(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-07
(45)【発行日】2023-03-15
(54)【発明の名称】タバコ蒸発器及び加熱制御方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/85 20200101AFI20230308BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20230308BHJP
【FI】
A24F40/85
A24F40/20
(21)【出願番号】P 2021566329
(86)(22)【出願日】2019-05-15
(86)【国際出願番号】 CN2019086967
(87)【国際公開番号】W WO2020227951
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2022-04-06
(73)【特許権者】
【識別番号】519010444
【氏名又は名称】シェンチェン ジアナン テクノロジー シーオー.,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100129997
【氏名又は名称】田中 米藏
(72)【発明者】
【氏名】フー ウェイファ
【審査官】柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0310617(US,A1)
【文献】中国実用新案第207927759(CN,U)
【文献】国際公開第2018/195902(WO,A1)
【文献】特表2018-503353(JP,A)
【文献】国際公開第2016/207407(WO,A1)
【文献】中国実用新案第208581844(CN,U)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0024466(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/85
A24F 40/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体(1)と、本体(1)を長手方向に沿って上下に貫通する煙流通流路(10)と、煙流通流路(10)の経路上に配置された加熱コア組立体(20)と、を含むタバコ蒸発器であって、
前記加熱コア組立体(20)は、火皿組立体(21)と、前記火皿組立体(21)と接続された予熱組立体(22)と、を含み、前記火皿組立体(21)は、第一火皿体(211)と第二火皿体(212)とを含み、前記第一火皿体(211)と第二火皿体(212)とは上下構造又は内外嵌合構造であり、前記第二火皿体(212)は前記予熱組立体(22)と弾性的に係接され、
クリーニングが必要になった時に、前記煙流通通路(10)をクリーニングするように、前記予熱組立体(22)を取り外し可能に前記第二火皿体(212)から取り出して、そしてクリーニングが完了した後に、前記予熱組立体(22)を既定方向に係接位置まで押し込むことを特徴とするタバコ蒸発器。
【請求項2】
前記第一火皿体(211)は、未蒸発物質を収容するためのもので、前記第二火皿体(212)は、前記予熱組立体(22)を収容するためのものであり、
前記加熱コア組立体(20)はさらに、前記第二火皿体(212)内に横方向に配置された掛止部(23)を含み、掛止部(23)は前記予熱組立体(22)を前記第二火皿体(212)に弾性的に係接することを特徴とする請求項1に記載のタバコ蒸発器。
【請求項3】
前記タバコ蒸発器はさらに、本体(1)の一端に設けられた吸い口(2)と、本体(1)の他端に設けられた通気管(11)とを備え、前記第一火皿体(211)と第二火皿体(212)とが一体成形構造であり、第二火皿体(212)は、前記第一火皿体(211)から離れる方向に縮径して延びて、かつ前記通気管(11)と当接し、前記掛止部(23)は、前記第二火皿体(212)内に横方向に配置され、かつ前記予熱組立体(22)を貫通して、前記第二火皿体(212)と当接して保持し合って、前記予熱組立体(22)と前記第二火皿体(212)との弾性的な係接を実現し、クリーニングが必要になった時に、前記予熱組立体(22)を前記第二火皿体(212)から取り出して、クリーニングが完了した後に、前記予熱組立体(22)を係接位置まで押し込むことを特徴とする請求項2に記載のタバコ蒸発器。
【請求項4】
前記掛止部(23)の両端には、弾性的に伸縮可能な凸起部が設けられ、前記予熱組立体(22)の前記第二火皿体(212)の内径急変部に近い位置には2つの第一開口部(221)が設けられ、前記第二火皿体(212)の前記2つの第一開口部(221)に対応する位置には2つの第一凹溝(2121)が開けられ、前記掛止部(23)の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部は前記第一開口部(221)を貫通して、かつ前記第二火皿体(212)に挿入され、前記第一凹溝(2121)の側壁と当接して保持し合って、前記予熱組立体(22)と前記第二火皿体(212)との弾性的な係接を実現することを特徴とする請求項3に記載のタバコ蒸発器。
【請求項5】
