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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-06
(45)【発行日】2023-03-14
(54)【発明の名称】タイヤ
(51)【国際特許分類】
   B60C 13/00 20060101AFI20230307BHJP
【FI】
B60C13/00 D
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019023720
(22)【出願日】2019-02-13
(65)【公開番号】P2020131763
(43)【公開日】2020-08-31
【審査請求日】2021-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000183233
【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104134
【弁理士】
【氏名又は名称】住友 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100156225
【弁理士】
【氏名又は名称】浦 重剛
(74)【代理人】
【識別番号】100168549
【弁理士】
【氏名又は名称】苗村 潤
(74)【代理人】
【識別番号】100200403
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 幸信
(72)【発明者】
【氏名】荻原 佐和
【審査官】岩本 昌大
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-214186(JP,A)
【文献】特開2016-215698(JP,A)
【文献】国際公開第2017/102129(WO,A1)
【文献】特開2012-131310(JP,A)
【文献】特開2013-141903(JP,A)
【文献】LINE ILLUSIONS,2022年11月18日,http:/brainden.com/line-illusions.htm
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 1/00-19/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイドウォール部を有するタイヤであって、
前記サイドウォール部の外面は、装飾模様を有し、
前記装飾模様は、中心点で接続された複数のリッジが放射状に延びる放射配列リッジ部を含み、
前記中心点の周囲には、互いに隣り合う2本の前記リッジで挟まれた放射片が複数設けられ、
前記2本のリッジの間の挟み角は、20°以下である、
タイヤ。
【請求項2】
サイドウォール部を有するタイヤであって、
前記サイドウォール部の外面は、装飾模様を有し、
前記装飾模様は、中心点で接続された複数のリッジが放射状に延びる放射配列リッジ部を含み、
前記中心点の周囲には、互いに隣り合う2本の前記リッジで挟まれた放射片が複数設けられ、
前記放射配列リッジ部は、前記2本のリッジの間の挟み角が同じである前記放射片が並んだ等角領域と、前記挟み角が異なる前記放射片が並んだ不等角領域とを含み、
前記等角領域の前記挟み角は、前記不等角領域の前記挟み角よりも大きい、
タイヤ。
【請求項3】
サイドウォール部を有するタイヤであって、
前記サイドウォール部の外面は、装飾模様を有し、
前記装飾模様は、中心点で接続された複数のリッジが放射状に延びる放射配列リッジ部を含み、
前記中心点の周囲には、互いに隣り合う2本の前記リッジで挟まれた放射片が複数設けられ、
前記放射配列リッジ部は、前記2本のリッジの間の挟み角が同じである前記放射片が並んだ等角領域と、前記挟み角が異なる前記放射片が並んだ不等角領域とを含み、
前記不等角領域は、前記中心点における前記リッジのタイヤ半径方向に対する角度が大きい前記放射片ほど、前記挟み角が小さい、
タイヤ。
【請求項4】
サイドウォール部を有するタイヤであって、
前記サイドウォール部の外面は、装飾模様を有し、
前記装飾模様は、中心点で接続された複数のリッジが放射状に延びる放射配列リッジ部を含み、
前記中心点の周囲には、互いに隣り合う2本の前記リッジで挟まれた放射片が複数設けられ、
前記放射配列リッジ部は、前記2本のリッジの間の挟み角が同じである前記放射片が並んだ等角領域と、前記挟み角が異なる前記放射片が並んだ不等角領域とを含み、
前記不等角領域において、前記挟み角は、5~9°である、
タイヤ。
【請求項5】
前記装飾模様は、タイヤ周方向に並んだ複数の前記放射配列リッジ部を含む、請求項1ないし4のいずれかに記載のタイヤ。
【請求項6】
前記装飾模様は、タイヤ半径方向に並んだ複数の前記放射配列リッジ部を含む、請求項1ないし5のいずれかに記載のタイヤ。
【請求項7】
