(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-06
(45)【発行日】2023-03-14
(54)【発明の名称】板葺きソーラーモジュールの製造方法及び板葺きソーラーモジュール
(51)【国際特許分類】
H01L 31/05 20140101AFI20230307BHJP
H01L 31/048 20140101ALI20230307BHJP
【FI】
H01L31/04 570
H01L31/04 560
(21)【出願番号】P 2021540367
(86)(22)【出願日】2020-09-27
(86)【国際出願番号】 CN2020118132
(87)【国際公開番号】W WO2021008634
(87)【国際公開日】2021-01-21
【審査請求日】2021-03-24
(31)【優先権主張番号】202010076474.X
(32)【優先日】2020-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521123699
【氏名又は名称】チェンドゥ イェファン サイエンス アンド テクノロジー カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】ディン,アリャン
(72)【発明者】
【氏名】サン,ジュン
(72)【発明者】
【氏名】イン,ビンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,デンユン
(72)【発明者】
【氏名】リ,ヤン
(72)【発明者】
【氏名】シ,ガン
(72)【発明者】
【氏名】シェ,イ
(72)【発明者】
【氏名】リゥ,ハンユァン
【審査官】佐竹 政彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0206213(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0386164(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第110581185(CN,A)
【文献】特表2019-522353(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0379321(US,A1)
【文献】国際公開第2014/132575(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/141621(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0163888(US,A1)
【文献】特開2019-004135(JP,A)
【文献】特開2019-071444(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0213929(US,A1)
【文献】特開2013-012575(JP,A)
【文献】特開2009-130193(JP,A)
【文献】特表2017-502525(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/04-31/078
H01L 31/18-31/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
底側パッケージ構造と、頂側パッケージ構造と、前記底側パッケージ構造と前記頂側パッケージ構造との間に固定されている電池セルアレイと、を含む板葺きソーラーモジュールの製造方法であって、
ソーラー電池セルと導通シートを、複数のソーラーセルストリングになるように、第二の方向に沿って板葺きの形態で底側パッケージ構造の天面に配列し、
各ソーラーセルストリングにおける前記ソーラー電池セルと前記導通シートは前記第二の方向に沿って互いに一直線に並べられ、前記導通シートが前記ソーラーセルストリングの末端に位置し、各々の前記ソーラー電池セルの間がバスバー同士の接触によって導通接続を実現し、前記導通シートがそれと隣接するソーラー電池セルのバスバーに接触し、前記導通シートの形状が
それと隣接するソーラー電池セルの形状と同じであり、前記導通シートのサイズが
それと隣接するソーラー電池セルのサイズと同じであり、各々の前記ソーラー電池セルが接着剤によって互いに対して固定され、前記導通シートと隣接するソーラー電池セルとが接着剤によって互いに対して固定され、各々の前記ソーラーセルストリングが第二の方向に垂直する第一の方向に沿って配布されることによって、電池セルアレイを形成するステップと、
第一の合流バーが各々の前記ソーラーセルストリングの先端の前記ソーラー電池セルのバスバーに電気的に接触され、第二の合流バーが各々の前記ソーラーセルストリングの前記導通シートに電気的に接触され、前記第一と第二の合流バーが、いずれも連続的なストリップ状構造であるとともに、前記電池セルアレイから電流を収集して外方へ導くことができるように、前記電池セルアレイの頂側に前記第一の合流バーと前記第二の合流バーを設置し、又は前記電池セルアレイの底側に前記第一の合流バーと前記第二の合流バーを設置するステップと、
前記頂側パッケージ構造と前記電池セルアレイと前記底側パッケージ構造との組合構造をラミネートするステップと、を含むことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の製造方法において、
第一の導通接着構造が各々の前記ソーラーセルストリングの各自の先端の前記ソーラー電池セルのバスバーに直接的に接触するように、前記先端のソーラー電池セルの天面に前記第一の導通接着構造を設置するステップと、
各々の前記導通シートの各自の天面に第二の導通接着構造を設置するステップと、をさらに含み、
そのうち、隣接する前記ソーラーセルストリングの対応する導通接着構造が、第一の方向において間隔を置いており、
そして、前記頂側パッケージ構造が頂板を含み、前記第一の合流バーと前記第二の合流バーが前記頂板の底面に附加されるとともに、前記第一の合流バーと前記第二の合流バーが前記電池セルアレイに垂直する方向において各々のソーラーセルストリングの対応する導通接着構造と整列されており、それによって前記合流バーが全ての前記ソーラーセルストリングの対応する前記導通接着構造と同時に接触できることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の製造方法において、
前記頂側パッケージ構造は、前記頂板と前記電池セルアレイとの間に設置されている頂側フレキシブルフィルムをさらに含み、前記製造方法は、前記導通接着構造に対応する穴を前記頂側フレキシブルフィルムに設置するステップをさらに含み、これによって前記導通接着構造が前記穴を通して前記合流バーに接触できることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の製造方法において、
第一の導通接着構造と第二の導通接着構造を附加するステップは、前記電池セルアレイに前記頂側フレキシブルフィルムを設置することの後に行われ、第一の導通接着構造と第二の導通接着構造を附加するステップは、導通接着素材が前記穴を通して前記電池セルアレイの天面まで流れてそこで第一の導通接着構造と第二の導通接着構造に凝結されるように、前記頂側フレキシブルフィルムに前記導通接着素材を附加することであることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項5】
請求項2に記載の製造方法において、
着滴、ペイント、スプレー、印刷のうちいずれ一項の形態によって前記導通接着構造を附加することを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項6】
請求項1に記載の製造方法において、
前記第一の合流バーと前記第二の合流バーは、前記電池セルアレイに設置され、前記第一の合流バーが、全ての前記ソーラーセルストリングの先端の前記ソーラー電池セルの天面に設置されているとともに、該第一の合流バーに接触されている各々のソーラー電池セルのバスバーを接続しており、接続形態が導通接着構造又は溶接であり、前記第二の合流バーが、各々の前記導通シートの天面に設置されているとともに、各々の前記導通シートを接続しており、接続形態が導通接着構造又は溶接であることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項7】
請求項1に記載の製造方法において、
