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特許7238143仮想対象の移動制御方法及びその装置、端末並びにコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-03
(45)【発行日】2023-03-13
(54)【発明の名称】仮想対象の移動制御方法及びその装置、端末並びにコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0488 20220101AFI20230306BHJP
   A63F 13/53 20140101ALI20230306BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20230306BHJP
   A63F 13/426 20140101ALI20230306BHJP
   A63F 13/2145 20140101ALI20230306BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20230306BHJP
【FI】
G06F3/0488
A63F13/53
A63F13/55
A63F13/426
A63F13/2145
G06F3/0481
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021541498
(86)(22)【出願日】2020-05-26
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-15
(86)【国際出願番号】 CN2020092342
(87)【国際公開番号】W WO2020244421
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2021-07-16
(31)【優先権主張番号】201910487940.0
(32)【優先日】2019-06-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517392436
【氏名又は名称】▲騰▼▲訊▼科技(深▲セン▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100150197
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 直樹
(72)【発明者】
【氏名】王 俊翔
(72)【発明者】
【氏名】胡 ▲藝▼▲鐘▼
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-067390(JP,A)
【文献】特開2013-061803(JP,A)
【文献】特開2016-009473(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0285636(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0378459(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105302453(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0172013(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108404408(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01-3/04895
A63F 13/53
A63F 13/55
A63F 13/426
A63F 13/2145
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末が実行する仮想対象の移動制御方法であって、
ターゲットアプリケーションプログラムのターゲット視点画面を表示し、前記ターゲット視点画面に仮想ジョイスティックと前記仮想ジョイスティックの移動可能な領域とを重畳して表示するステップと、
前記仮想ジョイスティックに対応するトリガ操作を取得した場合、前記仮想ジョイスティックを起動するステップと、
前記仮想ジョイスティックが起動状態である場合、タッチポイントの位置変化量に基づいて、前記移動可能な領域における前記仮想ジョイスティックの位置を調整するステップであって、
第1時刻から第2時刻までの、前記タッチポイントの位置変化量を取得するステップと、
前記位置変化量及び前記第1時刻での前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの推定位置を算出するステップと、
前記推定位置が前記移動可能な領域外に位置する場合、前記推定位置及び前記移動可能な領域に基づいて、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの実際位置を算出するステップと、
を含み、
前記タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、前記仮想ジョイスティックの位置と前記タッチポイントの位置は、リアルタイムで同期的に変化し、
前記タッチ有効範囲は、前記移動可能な領域を含み、且つ、前記移動可能な領域より大きい、
ステップと、
前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記仮想対象が移動するように、制御するステップと、を含む、方法。
【請求項2】
前記移動可能な領域は、円形であり、
前記推定位置及び前記移動可能な領域に基づいて、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの実際位置を算出するステップは、
前記推定位置と前記移動可能な領域の中心との間の連結線と、前記移動可能な領域の縁と、の交点座標を算出するステップと、
前記交点座標を、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの実際位置として決定するステップと、を含むことを特徴とする
請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記位置変化量及び前記第1時刻での前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの推定位置を算出した後、
前記推定位置が前記移動可能な領域内に位置する場合、前記推定位置を、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの実際位置として決定するステップを更に含むことを特徴とする
請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記仮想対象が移動するように、制御するステップは、
前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記移動可能な領域の中心に対する、前記仮想ジョイスティックの方向及び距離を算出するステップと、
前記方向及び距離に基づいて、前記仮想対象の移動方向及び移動速度を決定するステップと、
前記移動方向及び移動速度に基づいて、前記仮想対象が移動するように、制御するステップと、を含むことを特徴とする
