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特許7237393情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-03
(45)【発行日】2023-03-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230306BHJP
   G06F 3/04815 20220101ALI20230306BHJP
【FI】
G06Q30/0601 340
G06F3/04815
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022081210
(22)【出願日】2022-05-18
【審査請求日】2022-05-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516248004
【氏名又は名称】クラスター株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】弁理士法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大塚 智貴
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 航
(72)【発明者】
【氏名】栗本 拓紀
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 翔馬
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-025461(JP,A)
【文献】特開2020-127689(JP,A)
【文献】特開2020-171596(JP,A)
【文献】特開2002-083320(JP,A)
【文献】特開2019-168934(JP,A)
【文献】特開2020-018633(JP,A)
【文献】特開2022-036691(JP,A)
【文献】特開2002-015156(JP,A)
【文献】特開2021-047722(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第114307173(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G06F 3/04815
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
仮想現実空間内に配置可能な、3次元データである有料アイテムのうち、選択された未購入の前記有料アイテムである未購入アイテムを示す情報を取得する取得部と、
前記未購入アイテムを示す情報に基づき、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行する未購入アイテム処理部と、
前記仮想現実空間内への配置後に行われる前記未購入アイテムの購入操作を示す購入操作情報に基づき、前記未購入アイテムの購入処理を実行する購入部と、
前記未購入アイテムの購入処理後、前記仮想現実空間内に購入済みの前記有料アイテムである購入済アイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する購入済アイテム処理部と、
前記未購入アイテム処理部が前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置すると、購入カートに前記未購入アイテムを登録する登録部と、を備える情報処理装置として機能させる
ことを特徴とするプログラム
【請求項2】
前記コンピュータを、
前記未購入アイテムの削除操作を示す削除操作情報に基づき、前記仮想現実空間内に配置された前記未購入アイテムを削除する未購入アイテム削除部をさらに備え、
前記登録部は、前記仮想現実空間内に配置された前記未購入アイテムがすべて削除された場合、前記購入カートにおける前記未購入アイテムの登録を削除する
前記情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする請求項に記載のプログラム
【請求項3】
前記コンピュータを、
前記未購入アイテム処理部は、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置した後、予め設定された時間が経過すると、前記未購入アイテムの配置の態様を変更するものであり、
前記登録部は、前記未購入アイテム処理部によって前記未購入アイテムの配置の態様が変更された後も、前記購入カートにおける前記未購入アイテムの登録を維持する
前記情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする請求項に記載のプログラム
【請求項4】
コンピュータを、
仮想現実空間内に配置可能な、3次元データである有料アイテムのうち、選択された未購入の前記有料アイテムである未購入アイテムを示す情報を取得する取得部と、
前記未購入アイテムを示す情報に基づき、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行する未購入アイテム処理部と、
前記仮想現実空間内への配置後に行われる前記未購入アイテムの購入操作を示す購入操作情報に基づき、前記未購入アイテムの購入処理を実行する購入部と、
前記未購入アイテムの購入処理後、前記仮想現実空間内に購入済みの前記有料アイテムである購入済アイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する購入済アイテム処理部と、を備え、
前記未購入アイテム処理部は、前記未購入アイテムの配置の態様を、前記有料アイテムのうち購入済の前記有料アイテムである購入済アイテムの配置の態様と異なるものとし、前記仮想現実空間の編集権限を有しない参加者が閲覧する場合の態様と、前記仮想現実空間の編集権限を有する参加者が閲覧する場合の態様とで異なるものとする
情報処理装置として機能させる
ことを特徴とするプログラム
【請求項5】
コンピュータを、
仮想現実空間内に配置可能な、3次元データである有料アイテムのうち、選択された未購入の前記有料アイテムである未購入アイテムを示す情報を取得する取得部と、
前記未購入アイテムを示す情報に基づき、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行する未購入アイテム処理部と、
前記仮想現実空間内への配置後に行われる前記未購入アイテムの購入操作を示す購入操作情報に基づき、前記未購入アイテムの購入処理を実行する購入部と、
前記未購入アイテムの購入処理後、前記仮想現実空間内に購入済みの前記有料アイテムである購入済アイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する購入済アイテム処理部と、
前記仮想現実空間の編集権限を有する参加者による複製操作を示す複製操作情報に基づいて、前記仮想現実空間内に配置された前記有料アイテムを複製して前記仮想現実空間内に配置する複製部と、を備え、
前記未購入アイテム処理部は、前記未購入アイテムの配置の態様を、前記有料アイテムのうち購入済の前記有料アイテムである購入済アイテムの配置の態様と異なるものとし、
前記複製部は、前記参加者が購入済みの有料アイテムを前記参加者が複製して配置した場合、複製により配置された前記有料アイテムを、前記参加者が購入済みの購入済アイテムとして処理し、前記参加者が未購入の前記未購入アイテムを前記参加者が複製して配置した場合、複製により配置された前記未購入アイテムを、前記参加者が未購入の未購入アイテムとして処理する
情報処理装置として機能させる
ことを特徴とするプログラム
【請求項6】
コンピュータを、
仮想現実空間内に配置可能な、3次元データである有料アイテムのうち、選択された未購入の前記有料アイテムである未購入アイテムを示す情報を取得する取得部と、
前記未購入アイテムを示す情報に基づき、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行する未購入アイテム処理部と、
前記仮想現実空間内への配置後に行われる前記未購入アイテムの購入操作を示す購入操作情報に基づき、前記未購入アイテムの購入処理を実行する購入部と、
前記未購入アイテムの購入処理後、前記仮想現実空間内に購入済みの前記有料アイテムである購入済アイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する購入済アイテム処理部と、
前記仮想現実空間の編集権限を有する第1参加者または前記仮想現実空間の編集権限を有する第2参加者による複製操作を示す複製操作情報に基づいて、前記仮想現実空間内に配置された前記有料アイテムを複製して前記仮想現実空間内に配置する複製部と、を備え、
前記未購入アイテム処理部は、前記第1参加者が前記未購入アイテムを配置した場合、前記第1参加者および前記第2参加者に閲覧可能な態様で、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置し、
前記複製部は、前記第1参加者または前記第2参加者のうちいずれかの参加者が購入済みの前記有料アイテムを当該参加者が複製して配置した場合、複製により配置された前記有料アイテムを、当該参加者が購入済みの購入済アイテムとして処理し、前記第1参加者または前記第2参加者のうちいずれかの参加者が未購入の前記未購入アイテムを当該参加者が複製して配置した場合、複製により配置された前記未購入アイテムを、当該参加者が未購入の未購入アイテムとして処理する
情報処理装置として機能させる
ことを特徴とするプログラム
【請求項7】
前記コンピュータを、
前記複製部は、前記第1参加者が前記仮想現実空間内に配置した前記有料アイテムを、当該有料アイテムを未購入の前記第2参加者が複製して配置した場合、前記第1参加者が当該有料アイテムを購入済であるか未購入であるかにかかわらず、複製により配置された当該有料アイテムを、前記第2参加者により配置された未購入アイテムとして処理する
前記情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする請求項に記載のプログラム
【請求項8】
前記コンピュータを、
前記複製部は、前記第1参加者が前記仮想現実空間内に配置した前記有料アイテムについて、前記第1参加者が当該有料アイテムを購入済であるか未購入であるかにかかわらず、当該有料アイテムを未購入の前記第2参加者による複製を禁止する
前記情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする請求項に記載のプログラム
【請求項9】
前記コンピュータを、
前記複製部は、前記第1参加者が購入済みの前記有料アイテムである購入済アイテムを、前記第1参加者が前記仮想現実空間内に参加している間に、当該購入済アイテムを未購入の前記第2参加者が複製して配置した場合、複製により配置された当該購入済アイテムを、前記第1参加者が購入して配置した購入済アイテムとして処理する
前記情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする請求項に記載のプログラム
【請求項10】
コンピュータを、
仮想現実空間内に配置可能な、3次元データである有料アイテムのうち、選択された未購入の前記有料アイテムである未購入アイテムを示す情報を取得する取得部と、
前記未購入アイテムを示す情報に基づき、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行する未購入アイテム処理部と、
前記仮想現実空間内への配置後に行われる前記未購入アイテムの購入操作を示す購入操作情報に基づき、前記未購入アイテムの購入処理を実行する購入部と、
前記未購入アイテムの購入処理後、前記仮想現実空間内に購入済みの前記有料アイテムである購入済アイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する購入済アイテム処理部と、
前記仮想現実空間の編集権限を有する第1参加者または前記仮想現実空間の編集権限を有する第2参加者による複製操作を示す複製操作情報に基づいて、前記仮想現実空間内に配置された前記有料アイテムを複製して前記仮想現実空間内に配置する複製部と、
前記仮想現実空間の編集権限を有する複数の参加者について、各参加者が所属するグループの情報であるグループ情報を取得するグループ情報取得部と、を備え、
前記未購入アイテム処理部は、前記第1参加者が前記未購入アイテムを配置した場合、前記第1参加者および前記第2参加者に閲覧可能な態様で、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置し、
前記取得部は、前記グループ情報に基づき、前記第1参加者と前記第2参加者とが同一のグループに所属すると判定した場合、前記第1参加者または前記第2参加者のうちいずれかの参加者により購入済みの前記有料アイテムである購入済アイテムについて、前記第1参加者または前記第2参加者による当該購入済アイテムの配置操作を示す配置操作情報に基づいて前記仮想現実空間内に配置された当該購入済アイテムを、前記グループにより購入済みの購入済アイテムとして処理する
情報処理装置として機能させる
ことを特徴とするプログラム
【請求項11】
前記コンピュータを、
前記未購入アイテム処理部は、前記未購入アイテムの配置の位置または向きの変更操作を示すアイテム処理情報に基づき、前記未購入アイテムの配置の位置または向きを変更して、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置する
前記情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のプログラム
【請求項12】
前記コンピュータを、
前記未購入アイテム処理部は、前記未購入アイテムの配置の態様を、前記有料アイテムのうち購入済の前記有料アイテムである購入済アイテムの配置の態様と異なるものとする
前記情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項6から請求項10の、いずれか1項に記載のプログラム
【請求項13】
前記コンピュータを、
前記未購入アイテム処理部は、前記未購入アイテムの配置の態様を、前記有料アイテムのうち購入済の前記有料アイテムである購入済アイテムの配置の態様と異なるものとする
前記情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする請求項に記載のプログラム
【請求項14】
前記コンピュータを、
前記未購入アイテム処理部は、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置した後、予め設定された時間が経過すると、前記未購入アイテムの配置の態様を変更する
前記情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする請求項12に記載のプログラム
【請求項15】
前記コンピュータを、
前記未購入アイテム処理部は、前記仮想現実空間の編集権限を有する第1参加者が前記未購入アイテムを配置した場合、前記第1参加者および前記仮想現実空間の編集権限を有する第2参加者に閲覧可能な態様で、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置する
前記情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプログラム
【請求項16】
前記コンピュータを、
前記購入部は、前記仮想現実空間内に配置された複数種類の未購入アイテムを選択する選択操作を示す選択操作情報と、前記購入操作情報とに基づき、前記複数種類の未購入アイテムの購入処理を実行する
前記情報処理装置として機能させる
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプログラム
【請求項17】
求項1から請求項10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項18】
情報処理装置が行う情報処理方法であって、
取得部が、仮想現実空間内に配置可能な、3次元データである有料アイテムのうち、選択された未購入の前記有料アイテムである未購入アイテムを示す情報を取得するステップと、
未購入アイテム処理部が、前記未購入アイテムを示す情報に基づき、前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行するステップと、
購入部が、前記仮想現実空間内への配置後に行われる前記未購入アイテムの購入操作を示す購入操作情報に基づき、前記未購入アイテムの購入処理を実行するステップと、
購入済アイテム処理部が、前記未購入アイテムの購入処理後、前記仮想現実空間内に購入済みの前記有料アイテムである購入済みアイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行するステップと、
登録部が、前記未購入アイテム処理部が前記仮想現実空間内に前記未購入アイテムを配置すると、購入カートに前記未購入アイテムを登録するステップと、を備える
ことを特徴とする情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
仮想現実技術は、コンピュータ上に構築された仮想的な世界を現実のように体験させる技術である。この仮想的な世界は、様々な仮想物体により構成される世界であり、仮想現実空間またはVR(Virtual Reality)空間とも呼ばれる。
仮想現実空間の作成者(以下「空間作成者」ともいう。)による作成活動を支援する技術として、従来、仮想現実空間内に配置可能な様々な形態の仮想物体(以下「アイテム」という。)を予め用意しておき、空間作成者が利用できるようにしたものがある。これらのアイテムは、3次元データとして作成され、アイテム提供者により提供される。
例えば、特許文献1には、オブジェクト(アイテム)作成者によってアップロードされたオブジェクトデータが列挙されているウェブサイトから、VRコンテンツ作成者がVRコンテンツの作成に必要なオブジェクトデータを適宜選択してコンテンツ作成装置に予めダウンロードし、ダウンロードしたオブジェクトデータを利用して、VRコンテンツ作成を行えるようにしたVRコンテンツ作成装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6714633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
仮想現実空間の作成に利用されるアイテムには、アイテム提供者から無料で提供されるもの(以下「無料アイテム」という。)と有料で提供されるもの(以下「有料アイテム」という。)がある。空間作成者にとって、有料アイテムを仮想現実空間内に配置した状態を確認した上で、有料アイテムの購入要否を判断できれば有用である。従来の仮想現実空間の作成支援技術では、空間作成者が、未購入の有料アイテム(以下「未購入アイテム」という。)を仮想現実空間内に配置した状態を確認することができないという課題があった。
特許文献1に記載される従来の技術は、オブジェクト(アイテム)が有料で提供される場合について考慮されたものではなく、上記課題を解決するものではない。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するものであり、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置した状態の確認を可能とする情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理装置は、仮想現実空間内に配置可能な、3次元データである有料アイテムのうち、選択された未購入の有料アイテムである未購入アイテムを示す情報を取得する取得部と、未購入アイテムを示す情報に基づき、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行する未購入アイテム処理部と、仮想現実空間内への配置後に行われる未購入アイテムの購入操作を示す購入操作情報に基づき、未購入アイテムの購入処理を実行する購入部と、未購入アイテムの購入処理後、仮想現実空間内に購入済みの有料アイテムである購入済みアイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する購入済アイテム処理部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、仮想現実空間内に配置可能な、3次元データである有料アイテムのうち、選択された未購入の有料アイテムである未購入アイテムを示す情報を取得し、未購入アイテムを示す情報に基づき、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行する。仮想現実空間内への配置後に行われる未購入アイテムの購入操作を示す購入操作情報に基づき、未購入アイテムの購入処理を実行し、仮想現実空間内に購入済みの有料アイテムである購入済みアイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する。したがって、本発明に係る情報処理装置は、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置した状態の確認を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2】実施の形態1に係る情報処理装置の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】空間作成画面の一例を示す画面図である。
図4】実施の形態1に係る情報処理システムの変形例(1)の構成を示すブロック図である。
図5】実施の形態1に係る情報処理システムの変形例(2)の構成を示すブロック図である。
図6】実施の形態1に係る情報処理システムの変形例(3)の構成を示すブロック図である。
図7】実施の形態1に係る情報処理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る情報処理システム1の構成を示すブロック図である。図1において、情報処理システム1は、情報処理装置2、アイテム管理サーバ3、空間作成サーバ4、サービス提供サーバ5、参加端末6A、および参加端末6Bがネットワーク7を介して接続されたシステムである。ネットワーク7は、既存の電気通信回線を利用でき、例えばインターネットである。なお、実施の形態1では、アイテム管理サーバ3、空間作成サーバ4、および、サービス提供サーバ5を、それぞれ独立したサーバとしているが、これらサーバのうち2つ以上のサーバの機能が1台のサーバによって実現されていてもよいし、また、これらのサーバのうちの1つのサーバの機能が、複数台のサーバによって実現されていてもよい。
