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特許7238108並列接続電池パックのウェークアップ制御システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-03
(45)【発行日】2023-03-13
(54)【発明の名称】並列接続電池パックのウェークアップ制御システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20230306BHJP
   H02J 7/02 20160101ALI20230306BHJP
【FI】
H02J7/00 302C
H02J7/02 J
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021517610
(86)(22)【出願日】2020-07-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-10-07
(86)【国際出願番号】 CN2020101064
(87)【国際公開番号】W WO2022006812
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2021-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】520124888
【氏名又は名称】東莞新能安科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】Dongguan Poweramp Technology Limited
【住所又は居所原語表記】No.1 Xinghui Road, Songshan Lake Park, Dongguan City, Guangdong Province, 523000, People’s Republic of China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】唐 好明
(72)【発明者】
【氏名】王 万甲
(72)【発明者】
【氏名】張 建平
【審査官】下林 義明
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-507451(JP,A)
【文献】特表2022-545034(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
H01M 10/42 - 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列接続される第1の電池パック及び第2の電池パックを備え、
前記第1の電池パックが第1の制御ユニットを備え、前記第2の電池パックが第2の制御ユニットを備え、
前記第1の電池パックは、第1のトリガー信号を受信して、前記第1の制御ユニットをウェークアップするために用いられ、
前記第1の制御ユニットは、ウェークアップされた後に、第1の駆動信号を出力するために用いられ、
前記第2の電池パックは、前記第1の電池パックから送信される第2の駆動信号を受信し、前記第2の駆動信号を処理した後に、前記第2の制御ユニットに転送して、前記第2の制御ユニットをウェークアップするために用いられ、前記第2の駆動信号は、前記第1の電池パックが前記第1の駆動信号を処理した後に出力する信号である、ことを特徴とする並列接続電池パックのウェークアップ制御システム。
【請求項2】
前記第1の電池パックは、
第1の駆動モジュールと、第1の分離素子と、第1の処理モジュールとを備え、前記第1の駆動信号を処理した後に、前記第2の駆動信号を得るための第1の信号処理ユニットをさらに備える、ことを特徴とする請求項1に記載の並列接続電池パックのウェークアップ制御システム。
【請求項3】
前記第1の駆動モジュールが前記第1の制御ユニットと前記第1の分離素子との間に電気的に接続され、前記第1の処理モジュールが前記第1の分離素子に電気的に接続され、前記第1の駆動モジュールは、第1の駆動信号を受信し、前記第1の駆動信号を駆動して増幅させた後に、前記第1の分離素子をオンにするために用いられ、前記第1の分離素子は、オンにされた後に、前記第1の処理モジュールが前記第2の駆動信号を出力するように制御するために用いられる、ことを特徴とする請求項2に記載の並列接続電池パックのウェークアップ制御システム。
【請求項4】
前記第2の電池パックは、
第2の信号処理ユニットであって、第2の駆動モジュールと、第2の処理モジュールと、第2の分離素子とを備え、前記第2の駆動モジュールは、前記第2の駆動信号を受信し、第2の駆動信号に基づいて前記第2の分離素子をオンにするように制御するために用いられ、前記第2の分離素子は、オンにされた後に、電圧信号を前記第2の処理モジュールに出力するために用いられ、前記第2の処理モジュールは、電圧信号を受信した後に、前記第2の制御ユニットをウェークアップするために用いられる第2の信号処理ユニットをさらに備える、ことを特徴とする請求項2に記載の並列接続電池パックのウェークアップ制御システム。
【請求項5】
前記第1の駆動モジュールは、第1の端が前記第1の制御ユニットに電気的に接続され、第2の端が接地され、第3端が前記第1の分離素子に電気的に接続される第1のスイッチを備える、ことを特徴とする請求項4に記載の並列接続電池パックのウェークアップ制御システム。
