(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-07
(45)【発行日】2023-03-15
(54)【発明の名称】コーヒーメーカー
(51)【国際特許分類】
A47J 31/42 20060101AFI20230308BHJP
A47J 31/057 20060101ALI20230308BHJP
【FI】
A47J31/42
A47J31/057
(21)【出願番号】P 2018160735
(22)【出願日】2018-08-29
【審査請求日】2021-06-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000109325
【氏名又は名称】株式会社ツインバード
(74)【代理人】
【識別番号】110003063
【氏名又は名称】弁理士法人牛木国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100080089
【氏名又は名称】牛木 護
(74)【代理人】
【識別番号】100161665
【氏名又は名称】高橋 知之
(74)【代理人】
【識別番号】100188994
【氏名又は名称】加藤 裕介
(72)【発明者】
【氏名】長澤 拓栄
(72)【発明者】
【氏名】吉田 勝彦
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-161551(JP,A)
【文献】特開2006-164665(JP,A)
【文献】実開昭55-167327(JP,U)
【文献】特開2016-043112(JP,A)
【文献】実開平05-026030(JP,U)
【文献】実開昭55-121314(JP,U)
【文献】特開平09-192022(JP,A)
【文献】特開2002-325926(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 31/00-31/60
A47J 42/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、この本体に取り付けられたミルと、このミルによって挽かれたコーヒー粉を受ける抽出具と
、この抽出具内の前記コーヒー粉に給湯する送湯手段とを有するコーヒーメーカーにおいて、
前記本体の庇部の下方に前記抽出具が配置されると共に、前記庇部の下面と前記抽出具との間に該抽出具内の前記コーヒー粉を視認可能な隙間が設けられ、
前記本体に導電材料を含む接触部材が設けられ、前記抽出具が導電材料を含んで構成され、
前記ミルの落下口から前記コーヒー粉が前記抽出具の中央に落下供給され、前記接触部材と電気的に接触すると共に、前記本体に電荷を一時的に貯める貯電部材が設けられ、この貯電部材が前記接触部材と電気的に接続されることを特徴とするコーヒーメーカー。
【請求項2】
前記抽出具が導電性合成樹脂で構成されることを特徴とする請求項1記載のコーヒーメーカー。
【請求項3】
前記接触部材が前記抽出具の有無を検知する検知手段を兼ねることを特徴とする請求項1記載のコーヒーメーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コーヒー豆を粉砕するミルを有するコーヒーメーカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のコーヒーメーカーとしては、ケース本体と、このケース本体に取り付けられたミルと、このミルによって挽かれた豆を受ける抽出具としてのドリッパー及びペーパーフィルターとを有する飲料抽出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようなコーヒーメーカーは、コーヒー豆を挽いてコーヒー粉にすることで静電気が発生し、帯電したコーヒー粉の粒子同士が反発してしまうので、ケース本体とドリッパーの間に隙間があると、ドリッパーからコーヒー粉が漏れてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は以上の問題点を解決し、挽かれたコーヒー粉が抽出具から漏れ難くすることができるミル付きのコーヒーメーカーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に記載のコーヒーメーカーは、本体と、この本体に取り付けられたミルと、このミルによって挽かれたコーヒー粉を受ける抽出具と、この抽出具内の前記コーヒー粉に給湯する送湯手段とを有するコーヒーメーカーにおいて、前記本体の庇部の下方に前記抽出具が配置されると共に、前記庇部の下面と前記抽出具との間に該抽出具内の前記コーヒー粉を視認可能な隙間が設けられ、前記本体に導電材料を含む接触部材が設けられ、前記抽出具が導電材料を含んで構成され、前記ミルの落下口から前記コーヒー粉が前記抽出具の中央に落下供給され、前記接触部材と電気的に接触すると共に、前記本体に電荷を一時的に貯める貯電部材が設けられ、この貯電部材が前記接触部材と電気的に接続されることを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明の請求項2に記載のコーヒーメーカーは、請求項1において、前記抽出具が導電性合成樹脂で構成されるものである。
