(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-06
(45)【発行日】2023-03-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/015 20230101AFI20230307BHJP
G06Q 50/12 20120101ALI20230307BHJP
【FI】
G06Q30/015
G06Q50/12
(21)【出願番号】P 2022013109
(22)【出願日】2022-01-31
【審査請求日】2022-03-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】増田 光洋
(72)【発明者】
【氏名】辻 恭平
【審査官】小原 正信
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-277265(JP,A)
【文献】特開2020-201612(JP,A)
【文献】特開2021-140697(JP,A)
【文献】特開2021-184177(JP,A)
【文献】特開2013-030049(JP,A)
【文献】特開2005-202522(JP,A)
【文献】特開2016-122355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得し、前記ユーザ端末である第1ユーザ端末とは異なる第2ユーザ端末から、前記第1ユーザ端末から取得した前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得する第1取得部と、
前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信する送信部と、
前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得する第2取得部と、
前記注文商品と、前記注文情報に基づく注文時刻又は前記提供完了情報に基づく提供時刻と、前記第1取得部が前記第1ユーザ端末から最初に前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得してから前記第1ユーザ端末又は前記第2ユーザ端末による決済が実行されるまでの滞在期間に前記第1ユーザ端末から取得された前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが取得された前記第2ユーザ端末の数とに基づいて、前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出する算出部と、
前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させる表示処理部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得し、前記ユーザ端末である第1ユーザ端末とは異なる第2ユーザ端末から、前記第1ユーザ端末から取得した前記店舗識別情報と前記場所識別情報との組み合わせが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報との組み合わせと、前記注文情報とを取得する第1取得部と、
前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信する送信部と、
前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得する第2取得部と、
前記第1ユーザ端末から取得された前記注文情報と、前記第1取得部が前記第1ユーザ端末から前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得してから前記第1ユーザ端末又は前記第2ユーザ端末による決済が実行されるまでの滞在期間に前記第1取得部が前記組み合わせを取得した前記第2ユーザ端末から取得された前記注文情報と、前記注文情報に基づく注文時刻又は前記提供完了情報に基づく提供時刻とに基づいて、前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出する算出部と、
前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させる表示処理部と、
を有する情報処理装置。
【請求項3】
店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得する第1取得部と、
前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信する送信部と、
前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得する第2取得部と、
前記注文商品と、前記注文情報に基づく注文時刻とに基づいて前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出し、算出した前記空席予想時刻に対して、記憶部において注文を受けてから提供が完了していない提供未完了注文の数ごとに関連付けて記憶されている係数であって前記数が多くなるに従って前記空席予想時刻を現在時刻から遅くするための複数の遅延係数のうち、前記第1取得部が前記ユーザ端末である第1ユーザ端末から前記注文情報を取得する前に前記第1ユーザ端末とは異なる第2ユーザ端末から前記注文情報を取得し、かつ前記第1取得部が前記第2ユーザ端末から取得した前記注文情報に対応する前記提供完了情報を前記第2取得部が取得していない未提供注文の数に関連付けられている前記遅延係数を適用することにより、前記空席予想時刻を遅く算出する算出部と、
前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させる表示処理部と、
を有する情報処理装置。
【請求項4】
前記他のユーザの利用人数を受け付ける受付部をさらに有し、
前記表示処理部は、前記利用人数以上のユーザが利用可能な前記場所に対応する前記空席予想情報を前記他のユーザ端末に表示させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示処理部は、前記利用人数以上のユーザが同時に利用可能な複数の前記場所であって、隣接又は対面する前記複数の場所に対応する前記空席予想情報を前記他のユーザ端末に表示させる、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記算出部は、前記第1取得部が前記注文情報を取得するごとに、前記空席予想時刻を算出し、
前記表示処理部は、前記算出部が前記空席予想時刻を算出するごとに、前記空席予想情報を更新する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記店舗識別情報と、前記注文商品と、前記注文商品が注文又は提供されてから決済されるまでの期間とが関連付けられた履歴データを記憶する記憶部をさらに有し、
前記算出部は、前記第1取得部が取得した前記店舗識別情報と前記注文情報によって示される前記注文商品とに関連付けて前記履歴データに記憶されている前記期間に基づいて、前記空席予想時刻を算出する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記店舗識別情報と、前記ユーザが注文した前記注文商品と、前記ユーザが前記注文商品を注文してから決済されるまでの期間及び前記ユーザが注文した前記注文商品が提供されてから決済されるまでの期間のうちの少なくともいずれかが関連付けられた履歴データを記憶する記憶部をさらに有し、
前記第1取得部は、前記ユーザ識別情報をさらに取得し、
前記算出部は、前記第1取得部が取得した前記店舗識別情報と前記ユーザ識別情報と前記注文情報によって示される前記注文商品とに関連付けて前記履歴データに記憶されている前記期間に基づいて、前記空席予想時刻を算出する、
請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記算出部は、前記第1取得部が前記ユーザ端末から最初に取得した前記店舗識別情報及び前記場所識別情報に基づく利用開始時刻に基づいて、前記空席予想時刻を算出する、
請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第1取得部は、複数の前記注文商品を示す前記注文情報を取得し、
