(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-07
(45)【発行日】2023-03-15
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/06 20120101AFI20230308BHJP
H02J 3/00 20060101ALI20230308BHJP
H02J 13/00 20060101ALI20230308BHJP
【FI】
G06Q50/06
H02J3/00 130
H02J3/00 170
H02J13/00 301A
(21)【出願番号】P 2021106596
(22)【出願日】2021-06-28
【審査請求日】2022-04-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100206405
【氏名又は名称】岸 真太郎
(72)【発明者】
【氏名】中川 善博
【審査官】加内 慎也
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-094638(JP,A)
【文献】特開2017-191521(JP,A)
【文献】特開2010-176373(JP,A)
【文献】特開2006-349483(JP,A)
【文献】特開2019-046359(JP,A)
【文献】特開2018-026913(JP,A)
【文献】特開2016-021092(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H02J 3/00
H02J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
前記表示部に画面を表示させる表示制御部と、
ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける受け付け部と、を備え、
前記表示制御部は、前記表示部に、予め定められた時限ごとの電力使用実績を当該時限ごとのグラフで表示すると共に、当該グラフにおいて、前記時限の日時に関する情報を表示させ
、
前記受け付け部は、前記表示部に表示された前記グラフにおける前記時限ごとの前記電力使用実績のうちの少なくとも一つの選択を受け付け、
前記表示制御部は、前記グラフにおいて選択された前記時限を含む特定期間における時限ごとの電力使用実績を時系列に並べた時系列グラフで前記表示部に表示する、情報処理装置。
【請求項2】
前記グラフは、所定期間における電力の使用実績について前記時限ごとの電力使用実績を大きさの順に並べたグラフである、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記特定期間における時限ごとの電力使用実績を示す前記時系列グラフにおいて、電力を使用する設備機器ごとの使用電力を区別可能に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記グラフにおいて選択された前記時限における使用電力と他の時限における使用電力との差分に基づき、選択された当該時限における使用電力を目標値として前記設定を行った場合の電力削減効果を計算する計算手段をさらに備える、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記グラフにおいて選択された前記時限における使用電力を目標値とした場合の前記電力削減効果の情報を前記表示部に表示する、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記グラフにおいて、選択された前記時限よりも使用電力の多い時限の数を前記表示部に表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記受け付け部は、前記表示部に表示された画面において表示を切り替える操作を受け付け、
前記表示制御部は、前記受け付け部により受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作画面と前記電力使用実績の表示とを切り替えて前記表示部に表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記受け付け部は、前記電力使用実績を表示させる操作を受け付け、
前記表示制御部は、前記受け付け部で受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作画面と共に前記グラフを前記表示部に表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記受け付け部は、前記電力使用実績を表示させる操作を受け付け、
前記表示制御部は、前記受け付け部で受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける前に、前記グラフを前記表示部に表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記受け付け部は、前記電力使用実績を表示させる操作を受け付け、
前記表示制御部は、前記受け付け部で受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける時に、前記グラフを前記表示部に表示する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記受け付け部は、前記表示部に対するユーザの接触操作により使用電力の制御に関する設定を受け付ける操作手段を備える、請求項1乃至
請求項10のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータを、
表示装置に画面を表示させる表示制御手段と、
ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける受け付け手段として機能させ、
前記表示制御手段の機能において、前記表示装置に、予め定められた時限ごとの電力使用実績を当該時限ごとのグラフで表示すると共に、当該グラフにおいて、前記時限の日時に関する情報を表示させ
、
前記受け付け手段の機能として、前記表示装置に表示された前記グラフにおける前記時限ごとの前記電力使用実績のうちの少なくとも一つの選択を受け付け、
前記表示制御手段の機能として、前記グラフにおいて選択された前記時限を含む特定期間における時限ごとの電力使用実績を時系列に並べた時系列グラフで前記表示装置に表示する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、デマンド制御対象毎の気候条件毎の目標電力を予め設定しておくと共に、ネットワークを通して気象会社から季節予報を取得し、取得した季節予報に基づいて各デマンド制御対象の該当する気候条件の目標電力を選択し、選択された目標電力を該当するデマンド制御対象に供給するデマンド制御運用支援方法が開示されている。また、同文献には、デマンド値を値の大きい順に並べ替え、値が大きい方からの累積期間が設定された期間と等しくなる最も小さいデマンド値を求めて目標電力とすることについて記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
予め定められた時限(例えば、30分)ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフを用いて使用電力の目標値を設定することで、デマンド制御の影響を視覚的に認識しやすくすることができる。しかし、目標値を設定するために用いられるグラフにおいて各デマンドの日時が特定できれば、ユーザが該当する日時の記憶に基づいてデマンド制御の影響を想定し、目標値の設定においてかかる想定を参酌することが期待される。
【0005】
