(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-07
(45)【発行日】2023-03-15
(54)【発明の名称】水素及びフッ素及び/または塩素を含有したブタジエン骨格を有する化合物の製造方法
(51)【国際特許分類】
C07C 17/269 20060101AFI20230308BHJP
C07C 21/18 20060101ALI20230308BHJP
B01J 23/72 20060101ALI20230308BHJP
C07B 61/00 20060101ALN20230308BHJP
【FI】
C07C17/269
C07C21/18
B01J23/72 Z
C07B61/00 300
(21)【出願番号】P 2019569601
(86)(22)【出願日】2019-02-01
(86)【国際出願番号】 JP2019003558
(87)【国際公開番号】W WO2019151467
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2021-08-04
(31)【優先権主張番号】P 2018017570
(32)【優先日】2018-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000157119
【氏名又は名称】関東電化工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100120754
【氏名又は名称】松田 豊治
(72)【発明者】
【氏名】柏倉 亘
(72)【発明者】
【氏名】池谷 慶彦
(72)【発明者】
【氏名】木村 涼
(72)【発明者】
【氏名】澁澤 幸伸
【審査官】中島 芳人
(56)【参考文献】
【文献】特開昭50-112307(JP,A)
【文献】特表2008-510832(JP,A)
【文献】特開2016-128415(JP,A)
【文献】PARK J. D. et al.,Preparation and Some Properties of Certain Fluorovinyl Iodides and Some Fluorinated Butadienes,Journal of Organic Chemistry,1958年,Vol.23,p.1661-1665
【文献】EHM C. et al.,Fluorinated butatrienes,Journal of Fluorine Chemistry,2010年07月06日,Vol.131,p.1173-1181
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 17/
C07C 21/
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1):
【化1】
[式中、
A
1、A
2、A
5およびA
6は、独立して、水素、フッ素または塩素、炭素数1~3の(パーフルオロ)アルキル基、或いは(パーフルオロ)アルケニル基を表し、
A
3およびA
4は、独立して、水素、フッ素または塩素を表し、
A
1~A
6の少なくとも1つが水素を表し、A
1~A
6の少なくとも1つがフッ素または塩素を表す。]
で表されるハロゲン化ジエンの製造方法であって、
0価の金属及び金属塩の存在下、式(2):
【化2】
[式中、A
7およびA
8は独立して、水素、フッ素または塩素、炭素数1~3の(パーフルオロ)アルキル基、或いは(パーフルオロ)アルケニル基を表し、A
9は、独立して、水素、フッ素または塩素を表し、Xは臭素またはヨウ素を表す。]
で表される同一のまたは異なるハロゲン化オレフィンをカップリング反応させる工程を含
み、カップリング反応させる前記式(2)で表されるハロゲン化オレフィンの少なくとも一方におけるA
7
~A
9
の少なくとも1つが水素を表し、前記0価の金属及び金属塩における金属が銅である、方法。
【請求項2】
同一のハロゲン化オレフィンをカップリング反応させる工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
異なるハロゲン化オレフィンをカップリング反応させる工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記式(2)で表されるハロゲン化オレフィンの少なくとも一つが、1,1-ジフルオロ-2-ヨードエチレンである、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記カップリング反応させる工程は溶媒中若しくは無溶媒で行われる、請求項1~
4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記溶媒がアミド系溶媒から選択される1種以上である、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