【0010】
(情報処理装置の概要)
情報処理装置2は、仮想現実空間内に配置可能な、3次元データである有料アイテムのうち、選択された未購入の有料アイテムである未購入アイテムを示す情報を取得し、未購入アイテムを示す情報に基づき、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行するとともに、仮想現実空間内への配置後に行われる未購入アイテムの購入操作を示す購入操作情報に基づき、未購入アイテムの購入処理を実行し、また、未購入アイテムの購入処理後、仮想現実空間内に購入済みの有料アイテムである購入済みアイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行するものである。
【0011】
情報処理システム1において、情報処理装置2の機能については、その一部または全部を、空間作成者が仮想現実空間の作成のために利用する端末(以下「空間作成用端末」という。)が備えていてもよいし、空間作成サーバ4が備えていてもよい。また、情報処理システム1において、情報処理装置2の機能については、その一部または全部を、空間作成用端末と空間作成サーバ4とが重複して備えていてもよい。以下では、情報処理装置2の機能の全部を、少なくとも空間作成用端末が備えているものとする。特段の説明がない場合、「情報処理装置2」は、「空間作成用端末」と同じ意味で用いられる。
【0012】
情報処理装置2、参加端末6Aおよび参加端末6Bは、例えば、スマートフォン、タブレット端末またはPC(Personal Computer)である。また、情報処理装置2、参加端末6Aおよび参加端末6Bは、コントローラとともに使用される、通信機能を有したヘッドマウントディスプレイであってもよい。
【0013】
例えば、ヘッドマウントディスプレイを頭部に装着しコントローラを手に持ったユーザは、頭部もしくは手を動かすこと、または、コントローラのボタン等を操作することにより、ヘッドマウントディスプレイに表示された仮想現実空間に対する操作が可能である。
すなわち、情報処理装置2、参加端末6Aおよび参加端末6Bは、仮想現実空間を表示し、仮想現実空間に対する操作が可能なデバイスであればよい。
情報処理装置2は、ネットワーク7を介して、少なくともアイテム管理サーバ3または空間作成サーバ4と通信可能である。参加端末6Aおよび参加端末6Bは、ネットワーク7を介して、少なくとも空間作成サーバ4またはサービス提供サーバ5と通信可能である。
【0014】
実施の形態1におけるユーザには、仮想現実空間を作成するために情報処理装置2を使用するユーザである空間作成者と、仮想現実空間に例えばアバターとして参加するために参加端末6Aおよび参加端末6Bを使用するユーザである参加者とが含まれる。
仮想現実空間の作成は、空間作成者が情報処理装置2を用いて行う空間作成のための操作(以下「空間作成操作」という。)により、空間作成サーバ4が管理する後述の作成中空間データを編集する処理である。空間作成者は、仮想現実空間の編集権限を有するユーザである。空間作成者は、情報処理装置2を使用して、後述のように作成中の仮想現実空間にアバターとして参加しながら仮想現実空間を作成することもあり、この場合、空間作成者は、仮想現実空間の編集権限を有する参加者である。したがって、以下、空間作成者を「参加者」ということもある。一方、空間作成者以外の参加者は、仮想現実空間の編集権限を有しないユーザ、または、仮想現実空間の編集権限を有しない参加者である。以下、仮想現実空間の編集権限を有しない参加者を「一般参加者」ということもある。なお、仮想現実空間は、アバターとして参加できるだけではなく、単に閲覧することが可能なものであってもよい。
情報処理装置2の詳細については、後述する。
【0015】
(アイテム管理サーバ)
アイテム管理サーバ3は、複数のアイテムを管理する。アイテムは、例えば、仮想現実空間内に配置可能な仮想的な3次元の静止物体または移動物体である。静止物体とは、仮想現実空間内の位置が固定されるアイテムであり、後述する参加用の仮想現実空間への参加者によって移動できないものである。移動物体とは、その全体または一部の仮想現実空間内の位置が固定されないアイテムであり、参加用の仮想現実空間への参加者によってその全体または一部が移動できるものである。
アイテム管理サーバ3は、様々なアイテム提供者からネットワーク7を介してアップロードされた、様々なアイテムを管理することができる。これにより、アイテム管理サーバ3は、多種多様なアイテムを管理可能である。また、空間作成者は、アイテム管理サーバ3が管理する多種多様なアイテムを利用して、仮想現実空間の作成を行うことにより、多様性のある仮想現実空間を作成可能である。
【0016】
アイテム管理サーバ3は、複数のアイテムについて、それぞれの3次元データ、簡易表示データ、および、メタデータを管理する。例えば、アイテム管理サーバ3がアクセス可能な不図示の記憶装置(以下「アイテム管理サーバ用記憶装置」という。)には、複数のアイテムのそれぞれについて、3次元データ、簡易表示データ、および、メタデータが紐づけて記憶されている。
【0017】
アイテムの3次元データは、仮想現実空間におけるアイテムを表現するデータである。言い換えれば、アイテムの実体は、3次元データである。アイテムの3次元データには、例えば、アイテムの3次元形状情報、サイズ情報、彩色情報および特性情報が含まれる。特性情報は、アイテムの仮想的な材質を示す特性の情報であり、特性情報には、例えば、アイテムのテクスチャおよび適用されるシェーダを示すパラメータ、アイテムが他の物体と衝突した時の音を示すパラメータ、または、物理的特性を示すパラメータが含まれる。
アイテム管理サーバ3が管理する複数のアイテムには、3次元形状が互いに同一であり、彩色または仮想的な材質を示す特性が互いに異なる複数のアイテムが含まれる。例えば、3次元形状が互いに同一の複数のアイテムの3次元データは、互いに異なる彩色情報、または、互いに異なる特性情報を含んでいる。
【0018】
アイテムの簡易表示データは、各アイテムを識別可能な程度にアイテムの外観を簡易的に表示するためのデータである。アイテムの簡易表示データは、例えば、アイテムの外観を示す2次元データ、または、アイテムの外観を示す3次元データである。また、アイテムの簡易表示データには、アイテムの外観を示すデータに加えて、アイテム名を示す文字列が含まれてもよい。アイテムの簡易表示データのデータ量は、アイテムの3次元データのデータ量よりも小さい。
【0019】
アイテムのメタデータは、各アイテムについての付加的な情報である。アイテムのメタデータには、少なくとも、アイテムを特定する情報(以下「アイテム特定情報」という。)が含まれる。アイテム特定情報は、例えば、各アイテムに固有のID(以下「アイテムID」という。)である。アイテムIDは、例えば、文字列で表現される。以下では、アイテム特定情報は、アイテムIDであるとする。
【0020】
また、各アイテムが無料アイテムであるか有料アイテムであるかを示す情報(以下「課金情報」という。)を管理する。また、アイテム管理サーバ3は、空間作成者ごとに、複数の有料アイテムについて、各有料アイテムがその空間作成者によって購入済みであるか未購入であるかを示す情報(以下「購入状態情報」という。)を管理する。
【0021】
アイテム管理サーバ3が課金情報を管理するための態様の一例として、例えば、各アイテムのアイテムIDに紐づけられたメタデータに、課金情報が含められる。
この場合の課金情報は、例えば、アイテムの購入に必要な金額(以下「アイテム価格」という。)を数値で示す情報である。この場合、アイテム管理サーバ3は、あるアイテムについて、アイテムIDに紐づけられた課金情報が「0」であれば、そのアイテムが無料アイテムであると判断でき、また、課金情報が0よりも大きい数値であれば、そのアイテムが有料アイテムであること、および、アイテム価格がいくらであるかを判断できる。
【0022】
また、アイテム価格がすべてのアイテムに共通な定額である場合は、課金情報は、例えば、無料アイテムでは「0」、また、有料アイテムでは「1」が付与されるような、フラグとしての情報であってもよい。この場合、例えば、アイテム管理サーバ用記憶装置には、予め有料アイテムのアイテム価格が記憶されている。したがって、あるアイテムについて、アイテムIDに紐づけられた課金情報が「0」であれば、そのアイテムが無料アイテムであると判断できる。また、アイテム管理サーバ3は、あるアイテムの課金情報が「1」であれば、そのアイテムが有料アイテムであることが判断でき、アイテム管理サーバ用記憶装置にアクセスすることで、そのアイテムのアイテム価格がいくらであるかも判断できる。なお、空間作成者には、事前に、有料アイテムのアイテム価格が知らされることが望ましい。
【0023】
また、アイテム管理サーバ3が課金情報を管理するための態様の他の例として、例えば、アイテム管理サーバ用記憶装置に、課金情報として、有料アイテムのリストが記憶される。
有料アイテムのリストには、例えば、有料アイテムのアイテム価格ごとに区分されて、有料アイテムのアイテムIDが登録されている。この場合、アイテム管理サーバ3は、有料アイテムのリストを参照し、あるアイテムについて、アイテムIDがリストに登録されていなければ、無料アイテムであると判断でき、また、登録されていれば、そのアイテムが有料アイテムであること、および、そのアイテムのアイテム価格がいくらであるかを判断できる。
【0024】
また、アイテム価格がすべてのアイテムに共通な定額である場合は、例えば、は、予め、有料アイテムのアイテム価格が記憶されるとともに、アイテム価格による区分を有しない有料アイテムのリスト、または、無料アイテムのアイテムIDが登録されたリストのうち、少なくともいずれかのリストが記憶されてもよい。この場合、アイテム管理サーバ3は、アイテム管理サーバ用記憶装置に記憶されたいずれかのリストを参照することにより、あるアイテムが有料アイテムであるか無料アイテムであるかを判断することができ、また、記憶されたアイテム価格を参照することで、有料アイテムのアイテム価格がいくらであるかも判断できる。
【0025】
アイテム管理サーバ3が購入状態情報を管理するための態様の一例として、例えば、各有料アイテムのアイテムIDに紐づけられたメタデータに、購入状態情報が含められる。
この場合の購入状態情報は、例えば、有料アイテムを購入済みの空間作成者を特定できる情報である。例えば、空間作成者を特定できる情報は、それぞれの空間作成者に固有のID(以下「空間作成者ID」という。)である。空間作成者IDは、例えば、文字列で表現される。メタデータには、空間作成者IDと紐づけて空間作成者の氏名またはハンドルネームが含められてもよい。この場合、アイテム管理サーバ3は、ある空間作成者の空間作成者IDが、あるアイテムのアイテムIDに紐づけて登録されていれば、その有料アイテムは、その空間作成者によって購入済みの有料アイテムであると判断でき、登録されていなければ、その有料アイテムは、その空間作成者によって未購入の有料アイテム(未購入アイテム)であると判断できる。以下、空間作成者によって購入済みの有料アイテムのことを「購入済アイテム」という。
【0026】
また、アイテム管理サーバ3が購入状態情報を管理するための態様の他の例として、例えば、アイテム管理サーバ用記憶装置に、購入状態情報として、空間作成者ごとの購入済アイテムのリストが記憶される。
空間作成者ごとの購入済アイテムのリストには、例えば、空間作成者IDごとに区分されて、購入済アイテムのアイテムIDが登録されている。この場合、アイテム管理サーバ3は、空間作成者ごとの購入済アイテムのリストを参照し、ある空間作成者の空間作成者IDの区分に、ある有料アイテムのアイテムIDが登録されていれば、その有料アイテムは、その空間作成者によって購入済みの有料アイテム(購入済アイテム)であると判断でき、登録されていなければ、その有料アイテムは、その空間作成者によって未購入の有料アイテム(未購入アイテム)であると判断できる。
【0027】
アイテム管理サーバ3は、情報処理装置2または空間作成サーバ4からの要求を受信した場合、アイテム管理サーバ3が管理する複数のアイテムのうち、すべてまたは一部のアイテムについて、アイテムの3次元データ、アイテムの簡易表示データ、アイテムのメタデータ、アイテムの課金情報、または、アイテムの購入状態情報を、情報処理装置2または空間作成サーバ4に送信することができる。
【0028】
アイテム管理サーバ3は、空間作成者により、情報処理装置2において、簡易表示データを使用して表示された複数のアイテムから1つのアイテムを選択する操作(以下「新規アイテム選択操作」という。)が行われると、例えば空間作成サーバ4を経由して、アイテム選択情報を取得する。アイテム選択情報には、少なくとも、新規アイテム選択操作を行った空間作成者の空間作成者IDと、選択されたアイテムのアイテムIDが含まれる。
【0029】
アイテム管理サーバ3は、アイテム選択情報を取得すると、アイテム選択情報に含まれる空間作成者IDとアイテムIDとに基づき、選択されたアイテムが、無料アイテムであるか有料アイテムであるかを判断(以下「課金判断」という。)する。アイテム管理サーバ3は、選択されたアイテムが有料アイテムである場合、さらに、その有料アイテムが、空間作成者IDが示す空間作成者によって購入済みの購入済アイテムであるか、未購入の未購入アイテムであるかを判断(以下「購入状態判断」という。)する。そして、アイテム管理サーバ3は、選択されたアイテムについての課金判断と購入状態判断の判断結果を、例えば空間作成サーバ4を経由して、情報処理装置2に送信する。
また、アイテム管理サーバ3は、アイテム選択情報に含まれるアイテムIDが示すアイテムの3次元データを、例えば空間作成サーバ4を経由して、情報処理装置2に送信する。
【0030】
アイテム管理サーバ3は、情報処理装置2により後述の購入処理が実行されると、後述の購入処理情報を取得して、例えば外部の決済サービスシステムと協働し、決済処理を実行する。アイテム管理サーバ3は、購入処理情報を、例えば空間作成サーバ4を経由して情報処理装置2から取得する。購入処理情報には、例えば、購入対象となる有料アイテムのアイテムIDと、その有料アイテムの購入を行う空間作成者の空間作成者IDとが、少なくとも含まれている。また、購入処理情報には、購入対象となる有料アイテムのアイテム価格が含まれていてもよい。
アイテム管理サーバ3は、購入処理情報等に基づき、外部の決済サービスシステムと協働し、決済処理を実行する。外部の決済サービスシステムは、例えば、クレジットカード会社、電子マネー会社または決済代行会社等が提供する、キャッシュレス決済サービスのためのシステムである。
【0031】
アイテム管理サーバ3は、決済処理が終了すると、購入処理情報に含まれるアイテムIDが示す有料アイテムを、購入処理情報に含まれる空間作成者IDが示す空間作成者により購入済みの購入済アイテムとして管理するために、購入状態情報を更新する。アイテム管理サーバ3は、購入処理情報に含まれるアイテムIDが示す有料アイテムが、購入処理情報に含まれる空間作成者IDが示す空間作成者により購入済みの購入済アイテムとなった旨の通知(以下「購入済通知」という。)を、例えば空間作成サーバ4を経由して、情報処理装置2に送信する。
アイテム管理サーバ3は、決済処理ができなかった場合、その旨を示す通知を、情報処理装置2に送信してもよい。
【0032】
(空間作成サーバ4)
空間作成サーバ4は、空間作成者により作成中の仮想現実空間の3次元データ(以下「作成中空間データ」という。)を管理する。作成中空間データには、少なくとも、仮想現実空間内に配置されたすべてのアイテムについて、各アイテムの配置の位置、各アイテムの配置の向き、および、各アイテムの3次元データが含まれる。また、作成中空間データには、例えば、仮想現実空間内に配置されたすべてのアイテムについて、各アイテムを配置した空間作成者の空間作成者IDが含まれていてもよい。また、空間作成サーバ4は、作成中空間データに固有のID(以下「空間データID」という。)を管理する。空間データIDは、例えば、文字列で表現される。
【0033】
空間作成サーバ4がアクセス可能な不図示の記憶装置(以下「空間作成サーバ用記憶装置」という。)には、例えば、空間データIDと紐づけて作成中空間データが記憶される。また、空間作成サーバ用記憶装置には、例えば、空間作成者IDと紐づけて、その空間作成者IDが示す空間作成者が作成中の1または複数の仮想現実空間の空間データIDが記憶される。
また、空間作成サーバ用記憶装置には、空間作成操作による編集が全くなされていない状態の仮想現実空間の3次元データである、1または複数の初期背景テンプレートデータが記憶されている。初期背景テンプレートデータは、例えば、所定の広さの床などの地面と遠方の景色だけが設定された仮想現実空間の3次元データである。
【0034】
空間作成者は、作成中の仮想現実空間がある場合、情報処理装置2を操作して、空間作成サーバ用記憶装置が記憶する1または複数の作成中空間データから、所望の作成中空間データを選択して情報処理装置2にダウンロードし、仮想現実空間の作成を継続することができる。また、空間作成者は、新たな仮想現実空間を作成する場合、情報処理装置2を操作して、空間作成サーバ用記憶装置が記憶する1または複数の初期背景テンプレートデータから、所望の初期背景テンプレートデータを選択して情報処理装置2にダウンロードし、新たな仮想現実空間の作成を開始することができる。空間作成サーバ4は、空間作成者が初期背景テンプレートデータを情報処理装置2にダウンロードする場合、初期背景テンプレートデータに新たな空間データIDを付与して、情報処理装置2に送信する。
【0035】
仮想現実空間の作成は、空間作成者が情報処理装置2を用いて行う空間作成操作により、空間作成サーバ4が管理する作成中空間データを編集する処理である。空間作成サーバ4は、空間作成者がアバターとして作成中の仮想現実空間に参加しながら、アイテムを利用した空間作成操作を行うことを可能とするものであってもよい。また、空間作成サーバ4は、空間作成者がアバターを使用せずに作成中の仮想現実空間を閲覧しながら、アイテムを利用した空間作成操作を行うことを可能とするものであってもよい。以下、空間作成サーバ4は、空間作成者がアバターとして作成中の仮想現実空間に参加しながら、アイテムを利用した空間作成操作を行うことを可能とするものとする。
【0036】
空間作成操作には、アイテム選択操作、および、アイテム選択操作により選択されたアイテムに対して各種の処理を行う操作(以下「アイテム処理操作」という。)が含まれる。
アイテム選択操作には、簡易表示データを使用して表示された複数のアイテムから1つのアイテムを選択する上述の新規アイテム選択操作と、仮想現実空間内に既に配置されているアイテム(以下「既存アイテム」という。)を選択する操作(以下「既存アイテム選択操作」という。)がある。
【0037】
空間作成サーバ4は、情報処理装置2において新規アイテム選択操作がなされると、情報処理装置2から送信されるアイテム選択情報を取得する。上述のとおり、アイテム選択情報には、アイテム選択操作を行った空間作成者の空間作成者IDと、選択されたアイテムのアイテムIDが含まれる。
空間作成サーバ4は、取得したアイテム選択情報を、アイテム管理サーバ3に送信する。その後、空間作成サーバ4は、アイテム管理サーバ3から、アイテム選択情報に含まれるアイテムIDが示すアイテムについての課金判断および購入状態判断の判断結果を取得して、情報処理装置2に送信する。また、空間作成サーバ4は、アイテム管理サーバ3から取得した、アイテム選択情報に含まれるアイテムIDが示すアイテムについての課金判断および購入状態判断の判断結果を、アイテム選択情報に含まれる空間作成者IDとアイテムIDと紐づけて、空間作成サーバ用記憶装置に記憶させる。
【0038】
また、空間作成サーバ4は、アイテム管理サーバ3から、アイテム選択情報に含まれるアイテムIDが示すアイテムの3次元データを取得して、情報処理装置2に送信する。空間作成サーバ4は、アイテム管理サーバ3から取得した、アイテム選択情報に含まれるアイテムIDが示すアイテムの3次元データを、アイテム選択情報に含まれる空間作成者IDとアイテムIDと紐づけて、空間作成サーバ用記憶装置に記憶させる。
【0039】
アイテム処理操作には、新規アイテム選択操作によって選択されたアイテムの仮想現実空間における配置位置または向きを決定する操作(以下「新規配置操作」という。)が含まれる。
新規アイテム選択操作がなされると、例えば、選択されたアイテムは、仮想現実空間の所定の位置に所定の向き(以下単に「初期位置」という。)で配置される一方、そのアイテムの選択状態は、継続される。新規配置操作は、この初期位置に配置されてかつ選択状態にあるアイテムの配置の位置または向きを、空間作成者の所望の位置または向きに変更する操作である。空間作成者は、所望の位置または向きを、初期位置と同じものとすることもできる。
【0040】
また、アイテム処理操作には、既存アイテム選択操作によって選択されたアイテムを仮想現実空間内の別の位置に移動して配置位置を変更する操作(以下「位置変更操作」という。)、既存アイテム選択操作によって選択されたアイテムを仮想現実空間内において別の向きに変更する操作(以下「向き変更操作」という。)、または、既存アイテム選択操作によって選択されたアイテムを仮想現実空間から削除する操作(以下「削除操作」という。)等が含まれてもよい。
また、アイテム処理操作には、既存アイテム選択操作によって選択されたアイテムについて、サイズを変更する操作、彩色を変更する操作または材質を変更する操作(以下「サイズ等変更操作」という。)等が含まれてもよい。
【0041】
また、空間作成サーバ4は、情報処理装置2においてアイテム処理操作がなされると、情報処理装置2から送信されるアイテム処理情報を取得する。
アイテム処理情報には、少なくとも、アイテム処理操作の対象となるアイテム、つまり、選択されたアイテムのアイテムIDと、選択されたアイテムに対するアイテム処理操作の内容を示す情報とが含まれる。また、アイテム処理操作の対象となるアイテムが既存アイテムである場合、アイテム処理情報には、さらに、アイテム選択操作により選択された時点での既存アイテムの配置の位置を示す情報が含まれる。
アイテム処理操作の内容を示す情報は、新規配置操作によって決定された配置の位置を示す情報、位置変更操作によって変更された配置の位置を示す情報、向き変更操作によって変更された向きを示す情報、アイテムの削除を示す情報、または、サイズ等変更操作の操作内容を特定する情報である。