前記装飾模様は、タイヤ半径方向に距離を隔ててタイヤ周方向に延びる2本の周方向リッジと、前記2本の周方向リッジの間に配された前記放射配列リッジ部とを含む、請求項1ないし6のいずれかに記載のタイヤ。
【請求項8】
前記放射配列リッジ部に含まれる前記リッジの少なくとも1本は、前記周方向リッジと交差している、請求項7記載のタイヤ。
【請求項9】
前記放射配列リッジ部は、前記中心点からタイヤ半径方向に対して75~85°の角度で延びる第1直線と、前記中心点からタイヤ半径方向に対して95~105°の角度で延びる第2直線との間の領域に前記リッジが配されていない、請求項1ないし8のいずれかに記載のタイヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤに関し、詳しくは、サイドウォール部の外面に装飾模様が形成されたタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、タイヤのサイドウォール部は、厚さが小さいゴムで覆われている。このため、サイドウォール部の外面には、タイヤの内部構造材であるカーカスの継ぎ目や残留空気等により、バルジやデントと呼ばれる局部的な凹凸が現れ易い。
【0003】
前記凹凸を目立たなくするために、下記特許文献1には、サイドウォール部の外面に装飾模様が形成された空気入りタイヤが提案されている。特許文献1の装飾模様は、タイヤ周方向に繰り返し配置された複数の単位模様を含んでいる。前記単位模様は、凸条で形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-205394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の装飾模様の様に、凸条で形成された単位模様がタイヤ周方向に繰り返し配置されると、前記凸条の間に形成される小溝の底に応力が集中し、そこからクラックが生じ易いという問題があった。
【0006】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、クラックの発生を抑制しつつ、サイドウォール部の外面の凹凸が目立つのを防ぐことができるタイヤを提供することを主たる課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、サイドウォール部を有するタイヤであって、前記サイドウォール部の外面は、装飾模様を有し、前記装飾模様は、中心点で接続された複数のリッジが放射状に延びる放射配列リッジ部を含む。
【0008】
本発明のタイヤにおいて、前記装飾模様は、タイヤ周方向に並んだ複数の前記放射配列リッジ部を含むのが望ましい。
【0009】
本発明のタイヤにおいて、前記装飾模様は、タイヤ半径方向に並んだ複数の前記放射配列リッジ部を含むのが望ましい。
【0010】
本発明のタイヤにおいて、前記装飾模様は、タイヤ半径方向に距離を隔ててタイヤ周方向に延びる2本の周方向リッジと、前記2本の周方向リッジの間に配された前記放射配列リッジ部とを含むのが望ましい。
【0011】
本発明のタイヤにおいて、前記放射配列リッジ部に含まれる前記リッジの少なくとも1本は、前記周方向リッジと交差しているのが望ましい。
【0012】
本発明のタイヤにおいて、前記放射配列リッジ部は、前記中心点からタイヤ半径方向に対して75~85°の角度で延びる第1直線と、前記中心点からタイヤ半径方向に対して95~105°の角度で延びる第2直線との間の領域に前記リッジが配されていないのが望ましい。
【0013】
本発明のタイヤにおいて、前記中心点の周囲には、互いに隣り合う2本の前記リッジで挟まれた放射片が複数設けられ、前記放射配列リッジ部は、前記2本のリッジの間の挟み角が同じである前記放射片が並んだ等角領域と、前記挟み角が異なる前記放射片が並んだ不等角領域とを含むのが望ましい。
【0014】
本発明のタイヤにおいて、前記挟み角は、20°以下であるのが望ましい。
【0015】
本発明のタイヤにおいて、前記等角領域の前記挟み角は、前記不等角領域の前記挟み角よりも大きいのが望ましい。
【0016】
本発明のタイヤにおいて、前記不等角領域は、前記中心点における前記リッジのタイヤ半径方向に対する角度が大きい前記放射片ほど、前記挟み角が小さいのが望ましい。
【0017】
本発明のタイヤの前記不等角領域において、前記挟み角は、5~9°であるのが望ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明のタイヤのサイドウォール部の外面は、装飾模様を有している。前記装飾模様は、中心点で接続された複数のリッジが放射状に延びる放射配列リッジ部を含む。前記放射配列リッジ部は、前記中心点付近では前記リッジが密に配されるため、リッジ間で光が反射され難く、黒っぽく見える。一方、前記放射配列リッジ部は、前記中心点から放射方向に遠ざかるにつれて前記リッジの間隔が疎らとなり、それらの間で光が反射し易く白っぽく見える。このため、前記装飾模様は、前記放射配列リッジ部によってサイドウォール部の外面に明暗の差を提供し、ひいてはサイドウォール部の外面の凹凸が目立つのを防ぐことができる。また、前記放射配列リッジ部は、複数のリッジが放射状に延びることにより、リッジの間に作用する応力を分散でき、ひいてはサイドウォール部の外面にクラックが生じるのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施形態のタイヤのサイドウォール部の拡大図である。