請求項1からのうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
仮想対象の移動制御装置であって、
ターゲットアプリケーションプログラムのターゲット視点画面を表示し、前記ターゲット視点画面に仮想ジョイスティックと前記仮想ジョイスティックの移動可能な領域とを重畳して表示するように構成される表示モジュールと、
前記仮想ジョイスティックに対応するトリガ操作を取得した場合、前記仮想ジョイスティックを起動するように構成される起動モジュールと、
前記仮想ジョイスティックが起動状態である場合、タッチポイントの位置変化量に基づいて、前記移動可能な領域における前記仮想ジョイスティックの位置を調整するように構成される調整モジュールであって、
第1時刻から第2時刻までの、前記タッチポイントの位置変化量を取得するように構成される変化量取得ユニットと、
前記位置変化量及び前記第1時刻での前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの推定位置を算出するように構成される推定位置算出ユニットと、
前記推定位置が前記移動可能な領域外に位置する場合、前記推定位置及び前記移動可能な領域に基づいて、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの実際位置を算出するように構成される実際位置算出ユニットと、
を備え、
前記タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、前記仮想ジョイスティックの位置と前記タッチポイントの位置は、リアルタイムで同期的に変化し、
前記タッチ有効範囲は、前記移動可能な領域を含み、且つ、前記移動可能な領域より大きい、
調整モジュールと、
前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記仮想対象が移動するように、制御するように構成される制御モジュールと、を備える、装置。
【請求項6】
前記移動可能な領域は、円形であり、
前記実際位置算出ユニットは、
前記推定位置と前記移動可能な領域の中心との間の連結線と、前記移動可能な領域の縁と、の交点座標を算出し、
前記交点座標を、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの実際位置として決定するように構成されることを特徴とする
請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記装置は、
前記推定位置が前記移動可能な領域内に位置する場合、前記推定位置を、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの実際位置として決定するように構成される決定モジュールを更に備えることを特徴とする
請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記制御モジュールは、
前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記移動可能な領域の中心に対する、前記仮想ジョイスティックの方向及び距離を算出し、
前記方向及び距離に基づいて、前記仮想対象の移動方向及び移動速度を決定し、
前記移動方向及び移動速度に基づいて、前記仮想対象が移動するように、制御するように構成されることを特徴とする
請求項からのいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
端末であって、
プロセッサと、
プロセッサによりロードされて実行されるとき、前記プロセッサに請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実施させるための少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コード集合又は命令集合を記憶したメモリと、を備える、端末。
【請求項10】
コンピュータプログラムであって、
コンピュータに請求項1からのいずれか一項に記載の方法を実施させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年06月05日に提出された、出願番号が201910487940.0であり、発明名称が「仮想対象の移動制御方法及びその装置、端末並びに記憶媒体」である中国特許出願に基づく優先権を主張し、該中国特許出願の全内容が参照として本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、コンピュータ技術分野に関し、特に仮想対象の移動制御方法及びその装置、端末並びにコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0003】
仮想環境に基づいたアプリケーションプログラムにおいて、ユーザは、画面上でのタッチ操作、例えば、インタフェース内の仮想ジョイスティックに対するドラッグ操作に基づいて、仮想対象を仮想環境内で移動させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、仮想対象の移動制御方法及びその装置、端末並びにコンピュータプログラムを提供する。前記技術的解決手段は以下のとおりである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様によれば、本願の実施例は、端末に適用される仮想対象の移動制御方法を提供する。前記方法は、
ターゲットアプリケーションプログラムのターゲット視点画面を表示し、前記ターゲット視点画面に仮想ジョイスティックと前記仮想ジョイスティックの移動可能な領域とを重畳して表示するステップと、
前記仮想ジョイスティックに対応するトリガ操作を取得した場合、前記仮想ジョイスティックを起動するステップと、
前記仮想ジョイスティックが起動状態である場合、タッチポイントの位置変化量に基づいて、前記移動可能な領域における前記仮想ジョイスティックの位置を調整するステップであって、前記タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、前記仮想ジョイスティックの位置と前記タッチポイントの位置は、リアルタイムで同期的に変化し、前記タッチ有効範囲は、前記移動可能な領域を含み、且つ、前記移動可能な領域より大きい、ステップと、
前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記仮想対象が移動するように、制御するステップと、を含む。
【0006】
もう1つの態様によれば、本願の実施例は、仮想対象の移動制御装置を提供する。前記装置は、
ターゲットアプリケーションプログラムのターゲット視点画面を表示し、前記ターゲット視点画面に仮想ジョイスティックと前記仮想ジョイスティックの移動可能な領域とを重畳して表示するように構成される表示モジュールと、
前記仮想ジョイスティックに対応するトリガ操作を取得した場合、前記仮想ジョイスティックを起動するように構成される起動モジュールと、
前記仮想ジョイスティックが起動状態である場合、タッチポイントの位置変化量に基づいて、前記移動可能な領域における前記仮想ジョイスティックの位置を調整するように構成される調整モジュールであって、前記タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、前記仮想ジョイスティックの位置と前記タッチポイントの位置は、リアルタイムで同期的に変化し、前記タッチ有効範囲は、前記移動可能な領域を含み、且つ、前記移動可能な領域より大きい、調整モジュールと、