空間作成サーバ4への、情報処理装置2からのアイテム処理情報の送信は、例えば、各アイテム処理操作が一旦終了したと判断されるタイミングで行われる。
【0042】
例えば、アイテム処理操作が位置変更操作である場合、空間作成者は、既存アイテムをクリックして既存アイテム選択操作を行った後、ドラッグ操作により、その選択したアイテムを移動し、配置の位置を変更することができる。この場合、一回のドラッグ操作が開始されてから終了したタイミングで、アイテム処理操作が一旦終了したと判断され、アイテム処理情報が情報処理装置2から空間作成サーバ4に送信される。
また、アイテム処理操作が位置変更操作である場合、空間作成者は、例えば、既存アイテムをクリックして既存アイテム選択操作を行った後に表示される、そのアイテムの位置を示す3次元直交座標系の各座標の数値を入力する画面に対して、所望の各座標の数値を入力することにより、そのアイテムの配置位置を変更することができる。この場合は、各座標の数値の入力が確定されたタイミングで作成操作が一旦終了したと判断され、アイテム処理情報が情報処理装置2から空間作成サーバ4に送信される。
【0043】
空間作成サーバ4への、情報処理装置2からのアイテム処理情報の送信は、例えば、所定の時間間隔で行われてもよい。この場合、情報処理装置2は、最後にアイテム処理情報を空間作成サーバ4に送信した後から次にアイテム処理情報を空間作成サーバ4に送信するまでの間のアイテム処理情報を、例えば、後述の記憶部25に記憶しておき、記憶しておいたアイテム処理情報を空間作成サーバ4に送信する。
所定の時間間隔は、例えば、通信状況に応じて変更されてもよい。例えば、情報処理装置2は、情報処理装置2と空間作成サーバ4との間の通信状態が良い場合には、短い時間間隔でアイテム処理情報を空間作成サーバ4に送信し、通信状態が悪い場合には、長い時間間隔でアイテム処理情報を空間作成サーバ4に送信する。
【0044】
情報処理装置2において新規配置操作が行われる場合、その前に新規アイテム選択操作が行われる。情報処理装置2において新規アイテム選択操作が行われると、情報処理装置2は、アイテム選択情報を空間作成サーバ4に送信する。そして、空間作成サーバ4は、上述のとおり、アイテム管理サーバ3から、アイテム選択情報に含まれるアイテムIDが示すアイテムの3次元データを取得する。
空間作成サーバ4は、アイテム管理サーバ3からアイテム選択情報に含まれるアイテムIDが示すアイテムの3次元データを取得すると、まず、その3次元データを使用して、仮想現実空間内の初期位置にアイテムが配置されるように、作成中空間データを編集する。初期位置は、例えば、予め定められて空間作成サーバ用記憶装置に記憶された位置でもよいし、新規アイテム選択操作を行った空間作成者のアバターの位置に応じて決定される位置であってもよい。アバターの位置に応じた位置は、例えば、アバターの位置からアバターの視線方向に所定距離だけ離れた位置である。
【0045】
続いて、空間作成サーバ4は、情報処理装置2から送信された新規配置操作を示すアイテム処理情報に基づき、取得したアイテムの3次元データを使用して、アイテム処理情報が示す位置と向きで仮想現実空間内にアイテムが配置されるように作成中空間データを編集する。空間作成サーバ4は、新規配置操作により仮想現実空間内に配置されたアイテムの位置と向きの情報およびアイテムIDが含まれるように作成中空間データを編集し、編集後の作成中空間データを空間サーバ用記憶装置に記憶させる。
【0046】
なお、情報処理装置2は、選択されたアイテムを初期位置に配置した後、選択を解除して、配置位置を一旦確定するものであってもよい。この場合は、空間作成サーバ4も同様に、選択されたアイテムを初期位置に配置した後、選択を解除して、配置位置を一旦確定するものとする。また、この場合は、情報処理装置2から空間作成サーバ4には、新規配置操作を示すアイテム処理情報は送信されない。
【0047】
このように、空間作成サーバ4は、情報処理装置2において、新規アイテム選択操作によって選択されたアイテムの3次元データを、アイテム管理サーバ3から直接取得して仮想現実空間の作成を行う。このため、情報処理装置2は、後述のように、新規アイテム選択操作によって選択されたアイテムの3次元データをアイテム管理サーバ3から取得する必要はあるが、その選択されたアイテムの3次元データを空間作成サーバ4に送信する必要はないため、情報処理装置2における仮想現実空間の作成に要する負荷を低減することができる。
【0048】
また、空間作成サーバ4は、例えば位置変更操作等の、新規配置操作以外のアイテム処理操作が行われた場合、既にアイテム処理操作の対象となるアイテムの3次元データを有しているため、新規配置操作以外のアイテム処理情報を情報処理装置2から取得すると、その3次元データとアイテム処理情報に基づいて、作成中空間データを編集できる。
【0049】
アイテム処理操作が位置変更操作または向き変更操作の場合、空間作成サーバ4は、位置変更操作前または向き変更操作前のアイテムの位置と向きに代えて、情報位置変更操作後または向き変更操作後のアイテムの位置と向きの情報が含まれるように作成中空間データを編集し、編集後の作成中空間データを空間サーバ用記憶装置に記憶させる。アイテム処理操作が削除操作の場合、空間作成サーバ4は、削除対象のアイテムについてのデータを作成中空間データから削除し、削除後の作成中空間データを空間サーバ用記憶装置に記憶させる。アイテム処理操作がサイズ等変更操作の場合、空間作成サーバ4は、サイズ等変更操作前のアイテムのサイズ等に代えて、サイズ等変更操作後のアイテムのサイズ等が含まれるように作成中空間データを編集し、編集後の作成中空間データを空間サーバ用記憶装置に記憶させる。
これらの場合も、情報処理装置2は、アイテムの3次元データを空間作成サーバ4に送信する必要がなく、情報処理装置2における仮想現実空間の作成に要する負荷を低減することができる。
【0050】
なお、情報処理装置2は、例えば、新規配置操作の対象となるアイテムの3次元データをアイテム管理サーバ3から直接に取得し、その3次元データを、新規配置操作を示すアイテム処理情報とともに、空間作成サーバ4に送信するものであってもよい。
【0051】
空間作成サーバ4は、情報処理装置2において後述の購入処理が実行されると、情報処理装置2から送信される後述の購入処理情報を取得してもよい。空間作成サーバ4が購入処理情報を取得する場合、空間作成サーバ4は、取得した購入処理情報を、アイテム管理サーバ3に送信する。
【0052】
空間作成サーバ4は、情報処理装置2において、作成中空間データを投稿するための投稿操作がなされると、情報処理装置2から送信される後述の投稿情報を取得する。投稿とは、空間作成サーバ4が管理している作成中空間データを、編集権限を有しない参加者も参加または閲覧可能な、参加用の仮想現実空間の3次元データ(以下「参加空間データ」という。)として、サービス提供サーバ5にアップロードすることである。
投稿情報には、投稿の対象となる作成中空間データを特定できる情報として、空間データIDが含まれている。空間作成サーバ4は、投稿情報を取得すると、投稿情報に含まれる空間データIDが示す作成中空間データを、サービス提供サーバ5にアップロードする。
【0053】
空間作成サーバ4は、作成中空間データを、サービス提供サーバ5にアップロードした後も、その作成中空間データを管理する。したがって、空間作成者は、作成中空間データをサービス提供サーバ5に投稿した後も、空間作成サーバ4が管理する作成中空間データの編集を継続することができる。空間作成者は、サービス提供サーバ5に投稿された後にさらに編集された作成中空間データを、既に参加空間データとして投稿された作成中空間データに代えて、または、新たな参加空間データとして、投稿することができる。
【0054】
空間作成サーバ4は、編集権限を有しない参加者である一般参加者が、参加端末6Aまたは参加端末6Bを使用して、ネットワーク7を介して、作成中の仮想現実空間に参加することを可能とするものであってもよい。
例えば、空間作成者は、情報処理装置2を操作することで、作成中の仮想現実空間に一般参加者が参加することの許容の有無を設定するための情報(以下「一般参加許容情報」という。)を、空間作成サーバ4に送信することができる。一般参加許容情報には、対象となる作成中空間データの空間データIDと、作成中の仮想現実空間に一般参加者が参加することの許容の有無を特定する情報が含まれる。
空間作成サーバ4は、一般参加許容情報を取得すると、一般参加共用情報に含まれる空間データIDが示す作成中空間データに対し、作成中の仮想現実空間に一般参加者が参加することの許容の有無を設定する。
【0055】
空間作成サーバ4は、ある空間作成者、言い換えれば、編集権限を有する参加者(以下「第1参加者」という。)と、第1参加者とは異なる他の空間作成者、言い換えれば、編集権限を有する他の参加者(以下「第2参加者」という。)が、不図示の他の空間作成用端末を使用して、ネットワーク7を介して、作成中の仮想現実空間に参加し、共同で作成中空間データを編集することを可能とするものであってもよい。
例えば、第1参加者は、情報処理装置2を操作することで、第2参加者が作成中の仮想現実空間に参加して作成中空間データを編集することを許容する設定をするための情報(以下「共同編集許容情報」という。)を、空間作成サーバ4に送信することができる。共同編集許容情報には、対象となる作成中空間データの空間データIDと、第2参加者の空間作成者IDが含まれる。
【0056】
空間作成サーバ4は、共同編集許容情報を取得すると、共同編集許容情報に含まれる空間データIDが示す作成中空間データに対し、第2参加者が作成中の仮想現実空間に参加して作成中空間データを編集することを許容する設定をする。
空間作成サーバ4は、第1参加者とは異なる複数の他の空間作成者、言い換えれば、編集権限を有する複数の他の参加者が、作成中の仮想現実空間に参加し、3名以上の空間作成者が共同で作成中空間データを編集することを可能とするものであってもよい。
以下、第1参加者も含めた複数の空間作成者が、共同で作成中空間データを編集することを、「共同編集」という。
【0057】
作成中空間データが共同編集される場合、空間作成サーバ4は、仮想現実空間内に配置されている各アイテムがどの空間作成者の新規配置操作により配置されたものかを区別する。作成中空間データが共同編集される場合、空間作成サーバ4は、各空間作成者が使用する情報処理装置2においてアイテム処理操作がなされると、各情報処理装置2から送信されるアイテム処理情報を取得する。作成中空間データが共同編集される場合のアイテム処理情報には、少なくとも、アイテム処理操作を行った空間作成者の空間作成者IDと、アイテム処理操作の対象となるアイテム、つまり、選択されたアイテムのアイテムIDと、選択されたアイテムに対するアイテム処理操作の内容を示す情報とが含まれる。
【0058】
空間作成サーバ4は、上述のとおり、情報処理装置2において新規アイテム選択操作が行われると、アイテム管理サーバ3から、選択されたアイテムの3次元データを取得し、その3次元データを使用して、情報処理装置2から送信された新規配置操作を示すアイテム処理情報が示す位置と向きで仮想現実空間内にアイテムが配置する。その際、空間作成サーバ4は、新規配置操作により仮想現実空間内に配置されたアイテムの位置と向きの情報およびアイテムIDに加え、新規配置操作を行った空間作成者の空間作成者IDが含まれるように作成中空間データを編集し、編集後の作成中空間データを空間サーバ用記憶装置に記憶させる。
【0059】
アイテム処理操作が、位置変更操作、向き変更操作、削除操作、または、サイズ等変更操作の場合、空間作成サーバ4は、それぞれの操作に応じて、作成中空間データにおける、操作対象のアイテムについてのデータを編集して、編集後の作成中空間データを空間サーバ用記憶装置に記憶させる。その際、空間作成サーバ4は、位置変更操作、向き変更操作、削除操作、または、サイズ等変更操作を行った空間作成者の空間作成者IDを含めるように作成中空間データを編集してもよいが、少なくとも、それらのアイテム処理操作の対象となったアイテムを新規配置した際の空間作成者の空間作成者IDについては変更しない。
【0060】
したがって、作成中空間データが共同編集される場合でも、空間作成サーバ4は、仮想現実空間内に新規配置された各アイテムが、その後、いずれかの空間作成者が行った位置変更操作、向き変更操作、削除操作、または、サイズ等変更操作により編集されても、各アイテムについて、どの空間作成者が行った新規配置操作により配置されたものかを区別できる。このことにより、空間作成サーバ4は、仮想現実空間内に新規配置された各アイテムがいずれかの空間作成者が行った位置変更操作等により編集されても、各アイテムについては、新規配置操作を行った空間作成者により未購入の有料アイテムであるか購入済の有料アイテムであるかに基づき、その配置態様等を判断することができる。
【0061】
なお、アイテム処理操作が、位置変更操作、向き変更操作、削除操作、または、サイズ等変更操作の場合、空間作成者は、自身の操作によって新規に配置した既存アイテムを選択した場合にだけ、アイテム処理操作の対象とできるようにしてもよい。
【0062】
(サービス提供サーバ)
サービス提供サーバ5は、参加空間データを管理する。サービス提供サーバ5は、空間作成サーバ4が作成中空間データをアップロードした時点での、作成中空間データのコピーとしてのデータを参加空間データとして管理する。つまり、空間作成サーバ4が作成中空間データをサービス提供サーバ5にアップロードした時点では、空間作成サーバ4とサービス提供サーバ5とは、同一の作成中空間データを管理する。
サービス提供サーバ5は、ネットワーク7を介して、参加空間データによって表現される参加用の仮想現実空間を用いたサービスを参加者に提供する。参加者は、参加端末6Aまたは参加端末6Bを使用して、ネットワーク7を介して、参加用の仮想現実空間にアバターとして参加すること、または、アバターを使用せずに、単に閲覧することができる。
【0063】
参加者が参加用の仮想現実空間に参加する際、参加者は、参加端末6Aまたは参加端末6Bを使用して、サービス提供サーバ5にアクセスし、所望の参加空間データを参加端末6Aまたは参加端末6Bにダウンロードする。参加者は、参加空間データによって表現される参加用の仮想現実空間内を移動することができる。また、参加者は、参加用の仮想現実空間内に置かれた静止物体については位置の変更ができないが、移動物体の位置は変更することができる。ただし、参加者が参加用の仮想現実空間内に置かれた移動物体の位置を変更した場合も、例えば、参加端末6Aまたは参加端末6Bに一時的にダウンロードされた参加空間データが変更されるだけ、あるいは、サービス提供サーバ5が管理する参加空間データのコピーデータが変更されるだけであり、サービス提供サーバ5が管理する参加空間データは編集されない。参加者が、参加用の仮想現実空間に参加する場合は、編集権限を有する参加者であっても、編集権限を有しない一般参加者であっても、サービス提供サーバ5が管理する原本としての参加空間データを編集することはできない。
【0064】
(情報処理装置の詳細)
以下、情報処理装置2の詳細について説明する。図1に示すように、情報処理装置2は、通信部21、演算部22、表示部23、操作部24および記憶部25を備える。
通信部21は、ネットワーク7を介して、少なくともアイテム管理サーバ3または空間作成サーバ4と通信を行う。また、例えば、通信部21は、LTE、3G、4Gまたは5Gなどの通信方式によるモバイル通信が可能な通信装置であり、ネットワーク7に接続されたアイテム管理サーバ3または空間作成サーバ4といった他の機器との通信を行う。また、通信部21は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信手段を備えていてもよい。
【0065】
演算部22は、情報処理装置2の全体動作を制御する。演算部22は、取得部221、未購入アイテム処理部222、購入部223および購入済アイテム処理部224を備える。演算部22が情報処理アプリケーションを実行することで、演算部22は、取得部221、未購入アイテム処理部222、購入部223および購入済アイテム処理部224の各機能が実現される。
【0066】
表示部23は、情報処理装置2が備える表示装置である。表示部23は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electroluminescence)表示装置である。情報処理装置2がヘッドマウントディスプレイである場合、表示部23のディスプレイ方式は、非透過型である。
【0067】
操作部24は、表示部23に表示された後述の空間作成画面等に対する操作を受け付ける入力装置である。情報処理装置2がスマートフォンまたはタブレット端末である場合、操作部24は、例えば、表示部23の画面と一体に設けられたタッチパネルである。情報処理装置2がPCである場合、操作部24は、例えば、マウスまたはキーボードである。情報処理装置2がヘッドマウントディスプレイである場合、操作部24は、ヘッドマウントディスプレイ、および、ヘッドマウントディスプレイとともに使用されるコントローラである。
【0068】
記憶部25は、例えば、情報処理アプリケーションと、演算部22の演算処理に用いられる情報を記憶する。記憶部25は、演算処理に用いられる情報として、例えば、アイテム管理サーバ3から取得した、アイテムの3次元データ、アイテムの簡易表示データ、アイテムのメタデータ、または、空間作成サーバ4から取得した、作成中空間データを記憶する。記憶部25は、情報処理装置2として機能するコンピュータが備える記憶装置であり、HDD(Hard Disk Drive)もしくはSSD(Solid State Drive)等のストレージ、または、図2のメモリ103等を含むものである。
【0069】
図2は、情報処理装置2の機能を実現するハードウェア構成を示すブロック図である。例えば、情報処理装置2は、ハードウェア構成として、通信インタフェース100、入出力インタフェース101、プロセッサ102およびメモリ103を有する。情報処理装置2が備える、取得部221、未購入アイテム処理部222、購入部223、および購入済アイテム処理部224の各機能は、これらのハードウェア構成において、情報処理アプリケーションが実行されることで実現される。
【0070】
通信インタフェース100は、ネットワーク7を介してアイテム管理サーバ3または空間作成サーバ4等から受信されたデータをプロセッサ102へ出力し、プロセッサ102が生成したデータを、ネットワーク7を介して、アイテム管理サーバ3または空間作成サーバ4へ送信する。プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して、図1における記憶部25に対しデータを読み書きする。
【0071】
取得部221、未購入アイテム処理部222、購入部223、および購入済アイテム処理部224の各機能を実現するための情報処理アプリケーションを構成するプログラムは、記憶部25に記憶されている。プロセッサ102は、入出力インタフェース101を介して記憶部25に記憶されたプログラムを読み出してメモリ103にロードし、メモリ103にロードされたプログラムを実行する。これにより、プロセッサ102は、取得部221、未購入アイテム処理部222、購入部223、および購入済アイテム処理部224の各機能を実現する。メモリ103は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。
【0072】
(事前処理)
空間作成者が操作部24を操作することにより、情報処理装置2において情報処理アプリケーションが実行されると、情報処理装置2は、事前処理を行う。事前処理は、空間作成者が情報処理装置2を用いて空間作成操作を開始する前に、情報処理装置2が行う処理である。
情報処理装置2は、事前処理の1つとして、空間作成サーバ4にアクセスするために必要な、空間作成者からのログイン操作を受け付けるログイン画面を表示する。空間操作者は、ログイン画面に、例えば、空間作成者IDとパスワードを入力する。情報処理装置2は、入力された空間作成者IDとパスワードを、空間作成サーバ4に送信する。空間作成サーバ4は、認証処理を行い、その結果を情報処理装置2に送信する。情報処理装置2は、空間作成サーバ4による認証処理の結果が成功を示している場合、アイテム管理サーバ3にもアクセス可能となり、他の事前処理を含む以降の処理を続けることができる。
【0073】
情報処理装置2は、事前処理の1つとして、空間作成者から操作を受け付けて、空間作成サーバ4から、空間作成者が選択した作成中空間データ、または、空間作成者が選択した初期背景テンプレートデータを取得する。情報処理装置2は、作成中空間データ、または、空間作成者が選択した初期背景テンプレートデータを取得すると、取得した作成中空間データまたは初期背景テンプレートデータを記憶部25に記憶させる。また、情報処理装置2は、作成中空間データ、または、空間作成者が選択した初期背景テンプレートデータを取得すると、取得したデータが示す仮想現実空間を表示部23に表示する。情報処理アプリケーションの実行により、表示部23には、空間作成操作を受け付けるための空間作成画面が表示される。情報処理装置2は、作成中空間データ、または、空間作成者が選択した初期背景テンプレートデータが示す仮想現実空間を、空間作成画面内に表示する。
【0074】
また、情報処理装置2は、事前処理の1つとして、アイテム管理サーバ3から、複数のアイテムについて、各アイテムの簡易表示データおよびアイテムIDを取得する。情報処理装置2が簡易表示データおよびアイテムIDを取得する対象となる複数のアイテムは、アイテム管理サーバ3が管理する複数のアイテムのすべてであっても一部であってもよい。
情報処理装置2は、取得した簡易表示データとアイテムIDとを紐づけて記憶部25に記憶させる。また、情報処理装置2は、簡易表示データを使用して表示部23に複数のアイテムを簡易表示する。以下、表示部23における簡易表示データを使用した複数のアイテムの表示を「アイテムリスト」という。アイテムリストにおいて、アイテムの簡易表示データを使用した各アイテムの簡易表示は、ユーザに各アイテムを識別可能に示すサムネイルとして機能する。アイテムの簡易表示データにアイテム名を示す文字列が含まれる場合は、アイテムリストには、その文字列も含めた表示がされてもよい。
【0075】
