(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-06
(45)【発行日】2023-03-14
(54)【発明の名称】液状口唇化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/19 20060101AFI20230307BHJP
A61K 8/02 20060101ALI20230307BHJP
A61Q 1/04 20060101ALI20230307BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20230307BHJP
A61K 8/31 20060101ALI20230307BHJP
A61K 8/63 20060101ALI20230307BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20230307BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20230307BHJP
A61K 8/25 20060101ALI20230307BHJP
A61K 8/29 20060101ALI20230307BHJP
A61K 8/895 20060101ALI20230307BHJP
A61K 8/46 20060101ALI20230307BHJP
A61K 8/49 20060101ALI20230307BHJP
【FI】
A61K8/19
A61K8/02
A61Q1/04
A61K8/73
A61K8/31
A61K8/63
A61K8/37
A61K8/34
A61K8/25
A61K8/29
A61K8/895
A61K8/46
A61K8/49
(21)【出願番号】P 2019066427
(22)【出願日】2019-03-29
【審査請求日】2021-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】弁理士法人アルガ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉永 晴菜
【審査官】佐々木 典子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-190333(JP,A)
【文献】特開2019-014670(JP,A)
【文献】特開平01-143816(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)
(A)融点が30℃以上61℃未満のペースト油 5~50質量%、
(B)25℃で液状の油成分、
(C)
マイカ、合成フルオロフロゴパイト、硫酸バリウムから選ばれる板状粉体、
(D)
有機球状粉体、
(E)着色顔料及びパール顔料から選ばれる1種又は2種以上
を含有し、
成分(A)として、(A1)融点53℃以上61℃未満のペースト油を、組成物中に1~45質量%含有し、成分(C)及び(D)の合計含有量が、10~60質量%である液状口唇化粧料。
【請求項2】
成分(D)の
有機球状粉体が、平均粒径5~150μmである請求項1記載の液状口唇化粧料。
【請求項3】
成分(D)が、球状セルロース粉体である請求項1
又は2記載の液状口唇化粧料。
【請求項4】
成分(D)に対する成分(C)の質量割合(C)/(D)が、0.02~250である請求項1~
3のいずれか1項記載の液状口唇化粧料。
【請求項5】
成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)が、0.1~3である請求項1~
4のいずれか1項記載の液状口唇化粧料。
【請求項6】
さらに、(F)ワックス又はゲル化剤を含有する請求項1~
5のいずれか1項記載の液状口唇化粧料。
【請求項7】
成分(E)の含有量が、0.001~30質量%である請求項1~
6のいずれか1項記載の液状口唇化粧料。
【請求項8】
成分(A)、(C)及び(D)の合計含有量が、17~80質量%である請求項1~
7のいずれか1項記載の液状口唇化粧料。
【請求項9】
成分(E)が、無機顔料、合成有機顔料、有機色素及びそのレーキ顔料、天然有機色素から選ばれる着色顔料、並びに、板状粉体の表面を着色剤で被覆したパール顔料から選ばれる1種又は2種以上である請求項1~8のいずれか1項記載の液状口唇化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液状口唇化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
口紅等の口唇化粧料においては、唇に塗布して色彩を与えるに際し、密着感があり、色がよれずに均一な仕上がりが得られることが求められている。
例えば、特許文献1には、シリコーンエラストマーと常温で液体の油性成分から得られるペースト状物、板状粉体、油性成分を含有する唇用下地料が、小じわ隠蔽効果を有し、その上に口紅等を塗布したときの均一性、化粧持続性等を向上させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の唇用下地料は、口紅を塗布する前の下地として使用するものであるため、発色のために更に着色剤を含有する口唇化粧料を塗布する必要がある。このような手間を省くため、着色剤を含有して、色がよれずに均一な仕上がりが得られる口唇化粧料が求められていた。また、特許文献1の唇用下地料では、密着感はあるものの、べたつくなど、使用感においても課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、ペースト油と板状粉体で密着感を得るとともに、さらに、球状粉体を組合わせて用いることにより、密着感がありながら、塗布時に軽さがあり、やわらかなタッチで唇の輪郭が描きやすい、液状口唇化粧料が得られることを見出した。