本開示は、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフにおいて、時限における日時の情報を提供し、デマンド制御における目標値の設定の利便性向上に寄与することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の情報処理装置は、表示部と、前記表示部に画面を表示させる表示制御部と、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける受け付け部と、を備え、前記表示制御部は、前記表示部に、予め定められた時限ごとの電力使用実績を当該時限ごとのグラフで表示すると共に、当該グラフにおいて、前記時限の日時に関する情報を表示させる、情報処理装置である。
このようにすれば、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフにおいて、時限における日時の情報を提供し、デマンド制御における目標値の設定の利便性向上に寄与することができる。
【0007】
ここで、前記グラフは、所定期間における電力の使用実績について前記時限ごとの電力使用実績を大きさの順に並べたグラフとしても良い。
このようにすれば、このグラフをデマンド制御における目標値を設定する際に参照することが可能となるため、目標値の設定における利便性向上に寄与することができる。
【0008】
また、前記受け付け部は、前記表示部に表示された前記グラフにおける前記時限ごとの前記電力使用実績のうちの少なくとも一つの選択を受け付け、前記表示制御部は、前記グラフにおいて選択された前記時限を含む特定期間における時限ごとの電力使用実績を時系列に並べた時系列グラフで前記表示部に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザが着目した時限に関し、その周辺の時限を含めてより詳細な情報を参照することが可能となるため、デマンド制御における目標値の設定の利便性向上に寄与することができる。
【0009】
また、前記表示制御部は、前記特定期間における時限ごとの電力使用実績を示す前記時系列グラフにおいて、電力を使用する設備機器ごとの使用電力を区別可能に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザが着目した時限における電力使用実績に関し、さらに詳細な情報の参照が可能となるため、デマンド制御における目標値の設定における利便性向上に寄与することができる。
【0010】
また、この情報処理装置は、前記グラフにおいて選択された前記時限における使用電力と他の時限における使用電力との差分に基づき、選択された当該時限における使用電力を目標値として前記設定を行った場合の電力削減効果を計算する計算手段をさらに備える構成としても良い。
このようにすれば、設定しようとする目標値による電力削減効果を特定することが可能となるため、デマンド制御における目標値の設定において参酌することができる。
【0011】
また、前記表示制御部は、前記グラフにおいて選択された前記時限における使用電力を目標値とした場合の前記電力削減効果の情報を前記表示部に表示することとしても良い。
このようにすれば、設定しようとする目標値による電力削減効果を視認することが可能となるため、デマンド制御における目標値の設定において参酌することができる。
【0012】
また、前記表示制御部は、前記グラフにおいて、選択された前記時限よりも使用電力の多い時限の数を前記表示部に表示することとしても良い。
このようにすれば、設定しようとする目標値と他の時限の使用電力との関係を視覚的に把握することができる。
【0013】
また、前記受け付け部は、前記表示部に表示された画面において表示を切り替える操作を受け付け、前記表示制御部は、前記受け付け部により受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作画面と前記電力使用実績の表示とを切り替えて前記表示部に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザは、使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作とは別に、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフを参照することができる。
【0014】
また、前記受け付け部は、前記電力使用実績を表示させる操作を受け付け、前記表示制御部は、前記受け付け部で受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作画面と共に前記グラフを前記表示部に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザは、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフを参照した画面において、直ちに使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作を行うことができる。
【0015】
また、前記受け付け部は、前記電力使用実績を表示させる操作を受け付け、前記表示制御部は、前記受け付け部で受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける前に、前記グラフを前記表示部に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザは、使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作とは別に、事前に、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフを参照することができる。
【0016】
また、前記受け付け部は、前記電力使用実績を表示させる操作を受け付け、前記表示制御部は、前記受け付け部で受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける時に、前記グラフを前記表示部に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザは、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフを参照した画面を参酌しながら使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作を行うことができる。
【0017】
また、前記受け付け部は、前記表示部に対するユーザの接触操作により使用電力の制御に関する設定を受け付ける操作手段を備えることとしても良い。
このようにすれば、画面に表示されたグラフへの接触操作という直感的な操作により設定を行うことが可能となるため、デマンド制御における目標値の設定における利便性向上に寄与することができる。
【0018】
また、本開示のプログラムは、コンピュータを、表示装置に画面を表示させる表示制御手段と、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける受け付け手段として機能させ、前記表示制御手段の機能において、前記表示装置に、予め定められた時限ごとの電力使用実績を当該時限ごとのグラフで表示すると共に、当該グラフにおいて、前記時限の日時に関する情報を表示させる、プログラムである。
このプログラムをインストールしたコンピュータによれば、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフにおいて、時限における日時の情報を提供し、デマンド制御における目標値の設定の利便性向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本実施形態による情報処理装置が利用される設備機器の制御システムの全体構成を示す図である。
【
図4】制御装置およびサーバのハードウェア構成例を示す図である。
【
図7】端末装置のハードウェア構成例を示す図である。
【
図8】電力使用実績を平均使用電力の大きさに基づいて表示する第1画面の例を示す図である。
【
図9】特定期間の電力使用実績を時系列で表示する第2画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、実施の形態について詳細に説明する。
<システム構成>