【請求項6】
前記第1の分離素子は、第1の発光ユニットと第1のスイッチユニットとを備え、前記第1のスイッチユニットは、エミッターと集電極とを備え、前記第1の発光ユニットの第1の端が前記第1のスイッチの第3端に電気的に接続され、前記第1の発光ユニットの第2の端が前記第1の制御ユニットに電気的に接続され、前記第1のスイッチユニットのエミッターが接地され、前記第1のスイッチユニットの集電極が前記第1の処理モジュールに電気的に接続される、ことを特徴とする請求項5に記載の並列接続電池パックのウェークアップ制御システム。
【請求項7】
前記第1の処理モジュールは、第1の端が前記第1のスイッチユニットの集電極に電気的に接続され、第2の端が電源に電気的に接続され、第3端が前記第2の駆動信号を出力する第2のスイッチを備える、ことを特徴とする請求項6に記載の並列接続電池パックのウェークアップ制御システム。
【請求項8】
前記第2の駆動モジュールは、ダイオードを備え、前記ダイオードのアノードが前記第2のスイッチの第3端に電気的に接続され、前記ダイオードのカソードが前記第2の分離素子に電気的に接続され、ことを特徴とする請求項7に記載の並列接続電池パックのウェークアップ制御システム。
【請求項9】
前記第2の分離素子は、第2の発光ユニットと第2のスイッチユニットとを備え、前記第2のスイッチユニットは、エミッターと集電極とを備え、前記第2の発光ユニットの第1の端が前記ダイオードのカソードに電気的に接続され、前記第2の発光ユニットの第2の端が接地され、前記第2のスイッチユニットのエミッター及び集電極が前記第2の処理モジュールに電気的に接続される、ことを特徴とする請求項8に記載の並列接続電池パックのウェークアップ制御システム。
【請求項10】
前記第1のスイッチがNPN型トランジスタであり、前記第2のスイッチがPNP型トランジスタであり、前記第1のスイッチの第1の端、第2の端及び第3端がそれぞれ前記NPN型トランジスタのベース、エミッター及び集電極に対応し、前記第2のスイッチの第1の端、第2の端及び第3端がそれぞれ前記PNP型トランジスタのベース、エミッター及び集電極に対応する、ことを特徴とする請求項7に記載の並列接続電池パックのウェークアップ制御システム。
【請求項11】
並列接続電池パックのウェークアップ制御方法であって、
第1の電池パックが第1のトリガー信号を受信して、第1の電池パックの第1の制御ユニットをウェークアップするステップと、
前記第1の制御ユニットがウェークアップされた後に、第1の駆動信号を出力するステップと、
第2の電池パックが前記第1の電池パックから送信される第2の駆動信号を受信し、前記第2の駆動信号を処理した後に、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットに転送して、前記第2の制御ユニットをウェークアップするステップと、を含み、前記第2の駆動信号は、前記第1の電池パックが前記第1の駆動信号を処理した後に出力する信号である、ことを特徴とする並列接続電池パックのウェークアップ制御方法。
【請求項12】
第1の駆動モジュールが第1の駆動信号を受信し、前記第1の駆動信号を駆動して増幅させた後に、第1の分離素子をオンにするステップと、
第1の分離素子がオンにされた後に、第1の処理モジュールが前記第2の駆動信号を出力するにように制御するステップと、をさらに含み、前記第1の駆動モジュールが前記第1の制御ユニットと前記第1の分離素子との間に電気的に接続され、前記第1の処理モジュールが前記第1の分離素子に電気的に接続される、ことを特徴とする請求項11に記載の並列接続電池パックのウェークアップ制御方法。
【請求項13】
第2の駆動モジュールが前記第2の駆動信号を受信し、第2の駆動信号に基づいて、第2の分離素子をオンにするように制御するステップと、
第2の分離素子がオンにされた後に、電圧信号を第2の処理モジュールに出力するステップと、
第2の処理モジュールが電圧信号を受信した後に、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットをウェークアップするステップと、をさらに含む、ことを特徴とする請求項11に記載の並列接続電池パックのウェークアップ制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は電池技術分野に関し、特に並列接続電池パックのウェークアップ制御システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザによるエネルギー貯蔵電池の電力及び航続時間の需要の増加に対応するために、依然として単一の電池パックの方案を用いると、電池パックのセルのエネルギー密度及びセルの容量を増加させるため、電池パックの体積及び重量を増加させ、電池パックの研究開発、製造、輸送及び取り付けコストを増加させてしまう。電池パックの並列接続の技術案を用いると、研究開発角度から、低容量の方案を設計すればよく、開発者の開発及び安全性認証コストを低減させる。
【0003】
現在、従来のエネルギー貯蔵システムのウェークアップ方式は、多段並列接続されるシステムエネルギー貯蔵インバータ(PCS)の電力端により出力され、それに接続されたスタンドアロンシステムの動力線PACK+、PACK-端に伝達され、PACKシステム自体のアクティベーション回路は、PACK端に出力があることを検出した後に、それ自体のPACKシステムをアクティベーションするか、又は、システム自体の物理ボタンを介して、システムを1つずつにアクティベーションする。このウェークアップ方式は、簡単で確実であり、実現しやすく、エネルギー貯蔵発電所の多段並列接続システムに広く応用される。