【0006】
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E)
(A)融点が30℃以上61℃未満のペースト油 5~50質量%、
(B)25℃で液状の油成分、
(C)成分(E)を除く板状粉体、
(D)成分(E)を除く球状粉体、
(E)着色顔料及びパール顔料から選ばれる1種又は2種以上
を含有し、成分(C)及び(D)の合計含有量が、10~60質量%である液状口唇化粧料に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の液状口唇化粧料は、密着感がありながら、塗布時に軽さがあり、やわらかなタッチで、唇の輪郭が描きやすく、しかも、潤い感が高く、唇の縦皺を目立たなくさせることができ、それらが長時間持続するものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明で用いる成分(A)は、融点が30℃以上61℃未満のペースト油である。
本発明において、融点は、化粧品原料基準記載一般試験法の第3法により、測定されるものである。すなわち、試料をかき混ぜながら徐々に90~92℃まで加熱して融解し、加熱を止め、試料を融点より8~10℃高い温度まで放冷する。次いで、温度計(日本工業規格B7410に規定するペトロラタム融点用温度計)を5℃に冷却した後、ろ紙で水分をふきとって水銀球の半分を試料中に差し込み、直ちに抜きとり、垂直に保って放冷し、付着した試料が混濁してきたとき、16℃以下の温度の水中に5分間浸す。次に、試験官に温度計を挿入し温度計の下端と試験管の底との間が15mmになるようにコルクを用いて温度計を固定する。この試験管を、約16℃の水を入れた500mLのビーカー中に試験管の底をビーカーの底との距離を15mmになるように固定し、浴の温度が30℃になるまでは1分間に2℃ずつ上がるように加熱する。次いで、1分間に1℃上がるように加熱を続け、温度計から試料の一滴が離れたときの温度を測定する。この試験を3回行い、測定値の差が1℃未満のときは、その平均値をとり、1℃以上のときは、5回測定してその平均値をとり、融点とする。
【0009】
成分(A)のペースト油としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、ワセリン(57℃)、モクロウ(60℃)、合成モクロウ(53℃)、ビニルレザーワックス(54℃)、ヘキサ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ジペンタエリスリチル(52℃)、ヒドロキシステアリン酸コレステリル(52℃)、テトラ(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル(50℃)、水添パーム油(47℃)、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル(45℃)、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル(40℃)、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル(37℃)、オレイン酸フィトステリル(33℃)、(エチルヘキサン酸/ステアリン酸/アジピン酸)グリセリル(31℃)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)(33℃)、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)(34℃)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)(38℃)、硬質ラノリン(49℃)、還元ラノリン(45℃)、ビスジグリセリルポリアシルアジペート-2(39℃)等が挙げられる。
【0010】
成分(A)としては、塗布時のタッチのやわらかさ、塗布時の密着感、塗布時の唇の輪郭の描きやすさ、経時での縦皺の目立たなさ、及び経時での潤い感を高める観点から、(A1)融点53℃以上61℃未満のペースト油を含むのが好ましく、融点53~60℃のペースト油がより好ましい。
(A1)融点53℃以上61℃未満のペースト油としては、例えば、ワセリン(57℃)、モクロウ(60℃)、合成モクロウ(53℃)、ビニルレザーワックス(54℃)等が挙げられる。これらのうち、水分の閉塞性が高く潤い性能に優れ、唇が常に覆われているケア効果を感じる点から、ワセリン(57℃)が好ましい。
また、ワセリンは、市販品として、白色ワセリン、パーフェクタ(Sonneborn社製)、ノムコートW(日清オイリオグループ社製)、クロラータムV(クローダ ジャパン社製)、サンホワイトP-200(日興リカ社製)等を用いることができる。
【0011】
成分(A1)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、塗布時のタッチのやわらかさ、塗布時の密着感、塗布時の唇の輪郭の描きやすさ、塗布4時間後の縦皺の目立たなさ、及び塗布4時間後の潤い感を高める観点から、含有量は、全組成中に1質量%以上であるのが好ましく、3質量%以上がより好ましく、5質量%以上がさらに好ましく、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、35質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A1)の含有量は、全組成中に1~45質量%であるのが好ましく、3~40質量%がより好ましく、5~35質量%がさらに好ましい。
