(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-06
(45)【発行日】2023-03-14
(54)【発明の名称】速度検知機構及びインクジェット記録装置
(51)【国際特許分類】
G01P 3/486 20060101AFI20230307BHJP
B65H 7/02 20060101ALI20230307BHJP
B65H 5/02 20060101ALI20230307BHJP
B41J 2/01 20060101ALI20230307BHJP
B41J 11/42 20060101ALI20230307BHJP
【FI】
G01P3/486 A
B65H7/02
B65H5/02 G
B41J2/01 451
B41J2/01 301
B41J2/01 305
B41J2/01 401
B41J11/42
(21)【出願番号】P 2018222496
(22)【出願日】2018-11-28
【審査請求日】2021-10-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【氏名又は名称】北村 周彦
(72)【発明者】
【氏名】合田 光弘
(72)【発明者】
【氏名】中村 了
【審査官】岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-119565(JP,U)
【文献】特開2008-2946(JP,A)
【文献】特開2004-155563(JP,A)
【文献】米国特許第4406946(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01P 3/00- 3/80
G01D 5/00- 5/62
B65H 5/02
B65H 7/02-7/14
B41J 2/01
B41J11/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸が挿入される孔が形成されたパルス板と、
前記回転軸に設けられ、前記パルス板の第1面に接触することで前記パルス板の軸方向の移動を規制する規制部と、
前記パルス板を前記規制部に押し当てる押圧部と、
前記パルス板の回転速度を検知するセンサーと、を備え
、
前記押圧部は、
前記パルス板の第2面に対向する対向部材と、
前記対向部材を前記パルス板に押し当てる付勢部材と、
前記回転軸を支持するフレームに固定され、前記対向部材との間に前記付勢部材を挟持する固定部材と、を備えることを特徴とする速度検知機構。
【請求項2】
前記パルス板は、前記規制部に接着されていないことを特徴とする請求項1に記載の速度検知機構。
【請求項3】
請求項1
又は2に記載の速度検知機構と、
前記回転軸の回転を伴う動作によりシートを搬送する搬送ユニットと、
前記搬送ユニットにより搬送される前記シートにインクを吐出する記録ヘッドと、
前記速度検知機構により検知された前記パルス板の回転速度に基づいて、前記搬送ユニットの搬送速度又は前記記録ヘッドのインク吐出タイミングを制御する制御部と、を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートの搬送速度を検知する速度検知機構及びこの速度検知機構を備えるインクジェット記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録装置は、搬送路に沿って搬送されるシートにノズルからインクを吐出することで画像を形成する。シートを搬送する手段としては、例えば、駆動ローラーと従動ローラーに巻き掛けられた搬送ベルトにシートを載せて搬送する搬送ユニットが知られている。この構成において、インクの吐出タイミングが均一であると、シートの搬送に速度ムラが発生した場合に色ずれが発生してしまう。色ずれを防ぐ手段の一つとして、搬送ベルトの搬送速度に基づく吐出タイミングの制御が考えられる。そのためには、搬送ベルトの搬送速度を検知することが必要である。例えば、特許文献1乃至3には、ロータリーエンコーダー等の装置を用いて搬送ベルトの搬送速度を検知する速度検知機構が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平3-53396号公報
【文献】特開2004-155563号公報
【文献】特開2006-225123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