前記算出部は、前記複数の注文商品に基づいて、前記空席予想時刻を算出する、
請求項1から9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記算出部は、前記複数の注文商品のうち、注文又は提供されてから決済されるまでの期間が相対的に長い前記注文商品に基づいて、前記空席予想時刻を算出する、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記第2取得部は、前記店舗装置から、前記店舗において前記場所を利用するために待機している待機ユーザに関する待機情報を取得し、
前記表示処理部は、前記待機情報によって特定される前記待機ユーザの組数によって定まる前記他のユーザが前記場所を利用するために待機した場合における待機順位に対応する前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記他のユーザ端末に表示させる、
請求項1から11のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記表示処理部は、現在時刻から前記空席予想時刻までにおける前記場所が空席になるまでの時間を前記空席予想情報として前記他のユーザ端末に表示させる、
請求項1から12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
コンピュータが実行する、
店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得し、前記ユーザ端末である第1ユーザ端末とは異なる第2ユーザ端末から、前記第1ユーザ端末から取得した前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得するステップと、
前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信するステップと、
前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得するステップと、
前記注文商品と、前記注文情報に基づく注文時刻又は前記提供完了情報に基づく提供時刻と、前記第1ユーザ端末から最初に前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得してから前記第1ユーザ端末又は前記第2ユーザ端末による決済が実行されるまでの滞在期間に前記第1ユーザ端末から取得された前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが取得された前記第2ユーザ端末の数とに基づいて、前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出するステップと、
前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させるステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータを、
店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得し、前記ユーザ端末である第1ユーザ端末とは異なる第2ユーザ端末から、前記第1ユーザ端末から取得した前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得する第1取得部、
前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信する送信部、
前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得する第2取得部、
前記注文商品と、前記注文情報に基づく注文時刻又
は前記提供完了情報に基づく提供時刻と、前記第1取得部が前記第1ユーザ端末から最初に前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得してから前記第1ユーザ端末又は前記第2ユーザ端末による決済が実行されるまでの滞在期間に前記第1ユーザ端末から取得された前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが取得された前記第2ユーザ端末の数とに基づいて、前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出する算出部、及び
前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させる表示処理部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項16】
コンピュータが実行する、
店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得し、前記ユーザ端末である第1ユーザ端末とは異なる第2ユーザ端末から、前記第1ユーザ端末から取得した前記店舗識別情報と前記場所識別情報との組み合わせが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報との組み合わせと、前記注文情報とを取得するステップと、
前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信するステップと、
前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得するステップと、
前記第1ユーザ端末から取得された前記注文情報と、前記第1ユーザ端末から前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得してから前記第1ユーザ端末又は前記第2ユーザ端末による決済が実行されるまでの滞在期間に前記組み合わせを取得した前記第2ユーザ端末から取得された前記注文情報と、前記注文情報に基づく注文時刻又は前記提供完了情報に基づく提供時刻とに基づいて、前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出するステップと、
前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させるステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項17】
コンピュータを、
店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得し、前記ユーザ端末である第1ユーザ端末とは異なる第2ユーザ端末から、前記第1ユーザ端末から取得した前記店舗識別情報と前記場所識別情報との組み合わせが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報との組み合わせと、前記注文情報とを取得する第1取得部、
前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信する送信部、
前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得する第2取得部、
前記第1ユーザ端末から取得された前記注文情報と、前記第1取得部が前記第1ユーザ端末から前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得してから前記第1ユーザ端末又は前記第2ユーザ端末による決済が実行されるまでの滞在期間に前記第1取得部が前記組み合わせを取得した前記第2ユーザ端末から取得された前記注文情報と、前記注文情報に基づく注文時刻又は前記提供完了情報に基づく提供時刻とに基づいて、前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出する算出部、及び
前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させる表示処理部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項18】
コンピュータが実行する、
店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得するステップと、