前記タバコ蒸発器はさらに、本体(1)の他端に設けられた通気管(11)と支持管(12)とを備え、前記第一火皿体(211)と第二火皿体(212)とが一体成形構造であり、前記第二火皿体(212)は前記第一火皿体(211)から離れる方向に縮径し、前記支持管(12)は、一端が前記本体(1)に当接し、他端が前記第二火皿体(212)に向かって延びて、かつ前記第二火皿体(212)の底部と互いに当接し、前記通気管(11)は、一端が前記本体(1)に当接し、他端が前記予熱組立体(22)に向かって延びて、かつ前記予熱組立体(22)の底部と固定接続されており、
前記掛止部(23)は、前記第二火皿体(212)内に横方向に配置され、かつ前記予熱組立体(22)を貫通して、前記第二火皿体(212)と当接して保持し合って、前記予熱組立体(22)と前記第二火皿体(212)との弾性的な係接を実現し、クリーニングが必要になった時に、前記予熱組立体(22)を前記第二火皿体(212)から取り出して、クリーニングが完了した後に、前記予熱組立体(22)を係接位置まで押し込むことを特徴とする請求項2に記載のタバコ蒸発器。
【請求項6】
前記掛止部(23)の両端には、弾性的に伸縮可能な凸起部が設けられ、前記予熱組立体(22)の前記第二火皿体(212)の内径急変部に近い位置には2つの第二開口部(222)が設けられ、前記第二火皿体(212)の前記2つの第二開口部(222)に対応する位置には2つの第二凹溝(2122)が開けられ、前記掛止部(23)の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部は前記第二開口部(222)を貫通して、かつ前記第二凹溝(2122)の側壁と当接して保持し合って、前記予熱組立体(22)と前記第二火皿体(212)との弾性的な係接を実現することを特徴とする請求項5に記載のタバコ蒸発器。
【請求項7】
前記タバコ蒸発器はさらに、本体(1)の一端に設けられた吸い口(2)と、本体(1)の他端に設けられた通気管(11)とを備え、前記第二火皿体(212)は前記第一火皿体(211)の外周に嵌合され、前記第一火皿体(211)と前記第二火皿体(212)とは弾性的に係接され、前記第一火皿体(211)は未蒸発物質及び前記予熱組立体(22)を収容するためのものであり、前記加熱コア組立体(20)は、前記第二火皿体(212)内に横方向に配置された掛止部(23)を含み、掛止部(23)は前記予熱組立体(22)を前記第二火皿体(212)に弾性的に係接し、
前記掛止部(23)は前記予熱組立体(22)を収容する前記第一火皿体(211)を貫通して、かつ前記第二火皿体(212)と当接して保持し合って、クリーニングが必要になった時に、前記予熱組立体(22)を前記第二火皿体(212)から取り出して、クリーニングが完了した後に、前記予熱組立体(22)を係接位置まで押し込むことを特徴とする請求項1に記載のタバコ蒸発器。
【請求項8】
前記掛止部(23)の両端には、弾性的に伸縮可能な凸起部が設けられ、前記第一火皿体(211)には2つの第五開口部(2111)が設けられ、前記第二火皿体(212)の前記2つの第五開口部(2111)に対応する位置には2つの第三凹溝(2123)が開けられ、前記掛止部(23)の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部は前記第五開口部(2111)を貫通して、かつ前記第二火皿体(212)の側壁に挿入され、前記第三凹溝(2123)の側壁と当接して保持し合って、前記予熱組立体(22)と前記第二火皿体(212)との弾性的な係接を実現することを特徴とする請求項7に記載のタバコ蒸発器。
【請求項9】
前記タバコ発生器はさらにフリップカバー(4)を含み、前記フリップカバー(4)は前記本体(1)に回転可能に接続され、前記本体(1)の底部には一つの回転軸(13)が設けられ、前記フリップカバー(4)の一端には前記回転軸(13)と隙間嵌めで嵌め合う孔(41)が開けられており、前記フリップカバー(4)の前記回転軸(13)周りの回動を実現することを特徴とする請求項1に記載のタバコ蒸発器。
【請求項10】
前記予熱組立体(22)は、予熱組立体ハウジング(224)と、前記予熱組立体ハウジング(224)の内部に配置された熱伝導材(225)及び前記第二火皿体(212)の外部に外嵌された発熱素子(226)と、を備え、
前記予熱組立体ハウジング(224)の外壁は前記第二火皿体(212)の内壁と接触し、前記発熱素子(226)は前記第二火皿体(212)の外壁と接触して、前記熱伝導材(225)を加熱することを特徴とする請求項2に記載のタバコ蒸発器。
【請求項11】
前記予熱組立体(22)は、予熱組立体ハウジング(224)と、前記予熱組立体ハウジング(224)の下方に配置されてかつ前記予熱組立体ハウジング(224)と当接する螺旋部(227)と、前記第二火皿体(212)の外部に外嵌された発熱素子(226)と、を備え、前記螺旋部(227)の外壁は前記第二火皿体(212)の内壁と接触し、前記発熱素子(226)は前記第二火皿体(212)の外壁と接触して、冷気を加熱し、前記螺旋部(227)の外壁と前記第二火皿体(212)の内壁とで冷気が通過する螺旋状の予熱通路を形成して、冷気の均一な加熱を実現することを特徴とする請求項2に記載のタバコ蒸発器。
【請求項12】
前記タバコ蒸発器はさらに、前記発熱素子(226)が発熱する時に前記予熱組立体(22)を保温するための断熱層(30)を含み、前記断熱層(30)は、前記第一火皿体(211)の上端部に嵌設された断熱リング(31)と、前記第二火皿体(212)の外に配置された断熱スリーブ(32)と、断熱リング(31)と断熱スリーブ(32)とを接続するシーリングシリコンゴム(33)と、を含み、前記断熱スリーブ(32)は、一端が前記シーリングシリコンゴム(33)と接続され、他端が前記通気管(11)に至るまで折り曲げられており、前記断熱層(30)は前記火皿組立体(21)及び前記通気管(11)とで密閉された断熱空間を形成し、前記断熱空間内に断熱材が充填されて、前記タバコ蒸発器を断熱することを特徴とする請求項10又は11の何れか一項に記載のタバコ蒸発器。
