(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-03
(45)【発行日】2023-03-13
(54)【発明の名称】ろ過装置、及びろ過装置の運転方法
(51)【国際特許分類】
B01D 24/02 20060101AFI20230306BHJP
B01D 24/48 20060101ALI20230306BHJP
B01D 29/60 20060101ALI20230306BHJP
B01D 24/36 20060101ALI20230306BHJP
B01D 24/00 20060101ALI20230306BHJP
B01D 29/62 20060101ALI20230306BHJP
【FI】
B01D23/16
B01D23/26 Z
B01D29/08 510A
B01D29/08 520A
B01D29/08 540A
B01D29/38 580Z
(21)【出願番号】P 2020119792
(22)【出願日】2020-07-13
【審査請求日】2021-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000133032
【氏名又は名称】株式会社タクマ
(74)【代理人】
【識別番号】100141586
【氏名又は名称】沖中 仁
(72)【発明者】
【氏名】山本 征一郎
(72)【発明者】
【氏名】岸 研吾
(72)【発明者】
【氏名】奥山 雄二
【審査官】駒木 亮一
(56)【参考文献】
【文献】特表2013-516316(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0080360(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0168615(US,A1)
【文献】特開平08-196819(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D23/00-35/04
B01D35/08-37/08
B01D29/00-29/48
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ろ過砂を充填して形成されるろ過層に上向きに原水を流すことにより前記原水をろ過処理するとともに、エアリフトポンプによって前記ろ過層に供給されるエアリフト用空気により前記ろ過砂と共に上昇させる水を洗浄排水として排出するように構成されたろ過装置であって、
前記エアリフトポンプの作動に伴う振動の計測値に基づいて、前記エアリフトポンプの作動状態を判定する運転状態判定手段を備えるろ過装置。
【請求項2】
前記運転状態判定手段は、さらに前記洗浄排水の濁度の計測値、及び/又は前記洗浄排水の水位の計測値に基づいて、前記ろ過砂の揚砂状態を判定する請求項1に記載のろ過装置。
【請求項3】
前記運転状態判定手段の判定結果に基づき、前記ろ過装置の異常を解消する異常解消手段をさらに備え、
前記異常解消手段は、前記運転状態判定手段が前記ろ過砂の揚砂状態が不良であると判定したときに、前記エアリフトポンプの作動を一旦停止させ、その後、再起動させるように構成されている
請求項2に記載のろ過装置。
【請求項4】
前記運転状態判定手段の判定結果に基づき、前記ろ過装置の異常を報知する異常報知手段をさらに備える
請求項1~3の何れか一項に記載のろ過装置。
【請求項5】
ろ過砂を充填して形成されるろ過層に上向きに原水を流すことにより前記原水をろ過処理するとともに、エアリフトポンプによって前記ろ過層に供給されるエアリフト用空気により前記ろ過砂と共に上昇させる水を洗浄排水として排出するように構成されたろ過装置の運転方法であって、
前記エアリフトポンプの作動に伴う振動を計測する振動計測工程を実施する計測工程と、
前記計測工程により得られる計測値に基づいて、前記エアリフトポンプの作動状態を判定する運転状態判定工程と、
を包含するろ過装置の運転方法。
【請求項6】
前記計測工程において、さらに前記洗浄排水の濁度を計測する濁度計測工程、及び/又は前記洗浄排水の水位を計測する水位計測工程を実施する場合、前記運転状態判定工程において、前記濁度計測工程により得られる計測値、及び/又は前記水位計測工程により得られる計測値に基づいて、前記ろ過砂の揚砂状態を判定する
請求項5に記載のろ過装置の運転方法。
【請求項7】
前記運転状態判定工程の判定結果に基づき、前記ろ過装置の異常を解消する異常解消工程をさらに備え、
前記異常解消工程は、前記運転状態判定工程において、前記ろ過砂の揚砂状態が不良であると判定したときに、前記エアリフトポンプの作動を一旦停止させ、その後、再起動させる再起動工程を包含する
請求項6に記載のろ過装置の運転方法。