前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信するステップと、
前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得するステップと、
前記注文商品と、前記注文情報に基づく注文時刻とに基づいて前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出し、算出した前記空席予想時刻に対して、記憶部において注文を受けてから提供が完了していない提供未完了注文の数ごとに関連付けて記憶されている係数であって前記数が多くなるに従って前記空席予想時刻を現在時刻から遅くするための複数の遅延係数のうち、前記ユーザ端末である第1ユーザ端末から前記注文情報を取得する前に前記第1ユーザ端末とは異なる第2ユーザ端末から前記注文情報を取得し、かつ前記第2ユーザ端末から取得した前記注文情報に対応する前記提供完了情報を取得していない未提供注文の数に関連付けられている前記遅延係数を適用することにより、前記空席予想時刻を遅く算出するステップと、
前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させるステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項19】
コンピュータを、
店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得する第1取得部、
前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信する送信部、
前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得する第2取得部、
前記注文商品と、前記注文情報に基づく注文時刻とに基づいて前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出し、算出した前記空席予想時刻に対して、記憶部において注文を受けてから提供が完了していない提供未完了注文の数ごとに関連付けて記憶されている係数であって前記数が多くなるに従って前記空席予想時刻を現在時刻から遅くするための複数の遅延係数のうち、前記第1取得部が前記ユーザ端末である第1ユーザ端末から前記注文情報を取得する前に前記第1ユーザ端末とは異なる第2ユーザ端末から前記注文情報を取得し、かつ前記第1取得部が前記第2ユーザ端末から取得した前記注文情報に対応する前記提供完了情報を前記第2取得部が取得していない未提供注文の数に関連付けられている前記遅延係数を適用することにより、前記空席予想時刻を遅く算出する算出部、及び
前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させる表示処理部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗の混雑状況を表示するシステムが知られている。特許文献1には、来客情報に基づいて算出した混雑レベルに応じて「空いています」や「混んでいます」等を表示するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1において開示されているシステムにおいて単に「混んでいます」と表示されただけでは、顧客は、店舗で提供されるサービスが利用できるまでにかかる時間が分からないために、店舗の利用を諦めてしまう場合があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、店舗の利用を諦めてしまう顧客の数を低減することができる情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様にかかる情報処理装置は、店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得する第1取得部と、前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信する送信部と、前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得する第2取得部と、前記注文商品と、前記注文情報に基づく注文時刻又は前記提供完了情報に基づく提供時刻とに基づいて、前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出する算出部と、前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させる表示処理部と、を有する。
【0007】
前記情報処理装置は、前記他のユーザの利用人数を受け付ける受付部をさらに有してもよいし、前記表示処理部は、前記利用人数以上のユーザが利用可能な前記場所に対応する前記空席予想情報を前記他のユーザ端末に表示させてもよい。
【0008】
前記表示処理部は、前記利用人数以上のユーザが同時に利用可能な複数の前記場所であって、隣接又は対面する前記複数の場所に対応する前記空席予想情報を前記他のユーザ端末に表示させてもよい。
【0009】
前記算出部は、前記第1取得部が前記注文情報を取得するごとに、前記空席予想時刻を算出してもよいし、前記表示処理部は、前記算出部が前記空席予想時刻を算出するごとに、前記空席予想情報を更新してもよい。
【0010】
前記情報処理装置は、前記店舗識別情報と、前記注文商品と、前記注文商品が注文又は提供されてから決済されるまでの期間とが関連付けられた履歴データを記憶する記憶部をさらに有してもよいし、前記算出部は、前記第1取得部が取得した前記店舗識別情報と前記注文情報によって示される前記注文商品とに関連付けて前記履歴データに記憶されている前記期間に基づいて、前記空席予想時刻を算出してもよい。
【0011】
前記情報処理装置は、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、前記店舗識別情報と、前記ユーザが注文した前記注文商品と、前記ユーザが前記注文商品を注文してから決済されるまでの期間及び前記ユーザが注文した前記注文商品が提供されてから決済されるまでの期間のうちの少なくともいずれかが関連付けられた履歴データを記憶する記憶部をさらに有してもよいし、前記第1取得部は、前記ユーザ識別情報をさらに取得してもよいし、前記算出部は、前記第1取得部が取得した前記店舗識別情報と前記ユーザ識別情報と前記注文情報によって示される前記注文商品とに関連付けて前記履歴データに記憶されている前記期間に基づいて、前記空席予想時刻を算出してもよい。
【0012】
前記算出部は、前記第1取得部が前記ユーザ端末から最初に取得した前記店舗識別情報及び前記場所識別情報に基づく利用開始時刻に基づいて、前記空席予想時刻を算出してもよい。
【0013】
前記第1取得部は、複数の前記注文商品を示す前記注文情報を取得してもよいし、前記算出部は、前記複数の注文商品に基づいて、前記空席予想時刻を算出してもよい。
前記算出部は、前記複数の注文商品のうち、注文又は提供されてから決済されるまでの期間が相対的に長い前記注文商品に基づいて、前記空席予想時刻を算出してもよい。
【0014】
前記第1取得部は、前記ユーザ端末である第1ユーザ端末とは異なる第2ユーザ端末から、前記第1ユーザ端末から取得した前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得してもよいし、前記算出部は、前記第1取得部が前記第1ユーザ端末から最初に前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得してから前記第1ユーザ端末又は前記第2ユーザ端末による決済が実行されるまでの滞在期間に前記第1ユーザ端末から取得された前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報とが取得された前記第2ユーザ端末の数に基づいて、前記空席予想時刻を算出してもよい。
【0015】
前記第1取得部は、前記ユーザ端末である第1ユーザ端末とは異なる第2ユーザ端末から、前記第1ユーザ端末から取得した前記店舗識別情報と前記場所識別情報との組み合わせが同一である前記店舗識別情報と前記場所識別情報との組み合わせと、前記注文情報とを取得してもよいし、前記算出部は、前記第1ユーザ端末から取得された前記注文情報と、前記第1取得部が前記第1ユーザ端末から前記店舗識別情報と前記場所識別情報とを取得してから前記第1ユーザ端末又は前記第2ユーザ端末による決済が実行されるまでの滞在期間に前記第1取得部が前記組み合わせを取得した前記第2ユーザ端末から取得された前記注文情報とに基づいて、前記空席予想時刻を算出してもよい。
