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特許7238110CSI計算方法、ユーザ端末およびコンピュータ可読記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-03
(45)【発行日】2023-03-13
(54)【発明の名称】CSI計算方法、ユーザ端末およびコンピュータ可読記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/10 20090101AFI20230306BHJP
【FI】
H04W24/10
【請求項の数】 38
(21)【出願番号】P 2021517812
(86)(22)【出願日】2019-08-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-11
(86)【国際出願番号】 CN2019099938
(87)【国際公開番号】W WO2020063137
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-05-21
(31)【優先権主張番号】201811140183.1
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521126829
【氏名又は名称】ベイジン・ユニソック・コミュニケーションズ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】王 化磊
【審査官】伊藤 嘉彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-521428(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0365990(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0042028(US,A1)
【文献】特表2018-523942(JP,A)
【文献】Ericsson,CSI feedback for multi-TRP[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #91 R1-1720974,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_91/Docs/R1-1720974.zip>,2017年11月18日
【文献】Huawei, HiSilicon,Enhancements on multi-TRP/panel transmission in NR[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #94 R1-1809117,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94/Docs/R1-1809117.zip>,2018年08月11日
【文献】Huawei, HiSilicon,CSI measurement and reporting for coordinated transmission scheme[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #88 R1-1701679,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_88/Docs/R1-1701679.zip>,2017年02月06日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャネル状態情報(CSI)計算方法であって、
ネットワーク側からネットワーク構成情報を受信するステップと、
前記ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するステップと、
前記CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものである場合、各符号語に対応するCSIを計算するステップであって、第1の符号語に対応する前記CSIを計算するとき、他の符号語に対応するリソースの測定計算結果が前記第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なされる、ステップと
各符号語に対応する前記CSIを前記ネットワーク側に報告するステップであって、各符号語に対応する前記CSIおよび各CSIに対応する有効性指示情報を前記ネットワーク側に報告するステップを含み、前記有効性指示情報のビットの数は、使用される符号語の数に等しい、ステップと
を含むCSI計算方法。
【請求項2】
前記ネットワーク構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を判定するステップが、以下、すなわち、
前記ネットワーク構成情報に基づいてCSI報告構成情報を獲得し、前記CSI報告構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を判定するステップ、
または、前記ネットワーク構成情報に基づいてチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得し、チャネル測定のための前記CSIリソース構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を判定するステップ、
または、前記ネットワーク構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を示すための指示情報を獲得し、前記CSI計算挙動を示すための前記指示情報に基づいて前記CSI計算挙動を判定するステップ
のうちのいずれか1つを含む、請求項1に記載のCSI計算方法。
【請求項3】
前記ネットワーク構成情報に基づいて前記CSI報告構成情報を獲得するステップが、以下、すなわち、
前記ネットワーク構成情報から前記CSI報告構成情報を獲得するステップ、または、
前記ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得するステップであって、前記ダウンリンク制御情報によって示される前記情報が、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含む、ステップ、および、前記CSI非周期トリガ状態に関連付けられた前記CSI報告構成情報を獲得するステップ
のうちのいずれか1つを含む、請求項2に記載のCSI計算方法。
【請求項4】
前記CSI報告構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を判定するステップが、
前記CSI報告構成情報からランク情報を獲得するステップであって、前記ランク情報が、CSI報告に含まれるランクの数、または前記CSI報告に含まれるランクの最大数を示す、ステップと、
前記ランク情報が、前記CSI報告に含まれる前記ランクの数が2であることを示すか、または前記CSI報告に含まれる前記ランクの最大数が2であることを示す場合、前記CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定するステップと
を含む、請求項3に記載のCSI計算方法。
【請求項5】
リソースセットが複数のNZP CSI-RSリソースを含む場合、前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算するステップが、他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なし、前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉に基づいて前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算するステップを含むか、または、
前記リソースセットが異なる擬似コロケーション(QCL)情報を有するポートグループを含む1つのNZP CSI-RSリソースを含む場合、前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算するステップが、他の符号語に対応するポートグループの測定および計算結果を前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なし、前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉に基づいて前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算するステップを含む、
請求項4に記載のCSI計算方法。
【請求項6】
前記ネットワーク構成情報に基づいてチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得するステップが、以下、すなわち、
前記ネットワーク構成情報からチャネル測定のための前記CSIリソース構成情報を獲得するステップ、または、
前記ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得するステップであって、前記ダウンリンク制御情報によって示される前記情報が、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含む、ステップ、および、前記CSI非周期トリガ状態に関連付けられたチャネル測定のための前記CSIリソース構成情報を獲得するステップ
のうちのいずれか1つを含む、請求項2に記載のCSI計算方法。
【請求項7】
チャネル測定のための前記CSIリソース構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を判定するステップが、
チャネル測定のための前記CSIリソース構成情報において、1つのリソースセットが少なくとも2つのNZP CSI-RSリソースを含むことが知られている場合、前記CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定するステップ
