(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-07
(45)【発行日】2023-03-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置の制御方法および情報処理システム
(51)【国際特許分類】
G06T 13/40 20110101AFI20230308BHJP
A63F 13/2145 20140101ALI20230308BHJP
A63F 13/426 20140101ALI20230308BHJP
A63F 13/5255 20140101ALI20230308BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20230308BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20230308BHJP
【FI】
G06T13/40
A63F13/2145
A63F13/426
A63F13/5255
A63F13/55
G06F3/0481
(21)【出願番号】P 2021046296
(22)【出願日】2021-03-19
【審査請求日】2022-01-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】水木 潔
(72)【発明者】
【氏名】宮本 茂
(72)【発明者】
【氏名】野村 達雄
【審査官】岡本 俊威
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-174077(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 13/00 -19/00
A63F 13/00 -13/98
G06F 3/048- 3/0481
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィールド上に配置された複数の第1オブジェクトのいずれかの移動を制御する第1移動制御部と、
前記複数の第1オブジェクトのいずれかに対して与えられる第2オブジェクトの移動を制御する第2移動制御部と、
前記複数の第1オブジェクトのうちの前記第2オブジェクトと所定の近傍関係になった第1オブジェクトが当該第2オブジェクトを取得するように制御する取得部とを備え、
前記第2移動制御部は、
第1のユーザ操作入力を受け付け、前記第1のユーザ操作入力に基づいて決定される方向に向けて、所定位置から前記第2オブジェクトを前記フィールドへ射出する第1付与部と、
第2のユーザ操作入力を受け付け、前記第2のユーザ操作入力に従って前記第2オブジェクトを前記フィールド上で移動させる第2付与部とを含み、
前記第1移動制御部は、
前記第1付与部により前記フィールドへ射出された第2オブジェクトに向けて前記複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させ、
前記第2付与部により前記フィールド上を移動する第2オブジェクトに向けて前記複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させる、情報処理装置。
【請求項2】
前記第2オブジェクトは、複数個保有され、
前記第1付与部により前記フィールドへ射出される毎に前記第2オブジェクトの保有個数は減少し、
前記第2付与部により前記第2オブジェクトを前記フィールド上で移動させた際に、前記複数の第1オブジェクトのうち、前記所定の近傍関係になった前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトを取得する毎に前記第2オブジェクトの保有個数は減少する、請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記複数の第1オブジェクトのうち、
前記第2付与部により前記フィールド上を移動する第2オブジェクトに向けて移動させる前記第1オブジェクトは、
前記第1付与部により前記フィールドへ射出された第2オブジェクトに向けて移動させる前記第1オブジェクトよりも、前記第2オブジェクトからより遠い第1オブジェクトを含む、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1移動制御部は、
前記第1付与部により前記フィールドへ射出された第2オブジェクトから第1範囲に入る前記第1オブジェクトを移動させ、
前記第2付与部により前記フィールド上を移動する第2オブジェクトから前記第1範囲よりも広い第2範囲に入る前記第1オブジェクトを移動させる、請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1移動制御部は、
前記第1付与部により前記フィールドへ射出された第2オブジェクトに向けて前記複数の第1オブジェクトのうち当該第2オブジェクトと所定の位置関係にある第1オブジェクトを移動させ、
前記第2付与部により前記フィールド上を移動する第2オブジェクトに向けて前記複数の第1オブジェクトを移動させる、請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1および第2のユーザ操作入力は、表示画面に設けられたタッチパネルに対するタッチ操作入力であり、
前記第2オブジェクトは、
前記第1のユーザ操作入力に対して、タッチ位置と重複するように表示され、
前記第2のユーザ操作入力に対して、タッチ位置に重複しない位置に表示される、請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
第2移動制御部は、
表示画面に設けられたタッチパネルに対するタッチ操作が所定期間以上であるか否かを判断し、
所定期間未満であると判断した場合には、前記第1付与部は、前記第1のユーザ操作入力に基づいて決定される方向に向けて、所定位置から前記第2オブジェクトを前記フィールドへ射出し、
前記所定期間以上であると判断した場合には、前記第2付与部は、前記第2のユーザ操作入力に従って前記第2オブジェクトを前記フィールド上で移動させる、請求項1~6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
3次元仮想空間内において、前記第2オブジェクトが前記フィールドへ射出される前記所定位置が移動するための第1仮想平面と、
前記フィールド上を前記第2オブジェクトが移動するための第2仮想平面とは異なる、請求項1~7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記フィールドに対して所定の位置関係となるように仮想カメラが設けられ、第3のユーザ操作入力に従って、前記仮想カメラの位置は、前記フィールドに対して平行に移動する仮想カメラ移動制御部をさらに備え、
前記仮想カメラの位置の移動に伴って前記仮想カメラの位置と前記第2オブジェクトとの相対的な位置関係が変化しないように前記第2オブジェクトまたは前記第1仮想平面は設定される、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記フィールドに対して所定の位置関係となるように仮想カメラが設けられ、第4のユーザ操作入力に従って、前記仮想カメラの位置は、前記フィールドに向かって近づくまたは遠ざかるようにして移動する仮想カメラ移動制御部をさらに備え、
前記仮想カメラの位置の移動に伴って前記仮想カメラの位置と前記第2オブジェクトとの相対的な位置関係が変化しないように前記第2オブジェクトまたは前記第1仮想平面は設定される、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1移動制御部は、前記複数の第1オブジェクトのうちの1つの第1オブジェクトに対する第5のユーザ操作入力を受け付け、前記第5のユーザ操作入力に従って当該第1オブジェクトを移動させる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記第1移動制御部は、前記複数の第1オブジェクトのうちの1つの第1オブジェクトを選択する第6のユーザ操作入力を受け付け、当該選択された第1オブジェクトは、選択されていない第1オブジェクトに比べて、前記第2オブジェクトの取得が容易にされる、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記フィールド上に配置された第3オブジェクトの移動を制御する第3移動制御部をさらに備え、
前記取得部は、前記複数の前記第2オブジェクトと所定の近傍関係になった前記第3オブジェクトが当該第2オブジェクトを取得するように制御し、
前記第1オブジェクトが前記第2オブジェクトを取得した場合には、ユーザにとって有利なイベントが発生し、
前記第3オブジェクトが前記第2オブジェクトを取得した場合には、前記イベントは発生しない、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
フィールド上に配置された複数の第1オブジェクトのいずれかの移動を制御するステップと、
前記複数の第1オブジェクトのいずれかに対して与えられる第2オブジェクトの移動を制御するステップと、
前記複数の第1オブジェクトのうちの前記第2オブジェクトと所定の近傍関係になった第1オブジェクトが当該第2オブジェクトを取得するステップとを備え、
前記第2オブジェクトの移動を制御するステップは、
第1のユーザ操作入力を受け付け、前記第1のユーザ操作入力に基づいて決定される方向に向けて、所定位置から前記第2オブジェクトを前記フィールドへ射出するステップと、
第2のユーザ操作入力を受け付け、前記第2のユーザ操作入力に従って前記第2オブジェクトを前記フィールド上で移動させるステップとを含み、
前記複数の第1オブジェクトのいずれかの移動を制御するステップは、
前記フィールドへ射出された第2オブジェクトに向けて前記複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させるステップと、
前記フィールド上を移動する第2オブジェクトに向けて前記複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させるステップとを含む、情報処理装置の制御方法。
【請求項15】
フィールド上に配置された複数の第1オブジェクトのいずれかの移動を制御する第1移動制御部と、
前記複数の第1オブジェクトのいずれかに対して与えられる第2オブジェクトの移動を制御する第2移動制御部と、
前記複数の第1オブジェクトのうちの前記第2オブジェクトと所定の近傍関係になった第1オブジェクトが当該第2オブジェクトを取得する取得部とを備え、