前記製造方法は、接着剤を付加するステップを含み、前記接着剤を付加するステップは、前記ソーラー電池セルがソーラーセルストリングに配列された時に前記接着剤が各ペアの隣接するソーラー電池セルと導通シートとの間に位置するように、各々の前記ソーラー電池セルと前記導通シートの各自に接着剤を付加することを含むことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の製造方法において、
前記製造方法は、接着剤を付加する時にカメラによって接着剤の付加の品質を検出し、検出結果に基づき、接着剤が適正に付加されていないソーラー電池セルを取り除く検出ステップを、さらに含むことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項9】
請求項8に記載の製造方法において、
前記検出ステップは、接着剤を付加するステップと同時に行われ、且つ前記検出ステップが、接着剤を付加するステップに対して閉ループフィードバックを行うことが可能であることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項10】
請求項7に記載の製造方法において、前記製造方法は、
ソーラー電池セルのフルピースを設置するステップと、
前記ソーラー電池セルのフルピースにレーザで溝をあけて接着剤を付加するステップと、
前記ソーラー電池セルのフルピースを複数のソーラー電池セルに分割するステップと、
をさらに含むことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項11】
請求項7に記載の製造方法において、前記製造方法は、
ソーラー電池セルのフルピースを設置するステップと、
前記ソーラー電池セルのフルピースにレーザで溝をあけるステップと、
前記ソーラー電池セルのフルピースを複数のソーラー電池セルに分割するステップと、
各々の前記ソーラー電池セルの各自に接着剤を付加するステップと、をさらに含むことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項12】
請求項7に記載の製造方法において、
前記ソーラー電池セルをソーラーセルストリングに積層する過程において、前記ソーラー電池セル同士の間の重なり合い箇所に対して、熱及び/又は圧力をかけて、その箇所での接着剤を硬化させることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項13】
請求項1に記載の製造方法において、
前記底側パッケージ構造は、底板と、前記底板と前記電池セルアレイとの間に位置する底側フレキシブルフィルムとを含み、前記製造方法は、ソーラー電池セルを前記底側パッケージ構造に配布する前に、前記底側フレキシブルフィルムの天面に接着剤を付加するステップをさらに含むことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項14】
請求項13に記載の製造方法において、
前記接着剤を付加するステップは、前記底側フレキシブルフィルムの天面に複数組の点状接着剤を付加し、各組の前記点状接着剤が一つの前記ソーラーセルストリングに対応し、各組の前記点状接着剤の各自が、いずれも、一行又は複数行の点状接着剤を含み、前記点状接着剤が、いずれも、前記第二の方向に沿って順番に配列されているとともに、当該ソーラーセルストリングにおける各々の前記ソーラー電池セルの各自の底面とそれぞれ接合することに用いられることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項15】
請求項1に記載の製造方法において、
前記製造方法は、前記ソーラー電池セルを、ソーラーセルストリングになるように前記底側パッケージ構造に配列した後に接着剤を付加するステップを含み、前記接着剤を付加するステップは、ストリップ状接着剤がソーラーセルストリングを跨ぐように、各々の前記ソーラーセルストリングの各自に第二の方向に沿って前記ストリップ状接着剤を付加することを含むことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項16】
請求項1に記載の製造方法において、
前記ソーラー電池セルをソーラーセルストリングに配列するステップ及びソーラーセルストリングを電池セルアレイに配列するステップは、静電吸着又は真空吸着の方法によって行われることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項17】
請求項1に記載の製造方法において、
前記ソーラー電池セルをソーラーセルストリングに配列する過程において、カメラによって積層の品質を検出し、検出結果をリアルタイムに監視制御プラットフォームにフィードバックすることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項18】
請求項17に記載の製造方法において、
製造システムは、制御装置をさらに含み、前記制御装置と検出のための機構が連携することで、前記検出のための機構の検出結果に基づき、積層作業機構を制御できることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項19】
請求項1に記載の製造方法において、
ラミネートステップの前にEL発光又はPL発光を採用してラミネート待ち品に対して欠陥を検出し、不合格が検出されると、ラミネート待ち品を補正してから再度に欠陥を検出することを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項20】
請求項1に記載の製造方法において、
前記製造方法は、頂側パッケージ構造と底側パッケージ構造を設置するステップを含み、
前記底側パッケージ構造を設置するステップは、底板を設置することと、EVA、POE又はシリカゲルを使って前記底板と前記電池セルアレイとの間に位置するフレキシブルフィルムを設置することとを含み、
前記頂側パッケージ構造を設置するステップは、EVA、POE又はシリカゲルを使って頂板と前記電池セルアレイとの間に位置するフレキシブルフィルムを設置することと、前記頂板を設置することとを含むことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項21】
請求項1ないし20のうちいずれか一項に記載の製造方法において、
前記接着剤は、導電性を備えないことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項22】
請求項1ないし20のうちいずれか一項に記載の製造方法において、
前記製造方法は、溶接リボンを設置するステップを含まないことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュールの製造方法。
【請求項23】
底側パッケージ構造と、透明な頂側パッケージ構造と、前記底側パッケージ構造と前記頂側パッケージ構造との間に設置されている電池セルアレイと、を含み、前記電池セルアレイが、少なくとも二つのソーラーセルストリングを含み、各々の前記ソーラーセルストリングが第一の方向に沿って順番に配列されて前記電池セルアレイになる板葺きソーラーモジュールであって、
各々のソーラーセルストリングの各自は、複数のソーラー電池セルと、前記複数の電池セルの末端に位置する一つの導通シートとを含み、前記複数のソーラー電池セルと前記一つの導通シートが、前記第一の方向に垂直する第二の方向に沿って板葺きの形態で順番に配列し、接着剤によって互いに対して固定されており、
各ソーラーセルストリングにおける前記ソーラー電池セルと前記導通シートは前記第二の方向に沿って互いに一直線に並べられ、前記導通シートの形状が
それと隣接するソーラー電池セルの形状と同じであり、前記導通シートのサイズが
それと隣接するソーラー電池セルのサイズと同じであり、各々の前記ソーラー電池セルの間がバスバー同士の接触によって導通接続を実現し、前記導通シートがそれと隣接するソーラー電池セルのバスバーに接触し、
前記板葺きソーラーモジュールは、前記電池セルアレイの頂側又は底側に共に位置する第一の合流バーと第二の合流バーが設置されており、前記第一の合流バーが、各々の前記ソーラーセルストリングの先端の前記ソーラー電池セルのバスバーに電気的に接触するように構成され、前記第二の合流バーが、各々の前記ソーラーセルストリングの前記導通シートに電気的に接触するように構成され、前記第一と第二の合流バーが、いずれも連続的なストリップ状構造であるとともに、前記電池セルアレイから電流を収集して外方へ導くことができることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項24】
