(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-03
(45)【発行日】2023-03-13
(54)【発明の名称】止血疾患を治療するための変異因子VIIIのゲノム組込及び発現のための改良された発現カセット
(51)【国際特許分類】
C12N 15/12 20060101AFI20230306BHJP
C12N 15/864 20060101ALI20230306BHJP
C12N 15/85 20060101ALI20230306BHJP
C12N 5/10 20060101ALI20230306BHJP
C12P 21/02 20060101ALI20230306BHJP
C07K 14/755 20060101ALI20230306BHJP
A61P 7/02 20060101ALI20230306BHJP
A61P 7/04 20060101ALI20230306BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20230306BHJP
A61P 17/02 20060101ALI20230306BHJP
A61K 48/00 20060101ALI20230306BHJP
A61K 35/76 20150101ALI20230306BHJP
A61K 35/761 20150101ALI20230306BHJP
A61K 38/37 20060101ALI20230306BHJP
【FI】
C12N15/12 ZNA
C12N15/864 100Z
C12N15/85 Z
C12N5/10
C12P21/02 C
C07K14/755
A61P7/02
A61P7/04
A61P9/00
A61P17/02
A61K48/00
A61K35/76
A61K35/761
A61K38/37
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020153781
(22)【出願日】2020-09-14
(62)【分割の表示】P 2017507431の分割
【原出願日】2015-08-13
【審査請求日】2020-09-17
(32)【優先日】2014-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】301040958
【氏名又は名称】ザ・チルドレンズ・ホスピタル・オブ・フィラデルフィア
【氏名又は名称原語表記】THE CHILDREN’S HOSPITAL OF PHILADELPHIA
(74)【代理人】
【識別番号】100126572
【氏名又は名称】村越 智史
(72)【発明者】
【氏名】サバティーノ,デニス
(72)【発明者】
【氏名】ハイ,キャサリン エー.
(72)【発明者】
【氏名】エルキャービー,ライロン
【審査官】大久保 智之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/005968(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/064277(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0308641(US,A1)
【文献】Nucleic Acids Research,1991年,Vol.19, No.5,p4139-4145
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/WPIDS(STN)
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体であって、
前記核酸変異体は、野性型FVIIIにおけるTTA、TTG、CTT、CTC又はCTAと対比してCTGに変化した1つ以上のロイシンコドン、及び、少なくとも45.2%のGC含有量を有し、配列番号1の配列と94%以上の配列同一性を有し、
前記核酸変異体によってコードされるFVIIIは、野性型FVIII発現と比較して発現が多い、核酸変異体。
【請求項2】
第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体であって、
前記核酸変異体は、野性型FVIIIにおけるTTA、TTG、CTT、CTC又はCTAと対比してCTGに変化した1つ以上のロイシンコドン、及び、少なくとも45.2%のGC含有量を有し、配列番号1の配列と94%以上同一であり、
前記核酸変異体によってコードされるFVIIIがBドメイン欠損を含み、Bドメイン欠損発現を含む野性型FVIIIと比較して発現が多い、核酸変異体。
【請求項3】
前記核酸変異体は、前記野性型FVIIIのゲノム組込みと比較して、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター中により効率的にゲノム組込される、請求項1又は2に記載の核酸変異体。
【請求項4】
前記核酸変異体によってコードされるFVIIIが、野性型FVIIIと比較して又はBドメイン欠損を含む野性型FVIIIと比較してより大きな生物活性を示す、請求項1~3のいずれか1項に記載の核酸変異体。
【請求項5】
前記生物活性は、凝固分析、又は、FVIIIアッセイ若しくはFVIII欠失モデルにおける出血減少によって決定される、請求項4に記載の核酸変異体。
【請求項6】
前記核酸変異体のコドンの少なくとも85%は、CTGロイシンコドンである、請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸変異体。
【請求項7】
前記核酸変異体は、野性型FVIIIにおけるTTA、TTG、CTT、CTC又はCTAロイシンコドンから変化したすべてのCTGロイシンコドンを有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸変異体。
【請求項8】
前記核酸変異体は、野性型FVIIIにおいてAAAリジンコドンと対照として1つ以上のAAGリジンコドンを有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸変異体。
【請求項9】
前記核酸変異体は、50-59%、50-56%、50-53%又は45.2-59.2%のGC含有量を有する、請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸変異体。
【請求項10】
前記核酸変異体は、野生型ヒトFVIII核酸又はBドメイン欠損を含む野生型ヒトFVIII核酸に対して少なくとも75%同一である、請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸変異体。
【請求項11】
前記核酸変異体がヒトFVIIIであり、及び/又は、前記野性型FVIII又はBドメイン欠損を含む野性型FVIIIがヒトFVIIIである、請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸変異体。
【請求項12】
前記核酸変異体は配列番号1-7及び9のいずれかで構成される、請求項1に記載の核酸変異体。
【請求項13】
PACE/フーリン切断部位をコードするコドンの1個、2個、3個又は4個すべてが欠損している、請求項1~12のいずれか1項に記載の核酸変異体。
【請求項14】
位置1645-1648からHHQR又はRHQRと示されているPACE/フーリン切断部位をコードするコドンの1個、2個、3個又は4個すべてが欠損している、請求項1~12のいずれか1項に記載の核酸変異体。
【請求項15】
請求項1~14のいずれかの核酸変異体を含む発現ベクター。
【請求項16】
アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、プラスミド及びレンチウイルスベクターからなる群から選択される、請求項15に記載の発現ベクター。
【請求項17】
前記AAVベクターが、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、Rh10、Rh74又はAAV-2i8AAV血清型を含む、請求項16に記載の発現ベクター。
【請求項18】
イントロン、発現制御因子、1つ以上のアデノ随伴ウイルス(AAV)逆方向末端リピート(ITR)、及び/又は、フィラーポリヌクレオチド配列をさらに含む、請求項15に記載の発現ベクター。
【請求項19】
前記イントロンが前記変異体FVIIIの内部若しくは前記変異体FVIIIに隣接しているか、又は、前記発現制御因子が前記変異体FVIIIに作用可能に連結しているか、又は、前記AAV ITRが前記変異体FVIIIの5’末端若しくは3’末端に隣接しているか、又は、前記フィラーポリヌクレオチド配列が前記変異体FVIIIの5’末端又は3’末端に隣接している、請求項18に記載の発現ベクター。
【請求項20】
前記発現制御因子は、構成的制御因子、若しくは、調節可能制御因子、又は、組織特異的発現制御因子、若しくは、プロモーターを含む、請求項18に記載の発現ベクター。
【請求項21】
前記発現制御因子は、肝臓中の発現を与える因子を含む、請求項18に記載の発現ベクター。
【請求項22】
前記発現制御因子はTTRプロモーターか変異体TTRプロモーターを含む、請求項18に記載の発現ベクター。
【請求項23】
前記変異体TTRプロモーターは配列番号8で構成される、請求項22に記載の発現ベクター。
【請求項24】
前記ITRは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、Rh10、Rh74、若しくは、AAV-2i8AAV血清型又はこれらの組み合わせのいずれかの1つ以上のITRを含む、請求項18に記載の発現ベクター。
【請求項25】
請求項1~14のいずれかに記載の核酸変異体又は請求項15~24のいずれかの発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項26】
請求項1~14のいずれかの核酸変異体又は請求項15~24のいずれかの発現ベクターを含むAAV粒子。
【請求項27】
前記AAV粒子が、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、Rh10、Rh74、又は、AAV-2i8のVP1、VP2及びVP3配列の少なくとも1つに対して75%以上の配列同一性を有するVP1、VP2及びVP3キャプシド配列の少なくとも一つを含む、請求項26に記載のAAV粒子。
【請求項28】
前記AAV粒子が、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、Rh10、Rh74及びAAV-2i8 AAV血清型のいずれかから選択されるVP1、VP2及びVP3キャプシド配列の少なくとも1つを含む、請求項26に記載のAAV粒子。
【請求項29】
生物学的適合性を有する担体又は賦形剤中に、請求項1~14のいずれかに記載の核酸変異体、請求項15~24のいずれかに記載の発現ベクター、又は、請求項26~28のいずれかのAAV粒子を含み、空のカプシドAAVを任意に含む、医薬組成物。
【請求項30】
哺乳動物又は哺乳動物細胞へ核酸配列を送達又は移動するための薬剤の製造における
核酸変異体、発現ベクター、又はAAV粒子の使用であって、
前記薬剤は、請求項1~14のいずれかに記載の核酸変異体、請求15~24のいずれかに記載の発現ベクター、又は、請求項26~28のいずれかのAAV粒子を含む、
核酸変異体、発現ベクター、又はAAV粒子の使用。
【請求項31】
第VIII因子を必要とする哺乳動物への送達のための薬剤の製造における発現ベクター、又はAAV粒子の使用であって、前記薬剤は、請求項1~
14のいずれかに記載の核酸変異体、請求項15~24のいずれかに記載の発現ベクター又は請求項26~28のいずれかのAAV粒子を含む、
核酸変異体、発現ベクター、又はAAV粒子の使用。
【請求項32】
前記第VIII因子は、前記哺乳動物の細胞、組織又は器官において発現される請求項30又は31に記載の
核酸変異体、発現ベクター、又はAAV粒子の使用。
【請求項33】
前記哺乳動物の細胞が分泌細胞を含む、請求項30又は31に記載の
核酸変異体、発現ベクター、又はAAV粒子の使用。
【請求項34】
前記哺乳動物の細胞が内分泌細胞又は内皮細胞を含む、請求項30又は31に記載の
核酸変異体、発現ベクター、又はAAV粒子の使用。
【請求項35】
前記哺乳動物の細胞が肝細胞、シヌソイドの内皮細胞、巨核球、血小板細胞又は造血幹細胞を含む、請求項30又は31に記載の
核酸変異体、発現ベクター、又はAAV粒子の使用。
【請求項36】
前記哺乳動物の組織又は器官が肝臓を含む、請求項32に記載の
核酸変異体、発現ベクター、又はAAV粒子の使用。
【請求項37】
前記哺乳動物は、不十分な量の第VIII因子タンパクを生産するか、又は、不完全若しくは異常な第VIII因子タンパクを生産する、請求項30又は31に記載の
核酸変異体、発現ベクター、又はAAV粒子の使用。
【請求項38】
前記哺乳動物には血友病Aを有する、請求項30又は31に記載の
核酸変異体、発現ベクター、又はAAV粒子の使用。
【請求項39】
静脈内に、動脈内に、筋肉内に、皮下に、腔内に、又は、挿管若しくはカテーテルによって送達するための前記薬剤の製造における、請求項1~14のいずれかに記載の核酸変異体、請求項15~24のいずれかに記載の発現ベクター、請求項26~28のいずれかに記載のAAV粒子の使用、又は請求項30~38のいずれかに記載の
核酸変異体、発現ベクター、若しくはAAV粒子の使用。
【請求項40】
前記哺乳動物がヒトである、請求項30又は31に記載の
核酸変異体、発現ベクター、又はAAV粒子の使用。
【請求項41】
配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号9、配列番号10、及び配列番号11のいずれか1つに従う、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
この出願は、2014年8月13日に提出された米国仮特許出願第62/036,936号に対する優先権を主張する。全本、表、配列表及び図面を含む先の出願の全内容は参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、組み換え凝固因子生産の分野、及び、異常止血に関連した医学的疾患の治療に関する。より詳しくは、本発明は、本発明の第VIII因子変異体配列をより効率的にパッケージする、改善された発現カセットを提供する。改善された変異体は、野生型の第VIII因子タンパクを超える増強された活性を示す。
イントロダクション
【0003】
本発明が関係する最先端技術について記述するために、いくつかの刊行物及び特許文献が明細書の全体にわたって引用される。これらの引用のそれぞれは、あたかもすべてが記載されているように参照によって本明細書に組込まれている。
【0004】
血友病は、世界的に5000人の男性に1人存在するX連鎖出血性疾患である。ちょうど平年値の1%以上の凝固因子レベルを増加させることを目指した療法は、重篤な疾病表現型の本質的な改良に関係する。血友病B(HB)のためのAAVを介在した遺伝子導入の最近の治験は、第IX因子(FIX)の治療的レベルの継続した長期発現を示したが、AAVキャプシドに対する抗AAV免疫反応によってAAVベクター用量が限定的であることを実証した。これらのデータは血友病Bに関連するが、すべての血友病の80%はFVIII欠失、血友病A(HA)が原因である。
【0005】
この疾病のための現行の治療は、第VIII因子タンパクの頻繁な注入を必要とするタンパク置換療法である。患者がもはやそのような頻繁なタンパク治療を必要としないように、第VIII因子発現の継続的な治療レベルを達成する即時の必要性が存在する。確かに、連続的な第VIII因子発現は出血症状を防ぎ、タンパクに対する免疫寛容が確立されることを確かにするかもしれない。
【0006】
要約すると、血友病Aのための遺伝子治療は3つの別個の難問を提示する。
(1)ヒトFVIII(hFVIII)の固有特性は、同様のサイズの他のタンパクと比較して発現することが困難である。
(2)FVIII cDNAの大きいサイズ及び配列特異的効果がAAV生産を妨げる再配列と関連している。
(3)重篤な(FVIII<1%)血友病A患者の25~30%において生じる、タンパク療法に呼応した抗FVIII抗体(阻害薬)生成の高い速度。
【0007】
本発明は血友病Aを有する患者の必要性のある患者における治療に役立つ改善された第VIII因子変異体を提供する。
【0008】
本発明に従って、野生型のFVIIIをコードする野生型の核酸とは異なるコドンに最適化された第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体が提供される。そのようなコドンが最適化されたFVIIIをコードする核酸変異体は、Bドメインがない(例えば
図1参照)FVIIIタンパク(例えば、ヒトFVIIIタンパク)のように、任意にBドメインなしで、FVIIIタンパクをコードする。そのようなコドンが最適化され
たFVIIIをコードする核酸変異体は、発現増加を示し、細胞中に移された場合、特別のコドンに最適化された配列(CO/CO3)に対して4~5倍であり(例えば、
図6B参照)、FVIIIタンパク分泌の増大及び従って活性の増大(例えば
図7参照)に結びつく。また、そのようなコドンが最適化されたFVIIIをコードする核酸変異体は、異なるAAVベクターの血清型中により効率的にパッケージされ、AAV血清型を超えてAAVベクターの生産増大に結びつく(例えば、表3-5参照)。
【0009】
驚いたことに、これらの特徴は、野生型のFVIIIをコードする野生型の核酸の発現又はBドメインのない野性型FVIIIの発現と比較して劇的にFVIII発現を増加させ、また、AAVベクター中へのゲノム組込効率を増大し、より高いベクター生産量に結びつく。コドン最適化されたFVIIIコード配列は、AAVゲノム組込後に、野性型FVIII及び他のコドン最適化されたhFVIII導入遺伝子について観察されるFVIII導入遺伝子の完全性に影響を与える再配列事象の減少を示すことができる(例えば、CO/CO3はCO1及びCO2よりも優れている)。さらに、PACEフーリン切断部位において単一のアミノ酸変更又は小さな欠損(1~4個のアミノ酸)を有するコドン最適化されていない及びコドン最適化されたFVIII変異体は、インビボにおいて分泌を増大し、また、FVIIIタンパクの非活性度を増大することができる(非コドン最適化されたものは
図3B、コドン最適化されたものは
図6B)。Bドメインを有する若しくは有しない及び/又は変異したPACEフーリン開裂認識部位を有する若しくは該認識部位がないFVIIIをコードする核酸変異体は、FVIIIの発現を増加させることができ、AAVベクターの生産を増加させることができ、また、より高いレベルのFVIIIの血中濃度及びより少ないFVIIIで止血達成により、遺伝子導入の関係において効果増強を提供し、それによって有益な治療結果のために必要な有効量を減らすことができる。
【0010】
ある実施形態において、野性型FVIII発現と比較した場合、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体は、より大きな発現を示す。別の実施形態では、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体は、Bドメイン欠損を含み、Bドメイン欠損発現を含む野性型FVIIIと比較した場合、より大きな発現を示す。さらなる実施形態において、FVIIIをコードする核酸変異体は、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターのようなウイルスベクター中により効率的にゲノム組込される。
【0011】
さらに別の実施例において、前記核酸変異体によってコードされるFVIIIは、野性型FVIIIと比較した場合又はBドメイン欠損を含む野性型FVIIIと比較した場合(例えば、凝固分析又はFVIIIアッセイ若しくはFVIII欠失モデルにおける出血減少により決定したとき)、より大きい生物活性を示す。
【0012】
さらに別の実施形態において、コドンが最適化されたFVIIIコード核酸変異体は、変異体FVIII又はFVIIIタンパクと呼ばれる、変化したPACEフーリン開裂認識部位を有するFVIIIタンパクをコードする。変化したPACEフーリン開裂認識部位を有するFVIIIタンパクをコードするそのようなコドンが最適化されたFVIII核酸変異体は、分泌及び血液凝固活性(例えば、
図2、
図6及び
図7参照)の増加を示す。特別な態様において、FVIIIをコードする核酸変異体は、FVIIIのPACE/フーリン切断部位をコードするコドンの1個、2個、3個又は4個すべてが置換又は削除されている。そのような態様において、そのようなFVIII核酸変異体によってコードされる変異体FVIIIタンパクは、FVIIIのPACE/フーリン切断部位の1個、2個、3個又は4個すべてが置換又は削除されている。さらなる特別な態様において、位置1645~1648からHHQR又はRHQRとして記載されているPACE/フーリン切断部位をコードするコドンの1個、2個、3個又は4個すべてが、FVIIIをコードする核酸変異体において削除されている。
【0013】
さらなる態様において、FVIIIをコードする核酸変異体は、野性型FVIIIをコードする核酸におけるTTA、TTG、CTT、CTC又はCTAと比較して、CTGに変化した1つ以上のロイシンコドンを有する。さらなる態様において、FVIIIをコードする核酸変異体は、野性型FVIIIをコードする核酸におけるTTA、TTG、CTT、CTC又はCTAのロイシンコドンから変更された2-5個、5-10個、10-20個、20-50個、50-100個、100-250個、250-500個、500-750個又は750-850個のCTGロイシンコドンを有する。またさらなる態様において、FVIIIをコードする核酸変異体は、野性型FVIIIをコードする核酸において、TTA、TTG、CTT、CTC又はCTAのロイシンコドンから変更された85%を超えるCTGロイシンコドンを有する。またさらなる態様において、FVIIIをコードする核酸変異体は、野性型FVIIIをコードする核酸におけるTTA、TTG、CTT、CTC又はCTAのロイシンコドンから変更されたすべてのCTGロイシンコドンを有する。特別な態様において、FVIIIをコードする核酸変異体は、約50-59%、50-56%、又は50-53%のGC含有量を有する。他の態様において、FVIIIをコードする核酸変異体は、野性型FVIIIをコードする核酸におけるAAAリジンコドンを比較して、1つ以上のAAGリジンコドンを有する。
【0014】
またさらなる実施形態において、核酸変異体をコードするFVIIIは、野生型ヒトFVIII核酸又はBドメイン欠損を含む野生型ヒトFVIII核酸に対して少なくとも75%同一である。さらなる特別な態様において、FVIIIをコードする核酸変異体は、野生型ヒトFVIII核酸又はBドメイン欠損を含む野生型ヒトFVIII核酸に対して約75-85%同一(例えば、約75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%又は85%同一)である。
【0015】
特別な態様において、FVIIIをコードする核酸変異体は配列番号1-7及び9のいずれかに記載されている。
【0016】
いくつかの実施形態において、FVIIIをコードする核酸変異体は人間等の哺乳類のものである。人間型を含むそのような哺乳類FVIIIをコードする核酸変異体は、野性型FVIII又はBドメイン欠損を含む野性型FVIIIをベースとしていてもよい。
【0017】
本発明に従ってさらに提供されるのは、本明細書に開示されているFVIIIをコードする核酸変異体を含む発現ベクターである。特定の実施形態において、発現ベクターはアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、レトロウイルスベクター、アデノウイルスベクター、プラスミド又はレンチウイルスベクターを含む。特別な態様において、AAVベクターは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、Rh10、Rh74又はAAV-2i8のAAV血清型を含む。
【0018】
発現ベクターはさらなる成分又は因子を含んでいてもよい。特定の実施形態において、AAVベクター等の発現ベクターは、イントロン、発現制御因子、1つ以上のAAV逆方向末端反復(ITR)(例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、Rh10、Rh74か、AAV-2i8のAAV血清型、又は、これらの組み合わせのいずれか)、及び/又は、フィラーポリヌクレオチド配列をさらに含む。特別な態様において、イントロンがFVIIIをコードする核酸変異体の内部に存在するか若しくはFVIIIをコードする核酸変異体に隣接しているか、及び/又は、発現制御因子がFVIIIをコードする核酸変異体に作用可能に連結しているか、及び/又は、AAVITRがFVIIIをコードする核酸変異体の5’末端又は3’末端に隣接しているか、及び/又は、フィラーポリヌクレオチド配列がFVIIIをコードする核酸変異体の5’末端又は3’末端に隣接してい
る。
【0019】
特別な態様において、発現制御因子は、構成的な若しくは調節可能な制御因子、又は、組織特異的な発現制御因子、又は、プロモーターを含む。さらなる特別な態様において、発現制御因子は、肝臓における発現を与える因子を含む。さらなる特別な態様において、発現制御因子は、配列番号8等の、TTRプロモーター又は変異体TTRプロモーターを含む。
【0020】
本発明に従ってさらに提供されるのは、本明細書に開示されている核酸変異体によってコードされるFVIIIを発現するホスト細胞である。特定の実施形態において、宿主細胞は、FVIIIをコードする核酸変異体又はFVIIIをコードする核酸変異体を含む発現ベクターを含む。特別な態様において、そのような宿主細胞は、核酸変異体によってコードされるFVIIIタンパクを生産し、生産されるFVIIIタンパクが回収される。細胞によって生産されるそのようなFVIIIタンパクは、任意に分離及び/又は精製されて、本明細書に開示されている被検体に投与することができる。
【0021】
本発明に従ってさらに提供されるのは、FVIIIをコードする核酸変異体を含む発現ベクター、又は、FVIIIをコードする核酸変異体を含むウイルスベクターである。特定の実施形態において、ウイルスベクターはAAVベクターを含む。特別な態様において、AAVベクターは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、Rh10、Rh74、又は、AAV-2i8VP1、VP2及び/若しくはVP3配列に対して75%以上の配列同一性(例えば、80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%、99.6%、99.7%、99.8%等)を有するVP1、VP2又はVP3キャプシド配列を含む。さらなる特別な態様において、AAVベクターは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、Rh10、Rh74及びAAV-2i8のAAV血清型のいずれかから選択されるVP1、VP2及び/又はVP3キャプシド配列を含む。
【0022】
本発明に従ってさらに提供されるのは、本明細書に記載されているFVIIIをコードする核酸変異体を含む組成物である。特定の実施形態において、医薬組成物は、生物学的適合性を有する担体又は賦形剤の中に、発現ベクター又はウイルス又はAAVベクターを含む。そのような医薬組成物は、任意に空のカプシドAAVを含む(例えば、FVIIIをコードする核酸変異体を含むベクターゲノムがない)。さらなる特別な実施形態において、FVIIIをコードする核酸変異体、発現ベクター又はウイルス又はAAVベクターは、リポソーム中で入っているか、又は、リン脂質又はミセルと混合されている。
【0023】
本発明に従ってさらに提供されるのは、哺乳動物又は哺乳動物細胞へFVIIIをコードする核酸変異体を送達又は移動する方法である。ある実施形態において、1つの方法は、FVIIIをコードする核酸変異体、FVIIIをコードする核酸変異体を含む発現ベクター、又は、FVIIIをコードする核酸変異体を含むウイルス若しくはAAVベクターを哺乳動物又は哺乳動物の細胞に投与又は接触させるステップを含み、それによって哺乳動物又は哺乳動物の細胞へ核酸配列を送達又は移動する。そのような方法は、培養中の哺乳動物細胞又は被検体(例えば患者)の中にFVIIIをコードする核酸変異体を導入する。
【0024】
本発明の方法は、第VIII因子を必要とするヒト等の哺乳類被検体(例えば患者)を治療するステップをさらに含む(ここでいうヒトは不十分な量の第VIII因子タンパク又は不完全な若しくは異常な第VIII因子タンパクを生産する)。1つの実施形態にお
いて、第VIII因子を必要とする哺乳動物を治療する方法は:FVIIIをコードする核酸変異体、FVIIIをコードする核酸変異体を含む発現ベクター、又は、FVIIIをコードする核酸変異体を含むウイルス若しくはAAVのベクターを提供するステップと;FVIIIをコードする核酸変異体によってコードされる第VIII因子が哺乳類の被検体中で発現されるように、FVIIIをコードする核酸変異体、FVIIIをコードする核酸変異体を含む発現ベクター、又は、FVIIIをコードする核酸変異体を含むウイルス若しくはAAVのベクターの一定量を哺乳類被検体に投与するステップを含む。
【0025】
別の実施形態において、必要のある患者(例えば、その患者は不十分な量の第VIII因子タンパク、又は不完全な若しくは異常な第VIII因子タンパクを生産する)における止血関連疾患の治療のための方法は、生物学的に許容可能な担体中の治療上有効な量の、FVIIIをコードする核酸変異体、FVIIIをコードする核酸変異体を含む発現ベクター、又は、FVIIIをコードする核酸変異体を含むウイルス若しくはAAVのベクターを患者に投与するステップを含む。
【0026】
本発明の方法の特別な態様において、第VIII因子が哺乳動物に対して有益な又は治療的な効果を有するレベルで発現されるか、及び/又は、第VIII因子が哺乳動物の細胞、組織又は器官において発現される。そのような態様は、肝臓等の組織又は器官の中へのFVIIIをコードする核酸変異体の導入を含む。そのような態様は、FVIIIをコードする核酸変異体の分泌細胞中への導入を含む。そのような態様は、内分泌細胞又は内皮細胞の中へのFVIIIをコードする核酸変異体の導入を含む。そのような態様は、肝細胞、シヌソイド内皮細胞、巨核球、血小板細胞又は造血幹細胞の中へのFVIIIをコードする核酸変異体の導入をさらに含む。
【0027】
FVIIIをコードする核酸変異体、FVIIIをコードする核酸変異体を含む発現ベクター、又は、FVIIIをコードする核酸変異体を含むウイルス若しくはAAVのベクターを投与(例えば、送達)するための候補被検体(例えば患者)及び哺乳動物(例えばヒト)には、血友病A、フォン・ヴィレブランド病及び外傷関連出血、損傷、血栓症、血小板減少症、脳卒中、凝血異常、汎発性血管内凝固症候群(DIC)、又は、過剰抗凝固療法疾患を有する又はそのリスクがあるものが含まれる。
【0028】
FVIIIをコードする核酸変異体、FVIIIをコードする核酸変異体を含む発現ベクター、又は、FVIIIをコードする核酸変異体を含むウイルス若しくはAAVのベクターを投与(例えば送達)するための候補被検体(例えば患者)及び哺乳動物(例えばヒト)には、AAV抗体に対して血清反応陰性のもの又はAAV抗体を発達させる若しくはそのリスクのあるものが含まれる。そのような被検体(例えば患者)及び哺乳動物(例えばヒト)は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV-Rh10又はAAV-Rh74の血清型に対して血清反応陰性又は血清反応陽性であってもよい。
【0029】
したがって、本発明の方法は、哺乳動物又は患者に対して空のカプシドAAVを投与するステップをさらに含む。特定の実施形態において、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV-12、AAV-Rh10及び/又はAAV-Rh74の血清型の空のカプシドは、哺乳動物又は患者にさらに投与される。