前記第2移動制御部は、
第1のユーザ操作入力を受け付け、前記第1のユーザ操作入力に基づいて決定される方向に向けて、所定位置から前記第2オブジェクトを前記フィールドへ射出する第1付与部と、
第2のユーザ操作入力を受け付け、前記第2のユーザ操作入力に従って前記第2オブジェクトを前記フィールド上で移動させる第2付与部とを含み、
前記第1移動制御部は、
前記第1付与部により前記フィールドへ射出された第2オブジェクトに向けて前記複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させ、
前記第2付与部により前記フィールド上を移動する第2オブジェクトに向けて前記複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させる、情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置に関し、特に操作入力に従ってオブジェクトの移動処理を実行する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、入力デバイスを用いてオブジェクトを操作する方式が提案されている。例えば、特開2006-119774号公報においては、タッチパネルの押下位置に基づいて3次元空間内のオブジェクトの位置座標を決定する方式が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、従来の技術では、3次元空間内においてオブジェクトを移動する方法が開示されているが、興趣性の点で改善の余地があった。
【0005】
本開示の目的は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能な情報処理装置、情報処理装置の制御方法および情報処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一例によれば、情報処理装置は、フィールド上に配置された複数の第1オブジェクトのいずれかの移動を制御する第1移動制御部と、複数の第1オブジェクトのいずれかに対して与える第2オブジェクトの移動を制御する第2移動制御部と、複数の第1オブジェクトのうちの第2オブジェクトと所定の近傍関係になった第1オブジェクトが当該第2オブジェクトを取得するように制御する取得部とを備える。第2移動制御部は、第1のユーザ操作入力を受け付け、第1のユーザ操作入力に基づいて決定される方向に向けて、所定位置から第2オブジェクトをフィールドへ射出する第1付与部と、第2のユーザ操作入力を受け付け、第2のユーザ操作入力に従って第2オブジェクトをフィールド上で移動させる第2付与部とを含む。第1移動制御部は、第1付与部によりフィールドへ射出した第2オブジェクトに向けて複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させる。第2付与部によりフィールド上を移動する第2オブジェクトに向けて複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させる。この構成によれば、第1のユーザ操作入力と、第2のユーザ操作入力とに従ってそれぞれ第2オブジェクトを異なる方式で移動させることが可能であるため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【0007】
第2オブジェクトは、複数個保有される。第1付与部によりフィールドへ射出する毎に第2オブジェクトの保有個数は減少する。第2付与部により第2オブジェクトをフィールド上で移動させた際に、複数の第1オブジェクトのうち、所定の近傍関係になった第1オブジェクトが第2オブジェクトを取得する毎に第2オブジェクトの保有個数は減少する。この構成によれば、第2オブジェクトの与え方を第1付与部と、第2付与部とで異ならせることが可能であるため興趣性を高めることが可能である。
【0008】
複数の第1オブジェクトのうち、第2付与部によりフィールド上を移動する第2オブジェクトに向けて移動させる第1オブジェクトは、第1付与部によりフィールドへ射出された第2オブジェクトに向けて移動させる第1オブジェクトよりも、第2オブジェクトからより遠い第1オブジェクトを含む。この構成によれば、第2オブジェクトの与え方を第1付与部と、第2付与部とで異ならせることが可能であるため興趣性を高めることが可能である。
【0009】
第1移動制御部は、第1付与部によりフィールドへ射出された第2オブジェクトから第1範囲に入る第1オブジェクトを移動させる。第2付与部によりフィールド上を移動する第2オブジェクトから第1範囲よりも広い第2範囲に入る第1オブジェクトを移動させる。この構成によれば、第2オブジェクトの与え方を第1付与部と、第2付与部とで異ならせることが可能であるため興趣性を高めることが可能である。 第1移動制御部は、第1付与部によりフィールドへ射出された第2オブジェクトに向けて複数の第1オブジェクトのうち当該第2オブジェクトと所定の位置関係にある第1オブジェクトを移動させる。第2付与部によりフィールド上を移動する第2オブジェクトに向けて複数の第1オブジェクトを移動させる。この構成によれば、複数の第1オブジェクトが第2付与部による第2オブジェクトに対して移動するため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【0010】
第1および第2のユーザ操作入力は、表示画面に設けられたタッチパネルに対するタッチ操作入力である。第2オブジェクトは、第1のユーザ操作入力に対して、タッチ位置と重複するように表示され、第2のユーザ操作入力に対して、タッチ位置に重複しない位置に表示される。この構成によれば、第1および第2のユーザ操作入力により第2オブジェクトの表示位置が異なるため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【0011】
第2移動制御部は、表示画面に設けられたタッチパネルに対するタッチ操作が所定期間以上であるか否かを判断する。所定期間未満であると判断した場合には、第1付与部は、第1のユーザ操作入力に基づいて決定される方向に向けて、所定位置から第2オブジェクトをフィールドへ射出し、所定期間以上であると判断した場合には、第2付与部は、第2のユーザ操作入力に従って第2オブジェクトをフィールド上で移動させる。この構成によれば、タッチ操作に基づいて、第1付与方式か、第2付与方式かが切り替えられるため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【0012】
3次元仮想空間内において、第2オブジェクトがフィールドへ射出される所定位置が移動するための第1仮想平面と、フィールド上を第2オブジェクトが移動するための第2仮想平面とは異なる。この構成によれば、第1付与部と、第2付与部とで第2オブジェクトの移動に関係する第1仮想平面と第2仮想平面とが切り替わる構成であるため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【0013】
情報処理装置は、フィールドに対して所定の位置関係となるように仮想カメラが設けられ、第3のユーザ操作入力に従って、仮想カメラの位置は、フィールドに対して平行に移動する仮想カメラ移動制御部をさらに備える。仮想カメラの位置の移動に伴って仮想カメラの位置と第2オブジェクトとの相対的な位置関係が変化しないように第2オブジェクトまたは第1仮想平面は設定される。この構成によれば、フィールドに対する第3のユーザ操作入力に従って、仮想カメラの位置は、フィールドに対して平行に移動するため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【0014】
情報処理装置は、フィールドに対して所定の位置関係となるように仮想カメラが設けられ、第4のユーザ操作入力に従って、仮想カメラの位置は、フィールドに向かって近づくまたは遠ざかるように移動する仮想カメラ移動制御部をさらに備える。仮想カメラの位置の移動に伴って仮想カメラの位置と第2オブジェクトとの相対的な位置関係が変化しないように第2オブジェクトまたは第1仮想平面は設定される。この構成によれば、フィールドに対する第4のユーザ操作入力に従って、仮想カメラの位置は、フィールドに対して移動するため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【0015】
第1移動制御部は、複数の第1オブジェクトのうちの1つの第1オブジェクトに対する第5のユーザ操作入力を受け付け、第5のユーザ操作入力に従って当該第1オブジェクトを移動させる。この構成によれば、第5のユーザ操作入力に従って第1オブジェクトの移動が可能であるため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【0016】
第1移動制御部は、複数の第1オブジェクトのうちの1つの第1オブジェクトを選択する第6のユーザ操作入力を受け付ける。当該選択された第1オブジェクトは、選択されていない第1オブジェクトに比べて、前記第2オブジェクトの取得が容易にされる。この構成によれば、第6のユーザ操作入力に従って選択された第1オブジェクトの移動が選択されていない第1オブジェクトの移動よりも第2オブジェクトの取得が容易に制御されるため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【0017】
情報処理装置は、フィールド上に配置された第3オブジェクトの移動を制御する第3移動制御部をさらに備える。取得部は、前記複数の前記第2オブジェクトと所定の近傍関係になった前記第3オブジェクトが当該第2オブジェクトを取得するように制御する。第1オブジェクトが前記第2オブジェクトを取得した場合には、ユーザにとって有利なイベントが発生、第3オブジェクトが前記第2オブジェクトを取得した場合には、前記イベントは発生しない。この構成によれば、第3オブジェクトは、第2オブジェクトを取得し、第3オブジェクトが第2オブジェクトを取得した場合には、有利なイベントが発生しないため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【0018】