請求項23に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
各々の前記ソーラーセルストリングの各自の先端のソーラー電池セルの天面には、そのバスバーに直接的に接触する第一の導通接着構造が設置されており、前記導通シートの天面には、第二の導通接着構造が設置されており、隣接する前記ソーラーセルストリングの対応する導通接着構造が、前記第一の方向において間隔を置いており、前記頂側パッケージ構造が頂板を含み、前記合流バーが前記頂板の底面に形成されるとともに、前記電池セルアレイに垂直する方向において各々のソーラーセルストリングの対応する前記導通接着構造と整列されており、それによって前記合流バーが全ての前記ソーラーセルストリングの対応する前記導通接着構造と同時に接触することを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項25】
請求項24に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
前記頂側パッケージ構造は、前記頂板と前記電池セルアレイとの間に設置された頂側フレキシブルフィルムを含み、前記頂側フレキシブルフィルムに、前記導通接着構造に対応する穴が設置されており、前記導通接着構造が、前記穴を通して前記合流バーに接触できることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項26】
請求項24に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
前記導通接着構造における各区間は、点状構造又は前記第一の方向に沿って延びるストリップ状構造であることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項27】
請求項23に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
前記合流バーは、前記電池セルアレイに形成されており、前記第一の合流バーが、各々の前記ソーラーセルストリング先端の前記バスバーを接続しており、前記第二の合流バーが、各々の前記ソーラーセルストリングの前記導通シートを接続していることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項28】
請求項27に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
前記頂側パッケージ構造は、導電性を備えないことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項29】
請求項23に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
前記接着剤は、各々の前記ソーラーセルストリングの各自における各ペアの隣接する二つのソーラー電池セルの間に設置されていることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項30】
請求項23に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
前記接着剤は、全ての前記ソーラー電池セルがいずれも前記底側パッケージ構造に対して固定されるように、各々の前記ソーラー電池セルの各自と前記底側パッケージ構造との間に設置されていることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項31】
請求項30に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
前記底側パッケージ構造は、底板と、前記底板と前記電池セルアレイとの間に位置する底側フレキシブルフィルムとを含み、前記接着剤が、前記底側フレキシブルフィルムの天面に付加されていることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項32】
請求項31に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
前記接着剤は、前記底側フレキシブルフィルムの天面に予め設置された複数組の点状接着剤であり、各組の前記点状接着剤の各自が一つの前記ソーラーセルストリングに対応しており、各組の前記点状接着剤の各自が、いずれも、一行又は複数行の点状接着剤を含み、前記点状接着剤が、いずれも、前記第二の方向に沿って順番に配列されているとともに、当該ソーラーセルストリングにおける各々の前記ソーラー電池セルの各自の底面とそれぞれ接合することに用いられることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項33】
請求項23に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
各々の前記ソーラーセルストリングの各自に一つの前記接着剤が設置されており、前記接着剤が、前記第二の方向に沿って延びるストリップ状構造であり、前記ソーラーセルストリングを跨ぐことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項34】
請求項23に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
前記底側パッケージ構造は、底板と、前記底板と前記電池セルアレイとの間に位置するフレキシブルフィルムとを含み、前記フレキシブルフィルムがEVAのフルピースのフィルム構造、POEのフルピースのフィルム構造又はシリカゲルのフルピースのフィルム構造であり、前記頂側パッケージ構造は、頂板と、前記頂板と前記電池セルアレイとの間に位置するフレキシブルフィルムとを含み、前記フレキシブルフィルムがEVAのフルピースのフィルム構造、POEのフルピースのフィルム構造又はシリカゲルのフルピースのフィルム構造であることを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項35】
請求項23ないし34のうちいずれか一項に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
前記接着剤は、導電性を備えないことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【請求項36】
請求項23ないし34のうちいずれか一項に記載の板葺きソーラーモジュールにおいて、
前記板葺きソーラーモジュールは、溶接リボンが設置されていないことを特徴とする、
板葺きソーラーモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー分野に係り、特に、板葺きソーラーモジュールの製造方法と板葺きソーラーモジュールに係る。
【背景技術】
【0002】
グローバルにおいて石炭、石油、天然ガスなどの通常な化石エネルギーの消耗が加速していることに伴い、生存環境が段々悪化し、特に、温室効果ガスの排出が、日々悪化する全球気候変化に繋がり、人類社会の継続可能な発展が、厳しく制限されている。世界中の国々は、各自のエネルギー発展戦略を制定することによって、通常な化石エネルギー資源の有限性と、開発や利用に伴う環境問題に対応している。太陽は、確実性、安全性、普通性、長期性、環境への優しさ、資源充足性の特徴を持つことによって、最も重要な再生可能なエネルギーのひとつとなり、未来、全球電力供給の主な柱となることが見込まれている。
【0003】
新たなエネルギー革命の過程において、中国の太陽光発電産業は、既に、国際的な競争優位を備える戦略新興産業と発展してきた。しかし、太陽光発電産業の発展は、複数の問題と挑戦を直面しており、転換効率と確実性が、太陽光発電産業の発展を制限する最大な技術壁であり、また、コスト管理と規模化が、経済上に制限している。太陽光発電ソーラーモジュールは、太陽光発電のコア部材として、その転換効率を向上させて高効率ソーラーモジュールを開発することが、必然な動向である。現在、如板葺き、ハーフピース、多数バス、双面ソーラーモジュールなどの様々な高効率ソーラーモジュールが市場に現れた。太陽光発電ソーラーモジュールの適用場所と適用地域が段々広くなることに従い、確実性に対する要求が段々高くなり、特に、複数の過酷又は気候極端な地域において、高効率と高確実性の太陽光発電ソーラーモジュールを採用する必要がある。