情報処理装置2は、空間作成画面内にアイテムリストを表示してもよいし、空間作成画面とは異なるアイテムリスト用の画面を表示してもよい。情報処理装置2が、空間作成画面内にアイテムリストを表示する場合、空間作成者による仮想現実空間の視認を阻害しない位置に表示することが望ましい。空間作成者による仮想現実空間の視認を阻害しない限り、情報処理装置2は、空間作成画面内にアイテムリストを表示する方が、空間作成画面とは異なるアイテム簡易表示用の画面を表示するよりも、UI(User Interface)として使用しやすく望ましい。
【0076】
表示部23または空間作成画面の面積には限りがある。アイテムリスト内に表示されるアイテム数が多い場合は、簡易表示データを使用しても、すべてのアイテムを簡易表示することができないことがある。このような場合、アイテムリスト内に簡易表示データを使用して同時に簡易表示されるアイテムを一部のアイテムのみとし、スクロール操作によって残りのアイテムを順次表示可能としてもよい。
【0077】
情報処理装置2は、事前処理の1つとして、アイテム管理サーバ3から、複数のアイテムについて、各アイテムの簡易表示データおよびアイテムIDを取得することに加えて、アイテムの3次元データ、アイテムID以外のアイテムのメタデータ、アイテムの課金情報、または、アイテムの購入情報を取得してもよい。この場合、情報処理装置2は、取得したアイテムの3次元データ、アイテムID以外のアイテムのメタデータ、アイテムの課金情報、または、アイテムの購入情報を、アイテムIDと紐づけて記憶部25に記憶させる。
【0078】
また、この場合、情報処理装置2は、アイテムリストを表示する際、無料アイテムと有料アイテムを区別して表示してもよいし、有料アイテムのアイテム価格を表示してもよいし、購入済アイテムと未購入アイテムとを区別して表示してもよい。また、情報処理装置2は、アイテムリストを表示する際、各購入済アイテムがどの空間作成者によって購入済みかを表示してもよい。上述のように、アイテムのメタデータには、空間作成者IDと紐づけて空間作成者の氏名またはハンドルネームが含められてもよい。情報処理装置2は、アイテムのメタデータとして空間作成者の氏名等を取得している場合、アイテムリストを表示する際、各購入済アイテムを購入した空間作成者の氏名等を表示してもよい。
【0079】
事前処理において、情報処理装置2が3次元データを取得する対象となるアイテムは、例えば、一般に使用頻度が高いアイテム、無料アイテム、または、ログインした空間作成者による購入済みの購入済アイテムであって仮想現実空間に未配置のアイテムである。事前処理において、情報処理装置2からアイテムの3次元データの要求を受信したアイテム管理サーバ3が、どのアイテムの3次元データを情報処理装置2に送信するかは、例えば、アイテム管理サーバ3が判断する。
【0080】
情報処理装置2の操作部24を用いて空間作成者が行う空間作成操作には、上述のように、アイテム選択操作、および、アイテム選択操作により選択されたアイテムに対して各種の処理を行うアイテム処理操作が含まれ、アイテム選択操作には、アイテムリストとして簡易表示データを使用して表示された複数のアイテムから1つのアイテムを選択する新規アイテム選択操作と、既存アイテムを選択する既存アイテム選択操作がある。
アイテム処理操作には、新規アイテム選択操作によって選択されたアイテムの仮想現実空間における配置の位置または向きを決定する新規配置操作、既存アイテム選択操作によって選択されたアイテムを仮想現実空間内の別の位置に移動して配置の位置を変更する位置変更操作、既存アイテム選択操作によって選択されたアイテムを仮想現実空間内において別の向きに変更する向き変更操作、または、既存アイテム選択操作によって選択されたアイテムを仮想現実空間から削除する削除操作等が含まれてもよい。
また、アイテム処理操作には、既存アイテム選択操作によって選択されたアイテムについて、サイズを変更する操作、彩色を変更する操作または材質を変更する操作等のサイズ等変更操作が含まれてもよい。
【0081】
情報処理装置2は、アイテム処理操作がなされると、アイテム処理情報を生成する。アイテム処理情報には、上述のように、少なくとも、アイテム処理操作の対象となるアイテム、つまり、選択されたアイテムのアイテムIDと、選択されたアイテムに対するアイテム処理操作の内容を示す情報とが含まれる。また、アイテム処理操作の対象となるアイテムが既存アイテムである場合、アイテム処理情報には、さらに、アイテム選択操作により選択された時点での既存アイテムの配置位置を示す情報が含まれる。アイテム処理操作の内容を示す情報は、新規配置操作によって決定された配置位置を示す情報、位置変更操作によって変更された配置位置を示す情報、向き変更操作によって変更された向きを示す情報、アイテムの削除を示す情報、または、サイズ等変更操作の操作内容を特定する情報である。
【0082】
情報処理装置2は、生成したアイテム処理情報を、未購入アイテム処理部222または購入済アイテム処理部224等に送信するとともに、空間作成サーバ4へ送信する。
情報処理装置2から空間作成サーバ4へのアイテム処理情報の送信は、上述のように、例えば、各アイテム処理操作が一旦終了したと判断されるタイミングで行われる。
または、情報処理装置2から空間作成サーバ4へのアイテム処理情報の送信は、上述のように、例えば、所定の時間間隔で行われてもよく、また、所定の時間間隔は、例えば、通信状況に応じて変更されてもよい。
【0083】
情報処理装置2は、アイテム選択操作およびアイテム処理操作が行われると、記憶部25に記憶された作成中空間データを編集する。また、情報処理装置2からアイテム処理情報を取得した空間作成サーバ4は、アイテム処理情報に基づいて、空間作成サーバ用記憶装置に記憶された作成中空間データを編集する。したがって、情報処理装置2と空間作成サーバ4とは、ほぼ同期して同じ作成中空間データを有する。
なお、情報処理装置2は、空間作成サーバ4へのアイテム処理情報の送信を、例えば、空間作成者が送信操作を行った場合にのみ行うことも可能である。つまり、情報処理装置2と空間作成サーバ4とは、作成中空間データの編集に関して非同期であってもよい。しかし、例えば、共同編集が行われる場合等は、情報処理装置2と空間作成サーバ4とは、ほぼ同期して同じ作成中空間データを有することが望ましい。
【0084】
情報処理装置2は、仮想現実空間に参加する空間作成者のアバターの位置および姿勢等の情報を、所定の時間間隔で、空間作成サーバ4へ送信する。所定の時間間隔は、例えば、通信状況に応じて変更されてもよい。例えば、情報処理装置2は、情報処理装置2と空間作成サーバ4との間の通信状態が良い場合には、短い時間間隔でアバターの情報を空間作成サーバ4に送信し、通信状態が悪い場合には、長い時間間隔でアバターの情報を空間作成サーバ4に送信する。したがって、情報処理装置2と空間作成サーバ4とは、ほぼ同期してアバターの位置および姿勢を共有する。
なお、情報処理装置2は、空間作成サーバ4へアバターの情報を、送信しないことも可能である。つまり、情報処理装置2と空間作成サーバ4とは、アバターの情報を共有しないものであってもよい。しかし、例えば、共同編集が行われる場合等は、情報処理装置2と空間作成サーバ4とは、アバターの情報を共有することが望ましい。
【0085】
複数の情報処理装置2により共同編集が行われている場合、空間作成サーバ4は、空間作成サーバ4が管理する作成中空間データに反映された、ある情報処理装置2における編集の内容、および、ある情報処理装置2から共有されたアバターの情報を、複数の情報処理装置2のうちの他の情報処理装置2と共有することができる。
情報処理装置2と空間作成サーバ4とが、ほぼ同期して同じ作成中空間データを有し、また、アバターの情報を共有する場合、共同編集を行う複数の空間作成者は、互いの編集内容とアバターの行動をリアルタイムで確認することができる。
【0086】
情報処理装置2は、空間作成者が操作部24を操作して作成中空間データを投稿するための投稿操作を行うと、投稿情報を生成し、空間作成サーバ4に送信する。上述のとおり、投稿情報には、例えば、投稿の対象となる作成中空間データの空間データIDが含まれている。 空間作成サーバ4は、投稿情報を取得すると、投稿情報に含まれる空間データIDが示す作成中空間データを、サービス提供サーバ5にアップロードする。
空間作成サーバ4は、上述のとおり、作成中空間データを、サービス提供サーバ5にアップロードした後も、その作成中空間データを管理するため、空間作成者は、投稿後にさらに編集された作成中空間データを、投稿済みの作成中空間データに代えて、または、新たな参加空間データとして、投稿することができる。
【0087】
(取得部)
取得部221は、仮想現実空間内に配置可能な、3次元データである有料アイテムのうち、選択された未購入の有料アイテムである未購入アイテムを示す情報を取得する。
上述のとおり、空間作成者が情報処理装置2の操作部24を用いて行う空間作成操作には、アイテム選択操作とアイテム処理操作とが含まれ、アイテム選択操作には、新規アイテム選択操作と既存アイテム選択操作とがある。
新規アイテム選択操作は、アイテムリストから1つのアイテムを選択する操作である。
取得部221は、新規アイテム選択操作によりアイテムリストからアイテムが選択されると、選択されたアイテムを示す情報としてアイテムIDを取得する。アイテムIDは、事前処理において簡易表示データと紐づけて記憶部25に記憶されている。新規アイテム選択操作は、簡易表示データを用いて表示されるアイテムリストから、1つのアイテムを選択する操作であるため、新規アイテム選択操作によりアイテムを選択することは、簡易表示データが選択されることを意味する。したがって、取得部221は、選択された簡易表示データに基づいて、その簡易表示データを紐づけて記憶部25に記憶されたアイテムIDを取得することができる。
【0088】
新規アイテム選択操作により選択されたアイテムが無料アイテムであれば、取得部221は、記憶部25から無料アイテムを示すアイテムIDを取得することになる。また、新規アイテム選択操作により選択されたアイテムが購入済アイテムであれば、取得部221は、購入済アイテムを示すアイテムIDを取得する。そして、新規アイテム選択操作により選択されたアイテムが未購入アイテムであれば、取得部221は、未購入アイテムを示す情報として、未購入アイテムを示すアイテムIDを取得することになる。
【0089】
取得部221は、新規アイテム選択操作により選択されたアイテムのアイテムIDを取得すると、選択されたアイテムについて、アイテムの種類が、無料アイテム、購入済アイテム、または、未購入アイテムのいずれであるかを判断する。
ここで、新規アイテム選択操作により選択されたアイテムのアイテムIDを取得する時点で、情報処理装置2は、選択されたアイテムが、無料アイテム、購入済アイテム、または、未購入アイテムのいずれであるかの情報を有していない場合、選択されたアイテムについて、アイテムの種類を判断できない場合がある。
【0090】
情報処理装置2が、事前処理において、アイテムの課金情報およびアイテムの購入情報を取得して、記憶部25に記憶させている場合は、取得部221は、新規アイテム選択操作により選択されたアイテムのアイテムIDを取得する時点で、簡易表示データと紐づけて記憶部25に記憶された課金情報および購入情報も参照することで、選択されたアイテムが、無料アイテム、購入済アイテム、または、未購入アイテムのいずれであるかも判断できる。
一方、情報処理装置2が、事前処理において、アイテムの課金情報およびアイテムの購入情報を取得していない場合は、情報処理装置2は、新規アイテム選択操作により選択されたアイテムのアイテムIDを取得する時点では、選択されたアイテムが、無料アイテム、購入済アイテム、または、未購入アイテムのいずれであるかの情報を有しておらず、取得部221は、いずれの種類のアイテムであるかを判断できない。
【0091】
情報処理装置2が、事前処理において、アイテムの課金情報およびアイテムの購入情報を取得していない場合、取得部221は、新規アイテム選択操作により選択されたアイテムのアイテムIDを取得した後、アイテム選択情報を生成する。アイテム選択情報は、新規アイテム選択操作を行った空間作成者の空間作成者IDと選択されたアイテムのアイテムIDとを含む情報である。
取得部221は、生成したアイテム選択情報を、例えば空間作成サーバ4を経由して、アイテム管理サーバ3に送信する。アイテム管理サーバ3は、上述のように、アイテム選択情報を取得すると、アイテム選択情報に含まれる空間作成者IDとアイテムIDとに基づき、選択されたアイテムが、無料アイテムであるか有料アイテムであるかを判断する。アイテム管理サーバ3は、選択されたアイテムが有料アイテムである場合、さらに、その有料アイテムがその空間作成者によって購入済みの購入済アイテムであるか、未購入の未購入アイテムであるかを判断する。そして、アイテム管理サーバ3は、選択されたアイテムについての課金判断と購入状態判断の判断結果を、例えば空間作成サーバ4を経由して、情報処理装置2に送信する。取得部221は、アイテム管理サーバ3から取得した選択されたアイテムについての課金判断と購入状態判断の判断結果を参照して、選択されたアイテムが、無料アイテム、購入済アイテム、または、未購入アイテムのいずれであるかを判断できる。取得部221は、選択されたアイテムについての課金判断と購入状態判断の判断結果を、アイテムID等と紐づけて、記憶部25に記憶させる。
【0092】
記憶部25は、例えば、選択されたアイテムが無料アイテムであれば、そのアイテムのアイテムIDと紐づけて無料アイテムであることを示すフラグ等の情報を記憶する。記憶部25は、例えば、選択されたアイテムが購入済アイテムであれば、そのアイテムのアイテムIDと紐づけて購入済アイテムであることを示すフラグ等の情報を記憶する。また、記憶部25は、例えば、選択されたアイテムが未購入アイテムであれば、そのアイテムのアイテムIDと紐づけて未購入アイテムであることを示すフラグ等の情報を記憶する。
【0093】
また、アイテム管理サーバ3は、アイテム選択情報を取得すると、アイテム選択情報に含まれるアイテムIDが示すアイテムの3次元データを、例えば空間作成サーバ4を経由して、情報処理装置2に送信する。
取得部221は、アイテム管理サーバ3から、アイテム選択情報に含まれるアイテムIDが示すアイテムの3次元データを取得すると、その3次元データをアイテムID等と紐づけて、記憶部25に記憶させる。
なお、情報処理装置2が、事前処理の1つとして、アイテム管理サーバ3から、複数のアイテムについて、各アイテムの簡易表示データおよびアイテムIDを取得することに加えて、アイテムの3次元データを取得し、アイテムIDと紐づけて記憶部25に記憶させている場合であって、かつ、アイテム選択情報に含まれるアイテムIDが示すアイテムについて、その3次元データが、記憶部25に記憶されている場合は、取得部221は、記憶部25から3次元データを取得することができるため、アイテム管理サーバ3から3次元データを取得する必要はない。
【0094】
例えば、取得部221は、新規アイテム選択操作により選択されたアイテムのアイテムIDを用いて、記憶部25にそのアイテムIDと紐づけられた3次元データが記憶されていないかを確認する。取得部221は、記憶部25にそのアイテムIDと紐づけられた3次元データが記憶されていることが確認できた場合、例えば、アイテム選択情報に、3次元データの送信が不要であることを示すフラグ等を付加する。アイテム管理サーバ3は、アイテム選択情報に、3次元データの送信が不要であることを示すフラグ等を付加されている場合は、アイテムの3次元データを情報処理装置2に送信しないものとする。
【0095】
既存アイテム選択操作は、表示部23に表示されている既存アイテムを選択する操作である。既存アイテムは、過去に、新規アイテム選択操作により選択され、課金判断と購入状態判断の判断結果が得られた状態で、例えば、後述の未購入アイテム配置処理または購入済アイテム配置処理等により、仮想現実空間内に配置されたものである。したがって、既存アイテム選択操作により選択された既存アイテムについての課金判断と購入状態判断の判断結果は、記憶部25に記憶されており、取得部221は、選択されたアイテムのアイテムIDを取得するとともに、選択されたアイテムが、無料アイテム、購入済アイテム、または、未購入アイテムのいずれであるかを判断できる。
【0096】
また、既存アイテムの3次元データについては、過去に、情報処理装置2が3次元データを取得して記憶部25に記憶させているか、または、情報処理装置2が事前処理において空間作成サーバ4から、取得して記憶部25に記憶させた作成中空間データに含まれているため、情報処理装置2は、新たにアイテム管理サーバ3から取得する必要はない。
【0097】
例えば、既存アイテムと同じアイテムが、アイテムリストから選択された場合、形式的には、この場合のアイテム選択操作は、新規アイテム選択操作であるが、実質的には既存アイテムの存在により3次元データは取得済であり、記憶部25に記憶されているため、情報処理装置2は、新たにアイテム管理サーバ3から取得する必要はない。この場合も、上記と同様に、取得部221が、新規アイテム選択操作により選択されたアイテムのアイテムIDを用いて、記憶部25にそのアイテムIDと紐づけられた3次元データが記憶されていないかを確認することで、情報処理装置2は、アイテム管理サーバ3からの無用な3次元データの取得を回避することができる。
【0098】
取得部221が、選択されたアイテムのアイテムIDを取得するとともに、選択されたアイテムが、無料アイテム、購入済アイテム、または、未購入アイテムのいずれであるかを判断すると、情報処理装置2は、選択されたアイテムについて、配置処理等の処理を行う。
既存アイテム選択操作によって選択された既存アイテムについては、既存アイテムが、無料アイテム、購入済アイテム、または、未購入アイテムのいずれであっても、情報処理装置2は、続いて行われるアイテム処理操作である、新規配置操作、位置変更操作、向き変更操作、削除操作、または、サイズ等変更操作を示す、アイテム処理情報に基づいて、記憶部25に記憶された作成中空間データにおける既存アイテムについてのデータを編集すればよい。
【0099】
以下、新規アイテム選択操作によって選択されたアイテムについて、取得部221が、選択されたアイテムのアイテムIDを取得するとともに、選択されたアイテムが、無料アイテム、購入済アイテム、または、未購入アイテムのいずれであるかを判断した後の、情報処理装置2の処理について説明する。
【0100】
(未購入アイテム処理部)
未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムを示す情報に基づき、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行する。
未購入アイテム配置処理は、少なくとも、アイテムIDと紐づけて未購入アイテムであることを示すフラグ等の情報が記憶部25に記憶された有料アイテムの3次元データに基づき、その有料アイテムを仮想現実空間内に配置することを含む処理である。
取得部221は、空間作成者が行った新規アイテム選択操作により選択されたアイテムが、その空間作成者が未購入の有料アイテム、つまり、未購入アイテムであると判断した場合、未購入アイテム処理部222に、未購入アイテムを示す情報として、選択された未購入アイテムのアイテムIDを出力する。
【0101】
未購入アイテム処理部222は、取得部221からアイテムIDを取得すると、記憶部25から、そのアイテムIDと紐づけて記憶された未購入アイテムの3次元データを取得する。未購入アイテム処理部222は、選択された未購入アイテムの3次元データを取得すると、まず、その3次元データを使用して、仮想現実空間内の初期位置に未購入アイテムが配置されるように、記憶部25に記憶された作成中空間データを編集する。初期位置は、例えば、予め定められて記憶部25に記憶された位置でもよいし、新規アイテム選択操作を行った空間作成者のアバターの位置に応じて決定される位置であってもよい。アバターの位置に応じた位置は、例えば、アバターの位置からアバターの視線方向に所定距離だけ離れた位置である。情報処理装置2における初期位置の設定は、空間作成サーバ4における初期位置の設定と同じものとする。
未購入アイテム処理部222は、初期位置に配置された未購入アイテムの位置と向きの情報およびアイテムIDが含まれるように作成中空間データを編集し、編集後の作成中空間データを記憶部25に記憶させる。
【0102】
未購入アイテム処理部222は、初期位置に配置された未購入アイテムについて、その未購入アイテムが選択された状態を維持する。空間作成者は、操作部24を用いて、この初期位置に配置されてかつ選択状態にある未購入アイテムに対し、新規配置操作を行う。新規配置操作は、新規アイテム選択操作によって選択された未購入アイテムの仮想現実空間における配置の位置または向きを決定する操作であり、初期位置に配置された未購入アイテムの配置の位置または向きを、空間作成者の所望の位置または向きに変更する操作である。空間作成者は、所望の位置または向きを、初期位置と同じものとすることもできる。
【0103】
空間作成者による新規配置操作が行われると、未購入アイテム処理部222は、新規配置操作を示すアイテム処理情報に基づき、取得したアイテムの3次元データを使用して、アイテム処理情報が示す位置と向きで仮想現実空間内にアイテムが配置されるように、記憶部25に記憶された作成中空間データを編集する。未購入アイテム処理部222は、新規配置操作により仮想現実空間内に配置されたアイテムの位置と向きの情報およびアイテムIDが含まれるように作成中空間データを編集し、編集後の作成中空間データを記憶部25に記憶させる。
未購入アイテム処理部222は、アイテム処理情報を空間作成サーバ4に送信する。未購入アイテム処理部222から空間作成サーバ4へのアイテム処理情報の送信は、上述のとおり、例えば、各アイテム処理操作が一旦終了したと判断されるタイミング、または、所定の時間間隔で行われる。
【0104】
なお、未購入アイテム処理部222は、選択された未購入アイテムを初期位置に配置した後に、その未購入アイテムが選択された状態を解除して、配置位置を一旦確定するものであってもよい。
【0105】
未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムの配置の位置または向きの変更操作を示すアイテム処理情報に基づき、未購入アイテムの配置の向きまたは位置を変更して、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置することができる。
例えば、空間作成者は、新規配置操作によって、選択された未購入アイテムの配置位置または向きを決定した後に、そのアイテムの配置位置または向きを変更したいと考える場合がある。また、上述のとおり、未購入アイテム処理部222は、選択された未購入アイテムを初期位置に配置した後に、その未購入アイテムが選択された状態を解除して、配置位置を一旦確定するものであってもよい。
