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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-07
(45)【発行日】2023-03-15
(54)【発明の名称】車両用ドアの開閉装置
(51)【国際特許分類】
   B60J 5/00 20060101AFI20230308BHJP
   B60J 5/10 20060101ALI20230308BHJP
   E05F 15/75 20150101ALI20230308BHJP
   E05F 15/611 20150101ALI20230308BHJP
   E05F 15/40 20150101ALI20230308BHJP
【FI】
B60J5/00 B
B60J5/10 K
B60J5/00 K
E05F15/75
E05F15/611
E05F15/40
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019115365
(22)【出願日】2019-06-21
(65)【公開番号】P2021000911
(43)【公開日】2021-01-07
【審査請求日】2021-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】中根 義明
(72)【発明者】
【氏名】山田 祐士
【審査官】上谷 公治
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-336934(JP,A)
【文献】特開2001-132326(JP,A)
【文献】特開2007-290500(JP,A)
【文献】特開2012-193580(JP,A)
【文献】特開2016-030973(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 5/00
B60J 5/10
E05F 15/75
E05F 15/611
E05F 15/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の背面に設けられるとともに前記車両の内外を連通する開口を開閉可能なヒンジ式のバックドアと、
前記バックドアを開閉駆動する駆動部と、
前記バックドアを開閉する指令信号の入力に基づいて前記駆動部を制御する制御部と、
前記バックドアの全閉位置と全開位置との間における前記バックドアの軌跡を含む所定の領域内の障害物を検出する検出部と、を備え、
前記制御部は、前記検出部により前記障害物が検出された場合に前記駆動部による前記バックドアの駆動を禁止
前記車両の後部側面には、タッチ操作されることで前記制御部に対して前記指令信号を出力する操作スイッチが設けられており、
前記操作スイッチは、前記バックドアを開動させる指令信号を出力する開スイッチと、前記開スイッチとは別に設けられ、前記バックドアを閉動させる指令信号を出力する閉スイッチとを含み、
前記開スイッチは、前記バックドアの開方向を指向した外形形状を有しており、
前記閉スイッチは、前記バックドアの閉方向を指向した外形形状を有している、
車両用ドアの開閉装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記バックドアの開閉動作中において前記操作スイッチが操作された場合には、前記駆動部による前記バックドアの駆動を停止する、
請求項1に記載の車両用ドアの開閉装置。
【請求項3】
前記開スイッチは、前記閉スイッチよりも前記バックドアの開方向側に設けられている、
請求項1または請求項2に記載の車両用ドアの開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用ドアの開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の内外を連通する開口を開閉可能に設けられたドアの開閉装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の車両用開閉体の開閉装置では、車体に対して上下方向に開閉可能に支持されたドアが駆動手段により開閉される。同駆動装置は、ドアを全開位置と全閉位置との間の任意の中間位置において停止させ、かつ保持する制動手段と、複数回操作可能な操作スイッチと、操作スイッチの操作回数に基づいて、操作内容を判別し、駆動手段と制動手段とを選択的に作動させるように制御する制御装置とを備える。上記開閉装置によれば、操作スイッチの操作だけでドアの開閉操作及び中間位置における停止操作を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-132326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のように特許文献1に記載の装置では、例えばドアが開動される際、操作スイッチの操作によりドアを中間位置で停止させることができる。しかしながら、車外におけるドアの周辺に人や壁などの障害物が存在している状況において、使用者が中間位置でドアを停止させるための操作スイッチの操作をし忘れた場合などには、開動するドアが障害物に衝突するおそれがある。そのため、上記装置を実用化する上で、なお、改善の余地がある。