前記カップリング反応させる工程の反応温度が20~200℃の範囲内である、請求項1~
6のいずれかに記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素及びフッ素及び/または塩素を含有したポリエン骨格、特にブタジエン骨格、を有する化合物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1,3-ブタジエン骨格を有するヒドロフルオロカーボン(HFC)化合物の合成方法としては、下記式:
【化1】
にあるような2種の金属を用いたカップリング反応が知られている(非特許文献1)。この反応では、原料の1,1-ジフルオロヨードエチレンに対して過剰量の金属亜鉛と混合した後に触媒量であるが高価なパラジウム触媒を用いたカップリング反応によって目的とする反応を進行させている。また、下記式:
【化2】
で表されるテトラフルオロエチレンとアセチレンとの環化反応と熱分解を伴うことで1,1,4,4-テトラフルオロ-1,3-ブタジエンを合成できることが知られているが、この環化反応には600℃の高温が必要となる(非特許文献2)。
【0003】
また、ヒドロフルオロカーボンではなく、二重結合に結合した水素原子を有しないフルオロカーボンの製造方法として、下記式:
【化3】
で示されるように1,1,2-トリフルオロ-2-ヨードエチレンを銅粉末と反応させることでヘキサフルオロ-1,3-ブタジエンが得られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【非特許文献】
【0005】
【文献】Angew.Chem.Int.Ed.2002,41,296-299
【文献】J.Am.Chem.Soc.,1961,83,382-385
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記先行技術のいずれもが、金属触媒が高価である、反応条件が高温である、反応基質がパーハロゲン化エチレンに限られる、などの理由により、ヒドロフルオロブタジエンの量産に利用できるものとはいえない。一方、本発明者らは、1,1-ジフルオロヨードエチレン(C2HF2I)に4当量の活性化させた銅を作用させることにより、ヒドロフルオロブタジエン生成物(即ち、1,1,4,4-テトラフルオロブタジエン)を88%という高収率で得る方法を見出している(特願2017-088665号)。しかし、この反応には、反応基質に対して4当量の0価の金属が必要であり、金属の使用量については改良の余地が残されていた。
【0007】
本発明の課題は、水素及びフッ素及び/または塩素を含有したポリエン骨格、特にブタジエン骨格を有する化合物を、簡便に低コスト且つ工業的に製造する方法を提供すること、特に0価の金属の使用量を低減させたヒドロフルオロブタジエンの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、金属塩を反応系に存在させることによって、0価の金属の使用量を低減しつつヒドロフルオロブタジエンを高収率で得られることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は以下のものを提供する。
[1] 式(1):
【化4】
[式中、
A
1、A
2、A
5およびA
6は、独立して、水素、フッ素または塩素、炭素数1~3の(パーフルオロ)アルキル基、或いは(パーフルオロ)アルケニル基を表し、
A
3およびA
4は、独立して、水素、フッ素または塩素を表し、
A
1~A
6の少なくとも1つが水素を表し、A
1~A
6の少なくとも1つがフッ素または塩素を表す。]
で表されるハロゲン化ジエンの製造方法であって、
0価の金属及び金属塩の存在下、式(2):
【化5】
[式中、A
7およびA
8は独立して、水素、フッ素または塩素、炭素数1~3の(パーフルオロ)アルキル基、或いは(パーフルオロ)アルケニル基を表し、A
9は、独立して、水素、フッ素または塩素を表し、Xは臭素またはヨウ素を表す。]
で表される同一のまたは異なるハロゲン化オレフィンをカップリング反応させる工程を含む、方法。
[2] 同一のハロゲン化オレフィンをカップリング反応させる工程を含む、[1]に記載の方法。
[3] 異なるハロゲン化オレフィンをカップリング反応させる工程を含む、[1]に記載の方法。
[4] 前記式(2)で表されるハロゲン化オレフィンの少なくとも一つが、1,1-ジフルオロ-2-ヨードエチレンである、[1]~[3]のいずれかに記載の方法。
[5] 前記0価の金属及び金属塩における金属が銅である、[1]~[4]のいずれかに記載の方法。
[6] 前記カップリング反応させる工程は溶媒中または無溶媒で行われる、[1]~[5]のいずれかに記載の方法。
[7] 前記溶媒がアミド系溶媒から選択される1種以上である、[6]に記載の方法。