前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記仮想対象が移動するように、制御するように構成される制御モジュールと、を備える。
【0007】
また1つの態様によれば、本願の実施例は、端末を提供する。前記端末は、プロセッサと、メモリと、を備え、前記メモリに少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コード集合又は命令集合が記憶されており、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コード集合又は命令集合は、前記プロセッサによりロードされて実行されるとき、前記プロセッサに上記態様に記載の仮想対象の移動制御方法を実施させる。
【0008】
また1つの態様によれば、本願の実施例は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体に少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コード集合又は命令集合が記憶されており、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コード集合又は命令集合は、プロセッサによりロードされて実行されるとき、前記プロセッサに上記態様に記載の仮想対象の移動制御方法を実施させる。
【0009】
もう1つの態様によれば、本願の実施例は、コンピュータプログラム製品を提供する。前記コンピュータプログラム製品はプロセッサにより実行される時、前記プロセッサに上記仮想対象の移動制御方法を実施させる。
【発明の効果】
【0010】
本願の実施例で提供される技術的解決手段は、下記有益な効果を有する。
仮想ジョイスティックを起動した後、タッチポイントの位置変化量に基づいて、移動可能な領域における仮想ジョイスティックの位置を調整し、且つ、タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、仮想ジョイスティックの位置とタッチポイントの位置は、リアルタイムで同期的に変化する。関連技術における、仮想ジョイスティックが同じ距離だけ移動する場合に比べて、本願におけるタッチポイントの移動距離がより小さく、ユーザの操作効率が向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本願の実施例による仮想対象の移動制御方法を示すフローチャートである。
図2】仮想対象の移動制御方法を示す例示的な概略図である。
図3】本願のもう1つの実施例による仮想対象の移動制御方法を示すフローチャートである。
図4】第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置の算出を示す例示的な概略図である。
図5】仮想対象の移動制御方法を示す例示的なフローチャートである。
図6】タッチポイントの逆方向への移動を示す例示的な概略図である。
図7】タッチポイントの垂直移動を示す例示的な概略図である。
図8】本願の一実施例による仮想対象の移動制御装置を示すブロック図である。
図9】本願のもう1つの実施例による仮想対象の移動制御装置を示すブロック図である。
図10】本願の一実施例による端末の構造を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本願の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下、図面を参照しながら、本願の実施形態を更に詳しく説明する。
【0013】
まず、本願の実施例に係わる複数の用語を簡単に説明する。
【0014】
仮想環境は、アプリケーションプログラムが端末で実行される時に表示(又は提供)される仮想環境である。該仮想環境は、実世界に対するシミュレーション環境であってもよいし、セミシミュレーションセミ仮想三次元環境であってもよいし、純粋な仮想三次元環境であってもよい。仮想環境は、二次元仮想環境、2.5次元仮想環境及び三次元仮想環境のうちのいずれか1つであってもよい。下記実施例は、仮想環境が三次元仮想環境であることを例として説明するが、これを限定するものではない。
【0015】
仮想対象は、仮想環境における可動対象を指す。該可動対象は、仮想人物、仮想動物、アニメキャラクターのうちの少なくとも1つであってもよい。任意選択的に、仮想環境が三次元仮想環境である場合、仮想対象は、動画骨格技術に基づいて作成された三次元立体モデルである。各仮想対象は、三次元仮想環境において自体の形状及び体積を持ち、三次元仮想環境における一部の空間を占める。
【0016】
仮想ジョイスティックは、仮想環境において、仮想対象が移動するように、制御するためのコントロールである。ユーザは、端末の画面におけるタッチ操作により、該仮想ジョイスティックの移動を制御し、更に仮想対象を移動するように制御することができる。任意選択的に、本願の実施例において、該仮想ジョイスティックは円形であってもよく、幾つかの他の実施例において、該仮想ジョイスティックは、三角形、正方形、六角形、八角形などであってもよく、他の不規則的な形状であってもよく、本願の実施例はこれを限定しない。上記仮想ジョイスティックは、移動可能な領域内で移動する。任意選択的に、該移動可能な領域の形状は、仮想ジョイスティックの形状と同じであっても異なってもよい。例えば、仮想ジョイスティックは円形であり、移動可能な領域も円形であり、且つ両者は、同心円である。また例えば、仮想ジョイスティックは六角形であり、移動可能な領域は八角形であり、且つ両者の中心は重なり合う。
【0017】
本願で提供される仮想対象の移動制御方法は、端末に適用可能である。該端末は、ラップトップコンピュータ、携帯電話、タブレット、電子ブックリーダ、電子ゲーム機、動画専門家集団オーディオ規格のレイヤ4(Moving Picture Experts Group Audio Layer IV:MP4)プレーヤーなどであってもよい。
【0018】
端末に、仮想環境に基づいたアプリケーションプログラムがインストールされている。該仮想環境に仮想対象が含まれる。任意選択的に、アプリケーションプログラムは、三次元仮想環境のアプリケーションプログラムをサポートする。該アプリケーションプログラムは、仮想現実アプリケーションプログラム、三次元地図プログラム、軍事シミュレーションゲームプログラム、ゲームプログラムであってもよい。例えば、TPSゲーム、一人称シューティングゲーム(First Person Shooting:FPS)ゲーム、マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(Multiplayer Online Battle Arena:MOBA)ゲーム、マルチプレイヤー銃撃戦サバイバルゲームのうちのいずれか1つであってもよい。任意選択的に、該アプリケーションプログラムは、スタンドアロン版アプリケーションプログラムであってもよく、例えば、スタンドアロン版の3Dゲームプログラムであってもよく、ネットワーク接続版のアプリケーションプログラムであってもよい。
【0019】