【0012】
本発明において、成分(A)に対する成分(A1)の質量割合(A1)/(A)は、塗布時の唇の輪郭の描きやすさ、及び経時での潤い感を高める観点から、0.2以上が好ましく、0.25以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、1以下が好ましく、0.9以下がより好ましく、0.85以下がさらに好ましい。また、成分(A)に対する成分(A1)の質量割合(A1)/(A)は、0.2~1が好ましく、0.25~0.9がより好ましく、0.3~0.85がさらに好ましい。
【0013】
成分(A)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、成分(A-1)を含む成分(A)の全含有量は、塗布時のタッチのやわらかさ、塗布時の密着感、塗布時の唇の輪郭の描きやすさ、塗布4時間後の縦皺の目立たなさ、及び塗布4時間後の潤い感を高める観点から、全組成中に5質量%以上であり、8質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、50質量%以下であり、45質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。また、成分(A)の全含有量は、全組成中に5~50質量%であり、8~45質量%が好ましく、10~40質量%がより好ましい。
【0014】
本発明で用いる成分(B)の油成分は、25℃で液状である。融点が30℃未満のもので、流動性のある油成分である。
かかる油成分としては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、ミネラルオイル、スクワラン、α-オレフィンオリゴマー、ポリイソブチレン、ポリブテン、水添ポリイソブテン、水添ポリデセン等の直鎖又は分岐の炭化水素油;イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸トリシクロデカンメチル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソブチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸2-ヘキシルデシル、コハク酸ジ2-へチルヘキシル、コハク酸ビスエトキシジグリコール、ラウリン酸ヘキシル、ジ(カプリル酸/カプリン酸)プロパンジオール、ジイソノナン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸プロパンジオール、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、リンゴ酸オクチルドデシル、グリセリン脂肪酸エステル、ホホバ油、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セチル、トリ2-ヘチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、2-エチルヘキサン酸2-ヘキシルデシル、ジ2-エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリオクタン酸グリセリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリメリト酸トリトリデシル、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリトリット、メトキシケイヒ酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ダイマー酸ジイソプロピル等のエステル油;ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール;ジメチルポリシロキサン、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高級アルコール変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン油;フルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルエーテルシリコーン、フッ素変性シリコーン等のフッ素油;フェノキシエタノールなどが挙げられる。
【0015】
これらのうち、唇上で伸びに優れる点から、流動パラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、スクワラン、ポリブテン、水添ポリイソブテン等の炭化水素油;イソノナン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジイソステアリン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ホホバ油、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル等のエステル油;オクチルドデカノール等の高級アルコールが好ましく、水添ポリイソブテン等の炭化水素油;リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、テトライソステアリン酸ジペンタエリスリチル等のエステル油;オクチルドデカノール等の高級アルコールがより好ましい。
【0016】