本開示の別の一例に従う情報処理方法は、フィールド上に配置された複数の第1オブジェクトのいずれかの移動を制御するステップと、複数の第1オブジェクトのいずれかに対して与える第2オブジェクトの移動を制御するステップと、複数の第1オブジェクトのうちの第2オブジェクトと所定の近傍関係になった第1オブジェクトが当該第2オブジェクトを取得するステップとを備える。第2オブジェクトの移動を制御するステップは、第1のユーザ操作入力を受け付け、第1のユーザ操作入力に基づいて決定される方向に向けて、所定位置から第2オブジェクトをフィールドへ射出するステップと、第2のユーザ操作入力を受け付け、第2のユーザ操作入力に従って第2オブジェクトをフィールド上で移動させるステップとを含む。複数の第1オブジェクトのいずれかの移動を制御するステップは、フィールドへ射出した第2オブジェクトに向けて複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させるステップと、フィールド上を移動する第2オブジェクトに向けて複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させるステップとを含む。この構成によれば、第1のユーザ操作入力と、第2のユーザ操作入力とに従ってそれぞれ第2オブジェクトを異なる方式で移動させることが可能であるため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【0019】
本開示のさらに別の一例に従う情報処理システムは、フィールド上に配置された複数の第1オブジェクトのいずれかの移動を制御する第1移動制御部と、複数の第1オブジェクトのいずれかに対して与える第2オブジェクトの移動を制御する第2移動制御部と、複数の第1オブジェクトのうちの第2オブジェクトと所定の近傍関係になった第1オブジェクトが当該第2オブジェクトを取得する取得部とを備える。第2移動制御部は、第1のユーザ操作入力を受け付け、第1のユーザ操作入力に基づいて決定される方向に向けて、所定位置から第2オブジェクトをフィールドへ射出する第1付与部と、第2のユーザ操作入力を受け付け、第2のユーザ操作入力に従って第2オブジェクトをフィールド上で移動させる第2付与部とを含む。第1移動制御部は、第1付与部によりフィールドへ射出した第2オブジェクトに向けて複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させる。第2付与部によりフィールド上を移動する第2オブジェクトに向けて複数の第1オブジェクトのうちのいずれかを移動させる。この構成によれば、第1のユーザ操作入力と、第2のユーザ操作入力とに従ってそれぞれ第2オブジェクトを異なる方式で移動させることが可能であるため興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【発明の効果】
【0020】
上記によれば、本開示の情報処理装置、情報処理装置の制御方法および情報処理システムは、興趣性の高いオブジェクトの移動処理が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施形態に基づく情報処理装置100のハードウェア構成について説明する図である。
【
図2】実施形態に基づく情報処理装置100の機能ブロックについて説明する図である。
【
図3】実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理におけるゲーム中の画面300を説明する図である。
【
図4】実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理において第1付与方式でアイテムオブジェクト304を与える場合を説明する図である。
【
図5】実施形態に基づく第1付与方式で与えられたアイテムオブジェクト312に対するキャラクタオブジェクト302の移動制御について説明する図である。
【
図6】実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理において第2付与方式でアイテムオブジェクト304を与える場合を説明する図である。
【
図7】実施形態に基づく第2付与方式で与えられたアイテムオブジェクト322に対するキャラクタオブジェクト302の移動制御について説明する図である。
【
図8】実施形態に従うタッチパネルのタッチ操作について説明する図である。
【
図9】実施形態に従う3次元仮想空間内に設定されるゲームフィールドおよび第1仮想平面および第2仮想平面との関係について説明する図である。
【
図10】実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理における仮想カメラの移動(その1)について説明する図である。
【
図11】実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理における仮想カメラの移動(その2)について説明する図である。
【
図12】実施形態に基づくアイテムオブジェクトの表示制御について説明する図である。
【
図13】実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供される第1移動制御部200の処理について説明するフロー図である。
【
図14】実施形態に基づく第1移動制御部200による選択移動制御処理について説明するフロー図である。
【
図15】実施形態に基づく第1移動制御部200による取得移動制御処理について説明するフロー図である。
【
図16】実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供される第2移動制御部201の処理について説明するフロー図である。
【
図17】実施形態に基づく第1付与部202による第1付与制御処理について説明するフロー図である。
【
図18】実施形態に基づく第2付与部204による第2付与制御処理について説明するフロー図である。
【
図19】実施形態に基づく取得部206による取得処理について説明するフロー図である。
【
図20】実施形態に基づく仮想カメラ移動制御部208による移動制御について説明するフロー図である。
【
図21】実施形態の変形例に基づく情報処理装置100の機能ブロックについて説明する図である。
【
図22】実施形態の変形例に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理におけるゲーム中の画面500を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
この実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0023】
[A.情報処理装置の構成]
図1は、実施形態に基づく情報処理装置100のハードウェア構成について説明する図である。一例として、実施形態に従う情報処理装置をゲーム装置として実装した場合の構成について説明する。
【0024】
図1に示されるように、情報処理装置100は、任意のコンピュータである。情報処理装置100は、例えば、携帯型ゲーム装置、携帯電話、あるいはスマートフォン等といった、携帯型(可搬型とも言う)の装置であってもよいし、パーソナルコンピュータや家庭用ゲーム機等といった据置型の装置であってもよいし、業務用のアーケードゲーム装置のような大型の装置であってもよい。
【0025】
以下、情報処理装置100のハードウェア構成について概略する。
情報処理装置100は、CPU102およびメインメモリ108を有している。CPU102は、情報処理装置100で実行される各種の情報処理を実行するための情報処理部である。CPU102は、メインメモリ108を用いて上記各種の情報処理を実行する。
【0026】
情報処理装置100は、記憶部120を有している。記憶部120は、情報処理装置100において実行される各種プログラム(ゲームプログラム122に加えて、オペレーティングシステムなどを含み得る)を記憶する。記憶部120は、CPU102がアクセス可能な任意の記憶装置(記憶媒体)である。記憶部120は、例えばハードディスクやメモリ等の、情報処理装置100に内蔵される記憶部であってもよいし、例えば光ディスクやカートリッジ等の、情報処理装置100に着脱可能な記憶媒体であってもよいし、これらの記憶部および記憶媒体の両方であってもよい。このような場合、情報処理装置100および任意の記憶媒体を含む情報処理システムの一例であるゲームシステムとして構成してもよい。
【0027】
ゲームプログラム122は、後述するようなゲーム処理を実現するためのコンピュータ読取可能な命令を含む。また、ゲーム処理の一部として図示しないサーバとの間でデータ通信を実行するプログラムおよび他の情報処理装置との間でデータ通信を実行するプログラムも含んでもよい。
【0028】
情報処理装置100は、ボタンやタッチパネル等、ユーザによる指示を受付ける入力部110を有している。情報処理装置100は、上記情報処理によって生成される画像を表示する表示部104を有している。本例においては、一例としてスクリーンである表示部104上に入力部110であるタッチパネルが設けられた構成について説明する。なお、当該構成に限られず種々の入力形態および表示形態を採用することが可能である。
【0029】
情報処理装置100は、ネットワーク通信部106を有している。ネットワーク通信部106は、図示しないネットワークと接続され、外部装置(例えば、サーバあるいは他の情報処理装置)との間でのデータ通信処理を実行してもよい。
【0030】
情報処理装置100は、複数の装置によって構成されてもよい。例えば、情報処理装置100は、CPU102を有する本体装置と、入力部110および/または表示部104を有する装置とが別体である構成であってもよい。例えば、他の実施形態において、情報処理装置100は、本体装置と、入力部110および表示部104を有する端末装置とによって構成されてもよいし、本体装置と、入力部110を有する操作装置とによって構成されてもよい。情報処理装置100は、表示部104を有しておらず、テレビを表示装置として用いる構成であってもよい。
【0031】
また、他の実施形態においては、情報処理装置100において実行される情報処理の少なくとも一部が、ネットワーク(広域ネットワークおよび/またはローカルネットワーク)によって通信可能な複数の装置によって分散して実行されてもよい。
【0032】
[B.ゲーム処理を実現する機能構成]
図2は、実施形態に基づく情報処理装置100の機能ブロックについて説明する図である。
図2を参照して、情報処理装置100は、第1移動制御部200と、第2移動制御部201と、取得部206と、仮想カメラ移動制御部208とを含む。
【0033】
第1移動制御部200は、ゲームフィールド上に配置された複数のキャラクタオブジェクト(第1オブジェクト)のいずれかの移動を制御する。第2移動制御部201は、複数のキャラクタオブジェクトのいずれかに対して与えるアイテムオブジェクト(第2オブジェクト)の移動を制御する。取得部206は、複数のキャラクタオブジェクトのうちのアイテムオブジェクトと所定の近傍関係になったキャラクタオブジェクトが当該アイテムオブジェクトを取得するように制御する。
