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特許7240432半導体モジュール及び半導体モジュールの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-07
(45)【発行日】2023-03-15
(54)【発明の名称】半導体モジュール及び半導体モジュールの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20230308BHJP
   C09J 7/35 20180101ALI20230308BHJP
   C09J 163/00 20060101ALI20230308BHJP
   C09J 11/08 20060101ALI20230308BHJP
   C09J 11/06 20060101ALI20230308BHJP
   B32B 15/08 20060101ALI20230308BHJP
   B32B 15/092 20060101ALI20230308BHJP
【FI】
H01L23/36 D
C09J7/35
C09J163/00
C09J11/08
C09J11/06
B32B15/08 E
B32B15/08 U
B32B15/092
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021043531
(22)【出願日】2021-03-17
(62)【分割の表示】P 2016205099の分割
【原出願日】2016-10-19
(65)【公開番号】P2021103783
(43)【公開日】2021-07-15
【審査請求日】2021-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000190611
【氏名又は名称】日東シンコー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】矢納 正晴
(72)【発明者】
【氏名】大橋 章浩
(72)【発明者】
【氏名】友安 雄大
【審査官】庄司 一隆
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/132691(WO,A1)
【文献】特開2015-081339(JP,A)
【文献】特開2013-089670(JP,A)
【文献】特開2003-188320(JP,A)
【文献】特開2001-326307(JP,A)
【文献】特開平07-318282(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0079913(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/36
C09J 7/35
C09J 163/00
C09J 11/08
C09J 11/06
B32B 15/08
B32B 15/092
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子を備え、該半導体素子が発する熱を放熱するための放熱面を有する半導体モジュールであって、
前記半導体素子から放熱面までの間に備えられた第1金属部材と、前記放熱面を構成する第2金属部材とを備え、該第2金属部材と前記第1金属部材とが絶縁シートで接着されており、
前記第2金属部材は、アルミニウム製であり、且つ、少なくとも前記絶縁シートに接着する表面がフライス研磨面であり、
前記絶縁シートは、半硬化状態の熱硬化性接着シートが熱硬化した硬化物であり、
前記半硬化状態の熱硬化性接着シートは、
熱硬化性樹脂と該熱硬化性樹脂よりも熱伝導率の高い無機フィラーとを含んでおり、
前記第1金属部材に接着される第接着面と、前記第2金属部材に接着される第接着面とを有し、
前記第1接着面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以上0.7μm以下であり、
前記第2接着面の表面粗さ(Ra)が2μm以上20μm以下である
半導体モジュール。
【請求項2】
前記半硬化状態の熱硬化性接着シートは、
前記無機フィラーを50体積%以上70体積%以下含有している
請求項1に記載の半導体モジュール。
【請求項3】
前記半硬化状態の熱硬化性接着シートは、
硬化剤及び硬化促進剤をさらに含んでおり、
前記熱硬化性樹脂は、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂であり、
前記硬化剤は、ビフェニル型のフェノールアラルキル樹脂を含み、
前記硬化促進剤は、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートを含む
請求項1または2に記載の半導体モジュール。
【請求項4】
半導体素子を備え、該半導体素子が発する熱を放熱するための放熱面を有し、