図1は、本実施形態による情報処理装置が利用される設備機器の制御システムの全体構成を示す図である。この制御システムは、制御装置100と、被制御装置である設備機器200と、サーバ300と、端末装置400とを備える。制御装置100と設備機器200とは、ネットワークを介して接続されている。このネットワークは、専用回線によるLAN(Local Area Network)であっても良いし、WAN(Wide Area Network)やインターネット上に設定されたVPN(Virtual Private Network)等を用いても良い。
【0021】
設備機器200は、電力を使用して作動する設備や機器である。制御装置100は、一または複数の設備機器200の動作を制御する。
図1には、制御装置100が複数の設備機器200を制御する構成例を示している。設備機器200は、電力を使用して動作し、制御装置100により動作を制御される設備や機器であれば、その種類を問わない。以下の説明では、設備機器200の具体例として空調機器の制御に本実施形態の制御システムを適用した例について説明する場合がある。
【0022】
また、設備機器200は、制御装置100からの指示にしたがって自装置を制御する制御手段を備えている。制御装置100は、制御対象である設備機器200を制御するための指示(以下、「制御指示」と呼ぶ)を生成し、生成した制御指示を各設備機器200に対して送信する。各設備機器200は、制御装置100から制御指示を取得し、自装置の制御手段により、取得した制御指示にしたがって自装置の設定を行い、動作を制御する。
【0023】
制御装置100、サーバ300および端末装置400は、ネットワークを介して接続されている。
図1に示す構成例では、サーバ300に接続された一つの制御装置100が示されているが、実際には、複数の制御装置100がサーバ300に接続される。そして、各制御装置100に、一または複数の設備機器200が接続される。制御装置100とサーバ300とを接続するネットワークには、例えば、インターネットが用いられる。また、LANやWANを用いても良い。
【0024】
端末装置400は、サーバ300に接続して情報の送受信を行い、制御システムの設定を行うための装置である。詳細は後述するが、端末装置400は、サーバ300に管理されている電力需要に関する情報を取得してユーザに提示する。また、端末装置400は、ユーザの入力に応じて、契約電力に基づく目標電力の設定情報をサーバ300に送る。
【0025】
<電気料金と設備機器200の制御の関係>
ここで、電気料金について説明する。電気料金は、主に基本料金と電力量料金とにより構成され、月ごとに特定される。基本料金は、基本料金単価と契約電力とに基づいて計算される。契約電力は、当月から遡って1年以内の最大需要電力の最大値とされる。最大需要電力とは、月間の時限(デマンド時限:30分)ごとの平均使用電力の最大値である。平均使用電力とは、各時限における需要電力(使用電力)の平均値である。また、電力量料金は、電力量料金単価と月ごとの使用電力量とに基づいて計算される。
【0026】
上述したように、契約電力は、過去1年以内の最大需要電力の最大値である。したがって、ある月の最大需要電力(言い換えれば、その月におけるある時限の平均使用電力)が契約電力となると、その月以後、その契約電力よりも低い最大需要電力を維持し続けたとしても、1年間にわたり、この契約電力に基づく基本料金が課されることとなる。また、ある時限において平均使用電力がそれまでの契約電力の値を上回り、その時限が含まれる月の最大需要電力となると、この時限の平均使用電力(最大需要電力)が、新たな契約電力として、それ以降の基本料金の計算に用いられる。
【0027】
また、電力量料金単価の設定には様々な態様があり、所定の条件に基づいて電力量料金単価が変動する設定が行われ得る。例えば、1日の中の時間帯、平日か休日かの別、季節などに応じて、電力量料金単価が変動する設定が行われる場合がある。また、電力が市場で取引されるようになり、市場における電力の取引価格を反映させて変動する電力量料金単価が設定される場合もある。
【0028】
設備機器200の制御において、設備機器200の運転に要する電気料金を削減することを指向して制御が行われる場合がある。この場合、平均使用電力が現在の契約電力を超えないように設備機器200を制御することが求められる。また、電力量料金単価が変動する場合、電気料金を低下させる観点では、単価の低い時間帯よりも単価の高い時間帯で使用する電力量を削減する方が、効率が良い。ただし、電力量料金単価が時限ごとの電力量料金に対してのみ影響するのに対し、契約電力は当月以後の1年間の電気料金に対して影響する。このため、電力量料金単価の変動を考慮した制御よりも、平均使用電力を考慮した制御の方が優先される。平均使用電力が現在の契約電力を超えないように行われる制御をデマンド制御と呼ぶ。
【0029】
電気料金は、電力供給の契約者である需要家に対して課される。需要家は、一または複数の設備機器200を有する。制御装置100は、一または複数の需要家の設備機器200を制御する。また、制御装置100は、需要家ごとに設定された電気料金(基本料金および電力量料金)に応じて、各需要家の設備機器200に対し、時限ごとの平均使用電力や電力量料金単価を考慮した制御を行う。制御装置100による具体的な設備機器200の制御の内容については後述する。
【0030】
<サーバ300の構成>
図2は、サーバ300の構成を示す図である。サーバ300は、例えば、ネットワークのクラウド環境上に構築されたサーバ(いわゆるクラウドサーバ)等として実現される。サーバ300は、需要家管理部310と、実績情報管理部320と、目標電力設定部330と、制御情報生成部340と、操作受け付け制御部350と、通信制御部360とを備える。
【0031】
需要家管理部310は、需要家の情報を管理する。需要家の情報には、需要家自身を特定する情報の他、例えば、各需要家の契約電力や各需要家が有する設備機器200の情報等が含まれる。
【0032】
実績情報管理部320は、各需要家の設備機器200の実績情報を取得し、管理する。実績情報には、設備機器200の稼働状況に関する情報(以下、「稼働情報」と呼ぶ)や実際の稼働に基づく時限ごとの平均使用電力の情報等が含まれる。時限ごとの平均使用電力の情報には、各時限を特定する年月日および時間も含まれる。実績情報管理部320は、例えば、各需要家の設備機器200を制御する制御装置100から実績情報を取得する。実績情報管理部320は、各時限の終了後に、終了した時限における実績情報を取得して記憶装置(図示せず)に格納する。実績情報の取得方法は、時限ごとに、個々の時限が終了して実績情報が取得可能となった段階で随時取得することとしても良いし、定期的に複数の時限の実績情報をまとめて(例えば、1日単位で)取得することとしても良い。
【0033】
目標電力設定部330は、各需要家の設備機器200による時限ごとの平均使用電力の目標値(以下、「目標電力」と呼ぶ)を設定する。需要家の電力使用による平均使用電力が契約電力を超えると、この平均使用電力が新たな契約電力となって、電気料金における基本料金を引き上げてしまう。そこで、デマンド制御の運用において、契約電力に基づく目標電力を設定し、時限ごとの平均使用電力が目標電力を超えないように制御することが行われる。なお、目標電力は、契約電力以下の値、例えば、契約電力よりも一定値だけ低い値に設定される。
【0034】
目標電力設定部330は、各需要家の設備機器200による時限ごとの平均使用電力を予測し、予測結果に基づき、各需要家の時限ごとの平均使用電力に対する目標電力を設定しても良い。平均使用電力の予測は、既存の種々の予測方法により行い得る。例えば、設備機器200の環境情報や稼働情報と電力の使用実績とを蓄積し、将来の時限において想定される環境および設備機器200の稼働状態から平均使用電力を予測することが考えられる。設備機器200の環境情報、稼働情報、電力の使用実績などの情報は、例えば、各設備機器200において収集され、制御装置100を介して取得し得る。例えば、稼働情報および電力の使用実績の情報としては、実績情報管理部320により制御装置100から取得される実績情報を用いても良い。
【0035】