【0034】
第2移動制御部201は、第1付与部202と、第2付与部204とを含む。第1付与部202は、第1のユーザ操作入力を受け付け、第1のユーザ操作入力に基づいて決定される方向に向けて、所定位置からアイテムオブジェクトをゲームフィールドへ射出する。第2付与部204は、第2のユーザ操作入力を受け付け、第2のユーザ操作入力に従ってアイテムオブジェクトをゲームフィールド上で移動させる。本例において、第1および第2のユーザ操作入力は、表示部104に設けられたタッチパネルに対するタッチ操作入力を含む。具体的には、第1のユーザ操作入力は、タッチ位置を移動させた後にタッチをキャンセルする操作(本例ではフリック操作と称する)を含む。また、第2のユーザ操作入力は、タッチ位置を移動させる操作(本例ではタッチ移動操作と称する)を含む。
【0035】
第1移動制御部200は、第1付与部202によりゲームフィールドへ射出されたアイテムオブジェクトに向けて複数のキャラクタオブジェクトのうちのいずれかを移動させる。また、第1移動制御部200は、第2付与部204によりゲームフィールド上を移動するアイテムオブジェクトに向けて複数のキャラクタオブジェクトのうちのいずれかを移動させる。
【0036】
仮想カメラ移動制御部208は、ゲームフィールドに対して所定の位置関係となるように仮想カメラを配置する。仮想カメラ移動制御部208は、例えばゲームフィールドに対するタッチ移動操作(第3のユーザ操作入力)に従って、仮想カメラの位置をゲームフィールドに対して平行に移動させる。
【0037】
また、仮想カメラ移動制御部208は、ゲームフィールドに対するピンチ操作入力(ピンチインあるいはピンチアウト)(第4のユーザ操作入力)に従って、姿勢を維持しながら仮想カメラの位置をゲームフィールドに対して移動させる。ピンチ操作入力は、一例として、ユーザがタッチパネルを2本の指でタッチし、そのタッチ間の距離を変更する操作入力を示す。2本の指をつまむようにして、間隔を狭くさせる操作を「ピンチイン」とも称する。2本の指を広げるように動かして、間隔を広げる操作を「ピンチアウト」とも称する。本例において、仮想カメラ移動制御部208は、ピンチイン操作の場合には、姿勢を維持しながら仮想カメラの位置をゲームフィールドに近づくように移動させる。仮想カメラ移動制御部208は、ピンチアウト操作の場合には、姿勢を維持しながら仮想カメラの位置をゲームフィールドから遠ざかるように移動させる。
【0038】
[C.ゲーム処理の概要]
次に、実施の形態に従うゲームプログラム122が実行されることで提供されるゲーム処理について概説する。
【0039】
実施の形態に従うゲームプログラム122は、ユーザが複数のキャラクタオブジェクトに対してアイテムオブジェクトを与える育成ゲームを提供する。一例として、アイテムオブジェクトがキャラクタオブジェクトに与えられることによって、ゲームの進行においてユーザにとって有利となるイベントが生じるようにしてもよい。例えば、キャラクタオブジェクトまたはユーザがレベルアップしたり、特技を覚えたり、種々のアイテムを取得させるようにしてもよい。
【0040】
[D.ゲーム処理の画面表示例]
次に、実施の形態に従うゲームプログラム122が実行されることで提供されるゲーム処理の画面表示例および操作例について説明する。一例として、画面表示例は、情報処理装置100の表示部104に表示されるものである。
【0041】
図3は、実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理におけるゲーム中の画面300を説明する図である。
【0042】
図3に示されるように、画面300には、複数のキャラクタオブジェクト302が配置されている場合が示されている。本例においては、3次元仮想空間内にゲームフィールドが設定されている。例えば、一例として水平な地面が設定されており、当該地面に複数のキャラクタオブジェクト302が配置されている。一例として、10人のキャラクタオブジェクト302が表示されている場合が示されている。仮想カメラは、ゲームフィールドを斜め下方に見下ろす位置に配置され、画面300に対して上部のキャラクタオブジェクト302は、ユーザ側から遠いキャラクタオブジェクトであり、下部のキャラクタオブジェクト302は、ユーザ側から近いキャラクタオブジェクトとする。なお、ゲームフィールドは地面である必要は無く、高さを有する空間であってもよい。また、本例においては、一例として地面であるゲームフィールド上にキャラクタオブジェクトが配置される場合について説明するが、キャラクタオブジェクトは必ずしも地面に接している必要は無く、例えば飛行しているような場合であってもよい。
【0043】
図3には、仮想境界線306が示されている。当該仮想境界線306は、画面300に表示されていてもよいし、表示されなくてもよい。画面300の仮想境界線306よりも下側の領域は、初期領域308に設定されている。
【0044】
初期領域308には、アイテムオブジェクト304が中央位置である初期位置に表示されている。アイテムオブジェクト304は、ユーザがタッチすることにより移動可能である。具体的には、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチしながら左右に動かすことによりアイテムオブジェクト304は、タッチ位置に従って初期領域308内を左右に移動する。ユーザがアイテムオブジェクト304のタッチをキャンセルすると、アイテムオブジェクト304は、初期位置である中央位置に戻る。また、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチしながら上下に移動すると、初期領域308内および初期領域308を超えてアイテムオブジェクト304は移動する。そして、仮想境界線306を超えた位置でタッチ位置がキャンセルされるフリック操作入力をした場合には、フリック操作入力に従ってアイテムオブジェクトは、ゲームフィールドに射出される。
【0045】
一方、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした後に、タッチしながら仮想境界線306を越えてタッチ位置を移動させる場合には、アイテムオブジェクト304はタッチ位置に従ってゲームフィールド上を移動する。ユーザがタッチをキャンセルすると、アイテムオブジェクトは、初期位置に戻る。
【0046】
本例においては、2通りの付与方式でアイテムオブジェクト304をキャラクタオブジェクト302に与えることが可能である。
【0047】
1つ目の付与方式(第1付与方式)は、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした後に、仮想境界線306を越えた位置でタッチがキャンセルされるフリック操作入力をする場合である。この場合に、フリック操作入力に従ってアイテムオブジェクトは、ゲームフィールド上に射出される。射出されたアイテムオブジェクトは、ゲームフィールド上を移動する。キャラクタオブジェクト302は、アイテムオブジェクトと所定の近傍関係になった際に、当該アイテムオブジェクト304を取得する。
【0048】
2つ目の付与方式(第2付与方式)は、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした後に、仮想境界線306を越えて、さらに一例として所定期間以上経過してからタッチ位置を移動させる場合である。この場合には、アイテムオブジェクトは、タッチ位置に従ってゲームフィールド上を移動する。キャラクタオブジェクト302は、アイテムオブジェクトと所定の近傍関係になった際に、当該アイテムオブジェクトを取得する。
【0049】
したがって、ユーザは、アイテムオブジェクト304の付与方式を任意に選択することが可能であり、ゲームの興趣性を高めることが可能である。
【0050】
なお、第1付与方式として、仮想境界線306を越えた位置でタッチがキャンセルされるフリック操作入力をする場合について説明するが、フリック操作入力に限られず、例えば方向を任意に決定する別の操作入力としてもよい。例えば、タッチ位置の方向に向けて初期位置からアイテムオブジェクト304が射出されてもよい。また、第2付与方式として、仮想境界線306を越えた位置でタッチ位置を移動させる操作とする場合について説明するが、これに限られず、例えば方向を任意に決定する別の操作入力としてもよい。
【0051】
図4は、実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理において第1付与方式でアイテムオブジェクト304を与える場合を説明する図である。
【0052】
図4には、画面310において、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした後に、仮想境界線306を越えた位置でタッチをキャンセルするフリック操作入力をした場合が示されている。この場合に、フリック操作入力に従ってアイテムオブジェクト304はゲームフィールド上に射出される。本例においては、ユーザ(あるいはユーザのアバター等)はアイテムオブジェクト304を複数個保有しているものとする。ユーザは、フリック操作入力に従って複数個のアイテムオブジェクト304をゲームフィールド上に1つずつ射出することが可能である。
【0053】
本例においては、複数個のアイテムオブジェクト304のうちの1つとして、アイテムオブジェクト312が射出された場合が示されている。アイテムオブジェクト312は、所定位置から射出されて、一例として慣性に応じてゲームフィールド上を移動する。本例においては、ゲームフィールド上のユーザから遠い方向にアイテムオブジェクト312が移動する場合が示されている。
【0054】
アイテムオブジェクト312は、ゲームフィールド上の領域として画面310で表示される領域の外側に移動した場合には消去されてもよい。あるいは、アイテムオブジェクト312がキャラクタオブジェクト302に取得されることなく所定時間ゲームフィールド上に存在する場合には、当該アイテムオブジェクト312は消去されてもよい。消去されたアイテムオブジェクト312は、ユーザが保有するアイテムオブジェクト304として再び補充されてもよい。
【0055】
例えば、ユーザが10個のアイテムオブジェクト304を保有しているとする。アイテムオブジェクト304は、10個全て射出された場合に0個となる。すなわち、射出毎にアイテムオブジェクト304の個数は減少する。0個の場合には、アイテムオブジェクト304を射出できない。このとき、初期位置にはアイテムオブジェクト304が表示されないようにしてもよい。
【0056】