【0016】
前記第2取得部は、前記店舗装置から、前記店舗において前記場所を利用するために待機している待機ユーザに関する待機情報を取得してもよいし、前記表示処理部は、前記待機情報によって特定される前記待機ユーザの組数によって定まる前記他のユーザが前記場所を利用するために待機した場合における待機順位に対応する前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記他のユーザ端末に表示させてもよい。
【0017】
前記算出部は、前記注文時刻に基づいて前記空席予想時刻を算出する場合において、前記第1取得部が前記ユーザ端末である第1ユーザ端末から前記注文情報を取得する前に前記第1ユーザ端末とは異なる第3ユーザ端末から前記注文情報を取得し、かつ第2ユーザ端末から取得された前記注文情報に対応する前記提供完了情報を前記第2取得部が取得していない未提供注文が存在する場合、前記空席予想時刻を前記未提供注文が存在しない場合よりも遅く算出してもよい。
【0018】
前記表示処理部は、現在時刻から前記空席予想時刻までにおける前記場所が空席になるまでの時間を前記空席予想情報として前記他のユーザ端末に表示させてもよい。
【0019】
本発明の第2の態様にかかる情報処理方法は、コンピュータが実行する、店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得するステップと、前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信するステップと、前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得するステップと、前記注文商品と、前記注文情報に基づく注文時刻又は前記提供完了情報に基づく提供時刻とに基づいて、前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出するステップと、前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させるステップと、を有する。
【0020】
本発明の第3の態様にかかるプログラムは、コンピュータを、店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、前記店舗を識別するための店舗識別情報と、前記店舗において提供される複数の商品の中から前記ユーザが注文する注文商品を示す注文情報と、前記店舗において前記ユーザが前記商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報とを取得する第1取得部、前記場所識別情報と前記注文情報とを関連付けて、前記店舗識別情報によって特定される前記店舗が使用する店舗装置に送信する送信部、前記店舗装置から、前記注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得する第2取得部、前記注文商品と、前記注文情報に基づく注文時刻又は前記前記提供完了情報に基づく提供時刻とに基づいて、前記場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出する算出部、及び前記空席予想時刻に基づく空席予想情報を前記ユーザとは異なる他のユーザが使用する他のユーザ端末に表示させる表示処理部、として機能させる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、店舗の利用を諦めてしまう顧客の数を低減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図2】本実施の形態における情報処理システムの概要を示す図である。
【
図4】時刻管理データベースの構成の一例を示す図である。
【
図5】未利用ユーザ端末が表示する表示画面を模式的に表した図である。
【
図6】本実施の形態における情報処理システムの処理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの概要を示す図である。情報処理システムSは、情報処理装置1と、ユーザ端末2と、店舗装置3と、を含む。情報処理システムSは、その他のサーバ、端末等の機器を含んでもよい。
【0024】
情報処理装置1は、店舗における商品の注文に関する情報を処理するためのコンピュータである。情報処理装置1は、例えば、一又は複数のサーバである。店舗は、来店したユーザが注文した商品を当該ユーザに対して提供するための場所である。商品は、ユーザに対して提供される物品と、ユーザに対して提供されるサービスと、の少なくとも一方を含む。
【0025】
ユーザ端末2は、ユーザが利用するコンピュータである。ユーザ端末2は、ユーザによる入力を受け付けるとともに、情報処理装置1から受信した情報をユーザに対して出力する。ユーザ端末2は、ユーザによって店舗に持ち込まれ、又は店舗に配置されている。ユーザは、店舗において商品の提供を受ける人間である。ユーザ端末2は、当該ユーザ端末2を利用するユーザを識別するためのユーザ識別情報(以下、「ユーザID」という。)に関連付けられている。
【0026】
ユーザ端末2は、例えば、スマートフォン、タブレット端末又はパーソナルコンピュータである。ユーザ端末2は、ユーザによる操作を受け付けるためのタッチパネルやキーボード等の操作部と、情報を表示するための液晶ディスプレイ等の表示部と、撮像をするための撮像素子を含む撮像部と、を有する。ユーザ端末2は、有線通信又は無線通信の少なくとも一方によって、情報処理装置1と通信する。
【0027】
店舗装置3は、店舗の従業員が利用するコンピュータである。店舗装置3は、情報処理装置1から受信した情報を店舗の従業員に対して出力する。店舗装置3は、店舗を識別するための店舗識別情報(以下、「店舗ID」という。)に関連付けられている。店舗装置3は、例えば、POS(Point of Sales)装置、スマートフォン、タブレット端末又はパーソナルコンピュータである。店舗装置3は、情報を表示するための液晶ディスプレイ等の表示部を有する。店舗装置3は、有線通信又は無線通信の少なくとも一方によって、情報処理装置1と通信する。
【0028】
以下、
図1を参照しながら、決済が完了するまでの流れを説明する。ユーザ端末2は、例えば、店舗においてユーザが着席した場所(テーブル、カウンター等)に配置されたコードCを読み取ることによって、店舗を識別するための店舗IDと、ユーザが商品の提供を受ける場所を識別するための場所識別情報(以下、「場所ID」という。)と、を取得する。コードCは、例えば、バーコード又は2次元コードである。ユーザ端末2は、店舗IDと、場所IDと、ユーザ端末2を利用するユーザを識別するためのユーザIDと、を情報処理装置1に送信する(
図1における(1))。
【0029】
情報処理装置1は、店舗で提供される一又は複数の商品を示す商品情報(メニューともいう)をユーザ端末2に送信する(
図1における(2))。ユーザ端末2は、情報処理装置1から商品情報を受信し、表示部上に表示する。ユーザ端末2は、商品情報が示す一又は複数の商品のうちユーザが注文する一又は複数の商品の指定を受け付ける。ユーザ端末2は、ユーザが注文する一又は複数の商品を示す注文情報と、場所IDと、を情報処理装置1に送信する(
図1における(3))。
【0030】
情報処理装置1は、ユーザ端末2から、注文情報及び場所IDを受信する。情報処理装置1は、店舗IDに関連付けられた店舗装置3に、注文情報及び場所IDを送信する(
図1における(4))。店舗装置3は、情報処理装置1から注文情報及び場所IDを受信し、表示部上に表示する。店舗は、注文情報が示す一又は複数の商品を、場所IDに対応する場所にいるユーザに提供する。
【0031】
ユーザ端末2は、ユーザが注文した一又は複数の商品に対する決済要求を、情報処理装置1に送信する(
図1における(5))。情報処理装置1は、ユーザ端末2から決済要求を受信する。情報処理装置1は、決済要求を受信したことに応じて、注文情報に対応する決済を行う。
【0032】
[本実施の形態における情報処理システムS1の概要]
続いて、本実施の形態における情報処理システムS1の概要について説明する。
