.0
1、3-ブチレングリコール 5.0
精製水 残余
100.0wt%
【0059】
配合例12:乳液
スクワラン 4.0wt%
ワセリン 2.5
セタノール 2.0
グリセリン 2.0
親油型モノステアリン酸グリセリン

ステアリン酸 1.0
L-アルギニン 1.0
5α-レダクターゼ阻害剤 0.5
水酸化カリウム 0.1
香科 微量
精製水 残余
100.0wt%
【0060】
配合例13:浴用剤(液状)
プロピレングリコール 50.0wt%
エタノール 20.0
硫酸ナトリウム 5.0
5α-レダクターゼ阻害剤 0.5
ラノリン 0.5
アボガド油 0.5
色素 1.5
香料 22.0
100.0wt%
【0061】
配合例14:育毛剤(医薬品グレード)
5α-レダクターゼ阻害剤 5.5wt%
酢酸トコフェロール 0.1
パントテニルアルコール 0.2
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
ポリオキシエチレン(EO60)
硬化ヒマシ油 0.3
香料 0.1
プロピレングリコール 2.0
エタノール 60.0
精製水 残部
100.0wt%
【0062】
配合例15:ヘヤートニック
エタノール 60.0wt%
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
グリセリン 3.0
メントール 0.2
5α-レダクターゼ阻害剤 0.3
香料及び色素 適量
イオン交換水 残余
100.0wt%
【産業上の利用可能性】
【0063】
以上により、本発明は、5α-レダクターゼ阻害作用を有し、これにより、前立腺肥大抑制し、男性型脱毛を予防改善し、ニキビを予防・改善することができる。