[8] 前記カップリング反応させる工程の反応温度が20~200℃の範囲内である、[1]~[7]のいずれかに記載の方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、前記式(1)で表される少なくとも1つの水素原子と少なくとも1つのフッ素原子及び/または塩素原子を有するハロゲン化ジエンを、高収率で簡便に低コストで工業的に製造することができる。特に本発明によれば、0価の金属の使用量を低減させてヒドロフルオロブタジエンを製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(作用)
本発明は、前記式(1)で表されるハロゲン化ジエンの製造方法であって、0価の金属及び金属塩の存在下、前記式(2)で表される同一のまたは異なるハロゲン化オレフィンをカップリング反応させる工程を含むことを特徴とする。
出願人が知る限り、高価な貴金属触媒を使用せずに、0価の金属及び金属塩、特に0価の銅及び銅塩を使用して、しかも少ない金属の量(反応基質のほぼ1当量)で、二重結合炭素に1つ以上水素原子が結合したハロゲン化オレフィン同士をカップリングさせる反応は提案されていない。本発明は、このような状況下実験的に見出されたものであり、当業者には全くの予想外のものである。
【0011】
(反応基質)
本発明の反応基質は、前記式(2)で表されるハロゲン化オレフィンである。式(2)において、A7およびA8は、独立して、水素、フッ素または塩素、炭素数1~3の(パーフルオロ)アルキル基、或いは(パーフルオロ)アルケニル基を表し、A9は水素、フッ素または塩素を表し、Xは臭素またはヨウ素を表す。この反応基質の同一または異なる2つがXが結合している部位でカップリングして前記式(1)のハロゲン化ジエンが生成する。前記式(1)において、A1~A6の少なくとも1つが水素を表し、A1~A6の少なくとも1つがフッ素または塩素を表すことを条件として、同一または異なる2つの式(2)で表されるハロゲン化オレフィンが反応基質として選択される。ここで、炭素数1~3の(パーフルオロ)アルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、n-ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基などが挙げられる。(パーフルオロ)アルケニル基は、炭素数が限定されるものではないが、生成物のポリエンの二重結合数が、2~6となるように選択することが望ましい。具体的には、トリフルオロビニル基、1,2,3,4,4-ペンタフルオロ-1,3-ブタジエニル基、1,2,3,4,5,6,6-ヘプタフルオロ-1,3,5-ヘキサトリエニル基、等が挙げられる。
【0012】
前記式(2)で表されるハロゲン化オレフィンとしては、具体的には、1,1-ジフルオロヨードエチレン、1,2-ジフルオロ-ヨードエチレン、2-フルオロヨードエチレン、1-フルオロヨードエチレン、ヨードエチレン、1,1-ジフルオロブロモエチレン、1,1-ジクロロヨードエチレン、1,1,2-トリフルオロヨードエチレン等が挙げられる。
【0013】
(0価の金属)
本発明では、0価の金属を触媒として反応系に存在させる。金属としては、例えば、銅、亜鉛、マグネシウム、鉄、銀、アルミニウム、ニッケル等が挙げられるが、銅を使用することが好ましい。反応の表面積を増大させるために、金属は粒状であることが好ましく、この場合の粒径は、例えば、10μm~1mmであることが好ましく、粒径20~80μm程度であることがより好ましい。金属の表面は通常金属が酸化しており、触媒活性が低下している。従って、反応系に投入する前に、金属の表面から酸化物、窒化物などのイオン化した金属を除くための前処理を行うことが好ましい。このような前処理としては、例えば、酸と混合して、攪拌後に濾過を行い、純水、アセトンで洗浄後に加熱真空乾燥を行うこと、などが挙げられる。
【0014】
(金属塩)
本発明では、0価の金属とともに金属塩を反応系に存在させる。金属塩における金属は、0価の金属について前述したものが挙げられる。金属塩としては、例えば、銅、亜鉛、マグネシウム、鉄、銀、アルミニウム、ニッケル等のハロゲン化物(例えば、フッ化物、臭化物、塩化物、ヨウ化物など)、無機酸塩(例えば、酢酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩(TfO-)、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩など)、などが挙げられる。これらの中でも、銅のハロゲン化物が好ましく、銅の塩化物がより好ましく、塩化第一銅(CuCl)及び塩化第二銅(CuCl2)が特に好ましい。0価の金属と金属塩の金属とは同種の金属でも異種の金属でもよい。0価の金属と金属塩の金属の組み合わせの例としては、0価の銅と銅塩の組み合わせ、特に、0価の銅と塩化第一銅の組み合わせ、0価の銅と塩化第二銅の組み合わせ、などが挙げられる。
【0015】
(反応条件)