速度検知機構の一例を示すと、周方向に複数のスリットが形成された円板状のパルス板とフォトインタラプターが備えられ、パルス板の回転による光の通過と遮断を示すパルス信号を出力する。従来、パルス板は、回転軸に設けられたフランジ状の部分に両面粘着テープで接着されていた。ところが、両面粘着テープは伸び縮みするため、伸びた部分の厚みが薄くなって表面に不陸が生じ、パルス板が波打ったり傾いたりすることがある。すると、パルス板の回転速度が正確に検知できなくなる。また、パルス板がフォトインタラプターと干渉し、パルス板の回転が妨げられたり、パルス板が破損したりするおそれがある。
【0005】
本発明は、上記事情を考慮し、パルス板の取り付け精度を向上させることのできる速度検知機構及びインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る速度検知装置は、回転軸が挿入される孔が形成されたパルス板と、前記回転軸に設けられ、前記パルス板の第1面に接触することで前記パルス板の軸方向の移動を規制する規制部と、前記パルス板を前記規制部に押し当てる押圧部と、前記パルス板の回転速度を検知するセンサーと、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る速度検知装置において、前記押圧部は、前記パルス板の第2面に対向する対向部材と、前記対向部材を前記パルス板に押し当てる付勢部材と、前記回転軸を支持するフレームに固定され、前記対向部材との間に前記付勢部材を挟持する固定部材と、を備えていてもよい。
【0008】
本発明に係る速度検知装置において、前記パルス板は、前記規制部に接着されていなくてもよい。
【0009】
また、本発明に係るインクジェット記録装置は、上記のいずれかの速度検知機構と、前記回転軸の回転を伴う動作によりシートを搬送する搬送ユニットと、前記搬送ユニットにより搬送される前記シートにインクを吐出する記録ヘッドと、前記速度検知機構により検知された前記パルス板の回転速度に基づいて、前記搬送ユニットの搬送速度又は前記記録ヘッドのインク吐出タイミングを制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、シートの厚みの違いによるインクの吐出口とシートとの距離の変化に起因する画質不良を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の一実施形態に係るプリンターの内部構成を模式的に示す正面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る搬送ユニットとヘッドユニットを模式的に示す正面図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る速度検知機構の断面図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る速度検知機構の分解図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る速度検知機構が組み立てられる前の状態を示す斜視図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る第1ホルダーが配置された様子を示す斜視図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係るパルス板が配置された様子を示す斜視図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係る第2ホルダーが配置された様子を示す斜視図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係るコイルバネが配置された様子を示す斜視図である。
【
図10】本発明の一実施形態に係るフレームに固定部材が取り付けられた様子を示す斜視図である
【
図11】本発明の一実施形態に係るプリンターの電気的構成を示すブロック図である。
【
図12】本発明の一実施形態に係る速度検知機構を用いたプリンターの制御を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態に係るプリンター1(インクジェット記録装置の一例)及び速度検知機構100について説明する。
【0013】
まず、
図1乃至3を参照して、プリンター1の全体の構成について説明する。
図1は、プリンター1の内部構成を模式的に示す正面図である。