【0008】
更に、本発明の請求項3に記載のコーヒーメーカーは、請求項1において、前記接触部材が前記抽出具の有無を検知する検知手段を兼ねるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1に記載のコーヒーメーカーは、以上のように構成することにより、前記ミルによって挽かれて帯電したコーヒー粉が前記抽出具に接触すると、前記コーヒー粉の電荷が前記抽出具から前記接触部材を経て前記貯電部材に移動した後、この貯電部材から外部に自然放電される。この結果、コーヒー粉同士が反発し難くすることができるので、コーヒー粉が抽出具から漏れ難くすることができる。また、抽出具と庇部の下面との間に隙間が設けられているから、抽出具内のコーヒー粉に湯が注がれて膨らむ様子を見ることができる。
【0010】
なお、前記抽出具が導電性合成樹脂で構成されるので、抽出に適した形状の抽出具を容易に形成することができる。
【0011】
また、前記接触部材が前記抽出具の有無を検知する検知手段を兼ねることで、部品の増加を抑えながら、前記コーヒーメーカーを正常に作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例1を示すコーヒーメーカーの縦断面図である。
【
図7】同上、飲料サーバーにドリッパーを載置した状態の拡大断面図である。
【
図8】本発明の実施例2を示すコーヒーメーカーの右側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0014】
以下、本発明の実施例1について、
図1~
図7に基づいて説明する。1は、電動ミル付きのコーヒーメーカーである。このコーヒーメーカー1の本体たるケース本体2は、後側の立設部3と、この立設部3の下部と一体的に設けられた基部4と、前記立設部3の上部と一体的に設けられた前側の庇部5とを備える。そして、これら立設部3と基部4と庇部5は、それぞれ合成樹脂からなる。また、前記基部4の前部は、載置部4Aとなる。そして、前記立設部3には、貯水部6が設けられる。
【0015】
前記貯水部6の底部には、
図1に示すように、前記貯水部6内の水を加熱する加熱手段7が設けられる。また、ケース本体2には、前記加熱手段7により加熱して得られた湯を、抽出具としてのドリッパー8に送る送湯手段9が設けられる。なお、この送湯手段9としては、ポンプ等が例示される。
【0016】
また、前記ドリッパー8は、前記庇部5の下方に配置される。そして、前記ドリッパー8内には、抽出具としてのペーパーフィルター10が交換可能に配置される。
【0017】
前記載置部4Aは、上方が開口すると共に、この開口を塞ぐように、略平面状の加熱板11が設けられる。そして、この加熱板11の下面には、ヒーター12が熱的に接して設けられる。
【0018】
前記加熱板11上には、飲料サーバー13が着脱可能に載置される。この飲料サーバー13は、上方が開口した耐熱ガラス製の容器本体14と、この容器本体14の側板に取り付けられた合成樹脂製の把持部15と、前記容器本体14の上部開口を覆う合成樹脂製の蓋体16とを備える。
【0019】
前記立設部3の前方には、前記載置部4Aの飲料サーバー13の上方に、上からミル17と、湯供給部18と、抽出具たる前記ドリッパー8と、前記飲料サーバー13とが配置される。また、前記ミル17は、前記ケース本体2の取付凹部19に対して着脱可能に取り付けられる。なお、前記取付凹部19は前記庇部5の上面前側に形成される。更に、前記湯供給部18は、前記庇部5の下部側に内蔵される。
【0020】
前記ケース本体2には、導電材料からなる接触部材たる導電レバー21が設けられる。そして、前記ドリッパー8は、導電材料、好ましくは導電性合成樹脂から構成される。前記ドリッパー8は、
図1及び
図7に示すように、前記ミル17からコーヒー粉111が供給される位置で前記導電レバー21に接触する。一方、前記ケース本体2には、電荷を一時的に貯める貯電部材たる導電材料製の底板22が設けられる。この例では、前記底板22はステンレス板により構成される。そして、この底板22は、導線23を介して前記導電レバー21と電気的に接続される。なお、前記底板22は平板状をなし、前記ケース本体2の外面に露出する。
【0021】
また、ステンレス製の前記底板22は、前記ケース本体2を構成する合成樹脂より比重が大きいので、錘になる。このため、前記コーヒーメーカー1を安定して設置することができる。
【0022】
前記底板22は、
図1、
図2及び
図6に示すように、ケース本体2の底面を構成する。そして、前記底板22と前記導電レバー21とは、前述したとおり、前記導線23により電気的に接続される。
【0023】