従来の技術的解決手段において、画面における、ユーザの指のタッチポイントは、仮想ジョイスティックの移動可能な領域内のみで移動可能であり、制限性が高い。従来の技術的解決手段に存在する問題を解決するために、関連技術において、下記方法を提供する。つまり、タッチポイントが仮想ジョイスティックの移動可能な領域外に位置する場合、仮想ジョイスティックは依然として起動状態を維持する。この場合、タッチポイントの位置と移動可能な領域の中心との間の連結線を取得し、該連結線と移動可能な領域との交点の座標を仮想ジョイスティックの位置として決定する。
【0020】
上記関連技術において、仮想ジョイスティックの移動可能な領域外に位置するタッチポイントが逆方向へ移動する場合、タッチポイントが移動可能な領域の縁に移動する過程において、仮想ジョイスティックの位置は不変のままである。タッチポイントが移動可能な領域の縁内に移動する場合、仮想ジョイスティックは、逆方向へ移動し始まる。これにより、ユーザの操作効率が低くなる。
【0021】
本願で提供される技術的解決手段は、仮想ジョイスティックを起動した後、タッチポイントの位置変化量に基づいて、移動可能な領域における仮想ジョイスティックの位置を調整し、且つ、タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、仮想ジョイスティックの位置とタッチポイントの位置は、リアルタイムで同期的に変化する。関連技術における、タッチポイントが仮想ジョイスティックの移動可能な領域外に位置する時、仮想ジョイスティックが同じ距離だけ移動する場合に比べて、本願におけるタッチポイントの移動距離がより小さく、ユーザの操作効率が向上させる。
【0022】
以下、複数の実施例を参照しながら、本願の技術的解決手段を説明する。
【0023】
図1を参照すると、本願の一実施例による仮想対象の移動制御方法を示すフローチャートである。本実施例において、主に、該方法を上述した端末に適用することを例として説明する。該方法は、下記ステップ(101-104)を含んでもよい。
【0024】
ステップ101において、ターゲットアプリケーションプログラムのターゲット視点画面を表示し、ターゲット視点画面に仮想ジョイスティックと仮想ジョイスティックの移動可能な領域とを重畳して表示する。
【0025】
上記ターゲットアプリケーションプログラムは、仮想環境に基づいたアプリケーションプログラムであってもよい。任意選択的に、該アプリケーションプログラムは、仮想現実アプリケーションプログラム、三次元地図アプリケーションプログラム、軍事シミュレーションゲームプログラム、ゲームアプリケーションプログラムであってもよい。該ゲームアプリケーションプログラムは、TPSゲーム、FPSゲーム、MOBAゲーム等のうちの少なくとも1つであってもよい。
【0026】
端末は、該ターゲットアプリケーションプログラムを実行し、ターゲット視点画面を表示する。上記ターゲット視点画面は、仮想対象のターゲット視点で仮想環境を観察することで得られた画面である。任意選択的に、上記ターゲット視点は、仮想対象の一人称視点を用いて仮想環境を観察する視点であり、又は、上記ターゲット視点は、仮想対象の三人称視点を用いて仮想環境を観察する視点である。
【0027】
上記ターゲット視点画面に、仮想ジョイスティックと該仮想ジョイスティックの移動可能な領域とを重畳して表示することができる。なお、端末は、仮想環境に含まれる少なくとも1つの仮想対象を表示することもできる。
【0028】
上記仮想ジョイスティックは、仮想環境において、仮想対象を移動するように制御するためのものである。仮想ジョイスティックに関わる他の説明は、上述した用語説明を参照する。ここで、詳細な説明を省略する。
【0029】
上記仮想ジョイスティックの移動可能な領域は、仮想ジョイスティックの移動範囲を制限し、仮想ジョイスティックを、該移動可能な領域内のみで移動できるようにする。任意選択的に、初期状態で、仮想ジョイスティックは、移動可能な領域の中心に位置する。
【0030】
任意選択的に、上記移動可能な領域の形状と仮想ジョイスティックの形状は、同じであっても異なってもよい。例えば、仮想ジョイスティックは、円形であり、移動可能な領域も円形であり、且つ両者は同心円である。また例えば、仮想ジョイスティックは六角形であり、移動可能な領域は、八角形であり、且つ両者の中心は重なり合う。
【0031】
ステップ102において、仮想ジョイスティックに対応するトリガ操作を取得した場合、仮想ジョイスティックを起動する。
【0032】
端末は、ユーザが画面に作用した、仮想ジョイスティックを起動するためのトリガ操作を受信したかどうかを検出することができる。端末は、仮想ジョイスティックに対応するトリガ操作を取得した場合、仮想ジョイスティックを起動する。
【0033】
任意選択的に、該トリガ操作は、押圧操作、ダブルクリック操作、スライド操作などであってもよく、本願の実施例は、これを限定しない。
【0034】
任意選択的に、端末は、タッチパネルにより、該トリガ操作の位置を検出することができる。つまり、画面における、ユーザの指のタッチポイントの位置を検出することができる。また、該タッチポイントが仮想ジョイスティックのトリガ範囲内にあるかどうかを判定する。仮想ジョイスティックのトリガ範囲内にある場合、該トリガ操作に基づいて、仮想ジョイスティックを起動する。仮想ジョイスティックのトリガ範囲内に位置しない場合、端末は、該トリガ操作に応答しない。上記仮想ジョイスティックのトリガ範囲は、仮想ジョイスティックの移動可能な領域であってもよく、移動可能な領域より大きい領域であってもよく、本願の実施例は、これを限定しない。
【0035】
なお、端末は、画面に作用したタッチ操作がなくなったことを検出した場合、仮想ジョイスティックを閉じる。
【0036】
ステップ103において、仮想ジョイスティックが起動状態である場合、タッチポイントの位置変化量に基づいて、移動可能な領域における仮想ジョイスティックの位置を調整し、タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、仮想ジョイスティックの位置とタッチポイントの位置は、リアルタイムで同期的に変化し、タッチ有効範囲は、移動可能な領域を含み、且つ、移動可能な領域より大きい。
【0037】
端末は、画面に作用した連続的なタッチ操作を検出した場合、該仮想ジョイスティックが起動状態であると判定する。起動状態で、ユーザは、端末の画面でスライドし、タッチポイントの位置を変化させる。これに対応して、端末は、2つの時刻の間の該タッチポイントの位置変化量を決定することができる更に、該タッチポイントの位置変化量に基づいて、移動可能な領域における仮想ジョイスティックの位置を調整することができる。
【0038】
本願の実施例において、タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、仮想ジョイスティックの位置とタッチポイントの位置はリアルタイムで同期的に変化する。タッチ有効範囲は、移動可能な領域を含み、且つ、移動可能な領域より大きい。任意選択的に、該タッチ有効範囲は、端末の画面全体であってもよく、端末の一部の画面領域であってもよく、本願の実施例は、これを限定しない。タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、タッチポイントの位置が変化すると同時に、仮想ジョイスティックの位置も変化する。例えば、タッチポイントの位置が逆方向へ変化する場合、仮想ジョイスティックの位置も逆方向へ変化し、両者は、リアルタイムで同期的に変化する。