前記半導体素子から放熱面までの間に備えられた第1金属部材と、前記放熱面を構成する第2金属部材とを備え、該第2金属部材と前記第1金属部材とが絶縁シートで接着されており、
前記第2金属部材は、アルミニウム製であり、且つ、少なくとも前記絶縁シートに接着する表面がフライス研磨面であり、
前記絶縁シートは、半硬化状態の熱硬化性接着シートが熱硬化した硬化物である、半導体装置の製造方法であって、
前記絶縁シートの形成に用いる前記半硬化状態の熱硬化性接着シートは、
熱硬化性樹脂と該熱硬化性樹脂よりも熱伝導率の高い無機フィラーとを含んでおり、
前記第1金属部材に接着される第接着面と、前記第2金属部材に接着される第接着面とを有し、
前記第1接着面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以上0.7μm以下であり、
前記第2接着面の表面粗さ(Ra)が2μm以上20μm以下である
半導体モジュールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体モジュール及び半導体モジュールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂モールド中に内包された半導体素子を有する半導体モジュールが広く用いられており、この半導体モジュールは、通電時において半導体素子が発熱することから、当該半導体素子が過度に高温になることを防止すべく放熱機構を備えている。
この種の半導体モジュールとしては、金属製のブロックや厚手の金属板で形成されたリードフレーム上に半導体素子を搭載し、これらの金属部材で半導体素子の熱をすばやく奪い去るように構成されたものが知られている。
また、半導体モジュールとしては、薄板状の金属部材を備え、該金属部材の片面を表面露出させて放熱面とし、該放熱面に放熱フィンなどの放熱器を密着させるべく構成されたものが知られている。
さらに、半導体モジュールとしては、放熱フィンが一体化されたものが知られており、この放熱フィンによって大きな放熱面を確保したものが知られている。
【0003】
従来の半導体モジュールにおいては、半導体素子を搭載するリードフレームなどの金属部材と、放熱面を構成する部材とが、電気絶縁性に優れた熱硬化性接着シートによって接着されており、熱硬化性接着シートの硬化物によって2つの金属部材間に絶縁層が形成されたりしている(下記特許文献1参照) 。
該絶縁層には半導体素子が発する熱を素早く放熱面まで伝達することが求められるため、この種の用途に用いられる熱硬化性接着シートは、熱伝導率の高い無機フィラーが高充填されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-165281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半導体モジュールの製造に際しては、熱硬化性接着シートが一旦金属部材に仮接着された後に本接着されるような2段階の接着工程が行われる。
この仮接着に際し、熱硬化性接着シートは、複数枚が積み重ねられてマガジンに収容され、ロボットアームに装着した吸引パッドなどでマガジンから順に取り出されて金属部材に接着される。
なお、熱硬化性接着シートは、本接着では、仮接着された一方の金属部材と他方の金属部材との間に挟み込まれて加熱並びに加圧が行われて両部材に接着される。
熱硬化性接着シートには無機フィラーが多く含まれており、加熱しても柔軟性が発揮されにくく、しかも、仮接着では、熱硬化性接着シートの熱硬化を過度に進行させないことが必要になるため本接着時のように十分柔軟な状態になるまで熱硬化性接着シートを加熱することができない。
そこで、仮接着では接着する相手部材に対する密着が不充分なものとなって熱硬化性接着シートと部材との間に空気層を形成させてしまうおそれがある。
このようにしてできた空気層は、本接着後に残存して熱抵抗の大きな箇所が形成される原因となるおそれがある。
【0006】
このような空気層の形成を防止する上において熱硬化性接着シートを表面平滑なものとし、接着する部材への密着性を高めて接着界面への空気の巻き込みを抑制することが考えられる。
しかしながら、熱硬化性接着シートを表面平滑なものとすると熱硬化性接着シートどうしの密着性も高くなってマガジンから取り出す際に2、3枚一度に吸引パッドで取り出されてしまうような問題が生じるおそれがある。
また、吸引パッドなどを用いない場合においても熱硬化性接着シートどうしの密着性が高いと取り扱いが難しくなる。
そこで、この種の熱硬化性接着シートには空気層の形成を抑制しつつ取扱い性を改善することが要望されている。
【0007】
なお、空気層の形成を防止して接着する相手部材に良好な接着性を発揮することが要望される熱硬化性接着シートは、前記のような半導体モジュールの構成材として利用されるものに限定されるものではない。