前記ミル17は、コーヒー豆を粉砕するものである。そして、前記ミル17は、上部に投入口24を有するホッパー25を備えると共に、前記投入口24を開閉するミル蓋体26を備える。また、前記ホッパー25にはコーヒー豆が投入され、このコーヒー豆は、シューター部27に送られる。このシューター部27に送られたコーヒー豆は、図示しないミルモーターにより回転させられるミルスクリュー29により回転刃30と固定刃31との間に向けて送られる。更に、コーヒー豆は、前記回転刃30と固定刃31との間で挽かれて、前記コーヒー粉(挽き豆)111となる。なお、本実施例のミル17は、金属製円板からなる前記回転刃30と固定刃31を用いる臼歯式であるが、ブレードが回転してコーヒー豆を挽くタイプのミルであっても良い。
【0024】
また、前記ミル17の下部には落下口32が設けられ、この落下口32から前記コーヒー粉111が前記ドリッパー8の中央に落下供給される。なお、前記落下口32は円筒状である。
【0025】
図示しない前記ミルモーターは、前記ケース本体2に内蔵される。前記ミルモーターにより回転駆動する駆動ギヤ(図示せず)は、前記取付凹部19に臨んで設けられると共に、前記駆動ギヤに噛合する従動ギヤ(図示せず)がミル17に設けられる。そして、前記ミル17を前記取付凹部19に着脱することにより、駆動ギヤと従動ギヤの噛合と噛合解除とが行われる。
【0026】
また、前記ミル17には、前記コーヒー粉111の粉砕度合(粒度)を調整する粒度調整手段33が設けられ、操作部である回転式のダイヤル34を有する。前記粒度調整手段33は、前記回転刃30の前面と固定刃31の後面との間隔を調整することにより、コーヒー粉の粉砕度合を調整するものである。そして、前記ダイヤル34を回転させることにより、前記回転刃30の前面と固定刃31の後面との間隔を調整することができる。
【0027】
図1に示すように、前記湯供給部18は、合成樹脂製の湯供給ケース41を備える。この湯供給ケース41の中央には、前記落下口32が着脱自在に挿入接続される挿通孔42が縦設される。そして、前記ミル17を前記取付凹部19に取り付けることにより、前記挿通孔42に前記落下口32が接続される。また、前記挿通孔42の下部には、この挿通孔42の下端を開閉するシャッター43が設けられる。このシャッター43は板片状をなし、水平方向に進退して前記落下口32を開閉する。
【0028】
前記湯供給ケース41には接続部(図示せず)が設けられ、この接続部に、前記送湯手段9から送液路(図示せず)を通して湯が送られる。そして、前記湯供給ケース41には、前記湯を前記ドリッパー8に供給するノズル45が複数設けられる。図中Sは、前記ドリッパー8及び前記落下口32の中心である。複数の前記ノズル45,45・・・は、前記ドリッパー8及び前記落下口32の中心Sを中心とした同心円上に配置され、前記シャッター43を挟んでそれぞれ円周方向等間隔な位置に設けられる。
【0029】
複数の前記ノズル45,45・・・は、前記ドリッパー8の中心位置より外側に位置する。そして、前記ノズル45,45・・・は、湯を真下より前記ドリッパー8の中央側に噴出するように角度付けされている。これにより、前記ドリッパー8の中央のみに湯が滴下されたり、外側のコーヒー粉のない部分にも湯が注がれたりすることがなく、コーヒー粉111の中央に凹み112が、外周部に壁状部分113が形成された状態で、良質なコーヒー液を抽出することができる。
【0030】
この場合、
図1に示すように、装着状態の前記ドリッパー8と前記庇部5の下面5Kとの間に隙間46が設けられており、この隙間46から、前記ドリッパー8内のコーヒー粉111に、湯が注がれて膨らむ様子を見せる演出効果が得られる。そして、前記隙間46は、前記凹み112と壁状部分113が視認可能なように設けられる。
【0031】
前記載置部4Aの前部には、斜めの前面部47が設けられる。この前面部47には、前記コーヒーメーカー1を使用する際に操作されるスイッチ48が複数配置される。また、
図3などに示すように、前記載置部4Aの右側面には、電源のオン・オフを操作する電源スイッチ49が配置され、家庭用電源によりコーヒーメーカー1が駆動する。
【0032】
図2及び
図7などに示すように、前記飲料サーバー13の蓋体16には、前記ドリッパー8の下部を装着する装着受け部50が設けられる。この装着受け部50は、前記蓋体16の下部側に凹んで形成された中央凹部51と、この中央凹部51の上部に周設された外凹部54とを備える。そして、前記中央凹部51及び外凹部54は、前記中心Sを中心として同心円状に形成される。
【0033】
前記中央凹部51は、前記蓋体16の上面より低い位置に設けられた中央底板部52と、この中央底板部52の周囲上部に設けられた円筒状の中央側板部53とを有して形成される。一方、前記外凹部54は、前記中央側板部53の上縁に周設された外底板部55と、この外底板部55の周囲と前記蓋体16の上面との間に設けられた円筒状の外側板部(外の側板部)56とを有して形成される。前記外側板部56は、前記中央側板部53より径大である。また、前記中央底板部52の中央には、前記ドリッパー8から落下したコーヒー液が落下する中央開口部57が形成される。