を含む、請求項6に記載のCSI計算方法。
【請求項8】
前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算するステップが、
他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なし、前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉に基づいて前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算するステップ
を含む、請求項7に記載のCSI計算方法。
【請求項9】
チャネル測定のための前記CSIリソース構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を判定するステップが、
チャネル測定のための前記CSIリソース構成情報において、1つのNZP CSI-RSリソースが異なるQCL情報に対応する少なくとも2つのポートグループを有することが知られている場合、前記CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定するステップ
を含む、請求項6に記載のCSI計算方法。
【請求項10】
前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算するステップが、
他の符号語に対応するポートグループの測定および計算結果を前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なし、前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉に基づいて前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算するステップ
を含む、請求項9に記載のCSI計算方法。
【請求項11】
前記ネットワーク構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を示すための指示情報を獲得するステップが、
前記ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得するステップと、
前記ダウンリンク制御情報によって示される前記情報に基づいてCSI非周期トリガ状態に含まれる前記CSI計算挙動を示すための前記指示情報を獲得するステップと
を含む、請求項2に記載のCSI計算方法。
【請求項12】
前記CSI計算挙動を示すための前記指示情報がランクジョイント情報であり、前記ランクジョイント情報が、報告された異なるランク値が候補ランクペアを満足させることを意味する、請求項11に記載のCSI計算方法。
【請求項13】
前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算するステップが、
同じCSI非周期トリガ状態における他の符号語に対応する測定および計算結果を前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なし、前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉に基づいて前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算するステップであって、他の符号語に対応する前記測定および計算結果が、前記他の符号語に関連付けられた構成情報においてチャネル測定のためのリソースセット内のNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を含む、ステップ
を含む、請求項11に記載のCSI計算方法。
【請求項14】
前記ネットワーク構成情報が複数のダウンリンク制御情報によって示される情報を含むとき、前記複数のダウンリンク制御情報内のCSI要求に対応する値が等しい、請求項3、6または11のいずれか一項に記載のCSI計算方法。
【請求項15】
前記有効性指示情報が1ビットまたは2ビットの長さを有する、請求項1に記載のCSI計算方法。
【請求項16】
第2の符号語に対応する前記CSIに対応する前記有効性指示情報が無効を示すことが検出されたとき、前記第1の符号語に対応する前記CSIの計算において、前記第2の符号語に対応する測定および計算結果が前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なされない、請求項1に記載のCSI計算方法。
【請求項17】
各符号語に対応する前記CSIが、以下の方法、すなわち、
CSI報告を前記ネットワーク側に報告することであって、前記CSI報告が各符号語に対応する前記CSIを含む、報告すること、または、
複数のCSI報告を前記ネットワーク側に報告することであって、前記複数のCSI報告の各々が1つの符号語に対応するCSIを含む、報告すること
のうちのいずれかで、前記ネットワーク側に報告される、請求項1に記載のCSI計算方法。
【請求項18】
前記複数のCSI報告の各々が1つの符号語に対応する前記CSIを報告するとき、各符号語に対応する前記CSI報告の優先順位が同じであり、各符号語に対応する前記CSI報告内の任意の偶数サブバンドCSIの優先順位が符号語に対応する前記CSI報告のすべての内の任意の奇数サブバンドCSIの優先順位よりも高い、請求項17に記載のCSI計算方法。
【請求項19】
第2の符号語に対応するCSIのRIが4よりも大きいことが検出されたとき、前記第1の符号語に対応する前記CSIの計算において、前記第2の符号語に対応する測定および計算結果が前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なされない、請求項1に記載のCSI計算方法。
【請求項20】
ネットワーク側からネットワーク構成情報を受信するように構成された受信回路と、
前記ネットワーク構成情報に基づいてチャネル状態情報(CSI)計算挙動を判定するように構成された判定回路と、
前記CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものである場合、各符号語に対応するCSIを計算するように構成された計算回路であって、第1の符号語に対応する前記CSIを計算するとき、他の符号語に対応するリソースの測定計算結果が前記第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なされる、計算回路と
前記計算回路が各符号語に対応する前記CSIを計算した後、各符号語に対応する前記CSIを前記ネットワーク側に報告するように構成された報告回路であって、各符号語に対応する前記CSIおよび各CSIに対応する有効性指示情報を前記ネットワーク側に報告するように構成され、前記有効性指示情報のビットの数は、使用される符号語の数に等しい、報告回路と
を備えるユーザ端末。
【請求項21】
前記判定回路が、以下の方法、すなわち、
前記ネットワーク構成情報に基づいてCSI報告構成情報を獲得し、前記CSI報告構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を判定すること、
または、前記ネットワーク構成情報に基づいてチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得し、チャネル測定のための前記CSIリソース構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を判定すること、
または、前記ネットワーク構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を示すための指示情報を獲得し、前記CSI計算挙動を示すための前記指示情報に基づいて前記CSI計算挙動を判定すること
のうちのいずれか1つで、前記ネットワーク構成情報に基づいて前記CSI計算挙動を判定するように構成される、請求項20に記載のユーザ端末。
【請求項22】
前記判定回路が、以下の方法、すなわち、
前記ネットワーク構成情報から前記CSI報告構成情報を獲得すること、または、
前記ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得することであって、前記ダウンリンク制御情報によって示される前記情報が、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含む、獲得すること、および、前記CSI非周期トリガ状態に関連付けられた前記CSI報告構成情報を獲得すること
のうちのいずれか1つで、前記ネットワーク構成情報に基づいて前記CSI報告構成情報を獲得するように構成される、請求項21に記載のユーザ端末。
【請求項23】
前記判定回路が、
前記CSI報告構成情報からランク情報を獲得することであって、前記ランク情報が、CSI報告に含まれるランクの数、または前記CSI報告に含まれるランクの最大数を示す、獲得することと、
前記ランク情報が、前記CSI報告に含まれる前記ランクの数が2であることを示すか、または前記CSI報告に含まれる前記ランクの最大数が2であることを示す場合、前記CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定することと
を行うように構成される、請求項22に記載のユーザ端末。
【請求項24】
前記計算回路が、
リソースセットが複数のNZP CSI-RSリソースを含む場合、他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なし、前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉に基づいて前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算するか、または、
前記リソースセットが異なる擬似コロケーション(QCL)情報を有するポートグループを含む1つのNZP CSI-RSリソースを含む場合、他の符号語に対応するポートグループの測定および計算結果を前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なし、前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉に基づいて前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算する