【0004】
太陽能というグリーンエネルギーに対する普及と使用の背景において、板葺きソーラーモジュールは、小電流と低損失の電学原理(太陽光発電ソーラーモジュールのパワー損失と工作電流の平方が正比例とする関係である)を利用してソーラーモジュールのパワー損失を大幅に低下させた。そして、電池モジュールにおけるチップの間隔区域を十分に利用することによって発電が行い、単位面積におけるエネルギー密度が高くなる。また、現在、通常なソーラーモジュール用太陽光発電金属溶接リボンの代わりに、弾性体の特性を備える導通粘着剤を使っており、太陽光発電金属溶接リボンは、フルピースの電池において比較的高い直列電気抵抗を表現し、導通粘着剤の電流回路のストロークが、溶接リボンを採用する形態よりも遥かに小さくなるため、最終的に、板葺きソーラーモジュールが高効率ソーラーモジュールとなり、同時に、室外適用の確実性について、性能が通常な太陽光発電モジュールよりも優れており、これは、板葺きソーラーモジュールが、金属溶接リボンが電池が互いに接続する位置及び電流収集の他の区域に与える応力損傷を回避したからのである。特に、高低温変換のダイナミックな(風、雪などの自然界の負荷作用)環境下で、金属溶接リボンを採用し接続されてパッケージされた通常なソーラーモジュールは、弾性体の導通粘着剤を採用し接続されて分割された後のシリコーン電池チップパッケージの板葺きソーラーモジュールよりも失効となる確率が大きい。
【0005】
現在、板葺きソーラーモジュールの主流プロセスは、弾性体の導通粘着剤を採用し接続されて分割された後の電池セルを使用しており、導通ゲルは、主に、導通相と粘接相とで構成される。導通相は、主に、純銀の粒又は銀で包んだ銅、銀で包んだニッケル、銀で包んだガラスの粒などの貴金属からなるとともに、ソーラー電池セルとの間に導通作用を果すことに用いられ、その粒形状と分布は、最優な電気伝導を満たすことに基準とし、現在、D50<10umレベルのチップ状又は球形状に類似する型を組合わせる銀粉が採用されることがよく見られる。粘接相は、主に、耐候性を備える高分子樹脂類共聚物で構成され、通常、粘接強度と耐候安定性に基づき、プロピレン樹脂、有機シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタンなどが選択される。導通ゲルによる粘接が、低い接触電気抵抗と、低い体積電気抵抗率及び高粘接に達することや、優れた耐候特性を長期的に保持することのために、一般的に、導通ゲルの製造メーカーは、導通相と粘接相の配方を設計することによって完成し、初始段階での環境侵蝕テストと長期間室外の実際適用において板葺きソーラーモジュールの性能の安定性が保証される。
【0006】
導通ゲルによって接続が実現された電池モジュールでは、パッケージされた後、室外実際使用の時に環境侵蝕を受け、例えば、高低温度の変化による膨張と収縮によって導通ゲルとの間的相対変位が発生される。最悪なのは、電流の接続の弱さや断路が発生することであり、該主な原因は、一般的に、素材が組合わせた後に互いな接続能力が弱くなることである。接続能力の弱さの発生原因とは、製造工程において導通ゲル作業が一つのプロセス操作窓が必要であり、実際な製造過程において、この窓が狭く、環境因素からの影響を非常に受けやすく、例えば、作業場所の温度湿度、ゲルを付加した後外気に滞留された時間の長さなどのことが、導通ゲルが活性を失ることに繋がる。同時に、着滴、スプレー又は印刷プロセスにおいてゲル自身特性変化によってゲルの不均一や欠きという現象が発生しやすく、製品の確実性に大きい虞が存在している。次に、導通ゲルは、主に、高分子樹脂と多くの貴金属粉で構成されるので、コストが高く、ある程度で生態環境を破壊している(貴金属の製造と加工の環境汚染がひどい)。また、導通ゲルがゲル状であり、付加又は積層の過程において一定の流動性が備え、溢出が非常に発生しやすく、板葺き形態で接続されたソーラーセルストリングの正負極の短路に繋がる。
【0007】
つまり、導通ゲル粘接形態で作成される多くの板葺きソーラーモジュールでは、相互接続強度が弱い特点を備え、製造工程が環境に高い要求を与え、プロセスにおいて溢出と短路が発生しやすく、使用コストが高く、製造効率が低いなどの問題が存在している。
【0008】
そして、現在の板葺きソーラーモジュールでは、ソーラーセルストリングの両端に溶接リボンを設置する必要があり、その後レイアウトと合流溶接を行う。このような伝統的な方案において、まず積層、そして接続、最後にレイアウトという形態は、効率が低く、コストが高く、且つ、積層工程とレイアウト工程が分かれていることによって、レイアウト変更が困難であり、そして、溶接リボンは、電池セルのパワー損失に導き、転換効率に影響を与える。
【0009】
このため、上記問題の少なくとも一部を解決できるように、板葺きソーラーモジュールの製造方法と板葺きソーラーモジュールを提供する必要がある。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、板葺きソーラーモジュールの製造方法及び板葺きソーラーモジュールを提供することを目的としている。本発明が提供された方法は、レイアウト工程と積層工程の二つの工程を一つにすることができ、直接的に底側パッケージ素材上に電池セルの積層とレイアウトを行い、このような形態では、コストが低く、効率が高く、操作しやすい。
【0011】
一方、本発明が提供された板葺きソーラーモジュールでは、合流バーが合流作用を果し、接着剤が固定作用を果し、別に溶接リボンと導通ゲルを使用する必要がなくなり、このような設置は、溶接リボンと導通ゲルの設置によるいくつかの問題を回避できる。
【0012】
本発明の一つの観点によれば、板葺きソーラーモジュールの製造方法を提供し、前記板葺きソーラーモジュールは、底側パッケージ構造と、頂側パッケージ構造と、前記底側パッケージ構造と前記頂側パッケージ構造との間に固定されている電池セルアレイと、を含み、前記製造方法は、
ソーラー電池セルと導通シートを、複数のソーラーセルストリングになるように、第二の方向に沿って板葺きの形態で底側パッケージ構造の天面に配列し、前記導通シートが前記ソーラーセルストリングの末端に位置し、各々の前記ソーラー電池セルの間がバスバー同士の接触によって導通接続を実現し、前記導通シートがそれと隣接するソーラー電池セルのバスバーに接触し、各々の前記ソーラー電池セルと前記導通シートとの間が接着剤によって互いに対して固定され、各々の前記ソーラーセルストリングが第二の方向に垂直する第一の方向に沿って配布されることによって、電池セルアレイを形成するステップと、
第一の合流バーが各々の前記ソーラーセルストリングの先端の前記ソーラー電池セルのバスバーに電気的に接触され、第二の合流バーが各々の前記ソーラーセルストリングの前記導通シートに電気的に接触され、前記第一及び第二の合流バーが、いずれも連続的なストリップ状構造であるとともに、前記電池セルアレイから電流を収集して外方へ導くことができるように、前記電池セルアレイの頂側に前記第一の合流バーと前記第二の合流バーを設置し、又は前記電池セルアレイの底側に前記第一の合流バーと前記第二の合流バーを設置するステップと、
前記頂側パッケージ構造と前記電池セルアレイと前記底側パッケージ構造との組合構造をラミネートするステップと、を含む。
【0013】
一つの実施形態において、前記製造方法は、
第一の導通接着構造が各々の前記ソーラーセルストリングの各自の先端の前記ソーラー電池セルのバスバーに直接的に接触するように、前記先端のソーラー電池セルの天面に前記第一の導通接着構造を設置するステップと、
各々の前記導通シートの各自の天面に第二の導通接着構造を設置するステップと、をさらに含み、
そのうち、隣接するソーラーセルストリングの対応する導通接着構造が、第一の方向において間隔を置いており、
そして、前記頂側パッケージ構造が頂板を含み、前記第一の合流バーと前記第二の合流バーが前記頂板の底面に附加されるとともに、前記第一の合流バーと前記第二の合流バーが前記電池セルアレイに垂直する方向において各々のソーラーセルストリングの対応する導通接着構造と整列されており、それによって前記合流バーが全ての前記ソーラーセルストリングの対応する導通接着構造と同時に接触できる。
【0014】
一つの実施形態において、前記頂側パッケージ構造は、前記頂板と前記電池セルアレイとの間に設置されている頂側フレキシブルフィルムをさらに含み、前記製造方法は、前記導通接着構造に対応する穴を前記頂側フレキシブルフィルムに設置するステップをさらに含み、これによって前記導通接着構造が前記穴を通して前記合流バーに接触できる。
【0015】