さらに、目標電力設定部330は、目標電力の設定において、端末装置400から送られる目標電力に関する情報を参酌しても良い。詳しくは後述するが、本実施形態では、端末装置400において、ユーザによる目標電力の想定値の入力を受け付ける。目標電力設定部330は、この目標電力の想定値に基づき、例えば、想定値以下となるように、または、想定値以上となるように目標値を設定することが考えられる。また、目標電力設定部330は、端末装置400から設定指示と共に目標電力の想定値を取得した場合、取得した想定値を、そのまま目標電力として設定しても良い。
【0036】
制御情報生成部340は、各需要家の設備機器200を制御するための制御情報を生成する。制御情報は、需要家の設備機器200による時限ごとの平均使用電力が目標電力設定部330により設定されたその需要家におけるその時限の目標電力を超えないように、制御装置100に設備機器200を制御させる情報である。制御情報生成部340は、各制御情報による制御が行われる時限が開始される前に、該当する時限の制御情報を生成する。
【0037】
操作受け付け制御部350は、ユーザにより端末装置400で行われた操作を受け付ける。具体的には、例えば、操作画面を提供し、端末装置400に表示させ、表示された操作画面上での操作を受け付ける。詳しくは後述するが、本実施形態では、操作画面において、需要家の設備機器200の稼働により得られた時限ごとの平均使用電力の実績情報を提示する。具体的には、実績情報管理部320から該当する時限の実績情報を取得してグラフ化し、操作画面を作成する。この実績情報のグラフには、時限ごとの平均使用電力(電力使用実績)を大きいものから順に並べたグラフと、時系列に並べたグラフとがある。これらのグラフの詳細は後述する。また、操作受け付け制御部350は、端末装置400において目標電力の想定値(後述)が入力され、サーバ300へ送信する操作が行われると、この目標電力の想定値を受け付け、目標電力設定部330に送る。
【0038】
通信制御部360は、制御情報生成部340により生成された制御情報を、各制御情報に対応する需要家の設備機器200を制御する制御装置100へ送信する。通信制御部360は、各制御情報による制御が行われる時限が開始される前に、該当する時限の制御情報を制御装置100へ送信する。通信制御部360は、各時限の制御情報を制御装置100へ送信する場合に、送信しようとする時限の直前の時限における平均使用電力から低下させる制御情報を、送信しようとする時限の直前の時限における平均使用電力から上昇させる制御情報よりも先に送信するようにしても良い。
【0039】
また、通信制御部360は、端末装置400からのアクセス要求に応じて情報の送受信を行う。具体的には、通信制御部360は、端末装置400において操作を行うための操作画面を送信する。そして、通信制御部360は、端末装置400において行われた操作に基づく情報や命令を受信する。
【0040】
<制御装置100の構成>
図3は、制御装置100の構成を示す図である。制御装置100は、ネットワークを介してサーバ300および設備機器200と接続された情報処理装置として実現される。制御装置100は、制御対象の設備機器200の近隣に設けられた装置(例えば、エッジサーバ)であっても良いし、クラウド環境上に構築されたサーバ(クラウドサーバ)であっても良い。制御装置100は、制御情報取得部110と、稼働情報取得部120と、記憶部130と、制御指示生成部140と、制御指示出力部150と、稼働情報出力部160とを備える。
【0041】
制御情報取得部110は、サーバ300から設備機器200の制御情報を取得する。制御情報には、需要家ごとに設定された平均使用電力の目標電力の情報が含まれる。制御情報取得部110は、設備機器200に対して時限ごとの制御情報に基づく制御が行われる前に、該当する時限の制御情報を取得する。
【0042】
稼働情報取得部120は、制御装置100の制御対象である設備機器200の稼働情報を取得する。ここで、稼働情報取得部120が取得する稼働情報には、広く、設備機器200の稼働に関する種々の情報が含まれる。例えば、設備機器200の稼働率や継続稼働時間等の動作状態を表す情報が含まれる。また、稼働された時間帯、平日の稼働と休日の稼働の別等、設備機器200の稼働に影響を及ぼすと考えられる種々の情報を含んでも良い。さらに、稼働情報取得部120は、気温や湿度等の設備機器200が設置された環境の情報(環境情報)を取得しても良い。これらの情報は、情報の種類に応じて、既存の種々の方法で取得し得る。例えば、設備機器200自体から取得し得る他、各種のセンサ装置等から取得し得る。また、日時の情報は、例えば、制御装置100に設けられた時計機能やカレンダー機能により得られる。
【0043】
記憶部130は、制御情報取得部110および稼働情報取得部120により取得された各種の情報を記憶する。制御情報取得部110により取得された制御情報は、設備機器200を制御するために用いられる。制御情報は、その制御情報による制御が行われる時限が開始される前に、記憶部130に記憶される。稼働情報取得部120により取得された設備機器200の稼働情報は、所定のタイミングでサーバ300へ送られ、サーバ300の実績情報管理部320により管理される。
【0044】
制御指示生成部140は、制御情報取得部110により取得された制御情報に基づいて、設備機器200を制御するための制御指示を生成する。制御指示生成部140は、各需要家の設備機器200による時限ごとの平均使用電力が、時限ごとに需要家に対して設定された目標電力を超えないように設備機器200を動作させる制御指示を生成する。一の需要家が複数の設備機器200を有する場合は、時限ごとに、その一の需要家が有する全ての設備機器200の平均使用電力の積算値が対応する時限の目標電力を超えないように制御指示が生成される。この場合、目標電力を超えないようにするために、需要家が自身の複数の設備機器200に対して電力を割り振る方法については、特に限定しない。例えば、設備機器200の種類や装置規模等に応じて均等に割り振っても良い。また、特定の設備機器200に対して十分に電力を割り当て、残りの電力を他の設備機器200に割り振っても良い。また、ある時限では、一部の設備機器200を動作させず、一部の設備機器200のみで電力を使用するようにしても良い。また、制御指示生成部140は、稼働情報取得部120により取得した設備機器200の稼働情報を参酌して制御指示を生成しても良い。
【0045】
制御指示出力部150は、制御情報取得部110により取得された制御情報に基づいて制御指示生成部140により生成された制御指示を、その制御情報による制御が行われる時限が開始する際に記憶部130から読み出し、各制御指示の制御対象の設備機器200へ送信する。
【0046】
稼働情報出力部160は、稼働情報取得部120により取得され、記憶部130に保持された設備機器200の稼働情報を、所定の条件に応じて、記憶部130から読み出してサーバ300へ送信する。稼働情報の読み出しおよび送信は、サーバ300からの要求に応じて行っても良いし、1日の決まった時間等に定期的に行っても良い。
【0047】
<制御装置100およびサーバ300のハードウェア構成>
図4は、制御装置100およびサーバ300のハードウェア構成例を示す図である。制御装置100およびサーバ300は、例えば、コンピュータにより実現される。制御装置100およびサーバ300がクラウド環境に構築されたサーバとして実現される場合であっても、ネットワーク上の
図4に示すような物理的なコンピュータのシステムリソースを用いた仮想的なシステムとして構成される。
【0048】
制御装置100およびサーバ300を実現するコンピュータは、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)101と、記憶手段であるRAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103、記憶装置104とを備える。RAM102は、主記憶装置(メイン・メモリ)であり、CPU101が演算処理を行う際の作業用メモリとして用いられる。ROM103にはプログラムや予め用意された設定値等のデータが保持されており、CPU101はROM103から直接プログラムやデータを読み込んで処理を実行することができる。記憶装置104は、プログラムやデータの保存手段である。記憶装置104にはプログラムが記憶されており、CPU101は記憶装置104に格納されたプログラムを主記憶装置に読み込んで実行する。また、記憶装置104には、CPU101による処理の結果が格納され、保存される。記憶装置104としては、例えば磁気ディスク装置やSSD(Solid State Drive)等が用いられる。