ように構成される、請求項23に記載のユーザ端末。
【請求項25】
前記判定回路が、以下の方法、すなわち、
前記ネットワーク構成情報からチャネル測定のための前記CSIリソース構成情報を獲得すること、または、
前記ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得することであって、前記ダウンリンク制御情報によって示される前記情報が、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含む、獲得すること、および、前記CSI非周期トリガ状態に関連付けられたチャネル測定のための前記CSIリソース構成情報を獲得すること
のうちのいずれか1つで、前記ネットワーク構成情報に基づいてチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得するように構成される、請求項21に記載のユーザ端末。
【請求項26】
前記判定回路が、
チャネル測定のための前記CSIリソース構成情報において、1つのリソースセットが少なくとも2つのNZP CSI-RSリソースを含むことが知られている場合、前記CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定する
ように構成される、請求項25に記載のユーザ端末。
【請求項27】
前記計算回路が、
他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なし、前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉に基づいて前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算する
ように構成される、請求項26に記載のユーザ端末。
【請求項28】
前記判定回路が、
チャネル測定のための前記CSIリソース構成情報において、1つのNZP CSI-RSリソースが異なるQCL情報に対応する少なくとも2つのポートグループを有することが知られている場合、前記CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定する
ように構成される、請求項25に記載のユーザ端末。
【請求項29】
前記計算回路が、
他の符号語に対応するポートグループの測定および計算結果を前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なし、前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉に基づいて前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算する
ように構成される、請求項28に記載のユーザ端末。
【請求項30】
前記判定回路が、
前記ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得し、
前記ダウンリンク制御情報によって示される前記情報に基づいてCSI非周期トリガ状態に含まれる前記CSI計算挙動を示すための前記指示情報を獲得する
ように構成される、請求項21に記載のユーザ端末。
【請求項31】
前記CSI計算挙動を示すための前記指示情報がランクジョイント情報であり、前記ランクジョイント情報が、報告された異なるランク値が候補ランクペアを満足させることを意味する、請求項30に記載のユーザ端末。
【請求項32】
前記計算回路が、
同じCSI非周期トリガ状態における他の符号語に対応する測定および計算結果を前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉と見なし、前記第1の符号語に対応する前記符号語間干渉に基づいて前記第1の符号語に対応する前記CSIを計算することであって、他の符号語に対応する前記測定および計算結果が、前記他の符号語に関連付けられた構成情報においてチャネル測定のためのリソースセット内のNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を含む、計算すること
を行うように構成される、請求項30に記載のユーザ端末。
【請求項33】
前記ネットワーク構成情報が複数のダウンリンク制御情報によって示される情報を含むとき、前記複数のダウンリンク制御情報内のCSI要求に対応する値が等しい、請求項22、25または30のいずれか一項に記載のユーザ端末。
【請求項34】
前記有効性指示情報が1ビットまたは2ビットの長さを有する、請求項20に記載のユーザ端末。
【請求項35】
前記報告回路が、以下の方法、すなわち、
CSI報告を前記ネットワーク側に報告することであって、前記CSI報告が各符号語に対応する前記CSIを含む、報告すること、または、
複数のCSI報告を前記ネットワーク側に報告することであって、前記複数のCSI報告の各々が1つの符号語に対応するCSIを含む、報告すること
のうちのいずれかで、各符号語に対応する前記CSIを前記ネットワーク側に報告するように構成される、請求項20に記載のユーザ端末。
【請求項36】
前記複数のCSI報告の各々が1つの符号語に対応する前記CSIを報告するとき、各符号語に対応する前記CSI報告の優先順位が同じであり、各符号語に対応する前記CSI報告内の任意の偶数サブバンドCSIの優先順位が符号語に対応する前記CSI報告のすべての内の任意の奇数サブバンドCSIの優先順位よりも高い、請求項35に記載のユーザ端末。
【請求項37】
コンピュータ命令を記憶した不揮発性または非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令が実行されるとき、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法が実施される、不揮発性または非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項38】
メモリとプロセッサとを備えるユーザ端末であって、前記メモリがその中に記憶されたコンピュータ命令を有し、前記プロセッサが前記コンピュータ命令を実行するとき、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法が実施される、ユーザ端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年9月28日に出願された「CSI CALCULATION METHOD, USER TERMINAL AND COMPUTER READABLE STORAGE MEDIUM」と題する中国特許出願第201811140183.1号の優先権の利益を主張する。
【0002】
本開示は、一般に無線通信分野に関し、より詳細には、チャネル状態情報(CSI)計算方法、ユーザ端末およびコンピュータ可読記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
チャネル状態情報(CSI)プロトコルフレームワークは、新無線(NR)R15において明確にされている。具体的には、ユーザ端末は、CSI計算が基づいているのはどの送信ソリューションかをさらに知るために、ネットワーク側で構成されたCSI-ReportConfig情報に基づいて測定される必要がある報告内容を知り、CSI-ReportConfig情報に関連付けられたCSI-ResourceConfigに基づいてCSI計算を実施する。
【0004】
既存のNR CSIプロトコルフレームワークでは、NRプロトコルは、閉ループ送信ソリューションおよび開ループ/半開ループ送信ソリューションをサポートするにすぎないが、非コヒーレントジョイント送信ソリューションには関与しない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態では、非コヒーレントジョイント送信ソリューションのためのCSI計算方法が提供される。
【0006】
本開示の一実施形態では、ネットワーク側からネットワーク構成情報を受信するステップと、ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するステップと、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものである場合、各符号語に対応するCSIを計算するステップであって、第1の符号語に対応するCSIを計算するとき、他の符号語に対応するリソースの測定計算結果が第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なされる、ステップとを含むCSI計算方法が提供される。
【0007】
任意選択で、ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するステップは、以下、すなわち、ネットワーク構成情報に基づいてCSI報告構成情報を獲得し、CSI報告構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するステップ、または、ネットワーク構成情報に基づいてチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得し、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するステップ、または、ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動を示すための指示情報を獲得し、CSI計算挙動を示すための指示情報に基づいてCSI計算挙動を判定するステップのうちのいずれか1つを含む。
【0008】