一つの実施形態において、第一の導通接着構造と第二の導通接着構造を附加するステップは、前記電池セルアレイに前記頂側フレキシブルフィルムを設置することの後に行われ、第一の導通接着構造と第二の導通接着構造を附加するステップは、導通接着素材が前記穴を通して前記電池セルアレイの天面まで流れてそこで第一の導通接着構造と第二の導通接着構造に凝結されるように、前記頂側フレキシブルフィルムに前記導通接着素材を附加することである。
【0016】
一つの実施形態において、着滴、ペイント、スプレー、印刷のうちいずれ一項の形態によって前記導通接着構造を附加する。
【0017】
一つの実施形態において、前記第一の合流バーと前記第二の合流バーは、前記電池セルアレイに設置され、前記第一の合流バーが、全ての前記ソーラーセルストリングの先端の前記ソーラー電池セルの天面に設置されているとともに、該第一の合流バーに接触されている各々のソーラー電池セルのバスバーを接続しており、接続形態が導通接着構造又は溶接であり、前記第二の合流バーが、各々の前記導通シートの天面に設置されているとともに、各々の前記導通シートを接続しており、接続形態が導通接着構造又は溶接である。
【0018】
一つの実施形態において、前記製造方法は、接着剤を付加するステップを含み、前記接着剤を付加するステップは、前記ソーラー電池セルがソーラーセルストリングに配列された時に前記接着剤が各ペアの隣接するソーラー電池セルと導通シートとの間に位置するように、各々の前記ソーラー電池セルと前記導通シートの各自に接着剤を付加することを含む。
【0019】
一つの実施形態において、前記製造方法は、接着剤を付加する時にカメラによって接着剤の付加の品質を検出し、検出結果に基づき、接着剤が適正に付加されていないソーラー電池セルを取り除く検出ステップを、さらに含む。
【0020】
一つの実施形態において、前記検出ステップは、接着剤を付加するステップと同時に行われ、且つ前記検出ステップが、接着剤を付加するステップに対して閉ループフィードバックを行うことが可能である。
【0021】
一つの実施形態において、前記製造方法は、
ソーラー電池セルのフルピースを設置するステップと、
前記ソーラー電池セルのフルピースにレーザで溝をあけて接着剤を付加するステップと、
前記ソーラー電池セルのフルピースを複数のソーラー電池セルに分割するステップと、をさらに含む。
【0022】
一つの実施形態において、前記製造方法は、
ソーラー電池セルのフルピースを設置するステップと、
前記ソーラー電池セルのフルピースにレーザで溝をあけるステップと、
前 記ソーラー電池セルのフルピースを複数のソーラー電池セルに分割するステップと、
各々の前記ソーラー電池セルの各自に接着剤を付加するステップと、をさらに含む。
【0023】
一つの実施形態において、前記ソーラー電池セルをソーラーセルストリングに積層する過程において、前記ソーラー電池セル同士の間の重なり合い箇所に対して、熱及び/又は圧力をかけて、その箇所での接着剤を硬化させる。
【0024】
一つの実施形態において、前記底側パッケージ構造は、底板と、前記底板と前記電池セルアレイとの間に位置する底側フレキシブルフィルムとを含み、前記製造方法は、ソーラー電池セルを前記底側パッケージ構造に配布する前に、前記底側フレキシブルフィルムの天面に接着剤を付加するステップをさらに含む。
【0025】
一つの実施形態において、前記接着剤を付加するステップは、前記底側フレキシブルフィルムの天面に複数組の点状接着剤を付加し、各組の前記点状接着剤が一つの前記ソーラーセルストリングに対応し、各組の前記点状接着剤の各自が、いずれも、一行又は複数行の点状接着剤を含み、前記点状接着剤が、いずれも、前記第二の方向に沿って順番に配列されているとともに、当該ソーラーセルストリングにおける各々の前記ソーラー電池セルの各自の底面とそれぞれ接合することに用いられる。
【0026】
一つの実施形態において、前記製造方法は、前記ソーラー電池セルを、ソーラーセルストリングになるように前記底側パッケージ構造に配列した後に接着剤を付加するステップを含み、前記接着剤を付加するステップは、ストリップ状接着剤がソーラーセルストリングを跨ぐように、各々の前記ソーラーセルストリングの各自に第二の方向に沿って前記ストリップ状接着剤を付加することを含む。
【0027】
一つの実施形態において、前記ソーラー電池セルをソーラーセルストリングに配列するステップ及びソーラーセルストリングを電池セルアレイに配列するステップは、静電吸着又は真空吸着の方法によって行われる。
【0028】
一つの実施形態において、前記ソーラー電池セルをソーラーセルストリングに配列する過程において、カメラによって積層の品質を検出し、検出結果をリアルタイムに監視制御プラットフォームにフィードバックする。
【0029】
一つの実施形態において、製造システムは、制御装置をさらに含み、前記制御装置と前記検出のための機構が連携することによって、前記検出のための機構の検出結果に基づき、積層作業機構を制御できる。
【0030】
一つの実施形態において、ラミネートステップの前にEL発光又はPL発光を採用してラミネート待ち品に対して欠陥を検出し、不合格が検出されると、ラミネート待ち品を補正してから再度に欠陥を検出する。
【0031】
一つの実施形態において、前記製造方法は、頂側パッケージ構造と底側パッケージ構造を設置するステップを含み、
前記底側パッケージ構造を設置するステップは、底板を設置することと、EVA、POE又はシリカゲルを使って前記底板と前記電池セルアレイとの間に位置するフレキシブルフィルムを設置することとを含み、
前記頂側パッケージ構造を設置するステップは、EVA、POE又はシリカゲルを使って前記頂板と前記電池セルアレイとの間に位置するフレキシブルフィルムを設置することと、頂板を設置することとを含む。
【0032】
一つの実施形態において、前記接着剤は、導電性を備えない。
【0033】
一つの実施形態において、前記製造方法は、溶接リボンを設置するステップを含まない。
【0034】
本発明のもう一つの観点によれば、板葺きソーラーモジュールを提供し、前記板葺きソーラーモジュールは、底側パッケージ構造と、透明な頂側パッケージ構造と、前記底側パッケージ構造と前記頂側パッケージ構造との間に設置されている電池セルアレイと、を含み、前記電池セルアレイが、少なくとも二つのソーラーセルストリングを含み、各々の前記ソーラーセルストリングが第一の方向に沿って順番に配列されて前記電池セルアレイになり、前記板葺きソーラーモジュールにおいて、
各々のソーラーセルストリングの各自は、複数のソーラー電池セルと、前記複数の電池セルの末端に位置する一つの導通シートとを含み、前記複数のソーラー電池セルと前記一つの導通シートが、前記第一の方向に垂直する第二の方向に沿って板葺きの形態で順番に配列し、接着剤によって互いに対して固定されており、各々の前記ソーラー電池セルの間がバスバー同士の接触によって導通接続を実現し、前記導通シートがそれと隣接するソーラー電池セルのバスバーに接触し、
前記板葺きソーラーモジュールは、前記電池セルアレイの頂側又は底側に共に位置する第一の合流バーと第二の合流バーが設置されており、前記第一の合流バーが、各々の前記ソーラーセルストリングの先端の前記ソーラー電池セルのバスバーに電気的に接触するように構成され、前記第二の合流バーが、各々の前記ソーラーセルストリングの前記導通シートに電気的に接触するように構成され、前記第一と第二の合流バーが、いずれも連続的なストリップ状構造であるとともに、前記電池セルアレイから電流を収集して外方へ導くことができることを特徴とする。
【0035】
一つの実施形態において、各々の前記ソーラーセルストリングの各自の先端のソーラー電池セルの天面には、そのバスバーに直接的に接触する第一の導通接着構造が設置されており、前記導通シートの天面には、第二の導通接着構造が設置されており、隣接する前記ソーラーセルストリングの対応する導通接着構造が、前記第一の方向において間隔を置いており、そして、前記頂側パッケージ構造が頂板を含み、前記合流バーが前記頂板の底面に形成されるとともに、前記電池セルアレイに垂直する方向において各々のソーラーセルストリングの対応する導通接着構造と整列されており、それによって前記合流バーが全ての前記ソーラーセルストリングの対応する導通接着構造と同時に接触できる。
【0036】
一つの実施形態において、前記頂側パッケージ構造は、前記頂板と前記電池セルアレイとの間に設置された頂側フレキシブルフィルムを含み、前記頂側フレキシブルフィルムに、前記導通接着構造に対応する穴が設置されており、前記導通接着構造が、前記穴を通して前記合流バーに接触できる。