【請求項8】
前記運転状態判定工程の判定結果に基づき、前記ろ過装置の異常を報知する異常報知工程をさらに備える
請求項5~7の何れか一項に記載のろ過装置の運転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ろ過砂を充填して形成されるろ過層に上向きに原水を流すことにより原水をろ過処理するとともに、エアリフトポンプによってろ過層に供給されるエアリフト用空気によりろ過砂と共に上昇させる水を洗浄排水として排出するように構成されたろ過装置、及びろ過装置の運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下水の水処理に用いられるろ過装置としては、重力式下向流ろ過方式(固定床)、重力式上向流ろ過方式(固定床)、及び上向流移床式ろ過方式がある。これらのうち、上向流移床式ろ過方式は、ろ過操作を実施すると同時に、ろ材であるろ過砂を連続的に洗浄する方式であるため、ろ過池の損失水頭の上昇が少なく、連続してろ過水が得られ、且つメンテナンスが容易であるという特徴を有しており、水処理に広く用いられている。
【0003】
上向流移床式ろ過方式のろ過装置としては、ろ過層とエアリフトポンプとを備えて構成されるものが知られている(特許文献1参照)。ろ過層は、懸濁物質(SS)を含んだ被処理水としての原水をろ過するためのろ過砂がろ過槽に充填されることで形成されている。エアリフトポンプは、ろ過槽の上部から下部に亘って挿入されるエアリフト管と、エアリフト管に隣接するように配置されるエア供給管とを備え、エア供給管を介して供給されるエアリフト用空気により、ろ過層の下部のろ過砂を水と共にエアリフト管を通してエアリフト管の上方に配された分離器へと搬送することができるようになっている。
【0004】
特許文献1に開示されたろ過装置においては、ろ過層内に原水を流入させているときに、エアリフトポンプを連続的に作動させて、ろ過処理に供されたろ過砂を水と共にエアリフト用空気で上昇させる揚砂を実施することにより、ろ過砂を水と空気とにより撹拌洗浄するようにされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のろ過装置の上流側に設置された前処理設備の運転状況によっては、SS濃度が設計流入水質を超えることがあり、その状態が長く続くと、ろ過砂の流動性が低下して揚砂不良となり、ろ過砂の洗浄が滞る場合がある。ろ過砂の揚砂状態は、作業者が定期的に目視により確認しているが、水処理施設におけるろ過装置の設置基数が多い場合には、多大な労力が必要になる。なお、設計流入水質とは、水処理施設を計画する際の設計条件となる計画流入水質に、固形物収支の計算結果から得られる割増率を乗じることで設定される水質条件である。
【0007】
上記のろ過装置において、エアリフト用空気の空気量は、エアリフト管の上流側に配設される流量計の計測値に基づいて監視している。しかしながら、流量計よりも下流側の配管異常による空気漏れが生じた場合、エアリフト用空気の空気量が足りているとの計測値を流量計が示していても、実際にエアリフト管に供給されるエアリフト用空気の空気量は足りていないことになる。すなわち、エアリフト管の上流側に配設される流量計の計測値に基づく場合、エアリフトポンプの作動状態を正確に判定することができない。エアリフト用空気の空気量不足の程度が著しければ揚砂不良となり、ろ過砂の洗浄が滞ってしまう。
【0008】
上記のろ過装置において、装置内に異物や夾雑物(以下、「異物等」と称する。)が混入し、異物等によってエアリフト管の吸込口が塞がれた場合にも、揚砂不良となり、ろ過砂の洗浄が滞ってしまう。
【0009】
上記のろ過装置において、その運転状態を正確に判定することができれば、装置故障に至る前に正常化を図ることが可能となる。このため、作業者の目視に依らずに運転状態を正確に判定することができるろ過装置、及びろ過装置の運転方法が望まれている。
【0010】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ろ過砂の揚砂状態やエアリフトポンプの作動状態を含むろ過装置の運転状態を作業者の目視に依ることなく正確に判定することができるろ過装置、及びろ過装置の運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するための本発明に係るろ過装置の特徴構成は、
ろ過砂を充填して形成されるろ過層に上向きに原水を流すことにより前記原水をろ過処理するとともに、エアリフトポンプによって前記ろ過層に供給されるエアリフト用空気により前記ろ過砂と共に上昇させる水を洗浄排水として排出するように構成されたろ過装置であって、