【請求項13】
第二火皿体(212)内に配置されてかつ第二火皿体(212)と弾性的に係接可能な予熱組立体(22)によって、第二火皿体(212)内に入った冷気を加熱するステップS1と、
加熱された冷気が第一火皿体(211)に入り、かつ第一火皿体(211)内に配置された未蒸発物質を加熱して、未蒸発物質内の有効成分を蒸発させるステップS2と、
クリーニングが必要になった時に、予熱組立体(22)を第二火皿体(212)から取り出して、クリーニングが完了した後に、予熱組立体(22)を係接位置まで押し込んで、第二火皿体(212)と弾性的に係接させるステップS3と、を含むことを特徴とするタバコの加熱制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、電子喫煙装置の技術分野に関し、特にタバコ蒸発器及び加熱制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、タバコ蒸発器によって未蒸発物質(例えば、刻みタバコ、巻きタバコなど)を加熱する方法には、次の3つがある:第一の方法によれば、熱伝導材を使用して、火皿の外壁に金属の発熱シートが巻き付けられて、熱伝導の方式により熱を火皿内の刻みタバコに伝えることで、刻みタバコの有効成分を蒸発させる目的を達成する。第二の方法によれば、火皿をセラミック材質として、セラミック火皿の内部または内壁には導電薄膜が印刷されており、通電後に発生する熱はセラミックを介して刻みタバコに伝わる。第三の方法は空気加熱技術に属し、熱い空気を利用して刻みタバコを加熱し、気流は、火皿中の刻みタバコを均一に通過する。
【0003】
その中で、第二の方式は、外に電熱膜を巻き付ける方式(即ち第一の方式)に比べて優れている。外に電熱膜を巻き付ける方式では、一般的に火皿をアルミニウム又はステンレススチール材質とすることで、熱伝導の効率を保証する、。しかしながら、それと同時に、金属は導電性を持っているので、通常電気熱膜を巻付ける時にまず金属制火皿に絶縁性で耐高温の材料を巻付ける必要があり、このように、絶縁を実現するものの、熱伝導の効率を弱めしまう。第一の方法はまた、電気加熱膜巻き付けの緩さの違いにより、製品の加熱速度の一致性に影響を与えるという問題がある。ただし、上記の第一の方法と第二の方法は、いずれも熱を直接伝導する方法を採用している。刻みタバコのベーキングには受熱が不均一になる問題があり、ベーキングによる煙の口当たりに刺激がある。これに対して、第三の方法でベーキングされる煙の口当たりはマイルドであり、ベーキングも均一であるので、上記の欠点を克服するには十分であり、口当たりと均一度の問題は改善できるが、ユーザが使用した後のクリーニング上の問題が依然として製品体験を向上させる上で大きな難題となっている。そのため、ユーザが使用した後のタバコ蒸発器をどのように清掃するかは、タバコ業界において早急に解決すべき問題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、タバコ蒸発器を提供することにより、従来技術における使用後のタバコ蒸発器のクリーニングが困難であるという技術的問題を解決し、タバコ蒸発器のクリーニングが便利かつ迅速で、気流通路の清潔及び煙の清浄を保つという技術的効果を実現した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例は、タバコ蒸発器を提案し、タバコ蒸発器は本体と、本体を長手方向に沿って上下に貫通する煙流通流路と、煙流通流路の経路上に配置された加熱コア組立体と、を含み、前記加熱コア組立体は、火皿組立体と、前記火皿組立体と接続された予熱組立体と、を含み、前記火皿組立体は、第一火皿体と第二火皿体とを含み、前記第一火皿体と第二火皿体とは上下構造又は内外嵌合構造であり、前記第二火皿体は前記予熱組立体と弾性的に係接され、クリーニングが必要になった時に、前記煙流通通路をクリーニングするように、前記予熱組立体を取り外し可能に前記第二火皿体から取り出して、そしてクリーニングが完了した後に、前記予熱組立体を既定方向に係接位置まで押し込む。
【0006】
好ましくは、前記第一火皿体は未蒸発物質を収容するためのものであり、前記第二火皿体は、前記予熱組立体を収容するためのものであり、前記加熱コア組立体はさらに、前記第二火皿体内に横方向に配置された掛止部を含み、前記掛止部は前記予熱組立体を前記第二火皿体に弾性的に係接する。
【0007】
好ましくは、前記タバコ蒸発器はさらに、本体の一端に設けられた吸い口と、本体の他端に設けられた通気管とを備え、前記第一火皿体と第二火皿体とは一体成形構造であり、前記第二火皿体は、前記第一火皿体から離れる方向に縮径して延びて、かつ前記通気管に当接し、前記掛止部は、前記第二火皿体内に横方向に配置されて、かつ前記予熱組立体を貫通して、前記第二火皿体と当接して保持し合って、前記予熱組立体と前記第二火皿体との弾性的な係接を実現し、クリーニングが必要になった時に、前記予熱組立体を前記第二火皿体から取り出し、クリーニングが完了した後に、前記予熱組立体を係接位置まで押し込む。
【0008】