【0037】
一つの実施形態において、前記導通接着構造における各区間は、点状構造又は前記第一の方向に沿って延びるストリップ状構造である。
【0038】
一つの実施形態において、前記合流バーは、前記電池セルアレイに形成されており、前記第一の合流バーが、各々の前記ソーラーセルストリング先端の前記バスバーを接続しており、前記第二の合流バーが、各々の前記ソーラーセルストリングの前記導通シートを接続している。
【0039】
一つの実施形態において、前記頂側パッケージ構造は、導電性を備えない。
【0040】
一つの実施形態において、前記接着剤は、各々の前記ソーラーセルストリングの各自における各ペアの隣接する二つのソーラー電池セルとの間に設置されている。
【0041】
一つの実施形態において、前記接着剤は、全ての前記ソーラー電池セルが、いずれも前記底側パッケージ構造に対して固定されるように、各々の前記ソーラー電池セルの各自と前記底側パッケージ構造との間に設置されている。
【0042】
一つの実施形態において、前記底側パッケージ構造は、底板と、前記底板と前記電池セルアレイとの間に位置する底側フレキシブルフィルムとを含み、前記接着剤が、前記底側フレキシブルフィルムの天面に付加されている。
【0043】
一つの実施形態において、前記接着剤は、前記底側フレキシブルフィルムの天面に予め設置された複数組の点状接着剤であり、各組の前記点状接着剤の各自が一つの前記ソーラーセルストリングに対応しており、各組の前記点状接着剤の各自が、いずれも、一行又は複数行の点状接着剤を含み、前記点状接着剤が、いずれも、前記第二の方向に沿って順番に配列されているとともに、当該ソーラーセルストリングにおける各々の前記ソーラー電池セルの各自の底面とそれぞれ接合することに用いられる。
【0044】
一つの実施形態において、各々の前記ソーラーセルストリングの各自に一つの前記接着剤が設置されており、前記接着剤が、前記第二の方向に沿って延びるストリップ状構造であり、前記ソーラーセルストリングを跨ぐ。
【0045】
一つの実施形態において、前記底側パッケージ構造は、底板と、前記底板と前記電池セルアレイとの間に位置するフレキシブルフィルムとを含み、前記フレキシブルフィルムがEVAのフルピースのフィルム構造、POEのフルピースのフィルム構造又はシリカゲルのフルピースのフィルム構造であり、前記頂側パッケージ構造は、頂板と、前記頂板と前記電池セルアレイとの間に位置するフレキシブルフィルムとを含み、前記フレキシブルフィルムがEVAのフルピースのフィルム構造、POEのフルピースのフィルム構造又はシリカゲルのフルピースのフィルム構造である。
【0046】
一つの実施形態において、前記接着剤は、導電性を備えない。
【0047】
一つの実施形態において、前記板葺きソーラーモジュールは、溶接リボンが設置されていない。
【0048】
本発明が提供された方法によれば、レイアウト工程と積層工程の二つの工程を一つにすることができ、直接的に底側パッケージ素材上に電池セルの積層とレイアウトを行い、このような形態では、コストが低く、効率が高く、操作しやすい。一方、本発明が提供された板葺きソーラーモジュールでは、合流バーが合流作用を果し、接着剤が固定作用を果し、別に溶接リボンと導通ゲルを使用する必要がなくなり、このような設置は、溶接リボンと導通ゲルの設置によるいくつかの問題を回避できる。
【0049】
本発明の前記の目的、特徴、利点と機能及びそれ以外のものを、分かりやすく理解するために、図面に示された好適な実施の形態を参照することができる。図面において、同一又は類似の符号が、同一又は類似の部材に指す。当業者は、図面が本発明の好適な実施の形態を模式的に説明する旨に用いられるものであり、本発明の範囲を限定する機能を全然果たせず、図面における各部材が比例に従って書かれたものではない、と理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】
図1は、本発明の第一の実施形態による製造工程における板葺きソーラーモジュールの分解模式図である。
【
図3】
図3は、本発明の第二の実施形態による製造工程における板葺きソーラーモジュールの分解模式図である。
【
図4】
図4は、本発明の第三の実施形態による製造工程における板葺きソーラーモジュールの分解模式図である。
【
図5】
図5は、本発明の第四の実施形態による製造工程における板葺きソーラーモジュールの分解模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
これから、図面を参照しながら、本発明の具体的な実施形態を詳細的に説明する。下記のものは、本発明による好適な実施の形態だけであり、当業者が前記好適な実施の形態に基づき、本発明を実現可能な他の形態を想起でき、前記の他の形態が同様に本発明の範囲内に入る。
【0052】
本発明は、板葺きソーラーモジュールと、この板葺きソーラーモジュールを製造する方法とを提供し、
図1乃至
図5に、本発明のいくつの好適な実施形態が示されている。これから、図面と合わせて各実施形態に対して説明する。
【0053】
第一の実施形態
【0054】
図1、
図2Aと
図2Bには、本発明の第一の実施形態による板葺きソーラーモジュール1が示されているが、
図1に示された板葺きソーラーモジュール1が製造中にあるので、各部材が分解されており、完全に加工された後に一つの整体的なパッケージ構造となる、と理解すべきである。
図1に示されるように、板葺きソーラーモジュール1は、底側パッケージ構造145と、透明な頂側パッケージ構造123と、底側パッケージ構造145と頂側パッケージ構造123との間に固定可能な電池セルアレイ11と、を含む。
【0055】
電池セルアレイ11は、ソーラー電池セル112のアレイであると理解すればよく、ソーラー電池セル112が板葺きの形態でソーラーセルストリングに配列され、複数のソーラーセルストリングがさらに、電池セルアレイ11に配列される。頂側導通構造は、頂板12と、頂板12と電池セルアレイ11との間に位置する頂側フレキシブルフィルム13とをさらに含み、底側導通構造は、底板15と、底板15と電池セルアレイ11との間に位置する底側フレキシブルフィルム14とをさらに含む。頂板12と底板15は、例えば、鋼化ガラスのような剛性板であってもよく、頂板12は、高分子バックパネルであってもよく、頂側フレキシブルフィルム13と底側フレキシブルフィルム14は、EVA、POE又はシリカゲルで作成されたフレキシブルフィルム構造であってもよい。
【0056】
具体的に、各々のソーラーセルストリングの各自は、第二の方向D2に沿って板葺きの形態で配列された複数のソーラー電池セル112と、複数のソーラー電池セル112の末端に位置する一つの導通シート113とを含み、ソーラー電池セル112の天面には、表電極17が設置されており、底面に裏電極18が設置されており、導通シート113が導通材質で作成されている。
【0057】
例えば、ソーラーセルストリングにおける各々のソーラー電池セル112が
図2Aと
図2Bに示す形態で配列されると、隣接する二つのソーラー電池セル112に関して、前のソーラー電池セル112の裏電極18が後ろのソーラー電池セル112の表電極17と接触し、そうすると、このソーラーセルストリング先端のソーラー電池セル112の表電極17が外方に暴露され、このソーラーセルストリングの最後の一つのソーラー電池セル112の裏電極18が外方に暴露され、回路を形成するために、合流バーがこのソーラーセルストリングの外方に暴露されている表電極17と裏電極18に同時に接触する必要がある。ソーラーセルストリングの末端に導通シート113を設置することは、合流バー121をソーラーセルストリングの天面に設置してもそれが裏電極18に接触できるためであり、具体的に、導通シート113が、通常なソーラー電池セル112の形状に似る構造と構成されるとともに、同様に板葺きの形態でソーラーセルストリングの末端に配列されてもよく、そうすると、導通シート113が、ソーラーセルストリングの最後の一つのソーラー電池セル112の裏電極18に接触することができ、合流バー121が導通シート113の天面に導通的に接触することが、事実上、最後の一つのソーラー電池セル112の裏電極18に導通的に接触することである。本実施形態において、導通シート113と合流バー121との間は、導通接着構造16によって導通接続を実現した。
【0058】