前記洗浄排水の濁度の計測値、前記洗浄排水の水位の計測値、及び前記エアリフトポンプの作動に伴う振動の計測値の少なくとも一つに基づいて、運転状態を判定する運転状態判定手段を備えることにある。
【0012】
エアリフト用空気によりろ過砂と共に上昇される水が相対的に増加した場合、言い換えれば揚砂されるろ過砂の量が減少した場合、洗浄排水の濁度の計測値は低下する。一方、エアリフト用空気によりろ過砂と共に上昇される水が相対的に減少した場合、言い換えれば揚砂されるろ過砂の量が増加した場合、洗浄排水の濁度の計測値は上昇する。従って、洗浄排水の濁度の計測値に基づいて、ろ過砂の揚砂状態を正確に判定することができる。
【0013】
また、エアリフト用空気により上昇されたろ過砂は、水よりも比重が大きいため、エアリフト用空気によって共に上昇された水と分離して落下する。正常に揚砂されている場合には、落下するろ過砂の下降流によって洗浄排水が押し下げられて、洗浄排水の水位がろ過水の水位よりも低くなる。一方、揚砂不良の場合には、正常に揚砂されている場合よりも落下するろ過砂の量が減少するため、落下するろ過砂の下降流による洗浄排水への押下力が相対的に減少し、ろ過水の水位に近づくように洗浄排水の水位が上昇する。従って、洗浄排水の水位の計測値に基づいて、ろ過砂の揚砂状態を正確に判定することができる。
【0014】
また、エアリフトポンプの作動中には、エアリフト管を上昇するエアリフト用空気の上昇流及び揚砂される砂により、ろ過装置が振動しており、エアリフト用空気の空気量が減少すると、振幅が小さくなり、エアリフト用空気の空気量が増加すると、振幅が大きくなる。従って、エアリフトポンプの作動に伴う振動の計測値に基づいて、エアリフトポンプの作動状態を正確に判定することができる。
【0015】
本構成のろ過装置によれば、洗浄排水の濁度の計測値、洗浄排水の水位の計測値、及びエアリフトポンプの作動に伴う振動の計測値の少なくとも一つに基づいて、運転状態を判定する運転状態判定手段を備えているので、ろ過砂の揚砂状態やエアリフトポンプの作動状態を含むろ過装置の運転状態を作業者の目視に依ることなく正確に判定することができる。
【0016】
本発明に係るろ過装置において、
前記運転状態判定手段は、前記洗浄排水の濁度の計測値、及び/又は前記洗浄排水の水位の計測値に基づいて、前記ろ過砂の揚砂状態を判定することが好ましい。
【0017】
洗浄排水の濁度の計測値は、エアリフト用空気によりろ過砂と共に上昇される水が相対的に増加すると低下する。一方、洗浄排水の濁度は、エアリフト用空気によりろ過砂と共に上昇される水が相対的に減少すると上昇する。すなわち、洗浄排水の濁度の計測値は、エアリフト用空気により水と共に上昇されるろ過砂の揚砂状態を反映するものである。一方、洗浄排水の水位の計測値は、エアリフト用空気により上昇されたろ過砂が落下する際の下降流によって変化する。正常に揚砂されている場合には、落下するろ過砂の下降流によって洗浄排水が十分に押し下げられて、洗浄排水の水位がろ過水の水位よりも低くなる。一方、揚砂不良の場合には、正常に揚砂されている場合よりも落下するろ過砂の量が減少するため、落下するろ過砂の下降流による洗浄排水への押下力が相対的に減少し、ろ過水の水位に近づくように洗浄排水の水位が上昇する。すなわち、洗浄排水の水位の計測値は、エアリフト用空気により水と共に上昇されるろ過砂の揚砂状態を反映するものである。本構成のろ過装置によれば、運転状態判定手段は、洗浄排水の濁度の計測値、及び/又は洗浄排水の水位の計測値に基づいて、ろ過砂の揚砂状態を判定するので、ろ過砂の揚砂状態を正確に判定することができる。
【0018】
本発明に係るろ過装置において、
前記運転状態判定手段は、前記エアリフトポンプの作動に伴う振動の計測値に基づいて、前記エアリフトポンプの作動状態を判定することが好ましい。
【0019】
エアリフトポンプの作動に伴う振動の計測値は、エアリフト管を上昇するエアリフト用空気の空気量が減少すると、振幅が小さくなり、エアリフト用空気の空気量が増加すると、振幅が大きくなる。本構成のろ過装置によれば、運転状態判定手段は、エアリフトポンプの作動に伴う振動の計測値に基づいて、エアリフトポンプの作動状態を判定するので、エアリフトポンプの作動状態を正確に判定することができる。
【0020】
本発明に係るろ過装置において、
前記運転状態判定手段の判定結果に基づき、前記ろ過装置の異常を報知する異常報知手段をさらに備えることが好ましい。
【0021】
本構成のろ過装置によれば、運転状態判定手段の判定結果に基づき、ろ過装置の異常を報知する異常報知手段を備えるので、ろ過装置に異常があればその旨が異常報知手段によって報知される。これにより、装置の正常化を図るべく速やかに対応することができる。
【0022】