【0034】
また、
図2に示すように、前記容器本体14の底板部58には、該容器本体14より径小なリング状の段差部59が下方に膨出形成され、この段差部59が遊嵌するリング状の内縁枠60が前記加熱板11の上面に突出形成される。したがって、前記加熱板11の上面に前記飲料サーバー13を載置すると、前記内縁枠60内に前記段差部59が嵌り、前記飲料サーバー13の水平位置が位置決めされる。
【0035】
前記ドリッパー8は、導電材料たる導電性合成樹脂からなり、
図7などに示すように、前後方向に細長く形成された底板部61と、この底板部61の周囲から上方に向かって略テーパー状に拡大形成された側板部62と、この側板部62の上縁前部に設けられた横方向の把持部63とを一体に備える。なお、前記把持部63は板片状をなす。また、前記ドリッパー8の底板部61の前後方向寸法は、前記蓋体16の中央底板部52の直径よりも小である。
【0036】
図3などに示すように、前記側板部62の内周には、複数のリブ部64,64が周方向に間隔をおいて突出形成される。このように複数のリブ部64,64を縦設することにより、前記ペーパーフィルター10の外周は、前記側板部62に密着することなく、複数のリブ部64,64に部分的に接触する。
【0037】
前記底板部61には、抽出されたコーヒー液が落下する複数の透孔65,65・・・が穿設される。これら複数の透孔65,65・・・は、前記蓋体16にドリッパー8を装着した状態で、前記蓋体16の中央開口部57に連通する。また、前記底板部61の下面と前記蓋体16の中央底板部52との間には、隙間が設けられる。
【0038】
前記透孔65の下端は、
図7に示すように、前記底板部61の下面から下方に突出した筒部66の内部に形成される。このように、前記筒部66を設けることにより、前記透孔65を落下するコーヒー液が前記底板部61の下面に回り込むことなく、前記筒部66の下端から下方へ落下する。
【0039】
前記ドリッパー8の下部側には、前記蓋体16の前記装着受け部50に装着する装着部67が設けられる。この装着部67は、前記中央側板部53内に嵌入する装着筒部68及び装着鍔部69を備える。前記装着筒部68は、前記側板部62の下部側外面及び前記装着鍔部69の下面から下方に向かって円筒状に突設される。そして、装着状態で、前記装着筒部68の下端は、前記中央底板部52の上面に当接する。また、前記装着鍔部69は、前記装着筒部68の上部において前記側板部62に周設される。そして、装着状態で、前記装着鍔部69は、前記外凹部54内に収納されると共に、その下面が前記外底板部55に当接する。なお、前記装着筒部68の外周は円柱状をなし、前記装着鍔部69の外周は円形をなす。
【0040】
この場合、
図7に示すように、前記装着鍔部69の下面は中心Sから外側に向かって僅かに低くなるように傾斜しており、前記装着鍔部69の下面の外周側が前記外底板部55に線接触する。このため、前記装着鍔部69の下面と前記外底板部55との間に水の膜が発生することが防止され、前記外底板部55に装着鍔部69が密着せず、飲料サーバー13からドリッパー8を円滑に取り外すことができる。
【0041】
前記導電レバー21は、金属製の線材を略U字形に屈曲して形成される。詳述すると、前記導電レバー21は、縦方向の左右の腕部71,71の下端を湾曲状の横部72により連結し、それら左右の腕部71,71の縦方向中央に屈曲部73,73を設けて形成される。この結果、前記導電レバー21は、正面視で略U字形であり、側面視で略へ字状である。そして、
図2の一点鎖線に示す前記導電レバー21の待機位置で、前記腕部71,71の上部が略垂直な縦方向になると共に、前記腕部71,71の下部が斜め前向きになる
ように構成される。
【0042】
また、前記庇部5の下面5Kの後側には、前記導電レバー21が遊挿配置された開口部74が設けられる。この開口部74の近傍において、左右方向の枢軸部75により、前記導電レバー21が前記ケース本体2に揺動可能に枢着される。なお、前記開口部74には、前記腕部71,71の上部中央が挿通され、これらの腕部71,71の上端側がケース本体2内に配置される。
【0043】
そして、
図1に示す前記ドリッパー8の装着状態では、このドリッパー8に押された前記導電レバー21は、下部側が後方に移動するように回動し、前記横部72が前記ドリッパー8の側板部62の外面に当接する。一方、前記腕部71は前記ドリッパー8に当接しない。
【0044】
そして、前記コーヒーメーカー1は、前記電源スイッチ49がオンであっても、前記導電レバー21が待機位置にある場合、前記ミル17,サーバー加熱手段たる前記ヒーター12及び前記送湯手段9が作動しないように制御される。一方、前記導電レバー21がドリッパー装着位置にある場合、電気で駆動する装置の全てを駆動することができる。
【0045】
前記導電レバー21の上端には、固定手段たるビス81により、前記導線23の一端が連結される。また、前記導線23の他端は、固定手段たるビス82とナット83により、前記底板22の上面に連結される。このように、前記導線23は、前記ケース本体2に内蔵される。また、