図5は、実施形態に基づく第1付与方式で与えられたアイテムオブジェクト312に対するキャラクタオブジェクト302の移動制御について説明する図である。
【0057】
図5には、画面320において、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした後に、仮想境界線306を越えた位置でタッチをキャンセルするフリック操作入力がなされた場合が示されている。この場合に、フリック操作入力に従ってアイテムオブジェクト312は、所定位置からゲームフィールド上に射出される。
【0058】
第1移動制御部200は、キャラクタオブジェクト302の移動を制御する。
第1移動制御部200は、アイテムオブジェクト312を基準にキャラクタオブジェクト302が第1の範囲内にある場合には、当該キャラクタオブジェクト302をアイテムオブジェクト312の方向に向けて移動させる。
【0059】
キャラクタオブジェクト302は、アイテムオブジェクト312の方向に向けて移動して、所定の近傍関係(本例においては、キャラクタオブジェクト302から所定距離以内であることを示す範囲314内)になった場合には、アイテムオブジェクト312を取得する。キャラクタオブジェクト302が当該アイテムオブジェクト312を取得した場合には、当該アイテムオブジェクト312は消去される。
【0060】
なお、キャラクタオブジェクト302は、アイテムオブジェクト312への移動を開始した後において、フィールド上を移動するアイテムオブジェクト312の速度が速いために第1の範囲から外れてしまった場合には、当該アイテムオブジェクト312の方向へのキャラクタオブジェクト302の移動を停止してもよい。
【0061】
本例においては、1つのキャラクタオブジェクト302の移動について説明しているが、複数のキャラクタオブジェクト302が移動するようにしてもよい。具体的には、アイテムオブジェクト312を基準に第1の範囲内にキャラクタオブジェクト302が複数存在する場合には、複数のキャラクタオブジェクト302をアイテムオブジェクト312の方向に向けて移動させるようにしてもよい。複数のキャラクタオブジェクト302のうちの1つのキャラクタオブジェクト302がアイテムオブジェクト312と所定の近傍関係になった場合には、当該キャラクタオブジェクト302が当該アイテムオブジェクト312を取得することで、当該アイテムオブジェクト312は消去される。したがって、複数のキャラクタオブジェクト302のうちの残りのキャラクタオブジェクト302は、当該アイテムオブジェクト312の消去により当該アイテムオブジェクト312の方向への移動を停止してもよい。
【0062】
また、キャラクタオブジェクト302のアイテムオブジェクト312への移動は、例えばアイテムオブジェクト312が射出された時点から移動を開始してもよいし、あるいは、アイテムオブジェクト312が射出されてゲームフィールド上を転がっている時点あるいは、アイテムオブジェクト312が停止した時点から移動を開始してもよい。
【0063】
なお、所定の近傍関係を示す範囲314の大きさは、適宜変更することが可能である。また、本例においては、範囲314は、円形で表示されているが円領域とする必要は無く、矩形領域としてもよいし、他の形状の領域としてもよい。
【0064】
図6は、実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理において第2付与方式でアイテムオブジェクト304を与える場合を説明する図である。
【0065】
図6に示されるように、画面400において、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした後に、仮想境界線306を越えてタッチを継続しながらタッチ位置を移動させる場合が示されている。この場合に、アイテムオブジェクト322は、タッチ位置に従ってゲームフィールド上を移動する。なお、ユーザがタッチをキャンセルした場合には、アイテムオブジェクト322は消去されて、アイテムオブジェクト304が初期位置に表示される。
【0066】
図7は、実施形態に基づく第2付与方式で与えられたアイテムオブジェクト322に対するキャラクタオブジェクト302の移動制御について説明する図である。
【0067】
図7に示されるように、画面410において、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした後に、仮想境界線306を越えてタッチを継続しながらタッチ位置を移動させた場合が示されている。この場合に、アイテムオブジェクト322は、タッチ位置に従ってゲームフィールド上を移動する。
【0068】
第1移動制御部200は、アイテムオブジェクト322を基準にキャラクタオブジェクト302が第2の範囲内にある場合には、当該キャラクタオブジェクト302をアイテムオブジェクト322の方向に向けて移動させる。
【0069】
一例として、3つのキャラクタオブジェクト302がアイテムオブジェクト322の方向に移動する場合が示されている。なお、第2の範囲は、第1の範囲よりも広い範囲を設定することが可能である。これにより、アイテムオブジェクト322に対して遠方のキャラクタオブジェクト302もアイテムオブジェクト322に向けて移動することが可能である。なお、本例においては、第2の範囲内にあるキャラクタオブジェクト302が移動する場合について説明するが、第2付与方式の場合には、全てのキャラクタオブジェクト302をアイテムオブジェクト322に向けて移動させるようにしてもよい。
【0070】
本例においては、例えばユーザが保有するアイテムオブジェクト304が10個であった場合、アイテムオブジェクト322と所定の近傍関係になった3つのキャラクタオブジェクト302はいずれもアイテムオブジェクト322を取得することができる。すなわち、アイテムオブジェクト322は、複数個のアイテムオブジェクト304を纏めたものということもできる。アイテムオブジェクト322がキャラクタオブジェクト302と所定の近傍関係になり取得された場合には、保有する10個のアイテムオブジェクト304の個数が1つずつ減少される。保有するアイテムオブジェクト304が0個となった場合には、アイテムオブジェクト322は消去される。なお、他の例としては、保有するアイテムオブジェクト304のうち、1つずつをアイテムオブジェクト322としてフィールド上で移動させるようにしてもよい。すなわち、この場合は、アイテムオブジェクト322がいずれかのキャラクタオブジェクト302に取得されると、アイテムオブジェクト322は消去される。
【0071】
上記で説明したように、複数のキャラクタオブジェクト302にアイテムオブジェクト304を与えるに際して、ユーザは、第1付与方式でアイテムオブジェクト312を任意の方向に対して射出する操作が可能であり、ゲームの興趣性を高めることが可能である。また、キャラクタオブジェクト302は、射出されたアイテムオブジェクト312に対して移動する。したがって、例えばアイテムオブジェクト312が射出された方向にキャラクタオブジェクト302がいない場合であっても、キャラクタオブジェクト302は、アイテムオブジェクト312を取得する可能性が高まる。それゆえ、アイテムオブジェクト312を射出する操作に対するユーザのモチベーション低下を抑制することが可能である。
【0072】
一方で、ユーザが特定のキャラクタオブジェクト302に対してアイテムオブジェクト304を与えることを意図した場合に、アイテムオブジェクト312の射出方向の決定のずれや、射出されたアイテムオブジェクト312を意図しないキャラクタオブジェクト302が取得することで、特定のキャラクタオブジェクト302に対してアイテムオブジェクト304を与えられない可能性もある。
【0073】
第2付与方式は、ユーザ操作に従ってアイテムオブジェクト322をゲームフィールド上の任意の位置に移動させることが可能である。したがって、特定のキャラクタオブジェクトの近傍にアイテムオブジェクト322を移動させることが可能である。これにより、ユーザの意図した状況を作りだすことが可能であり、ゲームの興趣性を高めることが可能である。一方で、アイテムオブジェクト322が移動するに際して、他のキャラクタオブジェクト302も移動するため、意図しないキャラクタオブジェクト302にアイテムオブジェクト322が取得されないように、ユーザはアイテムオブジェクト322の移動経路等を制御する必要があり、アイテムオブジェクト322の移動の操作に興趣性を持たせることが可能である。このように、第1および第2付与方式のいずれの方式にも異なる操作性や興趣性を持たせることでゲームの興趣性を持たせることが可能である。
【0074】
[E.アイテムオブジェクトの付与方式の説明]
図8は、実施形態に従うタッチパネルの操作について説明する図である。
【0075】
図8(A)を参照して、アイテムオブジェクト304の射出方向と、射出速度との設定方法について説明する。アイテムオブジェクト304の射出位置は、後述するが3次元空間内の3次元座標で示される第1仮想平面L1の所定位置Qに設定されている。
【0076】
本例においては、一例として、タッチパネル13に対してタッチパネル座標系における点q2(x2、y2)においてタッチがキャンセルされた場合が示される。このとき、タッチがキャンセルされた時点から所定時間前のタッチ位置である点q1(x1、y1)が参照される。そして、点q1(x1、y1)および点q2(x2、y2)に基づいて、点q1から点q2まで結ぶベクトルv(vx、vy)が算出される。ここで、vx=x2-x1、vy=y2-y1である。
【0077】
次に、2次元ベクトルv(vx、vy)を座標変換して3次元空間内の3次元ベクトルV(Vx、Vy、Vz)が算出される。ここで、2次元ベクトルv(vx、vy)から3次元ベクトルV(Vx、Vy、Vz)への座標変換は、所定の関数に基づいて実行される。なお、Vzは定数としてもよい。
【0078】
図8(B)を参照して、仮想カメラの位置Pに対する所定の位置に第1仮想平面L1が設定される。本例においては、第1仮想平面L1上の所定位置Qからアイテムオブジェクト312が3次元ベクトルVの射出方向に射出される場合が示されている。
【0079】