即ち、取り扱い容易でありながら接着する部材に良好な接着性を発揮することは、熱硬化性接着シートに広く求められている事柄である。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、取扱いが容易な熱硬化性接着シートを提供し、ひいては製造容易な半導体モジュールを提供すること、及び、該半導体モジュールの製造方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明の半導体モジュールは、半導体素子を備え、該半導体素子が発する熱を放熱するための放熱面を有する半導体モジュールであって、
前記半導体素子から放熱面までの間に備えられた第1金属部材と、前記放熱面を構成する第2金属部材とを備え、該第2金属部材と前記第1金属部材とが絶縁シートで接着されており、
前記絶縁シートは、半硬化状態の熱硬化性接着シートが熱硬化した硬化物であり、
前記半硬化状態の熱硬化性接着シートは、
熱硬化性樹脂と該熱硬化性樹脂よりも熱伝導率の高い無機フィラーとを含んでおり、
前記第1金属部材に接着される第1接着面と、前記第2金属部材に接着される第2接着面とを有し、
前記第1接着面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以上0.7μm以下であり、
前記第2接着面の表面粗さ(Ra)が2μm以上20μm以下である。
【0009】
上記課題を解決するための本発明の半導体モジュールの製造方法は、半導体素子を備え、該半導体素子が発する熱を放熱するための放熱面を有し、
前記半導体素子から放熱面までの間に備えられた第1金属部材と、前記放熱面を構成する第2金属部材とを備え、該第2金属部材と前記第1金属部材とが絶縁シートで接着されており、
前記絶縁シートは、半硬化状態の熱硬化性接着シートが熱硬化した硬化物である、半導体装置の製造方法であって、
前記絶縁シートの形成に用いる前記半硬化状態の熱硬化性接着シートは、
熱硬化性樹脂と該熱硬化性樹脂よりも熱伝導率の高い無機フィラーとを含んでおり、
前記第1金属部材に接着される第1接着面と、前記第2金属部材に接着される第2接着面とを有し、
前記第1接着面の表面粗さ(Ra)が0.4μm以上0.7μm以下であり、
前記第2接着面の表面粗さ(Ra)が2μm以上20μm以下である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の半導体モジュールが備える熱硬化性接着シートは、表面粗さの小さな第1接着面を有することで接着する相手部材に密着させ易く、空気層の形成を抑制させ得る。
本発明の半導体モジュールが備える熱硬化性接着シートは、表面粗さの大きな第2接着面を有する。
従って、一つの熱硬化性接着シートの第1接着面に他の熱硬化性接着シートの第2接着面を接触させて重ねることができ、重なり合った熱硬化性接着シートどうしが密着してしまうことを抑制させ得る。
即ち、本発明によれば、取り扱い容易でありながら接着する部材に良好な接着性を発揮する熱硬化性接着シートを提供でき、延いては、製造容易な半導体モジュール、及び、該半導体モジュールの製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態の半導体モジュールの外観を示す概略正面図。
図2】一実施形態の半導体モジュールの内部構造を示す概略断面図。
図3】熱硬化性接着シートの層構造を示す概略断面図。
図4】他実施形態の半導体モジュールの内部構造を示す概略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の好ましい実施の形態について図を参照しつつ説明する。
まず、半導体モジュールについて説明する。
図1は、本実施形態の半導体モジュールの概略正面図であり、図2は、本実施形態の半導体モジュールの内部構造を示す概略断面図である。
なお、以下においては、図1、2の正面視における「縦方向」を半導体モジュールの「上下方向」、「垂直方向」、並びに、「厚み方向」などと称することがある。
また、以下においては、図1、2の正面視における「横方向」を半導体モジュールの「左右方向」、「水平方向」、並びに、「平面方向」などと称することがある。
【0013】
本実施形態の半導体モジュールは、平面視矩形で垂直方向の寸法が水平方向の寸法よりも小さい扁平な直方体形状を有している。
また、本実施形態の半導体モジュールは、天面から2本の端子が上向きに突出している以外は底面及び側面が平坦面となっている。
【0014】
本実施形態の半導体モジュール100は、厚み方向中央部、且つ、平面方向中央部となる位置に半導体素子10を有している。
本実施形態の半導体モジュール100は、該半導体素子10への導電路となるリードフレーム20と、板状の金属部材(金属板30)と、該金属板30の片面に積層された絶縁シート40とをさらに備えている。
本実施形態の半導体モジュール100は、4つの側面を形成する矩形枠状のケース50と、該ケース50に充填されて半導体素子10等を埋設し、且つ、上縁部が半導体モジュール100の天面を形成するモールド樹脂60とをさらに備えている。