【0030】
本発明による投与(例えば送達)の方法は、エクスビボ又はインビボの接触又は送達のあらゆる様式を含む。特定の実施形態において、投与(例えば送達)は、静脈内、動脈内、筋肉内、皮下、窩内、挿管、又は、カテーテル経由である。
【0031】
本発明は、変異体の投与を評価して変異体の免疫原性を監視するために、ヒトFVIIIに対して耐性のある小さいモデル動物モデル及び大きい動物モデルにおいて、改善されたFVIII変異体をテストするための方法を提供する。HBイヌモデルは、ヒトFIX遺伝子治療のために必要な有効量を予測するのに優れている。さらに、このモデルの使用は、そのような変異体に対する免疫反応を発達させる傾向がある抗hFVIII抗体産生応答の証拠がなくても、hFVIII-BDDを用いたタンパク置換療法を現在受けているヒトの評価を可能にする環境を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】
図1は、第VIII因子のタンパク分解的開裂を示す。FVIIIは、3つのAドメイン(A1、A2及びA3)、2つのCドメイン(C1及びC2)、及び、FVIII機能には重要でない遺伝子のエクソン14によってコードされる巨大なBドメインからなるドメイン構造を有する。FVIIIは、因子IXaによって触媒される反応において、因子Xの因子Xaへの活性化において補因子として機能する。FVIIIは、フォンビルブラント因子(vWF)によって循環中に安定化されるFVIII重鎖とFVIII軽鎖で構成されるヘテロダイマーとして分泌される。トロンビン開裂時に、FVIIIは活性化されたヘテロ三量体を形成する。
【0033】
【
図2】
図2はコドン最適化された第VIII因子のAAV送達後の第VIII因子の発現を示す。コドン最適化されたヒト因子VIII遺伝子(CO)は、アデノ随伴ウイルスベクター血清型8に入れて血友病A/CD4ノックアウトマウスに届けられた。1×10
11ベクター・ゲノム(vg)/1匹のhFVIII-SQ(野性型第VIII因子cDNA)、TTR-hFVIII-SQ-CO、TTRmut-hFVIII-SQ-CO又はTTRmut-hFVIII-SQ-CO-delP/Fがマウスに届けられた。循環中の第VIII因子タンパクレベルを決定するために、ベクター投与後2週、4週、8週及び12週に回収した血漿に対してELISAを行った。
【0034】
【
図3A】
図3Aは非コドン最適化AAV-hFVIII構築物を示している。AAV-hFVIIIベクターは、野性型Bドメインが削除された(BDD)ヒト因子VIII cDNAを有する。エンハンサー/プロモーター因子は、ヒトapolタンパクExxC-1遺伝子座の肝臓制御領域の短縮バージョンを有する、最小の肝臓制御領域-ヒトα-1抗トリプシンエンハンサー/プロモーター(HCR-hAAT)である(Nathwaniら、2006年、Sabatinoら、2011)。65塩基対のSV40イントロン及び134塩基対のSV40ポリアデニル化も含まれている。これらの構築物の間におけるただ1つの違いは、1つが野性型hFVIII-BDDを利用し(トップ構築物)、他のものがPACEフーリン欠損変異体を有する野性型hFVIII-BDDを利用する(ボトム構築物)ということである。すべての5つのP/Fの欠損変異体(表1)がこの発現カセットの中に導入された。
【0035】
【
図3B】
図3BはhFVIII PACEフーリン欠損変異体のAAV8送達後のFVIII発現を示す。AAV(5x10
11ベクターゲノム/マウス)が血友病A/CD4ノックアウト(免疫不全)マウスに届けられた。AAV投与後12週を通した血漿中hFVIII発現(抗原及び活性)をフォローした。*=p<0.05
【0036】
【
図4A】
図4Aは、ヒト野生型構築物及びコドン最適化FVIII導入遺伝子構築物を示す。TTRプロモーターは、コドン最適化されたFVIIIを発現させる。SQ、接合にS743及びQ1638を有するBドメイン欠失型;ITR、AAVベクター中への組換え遺伝子のゲノム組込のために必要な逆方向末端反復配列である。
【0037】
【
図4B】
図4Bは、hFVIIIのコドン最適化がより高い発現レベルに結びつくことを示す。AAVベクター投与後4週及び8週のCO1 FVIII、CO2 FVIII及び野生型FVIII AAVによって届けられるFVIII発現及び活性レベルの比較である。
【0038】
【
図4C】
図4Cは、hFVIIIのコドン最適化がより高い発現レベルに結びつくことを示す。AAVベクター投与後4週及び8週のCO1 FVIII、CO3/CO FVIII、及び、野生型のFVIII AAVによって届けられるFVIII発現及び活性レベルの比較である。
【0039】
【
図5A】
図5AはCO3のAAV送達後のFVIII発現を示す。TTRプロモーター及びFVIII-CO3を有するTTR変異体(TTRm)プロモーターの比較。PACEフーリン欠損デルタ4を有するTTR変異体プロモーター(delP/F)がCO3中に導入された。
【0040】
【
図5B】
図5Bは、TTR変異体プロモーターがAAV送達後にFVIII-CO3の発現が増加する結果となったことを示すデータを示す。
【0041】
【
図6A】
図6AはヒトFVIII導入遺伝子構築を示す。遺伝子組換構成物は、変更されたトランスチレチン・プロモータ(TTRm)、合成イントロン(Intron)及びポリアデニル化シグナル(Poly A)を利用する。因子VIII組換遺伝子は、野性型のBドメインが削除されたヒト因子VIII cDNA(WT FVIII)、又は、Bドメインが削除されたコドン最適化ヒト因子VIII cDNA(CO FVIII)である。PACEフーリン欠損変異体デルタ3又はデルタ4はhFVIII導入遺伝子中に導入された。デルタ3、PACEフーリン開裂認識部位の3つの残基(アミノ酸1645-1647)の欠損。デルタ4、PACEフーリン開裂認識部位の4つの残基(アミノ酸1645-1648)の欠損。SQ、接合においてS743とQ1638を有するBドメイン欠失型;ITR、AAVベクター中への導入遺伝子のゲノム組込のために必要な逆方向末端反復配列。
【0042】
【
図6B】
図6Bは、野性型FVIII構成物及びコドン最適化FVIII構成物のAAV送達後の第VIII因子発現を示す。hFVIII抗原量は、ヒトFVIII特異的ELISA(Affinity Biologicals)によって測定された。コアテスト分析(Coatest Assay)によって測定したFVIII活性は、FVIII抗原量と相関していた。これらのデータは、2週及び4週の時点でTTRmut-hFVIII-wtSQと比較した倍数差として示されている。
【0043】
【
図7】
図7は、野性型hFVIII構成物及びコドン最適化されたhFVIII構成物のAAV送達後のマウスのインビボにおける止血チャレンジを示す。ベクター投与(1x10
11ベクターゲノム/マウス)後6週で、AAV-hFVIII構築で治療されたマウスを、テイル・クリップ・アッセイ(Ivanciu Lら、Nature Biotech 2011, 29(11):1028-1033)を使用して試験した。マウスはイソフルランで麻酔され、その尻尾は37℃に予熱され、その後に3mmの直径で尻尾を切断した。血液は37℃の14mlの食塩水に10分間回収された。全失血(μl)は、赤血球溶血後の575nmでの吸光度測定によって総ヘモグロビンを測定することによって測定された。AAV-hFVIII構成物で治療された血友病Aマウスの失血は、治療していない血友病Aマウス及び野性型マウスからの失血と比較された。
【発明の概要】
【0044】
以前の報告は、イヌのFVIII(cFVIII)のAAV肝臓遺伝子治療が、投薬を受けていない血友病AのイヌにおけるFVIIIの治療レベルの長期的な発現に帰着する
ことを示した(Sabatinoら、Mol Ther 19、442-449、2011)。また、この戦略は、先在する無効化するcFVIII抗体を有する血友病AイヌにおいてcFVIIIに対する阻害因子を根絶した(Finn, J.D.ら、Blood
116、5842-5848、2010)。これらのデータは、AAV-FVIIIが疾病表現型を著しく改善し、FVIII阻害因子を除去することができることを実証する。興味深いことには、cFVIIIはヒトFVIII(hFVIII)より本質的に安定しており、生物活性が増大する結果となる(Sabatino, D.Eら、Blood
114、4562-4565、2009)。したがって、cFVIIIのAAV容量は、hFVIIIの治療容量を予測しない。これは、両方の種において同様の生物活性を有し、人間における治療的AAV用量を予測した第IX因子と対照的である。顕著に、血友病イヌモデルは、血友病Bのための肝臓及び筋肉の試みにおける導入遺伝子に対する効能及び免疫反応の両方の優れた予測因子であった。
【0045】
cFVIIIの機能を高めるための生化学基盤を理解するために、我々は、hFVIIIを含む他のすべての種と比較して、cFVIIIにおいて独特である、FVIII中のPACEフーリン開裂認識部位を同定した。hFVIIIにおけるこの部位での単一のアミノ酸変更の導入は、hFVIIIにより高い安定性及びより高い生物活性を与える(Siner,J.I.ら、Blood121、4396-4403、2013年)。
【0046】
本明細書に開示されているのは、野生型のFVIIIをコードする核酸とは異なる、ヒトFVIIIをコードする核酸変異体である。ヒトFVIIIをコードする核酸変異体は、細胞及び/又は動物において増加したレベルで発現され、次にはインビボにおいて増加したFVIIIタンパクレベルを提供することができる。さらに本明細書に開示されているのは、異なる血清型を通してAAVによってより効率的にゲノム組込することができるヒトFVIIIをコードする核酸変異体である。さらに本明細書に開示されているのは、インビトロ及び/又はインビボにおいてより高い安定性及び/又は生物活性を有するヒトFVIIIタンパク変異体をコードする核酸変異体である。
【0047】
またさらに本明細書に開示されているのは、血友病Aの動物モデルにおけるヒトFVIIIのいくつかの変異体のAAV送達の効能及び安全性を示すデータである。特に、例えば、細胞内プロテアーゼ開裂認識部位中の欠損を有する又は有しないヒトFVIIIをコードするコドン最適化された核酸は下記の1つ以上を示す。
1)細胞及び/又は動物における発現増加
2)活性増大(例えば、増加した凝固によって反映される)
3)安定性の増大
4)現在用いられているBドメインに関する免疫原性の明白な増加なしで、在来のhFVIIIより低いAAV用量で治療効果を達成する、FVIIIを削除した、構築する。
【0048】
用語「ポリヌクレオチド」及び用語「核酸」は、オリゴヌクレオチド、デオキシリボ核酸(DNA)及びリボ核酸(RNA)を含む、核酸のすべての形態を表すために本明細書において交換可能に使用されている。ポリヌクレオチドは、ゲノムDNA、cDNA及びアンチセンスDNA、並びに、結合された又は結合されていないmRNA、rRNA、tRNA、及び、阻害的DNA又はRNA(RNAi、例えば、小さい又は短いヘアピン(sh)RNA、マイクロRNA(miRNA)、小さい又は短い干渉(si)RNA、トランススプライシングRNA、アンチセンスRNA)を含む。ポリヌクレオチドは、天然のポリヌクレオチド、合成のポリヌクレオチド、意図的に修飾された又は変更されたポリヌクレオチド(例えば、変異体核酸)を含む。ポリヌクレオチドは、単鎖、二重鎖又は三重鎖、線状又は環状であってもよく、任意の長さであってもよい。ポリヌクレオチドについて議論する際に、特定のポリヌクレオチドの配列又は構造は、5’末端から3’末端の方向で配列を与える慣例に従って本明細書に記載されることができる。
【0049】
本明細書で使用されているように、用語「修飾する」(modify)又は「変異体」(variant)並びにこれらの文法的変形は、核酸、ポリペプチド又はそれらの部分配列が参照配列から逸脱していることを意味する。したがって、修飾された配列及び変異体配列は、参照配列と実質的に同じ、より大きい、又は、より少ない発現、活性又は機能を有していてもよいが、少なくとも参照配列の部分的な活性又は機能を保持していてもよい。修飾又は変異体の特別な例は、FVIIIをコードするコドン最適化された核酸配列である。
【0050】
「核酸」又は「ポリヌクレオチド」変異体は、野生型のものと比較して遺伝子が組み替えられた配列を指す。配列は、コードされるタンパク配列を変更せずに遺伝子組み換えされていてもよい。あるいは、配列は、変異体タンパクをコードするように遺伝子組み換えされていてもよい。核酸又はポリヌクレオチドの変異体は、野生型タンパク配列等の参照配列に対して少なくとも部分的な配列同一性を保持するタンパクをコードするようにコドン修飾された組み合わせ配列、及び、変異体タンパクをコードするようにコドン修飾された組み合わせ配列を指すことができる。例えば、そのような核酸変異体のいくつかのコドンは、それによってコードされるタンパク(FVIII)のアミノ酸を変更せずに、変更されるであろう。また、核酸変異体のいくつかのコドンは変更され、次にはそれによってコードされるタンパク(FVIII)のアミノ酸を変更するであろう。
【0051】
用語「変異体因子VIII(FVIII)」は、未修飾の野生型FVIII又はFVIII-BDDと比較した場合にコードされるタンパクの発現が増加するように遺伝子的に変更されたFVIIIを指す。そのような変異体は、「VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体」と呼ぶことができる。TTRmut-hFVIII-SQ-CO delP/F発現カセットは、野生型hFVIIIを作動させるHCR/hAATプロモーターと比較して、少なくとも30倍の増加を達成した(
図2)。そのようなFVIII修飾の特別な例は、非コドン最適化野生型FVIII又はFVIII-BDDと比較して、増加した発現を示し、かつ、AAVベクター中へのゲノム組込効率を増加させた変異体をコードするコドン最適化FVIIIであり、コードされるFVIIIタンパクにアミノ酸変更を結果的にもたらす核酸への修飾なしでそのようにする。発現を比較する場合、変異体FVIIIタンパクがBドメインを保持していれば、それを野生型のFVIII発現と比較することが適切であり、また、変異体FVIIIタンパクがBドメイン欠損を有していれば、さらにBドメイン欠損を有する野生型FVIIIの発現と比較するのが適切である。
【0052】
「変異体因子VIII(FVIII)」は、修飾されたタンパクが野生型FVIIIと比較して変化したアミノ酸を有し、かつ、そのタンパクが野生型のFVIIIと比較して活性及び/又は安定の増加を示すように、修飾されたFVIIIタンパクを意味する場合がある。そのような特別なFVIIIタンパク修飾の例は、本明細書において変異体FVIIIタンパクと呼ばれている、FVIIIタンパク中のPACEフーリン開裂認識部位変異、欠損又は置換に結びつく遺伝子修飾である。活性及び/又は安定を比較する場合、変異体FVIIIタンパクがBドメインを保持していれば、それを野生型FVIIIと比較することが適切であり、また、変異体FVIIIタンパクがBドメイン欠損を有していれば、それをBドメイン欠損を有する野生型FVIIIと比較するのが適切である。
【0053】
本明細書に記載されているヌクレオチド配列は、GenBankから容易に入手可能である。ヒトFVIIIについては、アセッションNo.:NG-011403.1を参照されたい。イヌFVIIIについては、アセッションNo.:NM-001003212-1を参照されたい。FVIII-BDD、hFVIII-BDD、cFVIII-BDD等は、Bドメインを欠くFVIII変異体を指す(例えば、
図1参照)。
【0054】
「核酸」配列又は「ポリヌクレオチド」配列によってコードされる「ポリペプチド」、「タンパク」及び「ペプチド」は、天然の野生型タンパクと同様な完全長の生来の(FVIII)配列と、機能的な部分配列、修飾された形態又は配列変異体であって、その配列、修飾された形態又は変異体が生来の完全長のタンパクのある程度の機能性を保持しているものとを含む。例えば、FVIIIタンパクは、本明細書に開示されているBドメイン欠損を有して、凝固機能を保持することができる。本発明の方法及び使用において、前記核酸配列によってコードされるそのようなポリペプチド、タンパク及びペプチドは、不完全である内因性タンパクと同一であるか、又は、それらの発現が治療される哺乳動物において不十分であるか若しくは不足していてもよいが、そのようである必要はない。
【0055】
修飾の非制限的な例は、1個以上(例えば、1-3、3-5、5-10、10-15、15-20、20-25、25-30、30-40、40-50、50-100、100-150、150-200、200-250の、250-500、500-750又は750-850個以上のヌクレオチド又は残基)のヌクレオチド又はアミノ酸の置換を含む。核酸修飾の一例は、例えば、CTGではないロイシンコドンをCTGに修飾すること、又は、AAGではないリジンコドンをAAGに修飾することを目的としたコドン最適化である。核酸コドン最適化修飾の他の例は、GC含有量を増加させることである。特別な態様において、ヒトFVIIIタンパクをコードする変異体核酸配列は、ヒト因子FVIIIをコードする生来の配列より1~5%多いGC含有量(例えば、1%、2%、3%、4%又は5%より多くのGC含有量)を有するか;又は、ヒト因子FVIIIをコードする生来の(野生型)配列より5-10%多いGC含有量(例えば、5%、6%、7%、8%、9%又は10%多いGC含有量)を有するか;又は、ヒト因子FVIIIをコードする生来の(野生型)配列より10-15%多いGC含有量(例えば、10%、11%、12%、13%、14%又は15%多いGC含有量)を有する。
【0056】
アミノ酸修飾の一例は、保存アミノ酸置換、又は、参照配列(例えば、FVIII)の欠損(例えば、部分配列若しくはフラグメント、又は、PACE/フーリン切断部位の欠損)である。特定の実施形態において、修飾された配列又は変異体配列は、修飾されていない配列の機能又は活性の少なくとも一部を保持する。
【0057】
FVIII核酸の他の哺乳類形態および本明細書に開示されているFVIIIタンパクを含む、タンパクをコードする核酸のすべての哺乳類形態及び非ほ乳類形態は、公知であるかないかに拘わらず、明示的に含まれている。従って、本発明は、非哺乳動物、ヒト以外の哺乳動物、及び、ヒトに由来する遺伝子及びタンパクであって、本明細書に記載されているFVIII(例えば、ヒト)遺伝子及びタンパクと実質的に同様の態様で機能する遺伝子及びタンパクを含む。
【0058】
用語「ベクター」は、核酸の挿入又は合体によって操作することができる小さな担体核酸分子、プラスミド、ウイルス(例えば、AAVベクター)又は他の媒介体を指す。そのようなベクターは、ポリヌクレオチドを細胞中に導入/移動し、細胞中に挿入されたポリヌクレオチドを転写又は翻訳するための、遺伝子操作(つまり「クローニングベクター」)に使用することができる。「発現ベクター」は、宿主細胞における発現に必要とされる必須制御領域を有する遺伝子又は核酸配列を含む特殊なベクターである。ベクター核酸配列は、一般に、少なくとも、細胞中での増殖のための複製開始点と、任意に、異種起源のポリヌクレオチド配列、発現制御因子(例えばプロモーター、エンハンサー)、イントロン、ITR(s)、選択可能なマーカー(例えば、抗生物質耐性)、ポリアデニル化シグナル等の付加因子とを含む。
【0059】
ウイルスベクターは、ウイルスゲノムを含む1つ以上の核酸因子に由来するか又は該核
酸因子をベースとする。特定のウイルスベクターは、レンチウイルス、偽型レンチウイルス、及び、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター等のパーボウイルスベクターを含む。さらに提供されるのは、変異体FVIIIポリペプチドをコードする核酸配列を含むベクターである。
【0060】
用語「組み換え体」は、例えば、レンチウイルス又はパーボウイルス(例えば、AAV)ベクター等の組み換え型ウイルスのように、ベクターの修飾語として、並びに、組み換え型のポリヌクレオチド及びポリペプチドのように、配列の修飾語として、自然界では通常生じない態様で構成が操作されていること(つまり、遺伝子操作されたこと)を意味する。AAVベクター等の組換えベクターの特別な例は、野生型ウイルス(例えば、AAV)のゲノム中に通常は存在しないポリヌクレオチドがウイルスゲノム中に挿入されたものであろう。組み換え型ポリヌクレオチドの一例は、FVIIIタンパクをコードする核酸(例えば、遺伝子)がベクター中にクローンされたものであり、5’及び3’、並びに/又は、遺伝子がウイルス(例えばAAV)ゲノム中で通常関連しているイントロン領域の有無に拘わらない。用語「組み換え型」は、本明細書中において常にウイルス及びAAVベクター等のベクター並びにポリヌクレオチド等の配列に関して使用されるものではないが、ポリヌクレオチドを含む組み換え型形態は、いかなるそのような省略に拘わらず明示的に含まれる。
【0061】
組み換え型のウイルス「ベクター」又は「AAVベクター」は、ウイルス(例えばAAV)から野性型ゲノムを取り除くために分子法を使用すること、及び、FVIIIをコードする核酸変異体配列等の非生来核酸で置換することによって、AAV等のウイルスの野性型ゲノムに由来する。AAVについては、典型的には、AAVゲノムの逆方向末端反復(ITR)配列の1つ又は両方が、AAVベクター中に保持されている。ウイルス(例えばAAV)ゲノムの核酸と比較して、ウイルスゲノムのすべて又は一部が、FVIIIをコードする核酸変異体配列等のような非生来の配列で置換されているので、「組み換え型」のウイルスベクター(例えばAAV)は、ウイルス(例えばAAV)のゲノムとは区別される。従って、非生来の配列の組込は、ウイルスベクター(例えばAAV)を「組み換え型」のベクターとして定義される。AAVの場合には「rAAVベクター」と称することができる。
【0062】
組み換え型ベクター(例えば、レンチウイルス、パーボウイルス、AAV)配列は、ゲノム組込されてもよく、その後のエクスビボ、インビトロ又はインビボにおける細胞の感染(トランスダクション)のための「粒子」と本明細書中において呼ばれる。組み換え型ベクター配列がカプシドで包まれ又はAAV粒子中にゲノム組込される場合、その粒子を「rAAV」と称してもよい。そのような粒子は、ベクターゲノムをキャプシドで包み又は包装するタンパクを含む。特別な例には、ウイルスエンベロープタンパクが含まれ、AAVの場合、カプシドタンパクが含まれる。
【0063】
ベクター「ゲノム」は、究極的にはゲノム組込されて又はキャプシドに包まれてウイルス(例えばAAV)粒子を形成する組み換え型プラスミド配列の一部を指す。組み換え型のベクターを構築又は製造するために組み換え型のプラスミドが使用される場合、ベクターゲノムは、組み換え型のプラスミドのベクターゲノム配列に相当しない「プラスミド」の一部を含まない。組み換え型プラスミドのこの非ベクターゲノム部分は、「プラスミドバックボーン」とも呼ばれ、増殖及び組み替えウイルス生産に必要とされるが、それ自体がウイルス(例えばAAV)粒子中にゲノム組込又はキャプシド包装されないプロセスである、プラスミドのクローニング及び増幅にとって重要である。従って、ベクター「ゲノム」は、ウイルス(例えばAAV)によってゲノム組込される又はキャプシドに包まれる核酸を指す。
【0064】
「導入遺伝子」は、細胞又は生命体の中へ導入された又は意図されている核酸を便宜的に表すために本明細書中で使用されている。導入遺伝子は、ポリペプチド又はタンパク(例えば、第VIII因子)をコードする遺伝子等のような、あらゆる核酸を含む。
【0065】
遺伝子組み換えがある細胞では、遺伝子組み換えは、細胞のAAV、「トランスダクション」又は「トランスフェクション」のようなベクター経由で導入された/移動された。用語「形質導入する」及び用語「トランスフェクトする」は、細胞又は宿主生物中に核酸のような分子を導入することを指す。導入遺伝子は、受容細胞のゲノム核酸に統合されてもよいし、統合されなくてもよい。導入された核酸が受容細胞又は生命体の核酸(ゲノムDNA)中に統合された場合、導入された核酸は、その細胞又は生命体中に安定的に保持され、子孫細胞若しくは生命体にさらに継承されるか又はその受容細胞若しくは生命体の子孫となる細胞若しくは生命体に遺伝される。最後に、導入された核酸は、受容細胞又は宿主生物において染色体外に又は単に一時的に存在してもよい。
【0066】
「形質導入された細胞」は導入遺伝子が導入された細胞である。従って、「形質導入された」細胞(例えば、哺乳動物中の、細胞又は組織又は器官細胞等)は、細胞中への外因性分子(例えば、核酸(例えば、導入遺伝子))の組み込み後の細胞における遺伝的変更を意味する。従って、「形質導入された」細胞は、外因性の核酸が導入された細胞又はその子孫細胞である。その細胞を増殖させて、導入されたタンパクを発現させ又は核酸を転写させることができる。遺伝子治療の用途及び方法については、形質導入細胞が被検体中に存在していてもよい。
【0067】
「発現制御因子」は、作用可能に連結された核酸の発現に影響を与える核酸配列を指す。プロモーター及びエンハンサー等の本明細書に記載されている発現制御因子を含む制御因子、並びに、AAVベクターを含むベクター配列は、1つ以上の「発現制御因子」を含んでいてもよい。典型的には、そのような因子は適切な異種起源のポリヌクレオチド転写及び適切な翻訳を促進するために含まれている(例えば、プロモーター、エンハンサー、イントロンのスプライシングシグナル、mRNAのインフレーム翻訳を可能にする遺伝子の正確なリーディングフレームのメンテナンス、及び、停止コドン等)。そのような因子は、典型的にはシスで作用し、「シス作用」因子と呼ばれるが、トランスで作用することもできる。
【0068】
発現制御は、転写、翻訳、スプライシング、メッセージ安定性等のレベルで達成することができる。典型的には、転写を調整する発現制御因子は、転写される核酸の5’末端の近く(つまり「上流に」)に並置される。発現制御因子は、転写配列の3’端末に(つまり、「下流である」)又は転写物(例えば、イントロン中)中に位置していてもよい。発現制御因子は、転写配列に隣接していてもよいし、又は、転写配列から距離(例えば、そのポリヌクレオチドから1~10個、10~25個、25~50個、50~100個、100~500個、又は、それより多いヌクレオチド)があってもよく、相当な距離があってもよい。しかし、AAVベクター等の特定のベクターの長さ制約のために、発現制御因子は転写される核酸から典型的には1~1000個の範囲内のヌクレオチド内に存在するであろう。
【0069】
機能的に、作用可能に連結した核酸の発現は、その因子が核酸の転写および適切に転写物の翻訳を調整するように、その因子(例えば、プロモーター)によって少なくとも部分的に制御可能である。発現制御因子の具体例は、プロモーターであり、通常は転写配列(例えば、核酸変異体をコードする第VIII因子)(FVIII)の5’に位置する。プロモーターは、典型的には、プロモーターが存在しない場合に発現される量と比較して、作用可能に連結した核酸からの発現量を増加させる。
【0070】
本明細書で使用されているように、「エンハンサー」は、異種起源のポリヌクレオチドに隣接して位置する配列を指すことができる。エンハンサー因子は、典型的にはプロモーター因子の上流に位置するが、そうでなくても機能し、配列(例えば、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体)の下流又は当該配列中に位置していてもよい。従って、エンハンサーは、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体の上流又は下流の100塩基対、200塩基対又は300以上の塩基対の位置に存在していてもよい。エンハンサー因子は、典型的には、プロモーター因子によって与えられる発現を超えて、作用可能に連結した核酸の発現量を増加させる。
【0071】
発現構築物は、特定の細胞種又は組織種において発現させるように機能する制御因子を含んでいてもよい。発現制御因子(例えば、プロモーター)は、本明細書中において「組織特異的発現制御因子/プロモーター」と称され、特定の組織種又は細胞種において活性なものを含む。組織特異的発現制御因子は、典型的には、特定の細胞又は組織(例えば肝臓)において活性である。発現制御因子は、転写活性化因子タンパク、又は、特定の細胞種、組織種若しくは器官種に対してユニークである転写の他のレギュレータによって認識されるので、典型的には特定の細胞、組織又は器官において活性である。そのような制御因子は、当業界者に公知である(例えば、Sambrookら、(1989)及びAusubelら(1992)参照)。
【0072】
本発明の発現構築物中への組織特異的制御因子の組み込みは、変異体FVIII又はその機能性フラグメントの発現のための少なくとも部分的な組織指向性を与える。肝臓において活性なプロモーターの例は、特に、TTRプロモーター、ヒトアルファ1抗トリプシン(hAAT)プロモーター;アルブミン、Miyatakeら、J. Virol.,
71:5124-32(1997);B型肝炎ウイルス・コア・プロモーター、Sandigら、Gene Ther. 3:1002-9(1996);アルファフェトプロテイン(AFP)、Arbuthnotら、Hum. Gene. Ther., 7:1503-14(1996)である。肝臓において活性なエンハンサーの一例は、アポリポタンパクE(apoE)HCR-1及びHCR-2(Allanら、J. Biol.
Chem、272:29113-19(1997))である。
【0073】
発現制御因子は、さらに多くの異なる細胞種においてポリヌクレオチドを発現させることができる、どこにでも存在する又は広域に存在するプロモーター/エンハンサーを含む。そのような因子は、限定されるものではないが、サイトメガロウィルス(CMV)即時初期プロモーター/エンハンサー配列、ラウス肉腫ウイルス(RSV)プロモーター/エンハンサー配列及び、様々な哺乳動物細胞種において活性なその他のウイルスのプロモーター/エンハンサー、又は、天然には存在しない合成因子(例えば、Boshartら、Cell, 41:521-530(1985)参照)、SV40プロモーター、ジヒドロ葉還元酵素プロモーター、細胞質β-アクチンプロモーター、及び、ホスフォグリセロールキナーゼ(PGK)プロモーターを含む。
【0074】
発現制御因子は、制御可能な態様で発現を与えることもできる。すなわち、シグナル又は刺激は、作用可能に連結した異種起源のポリヌクレオチドの発現を増加又は減少させる。シグナル又は刺激に応答して作用可能に連結されたポリヌクレオチドの発現を増加させる制御因子は、「誘導可能因子」(つまり、シグナルによって誘導される)とも呼ばれる。特別な例は、限定されるものではないが、ホルモン(例えばステロイド)誘導プロモーターを含む。典型的には、そのような因子によって与えられる増加又は減少は、存在するシグナル又は刺激の量に比例する。シグナル又は刺激の量が大きいほど、発現の増加又は減少が大きい。特別な非限定的な例は、亜鉛誘導性ヒツジメタロチオニン(MT)プロモーター;ステロイドホルモン誘導性マウス乳腺腫瘍ウイルス(MMTV)プロモーター;T7ポリメラーゼ・プロモーター・システム(WO98/10088);テトラサイクリ
ン抑制性システム(Gossenら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:5547-5551 (1992));テトラサイクリン誘導系(Gossenら、Science.268:1766-1769(1995)参照;Harvey,ら、Curr.Opin.Chem.Biol.2:512-518(1998)参照);RU486誘導系(Wangら、Nat. Biotech. 15:239-243 (1997)及びWangら、., Gene Ther. 4:432-441 (1997));及び、ラパマイシン誘導系(Magariら、J. Clin. Invest. 100:2865-2872(1997);Riveraら、Nat.