【0005】
本発明の目的は、開閉するドアが障害物に衝突することを抑制できる車両用ドアの開閉装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための車両用ドアの開閉装置は、車両の内外を連通する開口を開閉可能なヒンジ式のドアと、前記ドアを開閉駆動する駆動部と、前記ドアを開閉する指令信号の入力に基づいて前記駆動部を制御する制御部と、前記ドアの全閉位置と全開位置との間における前記ドアの軌跡を含む所定の領域内の障害物を検出する検出部と、を備え、前記制御部は、前記検出部により前記障害物が検出された場合に前記駆動部による前記ドアの駆動を禁止する。
【0007】
同構成によれば、ドアの全閉位置と全開位置との間におけるドアの軌跡を含む所定の領域内に障害物がある場合、このことが検出部により検出され、制御部によりドアの開閉が禁止される。したがって、開閉するドアが障害物に衝突することを抑制できる。
【0008】
上記車両用ドアの開閉装置において、前記ドアは前記車両の背面に設けられた前記開口を開閉可能なバックドアであることが好ましい。
車内の前席などに着座している乗員においては、バックドアの周辺の状況を確認することが困難である。
【0009】
この点、上記構成によれば、車内の乗員であってもバックドアを安心して開閉させることができる。
上記車両用ドアの開閉装置において、前記車両の後部側面には、タッチ操作されることで前記制御部に対して前記指令信号を出力する操作スイッチが設けられていることが好ましい。
【0010】
同構成によれば、車両の外面のうち使用者が上記所定の領域内とならない部分であり、且つバックドアに近い部分に操作スイッチが配置される。これにより、使用者は、バックドアの周辺の状況を目視で確認しつつ操作スイッチを操作することができる。
【0011】
上記車両用ドアの開閉装置において、前記制御部は、前記ドアの開閉動作中において前記操作スイッチが操作された場合には、前記駆動部による前記ドアの駆動を停止することが好ましい。
【0012】
同構成によれば、ドアの開閉動作中において、操作スイッチが操作されることで全閉位置と全開位置との間の中間位置においてドアが停止される。これにより、使用者は所望のタイミングで操作スイッチを操作することにより、ドアの開度を所望の開度に調整することができる。
【0013】
上記車両用ドアの開閉装置において、前記操作スイッチは、前記ドアを開動させる指令信号を出力する開スイッチと、前記開スイッチとは別に設けられ、前記ドアを閉動させる指令信号を出力する閉スイッチとを含むことが好ましい。
【0014】
同構成によれば、開スイッチと閉スイッチとが別々に設けられているため、ドアの開閉操作を容易に行うことができる。
上記車両用ドアの開閉装置において、前記開スイッチは、前記閉スイッチよりも前記ドアの開方向側に設けられていることが好ましい。
【0015】
同構成によれば、使用者は、開スイッチ、閉スイッチ、及びドアの開閉方向の関係に基づいて、自身が操作しようとする操作スイッチの機能を直観的に把握できる。したがって、操作スイッチの操作性を向上することができる。
【0016】
上記車両用ドアの開閉装置において、前記開スイッチは、前記ドアの開方向を指向した形状を有しており、前記閉スイッチは、前記ドアの閉方向を指向した形状を有していることが好ましい。
【0017】
同構成によれば、使用者は、開スイッチ及び閉スイッチの指向方向と、ドアの開方向及び閉方向との対応関係に基づいて、自身が操作しようとする操作スイッチの機能を直感的に把握できる。したがって、操作スイッチの操作性を向上することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、開閉するドアが障害物に衝突することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】車両用ドアの開閉装置の一実施形態について、同開閉装置が設けられた車両を斜め後側から示す斜視図。