任意選択で、ネットワーク構成情報に基づいてCSI報告構成情報を獲得するステップは、以下、すなわち、ネットワーク構成情報からCSI報告構成情報を獲得するステップ、または、ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得するステップであって、ダウンリンク制御情報によって示される情報が、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含む、ステップ、および、CSI非周期トリガ状態に関連付けられたCSI報告構成情報を獲得するステップのうちのいずれか1つを含む。
【0009】
任意選択で、CSI報告構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するステップは、CSI報告構成情報からランク情報を獲得するステップであって、ランク情報が、CSI報告に含まれるランクの数、またはCSI報告に含まれるランクの最大数を示す、ステップと、ランク情報が、CSI報告に含まれるランクの数が2であることを示すか、またはCSI報告に含まれるランクの最大数が2であることを示す場合、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定するステップとを含む。
【0010】
任意選択で、リソースセットが複数のNZP CSI-RSリソースを含む場合、第1の符号語に対応するCSIを計算するステップは、他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するステップを含むか、または、リソースセットが異なる擬似コロケーション(QCL)情報を有するポートグループを含む1つのNZP CSI-RSリソースを含む場合、第1の符号語に対応するCSIを計算するステップは、他の符号語に対応するポートグループの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するステップを含む。
【0011】
任意選択で、ネットワーク構成情報に基づいてチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得するステップは、以下、すなわち、ネットワーク構成情報からチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得するステップ、または、ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得するステップであって、ダウンリンク制御情報によって示される情報が、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含む、ステップ、および、CSI非周期トリガ状態に関連付けられたチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得するステップのうちのいずれか1つを含む。
【0012】
任意選択で、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するステップは、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報において、1つのリソースセットが少なくとも2つのNZP CSI-RSリソースを含むことが知られている場合、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定するステップを含む。
【0013】
任意選択で、第1の符号語に対応するCSIを計算するステップは、他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するステップを含む。
【0014】
任意選択で、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するステップは、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報において、1つのNZP CSI-RSリソースが異なるQCL情報に対応する少なくとも2つのポートグループを有することが知られている場合、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定するステップを含む。
【0015】
任意選択で、第1の符号語に対応するCSIを計算するステップは、他の符号語に対応するポートグループの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するステップを含む。
【0016】
任意選択で、ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動を示すための指示情報を獲得するステップは、ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得するステップと、ダウンリンク制御情報によって示される情報に基づいてCSI非周期トリガ状態に含まれるCSI計算挙動を示すための指示情報を獲得するステップとを含む。
【0017】
任意選択で、CSI計算挙動を示すための指示情報はランクジョイント情報であり、ランクジョイント情報は、報告された異なるランク値が候補ランクペアを満足させることを意味する。
【0018】
任意選択で、第1の符号語に対応するCSIを計算するステップは、同じCSI非周期トリガ状態における他の符号語に対応する測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するステップであって、他の符号語に対応する測定および計算結果が、他の符号語に関連付けられた構成情報においてチャネル測定のためのリソースセット内のNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を含む、ステップを含む。
【0019】
任意選択で、ネットワーク構成情報が複数のダウンリンク制御情報によって示される情報を含むとき、複数のダウンリンク制御情報内のCSI要求に対応する値は等しい。
【0020】
任意選択で、各符号語に対応するCSIを計算した後、方法は、各符号語に対応するCSIをネットワーク側に報告するステップをさらに含む。
【0021】
任意選択で、各符号語に対応するCSIをネットワーク側に報告するステップは、各符号語に対応するCSIおよび各CSIに対応する有効性指示情報をネットワーク側に報告するステップを含む。
【0022】
任意選択で、有効性指示情報は1ビットまたは2ビットの長さを有する。
【0023】
任意選択で、第2の符号語に対応するCSIに対応する有効性指示情報が無効を示すことが検出されたとき、第1の符号語に対応するCSIの計算において、第2の符号語に対応する測定および計算結果は第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なされない。
【0024】
任意選択で、各符号語に対応するCSIは、以下の方法、すなわち、CSI報告をネットワーク側に報告することであって、CSI報告が各符号語に対応するCSIを搬送する、報告すること、または、複数のCSI報告をネットワーク側に報告することであって、複数のCSI報告の各々が1つの符号語に対応するCSIを搬送する、報告することのうちのいずれかで、ネットワーク側に報告される。
【0025】
任意選択で、複数のCSI報告の各々が1つの符号語に対応するCSIを搬送するとき、各符号語に対応するCSI報告の優先順位は同じであり、各符号語に対応するCSI報告内の任意の偶数サブバンドCSIの優先順位は、すべての符号語に対応するCSI報告内の任意の奇数サブバンドCSIの優先順位よりも高い。
【0026】
任意選択で、第1の符号語に対応するCSIが第2の符号語に対応するCSIと同じであり、第1の符号語に対応するCSIがCRI、RI、PMIまたはCQIのうちの少なくとも1つを含むとき、第1の符号語に対応するCSIの計算において、第2の符号語に対応する測定および計算結果は第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なされない。
【0027】
任意選択で、第2の符号語に対応するCSIのRIが4よりも大きいことが検出されたとき、第1の符号語に対応するCSIの計算において、第2の符号語に対応する測定および計算結果は第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なされない。
【0028】
本開示の一実施形態では、ネットワーク側からネットワーク構成情報を受信するように構成された受信回路と、ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するように構成された判定回路と、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものである場合、各符号語に対応するCSIを計算するように構成された計算回路であって、第1の符号語に対応するCSIを計算するとき、他の符号語に対応するリソースの測定計算結果が第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なされる、計算回路とを含むユーザ端末が提供される。
【0029】
任意選択で、判定回路は、以下の方法、すなわち、ネットワーク構成情報に基づいてCSI報告構成情報を獲得し、CSI報告構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定すること、または、ネットワーク構成情報に基づいてチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得し、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定すること、または、ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動を示すための指示情報を獲得し、CSI計算挙動を示すための指示情報に基づいてCSI計算挙動を判定することのうちのいずれか1つで、ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するように構成される。
【0030】