Medicine. 2:1028-1032(1996))を含む。この文脈において有用なその他の調節可能な制御因子は、特定の生理的状態(例えば、温度、急性期、発達)によって制御されるものである。
【0075】
発現制御因子は、異種起源のポリヌクレオチドのための天然の因子をさらに含む。異種起源のポリヌクレオチドの発現が天然の発現を模倣することが望まれる場合、天然の制御因子(例えば、プロモーター)を使用してもよい。異種起源のポリヌクレオチドの発現が一時的に若しくは発展的に、又は、組織特異性態様で若しくは特定の転写刺激に応じて制御されることになる場合、天然の因子を使用してもよい。イントロン、ポリアデニル化部位又はコザック(Kozak)コンセンサス配列のような他の天然の発現制御因子を使用することもできる。
【0076】
「作用可能に連結した」との用語は、コーディング配列の発現に必須な制御配列が、当該コーティング配列の発現を達成するように当該コーティング配列に対して適切な位置に置かれることを意味する。この同じ定義は、発現ベクター中のコーディング配列及び転写制御因子(例えば、プロモーター因子、エンハンサー因子及びターミナル因子)の配置に時々適用される。この定義は、ハイブリッド核酸分子が生成される場合の第1の核酸配列及び第2の核酸分子の核酸配列の配置にも時々適用される。
【0077】
核酸と作用可能に連結した発現制御因子の例において、その関係は、制御因子が核酸の発現を調整する状態である。より詳しくは、例えば、作用可能に連結した2つのDNA塩基配列は、2つのDNA塩基配列の少なくとも1つが他方の配列に対して生理的影響を及ぼすことができる関係で2つのDNAが(シス又はトランスで)配置されることを意味する。
【0078】
従って、ベクターのためのさらなる因子は、限定されるものではないが、発現制御(例えば、プロモーター/エンハンサー)因子、転写終結シグナル又は停止コドン、5’又は3’ の非翻訳領域(例えば、ポリアデニル化(polyA)配列)であって、AAV
ITR配列又はイントロンの1つ以上のコピー等の配列に隣接する因子を含む。
【0079】
さらなる因子は、例えば、ゲノム組込を改善し、核酸コンタミの存在を低減させるためのフィラーポリヌクレオチド配列又はスタッファーポリヌクレオチド配列を含む。AAVベクターは、典型的には、おおよそ約4kbから約5.2kb又はわずかに大きい範囲のサイズを有するDNA挿入物を受け入れる。従って、短い配列に関しては、その長さをウイルスゲノム配列の正常な大きさの近く又はその正常な大きさに調節するためのスタッファー又はフィラーの組み込みは、ウイルス粒子中へのAAVベクターゲノム組込のために許容可能である。いくつかの実施形態において、フィラー/スタッファー核酸配列は、核酸の翻訳されていない(非タンパクコード)セグメントである。4.7kb未満の核酸配列に関して、フィラーポリヌクレオチド配列又はスタッファーポリヌクレオチド配列は、その配列と結合した(例えば、ベクターに挿入された)場合、約3.0-5.5Kb、約4.0-5.0Kb、又は、約4.3-4.8Kbの全体長さを有する。
【0080】
イントロンは、ウイルス粒子中にAAVベクターゲノムを組み込むための長さを達成するために、フィラーポリヌクレオチド配列又はスタッファーポリヌクレオチド配列として機能することもできる。フィラーポリヌクレオチド配列又はスタッファーポリヌクレオチドとして機能するイントロン及びイントロンのフラグメントは、発現を増強することもできる。
【0081】
「止血関連疾患」というフレーズは、血友病A等の出血性疾患、阻害抗体を有する血友病A患者、凝固因子VII、VIII、IX及びX、XI、V、XII、IIの欠失、フォンビルブラント因子、合併したFV/FVIII欠失、ビタミンKエポキシド還元酵素C1欠失、γ-カルボキシラーゼ欠失;外傷、損傷、血栓症、血小板減少症、脳卒中、凝血異常、汎発性血管内凝固症候群(DIC)と関連する出血;ヘパリン、低分子ヘパリン、五糖類、ワルファリン、小分子抗血栓症(つまり、FXa阻害因子)に関連した過剰血液凝固阻止、;及び、ベルナールースリエ症候群、グランツマン血小板無力症及びストレージプール欠乏等の血小板障害を指す。
【0082】
用語「分離された」は、成分の修飾語として使用された場合、その成分が人の手によって作られたものであるか、又は、その成分の天然のインビボ環境から完全に又は少なくとも部分的に分離されていることを意味する。一般に、分離された成分は、例えば、1つ以上のタンパク、核酸、脂質、炭水化物、細胞膜等のような通常はその成分に自然に伴う1つ以上の物質が実質的に存在しない。
【0083】
本発明の核酸に関して、用語「分離された」は、由来する生命体の天然のゲノム(ゲノムDNA)において(5’から3’方向において)すぐ隣に隣接している1つ以上の配列から分離された核酸分子を表す。例えば、「分離された核酸」は、プラスミド若しくはウイルスベクター等のベクター中に挿入された又は原核生物若しくは真核生物のDNA中に統合されたDNA又はcDNAの分子を含んでいてもよい。
【0084】
本発明のRNA分子に関して、用語「分離された」は、上記で定義されているように、分離されたDNA分子によってコードされたRNA分子を主として表す。あるいは、この用語は、「実質的に純粋な」形態(用語「実質的に純粋な」は以下で定義されている)で存在する程度に天然状態(つまり、細胞中又は組織中で)において結びついているであろうRNA分子から十分に分離されたRNA分子を表すこともできる。
【0085】
タンパクに関して、用語「分離されたタンパク」又は用語「分離及び精製されたタンパク」が本明細書において時々使用されている。この用語は、分離された核酸分子の発現によって生産されたタンパクを主として表す。あるいは、この用語は、「実質的に純粋な」形態で存在する程度に、天然状態で結びついている他のタンパクから十分に分離されたタンパクを表すこともできる。
【0086】
用語「分離された」は、人の手によって生産された組み合わせ(例えば、組み換え型のベクター(例えば、rAAV)配列)、又は、ベクターゲノムと医薬製剤を組込んだ又はキャプシド化されたウイルス粒子)を除外するものではない。「分離された」という用語は、ハイブリッド/キメラ、マルチマー/オリゴマー、修飾(例えば、リン酸化、グリコシレーション、脂質付加)若しくは誘導された形式、又は、人の手によって作られた宿主細胞において発現された形態等のような、その成分の代替的な物理的形態を除外するものではない。
【0087】
「実質的に純粋な」という用語は、対象化合物(例えば、核酸、オリゴヌクレオチド、タンパク等)を少なくとも50~60重量%含む調合物を表す。この調合物は、少なくとも75重量%又は約90重量%~99重量%の対象化合物を含んでいてもよい。純度は、
対象化合物に対して適切な方法(例えば、クロマトグラフ法、アガロース又はポリアクリルアミドゲル電気泳動、HPLC解析等)によって測定される。
【0088】
「から本質的になる」というフレーズは、特定のヌクレオチド配列又はアミノ酸配列に言及する場合、与えられる配列番号の特性を有する配列を意味する。例えば、アミノ酸配列に関して使用された時、このフレーズは、配列それ自体、及び、その配列の基本的特性及び新規な特性に影響しない分子修飾を含む。
【0089】
「オリゴヌクレオチド」という用語は、本明細書で使用されているように、プライマー及びプローブを表し、3個以上のように、2個以上リボ-又はデオキシリボヌクレオチド
から構成された核酸分子として定義される。オリゴヌクレオチドの正確なサイズは、様々な要因、及び、オリゴヌクレオチドが使用される特定の用途に依存するであろう。
【0090】
「プローブ」という用語は、本明細書で使用されているようにオリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド又は核酸であって、RNA又はDNAのいずれであってもよく、精製された制限酵素消化において自然に生じるものであるか又は合成的に生産されるものであるかに拘わらず、そのプローブに対して相補的な配列を有する核酸とアニールすることができる又は特異的にハイブリダイズすることができるものを表す。プローブは単鎖であってもよいし、二本鎖であってもよい。プローブの正確な長さは、温度、プローブの源、及び、使用の方法を含む多くの要因に依存するであろう。例えば、診断的適用については、ターゲット配列の複雑さに応じて、より少ないヌクレオチドを含んでいてもよいが、オリゴヌクレオチドプローブは、典型的には15~25個又はそれより多いヌクレオチドを含む。
【0091】
本明細書のプローブは、特定のターゲット核酸配列の異なる鎖に対して「実質的に」相補的であるように選択されている。これは、プローブが、「特異的にハイブリダイズすることができる」又は所定の組み合わせ条件下で各ターゲット鎖とアニールすることができる程度に充分に相補的でなければならないことを意味する。従って、プローブ配列は、ターゲットの正確な相補的配列を反映するものである必要はない。例えば、非相補的ヌクレオチド断片は、プローブの5’末端又は3’末端に結合してもよく、そのプローブ配列の残りの部分がターゲット鎖に対して相補的であってもよい。あるいは、プローブ配列がターゲット核酸の配列に対して特異的にアニールするのに充分な相補性を有していれば、非相補的塩基又はより長い配列をプローブ中に散在させてもよい。
【0092】
「特異的にハイブリダイズする」という用語は、当業界において一般に使用される所定の条件下でそのようなハイブリダイゼーションを可能にするのに充分に相補的な配列の2つの1本鎖核酸分子の間の関係を表す(場合によっては「実質的に相補的である」と称される)。特に、この用語は、本発明の一本鎖DNA又は一本鎖RNAの分子内に含まれている実質的に相補的な配列とのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションを表し、非相補的配列の1本鎖核酸とのオリゴヌクレオチドのハイブリダイゼーションの本質的に除外するものである。
【0093】
本明細書で使用されているように、「プライマー」という用語は、RNA又はDNAのいずれかであり、一本鎖又は二本鎖であり、生物系に由来する、制限酵素消化によって生成された又は合成的に生産されたオリゴヌクレオチドであり、適切な環境に置かれた場合にテンプレート依存の核酸合成の開始因子として機能することができるオリゴヌクレオチドを表す。適切な核酸テンプレート、核酸の適切なヌクレオシド三リン酸前駆体、ポリメラーゼ酵素、適切な補因子、並びに、適温及びpH等の条件が与えられる場合、プライマーは、プライマー伸長生成物を作成するためのポリメラーゼ又は同様な活性の作用により、ヌクレオチドの追加によってその3’末端において延長することができる。
【0094】
プライマーは、適用の特定の条件及び要件に応じて、長さが変わってもよい。例えば、診断的適用では、オリゴヌクレオチドプライマーは、典型的には、15~25個又はそれ以上のヌクレオチド長さである。プライマーは、所望の伸張生成物の合成を準備するため、すなわち、ポリメラーゼ又は類似酵素による合成の開始における使用のための適切な並置におけるプライマーの3’ヒドロキシル部分を提供するのに充分な態様で所望のテンプレート鎖とアニールすることができるために、所望のテンプレートに対して充分に相補的でなければならない。プライマー配列が所望のテンプレートの正確な相補体を表すことは必要ではない。例えば、非相補的ヌクレオチド配列は、相補的プライマーの5’末端に対して他の方法で付着してもよい。あるいは、プライマー配列が、伸張生成物の合成のためにテンプレート・プライマー複合体を機能的に提供するように、所望のテンプレート鎖の配列との充分な相補性を有していれば、非相補的塩基はオリゴヌクレオチドプライマー配列内に散在していてもよい。
【0095】
「同一性」、「同族性」という用語及びこれらの文法的変形は、参照された2つ以上の構成要素が、「並べた」配列である場合に、同じであることを意味する。従って、例として、2つのポリペプチド配列が同一である場合、この2つのポリペプチド配列は、少なくとも言及されている領域又は部分内では、同じアミノ酸配列を有する。2つのポリヌクレオチド配列が同一である場合、その2つのポリヌクレオチド配列は、少なくとも言及されている領域又は部分内では、同じポリヌクレオチド配列を有する。同一性は、配列の定義されたエリア(領域又はドメイン)の全体にわたるものであってもよい。同一性の「エリア」又は「領域」は、同じである2つ以上の言及された構成要素の一部分を表す。従って、2つのタンパク又は核酸配列が、1つ以上の配列エリア又は領域にわたって同一である場合、それらの2つのタンパク又は核酸配列は、その領域内で同一性を共有する。「並べた」配列は、複数のポリヌクレオチド又はタンパク(アミノ酸)配列を表し、参照配列と比較して、欠損している又は追加された塩基又はアミノ酸(ギャップ)のための訂正をしばしば含む。
【0096】
同一性は、全長又は配列の一部にわたって延在していてもよい。特別な態様において、パーセント同一性を共有する配列の長さは、2個、3個、4個、5個又はそれ以上の隣接する核酸又はアミノ酸(例えば、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個の隣接する核酸又はアミノ酸)である。さらなる特別の態様において、同一性を共有する配列の長さは、21個又はそれ以上の隣接する核酸又はアミノ酸(例えば、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個の隣接する核酸又はアミノ酸)である。さらなる特別な態様においては、同一性を共有する配列の長さは、41個又はそれ以上の隣接する核酸又はアミノ酸(例えば、42個、43個、44個、45個、45個、47個、48個、49個、50個の隣接する核酸又はアミノ酸)である。またさらなる特別な態様において、同一性を共有する配列の長さは、50個又はそれ以上の隣接する核酸又はアミノ酸(例えば、50~55個、55~60個、60~65個、65~70個、70~75個、75~80個、80~85個、85~90個、90~95個、95~100個、100~110個の隣接する核酸又はアミノ酸)である。
【0097】
本明細書に記載されているように、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体は、野生型FVIIIをコードする核酸とは異なる(例えば、非野生型)が、野生型FVIIIをコードする核酸と配列同一性を示すであろう。CO1、CO2及びCO/CO3と表示されている、コドンが最適化されたFVIIIコード核酸変異体において、ヌクレオチド配列レベルでは、コドン最適化されたFVIIIコード核酸変異体は、典型的には、野生型FVIIIコード核酸に対して、少なくとも約70%同一であり、より典型的には約75%同一であり、さらに典型的には約80%~85%同一である。従って、例
えば、コドン最適化されたFVIIIコード核酸変異体は、野生型FVIIIをコードする遺伝子に対して、又は、互いに対して(つまり、本明細書に開示されているCO1対CO2、CO1対CO3、CO2対CO3等)75%~85%同一性を有していてもよい。
【0098】
アミノ酸配列レベルでは、変異体FVIIIタンパク等の変異体は、約少なくとも70%同一であり、より典型的には約80%同一であり、さらに典型的には約90%以上同一である。他の実施形態において、変異体FVIIIタンパク等の変異体は、参照配列(例えば、Bドメインを有する又は有しない野生型FVIIIタンパク)に対して、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%又はそれ以上の同一性を有する。
【0099】
同一性を決定するために、変異体FVIII(FVIIIをコードする核酸変異体又はFVIIIタンパク)がBドメインを保持する場合、野生型のFVIIIと同一性を比較することが適切である。変異体FVIII(FVIIIをコードする核酸変異体又はFVIIIタンパク)がBドメイン欠損を有する場合、Bドメイン欠損を有する野生型FVIIIと同一性を比較することが適切である。
【0100】
「相同性」又は「相同」という用語は、2つ以上の言及されている構成要素が所定の領域又は部位にわたって少なくとも部分的に同一性を共有することを意味する。相同性又は同一性の「エリア、領域又はドメイン」は、2つ以上の言及されている構成要素が相同性を共有しているか又は同一であることを意味する。従って、2つの配列が1つ以上の配列領域にわたって同一である場合、それら2つの配列はこれらの領域において同一性を共有する。「本質的な相同性」は、参照分子又は相同性を共有している当該参照分子の適切な/対応する領域若しくは部分の構造又は機能(例えば、生物学的な機能又は活性)の1つ以上の少なくとも部分的な構造又は機能を有し又は有すると予測される程度において、その分子が構造的に又は機能的に保存されていることを意味する。
【0101】
2つの配列間の同一性(相同性)又は「パーセント同一性」の範囲は、コンピュータプログラム及び/又は数学アルゴリズムを使用して確認することができる。この発明の目的のために、核酸配列の比較は、マディソン、ウィスコンシンのGenetics Computer Groupから利用可能である、GCGウィスコンシン・パッケージ・バージョン9.1を使用して行われる。便宜のために、配列同一性を比較するために、そのプログラムによって指定されているデフォルトパラメータ(gap creation penalty=1、gap extension penalty=4)を使用することが本明細書において意図されている。あるいは、核酸配列及びアミノ酸配列の同一性及び類似性のレベルを決定するために、デフォルトパラメータと共にギャップのある配列を使用して、National Center for Biotechnology Informationによって提供されるBlastn 2.0プログラム(ncbi.nlm.nih.gov/blast/のウェブサイトで見つけることができる; Altschulら、1990, J Mol Biol 215:403-410)を使用してもよい。ポリペプチド配列比較のために、BLASTPアルゴリズムは、典型的には、PAM100、PAM250、BLOSUM62又はBLOSUM50等のスコアリングマトリックスと組み合わせて使用されるFASTA(例えば、FASTA2とFASTA3)及びSSEARCH配列比較プログラムも同一性の程度を定量するために使用される(Pearsonら、Proc. Natl. Acad.Sci.USA85:2444(1988);Pearson, Methods Mol Biol. 132:185(2000);及び、Smithら、J. Mol.Biol.147:195(1981))。ドローネーをベースとした位相写像を使用した、タンパク構造類似性を定量するためのプログラムも開発されている(Bostickら、Biochem Biophys Res Commun. 304:320 (2003))。
【0102】
本発明の第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体を含む、核酸分子、発現ベクター(例えば、ベクターゲノム)、プラスミドは、組み換えDNA技術を使用することによって調製されてもよい。ヌクレオチド配列情報が入手可能であることは、様々な手段による本発明の分離された核酸分子の調製を可能にする。例えば、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体は、細胞発現又はインビトロ翻訳並びに化学合成技術を通じて、様々な標準的クローニング組み換えDNA技術を使用して作ることができる。ポリヌクレオチドの純度は、シーケンシング、ゲル電気泳動等によって測定することができる。例えば、核酸は、ハイブリダイゼーション又はコンピュータベースのデータベース・スクリーニング技術を使用して分離することができる。そのような技術は、(1)相同性ヌクレオチド配列を検知するプローブを用いたゲノムDNA又はcDNAライブラリーのハイブリダイゼーション、(2)例えば、発現ライブラリーを使用した、共有された構造的特徴を有するポリペプチドを検知する抗体スクリーニング、(3)対象核酸配列に対してアニールすることができるプライマーを使用したゲノムDNA又はcDNAに対するポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、(4)関連配列用の配列データベースのコンピュータ調査、(5)サブトラクション核酸図書館の差異のスクリーニングを含むが、これらに限定されるものではない。
【0103】
本発明の核酸は、任意の都合のよいクローニングベクター中にDNAとして維持されてもよい。1つの実施形態では、クローンは、適切な大腸菌宿主細胞中で増殖するpBluescript(Stratagene、ラ・ホーヤ、カリフォルニア)等のプラスミド・クローニング/発現ベクター中に維持される。あるいは、核酸は、哺乳動物細胞中の発現に適したベクター中に維持されてもよい。翻訳後修飾が凝固機能に影響する場合、核酸分子は哺乳動物細胞中で発現されてもよい。
【0104】
本発明の第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体は、cDNA、ゲノムDNA、RNA及びそのフラグメントを含み、一本鎖又は二本鎖であってもよい。従って、この発明は、本発明の核酸の少なくとも1つの配列とハイブリダイズすることができる配列を有するオリゴヌクレオチド(DNA又はRNAのセンス鎖又はアンチセンス鎖)を提供する。そのようなオリゴヌクレオチドは、FVIII発現を検知するためのプローブとして有用である。
【0105】
PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する又は有しないFVIIIポリペプチド変異体を任意にコードする、Bドメインが削除された本発明のコドン最適化FVIIIコード核酸変異体、又は、ここに記載されているいずれかの機能性フラグメントは、既知の方法に従って様々な方法で調製されてもよい。このタンパクは適切なソース(例えば、形質転換されたバクテリア若しくは動物、又は、遺伝子操作されたFVIIIを発現する培養細胞又は培養組織)から免疫親和性精製によって精製されてもよい。
【0106】
PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する又は有しないFVIIIポリペプチド変異体を任意にコードする本発明のFVIIIコード変異体核酸分子、又は、ここに記載されているいずれかの機能性フラグメントの利用は、当業界で公知のインビトロ発現方法を用いてFVIIIの生産を可能にする。例えば、cDNA又は遺伝子は、インビトロ転写用のpSP64又はpSP65等の適切なインビトロ転写ベクター中にクローンされてもよく、その後に、コムギ麦芽又はウサギ網状赤血球抽出液等のような適切な無細胞翻訳系における無細胞翻訳を行ってもよい。インビトロの転写系及び翻訳系は、例えば、Promega Biotech(Madison、ウィスコンシン又はBRL、Rockville、メリーランド)から市販により入手可能である。
【0107】
あるいは、一実施形態によれば、適切な原核生物発現系又は真核生物発現系における発
現によって大量のFVIIIが生産されてもよい。例えば、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体の一部分又はすべては、例えば、大腸菌等の細菌細胞、又は、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、CHO細胞若しくはHeLa細胞等の哺乳動物細胞株における発現に適したプラスミドベクター中に挿入されてもよい。あるいは、一実施形態において、FVIIIを含む、標識された融合タンパクを生成することができる。そのような標識されたFVIII融合タンパクは、DNA分子の一部分又はすべてによってコードされ、正確なコドンリーディングフレームにおいて、大腸菌のような細菌細胞、又は、酵母細胞及び哺乳動物細胞を含むがそれらに限定されない真核細胞における発現に適したプラスミドベクター中に挿入される所望のポリペプチドタグの一部分又はすべてをコードするヌクレオチド配列に連結される。
【0108】
本明細書に記載されているようなベクターは、宿主細胞中でのコードされるタンパクの発現を可能にするような態様で配置された、宿主細胞におけるDNAの発現に必要な制御因子を含む。発現のために必要なそのような制御因子は、本明細書に記載されている及び当業者に知られているプロモーター配列、エンハンサー配列及び転写開始配列を含むが、それらに限定されるものではない。
【0109】
組み換え型の原核生物系又は真核細胞系における遺伝子発現によって生産される本明細書に開示されている変異体FVIIIタンパクを任意にコードする第VIII因子(FVIII)コード核酸変異体は、当業界で知られている方法によって精製されてもよい。一実施形態において、市販の発現/分泌システムを使用することができる。それによって組換え型タンパクが発現され、その後、宿主細胞から分泌されて、容易に周囲媒質から精製することができる。発現/分泌ベクターが使用されない場合、代替的アプローチは、組換え型タンパクに対して特異的に結合する抗体との免疫学的相互作用によるもの等のようなアフィニティ分離、又は、N末端又はC末端に6~8個のヒスチジン残基のタグを付けられた組換え型タンパクを分離するためのニッケルカラムによって組換え型タンパクを精製することを含む。代替タグは、FLAGエピトープ、GST又は赤血球凝集素エピトープで構成されてもよい。そのような方法は当業者に一般的に使用されている。
【0110】
前記方法によって調製されたFVIIIタンパクは、標準的手順によって分析されてもよい。例えば、そのようなタンパクは既知の方法によって変化した凝固性について評価されてもよい。
【0111】
本明細書に開示されているように、本発明に従ってポリペプチドを生産する便利な方法は、発現系において核酸を使用することによって、そのポリペプチドをコードする核酸を発現することである。発明の方法のための実用的な様々な発現系は当業者に周知である。
【0112】
従って、本発明は、(開示されているような)ポリペプチドを作る方法も提供し、その方法は、そのポリペプチドをコードする核酸からの発現を含む(一般的には核酸)。これは、ポリペプチドの生産を生じさせるか又は可能にする適切な条件下で、そのようなベクターを含む宿主細胞を培養することによって都合よく達成することができる。ポリペプチドはインビトロ系で生産されてもよい。
【0113】
本発明の方法及び使用は、分裂細胞及び/又は非分裂細胞を含む宿主細胞中に核酸を届ける(導入する)こと(形質導入すること)を含む。本発明の核酸、組換え型ベクター(例えば、rAAV)、方法、使用及び医薬製剤は、治療法として、必要性のある被検体に対してタンパクを届ける、投与する、又は、提供する方法においてさらに有用である。このように、核酸が複写され、タンパクが被検体においてインビボで生産されてもよい。被検体はタンパク欠失を有しているので、又は、被検体におけるタンパクの生産が治療法として又はそうでなくてもある程度の治療効果を与えるかもしれないので、被検体はタンパ
クから利益を得るか又はタンパクを必要としてもよい。
【0114】
レンチウイルス又はパーボウイルスベクター(例えばAAV)配列を含むベクター、組み替えウイルス粒子、方法及び使用は、FVIIIの欠失又は異常に関連する1つ以上の症状を治療又は改善する生物学的作用を有する第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体を送達するために使用されてもよい。組み換え型のレンチウイルス又はパーボウイルスベクター(例えばAAV)配列、プラスミド、組み替えウイルス粒子、方法及び使用は、FVIIIの欠失又は異常を含む又はそれによる様々な病状に対する治療を提供するために使用されてもよい。
【0115】
本発明の核酸、ベクター、組換えベクター(例えばrAAV)及び組み替えウイルス粒子方法並びに使用は、遺伝子疾患(例えばFVIII欠失)の治療を可能にする。欠乏状態疾患に関しては、置換療法のために正常遺伝子を罹患組織中に持っていくために、及び、アンチセンス変異を使用してその病気用の動物モデルを作成するために、遺伝子導入を使用することができる。アンバランスな病状に関しては、モデル系中で病状を作るために、及び、その後にその病状を打ち消すために、遺伝子移入を使用することができるかもしれない。欠損症を治療するための核酸配列の部位特異的な組込の使用が可能である。
【0116】
特定の実施形態において、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントは、例えば、血液凝固カスケードを調整する治療薬及び/又は予防薬(タンパク又は核酸)として、又は、遺伝子中の導入遺伝子として使用されてもよい。例えば、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体は、野生型FVIIIと同様の凝固活性を有していてもよいし、又は、変異体FVIIIタンパク(例えば、PACE/フーリン切断部位変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)等のように、野生型FVII又は機能性フラグメントと比較して変化した凝固活性を有していてもよい。細胞をベースとした戦略は、血友病A患者において第VIII因子(FVIII)コード核酸変異体又はFVIIIタンパク変異体の連続的な発現を可能にする。本明細書に開示されているように、FVIII分子の特定の修飾(核酸及びタンパク)は、核酸レベルでの発現増加、ウイルス(例えばAAV)ベクターによるゲノム組込効率の向上、タンパクレベルでの凝固活性及び安定性の向上に帰着し、それによって止血を有効に改善する。
【0117】
第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントは、本発明に従って様々な目的に使用されてもよい。一実施形態において、血液凝固を調整するための核酸伝達手段(つまり、発現ベクター)が提供される。前記発現ベクターは、本明細書に記載されているような、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントを含む。患者に対するFVIIIをコードする発現ベクターの投与は、凝固カスケードを変更するように機能するFVIIIタンパクの発現に帰着する。本発明に従って、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体は、本明細書に記載されているFVIIIポリペプチド(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパク)又は機能性フラグメントであっ
て、その発現が止血を向上させるものをコードしてもよい。ある実施形態において、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体は、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有するFVIIIタンパク等のFVIIIポリペプチド変異体又はその機能性フラグメントをコードする。
【0118】
本発明のさらなる実施形態において、組成物及び方法は、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントを含むウイルスベクターを投与するために提供される。一実施形態において、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントを含む発現ベクターは、ウイルスベクターである。
【0119】
第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントを含む発現ベクターは、単独で投与されてもよいし、又は、止血を調整するのに有用な他の分子と組み合わせて投与されてもよい。本発明によれば、発現ベクター又は治療薬の組み合わせは、患者に対して単独で投与されてもよいし、又は、薬学的に許容可能な若しくは生物学的適合性である組成で投与されてもよい。
【0120】
AAV血清型及びその変異体を含むレンチウイルス及びパーボウイルスベクター等のウイルスベクターは、エクスビボ、インビトロ及びインビボにおいて細胞中に核酸を送達するための手段を提供し、タンパクをコードし、細胞がコードされるタンパクを発現する。AAVは、核酸/遺伝物質が細胞中に安定して維持されるように、細胞中に浸透して核酸/遺伝物質を導入することができるので、AAVは、遺伝子治療ベクターとして有用なウイルスである。さらに、例えば、これらのウイルスは特定部位中に核酸/遺伝物質を導入することができる。AAVはヒトにおける病原性の疾病に関係していないので、AAVベクターは、AAV病理発生又は疾病を本質的に生じさせずに、ヒト患者に異種起源のポリヌクレオチド配列(例えば治療用タンパク及び治療薬)を送達することができる。
【0121】
本発明において使用することができるウイルスベクターは、多数の血清型のアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター及びハイブリッド/キメラのAAVベクター(例えば、AAV-1乃至AAV-12及びその他)、レンチウイルスベクター及びシュードタイプレンチウイルスベクター[例えば、エボラウイルス、水疱性口内炎ウイルス(VSV)、及び、ネコ免疫不全ウイルス(FIV)]、単純疱疹ウイルスベクター、アデノウイルスベクター(組織特異的プロモーター/エンハンサーの有無に拘わらない)、ワクシニアウイルスベクター、レトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、非ウイルスベクター、並びに、その他のものを含むが、これらに制限されるものではない。
【0122】
AAV及びレンチウイルス粒子は、有効な遺伝子送達のための媒体として、利益を与えるために使用されてもよい。そのようなウイルス粒子は、分裂細胞及び非分裂細胞に対する指向性を含むそのような応用のための多くの望ましい特徴を有する。これらのベクターを用いた初期の臨床経験は継続的な毒性を示さず、また、免疫反応は最小又は非検出であった。AAVは、受容体依存性エンドサイトーシスによって又はトランスサイトーシスによってインビボ又はインビトロにおいて広範な様々の細胞種に感染することが知られてい
る。これらのベクターシステムは、網膜上皮、肝臓、骨格筋、気道、脳、関節及び造血幹細胞をターゲットとして、ヒトにおいてテストされた。非ウイルスベクター、例えば、プラスミドDNA又は小環をベースとしたものは、FVIIIをコードするような大きい遺伝子のための好適な遺伝子移入ベクターである。
【0123】