【0015】
本実施形態の前記半導体素子10は、パッケージングされた素子でもベアチップのようなものであってもよい。
【0016】
本実施形態の前記リードフレーム20は、2つの短冊状の金属板がそれぞれ長さ方向における1箇所で略直角に折り曲げられたもので、該折り曲げによって形成されたコーナー部21を有している。
前記リードフレーム20は、該コーナー部21を境界とした一方が水平方向に延び、他方が垂直方向に延びるように半導体モジュール100に配されている。
2つのリードフレーム20の内の一方のリードフレーム20aの水平方向に延びる部分(水平部22)は、上面側に半導体素子10が搭載されており、該リードフレーム20aの垂直方向に延びる部分(垂直部2 )は、その上端部がモールド樹脂60の上縁部よりも上側に突出して前記の端子となっている。
該リードフレーム20aは、導電路を形成すべく半導体モジュール100に備えられているとともに半導体素子10が発する熱を半導体素子10から速やかに取り除くための機能を担っている。
2つのリードフレーム20の内の他方のリードフレーム20bも一方のリードフレーム20aと同様に垂直部23の上端部が前記の端子となっている。
【0017】
該リードフレーム20は、鉄、銅、アルミニウム、ニッケルなどの汎用金属によって形成されたものを採用することができ、導電性に優れ、比熱が大きいことが好ましいことから銅製であることが好ましい。
リードフレーム20を銅製とする場合、該リードフレーム20は、純銅製である必要はなく銅を基とした合金(銅合金 製であってもよい。
リードフレーム20は、さらにメッキなどの表面処理が施されたものであってもよい。
【0018】
前記金属板30は、半導体モジュール100の底面を形成するもので、前記絶縁シート40が積層された面を上向きにしてリードフレーム20aの下方に配されている。
前記金属板30は、絶縁シート40が積層されている面とは逆側の面を半導体モジュール100の下側において表面露出させている。
半導体モジュール100は、主として金属板30を通じて外部への放熱を行うべく構成されており、下側に表面露出した金属板30の片面を主たる放熱面100aとして活用するものである。
例えば、半導体モジュール100は、当該半導体モジュールを構成部品として備えた装置において、冷媒循環式の放熱器や大気放熱のための放熱フィンを放熱面100 に当接させた状態で用いられ得る。
また、半導体モジュール100は、装置を構成する部材の内、当該半導体モジュールよりも熱容量の大きな部材(例えば、筐体など)に放熱面100aを当接させた状態で用いられ得る。
【0019】
前記金属板30は、熱伝導性に優れることが好ましい。
前記金属板30は、放熱器や放熱フィンとの密着性を勘案すると表面硬度が高く、傷付き難い素材で形成されることが好ましい。
また、前記金属板30は、放熱器や放熱フィンとの密着性を勘案すると剛性が高く、反りや捩れが生じ難い素材で形成されることが好ましい。
そのような観点から前記金属板30は、アルミニウム製であることが好ましい。
金属板30をアルミニウム製とする場合、該金属板30は純アルミニウム製であってもアルミニウムを基とした合金(アルミニウム合金)製であってもよい。
【0020】
本実施形態においては、後段において詳述するように絶縁シート40を構成するための熱硬化性接着シート40’が半硬化な状態で当該金属板30の側に仮接着される。
金属板30をアルミニウム製とする場合、絶縁シート40との接着性を考慮するとアルマイト処理を行って表面をポーラスなものとする方が高いアンカー効果を期待することができる。
しかしながら、本実施形態においては、後段において詳述するように金属板30には、半硬化状態の熱硬化性接着シートを過度に加熱することなく素早く仮接着させることが要望され、しかも、仮接着に際して熱硬化性接着シートとの界面から空気を出来るだけ排除し易いことが要望されるため、金属板30は、少なくとも絶縁シート40との接着面がポーラスな状態になっていないことが好ましい。
このようなことから金属板30は、アルミニウム製である場合、絶縁シート40との接着面である表面に研磨仕上げがされているかメッキ仕上げがされているかの何れかであることが好ましい。
なかでも、金属板30は、フライス研磨で仕上げられて前記表面がフライス研磨面となっていることが好ましい。
【0021】
金属板30の絶縁シート40との接着面ではない側の面は、前記のように放熱面を構成するものであるので、高い表面硬度を有することが好ましい。
このような観点からは、金属板30の片面にはアルマイト処理などが施されていることが好ましい。
一方で、金属板30の片面をフライス研磨面とし、もう一方の面をアルマイト処理面とすると金属板30の取扱い時に表裏を注意する必要が生じる。
そのため、取扱いの簡便さを重要視する場合は、金属板30は、両面ともフライス研磨で仕上げられていることが好ましい。
【0022】