図1に戻り、第一の導通接着構造16aは、ソーラーセルストリングの先端のソーラー電池セル112の天面に設置されているとともに、このソーラー電池セル112の表電極17に直接的に接触しており、第二の導通接着構造16bは、導通シート113の天面に設置されている。隣接するソーラーセルストリングの対応する導通接着構造は、第一の方向D1において間隔を置いている。第一の導通接着構造16aと第二の導通接着構造16bにおける各区間は、点状構造又は第一の方向D1に沿って延びるストリップ状構造であってもよい。本実施形態において、各々のソーラー電池セル112の間は、バスバー同士の直接的な接触によって導通接続が実現されたが、示されていない他の実施形態において、導通ゲルによってソーラー電池セル112を導通的に接触させてもよい。
【0059】
合流バーは、頂板12の底面に形成されており、その位置が、図面の頂板12に破線で模式的に示されている。合流バーは、第一の合流バー121aと第二の合流バー121bを含み、第一の合流バー121aが、電池セルアレイ11に垂直する方向において第一の導通接着構造16aと整列されており、第二の合流バー121bが、電池セルアレイ11に垂直する方向において第二の導通接着構造16bと整列されており、それによって合流バーが全てのソーラーセルストリングの対応する導通接着構造と同時に接触できる。
【0060】
さらに、頂側フレキシブルフィルム13には、第一の導通接着構造16aと第二の導通接着構造16bに対応する穴131が設置されており、導通接着構造が穴131を通して合流バーと接触できる。
【0061】
本実施形態において、各々のソーラー電池セル112との間に設置されている接着剤によって、各々のソーラー電池セル112を互いに対して固定することを実現した。例えば、接着剤は、各々のソーラー電池セル112の各自に付加されてもよく、これによって、一方のソーラー電池セル112と他方のソーラー電池セル112が板葺きの形態で接続されるときに、双方が接着剤で接着されるようになる。又は、各々のソーラーセルストリングの各自に、一つの透明な接着剤が設置されてもよく、接着剤が、第二の方向D2に沿って延びるストリップ状構造でありこのソーラーセルストリングを跨ぐようになってもよい。接着剤が接着作用のみを備えるが、導通作用を備えないことが好ましい。
【0062】
このように、接着剤が各々のソーラー電池セル112を互いに対して固定することができ、且つラミネートされた後に頂側パッケージ構造123と、底側パッケージ構造145と、ソーラー電池セル112とも一体に固定されることができるため、本実施形態の板葺きソーラーモジュール1には、溶接リボンが設置されなくてもよい。
【0063】
本実施形態は、
図1に示す板葺きソーラーモジュール1を製造する製造方法も提供し、この方法は、レイアウトと積層ステップと、合流バーを設置するステップ及びラミネートステップなどを含む。
【0064】
レイアウトと積層ステップにおいて、ソーラー電池セル112と導通シート113を、複数のソーラーセルストリングになるように、第二の方向D2に沿って板葺きの形態で底側フレキシブルフィルム14の天面に配列し、導通シート113がソーラーセルストリングの末端に位置し、各々のソーラー電池セル112の間が、バスバー同士の直接的な接触によって導通接続を実現し、導通シート113が、それと隣接するソーラー電池セル112のバスバーに直接的に接触し、各々のソーラーセルストリングが、第二の方向D2に垂直する第一の方向D1に沿って配布されて電池セルアレイ11に形成し、各々のソーラー電池セル112と導通シート113との間が、接着剤によって互いに対して固定される。この積層過程は、ソーラー電池セル112を底側フレキシブルフィルム14に静電吸附又は真空吸着することによって実現できる。
【0065】
このように、このステップにおいて、レイアウトステップと積層ステップの二つのステップが一つにして、直接的に底側パッケージ素材上に積層を行い各電池セルを互いに対して固定し、積層の同時にレイアウトを完成した。このような形態では、コストが低く、効率が高く、操作しやすい。
【0066】
接着剤を付加するステップは、ソーラー電池セル112がソーラーセルストリングに配列された時に接着剤が各ペアの隣接するソーラー電池セル112と導通シート113との間に位置するように、各々のソーラー電池セル112の各自と導通シート113に接着剤を付加することを含む。さらに、接着剤を付加する時にカメラによって接着剤の付加の品質を検出し、検出結果に基づき、接着剤が適正に付加されていないソーラー電池セル112を取り除く。検出ステップが接着剤を付加するステップと同時に行われ、且つ検出ステップが、接着剤を付加するステップに対して閉ループフィードバックを行うことが可能であることがさらに好ましい。
【0067】
合流バーを附加するステップは、第一の合流バー121aが各々のソーラーセルストリングの先端のソーラー電池セル112のバスバーに電気的に接触され、第二の合流バー121bが各々のソーラーセルストリングの導通シート113に電気的に接触され、第一と第二の合流バーが、いずれも連続的なストリップ状構造であるとともに、電池セルアレイ11から電流を収集して外方へ導くことができるように、電池セルアレイ11の頂側に第一の合流バー121aと第二の合流バー121bを設置し、又は電池セルアレイ11の底側に第一の合流バー121aと第二の合流バー121bを設置することを含む。
【0068】
具体的に、
図1に示す板葺きソーラーモジュール1と合わせて、本実施形態における合流バーは、頂板12の底面に附加されており、且つ本実施形態における方法は、導通接着構造を設置するステップをさらに含む。導通接着構造を設置するステップは、第一の導通接着構造16aが各々のソーラーセルストリングの各自の先端のソーラー電池セル112のバスバー(本実施形態では、表電極17)に直接的に接触するように、先端のソーラー電池セル11の天面に第一の導通接着構造16aを設置し、各々の導通シート113の各自の天面に第二の導通接着構造16bを設置することを含み、そのうち、隣接するソーラーセルストリングの対応する導通接着構造が、第一の方向D1において間隔を置いている。
【0069】
そして、頂側パッケージ構造123は、頂板12と頂側フレキシブルフィルム13とを含み、二つの合流バー121が頂板12の底面に附加されるとともに、二つの合流バーが電池セルアレイ11に垂直する方向において各々のソーラーセルストリングの対応する導通接着構造と整列されており、それによって合流バーが全てのソーラーセルストリングの対応する導通接着構造と同時に接触できる。
【0070】
さらに、上記方法は、導通接着構造に対応する穴131を頂側フレキシブルフィルム13に設置することをさらに含み、これによって導通接着構造が穴131を通して合流バーに接触できる。
【0071】
第一の導通接着構造16aと第二の導通接着構造16bを附加するステップは、電池セルアレイ11に頂側フレキシブルフィルム13を設置することの後に行われ、第一の導通接着構造16aと第二の導通接着構造16bを附加するステップが、導通接着素材が穴131を通して電池セルアレイ11の天面まで流れてそこで第一の導通接着構造16aと第二の導通接着構造16bに凝結されるように、頂側フレキシブルフィルムの両側に導通接着素材を附加することが好ましい。さらに、着滴、ペイント、スプレー、印刷のうちいずれ一項の形態によって導通接着構造を附加する。
【0072】
通常、ソーラー電池セル112のチップは、ソーラー電池セルのフルピースから分割されてなり、接着剤を付加するステップは、分割の前又は分割の後に設置してもよい。例えば、ソーラー電池セルのフルピースにレーザで溝をあけて接着剤を付加し、そして、ソーラー電池セルのフルピースを複数のソーラー電池セル112に分割してもよいし、ソーラー電池セルのフルピースにレーザで溝をあけ、そして、ソーラー電池セルのフルピースを複数のソーラー電池セル112に分割し、最後に各々のソーラー電池セル112の各自に接着剤を付加してもよい。
【0073】
ソーラー電池セル112の積層ステップと接着剤を付加するステップが同時に行われてもよく、例えば、ソーラー電池セル112をソーラーセルストリングに積層する過程において、ソーラー電池セル112同士の間の重なり合い箇所に対して、熱及び/又は圧力をかけ、或いは、風干し、紫外線硬化又は湿気の形態を採用して、その箇所での接着剤を硬化させることが好ましい。
【0074】
ソーラー電池セル112をソーラーセルストリングに配列する過程において、検出装置、例えば、カメラによって積層の品質を検出し、検出結果をリアルタイムに監視制御プラットフォームにフィードバックすることが同様に好ましい。製造システムは、制御装置をさらに含み、制御装置と検出のための機構が連携することによって、検出のための機構を閉ループ制御できることが、さらに好ましい。
【0075】