具体的には、ユーザによってアイテムオブジェクト304がタッチされ、仮想境界線306を越えてタッチが継続されたままタッチ位置が移動されると、その移動に従ってアイテムオブジェクト304は第1仮想平面L1上を移動する。なお、第1仮想平面L1上を移動するとは、アイテムオブジェクト304が第1仮想平面L1に交わりながら移動する場合のみならず、接しながら移動する場合や、所定の位置関係を維持しながら移動する場合も含む。そして、ユーザによるタッチがキャンセルされると、そのときのアイテムオブジェクト304の位置を所定位置Qとして、アイテムオブジェクト304は射出される。すなわち、本例において、所定位置Qは第1仮想平面L1上を移動する。ここで、所定位置Qは、タッチがキャンセルされた時点の第1仮想平面L1上に限らず、その近傍位置や、あるいはその時点よりも前の時点における位置、あるいは、点q2(x2、y2)に基づいて、別途算出される位置であってもよい。なお、所定位置Qは固定された位置であってもよい。一例として、初期位置であるアイテムオブジェクト304の位置に対応する第1仮想平面L1上の特定の位置を所定位置Qとして、当該位置からアイテムオブジェクト312を射出するようにしてもよい。また、本例においては、一例として、射出速度は、3次元ベクトルVの大きさに従って設定される。したがって、例えば、点q2(x2、y2)に対して点q1(x1、y1)が離れているときには、アイテムオブジェクト312の射出速度が速くなり射出位置から遠方に到達する。
【0080】
図9は、実施形態に従う3次元仮想空間内に設定されるゲームフィールドおよび第1仮想平面および第2仮想平面との関係について説明する図である。
【0081】
図9を参照して、3次元仮想空間内にゲームフィールドFが設定されている。ゲームフィールドFに対して所定の位置関係となる位置に仮想カメラ(位置P0)が配置されている。仮想カメラ(位置P0)は、ゲームフィールドFに対して斜め上方に設けられている。当該仮想カメラ(位置P0)で撮像されるゲームフィールドFの範囲が表示部104で表示される。
【0082】
3次元仮想空間内において仮想カメラ(位置P0)と所定の位置関係となる位置に第1仮想平面L1が設定される。第2仮想平面L2は、一例としてゲームフィールドFに対して平行に設けられる。
【0083】
第1仮想平面L1は、上述の通り、アイテムオブジェクト312を射出する際に用いられる平面である。具体的には、第1仮想平面L1の所定位置Qからアイテムオブジェクト312が射出される。アイテムオブジェクト312の射出方向および射出速度は、
図8で説明したように、タッチパネル13のフリック操作に従う2次元ベクトルvに基づいて算出される。
【0084】
第1付与部202は、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした後に、仮想境界線306を越えた位置でタッチをキャンセルするフリック操作入力をした場合には、当該フリック操作時におけるタッチパネル13のタッチ座標にしたがって、第1仮想平面上L1の所定位置Q、射出方向および射出速度を算出する。第1付与部202は、アイテムオブジェクト312をゲームフィールドへ射出し、当該アイテムオブジェクト312の移動制御を実行する。
【0085】
第2仮想平面L2は、第2付与部が、アイテムオブジェクト322を移動する際に用いる平面である。具体的には、アイテムオブジェクト322は、第2仮想平面L2上を移動する。第2付与部204は、タッチパネル13のタッチ座標に従って設定される第2仮想平面L2上の位置にアイテムオブジェクト322を移動させる。なお、第2仮想平面L2上を移動するとは、アイテムオブジェクト322が第2仮想平面L2に交わりながら移動する場合のみならず、接しながら移動する場合や、所定の位置関係を維持しながら移動する場合も含む。また、第1仮想平面から射出されたアイテムオブジェクト312は、第2仮想平面L2上を移動するように制御されてもよい。すなわち、第2仮想平面L2上をアイテムオブジェクト312が移動することによって、ゲームフィールドF上をアイテムオブジェクト312が移動しているように表示されてもよい。
【0086】
第2付与部204は、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした後に、仮想境界線306を越えてタッチ位置を移動させる場合には、タッチパネル13のタッチ座標にしたがって、当該タッチ座標を座標変換して第2仮想平面上L2の位置を算出する。一例として、仮想境界線306を越えてからのタッチ時間が所定期間を超えたとき、第2付与部204は、算出した第2仮想平面上L2の算出位置にアイテムオブジェクト322を配置して、タッチ位置に従って第2仮想平面上L2を移動する移動制御を実行する。
【0087】
したがって、ユーザの操作入力に従ってアイテムオブジェクトが移動する仮想平面は切り替わる。具体的には、第1付与方式の場合には、第1仮想平面L1が用いられる。第2付与方式の場合には、第2仮想平面L2が用いられる。
【0088】
[F.仮想カメラの移動の説明]
図10は、実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理における仮想カメラの移動(その1)について説明する図である。
【0089】
図10に示されるように、仮想カメラ移動制御部208は、ゲームフィールドFに対する移動操作入力(第3のユーザ操作入力)に従って、仮想カメラ(位置P0)をゲームフィールドFに対して平行に移動させる。移動操作入力後、タッチがキャンセルされると、仮想カメラの移動は停止される。本例においては、仮想カメラを位置P1に移動した場合が示されている。
【0090】
本例においては、仮想カメラ移動制御部208による仮想カメラの位置Pの移動に伴って、相対的な位置関係が変化しないように第1仮想平面L1も移動される。すなわち、第1仮想平面L1上にアイテムオブジェクト304が位置し、表示されている場合、仮想カメラの位置Pを動かしても、アイテムオブジェクト304の表示位置は変わらない。したがって、ユーザの操作性を損なうことなくゲームフィールドとして広い範囲を設定可能であり、ゲームの興趣性を高めることが可能である。
【0091】
図11は、実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理における仮想カメラの移動(その2)について説明する図である。
【0092】
図11に示されるように、仮想カメラ移動制御部208は、ゲームフィールドに対するピンチ操作入力(ピンチインあるいはピンチアウト)(第4のユーザ操作入力)に従って、姿勢を維持しながら仮想カメラの位置P0をゲームフィールドFに対して近づくようにまたは離れるように移動する。本例においては、ピンチ操作入力(ピンチイン)に従って、仮想カメラの位置P0が位置P2に移動した場合が示されている。
【0093】
本例においては、仮想カメラ移動制御部208による仮想カメラの位置Pの移動に伴って、相対的な位置関係が変化しないように第1仮想平面L1も移動される。したがって、ユーザの操作性を損なうことなくゲームフィールドの拡大・縮小表示が可能となり、ゲームの興趣性を高めることが可能である。
【0094】
[G.アイテムオブジェクトの表示制御]
図12は、実施形態に基づくアイテムオブジェクトの表示制御について説明する図である。
図12に示されるように、第1付与方式の場合と、第2付与方式の場合とでアイテムオブジェクトの表示を変更するようにしてもよい。
【0095】
図12(A)は、第1付与方式に従うアイテムオブジェクト312の表示について説明する図である。一例として、アイテムオブジェクト304を操作するユーザの指150が示されている。第1付与方式の場合には、射出前のアイテムオブジェクト304は、ユーザがタッチしているタッチ位置に表示される。
【0096】
ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした後に、タッチを継続しつつ指150を動かした場合、アイテムオブジェクト312は、タッチ位置に追従して表示される。ここからタッチをキャンセルすることで、アイテムオブジェクト312は射出されることでタッチ位置から離れていくように表示される。
【0097】
なお、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした直後には、例えばアイテムオブジェクト304を大きくしたり光らせたりする強調表示をすることによりタッチの入力を受け付けたことをユーザに通知するようにしてもよい。
【0098】
図12(B)は、第2付与方式に従うアイテムオブジェクト322の表示について説明する図である。一例として、アイテムオブジェクト304を操作するユーザの指150が示されている。第2付与方式の場合には、アイテムオブジェクト322は、ユーザがタッチしているタッチ位置と異なる位置にアイテムオブジェクト322を表示する。
【0099】
具体的には、第2付与方式の場合には、アイテムオブジェクト304は、ユーザが指150でタッチしているタッチ位置と重複しない位置に表示する。第2付与方式の場合、アイテムオブジェクト322は第2仮想平面上L2を移動するため、仮想カメラからの距離が遠い。そのため、アイテムオブジェクト322の表示は小さくなる。そこで、アイテムオブジェクト304の表示位置をタッチ位置と重複しないようにすることで、例えば、アイテムオブジェクト322が指150により見えづらくなる状況を回避することが可能である。また、当該表示により、ユーザは第2付与方式であることを容易に識別することも可能である。
【0100】
一例として、指150でタッチ操作したタッチ座標よりも左上の位置にアイテムオブジェクトが表示されるような第2仮想平面上L2の位置にアイテムオブジェクト322を移動する。なお、これに限られず、他の位置に表示されるようにしてもよい。
【0101】
[H.ゲーム処理の処理手順]
次に、実施の形態に従うゲームプログラム122が実行されることで提供されるゲーム処理の処理手順について説明する。各ステップは、CPU102がゲームプログラム122を実行することで実現される。
【0102】
図13は、実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供される第1移動制御部200の処理について説明するフロー図である。
【0103】
図13を参照して、第1移動制御部200は、キャラクタオブジェクト302に対するタッチがあるか否かを判断する(ステップS2)。
【0104】
ステップS2において、第1移動制御部200は、キャラクタオブジェクトのタッチがあると判断した場合(ステップS2においてYES)には、選択移動制御処理を実行する(ステップS4)。選択移動制御処理の詳細については後述する。
【0105】
そして、第1移動制御部200は、ゲームが終了するか否かを判断する(ステップS6)。
【0106】
ステップS6において、第1移動制御部200は、ゲームが終了すると判断した場合(ステップS6においてYES)には、処理を終了する(エンド)。
【0107】
一方、ステップS6において、第1移動制御部200は、ゲームが終了しないと判断した場合(ステップS6においてNO)には、ステップS2に戻り、上記処理を繰り返す。
【0108】