該金属板30としては、A1100、A1050、A5052製の0.1mm以上10mm以下の厚みを有するアルミニウム板を採用することができ、正面フライスなどによって両表面の粗さ(Ra)が0.1μm以上10μm以下となるように表面仕上げがされているものが好ましい。
【0023】
前記絶縁シート40は、リードフレーム20の水平部22の下面と前記金属板30の上面との間に介装されてこれらの間を電気的に絶縁する絶縁層を形成するものとしてモジュール内に備えられている。
前記絶縁シート40は、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物製の熱硬化性接着シートで形成されており、熱硬化性接着シートを熱硬化した硬化物で形成されている。
また、前記金属板30と前記リードフレーム20とは、当該絶縁シート40によって接着されている。
本実施形態の半導体モジュール100は、上記のように半導体素子の熱を外部に速やかに放熱するために半導体素子10から放熱面100aまでの放熱経路にリードフレーム20と金属板30との2つの金属部材が備えられている。
半導体モジュール100は、2つの金属部材の内、放熱経路上流側に設けられた第1金属部材としてリードフレーム20を有し、放熱経路下流側の第2金属部材として前記金属板30を有している。
本実施形態の半導体モジュール100は、この放熱経路における2つの金属部材間の熱の流れに滞りが生じないように無機フィラーが高充填された絶縁シート40を有している。
【0024】
熱硬化されて前記絶縁シート40として利用される本実施形態の熱硬化性接着シートは、熱硬化性樹脂と、該熱硬化性樹脂よりも熱伝導率の高い無機フィラーとを含む樹脂組成物によって形成されており、半硬化状態の樹脂組成物によって形成されたものである。
【0025】
本実施形態の熱硬化性接着シートは、図3にも示すように2層構造を有している。
該熱硬化性接着シート40’は、第1層41’と、該第1層41’の上に積層された第2層42’とを備えており、前記第1層41’が金属板30との接着に用いられ、前記第2層42’ がリードフレーム20との接着に用いられる。
熱硬化性接着シート40’は、2つの部材の内の一部材(金属板30)との接着に用いられる第1接着面40a’と他部材(リードフレーム20) との接着に用いられる第2接着面40b’とを有する。
また、熱硬化性接着シート40’は、第1接着面40a’の表面粗さ(Ra)が0.4μm以上0.7μm以下で、第2接着面40b’の表面粗さ(Ra)が2μm以上20μm 以下である。
【0026】
なお、表面粗さは、JIS B601-2001に準拠して算術平均粗さ(Ra)を測定することによって求めることができ、具体的には、下記のような測定条件によって求められ得る。
(表面粗さ測定条件)
測定機器: 株式会社東京精密社製、型名「SURFCOM 1400D-3DF」
測定条件:
カットオフ値:2.5mm
基準長さ:2.5mm
評価長さ:12.5mm
測定速度:0.3mm/s
触針先端半径:R 2μm
【0027】
熱硬化性接着シート40’は、仮接着に利用される第1接着面40a’が平滑性に優れることで金属板30との密着性に優れる。
この点に関し、第2接着面40b’も第1接着面40a’と同様に平滑なものとすることが考えられるが、両面とも平滑な熱硬化性接着シートは、複数枚の熱硬化性接着シートを重ねたときに熱硬化性接着シートどうしが密着してこれらを個々のシートに分離し難くなる。
本実施形態の熱硬化性接着シート40’は、第1接着面40a’よりも表面の粗い第2接着面40b’を有することから一つの熱硬化性接着シートの第1接着面40a’と他の硬化性接着シートの第2接着面40b’とを当接させて複数枚のものを重ね合わせることができる。
そのため、本実施形態の熱硬化性接着シート40’は、熱硬化性接着シートどうしの密着が表面粗さの粗い第2接着面40b’によって抑制され得る。
なお、第2接着面40b’の表面粗さが粗いことで本実施形態の熱硬化性接着シート40’は、リードフレーム20との密着性においては一見不利なものと考えられるもののリードフレーム20との接着が行われる本接着においては、熱硬化性接着シート40’を十分に加熱して軟化させることができるため第2接着面40b’の表面粗さがリードフレーム20との接着性に悪影響を及ぼす危険性は低い。
即ち、本実施形態の熱硬化性接着シート40’は、一面側を一つの部材に接着させる第1の接着を行った後に、他面側を別の部材に接着させる第2の接着を行うような使用方法がされることで第1の接着では第1接着面40a’の平滑性を利用して硬化の進行を防止しつつ部材に対する優れた密着性を発揮させ得る。
一方で、第2接着においては、第1接着に比べると硬化が進行することに対して配慮する必要性が低いので、熱硬化性接着シート40’を十分に加熱することができ、第1接着面40a’よりも粗い第2接着面40b’を使った接着が行われるにも関わらず部材に対して優れた密着性を発揮させ得る。