図2は、本実施の形態における情報処理システムS1の概要を示す図である。情報処理システムS1は、店舗の混雑状況を示す情報を提供するシステムである。情報処理システムS1は、複数のユーザ端末2を有する。
図2において、利用ユーザ端末2aは、店舗に来店し、場所を利用しているユーザ(以下、「利用ユーザ」という。)が使用するユーザ端末2であり、未利用ユーザ端末2bは、利用ユーザ端末2aとは異なる端末であって、少なくとも場所を利用していないユーザ(以下、「未利用ユーザ」という。)が使用するユーザ端末2である。
【0033】
この場合において、まず、利用ユーザ端末2aは、店舗IDと、場所IDと、注文情報とを情報処理装置1に送信する(
図2における(1))。注文情報は、店舗において提供される複数の商品の中からユーザが注文する注文商品を示す情報であり、1つの注文商品を示す情報であってもよいし、複数の注文商品を示す情報であってもよい。情報処理装置1は、注文情報と、場所IDとを、店舗IDによって特定される店舗が使用する店舗装置3に送信する(
図2における(2))。
【0034】
情報処理装置1は、利用ユーザが注文商品を注文した注文時刻又は店舗による注文商品の提供が完了した提供完了時刻に基づいて、空席予想時刻を算出する(
図2における(3))。情報処理装置1は、未利用ユーザ端末2bが、店舗の混雑状況を示す情報の提示を要求したことに応じて、空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに送信する(
図2における(4))。
【0035】
このようにすることで、情報処理システムS1は、店舗が満席であっても、どのくらいで場所が空席になり得るかを未利用ユーザに認識させることができる。これにより、未利用ユーザは、提示された空席予想情報をもとに、場所が空席なるまで待つか否かを判断することができる。その結果、情報処理システムS1は、店舗の利用を諦めてしまう未利用ユーザの数を低減することができる。
以下、情報処理装置1の構成について説明する。
【0036】
[情報処理装置1の構成]
図3は、情報処理装置1の構成を示す図である。情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。制御部13は、第1取得部131と、第1送信部132と、第2送信部133と、第2取得部134と、算出部135と、受付部136と、表示処理部137とを有する。
【0037】
通信部11は、ネットワークに接続するためのインターフェイスであり、例えば通信コントローラを含んで構成されている。記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを記憶している。記憶部12は、店舗ごとに、当該店舗の店舗IDと商品情報とを関連付けて記憶している。また、記憶部12は、各場所の空席予想時刻を管理する時刻管理データベースを記憶している。
【0038】
図4は、時刻管理データベースの構成の一例を示す図である。
図4に示すように、時刻管理データベースは、店舗IDと、場所IDと、空席予想時刻とを関連付けて記憶している。
図4に示す時刻管理データベースは、店舗ID及び場所IDの組み合わせごとに空席予想時刻を記憶するが、これに限らず、店舗ID、場所ID及びユーザの注文(例えば、ユーザの注文を識別するための注文識別情報)ごとに空席予想時刻を記憶してもよい。また、
図4に示す時刻管理データベースは、店舗ID、場所ID及びユーザが注文した注文商品の組み合わせごとに空席予想時刻を記憶してもよい。
【0039】
図3に戻り、制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部13は、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、第1取得部131、第1送信部132、第2送信部133、第2取得部134、算出部135、受付部136及び表示処理部137として機能する。
【0040】
第1取得部131は、利用ユーザ端末2aから、店舗IDと、注文情報と、場所IDとを取得する。具体的には、まず、利用ユーザ端末2aは、利用ユーザが着席した場所に配置されたコードCを読み取ることによって取得した店舗IDと場所IDとを情報処理装置1に送信する。第1取得部131が、利用ユーザ端末から店舗IDと場所IDとを取得すると、第1送信部132は、店舗IDに関連付けて記憶部12に記憶されている商品情報を利用ユーザ端末2aに送信する。利用ユーザ端末2aは、情報処理装置1から取得した商品情報を表示し、当該商品情報によって示される複数の商品の中から利用ユーザが注文する注文商品の選択を受ける。そして、利用ユーザ端末2aが選択された注文商品を示す注文情報と場所IDとを情報処理装置1に送信すると、第1取得部131は、注文情報と場所IDとを取得する。第1取得部131は、利用ユーザ端末2aから、利用ユーザに対応するユーザIDをさらに取得してもよい。
【0041】
第2送信部133は、場所IDと注文情報とを関連付けて、店舗IDによって特定される店舗が使用する店舗装置3に送信する。第2送信部133は、例えば、第1取得部131が注文情報を取得すると、利用ユーザの注文を識別するための注文識別情報(以下、「注文ID」という。)を生成し、注文IDと場所IDと注文情報とを関連付けて店舗装置3に送信する。
【0042】
第2取得部134は、店舗装置3から、注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得する。例えば、店舗の従業員が、利用ユーザに注文商品を提供した後に、店舗装置3において注文IDによって特定される注文商品の提供が完了したことを設定すると、店舗装置3は、注文IDと提供完了情報とを情報処理装置1に送信する。第2取得部134は、このように店舗装置3が送信した注文IDと提供完了情報とを取得する。
【0043】
算出部135は、注文商品と、基準時刻とに基づいて、空席予想時刻を算出する。基準時刻は、空席予想時刻を算出するための時刻であり、注文情報に基づく注文時刻、又は提供完了情報に基づく提供時刻である。注文時刻は、例えば、利用ユーザ端末2aが注文情報を送信した時刻、第1取得部131が注文情報を取得した時刻、第2送信部133が注文情報を店舗装置3に送信した時刻、又は店舗装置3が注文情報を取得した時刻等である。提供時刻は、店舗装置3が提供完了情報を送信した時刻、又は第2取得部134が提供完了情報を取得した時刻等である。空席予想時刻は、ユーザによって利用されている場所が空席になると予想する時刻を示し、例えば、ユーザが飲食を終えた後に行う決済の決済時刻である。空席予想時刻は、決済された後において次のユーザが利用可能な状態にするための期間(例えば、テーブルを清掃するために要する予め定められた期間)を経過した後の時刻であってもよい。
【0044】
例えば、記憶部12には、商品ごとに、当該商品と、所要期間とが関連付けて記憶されており、算出部135は、基準時刻に対して記憶部12において注文商品に関連付けられている所要期間を加算することにより、空席予想時刻を算出する。所要期間は、注文商品が注文又は提供されてから決済されるまでの期間であり、具体的には、基準時刻から決済時刻までの期間である。算出部135は、空席予想時刻を算出すると、店舗ID及び場所IDに関連付けて当該空席予想時刻を時刻管理データベースに記憶させる。
【0045】
算出部135は、注文時刻及び提供時刻それぞれに対応する空席予想時刻を算出してもよい。この場合、算出部135は、注文時刻に基づいて算出した空席予想時刻を時刻管理データベースに記憶させた後に、時刻管理データベースに記憶されている空席予想時刻を、提供時刻に基づいて算出した空席予想時刻に更新する。
【0046】
算出部135は、過去において、注文商品が注文された時刻又は注文商品の提供が完了した時刻から決済された決済時刻までの期間の履歴に基づいて、空席予想時刻を算出してもよい。例えば、記憶部12には、注文された注文商品ごとに、当該注文商品と、店舗IDと、所要期間とが関連付けられた履歴データが記憶されている。なお、履歴データは、注文ごとに、当該注文に対応するオーダーIDと、一以上の注文商品と、店舗IDと、所要期間とが関連付けられたデータであってもよい。この場合において、算出部135は、第1取得部131が取得した店舗IDと注文情報によって示される注文商品とに関連付けて履歴データに記憶されている所要期間に基づいて、空席予想時刻を算出する。