未購入アイテム処理部222は、一旦、配置の位置または向きが確定された未購入アイテムについて、空間作成者がその未購入アイテムを選択して、未購入アイテムの配置の位置または向きを変更することを可能とする。
【0106】
なお、未購入アイテム処理部222は、空間作成者が仮想現実空間から退出すると、空間作成者が仮想現実空間内に配置したすべての未購入アイテムを削除する。その際、後述する購入カートからは、未購入アイテムの登録がすべて削除される。また、未購入アイテム処理部222は、共同編集が行われる場合、ある参加者(空間作成者)が仮想現実空間から退出すると、その参加者が仮想現実空間内に配置した、その参加者が未購入のすべての未購入アイテムを削除する。その際、その参加者の後述する購入カートからは、未購入アイテムの登録がすべて削除される。
【0107】
(購入部)
購入部223は、仮想現実空間内への配置後に行われる未購入アイテムの購入操作を示す購入操作情報に基づき、未購入アイテムの購入処理を実行する。また、購入部223は、仮想現実空間内に配置された複数種類の未購入アイテムを選択する選択操作を示す選択操作情報と、購入操作情報とに基づき、複数種類の未購入アイテムの購入処理を実行するものでもよい。
空間作成者は、情報処理装置2が取得部221と未購入アイテム処理部222を備えることで、空間作成者が選択した未購入アイテムを、仮想現実空間内に配置することができる。また、空間作成者は、情報処理装置2が未購入アイテム処理部222を備えることで、一旦、配置の位置または向きが確定された未購入アイテムについて配置の位置または向きを変更しながら、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置した状態を確認することができる。したがって、空間作成者は、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置した状態を確認した上で、未購入アイテムの購入要否を判断できる。
【0108】
空間作成者は、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置した状態を確認した上で、未購入アイテムを購入することを判断した場合、操作部24を用いて、未購入アイテムを購入するための購入操作を行うことができる。
空間作成画面内には、例えば、アイテム購入ボタンが表示されている。アイテム購入ボタンが空間作成者により操作されると、アイテム購入画面が表示される。アイテム購入画面には、例えば、アイテム購入ボタンが操作された時点で仮想現実空間内に配置されている、1または複数の種類の未購入アイテムの簡易表示データが一覧表示されている、または、1または複数の種類の未購入アイテムのアイテム名を示す文字列が一覧表示されている。アイテム購入画面には、各未購入アイテムのアイテム価格が表示されていてもよい。また、アイテム購入画面には、例えば、購入実行ボタンが表示される。
空間作成者は、操作部24を用いて、アイテム購入画面に一覧表示された、1または複数の種類の未購入アイテムの簡易表示データまたはアイテム名の中から、1または複数の種類の簡易表示データまたはアイテム名を選択することで、購入するアイテムの選択操作を行い、その後、購入実行ボタンを操作する。
【0109】
また、情報処理装置2は、空間作成画面内で、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムが選択操作されると、空間作成画面内に、購入実行ボタンが表示されるものであってもよい。空間作成者は、購入する未購入アイテムを選択操作し、購入実行ボタンを操作する。
なお、共同編集が行われる場合、ある参加者(空間作成者)の操作により表示されるアイテム購入画面には、その参加者が新規に配置した未購入アイテムのみが一覧表示される。
【0110】
購入操作は、どの未購入アイテムを購入するかを特定する操作と、特定された未購入アイテムの購入を指示する操作を含む。上記のアイテム購入画面の例では、購入操作は、一覧表示からのアイテムの選択操作と購入実行ボタンの操作を含む。また、上記の仮想現実空間内に配置された未購入アイテムを選択操作する例では、購入操作は、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムの選択操作と購入実行ボタンの操作を含む。
情報処理装置2は、空間作成者により未購入アイテムの選択操作が行われると、選択操作情報を生成し、空間作成者により購入操作が行われると、選択操作情報を含む購入操作情報を生成する。購入操作情報には、選択操作情報が示す1または複数の種類の未購入アイテムのアイテムIDと、購入実行が行われたことを示す情報とが含まれる。
【0111】
購入部223は、情報処理装置2において購入操作情報が生成されると、購入処理を実行する。購入処理は、購入操作情報に基づき、購入処理情報を生成して、生成した購入処理情報をアイテム管理サーバ3に送信する処理である。購入部223は、購入処理情報に、購入対象となる未購入アイテムのアイテムIDと、購入操作を行った空間作成者の空間作成者IDとを、少なくとも含める。また、購入部223は、購入処理情報に、購入対象となる未購入アイテムのアイテム価格の情報を含めてもよい。情報処理装置2は、購入処理情報を、例えば、直接にアイテム管理サーバ3に送信する、または、空間作成サーバ4を経由してアイテム管理サーバ3に送信する。
【0112】
空間作成者は、任意のタイミングで購入処理を行うことができる。情報処理装置2は、空間作成者が仮想現実空間から退出しようとする際に、購入意思の有無を問い合わせるメッセージを表示する、または、上記のアイテム購入画面を表示する等して、空間作成者に購入意思の有無を確認してもよい。また、情報処理装置2は、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置してから一定時間経過後に、上記と同様な方法で、空間作成者に購入意思の有無を確認してもよい。
【0113】
アイテム管理サーバ3は、情報処理装置2から購入処理情報を取得すると、例えば、不図示の外部の決済サービスシステムと協働し、決済処理を実行する。アイテム管理サーバ3は、決済処理が終了すると、購入処理情報に含まれるアイテムIDが示す有料アイテムが、購入処理情報に含まれる空間作成者IDが示す空間作成者により購入済みの購入済アイテムとなった旨を示す購入済通知を、情報処理装置2に送信する。購入部223は、購入済通知を取得すると、購入済アイテム処理部224に出力する。
【0114】
(購入済アイテム処理部)
購入済アイテム処理部224は、未購入アイテムの購入処理後、仮想現実空間内に購入済みの有料アイテムである購入済みアイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する。
購入済アイテム配置処理は、少なくとも、未購入アイテムとして仮想現実空間内に配置されていた有料アイテムについて、その有料アイテムの購入処理後に、その有料アイテムのアイテムIDと紐づけて購入済アイテムであることを示すフラグ等の情報を記憶部25に記憶させた上で、その有料アイテムを仮想現実空間内に配置することを含む処理である。
購入済アイテム処理部224は、購入済通知を購入部223から取得すると、購入処理情報に含まれるアイテムIDが示す有料アイテム、つまり、未購入アイテムとして仮想現実空間内に配置されていた有料アイテムを、仮想現実空間内に購入済アイテムとして配置する。購入済アイテム処理部224が購入済アイテムを配置する位置は、未購入アイテムとして仮想現実空間内に配置されていた有料アイテムの配置位置と同一の位置である。
【0115】
後述のように、未購入アイテムが配置された後、予め設定された時間が経過したために、既に未購入アイテムとして仮想現実空間内に配置されていた有料アイテムが削除されてしまっている場合、購入済アイテム処理部224は、その有料アイテムを、例えば、空間作成者が指定した位置に購入済アイテムとして配置する。
【0116】
購入済アイテム処理部224は、アイテム処理情報を空間作成サーバ4に送信する。購入済アイテム処理部224から空間作成サーバ4へのアイテム処理情報の送信は、上述のとおり、例えば、各アイテム処理操作が一旦終了したと判断されるタイミング、または、所定の時間間隔で行われる。
【0117】
空間作成者が行った新規アイテム選択操作により選択されたアイテムが、その空間作成者が未購入の有料アイテム、つまり、未購入アイテムであると、取得部221によって判断された場合の、未購入アイテム処理部222、購入部223、および、購入済アイテム処理部224における処理は、上述のとおりである。
これに対し、取得部221によって、空間作成者が行った新規アイテム選択操作により選択されたアイテムが、無料アイテムであると判断された場合、または、その空間作成者が購入済みの有料アイテム、つまり、購入済アイテムであると判断された場合、情報処理装置2は、例えば購入済アイテム処理部224によって、以下のような配置処理を行うことができる。情報処理装置2は、新規アイテム選択操作によって選択されたアイテムが、無料アイテムである場合や購入済アイテムである場合では、各アイテムを新規に仮想現実空間内に配置する処理において、同等に扱うことが可能である。
【0118】
取得部221は、空間作成者が行った新規アイテム選択操作により選択されたアイテムが、無料アイテムであると判断された場合、または、その空間作成者が購入済みの有料アイテム、つまり、購入済アイテムであると判断された場合、購入済アイテム処理部224に、選択された無料アイテムのアイテムID、または、選択された購入済アイテムのアイテムIDを出力する。
【0119】
購入済アイテム処理部224は、取得部221からアイテムIDを取得すると、記憶部25から、そのアイテムIDと紐づけて記憶された無料アイテムまたは購入済アイテムの3次元データを取得する。購入済アイテム処理部224は、選択された無料アイテムまたは選択された購入済アイテムの3次元データを取得すると、まず、その3次元データを使用して、仮想現実空間内の初期位置に無料アイテムまたは購入済アイテムが配置されるように、記憶部25に記憶された作成中空間データを編集する。初期位置は、例えば、予め定められて記憶部25に記憶された位置でもよいし、新規アイテム選択操作を行った空間作成者のアバターの位置に応じて決定される位置であってもよい。アバターの位置に応じた位置は、例えば、アバターの位置からアバターの視線方向に所定距離だけ離れた位置である。情報処理装置2における初期位置の設定は、空間作成サーバ4における初期位置の設定と同じものとする。
購入済アイテム処理部224は、初期位置に配置された無料アイテムまたは購入済アイテムの位置と向きの情報およびアイテムIDが含まれるように作成中空間データを編集し、編集後の作成中空間データを記憶部25に記憶させる。
【0120】
購入済アイテム処理部224は、初期位置に配置された無料アイテムまたは購入済アイテムについて、その無料アイテムまたはその購入済アイテムが選択された状態を維持する。空間作成者は、この初期位置に配置されてかつ選択状態にある無料アイテムまたは購入済アイテムに対し、新規配置操作を行う。
空間作成者による新規配置操作が行われると、購入済アイテム処理部224は、新規配置操作を示すアイテム処理情報に基づき、取得したアイテムの3次元データを使用して、アイテム処理情報が示す位置と向きで仮想現実空間内に無料アイテムまたは購入済アイテムが配置されるように、記憶部25に記憶された作成中空間データを編集する。購入済アイテム処理部224は、新規配置操作により仮想現実空間内に配置された無料アイテムまたは購入済アイテムの位置と向きの情報およびアイテムIDが含まれるように作成中空間データを編集し、編集後の作成中空間データを記憶部25に記憶させる。
【0121】
なお、購入済アイテム処理部224は、選択された無料アイテムまたは選択された購入済アイテムを初期位置に配置した後に、その無料アイテムまたはその購入済アイテムが選択された状態を解除して、配置位置を一旦確定するものであってもよい。
【0122】
未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムの配置の態様を、有料アイテムのうち購入済の有料アイテムである購入済アイテムの配置の態様と異なるものとすることができる。
未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置する際、未購入アイテムの配置の態様を、購入済アイテムが仮想現実空間内に配置される際の配置の態様とは異なるものとすることができる。
図3は、空間作成画面の一例を示す画面図である。
図3には、空間作成画面23A、アイテムリスト231、有料アイテムの簡易表示232、および、仮想現実空間内に配置された有料アイテム233A,233Bが示されている。
【0123】
例えば、仮想現実空間内に配置された有料アイテム233Aは、空間作成者が、購入済の有料アイテムの簡易表示232をアイテムリスト231から選択することにより、その購入済の有料アイテムを選択して、新規配置操作により仮想現実空間内に配置した場合の有料アイテムの配置の態様を示しているとする。つまり、有料アイテム233Aは、購入済アイテムであるとする。購入済アイテムである有料アイテム233Aは、購入済アイテム処理部224により配置される。
一方、例えば、仮想現実空間内に配置された有料アイテム233Bは、空間作成者が、未購入の有料アイテムの簡易表示232をアイテムリスト231から選択することにより、その未購入の有料アイテムを選択して、新規配置操作により仮想現実空間内に配置した場合の有料アイテムの配置の態様を示しているとする。つまり、有料アイテム233Bは、未購入アイテムであるとする。未購入アイテムである有料アイテム233Bは、未購入アイテム処理部222により配置される。
【0124】
図3に示されるように、簡易表示232によって示される同じ有料アイテムが選択された場合でも、有料アイテム233Aと有料アイテム233Bとの配置の態様は、異なるものとなっている。具体的には、有料アイテム233と有料アイテム233Bとは、外観が異なっている。購入済アイテムである有料アイテム233Aの外観は、本来のアイテムの外観であり細部まで表現されているが、未購入アイテムである有料アイテム233Bの外観は、有料アイテム233Aの外観と同様な外観ではなく細部が省略された輪郭だけのものとなっている。
【0125】
空間作成者にとって、有料アイテムを仮想現実空間内に配置した状態を確認した上で、有料アイテムの購入要否を判断できれば有用である。一方、仮想現実技術においては、有料アイテムを配置した仮想現実空間の状態は、有料アイテムが未購入であっても購入済であっても、実質同じである。したがって、単純に未購入アイテムを空間作成者に利用可能とすることは、有料アイテムのアイテム提供者にとっては好ましくない。例えば、空間作成者が何ら制限なく未購入アイテムを利用して、仮想現実空間の作成を行えるとすると、空間作成者が有料アイテムを購入する動機がなくなるからである。このため、空間作成者による未購入アイテムの利用については、空間作成者とアイテム提供者との利害のバランスを考慮する必要がある。
本実施の形態の情報処理装置2では、未購入アイテム処理部222が未購入アイテムの配置の態様を購入済アイテムの配置の態様と異なるものとすることで、未購入アイテムの利用の態様に、一定の制限を加えることができ、空間作成者とアイテム提供者との利害のバランスを調整することができる。
【0126】
未購入アイテムの配置の態様と購入済アイテムの配置の態様と異なるものとするため、未購入アイテム処理部222は、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置した後、予め設定された時間が経過すると、未購入アイテムの配置の態様を変更してもよい。
【0127】
例えば、図3において、仮想現実空間内に配置された有料アイテム233Aは、空間作成者が、購入済の有料アイテムの簡易表示232をアイテムリスト231から選択することにより、その購入済の有料アイテムを選択して、新規配置操作により仮想現実空間内に配置した場合の有料アイテムの配置の態様を示しているとする。つまり、有料アイテム233Aは、購入済アイテムであるとする。購入済アイテムである有料アイテム233Aは、購入済アイテム処理部224により配置される。
一方、例えば、仮想現実空間内に配置された有料アイテム233Bは、空間作成者が、未購入の有料アイテムの簡易表示232をアイテムリスト231から選択することにより、その未購入の有料アイテムを選択して、新規配置操作により仮想現実空間内に配置した後、予め設定された時間が経過した場合の有料アイテムの配置の態様を示しているとする。つまり、有料アイテム233Bは、未購入アイテムであるとする。未購入アイテムである有料アイテム233Bは、未購入アイテム処理部222により配置される。
【0128】
図3に示されるように、簡易表示232によって示される同じ有料アイテムが選択された場合でも、有料アイテム233Aと有料アイテム233Bとの配置の態様は、異なるものとなっている。具体的には、有料アイテム233と有料アイテム233Bとは、外観が異なっている。
未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムである有料アイテム233Bを仮想現実空間内に配置する際、有料アイテム233Bの最初の外観については、有料アイテム233Aと同じ外観とする。しかし、未購入アイテム処理部222は、有料アイテム233Bが仮想現実空間内に配置された後、予め設定された時間が経過すると、未購入アイテムである有料アイテム233Bの外観を、図3に示すように輪郭だけの外観に変更する。
予め設定された時間は、任意に設定可能である。予め設定された時間は、例えば、1~10分程度でもよく、または、それ以外の長さの時間でもよい。未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムの配置の態様を変更した場合、配置の態様が変更された未購入アイテムのアイテムID、未購入アイテムの配置位置を示す情報、変更後の態様を示す情報を、空間作成サーバ4に送信する。
この場合も、未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムの配置の態様を、購入済アイテムの配置の態様と異なるものとすることで、未購入アイテムの利用の態様に、一定の制限を加えることができる。
【0129】
未購入アイテムの配置の態様と購入済アイテムの配置の態様と異なるものとするため、未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムの配置の態様を、仮想現実空間の編集権限を有しない参加者が閲覧する場合の態様と、仮想現実空間の編集権限を有する参加者が閲覧する場合の態様とで異なるものとしてもよい。
空間作成サーバ4は、上述のとおり、仮想現実空間の編集権限を有しない参加者である一般参加者が、参加端末6Aまたは参加端末6Bを使用して、ネットワーク7を介して、作成中の仮想現実空間に参加することを可能とするものであってもよい。
一般参加者が作成中の仮想現実空間に参加する場合も、単純に未購入アイテムを空間作成者に利用可能とすると、一般参加者にとっては、仮想現実空間内に配置された有料アイテムが未購入アイテムであっても購入済アイテムであっても、仮想現実空間として同じものに見えるため、有料アイテムのアイテム提供者にとっては好ましくない。
【0130】
例えば、図3において、仮想現実空間内に配置された有料アイテム233Aは、空間作成者が、購入済の有料アイテムの簡易表示232をアイテムリスト231から選択することにより、その購入済の有料アイテムを選択して、新規配置操作により仮想現実空間内に配置した場合の有料アイテムの配置の態様を示しているとする。つまり、有料アイテム233Aは、購入済アイテムであるとする。購入済アイテムである有料アイテム233Aは、購入済アイテム処理部224により配置される。
一方、例えば、仮想現実空間内に配置された有料アイテム233Bは、空間作成者が、未購入の有料アイテムの簡易表示232をアイテムリスト231から選択することにより、その未購入の有料アイテムを選択して、新規配置操作により仮想現実空間内に配置した場合の有料アイテムの配置の態様を示しているとする。つまり、有料アイテム233Bは、未購入アイテムであるとする。未購入アイテムである有料アイテム233Bは、未購入アイテム処理部222により配置される。
【0131】
図3に示されるように、簡易表示232によって示される同じ有料アイテムが選択された場合でも、有料アイテム233Aと有料アイテム233Bとの配置の態様は、異なるものとなっている。具体的には、有料アイテム233と有料アイテム233Bとは、外観が異なっている。
一般参加者は、参加端末6Aまたは参加端末6Bを使用して、空間作成サーバ4が管理する作成中空間データにアクセスして、作成中空間データが表現する仮想現実空間に参加する。未購入アイテム処理部222は、一般参加者が閲覧する場合の未購入アイテムの配置の態様を決定し、空間作成サーバ4に送信する。
【0132】
未購入アイテム処理部222は、空間作成者、つまり、仮想現実空間の編集権限を有する参加者が、情報処理装置2を使用して仮想現実空間に参加する場合は、有料アイテム233Bの外観を、有料アイテム233Aと同じ外観とする。これに対し、一般参加者が、参加端末6Aまたは参加端末6Bを使用して仮想現実空間に参加する場合は、未購入アイテム処理部222は、有料アイテム223Bの外観を図3に示すように輪郭だけの外観に変更する。
この場合も、未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムの配置の態様を、購入済アイテムの配置の態様と異なるものとすることで、未購入アイテムの利用の態様に、一定の制限を加えることができる。
【0133】
購入済アイテムの配置の態様と異なる未購入アイテムの配置の態様としては、上述の態様以外にも種々のものが採用されてもよい。
例えば、未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムの外観を購入済アイテムの外観よりも薄い色にして未購入アイテムを配置する、未購入アイテムの外観を購入済アイテムの外観とは異なる色にして未購入アイテムを配置する、購入済アイテムの外観が不透明であるのに対し未購入アイテムの外観を半透明にして未購入アイテムを配置する、未購入アイテムの外観を購入済アイテムの外観をぼかした外観として未購入アイテムを配置する、未購入アイテムの近傍に未購入アイテムであることを示す文字もしくは記号等を配置する、または、アイテムがアバターの真正面にある場合にアイテムの外形に沿って表示される枠の色を未購入アイテムと購入済アイテムとで異なるものとする等をしてもよい。