好ましくは、前記掛止部の両端には弾性的に伸縮可能な凸起部が設けられ、前記予熱組立体の前記第二火皿体の内径急変部に近い位置には2つの第一開口部が設けられ、前記第二火皿体の前記2つの第一開口部に対応する位置には2つの第一凹溝が開けられ、前記掛止部の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部は前記第一開口部を貫通して、かつ前記第二火皿体の側壁に挿入され、前記第一凹溝の側壁と当接して保持し合って、前記予熱組立体と前記第二火皿体との弾性的な係接を実現する。
【0009】
好ましくは、前記タバコ蒸発器はさらに、本体の一端に設けられた吸い口と、本体の他端に設けられた通気管及び支持管とをさらに備え、前記第一火皿体と第二火皿体とは一体成形構造であり、前記第二火皿体は前記第一火皿体から離れる方向に縮径して、前記支持管は、一端が前記本体に当接し、他端が前記第二火皿体に向かって延びて、かつ前記第二火皿体の底部と互いに当接し、前記通気管は、一端が前記本体に当接し、他端が前記第二火皿体に向かって延びて、かつ前記予熱組立体に沿って固定接続され、前記掛止部は、前記第二火皿体内に横方向に配置され、かつ前記予熱組立体を収容する通気管を貫通して、前記第二火皿体と当接して保持し合って、前記予熱組立体と前記第二火皿体との弾性的な係接を実現し、クリーニングが必要になった時に、前記予熱組立体を前記第二火皿体から取り出し、クリーニングが完了した後に、前記予熱組立体を係接位置まで押し込む。
【0010】
好ましくは、前記掛止部の両端には弾性的に伸縮可能な凸起部が設けられ、前記予熱組立体の前記第二火皿体の内径急変部に近い位置には2つの第二開口部が設けられ、前記第二火皿体の前記2つの第二開口部に対応する位置には2つの第二凹溝が開けられ、前記掛止部の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部は前記第二開口部を貫通して、かつ前記第二凹溝の側壁と当接して保持し合って、前記予熱組立体と前記第二火皿体との弾性的な係接を実現する。
【0011】
好ましくは、前記タバコ蒸発器はさらに、本体の一端に設けられた吸い口と、本体の他端に設けられた通気管とを備え、前記第二火皿体は前記第一火皿体の外周に嵌合され、前記第一火皿体と前記第二火皿体とは弾性的に係接され、前記第一火皿体は未蒸発物質及び前記予熱組立体を収容するためのものであり、前記加熱コア組立体は前記第二火皿体内に横方向に配置された掛止部を含み、前記掛止部は前記予熱組立体を前記第二火皿体に弾性的に係接し、前記掛止部は前記予熱組立体を収容する前記第一火皿体を貫通して、かつ前記第二火皿体と当接して保持し合って、クリーニングが必要になった時に、前記予熱組立体を前記第二火皿体から取り出して、クリーニングが完了した後に、前記予熱組立体を係接位置まで押し込む。
【0012】
好ましくは、前記掛止部の両端には弾性的に伸縮可能な凸起部が設けられ、前記予熱組立体の前記第二火皿体の中部に近い位置には2つの第四開口部が設けられ、前記第一火皿体の前記2つの第四開口部に対応する位置には2つの第五開口部が開けられ、前記第二火皿体の前記2つの第五開口部に対応する位置には2つの第三凹溝が開けられ、前記掛止部の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部は前記第四開口部と前記第五開口部を貫通して、かつ前記第二火皿体の側壁に挿入され、前記第三凹溝の側壁と当接して保持し合って、前記予熱組立体と前記第二火皿体との弾性的な係接を実現する。
【0013】
好ましくは、前記タバコ発生器はさらにフリップカバーを含み、前記フリップカバーは前記本体に回転可能に接続され、前記本体の底部には一つの回転軸が設けられ、前記フリップカバーの一端には前記回転軸と隙間嵌めで嵌め合う孔が開けられており、前記フリップカバーの前記回転軸周りの回動を実現する。
【0014】
好ましくは、前記予熱組立体は:予熱組立体ハウジングと、前記予熱組立体ハウジングの内部に配置された熱伝導材及び前記第二火皿体の外部に外嵌された発熱素子と、を備え、前記予熱組立体ハウジングの外壁は前記第二火皿体の内壁と接触し、前記発熱素子は前記第二火皿体の外壁と接触して、前記熱伝導材を加熱する。
【0015】
好ましくは、前記予熱組立体は:予熱組立体ハウジングと、前記予熱組立体ハウジングの下方に配置されてかつ前記予熱組立体ハウジングと当接される螺旋部と、前記第二火皿体の外部に外嵌された発熱素子と、を含み、前記発熱素子は前記第二火皿体の外壁と接触して、冷気を加熱し、前記螺旋部の外壁は前記第二火皿体の内壁と接触して、かつ前記第二火皿体の内壁とで冷気が通過する螺旋状の予熱通路を形成して、冷気の均一な加熱を実現する。
【0016】
好ましくは、前記タバコ蒸発器はさらに、前記発熱素子が発熱する時に前記予熱組立体を保温するための断熱層を含み、前記断熱層は、前記第一火皿体の上端部に嵌設された断熱リングと、前記第二火皿体の外に配置された断熱スリーブと、断熱リングと断熱スリーブとを接続するシーリングシリコンゴムと、を含み、前記断熱スリーブは、一端が前記シーリングシリコンゴムと接続され、他端が前記通気管まで折り曲げられており、前記断熱層は前記火皿組立体及び前記通気管とで密閉された断熱空間を形成し、前記断熱空間内に断熱材が充填されて、前記タバコ蒸発器を断熱する。
【0017】
本願は、更なる一局面として、タバコの加熱制御方法を提案し、タバコの加熱制御方法は以下のステップを含む。
【0018】
S1:第二火皿体内に配置されてかつ第二火皿体と弾性的に係接可能な予熱組立体によって、第二火皿体に入った冷気を加熱する。
【0019】