図2】同実施形態の操作スイッチを拡大して示す正面図。
図3】同実施形態のバックドアの全閉位置と全開位置との間における軌跡を示す図であって、(a)は、車両の側面図、(b)は、車両の平面図。
図4】同実施形態の制御部を中心とした電気的構成を示すブロック図。
図5】同実施形態の制御部により実行される開動制御の処理手順を示すフローチャート。
図6】同実施形態のバックドアの開閉動作中に操作スイッチが操作された場合の作用を説明する側面図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図1図6を参照して、一実施形態について説明する。本実施形態では、車両のバックドアの開閉装置として本発明を具体化している。
まず、図1図3を参照して、車両10の基本構成について説明する。
【0021】
図1及び図2に示すように、車両10の背面10aには、車両10の内外を連通する開口11が設けられている。本実施形態の車両10は、所謂ミニバンであり、開口11は、背面10aの略全体に設けられている。車両10には、開口11を開閉可能なヒンジ式のバックドア20が設けられている。
【0022】
図3(a)及び図3(b)に示すように、バックドア20は、開口11の上縁に設けられたヒンジ(図示略)を介して揺動可能に連結されている。バックドア20は、車両10の背面10aに沿った全閉位置Cと、車両10のルーフに沿った全開位置Oとの間で揺動する。
【0023】
バックドア20の上部には、リアウインドウガラス12が設けられている。リアウインドウガラス12の上端部には、後方へ向けて突出するガーニッシュ13が設けられている。ガーニッシュ13には、車両10の後方の空間を撮影するカメラ30が設けられている。カメラ30は、全閉位置Cと全開位置Oとの間におけるバックドア20の軌跡を含む所定の領域A内を撮影可能であり、同所定の領域A内に障害物が存在する場合には、当該障害物を検出可能である。なお、本実施形態では、カメラ30が本発明に係る検出部に相当する。
【0024】
図1及び図2に示すように、車両10の後部側面10bには、バックドア20の操作を行う操作スイッチ60が設けられている。なお、本実施形態では、車両10の左右の後部側面10bに操作スイッチ60が設けられているが、一方の後部側面10bにのみ操作スイッチ60を設けることもできる。操作スイッチ60は、バックドア20を開動させる指令信号を出力する開スイッチ61、バックドア20を閉動させるとともに施錠する指令信号を出力する施錠スイッチ63、及びバックドア20を閉動させる指令信号を出力する閉スイッチ62を含む。車両の前後方向の後側から前側に、開スイッチ61、施錠スイッチ63、及び閉スイッチ62の順に並んで設けられている。本実施形態の開スイッチ61、施錠スイッチ63、及び閉スイッチ62は、例えば押しボタン式のスイッチである。
【0025】
開スイッチ61は、バックドア20の開方向を指向した形状を有している。開スイッチ61は、例えば正面視二等辺三角形であり、その頂点61aが後方を指向するように配置されている。
【0026】
閉スイッチ62は、バックドア20の閉方向を指向した形状を有している。閉スイッチ62は、例えば正面視二等辺三角形であり、その頂点62aが前方を指向するように配置されている。
【0027】
施錠スイッチ63は、正面視四角形である。
図4に示すように、車両10には、バックドア20を開閉駆動する駆動部40が設けられている。
【0028】
また、車両10には、各種指令信号の入力に基づいて駆動部40を制御する制御部50が設けられている。
駆動部40は、モータ(図示略)などから構成されており、制御部50に対して電気的に接続されている。
【0029】
制御部50には、上記カメラ30、上記操作スイッチ60、及びバックドア20の開閉状態を検知するカーテシスイッチ70などが電気的に接続されている。
制御部50は、バックドア20が全閉位置Cにあるときに、開スイッチ61が長押し操作されると、すなわち開スイッチ61から所定時間(例えば数秒)以上にわたり指令信号が入力されると、バックドア20を開動させるべく駆動部40を制御する。このとき、バックドア20が施錠されている場合には、制御部50は、バックドア20のロックモータ(図示略)を駆動してバックドア20の解除を行った後に、バックドア20を開動させるべく駆動部40を制御する。
【0030】
制御部50は、バックドア20が全開位置Oにあるときに、閉スイッチ62が長押し操作されると、すなわち閉スイッチ62から所定時間(例えば数秒)以上にわたる指令信号が入力されると、バックドア20を閉動させるべく駆動部40を制御する。