【0004】
しかしながら、従来の技術において複数組のPACKを並列接続して使用する条件において、PACK電力端の出力で他のPACKをウェークアップする方式を用いると、担持端が検出されていない場合のみをウェークアップすることができる。担持端のPCSは、正常に出力するために、PACK状態を検出する必要がある場合、該応用シーンを満たすことができず、この他の担持出力端に故障がある場合、電力線を介してウェークアップすると、デバイスの焼損や装置の破損を引き起こしやすく、単一のPACKの物理ボタンを介してウェークアップする方式は、操作が煩瑣であり、操作が煩雑であり、容易ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記内容に鑑みて、機能安全要求を備え、操作が容易であり、ユーザーエクスペリエンスを向上させる並列接続電池パックのウェークアップ制御システム及び方法を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の実施形態は、並列接続電池パックのウェークアップ制御システムであって、並列接続される第1の電池パック及び第2の電池パックを備え、前記第1の電池パックが第1の制御ユニットを備え、前記第2の電池パック第2の制御ユニットを備え、
前記第1の電池パックは、第1のトリガー信号を受信して、前記第1の電池パックの第1の制御ユニットをウェークアップするために用いられ、
前記第1の電池パックの第1の制御ユニットは、ウェークアップされた後に、第1の駆動信号を出力するために用いられ、
前記第2の電池パックは、前記第1の電池パックから送信される第2の駆動信号を受信し、前記第2の駆動信号を処理した後に、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットに転送して、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットをウェークアップするために用いられ、前記第2の駆動信号は、前記第1の電池パックが第1の駆動信号を処理した後に出力される、並列接続電池パックのウェークアップ制御システムを提供する。
【0007】
本出願のいくつかの実施形態によれば、前記第1の電池パックは、第1の信号処理ユニットであって、第1の駆動モジュールと、第1の分離素子と、第1の処理モジュールとを備え、前記第1の駆動信号を処理した後に、前記第2の駆動信号を得るための第1の信号処理ユニットをさらに備える。
【0008】
本出願のいくつかの実施形態によれば、前記第1の駆動モジュールが前記第1の制御ユニットと前記第1の分離素子との間に電気的に接続され、前記第1の処理モジュールが前記第1の分離素子に電気的に接続され、前記第1の駆動モジュールは、第1の駆動信号を受信し、前記第1の駆動信号を駆動して増幅させた後に、前記第1の分離素子をオンにするために用いられ、前記第1の分離素子は、オンにされた後に、前記第1の処理モジュールが前記第2の駆動信号を出力するにように制御するために用いられる。
【0009】
本出願のいくつかの実施形態によれば、前記第2の電池パックは、第2の信号処理ユニットであって、第2の駆動モジュールと、第2の処理モジュールと、第2の分離素子とを備え、前記第2の駆動モジュールは、前記第2の駆動信号を受信し、第2の駆動信号に基づいて前記第2の分離素子をオンにするように制御するために用いられ、前記第2の分離素子は、オンにされた後に、電圧信号を前記第2の処理モジュールに出力するために用いられ、前記第2の処理モジュールは、電圧信号を受信した後に、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットをウェークアップするために用いられる、第2の信号処理ユニットをさらに備える。
【0010】
本出願のいくつかの実施形態によれば、前記第1の駆動モジュールは、第1のスイッチを備え、前記第1のスイッチの第1の端が前記第1の制御ユニットに電気的に接続され、前記第1のスイッチの第2の端が接地され、前記第1のスイッチの第3端が前記第1の分離素子に電気的に接続される。
【0011】
本出願のいくつかの実施形態によれば、前記第1の分離素子は、第1の発光ユニットと第1のスイッチユニットとを備え、前記第1のスイッチユニットは、エミッターと集電極とを備え、前記第1の発光ユニットの第1の端が前記第1のスイッチの第3端に電気的に接続され、前記第1の発光ユニットの第2の端が前記第1の制御ユニットに電気的に接続され、前記第1のスイッチユニットのエミッターが接地され、前記第1のスイッチユニットの集電極が前記第1の処理モジュールに電気的に接続される。
【0012】
本出願のいくつかの実施形態によれば、前記第1の処理モジュールは、第1の端が前記第1のスイッチユニットの集電極に電気的に接続され、第2の端が電源に電気的に接続され、第3端が前記第2の駆動信号を出力する第2のスイッチを備える。
【0013】