【0047】
算出部135は、例えば、第1取得部131が取得した店舗IDと注文情報によって示される注文商品とに関連付けて履歴データに記憶されている複数の所要期間の統計値に基づいて、空席予想時刻を算出する。統計値は、例えば、複数の所要期間の平均値、中央値、最頻値等である。算出部135は、第1取得部131が取得した店舗IDと注文情報によって示される注文商品とに関連付けて履歴データに記憶されている複数の所要期間のうち、相対的に期間が長い所要期間(例えば、最も長い所要期間)に基づいて、空席予想時刻を算出してもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、過去の実績に応じた空席予想時刻を算出することができる。
【0048】
算出部135は、利用ユーザに対応する履歴データに基づいて、空席予想時刻を算出してもよい。例えば、記憶部12には、ユーザIDがさらに関連付けられた履歴データが記憶されている。この場合において、算出部135は、第1取得部131が取得した店舗IDとユーザIDと注文情報によって示される注文商品とに関連付けて履歴データに記憶されている所要期間に基づいて、空席予想時刻を算出する。このようにすることで、情報処理装置1は、過去の実績に応じて空席予想時刻を算出する精度を向上させることができる。
【0049】
ここで、居酒屋をはじめとする複数回にわたって注文される店舗においては、最初の注文に基づいて算出された空席予想時刻と、利用ユーザが利用する場所が空席になる実際の時刻との差が大きくなり得る。そのため、空席予想時刻を算出する場合においては、利用ユーザが場所の利用を開始した利用開始時刻を考慮することが望ましい。そこで、算出部135は、さらに利用開始時刻に基づいて、空席予想時刻を算出してもよい。利用開始時刻は、例えば、利用ユーザ端末2aがコードCを読み取った時刻、利用ユーザ端末2aがコードCの読み取ったことに応じて店舗IDと場所IDとを送信した時刻、又は第1取得部131が最初に店舗IDと場所IDとを取得した時刻(利用ユーザ端末2aがコードCの読み取ったことに応じて送信した店舗ID及び場所IDを取得した時刻)である。
【0050】
例えば、記憶部12には、店舗ごとに、店舗IDと当該店舗における滞在期間とが関連付けて記憶されている。滞在期間は、利用ユーザが所定の場所の利用を開始してから決済されるまでの統計的な期間である。この場合において、算出部135は、基準時刻に対して記憶部12において注文商品に関連付けられている所要期間を加算した第1予想時刻と、識別情報取得時刻に対して記憶部12において店舗IDに関連付けられている滞在期間を加算した第2予想時刻との関係に基づいて、空席予想時刻を算出する。
【0051】
具体的には、算出部135は、第1予想時刻と第2予想時刻とのうち、現在時刻から遠い時刻を、空席予想時刻として選択する。このようにすることで、情報処理装置1は、複数回にわたって注文されることが考慮されるため、算出した空席予想時刻と、利用ユーザが利用する場所が空席になる実際の時刻との差を小さくすることができる。
【0052】
算出部135は、第1取得部131が複数の注文商品を示す注文情報を取得した場合、当該複数の注文商品に基づいて、空席予想時刻を算出してもよい。算出部135は、複数の注文商品のうち、注文又は提供されてから決済されるまでの所要期間が相対的に長い注文商品に基づいて、空席予想時刻を算出する。より具体的には、まず、算出部135は、注文商品ごとに当該注文商品に対応する空席予想時刻を算出する。そして、算出部135は、算出した複数の空席予想時刻のうち、現在時刻から相対的に遠い時刻(例えば現在時刻から最も遠い時刻)を、空席予想時刻として選択する。
【0053】
また、例えば、記憶部12には、複数の商品の組み合わせごとに、複数の商品の組み合わせと、所要期間とが関連付けて記憶されており、算出部135は、基準時刻に対して注文情報によって示される複数の注文商品に関連付けて記憶部12に記憶されている所要期間を加算することにより、空席予想時刻を算出してもよい。また、算出部135は、基準時刻に対して各注文商品の所要期間を合計した合計期間を加算することにより、空席予想時刻を算出してもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、注文商品が注文された数に応じた空席予想時刻を算出することができる。
【0054】
算出部135は、さらに、利用ユーザと場所を共同で利用する共同利用ユーザの有無に基づいて、空席予想時刻を算出してもよい。具体的には、まず、第1取得部131は、第2ユーザ端末から、第1ユーザ端末から取得した店舗IDと場所IDとが同一である店舗IDと場所IDとを取得する。第1ユーザ端末は、利用ユーザが使用する利用ユーザ端末2aであり、第2ユーザ端末は、共同利用ユーザが使用する利用ユーザ端末2aである。そして、算出部135は、第1ユーザの滞在期間(第1取得部131が第1ユーザ端末から最初に店舗IDと場所IDとを取得してから第1ユーザ端末又は第2ユーザ端末による決済が実行されるまでの期間)に第1ユーザ端末から取得された店舗IDと場所IDとが同一である店舗IDと場所IDとが取得された第2ユーザ端末の数に基づいて、空席予想時刻を算出する。
【0055】
算出部135は、例えば、第2ユーザ端末が存在する場合(第2ユーザ端末の数が一以上である場合)における空席予想時刻を、第2ユーザ端末が存在しない場合(第2ユーザ端末の数が0である場合)における空席予想時刻よりも遅く算出する。算出部135は、例えば、利用ユーザと共同利用ユーザとがそれぞれ注文商品を注文した場合に、空席予想時刻を遅く算出する。具体的には、第2ユーザ端末からさらに注文情報を取得した場合に、空席予想時刻を遅く算出する。
【0056】
算出部135は、第2ユーザ端末から店舗IDと場所IDとを取得した場合における空席予想時刻を、第2ユーザ端末から店舗IDと場所IDとを取得しなかった場合における空席予想時刻よりも早く算出してもよい。具体的には、算出部135は、利用ユーザが注文し、かつ共同利用ユーザが注文しなかった場合、すなわち、利用ユーザが注文した注文商品を共同利用ユーザとシェアする場合、又は利用ユーザによる注文に共同利用ユーザが提供を受ける商品が含まれる場合に、空席予想時刻を早く算出する。より具体的には、第2ユーザ端末から注文情報を取得しなかった場合に、空席予想時刻を早く算出する。算出部135は、例えば、第1ユーザ端末から複数の注文商品を含む注文情報(例えば、α商品及びβ商品)を取得した場合において、第2ユーザ端末から店舗IDと場所IDとを取得した場合(共同利用ユーザが存在する場合)における空席予想時刻を、第2ユーザ端末から店舗IDと場所IDとを取得しなかった場合(共同利用ユーザが存在しない場合)における空席予想時刻よりも早く算出する。このようにすることで、情報処理装置1は、場所が利用されている状態に応じた空席予想時刻を算出することができる。なお、算出部135は、第1ユーザ端末から複数の注文商品を含む注文情報(例えば、α商品及びβ商品)を取得した場合において、第2ユーザ端末から店舗IDと場所IDとを取得した場合(共同利用ユーザが存在する場合)における空席予想時刻を、第2ユーザ端末から店舗IDと場所IDとを取得しなかった場合(共同利用ユーザが存在しない場合)における空席予想時刻よりも遅く算出してもよい。
【0057】
算出部135は、共同利用ユーザが注文した注文商品に基づいて、空席予想時刻を算出してもよい。具体的には、算出部135は、第1ユーザ端末から取得された注文情報と、第2ユーザ端末(第1取得部131が第1ユーザ端末から店舗IDと場所IDとを取得してから第1ユーザ端末又は第2ユーザ端末による決済が実行されるまでの滞在期間に第1取得部131が上記組み合わせを取得した第2ユーザ端末)から取得された注文情報とに基づいて、空席予想時刻を算出する。
【0058】