本発明に係るろ過装置において、
前記運転状態判定手段の判定結果に基づき、前記ろ過装置の異常を解消する異常解消手段をさらに備えることが好ましい。
【0023】
本構成のろ過装置によれば、運転状態判定手段の判定結果に基づき、ろ過装置の異常を解消する異常解消手段を備えるので、ろ過装置に異常があれば異常解消手段によって解消され、装置故障に至る前に正常化を図ることができる。
【0024】
本発明に係るろ過装置において、
前記異常解消手段は、前記運転状態判定手段が前記ろ過砂の揚砂状態が不良であると判定したときに、前記エアリフトポンプの作動を一旦停止させ、その後、再起動させるように構成されていることが好ましい。
【0025】
本構成のろ過装置によれば、異常解消手段は、運転状態判定手段が、ろ過砂の揚砂状態が不良であると判定したときに、エアリフトポンプの作動を一旦停止させ、その後、再起動させるように構成されている。このような構成により、揚砂不良により流動性が低下しているろ過砂に対し、エアリフトポンプの作動停止及び再起動による衝撃を加えることができ、衝撃によりろ過砂の流動性を回復させて揚砂不良を解消することができる。
【0026】
次に、上記課題を解決するための本発明に係るろ過装置の運転方法の特徴構成は、
ろ過砂を充填して形成されるろ過層に上向きに原水を流すことにより前記原水をろ過処理するとともに、エアリフトポンプによって前記ろ過層に供給されるエアリフト用空気により前記ろ過砂と共に上昇させる水を洗浄排水として排出するように構成されたろ過装置の運転方法であって、
前記洗浄排水の濁度を計測する濁度計測工程、前記洗浄排水の水位を計測する水位計測工程、及び前記エアリフトポンプの作動に伴う振動を計測する振動計測工程の少なくとも一つを実施する計測工程と、
前記計測工程により得られる計測値に基づいて、運転状態を判定する運転状態判定工程と、
を包含することにある。
【0027】
エアリフト用空気によりろ過砂と共に上昇される水が相対的に増加/減少した場合、洗浄排水の濁度の計測値は低下/上昇する。また、正常に揚砂されている場合には、洗浄排水の水位がろ過水の水位よりも低くなる一方で、揚砂不良の場合には、ろ過水の水位に近づくように洗浄排水の水位が上昇する。また、エアリフトポンプの作動中において、エアリフト用空気の空気量が減少すると、振幅が小さくなり、エアリフト用空気の空気量が増加すると、振幅が大きくなる。従って、洗浄排水の濁度の計測値や、洗浄排水の水位の計測値に基づいて、ろ過砂の揚砂状態を正確に判定することができるとともに、エアリフトポンプの作動に伴う振動の計測値に基づいて、エアリフトポンプの作動状態を正確に判定することができる。
【0028】
本構成のろ過装置の運転方法によれば、洗浄排水の濁度を計測する濁度計測工程、洗浄排水の水位を計測する水位計測工程、及びエアリフトポンプの作動に伴う振動を計測する振動計測工程の少なくとも一つを実施する計測工程と、計測工程により得られる計測値に基づいて、運転状態を判定する運転状態判定工程とを包含するので、ろ過砂の揚砂状態やエアリフトポンプの作動状態を含むろ過装置の運転状態を作業者の目視に依ることなく正確に判定することができる。
【0029】
本発明に係るろ過装置の運転方法において、
前記計測工程において、前記濁度計測工程、及び/又は前記水位計測工程を実施する場合、前記運転状態判定工程において、前記濁度計測工程により得られる計測値、及び/又は前記水位計測工程により得られる計測値に基づいて、前記ろ過砂の揚砂状態を判定することが好ましい。
【0030】
濁度計測工程によって計測される濁度、及び/又は水位計測工程によって計測される洗浄排水の水位は、エアリフト用空気により水と共に上昇されるろ過砂の揚砂状態を反映するものである。本構成のろ過装置の運転方法によれば、運転状態判定工程において、濁度計測工程により得られる計測値、及び/又は水位計測工程により得られる計測値に基づいて、ろ過砂の揚砂状態を判定するので、ろ過砂の揚砂状態を正確に判定することができる。
【0031】
本発明に係るろ過装置の運転方法において、
前記計測工程において、前記振動計測工程を実施する場合、前記運転状態判定工程において、前記振動計測工程により得られる計測値に基づいて、前記エアリフトポンプの作動状態を判定することが好ましい。
【0032】
振動計測工程によって計測される、エアリフトポンプの作動に伴う振動においては、エアリフト管を上昇するエアリフト用空気の空気量が減少すると、振幅が小さくなり、エアリフト用空気の空気量が増加すると、振幅が大きくなる。本構成のろ過装置の運転方法によれば、運転状態判定工程において、振動計測工程により得られる計測値に基づいて、エアリフトポンプの作動状態を判定するので、エアリフトポンプの作動状態を正確に判定することができる。