本出願のいくつかの実施形態によれば、前記第2の駆動モジュールは、ダイオードを備え、前記ダイオードのアノードが前記第2のスイッチの第3端に電気的に接続され、前記ダイオードのカソードが前記第2の分離素子に電気的に接続され、前記第2の発光ユニットの第2の端が接地され、前記第2のスイッチユニットのエミッター及び集電極が前記第2の処理モジュールに電気的に接続される。
【0014】
本出願のいくつかの実施形態によれば、前記第2の分離素子は、第2の発光ユニットと第2のスイッチユニットとを備え、前記第2のスイッチユニットは、エミッターと集電極とを備え、前記第2の発光ユニットの第1の端が前記ダイオードのカソードに電気的に接続され、前記第2の発光ユニットの第2の端が接地され、前記第2のスイッチユニットのエミッター及び集電極が前記第2の処理モジュールに電気的に接続される。
【0015】
本出願のいくつかの実施形態によれば、前記第1のスイッチがNPN型トランジスタであり、前記第2のスイッチがPNP型トランジスタであり、前記第1のスイッチの第1の端、第2の端及び第3端がそれぞれ前記NPN型トランジスタのベース、エミッター及び集電極に対応し、前記第2のスイッチの第1の端、第2の端及び第3端がそれぞれ前記PNP型トランジスタのベース、エミッター及び集電極に対応する。
【0016】
本出願の実施形態は、並列接続電池パックのウェークアップ制御方法であって、
第1の電池パックが第1のトリガー信号を受信して、第1の電池パックの第1の制御ユニットをウェークアップするステップと、
前記第1の電池パックの第1の制御ユニットがウェークアップされた後に、第1の駆動信号を出力するステップと、
第2の電池パックが前記第1の電池パックから送信される第2の駆動信号を受信し、前記第2の駆動信号を処理した後に、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットに転送して、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットをウェークアップするステップと、を含み、前記第2の駆動信号は、前記第1の電池パックが前記第1の駆動信号を処理した後に出力するものである、並列接続電池パックのウェークアップ制御方法をさらに提供する。
【0017】
本出願のいくつかの実施形態によれば、並列接続電池パックのウェークアップ制御方法は、第1の駆動モジュールが第1の駆動信号を受信し、前記第1の駆動信号を駆動して増幅させた後に、第1の分離素子をオンにするステップと、第1の分離素子がオンにされた後に、第1の処理モジュールが前記第2の駆動信号を出力するように制御するステップとをさらに含み、前記第1の駆動モジュールが前記第1の制御ユニットと前記第1の分離素子との間に電気的に接続され、前記第1の処理モジュールが前記第1の分離素子に電気的に接続される。
【0018】
本出願のいくつかの実施形態によれば、並列接続電池パックのウェークアップ制御方法は、第2の駆動モジュールが前記第2の駆動信号を受信し、第2の駆動信号に基づいて、第2の分離素子をオンにするように制御するステップと、第2の分離素子がオンにされた後に、電圧信号を第2の処理モジュールに出力するステップと、第2の処理モジュールが電圧信号を受信した後に、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットをウェークアップするステップとをさらに含む。
【発明の効果】
【0019】
本出願の実施形態に係る並列接続電池パックのウェークアップ制御システム及び方法は、複数の電池パックのウェークアップ信号線を並列接続し、第1のトリガー信号により、そのうちの1つの第1の電池パックの第1の制御ユニットをウェークアップし、第2の駆動信号を第2の電池パックに出力し、第2の電池パックは、前記第2の駆動信号を処理した後に、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットに転送することにより、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットをウェークアップする。このようにして、本出願の実施形態に係る並列接続電池パックのウェークアップ制御システムは、ユーザによる製品に対する操作容易性を顕著に向上させ、ユーザに良好なエクスペリエンスを与え、シンプルかつロバストな回路設計により、PCS側に存在する異常またはインタラクション操作を必要とする応用環境を解決し、製品の応用範囲がより広くなり、適応性がより高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本出願の一実施形態による電気化学装置の模式図である。
図2図1での電池パックの信号処理ユニットのブロック図である。
図3図1での電池パックの信号処理ユニットの回路図である。
図4】本出願の一実施形態による並列接続電池パックのウェークアップ制御方法のフローチャートである。 以下の発明を実施するための形態では、上記図面を参照して、本出願についてさらに詳細に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本出願の実施形態における図面を参照して、本出願の実施形態における技術的解決手段を明確かつ完全に説明し、明らかに、説明された実施形態は本出願の一部の実施形態であり、全ての実施形態ではない。
【0022】
図1を参照し、図1は、本出願の一実施形態による並列接続電池パックのウェークアップ制御システム100を並列接続するシステムのアーキテクチャ模式図である。本出願の実施形態でのウェークアップ制御システム100は、並列接続電池パックを備えてもよい。