任意選択で、判定回路は、以下の方法、すなわち、ネットワーク構成情報からCSI報告構成情報を獲得すること、または、ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得することであって、ダウンリンク制御情報によって示される情報が、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含む、獲得すること、および、CSI非周期トリガ状態に関連付けられたCSI報告構成情報を獲得することのうちのいずれか1つで、ネットワーク構成情報に基づいてCSI報告構成情報を獲得するように構成される。
【0031】
任意選択で、判定回路は、CSI報告構成情報からランク情報を獲得することであって、ランク情報が、CSI報告に含まれるランクの数、またはCSI報告に含まれるランクの最大数を示す、獲得することと、ランク情報が、CSI報告に含まれるランクの数が2であることを示すか、またはCSI報告に含まれるランクの最大数が2であることを示す場合、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定することとを行うように構成される。
【0032】
任意選択で、計算回路は、リソースセットが複数のNZP CSI-RSリソースを含む場合、他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するか、または、リソースセットが異なるQCL情報を有するポートグループを含む1つのNZP CSI-RSリソースを含む場合、他の符号語に対応するポートグループの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するように構成される。
【0033】
任意選択で、判定回路は、以下の方法、すなわち、ネットワーク構成情報からチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得すること、または、ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得することであって、ダウンリンク制御情報によって示される情報が、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含む、獲得すること、および、CSI非周期トリガ状態に関連付けられたチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得することのうちのいずれか1つで、ネットワーク構成情報に基づいてチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得するように構成される。
【0034】
任意選択で、判定回路は、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報において、1つのリソースセットが少なくとも2つのNZP CSI-RSリソースを含むことが知られている場合、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定するように構成される。
【0035】
任意選択で、計算回路は、他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するように構成される。
【0036】
任意選択で、判定回路は、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報において、1つのNZP CSI-RSリソースが異なるQCL情報に対応する少なくとも2つのポートグループを有することが知られている場合、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定するように構成される。
【0037】
任意選択で、計算回路は、他の符号語に対応するポートグループの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するように構成される。
【0038】
任意選択で、判定回路は、ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得し、ダウンリンク制御情報によって示される情報に基づいてCSI非周期トリガ状態に含まれるCSI計算挙動を示すための指示情報を獲得するように構成される。
【0039】
任意選択で、CSI計算挙動を示すための指示情報はランクジョイント情報であり、ランクジョイント情報は、報告された異なるランク値が候補ランクペアを満足させることを意味する。
【0040】
任意選択で、計算回路は、同じCSI非周期トリガ状態における他の符号語に対応する測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算することであって、他の符号語に対応する測定および計算結果が、他の符号語に関連付けられた構成情報においてチャネル測定のためのリソースセット内のNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を含む、計算することを行うように構成される。
【0041】
任意選択で、ネットワーク構成情報が複数のダウンリンク制御情報によって示される情報を含むとき、複数のダウンリンク制御情報内のCSI要求に対応する値は等しい。
【0042】
任意選択で、ユーザ端末は、計算回路が各符号語に対応するCSIを計算した後、各符号語に対応するCSIをネットワーク側に報告するように構成された報告回路をさらに含む。
【0043】
任意選択で、報告回路は、各符号語に対応するCSIおよび各CSIに対応する有効性指示情報をネットワーク側に報告するように構成される。
【0044】
任意選択で、有効性指示情報は1ビットまたは2ビットの長さを有する。
【0045】
任意選択で、報告回路は、以下の方法、すなわち、CSI報告をネットワーク側に報告することであって、CSI報告が各符号語に対応するCSIを搬送する、報告すること、または、複数のCSI報告をネットワーク側に報告することであって、複数のCSI報告の各々が1つの符号語に対応するCSIを搬送する、報告することのうちのいずれかで、各符号語に対応するCSIをネットワーク側に報告するように構成される。
【0046】
任意選択で、複数のCSI報告の各々が1つの符号語に対応するCSIを搬送するとき、各符号語に対応するCSI報告の優先順位は同じであり、各符号語に対応するCSI報告内の任意の偶数サブバンドCSIの優先順位は、すべての符号語に対応するCSI報告内の任意の奇数サブバンドCSIの優先順位よりも高い。
【0047】
本開示の一実施形態では、コンピュータ命令を記憶した不揮発性または非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータ命令が実行されるとき、上記の方法のうちのいずれか1つが実施される。
【0048】
本開示の一実施形態では、メモリとプロセッサとを含むユーザ端末が提供され、メモリがその中に記憶されたコンピュータ命令を有し、プロセッサがコンピュータ命令を実行するとき、上記の方法のうちのいずれか1つが実施される。
【0049】
本開示の実施形態は、以下の利点を提供し得る。
【0050】
本開示の実施形態では、ネットワーク側から受信されたネットワーク構成情報に基づいて、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するものであると判定された場合、第1の符号語に対応するCSIの計算中に、非コヒーレントジョイント送信のCSI計算を実現するために、他の符号語に対応するリソースの測定計算結果は第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なされる。
【0051】
さらに、CSI報告がネットワーク側に報告されるとき、各符号語に対応するCSI報告の優先順位は同じである。CSI報告の場合、任意の偶数サブバンドCSIの優先順位は、任意の奇数サブバンドCSIの優先順位よりも高い。CSI報告の長さが限られているとき、より低い優先順位を有するサブバンドのCSIが破棄されてもよく、それによって、より高い優先順位を有するサブバンドのCSIがネットワーク側に正常に報告され得ることを保証する。
【0052】
さらに、各符号語に対応するCSIおよび各CSIに対応する有効性指示情報がネットワーク側に報告され、その結果として、ネットワーク側は、ユーザ端末がCSI計算のためにどの符号語を使用するかを知り、さらに、有効なCSIを有する符号語に従って対応する調整を行って通信システムの性能を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図1】一実施形態によるCSI計算方法のフローチャートである。
図2】一実施形態によるユーザ端末の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
既存のNR CSIプロトコルフレームワークでは、NRプロトコルは、閉ループ送信ソリューションおよび開ループ/半開ループ送信ソリューションをサポートするにすぎないが、非コヒーレントジョイント送信ソリューションには関与しない。
【0055】
本開示の実施形態では、ネットワーク側から受信されたネットワーク構成情報に基づいて、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するものであると判定された場合、第1の符号語に対応するCSIの計算中に、非コヒーレントジョイント送信のCSI計算を実現するために、他の符号語に対応するリソースの測定計算結果は第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なされる。
【0056】
本開示の目的、特性および利点を明確にするために、本開示の実施形態が添付の図面に関連して詳細に説明される。
【0057】
図1は、一実施形態によるCSI計算方法のフローチャートである。図1を参照すると、方法はS101、S102およびS103を含み得る。
【0058】
S101において、ネットワーク構成情報がネットワーク側から受信される。
【0059】