【0134】
また、例えば、未購入アイテム処理部222は、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置した後、予め設定された時間が経過すると、未購入アイテムの外観を購入済アイテムの外観よりも薄い色にする、未購入アイテムの外観を購入済アイテムの外観とは異なる色にする、購入済アイテムの外観が不透明であるのに対し未購入アイテムの外観を半透明にする、未購入アイテムの外観を購入済アイテムの外観をぼかした外観とする、未購入アイテムの近傍に未購入アイテムであることを示す文字もしくは記号等を配置する、または、未購入アイテムを削除する等をしてもよい。
【0135】
また、例えば、未購入アイテム処理部222は、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置した後、時間経過とともに、未購入アイテムの外観を購入済アイテムの外観よりも段階的にもしくは徐々に薄い色にする、未購入アイテムの外観を購入済アイテムの外観と段階的にもしくは徐々に異なる色にする購入済アイテムの外観が不透明であるのに対し未購入アイテムの外観を段階的にもしくは徐々に透明度を高くする、または、未購入アイテムの外観を購入済アイテムの外観を段階的にもしくは徐々に強くぼかす等をしてもよい。
【0136】
なお、未購入アイテム処理部222が未購入アイテムの外観を購入済アイテムの外観と異なるものとする場合、未購入アイテム処理部222は、アイテム管理サーバ3から取得して記憶部25に記憶されたアイテムの3次元データを加工して、外観の異なる3次元データとすることができる。また、アイテム管理サーバ3が、購入済アイテムの外観と異なる外観の未購入アイテム用の3次元データを管理しており、未購入アイテムの新規配置の場合には、取得部221が、未購入アイテム用の3次元データを取得するものであってもよい。
【0137】
未購入アイテム処理部222は、仮想現実空間の編集権限を有する第1参加者が未購入アイテムを配置した場合、第1参加者および仮想現実空間の編集権限を有する第2参加者に閲覧可能な態様で、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置する。
空間作成サーバ4は、上述のとおり、ある空間作成者、言い換えれば、編集権限を有する第1参加者と、第1参加者とは異なる他の空間作成者、言い換えれば、編集権限を有する他の参加者である第2参加者が、不図示の他の空間作成用端末を使用して、ネットワーク7を介して、作成中の仮想現実空間に参加し、共同で作成中空間データを編集することを可能とするものであってもよい。つまり、空間作成サーバ4は、編集権限を有する複数の空間作成者(複数の参加者)による同一の作成中空間データについての共同編集を可能とするものであってもよい。
【0138】
第1参加者および第2参加者が、共に、作成中の仮想現実空間に参加して共同編集をする場合、一方の参加者が配置したアイテムを他方の参加者が閲覧できないと、効率的な編集が行えない可能性がある。例えば、仮想現実空間内に2つのアイテムを配置する場合には、通常、各アイテムが占める空間が重なる位置には、2つのアイテムを配置することはできない。一方の参加者が配置したアイテムを他方の参加者が閲覧できない場合は、他方の参加者は、自身がアイテムを配置できる位置を目視で確認することができないため、効率的にアイテムを配置することができない。また、一方の参加者が配置したアイテムを他方の参加者が閲覧できないと、第1参加者および第2参加者は、共同で編集している感覚を持てなくなる可能性もある。また、一方の参加者が配置したアイテムを他方の参加者が閲覧できると、他方の参加者は、未購入アイテムが仮想現実空間に配置された状態を確認することができるため、他方の参加者自身の購入判断にも有用である。
【0139】
このため、情報処理装置2は、第1参加者がアイテムを配置した場合、第1参加者および第2参加者の両方に閲覧可能な態様で、仮想現実空間内にアイテムを配置することが好ましい。未購入アイテムについても同様であり、共同編集が行われる状態においては、未購入アイテム処理部222は、第1参加者が未購入アイテムを配置した場合であっても、第1参加者および第2参加者の両方に閲覧可能な態様で、その未購入アイテムを配置することが好ましい。
【0140】
なお、例えば、2人の編集権限を有する参加者がいる場合に、いずれが第1参加者または第2参加者となるかは特定されない。未購入アイテム処理部222が、第1参加者が未購入アイテムを配置した場合に、第1参加者および第2参加者に閲覧可能な態様で未購入アイテムを配置することは、未購入アイテム処理部222が、いずれか一方の参加者が未購入アイテムを配置した場合に、両方の参加者に閲覧可能な態様で未購入アイテムを配置することを意味する。
また、未購入アイテム処理部222が、第1参加者が未購入アイテムを配置した場合に、第1参加者および第2参加者に閲覧可能な態様で未購入アイテムを配置することは、例えば、複数人の編集権限を有する参加者がいる状態において、未購入アイテム処理部222が、いずれかの参加者が未購入アイテムを配置した場合に、すべての参加者に閲覧可能な態様で未購入アイテムを配置することを意味する。
【0141】
未購入アイテム処理部222は、第1参加者が未購入アイテムを配置した場合に、第1参加者および第2参加者に閲覧可能な態様で未購入アイテムを配置するとともに、未購入アイテムの配置の態様を、購入済アイテムの配置の態様と異なるものとしてもよい。この場合、第1参加者と第2参加者のいずれにとっても、未購入アイテムの配置の態様は、購入済アイテムの配置の態様と異なるものとして閲覧される。
また、未購入アイテム処理部222は、既存アイテムとしての未購入アイテムに対して、第1参加者による位置変更操作または向き変更操作が行われた場合、その未購入アイテムの位置または向きを変更することもできる。この場合、第1参加者と第2参加者のいずれにとっても、未購入アイテムの配置の位置または向きが変更されたものとして閲覧される。
【0142】
(情報処理システム1の変形例(1))
次に、実施の形態1に係る情報処理システムの変形例について説明する。
図4は、情報処理システム1の変形例(1)である情報処理システム1Aの構成を示すブロック図である。図4に示すように、情報処理装置2Aは、通信部21、演算部22A、表示部23、操作部24および記憶部25を備える。
演算部22Aは、情報処理装置2Aの全体動作を制御する。演算部22Aは、取得部221A、未購入アイテム処理部222、購入部223、購入済アイテム処理部224およびグループ情報取得部225を備える。演算部22Aが情報処理アプリケーションを実行することで、取得部221A、未購入アイテム処理部222、購入部223、購入済アイテム処理部224およびグループ情報取得部225の各機能が実現される。
【0143】
グループ情報取得部225は、仮想現実空間の編集権限を有する複数の参加者について、各参加者が所属するグループの情報であるグループ情報を取得する。
空間作成サーバ4は、上述のとおり、仮想現実空間の編集権限を有する複数の参加者による同一の作成中空間データについての共同編集を可能とするものであってもよい。複数の参加者は、その全員または一部の複数の参加者が所属するグループを形成することができる。同一のグループに所属する複数の参加者は、複数の参加者のうちいずれかの参加者のみが購入済みの購入済アイテムであっても、複数の参加者全員が、自身により購入済みの購入済アイテムとして仮想現実空間の作成のために利用できる。
【0144】
また、上述のとおり、空間作成者による未購入アイテムの利用については、空間作成者とアイテム提供者との利害のバランスを考慮する必要がある。仮に、複数人が参加して共同編集を行う場合に、各参加者は、ある有料アイテムを自身で購入しなければその有料アイテムを購入済アイテムとして利用することができないとすると、利益がアイテム提供者に偏りすぎる可能性がある。これに対し、同一のグループに属する複数の参加者による有料アイテムの扱いを上述のようにすることで、空間作成者(参加者)とアイテム提供者との利害のバランスが調整され得る。
【0145】
グループ情報は、例えば、アイテム管理サーバ3によって管理される。ある1つのグループに関するグループ情報には、そのグループを特定する情報と、そのグループに所属する複数の参加者のそれぞれの空間作成者IDが含まれる。グループを特定する情報は、例えば、各グループに固有のID(以下「グループID」という。)である。グループIDは、例えば、文字列で表現される。グループ情報は、いずれかの参加者が、例えば情報処理装置2Aを用いた操作を行うことにより作成され、アイテム管理サーバ3に送信される。アイテム管理サーバ3は、情報処理装置2Aから取得したグループ情報を、アイテム管理サーバ用記憶装置に記憶させる。
【0146】
グループ情報取得部225は、例えば空間作成サーバ4を経由して、アイテム管理サーバ3からグループ情報を取得する。グループ情報取得部225による処理は、情報処理装置2Aによる事前処理の1つとして行われてもよいし、空間作成者の操作を受けて行われてもよい。グループ情報を取得する際、グループ情報取得部225は、例えば、情報処理装置2Aが行う事前処理でログインのために空間作成者から入力された空間作成者ID、または、空間作成者がグループ情報取得のために入力したグループIDを、アイテム管理サーバ3に送信する。アイテム管理サーバ3は、取得した空間作成者IDを含むグループを検索し、または、取得したグループIDのグループを検索し、検索されたグループのグループ情報を、情報処理装置2Aに送信する。グループ情報取得部225は、取得したグループ情報を、取得部221Aに出力する。
以下では、ある1つのグループに、少なくとも第1参加者と第2参加者が所属しているものとする。
【0147】
取得部221Aは、グループ情報に基づき、第1参加者と第2参加者とが同一のグループに所属すると判定した場合、第1参加者または第2参加者のうちいずれかの参加者により購入済みの有料アイテムである購入済アイテムについて、第1参加者または第2参加者による購入済アイテムの配置操作を示す配置操作情報に基づいて仮想現実空間内に配置された購入済アイテムを、グループにより購入済みの購入済アイテムとして処理する。
取得部221Aは、グループ情報取得部225からグループ情報を取得すると、グループ情報に含まれる空間作成者IDを参照し、どの参加者(空間作成者)が、同一のグループに所属しているかを判定する。ここでは、取得部221Aは、第1参加者と第2参加者とが同一のグループに所属すると判定する。取得部221Aは、この判定結果に基づき、例えば、第1参加者が購入済みの購入済アイテムが仮想現実空間内に配置されている場合、この購入済アイテムをグループにより購入済みの購入済アイテムとして処理する。
【0148】
取得部221Aは、上記の処理の際、例えば、グループ情報を記憶部25に記憶させるとともに、仮想現実空間内に配置された購入済アイテムのアイテムIDとグループIDとを紐づけて記憶部25に記憶させる。また、取得部221Aは、上記の処理の際、仮想現実空間内に配置された購入済アイテムのアイテムIDとグループ情報に含まれる複数の空間作成者IDとを紐づけて記憶部25に記憶させる。
この処理により、第1参加者と同一のグループに所属する第2参加者が既存アイテム選択操作により既存アイテムを選択した場合、選択された既存アイテムが第1参加者のみが購入済みの購入済アイテムであっても、取得部221Aは、選択された既存アイテムを、第2参加者自身により購入済みの購入済アイテムと判断する。そして、この処理により、第1参加者と同一のグループに所属する第2参加者は、第1参加者のみが購入済みの購入済アイテムであっても、第2参加者自身により購入済みの購入済アイテムとして、仮想現実空間の作成のために利用できるようになる。
【0149】
例えば、後述の共同編集の際の複製処理においては、既存アイテムとしての有料アイテムが自身により購入済のアイテムか否かによって、複製が制限されるか否かが判断される。取得部221Aが上記の処理を行うことで、同一のグループに所属する複数の参加者は、自由に作成中空間データの編集を行うことができる。
【0150】
情報処理装置2Aは、取得部221Aによる上記の処理の可否を、空間作成者の操作により設定できるものであってもよい。例えば、ある作成中空間データを、同一のグループに所属する第1参加者と第2参加者とが共同編集する場合であっても、未購入アイテム処理部222Aによる上記の処理が不可と設定されていると、第1参加者と第2参加者は、各自が購入済みの購入済アイテムだけを、購入済アイテムとして使用可能である。
【0151】
(情報処理システム1の変形例(2))
図5は、情報処理システム1の変形例(2)である情報処理システム1Bの構成を示すブロック図である。図5に示すように、情報処理装置2Bは、通信部21、演算部22B、表示部23、操作部24および記憶部25を備える。
演算部22Bは、情報処理装置2Bの全体動作を制御する。演算部22Bは、取得部221、未購入アイテム処理部222B、購入部223、購入済アイテム処理部224、登録部226および未購入アイテム削除部227を備える。演算部22Bが情報処理アプリケーションを実行することで、取得部221、未購入アイテム処理部222B、購入部223、購入済アイテム処理部224、登録部226および未購入アイテム削除部227の各機能が実現される。
【0152】
登録部226は、未購入アイテム処理部222Bが仮想現実空間内に未購入アイテムを配置すると、購入カートに未購入アイテムを登録する。
未購入アイテム処理部222Bは、上述の未購入アイテム処理部222と同様に未購入アイテム配置処理を実行し、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置できる。未購入アイテム処理部222Bは、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置すると、アイテム処理情報を登録部226に出力する。登録部226は、アイテム処理情報を取得すると、購入カートに未購入アイテムを登録する。購入カートは、空間作成者が購入する可能性がある未購入アイテムのアイテムIDを含むデータである。購入カートには、例えば、未購入アイテムを配置した空間作成者の空間作成者ID、および、1または複数の未購入アイテムのアイテムIDが含まれる。購入カートのデータは、例えば、記憶部25に記憶されている。登録部226は、アイテム処理情報を取得すると、アイテム処理情報に含まれるアイテムIDを購入カートのデータに含めることで、購入カートに未購入アイテムを登録する。
【0153】
なお、購入カートは、空間作成者が、例えば、新規配置操作とは区別される操作でアイテムリストから未購入アイテムを選択することにより、選択された未購入アイテムが登録されるものであってもよい。この場合、空間作成者は、手作業で購入カートに未購入アイテムを登録できる。
【0154】
実施の形態1に係る情報処理装置2Bは、登録部226の上述の処理によって、空間作成者による未購入アイテムの配置に伴い自動的に購入カートに未購入アイテムを登録できる。
空間作成者によって仮想現実空間内に配置された未購入アイテムは、空間作成者が購入する可能性がある有料アイテムである。それにもかかわらず、空間作成者が実際に未購入アイテムを購入しようとする場合に、別途手作業で購入カートに未購入アイテムを登録する必要があると、空間作成者にとっては効率が悪い。また、空間作成者は、仮想現実空間内に配置した状態を確認し、購入しようと考えた未購入アイテムであっても、購入カートに登録することを忘れてしまう場合もあり得る。これに対し、配置された未購入アイテムが自動的に購入カートに登録されることは、未購入アイテムの配置操作とは別に手作業で購入カートに未購入アイテムを登録することに比べ、空間作成者にとっての利便性が高い。
【0155】
空間作成者は、例えば、任意のタイミングで操作部24を操作して購入カート画面を表示させることができる。また、情報処理装置2Bは、空間作成者が仮想現実空間から退出する際に、購入意思の有無を問い合わせるメッセージを表示する、または、購入カート画面を表示する等して、空間作成者に購入意思の有無を確認してもよい。また、情報処理装置2は、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置してから一定時間経過後に、上記と同様な方法で、空間作成者に購入意思の有無を確認してもよい。
購入カート画面には、購入カートのデータに基づいて、1または複数の種類の未購入アイテムの簡易表示データが一覧表示されている、または、1または複数の種類の未購入アイテムのアイテム名を示す文字列が一覧表示されている。購入カート画面には、各未購入アイテムのアイテム価格が表示されていてもよい。また、購入カート画面には、例えば、購入実行ボタンが表示される。
【0156】
空間作成者は、購入カート画面に一覧表示された、1または複数の種類の未購入アイテムの簡易表示データまたはアイテム名の中から、1または複数の種類の簡易表示データまたはアイテム名を選択することで、購入するアイテムの選択操作を行い、その後、購入実行ボタンを操作する。このように、空間作成者は、購入カート画面を利用して、複数の種類の未購入アイテムを選択することで、複数の種類の未購入アイテムを一括購入することも可能である。
情報処理装置2Bは、空間作成者により、購入カート画面から1または複数の未購入アイテムの選択操作が行われると、選択操作情報を生成し、購入実行ボタンを用いた購入操作が行われると、選択操作情報を含む購入操作情報を生成する。購入操作情報には、選択操作情報が示す1または複数の種類の未購入アイテムのアイテムIDと、購入実行が行われたことを示す情報とが含まれる。情報処理装置2Bは、生成した購入操作情報を購入部223に出力する。購入部223は、購入操作情報を取得すると購入処理を実行する。購入操作情報に含まれる選択操作情報が、複数の種類の未購入アイテムのアイテムIDを含む場合、購入部223は、複数の種類の未購入アイテムの購入処理を実行する。
【0157】
共同編集が行われる場合、登録部226は、空間作成者ごとに購入カートを生成する。
また、上述のグループが形成される場合も、登録部226は、参加者(空間作成者)ごとに購入カートを生成する。例えば、第1参加者と第2参加者が同一のグループに所属しており、共同編集を行っているとする。登録部226は、第1参加者が未購入アイテムを仮想現実空間内に新規に配置した場合は、第1参加者の購入カートのみにその未購入アイテムを登録する。第1参加者の購入カートには、例えば、第1参加者の空間作成者IDおよび1または複数の未購入アイテムのアイテムIDが含まれる。同様に、登録部226は、第2参加者が未購入アイテムを仮想現実空間内に新規に配置した場合は、第2参加者の購入カートのみにその未購入アイテムを登録する。第2参加者の購入カートには、例えば、第2参加者の空間作成者IDおよび1または複数の未購入アイテムのアイテムIDが含まれる。このように、登録部226は、複数の参加者が同一のグループに所属している場合も、参加者ごとに購入カートを生成する。
【0158】
各参加者は、例えば、任意のタイミングで操作部24を操作して各参加者の購入カートに基づく購入カート画面を表示させることができる。また、各情報処理装置2は、その情報処理装置2を使用する参加者が仮想現実空間から退出する際に、購入意思の有無を問い合わせるメッセージを表示する、または、その参加者の購入カートに基づく購入カート画面を表示する等して、参加者に購入意思の有無を確認してもよい。また、情報処理装置2は、各参加者が未購入アイテムを仮想現実空間内に配置してから一定時間経過後に、上記と同様な方法で、その参加者に購入意思の有無を確認してもよい。
【0159】
未購入アイテム削除部227は、未購入アイテムの削除操作を示す削除操作情報に基づき、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムを削除する。
例えば、空間作成者は、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置した後に、そのアイテムが不要であり削除したいと考える場合がある。未購入アイテム削除部227は、一旦、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムについて、空間作成者がその未購入アイテムを選択して、未購入アイテムを削除することを可能とする。
【0160】
情報処理装置2Bは、空間作成者が操作部24を操作して、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムの選択操作に続いて削除操作を行うと、削除操作を示すアイテム処理情報である削除操作情報を生成し、未購入アイテム削除部227に出力する。削除操作情報には、削除操作を行った空間作成者の空間作成者ID、削除操作の対象となるアイテムのアイテムID、削除操作の対象となるアイテムの配置位置を示す情報、および、アイテム処理操作が削除操作であることを示す情報とが含まれる。未購入アイテム削除部227は、削除操作情報を取得すると、削除操作情報に含まれるアイテムIDと配置位置を示す情報によって特定される未購入アイテムが削除されるように、記憶部25に記憶された作成中空間データを編集する。
【0161】
未購入アイテム削除部227は、削除操作を示すアイテム処理情報を登録部226に出力する。また、未購入アイテム削除部227は、削除操作を示すアイテム処理情報を空間作成サーバ4に送信する。未購入アイテム削除部227から空間作成サーバ4へのアイテム処理情報の送信は、上述のとおり、例えば、各アイテム処理操作が一旦終了したと判断されるタイミング、または、所定の時間間隔で行われる。
【0162】
登録部226は、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムがすべて削除された場合、購入カートにおける未購入アイテムの登録を削除する。
登録部226は、未購入アイテム削除部227から削除操作を示すアイテム処理情報を取得すると、アイテム処理情報に含まれるアイテムIDで特定される未購入アイテムが、仮想現実空間からすべて削除されたか否かを判断する。作成中空間データには、仮想現実空間内に配置されたすべてのアイテムのアイテムIDと配置位置を示す情報が含まれている。仮想現実空間内には、同一の種類のアイテムが複数配置されることがある。つまり、作成中空間データには、同一のアイテムIDであって、紐づけられた配置位置を示す情報が互いに異なる複数のアイテムIDが存在する。
【0163】