S2:加熱された冷気が第一火皿体に入り、かつ第一火皿体内に配置された未蒸発物質を加熱して、未蒸発物質内の有効成分を蒸発させる。
【0020】
S3:クリーニングが必要になった時に、予熱組立体を第二火皿体から取り出して、クリーニングが完了した後に、予熱組立体を係接位置まで押し込んで、第二火皿体と弾性的に係接させる。
【発明の有益な効果】
【0021】
本願の実施例において提供される1つ又は複数の技術方案は、少なくとも以下のような技術的効果又は利点を有する。空気予熱部を取り外し可能な組立体として設計することにより、使用者は予熱組立体を取り外してクリーニングすることができ、機器本体から予熱組立体を取り外すと、空気通路全体が、前後が貫通した中空通路を形成し、クリーニングの死角がなく、クリーニングが容易になる。それと同時に、予熱組立体は、取り外し可能な部分として、長期間使用された後、気流通路の清潔および煙の清浄を保つために、新しい予熱組立体に交換することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するため、以下では、実施例或いは従来技術の説明に必要とされる添付図面を簡単に説明する。下記説明における添付図面は本発明の実施例に過ぎないことは明らかであって、当業者にとって、創造的な労力を伴うことなく、提供された添付図面により他の添付図面を得ることもできる。
【
図1】本願の第一実施例が提案するタバコ蒸発器の断面図である。
【
図2】本願の第一実施例が提案する加熱コア組立体の断面図である。
【
図3】本願の第一実施例が提案するタバコ蒸発器のクリーニング時の断面図である。
【
図4】本願の第二実施例が提案するタバコ蒸発器の断面図である。
【
図5】本願の第二実施例が提案するタバコ蒸発器のクリーニング時の断面図である。
【
図6】本願の第三実施例が提案するタバコ蒸発器の断面図である。
【
図7】本願の第三実施例が提案するタバコ蒸発器のクリーニング時の断面図である。
【
図8】本願の第四実施例が提案する加熱コア組立体の断面図である。
【
図9】本願の第五実施例が提案するタバコの加熱制御方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本願の実施例は、タバコ蒸発器を提供することにより、従来技術に存在するタバコ蒸発器の使用後のクリーニングが困難であるといった技術的問題を解決する。空気予熱部を取り外し可能な組立体として設計することにより、使用者は予熱組立体を取り外してクリーニングすることができ、機器本体から予熱組立体を取り外した後に、空気通路全体が、前後が貫通した中空通路を形成し、クリーニングの死角がなく、クリーニングが容易である。それと同時に、予熱組立体は、取り外し可能な部分として、長期間使用された後、煙の気流通路の清潔および煙の清浄を保つために、新しい予熱組立体に交換することもできる。
【0024】
上記の技術案をより良く理解するために、以下では、明細書の図面及び具体的な実施態様を組み合わせて上記技術案について詳しく説明する。本願の実施例及び実施例における具体的特徴は、本願の技術案に対する限定ではなく、本願の技術案に対する詳細な説明であり、矛盾しない限り、本願における実施例及び実施例における技術的特徴は互いに組み合わせてもよいことは、理解しておくべきである。
【0025】
実施例一
図1に示すように、本願の実施例はタバコ蒸発器を提案し、タバコ蒸発器は本体1と、本体1を長手方向に沿って上下に貫通する煙流通流路10と、煙流通流路10の経路上に配置された加熱コア組立体20と、を含み、加熱コア組立体20は、火皿組立体21と、火皿組立体21と接続された予熱組立体22と、を含み、火皿組立体21は、第一火皿体211と第二火皿体212とを含み、第一火皿体211と第二火皿体212とは上下構造であり、そして、第一火皿体211と第二火皿体212とが一体成形されており、第一火皿体211は、未蒸発物質を収容するためのもので、第二火皿体212は、予熱組立体22を収容するためのものであり、そして、第二火皿体212は予熱組立体22と弾性的に係接でき、ここで、未蒸発物質としては、具体的には、巻きタバコ、刻みタバコ、薬草又は揮発性薬剤等としてもよく、クリーニングが必要になった時に、煙流通通路10をクリーニングするように、予熱組立体22を取り外し可能に第二火皿体212から取り出して、そしてクリーニングが完了した後に、予熱組立体22を既定方向に係接位置まで押し込む。
【0026】
タバコ蒸発器はさらに、本体1の一端に設けられた吸い口2と、本体1の他端に設けられた通気管11とを備え、吸い口2は、第一火皿体211の上方に配置されて、使用者が煙を吸い込むためのものであり、通気管11は、冷気が通気管11を介してタバコ発生器に入るように、一端が本体1と当接し、他端が第二火皿体212の底部と当接している。
【0027】
図1から分かるように、第二火皿体212は、第一火皿体211から離れる方向に縮径して延びて、かつ通気管11と当接し、第一火皿体211は矩形構造であり、第二火皿体212は、部分矩形構造と、第一火皿体211に接続された部分台形構造とを備え、このうち、加熱コア組立体20はさらに、掛止部23を備え、掛止部23は第二火皿体212の部分矩形構造の上部に横方向に配置され、掛止部23は予熱組立体22を貫通して、かつ第二火皿体212と当接して保持し合って、クリーニングが必要になった時に、掛止部23を予備加熱組立体22と一体的に第二火皿体212から取り出し、クリーニングが完了した後に、掛止部23を予熱組立体22と一体的に係接位置まで押し込んで、かつ掛止部23により第二火皿体212と予熱組立体22とを係接させる。