一方、ステップS2において、第1移動制御部200は、キャラクタオブジェクトのタッチがないと判断した場合(ステップS2においてNO)には、ゲームフィールド上にアイテムオブジェクトが有るか否かを判断する(ステップS8)。
【0109】
ステップS8において、第1移動制御部200は、ゲームフィールド上にアイテムオブジェクトが有ると判断した場合(ステップS8においてYES)には、取得移動制御処理を実行する(ステップS10)。取得移動制御処理の詳細については後述する。
【0110】
そして、ステップS6に進み、第1移動制御部200は、ゲームが終了しないと判断した場合(ステップS6においてNO)には、ステップS2に戻り、上記処理を繰り返す。
【0111】
一方、ステップS8において、第1移動制御部200は、ゲームフィールド上にアイテムおオブジェクトがないと判断した場合(ステップS8においてNO)には、通常移動制御処理を実行する(ステップS12)。第1移動制御部200は、通常移動制御処理としてランダムな方向にキャラクタオブジェクト302を移動させるようにしてもよい。
【0112】
そして、ステップS6に進み、第1移動制御部200は、ゲームが終了しないと判断した場合(ステップS6においてNO)には、ステップS2に戻り、上記処理を繰り返す。
【0113】
図14は、実施形態に基づく第1移動制御部200による選択移動制御処理について説明するフロー図である。
図14を参照して、第1移動制御部200は、タッチされたキャラクタオブジェクトを選択する(ステップS20)。次に、第1移動制御部200は、選択されたキャラクタオブジェクト302をタッチ位置の移動に従って移動させる(ステップS22)。
【0114】
次に、第1移動制御部200は、タッチがキャンセルされたか否かを判断する(ステップS24)。第1移動制御部200は、タッチがキャンセルされたと判断した場合(ステップS24においてYES)には、タッチがキャンセルされたタッチ位置に対応するゲームフィールド上の位置に、選択されたキャラクタオブジェクト302を配置する。
【0115】
そして、処理を終了する(リターン)。
一方、第1移動制御部200は、タッチがキャンセルされないと判断した場合(ステップS24においてNO)には、ステップS22に戻り上記処理を繰り返す。
【0116】
すなわち、第1移動制御部200は、キャラクタオブジェクト302に対するフリック操作入力に応じて、当該キャラクタオブジェクト302を移動させることが可能である。すなわち、ユーザは、複数のキャラクタオブジェクト302のいずれかを選択して、任意の位置に移動させることが可能であり、ゲームの興趣性が向上する。
【0117】
これにより、特定のキャラクタオブジェクト302を選択して、アイテムオブジェクト312の近傍の位置に移動させる、あるいは遠ざけることも可能である。
【0118】
一方で、選択したキャラクタオブジェクト302をアイテムオブジェクト304が設けられている初期位置に移動させることはできないようにしてもよい。これにより、選択したキャラクタオブジェクト302に直接的にアイテムオブジェクト304を与えることはできない。すなわち、第1あるいは第2付与方式のいずれかの方式でアイテムオブジェクト304を与える必要があるため意図したキャラクタオブジェクト302に対してアイテムオブジェクト304を与えるための工夫が必要となり、ゲームの興趣性を維持することが可能である。
【0119】
図15は、実施形態に基づく第1移動制御部200による取得移動制御処理について説明するフロー図である。
【0120】
図15を参照して、第1移動制御部200は、ゲームフィールド上に第1付与方式によるアイテムオブジェクト312が有るか否かを判断する(ステップS80)。
【0121】
第1移動制御部200は、ゲームフィールド上に第1付与方式によるアイテムオブジェクト312が有ると判断した場合(ステップS80においてYES)には、キャラクタオブジェクト302がアイテムオブジェクト312を規準に設定される第1の範囲内に有るか否かを判断する(ステップS82)。
【0122】
ステップS82において、第1移動制御部200は、第1の範囲内にキャラクタオブジェクト302が有ると判断した場合(ステップS82においてYES)には、そのキャラクタオブジェクト302の取得移動処理を実行する(ステップS86)。第1移動制御部200は、キャラクタオブジェクト302がアイテムオブジェクト312の方向に向かって移動するように制御する。その際、キャラクタオブジェクト302は、通常移動制御処理の移動速度よりも速くアイテムオブジェクト312に向かって移動するようにしてもよい。
【0123】
次に、第1移動制御部200は、処理を終了する(リターン)。
一方で、ステップS82において、第1移動制御部200は、第1の範囲内にキャラクタオブジェクト302が無いと判断した場合(ステップS82においてNO)には、通常移動制御処理を実行する(ステップS90)。第1移動制御部200は、通常移動制御処理としてランダムな方向にキャラクタオブジェクト302を移動させるようにしてもよい。
【0124】
一方、第1移動制御部200は、ゲームフィールド上に第1付与方式によるアイテムオブジェクト312が無いと判断した場合(ステップS80においてNO)には、ゲームフィールド上(すなわち第2仮想平面L2上)に第2付与方式によるアイテムオブジェクト322が有るということであり、キャラクタオブジェクト302がアイテムオブジェクト312を規準に設定される第2の範囲内に有るか否かを判断する(ステップS87)。
【0125】
ステップS87において、第1移動制御部200は、第2の範囲内にキャラクタオブジェクト302が有ると判断した場合には、そのキャラクタオブジェクト302の取得移動処理を実行する(ステップS86)。第1移動制御部200は、キャラクタオブジェクト302がアイテムオブジェクト322の方向に向かって移動するように制御する。なお、キャラクタオブジェクト302の取得移動の態様や速度は、第1付与方式によるアイテムオブジェクト312に向かって移動する際のものと同じであっても異なってもよい。
【0126】
次に、第1移動制御部200は、処理を終了する(リターン)。
一方で、ステップS87において、第1移動制御部200は、第2の範囲内にキャラクタオブジェクト302が無いと判断した場合(ステップS87においてNO)には、通常移動制御処理を実行する(ステップS88)。以降の処理については上記と同様である。
【0127】
次に、第1移動制御部200は、処理を終了する(リターン)。
図16は、実施形態に基づくゲームプログラム122によって提供される第2移動制御部201の処理について説明するフロー図である。
【0128】
図16を参照して、第2移動制御部201は、アイテムオブジェクトのタッチがあるか否かを判断する(ステップS30)。
【0129】
ステップS30において、第2移動制御部201は、アイテムオブジェクト304のタッチがあると判断した場合(ステップS30においてYES)には、次のステップS31に進む。
【0130】
ステップS30において、第2移動制御部201は、アイテムオブジェクト304のタッチが無いと判断した場合(ステップS30においてNO)には、ステップS30の状態を維持する。
【0131】
次に、ステップS31において、第2移動制御部201は、アイテムオブジェクト304のタッチ位置は初期領域内であるか否かを判断する。
【0132】
ステップS31において、第2移動制御部201は、アイテムオブジェクト304のタッチ位置は初期領域内であると判断した場合(ステップS31においてYES)には、タッチ位置にしたがってアイテムオブジェクト304を移動させる(ステップS32)。第2移動制御部201は、
図3で説明したようにアイテムオブジェクト304のタッチ位置が初期領域308内であると判断した場合には、初期領域308内においてタッチ位置にしたがってアイテムオブジェクト304を左右に移動する。
【0133】
次に、第2移動制御部201は、アイテムオブジェクト304のタッチがキャンセルされか否かを判断する(ステップS34)。
【0134】
ステップS34において、第2移動制御部201は、アイテムオブジェクト304のタッチがキャンセルされたと判断した場合(ステップS34においてYES)には、アイテムオブジェクト304を初期位置に移動させる(ステップS35)。そして、処理を終了する(エンド)。
図3で説明したように、第2移動制御部201は、アイテムオブジェクト304のタッチがキャンセルされたと判断した場合には、初期位置にアイテムオブジェクト304を移動させる。
【0135】
一方、ステップS34において、第2移動制御部201は、タッチがキャンセルされないと判断した場合(ステップS34においてNO)には、ステップS31に戻り、上記処理を繰り返す。
【0136】
一方、ステップS31において、第2移動制御部201は、アイテムオブジェクト304のタッチ位置は初期領域内ではない、すなわち仮想境界線306を越えたと判断した場合(ステップS31においてNO)には、初期領域外において所定期間以上アイテムオブジェクト304のタッチを継続しているか否かを判断する(ステップS36)。
【0137】
ステップS36において、第2移動制御部201は、初期領域外において所定期間以上アイテムオブジェクト304のタッチを継続していると判断した場合(ステップS36においてYES)には、第2付与制御処理を実行する(ステップS38)。第2付与制御処理の詳細については後述する。そして、ステップS34に進む。
【0138】
一方、ステップS36において、第2移動制御部201は、初期領域外において所定期間以上アイテムオブジェクトのタッチを継続していないと判断した場合(ステップS36においてNO)には、第1付与制御処理を実行する(ステップS40)。第1付与制御処理の詳細については後述する。そして、処理を終了する(エンド)。
【0139】
図17は、実施形態に基づく第1付与部202による第1付与制御処理について説明するフロー図である。
【0140】
図17を参照して、第1付与部202は、タッチ位置に基づいて、第1仮想平面L1上の位置にアイテムオブジェクトを配置する(ステップS50)。次に、第1付与部202は、タッチがキャンセルされたか否かを判断する(ステップS52)。第1付与部202は、タッチがキャンセルされたと判断された場合(ステップS52においてYES)には、その時点におけるアイテムオブジェクト304の位置を所定位置に設定する(ステップS54)。
図8で説明したように、ユーザによってアイテムオブジェクト304がタッチされ、仮想境界線306を越えてタッチが継続されたままタッチ位置が移動されると、その移動に従ってアイテムオブジェクト304は第1仮想平面L1上を移動する。第1付与部202は、ユーザによるタッチがキャンセルされると、そのときのアイテムオブジェクト304の位置を所定位置Qに設定する。