図2図1の装飾模様の拡大図である。
図3図2のリッジの拡大断面図である。
図4】本発明の他の実施形態の装飾模様の拡大図である。
図5】本発明の他の実施形態の装飾模様の拡大図である。
図6】比較例のタイヤのサイドウォール部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のタイヤ1のサイドウォール部3の拡大図である。本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2とビード部4との間にサイドウォール部3を有している。本実施形態では、乗用車用のタイヤ1が例示されるが、本発明は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、自動二輪車用や重荷重用等のタイヤであってもよい。
【0021】
本明細書では、特に断りがない限り、タイヤ1の各部の寸法等は、正規状態で測定される。正規状態とは、タイヤ1が正規リムにリム組みされ、かつ、正規内圧が充填された無負荷の状態である。
【0022】
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
【0023】
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
【0024】
本実施形態のタイヤ1において、サイドウォール部3の外面は、装飾模様5を有している。本実施形態の装飾模様5は、例えば、サイドウォール部3の全周に亘って配されている。但し、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、装飾模様5は、タイヤ周方向の両端が途切れる帯状であっても良く、かつ、帯状の装飾模様5がタイヤ周方向に隔設されても良い。
【0025】
図2には、装飾模様5の拡大図が示されている。図2に示されるように、装飾模様5は、中心点7で接続された複数のリッジ8が放射状に延びる放射配列リッジ部6を含む。本実施形態の装飾模様5は、タイヤ周方向に並んだ複数の放射配列リッジ部6を含んでいる。
【0026】
放射配列リッジ部6は、中心点7付近ではリッジ8が密に配されるため、リッジ8間で光が反射され難く、黒っぽく見える。一方、放射配列リッジ部6は、中心点7から放射方向に遠ざかるにつれてリッジ8の間隔が疎らとなり、それらの間で光が反射し易く白っぽく見える。このため、装飾模様5は、放射配列リッジ部6によってサイドウォール部3の外面に明暗の差を提供し、ひいてはサイドウォール部3の外面の凹凸が目立つのを防ぐことができる。また、放射配列リッジ部6は、複数のリッジ8が放射状に延びることにより、リッジ8の間に作用する応力を分散でき、ひいてはサイドウォール部3の外面にクラックが生じるのを抑制することができる。
【0027】
図3には、本実施形態のリッジ8の拡大断面図である。図3に示されるように、本実施形態のリッジ8は、例えば、三角形状の断面を有している。また、リッジ8は、同じ断面形状でその長さ方向に延びている。但し、リッジの断面は、このような態様に限定されるものではなく、半円形状、台形状又は矩形状等でも良い。また、リッジ8の断面の形状及び面積は、リッジ8の長さ方向に変化するものでも良い。
【0028】
リッジ8の幅W1は、例えば、0.4~2.0mmであるのが望ましい。また、リッジ8の高さh1は、例えば、0.1~1.0mmであるのが望ましい。
【0029】
図2に示されるように、本実施形態の装飾模様5は、タイヤ半径方向に距離を隔ててタイヤ周方向に延びる2本の周方向リッジ9と、2本の周方向リッジ9の間に配された放射配列リッジ部6とを含む。このような装飾模様は、錯視効果によって2本の周方向リッジ9が非平行に見え、ひいてはサイドウォール部3の凹凸をより目立たなくすることができ、優れた目隠し性能を発揮する。
【0030】
上述の作用をさらに発揮するために、放射配列リッジ部6に含まれるリッジ8の少なくとも1本は、周方向リッジ9と交差している。より望ましい態様では、放射配列リッジ部6の各リッジ8が、周方向リッジ9と交差している。
【0031】
放射配列リッジ部6は、中心点7からタイヤ半径方向に対して75~85°の角度で延びる仮想の第1直線11と、前記中心点からタイヤ半径方向に対して95~105°の角度で延びる仮想の第2直線12との間の領域16にリッジ8が配されていないのが望ましい。以下、前記領域16を空白領域16という場合がある。第1直線11と第2直線12との間の角度は、例えば、10~30°であるのが望ましい。このような放射配列リッジ部6は、空白領域16とリッジ8が密に配された領域とで光のコントラストが生じ、優れた目隠し効果が発揮される。なお、本実施形態では、第1直線11及び第2直線12上にリッジ8が配されている。