【0039】
タッチポイントが移動可能な領域内で移動する場合、仮想ジョイスティックの位置は、タッチポイントの位置であることに留意されたい。タッチポイントがタッチ有効範囲内にあるが移動可能な範囲外で移動する場合、端末は、タッチポイントの位置に基づいて、一定の演算により、仮想ジョイスティックの位置を得る。
【0040】
ステップ104において、仮想ジョイスティックの位置に基づいて、仮想対象が移動するように、制御する。
【0041】
仮想ジョイスティックの位置を決定した後、端末は、例えば、方向及び距離のような、仮想ジョイスティックの位置に基づいて、仮想対象が移動するように、制御することができる。
【0042】
幾つかの他の実施例において、仮想ジョイスティックの位置に基づいて、異なるマークを生成することもできる。例えば、警戒マーク、物資マーク、攻撃マーク、防御マークなどを生成する。ここで、警戒マークは、警戒を行うことを仮想対象にリマインドするために用いられ、又は、マークの位置に対して警戒を行うことを仮想対象にリマインドするために用いられる。物資マークは、マークの位置に物資があることを仮想対象にリマインドするために用いられる。攻撃マークは、攻撃し始まることを仮想対象にリマインドするために用いられ、又は、マークの位置に対して攻撃を行うことを仮想対象にリマインドするために用いられる。防御マークは、防御を行うことを仮想対象にリマインドするために用いられる。
【0043】
図2を参照すると、仮想対象の移動制御方法を示す例示的な概略図である。仮想ジョイスティック及び仮想ジョイスティックの移動可能な領域がいずれも円形であり、タッチポイントが逆方向へ移動することを例とする。図2に示すように、初期状態で、仮想ジョイスティック10は、移動可能な領域20の中心に位置する。端末は、仮想ジョイスティック10に対応するトリガ操作を取得した場合、仮想ジョイスティック10を起動する。タッチポイント30は、移動可能な領域20内で移動する場合、タッチポイント30の位置は、仮想ジョイスティック10の位置と同じである。タッチポイント30は、移動可能な領域20外で移動する場合、仮想ジョイスティック10は、移動可能な領域20の縁で移動することができる。タッチポイント30は、逆方向へ移動し始まると同時に、移動可能な領域20の縁に位置する仮想ジョイスティック10も逆方向へ移動し始まる。両者は、リアルタイムで同期する。
【0044】
要するに、本願の実施例で提供される技術的解決手段において、仮想ジョイスティックを起動した後、タッチポイントの位置変化量に基づいて、移動可能な領域における仮想ジョイスティックの位置を調整し、且つ、タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、仮想ジョイスティックの位置とタッチポイントの位置は、リアルタイムで同期的に変化する。関連技術における、タッチポイントが仮想ジョイスティックの移動可能な領域外に位置する時、仮想ジョイスティックが同じ距離だけ移動する場合に比べて、本願におけるタッチポイントの移動距離がより小さく、ユーザの操作効率が向上させる。
【0045】
図3を参照すると、本願のもう1つの実施例による仮想対象の移動制御方法を示すフローチャートである。本実施例において、主に、該方法を上述した端末に適用することを例として説明する。該方法は、下記ステップを含んでもよい。
【0046】
ステップ301において、ターゲットアプリケーションプログラムのターゲット視点画面を表示し、ターゲット視点画面に仮想ジョイスティックと仮想ジョイスティックの移動可能な領域とを重畳して表示する。
【0047】
任意選択的に、初期状態で、仮想ジョイスティックは、移動可能な領域の中心に位置する。
【0048】
本ステップは、図1の実施例におけるステップ101と同じであるか又は類似する。ここで、詳細な説明を省略する。
【0049】
ステップ302において、仮想ジョイスティックに対応するトリガ操作を取得した場合、仮想ジョイスティックを起動する。
【0050】
本ステップは、図1の実施例におけるステップ102と同じであるか又は類似する。ここで、詳細な説明を省略する。
【0051】
任意選択的に、端末は、仮想ジョイスティックが依然として起動されているかどうかをリアルタイムで判定することができる。YESと判定すると、端末は、仮想ジョイスティックを引き続き起動状態に維持する。NOと判定すると、端末は、仮想ジョイスティックを閉じる。
【0052】
仮想ジョイスティックが起動状態である場合、下記ステップ303を実行する。
【0053】
ステップ303において、第1時刻から第2時刻までの、タッチポイントの位置変化量を取得する。
【0054】
端末は、タッチポイントの位置をリアルタイムで取得し、タッチポイントの、第1時刻での位置及び第2時刻での位置を得て、更に、第1時刻から第2時刻までの、タッチポイントの位置変化量を得ることができる。該位置変化量は、方向及び距離を含むベクトルである。任意選択的に、上記第1時刻と第2時刻との間に、ターゲット時間長だけ隔てる。本願の実施例は、ターゲット時間長を限定しない。
【0055】
例示的には、タッチポイントの、第1時刻での位置は、(X1,Y1)で表されてもよく、タッチポイントの、第2時刻での位置は、(X2,Y2)で表されてもよい。従って、第1時刻から第2時刻までの、タッチポイントの位置変化量である、横座標の変化量及び縦座標の変化量は、(X0,Y0)=(X2- X1,Y2- Y1)で表されてもよい。
【0056】
ステップ304において、位置変化量及び第1時刻での仮想ジョイスティックの位置に基づいて、第2時刻での仮想ジョイスティックの推定位置を算出する。
【0057】
端末は、第1時刻での仮想ジョイスティックの位置を更に取得することもできる。タッチポイントは、第1時刻での位置から第2時刻での位置に移動する場合、仮想ジョイスティックの位置も変わる。仮想ジョイスティックが移動可能な領域に限定されないとすれば、該仮想ジョイスティックは、タッチポイントと同様な位置変化量を実現させることができる。この場合、第2時刻での推定位置を得る。
【0058】
例示的に、第1時刻での仮想ジョイスティックの位置は、(x1,y1)で表されてもよく、タッチポイントの位置変化量は、(X0,Y0)で表されてもよい。従って、第2時刻での仮想ジョイスティックの推定位置は、(A,B)=(x1+ X0,y1+ Y0)で表されてもよい。任意選択的に、第1時刻で初期状態であれば、第1時刻での仮想ジョイスティックの位置は、(0,0)で表されてもよい。
【0059】
任意選択的に、端末は、仮想ジョイスティックが、第2時刻での推定位置にある場合、移動可能な領域内に位置するかどうかを判定することができる。移動可能な領域外に位置する場合、下記ステップ305を実行する。移動可能な領域内に位置する場合、下記ステップ306を実行する。
【0060】
例示的に、端末は、該第2時刻での仮想ジョイスティックの推定位置と移動可能な領域の中心(即ち、原点)との距離を算出することができる。該距離が移動可能な領域より大きいと、該推定位置は、移動可能な領域外に位置すると認められる。該距離が移動可能な領域以下であると、該推定位置は、移動可能な領域内に位置すると認められる。
【0061】