成分(B)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、塗布時の唇の輪郭の描きやすさ、及び塗布直後の縦皺の目立たなさを高める観点から、含有量は、全組成中に15質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、25質量%以上がさらに好ましく、75質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましく、65質量%がさらに好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に15~75質量%が好ましく、20~70質量%がより好ましく、25~65質量%がさらに好ましい。
【0017】
本発明において、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、塗布時の唇の輪郭の描きやすさ、塗布4時間後の潤い感を高める観点から、0.1以上が好ましく、0.15以上がより好ましく、0.2以上がさらに好ましく、0.35以上がよりさらに好ましく、3以下が好ましく、2以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1以下がよりさらに好ましい。また、成分(B)に対する成分(A)の質量割合(A)/(B)は、0.1~3が好ましく、0.15~2がより好ましく、0.2~1.5がさらに好ましく、0.35~1がよりさらに好ましい。
【0018】
成分(C)は、成分(E)を除く板状粉体である。
ここで、板状とは、形状が狭義の板状の他、薄片状等の形状の粉体も含まれる。
かかる板状粉体としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、マイカ、合成フルオロフロゴパイト、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母等の雲母;板状酸化亜鉛、板状酸化チタン、板状酸化セリウム、硫酸バリウム、タルク、板状カオリン、セリサイト、板状シリカ、板状ヒドロキシアパタイト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、板状セラミックスパウダー、板状アルミナ、板状窒化ホウ素、板状ポリメチルメタクリレートパウダー、板状酸化鉄、アルミニウム、板状ガラス末等が挙げられる。
これらのうち、塗布時のタッチのやわらかさ、及び塗布時の密着感を高める観点から、マイカ、合成フルオロフロゴパイト、硫酸バリウムが好ましい。
【0019】
成分(C)の板状粉体は、塗布時のタッチのやわらかさ、及び塗布時の密着感を高める観点から、平均粒径2~60μmが好ましく、3~40μmがより好ましい。また、アスペクト比7~200のものが好ましく、10~150がより好ましい。
本発明において、平均粒径は、電子顕微鏡観察、レーザー回折/散乱法による粒度分布測定機によって、測定される。具体的には、レーザー回折/散乱法の場合、エタノールを分散媒として、レーザー回折散乱式粒度分布測定器(例えば、堀場製作所製、LA-920)で測定する。厚さは、原子間力顕微鏡により基準面との差を測定し、相加平均したものを平均厚さとする。
また、アスペクト比は、平均粒子径と粒子の平均厚さとの比により計算されるものであり、アスペクト比=(平均粒子径/平均厚さ)で定義される。
【0020】
成分(C)の板状粉体は、そのまま用いることができ、さらに、疎水化処理して用いることができる。疎水化処理としては、通常の化粧料用粉体に施されている処理であれば制限されず、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、4級アンモニウム塩、アミノ酸系化合物、レシチン、アルキルアルコキシシラン、油剤、有機チタネート等の表面処理剤の1種又は2種以上を用い、通常の方法により、乾式処理、湿式処理等を行えばよい。
表面処理剤の具体例としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルアルコキシシラン、フッ素変性シリコーン等のフッ素系化合物;ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、環状シリコーン、片末端又は両末端トリアルコキシ基変性オルガノポリシロキサン、架橋型シリコーン、シリコーン樹脂、フッ素変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン等のシリコーン系化合物;ステアリン酸アルミニウム、ミリスチン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸;4級アンモニウム型カチオン性界面活性剤等の界面活性剤;プロリン、ヒドロキシプロリン、アラニン、グリシン、サルコシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ラウロイルリシン、リシン及びそれらの誘導体等のアミノ酸系化合物;レシチン、水添レシチン;トリメトキシカプリリルシラン、トリエトキシカプリリルシラン等のアルキルアルコキシシラン;ポリイソブチレン、ワックス、油脂等の油剤;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート等の有機チタネートなどが挙げられる。
【0021】
疎水化処理する場合、各処理剤の処理量は、油成分中に均一に分散させる点から、粉体100質量%に対して、0.1~20質量%であるのが好ましく、0.5~15質量%がより好ましく、1~12質量%がさらに好ましい。
【0022】