本発明のカップリング反応は、0価の金属及び金属塩の存在下、前記式(2)で表されるハロゲン化オレフィンを加熱することにより行う。反応温度は、20~200℃であることが好ましく、100~150℃であることがより好ましい。反応圧力は通常大気圧で行うが、反応基質が気体である場合、耐圧性の反応容器に0価の金属及び金属塩を入れ、気体を導入することにより行うことができる。反応は温度を室温に下げることにより終了できる。0価の金属の量は、反応基質に対して1~2当量であることが好ましく、より好ましくは1~1.5当量である。また、金属塩の量は、0価の金属よりも少ない量で済み、反応基質の量(100mol%)に対して0.1~10mol%であることが好ましく、より好ましくは1~5mol%である。
【0016】
カップリング反応は、反応基質が液体である場合は、溶媒中で行うことによって均一に行うことができるので好ましい。溶媒としては、例えば、アミド系溶媒が挙げられ、具体的には、DMF(N,N-ジメチルホルムアミド)、NMP(N-メチル-2-ピロリドン)等を用いることができる。
【0017】
本発明の生成物である前記式(1)のハロゲン化ジエンの精製方法は、当業界で周知の方法で行うことができ、通常、蒸留によって精製できる。
【実施例】
【0018】
(銅活性化方法)
塩酸に銅粉末を加え混合して、吸引濾過を行い、銅粉末を純水で洗浄後にアセトンで洗浄した。洗浄した銅粉末を150℃にて加熱真空乾燥を行った。
【0019】
(実施例1)
メカニカルスターラー、温度計、-20℃に冷却したコンデンサー、捕集容器を取り付けた丸底フラスコに上記の方法で活性化した銅粉末(粒径20~40μm程度、120.25g、1.89mol、1.2当量)と塩化第二銅(0.060mol、即ち、1,1-ジフルオロヨードエチレンC2HF2Iの量に対して3.8mol%)とDMF(91mL)を加えて、オイルバスで130℃まで加熱した。加熱した溶液に非特許文献1に示された方法で合成した1,1-ジフルオロヨードエチレンC2HF2I(301.14g、1.586mol)を1g/分の速度で滴下した。滴下終了後コンデンサーの温度を5℃に設定し、3~4時間撹拌した。その後オイルバス温度を150℃まで上げ30分間撹拌後に反応液を室温まで冷却した。生成物の沸点は4~5℃であり、常温では気体であった。捕集容器をドライアイス/アルコールで-70℃程度まで冷却して、生成物を液体として捕集した。捕集ガスの計量及びGC分析を行ったところ(ガス捕集量:100g GC純度:88%)、生成物(1,1,4,4-テトラフルオロブタジエン)の収率は、1,1-ジフルオロヨードエチレン基準で粗収率で88%であった。
【0020】
(比較例1)
メカニカルスターラー、温度計、-20℃に冷却したコンデンサー、捕集容器を取り付けた丸底フラスコに上記の方法で活性化した銅粉末(粒径20~40μm程度、267.60g、4.21mol、4当量)とDMF(198mL)を加えて、オイルバスで130℃まで加熱した。加熱した溶液に非特許文献1に示された方法で合成した1,1-ジフルオロヨードエチレンC2HF2I(200.05g、1.05mol)を1g/分の速度で滴下した。滴下終了後コンデンサーの温度を5℃に設定し、3~4時間撹拌した。その後オイルバス温度を150℃まで上げ30分間撹拌後に反応液を室温まで冷却した。生成物を実施例1と同様にして捕集した。捕集ガスの計量及びGC分析を行ったところ(ガス捕集量:67.5g GC純度:88%)、生成物(1,1,4,4-テトラフルオロブタジエン)の収率は、1,1-ジフルオロヨードエチレン基準で粗収率で88%であった。
【0021】
(比較例2、実施例2~4)
反応に使った材料(C2HF2I、銅粉末、銅塩)の種類と量を以下の表のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にして比較例2、実施例2~4を行った。
【0022】
【0023】
実施例1と同様にして生成物を回収し、その計量(粗収量)及びガスクロマトグラフ(GC)分析を行った。その結果を以下の表に示す。
【0024】
【表2】
なお、粗収率は、((粗収量×粗ガス純度)/C
4H
2F
4の分子量)/(原料重量/C
2HF
2Iの分子量)を算出し、その値を2倍して求めた。ここで粗ガス純度としてGC面積%を用いた。
【0025】
実施例1と比較例1から、反応系に銅塩を少量存在させることにより、0価の銅の使用量を4当量から1.2当量まで減少させても、88%という生成物の高い収率を維持できることが理解できる。
【0026】
実施例2~4と比較例2から、酢酸銅(Cu(OAc)2)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(Cu(OTf)2)を添加した場合でも未添加の場合と比較すると収率が向上したが、CuCl2添加の場合が最も高収率であった。このことから、反応系に種々の銅塩を少量存在させることにより、0価の銅の使用量を4当量から1.2当量まで減少させても、生成物の高い収率を維持できることが理解できる。