移動可能な領域は半径がRである円形であることを例として、第2時刻での仮想ジョイスティックの推定位置は、(A,B)で表されてもよい。従って、該推定位置と移動可能な領域の中心との距離は、
【数1】
で表されてもよい。r≦Rである場合、該推定位置が移動可能な領域内に位置すると認められ、r>Rである場合、該推定位置が移動可能な領域外に位置すると認められる。
【0062】
ステップ305において、推定位置が移動可能な領域外に位置する場合、推定位置及び移動可能な領域に基づいて、第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置を算出する。
【0063】
実際に、仮想ジョイスティックは、移動可能な領域内のみで移動可能であるため、推定位置が移動可能な領域外に位置する場合、上記推定位置をその実際位置にマッピングする必要がある。
【0064】
任意選択的に、上記ステップ305は、下記2つのステップを含んでもよい。
【0065】
(1)において、推定位置と移動可能な領域の中心との間の連結線と、移動可能な領域の縁と、の交点座標を算出する。
【0066】
(2)該交点座標を、第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置として決定する。
【0067】
例示的に、図4を参照すると、第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置の算出を示す例示的な概略図である。移動可能な領域及び仮想ジョイスティックが円形であり、且つ移動可能な領域の半径がRであることを例とする。ここで、タッチポイントの、第1時刻での位置は、M(X1,Y1)であり、タッチポイントの、第2時刻での位置は、N(X2,Y2)であり、第1時刻での仮想ジョイスティックの位置は、P(x1,y1)であり、第2時刻での仮想ジョイスティックの推定位置は、Q1(A,B)であり、第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置は、Q2(x2,y2)である。M(X1,Y1)及びN(X2,Y2)によれば、タッチポイントの位置変化量を得ることができる。つまり、X軸は、X0= X2- X1だけ変化し、Y軸は、Y0= Y2- Y1だけ変化する。第2時刻での仮想ジョイスティックの推定位置は、Q1(A,B)であり、ここで、A= x1+ X0、B= y1+ Y0である。これに対応して、推定位置Q1(A,B)と移動可能な領域の中心O(0,0)との連結線と、移動可能な領域の縁と、の交点座標は、Q2(x2,y2)であり、ここで、x2=R*SINβ、y2=R*COSβである。また、幾何学的原理によれば、β=a=arctan(A/B)であり、つまり、x2=R*SINarctan(A/B)、y2=R*COS(arctan(A/B)である。更に、該交点座標Q2(x2,y2)を、第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置として決定する。
【0068】
ステップ306において、推定位置が移動可能な領域内に位置する場合、推定位置を、第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置として決定する。
【0069】
推定位置が移動可能な領域内に位置する場合、端末は直接的に、該推定位置を、第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置として決定する。
【0070】
ステップ307において、仮想ジョイスティックの位置に基づいて、移動可能な領域の中心に対する、仮想ジョイスティックの方向及び距離を算出する。
【0071】
上記第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置を取得した後、端末は、移動可能な領域の中心に対する、仮想ジョイスティックの方向及び距離を算出することができる。
【0072】
ステップ308において、方向及び距離に基づいて、仮想対象の移動方向及び移動速度を決定する。
【0073】
更に、端末は、該仮想ジョイスティックの方向及び距離に基づいて、仮想対象の移動方向及び移動速度を決定する。ここで、仮想ジョイスティックの方向は、仮想対象の移動方向としてマッピングされてもよく、仮想ジョイスティックの距離は、仮想対象の移動速度としてマッピングされてもよい。該距離が大きいほど、仮想速度の移動速度が速くなることを表す。
【0074】
ステップ309において、移動方向及び移動速度に基づいて、仮想対象が移動するように、制御する。
【0075】
上記移動方向及び移動速度を取得した後、仮想対象を仮想環境において、移動するように制御する。例えば、歩行、走り、ジャンピングを行うように制御する。
【0076】
要するに、本願の実施例で提供される技術的解決手段において、仮想ジョイスティックの推定位置が移動可能な領域内に位置するかどうかを判定し、予想領域が移動可能な領域外に位置する場合、推定位置と移動可能な領域の中心との間の連結線と、移動可能な領域の縁と、の交点座標を、第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置として決定する。本願の実施例で提供される技術的解決手段は、該操作を完了する場合、タッチポイントの移動距離がより小さく、つまり、ユーザの指のスライド距離より小さい。ユーザの操作効率を向上させる。
【0077】
以下、図5を参照すると、仮想対象の移動制御方法を示す例示的なフローチャートである。
【0078】
ステップ501において、仮想ジョイスティックに対応するトリガ操作を取得し、仮想ジョイスティックを起動する。
【0079】
ステップ502において、仮想ジョイスティックが依然として起動状態であるかどうかを判定する。
【0080】
仮想ジョイスティックが起動状態でないと、下記ステップ503を実行し、仮想ジョイスティックが依然として起動状態であると、下記ステップ504を実行する。
【0081】
ステップ503において、仮想ジョイスティックを閉じる。
【0082】
ステップ504において、タッチポイントの位置座標(X,Y)をリアルタイムで取得する。
【0083】
ステップ505において、第1時刻から第2時刻までの、タッチポイントの位置変化量(X0,Y0)を取得する。
【0084】
ステップ506において、位置変化量(X0,Y0)及び仮想ジョイスティックの、第1時刻での座標(x1,y1)に基づいて、第2時刻での仮想ジョイスティックの推定位置の横縦座標(A,B)を算出する。
【0085】
ステップ507において、第2時刻での仮想ジョイスティックの推定位置の横縦座標(A,B)と移動可能な領域の中心(0,0)との距離rを算出する。
【0086】
ステップ508において、上記距離rが移動可能な領域の半径Rより大きいかどうかを判定する。
【0087】
r<=Rであると、下記ステップ509を実行する。r>Rであると、下記ステップ510を実行する。
【0088】
ステップ509において、推定位置(A,B)を、第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置として決定する。
【0089】
ステップ510において、推定位置と移動可能な領域の中心との間の連結線と、移動可能な領域の縁と、の交点座標を、第2時刻での仮想ジョイスティックの実際位置として決定する。
【0090】