図6に示すように、前記底板22は、前記ケース本体2の底面全体を構成するように広く形成されている。そして、前記底板22の前後左右には、合成樹脂製の脚部84が設けられる。なお、前記導線23は、導電レバー21を可動にする程度の可撓性を有する。
【0046】
図7などに示すように、左右の前記腕部71,71の上部には、合成樹脂製のホルダー85が外嵌される。このホルダー85は、前記ビス81により前記腕部71,71に固定される。なお、前記ビス81は、前記導線23を腕部71,71に電気的に接続するものである。また、前記開口部74には、シリコンゴムやエラストマー樹脂などからなるシール部材86が設けられる。このシール部材86は、外枠部86Aを有する。そして、この外枠部86A内に、合成樹脂製の取付部材87が挿入される。更に、この取付部材87は、前記庇部5の下面5Kの内側に固定される。これによって、前記外枠部86Aは、前記下面5Kと取付部材87とで挟持される。この結果、前記外枠部86Aは、水密状態で前記開口部74に嵌合固定される。
【0047】
また、前記シール部材86は、前記外枠部86Aと内枠部86Bと薄肉部86Cとを一体に備える。前記内枠部86Bは、前記腕部71,71に水密状態で外嵌する。また、前記薄肉部86Cは、前記外枠部86Aと内枠部86Bの間に設けられる。また、前記薄肉部86Cには、蛇腹状又は波状の余長部が設けられる。これによって、前記薄肉部86Cは、前記導電レバー21の回動により撓むように形成される。
【0048】
また、前記ホルダー85の下部側に前記枢軸部75が設けられ、この枢軸部75が、前記ケース本体2に固定された前記取付部材87に枢着される。更に、前記ホルダー85の後部には、受け部85Aが後方に突設されると共に、前記取付部材87の後上部には、上板部87Aが前方に突設される。そして、これら受け部85Aと上板部87Aとの間に、前記導電レバー21を待機位置側に回動付勢する付勢手段たるコイルスプリング88が設けられる。なお、前記受け部85Aの後端が前記取付部材87の後壁に当接することにより、前記導電レバー21のそれ以上の揺動が阻止されるので、前記導電レバー21が待機位置に位置決めされる。
【0049】
また、前記取付部材87には、接触検知スイッチ89が設けられる。前記導電レバー21が
図2の一点鎖線に示す待機位置にある場合、前記ホルダー85に設けられた作動子(図示せず)が前記スイッチ89をオフにする。この結果、この接触検知スイッチ89により前記導電レバー21が待機位置であることが検知される。一方、前記導電レバー21が
図2の実線に示す、ドリッパー8の装着位置にある場合、導電レバー21が回動し、前記作動子が前記接触検知スイッチ89をオンにする。この結果、この接触検知スイッチ89により前記導電レバー21が装着位置であることが検知される。このように、前記導電レバー21は、前記ドリッパー8の有無、即ち、前記蓋体16に前記ドリッパー8が装着された状態で、前記飲料サーバー13が加熱板11に載せられたか、を検知する検知手段を兼ねる。
【0050】
上述したように、前記導電レバー21は、待機位置と装着位置との間で回動する。この際、前記薄肉部86Cが変形することにより、前記開口部74における水密性が確保されるので、該開口部74からケース本体2の内部に湯気や埃が侵入することが防止される。
【0051】
次に、前記コーヒーメーカー1の使用方法の一例について説明する。まず、使用者は、前記電源スイッチ49をオンにする。次に、使用者は、前記ドリッパー8内に前記ペーパーフィルター10をセットすると共に、前記ドリッパー8を飲料サーバー13の蓋体16に装着する。この場合、前記蓋体16の装着受け部50に、前記ドリッパー8の下部の装着部67を嵌入することにより、前記飲料サーバー13に前記ドリッパー8を安定して装着することができる。
【0052】
そして、使用者は、前記ドリッパー8を装着した前記飲料サーバー13を、前記庇部5の下方へ前側から後側に向かって水平に差し入れ、前記飲料サーバー13を前記載置部4Aの加熱板11上に載置する。このように前記ドリッパー8を装着位置にセットすると、このドリッパー8に導電レバー21が接触した後、この導電レバー21が装着位置に回動し、これを前記スイッチ89が検出する。この結果、前記ミル17,前記ヒーター12及び前記送湯手段9が作動可能な状態となる。
【0053】
また、使用者は、前記貯水部6内に、抽出するコーヒー液の杯数に応じた量の水を入れる。更に、前記ミル17のミル蓋体26を外し、前記投入口24から前記ホッパー25内に所定量のコーヒー豆を入れる。なお、この段階では、前記シャッター43が前記落下口32を塞いだ状態であり、前記ミル17とドリッパー8内とが連通していない。
【0054】