成分(C)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、塗布時のタッチのやわらかさ、及び塗布時の密着感を高める観点から、全組成中に3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、7質量%以上がさらに好ましく、10質量%以上がよりさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましく、30質量%以下がよりさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に3~50質量%が好ましく、5~45質量%がより好ましく、7~40質量%がさらに好ましく、10~30質量%がよりさらに好ましい。
【0023】
成分(D)は、成分(E)を除く球状粉体である。
ここで、球状とは、真球、略球状、回転楕円体を含み、表面に凹凸がある球状粉体等であっても良い。
かかる球状粉体としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、シリカ、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム等の無機球状粉体;ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、セルロース系樹脂等の有機球状粉体;シロキサン結合が三次元的に伸びた網状構造をなし、ケイ素原子1個にメチル基が結合した無機と有機との中間的構造を有するポリメチルシルセスキオキサン粉末などが挙げられる。
【0024】
球状粉体としては、塗布時のタッチのやわらかさ、塗布直後の縦皺の目立たなさ、及び塗布4時間後の縦皺の目立たなさを高める観点から、有機球状粉体が好ましく、ポリ乳酸樹脂粉体、セルロース末等の球状セルロース系樹脂粉体、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー等の球状シリコーン樹脂粉体がより好ましく、球状セルロース系樹脂粉体がさらに好ましい。
また、球状粉体は、塗布時に軽さを与え、やわらかなタッチで、描きやすくする観点から、平均粒径5~150μmであるのが好ましく、5~130μmがより好ましく、5~110μmがさらに好ましい。これに加え、塗布時の密着感をより一層向上させる観点から、平均粒径が5~50μmであることが好ましい。
平均粒径は、前記成分(C)と同様にして測定される。
【0025】
成分(D)は、1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、含有量は、塗布時のタッチのやわらかさ、塗布直後の縦皺の目立たなさ、及び塗布4時間後の縦皺の目立たなさを高める観点から、全組成中に0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に0.1~50質量%が好ましく、0.5~45質量%がより好ましく、1~40質量%がさらに好ましい。
【0026】
本発明において、成分(C)及び(D)の合計含有量は、塗布時のタッチのやわらかさ、塗布時の密着感、塗布直後の縦皺の目立たなさ、及び塗布4時間後の縦皺の目立たなさを高める観点から、全組成中に10質量%以上であり、12質量%以上が好ましく、14質量%以上がより好ましく、60質量%以下であり、53質量%以下が好ましく、46質量%以下がより好ましい。また、成分(C)及び(D)の合計含有量は、全組成中に10~60質量%であり、12~53質量%が好ましく、14~46質量%がより好ましい。
【0027】
本発明において、成分(A)、(C)及び(D)の合計含有量は、塗布時のタッチのやわらかさ、塗布時の密着感、塗布時の唇の輪郭の描きやすさ、及び塗布4時間後の潤い感を高める観点から、全組成中に17質量%以上が好ましく、23質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましく、80質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましく、70質量%以下がさらに好ましい。また、成分(A)、(C)及び(D)の合計含有量は、全組成中に17~80質量%が好ましく、23~75質量%がより好ましく、30~70質量%がさらに好ましい。
更に、成分(C)及び(D)の合計含有量に対する成分(A)の含有量の質量割合(A)/((C)+(D))は、塗布時のタッチのやわらかさ、塗布時の密着感、塗布時の唇の輪郭の描きやすさ、及び塗布4時間後の潤い感を高める観点から、0.1以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、4以下が好ましく、3以下がより好ましい。また、成分(C)及び(D)の合計含有量に対する成分(A)の含有量の質量割合(A)/((C)+(D))は、0.1~4が好ましく、0.2~3がより好ましい。
【0028】
本発明において、成分(D)に対する成分(C)の質量割合(C)/(D)は、塗布時のタッチのやわらかさ、塗布直後の縦皺の目立たなさ、及び塗布4時間後の縦皺の目立たなさを高める観点から、0.02以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.1以上がさらに好ましく、0.5以上がよりさらに好ましく、1以上がよりさらに好ましく、250以下が好ましく、200以下がより好ましく、150以下がさらに好ましく、100以下がよりさらに好ましく、10以下がよりさらに好ましい。また、成分(D)に対する成分(C)の質量割合(C)/(D)は、0.02~250が好ましく、0.05~200がより好ましく、0.1~150がさらに好ましく、0.5~100がよりさらに好ましく、1~10がよりさらに好ましい。