【0033】
本発明に係るろ過装置の運転方法において、
前記運転状態判定工程の判定結果に基づき、前記ろ過装置の異常を報知する異常報知工程をさらに備えることが好ましい。
【0034】
本構成のろ過装置の運転方法によれば、運転状態判定工程の判定結果に基づき、ろ過装置の異常を報知する異常報知工程を備えるので、ろ過装置に異常があればその旨が異常報知工程の実施によって報知される。これにより、装置の正常化を図るべく速やかに対応することができる。
【0035】
本発明に係るろ過装置の運転方法において、
前記運転状態判定工程の判定結果に基づき、前記ろ過装置の異常を解消する異常解消工程をさらに備えることが好ましい。
【0036】
本構成のろ過装置の運転方法によれば、運転状態判定工程の判定結果に基づき、ろ過装置の異常を解消する異常解消工程を備えるので、ろ過装置に異常があれば異常解消工程の実施によって解消され、装置故障に至る前に正常化を図ることができる。
【0037】
本発明に係るろ過装置の運転方法において、
前記異常解消工程は、運転状態判定工程において、前記ろ過砂の揚砂状態が不良であると判定したときに、前記エアリフトポンプの作動を一旦停止させ、その後、再起動させる再起動工程を包含することが好ましい。
【0038】
本構成のろ過装置の運転方法によれば、異常解消工程は、運転状態判定工程において、ろ過砂の揚砂状態が不良であると判定したときに、エアリフトポンプの作動を一旦停止させ、その後、再起動させる再起動工程を包含する構成とされている。このような構成により、揚砂不良により流動性が低下しているろ過砂に対し、エアリフトポンプの作動停止及び再起動による衝撃を加えることができ、衝撃によりろ過砂の流動性を回復させて揚砂不良を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係るろ過装置を模式的に表した概略構成図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係るろ過装置による処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明について、
図1及び
図2を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されることは意図しない。なお、
図1において、本発明のろ過装置を構成するろ過槽やエアリフトポンプ、制御装置、濁度計、水位計、振動計、異常報知手段等の各種機器について、説明容易化のため適宜誇張又は簡略化しており、実際のろ過装置における各種機器の大小関係や配置等を厳密に反映したものではない。
【0041】
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るろ過装置を模式的に表した概略構成図である。
図1に示すように、ろ過装置1は、筒状の胴部2a及び逆コーン状の底部2bを有するろ過槽2と、ろ過槽2内にろ材としてのろ過砂が充填されて形成されるろ過層3と、ろ過層3の下部のろ過砂を水と共に上昇させるエアリフトポンプ10とを備えている。
【0042】
[原水流入部]
ろ過槽2の下部には、懸濁物質(SS)を含んだ被処理水としての原水をろ過層3に流入させる原水流入部4が設けられている。この原水流入部4には、例えば三角形状の断面で下面側が開放された単一又は複数本の分散板の集合体からなる原水分散板5が配されている。原水分散板5には、ガイドパイプ6を介して原水流入管7が接続され、原水が原水流入管7からガイドパイプ6を介して原水分散板5へと供給されるようになっている。こうして、原水は矢印Aで示されるように原水分散板5の下部より流出し、ろ過層3中を上向流になって通過する間にろ過層3により含有するSS成分がろ過される。ろ過後の処理水(ろ過水)は、
図1中記号B,C,D矢印で示すように、ろ過槽2の上部からオーバーフローされて集水トラフ8へと流れ、ろ過水排出管9から次の処理装置(図示省略)へと送られる。
【0043】
<エアリフトポンプ>
エアリフトポンプ10は、ろ過槽2の内部においてろ過槽2の上部から下部に亘って延在するように配設されるエアリフト管11と、ろ過槽2の外部に配設される圧力開閉式のエアコンプレッサ12とを備えている。
【0044】
エアリフト管11には、エアリフト管11の下方部を包み込むように箱体13が装着されている。箱体13の底部には、箱体13の内部に連通するように吸込管14が接続されている。箱体13とエアコンプレッサ12とは、エア供給管15によって接続されている。エア供給管15には、圧縮空気流れの上流側から下流側に向かって、流量制御弁16及び流量計17がこの記載順に介設されている。流量制御弁16は、後述する制御装置30からの弁開度信号に応じて弁開度が制御される。流量計17は、エア供給管15における流量制御弁16の下流側を通流する圧縮空気の流量を計測する。流量計17の計測信号は、後述する制御装置30へと送信される。制御装置30は、流量計17の計測信号を読み取り、現在の圧縮空気の流量を目標値に近づけるように流量制御弁16の弁開度を演算し、算出された弁開度に基づく弁開度信号を流量制御弁16へと送信する。