そして、使用者が前記スイッチ48を操作すると、以下の動作が順次行われる。まず、シャッター進退手段(図示せず)が、前記落下口32を開く方向に、前記シャッター43を移動させる。これによって、前記落下口32が開き、前記ミル17が前記ドリッパー8内と連通する。次に、前記ミル17を作動させる。これによって、前記ミル17によりコーヒー豆が挽かれてコーヒー粉111が得られ、このコーヒー粉111が前記落下口32から前記ドリッパー8のペーパーフィルター10内に落下供給される。また、前記ミル17の作動と同時に、前記加熱手段7への通電を開始する。これによって、前記貯水部6内の水が加熱されて湯となる。次に、前記ミル17がコーヒー豆を全て挽き終わったことを検知すると、このミル17を停止させると共に、前記シャッター進退手段が、前記落下口32を閉じる方向に、前記シャッター43を移動させる。なお、この時点で、前記貯水部6内の水は未だ湯になっていない。次に、前記貯水部6内の水が所定温度の湯になったことを検知すると、前記加熱手段7へ供給する電力を制御して保温状態とし、前記送湯手段9が作動して前記ドリッパー8へ第一回目の給湯を行う。これにより、前記ペーパーフィルター10内のコーヒー粉111は蒸らされる。更に、前記送湯手段9が作動して前記ドリッパー8へ第二回目の送湯を行う。これにより、前記コーヒー粉111からコーヒー液が抽出され、前記飲料サーバー13に貯められる。また、第二回目の送湯と同時に、前記ヒーター12への通電を開始する。これによって、前記加熱板11に載置された前記飲料サーバー13が温められる。なお、前記ヒーター12への通電は、通電開始から所定時間(例えば30分間)である。最後に、前記加熱手段7への通電を停止する。
【0055】
前記ミル17においては、コーヒー豆を投入する前に前記ダイヤル34を操作し、好みの粒度に調整しておく。そして、前記ミル17を作動させるために、図示しないミルモーターを回転駆動すると、前記シューター部27内のコーヒー豆が、前記ミルスクリュー29により前記回転刃30と固定刃31との間に向けて送られ、これらの回転刃30と固定刃31との間で挽かれてコーヒー粉(挽き豆)111となる。
【0056】
このようにして、前記回転刃30と固定刃31とによりコーヒー豆を粉砕することで、前記コーヒー粉111が帯電する。なお、前記コーヒー粉111の粒子は、同じ極性に帯電する。即ち、コーヒー粉111の粒子同士が電気的に反発した状態となる。この結果、前記コーヒー粉111が前記落下口32から落下する際、前記隙間46からドリッパー8の外側にこぼれ易くなる。
【0057】
これに対して、装着位置の前記ドリッパー8に前記導電レバー21が接しているため、前記ペーパーフィルター10内に落下した前記コーヒー粉111の電荷は、前記ペーパーフィルター10から前記ドリッパー8と前記導電レバー21と導線23を経て底板22に移動して、これに貯められる。なお、この底板22に貯められた電荷は、徐々に外部に自然放電される。この結果、前記ペーパーフィルター10内に貯められたコーヒー粉111は、帯電していない状態となる。従って、前記落下口32から落下してくる前記コーヒー粉111は、前記ペーパーフィルター10内に貯められたコーヒー粉111によって反発されることがない。このため、前記コーヒー粉111が前記ドリッパー8から漏れ難くすることができる。なお、前記ペーパーフィルター10の材質である紙は、僅かに電気を通すことができるので、導電材料と見なすことができる。このため、前記コーヒー粉111の電荷は、前記ペーパーフィルター10から前記ドリッパー8を介して前記導電レバー21に逃がすことができる。
【0058】
なお、落下中のコーヒー粉111の粒子同士は、未だ帯電しているため、広がりながら落下することになる。しかしながら、前述したとおり、落下中のコーヒー粉111と前記ペーパーフィルター10内に貯められたコーヒー粉111は反発しない。即ち、落下中のコーヒー粉111が広がる電気的要素は、落下中のコーヒー粉111自体の電荷のみである。従って、下方からの反発力がないため、落下中のコーヒー粉111の広がりが抑えられる。このため、前記隙間46の距離が適正であれば、広がって落下するコーヒー粉111を前記ペーパーフィルター10で十分受けることができるので、前記コーヒー粉111が前記ドリッパー8から漏れ難くすることができる。
【0059】
なお、前記ミルモーターに流れる電流を検知することで、コーヒー豆の挽き終わりを判断することができる。そして、コーヒー豆が挽き終わったと判断されると、前記ミル17は停止する。
【0060】
一方、コーヒー豆が接触する前記回転刃30と固定刃31又はその周辺の部材は、コーヒー粉111と逆の極性に帯電する。しかしながら、周囲の物体との間で電荷の授受が行われることで、長期的に、電気的中性に戻る。
【0061】
前述したように、前記ミル17が停止すると、前記シャッター進退手段が前記シャッター43を動かすことで、このシャッター43が前記落下口32を塞ぐ。そして、前記シャッター43が前記落下口32を塞いだ後、前記貯水部6内の水は、前記加熱手段7によって、コーヒー液の抽出に適した所定の温度(85~90℃)の湯となる。この貯水部6内の湯が所定の温度に達したことが温度センサ(図示せず)により検知されると、前記加熱手段7への通電を制御(オン-オフ制御)して保温状態とした後、前記貯水部6内の湯が前記送湯手段9により前記送液路を介して前記湯供給部18に送られ、複数の前記ノズル45から、湯が斜め下方に向かって噴射される(第一回目の給湯)。この噴射による第一回目の給湯が、所定時間、例えば8秒間連続して行われた後、所定蒸らし時間、給湯が停止する。この間、コーヒー粉111が蒸らされる。