【0032】
中心点7の周囲には、互いに隣り合う2本のリッジ8で挟まれた放射片15が複数設けられている。2本のリッジ8の間の挟み角θ1は、例えば、20°以下であり、望ましくは5~15°である。これにより、サイドウォール部3の外面にクラックが生じ難くなり、サイドウォール部3の耐久性が向上する。
【0033】
放射配列リッジ部6は、2本のリッジ8の間の挟み角θ1が同じである放射片15aが並んだ等角領域13と、挟み角が異なる放射片15bが並んだ不等角領域14とを含むのが望ましい。このような放射配列リッジ部6は、より高い錯視効果を期待でき、優れた目隠し性能を発揮する。
【0034】
本実施形態では、中心点7よりもタイヤ半径方向の内側又は外側のそれぞれにおいて、7つの放射片15aからなる等角領域13が配されている。また、不等角領域14は、2つの放射片15bからなり、等角領域13のタイヤ周方向の一方側及び他方側にそれぞれ配されている。
【0035】
等角領域13の挟み角θ2は、不等角領域の挟み角θ3よりも大きいのが望ましい。等角領域13の挟み角θ2は、例えば、5~20°であるのが望ましい。不等角領域14の挟み角θ3は、例えば、3~15°であるのが望ましく、より望ましくは5~9°である。
【0036】
不等角領域14は、中心点7におけるリッジ8のタイヤ半径方向に対する角度が大きい放射片15ほど、挟み角θ3が小さいのが望ましい。換言すれば、本実施形態の不等角領域14は、等角領域13側から空白領域16側に向かって、放射片15の挟み角θ3が小さくなっている。これにより、さらに高い錯視効果が期待でき、目隠し性能が向上する。
【0037】
図4には、本発明の他の実施形態の放射配列リッジ部6の拡大図が示されている。なお、上述の実施形態と共通する要素には、同じ符号が付され、ここでの説明は省略される。。図4に示されるように、この実施形態では、上述の実施形態よりもリッジ8の本数が多く、等角領域13の挟み角θ2が8~12°とされている。
【0038】
また、この実施形態では、不等角領域14の挟み角θ3が5~9°となっている。不等角領域14は、等角領域13から空白領域16に向かって、挟み角θ3が1°ずつ小さくなっている。また、第1直線11と第2直線12との間の角度は、5~15°となっている。このような放射配列リッジ部6は、図2で示される実施形態よりもさらに光のコントラストが大きくなる。
【0039】
図5には、本発明の他の実施形態の装飾模様5が示されている。この実施形態の装飾模様5は、タイヤ半径方向に並んだ複数の放射配列リッジ部6を含む。このような装飾模様5は、さらに優れた目隠し性能を発揮できる。
【0040】
この実施形態では、タイヤ半径方向に並んだ放射配列リッジ部6の間に周方向リッジ9が設けられている。また、タイヤ半径方向の一方側の放射配列リッジ部6のリッジ8が、周方向リッジ9を介して、タイヤ半径方向の他方側の放射配列リッジ部6のリッジ8と連続している。また、周方向リッジ9を介して連続したリッジ8は、周方向リッジ9で折れ曲がっている。このようなリッジ8の配置は、さらに高い錯視効果を期待できる。
【0041】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【実施例
【0042】
サイドウォール部に図2又は図4に示される放射配列リッジ部を含む装飾模様が設けられたサイズ205/55R16のタイヤが製造された。比較例として、図6に示されるように、サイドウォール部aにタイヤ半径方向に延びる複数のリッジcで構成された装飾模様bを有するタイヤが試作された。比較例のタイヤは、上述の構成を除き、実施例のタイヤと実質的に同一である。各テストタイヤの目隠し性能及びサイドウォール部の耐久性がテストされた。テストタイヤの共通仕様及びテスト方法は、以下の通りである。
装着リム:16×6.5J
タイヤ内圧:200kPa
【0043】
<目隠し性能>
サイドウォール部の外面を、晴天の室外にて種々の方向から目視し、サイドウォール部の凹凸の発生状況が観察者の官能により評価された。結果は、比較例を100とする評点であり、数値が大きいほど、目隠し性能が優れていることを示す。
【0044】
<サイドウォール部の耐久性>
テストタイヤに一定の縦荷重を作用させて一定の速度でドラム試験機上で走行させ、サイドウォール部に損傷が生じるまでの走行距離が測定された。結果は、比較例を100とする指数であり、数値が大きい程、サイドウォール部の耐久性が優れていることを示す。 テストの結果が表1に示される。
【0045】
【表1】
【0046】
テストの結果、実施例は、優れた目隠し性能を発揮し、かつ、サイドウォール部の耐久性も向上していることが確認できた。
【符号の説明】
【0047】
3 サイドウォール部
5 装飾模様
6 放射配列リッジ部
7 中心点
8 リッジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6