【0045】
エアリフトポンプ10においては、エアコンプレッサ12から流量制御弁16の弁開度に応じた流量の圧縮空気(エアリフト用空気)が、エア供給管15を介して箱体13の内部に供給される。箱体13の内部に供給されたエアリフト用空気は、
図1中記号E矢印で示すように、エアリフト管11の内部に吹き込まれる。すると、
図1中記号F矢印で示すように、ろ過槽2の底部における水及びろ過砂が吸込管14を介して箱体13の内部へと吸い上げられる。箱体13の内部に吸い上げられたろ過砂は、エアリフト管11の内外の比重差により生じる上昇力により、
図1中記号G矢印で示すように上昇し、上昇中に、空気と水とにより撹拌洗浄される。
【0046】
エアリフト管11の上端側には分離器20が配設されている。分離器20には、エアリフト用空気の作用により、ろ過砂と共に水(洗浄排水)がエアリフト管11を通して搬送される。分離器20においては、上昇空気と、同伴するろ過砂及び洗浄排水とが分離される。
図1中記号H矢印で示すように、分離されたろ過砂は、ラビリンス構造のろ材洗浄器21へと沈降する。ろ材洗浄器21の下部からは、
図1中記号Iで示すように、ろ過層3を通過したろ過水の一部が洗浄水として導入され、導入された洗浄水と沈降するろ過砂とを向流接触させることにより、ろ過砂とSSとを分離させ、ろ過砂をろ材として再生させる。再生されたろ過砂は、
図1中記号J矢印で示すように、ろ過層3へと戻される。SSは、上向水に同伴してろ材洗浄器21の内部を上方へと移動し、分離器20で分離処理された洗浄排水と共に、分離器20の周りに形成される洗浄排水溜部22に一旦貯留される。洗浄排水溜部22に貯留されたSSを含む洗浄排水は、洗浄排水溜部22の一側壁を構成するオリフィスプレート23の孔を通って、及び/又はオリフィスプレート23を溢流して、
図1中記号Kで示すように、洗浄排水管24を介して装置外へと排出される。なお、
図1中符号25にて示されるのはエア抜き管である。
【0047】
ろ過装置1は、CPU、メモリ、I/Oポート等を内蔵する制御装置30と、制御装置30に対して信号伝達可能に接続される各種機器とを備えている。ここでの各種機器としては、濁度計41、水位計(レベル計)42、振動計43、画像表示器44、音声スピーカ45、赤色警告ランプ46、及び黄色警告ランプ47が挙げられる。
図1中記号「Q」の囲い線で示すグループ、すなわち制御装置30、画像表示器44、音声スピーカ45、赤色警告ランプ46、黄色警告ランプ47等の機器を、例えば、電気設備が格納された建物内の部屋又は空間である電気室に設置する態様がある。また、これらの機器を一つに纏めて管理ユニットを構成し、かかる管理ユニットを、ろ過装置1の本体であるろ過槽2の近傍に設置したり、上記の電気室に設置したりする態様もある。
【0048】
<濁度計>
濁度計41は、洗浄排水溜部22に一時的に貯留されている洗浄排水の濁度を計測できるように配設されている。濁度計41としては、例えば、透過散乱光方式や表面散乱光方式、積分球方式、透過光方式、散乱光方式、粒子数計測方式等のものが挙げられるが、何れの方式のものを用いてもよい。
【0049】
<水位計>
水位計42は、洗浄排水溜部22に一時的に貯留されている洗浄排水の水位を計測できるように配設されている。水位計42としては、例えば、検出すべき水位の高さ箇所に下端が位置するように水位検出用の第一電極棒を洗浄排水溜部22内に垂設するとともに、洗浄排水溜部22内の底部の水と接触可能に第二電極棒を配設し、これら第一及び第二の電極棒間の通電状態に基づいて洗浄排水溜部22内の水位を検出するようにしたものが挙げられる。ただし、これに限定されるものではなく、洗浄排水と接触させて計測する接触式のものとして、圧力式やフロート式等の水位計が挙げられ、洗浄排水に対し非接触で計測できる非接触式のものとして、超音波式、レーザ式、光学式等の水位計が挙げられる。
【0050】
<振動計>
振動計43は、エアリフトポンプ10の作動に伴う振動を計測できるように洗浄排水溜部22の他側壁に取り付けられている。振動計43としては、例えば、機械方式や電磁方式、圧電方式、光学方式、電磁波方式等のものが挙げられるが、何れの方式のものを用いてもよい。
【0051】
<異常報知手段>