いくつかの実施形態では、ネットワーク側がCSIを獲得する必要があるとき、ネットワーク側はネットワーク構成情報をユーザ端末に配信し得る。ネットワーク側によってユーザ端末に配信されるネットワーク構成情報は、CSIを報告すべきユーザ端末を示すために使用され得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、ネットワーク側によってユーザ端末に配信されるネットワーク構成情報は、CSI報告構成情報を含むか、またはチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を含むか、またはダウンリンク制御情報によって示される情報を含むことがある。
【0061】
ネットワーク側によって配信されるネットワーク構成情報は、CSIを報告すべきユーザ端末を示すことができる限り、他のタイプの情報であってもよく、上述のタイプの情報に限定されないことが理解できるであろう。
【0062】
S102において、ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動が判定される。
【0063】
いくつかの実施形態では、ネットワーク側は、CSI報告構成情報においてCSI計算挙動を示すための計算挙動指示情報を設定し得る。ネットワーク側によって設定された計算挙動指示情報は、CSI計算挙動がインコヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであるか、閉ループ送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであるか、または開ループ/半開ループ送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであるかを示すために使用され得る。
【0064】
ネットワーク側で構成されたネットワーク構成情報を受信した後、ユーザ端末は、ネットワーク側で構成された計算挙動指示情報を知り、次いで、CSI計算挙動を判定することができる。
【0065】
たとえば、ネットワーク側は、計算挙動指示情報を表すために1ビットの情報をCSI報告構成情報に追加する。計算挙動指示情報に対応する値が1であるとき、それはインコヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施することをユーザ端末に示し、計算挙動指示情報に対応する値が0であるとき、それは他の送信ソリューションに基づいてCSI計算を実施することをユーザ端末に示す。
【0066】
いくつかの実施形態では、ネットワーク側は、ネットワーク構成情報においてCSI計算挙動をユーザ端末に示し得る。実際には、CSI計算挙動は、閉ループ送信ソリューションに基づいたCSI計算、開ループ/半開ループ送信ソリューションに基づいたCSI計算、またはインコヒーレントジョイント送信に基づいたCSI計算であり得る。
【0067】
ユーザ端末は、ネットワーク側によって発行されたネットワーク構成情報を受信した後、CSI計算挙動を判定し得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末は、ネットワーク構成情報に基づいてCSI報告構成情報を獲得し、獲得されたCSI報告構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定し得る。CSI報告構成情報は、ネットワーク構成情報から直接、またはネットワーク構成情報に基づいて間接的に獲得され得る。
【0069】
いくつかの実施形態では、ネットワーク側によって発行されたネットワーク構成情報は、CSI報告構成情報を含み得る。したがって、CSI報告構成情報は、ネットワーク側によって発行されたネットワーク構成情報から直接獲得され得る。
【0070】
いくつかの実施形態では、ネットワーク側によって発行されたネットワーク構成情報は、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含むダウンリンク制御情報によって示される情報を含み得る。したがって、選択されたCSI非周期トリガ状態に関連付けられたCSI報告構成情報が獲得され得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、CSI報告構成情報はランク(RI)情報を搬送し得る。ランク情報は、CSI報告に含まれるRIの数、またはCSI報告に含まれるRIの最大数を表すために使用され得る。CSI報告は、CSI報告構成情報に基づいてユーザ端末によって生成される。
【0072】
CSI報告構成情報において、ランク情報が、CSI報告に含まれるRIの数が2であることを示すか、またはCSI報告に含まれるRIの最大数が2であることを示すとき、ユーザ端末は、CSI計算挙動がインコヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定し得る。
【0073】
たとえば、CSI報告構成情報は、nrofRIsPerReportであって、CSI報告に含まれるRIの数を示すために使用されるランク情報を含む。nrofRIsPerReport=2のとき、ユーザ端末は、CSI計算挙動がインコヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定する。
【0074】
別の例では、ランク情報は、CSI報告に含まれるRIの最大数を示すために使用されるmaxNrofRIsPerReportである。maxNrofRIsPerReport=2のとき、ユーザ端末は、CSI計算挙動がインコヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定する。
【0075】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末は、ネットワーク構成情報に基づいてチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得し、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定し得る。チャネル測定のためのCSIリソース構成情報は、ネットワーク構成情報から直接、またはネットワーク構成情報に基づいて間接的に獲得され得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、ネットワーク側によって配信されたネットワーク構成情報は、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報を含み得る。したがって、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報は、ネットワーク側によって発行されたネットワーク構成情報から直接獲得され得る。
【0077】
いくつかの実施形態では、ネットワーク側によって発行されたネットワーク構成情報は、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含むダウンリンク制御情報によって示される情報を含み得る。したがって、選択されたCSI非周期トリガ状態に関連付けられたチャネル測定のためのCSIリソース構成情報が獲得され得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、ネットワーク側は、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報において、リソースセットが少なくとも2つのNZP CSI-RSリソースを含むことを示し得る。ネットワーク構成情報を受信した後、ユーザ端末は、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報が、リソースセットが少なくとも2つのNZP CSI-RSリソースを含むことを示すことを知る。この場合、ユーザ端末は、CSI計算挙動がインコヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであることを知る。
【0079】
代替的に、ネットワーク側は、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報において、1つのNZP CSI-RSリソースが異なるQCL情報を有する複数のポートグループを含むことを示し得る。ネットワーク構成情報を受信したとき、ユーザ端末は、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報が、1つのNZP CSI-RSリソースが異なるQCL情報を有する少なくとも2つのポートグループを含むことを示すことを知る。この場合、ユーザ端末は、CSI計算挙動がインコヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであることを知る。
【0080】
いくつかの実施形態では、ネットワーク側によって発行されたネットワーク構成情報は、ダウンリンク制御情報に基づいて示される情報であり得、ダウンリンク制御情報によって示される情報は、ユーザ端末のCSI計算挙動がインコヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであることを示し得る。
【0081】
いくつかの実施形態では、ダウンリンク制御情報によって示される情報は、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態である。
【0082】
CSI非周期トリガ状態は、ユーザ端末のCSI計算挙動がインコヒーレントジョイント送信に基づくものか、または他の送信ソリューションに基づくものかを示すために使用される1ビットの情報を含み得る。CSI非周期トリガ状態は、ユーザ端末のCSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づくものか、または他の送信ソリューションに基づくものかを示すランクジョイント情報を含み得る。ランクジョイント情報は、ユーザ端末によって報告されたRI値の2つのセットが候補ランクペアを満足させなければならないことを意味し得る。
【0083】
S103において、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施しているとき、各符号語に対応するCSIが計算される。
【0084】