【0028】
熱硬化性接着シート40’を構成する樹脂組成物のベース樹脂となる熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂を採用することが好ましい。
即ち、本実施形態の樹脂組成物は、エポキシ樹脂組成物であることが好ましい。
エポキシ樹脂は特に限定されるものではなく、例えば、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、変性ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂型エポキシ樹脂などの各種のエポキシ樹脂を用いることができる。
これらエポキシ樹脂は単独で用いてもよいし2種以上併用してもよい。
なかでもエポキシ樹脂としては熱を加えた際に優れた流動性を発揮し、迅速な硬化(接着)が可能なトリフェニルメタン型エポキシ樹脂が好ましく、熱硬化性接着シート40’に含有させるエポキシ樹脂の80質量% 以上がトリフェニルメタン型エポキシ樹脂であることが好ましい。
エポキシ樹脂は、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂であることがより好ましい。
【0029】
熱硬化性接着シート40’を形成する樹脂組成物は、エポキシ樹脂を硬化させるための硬化剤、及び、硬化促進剤を含有させることができる。
前記硬化剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、アラルキル型フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂、ビスフェノール系フェノール樹脂などのフェノール系硬化剤、ジアミノジフェニルスルホン、ジシアンジアミド、ジアミノジフェニルメタン、トリエチレンテトラミンなどのアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤などが挙げられる。
なかでも、エポキシ樹脂組成物に含有させる硬化剤は、キシリレンノボラックフェノールやビフェニルノボラックフェノールといったアラルキル型フェノール樹脂(フェノールアラルキル樹脂)が好適である。
【0030】
前記硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、イミダゾール類や、トリフェニルフォスフェイト(TPP)、三フッ化ホウ素モノエチルアミンなどのアミン系硬化促進剤が熱硬化性接着シート40’の保存性などにおいて好適であり、なかでもトリフェニルフォスフェイト(TPP)が特に好適である。
また、好ましい前記硬化促進剤としては、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートが挙げられる。
【0031】
本実施形態のエポキシ樹脂組成物は、無機フィラーを高充填しても金属製の部材などに対して短時間での接着操作(加熱・加圧操作)で優れた接着性を発揮する上において、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、ビフェニル型のフェノールアラルキル樹脂、及び、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートを含むものが好ましい。
【0032】
エポキシ樹脂とともに熱硬化性接着シート40’に含有される無機フィラーとしては、例えば、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化珪素などの無機窒化物フィラー、酸化ケイ素(シリカ)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化チタン(チタニア)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)などの無機酸化物フィラー、ダイヤモンド、タルク、クレー、炭酸カルシウムなどが挙げられる。
なかでも、熱硬化性接着シート40’に含有させる無機フィラーとしては、窒化ホウ素、酸化アルミニウム、及び、酸化ケイ素の何れかであることが好ましく、少なくとも窒化ホウ素と酸化アルミニウムとを含む混合品か、又は、少なくとも窒化ホウ素と酸化珪素とを含む混合品かの何れかであることがより好ましい。
また、前記混合品としては、窒化ホウ素の含有量が50質量%以上95質量%以下であることが好ましい。
【0033】
前記無機フィラーは、優れた熱伝導性を硬化物(絶縁シート40)に発揮させる上において熱硬化性接着シート40’における含有量が高いことが好ましい。
一方で熱硬化性接着シート40’に優れた接着性を発揮させ、硬化後の絶縁シート40とリードフレーム20との接着界面や、該絶縁シート40と金属板30との接着界面における熱抵抗をより確実に低減する観点からは該熱硬化性接着シート40’における無機フィラーの含有量は一定以下であることが好ましい。