画像表示器44は、ろ過装置1が異常である旨の内容を画像表示によって知らせる機器である。音声スピーカ45は、ろ過装置1が異常である旨の内容を音声によって知らせる機器である。赤色警告ランプ46及び黄色警告ランプ47は、ろ過装置1が異常である旨を赤色及び黄色にそれぞれ点灯することによって知らせる機器である。画像表示器44、音声スピーカ45、赤色警告ランプ46及び黄色警告ランプ47は、何れもろ過装置1の異常を報知する異常報知手段として機能する。
【0052】
図2は、本発明の一実施形態に係るろ過装置による処理手順を示すフローチャートである。制御装置30におけるメモリには、
図2のフローチャートに示すようなアルゴリズムに従って作成された所定プログラムや、各種データ等が記憶されている。制御装置30においては、メモリに格納されている所定プログラムをCPUが読み込んで実行し、濁度計41、水位計42、振動計43、画像表示器44、音声スピーカ45、赤色警告ランプ46、黄色警告ランプ47及び流量制御弁16との協働により、ろ過装置1の運転状態を判定したり、ろ過装置1の異常を解消したりする機能が発揮される。
【0053】
次に、ろ過装置1の処理内容について、
図2のフローチャートを用いて説明する。なお、以下の処理内容は、流量計17によって計測される、エア供給管15における流量制御弁16の下流側を通流する圧縮空気(エアリフト用空気)の流量が、ろ過処理に供されたろ過砂を水と共にエアリフト用空気で上昇させる揚砂を実施する上で必要な所定流量以上であることを前提に、つまり、エアコンプレッサ12から流量計17に至る部分に不具合がなく正常に作動していることを前提に実施される。
図2のフローチャートにおいて、図中記号「S」はステップを表す。また、
図2のフローチャートに示される処理は、所定サイクルタイム毎に繰り返し実行される。
【0054】
<S1:計測工程>
図2のフローチャートのステップS1において、濁度計41は、洗浄排水溜部22に一時的に貯留されている洗浄排水の濁度を計測する(濁度計測工程)。水位計42は、同洗浄排水の水位を計測する(水位計測工程)。振動計43は、エアリフトポンプ10の作動に伴う振動(洗浄排水溜部22の他側壁の振動)の振幅を計測する(振動計測工程)。
【0055】
<S2:計測値読込工程>
次いで、制御装置30は、濁度計41、水位計42及び振動計43のそれぞれの計測機器の計測によって得られる洗浄排水の濁度の計測値、洗浄排水の水位の計測値、及びエアリフトポンプ10の作動に伴う振動の振幅の計測値をそれぞれ読み込む(S2)。
【0056】
<S3:ろ過装置の運転状態(エアリフトポンプの作動状態)の判定工程>
制御装置30は、ステップS2で読み込んだ振動計43による振幅の計測値に基づいて、ろ過装置1の運転状態、ここではエアリフトポンプ10の作動状態を判定する(S3)。
【0057】
エアリフトポンプ10の作動中には、エアリフト管11を上昇するエアリフト用空気の上昇流及び揚砂される砂により、ろ過装置1が振動しており、エアリフト用空気の空気量が減少すると、振幅が小さくなり、エアリフト用空気の空気量が増加すると、振幅が大きくなる。
【0058】
<S4:異常報知工程>
ステップS3において、振幅の大きさが所定値未満の場合(S3において「YES」)、制御装置30は、エアリフトポンプ10が作動不良であると判定し、エアリフトポンプ10が作動不良であることを示す報知指令信号を、画像表示器44、音声スピーカ45及び赤色警告ランプ46のそれぞれの機器に送信する(S4)。これにより、画像表示器44は、エアリフトポンプ10が作動不良である旨の内容の画像を表示する。音声スピーカ45は、エアリフトポンプ10が作動不良である旨の内容の音声を発する。赤色警告ランプ46は、エアリフトポンプ10が作動不良であること示す赤色に点灯する。
【0059】
<S5:エアリフトポンプ停止工程>
そして、制御装置30は、流量制御弁16を全閉状態とする弁開度信号を流量制御弁16へと送信して、エアリフト管11に対するエアリフト用空気の供給を止めることにより、エアリフトポンプ10の作動を停止させる(S5)。その後、作業者は、エアリフトポンプ10を点検し、作動不良の原因を究明して、故障箇所があれば修理をする等の対応をとることになる。
【0060】
<S6:ろ過装置の運転状態(揚砂状態)の判定工程>
ステップS3において、振幅の大きさが所定値以上の場合(S3において「NO」)、制御装置30は、ステップS2で読み込んだ濁度計41による濁度の計測値に基づいて、ろ過装置1の運転状態、ここでは揚砂状態を判定する(S6)。
【0061】
<S7:ろ過装置の運転状態(揚砂状態)の判定工程>
ステップS6において、濁度の大きさが所定値以上の場合(S6において「NO」)、制御装置30は、ステップS2で読み込んだ水位計による水位の計測値に基づいて、ろ過装置1の運転状態、ここでは揚砂状態を判定する(S7)。