図2は、搬送ユニット7とヘッドユニット8を模式的に示す正面図である。
図3は、搬送ユニット7の斜視図である。以下、
図1における紙面手前側をプリンター1の正面側(前側)とし、左右の向きはプリンター1を正面から見た方向を基準として説明する。各図において、U、Lo、L、R、Fr、Rrは、それぞれ上、下、左、右、前、後を示す。
【0014】
プリンター1は、箱形の筐体2を備える。筐体2内の下部には、引き出し可能な複数の給紙カセット3が設けられており、各給紙カセット3には互いにサイズの異なるシートSが収容される。筐体2の左側面の上部に排出口25が設けられ、その下方に排出トレイ26が設けられている。筐体2の上部には、ヘッドユニット8が配置されており、ヘッドユニット8の下方に搬送ユニット7が配置されている。搬送路6は、給紙カセット3からヘッドユニット8と搬送ユニット7との間隙を経て排出口25に向かうように形成されている。筐体2の右側面の上部に手差し給紙口27が設けられ、その下方に手差しトレイ28が設けられている。
【0015】
図2に示されるように、搬送ユニット7は、フレーム30、駆動ローラー31、テンションローラー32、従動ローラー33、搬送ベルト34、吸気部35及び速度検知ローラー37を備える。駆動ローラー31、テンションローラー32、従動ローラー33及び速度検知ローラー37は、前後方向を軸方向X(長手方向)として配置され、フレーム30に支持されている。駆動ローラー31は、モーター等の駆動源(図示省略)により駆動される。搬送ベルト34は、無端のベルトであり、駆動ローラー31、テンションローラー32、従動ローラー33及び速度検知ローラー37に巻き掛けられている。搬送ベルト34には多数の吸気孔(図示省略)が設けられ、搬送ベルト34を挟んでヘッドユニット8と対向する位置に吸気部35が設けられている。吸気部35は、搬送ベルト34の上方から吸気孔を通り搬送ベルト34の内側へと向かう気流を発生させ、搬送ベルト34の上面に載せられたシートSを搬送ベルト34に吸着させる。搬送ユニット7は、搬送ベルト34を周回させ、シートSを予め定められた搬送方向Y(左方向)に搬送する。
【0016】
ヘッドユニット8は、記録ヘッド41K、41C、41M、41Yを備える。記録ヘッド41K、41C、41M、41Yは、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローのインクを吐出するラインヘッドである。以下、記録ヘッド41K、41C、41M、41Yを、記録ヘッド41と総称する。記録ヘッド41は、シートSの搬送方向Yと直交する方向に並ぶ複数のノズル(図示省略)を備える。インクが吐出される吐出口は、記録ヘッド41の下面42に形成されている。記録ヘッド41は、下面42を露出させて筐体40に収容されている。記録ヘッド41は、インクを収容したインクコンテナ(図示省略)に接続されており、インクコンテナからインクの供給を受ける。
【0017】
次に、プリンター1の画像形成動作について説明する。プリンター1が外部コンピューター等から画像形成指示を受信すると、画像形成指示で指定されたサイズのシートSが、給紙カセット3又は手差しトレイ28から搬送路6に送り出され、搬送ベルト34に吸着されて搬送される。記録ヘッド41は、搬送されるシートSに画像形成指示に従ってインクを吐出することで画像を形成する。画像が形成されたシートSは、排出口25から排出トレイ26に排出される。
【0018】
次に、
図3乃至5を参照して、速度検知機構50の構成について説明する。
図3は、速度検知機構50の断面図である。
図4は、速度検知機構50の分解図である。
図5は、速度検知機構50が組み立てられる前の状態を示す斜視図である。この例では、搬送ユニット7の後側に速度検知機構50が配置されているが、搬送ユニット7の前側に速度検知機構50が配置されていてもよい。
【0019】
図3及び4に示されるように、速度検知機構50は、速度検知ローラー37の回転軸37Aが挿入される穴51Hが形成されたパルス板51と、回転軸37Aに設けられ、パルス板51の第1面511(前側の面)に接触することでパルス板51の軸方向Xの移動を規制する第1ホルダー53(規制部の一例)と、パルス板51を第1ホルダー53に押し当てる押圧部55と、パルス板51の回転速度を検知するフォトインタラプター57(センサーの一例)と、を備える。押圧部55は、パルス板51の第2面512(後側の面)に対向する第2ホルダー73(対向部材の一例)と、第2ホルダー73をパルス板51に押し当てるコイルバネ75(付勢部材の一例)と、回転軸37Aを支持するフレーム30に固定され、第2ホルダー73との間にコイルバネ75を挟持する固定部材77と、を備える。