【0049】
制御装置100が
図4に示すコンピュータにより実現される場合、
図3を参照して説明した制御情報取得部110、稼働情報取得部120、制御指示生成部140、制御指示出力部150および稼働情報出力部160の各機能は、例えば、CPU101がプログラムを実行することにより実現される。記憶部130は、例えば、RAM102や記憶装置104により実現される。また、サーバ300が
図4に示すコンピュータにより実現される場合、
図2を参照して説明した需要家管理部310、実績情報管理部320、目標電力設定部330、制御情報生成部340、操作受け付け制御部350および通信制御部360の各機能は、例えば、CPU101がプログラムを実行することにより実現される。なお、
図4に示したハードウェア構成は、制御装置100をコンピュータにより実現する場合の一例に過ぎない。
【0050】
<設備機器200の構成>
図5は、設備機器200の構成を示す図である。設備機器200は、受け付け部210と、動作制御部220と、出力部230とを備える。なお、設備機器200は、その種類に応じて、設備機器200の機能を実現するために動作する機構や装置を有している。例えば、設備機器200が空調機器である場合、設備機器200は、室内機および室外機等を有する。また、設備機器200が照明設備である場合、設備機器200は、照明器具や制御スイッチ等を有する。このような機構等の種類や態様は、設備機器200の種類に応じて様々であるため、ここでは図示しない。
【0051】
受け付け部210は、制御装置100から出力された制御指示を、図示しないネットワークインターフェイスを用い、ネットワークを介して受け付ける。
【0052】
動作制御部220は、受け付け部210により受け付けた制御指示に基づいて、設備機器200に設けられた機構や装置の動作を制御する。具体的には、例えば、設備機器200が空調機器である場合、受け付け部210により制御指示として設定温度を特定する情報を受け付け、動作制御部220は、受け付けた設定温度になるように室内機および室外機の動作を制御する。なお、ここでは温度設定に係る制御の例を挙げたが、その他、空調機器により制御可能な気体に関する種々の制御(例えば、湿度や気体成分の制御等)に対して、動作制御部220による制御指示に基づく制御を適用し得る。また、空調機器以外の種々の設備機器200においても、動作制御部220は、制御装置100から受け付ける制御指示にしたがって、設備機器200の種類に応じた制御を実行する。
【0053】
出力部230は、設備機器200の動作状態に関する情報を、図示しないネットワークインターフェイスを用い、ネットワークを介して制御装置100へ出力する。
【0054】
受け付け部210、動作制御部220および出力部230は、例えば、コンピュータにより実現される。動作制御部220を実現するコンピュータは、
図4を参照して説明した構成としても良い。この場合、受け付け部210、動作制御部220および出力部230の各機能は、例えば、
図4に示したCPU101がプログラムを実行することにより実現される。また、受け付け部210、動作制御部220および出力部230の各機能を、専用のハードウェアにより実現しても良い。例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、その他の回路により実現される。さらに、CPU101がプログラム(ソフトウェア)を実行して実現される機能と、専用のハードウェアにより実現される機能とを組み合わせて、受け付け部210、動作制御部220および出力部230としても良い。
【0055】
<端末装置400の構成>
図6は、端末装置400の構成を示す図である。端末装置400は、ネットワークを介してサーバ300と接続可能な情報処理装置として実現される。具体的には、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット型情報端末、スマートフォン等の情報機器を端末装置400として用い得る。端末装置400は、表示部410と、受け付け部420と、表示制御部430と、処理部440と、通信制御部450とを備える。
【0056】
表示部410は、各種の画面を表示する。表示部410に表示される画面には、ユーザの操作を受け付けるための操作画面や、ユーザに種々の情報を提示するための情報提示画面等が含まれる。また、これらの画面には、通信制御部450によりサーバ300から受信する画面が含まれる。本実施形態においてサーバ300から取得し表示部410に表示される画面の詳細については後述する。
【0057】
受け付け部420は、ユーザによる入力操作を受け付ける。後述するように、受け付け部420として、タッチセンサと表示部410の表示領域とを組み合わせたタッチパネルを設け、表示部410に表示される操作画面に触れて行われた操作を受け付けても良い。受け付け部420をこのような構成とすれば、画面に対する接触操作という直感的な操作により、入力操作や特定の情報を表示させるための操作、画面を切り替えるための操作等を行うことができる。
【0058】
表示制御部430は、表示部410における画面の表示を制御する。具体的には、例えば、サーバ300から取得した情報に基づき画面を構成して表示部410に表示したり、表示部410における表示の切り替え制御を行ったりする。
【0059】
処理部440は、各種の演算処理を行う。本実施形態において、処理部440は、表示部410に表示された操作画面で行われた操作に応じて、平均使用電力の実績情報に基づき、電力や電気料金に関する計算を行う。
【0060】
通信制御部450は、サーバ300に接続し、情報の送受信を行う。具体的には、通信制御部450は、サーバ300から表示部410に表示させる画面の情報を受信する。また、通信制御部450は、受け付け部420により受け付けられたユーザの操作の内容を示す情報や、処理部440による処理結果等をサーバ300へ送信する。
【0061】
<端末装置400のハードウェア構成>
図7は、端末装置400のハードウェア構成例を示す図である。端末装置400は、例えば、コンピュータにより実現される。端末装置400を実現するコンピュータは、演算手段であるCPU401と、記憶手段であるRAM402、ROM403、記憶装置404と、表示装置405と、入力装置406とを備える。RAM402は、主記憶装置であり、CPU401が演算処理を行う際の作業用メモリとして用いられる。ROM403にはプログラムや予め用意された設定値等のデータが保持されており、CPU401はROM403から直接プログラムやデータを読み込んで処理を実行することができる。記憶装置404は、プログラムやデータの保存手段である。記憶装置404にはプログラムが記憶されており、CPU401は記憶装置404に格納されたプログラムを主記憶装置に読み込んで実行する。また、記憶装置404には、CPU401による処理の結果が格納され、保存される。記憶装置404としては、例えば磁気ディスク装置やSSD(Solid State Drive)等が用いられる。
【0062】
表示装置405は、CPU401の制御により画像を表示させる表示手段である。表示装置405としては、例えば液晶ディスプレイ等が用いられる。入力装置406は、ユーザが入力操作を行うための入力手段である。入力装置406としては、例えば、キーボード、マウス等のポインティングデバイス、タッチセンサ等の入力デバイスが用いられる。入力装置406として透明なタッチセンサを用い、このタッチセンサを表示装置405の表示領域に重ねて配置し、表示装置405に表示される操作画面に対して指等を触れることにより入力が可能なタッチパネルを構成しても良い。
【0063】
端末装置400が
図7に示すコンピュータにより実現される場合、