上記交点座標(x2,y2)において、x2=R*SIN(arctan(A/B))、y2=R*COS(arctan(A/B))である。
【0091】
ステップ511において、仮想ジョイスティックの位置に基づいて、移動可能な領域の中心に対する仮想ジョイスティックの方向及び距離を算出する。
【0092】
ステップ512において、方向及び距離に基づいて、仮想対象の移動方向及び移動速度を決定する。
【0093】
ステップ513において、移動方向及び移動速度に基づいて、仮想対象が移動するように、制御する。
【0094】
以下、本願で提供される技術的解決手段と関連技術で提供される技術的解決手段を比較することで、本願で提供される技術的解決手段の有益な効果を更に説明する。
【0095】
図6を参照すると、タッチポイントの逆方向への移動を示す例示的な概略図である。ここで、図6における(a)部分、(b)部分及び(c)部分は、関連技術で提供される技術的解決手段であり、図6における(d)部分及び(e)部分は、本願で提供される技術的解決手段である。図6における(a)部分、(b)部分及び(c)部分に示すように、仮想ジョイスティック10の移動可能な領域20外に位置するタッチポイント30が逆方向へ移動する場合、タッチポイント30が移動可能な領域20の縁に移動する過程において、仮想ジョイスティック10の位置は不変のままである。タッチポイント30が移動可能な領域20の縁内に移動する場合、仮想ジョイスティック10は、逆方向へ移動し始まる。図6における(d)部分及び(e)部分に示すように、仮想ジョイスティック10の移動可能な領域20外に位置するタッチポイント30が逆方向へ移動する場合、移動可能な領域20の縁に位置する仮想ジョイスティック10は、同時に逆方向へ移動する。
【0096】
従って、関連技術に比べて、本願の実施例で提供される技術的解決手段は、逆方向の距離補償を必要とせず、仮想ジョイスティックの方向を迅速に変えることができ、更に、仮想対象の移動を迅速に操作することができる。
【0097】
図7を参照すると、タッチポイントの垂直移動を示す例示的な概略図である。ここで、図7における(a)部分及び(b)部分は、関連技術で提供される技術的解決手段であり、図7における(c)部分及び(d)部分は、本願で提供される技術的解決手段である。(c)部分と(d)を比較した結果、仮想ジョイスティック10の移動可能な領域20外に位置するタッチポイント30が上へ移動すると、仮想ジョイスティック10が同じ距離だけ移動する場合、関連技術で提供される技術的解決手段において、タッチポイント30の移動距離は、本願で提供される技術的解決手段におけるタッチポイント30の移動距離よりも大きいことが明らかである。
【0098】
従って、関連技術に比べて、本願の実施例で提供される技術的解決手段は、仮想ジョイスティックが同じ距離だけ移動する場合、タッチポイントの移動距離はより小さく、つまり、ユーザの指のスライド距離はより小さく、ユーザの操作効率を向上させる。
【0099】
なお、仮想ジョイスティックの位置とタッチポイントの位置は、リアルタイムで同期的に変化する。例えば、逆方向へ移動するか又は垂直移動する。関連技術に比べて、本願の実施例で提供される技術的解決手段は、仮想ジョイスティックが同じ距離だけ移動する場合、ユーザの指のスライド距離はより小さい。従って、ユーザは、該仮想ジョイスティックを、ユーザが操作しやすい位置に移動し、続いて該位置で、回転、スライド及び押圧などのようなタッチ操作を実行し、仮想ジョイスティックの移動を制御することができる。これにより、ユーザの指の長さが異なることによりユーザ操作の快適性が一致しないという問題を効果的に軽減することができる。
【0100】
以下は、本願の装置の実施例であり、本願の方法の実施例を実行するために用いられる。本願の装置の実施例に開示されていない細部は、本願の方法の実施例を参照する。
【0101】
図8を参照すると、本願の一実施例による仮想対象の移動制御装置を示すブロック図である。該装置は、上記方法の例を実現させる機能を持つ。前記機能は、ハードウェアにより実現してもよく、ハードウェアにより該当するソフトウェアを実行することで実現してもよい。該装置は、上述した端末であってもよく、端末に配置されてもよい。該装置800は、表示モジュール810と、起動モジュール820と、調整モジュール830と、制御モジュール840と、を備えてもよい。
【0102】
表示モジュール810は、ターゲットアプリケーションプログラムのターゲット視点画面を表示し、前記ターゲット視点画面に仮想ジョイスティックと前記仮想ジョイスティックの移動可能な領域とを重畳して表示するように構成される、
起動モジュール820は、前記仮想ジョイスティックに対応するトリガ操作を取得した場合、前記仮想ジョイスティックを起動するように構成される。
【0103】
調整モジュール830は、前記仮想ジョイスティックが起動状態である場合、タッチポイントの位置変化量に基づいて、前記移動可能な領域における前記仮想ジョイスティックの位置を調整するように構成され、前記タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、前記仮想ジョイスティックの位置と前記タッチポイントの位置は、リアルタイムで同期的に変化し、前記タッチ有効範囲は、前記移動可能な領域を含み、且つ、前記移動可能な領域より大きい。
【0104】
制御モジュール840は、前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記仮想対象が移動するように、制御するように構成される。
【0105】
要するに、本願の実施例で提供される技術的解決手段において、仮想ジョイスティックを起動した後、タッチポイントの位置変化量に基づいて、移動可能な領域における仮想ジョイスティックの位置を調整し、且つ、タッチポイントがタッチ有効範囲内で移動する場合、仮想ジョイスティックの位置とタッチポイントの位置は、リアルタイムで同期的に変化する。関連技術における、タッチポイントが仮想ジョイスティックの移動可能な領域外に位置する時、仮想ジョイスティックが同じ距離だけ移動する場合に比べて、本願におけるタッチポイントの移動距離がより小さく、ユーザの操作効率が向上させる。
【0106】
幾つかの可能な設計において、前記調整モジュール830は、変化量取得ユニット831と、推定位置算出ユニット832と、実際位置算出ユニット833と、を備える。
【0107】
変化量取得ユニット831は、第1時刻から第2時刻までの、前記タッチポイントの位置変化量を取得するように構成される。
【0108】
推定位置算出モユニット832は、前記位置変化量及び前記第1時刻での前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの推定位置を算出するように構成される。
【0109】
実際位置算出ユニット833は、前記推定位置が前記移動可能な領域外に位置する場合、前記推定位置及び前記移動可能な領域に基づいて、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの実際位置を算出するように構成される。
【0110】
幾つかの可能な設計において、前記移動可能な領域は、円形であり、
前記実際位置算出ユニット833は、前記推定位置と前記移動可能な領域の中心との間の連結線と、前記移動可能な領域の縁と、の交点座標を算出し、前記交点座標を、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの実際位置として決定するように構成される。