【0023】
本出願の実施形態での並列接続電池パックは、並列接続される複数の電池パックを備えてもよい(図1は、3つの電池パック10a、10b、10cを例として説明するが、3つより多くてもよいし、又は、3つより少なくてもよい)。すなわち、前記複数の電池パックの間が並列接続されて並列接続電池パックのウェークアップ制御システム100を形成する。
【0024】
各前記電池パック10a、10b、10cがウェークアップ線SYN_Wake+及びSYN_Wake-を介して並列接続される。たとえば、電池パック10aのSYN_Wake+端が電池パック10b及び電池パック10cのSYN_Wake+端に接続され、電池パック10aのSYN_Wake-端が電池パック10b及び電池パック10cのSYN_Wake-端に接続される。
【0025】
本出願の実施形態では、各電池パック10a、10b、10cにトリガーモジュールKがさらに設けられ、すなわち、各前記電池パック10a、10b、10cがいずれも1つの前記トリガーモジュールKに対応して電気的に接続される。本出願の好適な実施形態では、前記トリガーモジュールKは、ボタンスイッチを備えてもよく、前記トリガーモジュールKは、トリガーされた条件においてトリガー信号を出力するために用いられる。前記複数の電池パック10a、10b、10cのうちの1つの電池パックにおけるトリガーモジュールKがトリガーされると、前記電池パックがウェークアップ状態に入る。たとえば、前記電池パック10aにおけるトリガーモジュールKがトリガーされると、前記電池パック10がウェークアップされて動作状態に入る。
【0026】
具体的には、本出願の実施形態では、電池パックの正端と負端との間に1つのボタンスイッチ及び分圧抵抗が直列接続され、ピーク電圧を解消するように、スイッチ端にフィルタコンデンサが直列接続される。分圧抵抗の抵抗値が100K~1Mの間であり、システムの電圧が42~58Vである。従って、エネルギー貯蔵システムの初期状態または長期待機の後に休眠状態に入った後に、ボタンスイッチを押してボタン端に回路を形成し、分圧抵抗端が電圧信号をシステム電源のイネーブル端に出力し、さらに制御システムが正常動作状態に入るようにする。それによって、前記複数の電池パック10a、10b、10cのうちの1つの電池パックがアクティベーションされるとき、他の電池パックを自動的にウェークアップする。
【0027】
図2を参照し、前記複数の電池パック10a、10b、10cは、それぞれ、1つの制御ユニット21と、1つの信号処理ユニット22とを備える。
【0028】
本出願の実施形態では、前記電池パック10aを第1の電池パックとしてもよく、すなわち、前記電池パック10aにおける制御ユニット21を第1の制御ユニットとしてもよく、前記電池パック10aにおける信号処理ユニット22を第1の信号処理ユニットとしてもよく、前記電池パック10b、10cをいずれも第2の電池パックとしてもよく、前記電池パック10b、10cにおける制御ユニット21をいずれも第2の制御ユニットとしてもよく、前記電池パック10b、10cにおける信号処理ユニット22を第2の信号処理ユニットとしてもよい。
【0029】
他の好適な実施形態では、前記電池パック10bを第1の電池パックとしてもよく、すなわち、前記電池パック10bにおける制御ユニット21を第1の制御ユニットとしてもよく、前記電池パック10bにおける信号処理ユニット22を第1の信号処理ユニットとしてもよく、前記電池パック10a、10cをいずれも第2の電池パックとしてもよく、前記電池パック10a、10cにおける制御ユニット21をいずれも第2の制御ユニットとしてもよく、前記電池パック10a、10cにおける信号処理ユニット22を第2の信号処理ユニットとしてもよいことを理解できる。又は、前記電池パック10cを第1の電池パックとし、すなわち、前記電池パック10cにおける制御ユニット21を第1の制御ユニットとし、前記電池パック10cにおける信号処理ユニット22を第1の信号処理ユニットとし、前記電池パック10a、10bをいずれも第2の電池パックとし、前記電池パック10a、10bにおける制御ユニット21を第2の制御ユニットとし、前記電池パック10a、10bにおける信号処理ユニット22を第2の信号処理ユニットとする。これについては、本出願は具体的に制限しない。
【0030】
具体的には、前記電池パック10aは、第1のトリガー信号を受信して、前記電池パック10aの制御ユニット21をウェークアップするために用いられ、前記第1の電池パック10aの制御ユニット21は、ウェークアップされた後に、第1の駆動信号を出力するために用いられる。前記第1のトリガー信号は、前記電池パック10aにおける前記トリガーモジュールKが押圧されるときに生じた信号である。
【0031】
本出願の実施形態では、前記電池パック10b、10cは、前記電池パック10aから送信される第2の駆動信号を受信し、前記第2の駆動信号を処理した後に前記電池パック10b、10cの制御ユニット21に転送して、前記電池パック10b、10cの制御ユニット21をウェークアップするために用いられる。前記第2の駆動信号は、前記電池パック10aが第1の駆動信号を処理した後に出力するものである。
【0032】
前記信号処理ユニット22は、第1の駆動モジュール23と、第1の処理モジュール24と、第1の分離素子U1とを備える。
【0033】