【0062】
所定の蒸らし時間が経過したら、前記貯水部6内の湯を全て連続給湯する(第二回目の給湯)。なお、前述した通り、前記貯水部6内の水の量が、抽出するコーヒー液の杯数に応じた量であるので、前記貯水部6内の全ての湯を前記ドリッパー8に供給すれば、所定の杯数のコーヒー液が得られることになると共に、前記貯水部6内が空になる。そして、前記貯水部6内の湯が全て送られた後、前記加熱手段7への通電は停止する。
【0063】
前記ドリッパー8において抽出されたコーヒー液は、前記ドリッパー8の透孔65と前記飲料サーバー13の蓋体16の中央開口部57を通過して、前記飲料サーバー13内に溜まる。そして、この飲料サーバー13内に溜められたコーヒー液は、前記ヒーター12によって保温される。
【0064】
以上のように本実施例は、本体たるケース本体2と、このケース本体2に取り付けられたミル17と、このミル17によって挽かれたコーヒー粉111を受ける抽出具としてのドリッパー8及びペーパーフィルター10と、ドリッパー8及びペーパーフィルター10内のコーヒー粉111に給湯する送湯手段9とを有するコーヒーメーカー1において、ケース本体2の庇部5の下方にドリッパー8及びペーパーフィルター10が配置されると共に、庇部5の下面5Kとドリッパー8及びペーパーフィルター10との間にドリッパー8及びペーパーフィルター10の前記コーヒー粉111を視認可能な隙間46が設けられ、前記ケース本体2に導電材料からなる接触部材たる導電レバー21が設けられ、前記ドリッパー8が導電材料により構成され、このドリッパー8が前記導電レバー21に接触すると共に、前記ケース本体2に電荷を一時的に貯める貯電部材たる底板22が設けられ、この底板22が前記導電レバー21と電気的に接続されるものであり、前記ミル17によって挽かれて帯電したコーヒー粉111が前記フィルター10に接触すると、前記コーヒー粉111の電荷が前記ペーパーフィルター10から前記ドリッパー8及び前記導電レバー21を経て前記底板22に移動した後、この底板22から外部に自然放電される。この結果、コーヒー粉111同士が反発し難くすることができるので、落下するコーヒー粉111がドリッパー8から漏れ難くすることができる。また、ドリッパー8と庇部5の下面5Kとの間に隙間46が設けられているから、ドリッパー8内のコーヒー粉111に湯が注がれて膨らむ様子を見ることができる。
【0065】
また、前記ドリッパー8が導電性合成樹脂で構成されるものであり、抽出に適した形状のドリッパー8を容易に形成することができる。
【0066】
この場合、例えばドリッパー8の内部には、リブ部64が形成され、構造上の理由から、金属製の場合、プレスにしても鋳造にしても、製作が難しく、コストも高くなる。これに対して、抽出に適した形状のドリッパー8を樹脂成型により安価に製造することができる。
【0067】
また、接触部材たる前記導電レバー21が、前記ドリッパー8の有無を検知する検知手段を兼ねるものであり、部品の増加を抑えながら、前記コーヒーメーカー1を正常に作動させることができる。
【0068】
以下、実施例上の効果について説明する。前記容器本体14の底板部58に、この底板部58より径小なリング状の段差部59が下方に膨出形成され、この段差部59が遊嵌するリング状の内縁枠60が前記ヒーター12の上面に突出形成され、載置状態で前記容器本体14の段差部59が前記ヒーター12側の内縁枠60に囲まれるから、前記加熱板11に前記飲料サーバー13を位置決め状態で載置することができ、この飲料サーバー13に装着した前記ドリッパー8を、前記導電レバー21により確実に検出することができる。更に、前記導電レバー21が待機位置にある状態では、前記ミル17,サーバー加熱手段たるヒーター12及び送湯手段9が作動しないから、前記ドリッパー8及び飲料サーバー13を装着しない状態での誤操作を防止できる。また、接触部たる前記導電レバー21の先端の横部72が凸状の湾曲状に形成されているから、仮に、ドリッパー8を装着した飲料サーバー13を、前後方向に対して斜め又は左右方向から前記加熱板11上に載置しても、導電レバー21を装着位置に回動させることができる。更に、前記導電レバー21は金属丸棒をU字形に屈曲形成してなるから、構造簡易にして安価に製造できる。
【0069】
更に、前記蓋体16の装着受け部50に、前記ドリッパー8の下部の装着部67を嵌入することにより、前記飲料サーバー13に前記ドリッパー8を安定して装着することができる。また、前記底板22を、前記ケース本体2を構成する合成樹脂より比重が大きいステンレス製とすることにより、前記底板22が錘になるため、安定してコーヒーメーカー1を設置することができる。更に、前記底板部61の下面から下方に筒部66を突設し、この筒部66に透孔65が穿設されるから、前記筒部66によって前記透孔65を落下するコーヒー液が前記底板部61の下面に回り込むことなく、前記筒部66の下端から下方へ落下せしめることができる。