非コヒーレント送信では、多符号語送信がサポートされる。本開示の実施形態では、符号語は、CRCビットを含み、エンコーディングおよびレートマッチングを受ける、送信時間間隔(TTI)において送信される独立した送信ブロックである。LTEでは、ユーザ端末ごとに、TTIが多くても2つの符号語を送信することができることが規定されている。
【0085】
本開示の実施形態における符号語と、実際に関与するコードブックにおける符号語とは、同じ概念ではないことに留意されたい。
【0086】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末は、ネットワーク側で構成されたCSI報告構成情報に基づいて、CSI計算挙動がインコヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定し得る。チャネル測定のためのリソースセットは、チャネル測定のための複数のNZP CSI-RSリソースを含み得るか、またはチャネル測定のための1つのみのNZP CSI-RSリソースを含み得る。リソースセットがチャネル測定のための複数のNZP CSI-RSリソースを含むとき、異なる符号語は異なるNZP CSI-RSリソースに対応し得、リソースセットがチャネル測定のための1つのみのNZP CSI-RSリソースを含むとき、NZP CSI-RSリソースは複数のポートグループを含み得、異なる符号語は異なるポートグループに対応し得る。
【0087】
したがって、第1の符号語に対応するCSIを計算するとき、ユーザ端末は、他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を符号語間干渉と見なすか、または同じNZP CSI-RSリソース内の他の符号語に対応するポートグループの測定および計算結果を符号語間干渉と見なし得る。
【0088】
たとえば、符号語1に対応するチャネル測定のためのリソースおよび符号語2に対応するチャネル測定のためのリソースは、同じリソースセットに属する。符号語1に対応するCSIの計算において、符号語2に対応するリソースの測定および計算結果は、符号語1に対応する符号語間干渉と見なされ得る。
【0089】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末は、ネットワーク側で構成されたチャネル測定のためのCSIリソース構成情報に基づいて、CSI計算挙動がインコヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定し得る。
【0090】
CSIリソース構成情報が、リソースセットが少なくとも2つのNZP CSI-RSリソースを含むことを示す場合、第1の符号語に対応するCSIを計算するとき、ユーザ端末は、他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし得る。CSIリソース構成情報が、1つのNZP CSI-RSリソースが異なるQCL情報を有する複数のポートグループを含むことを示す場合、第1の符号語に対応するCSIを計算するとき、ユーザ端末は、他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースのポートグループの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし得る。
【0091】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末は、ネットワーク側で構成されたダウンリンク制御情報によって示される情報に基づいて、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定し得る。第1の符号語に対応するCSIを計算するとき、ユーザ端末は、同じCSI非周期トリガ状態における他の符号語の測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なす。他の符号語の測定および計算結果は、他の符号語に関連付けられた構成情報においてチャネル測定のためのリソースセット内のNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を含む。
【0092】
いくつかの実施形態では、他の符号語に対応するリソースの測定および計算結果は、第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なされ得る。
【0093】
いくつかの実施形態では、各符号語に対応するCSIを計算した後、ユーザ端末はさらに、各符号語に対応する計算されたCSIをネットワーク側に報告し得る。
【0094】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末は、各符号語に対応するCSIをネットワーク側に報告するとき、CSI報告をネットワーク側に報告し得る。CSI報告は、すべての符号語に対応するCSIを搬送する。
【0095】
たとえば、符号語1に対応するCSIおよび符号語2に対応するCSIを計算した後、ユーザ端末は、CSI報告において符号語1に対応するCSIおよび符号語2に対応するCSIを含み、CSI報告をネットワーク側に送信する。
【0096】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末は複数のCSI報告をネットワーク側に報告し得、各CSI報告は符号語に対応するCSIを搬送し得る。
【0097】
たとえば、ユーザ端末は2つのCSI報告をネットワーク側に報告し得、一方のCSI報告は符号語1に対応するCSIを搬送し、他方のCSI報告は符号語2に対応するCSIを搬送する。
【0098】
いくつかの実施形態では、異なる符号語に対応するCSIを搬送するために異なるCSI報告が採用されるとき、CSI優先順位処理において、異なるCSI報告に対応する優先順位は等しくてもよい。各符号語に対応するCSI報告の場合、任意の偶数サブバンドCSIの優先順位は、任意の符号語に対応するCSI報告内の任意の奇数サブバンドCSIの優先順位よりも高い。
【0099】
たとえば、ユーザ端末は2つの符号語に対応するCSIをネットワーク側に送信する。符号語1に対応するCSI報告内の任意の偶数サブバンドCSIの優先順位は、符号語1および符号語2に対応するCSI報告内の任意の奇数サブバンドCSIの優先順位よりも高い。
【0100】
いくつかの実施形態では、2つの符号語に対応するCSIは同じであり得る。第1の符号語に対応するCSI報告が第2の符号語に対応するCSI報告と同じであり、任意のCSI報告がCRI、RI、PMIまたはCQIのうちのいずれか1つを含む場合、それは、第1の符号語のCSIの計算において、第2の符号語に対応する測定および計算結果が第1の符号語の符号語間干渉と見なされないことを示す。
【0101】
たとえば、ユーザ端末は2つの符号語に対応するCSI報告を報告し、ここで、CSI報告のうちの1つはCRI、RIおよびCQIを含み、2つの符号語に対応するCSI報告は同じである。この場合、符号語1のCSIの計算において、符号語2に対応する測定および計算結果は符号語1の符号語間干渉と見なされないと判定される。
【0102】
いくつかの実施形態では、CSI報告をネットワーク側に報告するとき、ユーザ端末はさらに、CSIの有効性を示すための情報をCSI報告に追加する。いくつかの実施形態では、ユーザ端末は、CSIの有効性を示すために1ビットまたは2ビットをCSI報告に追加し得る。CSI報告に追加されるビットの数は、使用される符号語の数に等しくてもよい。
【0103】
CSI報告が1つの符号語に対応するCSIを搬送するにすぎないとき、ユーザ端末は、現在の符号語に対応するCSIの有効性を示すために1ビットの有効性情報をCSI報告に追加し得る。
【0104】
たとえば、CSI報告内の新たに追加された1ビットの値が1であるとき、それは符号語に対応するCSIが有効であることを示し、さもなければ、CSI報告内の新たに追加された1ビットの値が0であるとき、それは符号語に対応するCSIが無効であることを示す。
【0105】
CSI報告が2つの符号語に対応するCSIを搬送するとき、ユーザ端末は、符号語1に対応するCSIの有効性および符号語2に対応するCSIの有効性を示すために2ビットをCSI報告に追加し得る。
【0106】
たとえば、CSI報告内の新たに追加された2ビットの値が01であるとき、それは、符号語1に対応するCSIが無効であり、符号語2に対応するCSIが有効であることを示す。
【0107】
CSI報告内のRIが4よりも大きいとき、CSI報告は無効であると考えられる。
【0108】
たとえば、ユーザ端末は2つのCSI報告を報告し、符号語2に対応するCSI報告内のRIの値は4よりも大きい。符号語2に対応するCSIは無意味であると判定される。符号語1に対応するCSIの計算において、符号語2に対応する測定および計算結果を符号語1の符号語間干渉と見なす必要はない。したがって、各符号語に対応するCSIをネットワーク側に送信するとき、ユーザ端末は、符号語2に対応するCSIが無効であり、符号語1に対応するCSIが有効であることを表すために、CSI有効性情報もネットワーク側に送信する。
【0109】
実際には、ユーザ端末は、CSIの有効性についての情報をネットワーク側に送信する必要がないことがある。CSI報告内のRIが4よりも大きいことを知ったとき、ネットワーク側はCSI報告が無効であることを知る。
【0110】
ユーザ端末は各CSIに対応する有効性指示情報をネットワーク側に報告し、その結果として、ネットワーク側は、それに応じてどの送信ソリューションが調整され得るかに基づいて、どの符号語に対応するCSIが有効であり、どの符号語に対応するCSIが無効であるかを知り、それによって、通信システムの性能を改善する。
【0111】
いくつかの実施形態では、ネットワーク側によって発行されたネットワーク構成情報がダウンリンク制御情報によって示される情報に基づき、異なる符号語が異なるダウンリンク制御情報に対応する場合、異なるダウンリンク制御情報内のCSI要求の値は同じである。
【0112】
いくつかの実施形態では、第2の符号語に対応するCSIに対応する有効性指示情報が無効を示すことが検出されたとき、第1の符号語に対応するCSIの計算において、第2の符号語に対応する測定および計算結果は第1の符号語の符号語間干渉と見なされないと判定される。