具体的には、前記電池パック10aでは、前記制御ユニット21が前記トリガーモジュールKに電気的に接続され、前記第1の駆動モジュール23が前記制御ユニット21と前記第1の分離素子U1との間に電気的に接続され、前記第1の処理モジュール24が前記第1の分離素子U1に電気的に接続される。トリガーモジュール(例えば、ボタンスイッチ)がトリガーされるとき、前記電池パック10aは、第1のトリガー信号を受信して、前記電池パック10aにおける制御ユニット21をウェークアップし、それによって、前記制御ユニット21は、他の電池パックを検出し、ウェークアップされた後に、第1の駆動信号を前記第1の駆動モジュール23に出力する。前記第1の駆動信号が前記第1の駆動モジュール23で駆動されて増幅された後に、前記第1の分離素子U1をオンにし、続いて前記第1の分離素子U1がオンにされた後に、ローレベルの信号を出力して前記第1の処理モジュール24をオンにし、前記第1の処理モジュール24が第2の駆動信号を前記電池パック10b、10cのSYN_Wake+端に出力する。すなわち、電池パック10aにおける前記信号処理ユニット22を介して第2の駆動信号を前記電池パック10b、10cに出力することで、前記電池パック10b、10cでの制御ユニット21をウェークアップする。
【0034】
本出願の実施形態では、前記第1の処理モジュール24の出力電流大きさがエネルギー貯蔵システムの並列接続電池パックの数量により決定されてもよく、本出願の実施形態で設計される駆動電流が50~100mAであってもよいことを理解できる。
【0035】
前記電池パック10aが第2の駆動信号を前記電池パック10b、10cのSYN_Wake+端に出力するとき、前記電池パック10b、10cでのSYN_Wake+端が前記第2の駆動信号を受信して、それ自体の電池パックにおける制御ユニット21をアクティベーションする。
【0036】
具体的には、前記信号処理ユニット22は、さらに、第2の駆動モジュール25と、第2の処理モジュール26と、第2の分離素子U2とを備えてもよい。前記第2の駆動モジュール25が前記第1の処理モジュール24と前記第2の分離素子U2との間に電気的に接続され、前記第2の処理モジュール26が前記制御ユニット21と前記第2の分離素子U2との間に電気的に接続される。
【0037】
前記第2の分離素子U2の一側が前記第2の駆動モジュール25と外部入力信号の検出回路を構成して、入力信号の検出を行う。前記第2の駆動モジュール25は、逆接続保護、限流保護及び干渉保護の特徴を有する。前記第2の分離素子U2の他側が前記第2の処理モジュール26とシステム電源入力信号の検出回路を構成し、SYN_Wake+端が電池パック10aから出力される第2の駆動信号を受信した後に、前記第2の分離素子U2の一側の回路がオンになるとともに、前記第2の分離素子U2の他側がオンになり、それによって、電圧信号を前記第2の処理モジュール26に入力して処理することができ、前記第2の処理モジュール26は、電圧信号を受信した後に、電池パックの制御ユニットが動作するようにイネーブルする。
【0038】
従って、本出願の実施形態では、複数の電池パックを並列接続して使用するとき、カスケード接続ハーネスを介して複数の電池パックのウェークアップ線を並列接続し、次にボタンを介してメイン電池パックをアクティベーションし、電池パックは、自己検出を起動して合格した後に、第1の駆動信号を出力し、第1の駆動信号を分離して増幅させた後に出力し、並列接続される通信ハーネスを介して他の電池パックのSYN_Wake+の入力側に転送し、他の電池パックは、第2の駆動信号を分離処理した後に、それぞれの制御ユニットに入力してシステムの給電電源をアクティベーションし、システムは、正常に動作することができる。
【0039】
本出願の実施形態では、前記第1の分離素子U1及び前記第2の分離素子U2がいずれも電気カプラーであることを理解できる。
【0040】
図3を参照し、図3は本出願の好適な実施形態での信号処理ユニット22の回路図である。
【0041】
前記第1の駆動モジュール23は、第1のスイッチQ1と、第1の抵抗R1と、第2の抵抗R2と、第3抵抗R3と、第1のコンデンサC1とを備える。前記第1の分離素子U1は、第1の発光ユニットと第1のスイッチユニットとを備える。前記第1のスイッチユニットは、エミッターと集電極とを備える。
【0042】
前記第1のスイッチQ1の第1の端が前記第1の抵抗R1を介して前記制御ユニット21の信号ピン2に電気的に接続され、前記第1のスイッチQ1の第1の端が前記第2の抵抗R2を介して接地され、前記第1のスイッチQ1の第1の端がさらに前記第1のコンデンサC1を介して接地され、前記第1のスイッチQ1の第2の端が接地され、前記第1のスイッチQ1の第3端が前記第1の発光ユニットの第1の端に電気的に接続され、前記第1の発光ユニットの第2の端が前記第3抵抗R3を介して前記制御ユニット21の信号ピン1に電気的に接続され、前記第1のスイッチユニットのエミッターが接地され、前記第1のスイッチユニットの集電極が前記第1の処理モジュール24に電気的に接続される。
【0043】
本出願の実施形態では、前記第1のスイッチQ1はNPN型トランジスタであってもよく、前記第1のスイッチQ1の第1の端、第2の端及び第3端がそれぞれ前記NPN型トランジスタのベース、エミッター及び集電極に対応する。
【0044】