【0028】
また、第一火皿体211内には、未蒸発物質の落下を防止する網状の濾過網構造2112が設けられており、網状の濾過網構造2112は、第一火皿体211と第二火皿体212との接続部に設けられており、そして網状の濾過層構造2112にはいくつかの濾過孔が分布している。
【0029】
さらに、
図1から分かるように、タバコ発生器はさらに、タバコ発生器の本体1に回転可能に接続されたフリップカバー4を備え、本体1の底部には一つの回転軸13が設けられ、フリップカバー4の一端には回転軸13と遊嵌状態で嵌め合う孔41が開けられており、フリップカバー4の孔41が設けられた一端を回転軸13の外に外嵌させることにより、フリップカバー4の前記回転軸13周りの回転を実現し、タバコ蒸発器をクリーニングする必要がある時には、カバープレート4を回転させて、吸い口2を引き出して、予熱組立体22を第二火皿体212から取り出すことにより、煙流通通路10を清掃しやすく、死角がないようにする。なお、フリップカバー4が
図1の位置にあるときに、フリップカバー4によって予熱組立体22に対する固定を実現できる。
【0030】
さらに、
図1から分かるように、本願の実施例におけるタバコ蒸発器はさらに、タバコ蒸発器に電力を供給するために、本体1内に設けられた電池5と、第一火皿体211の外壁に貼り付けや溶接等の方法で固定され、第一火皿体211の温度、すなわち、未蒸発物質の加熱温度を測定してかつ温度信号を送信する温度センサと、電池5の加熱コア組立体20から離れた一端の側壁に配置されたPCB回路基板7と、PCB回路基板7上に配置されてかつ温度センサ及び予熱組立体22とそれぞれ電気的に接続されて、センシングされた温度信号を受信し、予め設定された設定温度に基づいて、設定温度で未蒸発物質を加熱するように予熱組立体22を制御するためのコントローラであって、実際の加熱中に、温度センサによって伝送された温度信号に基づいて、予熱組立体22のパワーを調整することで、加熱温度を調整して、加熱温度を設定温度に保つことができるコントローラと、ハウジング1の外壁に設けられてかつそれぞれコントローラと電池5とに接続され、コントローラと電池5の接続を制御するためのスイッチであって、スイッチを押すと予熱組立体22が加熱を開始するスイッチと、電池5の電池残量等のような、タバコ発生器の状態パラメータを表示するためのディスプレー6とを含む。
【0031】
図2を参照し、掛止部23の両端には、弾性的に伸縮可能な凸起部が設けられ、予熱組立体22の第二火皿体212の内径急変部に近い位置には2つの第一開口部221が設けられ、第二火皿体212の2つの第一開口部221に対応する位置には2つの第一凹溝2121が開けられ、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部は第一開口部221を貫通して、かつ第二火皿体212の側壁に挿入され、第一凹溝2121の側壁と互いに当接して保持し、予熱組立体22と第二火皿体212との弾性的な係接を実現する。
【0032】
クリーニングが必要になった時に、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部が外力の作用を受けて縮んで、予熱組立体22が第二火皿体212から分離し、予熱組立体22を第一火皿体211を通して第二火皿体212から取り出し、クリーニングが完了した後に、予熱組立体22を第二火皿体212内に押し戻し、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部を第二火皿体212の側壁に沿って移動させ、第一凹溝2121まで移動させると、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部が第一凹溝2121の側壁に挿入され、かつ第一凹溝2121の側壁と当接して保持し合って、予熱組立体22と第二火皿体212との係接を実現する。
【0033】
さらに、
図2から分かるように、予熱組立体22はさらに、予熱組立体ハウジング224、前記予熱組立体ハウジングの内部に配置された熱伝導材225及び前記第二火皿体212の外部に外嵌された発熱素子226と、を備え、予熱組立体ハウジング224の外壁は第二火皿体212の内壁と接触し、そして冷気が入るように、予熱組立体ハウジング224の通気管22に近い一端の底壁にはいくつかの通気孔2221が開けられており、発熱素子226は、第二火皿体212の外壁と接触し、発熱素子226が発生した熱を第二火皿体212及び予熱組立体ハウジング224を介して熱伝導材225に伝えて、熱伝導材225を加熱し、加熱された熱伝導材225は予熱組立体22に入った冷気と熱交換して、冷気の加熱を実現し、このうち、発熱素子226は発熱線又は電熱フィルム等である。
【0034】
さらに、タバコ蒸発器はさらに、発熱素子226が発熱する時に予熱組立体22を保温するための断熱層30を含み、断熱層30は、第一火皿体211の上端部に嵌設されて内壁が第一火皿体212の外壁と接触する断熱リング31と、第二火皿体212の外に配置された断熱スリーブ32と、断熱リング31と断熱スリーブ32とを接続するシーリングシリコンゴム33と、を含み、シーリングシリコンゴム33は内壁が第一火皿体211と接触し、外壁が断熱スリーブ32と接続されており、断熱スリーブ32は、第一火皿体211とも第二火皿体212とも一定の距離を保っており、断熱スリーブ32は、一端がシーリングシリコンゴム33と接続され、他端が通気管11まで折り曲げられている。断熱層30は、第一火皿体211、第二火皿体212及び通気管11とで密閉された断熱空間を形成している。好ましくは、タバコ蒸発器をさらに断熱して、熱が空気中へ放散するのを防止するように、断熱空間内に断熱材が充填されている。