例えば、所望の遺伝子の複数のコピーを提供することができ、従って、その遺伝子のより多くの生成物を提供することができるベクターを導入することが望ましい場合もある。改良されたAAV、レンチウイルスベクター及びこれらのベクターを生産する方法は、Wright J.F.(Hum Gene Ther 20:698-706、2009)、フィラデルフィアの小児科病院で臨床のグレードベクターの生産に使用された技術を含む多くの参考文献、特許及び特許出願に詳細に記載されている。レンチウイルスベクターはCHOPで生産されることもできる。他のベクターは、NHLBI Gene Therapy Resource Program (GTRP)-Lentivirus
Vector Production Core Laboratoryによる、レンチウイルスベクター生産コア研究所を通して入手可能である。
【0124】
従って、本発明の様々な実施形態において、ベクターは、アデノウイルスベクター等のレンチウイルスベクター又はパーボウイルスベクターを含む。特定の実施形態において、組換え型のベクターはパルボウイルスベクターである。パーボウイルスは一本鎖DNAゲノムを有する小さいウイルスである。「アデノ随伴ウイルス」(AAV)はパーボウイルスファミリーに入っている
【0125】
従って、本発明は、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントを含むウイルスベクターを提供する。例えば、組み換え型のAAVベクターは、第VIII因子(FVIII)をコードするコドン最適化された核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化された変異体)等のような、所望のタンパクをコードする核酸(例えば、第VIII因子)を含んでいてもよく、そのコードされるFVIIIタンパクは、任意にBドメイン欠損、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、コドンは、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化された核酸変異体)又はいずれかの機能性フラグメントを有する。従って、被検体(例えば、哺乳動物)に対するベクター送達又は投与は、FVIII(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化された核酸変異体を介して)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化された核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントを、哺乳動物(例えばヒト)等の被検体に対して提供する。
【0126】
ベクターの直接送達又は身体への注入を後に伴うヒト細胞のエクスビボトランスダクションは、FVIII発現をもたらし、それによって止血に有益な治療効果を及ぼす。本明細書に記載されている第VIII因子の文脈では、そのような投与は凝固促進活性を増強する。
【0127】
AAVベクター及びレンチウイルスベクターは、典型的には、病理発生に関連したウイルス遺伝子を含んでいない。そのようなベクターは、典型的には、例えばrep遺伝子及び/又はcap遺伝子のような野性型AAV遺伝子の1つ以上が全体又は一部において削除されているが、AAVベクター粒子中への組換えベクターの救助、複製及びゲノム組込のために必要である場合には、少なくとも1つの機能を有する隣接したITR配列を保持
している。例えば、ベクターの必須部分(例えば、ITR因子及びとLTR因子)だけが、それぞれ含まれている。従って、AAVベクターゲノムは、複製及びゲノム組込(例えば、機能的なITR配列)のためにシスで必要とされる配列を含むだろう。
【0128】
組み換え型のAAVベクター並びにその方法及び用途はあらゆるウイルス株又は血清型を含む。非限定的な例として、組み換え型のAAVベクターは、例えば、AAV-1、AAV-10、AAV-11、AAV-12、AAV-rh74、AAV-rh10又はAAV-2i8等の任意のAAVゲノムをベースとしていてもよい。そのようなベクターは、同じ株又は同じ血清型(又はサブグループ又は変異体)をベースとしたものであってもよいし、又は、互いに異なっていてもよい。非限定的な例として、1つの血清型ゲノムをベースとした組み換え型のAAVベクターは、そのベクターを包むカプシドタンパクの1つ以上と同一であってもよい。さらに、組み換え型のAAVベクターゲノムは、そのベクターを包むAAVカプシドタンパクの1つ以上とは異なるAAV(例えば、AAV2)血清型ゲノムをベースとしたものであってもよい。例えば、AAVベクターゲノムは、AAV2をベースとしたものであってもよく、それに対して、3つのカプシドタンパクの少なくとも1つは、例えば、AAV1、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10、Rh74若しくはAAV-2i8又はこれらの変異体であってもよい。
【0129】
特定の実施形態において、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10、Rh74及びAAV-2i8、並びに、WO2013/158879(国際出願PCT/US2013/037170)及びWO2015/013313(国際出願PCT/US2014/047670)に記載されているようなそれらの変異体(例えば、アミノ酸挿入、付加及び置換等のキャプシド変異体)を含む。AAV変異体は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10、Rh74及びAAV-2i8の変異体を含む。従って、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化された変異体)を含む(キャプシド化された又は包まれた)AAVベクター及びAAV変異体(例えば、キャプシド変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化された核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントが提供される。
【0130】
AAV及びAAV変異体(例えば、キャプシド変異体)の血清型(例えば、VP1、VP2及び/又はVP3配列)は、例えば、AAV1-AAV12、Rh74、又は、Rh10を含む他のAAV血清型とは異なっていてもよいし(例えば、AAV1-AAV12、Rh74又はRh10の血清型のいずれかのVP1、VP2及び/又はVP3配列とは異なっていてもよいし)、又は、異なっていなくてもよい。
【0131】
本明細書で使用されているように、「血清型」という用語は、他のAAV血清型とは血清学的に異なるキャプシドを有するAAVを表すために使用される区別である。血清学的な特殊性は、他のAAVと比較して、1つのAAVに対する抗体間の交差反応性の欠如に基づいて決定される。そのような交差反応性の差は、通常、カプシドタンパク配列/抗原の決定要因における差による(例えば、AAV血清型のVP1、VP2及び/又はVP3の配列差による)。キャプシド変異体を含むAAV変異体が対照AAV又は他のAAV血清型とは血清学的に区別できない可能性に拘わらず、それらのAAV変異体は、対照AAV血清型又は他のAAV血清型と比較して少なくとも1つのヌクレオチド又はアミノ酸残基が異なっている。
【0132】
従来の定義では、血清型は、中和活性についてすべての既存の血清型及び特徴づけられた血清型に対して特異的な血清に対して対象のウイルスをテストし、対象のウイルスを中和する抗体が見つからなかったことを意味する。多数の分離された天然のウイルスが発見され及び/又は多数のキャプシド変異体が生成されているので、既存の血清型のいずれかとの血清学的相違が存在する場合もあれば、存在しない場合もある。従って、新しいウイルス(例えば、AAV)が血清学的相違を有していない場合、この新しいウイルス(例えば、AAV)は対応する血清型のサブグループ又は変異体であろう。多くの場合、キャプシド配列修飾を有する変異ウイルスが血清型の従来の定義に従って別の血清型を有しているかどうか判断するために、その変異ウイルスに対して中和活性に関する血清学的検査試験を行わなければならない。従って、便宜のために及び反復を避けるために、「血清型」という用語は、血清学的に区別されるウイルス(例えばAAV)及び血清学的に区別できないウイルス(例えばAAV)であって、与えられた血清型のサブグループ又は変異体の範囲内であるウイルスの両方を広く表す。
【0133】
従って、AAVベクターは、特定の血清型に対して特徴的な遺伝子/タンパクの配列と同一の遺伝子/タンパクの配列を含む。本明細書で使用されているように、「AAV1と関係するAAVベクター」は、AAV1を含む1つ以上のポリヌクレオチド配列又はポリペプチド配列に対して本質的な配列同一性を有する1つ以上のAAVタンパク(例えば、VP1配列、VP2配列及び/又はVP3配列)を表す。同様に、「AAV8と関係するAAVベクター」は、AAV8を含む1つ以上のポリヌクレオチド配列又はポリペプチド配列に対して本質的な配列同一性を有する1つ以上のAAVタンパク(例えば、VP1配列、VP2配列及び/又はVP3配列)を表す。「AAV-Rh74と関係するAAVベクター」は、AAV-Rh74を含む1つ以上のポリヌクレオチド配列又はポリペプチド配列に対して本質的な配列同一性を有する1つ以上のAAVタンパク(例えば、VP1配列、VP2配列及び/又はVP3配列)を表す。例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10、Rh74又はAAV-2i8等の他の血清型に関連したそのようなAAVベクターは、従って、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10、Rh74及びAAV-2i8から区別される1つ以上の配列を有していてもよいが、1つ以上の遺伝子及び/又はタンパクに対する本質的な配列同一性を示し、及び/又は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10、Rh74又はAAV-2i8(例えば、細胞/組織指向性等)の1つ以上の機能的特徴を有していてもよい。例となる非制限的なAAV変異体は、VP1、VP2及び/又はVP3のいずれかのキャプシド変異体を含む。
【0134】
様々な例示的な実施形態において、参照血清型と関連するAAVベクターは、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10、Rh74又はAAV-2i8(例えば、VP1配列、VP2配列及び/又はVP3配列等)の1つ以上に対して、少なくとも80%以上(例えば、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%等)の同一な配列を含んでいるか又は当該配列からなるポリヌクレオチド、ポリペプチド又は部分配列を有する。
【0135】
本発明の組成物、方法及び使用は、AAV配列(ポリペプチドとヌクレオチド)及びその部分配列であって、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10又はAAV-2i8等の参照AAV血清型に対して100%未満の配列同一性を示すが、AAV
1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10、Rh74若しくはAAV-2i8、遺伝子又はタンパク等の既知のAAV遺伝子又はタンパクとは区別され、かつ、同一でないものを含む。一実施形態において、AAVポリペプチド又はその部分配列は、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10、Rh74又はAAV-2i8(例えば、VP1、VP2及び/又はVP3)等の任意の参照AAV配列又はその部分配列に対して、少なくとも75%以上、例えば、80%、85%、85%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.1%、99.2%、99.3%、99.4%、99.5%等、又は、最大100%同一である配列を含んでいる又は当該配列からなる。特別な態様において、AAV変異体は、1個、2個、3個、4個、5個、5~10個、10~15個、15~20個、又は、それ以上のアミノ酸置換を有する。
【0136】
AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10、Rh74、AAV-2i8、若しくは、変異体、関連するハイブリッド配列、及び、キメラ配列を含む組み換え型のAAVベクターは、機能を有する1つ以上のAAV ITR配列に隣接する1つ以上の核酸配列(導入遺伝子)を含むように、当業者に知られている組み換え技術を使用して構築することができる。
【0137】
本発明の一実施形態において、PACEフーリン開裂認識部位の変異、欠損又は置換を有するヒトFVIII変異体等のようなFVIIIポリペプチド変異体は、生物学的適合性を有する担体中への注入を介して、例えば静脈内注射によって、患者に投与されてもよい。本発明のPACEフーリン開裂認識部位の変異、欠損又は置換を有するヒトFVIII変異体等のようなFVIIIポリペプチド変異体は、分子の安定性を高めるために、任意に、リポソーム中に入れられてもよいし、又は、他のリン脂質又はミセルと混合されてもよい。PACE/フーリン切断部位の変異、欠損又は置換を有するFVIIIタンパク又は機能性フラグメントは、単独で投与されてもよいし、又は、止血を調整することがわかっている他の薬剤(例えば、V因子、因子Va又はそれらの誘導体)と組み合わせて投与されてもよい。
【0138】
PACEフーリン開裂認識部位の変異、欠損又は置換を有するヒトFVIII変異体等のようなFVIIIポリペプチド変異体を送達するための適切な組成は、患者の病状及び血流動態的状態を含むが、それらに限定されない様々な生理的変数の考察に基づいて医師によって決定されてもよい。異なる適用及び投与経路のために適切な様々な組成は、当業界において周知であり、以下に記載される。
【0139】
PACE/フーリン切断部位の変異、欠損又は置換を有するFVIII変異体等のような精製されたFVIIIタンパク又は機能性フラグメントを含む薬剤は、生理的に可能なマトリクスを含み、医薬品製剤として調剤されてもよい。この薬剤は、実質的に知られている先行技術方法を使用して調剤することができ、NaCl、CaCl2等の塩を含むバ
ッファー、並びに、グリシン及び/又はリジン等のアミノ酸と、6~8のpH領域で混合されてもよい。必要とされるまで、FVIII変異体を含む精製された製剤は、完成した溶液の形態、又は、凍結乾燥若しくは急速冷凍された形態で格納することができる。
【0140】
製剤は凍結乾燥された形態で格納されてもよく、適切な再構成溶液を使用して視覚的に透明な溶液中に溶解される。あるいは、本発明による製剤は、液状製剤として又は急速冷凍された液体としても利用可能にすることができる。本発明による製剤は、任意に特別に安定であり得える、つまり、投与又は送達の前に長時間にわたって溶解された形態に耐え
ることができる。
【0141】
本発明による製剤は、FVIII活性が一成分の製剤の形態で、又は、FVIII活性が他の成分と組み合わされた複数成分製剤の形態の医薬品製剤として利用可能にすることができる。精製されたタンパクを医薬品製剤に加工する前に、精製されたタンパクは、従来の品質管理を受けて、症状の治療形態に作られる。特に、組み換え体の製造において、精製された製剤は、EP0714987に記載されているように、細胞核酸、及び、発現ベクターに由来する核酸が無いことについて試験される。
【0142】
薬剤タンパク製剤は、数日間にわたって1日1回の注入又は最大3回/1日として、30~100IU/kg(1IUは100ナノグラム/mlである)の量で使用されてもよい。患者は、出血があれば病院で発病時に直ちに治療されてもよい。あるいは、患者は、8~12時間ごとに塊状注入を受けてもよく、あるいは、充分な改善が観察される場合には変異体FVIIIの1日1回の注入を受けてもよい。
【0143】
本発明は、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントを含む組成物であって、以下の属性の1つ以上を有するものを提供する。
1)細胞によって又は動物において発現増加を示す。
2)細胞によって分泌の増加を示す。
3)活性の増大を示す。例えば、凝固の向上によって反映される。
4)安定性の向上を示す。
5)AAVベクターによるゲノム組込の向上を示す。
【0144】
従って、本発明の核酸、ベクター、組換えベクター(例えばrAAV)及び組み替えウイルス粒子、並びに、他の組成物、作用物質、医薬品、生物製剤(タンパク)は、医薬組成物に組み込まれてもよい。そのような医薬組成物は、他のものと比較してインビボ又はエクスビボで被検体に対する投与及び送達に有用である。
【0145】
特定の実施形態において、医薬組成物は、さらに、薬学的に許容できる担体又は賦形剤を含む。そのような賦形剤は、それ自体がその組成物を受け取る個体に対して有害な免疫反応を誘導せず、かつ、過剰な毒性がなく投与することができるあらゆる製薬剤を含む。
【0146】
本明細書で使用されているように、「薬学的に許容できる」という用語及び「生理的に許容できる」という用語は、生物学的に許容できる処方(ガス状、液体、固体、又は、それらの混合物)であって、1つ以上の投与経路(インビボの送達又は接触)に適しているものを意味する。「薬学的に許容できる」、「生理的に許容できる」組成物は、生物学的に望ましくない又は他の点で望ましくないものではない材料である。例えば、その材料は、望ましくない生物学的作用を本質的に生じさせずに、被検体に投与することができる。従って、そのような医薬組成物は、例えば、核酸、ベクター、ウイルス粒子又はタンパクを被検体に投与するために使用されてもよい。
【0147】
薬学的に許容できる賦形剤は、水、食塩水、グリセロール、糖及びエタノール等の液体を含むが、これらに限定されるものではない。例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、硫酸塩等の鉱酸塩、及び、酢酸塩、プロピオン酸塩、マロン酸塩、安息香酸塩等の有機酸の塩のような薬学的に許容できる塩がそこに含まれていてもよい。さらに、湿潤剤、乳化剤、pH緩衝剤等の補助剤は、そのような賦形剤中に存在してもよい。
【0148】
医薬組成物は、塩として提供されてもよく、塩酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸等を含むがこれらに限定されない多数の酸を用いて作ることができる。塩は、対応する遊離した塩基形態よりも、水性又はプロトン性溶媒においてより溶解する傾向がある。他の場合では、製剤は、凍結乾燥されたパウダーであってもよく、1~50mMヒスチジン、0.1%~2%スクロース、及び、2~7%マンニトールのいずれか又はすべてを含んでいてもよく、pH4.5~5.5の領域では使用に先立ってバッファーと混合される。
【0149】
医薬組成物は、薬剤投与又はインビボの接触若しくは送達に適合する溶剤(水性又は非水性)、溶液(水性又は非水性)、エマルジョン(例えば、水中油又は油中水)、懸濁液、シロップ、エリキシル、分散媒体及び懸濁媒体、コーティング剤、等張性の吸収促進剤又は吸収遅延剤を含む。水性及び非水性の溶媒、溶液及び懸濁液は、懸濁化剤と増粘剤を含んでいてもよい。そのような薬学的に許容できる担体は、錠剤(コーティングされている又はコーティングされていない)、カプセル剤(堅い又は柔らかい)、マイクロビーズ、パウダー、果粒剤及び結晶を含む。補足的な活性化合物(例えば、保存剤、抗菌性、抗ウイルス性及び抗真菌剤)が組成物中に組み込まれてもよい。
【0150】
医薬組成物は、本明細書に記載されている又は当業者に知られているように、特別な投与経路又は送達に適するように調剤されてもよい。従って、医薬組成物は、様々なルートによる投与に適した担体、希釈剤又は賦形剤を含む。
【0151】
非経口投与に適した組成物は、活性化合物の水性・非水性の溶液、懸濁液又はエマルジョンを含み、その製剤は、典型的に無菌であり、また、意図されるレシピエントの血液と等張であってもよい。非制限的な例は、水、緩衝食塩水、ハンクス溶液、リンゲル液、デキストロース、フルクトース、エタノール、動物、植物油又は合成油を含む。水性の収入懸濁液は、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、ソルビトール又はデキストラン等のような懸濁液の粘性を増加させる物質を含んでいてもよい。
【0152】
さらに、活性化合物の懸濁液は、適切な油脂注入懸濁液として調製されてもよい。適切な親油性の溶剤又は媒体は、ゴマ油等の脂肪油、オレイン酸エチル又はトリグリセリド等の合成脂肪酸エステル、又は、リポソームを含む。また、懸濁液は、任意に、高度に濃縮された溶液の調製を可能にする適切な安定剤又は化合物の溶解度を増加させる薬剤を含んでいてもよい。
【0153】
助溶剤及び補助薬が製剤に加えられてもよい。助溶剤の非制限的な例は、例えば、イソプロピルアルコール等のアルコール;プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリコールエーテル等のグリコール;グリセロール;ポリオキシエチレンアルコール、及び、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルのように、水酸基又は他の極性基を含む。補助薬は、例えば、ダイズレクチン及びオレイン酸等の界面活性剤;トリオレイン酸ソルビタン等のソルビタンエステル;及び、ポリビニルピロリドンを含む
【0154】
医薬組成物が調製された後に、医薬組成物は適切な包装容器中に配置されて、治療のためにラベルされてもよい。FVIIIを含むベクター又はポリペプチドの投与のための、そのようなラベルは、量、頻度、及び、投与の方法を含むであろう。
【0155】
本発明の医薬組成物、並びに、当該組成物、方法及び使用のための適切な送達システムは、
当業界で知られている(例えば、Remington:The Science and
Practice of Pharmacy (2003) 20版、Mack Pu
blishing Co., Easton、PA;Remington’s Pharmaceutical Sciences (1990) 18版、Mack Publishing Co., Easton、PA;The Merck Index (1996) 12版、Merck Publishing Group、Whitehouse、NJ;Pharmaceutical Principles of Solid
Dosage Forms (1993), Technonic Publishing Co., Inc., Lancaster, Pa.;Ansel and Stoklosa, Pharmaceutical Calculations (2001) 11版、Lippincott Williams & Wilkins、Baltimore、MD;及び、Poznansky et al.、Drug Delivery Systems (1980), R. L. Juliano, ed.,
Oxford, N.Y.,253-315頁を参照されたい)。
【0156】
本発明は、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントを細胞又は動物のいずれかに導入する方法を提供する。特別な一実施形態において、本発明は、止血を調整する方法を提供する。一実施形態において、1つの方法は、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントを含む核酸送達手段(例えば、AAVベクター)と、前記FVIIIポリペプチドが個体(哺乳動物等の患者又は被検体)中で発現される条件下での、前記個体の接触又は投与を含む。別の一実施形態において、1つの方法は、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントを含む核酸送達手段(例えば、AAVベクター)を、前記FVIIIポリペプチドが個体(哺乳動物等の患者又は被検体)中で発現される条件下で、前記個体の細胞に供給することを含む。
【0157】
先の記載から、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントが、不足した、不十分な又は異常な血液凝固に関係する疾患の治療において使用できることが理解される。
【0158】
必要性のある被検体に対して十分な又は有効な量で、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントを含む組成物を投与することができ、また、本発明の方法及び使用を提供することができる。「有効な量」又は「十分な量」は、1回投与又は複数回投与において、単独で又は組み合わせで、1つ以上の他の組成物(薬品等の治療剤)、治療、プロトコル又は治療投与剤を用いて、被検体における、任意の継続的な時間(長期又は短期)の検知できるレスポンス、被検体に期待される若しくは望まれる結果、又は、任意の持続時間(例えば、数分、数時間、数日、数ヶ月、数年、又は、
治癒した)にわたる任意の測定できる若しくは検知できる程度の利益を被検体に提供する量を表す。
【0159】
用量は、治療の対象とする疾病のタイプ、発病、進行、重症度、頻度、期間、又は、見込み、望まれる臨床的終了点、以前の治療及び同時の治療、被検体の健康状態、年齢、性別、人種又は免疫適格性、並びに、当業者によって評価される他の要因に応じて変化し得る。治療若しくは療法のあらゆる副作用、合併症又は他のリスク因子、並びに、被検体の状態によって示唆されるように、用量、数、頻度又は期間は、釣り合うように増加又は低減されてもよい。当業者は、治療的利益又は予防的利点を与えるのに充分な量を提供するのに必要な用量及びタイミングに影響を及ぼす可能性がある要因を理解するであろう。
【0160】
治療効果を達成する用量、例えば、ベクターゲノム/体重1キログラム当たりの用量(vg/kg)は、投与経路、治療効果を達成するために必要とされる異種起源のポリヌクレオチド発現のレベル、治療される特定の疾患、ウイルスベクターに対する任意の宿主免疫反応、異種起源のポリヌクレオチド若しくは発現産物(タンパク)に対する宿主免疫反応、並びに、発現されるタンパクの安定性を含むが、これらに限定されないいくつかの要因によって変化するであろう。当業者は、前述の要因及びその他の要因に基づいて、特定の疾病又は疾患を有する患者を治療するためのrAAV/ベクターゲノム用量範囲を決定することができる。一般に、用量は、治療効果を達成するために、被検体の重量1キログラム当たりのベクターゲノム(vg/kg)で、少なくとも1×108、又は、例えば、
1×109、1×1010、1×1011、1×1012、1×1013若しくは1×1014又は
それ以上に及ぶであろう。マウスにおける1×1010~1×1011の範囲のAAV用量、及び、イヌにおける1×1012-1×1013のAAV用量が有効であった。
【0161】
例として血友病Bを使うと、概して言えば、治療効果を達成するためには、正常な個体で見られる因子濃度の1%超の血液凝固因子濃度が、重傷の疾病表現型を中程度のものに変化させるために必要であると信じられている。重傷の表現型は、関節損傷及び生命に危険のある出血が特徴である。中程度の疾病表現型を穏やかなものに変えるためには、平均5%を超える血液凝固因子濃縮が必要であると信じられている。そのような血友病の被検体の治療に関して、典型的な用量は、所望の治療効果を達成するためには、被検体の重量1キログラム当たり(vg/kg)で少なくとも1×1010ベクターゲノム(vg)であり、又は、被検体の重量の1×1010~1×1011vg/kgであり、又は、被検体の重量あたり1×1011~1×1012vg/kgであり、又は、被検体の重量あたり1×1012~1×1013vg/kgである。
【0162】
病気の進行又は悪化を減少、低減、抑制、制限又は制御することが満足な結果ではあるが、治療のための(例えば、緩和する又は治療的利益若しくは改善を与える)ための「有効な量」又は「十分な量」の用量は、典型的には、その病気の1つの、複数の又はすべての不利益な症状、結果、若しくは、合併症、例えば、その病気により引き起こされる又はその病気に関連した1つ以上の不利益な症状、疾患、病気、病状、又は、合併症に対して、測定可能な程度まで、反応を提供するのに有効である。
【0163】
有効な量又は十分な量は、単一の投与で提供されてもよいが、単一の投与で提供する必要はなく、複数の投与を必要としてもよく、また、単独で、又は、他の組成物(例えば、医薬品)、治療、プロトコル又は治療計画と組み合わされて投与されてもよいが、そのように投与される必要はない。例えば、被検体の必要性、治療する疾病又は(もしあれば)治療の副作用のタイプ、状態及び重症度によって示唆されるように、用量は、釣り合うように増やしてもよい。さらに、与えられた被検体に有効又は十分であると考えるために、そのような用量より多い及びそのような用量を越えたさらなる用量、量若しくは期間が含まれていてもよく、又は、さらなる組成(例えば、医薬品又は薬剤)、治療、プロトコル
又は治療計画が含まれていてもよいので、第2の組成(例えば、別の薬剤又は作用物質)、治療、プロトコル又は治療計画を伴わない一回の又は複数回の投与で与えられる場合でも、有効な量又は十分な量が有効又は十分である必要はない。また、有効であると考えられる量は、凝固障害(例えば血友病A)の治療のための組み換え型の凝固因子タンパク(例えばFVIII)の投与等のような、別の治療、治療計画又はプロトコルの使用の低減をもたらす量を含む。
【0164】
従って、本発明の方法及び使用は、特に、他の化合物、作用物質、薬、治療計画、治療プロトコル、プロセス又は治療法の必要性が低減される方法及び使用を含む。例えば、血液凝固疾病については、被検体中の不十分な又は不完全な(異常又は変異体の)内因性凝固因子を補完するための組み換え型の凝固因子タンパクの投与が、与えられた被検体において頻繁がより少なく若しくはより少ない用量となるか又は無くなれば、本発明の方法又は使用は治療的利益を有する。従って、本発明に従って、他の治療又は療法の必要性又は使用を低減する方法及び使用が提供される。
【0165】
有効な量又は十分な量は、治療されるすべてのあらゆる被検体において有効である必要はなく、与えられるグループ又は集団において治療される被検体の大多数において有効である必要もない。有効な量又は十分な量は、グループ又は一般人口ではなく、特定の被検体において有効な又は十分な量を意味する。そのような方法には典型的であるが、与えられる治療の方法又は使用に対して、いくつかの被検体はより大きな反応を示し、いくつかの被検体はより小さい反応を示し、いくつかの被検体は反応を示さない。
【0166】
「緩和する」という用語は、被検体の疾病又はその症状における検出可能な若しくは測定可能な改善又は潜在的な細胞応答を意味する。検出可能な又は測定可能な改善は、病気の発生、頻度、重症度、進行、期間、若しくは、その病気によって引き起こされる合併症若しくはその病気に関連した合併症における主観的若しくは客観的な減少、縮小、抑制、抑制、限定又は制御、その病気の症状、根本的な原因若しくは結果における改善、又は、その病気の好転を含む。例えば、HemAについては、有効な量は、被検体における急性の出血症状の頻度又は重症度を低下させる量、例えば、又は、凝固分析によって測定されるような凝固時間を低減する量になるであろう。
【0167】
従って、本発明の医薬組成物は、意図した治療目的を達成する有効な量で有効成分が含まれている組成物を含む。本発明において提供される技術及びガイダンスを使用して、熟練した医師の能力の範囲内で治療的有効量の決定することが適切である。
【0168】
治療用量は、他の要因のなかでも、被験者の年齢及び全身状態、異常な血液凝固表現型の重症度、並びに、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメントの発現レベルを制御する制御配列の強さに依存するであろう。従って、ヒトにおける治療的有効量は、ベクターをベースとしたFVIII治療に対する個々の患者の反応に基づいて医師によって決定される比較的に広い範囲になるであろう。
【0169】
医薬組成物等のような組成物は、インビボの遺伝子をベースとした治療法若しくは細胞をベースとした治療法によって、又は、患者の細胞若しくはドナーの細胞のエクスビボ修飾によって、FVIII導入遺伝子の連続的な発現の誘導によって生物学的に活性なタンパク(第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIII
タンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメント)の生産を可能にするように被検体に送達されてもよい。特別な実施形態において、レシピエントが治療的有効量のFVIIIポリペプチドを生産することを可能にするのに十分な遺伝物質を含む医薬組成物は、当該レシピエントの止血に影響を及ぼすことができる。あるいは、本明細書に開示されているように、細胞内プロテアーゼ開裂認識部位(PACE/フーリン)における1つ以上の変異、欠損又は置換を有するFVIII等の有効量の変異因子VIIIポリペプチドは、必要性のある患者に直接注入されてもよい。
【0170】
組成物は、単独で投与されてもよいし、又は、食塩水、緩衝食塩水、デキストロース及び水を含むがこれらに限定されない任意の無菌の生物学的適合性を有する医薬品担体に入れて投与することができる安定化化合物等のような少なくとも1つの他の薬剤と組み合わせて投与されてもよい。組成物は、患者に単独で投与されてもよいし、又は、止血に影響を及ぼす他の薬剤(例えば、共因子)と組み合わせて投与されてもよい。
【0171】
変異体因子VIIIポリペプチドは、単独で又は他の薬剤と組み合わされて、投与若しくは接触させてもよいし、又は、本明細書に記載されている適切な生物学的担体に入れて患者に直接注入してもよい。第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメント等のようなFVIIIをコードする変異体核酸配列を含む本発明の発現ベクターは、予防的に及び/又は治療的に有効なレベルのFVIIIポリペプチドを達成し、任意に一定期間維持するために、様々な手段によって患者に投与されてもよい。当業者は、特定の患者の治療的処置のために本発明のFVIIIをコードする発現ベクターを使用するための特別なプロトコルを容易に決定できるであろう。
【0172】