【0031】
制御部50は、バックドア20が全開位置Oにあるときに、施錠スイッチ63が長押し操作されると、すなわち施錠スイッチ63から所定時間(例えば数秒)以上にわたる指令信号が入力されると、バックドア20を閉動させるべく駆動部40を制御するとともに、バックドア20が全閉となった後に、バックドア20の施錠が行われる。
【0032】
次に、図6を参照して説明する。制御部50は、バックドア20が開動中または閉動中であるときに、開スイッチ61または閉スイッチ62が短押しされると、すなわち開スイッチ61または閉スイッチ62から所定時間(例えば数秒)未満にわたる指令信号が入力されると、バックドア20を全閉位置Cと全開位置Oとの間の中間位置Mにて停止させるべく駆動部40を制御する。
【0033】
制御部50は、バックドア20が中間位置Mにあるときに、開スイッチ61が長押し操作されると、バックドア20を開動させるべく駆動部40を制御する。
また、制御部50は、バックドア20が中間位置Mにあるときに、閉スイッチ62が長押し操作されると、バックドア20を閉動させるべく駆動部40を制御する。
【0034】
ところで、車外におけるバックドア20の周辺に人や壁などの障害物が存在している状況において、使用者が中間位置Mでバックドア20を停止させるための操作スイッチ60の操作をし忘れた場合などには、開動するバックドア20が障害物に衝突するおそれがある。
【0035】
これに対して、本実施形態では、バックドア20の全閉位置Cと全開位置Oとの間におけるバックドア20の軌跡を含む所定の領域A内の障害物をカメラ30により検出するとともに、カメラ30により障害物が検出された場合に制御部50を通じて駆動部40によるバックドア20の駆動を禁止するようにしている。
【0036】
次に、図5を参照して、制御部50により実行されるバックドア20の開動制御の処理手順について説明する。この一連の処理は、バックドア20が全閉位置Cにあり、且つ、開スイッチ61が長押し操作されたときに実行される。
【0037】
図5に示すように、制御部50は、まず、カメラ30により撮影された画像に基づいて所定の領域A内に障害物があるか否かを周知の画像処理を通じて判断する(ステップS1)。
【0038】
ここで、制御部50は、領域A内に障害物があると判断した場合(ステップS1:YES)には、バックドア20が障害物に衝突するおそれがあるとして、駆動部40によるバックドア20の開動を禁止する(ステップS2)。そして、この一連の処理を終了する。
【0039】
一方、制御部50は、領域A内に障害物があると判断しない場合(ステップS1:NO)には、制御部50は、バックドア20が障害物に衝突しないとして、バックドア20を開動させるべく駆動部40によりバックドア20を駆動する(ステップ3)。そして、この一連の処理を終了する。なお、駆動部40によるバックドア20の駆動は、操作スイッチ60による追加の操作がなされない限り、バックドア20が全開位置Oとなるまで継続される。
【0040】
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
(1)車両用ドアの開閉装置は、車両10の内外を連通する開口11を開閉可能なヒンジ式のバックドア20を備えている。車両用ドアの開閉装置は、バックドア20を開閉駆動する駆動部40と、バックドア20を開閉する指令信号の入力に基づいて駆動部40を制御する制御部50と、バックドア20の全閉位置Cから全開位置Oとの間におけるバックドア20の軌跡を含む所定の領域A内の障害物を検出するカメラ30とを備えている。制御部50は、カメラ30により障害物が検出された場合に駆動部40によるバックドア20の駆動を禁止する。
【0041】
こうした構成によれば、バックドア20の全閉位置Cと全開位置Oとの間におけるバックドア20の軌跡を含む所定の領域A内に障害物がある場合、このことがカメラ30により検出され、制御部50によりバックドア20の開閉が禁止される。したがって、開閉するバックドア20が障害物に衝突することを抑制できる。
【0042】
また、車内の前席などに着座している乗員においては、バックドア20の周辺の状況を確認することが困難である。この点、上記構成によれば、車内の乗員であってもバックドア20を安心して開閉させることができる。
【0043】
(2)車両10の後部側面10bには、タッチ操作されることで制御部50に対して指令信号を出力する操作スイッチ60が設けられている。
こうした構成によれば、車両10の外面のうち使用者が上記領域A内とならない部分であり、且つバックドア20に近い部分に操作スイッチ60が配置される。これにより、使用者は、バックドア20の周辺の状況を目視で確認しつつ操作スイッチ60を操作することができる。