【0062】
エアリフト用空気によりろ過砂と共に上昇される水が相対的に増加した場合、言い換えれば揚砂されるろ過砂の量が減少した場合、洗浄排水の濁度の計測値は低下する。一方、エアリフト用空気によりろ過砂と共に上昇される水が相対的に減少した場合、言い換えれば揚砂されるろ過砂の量が増加した場合、洗浄排水の濁度の計測値は上昇する。従って、洗浄排水の濁度の大きさが所定値未満の場合、揚砂されるろ過砂の量が不足、つまり揚砂不良であると判定することができる。
【0063】
また、エアリフト用空気により上昇されたろ過砂は、水よりも比重が大きいため、エアリフト用空気によって共に上昇された水と分離して落下する。正常に揚砂されている場合には、落下するろ過砂の下降流によって洗浄排水が押し下げられて、洗浄排水の水位がろ過水の水位よりも低くなる。一方、揚砂不良の場合には、正常に揚砂されている場合よりも落下するろ過砂の量が減少するため、落下するろ過砂の下降流による洗浄排水への押下力が相対的に減少し、ろ過水の水位に近づくように洗浄排水の水位が上昇する。従って、洗浄排水の水位の大きさが所定値を超えた場合、揚砂されるろ過砂の量が不足、つまり揚砂不良であると判定することができる。
【0064】
<S8:異常報知工程>
ステップS6において、濁度の大きさが所定値未満の場合(S6において「YES」)や、ステップS7において、水位の大きさが所定値を超えた場合(S7において「YES」)、制御装置30は、揚砂不良であると判定し、揚砂不良であることを示す報知指令信号を、画像表示器44、音声スピーカ45及び黄色警告ランプ47のそれぞれの機器に送信する。これにより、画像表示器44は、揚砂不良である旨の内容の画像を表示する。音声スピーカ45は、揚砂不良である旨の内容の音声を発する。黄色警告ランプ47は、揚砂不良であること示す黄色に点灯する(S8)。
【0065】
<S9~S10:異常解消工程>
そして、制御装置30は、流量制御弁16を全閉状態とする弁開度信号を流量制御弁16へと送信する(S9)。これにより、エアリフト管11に対するエアリフト用空気の供給が止められ、エアリフトポンプ10の作動が停止される。その後、程なくして、制御装置30は、エアリフト用空気の流量が、揚砂を実施する上で必要な所定流量以上となるように流量制御弁16を開いた状態とする弁開度信号を流量制御弁16へと送信する(S10)。これにより、エアリフト管11に対してエアリフト用空気が再度供給され、エアリフトポンプ10が再起動される(再起動工程)。
【0066】
本実施形態のろ過装置1において、制御装置30は、洗浄排水の濁度の計測値、洗浄排水の水位の計測値、及びエアリフトポンプ10の作動に伴う振動の振幅の計測値の少なくとも一つに基づいて、ろ過砂の揚砂状態やエアリフトポンプ10の作動状態を含むろ過装置1の運転状態を判定する。従って、ろ過装置1の運転状態を作業者の目視に依ることなく正確に判定することができる。
【0067】
また、制御装置30は、ろ過装置1の運転状態の判定結果に基づき、エアリフトポンプ10の作動不良や揚砂不良が生じている判断した場合(
図3のフローチャートにおけるS3、S6、S7において「YES」)、エアリフトポンプ10の作動不良や揚砂不良を示す報知指令信号を画像表示器44や音声スピーカ45、赤色警告ランプ46、黄色警告ランプ47に送信する。これにより、画像表示器44等による報知によってエアリフトポンプ10の作動不良や揚砂不良を知ることができ、ろ過装置1の正常化を図るべく速やかに対応することができる。
【0068】
また、制御装置30は、ろ過砂の揚砂状態が不良であると判定したとき(
図3のフローチャートにおけるS6、S7において「YES」)、エアリフトポンプ10の作動を一旦停止させ、その後、再起動させる(S9,S10)。これにより、揚砂不良により流動性が低下しているろ過砂に対し、エアリフトポンプ10の作動停止及び再起動による衝撃を加えることができ、衝撃によりろ過砂の流動性を回復させて揚砂不良を解消することができる。
【0069】
以上、本発明のろ過装置、及びろ過装置の運転方法について、一実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明のろ過装置、及びろ過装置の運転方法は、例えば、下水、上水、一般排水等の水処理の用途において利用可能である。
【符号の説明】
【0071】
1 ろ過装置
3 ろ過層
10 エアリフトポンプ
30 制御装置(運転状態判定手段、異常解消手段)
41 濁度計
42 水位計
43 振動計
44 画像表示器(異常報知手段)
45 音声スピーカ(異常報知手段)
46 赤色警告ランプ(異常報知手段)
47 黄色警告ランプ(異常報知手段)