アデノウイルスベクターの生成及び患者への投与のプロトコルは、米国特許第5,998,205;6,228,646;6,093,699;6,100,242;及び、国際特許出願WO94/17810及びWO94/23744(これらは参照によって全体が本明細書に組み込まれている)に記載されている。特に、例えば、AAVベクターは、第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメント等のような核酸変異体によってコードされる第VIII因子(FVIII)を、必要性のある患者に届けるために使用される。
【0173】
本発明のAAVベクターにより運ばれる第VIII因子(FVIII)をコードする核酸変異体(例えば、FVIIIをコードするコドン最適化変異体)、変異体第VIIIタンパクをコードする核酸変異体(例えば、PACE/フーリン切断部位の変異、欠損若しくは置換を有する変異体FVIIIタンパクをコードするコドン最適化核酸変異体)、又は、いずれかの機能性フラグメント等のような、核酸変異体によってコードされる第VIII因子(FVIII)は、あらゆる公知の手段によって患者に投与することができる。
【0174】
本発明の方法及び用途は、全身的、局部的、若しくは、局所的、又は、例えば、注射又は注入によって等の任意の経路による送達及び投与を含む。対流強化送達(convection-enhanced delivery)等のような他の送達方法が構想されるが、インビボでの医薬組成物の送達は、一般に、従来の注射器を使用した注射によって実行されてもよい(例えば米国特許5,720,720参照)。例えば、組成物は、皮下、表皮、皮内、鞘内、眼窩内、粘膜内、腹腔内、静脈内、胸膜腔内、動脈内、経口、肝内、
門脈内、又は筋肉内に届けられてもよい。投与の他の形式は、経口投与、経肺投与、坐剤、及び、経皮的塗布を含む。血液凝固因子異常を有する患者の治療を専門とする臨床医は、患者の病状及び治療の目的(例えば、血液凝固の強化又は減少)を含むがこれらに限定されない多くの基準に基づいて、FVIII核酸配列を含むアデノウイルス随伴ベクターを投与するための最適ルートを決定することができる。
【0175】
本発明の方法及び使用は、望まれる治療的な、有益な、付加的な、相乗効果的な、補足的な活性又は効力を有するあらゆる化合物、作用物質、薬剤、治療、又は、他の治療計画若しくはプロトコルと組み合わせることができる。典型的な組み合わせの組成物及び治療は、生物製剤(タンパク)、作用物質、及び、医薬品等の第2の活性成分を含む。そのような生物製剤(タンパク)、作用物質、医薬品、治療及び療法は、例えば、HemA等の血液凝固疾病のために被検体を治療する治療方法等のような、本発明のあるいは他の方法又は使用に先立って、当該方法又は使用と実質的に同時に、又は、当該方法又は使用の後で、投与又は実行されてもよい。
【0176】
化合物、作用物質、薬剤、治療又は他の治療計画若しくはプロトコルは、組み合わせの組成物として投与することもできるし、又は、核酸、ベクター、組換え型ベクター(例えばrAAV)又は組み替え型ウイルス粒子の送達又は投与と同時に、又は、シリーズで若しくは連続して(先に又は後で)等のように、別々に投与することもできる。従って、本発明は、本明細書に記載されている又は当業者に公知であるあらゆる化合物、作用物質、薬剤、治療規制、治療プロトコル、プロセス、治療法又は組成物との組み合わせで、本発明の方法及び使用を提供する。化合物、作用物質、薬剤、治療計画、治療プロトコル、プロセス、治療法又は組成物は、被検体に対する本発明の核酸、ベクター、組換え型ベクター(例えばrAAV)又は組み替え型ウイルス粒子の投与に先立って、これらと実質的に同時に、又は、これらの後で、投与又は実行することができる。
【0177】
本発明はヒト及び獣医学の応用を含む動物において有用である。従って、適切な被検体は、ヒト及びヒト以外の哺乳動物等のような哺乳動物を含む。「被検体」という用語は、動物を表し、典型的には、ヒト、ヒト以外の霊長類(類人猿、テナガザル、ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、マカク)、家畜家禽(イヌ及びネコ)、家畜、(ニワトリ及びアヒル等の飼鳥類、馬、雌牛、ヤギ、羊、ブタ)、及び、実験動物(マウス、ラット、ラビット、モルモット)等の哺乳動物を表す。ヒト被検体は、胎児、新生児、幼児、若年者及び成人の被検体を含む。被検体は、家畜病モデル、例えば、HemA及び当業者に知られている他のもの等のようなマウス、及び、血液凝固疾病の他の動物モデルを含む。
【0178】
本発明による治療に適切な被検体は、機能遺伝子生成物(例えばFVIIIタンパク)の不十分な量を有する若しくは生産するリスクがあるもの又は当該機能遺伝子生成物が欠損しているもの、又は、異常な、部分的に機能する、若しくは、機能しない遺伝子産物(例えばFVIIIタンパク)を生産するものであって、疾病に至り得るものを含む。また、本発明による治療に適切な被検体は、病気に結びつく異常な、不完全な(変異体の)遺伝子産物(タンパク)を有する又は生産するリスクのあるものであって、その異常な又は不完全な(変異体の)遺伝子産物(タンパク)の量、発現又は機能の減少がその病気の治療、又は、その病気の1つ以上の症状の低減若しくは緩和に結びつくものを含む。従って、ターゲット被検体は、血友病患者(例えば血友病A)等のような、異常な、不十分な血液凝固因子を生産している被検体、又は、血液凝固因子が欠損している被検体を含む。
【0179】
本発明による治療に適切な被検体は、AAVに対する抗体を有する又は生産するリスクがあるものを含む。AAVベクターは、いくつかの技術を使用してそのような被検体に投与又は送達することができる。例えば、空のカプシドAAV(つまり、FVIII核酸が無いAAV)は、被検体のAAV抗体に結合させるために送達することができ、それによ
ってFVIII核酸を運ぶAAVベクターが被検体の細胞を形質転換できるようにする。投与する空のカプシドAAVの量は、特定の被検体において生産されるAAV抗体の量に基づいて調整することができる。空のカプシドは、例えば、AAV1、AAV2、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9)、AAV10、AAV11、AAV12、Rh10、Rh74又はAAV-2i8等のような、任意のAAV血清型であってもよい。
【0180】
代替的に又は付加的に、AAVベクターは、直接の筋肉内注射(例えば、筋肉の1つ以上の遅筋線維)によって送達することができる。別の選択肢では、肝動脈経由で肝臓にAAVベクターを届けるために、大腿動脈へ導入されたカテーテルを使用することができる。肝臓にAAVベクターを直接送達するために、内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)等のような非外科手段を使用することもでき、それによって血流及びAAV抗体を避けることができる。抗AAV抗体を発達させた又はすでに有している被検体中にAAVベクターを送達するための入り口として、顎下腺管等のような他の管状系を使用することができる。
【0181】
被検体に対する投与又はインビボ送達は、病気によって引き起こされる又は病気に伴う不利な症状、病状、合併症等の発展に先立って行うこともできる。例えば、選抜(例えば、遺伝的)は、本発明の組成物、方法及び用途のための候補として被検体を識別するために使用することができる。従って、そのような被検体は、機能する遺伝子生成物(例えばFVIIIタンパク)の不十分な量又は欠失が陽性であるとして選抜されたもの、又は、異常な、部分的に機能する若しくは機能を持たない遺伝子産物(例えばFVIIIタンパク)を生産するものを含む。
【0182】
本明細書に開示されている本発明の方法及び使用による被験者に対する投与又はインビボ送達は、被験者が治療の対象とされる病気を有するものとして確認された後、病気の1つ以上の症状を有する後、又は、病気の1つ以上の症状を有していなくても、本明細書に記載されているように選抜されて陽性であると識別された後で、1~2、2~4、4~12、12~24又は24~72時間以内に実行することができる。もちろん、本発明の方法及び使用は、被験者が対象となる病気を有しているものとして確認された後、病気の1つ以上の症状を有する後、又は、本明細書に記載されているように選抜されて陽性であると識別された後で、1~7日、7~14日、14~21日、21~48日若しくはそれ以上の日後に、数ヶ月後に、又は、数年後に実行されてもよい。
【0183】
本明細書で使用されているように、「ユニット投薬形態」という用語は、治療される被検体のための単一量として適した物理的に分離した単位を表す。各単位は、任意に薬剤担体(賦形剤、希釈剤、媒体又は充満剤)を伴って、1又はそれ以上の用量で投与された場合に、所望の効果(例えば、予防的効果又は治療的効果)を生じさせると計算される所定の量を含む。単位用量形態は、例えば、アンプル及びバイアル中に存在していてもよい。単位用量形態は、液状組成物を含んでいてもよいし、又は、フリーズドライ又は凍結乾燥された状態の組成物を含んでいてもよく、例えば、インビボでの投与又は送達に先立って無菌の液状担体が加えられてもよい。個別の単位量形態は、複数用量キット又は包装容器中に含められてもよい。組み換え型のベクター(例えばrAAV)配列、組み替え型のウイルス粒子、及び、それらの医薬組成物は、投与のしやすさ及び容量の均一性のために、単一の単位用量又は複数の単位用量でパッケージされてもよい。
【0184】
本発明はゲノム組込材料及び1つ以上の成分を有するキットを提供する。キットは、典型的には、成分の説明又は成分のインビトロ、インビボ、エスクビボでの使用説明書を含むラベル又はパッケージング挿入物を含む。キットは、例えば、核酸、組換え型のベクター、ウイルス(例えばAAV)ベクター又はウイルス粒子等のそのような成分の集合物と
、任意に、他の化合物、作用物質、薬剤又は組成物等のような第2の活性成分を含んでいてもよい。
【0185】
キットは、当該キットの1つ以上の成分を収容する物理構造を表す。パッケージング材は、その成分を無菌的に維持することができ、そのような目的のために一般的に使用される材料からなるものであってもよい(例えば、紙、波形のファイバー、ガラス、プラスチック、箔、アンプル、バイアル、チューブ等)。
【0186】
ラベル又は挿入物は、1つ以上の成分、用量、(作用機序、薬物動態学及び薬動力学を含む)有効成分の臨床薬理学を特定する情報を含んでいてもよい。ラベル又は挿入物は、製造業者、ロット番号、製造業者の居所及び日付、使用期限を特定する情報を含んでいてもよい。ラベル又は挿入物は、製造業者、ロット番号、製造業者の居所及び日付、使用期限を特定する情報を含んでいてもよい。ラベル又は挿入物は、キットの成分を使用することができる疾病に関する情報を含んでいてもよい。ラベル又は挿入物は、方法、使用、又は、治療プロトコル若しくは治療規制の1つ以上においてキット成分を使用するための、臨床医又は被検体のための指示書を含んでいてもよい。指示書は、用量、頻度又は期間、及び、本明細書に記載されている、用途、治療プロトコル、又は、予防計画若しくは治療計画のいずれかを実行するための指示を含んでいてもよい。
【0187】
ラベル又は挿入物は、予防的利益又は治療的利益等のような、成分が提供することができるあらゆる利益に関する情報を含んでいてもよい。ラベル又は挿入物は、特定の組成物を使用することが適切でない状況に関する被検体又は臨床医に対する警告等のような、潜在的な不都合な副作用、合併症又は反応に関する情報を含んでいてもよい。被検体が、組成物と適合しない可能性がある1つ以上の他の薬物を有し、将来的に有し、若しくは、現在摂取している場合、又は、被検体が、組成物と適合しない他の治療プロトコル又は治療計画を有し、将来的に受け、若しくは、現在受けている場合、副作用又は合併症がさらに生じる可能性があり、従って、指示書は、そのような不適合性に関する情報を含んでいてもよい。
【0188】
ラベル又は挿入物は、「印刷物」、例えば、紙、厚紙であって、成分、キット若しくはパッケージ材料(例えば、箱)と分離した若しくは添付された、又は、キット成分を含むアンプル、チューブ若しくはバイアルに添付されたものを含む。ラベル又は挿入物は、バーコード付きのプリントされたラベル、ディスク、CD-若しくはDVD-ROM/RAM、DVD等の光ディスク、MP3、磁気テープ、又は、RAM、ROM等の電気的記憶媒体、又は、磁気/光記憶媒体、FLASHメディア又はメモリ型カード等のハイブリッド、等のコンピュータ読取り可能なメディアをさらに含んでいてもよい
【0189】
別段の定めがない限り、本明細書で使用されている技術的用語及び科学用語のすべては、
この発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似又は等価の方法及び材料を本発明の実行又は試験において使用することができるが、適切な方法及び材料は本明細書に記載されている。
【0190】
本明細書で引用されているすべての特許、特許出願、刊行物及び他の参考文献、GenBank引用並びにATCC引用は、参照することによってそれらの全体が組み込まれている。抵触する場合には、定義を含む明細書が支配する。
【0191】
本発明の生体分子に関する様々な用語が上記並びに明細書及び特許請求の範囲の全体にわたって使用されている。
【0192】
本明細書に開示されているすべての特徴はあらゆる組み合わせで組み合わせられてもよい。本明細書に開示されている各特徴は、同じ、等価、又は、類似の目的を果たす代替的特徴に置換されてもよい。従って、明示的に別段の記載が無い限り、開示されている特徴(例えば、核酸変異体、ベクター、プラスミド、組換え型のベクター(例えばrAAV)配列又は組み替え型のウイルス粒子)は、等価な又は同様の特徴の属の例である。
【0193】
本明細書で使用されているように、明示的に別段の定めがない限り、「1つの」(a)及び「その」(the)という単数形は、複数の指示物を含む。従って、例えば、「核酸」(a nucleic acid)への言及は複数のそのような核酸を含む。「ベクター」(a vector)への言及は複数のそのようなベクターを含む。「ウイルス」(a virus)又は「粒子」(a particle)への言及は複数のそのようなウイルス/粒子を含む。
【0194】
本明細書で使用されているように、明示的に別段の定めがない限り、数値又は数値範囲は、すべてそのような範囲内の整数と、範囲内の値又は整数の一部を含む。従って、説明のために、80%又はそれ以上の同一性への言及は、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%等、並びに、81.1%、81.2%、81.3%、81.4%、81.5%等、82.1%、82.2%、82.3%、82.4%、82.5%等を含む。
【0195】
「より多い(より大きな)」又は「より少ない」を伴う整数への言及は、参照値より大きい任意の数又は参照値より小さい任意の数をそれぞれ含む。例えば、従って、「100より小さい」への言及は、99、98、97等、数1(1)に至る途中の数を含む。また、「10より小さい」は、9、8、7等、数1(1)に至る途中の数を含む。
【0196】
本明細書で使用されているように、明示的に別段の定めがない限り、すべての数値又は範囲は、そのような範囲内の値及び整数の一部、並びに、そのような範囲内の整数の一部を含む。従って、説明のために、1-10のような数値範囲への言及は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10等、及び、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5等を含む。従って、1-50の範囲への言及は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20等、最大で50まで、かつ、50を含み、また、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5等、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5等を含む。
【0197】
シリーズの範囲への言及は、そのシリーズ中の異なる範囲の境界の値を組み合わせた範囲を含む。従って、シリーズの範囲への言及を説明するために、例えば、1-10、10-20、20-30、30-40、40-50、50-60、60-75、75-100、100-150、150-200、200-250、250-300、300-400、400-500、500-750、750-850は、1-20、1-30、1-40、1-50、1-60、10-30、10-40、10-50、10-60、10-70、10-80、20-40、20-50、20-60、20-70、20-80、20-90、50-75、50-100、50-150、50-200、50-250、100-200、100-250、100-300、100-350、100-400、100-500、150-250、150-300、150-350、150-400、150-450、150-500等の範囲を含む。
【0198】
本発明は、多数の実施形態及び態様について記載するために、ここに断定的な言葉を使用して一般的に開示されている。また、本発明は、物質又は材料、方法ステップ及び条件、プロトコル又は手続等の特定の主題が、全部又は一部分において除外された実施形態を特に含んでいる。例えば、本発明のある実施形態又は態様において、材料及び/又は方法
ステップが除外されている。従って、本発明が含んでいないものという観点では、たとえ本発明が本明細書中に一般に表現されていなくても、本発明において明示的に除外されていない態様はそれにも拘わらず本明細書に開示されている。
【0199】
本発明の多くの実施形態が記載されている。しかし、当業者は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに、様々な使用法及び状況に本発明を適応させるために、本発明に様々な変更及び修飾を加えることができる。従って、以下の実施例は、説明するように意図されており、いかなる態様においても特許請求の範囲に記載された発明の範囲を限定するものではない。
実施例1
【0200】
血友病A(HA)は、凝固カスケードの重要成分である第VIII因子(FVIII)の欠損を特徴とするX連鎖性出血疾患である(Kazazian, H.H.ら、Hemophilia A: Deficiency of coagulation factor VIII in The Metabolic and Molecular Bases of Inherited Disease (編集者 Scriver,
C.R., Beaudet, A.L., Sly, W.S. & Valle,
D.) 4367-4392 (McCraw-Hill、ニューヨーク、2001)。FVIII遺伝子は、186kbに及ぶ26のエクソンを含んでおり、巨大な前駆体分子(2332個のアミノ酸)として合成される(
図1)(Kaufman, R.J.,ら、The biology and genetics of factor VIII deficiency in hemophilia A. in Hemostasis and Thrombosis: Basic principles and
clinical practice (編集者 Colman, R.W., Hirsch, J., Mander, V.J., Clowes, A.W. & George, J.N.) (Lippincott-Raven, Philadelphia, 1998)。
【0201】
罹患者は、一般的に、関節、筋肉、致命的になり得る頭蓋内出血及び腹腔内出血を発症する。正常な血清FVIIIレベルは、100-200ナノグラム/mlであるが、少量の循環するFVIII(~1-2ナノグラム/ml)は重症患者の臨床経過に対して実質的効果を有するのに充分である。血友病A患者のための現行の治療は、組み換え型のFVIII又は血清から抽出されたFVIIIを使用したタンパク置換療法である。しかしながら、これらの製品は、全世界において血友病A集団の~20%にのみ利用可能である。この療法の主な合併症は、重症の血友病Aを有する患者の25~30%で生じるFVIIIに中和抗体(阻害因子)の発生である。阻害因子がFVIIIタンパク療法を無効にするので、止血を達成するためにバイパス剤(FVIIa)が使用される。しかし、これらの製品は非常に高価な選択肢である。
【0202】
ここに開示されるのは、血友病を治療するための遺伝子治療方法における使用のための遺伝子構成物である。さらに、これらの第VIII因子(FVlll)遺伝子構築物はインビトロにおいてタンパク発現系のセッティングにおいて有用であり得る。各遺伝子構成物は、任意に、1つ又はそれ以上の発現制御(例えば、プロモーター)因子、第VIII因子遺伝子、及び、イントロン、ITR、停止コドン、ポリAシグナル等のような遺伝子発現に必要な他の制御性の特徴を含んでいてもよい。
実施例2
【0203】
第VIII因子DNA塩基配列のコドン最適化
【0204】
DNA塩基配列のコドン最適化が遺伝子治療のセッティングにおいて第VIII因子発
現を改善することができる旨が以前に説明されている(Wardら、2011、Blood 117(3):798-807)。DNA塩基配列のコドン最適化は、各DNAコドンがタンパク合成においてタンパク鎖中の特定のアミノ酸残基をコードする3つのヌクレオチドの連続物であるという事実に基づく。64個の異なるコドンが存在するが、20個のみのアミノ酸が存在し、従って、同じアミノ酸をコードすることができる多数のコドンが存在する。翻訳プロセスの最適化のための選択プロセスを反映する異なる種類の間で観察されるコドン使用頻度のバイアスが存在する。重要なことに、DNA塩基配列はコドン最適化において修飾されるが、タンパク配列が野性型配列と同一である。
【0205】
コドン最適化は、Bドメインが削除された第VIII因子(hFVIII-SQ)cDNA配列に対して行われた。第VIII因子cDNAのコドン最適化された4つの異なるバージョンが発現分析において評価された。驚いたことに、DNA塩基配列のいくつかは、より高いレベルの第VIII因子を発現した。
【0206】
その配列の1つは、より高いレベルの第VIII因子を発現しただけでなく、ユニークな特徴を有していた(配列番号:1)。他のコドン最適化された配列又は野性型配列よりも良く、この配列はアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター中にゲノム組込することができる。すなわち、第VIII因子遺伝子は、その制御因子と共に、AAVウイルスキャプシド中にその配列をゲノム組込するのに必要なシグナルを提供する逆方向末端反復(ITR)に隣接している。データは、ITR間のDNA塩基配列のサイズが、最適なゲノム組込効率のために通常のウイルスゲノムのサイズ(4.7kb)に似ているに違いないことを示唆する。第VIII因子の場合、我々は、長さ5.0kbの遺伝子配列はまだゲノム組込されることができるように考えられるが、それは完全な遺伝子として効率的に組み込まれない可能性がある。
【0207】
特定の遺伝子をゲノム組込する能力に寄与する他の要因はそのDNA塩基配列自体である。いくつかのDNA塩基配列は再配列する傾向があり又は帯電に基づいた折りたたみ構造を有していることもあり、ウイルスキャプシド中にゲノム組込される能力に影響する。すなわち、サイズだけでなく、DNA塩基配列も導入遺伝子構成物のゲノム組込能力に影響すると考えられる。我々の研究において、我々は、高いレベルの第VIII因子を発現する(例えば、
図2、
図4A及び
図6A参照)だけでなく、AAVベクター中により効率的にゲノム組込される自然界に存在しない新しい第VIII因子DNA塩基配列を確認した。この改善されたゲノム組込の特徴は、血清型に拘わらずにより高い収量のベクター(表3~5)を生成し、ヒト遺伝子治療で使用される厳格な品質管理基準を満たす均一なAAVベクターの生産を可能にするであろう。
【0208】
さらに発現レベルを改善するために、トランスチレチン(TTR)又は変異体TTRプロモーター(下記説明参照)、及び、アミノ酸位置1645-1648(TTRmut-hFVIII-SQ-CO-delP/F)(FVIII変異体の下記説明参照)からPACEフーリン開裂認識部位を削除した第VIII因子の変異体を用いて、コドン最適化されたヒトFVIIIcDNA構築物を生成した。これらのFVIII導入遺伝子構成物は、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター中に組み込み、血友病A/CD4ノックアウトマウスに届けられた。FVIII発現のレベルは、野性型hFVIII-SQの発現よりも下記のように高かった。TTR-hFVIII-SQ-COは5倍高く、TTRmut-hFVIII-SQ-COは16倍高く、また、TTRmut-hFVIII-SQ-CO-delP/Fは33倍高かった。
実施例3
【0209】
第VIII因子の変異体
【0210】
修飾は第VIII因子のタンパク配列中に導入された。コドン最適化されたDNA塩基配列中へのその修飾の導入はPACEフーリン開裂認識部位を変更した。この部位の修飾はタンパクの安定性及び生物学的活性を向上する。PACEフーリン開裂認識部位のコドン最適化された第VIII因子中に導入されたアミノ酸修飾は表1に示されている。
【0211】
アミノ酸位置1645-1648におけるPACEフーリン(P/F)開裂認識部位の欠損変異体は、野性型Bドメイン削除因子VIII(hFVIII)遺伝子中に導入された。各変異体を発現する安定なベビーハムスター腎臓(BHK)細胞株を作成し、分析のために組み換え型タンパクを精製した。
【0212】
cFVIII(イヌの第VIII因子);hFVIII-RH(アミノ酸位置1645におけるアルギニン(R)からヒスチジン(H)への単一のアミノ酸置換を有し、cFVIII配列と同じP/Fサイトを生成する変異体);デルタ1645、残基R1645の欠損、デルタ2、残基R1645及び残基H1646の欠損;デルタ3、残基R1645、残基H1646及び残基Q1647の欠損;デルタ4、残基R1645、残基H1646、残基Q1647及び残基R1648の欠損;及び、デルタ1648、残基R1648の欠損。
PACEフーリン認識部位のヒューマンファクターVIII変異体
【表1】
【0213】
組み換え型の変異体タンパクを精製し、凝固促進能を明らかにするために、インビトロ及びインビボの両方における異なる分析で比較した。インビトロにおいては、P/F変異体が野性型hFVIIIより高い生物活性を有しており、デルタ3が最も高い生物活性を有し、デルタ4変異体及びデルタ2変異体がその後に続いた。
【0214】
インビボにおいては、これらの変異体hFVIIIタンパクのすべてを血友病Aマウスに注入し、テール・クリップ・チャレンジ・アッセイにより、損傷後の失血を測定した。デルタ3変異体及びデルタ4変異体は、このチャレンジモデルにおいて失血を低減する能力が向上したことを示した。
【0215】
P/F欠損変異体の5つすべてを、野性型第VIII因子遺伝子(
図3A)を含むアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター発現カセット中に導入した。AAV-hFVIIIを血友病A/CD4KOマウス(5×10
11vg/マウス)に届け、抗原及び活性によってFVIIIの発現を測定した(
図3B)。デルタ3の発現レベルは野性型FVIII-B
DDより4倍高かった。その一方で、デルタ4及びデルタ1645はそれぞれ2倍と3倍高かった。デルタ2及びデルタ1648は野性型FVIIIと同程度であった。これらの結果は、デルタ3PACEフーリン欠損変異体及びデルタ4PACEフーリン欠損変異体の改善されたコドン最適化FVIII構築物中への導入を支持している。
実施例4
【0216】
TTRプロモーター
【0217】
これらの研究で利用した改良されたプロモーター因子は、第VIII因子発現を改善する4個のヌクレオチド変更を有するトランスチレチン(TTR)プロモーターである。このプロモーターの評価は、元々は、「Costa and Grayson 1991、Nucleic Acids Research 19(15):4139-4145」に記載されている。これらのインビトロにおける研究は、4個のヌクレオチドの修飾が、肝細胞核因子(HNF)転写因子の親和性を、DNA塩基配列中のその結合部位に対して増加させることを示唆した。従って、新規な合成プロモーターにおいて、我々は、TTRプロモーター配列のヌクレオチド67において始まる、自然界に存在することが知られていないその4個のヌクレオチド変更を導入した。それはTAmGTGTAGからTATTGACTTAGに修飾された(配列番号:8)。
実施例5
【0218】
野性型導入遺伝子とコドン最適化(CO)された導入遺伝子の比較
【0219】
向上したFVIII発現に対する各FVIII配列又は配列変異体の寄与を示すために、AAV遺伝子組み換え構成物を作成した。これらの構成物は、
図2に記載されている構成物と同じ制御因子を含むが、それらのFVIII配列は異なる。上記の研究に基づいて、最も優れたパフォーマンスを有するPACEフーリン欠損変異体(デルタ3及びデルタ4)を、これらのhFVIII導入遺伝子中に導入した。また、これらのFVIII導入遺伝子のすべては、Bドメインが削除された(BDD)形態である。この研究のAAVベクターはすべてCCMTのResearch Vector Coreで生産され、そのすべてを定量的PCR及び銀染色法によって一緒に力価測定した。
表2Aは、野生型hFVIIIとコドン最適化された3つの変異体(CO1、CO2及びCO3と表される)との間のhFVIII配列同一性を示す。
【表2A】
表2Bは、コドン最適化された各hFVIII変異体(CO1、CO2及びCO3と表される)のヌクレオチド頻度を示す。
【表2B】
【0220】
この研究では、5つのヒトFVIII導入遺伝子は以下のとおりであった。
(1)野生型ヒトFVIII-BDD(hFVIIIwtSQ);
(2)PACEフーリン認識配列中の4つの残基の欠損を有する野生型ヒトFVIII-BDD(hFVIIIwtSQデルタ4)
(3)コドンに最適化(CO)されたhFVIII-BDD(hFVIIICO)
(4)PACEフーリン認識部位の3つの残基の欠損を有するコドン最適化された(hFVIIICOデルタ3)
(5)PACEフーリン認識部位の4つの残基の欠損を有するコドン最適化されたhFVIII(hFVIIICOデルタ4)(
図6)
【0221】
このデータは、野性型FVIII構成物が、異なるプロモーター(HCR-hAAT)を使用し、野性型FVIII構成物が、コドン最適化された(CO)構築物と同じ発現カセットに入っておらず、各FVIII導入遺伝子の個々の寄与を示すことが困難であった
図2中のデータの改良である。さらに、野性型hFVIII(
図4)との関係でPACEフーリン欠損の寄与を示すために、この部位で4個のアミノ酸残基を削除したPACE/フーリン変異体を有する野性型FVIII(hFVIIIwtSQデルタ4)を含めた。
【0222】
記載されているように、AAV-hFVIIIは血友病A/CD4KOマウスに届けられた(1×1011vg/マウス)。しかしながら、AAV変異体をベースとして開発された異なるAAV血清型は、Rh74VVと示す。以前のデータはAAV血清型8(AAV8)を用いて作成した。
【0223】
hFVIII発現は、抗原レベル(ELISA)及び活性(Coatest assay)
によって測定された。Rh74VVについては、ベクター投与後4週のhFVIII発現のレベルは、(hFVIIIwtSQ)については9.4+1.5ng/ml(正常なFVIIIレベルの6.3%)であり、(hFVIIIwtSQデルタ4)については32.4+13.0ng/ml(21.6%)であり、42.2+7.1ng/ml(28.1%)(hFVIIICO)、(177.8+8.5ng/ml(118.5%)(hFVIIICOデルタ3)、及び、114.3+60.2ng/ml(76.2%)(hFVIIICOデルタ4)であった(
図6)。
【0224】
ベクター投与後6週に、野性型AAV及びコドン最適化されたhFVIII構築物の送達後にマウスをインビボにおける止血チャレンジによって分析した。結果(
図7)は、コドン最適化(CO)されたFVIIIは、P/F欠損があってもなくても、失血の減少によって反映されるように、血友病Aマウスにおける凝固活性が野性型マウスに匹敵することを示す。
【0225】
AAV変異体(Rh74VV)を用いて得られたFVIIIタンパク発現のレベルがAAV8を用いたFVIIIレベルより低いので、このデータは、野性型FVIII構成物と比較した倍数差を使用して示されている。重要なことに総体的結論は同じである。デルタ4P/Fの変異体の導入を用いた発現のレベルは、野性型配列単独と比較して約2-4倍高い。CO導入遺伝子は、野性型hFVIIIより5倍高い発現に帰着する(hFVIII-wtSQ)。コドン最適化されたhFVIII(hFVIII-CO)中へのP/F欠損変異体の導入は、CO導入遺伝子単独よりも、3~4倍高い(デルタ3)発現又は2~3倍高い(デルタ4)発現となる。従って、hFVIIICOデルタ3構築物はhFVIIIwtSQより16~19倍優れており、P/F欠損変異体単体又はコドン最適化単体のいずれよりも実質的に高い。
【0226】
著しく、P/F欠損変異体の寄与は、野性型配列及びコドン最適化されたhFVIII配列の両方と一致している(
図4)。更に、この寄与は別の発現カセットを使用しても観察された(
図3)。すなわち、野性型DNA塩基配列又はコドン最適化されたDNA塩基配列の中にあるかどうかに拘わらず、デルタ3P/F変異体は3~4倍高い発現レベルとなり、デルタ4は2~3高い発現レベルとなる。いかなる特定の理論によって拘束されることを意図しないが、組み合わされた相乗効果は、コドン最適化(RNA配列の向上した翻訳)及びPACEフーリン変異体(タンパクの向上した分泌及びより高い生物活性)の原因となる異なるメカニズムによるものと考えられる。
【0227】
開示さている(
図2)ように、TTRmプロモーターはTTRプロモーター単独と比較して発現が2倍増加する。この調査には含まれていないが、他の調査に基づいた合理的推
測は、最適化された構成物であるTTRm-hFVIIICOデルタ3がTTR-hFVIIIwtSQより30~40倍優れていることを示す。
実施例6
【0228】
コドン最適化された構成物及びコドン最適化されていない構成物のベクター生産
【0229】
ヒト因子VIII調製のためのアデノ随伴ウイルスの(AAV)ベクター生産が表3-5に示されている。野生型ヒトFVIII-SQ(hFVIII)(3個の調製物、Prep1-Prep3と示す)、及び、コドン最適化されたヒトFVIII(hFVIII-CO、CO3とも称される)(CO3の5個の別個の調製物、Prep1-Prep5と示す)のための1本のローラーボトル当たりのアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターゲノムが示されている。同じ生産プロトコル及び精製スキームを使用してすべてのFVIII-CO3調製を行った。4.60×10