【0029】
成分(E)は、着色顔料及びパール顔料から選ばれる1種又は2種以上であり、着色顔料とパール顔料を組合わせて用いることもできる。
着色顔料としては、通常の化粧料に用いられるもので、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化アルミニウム、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ、紺青、群青、酸化クロム、水酸化クロム等の金属酸化物、マンガンバイオレット、チタン酸コバルト等の金属錯体、更にカーボンブラック等の無機顔料;赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色405号、赤色505号、橙色203号、橙色204号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色401号、青色1号、青色404号等の合成有機顔料、有機色素及びそのレーキ顔料;β-カロチン、カラメル、パプリカ色素等の天然有機色素等が挙げられ、これらの着色顔料の複合体、これらの着色顔料を硫酸バリウムやタルク等の体質顔料で希釈した混合顔料などが挙げられる。
【0030】
光輝性顔料としては、マイカ、タルク、合成フルオロフロゴパイト、ガラス、シリカ、アルミナ等の板状粉体等の表面を酸化チタン、酸化鉄、酸化ケイ素、紺青、酸化クロム、酸化スズ、水酸化クロム、金、銀、カルミン、有機顔料等の着色剤で被覆したものなど、及びポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層末、ポリエチレンテレフタレート・アルミ蒸着末、ポリエチレンテレフタレート・金蒸着積層末などの、フィルム原反を任意形状に断裁したものなどを用いることができる。
【0031】
これらの粉体はそのまま用いることができ、さらに、成分(C)と同様に、疎水化処理して用いることができる。
【0032】
成分(E)は、着色顔料及びパール顔料から選ばれる1種又は2種以上を用いることができ、口唇化粧料として魅力的な色、及び質感を付与する観点から、含有量は、全組成中に0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上がさらに好ましく、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下がさらに好ましい。また、成分(E)の含有量は、全組成中に0.001~30質量%であるのが好ましく、0.01~25質量%がより好ましく、0.1~20質量%がさらに好ましい。
【0033】
本発明の液状口唇化粧料は、さらに、(F)ワックス又はゲル化剤を含有することができ、口唇化粧料に適度な硬さを付与し、油の染み出し抑制、潤いを付与することができる。
【0034】
成分(F)のうち、ワックスは、融点が61℃以上で、25℃において固体の性状を示すものである。
かかるワックスとしては、通常の化粧料に用いられるものであれば制限されず、例えば、オゾケライト、セレシン等の鉱物系ワックス;パラフィン、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素;カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ライスワックス、サンフラワーワックス等の植物系ワックス;ミツロウ、鯨ロウ等の動物性ワックス;シリコーンワックス、フッ素系ワックス、合成ミツロウ等の合成ワックスなどが挙げられる。
唇の水分閉塞性に優れる点から、パラフィン、マイクロクリスタリンワックスが好ましく、マイクロクリスタリンワックスがより好ましい。
これらのワックスは、口唇化粧料に適度な硬さを付与し、油の染み出し抑制、潤いを付与する点から、融点65℃以上、140℃以下が好ましく、65℃以上、115℃以下がより好ましい。
【0035】
ワックスは、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、油の染み出し抑制、及び塗布4時間後の潤い感を高める観点から、全組成中に0.1~16質量%が好ましく、0.3~14質量%がより好ましく、0.5~12質量%がさらに好ましい。
【0036】
また、成分(F)のうち、ゲル化剤としては、通常の化粧料に用いられる油性ゲル化剤であればいずれでも良く、例えば、有機変性粘土鉱物、架橋型オルガノポリシロキサン、デキストリン脂肪酸エステル、金属石鹸、ショ糖脂肪酸エステル、アミノ酸系ゲル化剤等が挙げられる。これらのうち、塗布時のタッチのやわらかさ、及び塗布時の密着感を高める観点から、デキストリン脂肪酸エステルが好ましい。
【0037】
デキストリン脂肪酸エステルは、脂肪酸とデキストリンのエステルであり、脂肪酸の炭素数は8~24であることが好ましく、より好ましくは炭素数が14~18であり、脂肪酸は直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸であり、また、平均重合度は10~50であることが好ましく、20~30がより好ましい。
具体的には、パルミチン酸デキストリン、パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸/ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン等が挙げられる。
これらの市販品としては、千葉製粉社製のパルミチン酸デキストリン(レオパール KL2、レオパール KS2、レオパール TL2)、パルミチン酸/2-エチルヘキサン酸デキストリン(レオパール TT2)、ミリスチン酸デキストリン(レオパール MKL2)等が挙げられる。