図6を参照して説明した表示制御部430、処理部440および通信制御部450の各機能は、例えば、CPU401がプログラムを実行することにより実現される。表示部410は、表示装置405により実現される。受け付け部420は、入力装置406により実現される。なお、
図7に示したハードウェア構成は、端末装置400をコンピュータにより実現する場合の一例に過ぎない。
【0064】
<表示画面および表示画面上での操作>
次に、端末装置400の表示部410に表示される表示画面と、この表示画面を用いてユーザにより行われる操作について説明する。本実施形態では、需要家における時限ごとの電力使用実績を平均使用電力の大きさに基づいて表示する第1画面と、時系列で表示する第2画面とが表示部410に表示される。以下、それぞれの画面について説明する。
【0065】
図8は、電力使用実績を平均使用電力の大きさに基づいて表示する第1画面の例を示す図である。
図8に示す第1画面には、所定の期間(例えば、1年)における時限ごとの平均使用電力を電力の大きさに対応する棒の長さで示したグラフ411が表示されている。
図8のグラフ411に示される各時限の平均使用電力は、所定の期間における時限ごとの電力使用実績である。
図8に示すグラフ411において、横軸は平均使用電力の大きさに基づく順番であり、各時限の棒グラフの長さを表す縦軸は、平均使用電力の大きさ(図では「デマンド(kW)」と記載)である。したがって、グラフ411には、左端から右方へ向かって、所定の期間に含まれる時限のうち平均使用電力の大きいものから順に並べて表示される。なお、表示部410の表示領域に、所定の期間における全ての時限に対する棒グラフを表示しきれない場合、所定の期間に含まれる時限の一部のみを表示部410に表示し、スクロールや表示範囲の切り替え等の画面操作によって全体が視認可能となるように表示しても良い。
図8に示す例では、所定の期間に含まれる時限のうち平均使用電力の大きい方から順に、30個の時限の棒グラフが表示されている。
図8に示す例では、単に各時限の棒グラフを平均使用電力の大きさの順に並べて表示したが、各棒グラフに対して、平均使用電力の大きさの順番を表す序数を付しても良い。
【0066】
図8に示す例において、各時限の棒グラフには、各時限の日時の情報が該当する各時限に対応付けて表示されている。例えば、平均使用電力が最も大きい一番左の棒グラフには、日時情報として「20××年02月07日 08:00」と表示されており、表示された日の8時から開始された時限の平均使用電力であることがわかる。これにより、時期的順序とは関係なく平均使用電力の大きさに応じて配置された時限ごとの棒グラフにおいて、何番目に大きい(または小さい)平均使用電力がいつ頃の時限によるものかを直感的に把握することが容易となる。
【0067】
図8に示す例では、各時限の棒グラフに対して該当する日時の情報を対応付けて表示したが、各時限の棒グラフに対応付けて表示する情報は、日時の情報には限らない。例えば、日時の情報に加えてまたは代えて、春夏秋冬の季節や、正月、お彼岸、ゴールデンウィーク、クリスマス等の季節のイベントを表す情報を各時限の棒グラフに対応付けて表示しても良い。また、設備機器200が設置されている施設において式典や集会等のイベントが行われた場合、かかるイベントが行われた日時に対応する時限の棒グラフに対応付けて、イベントの情報を表示しても良い。これらの付加情報の表示は、
図8の例における日時の情報と同様にテキストにより表示しても良いし、各種の情報に対応付けられて設定された印を表示しても良い。また、付加される情報に応じて日時の情報の表示態様を異ならせても良い。例えば、春は赤、夏は青、秋は緑、冬は黒等のように季節と表示色とを対応付け、日時の情報を季節に応じた表示色で表示しても良い。また、初期状態では日時の情報のみを表示しておき、ユーザが何れかの日時を選択する操作を行うと、選択された日時に対応する上記の付加情報を、いわゆるツールチップやポップアップウィンドウ等の表示手段を用いて表示させても良い。日時を選択する操作は、例えば、マウスポインタを目的の日時の表示上に位置させるマウスオーバーや、タッチパネルにおいて目的の日時の表示に一定時間以上触れる接触操作等としても良い。
【0068】
日時の情報は、各時限の平均使用電力の情報と共にサーバ300から取得される。かかる日時の情報は、例えば、制御装置100で稼働情報取得部120により取得され、設備機器200の実績情報に含まれてサーバ300の実績情報管理部320により管理されることは既に述べた。また、上記の季節や季節のイベントに関する情報は、例えば、サーバ300において、そのような暦に関する情報を格納した外部のデータベースから取得しても良いし、サーバ300の記憶手段(例えば、
図4に示した記憶装置104)に保持しておいても良い。また、設備機器200が設置されている施設における固有のイベントの情報は、例えば、かかる情報が需要家の設備機器200を管理する制御装置100の記憶部130に記憶されていれば、サーバ300において制御装置100から取得し得る。
【0069】
第1画面では、ユーザが想定した目標電力の想定値を指定することができる。
図8に示す例では、グラフ411の左下に設けられた入力欄412aに、目標電力の想定値「88kW」が入力されている。
図8に示す入力欄412aには、数値を変更するためのボタンオブジェクト「▲」および「▼」が表示されている。「▲」は、数値を増加させるためのボタンであり、「▼」は数値を減少させるためのボタンである。なお、これらのボタンを用いず、入力欄412aに対し、テキスト入力により数値を入力しても良い。また、目標電力の想定値の入力方法として、一の時限における平均使用電力の棒グラフの選択を受け付け、選択された時限の平均使用電力を目標電力の想定値として設定しても良い。
図8に示す例では、グラフ411において、左端から6番目の時限の棒グラフが選択され(
図8において、網掛け表示された棒グラフ)、この時限の平均使用電力が目標電力の想定値に設定されたことが示されている。棒グラフの選択操作は、例えば、グラフ411に表示されている時限ごとの棒グラフの一つに対するマウスクリックや、タッチパネルにおいて棒グラフの一つに対してタッチする接触操作等としても良い。
【0070】
また、
図8に示す例では、ユーザの入力操作により目標電力の想定値が入力されると、第1画面のグラフ411上に、入力された目標電力の想定値を表す表示が行われる。目標電力の想定値を表す表示としては、例えば、グラフ411上の目標電力の想定値に該当する平均使用電力の値の位置に線(以下、「デマンド目標ライン」と呼ぶ)412bを表示しても良い。
図8に示す例では、グラフ411において、左端から6番目の時限の棒グラフと同じ高さ(88kW)の位置にデマンド目標ライン412bが表示されている。
【0071】
第1画面において目標電力の想定値が入力されると、端末装置400は、この想定値を実際の目標電力に設定してデマンド制御を行った場合の電力削減効果を計算する。
図8に示す例において、第1画面のグラフ411に表示された期間(1年とする)の電力使用実績における平均使用電力の最大値(契約電力)が101kWであったとする。また、上述したように、
図8の例では、目標電力の想定値として88kWが入力された。この契約電力と目標電力の想定値との差分は13kWである。したがって、今後、目標電力を88kWとしてデマンド制御を行い、契約電力が101kWから88kWに下がったとすると、13kWの低下となる。また、端末装置400は、この契約電力の低下により電気料金がどれだけ低下するかを計算する。そして、計算結果を第1画面に表示する。
図8に示す例では、グラフ411の右上に設けられた削減効果表示欄413に、「デマンドの年間削減効果予測」として、契約電力の低下量(
図8では、「デマンド(ピーク電力)」と記載)「13kW」と、この契約電力の低下に基づく電気料金の低下分「227,500円」とが表示されている。また、どちらの値も、近傍に、低下量であることを示す下向きの矢印が表示されている。
【0072】
また、第1画面において目標電力の想定値が入力されると、端末装置400は、グラフ411に表示された時限のうち、入力された目標電力の想定値よりも大きい平均使用電力であった時限を特定し、その個数を第1画面に表示する。上記のように、第1画面において、目標電力の想定値が、グラフ411における左端から6番目の時限の平均使用電力と同じ値である場合、この想定値よりも平均使用電力が大きかった時限は5個である。