製造工程は、最後に、ラミネートステップを含む。ラミネートステップは、頂側パッケージ構造123と電池セルアレイ11と底側パッケージ構造145とを一緒にラミネートすることができる。ラミネートステップの前にEL発光又はPL発光を採用してラミネート待ち品に対して欠陥を検出し、不合格が検出されると、ラミネート待ち品を補正してから再度に欠陥を検出する。
【0076】
上記の各工程によって、板葺きソーラーモジュール1をパッケージ固定すること、且つソーラー電池セル112との間が導通接続され電流を外方へ導くことを実現したため、上記方法には、溶接リボンを附加するステップを設置しなくてもよい。
【0077】
第二の実施形態
【0078】
図3に、本発明の第二の実施形態による板葺きソーラーモジュール2が示されており、本実施形態において第一の実施形態と同一又は類似する部分について、重複の説明をしなく、又は相関する説明を簡潔化にする。
【0079】
板葺きソーラーモジュール2は、電池セルアレイ21と、頂側パッケージ構造223と、底側パッケージ構造245とを含み、頂側パッケージ構造223が、頂板22と頂側フレキシブルフィルム23とを含み、底側パッケージ構造245が底板25と底側フレキシブルフィルム24とを含む。
【0080】
本実施形態において、合流バーは、いずれも電池セルアレイ21に設置されている。そのうち、第一の合流バー26aは、全てのソーラーセルストリングの先端のソーラー電池セルの天面に設置されているとともに、該第一の合流バー26aに接触されている各々のソーラー電池セルのバスバーを接続しており、接続形態が導通接着構造又は溶接であってもよく、第二の合流バー26bは、各導通シートの天面に設置されているとともに、各導通シートを接続しており、接続形態が導通接着構造又は溶接であってもよい。
【0081】
頂板22自身は、導通しなく且つ透明又は不透明な材質で作成されてもよく、且つ、頂板22には、合流バーに相当する導通機構を設置しなくてもよい。
【0082】
第三の実施形態
【0083】
図4に、本発明の第三の実施形態による板葺きソーラーモジュール3が示されており、本実施形態において第一の実施形態と同一又は類似する部分について、重複の説明をしなく、又は相関する説明を簡潔化にする。
【0084】
板葺きソーラーモジュール3は、頂側パッケージ構造323と、底側パッケージ構造と、電池セルアレイ31とを含む。頂側パッケージ構造323は、頂板32と頂側フレキシブルフィルム33とを含み、底側パッケージ構造は、底板35と底側フレキシブルフィルム34とを含む。頂板32的下面には、第一の合流バー321aと第二の合流バー132bが設置されており、頂側フレキシブルフィルム33に穴331が設置されており、電池セルアレイ31における第一の導通接着構造36aと第二の導通接着構造36bが、穴331によって対応する合流バーに導通的に接触できる。
【0085】
本実施形態において、接着剤341が底側フレキシブルフィルム34の天面に付加され、ソーラー電池セルを底側フレキシブルフィルム34的上面に積層したときに、各々のソーラー電池セルが接着剤341によって底側フレキシブルフィルム34に対して固定され、これによって各々のソーラー電池セルが互いに対して固定される。
【0086】
図4に示されるように、接着剤341は、底側フレキシブルフィルム34の天面に予め設置された複数組の点状接着剤であり、毎組の点状接着剤341が一つのソーラーセルストリングに対応しており、毎組の点状接着剤341が一行又は複数行の点状接着剤を含み、接着剤341が、第二の方向に沿って順番に配列されているとともに、当該ソーラーセルストリングにおける各々のソーラー電池セルの各自の底面とそれぞれ接合されることが好ましい。
【0087】
対応的に、接着剤341を製造する方法は、ソーラー電池セルを底側パッケージ構造に配布する前に底側フレキシブルフィルム34的天面に接着剤341を付加するステップを含む。接着剤341を付加するステップは、底側フレキシブルフィルムの天面34に複数組の点状接着剤341を付加し、各組の点状接着剤341が一つのソーラーセルストリングに対応し、毎組の点状接着剤341が、いずれも、一行又は複数行の点状接着剤を含み、点状接着剤341が、いずれも、第二の方向に沿って順番に配列されているとともに、当該ソーラーセルストリングにおける各々の前記ソーラー電池セルの各自の底面とそれぞれ接合することに用いられる。
【0088】
第四の実施形態
【0089】
図5に、本発明の第四の実施形態による板葺きソーラーモジュール4が示されており、本実施形態において第一の実施形態と同一又は類似する部分について、重複の説明をしなく、又は相関する説明を簡潔化にする。
【0090】
板葺きソーラーモジュール4は、電池セルアレイ41と、頂側パッケージ構造423と、底側パッケージ構造445とを含み、頂側パッケージ構造423が、頂板42と頂側フレキシブルフィルム43とを含み、底側パッケージ構造445が、底板45と底側フレキシブルフィルム44とを含む。
【0091】
本実施形態において、第一の合流バー46aと第二の合流バー46bは、いずれも電池セルアレイ41に設置されている。そのうち、第一の合流バー46aは、全てのソーラーセルストリングの先端のソーラー電池セルの天面に設置されているとともに、該第一の合流バー46aに接触されている各々のソーラー電池セルのバスバーを接続しており、接続形態が導通接着構造又は溶接であってもよく、第二の合流バー46bは、各導通シートの天面に設置されているとともに、各導通シートを接続しており、接続形態が導通接着構造又は溶接であってもよい。
【0092】
頂板42自身は、導通しなく且つ透明又は不透明な材質で作成されてもよく、且つ、頂板42には、合流バーに相当する導通機構を設置しなくてもよい。
【0093】
本実施形態において、接着剤441が底側フレキシブルフィルム44の天面に付加され、ソーラー電池セルを底側フレキシブルフィルム44的上面に積層したときに、各々のソーラー電池セルが接着剤441によって底側フレキシブルフィルム44に対して固定され、これによって各々のソーラー電池セルが互いに対して固定される。
【0094】
図5に示されるように、接着剤441は、底側フレキシブルフィルム44の天面に予め設置された複数組の点状接着剤441であり、毎組の点状接着剤441が一つのソーラーセルストリングに対応しており、毎組の点状接着剤441が一行又は複数行の点状接着剤を含み、接着剤441が、第二の方向に沿って順番に配列されているとともに、当該ソーラーセルストリングにおける各々のソーラー電池セルの各自の底面とそれぞれ接合されることが好ましい。
【0095】
上記のいくつの実施形態は、いくつの本発明の方法と構造を示したものである。本発明が提供された方法は、レイアウト工程と積層工程の二つの工程を一つにすることができ、直接的に底側パッケージ素材上に電池セルの積層とレイアウトを行い、このような形態では、コストが低く、効率が高く、操作しやすい。一方、本発明が提供された板葺きソーラーモジュールでは、合流バーが合流作用を果し、接着剤が固定作用を果し、別に溶接リボンと導通ゲルを使用する必要がなくなり、このような設置は、溶接リボンと導通ゲルの設置によるいくつかの問題を回避できる。
【0096】
本発明の複数の実施形態に関する上記の説明は、説明の目的で相関分野の一つの普通技術者へ提供するものである。本発明を排除すること又は一つの開示された実施形態に限定されることを意図しない。上記のように、教示された分野における普通技術者は、本発明の複数の代替案と変形案を分かる。このため、いくつの代替実施形態を具体的に説明したが、当業者は、他の実施形態を分かり、又は他の実施形態を簡単に開発できる。本発明は、これまで説明された本発明の全ての代替案、変更案と変形案、及び上記説明された本発明の精神と範囲に入る他の実施形態を含む旨とする。
【符号の説明】
【0097】
板葺きソーラーモジュール 1、2、3、4
電池セルアレイ 11、21、31、41
頂側パッケージ構造 123、223、323、423
底側パッケージ構造 145、245、345、445
頂板 12、22、32、42
頂側フレキシブルフィルム 13、23、33、43
底板 15、25、35、45
底側フレキシブルフィルム 14、24、34、44
第一の合流バー 121a、26a、321a、46a
第二の合流バ ー121b、26b、321b、46b
第一の導通接着構造 16a、36a
第二の導通接着構造 16b、36b
穴 131、331
接着剤 341、441
ソーラー電池セル 112
導通シート 113
表電極 17
裏電極 18
第一の方向 D1
第二の方向 D2