例えば、まず、第1取得部131は、第1ユーザ端末から注文情報が取得されてから決済されるまでの間において、第1ユーザ端末から取得した店舗ID及び場所IDそれぞれと一致する店舗ID及び場所IDと、注文情報とを第2ユーザ端末から取得する。そして、算出部135は、第1ユーザ端末から注文情報(例えば、α商品)を取得し、かつ第2ユーザ端末から注文情報(例えば、β商品)を取得した場合における空席予想時刻を、共同利用ユーザが存在しない場所を利用する利用ユーザの注文情報(例えば、α商品及びβ商品)を取得した場合における空席予想時刻より早く算出する。算出部135は、例えば、第1ユーザ端末から取得された注文情報に基づいて算出した空席予想時刻と、第2ユーザ端末から取得された注文情報に基づいて算出した空席予想時刻とのうち、現在時刻から遅い時刻を、空席予想時刻として選択する。なお、算出部135は、第1ユーザ端末から注文情報(例えば、α商品)を取得し、かつ第2ユーザ端末から注文情報(例えば、β商品)を取得した場合における空席予想時刻を、共同利用ユーザが存在しない場所を利用する利用ユーザの注文情報(例えば、α商品及びβ商品)を取得した場合における空席予想時刻より遅く算出してもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、利用ユーザと共同利用ユーザとによる会話などの飲食以外の滞在要因を考慮した空席予想時刻を算出することができる。
【0059】
算出部135は、1つの場所を利用する利用人数(利用ユーザと共同利用ユーザとのうちの少なくとも利用ユーザを含む人数)と、当該場所を利用するユーザ(利用ユーザと共同利用ユーザとのうちの少なくともいずれかのユーザ)が注文した注文商品の数とに基づいて、空席予想時刻を算出してもよい。算出部135は、例えば、利用人数と注文商品の数とが等しい場合における空席予想時刻を基準として、利用人数と注文商品の数との差分において利用人数の方が多い場合、空席予想時刻を早く算出し、利用人数と注文商品の数との差分において注文商品の数の方が多い場合、空席予想時刻を遅く算出する。このようにすることで、情報処理装置1は、同伴者を考慮して空席予想時刻を算出することができる。
【0060】
ここで、店舗においては、複数の利用ユーザから複数の注文を受け付けると、各注文の注文商品を同時に調理することができず、注文を受けてから提供するまでの期間が長くなり得る。そのため、空席予想時刻を算出する場合においては、注文状態を考慮することが望ましい。そこで、算出部135は、利用ユーザ端末2aによる注文情報と、他の利用ユーザ端末2aによる注文情報とに基づいて、利用ユーザ端末2aによる注文情報に対応する空席予想時刻を算出してもよい。他の利用ユーザ端末2aは、利用ユーザ端末2a(第1ユーザ端末及び第2ユーザ端末)とは異なるユーザ端末2(第3ユーザ端末)であって、利用ユーザが利用する場所とは異なる他の場所を利用する他の利用ユーザが使用するユーザ端末2である。
【0061】
具体的には、算出部135は、利用ユーザ端末2aの注文情報の注文時刻に基づいて空席予想時刻を算出する場合において、他の利用ユーザの未提供注文が存在する場合に、空席予想時刻を他の利用ユーザの未提供注文が存在しない場合よりも遅く算出する。未提供注文は、第1取得部131が利用ユーザ端末2aから注文情報を取得する前に他の利用ユーザ端末2aから注文情報を取得し、かつ当該他の利用ユーザ端末2aから取得された注文情報に対応する提供完了情報を第2取得部134が取得していない注文である。
【0062】
より具体的には、算出部135は、他の利用ユーザ端末2aによる提供未完了注文情報の数が多いほど、利用ユーザ端末2aによる注文情報に対応する空席予想時刻を遅く算出する。提供未完了注文情報は、第1取得部131が利用ユーザ端末2aから注文情報を取得する前に他の利用ユーザ端末2aから取得した注文情報であって、他の利用ユーザ端末2aから取得した注文情報に対応する提供完了情報が取得されていない注文情報である。
【0063】
例えば、記憶部12には、提供未完了注文情報の数ごとに、当該提供未完了注文情報の数と、当該提供未完了注文情報の数が多くなるに従って空席予想時刻を現在時刻から遅くするための遅延係数とが記憶されている。この場合において、算出部135は、注文商品と基準時刻とに基づいて算出した空席予想時刻に対して、現時点における提供未完了注文情報の数に関連付けて記憶部12に記憶されている遅延係数を適用することにより、空席予想時刻を遅く算出する。このようにすることで、情報処理装置1は、店舗の注文状態に応じた空席予想時刻を算出することができる。
【0064】
表示処理部137は、空席予想時刻に基づく空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させる。具体的には、まず、受付部136は、店舗の空席予想情報の提示要求を未利用ユーザ端末2bから受け付ける。提示要求には、未利用ユーザが空席予想情報の提示を希望する店舗の店舗IDが含まれる。表示処理部137は、提示要求に含まれる店舗IDに対応する店舗の空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに送信する。そして、未利用ユーザ端末2bは、情報処理装置1から取得した空席予想情報をディスプレイに表示させる。
【0065】
より具体的には、表示処理部137は、提示要求に含まれる店舗IDに対応する店舗における複数の場所それぞれの空席予想時刻のうち、相対的に現在時刻に近い空席予想時刻に基づく空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させる。表示処理部137は、例えば、提示要求に含まれる店舗IDに対応する店舗における複数の場所それぞれの空席予想時刻のうち、最も現在時刻に近い空席予想時刻に基づく空席予想情報又は現在時刻に近い順に予め定められた数の空席予想時刻に基づく空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させる。
【0066】
図5は、未利用ユーザ端末2bが表示する表示画面を模式的に表した図である。
図5に示す表示画面には、空席予想情報として、店舗の場所の空席予想時刻が表示されている。表示処理部137は、
図5に示すように、場所に関する情報(例えば、場所において利用可能な人数等)と、当該場所に対応する空席予想時刻とを未利用ユーザ端末2bに表示させてもよい。
【0067】
また、
図5に示す表示画面には、未利用ユーザが店舗の利用を予約するためのボタンBが設けられており、情報処理装置1は、未利用ユーザによるボタンBの押下に応じて予約を受け付けてもよい。具体的には、未利用ユーザが未利用ユーザ端末2bにおいてボタンBを押下する操作を行うと、未利用ユーザ端末2bは、店舗の利用を予約するための予約要求を情報処理装置1に送信する。予約要求には、例えば、表示画面に表示された空席予想時刻に等しい時刻であって、未利用ユーザが店舗の利用を希望する希望時刻と、未利用ユーザに対応するユーザIDとが含まれている。そして、受付部136は、未利用ユーザ端末2bから予約要求を受け付けると予約処理を実行する。
【0068】
例えば、受付部136が予約要求を受け付けると、第2送信部133は、予約要求に含まれる希望時刻及びユーザIDを店舗装置3に送信する。受付部136は、予約要求を受け付けると、予約要求に含まれる希望時刻及びユーザIDを関連付けて記憶部12に記憶させてもよい。
【0069】
表示処理部137は、例えば、空席予想時刻を空席予想情報として未利用ユーザ端末2bに表示させる。表示処理部137は、現在時刻から空席予想時刻までにおける場所が空席になるまでの時間を空席予想情報として未利用ユーザ端末2bに表示させてもよい。表示処理部137は、例えば、現在時刻から空席予想時刻までにおける場所が空席になるまでの時間として、「あと10分で空席になるテーブルがあります。」のような空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させる。このようにすることで、情報処理装置1は、場所が空席になり得るまでの残り時間を容易に認識させることができる。なお、表示処理部137は、現在時刻から空席予想時刻までにおける場所が空席になるまでの時間が所定の閾値以上(例えば1時間以上)である場合、「1時間以上待ち」のような空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させてもよい。
【0070】
表示処理部137は、最新の空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させてもよい。具体的には、まず、算出部135は、第1取得部131が注文情報を取得するごと又は第2取得部134が提供完了情報を取得するごとに、空席予想時刻を算出する。そして、表示処理部137は、算出部135が空席予想時刻を算出するごとに、未利用ユーザ端末2bに表示させた空席予想情報を更新する。このようにすることで、情報処理装置1は、最新の空席予想情報を未利用ユーザに提示することができる。