【0044】
(3)制御部50は、バックドア20の開閉動作中において操作スイッチ60が操作された場合には、駆動部40によるバックドア20の駆動を停止する。
こうした構成によれば、バックドア20の開閉動作中において、操作スイッチ60が操作されることで全閉位置Cと全開位置Oとの間の中間位置Mにおいてバックドア20が停止される。これにより、使用者は所望のタイミングで操作スイッチ60を操作することにより、バックドア20の開度を所望の開度に調整することができる。
【0045】
(4)操作スイッチ60は、バックドア20を開動させる指令信号を出力する開スイッチ61と、開スイッチ61とは別に設けられ、バックドア20を閉動させる指令信号を出力する閉スイッチ62とを含む。
【0046】
こうした構成によれば、開スイッチ61と閉スイッチ62とが別々に設けられているため、バックドア20の開閉操作を容易に行うことができる。
(5)開スイッチ61は、閉スイッチ62よりもバックドア20の開方向側に設けられている。
【0047】
こうした構成によれば、使用者は、開スイッチ61、閉スイッチ62、及びバックドア20の開閉方向の関係に基づいて、自身が操作しようとする操作スイッチ60の機能を直観的に把握できる。したがって、操作スイッチ60の操作性を向上することができる。
【0048】
(6)開スイッチ61は、バックドア20の開方向を指向した形状を有しており、閉スイッチ62は、バックドア20の閉方向を指向した形状を有している。
こうした構成によれば、使用者は、開スイッチ61及び閉スイッチ62の指向方向と、バックドア20の開方向及び閉方向との対応関係に基づいて、自身が操作しようとする操作スイッチ60の機能を直感的に把握できる。したがって、操作スイッチ60の操作性を向上することができる。
【0049】
<変更例>
上記実施形態は、例えば以下のように変更して実施することもできる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0050】
・操作スイッチ60を構成する各スイッチ61,62,63を例えば四角形状や円形状にすることもできる。
・操作スイッチ60を構成する各スイッチ61,62,63の配置を変更することもできる。例えば、開スイッチ61が閉スイッチ62よりもバックドア20の閉方向側、すなわち車両10の前側に設けられていてもよい。
【0051】
・操作スイッチ60は、施錠スイッチ63や閉スイッチ62を備えるものに限定されず、少なくとも開スイッチ61を備えているものであればよい。
・制御部50は、バックドア20の開閉動作中において駆動部40によるバックドア20の駆動を停止しない構成であってもよい。
【0052】
・操作スイッチ60は押しボタン式のスイッチに限定されない。要するに、車両10の後部側面に設けられ、タッチ操作されることで制御部に対して指令信号を出力するものであればよく、静電容量式のスイッチとして具体化することもできる。
【0053】
・操作スイッチ60に代えて、あるいは加えて、バックドア20を開閉する指令信号を出力する操作スイッチを車室内に設けることもできる。また、こうした操作スイッチを、リモートコントロールキーに設けることもできる。
【0054】
・本発明は、バックドア20が開動される際に適用されるものに限定されず、バックドア20が閉動される際に適用することができる。
・検出部は、車両の後方のみを撮影するカメラ30に限定されず、車両10の周囲を撮影可能なPVM(Panoramic view monitor)であってもよい。また、検出部として、ミリ波レーダやLiDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)などの他のセンサを用いることもできる。その際、ドアの開閉動作中であっても、検出部の検出結果に応じてドアの駆動を適宜停止する構成であってもよい。
【0055】
・本発明の適用対象は、バックドア20の開閉装置に限定されない。他に例えば、ヒンジ式のサイドドアの開閉装置に対して本発明を適用することもできる。
【符号の説明】
【0056】
10…車両、10a…背面、10b…後部側面、11…開口、12…リアウインドウガラス、13…ガーニッシュ、20…バックドア、30…カメラ(検出部)、40…駆動部、50…制御部、60…操作スイッチ、61…開スイッチ、62…閉スイッチ、61a,62a…頂点、63…施錠スイッチ、70…カーテシスイッチ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6