本実施形態の熱硬化性接着シート40’は、金属板30との密着性に優れた第1接着面40a’を有することから熱硬化性接着シート40’に無機フィラーを高充填させても優れた接着性が発揮され得る。
このような点において本実施形態の熱硬化性接着シート40’における無機フィラーの含有量は50体積%以上70体積%以下であることが好ましく、55体積%以上65体積%以下であることがより好ましい。
【0034】
熱硬化性接着シート40’を硬化させた後の硬化物は、5W/m・K以上の熱伝導率を有することが好ましく、7W/m・K以上の熱伝導率を有することがより好ましく、10W/m・K以上の熱伝導率を有することが特に好ましい。
なお、熱硬化性接着シート40’は、接着性や機械的強度などの関係から無機フィラーの含有量が制限され、通常、硬化物の熱伝導率が20W/m・K以下とされる。
【0035】
前記熱硬化性接着シート40’は、厚み(平均厚み)が薄い方がリードフレーム20から金属板30までの熱抵抗値を低減する上において有利である。
一方で熱硬化性接着シート40’の厚みが過度に薄いと取扱いが困難になるとともに硬化後の絶縁シート40に対して絶縁信頼性を十分に発揮させることが難しくなる。
上記のような観点から熱硬化性接着シート40’の厚みは、10μm以上500μm以下であることが好ましく50μm以上250μm以下であることがより好ましい。
即ち、硬化後の絶縁シート40の厚みについても10μm以上500μm以下であることが好ましく50μm以上250μm以下であることがより好ましい。
【0036】
熱硬化性接着シート40’を構成する樹脂組成物には、各種添加剤を含有してもよい。
該添加剤としては、分散剤、粘着性付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、加工助剤、安定剤、消泡剤、難燃剤、増粘剤、顔料などといったプラスチック配合薬品として一般に用いられるものが挙げられる。
【0037】
但し、前記熱硬化性接着シート40’は、絶縁シート40が1×1012Ω・c m以上の体積抵抗率(JIS C 2139)を有するものとなるように樹脂組成物の配合調整が行われていることが好ましく、体積抵抗率が1×1013Ω・c m以上の電気絶縁性を絶縁シート40に発揮させ得るものであることがより好ましい。
なお、無機フィラーが高充填された絶縁シート40には、過度な電気絶縁性を期待することが難しく、通常、絶縁シート40の体積抵抗率は1×1018Ω・cm以下とされる。
絶縁シート40にこのような体積抵抗率を発揮させるためには、通常、熱硬化性接着シート40’の時点で上記のような体積抵抗率が発揮されるようにすればよい。
【0038】
熱硬化性接着シート40’の第1層41’と第2層42’とは、その形成に用いられる樹脂組成物が共通していても異なっていてもよい。
また、熱硬化性接着シート40’の第1層41’と第2層42’とは、その厚みなどが共通していても異なっていてもよい。
【0039】
第1接着面40a’と第2接着面40b’との表面粗さ(Ra)が異なる熱硬化性接着シート40’は、無機フィラーを含む熱硬化性の樹脂組成物によって両面が同じ表面粗さを有する熱硬化性接着シートを作製した後に、該熱硬化性接着シートを表面粗さの異なる2本のローラーの間を通過させ、このローラー間を通過する際にローラーで熱硬化性接着シートを加圧し、該ローラー表面の形状を熱硬化性接着シートに転写させる方法で作製することができる。
【0040】
表面粗さ(Ra)が異なる熱硬化性接着シート40’は、表面粗さの異なる2枚の面材の間に両面が同じ表面粗さを有する熱硬化性接着シートを挟んでプレスする方法によっても作製することができる。
【0041】
表面粗さ(Ra)が異なる熱硬化性接着シート40’は、第1層41’を形成するための樹脂組成物を溶媒を使ってワニス化するとともに第2層42’を形成するための樹脂組成物を溶媒を使ってワニス化し、異なる表面粗さを有する2 種類のセパレータの表面にそれぞれのワニスを塗布乾燥し、乾燥塗膜どうしを接着させた後でセパレータを除去する方法などによっても作製することができる。
【0042】
該熱硬化性接着シート40’は、その後、所定の形状にカットして半導体モジュール100の構成材として利用することができる。
半導体モジュール100の製造に際しては、熱硬化性接着シート40’を使って接着する2つの部材の内の一方の部材(金属板30)に表面粗さ(Ra)の値が相対的に小さい面(第1接着面40a’)を接着させる第1の接着を実施した後に、他方の部材(リードフレーム20)に表面粗さ(Ra)の値が相対的に大きい面(第2接着面40b’)を接着させるような方法を採用することができる。
【0043】