【0020】
図3に示されるように、速度検知ローラー37の回転軸37Aは、フレーム30に固定された軸受38に支持されている。回転軸37Aは、ステンレス鋼等で形成され、その後端部付近には、フランジ部37Fが形成されている。
【0021】
図3及び4に示されるように、パルス板51は、径方向を長手方向とする複数のスリット(図示省略)が周方向に等間隔で形成された円板状の部材であり、樹脂等で形成されている。パルス板51の中央には、回転軸37Aよりも大径の貫通穴51Hが形成されている。
【0022】
第1ホルダー53は、回転軸37Aの端部に被せられる第1円筒部53Cと、第1円筒部53Cの前側の端部に形成された第1フランジ部53Fと、第1フランジ部53Fの後側の面と第1円筒部53Cの外周面との交差部に形成された段差部53Sと、第1円筒部53Cの後側の端部を塞ぐように形成された第1閉塞部53Bと、第1閉塞部53Bの中央部に形成されたネジ穴53Hと、を備え、樹脂等で形成されている。段差部53Sの外径は、パルス板51の穴51Hの内径と等しい。
【0023】
第2ホルダー73は、第1ホルダー53の第1円筒部53Cの外側に被せられる第2円筒部73Cと、第2円筒部73Cの前側の端部に一体に形成された第2フランジ部73Fと、第2フランジ部73Fの前側の面に形成された環状の溝73Uと、第2円筒部73Cの後側の端部を塞ぐように形成された第2閉塞部73Bと、第2閉塞部73Bに形成された貫通穴73Hと、を備え、樹脂等で形成されている。
【0024】
コイルバネ75は、金属等で形成され、その内径は、第2円筒部73Cの外径よりも大きい。
【0025】
固定部材77は、樹脂等で形成された板状の部材であり、第2ホルダー73の第2円筒部73Cの外径よりも大きな内径を有する貫通穴77Hと、コイルバネ75の後側の端部が収容される凹部77Uと、を備える。
図5に示されるように、フレーム30には、パルス板51、第1ホルダー53、第2ホルダー73、コイルバネ75を包囲する包囲部30Bが形成されており、包囲部30Bの後側の端部には、複数のネジ穴30Hが形成されている。固定部材77には、包囲部30Bの複数のネジ穴30Hに対応する複数の貫通穴(図示省略)が形成されている。
【0026】
図3及び5に示されるように、フォトインタラプター57は、回転軸37Aの左右に配置されている。フォトインタラプター57は、パルス板51の回転に伴う光の通過と遮断を示すパルス信号を出力する。
【0027】
次に、
図3乃至10を参照して、速度検知機構50の組み立ての手順について説明する。
図6は、第1ホルダー53が配置された様子を示す斜視図である。
図7は、パルス板51が配置された様子を示す斜視図である。
図8は、第2ホルダー73が配置された様子を示す斜視図である。
図9は、コイルバネ75が配置された様子を示す斜視図である。
図10は、フレーム30に固定部材77が取り付けられた様子を示す斜視図である。
【0028】
最初に、作業者は、
図5に示される回転軸37Aの後側の端部に、
図6に示されるように第1ホルダー53を被せる。次に、作業者は、
図7に示されるように、フォトインタラプター57の間隙にパルス板51を挿入し、第1ホルダー53の段差部53Sにパルス板51を嵌め込む。なお、フォトインタラプター57は、パルス板51を段差部53Sに嵌め込んだ後に取り付けられてもよい。
【0029】
次に、作業者は、
図3に示されるように、第2ホルダー73の溝73UにOリング79を挿入し、第2ホルダー73の第2フランジ部73Fをパルス板51に対向させて第1ホルダー53の第1円筒部53Cに第2ホルダー73の第2円筒部73Cを被せ、第2ホルダー73の貫通穴73Hを介して第1ホルダー53のネジ穴53Hにネジ81を締め付ける(
図8参照)。
【0030】
次に、作業者は、
図9に示されるように、第2ホルダー73の第2円筒部73Cを囲うようにコイルバネ75を配置する。次に、作業者は、
図3に示されるように、固定部材77の凹部77Uにコイルバネ75の後側の端部を挿入するとともに、固定部材77の貫通穴77Hに第2ホルダー73の第2円筒部73Cを挿入し、固定部材77の貫通穴を介して包囲部30Bのネジ穴3Hにネジ83を締め付ける(
図10参照)。
【0031】