前記第1の処理モジュール24は、第2のスイッチQ2と、第4の抵抗R4と、第5の抵抗R5と、第6の抵抗R6と、第2のコンデンサC2とを備える。
【0045】
前記第2のスイッチQ2の第1の端が前記第5の抵抗R5を介して前記第1の分離素子U1における第1のスイッチユニットの集電極に電気的に接続され、前記第2のスイッチQ2の第2の端が前記第4の抵抗R4を介して第1のスイッチユニットの集電極に電気的に接続され、前記第2のスイッチQ2の第2の端がさらに前記第6の抵抗R6を介して電源VDDに電気的に接続され、前記第2のスイッチQ2の第3端が前記第2のコンデンサC2を介して前記第2のスイッチQ2の第2の端に電気的に接続され、前記第2のスイッチQ2の第3端が信号を他の電池パックのSYN_Wake+ポートに出力する。
【0046】
本出願の実施形態では、前記第2のスイッチQ2はPNP型トランジスタであってもよく、前記第2のスイッチQ2の第1の端、第2の端及び第3端がそれぞれ前記PNP型トランジスタのベース、エミッター及び集電極に対応することを理解できる。
【0047】
前記第2の駆動モジュール25は、ダイオードD1と、第7の抵抗R7と、第8の抵抗R8と、第3コンデンサC3とを備える。前記第2の分離素子U2は、第2の発光ユニットと第2のスイッチユニットとを備える。前記第2のスイッチユニットは、エミッターと集電極とを備える。
【0048】
前記ダイオードD1のアノードが前記第2のスイッチQ2の第3端に電気的に接続され、前記ダイオードD1のカソードが前記第2の発光ユニットの第2の端に電気的に接続され、前記ダイオードD1のカソードが前記第7の抵抗R7を介して接地され、前記第2の発光ユニットの第2の端が接地され、前記第2の発光ユニットの第1の端が前記第3コンデンサC3を介して前記第2の発光ユニットの第2の端に電気的に接続され、前記第2の発光ユニットの第1の端が前記第8の抵抗を介して他の電池パックのSYN_Wake-ポートに電気的に接続される。前記第2のスイッチユニットのエミッター及び集電極が前記第2の処理モジュール26に電気的に接続される。
【0049】
前記第2の処理モジュール26は、第9の抵抗R9と、第10の抵抗R10と、第11の抵抗R11と、第12の抵抗R12と、第13の抵抗R13と、第14の抵抗R14と、第4のコンデンサC4とを備える。
【0050】
前記第2のスイッチユニットの前記集電極が前記第9の抵抗R9を介して前記制御ユニット21の信号ピン3に電気的に接続され、前記第2のスイッチユニットのエミッターが前記第10の抵抗を介して前記制御ユニット21の信号ピン4に電気的に接続され、前記第2のスイッチユニットのエミッターがさらに順に前記第11の抵抗R11、前記第12の抵抗R12及び前記第13の抵抗R13を介して接地され、前記制御ユニット21の信号ピン5が前記第14の抵抗R14を介して前記第12の抵抗R12と前記第13の抵抗R13との間のノードに電気的に接続され、前記制御ユニット21の信号ピン5がさらに前記第4のコンデンサC4を介して接地される。
【0051】
本出願の技術的解決手段は、エネルギー貯蔵システムにおける複数の電池パックを並列接続して使用するとき、単一の電池パックが起動して他の電池パックの機能を自動的にアクティベーションすることを実現する。以下、図3に示す回路図を例として本出願の発明原理について説明する。
【0052】
使用するとき、これらの電池パックのうちの任意の電池パック(例えば、電池パック10a)のトリガーモジュールKが押されると、すなわち、このときの前記電池パック10aは、第1の電池パックとして、前記トリガーモジュールKから出力されるハイレベルのトリガー信号を受信して、前記電池パック10aにおける制御ユニット21が動作し始めるようにウェークアップする。
【0053】
続いて、前記電池パック10aは、他の電池パックを検出し、ハイレベル状態の第1の駆動信号を前記第1のスイッチQ1に出力し、前記第1のスイッチQ1がオンになり、前記第1の分離素子U1における第1の発光素子の第1の端が接地され、前記第1の発光素子がオンになり、さらに前記第1のスイッチ素子をオンにするように制御し、前記第1の分離素子U1をオンにし、すなわち、前記第1の駆動信号が前記第1のスイッチQ1で駆動されて増幅された後に、前記第1の分離素子U1をオンにする。前記第1の分離素子U1がオンにされた後に、ローレベルの信号を前記第2のスイッチQ2に出力し、前記第2のスイッチQ2がオンになり、第2の駆動信号を他の電池パック10b、10cのSYN_Wake+ポートに出力する。
【0054】
すべての電池パックの10a、10b、10cでのSYN_Wake+ポートとSYN_Wake-ポートとが外部接続ハーネスを介して接続される。従って、前記電池パック10b、10cのSYN_Wake+ポートが電池パック10aのSYN_Wake+ポートから出力されるハイレベルの第2の駆動信号を受信した後に、前記電池パック10b、10cでの前記第2の分離素子U2における第2の発光素子がオンになり、さらに前記第2の分離素子U2における第2のスイッチ素子をオンにするように制御し、前記第2の分離素子U2をオンにし、これによって、前記第2の分離素子U2の一側が電圧信号を出力するようにし、前記第2の処理モジュール26で処理した後に、SYN_wake upのイネーブル信号を前記電池パック10b、10cでの制御ユニット21に出力し、すなわち、前記SYN_wake upのイネーブル信号により、前記電池パック10b、10cの制御ユニット21が動作し始めるようにウェークアップすることができ、それにより、任意の電池パックをアクティベーションして動作させることを達成し、すなわち、任意の電池パックにおけるトリガーモジュールを押圧すれば、前記電池パック10a、10b、10cがすべてウェークアップされて動作状態に入ることができる。