【0070】
また、前記庇部5の下面5Kに設けられた前記開口部74に、前記シール部材86を設けたから、前記開口部74に前記導電レバー21を可動に設けながら、前記ケース本体2内への湯気や埃などの侵入を前記シール部材86により防止することができる。更に、前記ドリッパー8の装着状態で、このドリッパー8と庇部5との間に前記隙間46が設けられるから、前記加熱板11上への前記飲料サーバー13の出し入れを容易に行うことができる。また、接触部材たる前記導電レバー21が断面円形の金属線材で構成されると共に、本体たる前記ケース本体2に対し可動に設けられるものであり、前記導電レバー21を細い形状に形成することができ、この結果、前記導電レバー21を設けるために前記ケース本体2に形成される隙間たる前記開口部74を狭くして、仮に前記シール部材86が無くても、前記ドリッパー8から前記ケース本体2内に入る湯気の量を少なくすることができる。
【実施例2】
【0071】
図8は本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その説明を省略して詳述する。
【0072】
この例では、ケース本体2の立設部3の前面に、前後方向の挿通孔101を設け、この挿通孔101に丸棒状の接触部材である導電部材102を前後方向進退自在に設けると共に、待機位置である前側に付勢する付勢手段(図示せず)をケース本体2に設ける。なお、前記導電部材102は金属線材などからなる。
【0073】
そして、
図8に示すように、ドリッパー8の装着位置で前記導電部材102の前端が前記ドリッパー8に接触すると共に、前記導電部材102が後方に移動する。この導電部材102の後方への移動を検出することにより、この導電部材102に検知手段を兼ねさせることができる。なお、前記ドリッパー8を前記ケース本体2から外すと、前記導電部材102は前記付勢手段により待機位置である前側に移動する。
【0074】
このように、本実施例では、本体たる前記ケース本体2に導電材料からなる接触部材たる導電部材102が設けられており、上記実施例1と同様な作用・効果を奏する。
【0075】
また、前記導電部材102を棒状に形成すると共に、この棒状の導電部材102が横方向にスライドする構成にすれば、開口部たる前記挿通孔101が小さく済み、更に、この挿通孔101が前記ドリッパー8の上端より下方位置に設けられるから、前記挿通孔101から内部に湯気や埃などが入り難くなる。
【0076】
なお、本発明は以上の実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変実施が可能である。例えば、接触部材に用いる導電材料は、実施例で示した金属が好ましいが、導電性合成樹脂などでも良い。また、貯電部材は、コーヒー豆を挽くことにより発生する静電気を貯めておくことができるのに十分な体積の金属部品であれば、底板でなくても良い。例えば、加熱手段たるヒーター12を鋳込んだアルミブロック等を貯電部材としても良い。また、底板を合成樹脂製とし、転倒防止用の金属製錘をケース本体の下部に設け、この錘を貯電部材としても良い。また、接触部材は、ドリッパーに接触可能な位置であれば、本体のどこに設けても良く、例えば、本体の立設部の前面に、実施例1の接触部材を揺動可能に設けても良い。更に、上記実施例では、ドリッパーは飲料サーバーに載せられるが、ドリッパーを本体に取り付けてもよく、例えば、背景技術に記載した飲料抽出容器のように、ドリッパーを収納ケース内に収納し、この収納ケースの左右方向一側を縦方向の枢軸により本体に回動可能に取り付け、前記収納ケースを前記ドリッパーと共に回動することにより、前記本体に対して出没自在に設けても良い。また、上記実施例では、ミルは臼式のものを示したが、ブレード式のミルであっても良い。更に、上記実施例では、導電レバーが待機位置にある状態では、ミル,サーバー加熱手段たるヒーター及び送湯手段が作動しないようにしたが、装置全体が作動しないようにしても良い。また、実施例2の導電部材は、棒状以外でも、板状や、実施例1と同様に金属線材をU字状に屈曲形成したものなどでも良い。更に、上記実施例では、接触部材と貯電部材を導線で電気的に接続したが、金属板などにより電気的に接続しても良い。更にまた、上記各実施例では、抽出具はドリッパーであるが、他の方式の抽出具、例えばサイフォン式コーヒーメーカーのサイフォンであっても良い。
【符号の説明】
【0077】
1 コーヒーメーカー
2 ケース本体(本体)
5 庇部
5K 下面
8 ドリッパー(抽出具)
9 送湯手段
10 ペーパーフィルター(抽出具)
17 ミル
21 導電レバー(接触部材・検知手段)
22 底板(貯電部材)
46 隙間
102 導電部材(接触部材・検知手段)
111 コーヒー粉