次に、速度検知機構50を用いたプリンター1の制御について説明する。
図11は、プリンター1の電気的構成を示すブロック図である。
図12は、速度検知機構50を用いたプリンター1の制御を示す流れ図である。
【0032】
図11に示されるように、プリンター1は、制御部4を備え、制御部4には、給紙カセット3、記憶部5、搬送ユニット7、ヘッドユニット8、フォトインタラプター57が接続されている。制御部4は、CPU等の演算装置である。記憶部5は、ROM、RAM等の記憶装置である。制御部4は、記憶部5に記憶された制御プログラムや制御用データを用いて、プリンター1の各部を制御する。
【0033】
プリンター1が外部コンピューター等から画像形成指示を受信すると、制御部4は、
図12に示される処理を実行する。最初に、制御部4は、1ページ分の画像形成を実行し(ステップS01)、フォトインタラプター57から出力されたパルス信号から画像形成動作中の搬送ベルト34の搬送速度を算出する(ステップS02)。
【0034】
次に、制御部4は、画像形成指示に次のページのデータが含まれている場合(ステップS03:YES)には、ステップS04の処理に移行し、画像形成指示に次のページのデータが含まれていない場合(ステップS03:NO)には、処理を終了する。
【0035】
ステップS04において、制御部4は、搬送ベルト34の搬送速度に応じたインク吐出タイミングの制御を実行する。例えば、基準速度に対する搬送速度の上昇率(又は低下率)を算出し、算出された上昇率(又は低下率)に応じて記録ヘッド41のインク吐出タイミングを早める(又は遅らせる)ように構成されてもよい。続いて、制御部4は、ステップS01以降の処理を繰り返す。
【0036】
以上説明した本実施形態に係るプリンター1によれば、コイルバネ75によって第2ホルダー73が前方に付勢され、第2ホルダー73の第2フランジ部73Fによってパルス板51が第1ホルダー53の第1フランジ部53Fに押し当てられる。よって、押圧部55(第2ホルダー73、コイルバネ75、固定部材77)を備えない場合と比べて、パルス板51の取り付け精度を向上させることができる。
【0037】
また、本実施形態に係るプリンター1によれば、第2ホルダー73を介さずにコイルバネ75がパルス板51を押圧する場合と比べて、パルス板51の取り付け精度を向上させることができる。
【0038】
また、本実施形態に係るプリンター1によれば、パルス板51が第1ホルダー53に接着されている場合と比べて、パルス板51の取り付け精度を向上させることができる。
【0039】
上記の実施形態が以下のように変形されてもよい。
【0040】
パルス板51が第1ホルダー53に接着されていてもよい。この構成によれば、両面粘着テープの伸び縮みにより不陸が生じた場合であっても、パルス板51が波打ったり傾いたりすることを抑制することができる。
【0041】
第1ホルダー53が回転軸37Aと一体に形成されていてもよい(規制部の一例)。
【0042】
押圧部55は、第2ホルダー73を介さずにコイルバネ75がパルス板51を押圧するように構成されてもよい。
【0043】
コイルバネ75に代えて、板バネ、空気バネ、同極の2つの磁石の反発力を利用して付勢する装置等が備えられてもよい(付勢部材の一例)。
【0044】
フォトインタラプター57に代えて、磁性体で形成された歯車状のパルス板の回転による誘導起電力を示すパルス信号を出力するセンサーが備えられてもよい。
【0045】
ステップS04において、制御部4が搬送ベルト34の搬送速度を制御するように構成されてもよい。例えば、基準速度に対する搬送速度の上昇率(又は低下率)を算出し、算出された上昇率(又は低下率)の逆数を乗じた電力を駆動ローラー31の駆動源に供給するように構成されてもよい。
【0046】
電子写真方式の画像形成装置に本発明が適用されてもよい。例えば、現像装置のローラーの回転速度や、定着装置の搬送速度等の検知に適用されてもよい。
【0047】
搬送ユニット7に代えて、ローラー対でシートSを挟持搬送する画像形成装置に本発明が適用されてもよい。
【符号の説明】
【0048】
1 プリンター(インクジェット記録装置)
4 制御部
7 搬送ユニット
30 フレーム
34 搬送ベルト
37A 回転軸
41、41K、41C、41M、41Y 記録ヘッド
50 速度検知機構
51 パルス板
53 第1ホルダー(規制部)
55 押圧部
57 フォトインタラプター(センサー)
73 第2ホルダー(対向部材)
75 コイルバネ(付勢部材)
77 固定部材