図8に示す例では、グラフ411の左上に設けられた超過時限表示欄414に、目標電力の想定値よりも平均使用電力が大きかった時限の数(
図8では、「目標電力を超える時限の数」と記載)「5」が表示されている。ここで、デマンド制御における目標電力を低下させると、設備機器200の使用電力が制限される。このため、設備機器200の機能が低下し、設備機器200のユーザの快適性や利便性が損なわれる。本実施形態では、上記のように、目標電力の想定値よりも大きい平均使用電力であった時限の数を提示することで、これを参照したユーザは、この想定値を実際の目標電力に設定してデマンド制御を行った場合に、快適性や利便性がどの程度損なわれるかを感覚的に把握することが容易となる。なお、ここでは、目標電力の想定値よりも大きい平均使用電力であった時限の数を特定して表示したが、目標電力の想定値と各時限の平均使用電力の比較情報の提示方法は、この例に限定しない。例えば、目標電力の想定値以下の平均使用電力であった時限の数を特定して表示しても良い。
【0073】
また、
図8には図示していないが、第1画面において、目標電力の想定値をサーバ300へ送信するためのボタンオブジェクト(以下、「送信ボタン」と呼ぶ)を設けても良い。上記のようにして目標電力の想定値が入力され、ユーザにより送信ボタンが操作されると、通信制御部450により、入力された目標電力の想定値がサーバ300へ送られる。サーバ300は、端末装置400から取得した目標電力の想定値の情報を、目標電力設定部330による目標電力の設定に用い得る。さらに、目標電力の想定値の送信に関し、サーバ300における目標電力の設定で参酌する情報の一つとして送信する態様と、目標電力の設定値として送信する態様とを設けても良い。後者の送信態様により目標電力の想定値がサーバ300へ送信された場合、端末装置400において入力された目標電力の想定値が、そのまま目標電力として設定される。具体的な操作方法としては、例えば、ユーザにより送信ボタンが操作された際に、サーバ300が目標電力を設定するために参酌する情報として送信するか、目標電力の設定値として送信するかを問い合わせるメッセージを表示し、ユーザの選択を受け付けても良い。
【0074】
第1画面は、一の時限を含む第2画面を表示させるための操作画面としても機能する。ユーザが、第1画面において一の時限を選択し、画面の切り替え操作を行うと、端末装置400は、選択された時限を含む特定期間(例えば、1日)における時限ごとの平均使用電力を時系列に表示する第2画面を表示部410に表示する。画面の切り替え操作は、例えば、グラフ411に表示されている時限ごとの棒グラフの一つに対するマウスによるダブルクリックとしても良い。また、タッチパネルにおいて、棒グラフの一つに対して、目標電力の想定値の入力における棒グラフの選択操作とは異なる操作態様でタッチする接触操作等としても良い。また、
図8には示していないが、第1画面に画面切り替え用のボタンオブジェクトを表示しておき、一の棒グラフを選択してから画面切り替え用のボタンオブジェクトを操作することで画面を切り替えるようにしても良い。
【0075】
図9は、特定期間の電力使用実績を時系列で表示する第2画面の例を示す図である。
図9に示す第2画面は、第1画面において、6月5日の一の時限を選択して表示された画面である。
図9に示す第2画面には、6月5日の0時に開始される時限から23時30分に開始される時限まで時系列に、各時限における平均使用電力を電力の大きさに対応する棒の長さで示した棒グラフが表示されている。第2画面に示されるグラフ415は、時系列グラフの一例である。ユーザが、第1画面のグラフ411を参照して、ある時限の平均使用電力に関し、その時限を含む特定期間の平均使用電力のグラフ415を表示させることで、その時限の前後の平均使用電力を含む詳細な情報を得ることができる。
【0076】
第2画面は、各時限における平均使用電力のうち、設備機器200ごとの使用電力を区別可能に表示しても良い。
図9に示す例では、各時限における設備機器200の全体の平均使用電力と一部の設備機器200(例えば、空調機器)における平均使用電力とが区別可能に表示されている。
図9に示す例において、薄い棒グラフが、設備機器200の全体における時限ごとの平均使用電力である。そして、この設備機器200の全体に対する平均使用電力のグラフに重ねて表示された濃い棒グラフが、一部の設備機器200における平均時限ごとの使用電力である。ここでは、設備機器200の全体の平均使用電力と、一部の設備機器200の平均使用電力とを区別可能に表示したが、複数の設備機器200における各々の平均使用電力を、設備機器200ごとに表示色を異ならせる等の手段により、区別可能に表示させても良い。
【0077】
以上の表示例では、端末装置400において、まず第1画面を表示させ、第1画面から一の時限を特定して、第2画面に表示を切り替える表示制御について説明したが、第1画面および第2画面の表示方法は、上記の例に限定されない。例えば、第1画面から一の時限の平均使用電力を含む第2画面を表示させる場合に、表示部410の表示領域に第1画面と第2画面とを同時に表示させても良い。この場合、上記の画面の切り替え操作に用いたマウス操作や接触操作と同様の操作により、画面の切り替え表示に代えて、第1画面と第2画面とを共に表示部410に表示させるようにしても良い。また、第1画面に第2画面表示用のボタンオブジェクトを表示しておき、一の棒グラフを選択してから第2画面表示用のボタンオブジェクトを操作することで第1画面と共に第2画面を表示するようにしても良い。
【0078】
端末装置400において、以上の第1画面および第2画面の表示は、表示制御部430により制御される。表示制御部430は、第1画面において、所定の期間における時限ごとの電力使用実績を、平均使用電力の大きさに基づく順番で並べ、各時限に対応させて該当する時限の日時の情報を付加したグラフ411を表示する。また、表示制御部430は、第2画面において、第1画面で選択された一つの時限を含む特定期間における時限ごとの電力使用実績を、時系列に並べたグラフ415を表示する。
【0079】
上記の例では、第1画面および第2画面はサーバ300により生成され、表示制御部430は、サーバ300から取得した第1画面および第2画面を表示部410に表示させることとしたが、具体的な動作は、これに限定されない。例えば、サーバ300から第1画面および第2画面の作成に必要な情報を取得し、表示制御部430が第1画面および第2画面を生成して表示部410に表示する構成としても良い。
【0080】
また、上記の第1画面において入力される目標電力の想定値に基づく各種のデータ処理(例えば、電力削減効果の計算、デマンド目標ラインの位置の計算、想定値よりも大きい平均使用電力に該当する時限の数の計算など)は、処理部440により実行される。
【0081】
第1画面における各種の操作は、受け付け部420により受け付けられる。受け付け部420が、タッチセンサと表示部410の表示領域とを組み合わせたタッチパネルにより構成される場合、目標電力の想定値を入力するための一の時限の選択や、画面の切り替え等の操作を、画面に表示されたグラフへの接触操作という直感的な操作により実現することができる。
【0082】
以上、実施形態について説明したが、本開示の技術的範囲は上記実施形態には限定されない。例えば、上記の実施形態では、ネットワークを介してサーバ300に接続可能な端末装置400を用い、第1画面および第2画面によるグラフの表示や、目標電力の想定値の入力等の操作を行うこととした。これに対し、例えば、制御装置100の図示しない表示装置および入力装置を用いて第1画面および第2画面の表示や入力操作を行っても良い。
【0083】