登録部226は、取得した削除操作を示すアイテム処理情報に含まれるアイテムIDと同一のアイテムIDが、作成中空間データに存在するか否かを判断する。登録部226は、上記アイテムIDが、作成中空間データに存在しないと判断した場合、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムがすべて削除されたと判断する。登録部226は、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムがすべて削除されたと判断した場合、購入カートから、上記アイテムIDが示す未購入アイテムの登録を削除する。一方、登録部226は、上記アイテムIDが、作成中空間データに1つでも存在する場合は、購入カートに対して何ら変更することなく処理を終了する。
【0164】
共同編集が行われる場合、登録部226は、参加者ごとに、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムがすべて削除されたか否かの判断を行う。
共同編集が行われる場合、作成中空間データには、仮想現実空間内に配置されたすべてのアイテムのアイテムIDと配置位置を示す情報に加え、アイテムをどの参加者が新規に配置したのかを示す空間作成者IDが含まれている。未購入アイテム削除部227は、未購入アイテムを削除する前に、作成中空間データを参照し、削除された未購入アイテムをどの参加者が新規に配置したのかを示す空間作成者IDを取得した上で、未購入アイテムを削除する。その後、未購入アイテム削除部227は、削除操作を示すアイテム処理情報に加えて、取得した空間作成者IDを登録部226に出力する。
【0165】
仮想現実空間内には、同一の参加者により同一の種類のアイテムが複数配置されることがある。登録部226は、取得した空間作成者IDと紐づけられたアイテムIDであって、かつ、取得したアイテム処理情報に含まれるアイテムIDと同一のアイテムIDが、作成中空間データに存在するか否かを判断する。登録部226は、上記アイテムIDが、作成中空間データに存在しないと判断した場合、上記空間作成者IDが示す参加者が仮想現実空間内に配置された未購入アイテムがすべて削除されたと判断する。登録部226は、ある参加者が仮想現実空間内に配置された未購入アイテムがすべて削除されたと判断した場合、その参加者の購入カートから、上記アイテムIDが示す未購入アイテムの登録を削除する。一方、登録部226は、上記アイテムIDが作成中空間データに1つでも存在する場合は、購入カートに対して何ら変更することなく処理を終了する。
【0166】
購入カート画面には、例えば、アイテム削除ボタンが表示されてもよい。空間作成者は、購入カート画面に一覧表示された、1または複数の種類の未購入アイテムの簡易表示データまたはアイテム名の中から、1または複数の種類の簡易表示データまたはアイテム名を選択することで、購入するアイテムの選択操作を行い、その後、削除ボタンを操作することができる。空間作成者の操作により、購入カート画面から、1または複数の種類の未購入アイテムの表示が削除されると、情報処理装置2Bは、削除操作情報を生成し、生成した削除操作情報を、未購入アイテム削除部227に出力する。未購入アイテム削除部227は、削除操作情報に含まれる空間作成者の空間作成者IDと削除操作の対象となるアイテムのアイテムIDに基づき、仮想現実空間内に配置された、そのアイテムIDが示す未購入アイテムであって、その空間作成者IDと紐づけられた、すべての未購入アイテムを削除する。このように、空間作成者は、購入カート画面から未購入アイテムを選択して削除することで、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムを一括削除することも可能である。
【0167】
未購入アイテム処理部222Bは、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置した後に、予め設定された時間が経過すると、未購入アイテムの配置の態様を変更する。
未購入アイテム処理部222Bは、未購入アイテムの配置の態様と購入済アイテムの配置の態様と異なるものとするため、上述の未購入アイテム処理部222と同様に、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置した後、予め設定された時間が経過すると、未購入アイテムの配置の態様を変更してもよい。
【0168】
登録部226は、未購入アイテム処理部222Bによって未購入アイテムの配置の態様が変更された後も、購入カートにおける未購入アイテムの登録を維持してもよい。例えば、未購入アイテム処理部222Bによって、予め設定された時間が経過後に、未購入アイテムが削除され、それにより同一の種類の未購入アイテムがすべて削除された場合でも、購入カートにおける未購入アイテムの登録を維持してもよい。その場合、登録部226は、購入カート画面に、仮想現実空間内からすべて削除されている未購入アイテムを一覧表示に含めるとともに、その未購入アイテムが仮想現実空間内からすべて削除済であることを示すための表示を行ってもよい。
また、登録部226は、未購入アイテム処理部222Bによって、予め設定された時間が経過後に、未購入アイテムが削除され、それにより同一の種類の未購入アイテムがすべて削除された場合は、購入カートにおける未購入アイテムの登録を削除してもよい。
【0169】
(情報処理システム1の変形例(3))
図6は、情報処理システム1の変形例(3)である情報処理システム1Cの構成を示すブロック図である。図6に示すように、情報処理装置2Cは、通信部21、演算部22C、表示部23、操作部24および記憶部25を備える。
演算部22Cは、情報処理装置2Cの全体動作を制御する。演算部22Cは、取得部221、未購入アイテム処理部222C、購入部223、購入済アイテム処理部224および複製部228を備える。演算部22Cが、情報処理アプリケーションを実行することで、取得部221、未購入アイテム処理部222C、購入部223、購入済アイテム処理部224および複製部228の各機能が実現される。
以下、空間作成者(参加者)が単独で仮想現実空間を編集するものとする。
【0170】
複製部228は、仮想現実空間の編集権限を有する参加者による複製操作を示す複製操作情報に基づいて、仮想現実空間内に配置された有料アイテムを複製して仮想現実空間内に配置する。複製部228は、参加者が購入済みの有料アイテムをその参加者が複製して配置した場合、複製により配置された有料アイテムを、参加者が購入済みの購入済アイテムとして処理する。複製部228は、参加者が未購入の未購入アイテムを参加者が複製して配置した場合、複製により配置された未購入アイテムを、その参加者が未購入の未購入アイテムとして処理する。複製部228は、既存アイテムである無料アイテムを複製するものであってもよい。
アイテム処理操作には、上述のように、新規配置操作、位置変更操作、向き変更操作、削除操作、および、サイズ等変更操作がある。これらに加えて、アイテム処理操作には、既存アイテムを指定して、その既存アイテムを複製したアイテム(以下「複製アイテム」という。)を生成して、仮想現実空間内に配置する複製操作がある。
【0171】
情報処理装置2Cは、空間作成者が操作部24を操作して、既存アイテム選択操作に続いて複製操作を行うと、複製操作を示すアイテム処理情報である複製操作情報を生成し、複製部228に出力する。複製操作は、例えば、既存アイテムを選択した際に表示される複製ボタンを選択する操作である。複製操作情報には、複製操作を行った参加者(空間作成者)の空間作成者ID、複製操作の対象となる既存アイテムのアイテムID、複製操作の対象となる既存アイテムの配置位置を示す情報、アイテム処理操作が複製操作であることを示す情報、および、複製アイテムの配置位置を示す情報(以下「複製位置情報」という。)が含まれる。複製位置情報が示す配置位置は、例えば、情報処理装置2によって、複製操作の対象となる既存アイテムの配置位置に応じて、情報処理装置2によって決定される位置である。複製操作の対象となる既存アイテムの配置位置に応じて決定される位置は、例えば、既存アイテムの位置からアバターの視線方向と直交する水平方向に所定距離だけ離れた位置である。また、例えば、その位置に、他の既存アイテムがある場合、複製操作の対象となる既存アイテムの配置位置に応じて決定される位置は、他の既存アイテムと位置が重複しない周辺の位置とされる。
【0172】
複製部228は、複製操作情報を取得すると、複製操作情報に含まれるアイテムIDと配置位置を示す情報によって特定される既存アイテムが複製され、複製位置情報が示す配置位置に複製アイテムが配置されるように、記憶部25に記憶された作成中空間データを編集する。
【0173】
ここで、複製部228は、記憶部25を参照することで、複製操作の対象となる既存アイテムが、無料アイテムであるか、複製操作情報に含まれる空間作成者IDが示す参加者が購入済みの購入済アイテムであるか、または、その参加者が未購入の未購入アイテムであるかを判断することができる。複製部228は、複製操作の対象となる既存アイテムが購入済アイテムである場合、複製アイテムを、参加者が購入済みの購入済アイテムとして仮想現実空間内に配置する処理を実行する。また、複製部228は、複製操作の対象となる既存アイテムが未購入アイテムである場合、複製アイテムを、参加者が未購入の未購入アイテムとして仮想現実空間内に配置する処理を実行する。取得部221は、新規アイテム選択操作により選択されたアイテムのアイテムIDを取得した後、アイテム選択情報を生成する。アイテム選択情報は、新規アイテム選択操作を行った空間作成者の空間作成者IDと選択されたアイテムのアイテムIDとを含む情報である。
【0174】
既存アイテムについては、上述のとおり、新規配置操作時の課金判断と購入状態判断の判断結果が、記憶部25に記憶されている。例えば、既存アイテムが参加者により購入済みの購入済アイテムである場合、既存アイテムのアイテムIDと、参加者の空間作成者IDと、購入済みであることを示す情報とが紐づけられて、記憶部25に記憶されている。複製操作の対象となった既存アイテムと複製アイテムとはアイテムIDは同一である。上述の両参加者が同一である場合、複製部228による処理は、購入済アイテムは購入済アイテムとして複製し、未購入アイテムは未購入アイテムとして複製する処理であるため、複製アイテムが配置されても、記憶部25に記憶されている、既存アイテムのアイテムIDと、参加者の空間作成者IDと、購入済みであることを示す情報とは、変更されない。
複製部228は、複製操作情報としてのアイテム処理情報を空間作成サーバ4に送信する。複製部228から空間作成サーバ4へのアイテム処理情報の送信は、例えば、各アイテム処理操作が一旦終了したと判断されるタイミング、または、所定の時間間隔で行われる。
【0175】
以下、複数の空間作成者(参加者)が共同で仮想現実空間を編集するものとする。
例えば、第1参加者および第2参加者により共同編集が行われる場合、複製部228は、第1参加者または第2参加者による複製操作を示す複製操作情報に基づいて、仮想現実空間内に配置された有料アイテムを複製して仮想現実空間内に配置してもよい。複製部228は、前記第1参加者または前記第2参加者のうちいずれかの参加者が購入済みの前記有料アイテムを当該参加者が複製して配置した場合、複製により配置された有料アイテムを、当該参加者が購入済みの購入済アイテムとして処理する。また、複製部228は、第1参加者または第2参加者のうちいずれかの参加者が未購入の未購入アイテムを当該参加者が複製して配置した場合、複製により配置された未購入アイテムを、当該参加者が未購入の未購入アイテムとして処理する。
複数の参加者による共同編集において、複製部228は、各参加者が自身で購入済みの購入済アイテムを自身で複製する場合は、購入済アイテムとして複製し、各参加者が自身で未購入の未購入アイテムを自身で複製する場合は、未購入アイテムとして複製する。したがって、複製アイテムが配置されても、記憶部25に記憶されている、既存アイテムのアイテムIDと、参加者の空間作成者IDと、購入済みであることを示す情報とは、変更されない。
【0176】
ここで、複製部228は、複製操作情報に含まれる空間作成者IDと、記憶部25に記憶された複製操作の対象となる既存アイテムに関する情報を参照することで、複製操作を行った参加者と、複製対象となる既存アイテムを配置した参加者が、同一の者であるかどうかを判断できる。
複製部228は、両参加者が同一であると判断した場合、記憶部25を参照することで、複製操作の対象となる既存アイテムが、無料アイテムであるか、複製操作情報に含まれる空間作成者IDが示す参加者が購入済みの購入済アイテムであるか、または、その参加者が未購入の未購入アイテムであるかを判断することができる。
【0177】
一方、複製部228は、両参加者が同一ではないと判断した場合、記憶部25を参照して、複製操作の対象となる既存アイテムについて、複製操作を行った参加者に関する購入状態判断の判断結果が記憶されているか否かを判断する。複製部228は、購入状態判断の判断結果が記憶されている場合には、記憶部25からその判断結果を取得する。また、複製部228は、購入状態判断の判断結果が記憶されていない場合には、複製操作情報を、例えば空間作成サーバ4を経由して、アイテム管理サーバ3に送信する。アイテム管理サーバ3は、複製操作情報を取得すると、上述した取得部221からアイテム選択情報を取得した場合と同様な処理手順で、複製操作の対象となる既存アイテムについての購入状態判断の判断結果を、例えば空間作成サーバ4を経由して、情報処理装置2に送信する。
【0178】
複製部228は、アイテム管理サーバ3から取得した選択されたアイテムについての購入状態判断の判断結果を参照して、複製操作の対象となる既存アイテムが、複製操作を行った参加者により購入済みの購入済アイテム、または、未購入の未購入アイテムのいずれであるかを判断できる。複製部228は、複製操作の対象となる既存アイテムについての購入状態判断の判断結果を、アイテムID等と紐づけて、記憶部25に記憶させる。
両参加者が同一でない場合の複製部228による以降の処理については、後述する。
【0179】
複製部228は、第1参加者が仮想現実空間内に配置した有料アイテムを、当該有料アイテムを未購入の第2参加者が複製して配置した場合、第1参加者が当該有料アイテムを購入済であるか未購入であるかにかかわらず、複製により配置された当該有料アイテムを、第2参加者により配置された未購入アイテムとして処理してもよい。
複数の参加者による共同編集において、複製部228は、ある参加者(例えば第1参加者)が購入済みまたは未購入の有料アイテムとしての既存アイテムを、その有料アイテムを未購入の他の参加者(例えば第2参加者)が複製する場合は、複製アイテムを、他の参加者(第2参加者)により配置された未購入アイテムとして配置する。
【0180】
他の参加者(第2参加者)がこれまでに複製操作の対象となった上記の既存アイテムと同じ種類のアイテムを、新規に配置または複製により配置したことがないような場合、記憶部25には、他の参加者(第2参加者)の空間作成者IDと複製アイテムのアイテムIDとを紐づけたデータは、記憶されていない。したがって、複製部228は、複製アイテムを配置すると、複製アイテムのアイテムIDと、他の参加者(第2参加者)の空間作成者IDと、未購入であることを示す情報とを紐づけて、新たに記憶部25に記憶させる。
【0181】
複数の参加者による共同編集において、複製部228が、例えば、ある参加者(例えば第1参加者)が購入済みの有料アイテムとしての既存アイテムを、その有料アイテムを未購入の他の参加者(例えば第2参加者)が複製する場合に、複製アイテムを、他の参加者(第2参加者)が購入済の有料アイテムとして配置すると、有料アイテムのアイテム提供者にとっては好ましくないことがある。これに対し、同様な場合には、複製部228が、複製アイテムを、他の参加者(第2参加者)により配置された未購入アイテムとして配置することで、参加者(空間作成者)とアイテム提供者とのバランスを調整できる。
【0182】
なお、情報処理装置2Cが情報処理装置2Bと同様に登録部226を備える場合、複製部228が複製アイテムを他の参加者(第2参加者)が未購入の有料アイテムとして配置すると、登録部226は、他の参加者(第2参加者)の購入カートに、複製アイテムとしての未購入アイテムを登録する。
また、複製部228は、未購入アイテム処理部222が未購入アイテムの配置の態様を購入済アイテムの配置の態様と異なるものとするのと同様に、複製アイテムとして配置された未購入アイテムの配置の態様を、購入済アイテムの配置の態様と異なるものとしてもよい。
【0183】
複製部228が、未購入アイテムの配置の態様を購入済アイテムの配置の態様と異なるものとする態様の一つとして、仮想現実空間内に複製アイテムとしての未購入アイテムを配置した後に予め設定された時間が経過すると複製アイテムとしての未購入アイテムの配置の態様を変更する場合、複製部228は、複製アイテムとしての未購入アイテムが配置されてからの時間を計測してもよい。また、この場合、複製部228は、複製元の既存アイテムが未購入アイテムであれば、複製元の未購入アイテムの配置の態様が変更されるのと同時に、複製元の未購入アイテムの複製である複製アイテムの配置の態様をすべて変更してもよい。
複製部228は、例えば、予め設定された時間が1分程度の比較的短い時間である場合、複製アイテムとしての未購入アイテムが配置されてからの時間を計測して、予め設定された時間が経過すると、複製アイテムとしての未購入アイテムの配置の態様を変更する。また、複製部228は、例えば、予め設定された時間が5~10分程度等の比較的長い時間である場合、複製元の未購入アイテムの配置の態様が変更されるのと同時に、複製元の未購入アイテムの複製である複製アイテムの配置の態様をすべて変更する。
【0184】
また、複数の参加者による共同編集において、複製部228は、ある参加者(例えば第1参加者)が仮想現実空間内に配置した有料アイテムを、当該有料アイテムを購入済の他の参加者(例えば第2参加者)が複製して配置した場合、ある参加者(第1参加者)が当該有料アイテムを購入済であるか未購入であるかにかかわらず、複製アイテムを、他の参加者(第2参加者)により配置された購入済アイテムとして処理してもよい。
【0185】
複製部228は、第1参加者が配置した仮想現実空間内に配置した有料アイテムについて、第1参加者が当該有料アイテムを購入済であるか未購入であるかにかかわらず、当該有料アイテムを未購入の第2参加者による複製を禁止してもよい。
複数の参加者によって共同編集が行われる場合、複製部228は、ある参加者(例えば第1参加者)が購入済みまたは未購入の有料アイテムとしての既存アイテムを、その有料アイテムを未購入の他の参加者(例えば第2参加者)を選択して複製しようとしても、他の参加者(第2参加者)による複製をできないものとする。
【0186】
複数の参加者による共同編集において、例えば、ある参加者(例えば第1参加者)が配置した有料アイテムとしての既存アイテムについて、その有料アイテムを未購入の他の参加者(例えば第2参加者)が複製しようとする場合に、複製部228が複製アイテムを配置可能とすると、有料アイテムのアイテム提供者にとっては好ましくないことがある。これに対し、同様な場合には、複製部228が、他の参加者(第2参加者)による複製を禁止することで、参加者(空間作成者)とアイテム提供者とのバランスを調整できる。
【0187】
複製部228は、第1参加者が購入済みの有料アイテムである購入済アイテムを、第1参加者が仮想現実空間内に参加している間に、当該購入済アイテムを未購入の第2参加者が複製して配置した場合、複製により配置された当該購入済アイテムを、第1参加者が購入して配置した購入済アイテムとして処理してもよい。
複数の参加者による共同編集において、複製部228は、ある参加者(例えば第1参加者)が購入済みの購入済アイテムを、ある参加者(第1参加者)が仮想現実空間内に参加している間に、その購入済アイテムを未購入の他の参加者(第2参加者)が、複製して配置した場合、複製アイテムを、ある参加者(第1参加者)が購入して配置した購入済アイテムとして配置する。
これに対し、ある参加者(第1参加者)が仮想現実空間から退出した後は、上記購入済アイテムを未購入の他の参加者(第2参加者)が複製して配置した場合、複製アイテムは、他の参加者(第2参加者)により配置された未購入アイテムとして配置されるか、上記購入済アイテムを未購入の他の参加者(第2参加者)が複製して配置すること自体が禁止され得る。
【0188】
複数の参加者による共同編集において、例えば、ある参加者が購入済みの購入済アイテムがある場合、その参加者は、作成中の仮想現実空間に参加している間、その購入済アイテムを自由に利用して、仮想現実空間の作成を行うことができる。したがって、その参加者が仮想現実空間に参加している間は、他の参加者が、その購入済アイテムを自由に利用できたとしても、他の参加者自身が購入済みの購入済アイテムとして処理されない限り、有料アイテムのアイテム提供者にとって問題ないことがある。
複製部228は、上述のような処理を行うことで、参加者(空間作成者)とアイテム提供者とのバランスを調整できる。
【0189】
なお、複数の参加者による共同編集において、ある参加者(例えば第1参加者)が購入済みの有料アイテムがある場合に、その有料アイテムを未購入の他の参加者(例えば第2参加者)が、その有料アイテムと同じ有料アイテムを新規アイテム選択操作により選択して新規配置する場合は、情報処理装置2Cは、新規配置される有料アイテムを、ある参加者(第1参加者)が購入済みの購入済アイテムとして配置してもよいし、または、他の参加者(第2参加者)が未購入の未購入アイテムとして配置してもよい。このように、情報処理装置2Cは、ある参加者が購入済みの有料アイテムについて、その有料アイテムを未購入の他の参加者が複製する場合と新規配置する場合とで、処理を異なるものとしても、同じものとしてもよい。いずれの処理とするかは、参加者(空間作成者)とアイテム提供者とのバランスを考慮して決定される。
【0190】
(情報処理方法)
図7は、実施の形態1に係る情報処理方法を示すフローチャートである。
取得部221が、未購入アイテムを示す情報を取得する(ステップST1)。
未購入アイテム処理部222が、未購入アイテムを示す情報に基づき、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行する(ステップST2)。
購入部223が、仮想現実空間内への配置後に行われる購入操作情報に基づき、未購入アイテムの購入処理を実行する(ステップST3)。