12vg/ローラーボトル(3個のベクター調製物)のAAV8-hFVIII-SQの平均生産量と比較して、AAV8-hFVIII-SQ-COの平均生産量は2.77×10
12vg/ローラーボトル(13個のベクター調製物)であった。CO FVIII配列を用いたこの生産量は野性型FVIII配列と比較して2倍高い。
ヒト因子VIII調製のためのAAV-8ベクター生産
【表3】
【0230】
FVIIIの全ベクター調製物の平均産出量が標準偏差と共に表4及び表5に示されている。再び、異なるベクターコアによって生産されるAAV調製物はより低い生産量を有することが観察されているが、異なる血清型(Rh74VV)における野性型ベクター及びCOベクターの両方の比較は、一貫して生産量が2倍高いことを示す。これは、FVIIIベクター調製の生産量がベクターコア及びAAV血清型に依存しないことを実証している。
ヒト因子VIII調製のためのAAV-8ベクター生産量、標準偏差
【表4】
ヒト因子VIII調製物のためのRh74VV AAVベクター生産量、標準偏差
【表5】
コドン最適化された因子VIII cDNA、aka CO/CO3(配列番号:1)
ATGCAGATTGAGCTGTCAACTTGCTTTTTCCTGTGCCTGCTGAGATTTTGTTTTTCCGCTACTAGAAGATACTACCTGGGGGCTGTGGAACTGTCTTGGGATTACATGCAGAGTGACCTGGGAGAGCTGCCAGTGGACGCACGATTTCCACCTAGAGTCCCTAAATCATTCCCCTTCAACACCAGCGTGGTCTATAAGAAAACACTGTTCGTGGAGTTTACTGATCACCTGTTCAACATCGCTAAGCCTCGGCCACCCTGGATGGGACTGCTGGGACCAACAATCCAGGCAGAGGTGTACGACACCGTGGTCATTACACTGAAAAACATGGCCTCACACCCCGTGAGCCTGCATGCTGTGGGCGTCAGCTACTGGAAGGCTTCCGAAGGGGCAGAGTATGACGATCAGACTTCCCAGAGAGAAAAAGAGGACGATAAGGTGTTTCCTGGCGGGTCTCATACCTATGTGTGGCAGGTCCTGAAAGAGAATGGCCCCATGGCTTCCGACCCTCTGTGCCTGACCTACTCTTATCTGAGTCACGTGGACCTGGTCAAGGATCTGAACAGCGGACTGATCGGAGCACTGCTGGTGTGTAGGGAAGGGAGCCTGGCTAAGGAGAAAACCCAGACACTGCATAAGTTCATTCTGCTGTTCGCCGTGTTTGACGAAGGAAAATCATGGCACAGCGAGACAAAGAATAGTCTGATGCAGGACCGGGATGCCGCTTCAGCCAGAGCTTGGCCCAAAATGCACACTGTGAACGGCTACGTCAATCGCTCACTGCCTGGACTGATCGGCTGCCACCGAAAGAGCGTGTATTGGCATGTCATCGGAATGGGCACCACACCTGAAGTGCACTCCATTTTCCTGGAGGGGCATACCTTTCTGGTCCGCAACCACCGACAGGCCTCCCTGGAGATCTCTCCAATTACCTTCCTGACAGCTCAGACTCTGCTGATG
GATCTGGGACAGTTCCTGCTGTTTTGCCACATCAGCTCCCACCAGCATGATGGCATGGAGGCCTACGTGAAAGTGGACAGCTGTCCCGAGGAACCTCAGCTGAGGATGAAGAACAATGAGGAAGCTGAAGACTATGACGATGACCTGACCGACTCCGAGATGGATGTGGTCCGATTCGATGACGATAACAGCCCCTCCTTTATCCAGATTAGATCTGTGGCCAAGAAACACCCTAAGACATGGGTCCATTACATCGCAGCCGAGGAAGAGGACTGGGATTATGCACCACTGGTGCTGGCACCAGACGATCGATCCTACAAATCTCAGTATCTGAACAATGGACCACAGCGGATTGGCAGAAAGTACAAGAAAGTGAGGTTCATGGCTTATACCGATGAAACCTTCAAGACTCGCGAAGCAATCCAGCACGAGAGCGGGATTCTGGGACCACTGCTGTACGGAGAAGTGGGGGACACCCTGCTGATCATTTTTAAGAACCAGGCCAGCAGGCCTTACAATATCTATCCACATGGAATTACAGATGTGCGCCCTCTGTACAGCCGGAGACTGCCAAAGGGCGTCAAACACCTGAAGGACTTCCCAATCCTGCCCGGGGAAATTTTTAAGTATAAATGGACTGTCACCGTCGAGGATGGCCCCACTAAGAGCGACCCTAGGTGCCTGACCCGCTACTATTCTAGTTTCGTGAATATGGAAAGGGATCTGGCCAGCGGACTGATCGGCCCACTGCTGATTTGTTACAAAGAGAGCGTGGATCAGAGAGGCAACCAGATCATGTCCGACAAGAGGAATGTGATTCTGTTCAGTGTCTTTGACGAAAACCGGTCATGGTATCTGACCGAGAACATCCAGAGATTCCTGCCTAATCCAGCCGGAGTGCAGCTGGAAGATCCTGAGTTTCAGGCTTCTAACATCATGCATAGTATTAATGGCTACGTGTTCGACAGTCTGCAGCTGTCAGTGTGTCTGCACGAGGTCGCTTACTGGTATATCCTGAGCATTGGAGCACAGACAGATTTCCTGAGCGTGTTCTTTTCCGGCTACACTTTTAAGCATAAAATGGTGTATGAGGACACACTGACTCTGTTCCCCTTCAGCGGCGAAACCGTGTTTATGTCCATGGAGAATCCCGGGCTGTGGATCCTGGGATGCCACAACAGCGATTTCAGGAATCGCGGGATGACTGCCCTGCTGAAAGTGTCAAGCTGTGACAAGAACACCGGAGACTACTATGAAGATTCATACGAGGACATCAGCGCATATCTGCTGTCCAAAAACAATGCCATTGAACCCAGGTCTTTTAGTCAGAATCCTCCAGTGCTGAAGAGGCACCAGCGCGAGATCACCCGCACTACCCTGCAGAGTGATCAGGAAGAGATCGACTACGACGATACAATTTCTGTGGAAATGAAGAAAGAGGACTTCGATATCTATGACGAAGATGAGAACCAGAGTCCTCGATCATTCCAGAAGAAAACCCGGCATTACTTTATTGCTGCAGTGGAGCGCCTGTGGGATTATGGCATGTCCTCTAGTCCTCACGTGCTGCGAAATCGGGCCCAGTCAGGGAGCGTCCCACAGTTCAAGAAAGTGGTCTTCCAGGAGTTTACAGACGGATCCTTTACTCAGCCACTGTACCGGGGCGAACTGAACGAGCACCTGGGGCTGCTGGGACCCTATATCAGAGCTGAAGTGGAGGATAACATTATGGTCACCTTCAGAAATCAGGCATCTAGGCCTTACAGTTTTTATTCAAGCCTGATCTCTTACGAAGAGGACCAGAGGCAGGGAGCAGAACCACGAAAAAACTTCGTGAAGCCTAATGAGACCAAAACATACTTTTGGAAGGTGCAGCACCATATGGCCCCAACAAAAGACGAATTCGATTGCAAGGCATGGGCCTATTTTTCTGACGTGGATCTGGAGAAGGACGTCCACAGTGGCCTGATCGGGCCACTGCTGGTGTGTCATACTAACAC
CCTGAATCCCGCACACGGCAGGCAGGTCACTGTCCAGGAATTCGCCCTGTTCTTTACCATCTTTGATGAGACAAAAAGCTGGTACTTCACCGAAAACATGGAGCGAAATTGCCGGGCTCCATGTAATATTCAGATGGAAGACCCCACATTCAAGGAGAACTACCGCTTTCATGCCATCAATGGGTATATTATGGATACTCTGCCCGGACTGGTCATGGCTCAGGACCAGAGAATCAGGTGGTACCTGCTGAGCATGGGGTCCAACGAGAATATCCACTCAATTCATTTCAGCGGACACGTGTTTACTGTCCGGAAGAAAGAAGAGTATAAAATGGCCCTGTACAACCTGTATCCCGGCGTGTTCGAAACCGTCGAGATGCTGCCTAGCAAGGCAGGGATCTGGAGAGTGGAATGCCTGATTGGGGAGCACCTGCATGCCGGAATGTCTACCCTGTTTCTGGTGTACAGTAATAAGTGTCAGACACCCCTGGGGATGGCTTCCGGACATATCCGGGATTTCCAGATTACCGCATCTGGACAGTACGGCCAGTGGGCCCCTAAGCTGGCTAGACTGCACTATTCCGGGTCTATCAACGCTTGGTCCACAAAAGAGCCTTTCTCTTGGATTAAGGTGGACCTGCTGGCACCAATGATCATTCATGGCATCAAAACTCAGGGGGCCAGGCAGAAGTTCTCCTCTCTGTACATCTCACAGTTTATCATCATGTACAGCCTGGATGGCAAGAAATGGCAGACATACCGCGGCAATAGCACAGGGACTCTGATGGTGTTCTTTGGCAACGTGGACAGTTCAGGGATCAAGCACAACATTTTCAATCCCCCTATCATTGCTAGATACATCAGGCTGCACCCAACCCATTATTCTATTCGAAGTACACTGCGGATGGAACTGATGGGGTGCGATCTGAACAGTTGTTCAATGCCCCTGGGAATGGAGTCCAAGGCAATCTCTGACGCCCAGATTACCGCTAGCTCCTACTTCACTAATATGTTTGCTACCTGGAGCCCCTCCAAAGCACGACTGCATCTGCAGGGACGAAGCAACGCATGGCGACCACAGGTGAACAATCCCAAGGAGTGGCTGCAGGTCGATTTTCAGAAAACTATGAAGGTGACCGGAGTCACAACTCAGGGCGTGAAAAGTCTGCTGACCTCAATGTACGTCAAGGAGTTCCTGATCTCTAGTTCACAGGACGGCCACCAGTGGACACTGTTCTTTCAGAACGGAAAGGTGAAAGTCTTCCAGGGCAATCAGGATTCCTTTACACCTGTGGTCAACTCTCTGGACCCACCCCTGCTGACTCGCTACCTGCGAATCCACCCACAGTCCTGGGTGCATCAGATTGCACTGAGAATGGAAGTCCTGGGCTGCGAGGCCCAGGACCTGTATTGA
コドン最適化されたVIII cDNA、aka CO/CO3、R1645Hを有する変異体(配列番号:2)
ATGCAGATTGAGCTGTCAACTTGCTTTTTCCTGTGCCTGCTGAGATTTTGTTTTTCCGCTACTAGAAGATACTACCTGGGGGCTGTGGAACTGTCTTGGGATTACATGCAGAGTGACCTGGGAGAGCTGCCAGTGGACGCACGATTTCCACCTAGAGTCCCTAAATCATTCCCCTTCAACACCAGCGTGGTCTATAAGAAAACACTGTTCGTGGAGTTTACTGATCACCTGTTCAACATCGCTAAGCCTCGGCCACCCTGGATGGGACTGCTGGGACCAACAATCCAGGCAGAGGTGTACGACACCGTGGTCATTACACTGAAAAACATGGCCTCACACCCCGTGAGCCTGCATGCTGTGGGCGTCAGCTACTGGAAGGCTTCCGAAGGGGCAGAGTATGACGATCAGACTTCCCAGAGAGAAAAAGAGGACGATAAGGTGTTTCCTGGCGGGTCTCATACCTATGTGTGGCAGGTCCTG
AAAGAGAATGGCCCCATGGCTTCCGACCCTCTGTGCCTGACCTACTCTTATCTGAGTCACGTGGACCTGGTCAAGGATCTGAACAGCGGACTGATCGGAGCACTGCTGGTGTGTAGGGAAGGGAGCCTGGCTAAGGAGAAAACCCAGACACTGCATAAGTTCATTCTGCTGTTCGCCGTGTTTGACGAAGGAAAATCATGGCACAGCGAGACAAAGAATAGTCTGATGCAGGACCGGGATGCCGCTTCAGCCAGAGCTTGGCCCAAAATGCACACTGTGAACGGCTACGTCAATCGCTCACTGCCTGGACTGATCGGCTGCCACCGAAAGAGCGTGTATTGGCATGTCATCGGAATGGGCACCACACCTGAAGTGCACTCCATTTTCCTGGAGGGGCATACCTTTCTGGTCCGCAACCACCGACAGGCCTCCCTGGAGATCTCTCCAATTACCTTCCTGACAGCTCAGACTCTGCTGATGGATCTGGGACAGTTCCTGCTGTTTTGCCACATCAGCTCCCACCAGCATGATGGCATGGAGGCCTACGTGAAAGTGGACAGCTGTCCCGAGGAACCTCAGCTGAGGATGAAGAACAATGAGGAAGCTGAAGACTATGACGATGACCTGACCGACTCCGAGATGGATGTGGTCCGATTCGATGACGATAACAGCCCCTCCTTTATCCAGATTAGATCTGTGGCCAAGAAACACCCTAAGACATGGGTCCATTACATCGCAGCCGAGGAAGAGGACTGGGATTATGCACCACTGGTGCTGGCACCAGACGATCGATCCTACAAATCTCAGTATCTGAACAATGGACCACAGCGGATTGGCAGAAAGTACAAGAAAGTGAGGTTCATGGCTTATACCGATGAAACCTTCAAGACTCGCGAAGCAATCCAGCACGAGAGCGGGATTCTGGGACCACTGCTGTACGGAGAAGTGGGGGACACCCTGCTGATCATTTTTAAGAACCAGGCCAGCAGGCCTTACAATATCTATCCACATGGAATTACAGATGTGCGCCCTCTGTACAGCCGGAGACTGCCAAAGGGCGTCAAACACCTGAAGGACTTCCCAATCCTGCCCGGGGAAATTTTTAAGTATAAATGGACTGTCACCGTCGAGGATGGCCCCACTAAGAGCGACCCTAGGTGCCTGACCCGCTACTATTCTAGTTTCGTGAATATGGAAAGGGATCTGGCCAGCGGACTGATCGGCCCACTGCTGATTTGTTACAAAGAGAGCGTGGATCAGAGAGGCAACCAGATCATGTCCGACAAGAGGAATGTGATTCTGTTCAGTGTCTTTGACGAAAACCGGTCATGGTATCTGACCGAGAACATCCAGAGATTCCTGCCTAATCCAGCCGGAGTGCAGCTGGAAGATCCTGAGTTTCAGGCTTCTAACATCATGCATAGTATTAATGGCTACGTGTTCGACAGTCTGCAGCTGTCAGTGTGTCTGCACGAGGTCGCTTACTGGTATATCCTGAGCATTGGAGCACAGACAGATTTCCTGAGCGTGTTCTTTTCCGGCTACACTTTTAAGCATAAAATGGTGTATGAGGACACACTGACTCTGTTCCCCTTCAGCGGCGAAACCGTGTTTATGTCCATGGAGAATCCCGGGCTGTGGATCCTGGGATGCCACAACAGCGATTTCAGGAATCGCGGGATGACTGCCCTGCTGAAAGTGTCAAGCTGTGACAAGAACACCGGAGACTACTATGAAGATTCATACGAGGACATCAGCGCATATCTGCTGTCCAAAAACAATGCCATTGAACCCAGGTCTTTTAGTCAGAATCCTCCAGTGCTGAAG
CACCACCAGCGCGAGATCACCCGCACTACCCTGCAGAGTGATCAGGAAGAGATCGACTACGACGATACAATTTCTGTGGAAATGAAGAAAGAGGACTTCGATATCTATGACGAAGATGAGAACCAGAGTCCTCGATCATTCCAGAAGAAAACCCGGCATTACTTTATTGCTGC
AGTGGAGCGCCTGTGGGATTATGGCATGTCCTCTAGTCCTCACGTGCTGCGAAATCGGGCCCAGTCAGGGAGCGTCCCACAGTTCAAGAAAGTGGTCTTCCAGGAGTTTACAGACGGATCCTTTACTCAGCCACTGTACCGGGGCGAACTGAACGAGCACCTGGGGCTGCTGGGACCCTATATCAGAGCTGAAGTGGAGGATAACATTATGGTCACCTTCAGAAATCAGGCATCTAGGCCTTACAGTTTTTATTCAAGCCTGATCTCTTACGAAGAGGACCAGAGGCAGGGAGCAGAACCACGAAAAAACTTCGTGAAGCCTAATGAGACCAAAACATACTTTTGGAAGGTGCAGCACCATATGGCCCCAACAAAAGACGAATTCGATTGCAAGGCATGGGCCTATTTTTCTGACGTGGATCTGGAGAAGGACGTCCACAGTGGCCTGATCGGGCCACTGCTGGTGTGTCATACTAACACCCTGAATCCCGCACACGGCAGGCAGGTCACTGTCCAGGAATTCGCCCTGTTCTTTACCATCTTTGATGAGACAAAAAGCTGGTACTTCACCGAAAACATGGAGCGAAATTGCCGGGCTCCATGTAATATTCAGATGGAAGACCCCACATTCAAGGAGAACTACCGCTTTCATGCCATCAATGGGTATATTATGGATACTCTGCCCGGACTGGTCATGGCTCAGGACCAGAGAATCAGGTGGTACCTGCTGAGCATGGGGTCCAACGAGAATATCCACTCAATTCATTTCAGCGGACACGTGTTTACTGTCCGGAAGAAAGAAGAGTATAAAATGGCCCTGTACAACCTGTATCCCGGCGTGTTCGAAACCGTCGAGATGCTGCCTAGCAAGGCAGGGATCTGGAGAGTGGAATGCCTGATTGGGGAGCACCTGCATGCCGGAATGTCTACCCTGTTTCTGGTGTACAGTAATAAGTGTCAGACACCCCTGGGGATGGCTTCCGGACATATCCGGGATTTCCAGATTACCGCATCTGGACAGTACGGCCAGTGGGCCCCTAAGCTGGCTAGACTGCACTATTCCGGGTCTATCAACGCTTGGTCCACAAAAGAGCCTTTCTCTTGGATTAAGGTGGACCTGCTGGCACCAATGATCATTCATGGCATCAAAACTCAGGGGGCCAGGCAGAAGTTCTCCTCTCTGTACATCTCACAGTTTATCATCATGTACAGCCTGGATGGCAAGAAATGGCAGACATACCGCGGCAATAGCACAGGGACTCTGATGGTGTTCTTTGGCAACGTGGACAGTTCAGGGATCAAGCACAACATTTTCAATCCCCCTATCATTGCTAGATACATCAGGCTGCACCCAACCCATTATTCTATTCGAAGTACACTGCGGATGGAACTGATGGGGTGCGATCTGAACAGTTGTTCAATGCCCCTGGGAATGGAGTCCAAGGCAATCTCTGACGCCCAGATTACCGCTAGCTCCTACTTCACTAATATGTTTGCTACCTGGAGCCCCTCCAAAGCACGACTGCATCTGCAGGGACGAAGCAACGCATGGCGACCACAGGTGAACAATCCCAAGGAGTGGCTGCAGGTCGATTTTCAGAAAACTATGAAGGTGACCGGAGTCACAACTCAGGGCGTGAAAAGTCTGCTGACCTCAATGTACGTCAAGGAGTTCCTGATCTCTAGTTCACAGGACGGCCACCAGTGGACACTGTTCTTTCAGAACGGAAAGGTGAAAGTCTTCCAGGGCAATCAGGATTCCTTTACACCTGTGGTCAACTCTCTGGACCCACCCCTGCTGACTCGCTACCTGCGAATCCACCCACAGTCCTGGGTGCATCAGATTGCACTGAGAATGGAAGTCCTGGGCTGCGAGGCCCAGGACCTGTATTGA
コドン最適化された因子cDNA、aka CO/CO3、アミノ酸1645-1648
が削除された変異体い、デルタ4 (配列番号:3)
ATGCAGATTGAGCTGTCAACTTGCTTTTTCCTGTGCCTGCTGAGATTTTGTTTTTCCGCTACTAGAAGATACTACCTGGGGGCTGTGGAACTGTCTTGGGATTACATGCAGAGTGACCTGGGAGAGCTGCCAGTGGACGCACGATTTCCACCTAGAGTCCCTAAATCATTCCCCTTCAACACCAGCGTGGTCTATAAGAAAACACTGTTCGTGGAGTTTACTGATCACCTGTTCAACATCGCTAAGCCTCGGCCACCCTGGATGGGACTGCTGGGACCAACAATCCAGGCAGAGGTGTACGACACCGTGGTCATTACACTGAAAAACATGGCCTCACACCCCGTGAGCCTGCATGCTGTGGGCGTCAGCTACTGGAAGGCTTCCGAAGGGGCAGAGTATGACGATCAGACTTCCCAGAGAGAAAAAGAGGACGATAAGGTGTTTCCTGGCGGGTCTCATACCTATGTGTGGCAGGTCCTGAAAGAGAATGGCCCCATGGCTTCCGACCCTCTGTGCCTGACCTACTCTTATCTGAGTCACGTGGACCTGGTCAAGGATCTGAACAGCGGACTGATCGGAGCACTGCTGGTGTGTAGGGAAGGGAGCCTGGCTAAGGAGAAAACCCAGACACTGCATAAGTTCATTCTGCTGTTCGCCGTGTTTGACGAAGGAAAATCATGGCACAGCGAGACAAAGAATAGTCTGATGCAGGACCGGGATGCCGCTTCAGCCAGAGCTTGGCCCAAAATGCACACTGTGAACGGCTACGTCAATCGCTCACTGCCTGGACTGATCGGCTGCCACCGAAAGAGCGTGTATTGGCATGTCATCGGAATGGGCACCACACCTGAAGTGCACTCCATTTTCCTGGAGGGGCATACCTTTCTGGTCCGCAACCACCGACAGGCCTCCCTGGAGATCTCTCCAATTACCTTCCTGACAGCTCAGACTCTGCTGATGGATCTGGGACAGTTCCTGCTGTTTTGCCACATCAGCTCCCACCAGCATGATGGCATGGAGGCCTACGTGAAAGTGGACAGCTGTCCCGAGGAACCTCAGCTGAGGATGAAGAACAATGAGGAAGCTGAAGACTATGACGATGACCTGACCGACTCCGAGATGGATGTGGTCCGATTCGATGACGATAACAGCCCCTCCTTTATCCAGATTAGATCTGTGGCCAAGAAACACCCTAAGACATGGGTCCATTACATCGCAGCCGAGGAAGAGGACTGGGATTATGCACCACTGGTGCTGGCACCAGACGATCGATCCTACAAATCTCAGTATCTGAACAATGGACCACAGCGGATTGGCAGAAAGTACAAGAAAGTGAGGTTCATGGCTTATACCGATGAAACCTTCAAGACTCGCGAAGCAATCCAGCACGAGAGCGGGATTCTGGGACCACTGCTGTACGGAGAAGTGGGGGACACCCTGCTGATCATTTTTAAGAACCAGGCCAGCAGGCCTTACAATATCTATCCACATGGAATTACAGATGTGCGCCCTCTGTACAGCCGGAGACTGCCAAAGGGCGTCAAACACCTGAAGGACTTCCCAATCCTGCCCGGGGAAATTTTTAAGTATAAATGGACTGTCACCGTCGAGGATGGCCCCACTAAGAGCGACCCTAGGTGCCTGACCCGCTACTATTCTAGTTTCGTGAATATGGAAAGGGATCTGGCCAGCGGACTGATCGGCCCACTGCTGATTTGTTACAAAGAGAGCGTGGATCAGAGAGGCAACCAGATCATGTCCGACAAGAGGAATGTGATTCTGTTCAGTGTCTTTGACGAAAACCGGTCATGGTATCTGACCGAGAACATCCAGAGATTCCTGCCTAATCCAGCCGGAGTGCAGCTGGAAGATCCTGAGTTTCAGGCTTCTAACATCATGCATAGTATTAATGGCTACGTGTTCGACAGTCTGCAGCTGTCAGTGTGTCTGCACGAGGTCG
CTTACTGGTATATCCTGAGCATTGGAGCACAGACAGATTTCCTGAGCGTGTTCTTTTCCGGCTACACTTTTAAGCATAAAATGGTGTATGAGGACACACTGACTCTGTTCCCCTTCAGCGGCGAAACCGTGTTTATGTCCATGGAGAATCCCGGGCTGTGGATCCTGGGATGCCACAACAGCGATTTCAGGAATCGCGGGATGACTGCCCTGCTGAAAGTGTCAAGCTGTGACAAGAACACCGGAGACTACTATGAAGATTCATACGAGGACATCAGCGCATATCTGCTGTCCAAAAACAATGCCATTGAACCCAGGTCTTTTAGTCAGAATCCTCCAGTGCTGAAGGAGATCACCCGCACTACCCTGCAGAGTGATCAGGAAGAGATCGACTACGACGATACAATTTCTGTGGAAATGAAGAAAGAGGACTTCGATATCTATGACGAAGATGAGAACCAGAGTCCTCGATCATTCCAGAAGAAAACCCGGCATTACTTTATTGCTGCAGTGGAGCGCCTGTGGGATTATGGCATGTCCTCTAGTCCTCACGTGCTGCGAAATCGGGCCCAGTCAGGGAGCGTCCCACAGTTCAAGAAAGTGGTCTTCCAGGAGTTTACAGACGGATCCTTTACTCAGCCACTGTACCGGGGCGAACTGAACGAGCACCTGGGGCTGCTGGGACCCTATATCAGAGCTGAAGTGGAGGATAACATTATGGTCACCTTCAGAAATCAGGCATCTAGGCCTTACAGTTTTTATTCAAGCCTGATCTCTTACGAAGAGGACCAGAGGCAGGGAGCAGAACCACGAAAAAACTTCGTGAAGCCTAATGAGACCAAAACATACTTTTGGAAGGTGCAGCACCATATGGCCCCAACAAAAGACGAATTCGATTGCAAGGCATGGGCCTATTTTTCTGACGTGGATCTGGAGAAGGACGTCCACAGTGGCCTGATCGGGCCACTGCTGGTGTGTCATACTAACACCCTGAATCCCGCACACGGCAGGCAGGTCACTGTCCAGGAATTCGCCCTGTTCTTTACCATCTTTGATGAGACAAAAAGCTGGTACTTCACCGAAAACATGGAGCGAAATTGCCGGGCTCCATGTAATATTCAGATGGAAGACCCCACATTCAAGGAGAACTACCGCTTTCATGCCATCAATGGGTATATTATGGATACTCTGCCCGGACTGGTCATGGCTCAGGACCAGAGAATCAGGTGGTACCTGCTGAGCATGGGGTCCAACGAGAATATCCACTCAATTCATTTCAGCGGACACGTGTTTACTGTCCGGAAGAAAGAAGAGTATAAAATGGCCCTGTACAACCTGTATCCCGGCGTGTTCGAAACCGTCGAGATGCTGCCTAGCAAGGCAGGGATCTGGAGAGTGGAATGCCTGATTGGGGAGCACCTGCATGCCGGAATGTCTACCCTGTTTCTGGTGTACAGTAATAAGTGTCAGACACCCCTGGGGATGGCTTCCGGACATATCCGGGATTTCCAGATTACCGCATCTGGACAGTACGGCCAGTGGGCCCCTAAGCTGGCTAGACTGCACTATTCCGGGTCTATCAACGCTTGGTCCACAAAAGAGCCTTTCTCTTGGATTAAGGTGGACCTGCTGGCACCAATGATCATTCATGGCATCAAAACTCAGGGGGCCAGGCAGAAGTTCTCCTCTCTGTACATCTCACAGTTTATCATCATGTACAGCCTGGATGGCAAGAAATGGCAGACATACCGCGGCAATAGCACAGGGACTCTGATGGTGTTCTTTGGCAACGTGGACAGTTCAGGGATCAAGCACAACATTTTCAATCCCCCTATCATTGCTAGATACATCAGGCTGCACCCAACCCATTATTCTATTCGAAGTACACTGCGGATGGAACTGATGGGGTGCGATCTGAACAGTTGTTCAATGCCCCTGGGAATGGAGTCCAAGGCAATCTCTGACGCCCAGATTACCGCTAGCTCCTACTTCACTAATATG
TTTGCTACCTGGAGCCCCTCCAAAGCACGACTGCATCTGCAGGGACGAAGCAACGCATGGCGACCACAGGTGAACAATCCCAAGGAGTGGCTGCAGGTCGATTTTCAGAAAACTATGAAGGTGACCGGAGTCACAACTCAGGGCGTGAAAAGTCTGCTGACCTCAATGTACGTCAAGGAGTTCCTGATCTCTAGTTCACAGGACGGCCACCAGTGGACACTGTTCTTTCAGAACGGAAAGGTGAAAGTCTTCCAGGGCAATCAGGATTCCTTTACACCTGTGGTCAACTCTCTGGACCCACCCCTGCTGACTCGCTACCTGCGAATCCACCCACAGTCCTGGGTGCATCAGATTGCACTGAGAATGGAAGTCCTGGGCTGCGAGGCCCAGGACCTGTATTGA
コドン最適化された因子VIII cDNA、aka CO/CO3、アミノ酸1645が削除された変異体、デルタ1645(配列番号:4)
ATGCAGATTGAGCTGTCAACTTGCTTTTTCCTGTGCCTGCTGAGATTTTGTTTTTCCGCTACTAGAAGATACTACCTGGGGGCTGTGGAACTGTCTTGGGATTACATGCAGAGTGACCTGGGAGAGCTGCCAGTGGACGCACGATTTCCACCTAGAGTCCCTAAATCATTCCCCTTCAACACCAGCGTGGTCTATAAGAAAACACTGTTCGTGGAGTTTACTGATCACCTGTTCAACATCGCTAAGCCTCGGCCACCCTGGATGGGACTGCTGGGACCAACAATCCAGGCAGAGGTGTACGACACCGTGGTCATTACACTGAAAAACATGGCCTCACACCCCGTGAGCCTGCATGCTGTGGGCGTCAGCTACTGGAAGGCTTCCGAAGGGGCAGAGTATGACGATCAGACTTCCCAGAGAGAAAAAGAGGACGATAAGGTGTTTCCTGGCGGGTCTCATACCTATGTGTGGCAGGTCCTGAAAGAGAATGGCCCCATGGCTTCCGACCCTCTGTGCCTGACCTACTCTTATCTGAGTCACGTGGACCTGGTCAAGGATCTGAACAGCGGACTGATCGGAGCACTGCTGGTGTGTAGGGAAGGGAGCCTGGCTAAGGAGAAAACCCAGACACTGCATAAGTTCATTCTGCTGTTCGCCGTGTTTGACGAAGGAAAATCATGGCACAGCGAGACAAAGAATAGTCTGATGCAGGACCGGGATGCCGCTTCAGCCAGAGCTTGGCCCAAAATGCACACTGTGAACGGCTACGTCAATCGCTCACTGCCTGGACTGATCGGCTGCCACCGAAAGAGCGTGTATTGGCATGTCATCGGAATGGGCACCACACCTGAAGTGCACTCCATTTTCCTGGAGGGGCATACCTTTCTGGTCCGCAACCACCGACAGGCCTCCCTGGAGATCTCTCCAATTACCTTCCTGACAGCTCAGACTCTGCTGATGGATCTGGGACAGTTCCTGCTGTTTTGCCACATCAGCTCCCACCAGCATGATGGCATGGAGGCCTACGTGAAAGTGGACAGCTGTCCCGAGGAACCTCAGCTGAGGATGAAGAACAATGAGGAAGCTGAAGACTATGACGATGACCTGACCGACTCCGAGATGGATGTGGTCCGATTCGATGACGATAACAGCCCCTCCTTTATCCAGATTAGATCTGTGGCCAAGAAACACCCTAAGACATGGGTCCATTACATCGCAGCCGAGGAAGAGGACTGGGATTATGCACCACTGGTGCTGGCACCAGACGATCGATCCTACAAATCTCAGTATCTGAACAATGGACCACAGCGGATTGGCAGAAAGTACAAGAAAGTGAGGTTCATGGCTTATACCGATGAAACCTTCAAGACTCGCGAAGCAATCCAGCACGAGAGCGGGATTCTGGGACCACTGCTGTACGGAGAAGTGGGGGACACCCTGCTGATCATTTTTAAGAACCAGGCCAGCAGGCCTTACAATA