【0055】
図4を参照し、図4は本出願の一実施形態による並列接続電池パックのウェークアップ制御方法のステップフローチャートである。前記並列接続電池パックのウェークアップ制御方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0056】
ステップS41:第1の電池パックが第1のトリガー信号を受信して、第1の電池パックの第1の制御ユニットをウェークアップする。
【0057】
本出願の実施形態では、前記第1の電池パックが1つのトリガーモジュールに電気的に接続され、前記第1のトリガー信号は、前記トリガーモジュールが押圧されるときに生じた信号であってもよく、前記トリガー信号は、前記第1の電池パックの第1の制御ユニットをウェークアップするために用いられる。
【0058】
ステップS42:前記第1の電池パックの制御ユニットがウェークアップされた後に、第1の駆動信号を出力する。
【0059】
本出願の実施形態では、前記第1の電池パックが前記第1のトリガー信号を受信した後に、前記第1の電池パックの第1の制御ユニットがウェークアップされ、これによって、前記第1の電池パックの第1の制御ユニットが第1の駆動信号を出力する。
【0060】
ステップS43:第2の電池パックが前記第1の電池パックから送信される第2の駆動信号を受信し、前記第2の駆動信号を処理した後に、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットに転送して、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットをウェークアップする。
【0061】
本出願の実施形態では、前記第2の駆動信号は、前記第1の電池パックが前記第1の駆動信号を処理した後に出力するものである。
【0062】
本出願の実施形態では、前記第2の電池パックは、前記第1の電池パックから送信される第2の駆動信号を受信し、前記第2の駆動信号を処理した後に、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットに転送して、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットをウェークアップするために用いられる。
【0063】
具体的には、本出願の実施形態では、前記第1の電池パックは、第1の信号処理ユニットを備え、前記第1の信号処理ユニットは、第1の駆動モジュールと、第1の分離素子と、第1の処理モジュールとを備え、第1の駆動モジュールが前記第1の制御ユニットと前記第1の分離素子との間に電気的に接続され、前記第1の処理モジュールは、前記第1の分離素子の第1の駆動モジュールに電気的に接続されて第1の駆動信号を受信し、前記第1の駆動信号を駆動して増幅させた後に、第1の分離素子をオンにし、第1の分離素子がオンにされた後に、第1の処理モジュールが前記第2の駆動信号を出力するように制御する。
【0064】
さらに、前記第2の電池パックは、第2の信号処理ユニットをさらに備え、前記第2の信号処理ユニットは、第2の駆動モジュールと、第2の分離素子と、第2の処理モジュールとを備え、第2の駆動モジュールは、前記第2の駆動信号を受信し、第2の駆動信号に基づいて、第2の分離素子をオンにするように制御し、第2の分離素子は、オンにされた後に、電圧信号を第2の処理モジュールに出力し、第2の処理モジュールは、電圧信号を受信した後に、前記第2の電池パックの第2の制御ユニットをウェークアップする。
【0065】
従って、本出願の実施形態での並列接続電池パックのウェークアップ制御システム及び方法は、複数の電池パックのウェークアップ信号線を並列接続し、そのうちの1つの電池パックをウェークアップすることにより、他の電池パックを自動的にウェークアップすることができる。このように、本出願の実施形態に係る並列接続電池パックのウェークアップ制御システムは、ユーザの製品に対する操作容易さを顕著に向上させ、ユーザに良好なエクスペリエンスを与え、シンプルかつロバストな回路設計により、PCS側に存在する異常またはインタラクション操作を必要とする応用環境を解決し、製品の応用範囲がより広くなり、適応性がより高くなる。
【0066】
当業者であれば、以上の実施形態が本出願を説明するためのものに過ぎず、本出願を限定するためのものではなく、本出願の実質的な精神範囲内に、以上の実施例に対して行われた適切な変更及び変化はいずれも本出願の特許請求の範囲に含まれることを意識すべきである。
【符号の説明】
【0067】
100 並列接続電池パックのウェークアップ制御システム
10a、10b、10c 電池パック
21 制御ユニット
22 信号処理ユニット
23 第1の駆動モジュール
24 第1の処理モジュール
25 第2の駆動モジュール
26 第2の処理モジュール
U1 第1の分離素子
U2 第2の分離素子
Q1 第1のスイッチ
Q2 第2のスイッチ
R1~R14 第1の抵抗~第14の抵抗
C1~C4 第1のコンデンサ~第4のコンデンサ
D1 ダイオード
図1
図2
図3
図4