【0111】
幾つかの可能な設計において、前記装置は、決定モジュール850を更に備える。
【0112】
決定モジュール850は、前記推定位置が前記移動可能な領域内に位置する場合、前記推定位置を、前記第2時刻での前記仮想ジョイスティックの実際位置として決定するように構成される。
【0113】
幾つかの可能な設計において、前記制御モジュール840は、前記仮想ジョイスティックの位置に基づいて、前記移動可能な領域の中心に対する、前記仮想ジョイスティックの方向及び距離を算出し、前記方向及び距離に基づいて、前記仮想対象の移動方向及び移動速度を決定し、前記移動方向及び移動速度に基づいて、前記仮想対象が移動するように、制御するように構成される。
【0114】
上記実施例で提供される装置は、その機能を実現させる場合、上記各機能モジュールの分割のみを例として説明することに留意されたい。実際の適用において、必要に応じて、様々な機能モジュールにより上記機能を実現させることができる。つまり、装置の内部構造を様々な機能モジュールに分割して、上記全て又は一部の機能を完了する。なお、上記実施例で提供される装置の構想は、方法の実施例の構想と同じであり、具体的な実現プロセスは、方法の実施例を参照されたい。ここで、詳細な説明を省略する。
【0115】
図10を参照すると、本願の一実施例による端末の構造を示すブロック図である。一般的には、端末1000は、プロセッサ1001と、メモリ1002と、を備える。
【0116】
プロセッサ1001は、1つ以上のプロセッシングコアを含んでもよい。例えば、4コアプロセッサ、8コアプロセッサ等である。プロセッサ1001は、DSP(Digital Signal Processing:デジタル信号処理)、FPGA(Field-Programmable Gate Array:フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLA(Programmable Logic Array:プログラマブルロジックアレイ)のうちの少なくとも1つのハードウェア形態により実現してもよい。プロセッサ1001は、ホストプロセッサ及びコプロセッサを含んでもよい。ホストプロセッサは、アウェイク状態であるデータを処理するためのプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit:中央プロセッサ)とも呼ばれる。コプロセッサは、待機状態であるデータを処理するための低電力プロセッサである。幾つかの実施例において、プロセッサ1001に、GPU(Graphics Processing Unit:画像プロセッサ)が集積されてもよい。GPUは、ディスプレイが表示すべきコンテンツのレンダリング及び描画に用いられる。幾つかの実施例において、プロセッサ1001は、AI(Artificial Intelligence:人工知能)プロセッサを含んでもよい。該AIプロセッサは、機械学習に関わる演算操作を処理するためのものである。
【0117】
メモリ1002は、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。該コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的なものであってもよい。メモリ1002は、高速ランダムアクセスメモリ、及び不揮発性メモリを含んでもよい。例えば、1つ以上の磁気ディスク記憶装置、フラッシュ記憶装置を含む。幾つかの実施例において、メモリ1002における非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つの命令を記憶するためのものである。該少なくとも1つの命令は、プロセッサ1001により実行されるとき、プロセッサ1001に本願の方法実施例で提供される仮想対象の移動制御方法を実施させる。
【0118】
幾つかの実施例において、端末1000は、任意選択的に、外部装置インタフェース1003と、少なくとも1つの外部装置とを備えてもよい。プロセッサ1001、メモリ1002及び外部装置インタフェース1003は、バス又は信号線を介して接続される。各外部装置は、バス、信号線又は回路基板を介して外部装置インタフェース1003に接続される。具体的には、外部装置は、通信インタフェース1004、ディスプレイ1005、オーディオ回路1006、カメラコンポーネント1007、位置決めコンポーネント1008及電源1009のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0119】
図10に示した構造は、端末2100を限定するものではなく、図示したものより多く又は少ないユニットをふくんでもよいし、幾つかのユニットを組み合わせてもよいし、様々なユニット配置を利用してもよいことは、当業者であれば理解されるべきである。
【0120】
例示的な実施例において、端末を更に提供する。前記端末は、プロセッサと、メモリと、を備え、前記メモリに、少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コード集合又は命令集合が記憶されており、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コード集合又は命令集合は、前記プロセッサによりロードされて実行されるとき、前記プロセッサに上記仮想対象の移動制御方法を実施させる。
【0121】
例示的な実施例において、コンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体に、少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コード集合又は命令集合が記憶されており、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コード集合又は前記命令集合は、前記プロセッサにより実行される時、前記プロセッサに上記仮想対象の移動制御方法を実施させる。
【0122】
例示的な実施例において、コンピュータプログラム製品を更に提供する。該コンピュータプログラム製品は、プロセッサにより実行される時、前記プロセッサに上記仮想対象の移動制御方法を実施させる。
【0123】
本明細書で言及した「複数」は、2つ又は2つ以上を指すことが理解されるべきである。用語「及び/又は」は、関連対象の関連関係を説明するためのものであり、3通りの関係が存在することを表す。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在すること、AとBが同時に存在すること、Bのみが存在するという3つの場合を表す。文字「/」は一般的には、前後関連対象が「又は」という関係であることを示す。
【0124】
以上は、本願の例示的な実施例に過ぎず、本願を限定するものではない。本願の精神や原則を逸脱することなく行われるあらゆる修正、同等置換、改良などはすべて本願の保護範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0125】
10 仮想ジョイスティック
20 領域
30 タッチポイント
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10