TCTATCCACATGGAATTACAGATGTGCGCCCTCTGTACAGCCGGAGACTGCCAAAGGGCGTCAAACACCTGAAGGACTTCCCAATCCTGCCCGGGGAAATTTTTAAGTATAAATGGACTGTCACCGTCGAGGATGGCCCCACTAAGAGCGACCCTAGGTGCCTGACCCGCTACTATTCTAGTTTCGTGAATATGGAAAGGGATCTGGCCAGCGGACTGATCGGCCCACTGCTGATTTGTTACAAAGAGAGCGTGGATCAGAGAGGCAACCAGATCATGTCCGACAAGAGGAATGTGATTCTGTTCAGTGTCTTTGACGAAAACCGGTCATGGTATCTGACCGAGAACATCCAGAGATTCCTGCCTAATCCAGCCGGAGTGCAGCTGGAAGATCCTGAGTTTCAGGCTTCTAACATCATGCATAGTATTAATGGCTACGTGTTCGACAGTCTGCAGCTGTCAGTGTGTCTGCACGAGGTCGCTTACTGGTATATCCTGAGCATTGGAGCACAGACAGATTTCCTGAGCGTGTTCTTTTCCGGCTACACTTTTAAGCATAAAATGGTGTATGAGGACACACTGACTCTGTTCCCCTTCAGCGGCGAAACCGTGTTTATGTCCATGGAGAATCCCGGGCTGTGGATCCTGGGATGCCACAACAGCGATTTCAGGAATCGCGGGATGACTGCCCTGCTGAAAGTGTCAAGCTGTGACAAGAACACCGGAGACTACTATGAAGATTCATACGAGGACATCAGCGCATATCTGCTGTCCAAAAACAATGCCATTGAACCCAGGTCTTTTAGTCAGAATCCTCCAGTGCTGAAGCACCAGCGCGAGATCACCCGCACTACCCTGCAGAGTGATCAGGAAGAGATCGACTACGACGATACAATTTCTGTGGAAATGAAGAAAGAGGACTTCGATATCTATGACGAAGATGAGAACCAGAGTCCTCGATCATTCCAGAAGAAAACCCGGCATTACTTTATTGCTGCAGTGGAGCGCCTGTGGGATTATGGCATGTCCTCTAGTCCTCACGTGCTGCGAAATCGGGCCCAGTCAGGGAGCGTCCCACAGTTCAAGAAAGTGGTCTTCCAGGAGTTTACAGACGGATCCTTTACTCAGCCACTGTACCGGGGCGAACTGAACGAGCACCTGGGGCTGCTGGGACCCTATATCAGAGCTGAAGTGGAGGATAACATTATGGTCACCTTCAGAAATCAGGCATCTAGGCCTTACAGTTTTTATTCAAGCCTGATCTCTTACGAAGAGGACCAGAGGCAGGGAGCAGAACCACGAAAAAACTTCGTGAAGCCTAATGAGACCAAAACATACTTTTGGAAGGTGCAGCACCATATGGCCCCAACAAAAGACGAATTCGATTGCAAGGCATGGGCCTATTTTTCTGACGTGGATCTGGAGAAGGACGTCCACAGTGGCCTGATCGGGCCACTGCTGGTGTGTCATACTAACACCCTGAATCCCGCACACGGCAGGCAGGTCACTGTCCAGGAATTCGCCCTGTTCTTTACCATCTTTGATGAGACAAAAAGCTGGTACTTCACCGAAAACATGGAGCGAAATTGCCGGGCTCCATGTAATATTCAGATGGAAGACCCCACATTCAAGGAGAACTACCGCTTTCATGCCATCAATGGGTATATTATGGATACTCTGCCCGGACTGGTCATGGCTCAGGACCAGAGAATCAGGTGGTACCTGCTGAGCATGGGGTCCAACGAGAATATCCACTCAATTCATTTCAGCGGACACGTGTTTACTGTCCGGAAGAAAGAAGAGTATAAAATGGCCCTGTACAACCTGTATCCCGGCGTGTTCGAAACCGTCGAGATGCTGCCTAGCAAGGCAGGGATCTGGAGAGTGGAATGCCTGATTGGGGAGCACCTGCATGCCGGAATGTCTACCCTGTTTCTGGTGTACAGTAATAAGTGTCAGACACCCCTGGGGATGGCTTCCGGACATATCCGGGATTTCCAG
ATTACCGCATCTGGACAGTACGGCCAGTGGGCCCCTAAGCTGGCTAGACTGCACTATTCCGGGTCTATCAACGCTTGGTCCACAAAAGAGCCTTTCTCTTGGATTAAGGTGGACCTGCTGGCACCAATGATCATTCATGGCATCAAAACTCAGGGGGCCAGGCAGAAGTTCTCCTCTCTGTACATCTCACAGTTTATCATCATGTACAGCCTGGATGGCAAGAAATGGCAGACATACCGCGGCAATAGCACAGGGACTCTGATGGTGTTCTTTGGCAACGTGGACAGTTCAGGGATCAAGCACAACATTTTCAATCCCCCTATCATTGCTAGATACATCAGGCTGCACCCAACCCATTATTCTATTCGAAGTACACTGCGGATGGAACTGATGGGGTGCGATCTGAACAGTTGTTCAATGCCCCTGGGAATGGAGTCCAAGGCAATCTCTGACGCCCAGATTACCGCTAGCTCCTACTTCACTAATATGTTTGCTACCTGGAGCCCCTCCAAAGCACGACTGCATCTGCAGGGACGAAGCAACGCATGGCGACCACAGGTGAACAATCCCAAGGAGTGGCTGCAGGTCGATTTTCAGAAAACTATGAAGGTGACCGGAGTCACAACTCAGGGCGTGAAAAGTCTGCTGACCTCAATGTACGTCAAGGAGTTCCTGATCTCTAGTTCACAGGACGGCCACCAGTGGACACTGTTCTTTCAGAACGGAAAGGTGAAAGTCTTCCAGGGCAATCAGGATTCCTTTACACCTGTGGTCAACTCTCTGGACCCACCCCTGCTGACTCGCTACCTGCGAATCCACCCACAGTCCTGGGTGCATCAGATTGCACTGAGAATGGAAGTCCTGGGCTGCGAGGCCCAGGACCTGTATTGA
コドン最適化された因子VIII cDNA、aka CO/CO3、アミノ酸1645及び1646が削除された変異体、デルタ2(配列番号:5)
ATGCAGATTGAGCTGTCAACTTGCTTTTTCCTGTGCCTGCTGAGATTTTGTTTTTCCGCTACTAGAAGATACTACCTGGGGGCTGTGGAACTGTCTTGGGATTACATGCAGAGTGACCTGGGAGAGCTGCCAGTGGACGCACGATTTCCACCTAGAGTCCCTAAATCATTCCCCTTCAACACCAGCGTGGTCTATAAGAAAACACTGTTCGTGGAGTTTACTGATCACCTGTTCAACATCGCTAAGCCTCGGCCACCCTGGATGGGACTGCTGGGACCAACAATCCAGGCAGAGGTGTACGACACCGTGGTCATTACACTGAAAAACATGGCCTCACACCCCGTGAGCCTGCATGCTGTGGGCGTCAGCTACTGGAAGGCTTCCGAAGGGGCAGAGTATGACGATCAGACTTCCCAGAGAGAAAAAGAGGACGATAAGGTGTTTCCTGGCGGGTCTCATACCTATGTGTGGCAGGTCCTGAAAGAGAATGGCCCCATGGCTTCCGACCCTCTGTGCCTGACCTACTCTTATCTGAGTCACGTGGACCTGGTCAAGGATCTGAACAGCGGACTGATCGGAGCACTGCTGGTGTGTAGGGAAGGGAGCCTGGCTAAGGAGAAAACCCAGACACTGCATAAGTTCATTCTGCTGTTCGCCGTGTTTGACGAAGGAAAATCATGGCACAGCGAGACAAAGAATAGTCTGATGCAGGACCGGGATGCCGCTTCAGCCAGAGCTTGGCCCAAAATGCACACTGTGAACGGCTACGTCAATCGCTCACTGCCTGGACTGATCGGCTGCCACCGAAAGAGCGTGTATTGGCATGTCATCGGAATGGGCACCACACCTGAAGTGCACTCCATTTTCCTGGAGGGGCATACCTTTCTGGTCCGCAACCACCGACAGGCCTCCCTGGAGATCTCTCCAATTACCTTCCTGACAGCTCAGACTCTGCTGATGGATCTGGGACAGTTCCTGCTGTTTTGCCACATCAGCTCCC
ACCAGCATGATGGCATGGAGGCCTACGTGAAAGTGGACAGCTGTCCCGAGGAACCTCAGCTGAGGATGAAGAACAATGAGGAAGCTGAAGACTATGACGATGACCTGACCGACTCCGAGATGGATGTGGTCCGATTCGATGACGATAACAGCCCCTCCTTTATCCAGATTAGATCTGTGGCCAAGAAACACCCTAAGACATGGGTCCATTACATCGCAGCCGAGGAAGAGGACTGGGATTATGCACCACTGGTGCTGGCACCAGACGATCGATCCTACAAATCTCAGTATCTGAACAATGGACCACAGCGGATTGGCAGAAAGTACAAGAAAGTGAGGTTCATGGCTTATACCGATGAAACCTTCAAGACTCGCGAAGCAATCCAGCACGAGAGCGGGATTCTGGGACCACTGCTGTACGGAGAAGTGGGGGACACCCTGCTGATCATTTTTAAGAACCAGGCCAGCAGGCCTTACAATATCTATCCACATGGAATTACAGATGTGCGCCCTCTGTACAGCCGGAGACTGCCAAAGGGCGTCAAACACCTGAAGGACTTCCCAATCCTGCCCGGGGAAATTTTTAAGTATAAATGGACTGTCACCGTCGAGGATGGCCCCACTAAGAGCGACCCTAGGTGCCTGACCCGCTACTATTCTAGTTTCGTGAATATGGAAAGGGATCTGGCCAGCGGACTGATCGGCCCACTGCTGATTTGTTACAAAGAGAGCGTGGATCAGAGAGGCAACCAGATCATGTCCGACAAGAGGAATGTGATTCTGTTCAGTGTCTTTGACGAAAACCGGTCATGGTATCTGACCGAGAACATCCAGAGATTCCTGCCTAATCCAGCCGGAGTGCAGCTGGAAGATCCTGAGTTTCAGGCTTCTAACATCATGCATAGTATTAATGGCTACGTGTTCGACAGTCTGCAGCTGTCAGTGTGTCTGCACGAGGTCGCTTACTGGTATATCCTGAGCATTGGAGCACAGACAGATTTCCTGAGCGTGTTCTTTTCCGGCTACACTTTTAAGCATAAAATGGTGTATGAGGACACACTGACTCTGTTCCCCTTCAGCGGCGAAACCGTGTTTATGTCCATGGAGAATCCCGGGCTGTGGATCCTGGGATGCCACAACAGCGATTTCAGGAATCGCGGGATGACTGCCCTGCTGAAAGTGTCAAGCTGTGACAAGAACACCGGAGACTACTATGAAGATTCATACGAGGACATCAGCGCATATCTGCTGTCCAAAAACAATGCCATTGAACCCAGGTCTTTTAGTCAGAATCCTCCAGTGCTGAAGCAGCGCGAGATCACCCGCACTACCCTGCAGAGTGATCAGGAAGAGATCGACTACGACGATACAATTTCTGTGGAAATGAAGAAAGAGGACTTCGATATCTATGACGAAGATGAGAACCAGAGTCCTCGATCATTCCAGAAGAAAACCCGGCATTACTTTATTGCTGCAGTGGAGCGCCTGTGGGATTATGGCATGTCCTCTAGTCCTCACGTGCTGCGAAATCGGGCCCAGTCAGGGAGCGTCCCACAGTTCAAGAAAGTGGTCTTCCAGGAGTTTACAGACGGATCCTTTACTCAGCCACTGTACCGGGGCGAACTGAACGAGCACCTGGGGCTGCTGGGACCCTATATCAGAGCTGAAGTGGAGGATAACATTATGGTCACCTTCAGAAATCAGGCATCTAGGCCTTACAGTTTTTATTCAAGCCTGATCTCTTACGAAGAGGACCAGAGGCAGGGAGCAGAACCACGAAAAAACTTCGTGAAGCCTAATGAGACCAAAACATACTTTTGGAAGGTGCAGCACCATATGGCCCCAACAAAAGACGAATTCGATTGCAAGGCATGGGCCTATTTTTCTGACGTGGATCTGGAGAAGGACGTCCACAGTGGCCTGATCGGGCCACTGCTGGTGTGTCATACTAACACCCTGAATCCCGCACACGGCAGGCAGGTCACTGTCCAGGAATTCGCC
CTGTTCTTTACCATCTTTGATGAGACAAAAAGCTGGTACTTCACCGAAAACATGGAGCGAAATTGCCGGGCTCCATGTAATATTCAGATGGAAGACCCCACATTCAAGGAGAACTACCGCTTTCATGCCATCAATGGGTATATTATGGATACTCTGCCCGGACTGGTCATGGCTCAGGACCAGAGAATCAGGTGGTACCTGCTGAGCATGGGGTCCAACGAGAATATCCACTCAATTCATTTCAGCGGACACGTGTTTACTGTCCGGAAGAAAGAAGAGTATAAAATGGCCCTGTACAACCTGTATCCCGGCGTGTTCGAAACCGTCGAGATGCTGCCTAGCAAGGCAGGGATCTGGAGAGTGGAATGCCTGATTGGGGAGCACCTGCATGCCGGAATGTCTACCCTGTTTCTGGTGTACAGTAATAAGTGTCAGACACCCCTGGGGATGGCTTCCGGACATATCCGGGATTTCCAGATTACCGCATCTGGACAGTACGGCCAGTGGGCCCCTAAGCTGGCTAGACTGCACTATTCCGGGTCTATCAACGCTTGGTCCACAAAAGAGCCTTTCTCTTGGATTAAGGTGGACCTGCTGGCACCAATGATCATTCATGGCATCAAAACTCAGGGGGCCAGGCAGAAGTTCTCCTCTCTGTACATCTCACAGTTTATCATCATGTACAGCCTGGATGGCAAGAAATGGCAGACATACCGCGGCAATAGCACAGGGACTCTGATGGTGTTCTTTGGCAACGTGGACAGTTCAGGGATCAAGCACAACATTTTCAATCCCCCTATCATTGCTAGATACATCAGGCTGCACCCAACCCATTATTCTATTCGAAGTACACTGCGGATGGAACTGATGGGGTGCGATCTGAACAGTTGTTCAATGCCCCTGGGAATGGAGTCCAAGGCAATCTCTGACGCCCAGATTACCGCTAGCTCCTACTTCACTAATATGTTTGCTACCTGGAGCCCCTCCAAAGCACGACTGCATCTGCAGGGACGAAGCAACGCATGGCGACCACAGGTGAACAATCCCAAGGAGTGGCTGCAGGTCGATTTTCAGAAAACTATGAAGGTGACCGGAGTCACAACTCAGGGCGTGAAAAGTCTGCTGACCTCAATGTACGTCAAGGAGTTCCTGATCTCTAGTTCACAGGACGGCCACCAGTGGACACTGTTCTTTCAGAACGGAAAGGTGAAAGTCTTCCAGGGCAATCAGGATTCCTTTACACCTGTGGTCAACTCTCTGGACCCACCCCTGCTGACTCGCTACCTGCGAATCCACCCACAGTCCTGGGTGCATCAGATTGCACTGAGAATGGAAGTCCTGGGCTGCGAGGCCCAGGACCTGTATTGA
コドン最適化された因子VIII cDNA、aka CO/CO3、アミノ酸1645-1647が削除された、デルタ3(配列番号:6)
ATGCAGATTGAGCTGTCAACTTGCTTTTTCCTGTGCCTGCTGAGATTTTGTTTTTCCGCTACTAGAAGATACTACCTGGGGGCTGTGGAACTGTCTTGGGATTACATGCAGAGTGACCTGGGAGAGCTGCCAGTGGACGCACGATTTCCACCTAGAGTCCCTAAATCATTCCCCTTCAACACCAGCGTGGTCTATAAGAAAACACTGTTCGTGGAGTTTACTGATCACCTGTTCAACATCGCTAAGCCTCGGCCACCCTGGATGGGACTGCTGGGACCAACAATCCAGGCAGAGGTGTACGACACCGTGGTCATTACACTGAAAAACATGGCCTCACACCCCGTGAGCCTGCATGCTGTGGGCGTCAGCTACTGGAAGGCTTCCGAAGGGGCAGAGTATGACGATCAGACTTCCCAGAGAGAAAAAGAGGACGATAAGGTGTTTCCTGGCGGGTCTCATACCTATGTGTGGCAGGTCCTG
AAAGAGAATGGCCCCATGGCTTCCGACCCTCTGTGCCTGACCTACTCTTATCTGAGTCACGTGGACCTGGTCAAGGATCTGAACAGCGGACTGATCGGAGCACTGCTGGTGTGTAGGGAAGGGAGCCTGGCTAAGGAGAAAACCCAGACACTGCATAAGTTCATTCTGCTGTTCGCCGTGTTTGACGAAGGAAAATCATGGCACAGCGAGACAAAGAATAGTCTGATGCAGGACCGGGATGCCGCTTCAGCCAGAGCTTGGCCCAAAATGCACACTGTGAACGGCTACGTCAATCGCTCACTGCCTGGACTGATCGGCTGCCACCGAAAGAGCGTGTATTGGCATGTCATCGGAATGGGCACCACACCTGAAGTGCACTCCATTTTCCTGGAGGGGCATACCTTTCTGGTCCGCAACCACCGACAGGCCTCCCTGGAGATCTCTCCAATTACCTTCCTGACAGCTCAGACTCTGCTGATGGATCTGGGACAGTTCCTGCTGTTTTGCCACATCAGCTCCCACCAGCATGATGGCATGGAGGCCTACGTGAAAGTGGACAGCTGTCCCGAGGAACCTCAGCTGAGGATGAAGAACAATGAGGAAGCTGAAGACTATGACGATGACCTGACCGACTCCGAGATGGATGTGGTCCGATTCGATGACGATAACAGCCCCTCCTTTATCCAGATTAGATCTGTGGCCAAGAAACACCCTAAGACATGGGTCCATTACATCGCAGCCGAGGAAGAGGACTGGGATTATGCACCACTGGTGCTGGCACCAGACGATCGATCCTACAAATCTCAGTATCTGAACAATGGACCACAGCGGATTGGCAGAAAGTACAAGAAAGTGAGGTTCATGGCTTATACCGATGAAACCTTCAAGACTCGCGAAGCAATCCAGCACGAGAGCGGGATTCTGGGACCACTGCTGTACGGAGAAGTGGGGGACACCCTGCTGATCATTTTTAAGAACCAGGCCAGCAGGCCTTACAATATCTATCCACATGGAATTACAGATGTGCGCCCTCTGTACAGCCGGAGACTGCCAAAGGGCGTCAAACACCTGAAGGACTTCCCAATCCTGCCCGGGGAAATTTTTAAGTATAAATGGACTGTCACCGTCGAGGATGGCCCCACTAAGAGCGACCCTAGGTGCCTGACCCGCTACTATTCTAGTTTCGTGAATATGGAAAGGGATCTGGCCAGCGGACTGATCGGCCCACTGCTGATTTGTTACAAAGAGAGCGTGGATCAGAGAGGCAACCAGATCATGTCCGACAAGAGGAATGTGATTCTGTTCAGTGTCTTTGACGAAAACCGGTCATGGTATCTGACCGAGAACATCCAGAGATTCCTGCCTAATCCAGCCGGAGTGCAGCTGGAAGATCCTGAGTTTCAGGCTTCTAACATCATGCATAGTATTAATGGCTACGTGTTCGACAGTCTGCAGCTGTCAGTGTGTCTGCACGAGGTCGCTTACTGGTATATCCTGAGCATTGGAGCACAGACAGATTTCCTGAGCGTGTTCTTTTCCGGCTACACTTTTAAGCATAAAATGGTGTATGAGGACACACTGACTCTGTTCCCCTTCAGCGGCGAAACCGTGTTTATGTCCATGGAGAATCCCGGGCTGTGGATCCTGGGATGCCACAACAGCGATTTCAGGAATCGCGGGATGACTGCCCTGCTGAAAGTGTCAAGCTGTGACAAGAACACCGGAGACTACTATGAAGATTCATACGAGGACATCAGCGCATATCTGCTGTCCAAAAACAATGCCATTGAACCCAGGTCTTTTAGTCAGAATCCTCCAGTGCTGAAGCGCGAGATCACCCGCACTACCCTGCAGAGTGATCAGGAAGAGATCGACTACGACGATACAATTTCTGTGGAAATGAAGAAAGAGGACTTCGATATCTATGACGAAGATGAGAACCAGAGTCCTCGATCATTCCAGAAGAAAACCCGGCATTACTTTATTGCTGCAGTGGAGCG
CCTGTGGGATTATGGCATGTCCTCTAGTCCTCACGTGCTGCGAAATCGGGCCCAGTCAGGGAGCGTCCCACAGTTCAAGAAAGTGGTCTTCCAGGAGTTTACAGACGGATCCTTTACTCAGCCACTGTACCGGGGCGAACTGAACGAGCACCTGGGGCTGCTGGGACCCTATATCAGAGCTGAAGTGGAGGATAACATTATGGTCACCTTCAGAAATCAGGCATCTAGGCCTTACAGTTTTTATTCAAGCCTGATCTCTTACGAAGAGGACCAGAGGCAGGGAGCAGAACCACGAAAAAACTTCGTGAAGCCTAATGAGACCAAAACATACTTTTGGAAGGTGCAGCACCATATGGCCCCAACAAAAGACGAATTCGATTGCAAGGCATGGGCCTATTTTTCTGACGTGGATCTGGAGAAGGACGTCCACAGTGGCCTGATCGGGCCACTGCTGGTGTGTCATACTAACACCCTGAATCCCGCACACGGCAGGCAGGTCACTGTCCAGGAATTCGCCCTGTTCTTTACCATCTTTGATGAGACAAAAAGCTGGTACTTCACCGAAAACATGGAGCGAAATTGCCGGGCTCCATGTAATATTCAGATGGAAGACCCCACATTCAAGGAGAACTACCGCTTTCATGCCATCAATGGGTATATTATGGATACTCTGCCCGGACTGGTCATGGCTCAGGACCAGAGAATCAGGTGGTACCTGCTGAGCATGGGGTCCAACGAGAATATCCACTCAATTCATTTCAGCGGACACGTGTTTACTGTCCGGAAGAAAGAAGAGTATAAAATGGCCCTGTACAACCTGTATCCCGGCGTGTTCGAAACCGTCGAGATGCTGCCTAGCAAGGCAGGGATCTGGAGAGTGGAATGCCTGATTGGGGAGCACCTGCATGCCGGAATGTCTACCCTGTTTCTGGTGTACAGTAATAAGTGTCAGACACCCCTGGGGATGGCTTCCGGACATATCCGGGATTTCCAGATTACCGCATCTGGACAGTACGGCCAGTGGGCCCCTAAGCTGGCTAGACTGCACTATTCCGGGTCTATCAACGCTTGGTCCACAAAAGAGCCTTTCTCTTGGATTAAGGTGGACCTGCTGGCACCAATGATCATTCATGGCATCAAAACTCAGGGGGCCAGGCAGAAGTTCTCCTCTCTGTACATCTCACAGTTTATCATCATGTACAGCCTGGATGGCAAGAAATGGCAGACATACCGCGGCAATAGCACAGGGACTCTGATGGTGTTCTTTGGCAACGTGGACAGTTCAGGGATCAAGCACAACATTTTCAATCCCCCTATCATTGCTAGATACATCAGGCTGCACCCAACCCATTATTCTATTCGAAGTACACTGCGGATGGAACTGATGGGGTGCGATCTGAACAGTTGTTCAATGCCCCTGGGAATGGAGTCCAAGGCAATCTCTGACGCCCAGATTACCGCTAGCTCCTACTTCACTAATATGTTTGCTACCTGGAGCCCCTCCAAAGCACGACTGCATCTGCAGGGACGAAGCAACGCATGGCGACCACAGGTGAACAATCCCAAGGAGTGGCTGCAGGTCGATTTTCAGAAAACTATGAAGGTGACCGGAGTCACAACTCAGGGCGTGAAAAGTCTGCTGACCTCAATGTACGTCAAGGAGTTCCTGATCTCTAGTTCACAGGACGGCCACCAGTGGACACTGTTCTTTCAGAACGGAAAGGTGAAAGTCTTCCAGGGCAATCAGGATTCCTTTACACCTGTGGTCAACTCTCTGGACCCACCCCTGCTGACTCGCTACCTGCGAATCCACCCACAGTCCTGGGTGCATCAGATTGCACTGAGAATGGAAGTCCTGGGCTGCGAGGCCCAGGACCTGTATTGA
コドン最適化されたFVIII cDNA、aka CO/CO3、アミノ酸1648が削除された変異体、デルタ1648(配列番号:7)
ATGCAGATTGAGCTGTCAACTTGCTTTTTCCTGTGCCTGCTGAGATTTTGTTTTTCCGCTACTAGAAGATACTACCTGGGGGCTGTGGAACTGTCTTGGGATTACATGCAGAGTGACCTGGGAGAGCTGCCAGTGGACGCACGATTTCCACCTAGAGTCCCTAAATCATTCCCCTTCAACACCAGCGTGGTCTATAAGAAAACACTGTTCGTGGAGTTTACTGATCACCTGTTCAACATCGCTAAGCCTCGGCCACCCTGGATGGGACTGCTGGGACCAACAATCCAGGCAGAGGTGTACGACACCGTGGTCATTACACTGAAAAACATGGCCTCACACCCCGTGAGCCTGCATGCTGTGGGCGTCAGCTACTGGAAGGCTTCCGAAGGGGCAGAGTATGACGATCAGACTTCCCAGAGAGAAAAAGAGGACGATAAGGTGTTTCCTGGCGGGTCTCATACCTATGTGTGGCAGGTCCTGAAAGAGAATGGCCCCATGGCTTCCGACCCTCTGTGCCTGACCTACTCTTATCTGAGTCACGTGGACCTGGTCAAGGATCTGAACAGCGGACTGATCGGAGCACTGCTGGTGTGTAGGGAAGGGAGCCTGGCTAAGGAGAAAACCCAGACACTGCATAAGTTCATTCTGCTGTTCGCCGTGTTTGACGAAGGAAAATCATGGCACAGCGAGACAAAGAATAGTCTGATGCAGGACCGGGATGCCGCTTCAGCCAGAGCTTGGCCCAAAATGCACACTGTGAACGGCTACGTCAATCGCTCACTGCCTGGACTGATCGGCTGCCACCGAAAGAGCGTGTATTGGCATGTCATCGGAATGGGCACCACACCTGAAGTGCACTCCATTTTCCTGGAGGGGCATACCTTTCTGGTCCGCAACCACCGACAGGCCTCCCTGGAGATCTCTCCAATTACCTTCCTGACAGCTCAGACTCTGCTGATGGATCTGGGACAGTTCCTGCTGTTTTGCCACATCAGCTCCCACCAGCATGATGGCATGGAGGCCTACGTGAAAGTGGACAGCTGTCCCGAGGAACCTCAGCTGAGGATGAAGAACAATGAGGAAGCTGAAGACTATGACGATGACCTGACCGACTCCGAGATGGATGTGGTCCGATTCGATGACGATAACAGCCCCTCCTTTATCCAGATTAGATCTGTGGCCAAGAAACACCCTAAGACATGGGTCCATTACATCGCAGCCGAGGAAGAGGACTGGGATTATGCACCACTGGTGCTGGCACCAGACGATCGATCCTACAAATCTCAGTATCTGAACAATGGACCACAGCGGATTGGCAGAAAGTACAAGAAAGTGAGGTTCATGGCTTATACCGATGAAACCTTCAAGACTCGCGAAGCAATCCAGCACGAGAGCGGGATTCTGGGACCACTGCTGTACGGAGAAGTGGGGGACACCCTGCTGATCATTTTTAAGAACCAGGCCAGCAGGCCTTACAATATCTATCCACATGGAATTACAGATGTGCGCCCTCTGTACAGCCGGAGACTGCCAAAGGGCGTCAAACACCTGAAGGACTTCCCAATCCTGCCCGGGGAAATTTTTAAGTATAAATGGACTGTCACCGTCGAGGATGGCCCCACTAAGAGCGACCCTAGGTGCCTGACCCGCTACTATTCTAGTTTCGTGAATATGGAAAGGGATCTGGCCAGCGGACTGATCGGCCCACTGCTGATTTGTTACAAAGAGAGCGTGGATCAGAGAGGCAACCAGATCATGTCCGACAAGAGGAATGTGATTCTGTTCAGTGTCTTTGACGAAAACCGGTCATGGTATCTGACCGAGAACATCCAGAGATTCCTGCCTAATCCAGCCGGAGTGCAGCTGGAAGATCCTGAGTTTCAGGCTTCTAACATCATGCATAGTATTAATGGCTACGTGTTCGACAGTCTGCAGCTGTCAGTGTGTCTGCACGAGGTCGCTTACTGGTATATCCTGAGCATTGGAGCACAGACAGATTT
CCTGAGCGTGTTCTTTTCCGGCTACACTTTTAAGCATAAAATGGTGTATGAGGACACACTGACTCTGTTCCCCTTCAGCGGCGAAACCGTGTTTATGTCCATGGAGAATCCCGGGCTGTGGATCCTGGGATGCCACAACAGCGATTTCAGGAATCGCGGGATGACTGCCCTGCTGAAAGTGTCAAGCTGTGACAAGAACACCGGAGACTACTATGAAGATTCATACGAGGACATCAGCGCATATCTGCTGTCCAAAAACAATGCCATTGAACCCAGGTCTTTTAGTCAGAATCCTCCAGTGCTGAAGAGGCACCAGGAGATCACCCGCACTACCCTGCAGAGTGATCAGGAAGAGATCGACTACGACGATACAATTTCTGTGGAAATGAAGAAAGAGGACTTCGATATCTATGACGAAGATGAGAACCAGAGTCCTCGATCATTCCAGAAGAAAACCCGGCATTACTTTATTGCTGCAGTGGAGCGCCTGTGGGATTATGGCATGTCCTCTAGTCCTCACGTGCTGCGAAATCGGGCCCAGTCAGGGAGCGTCCCACAGTTCAAGAAAGTGGTCTTCCAGGAGTTTACAGACGGATCCTTTACTCAGCCACTGTACCGGGGCGAACTGAACGAGCACCTGGGGCTGCTGGGACCCTATATCAGAGCTGAAGTGGAGGATAACATTATGGTCACCTTCAGAAATCAGGCATCTAGGCCTTACAGTTTTTATTCAAGCCTGATCTCTTACGAAGAGGACCAGAGGCAGGGAGCAGAACCACGAAAAAACTTCGTGAAGCCTAATGAGACCAAAACATACTTTTGGAAGGTGCAGCACCATATGGCCCCAACAAAAGACGAATTCGATTGCAAGGCATGGGCCTATTTTTCTGACGTGGATCTGGAGAAGGACGTCCACAGTGGCCTGATCGGGCCACTGCTGGTGTGTCATACTAACACCCTGAATCCCGCACACGGCAGGCAGGTCACTGTCCAGGAATTCGCCCTGTTCTTTACCATCTTTGATGAGACAAAAAGCTGGTACTTCACCGAAAACATGGAGCGAAATTGCCGGGCTCCATGTAATATTCAGATGGAAGACCCCACATTCAAGGAGAACTACCGCTTTCATGCCATCAATGGGTATATTATGGATACTCTGCCCGGACTGGTCATGGCTCAGGACCAGAGAATCAGGTGGTACCTGCTGAGCATGGGGTCCAACGAGAATATCCACTCAATTCATTTCAGCGGACACGTGTTTACTGTCCGGAAGAAAGAAGAGTATAAAATGGCCCTGTACAACCTGTATCCCGGCGTGTTCGAAACCGTCGAGATGCTGCCTAGCAAGGCAGGGATCTGGAGAGTGGAATGCCTGATTGGGGAGCACCTGCATGCCGGAATGTCTACCCTGTTTCTGGTGTACAGTAATAAGTGTCAGACACCCCTGGGGATGGCTTCCGGACATATCCGGGATTTCCAGATTACCGCATCTGGACAGTACGGCCAGTGGGCCCCTAAGCTGGCTAGACTGCACTATTCCGGGTCTATCAACGCTTGGTCCACAAAAGAGCCTTTCTCTTGGATTAAGGTGGACCTGCTGGCACCAATGATCATTCATGGCATCAAAACTCAGGGGGCCAGGCAGAAGTTCTCCTCTCTGTACATCTCACAGTTTATCATCATGTACAGCCTGGATGGCAAGAAATGGCAGACATACCGCGGCAATAGCACAGGGACTCTGATGGTGTTCTTTGGCAACGTGGACAGTTCAGGGATCAAGCACAACATTTTCAATCCCCCTATCATTGCTAGATACATCAGGCTGCACCCAACCCATTATTCTATTCGAAGTACACTGCGGATGGAACTGATGGGGTGCGATCTGAACAGTTGTTCAATGCCCCTGGGAATGGAGTCCAAGGCAATCTCTGACGCCCAGATTACCGCTAGCTCCTACTTCACTAATATGTTTGCTACCTGGAGCCCCTCCAAAGCACGAC