【0113】
図2を参照すると、本開示の一実施形態は、受信回路201と、判定回路202と、計算回路203とを含むユーザ端末20をさらに提供する。
【0114】
受信回路201は、ネットワーク側からネットワーク構成情報を受信するように構成される。判定回路202は、ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するように構成される。計算回路203は、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものである場合、各符号語に対応するCSIを計算することであって、第1の符号語に対応するCSIを計算するとき、他の符号語に対応するリソースの測定計算結果が第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なされる、計算することを行うように構成される。
【0115】
いくつかの実施形態では、判定回路202は、以下の方法、すなわち、ネットワーク構成情報に基づいてCSI報告構成情報を獲得し、CSI報告構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定すること、または、ネットワーク構成情報に基づいてチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得し、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定すること、または、ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動を示すための指示情報を獲得し、CSI計算挙動を示すための指示情報に基づいてCSI計算挙動を判定することのうちのいずれか1つで、ネットワーク構成情報に基づいてCSI計算挙動を判定するように構成される。
【0116】
いくつかの実施形態では、判定回路202は、以下の方法、すなわち、ネットワーク構成情報からCSI報告構成情報を獲得すること、または、ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得することであって、ダウンリンク制御情報によって示される情報が、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含む、獲得すること、および、CSI非周期トリガ状態に関連付けられたCSI報告構成情報を獲得することのうちのいずれか1つで、ネットワーク構成情報に基づいてCSI報告構成情報を獲得するように構成される。
【0117】
いくつかの実施形態では、判定回路202は、CSI報告構成情報からランク情報を獲得することであって、ランク情報が、CSI報告に含まれるランクの数、またはCSI報告に含まれるランクの最大数を示す、獲得することと、ランク情報が、CSI報告に含まれるランクの数が2であることを示すか、またはCSI報告に含まれるランクの最大数が2であることを示す場合、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定することとを行うように構成される。
【0118】
いくつかの実施形態では、計算回路203は、リソースセットが複数のNZP CSI-RSリソースを含む場合、他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するか、または、リソースセットが異なるQCL情報を有するポートグループを含む1つのNZP CSI-RSリソースを含む場合、他の符号語に対応するポートグループの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するように構成される。
【0119】
いくつかの実施形態では、判定回路202は、以下の方法、すなわち、ネットワーク構成情報からチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得すること、または、ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得することであって、ダウンリンク制御情報によって示される情報が、CSI要求によって選択されるようにトリガされるCSI非周期トリガ状態を含む、獲得すること、および、CSI非周期トリガ状態に関連付けられたチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得することのうちのいずれか1つで、ネットワーク構成情報に基づいてチャネル測定のためのCSIリソース構成情報を獲得するように構成される。
【0120】
いくつかの実施形態では、判定回路202は、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報において、1つのリソースセットが少なくとも2つのNZP CSI-RSリソースを含むことが知られている場合、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定するように構成される。
【0121】
いくつかの実施形態では、計算回路203は、他の符号語に対応するNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するように構成される。
【0122】
いくつかの実施形態では、判定回路202は、チャネル測定のためのCSIリソース構成情報において、1つのNZP CSI-RSリソースが異なるQCL情報に対応する少なくとも2つのポートグループを有することが知られている場合、CSI計算挙動が非コヒーレントジョイント送信に基づいてCSI計算を実施するためのものであると判定するように構成される。
【0123】
いくつかの実施形態では、計算回路203は、他の符号語に対応するポートグループの測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算するように構成される。
【0124】
いくつかの実施形態では、判定回路202は、ネットワーク構成情報からダウンリンク制御情報によって示される情報を獲得し、ダウンリンク制御情報によって示される情報に基づいてCSI非周期トリガ状態に含まれるCSI計算挙動を示すための指示情報を獲得するように構成される。
【0125】
いくつかの実施形態では、CSI計算挙動を示すための指示情報はランクジョイント情報であり、ランクジョイント情報は、報告された異なるランク値が候補ランクペアを満足させることを意味する。
【0126】
いくつかの実施形態では、計算回路203は、同じCSI非周期トリガ状態における他の符号語に対応する測定および計算結果を第1の符号語に対応する符号語間干渉と見なし、第1の符号語に対応する符号語間干渉に基づいて第1の符号語に対応するCSIを計算することであって、他の符号語に対応する測定および計算結果が、他の符号語に関連付けられた構成情報においてチャネル測定のためのリソースセット内のNZP CSI-RSリソースの測定および計算結果を含む、計算することを行うように構成される。
【0127】
いくつかの実施形態では、ネットワーク構成情報が複数のダウンリンク制御情報によって示される情報を含むとき、複数のダウンリンク制御情報内のCSI要求に対応する値は等しい。
【0128】
いくつかの実施形態では、ユーザ端末20は、計算回路203が各符号語に対応するCSIを計算した後、各符号語に対応するCSIをネットワーク側に報告するように構成された報告回路204をさらに含む。
【0129】
いくつかの実施形態では、報告回路204は、各符号語に対応するCSIおよび各CSIに対応する有効性指示情報をネットワーク側に報告するように構成される。
【0130】
いくつかの実施形態では、有効性指示情報は1ビットまたは2ビットの長さを有する。
【0131】
いくつかの実施形態では、報告回路204は、以下の方法、すなわち、CSI報告をネットワーク側に報告することであって、CSI報告が各符号語に対応するCSIを搬送する、報告すること、または、複数のCSI報告をネットワーク側に報告することであって、複数のCSI報告の各々が1つの符号語に対応するCSIを搬送する、報告することのうちのいずれかで、各符号語に対応するCSIをネットワーク側に報告するように構成される。
【0132】
いくつかの実施形態では、複数のCSI報告の各々が1つの符号語に対応するCSIを搬送するとき、各符号語に対応するCSI報告の優先順位は同じであり、各符号語に対応するCSI報告内の任意の偶数サブバンドCSIの優先順位は、すべての符号語に対応するCSI報告内の任意の奇数サブバンドCSIの優先順位よりも高い。
【0133】
本開示の一実施形態では、コンピュータ命令を記憶した不揮発性または非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供され、コンピュータ命令が実行されるとき、上記の方法のうちのいずれか1つが実施される。
【0134】
本開示の一実施形態では、メモリとプロセッサとを含むユーザ端末が提供され、メモリがその中に記憶されたコンピュータ命令を有し、プロセッサがコンピュータ命令を実行するとき、上記の方法のうちのいずれか1つが実施される。
【0135】
当業者であれば、上述の実施形態の様々な方法におけるステップの全部または一部が関連するハードウェアに命令するプログラムによって達成され得、プログラムが任意のコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得ることを理解されよう。記憶媒体は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスクまたは光ディスクを含み得る。
【0136】
本開示がその好ましい実施形態に関連して上記で開示されたが、本開示は、限定ではなく、例としてのみ提示されていることを理解されたい。当業者は、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、実施形態を変更し、変化させることができる。
【符号の説明】
【0137】
20 ユーザ端末
201 受信回路
202 判定回路
203 計算回路
図1
図2