図2から分かるように、シーリングシリコンゴム33と断熱スリーブ32との接続部には、断熱スリーブ32を位置決めして、取り付けを容易にするために、階段状溝が設けられている。
【0035】
熱伝導をより良好に行いやすくするために、熱伝導材225は熱容量が大きく熱伝導性に優れた材料、例えば金属である。取り外し可能である使用要求を満たすように、掛止部23は、変形し得る弾性具であり、弾性針や弾性片などの他の弾性体であってもよい。
【0036】
図3に示すように、タバコ蒸発器をクリーニングする場合、予熱組立体22は、第一火皿体211を介して第二火皿体212から図に示す方向に取り出され、カバープレート4が
図3に示す位置まで開かれ、煙気流通路10が中空の通路を形成し、内部に死角がなく、クリーニングを容易にする。
【0037】
実施例二
図4に示すように、実施例二と実施例一との相違点は、予熱組立体22の設置位置およびクリーニング時の予熱組立体22の取り出し方向が異なる点である。具体的には、実施例二のタバコ蒸発器は、支持管12を含み、支持管12は、第二火皿体212を支持するように、一端が本体1に当接し、他端が第二火皿体212に向かって延びて、かつ第二火皿体212の底部と当接しており、第二火皿体212は第一火皿体211から離れる方向に縮径し、通気管11は、一端が本体1に当接し、他端が予熱組立体22に向かって延びて、かつ予熱組立体22の底部と固定接続されている。好ましくは、通気管11と予熱組立体22の底部とは、リベット締めによって固定接続でき、これによって、クリーニング時に通気管11を引っ張るだけで、予熱組立体22を、第二火皿体212からカバープレート4の設置位置を経て取り出すことができることを実現し、操作が容易である。
【0038】
さらに、掛止部23は、予熱組立体22の内部に横方向に配置され、掛止部23は予熱組立体22を貫通して、かつ第二火皿体212の側壁と当接して保持し合って、クリーニングが必要になった時に、予熱組立体22を第二火皿体212から取り出して、クリーニングが完了した後に、掛止部23を予熱組立体22と係接位置まで押し込んで、掛止部23を第二火皿体212と当接して保持させて、係接を実現する。
【0039】
また、
図4から分かるように、予熱組立体22の第二火皿体212の内径急変部に近い位置には2つの第二開口部222が設けられ、第二火皿体212の2つの第二開口部222に対応する位置には2つの第二凹溝2122が開けられ、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部は第二開口部222を貫通して、かつ第二凹溝2122の側壁と当接して保持し合って、予熱組立体22と第二火皿体212との弾性的な係接を実現する。
【0040】
図5を参照し、タバコ蒸発器にクリーニングが必要になった時、カバープレート4を図中の位置まで回転させて、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部が外力の作用を受けて縮んで、予熱組立体22が第二火皿体212から分離し、通気管11を引っ張ることにより、予熱組立体22を第二火皿体212から第一火皿体211から離れる方向に本体1の外部に取り出し、クリーニングが完了した後に、予熱組立体22を第二火皿体212内に押し戻し、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部を第二火皿体212の側壁に沿って移動させ、第二凹溝2122まで移動させると、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部が第二凹溝2122の側壁に挿入され、かつ第二凹溝2122の側壁と当接して保持し合う。
図5から分かるように、通気管11のカバープレート4に近い一端が中空の取っ手であり、予熱組立体22の取出しが容易になっている。さらに、本実施例では、予熱組立体22はカバープレート側から取出すようになっている。
【0041】
実施例三
本実施例と前述の2つの実施例との相違点は、予熱組立体22の設置位置及び火皿組立体21の構造が異なる点である。具体的には、
図6に示すように、第二火皿体212は第一火皿体211の外周に嵌合されて、第一火皿体211は、未蒸発物質および予熱組立体22を収容するためのものであり、第一火皿体211は、第二火皿体212に弾性的に係接できる。
【0042】
さらに、第二火皿体212の吸い口2から遠く離れた一端が通気管11と当接して保持され、通気管11の他端は、本体1と当接して保持され、把持部23は、第一火皿体211の内部に横方向に配置され、掛止部23は第一火皿体211を貫通して、かつ第二火皿体212と当接して保持し合って、クリーニングが必要になった時に、掛止部23を第一火皿体211と一体的に第二火皿体212から取り出し、クリーニングが完了した後に、掛止部23を第一火皿体211と一体的に係接位置まで押し込んで、掛止部23を第二火皿体212と当接して保持させて、第一火皿体211と第二火皿体212との係接を実現する。
【0043】
さらに、