また、上記の実施形態では、第1画面に送信ボタンを設け、入力した目標電力の想定値をサーバ300へ送信する構成について説明した。これは、言い換えれば、端末装置400において、ユーザによる時限ごとの平均使用電力の制御に関する設定を受け付ける時に第1画面を表示する構成と言える。これに対し、第1画面とは別に目標電力の想定値または設定値をサーバ300へ送信するための操作画面を設け、ユーザが第1画面や第2画面を参照して目標電力の想定値または設定を決定した後に、送信用の操作画面により決定した目標電力の想定値または設定値を送信する構成としても良い。これは、言い換えれば、端末装置400において、ユーザによる時限ごとの平均使用電力の制御に関する設定を受け付ける前に第1画面を表示する構成と言える。その他、本開示の技術思想の範囲から逸脱しない様々な変更や構成の代替は、本開示に含まれる。
【0084】
ここで、上記にて説明した実施形態は、以下のように捉えることができる。本開示の情報処理装置は、表示部410と、この表示部410に画面を表示させる表示制御部430と、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける受け付け部420と、を備え、表示制御部430は、表示部410に、予め定められた時限ごとの電力使用実績をこの時限ごとのグラフ411で表示すると共に、このグラフ411において、時限の日時に関する情報を表示させる、情報処理装置である。
このようにすれば、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフにおいて、時限における日時の情報を提供し、デマンド制御における目標値の設定の利便性向上に寄与することができる。
【0085】
ここで、グラフ411は、所定期間における電力の使用実績について時限ごとの電力使用実績を大きさの順に並べたグラフ411としても良い。
このようにすれば、このグラフをデマンド制御における目標値を設定する際に参照することが可能となるため、目標値の設定における利便性向上に寄与することができる。
【0086】
また、受け付け部420は、表示部410に表示されたグラフ411における時限ごとの電力使用実績のうちの少なくとも一つの選択を受け付け、表示制御部430は、グラフ411において選択された時限を含む特定期間における時限ごとの電力使用実績を時系列に並べた時系列グラフ415で表示部410に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザが着目した時限に関し、その周辺の時限を含めてより詳細な情報を参照することが可能となるため、デマンド制御における目標値の設定の利便性向上に寄与することができる。
【0087】
また、表示制御部430は、特定期間における時限ごとの電力使用実績を示す時系列グラフ415において、電力を使用する設備機器ごとの使用電力を区別可能に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザが着目した時限における電力使用実績に関し、さらに詳細な情報の参照が可能となるため、デマンド制御における目標値の設定における利便性向上に寄与することができる。
【0088】
また、この情報処理装置は、グラフ411において選択された時限における使用電力と他の時限における使用電力との差分に基づき、選択された時限における使用電力を目標値として設定を行った場合の電力削減効果を計算する処理部440をさらに備える構成としても良い。
このようにすれば、設定しようとする目標値による電力削減効果を特定することが可能となるため、デマンド制御における目標値の設定において参酌することができる。
【0089】
また、表示制御部430は、グラフ411において選択された時限における使用電力を目標値とした場合の電力削減効果の情報を表示部410に表示することとしても良い。
このようにすれば、設定しようとする目標値による電力削減効果を視認することが可能となるため、デマンド制御における目標値の設定において参酌することができる。
【0090】
また、表示制御部430は、グラフ411において、選択された時限よりも使用電力の多い時限の数を表示部410に表示することとしても良い。
このようにすれば、設定しようとする目標値と他の時限の使用電力との関係を視覚的に把握することができる。
【0091】
また、受け付け部420は、表示部410に表示された画面において表示を切り替える操作を受け付け、表示制御部430は、受け付け部420により受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作画面と電力使用実績の表示とを切り替えて表示部410に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザは、使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作とは別に、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフを参照することができる。
【0092】
また、受け付け部420は、電力使用実績を表示させる操作を受け付け、表示制御部430は、受け付け部420で受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作画面と共にグラフ411を表示部410に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザは、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフを参照した画面において、直ちに使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作を行うことができる。
【0093】
また、受け付け部420は、電力使用実績を表示させる操作を受け付け、表示制御部430は、受け付け部420で受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける前に、グラフ411を表示部410に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザは、使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作とは別に、事前に、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフを参照することができる。
【0094】
また、受け付け部420は、電力使用実績を表示させる操作を受け付け、表示制御部430は、受け付け部420で受け付けた操作に応じて、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける時に、グラフ411を表示部410に表示することとしても良い。
このようにすれば、ユーザは、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフを参照した画面を参酌しながら使用電力の制御に関する設定を受け付けるための操作を行うことができる。
【0095】
また、受け付け部420は、表示部410に対するユーザの接触操作により使用電力の制御に関する設定を受け付ける操作手段を備えることとしても良い。
このようにすれば、画面に表示されたグラフへの接触操作という直感的な操作により設定を行うことが可能となるため、デマンド制御における目標値の設定における利便性向上に寄与することができる。
【0096】
また、本開示のプログラムは、コンピュータを、表示装置に画面を表示させる表示制御手段と、ユーザによる使用電力の制御に関する設定を受け付ける受け付け手段として機能させ、表示制御手段の機能において、表示装置に、予め定められた時限ごとの電力使用実績をこの時限ごとのグラフ411で表示すると共に、このグラフ411において、時限の日時に関する情報を表示させる、プログラムである。
このプログラムをインストールしたコンピュータによれば、時限ごとの電力使用実績を時限ごとに示したグラフにおいて、時限における日時の情報を提供し、デマンド制御における目標値の設定の利便性向上に寄与することができる。
【符号の説明】
【0097】
100…制御装置、200…設備機器、300…サーバ、310…需要家管理部、320…実績情報管理部、330…目標電力設定部、340…制御情報生成部、350…操作受け付け制御部、360…通信制御部、400…端末装置、410…表示部、411…グラフ、415…グラフ、420…受け付け部、430…表示制御部、440…処理部、450…通信制御部