購入済アイテム処理部224が、未購入アイテムの購入処理後、仮想現実空間内に購入済アイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する(ステップST4)。
【0191】
ここまでの実施の形態1および変形例では、情報処理装置2の機能の全部を、少なくとも空間作成用端末が備えているものとしていた。上述のとおり、情報処理システム1において、情報処理装置2の機能については、その一部または全部を、空間作成用端末が備えていてもよいし、空間作成サーバ4が備えていてもよい。情報処理システム1A~1C、および、情報処理装置2A~2Cについても同様である。空間作成サーバ4が情報処理装置2~2Cの一部または全部の機能を備える場合、空間作成サーバ4は、各機能を実行した場合に取得した情報のうち、空間作成用端末において必要な情報を送信することができる。例えば、空間作成サーバ4が、空間サーバ用記憶装置に記憶された作成中空間データを編集した場合、編集後のデータの部分を含むデータを、必要に応じて空間作成用端末に送信することができる。
【0192】
例えば、空間作成サーバ4が取得部221,221Aを備える場合は、空間作成サーバ4は、上述の事前処理を行うとともに、空間作成用端末においてアイテム選択操作がなされたことを示す情報または未購入アイテムを示す情報等を空間作成用端末から取得することで、以降の処理を行うことができる。また、例えば、空間作成サーバ4が未購入アイテム処理部222,222B,222Cを備える場合、空間作成サーバ4は、空間作成用端末または空間作成サーバ4が備える取得部221,221Aから、未購入アイテムを示す情報を取得することで、以降の処理を行うことができる。また、例えば、空間作成サーバ4が購入部223を備える場合、空間作成サーバ4は、空間作成用端末においてアイテム購入操作がなされたことを示す情報等を空間作成用端末から取得することで、以降の処理を行うことができる。また、例えば、空間作成サーバ4が購入済アイテム処理部224を備える場合、空間作成サーバ4は。空間作成用端末または空間作成サーバ4が備える購入部223から、購入済通知を取得することで、以降の処理を行うことができる。
【0193】
また、例えば、空間作成サーバ4がグループ情報取得部225を備える場合、空間作成サーバ4のグループ情報取得部225は、アイテム管理サーバ3によって管理されているグループ情報をアイテム管理サーバ3から取得することで以降の処理を行うことができる。また、例えば、空間作成サーバ4が登録部226を備える場合、空間作成サーバ4は、空間作成用端末または空間作成サーバ4が備える未購入アイテム処理部222Bからアイテム処理情報を取得することで、以降の処理を行うことができる。また、例えば、空間作成サーバ4が未購入アイテム削除部227を備える場合、空間作成サーバ4は、空間作成用端末において削除操作がなされたことを示す情報等を空間作成用端末から取得することで、以降の処理を行うことができる。また、例えば、空間作成サーバ4が複製部228を備える場合、空間作成サーバ4は、空間作成用端末において複製操作がなされたことを示す情報等を空間作成用端末から取得することで、以降の処理を行うことができる。
【0194】
以上のように、実施の形態1に係る情報処理装置2は、未購入アイテムを示す情報を取得する取得部221と、未購入アイテムを示す情報に基づき、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行する未購入アイテム処理部222と、仮想現実空間内への配置後の購入操作を示す購入操作情報に基づき、未購入アイテムの購入処理を実行する購入部223と、未購入アイテムの購入処理後、購入済アイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する購入済アイテム処理部224を備える。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置した状態の確認を可能とする。
【0195】
実施の形態1に係る情報処理装置2Bは、未購入アイテム処理部222が、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置すると、購入カートに未購入アイテムを登録する登録部226を備える。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2Bは、未購入アイテムの配置に伴い自動的に購入カートに未購入アイテムを登録できる。
仮想現実空間内に配置された未購入アイテムは、空間作成者が購入する可能性がある有料アイテムである。配置された未購入アイテムが自動的に購入カートに登録されることは、未購入アイテムの配置操作とは別に手作業で購入カートに未購入アイテムを登録することに比べ、空間作成者にとっての利便性が高い。
【0196】
実施の形態1に係る情報処理装置2Bは、未購入アイテムの削除操作を示す削除操作情報に基づき、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムを削除する未購入アイテム削除部227を備える。登録部226は、仮想現実空間内に配置された未購入アイテムがすべて削除された場合、購入カートにおける未購入アイテムの登録を削除する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2Bは、仮想現実空間からすべてが削除された未購入アイテムを自動的に購入カートから削除できる。
空間作成者によって、仮想現実空間からすべてが削除された未購入アイテムは、空間作成者が購入する可能性が低い有料アイテムである。すべてが削除された未購入アイテムを自動的に購入カートから削除することは、未購入アイテムの削除操作とは別に手作業で購入カートから未購入アイテムを削除することに比べ、空間作成者にとっての利便性が高い。
【0197】
実施の形態1に係る情報処理装置2Bにおいて、未購入アイテム処理部222Bは、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置した後、予め設定された時間が経過すると、未購入アイテムの配置の態様を変更する。登録部226は、未購入アイテム処理部222Bによって未購入アイテムの配置の態様が変更された後も、購入カートにおける未購入アイテムの登録を維持する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2Bは、予め設定された時間が経過により、配置の態様が変更された未購入アイテムについて、購入カートへの登録を維持することができる。
予め設定された時間が経過による未購入アイテムの配置の態様の変更は、空間作成者の購入意思とは無関係である。例えば、予め設定された時間が経過によって、未購入アイテムが削除されたとしても、空間作成者は未購入アイテムを購入したいと考えている場合がある。したがって、配置の態様が変更された未購入アイテムについて、購入カートへの登録を維持することは、配置の態様が変更された未購入アイテムについて、自動的に購入カートから削除するような場合と比べ、空間作成者にとっての利便性が高い。
【0198】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムの配置の位置または向きの変更操作を示すアイテム処理情報に基づき、未購入アイテムの配置の位置または向きを変更して、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、一旦、配置の位置または向きが確定された未購入アイテムについて、空間作成者がその未購入アイテムを選択して、未購入アイテムの配置の位置または向きを変更することを可能とする。
例えば、空間作成者は、新規配置操作によって、選択された未購入アイテムの配置位置または向きを決定した後に、そのアイテムの配置位置または向きを変更したいと考える場合がある。また、未購入アイテム処理部222は、選択された未購入アイテムを初期位置に配置した後に、その未購入アイテムが選択された状態を解除して、配置位置を一旦確定するものであってもよい。したがって、一旦、配置の位置または向きが確定された未購入アイテムについて、空間作成者がその未購入アイテムを選択して、未購入アイテムの配置の位置または向きを変更することを可能とすることは、一旦、配置の位置または向きが確定された未購入アイテムについて位置または向きを変更できないようにすることと比べ、空間作成者にとっての利便性が高い。
【0199】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムの配置の態様を、有料アイテムのうち購入済の有料アイテムである購入済アイテムの配置の態様と異なるものとする。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、未購入アイテムの配置の態様を、購入済アイテムの配置の態様と、様々な態様で異なるものとすることができる。
本実施の形態の情報処理装置2は、未購入アイテム処理部222が未購入アイテムの配置の態様を購入済アイテムの配置の態様と異なるものとすることで、未購入アイテムの利用の態様に、一定の制限を加えることができ、空間作成者とアイテム提供者との利害のバランスを調整することができる。
【0200】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、未購入アイテム処理部222は、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置した後、予め設定された時間が経過すると、未購入アイテムの配置の態様を変更する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、例えば、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置した時点では、購入済アイテムと未購入アイテムとの配置の態様を同じものとして、予め設定された時間が経過すると、未購入アイテムの配置の態様を変更することができる。
空間作成者は、未購入アイテムを購入済アイテムとして仮想現実空間に配置した場合の状況が確認できると利便性が高い。一方、予め設定された時間が経過すると、未購入アイテムの配置の態様を変更することで、未購入アイテムの利用の態様に一定の制限を加えることができ、空間作成者とアイテム提供者とのバランスを調整することができる。
【0201】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、未購入アイテム処理部222は、未購入アイテムの配置の態様を、仮想現実空間の編集権限を有しない参加者が閲覧する場合の態様と、仮想現実空間の編集権限を有する参加者が閲覧する場合の態様とで異なるものとする。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、仮想現実空間の編集権限を有しない一般参加者が、未購入アイテムを閲覧する際の態様を、購入済アイテムを閲覧する際の態様と異なるものとすることができる。
一般参加者が作成中の仮想現実空間に参加する場合、単純に未購入アイテムを空間作成者に利用可能とすると、一般参加者にとっては、仮想現実空間内に配置された有料アイテムが未購入アイテムであっても購入済アイテムであっても、仮想現実空間として同じものに見えるため、有料アイテムのアイテム提供者にとっては好ましくない。仮想現実空間の編集権限を有しない一般参加者が、未購入アイテムを閲覧する際の態様を、購入済アイテムを閲覧する際の態様と異なるものとすることで、未購入アイテムの利用の態様に一定の制限を加えることができ、空間作成者とアイテム提供者とのバランスを調整することができる。
【0202】
実施の形態1に係る情報処理装置2Cは、仮想現実空間の編集権限を有する参加者による複製操作を示す複製操作情報に基づいて、仮想現実空間内に配置された有料アイテムを複製して仮想現実空間内に配置する複製部228を備える。複製部228は、参加者が購入済みの有料アイテムを参加者が複製して配置した場合、複製により配置された有料アイテムを、参加者が購入済みの購入済アイテムとして処理し、参加者が未購入の未購入アイテムを参加者が複製して配置した場合、複製により配置された未購入アイテムを、参加者が未購入の未購入アイテムとして処理する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2Cは、複製操作の対象となる既存アイテムが購入済アイテムである場合、複製アイテムを、参加者が購入済みの購入済アイテムとして配置し、複製操作の対象となる既存アイテムが未購入アイテムである場合、複製アイテムを、参加者が未購入の未購入アイテムとして配置する処理を実行できる。
参加者(空間作成者)は、例えば、既存アイテムの周辺に同じ既存アイテムを複数配置することで仮想現実空間を作成する場合がある。この場合、アイテムリスト231から既存アイテムと同じアイテムを探して選択操作するよりも、既存アイテムを選択操作して複製できる方が、作業効率を高めることができる。購入済アイテムと未購入アイテムについて、その購入状態を変えないまま複製アイテムを配置できることは、アイテムリスト231からのみの配置を可能とすることと比べ、空間作成者にとっての利便性が高い。
【0203】
実施の形態1に係る情報処理装置2Cにおいて、未購入アイテム処理部222Cは、仮想現実空間の編集権限を有する第1参加者が未購入アイテムを配置した場合、第1参加者および仮想現実空間の編集権限を有する第2参加者に閲覧可能な態様で、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2Cは、複数の参加者による共同編集において、いずれかの参加者が配置した未購入アイテムを、他の参加者にも閲覧可能とする。
共同編集において、すべての参加者が他の参加者が配置したアイテムを目視できると、各参加者は、アイテムを配置できる位置を目視で確認することができるため効率的にアイテムを配置することができ、また、各参加者は互いに共同で編集している感覚を持つことができる。また、他の参加者は、未購入アイテムが仮想現実空間に配置された状態を確認することができるため、他の参加者自身の購入判断にも有用である。
【0204】
実施の形態1に係る情報処理装置2Cにおいて、第1参加者または第2参加者による複製操作を示す複製操作情報に基づいて、仮想現実空間内に配置された有料アイテムを複製して仮想現実空間内に配置する複製部228を備える。複製部228は、第1参加者または第2参加者のうちいずれかの参加者が購入済みの有料アイテムを当該参加者が複製して配置した場合、複製により配置された有料アイテムを、当該参加者が購入済みの購入済アイテムとして処理し、第1参加者または第2参加者のうちいずれかの参加者が未購入の未購入アイテムを当該参加者が複製して配置した場合、複製により配置された未購入アイテムを、当該参加者が未購入の未購入アイテムとして処理する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2Cは、複数の参加者による共同編集において、各参加者が自身で購入済みの購入済アイテムを自身で複製する場合は、購入済アイテムとして複製し、各参加者が自身で未購入の未購入アイテムを自身で複製する場合は、未購入アイテムとして複製することができる。
共同編集においても、購入済アイテムと未購入アイテムについて、その購入状態を変えないまま複製アイテムを配置できることは、アイテムリスト231からのみの配置を可能とすることと比べ、参加者(空間作成者)にとっての利便性が高い。
【0205】
実施の形態1に係る情報処理装置2Cにおいて、複製部228は、第1参加者が仮想現実空間内に配置した有料アイテムを、当該有料アイテムを未購入の第2参加者が複製して配置した場合、第1参加者が当該有料アイテムを購入済であるか未購入であるかにかかわらず、複製により配置された当該有料アイテムを、第2参加者により配置された未購入アイテムとして処理する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2Cは、複数の参加者による共同編集において、ある参加者が購入済みの有料アイテムとしての既存アイテムを、その有料アイテムを未購入の他の参加者が複製する場合に、複製アイテムを、他の参加者により配置された未購入アイテムとして配置することができ、参加者(空間作成者)とアイテム提供者とのバランスを調整できる。
【0206】
実施の形態1に係る情報処理装置2Cにおいて、複製部228は、第1参加者が仮想現実空間内に配置した有料アイテムについて、第1参加者が当該有料アイテムを購入済であるか未購入であるかにかかわらず、当該有料アイテムを未購入の第2参加者による複製を禁止する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2Cは、複数の参加者による共同編集において、ある参加者が配置した有料アイテムとしての既存アイテムについて、その有料アイテムを未購入の他の参加者が複製しようとする場合に、他の参加者による複製を禁止することで、参加者(空間作成者)とアイテム提供者とのバランスを調整できる。
【0207】
実施の形態1に係る情報処理装置2Cにおいて、複製部228は、第1参加者が購入済みの有料アイテムである購入済アイテムを、第1参加者が仮想現実空間内に参加している間に、当該購入済アイテムを未購入の第2参加者が複製して配置した場合、複製により配置された当該購入済アイテムを、第1参加者が購入して配置した購入済アイテムとして処理する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2Cは、複数の参加者による共同編集において、ある参加者が購入済みの購入済アイテムを、ある参加者が仮想現実空間内に参加している間に、その購入済アイテムを未購入の他の参加者が複製して配置した場合、複製アイテムを、ある参加者が購入して配置した購入済アイテムとして配置することで、参加者(空間作成者)とアイテム提供者とのバランスを調整できる。
【0208】
実施の形態1に係る情報処理装置2Aにおいて、仮想現実空間の編集権限を有する複数の参加者について、各参加者が所属するグループの情報であるグループ情報を取得するグループ情報取得部225を備える。取得部221Aは、グループ情報に基づき、第1参加者と第2参加者とが同一のグループに所属すると判定した場合、第1参加者または第2参加者のうちいずれかの参加者により購入済みの有料アイテムである購入済アイテムについて、第1参加者または第2参加者による当該購入済アイテムの配置操作を示す配置操作情報に基づいて仮想現実空間内に配置された当該購入済アイテムを、グループにより購入済みの購入済アイテムとして処理する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2Aは、同一のグループに所属する複数の参加者のうち、いずれかの参加者のみが購入済みの購入済アイテムであっても、その購入済アイテムを、複数の参加者全員に、自身により購入済みの購入済アイテムとして仮想現実空間の作成のために利用させることができる。同一のグループに所属する複数の参加者(空間作成者)は、情報処理装置2Aを利用して、自由に作成中空間データの編集を行うことができ、空間作成者にとっての利便性が高い。
【0209】
実施の形態1に係る情報処理装置2において、購入部223は、仮想現実空間内に配置された複数種類の未購入アイテムを選択する選択操作を示す選択操作情報と、購入操作情報とに基づき、複数種類の未購入アイテムの購入処理を実行する。
これにより、実施の形態1に係る情報処理装置2は、空間作成者に、複数の未購入アイテムの一括購入手段を提供することができる、空間作成者にとっての利便性が高い。
【0210】
実施の形態1に係るプログラムは、コンピュータを情報処理装置2として機能させる。実施の形態1に係るプログラムは、コンピュータを、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置した状態の確認を可能とする情報処理装置2として機能させることができる。
【0211】
実施の形態1に係る情報処理方法は、取得部221が、未購入アイテムを示す情報を取得するステップと、未購入アイテム処理部222が、未購入アイテムを示す情報に基づき、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行するステップと、購入部223が、仮想現実空間内への配置後の購入操作を示す購入操作情報に基づき、未購入アイテムの購入処理を実行するステップと、購入済アイテム処理部224が、未購入アイテムの購入処理後、購入済アイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する
ステップと、を備える。
これにより、実施の形態1に係る情報処理方法は、未購入アイテムを仮想現実空間内に配置した状態の確認を可能とする。
【符号の説明】
【0212】
1,1A,1B,1C 情報処理システム、2,2A,2B,2C 情報処理装置、3 アイテム管理サーバ、4 空間作成サーバ、5 サービス提供サーバ、6A,6B 参加端末、7 ネットワーク、21 通信部、22,22A,22B,22C 演算部、23 表示部、23A 空間作成画面、24 操作部、25 記憶部、100 通信インタフェース、101 入出力インタフェース、102 プロセッサ、103 メモリ、221,221A 取得部、222,222B,222C 未購入アイテム処理部、223 購入部、224 購入済アイテム処理部、225 グループ情報取得部、226 登録部、227 未購入アイテム削除部、228 複製部、231 アイテムリスト、232 簡易表示、233A,233B 有料アイテム。
【要約】
【課題】 未購入アイテムを仮想現実空間内に配置した状態の確認を可能とする情報処理装置、プログラムおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】 情報処理装置(2)は、未購入アイテムを示す情報を取得する取得部(221)と、未購入アイテムを示す情報に基づき、仮想現実空間内に未購入アイテムを配置する未購入アイテム配置処理を実行する未購入アイテム処理部(222)と、仮想現実空間内への配置後の購入操作を示す購入操作情報に基づき、未購入アイテムの購入処理を実行する購入部(223)と、未購入アイテムの購入処理後、購入済アイテムを配置する購入済アイテム配置処理を実行する購入済アイテム処理部(224)を備える。
【選択図】 図1
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図2
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図5
図6
図7