図6から分かるように、掛止部23の両端には、弾性的に伸縮可能な凸起部が設けられ、第一火皿体211の中部に近い位置には2つの第四開口部2111が設けられ、第二火皿体212の2つの第四開口部2111に対応する位置には2つの第三凹溝2123が開けられ、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部は、第四開口部2111を貫通して、かつ第二火皿体212の側壁に挿入され、第三凹溝2123の側壁と互いに当接して保持し、予熱組立体22と第二火皿体212との弾性的な係接を実現する。
【0044】
クリーニングが必要になった時に、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部が外力の作用を受けて縮んで、第一火皿体211が第二火皿体212から分離し、第一火皿体211を本体1の外部に取り出し、クリーニングが完了した後に、第一火皿体211を第二火皿体212内に押し戻し、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部を第二火皿体212の側壁に沿って移動させ、第三凹溝2123まで移動させると、掛止部23の両端の弾性的に伸縮可能な凸起部が第三凹溝2123の側壁に挿入され、かつ第三凹溝2123の側壁と当接して保持し合う。
【0045】
図7を参照し、タバコ発生器をクリーニングする場合、未蒸発物質及び予熱組立体22を収容した第一火皿体211を第二火皿体212から取り出して、かつカバープレート4を図に示す位置まで回動させることにより、タバコ蒸発器の煙気流通路10に死角がなくなり、クリーニングが容易になる。
【0046】
実施例四
本実施例と上記実施例との相違点は、本実施例の予熱組立体22の構造は上記実施例と異なる点である。具体的に、
図8から分かるように、予熱組立体22は、予熱組立体ハウジング224と、予熱組立体ハウジング224の下方に配置されてかつ予熱組立体ハウジングの底部と当接する螺旋部227と、第二火皿体212の外部に外嵌された発熱素子226と、を備え、螺旋部227の外壁が第二火皿体212の内壁と接触し、そして冷気が入るように、予熱組立体ハウジング224の通気管11に近い底壁には通気管11と適合する気孔2222が開けられており、発熱素子226は、冷気を加熱するように、第二火皿体212の外壁と接触して、かつ第二火皿体212全体を包み、螺旋部227の外壁は第二火皿体212の内壁と接触して、かつ第二火皿体212の内壁とで冷気が通過する螺旋状の予熱通路を形成して、冷気の均一な加熱をさらに実現する。第一実施例の予熱組立体22と比べて、本実施例の利点は、本実施例における螺旋部227が第二火皿体212と直接接触しているため、発熱素子226から冷気まで経由する伝熱媒体がより少なく、伝熱効率がより高い上に、冷気に対するより均一な加熱を実現する点にある。
【0047】
実施例五
本発明はさらに、タバコの加熱制御方法を提案し、タバコの加熱制御方法は以下のステップを含む。
【0048】
S1:第二火皿体内212に配置されてかつ第二火皿体212と弾性的に係接可能な予熱組立体22によって、第二火皿体212に入った冷気を加熱する。具体的には、予熱組立体22は、熱伝導材225と、第二火皿体212の外部に外嵌された発熱素子226とを含み、発熱素子226は、第二火皿体212の外壁と接触し、発熱素子226が発生した熱を、第二火皿体212を介して熱伝導材225に伝えて、熱伝導材225を加熱し、加熱された熱伝導材225は予熱組立体22に入った冷気と熱交換して、冷気の加熱を実現し、このうち、発熱素子226は発熱線又は電熱フィルム等である。
【0049】
S2:加熱された冷気が第一火皿体211に入り、かつ第一火皿体211内に配置された未蒸発物質を加熱して、未蒸発物質内の有効成分を蒸発させる。第一火皿体211内には、未蒸発物質の落下を防止する網状の濾過網構造2112が設けられており、そして網状の濾過層構造2112にはいくつかの濾過孔が分布している。同時に、いくつかの濾過孔により、未蒸発物質を均一に加熱して、未蒸発物質の蒸発効率を向上させることを実現できる。
【0050】
S3:クリーニングが必要になった時に、予熱組立体22を第二火皿体212から取り出して、クリーニングが完了した後に、予熱組立体22を係接位置まで押し込んで、第二火皿体212と弾性的に係接させる。具体的には、予熱組立体22を第二火皿体212から取り出すと、タバコ蒸発器の煙流通通路10内に死角のない中空通路が形成され、クリーニングが容易になる。
【0051】
以上をまとめると、本願によれば、空気予熱部を取り外し可能な組立体として設計することにより、使用者は予熱組立体を取り外してから機体をクリーニングすることができ、機器本体から予熱組立体を取り外すと、空気通路全体が前後が貫通した中空通路を形成し、クリーニングの死角がなく、クリーニングが容易になる。それと同時に、予熱組立体は、取り外し可能な部分として長期間使用された後に、気道の清潔および煙の清浄を保つために、新しい予熱組立体に交換することもできる。
【0052】
本願の好適な実施例を説明したが、当業者が基本的な創造的構想を心得ると、これらの実施例に対して、他の変更と修正を行うことができる。このため、添付の特許請求の範囲は、好適な実施例及び本願の範囲に入る全ての変更と修正を含むように解釈されると考えられる。
【0053】
当業者であれば、本願の精神と範囲を逸脱することなく、本願に対して各種の修正と変形を行うことができることは、明らかである。こうして、本願のこれらの修正と変形が本願の特許請求の範囲及びその同等の技術の範囲内に入れば、本願はこれらの修正と変形をも含むと考えられる。