【0038】
ゲル化剤は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、塗布時のタッチのやわらかさ、及び塗布時の密着感を高める観点から、全組成中に0.1~20質量%が好ましく、0.3~18質量%がより好ましく、0.5~16質量%がさらに好ましい。
【0039】
成分(F)としては、ワックス及びゲル化剤を組合わせて用いることもできる。その場合の合計含有量は、塗布時のタッチのやわらかさ、及び塗布時の密着感を高める観点から、全組成中に0.1~20質量%が好ましく、0.3~18質量%がより好ましく、0.5~16質量%がさらに好ましい。
【0040】
本発明の口唇化粧料は、さらに、前記成分以外に、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、界面活性剤、低級アルコール、多価アルコール、高分子化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、香料、防腐剤、pH調整剤、血行促進剤、消炎剤、冷感剤、殺菌剤、皮膚賦活剤、保湿剤、染料、水等を含有することができる。
【0041】
本発明の口唇化粧料は、通常の方法により、製造することができ、液状とされる。また、口紅、リップクリーム、リップグロス、唇用下地などとすることができ、液状口紅として好適である。
【0042】
本発明の口唇化粧料は、化粧料塗布用具で取り出す容器に収納するのが好ましい。かかる容器としては、口唇化粧料を収納するための容器と化粧料塗布部が一体になった容器や、口唇化粧料を収容するための容器と化粧塗布用具とを備え、塗布用具が容器の口部から容器内に出入自在になっているのが好ましく、具体的には、チューブ容器形態やディピング容器形態が挙げられる。
一般に、ディピング容器に収容された口唇化粧料を唇に塗布する際には、一度に多くの剤が塗布されて、べたつきが生じやすい傾向があるが、本発明の口唇化粧料の場合には、このようなべたつきが生じやすい形態であったとしても、べたつかず、かつ密着感がありながらやわらかいタッチで塗布できる点で極めて有利である。
また、化粧料塗布用具は、口唇化粧料を塗布するための塗布面を有し、かつ扁平体からなる塗布部と、先端に該塗布部を連結した支持軸とを有するが好ましく、柔らかな口唇化粧料であっても、唇の輪郭を細かく塗り易く、しかも簡単に美しく仕上げることができる。具体的には塗布部はチップであることが好ましく、前記塗布部の表面が植毛されていることがより好ましい。
【実施例】
【0043】
実施例1~7及び比較例1~3
表1に示す組成の液状口紅を製造した。得られた液状口紅について、塗布時のタッチのやわらかさ、塗布時の密着感、塗布時の唇の輪郭の描きやすさ、塗布直後の縦皺の目立たなさ、塗布4時間後の縦皺の目立たなさ、塗布4時間後の潤い感を評価した。結果を表1に併せて示す。
なお、実施例7は参考例である。
【0044】
(製造方法)
基材原料(色材以外)を110℃で30分間加熱溶解し、ディスパーにて均一混合した。次に、色材原料を加えて更に15分間均一混合し、脱泡した後、透明なディッピング容器に流し込み、冷却固化させ、口唇化粧料(液状口紅)を得た。
【0045】
(評価方法)
(1)塗布時のタッチのやわらかさ:
専門パネラー10人が、各液状口紅をチップにとって唇に塗布したとき、タッチのやわらかさを、以下の基準で評価した。結果は、専門パネラー10人の合計点で示した。
5;塗布時のタッチがとてもやわらかい。
4;塗布時のタッチがやわらかい。
3;塗布時のタッチがやややわらかい。
2;塗布時のタッチがあまりやわらかくない。
1;塗布時のタッチが全くやわらかくない。
【0046】
(2)塗布時の密着感:
専門パネラー10人が、各液状口紅をチップにとって唇に塗布したとき、密着感を、以下の基準で評価した。結果は、専門パネラー10人の合計点で示した。
5;塗布時の密着感がとてもある。
4;塗布時の密着感がある。
3;塗布時の密着感がややある。
2;塗布時の密着感があまりない。
1;塗布時の密着感が全くない。
【0047】
(3)塗布時の唇の輪郭の描きやすさ:
専門パネラー10人が、各液状口紅をチップにとって唇に塗布したとき、唇の輪郭の描きやすさを、以下の基準で評価した。結果は、専門パネラー10人の合計点で示した。
5;塗布時に唇の輪郭がとても描きやすい。
4;塗布時に唇の輪郭が描きやすい。
3;塗布時に唇の輪郭がやや描きやすい。
2;塗布時に唇の輪郭があまり描きやすくない。
1;塗布時に唇の輪郭が描きにくい。
【0048】
(4)塗布直後及び塗布4時間後の縦皺の目立たなさ:
専門パネラー10人が、各液状口紅をチップにとって唇に塗布したとき、塗布直後及び塗布4時間後において、唇の縦皺の目立たなさを、以下の基準で評価した。結果は、専門パネラー10人の合計点で示した。
5;唇の縦皺が全く目立たない。
4;唇の縦皺がほとんど目立たない。
3;唇の縦皺が目立たない。
2;唇の縦皺がやや目立つ。
1;唇の縦皺がとても目立つ。
【0049】
(5)塗布4時間後の潤い感:
専門パネラー10人が、各液状口紅をチップにとって唇に塗布し、4時間後の潤い感を、以下の基準で評価した。結果は、専門パネラー10人の合計点で示した。
5;潤い感がとてもある。
4;潤い感がある。
3;潤い感がややある。
2;潤い感があまりない。
1;潤い感がない。
【0050】
【0051】
実施例8
実施例1~7と同様にして、表2に示す組成の液状口紅を製造した。
得られた液状口紅は、塗布時に密着感があり、タッチがやわらかく、唇の輪郭が描きやすいものであり、塗布直後及び塗布4時間後において、縦皺が目立たなく、潤い感も持続するものである。
【0052】