【0071】
表示処理部137は、未利用ユーザが利用を希望する利用人数に対応する場所における空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させてもよい。具体的には、まず、受付部136は、未利用ユーザの利用人数をさらに含む提示要求を受け付ける。そして、表示処理部137は、利用人数以上の未利用ユーザが利用可能な場所に対応する空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させる。
【0072】
表示処理部137は、例えば、店舗における複数の場所のうち、未利用ユーザの利用人数以上の座席が設けられている場所に対応する空席予想情報を未利用ユーザ端末に表示させる。このようにすることで、情報処理装置1は、未利用ユーザが利用を希望する利用人数に応じた空席予想情報を未利用ユーザに提示することができる。
【0073】
表示処理部137は、利用人数以上の未利用ユーザが同時に利用可能な複数の場所であって、隣接又は対面する複数の場所(以下、「同時利用場所」という。)に対応する空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させてもよい。具体的には、表示処理部137は、同時利用場所に含まれる複数の場所それぞれの空席予想時刻のうち、最も現在時刻から遠い空席予想時刻に基づく空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させる。
【0074】
例えば、まず、表示処理部137は、複数の同時利用場所のうち、同時利用場所に含まれる各場所の空席予想時刻の差が所定の閾値以下(例えば10分以下等)である同時利用場所を特定する。そして、表示処理部137は、特定した同時利用場所に含まれる複数の場所それぞれの空席予想時刻のうち、最も現在時刻から遠い空席予想時刻に基づく空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させる。このようにすることで、情報処理装置1は、未利用ユーザが同時に利用する複数の場所が離れてしまう事態を抑止することができる。
【0075】
ここで、店舗においては、場所を利用するために待機している順番に場所を案内するため、待機していない未利用ユーザが空席予想時刻に店舗の場所を利用できるとは限らない。そのため、空席予想情報を提示する場合においては、店舗において場所を利用するために待機している待機ユーザの組数を考慮する必要がある。そこで、表示処理部137は、待機ユーザの組数に基づく空席予想時刻を算出してもよい。
【0076】
具体的には、まず、第2取得部134は、店舗装置3から、店舗において場所を利用するために待機している待機ユーザに関する待機情報を取得する。そして、表示処理部137は、待機情報によって特定される待機ユーザの組数によって定まる未利用ユーザが場所を利用するために待機した場合における待機順位に対応する空席予想時刻に基づく空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させる。
【0077】
例えば、2組の待機ユーザが待機している場合、未利用ユーザの待機順位は3番となる。この場合において、表示処理部137は、複数の場所それぞれの空席予想時刻のうち、現在時刻から3番目に早い空席予想時刻に基づく空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させる。このようにすることで、情報処理装置1は、待機ユーザの組数に応じた空席予想時刻を提示することができる。
【0078】
[本実施の形態における情報処理システムS1の処理]
続いて、本実施の形態における情報処理システムS1の処理の流れについて説明する。
図6は、本実施の形態における情報処理システムS1の処理の流れを示すシーケンス図である。本処理は、第1取得部131が、利用ユーザ端末2aから店舗IDと場所IDとを取得したことを契機として開始する(S1)。
【0079】
第1送信部132は、店舗IDに関連付けて記憶部12に記憶されている商品情報を利用ユーザ端末2aに送信する(S2)。利用ユーザが、利用ユーザ端末2aに表示された商品情報によって示される複数の商品の中から注文する注文商品を選択する操作を行うと、利用ユーザ端末2aは、選択された注文商品を示す注文情報と場所IDとを情報処理装置1に送信する(S3)。
【0080】
第1取得部131が、利用ユーザ端末2aから注文情報と場所IDとを取得すると、第2送信部133は、場所IDと注文情報とを関連付けて、店舗IDによって特定される店舗が使用する店舗装置3に送信する(S4)。
【0081】
算出部135は、第1取得部131が注文情報を取得した場合に、当該注文情報によって示される注文商品と、基準時刻(注文時刻)とに基づいて、第1空席予想時刻を算出する(S5)。店舗の従業員が、店舗装置3において注文商品の提供が完了したことを設定すると、店舗装置3は、提供完了情報を情報処理装置1に送信する(S6)。算出部135は、第2取得部134が提供完了情報を取得した場合に、当該提供完了情報に対応する注文情報によって示される注文商品と、基準時刻(提供時刻)とに基づいて、第2空席予想時刻を算出する(S7)。
【0082】
受付部136は、店舗IDを含む提示要求を未利用ユーザ端末2bから受け付ける(S8)。そして、表示処理部137は、提示要求に含まれる店舗IDに対応する店舗の場所に対応する第2空席予想時刻に基づく空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに送信する(S9)。その後、未利用ユーザ端末2bは、情報処理装置1から取得した空席予想情報をディスプレイに表示させる。なお、受付部136が、第1空席予想時刻が算出された後であって第2空席予想時刻が算出される前に示要求を受け付けた場合、表示処理部137は、提示要求に含まれる店舗IDに対応する店舗の場所に対応する第1空席予想時刻に基づく空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに送信する。
【0083】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、情報処理装置1は、注文商品と基準時刻とに基づいて空席予想時刻を算出し、算出した空席予想時刻に基づく空席予想情報を未利用ユーザ端末2bに表示させる。このようにすることで、情報処理装置1は、店舗が満席であっても、どのくらいで場所が空席になり得るかを未利用ユーザに認識させることができる。これにより、未利用ユーザは、提示された空席予想情報をもとに、場所が空席なるまで待つか否かを判断することができる。その結果、情報処理装置1は、店舗の利用を諦めてしまう未利用ユーザの数を低減することができる。
【0084】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0085】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0086】
1 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 第1取得部
132 第1送信部
133 第2送信部
134 第2取得部
135 算出部
136 受付部
137 表示処理部
2 ユーザ端末
3 店舗装置
S 情報処理システム
【要約】 (修正有)
【課題】店舗の利用を諦めてしまう顧客の数を低減する情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置と、ユーザ端末と、店舗装置とを含む情報処理システムにおいて、一又は複数のサーバである情報処理装置1は、店舗に来店したユーザが使用するユーザ端末から、店舗識別情報と、注文情報と、場所識別情報とを取得する第1取得部131、場所識別情報と注文情報とを関連付けて、店舗識別情報によって特定される店舗が使用する店舗装置に送信する第2送信部133、店舗装置から、注文商品の提供が完了したことを示す提供完了情報を取得する第2取得部134、注文商品と、注文情報に基づく注文時刻又は提供完了情報に基づく提供時刻とに基づいて、場所が空席になると予想する時刻を示す空席予想時刻を算出する算出部135及び空席予想時刻に基づく空席予想情報を他のユーザ端末に表示させる表示処理部137を備える。
【選択図】
図3