複数の半導体モジュール100を作製する場合、例えば、複数の熱硬化性接着シート40’を第1接着面40a’の向きを揃えた形で積層し、積層方向において隣り合う熱硬化性接着シート40’を第1接着面40a’と第2接着面40b’とが接するように積層して積層体を作製し、該積層体をマガジンにストックし、吸引パッド付きのロボットアームを使って前記マガジンから熱硬化性接着シート40’を一枚ずつ取り出して金属板30に供給して仮接着(第1の接着)を実施し、この仮接着によって熱硬化性接着シート付金属板を複数作製した後で、該熱硬化性接着シート付金属板をリードフレームに接着(第2の接着)させるようにすれば効率的に半導体モジュール100を作製することができる。
【0044】
前記の第1の接着は、熱プレスなどによって実施することができる。
一方で第2の接着については、熱プレスなどによって実施することが難しい場合がある。
その場合は、例えば、射出成形金型などの加圧可能な密閉空間内に熱硬化性接着シート40’が仮接着された金属板30と、半導体素子10が搭載されたリードフレーム20とをケース50などとともに収容し、次いで、この空間内に加熱溶融状態のモールド樹脂60を導入し、該モールド樹脂60の樹脂圧と熱容量とを利用して第2の接着を実施することができる。
本実施形態の熱硬化性接着シート40’は、第1の接着に利用する第1接着面40a’の表面粗さが十分小さいため、過度な熱や圧力を加えなくても金属板30に対して良好な密着状態で仮接着させることができる。
そのため、本実施形態の熱硬化性接着シート40’は、第1の接着後において硬化反応が過度に進行することを抑制できる。
本実施形態の熱硬化性接着シート40’は、第1の接着において硬化反応が進行することを抑制できるため、第2の接着において熱硬化性樹脂に良好なる流動性を発揮させ得る。
従って、本実施形態の熱硬化性接着シート40’は、第1の接着より低圧で第2の接着を実施し、例えば、モールド樹脂60の樹脂圧を利用するような方法で第2の接着を実施してもリードフレーム20に対して優れた接着性を発揮させることができる。
その結果として、本実施形態の半導体モジュール100には、半導体素子10から放熱面100aまでの良好な伝熱パスが形成されることになる。
【0045】
なお、本実施形態の熱硬化性接着シート40’は、図4に示すように金属板30に代えて放熱フィン30xが備えられた半導体モジュールにおいても同様の効果を発揮することができる。
【0046】
さらに、本実施形態の熱硬化性接着シート(熱硬化性接着シート)や半導体モジュールに対しては、各種の変更が加えられ得る。
即ち本発明の熱硬化性接着シートや半導体モジュールは上記例示に何等限定されるものではない。
例えば、本発明の熱硬化性接着シートは、半導体モジュールの構成部材として用途が限定されるものではない。
【実施例
【0047】
無機フィラーを59体積%の割合で含むエポキシ樹脂組成物を用い、厚みが200μmで60mm×108mmの大きさを有する半硬化状態の熱硬化性接着シートを作製した。 該熱硬化性接着シートは、一方の接着面(第1接着面)の表面粗さ(Ra)が0.45μmで、他方の接着面(第2接着面)の表面粗さ(Ra)が2.0μmとなるように作製した。
これとは別に金属板として両面フライス研磨仕上げ(Ra:0.35μm)された厚みが13mmのアルミニウム板(大きさ62mm×110mm を用意した。
【0048】
先の熱硬化性接着シートを複数枚用意して積み重ね、一熱硬化性接着シートの第1接着面と他熱硬化性接着シートの第2接着面とが接触するようにして複数枚の熱硬化性接着シートを積み重ねた。
この積み重ねられた熱硬化性接着シートを上から順に取り出す際には、下側の熱硬化性接着シートが取り出される熱硬化性接着シートに同伴されることなく1枚ずつ容易に取り出すことができた。
【0049】
次いで、熱硬化性接着シートをアルミニウム板の中央部に接着してテストピースを作製した。
なお、テストピースは、アルミニウム板の表面に第1接着面を接着させた第1のテストピースと、第2接着面を接着させた第2のテストピースとの2種類作製した。
テストピースは、熱プレスを使って作製し、第1のテストピースを作製するためのプレス条件と第2のテストピースを作製するためのプレス条件とは同じとし、以下に示すような条件とした。
(熱プレス条件)
方法:300秒間加熱後、240秒間冷却
加熱時の条件: 120℃×6MPa
冷却時の条件: 20℃×6MPa
【0050】
作製したテストピースを175℃、5kPaの真空オーブン中で5分間加熱したところ、熱硬化性接着シートの第1接着面をアルミニウム板に接着させた第1のテストピースについては特別な変化が見られなかったが、第2接着面をアルミニウム板に接着させた第2のテストピースについてはアルミニウム板と熱硬化性接着シートとの間に空気が介在したことが原因と見られる複数の膨れが観察された。
【0051】
以上のことからも本発明によれば取扱いの容易な熱硬化性接着シートが提供され得ることがわかる。
【符号の説明】
【0052】
10 半導体素子
20 リードフレーム
30 金属板
40 絶縁シート
40’ 熱硬化性接着シート
50 ケース
60 モールド樹脂
100 半導体モジュール
図1
図2
図3
図4