TGCATCTGCAGGGACGAAGCAACGCATGGCGACCACAGGTGAACAATCCCAAGGAGTGGCTGCAGGTCGATTTTCAGAAAACTATGAAGGTGACCGGAGTCACAACTCAGGGCGTGAAAAGTCTGCTGACCTCAATGTACGTCAAGGAGTTCCTGATCTCTAGTTCACAGGACGGCCACCAGTGGACACTGTTCTTTCAGAACGGAAAGGTGAAAGTCTTCCAGGGCAATCAGGATTCCTTTACACCTGTGGTCAACTCTCTGGACCCACCCCTGCTGACTCGCTACCTGCGAATCCACCCACAGTCCTGGGTGCATCAGATTGCACTGAGAATGGAAGTCCTGGGCTGCGAGGCCCAGGACCTGTATTGA
4個のヌクレオチド変異を有するTTRプロモーター(TTRm)、配列番号:8
GTCTGTCTGCACATTTCGTAGAGCGAGTGTTCCGATACTCTAATCTCCCTAGGCAAGGTTCATATT
GACTTAGGTTACTTATTCTCCTTTTGTTGACTAAGTCAATAATCAGAATCAGCAGGTTTGGAGTCAGCTTGGCAGGGATCAGCAGCCTGGGTTGGAAGGAGGGGGTATAAAAGCCCCTTCACCAGGAGAAGCCGTCACACAGATCCACAAGCTCCT
【0231】
4個のヌクレオチド変異を有するTTRプロモーター、合成イントロン、コドン最適化された因子VIIIcDNA及びポリアデニル化(ポリA)シグナル配列を含む完全長の因子VIII構築物のDNA塩基配列が提供される(配列番号:9)。また、配列番号9において強調されているのは、4個のアミノ酸のPACE/フーリン切断部位をコードするコドンであり、ここでは1個、2個、3個又は4個のアミノ酸すべてが任意に削除される。
4つのヌクレオチド変異を有するTTRプロモーター(TTRm)、合成イントロン、コドン最適化された因子VIII cDNA(PACE/フーリンがカギ括弧内に示される)、ポリAを含む全長構築物(配列番号:9)
GTCTGTCTGCACATTTCGTAGAGCGAGTGTTCCGATACTCTAATCTCCCTAGGCAAGGTTCATATTgactTAGGTTACTTATTCTCCTTTTGTTGACTAAGTCAATAATCAGAATCAGCAGGTTTGGAGTCAGCTTGGCAGGGATCAGCAGCCTGGGTTGGAAGGAGGGGGTATAAAAGCCCCTTCACCAGGAGAAGCCGTCACACAGATCCACAAGCTCCTGCTAGCAGGTAAGTGCCGTGTGTGGTTCCCGCGGGCCTGGCCTCTTTACGGGTTATGGCCCTTGCGTGCCTTGAATTACTGACACTGACATCCACTTTTTCTTTTTCTCCACAGGTTTAAACGCCACCATGCAGATTGAGCTGTCAACTTGCTTTTTCCTGTGCCTGCTGAGATTTTGTTTTTCCGCTACTAGAAGATACTACCTGGGGGCTGTGGAACTGTCTTGGGATTACATGCAGAGTGACCTGGGAGAGCTGCCAGTGGACGCACGATTTCCACCTAGAGTCCCTAAATCATTCCCCTTCAACACCAGCGTGGTCTATAAGAAAACACTGTTCGTGGAGTTTACTGATCACCTGTTCAACATCGCTAAGCCTCGGCCACCCTGGATGGGACTGCTGGGACCAACAATCCAGGCAGAGGTGTACGACACCGTGGTCATTACACTGAAAAACATGGCCTCACACCCCGTGAGCCTGCATGCTGTGGGCGTCAGCTACTGGAAGGCTTCCGAAGGGGCAGAGTATGACGATCAGACTTCCCAGAGAGAAAAAGAGGACGATAAGGTGTTTCCTGGC
GGGTCTCATACCTATGTGTGGCAGGTCCTGAAAGAGAATGGCCCCATGGCTTCCGACCCTCTGTGCCTGACCTACTCTTATCTGAGTCACGTGGACCTGGTCAAGGATCTGAACAGCGGACTGATCGGAGCACTGCTGGTGTGTAGGGAAGGGAGCCTGGCTAAGGAGAAAACCCAGACACTGCATAAGTTCATTCTGCTGTTCGCCGTGTTTGACGAAGGAAAATCATGGCACAGCGAGACAAAGAATAGTCTGATGCAGGACCGGGATGCCGCTTCAGCCAGAGCTTGGCCCAAAATGCACACTGTGAACGGCTACGTCAATCGCTCACTGCCTGGACTGATCGGCTGCCACCGAAAGAGCGTGTATTGGCATGTCATCGGAATGGGCACCACACCTGAAGTGCACTCCATTTTCCTGGAGGGGCATACCTTTCTGGTCCGCAACCACCGACAGGCCTCCCTGGAGATCTCTCCAATTACCTTCCTGACAGCTCAGACTCTGCTGATGGATCTGGGACAGTTCCTGCTGTTTTGCCACATCAGCTCCCACCAGCATGATGGCATGGAGGCCTACGTGAAAGTGGACAGCTGTCCCGAGGAACCTCAGCTGAGGATGAAGAACAATGAGGAAGCTGAAGACTATGACGATGACCTGACCGACTCCGAGATGGATGTGGTCCGATTCGATGACGATAACAGCCCCTCCTTTATCCAGATTAGATCTGTGGCCAAGAAACACCCTAAGACATGGGTCCATTACATCGCAGCCGAGGAAGAGGACTGGGATTATGCACCACTGGTGCTGGCACCAGACGATCGATCCTACAAATCTCAGTATCTGAACAATGGACCACAGCGGATTGGCAGAAAGTACAAGAAAGTGAGGTTCATGGCTTATACCGATGAAACCTTCAAGACTCGCGAAGCAATCCAGCACGAGAGCGGGATTCTGGGACCACTGCTGTACGGAGAAGTGGGGGACACCCTGCTGATCATTTTTAAGAACCAGGCCAGCAGGCCTTACAATATCTATCCACATGGAATTACAGATGTGCGCCCTCTGTACAGCCGGAGACTGCCAAAGGGCGTCAAACACCTGAAGGACTTCCCAATCCTGCCCGGGGAAATTTTTAAGTATAAATGGACTGTCACCGTCGAGGATGGCCCCACTAAGAGCGACCCTAGGTGCCTGACCCGCTACTATTCTAGTTTCGTGAATATGGAAAGGGATCTGGCCAGCGGACTGATCGGCCCACTGCTGATTTGTTACAAAGAGAGCGTGGATCAGAGAGGCAACCAGATCATGTCCGACAAGAGGAATGTGATTCTGTTCAGTGTCTTTGACGAAAACCGGTCATGGTATCTGACCGAGAACATCCAGAGATTCCTGCCTAATCCAGCCGGAGTGCAGCTGGAAGATCCTGAGTTTCAGGCTTCTAACATCATGCATAGTATTAATGGCTACGTGTTCGACAGTCTGCAGCTGTCAGTGTGTCTGCACGAGGTCGCTTACTGGTATATCCTGAGCATTGGAGCACAGACAGATTTCCTGAGCGTGTTCTTTTCCGGCTACACTTTTAAGCATAAAATGGTGTATGAGGACACACTGACTCTGTTCCCCTTCAGCGGCGAAACCGTGTTTATGTCCATGGAGAATCCCGGGCTGTGGATCCTGGGATGCCACAACAGCGATTTCAGGAATCGCGGGATGACTGCCCTGCTGAAAGTGTCAAGCTGTGACAAGAACACCGGAGACTACTATGAAGATTCATACGAGGACATCAGCGCATATCTGCTGTCCAAAAACAATGCCATTGAACCCAGGTCTTTTAGTCAGAATCCTCCAGTGCTGAAG「AGGCACCAGCGC」GAGATCACCCGCACTACCCTGCAGAGTGATCAGGAAGAGATCGACTACGACGATACAATTTCTGTGGAAATGAAGAAAGAGGACTTCGATATCTATGACGAAGATGAGAACCAGAGTCCTCGATCATTC
CAGAAGAAAACCCGGCATTACTTTATTGCTGCAGTGGAGCGCCTGTGGGATTATGGCATGTCCTCTAGTCCTCACGTGCTGCGAAATCGGGCCCAGTCAGGGAGCGTCCCACAGTTCAAGAAAGTGGTCTTCCAGGAGTTTACAGACGGATCCTTTACTCAGCCACTGTACCGGGGCGAACTGAACGAGCACCTGGGGCTGCTGGGACCCTATATCAGAGCTGAAGTGGAGGATAACATTATGGTCACCTTCAGAAATCAGGCATCTAGGCCTTACAGTTTTTATTCAAGCCTGATCTCTTACGAAGAGGACCAGAGGCAGGGAGCAGAACCACGAAAAAACTTCGTGAAGCCTAATGAGACCAAAACATACTTTTGGAAGGTGCAGCACCATATGGCCCCAACAAAAGACGAATTCGATTGCAAGGCATGGGCCTATTTTTCTGACGTGGATCTGGAGAAGGACGTCCACAGTGGCCTGATCGGGCCACTGCTGGTGTGTCATACTAACACCCTGAATCCCGCACACGGCAGGCAGGTCACTGTCCAGGAATTCGCCCTGTTCTTTACCATCTTTGATGAGACAAAAAGCTGGTACTTCACCGAAAACATGGAGCGAAATTGCCGGGCTCCATGTAATATTCAGATGGAAGACCCCACATTCAAGGAGAACTACCGCTTTCATGCCATCAATGGGTATATTATGGATACTCTGCCCGGACTGGTCATGGCTCAGGACCAGAGAATCAGGTGGTACCTGCTGAGCATGGGGTCCAACGAGAATATCCACTCAATTCATTTCAGCGGACACGTGTTTACTGTCCGGAAGAAAGAAGAGTATAAAATGGCCCTGTACAACCTGTATCCCGGCGTGTTCGAAACCGTCGAGATGCTGCCTAGCAAGGCAGGGATCTGGAGAGTGGAATGCCTGATTGGGGAGCACCTGCATGCCGGAATGTCTACCCTGTTTCTGGTGTACAGTAATAAGTGTCAGACACCCCTGGGGATGGCTTCCGGACATATCCGGGATTTCCAGATTACCGCATCTGGACAGTACGGCCAGTGGGCCCCTAAGCTGGCTAGACTGCACTATTCCGGGTCTATCAACGCTTGGTCCACAAAAGAGCCTTTCTCTTGGATTAAGGTGGACCTGCTGGCACCAATGATCATTCATGGCATCAAAACTCAGGGGGCCAGGCAGAAGTTCTCCTCTCTGTACATCTCACAGTTTATCATCATGTACAGCCTGGATGGCAAGAAATGGCAGACATACCGCGGCAATAGCACAGGGACTCTGATGGTGTTCTTTGGCAACGTGGACAGTTCAGGGATCAAGCACAACATTTTCAATCCCCCTATCATTGCTAGATACATCAGGCTGCACCCAACCCATTATTCTATTCGAAGTACACTGCGGATGGAACTGATGGGGTGCGATCTGAACAGTTGTTCAATGCCCCTGGGAATGGAGTCCAAGGCAATCTCTGACGCCCAGATTACCGCTAGCTCCTACTTCACTAATATGTTTGCTACCTGGAGCCCCTCCAAAGCACGACTGCATCTGCAGGGACGAAGCAACGCATGGCGACCACAGGTGAACAATCCCAAGGAGTGGCTGCAGGTCGATTTTCAGAAAACTATGAAGGTGACCGGAGTCACAACTCAGGGCGTGAAAAGTCTGCTGACCTCAATGTACGTCAAGGAGTTCCTGATCTCTAGTTCACAGGACGGCCACCAGTGGACACTGTTCTTTCAGAACGGAAAGGTGAAAGTCTTCCAGGGCAATCAGGATTCCTTTACACCTGTGGTCAACTCTCTGGACCCACCCCTGCTGACTCGCTACCTGCGAATCCACCCACAGTCCTGGGTGCATCAGATTGCACTGAGAATGGAAGTCCTGGGCTGCGAGGCCCAGGACCTGTATTGAGCGGCCGCAATAAAAGATCAGAGCTCTAGAGATCTGTGTGTTGGTTTTTTGTGT
コドン最適化された因子VIII cDNA、aka CO1(配列番号:10)
ATGCAGATCGAGCTGTCTACCTGCTTCTTCCTGTGCCTGCTGCGGTTCTGCTTCAGCGCCACCAGACGGTACTATCTGGGCGCCGTGGAACTGAGCTGGGACTACATGCAGAGCGACCTGGGCGAGCTGCCCGTGGATGCCAGATTCCCTCCAAGAGTGCCCAAGAGCTTCCCCTTCAACACCTCCGTGGTGTACAAGAAAACCCTGTTCGTGGAATTCACCGACCACCTGTTCAATATCGCCAAGCCCAGACCCCCCTGGATGGGCCTGCTGGGACCTACAATTCAGGCCGAGGTGTACGACACCGTCGTGATCACCCTGAAGAACATGGCCAGCCACCCCGTGTCTCTGCATGCCGTGGGAGTGTCCTACTGGAAGGCCTCTGAGGGCGCCGAGTACGACGATCAGACCAGCCAGCGCGAGAAAGAGGACGACAAGGTGTTCCCTGGCGGCAGCCACACCTACGTGTGGCAGGTGCTGAAAGAAAACGGCCCCATGGCCTCCGACCCTCTGTGCCTGACATACAGCTACCTGAGCCACGTGGACCTCGTGAAGGACCTGAACAGCGGCCTGATCGGAGCCCTGCTCGTGTGTAGAGAGGGCAGCCTGGCCAAAGAGAAAACCCAGACCCTGCACAAGTTCATCCTGCTGTTCGCCGTGTTCGACGAGGGCAAGAGCTGGCACAGCGAGACAAAGAACAGCCTGATGCAGGACCGGGACGCCGCCTCTGCTAGAGCCTGGCCCAAAATGCACACCGTGAACGGCTACGTGAACAGAAGCCTGCCCGGACTGATCGGCTGCCACCGGAAGTCTGTGTACTGGCACGTGATCGGCATGGGCACCACCCCTGAGGTGCACAGCATCTTTCTGGAAGGACACACCTTTCTCGTGCGGAACCACCGGCAGGCCAGCCTGGAAATCAGCCCTATCACCTTCCTGACCGCCCAGACACTGCTGATGGACCTGGGCCAGTTTCTGCTGTTCTGCCACATCAGCTCCCACCAGCACGACGGCATGGAAGCCTACGTGAAGGTGGACAGCTGCCCCGAGGAACCCCAGCTGCGGATGAAGAACAACGAGGAAGCCGAGGACTACGACGACGACCTGACCGACAGCGAGATGGACGTGGTGCGCTTCGACGACGATAACAGCCCCAGCTTCATCCAGATCAGAAGCGTGGCCAAGAAGCACCCCAAGACCTGGGTGCACTATATCGCCGCCGAGGAAGAGGACTGGGATTACGCCCCTCTGGTGCTGGCCCCCGACGACAGAAGCTACAAGAGCCAGTACCTGAACAATGGCCCCCAGCGGATCGGCCGGAAGTATAAGAAAGTGCGGTTCATGGCCTACACCGACGAGACATTCAAGACCAGAGAGGCCATCCAGCACGAGAGCGGCATCCTGGGCCCTCTGCTGTATGGCGAAGTGGGCGACACCCTGCTGATCATCTTCAAGAACCAGGCCAGCAGACCCTACAACATCTACCCTCACGGCATCACCGACGTGCGGCCCCTGTACTCTAGAAGGCTGCCCAAGGGCGTGAAACACCTGAAGGACTTCCCCATCCTGCCCGGCGAGATCTTCAAGTACAAGTGGACCGTGACCGTGGAAGATGGCCCCACCAAGAGCGACCCCAGATGCCTGACACGGTACTACAGCAGCTTCGTGAACATGGAACGGGACCTGGCCTCCGGCCTGATTGGCCCACTGCTGATCTGCTACAAAGAAAGCGTGGACCAGCGGGGCAACCAGATCATGAGCGACAAGCGGAACGTGATCCTGTTTAGCGTGTTCGATGAGAACCGGTCCTGGTATCTGACCGAGAATATCCAGCGGTTCCTGCCCAACCCTGCCGGCGTGCAGCTGGAAGATCCTGAGTTCCAGGCCTCCAACATCATGCACTCCATCAATGGCTATGTG
TTCGACAGCCTGCAGCTGAGCGTGTGCCTGCACGAGGTGGCCTACTGGTACATCCTGAGCATCGGGGCCCAGACCGACTTCCTGTCCGTGTTCTTCTCCGGCTACACCTTCAAGCACAAGATGGTGTACGAGGATACCCTGACCCTGTTCCCCTTTAGCGGCGAAACCGTGTTCATGAGCATGGAAAACCCCGGCCTGTGGATCCTGGGCTGCCACAACAGCGACTTCCGGAACAGAGGCATGACCGCCCTGCTGAAGGTGTCCAGCTGCGACAAGAACACCGGCGACTACTACGAGGACAGCTATGAGGACATCAGCGCCTACCTGCTGAGCAAGAACAATGCCATCGAGCCCAGAAGCTTCAGCCAGAACCCCCCCGTGCTGAAGCGGCACCAGAGAGAGATCACCCGGACCACCCTGCAGTCCGACCAGGAAGAGATCGATTACGACGACACCATCAGCGTGGAAATGAAGAAAGAAGATTTCGACATCTACGACGAGGACGAGAACCAGAGCCCCCGGTCCTTTCAGAAAAAGACCCGGCACTACTTCATTGCCGCTGTGGAACGGCTGTGGGACTACGGCATGAGCAGCAGCCCTCACGTGCTGAGAAACAGGGCCCAGAGCGGCAGCGTGCCCCAGTTCAAGAAAGTGGTGTTCCAGGAATTCACAGACGGCAGCTTCACCCAGCCTCTGTACCGCGGCGAGCTGAATGAGCACCTGGGACTGCTGGGCCCCTATATCAGAGCCGAAGTGGAAGATAACATCATGGTCACCTTCCGGAATCAGGCCTCCCGGCCCTACAGCTTCTACAGCTCCCTGATCAGCTACGAAGAGGACCAGAGACAGGGCGCTGAGCCCCGGAAGAACTTCGTGAAGCCCAACGAGACTAAGACCTACTTTTGGAAGGTGCAGCACCACATGGCCCCTACAAAGGACGAGTTCGACTGCAAGGCCTGGGCCTACTTCTCCGATGTGGACCTGGAAAAGGACGTGCACTCTGGGCTGATCGGCCCCCTGCTCGTGTGCCACACCAACACCCTGAATCCCGCCCACGGCAGACAAGTGACAGTGCAGGAATTCGCCCTGTTCTTCACCATCTTCGACGAAACAAAGAGCTGGTACTTCACCGAAAACATGGAAAGAAACTGCCGGGCTCCCTGCAACATCCAGATGGAAGATCCCACCTTCAAAGAGAACTACCGGTTCCACGCCATCAACGGCTACATCATGGACACACTGCCCGGCCTCGTGATGGCTCAGGATCAGCGGATCCGGTGGTATCTGCTGTCCATGGGCTCCAACGAGAACATCCACAGCATCCACTTCAGCGGCCACGTGTTCACCGTGCGGAAAAAAGAAGAGTACAAAATGGCCCTGTACAACCTGTACCCTGGGGTGTTCGAGACAGTGGAAATGCTGCCCAGCAAGGCCGGCATCTGGCGGGTGGAATGTCTGATCGGCGAGCATCTGCACGCTGGGATGAGCACACTGTTTCTGGTGTACAGCAACAAGTGCCAGACACCTCTGGGCATGGCCTCTGGCCACATCCGGGACTTTCAGATCACAGCCAGCGGCCAGTATGGCCAGTGGGCCCCAAAACTGGCCAGACTGCACTACAGCGGCAGCATCAACGCCTGGTCCACCAAAGAGCCCTTCAGCTGGATCAAGGTGGACCTGCTGGCTCCCATGATCATCCACGGAATCAAGACCCAGGGCGCCAGACAGAAGTTCAGCAGCCTGTACATCAGCCAGTTCATCATCATGTACAGCCTGGACGGCAAGAAGTGGCAGACCTACCGGGGCAATAGCACCGGCACCCTGATGGTGTTCTTCGGCAACGTGGACTCCAGCGGCATTAAGCACAACATCTTCAACCCCCCCATCATTGCCCGGTACATCCGGCTGCACCCCACCCACTACAGCATCCGGTCCACCCTGAGAATGGAACTGATGGGCTGCGACCTGAACTCCTGCAGCATGCCCCTGGGGATGGAAAG
CAAGGCCATCTCCGACGCCCAGATCACCGCCTCCAGCTACTTCACCAACATGTTCGCCACCTGGTCCCCATCCAAGGCCCGGCTGCATCTGCAGGGCAGAAGCAATGCTTGGAGGCCCCAAGTGAACAACCCCAAAGAATGGCTGCAGGTGGACTTCCAGAAAACCATGAAAGTGACCGGCGTGACCACCCAGGGCGTGAAGTCTCTGCTGACCTCTATGTACGTGAAAGAGTTCCTGATCTCCAGCAGCCAGGACGGCCACCAGTGGACCCTGTTTTTCCAGAACGGCAAAGTGAAAGTGTTTCAGGGGAACCAGGACTCCTTCACCCCCGTCGTGAATAGCCTGGACCCTCCACTGCTGACCAGATACCTGCGGATCCACCCTCAGAGTTGGGTGCACCAGATTGCTCTGCGGATGGAAGTGCTGGGATGCGAGGCCCAGGACCTGTACTGA
コドン最適化された因子VIII cDNA、aka CO2(配列番号:11)
ATGCAGATCGAGCTGTCTACCTGCTTCTTCCTGTGCCTGCTGCGGTTCTGCTTTAGCGCTACTAGACGCTACTACCTGGGCGCCGTGGAACTGAGCTGGGACTATATGCAGTCAGACCTGGGCGAGCTGCCCGTGGACGCTAGATTCCCACCTAGAGTGCCTAAGAGCTTCCCCTTTAACACCTCCGTGGTCTATAAGAAAACCCTGTTCGTCGAGTTCACCGATCACCTGTTTAATATCGCTAAGCCTAGACCCCCCTGGATGGGCCTGCTGGGCCCTACTATTCAGGCCGAGGTCTACGACACCGTCGTGATCACCCTGAAGAATATGGCTAGTCACCCCGTCAGCCTGCACGCCGTGGGCGTCAGCTACTGGAAGGCTAGCGAGGGCGCCGAGTACGACGATCAGACTAGTCAGCGCGAGAAAGAGGACGACAAAGTCTTTCCTGGCGGCTCTCACACCTACGTGTGGCAGGTCCTGAAAGAAAACGGCCCTATGGCTAGCGACCCCCTGTGCCTGACCTATAGCTACCTGAGTCACGTGGACCTGGTCAAGGACCTGAATAGCGGCCTGATCGGCGCCCTGCTCGTGTGTAGAGAGGGCTCACTGGCTAAAGAGAAAACTCAGACCCTGCACAAGTTTATCCTGCTGTTCGCCGTGTTCGACGAGGGCAAGAGCTGGCACTCAGAGACTAAGAATAGCCTGATGCAGGATAGGGACGCCGCTAGCGCTAGAGCCTGGCCTAAGATGCACACCGTGAACGGCTACGTGAACAGATCACTGCCCGGACTGATCGGCTGTCACCGGAAGTCCGTCTACTGGCACGTGATCGGAATGGGCACTACCCCCGAGGTGCACTCTATCTTTCTGGAAGGCCACACCTTCCTCGTCAGAAATCACCGGCAGGCTAGCCTCGAGATTAGCCCTATCACCTTCCTGACCGCTCAGACACTGCTGATGGACCTGGGCCAGTTCCTGCTGTTTTGTCACATTAGCTCTCACCAGCACGACGGGATGGAAGCCTACGTGAAAGTGGATAGCTGCCCCGAGGAACCTCAGCTGAGAATGAAGAACAACGAGGAAGCCGAGGATTACGACGACGACCTGACCGATAGCGAGATGGACGTCGTCAGATTCGACGACGATAACTCACCTAGCTTTATTCAGATTAGATCAGTGGCTAAGAAGCACCCTAAGACCTGGGTGCACTATATCGCCGCCGAGGAAGAGGACTGGGACTACGCCCCTCTGGTGCTGGCCCCCGACGATAGAAGCTATAAGTCTCAGTACCTGAACAACGGCCCTCAGCGGATCGGCCGGAAGTATAAGAAAGTGCGGTTTATGGCCTACACCGACGAAACCTTCAAGACTAGAGAGGCTATTCAGCACGAGTCAGGGATCCTGGGCCCCCTGCTCTACGGCGAAGTGGGCGACACCCTGCTGATTATCTTTAAGAATCAGGCTAGTAGGCCCTATAATA
TCTACCCCCACGGAATCACCGACGTGCGGCCCCTCTACTCTAGACGGCTGCCTAAGGGCGTGAAGCACCTGAAGGACTTCCCTATTCTGCCCGGCGAGATCTTTAAGTACAAGTGGACCGTGACCGTCGAGGACGGCCCTACTAAGTCCGACCCTCGGTGCCTGACTAGGTACTACTCTAGCTTCGTGAATATGGAACGGGACCTGGCTAGCGGACTGATTGGCCCTCTGCTGATCTGCTACAAAGAATCAGTGGATCAGCGGGGCAATCAGATTATGAGCGATAAGCGGAACGTGATCCTGTTTAGTGTGTTTGACGAGAATAGGTCCTGGTATCTGACCGAGAATATCCAGCGGTTCCTGCCTAACCCTGCCGGCGTGCAGCTGGAAGATCCCGAGTTTCAGGCTAGCAATATTATGCACTCTATTAACGGATACGTGTTCGATAGCCTGCAGCTGAGCGTGTGCCTGCACGAGGTGGCCTACTGGTATATCCTGTCTATCGGCGCTCAGACCGACTTCCTGAGCGTGTTCTTTAGCGGCTACACCTTTAAGCACAAGATGGTCTACGAGGATACCCTGACCCTGTTCCCCTTTAGCGGCGAAACCGTGTTTATGTCTATGGAAAACCCCGGCCTGTGGATCCTGGGGTGTCACAATAGCGACTTTAGGAATAGAGGAATGACCGCCCTGCTGAAAGTGTCTAGCTGCGATAAGAACACCGGCGACTATTACGAGGACTCTTACGAGGATATTAGCGCCTACCTGCTGTCTAAGAACAACGCTATCGAGCCTAGAAGCTTCAGTCAGAACCCCCCCGTGCTGAAGCGGCACCAGAGAGAGATCACTAGAACTACCCTGCAGAGCGACCAGGAAGAGATCGACTACGACGACACTATTAGCGTCGAGATGAAGAAAGAGGATTTCGATATCTACGACGAGGACGAGAACCAGTCACCTAGATCCTTCCAGAAGAAAACTAGGCACTACTTTATTGCCGCCGTCGAGCGGCTGTGGGACTACGGAATGAGTTCTAGCCCTCACGTGCTGAGAAATAGGGCTCAGTCAGGCTCAGTGCCTCAGTTCAAGAAAGTGGTGTTCCAGGAATTCACCGACGGCAGCTTCACTCAGCCCCTCTATAGGGGCGAGCTGAACGAGCACCTGGGACTGCTGGGACCTTATATTAGAGCCGAAGTCGAGGACAATATTATGGTCACCTTTAGGAACCAGGCCTCTAGGCCCTACAGCTTCTACTCTAGCCTGATCAGCTACGAGGAAGATCAGCGGCAGGGGGCCGAACCTAGAAAGAACTTCGTGAAGCCTAACGAGACTAAGACCTACTTCTGGAAGGTGCAGCACCACATGGCCCCTACTAAGGACGAGTTCGACTGTAAAGCCTGGGCCTACTTTAGCGACGTGGACCTCGAGAAGGACGTGCACTCAGGGCTGATCGGACCTCTGCTCGTCTGTCACACTAACACCCTGAACCCCGCTCACGGCCGGCAGGTCACAGTGCAGGAATTCGCCCTGTTCTTCACTATCTTCGACGAAACTAAGAGCTGGTACTTCACAGAGAATATGGAAAGAAACTGTAGGGCCCCCTGTAATATTCAGATGGAAGATCCTACCTTTAAAGAGAACTATAGGTTTCACGCTATTAACGGCTATATTATGGACACCCTGCCCGGCCTCGTGATGGCTCAGGATCAGCGGATTAGGTGGTATCTGCTGTCTATGGGCTCTAACGAGAATATTCACTCTATTCACTTTAGCGGCCACGTGTTCACCGTCCGGAAGAAAGAAGAGTATAAGATGGCCCTCTATAACCTCTACCCCGGCGTGTTCGAGACAGTGGAAATGCTGCCTAGTAAAGCCGGAATCTGGCGGGTCGAGTGTCTGATCGGCGAGCACCTCCACGCCGGAATGAGCACCCTGTTTCTGGTCTACTCTAACAAGTGTCAGACCCCTCTGGGAATGGCTAGCGGCCACATTAGAGACTTT
CAGATCACCGCTAGCGGACAGTACGGCCAGTGGGCCCCTAAGCTGGCTAGACTGCACTATAGCGGATCTATCAACGCCTGGTCTACCAAAGAGCCCTTTAGCTGGATTAAGGTGGACCTGCTGGCCCCTATGATTATTCACGGGATTAAGACTCAGGGCGCTAGGCAGAAGTTTAGTAGCCTCTATATTAGTCAGTTTATCATTATGTATAGCCTGGACGGCAAGAAGTGGCAGACCTATAGAGGCAATAGCACCGGCACCCTGATGGTGTTCTTCGGCAACGTGGACTCTAGCGGGATCAAGCACAATATCTTTAACCCCCCTATTATCGCTAGATATATTAGGCTGCACCCTACTCACTACTCTATTAGGTCTACCCTGAGGATGGAACTGATGGGCTGCGATCTGAATAGCTGCTCTATGCCCCTGGGGATGGAATCTAAGGCTATTAGCGACGCTCAGATCACAGCCTCTAGCTACTTCACTAATATGTTCGCTACCTGGTCCCCTAGCAAGGCCCGGCTGCACCTCCAGGGCAGATCTAACGCTTGGCGGCCTCAGGTCAACAACCCTAAAGAGTGGCTGCAGGTCGACTTTCAGAAAACTATGAAGGTCACCGGCGTGACCACTCAGGGCGTGAAATCACTGCTGACCTCTATGTACGTGAAAGAGTTCCTGATTAGCTCTAGCCAGGACGGCCACCAGTGGACCCTGTTCTTTCAGAACGGCAAAGTGAAAGTGTTTCAGGGCAATCAGGATAGCTTCACCCCCGTGGTCAATAGCCTGGATCCCCCACTGCTGACTAGATACCTGAGAATTCACCCTCAGTCTTGGGTGCACCAGATCGCCCTGAGAATGGAAGTCCTGGGCTGTGAAGCTCAGGACCTCTACTAA
使用されているいくつかの定義/略語
SQ及びBDD:Bドメイン欠損を有するFVIII
TTRm:TAmGTGTAGからTATTGACTTAGへの、4つの変位を有するTTRプロモーター
CO及びCO3:配列番号1に記載されている、コドン最適化されたFVIII核酸変異体
CO1:配列番号10に記載されている、コドン最適化されたFVIII核酸変異体
CO2:配列番号11に記載されている、コドン最適化されたFVIII核酸変異体
表3~表5のPrep表示はCO/CO3の5つの別個のベクター調製物を表す。
hFVIII-RH:ヒトFVIIIの位置1645においてArgがHisに置換
デルタ4:FVIIIのアミノ酸1645~1648の欠損
デルタ1645:FVIIIのアミノ酸1645~1647の欠損
デルタ2:FVIIIのアミノ酸1645及び1646の欠損
デルタ3:FVIIIのアミノ酸1645~1647の欠損
デルタ1648:FVIIIのアミノ酸1648の欠損
【0232】
上記において本発明の実施形態の特定のものが説明されて特に例示されているが、本発明がそのような実施形態に限定されることは意図されていない。以下の特許請求の範囲に記載されているように、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、様々な修飾をすることができる。
【配列表】