【0141】
次に、第1付与部202は、射出方向および射出速度を設定する(ステップS56)。第1付与部202は、
図8で説明したように、タッチがキャンセルされたタッチ位置を点q2、キャンセルされた時点から所定時間前のタッチ位置を点q1として、これらに基づいて射出方向および射出速度を設定する。
【0142】
次に、第1付与部202は、設定した射出方向および射出速度にしたがって所定位置Qからアイテムオブジェクト312の射出処理を実行する(ステップS58)。
【0143】
次に、第1付与部202は、射出処理したアイテムオブジェクト312に対して慣性に応じて第2仮想平面L2上に到達させ、第2仮想平面L2上を移動するように制御する。
【0144】
そして、処理を終了する(リターン)。
一方、第1付与部202は、タッチがキャンセルされていないと判断した場合(ステップS52においてNO)には、「A」に進む。すなわち、
図16のステップS31に戻り、タッチがキャンセルされるまで上記処理を繰り返す。
【0145】
なお、上記において、点q2と点q1の位置が同じ(実質的に同じであることを含む)であって、2次元ベクトルvを算出できない場合があってもよい。例えば、ユーザがタッチ位置を初期領域外に移動させて、一時的に停止し、タッチをキャンセルするような場合(例えば、指を初期領域外でしばらく停止した後に単に離す操作の場合)である。
【0146】
この場合も、第1付与部202は、タッチをキャンセルしたタッチ位置に基づいて所定位置Qを設定し、そこからアイテムオブジェクトを射出してもよい。一例として、第1付与部202は、2次元ベクトルvを算出できない場合には、予め設定されている初期値の射出方向および射出速度を設定して所定位置Qから射出する。一方で、第1付与部202は、2次元ベクトルvを算出できない場合には、射出処理を中止してもよい。この場合、アイテムオブジェクトは初期位置に戻るようにしてもよい。
【0147】
図18は、実施形態に基づく第2付与部204による第2付与制御処理について説明するフロー図である。
図18を参照して、第2付与部204は、タッチ位置に基づいて座標変換した第2仮想平面L2上の位置にアイテムオブジェクト322を配置する(ステップS60)。そして、処理を終了する(リターン)。具体的には、
図9で説明したように第2付与部204は、ユーザがアイテムオブジェクト304をタッチした後に、仮想境界線306を越えてタッチ位置を移動させる場合に、タッチパネル13のタッチ座標にしたがって、当該タッチ座標を座標変換して第2仮想平面上L2の位置を算出する。第2付与部204は、算出した第2仮想平面上L2の位置にアイテムオブジェクト322を配置する。これにより、第2付与部204は、タッチ位置に従ってアイテムオブジェクト322を第2仮想平面上L2の任意の位置に移動させる移動制御を実行する。
【0148】
図19は、実施形態に基づく取得部206による取得処理について説明するフロー図である。
【0149】
図19を参照して、取得部206は、アイテムオブジェクトの近傍にキャラクタオブジェクト302が有るか否かを判断する(ステップS100)。具体的には、
図5で説明したように取得部206は、アイテムオブジェクト312,322を規準に範囲314の範囲内にキャラクタオブジェクト302が有るか否かを判断する。
【0150】
ステップS100において、取得部206は、アイテムオブジェクトの近傍にキャラクタオブジェクトが無いと判断した場合(ステップS100においてNO)には、ステップS100の状態を維持する。
【0151】
一方、ステップS100において、取得部206は、アイテムオブジェクトの近傍にキャラクタオブジェクト302が有ると判断した場合(ステップS100においてYES)には、近傍のキャラクタオブジェクト302がアイテムオブジェクトを取得する(ステップS102)。取得部206は、アイテムオブジェクト312,322を規準に範囲314の範囲内にキャラクタオブジェクト302が有ると判断した場合には、当該キャラクタオブジェクト302がアイテムオブジェクトを取得するように処理する。具体的には、キャラクタオブジェクト302は、アイテムオブジェクトが与えられることによって、ゲームの進行においてユーザにとって有利となるイベントが生じるようにしてもよい。
【0152】
次に、取得部206は、アイテムオブジェクトの消去処理を実行する(ステップS104)。具体的には、取得部206は、第1付与方式によるアイテムオブジェクト312が取得された場合には、取得されたアイテムオブジェクト312を消去する処理を実行する。これにより他のキャラクタオブジェクト302は、取得できなくなる。
【0153】
そして、処理を終了する(エンド)。
一方で、取得部206は、第2付与方式によるアイテムオブジェクト322が取得された場合には、ユーザが保有するアイテムオブジェクト304の個数が1個であった場合には、アイテムオブジェクト322を消去する処理を実行する。なお、ユーザが保有するアイテムオブジェクト304の個数が2個以上である場合には、保有個数を1個減少させる一方で、アイテムオブジェクト322は消去しなくてもよい。この場合、取得部206は、ユーザが保有するアイテムオブジェクト304が0個となった場合には、アイテムオブジェクト322を消去する。
【0154】
そして、処理を終了する(エンド)。
図20は、実施形態に基づく仮想カメラ移動制御部208による移動制御について説明するフロー図である。
図20を参照して、仮想カメラ移動制御部208は、ゲームフィールドに対するタッチが有るか否かを判断する(ステップS70)。
【0155】
ステップS70において、仮想カメラ移動制御部208は、ゲームフィールドに対するタッチが有ると判断した場合(ステップS70においてYES)には、タッチ移動操作が有るかどうかを判断する(ステップS71)。
【0156】
ステップS71において、仮想カメラ移動制御部208は、タッチ移動操作が有ると判断した場合(ステップS71においてYES)には、仮想カメラの位置をタッチ移動操作にしたがってゲームフィールドに対して平行に移動する(ステップS72)。
【0157】
そして、処理を終了する(エンド)。
一方、ステップS71において、仮想カメラ移動制御部208は、タッチ移動操作が無いと判断した場合(ステップS71においてNO)には、ピンチ操作が有るかどうかを判断する(ステップS74)。
【0158】
ステップS74において、仮想カメラ移動制御部208は、ピンチ操作が有ると判断した場合(ステップS74においてYES)には、姿勢を維持しながら仮想カメラの位置をピンチ操作にしたがってゲームフィールドに向けて近づける/遠ざかる方向に移動させる(ステップS76)。
【0159】
そして、処理を終了する(エンド)。
(変形例)
図21は、実施形態の変形例に基づく情報処理装置100の機能ブロックについて説明する図である。
図21を参照して、実施形態の変形例に基づく情報処理装置100は、
図2の機能ブロックと比較して、第3移動制御部205をさらに含む点で異なる。その他の構成については
図2の構成と同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0160】
第3移動制御部205は、ゲームフィールド上に配置された妨害オブジェクト(第3オブジェクト)の移動を制御する。取得部206は、複数のキャラクタオブジェクトのうちのアイテムオブジェクトと所定の近傍関係になったキャラクタオブジェクトあるいは妨害オブジェクトが当該アイテムオブジェクトを取得するように制御する。
【0161】
妨害オブジェクトがアイテムオブジェクトを取得すると、キャラクタオブジェクトがアイテムオブジェクトを取得することによって生じるゲームの進行においてユーザにとって有利なイベントは生じない。なお、何らのイベントが生じないようにしてもよいし、ゲームの進行においてユーザにとって不利なイベントが生じてもよい。
【0162】
図22は、実施形態の変形例に基づくゲームプログラム122によって提供されるゲーム処理におけるゲーム中の画面500を説明する図である。
【0163】
図22に示されるように、画面500には、複数のキャラクタオブジェクト302およびアイテムオブジェクト312とともに妨害オブジェクト303が配置されている場合が示されている。なお、本例においては、1つの妨害オブジェクト303を配置した場合について説明しているが、複数の妨害オブジェクト303を設けてもよい。
【0164】
妨害オブジェクト303は、例えば、アイテムオブジェクト312を取得することで、キャラクタオブジェクト302がアイテムオブジェクト312を取得することを妨害する。妨害オブジェクト303を設けることにより、妨害オブジェクト303にアイテムオブジェクト312を取得されないようにアイテムオブジェクト312の射出等を制御する必要があり、ゲームの興趣性を持たせることが可能である。
【0165】
第3移動制御部205は、妨害オブジェクト303の移動を制御する。
第3移動制御部205は、アイテムオブジェクト312を基準に妨害オブジェクト303が第3の範囲内にある場合には、当該妨害オブジェクト303をアイテムオブジェクト312の方向に向けて移動させる。第3の範囲は、第1の範囲あるいは第2の範囲と同じ範囲であってもよいし、異なる範囲であってもよい。第3移動制御部205は、範囲を設けずに妨害オブジェクト303をアイテムオブジェクト312の方向に向けて移動させてもよい。なお、妨害オブジェクト303は、アイテムオブジェクト312に限らずアイテムオブジェクト322の方向に向けて移動させてもよい。そして、妨害オブジェクト303は、アイテムオブジェクト322を取得してもよい。
【0166】
妨害オブジェクト303は、アイテムオブジェクト312の方向に向けて移動して、所定の近傍関係(一例として、妨害オブジェクト303から所定距離以内)になった場合には、アイテムオブジェクト312を取得する。妨害オブジェクト303が当該アイテムオブジェクト312を取得した場合には、当該アイテムオブジェクト312は消去される。
【0167】
なお、妨害オブジェクト303は、アイテムオブジェクト312への移動を開始した後において、フィールド上を移動するアイテムオブジェクト312の速度が速いために第3の範囲から外れてしまった場合には、当該アイテムオブジェクト312の方向への妨害オブジェクト303の移動を停止してもよい。本例においては、妨害オブジェクト303が移動する場合について説明するが、固定されていてもよい。
【0168】
妨害オブジェクト303は、キャラクタオブジェクト302の移動速度(通常移動制御処理の移動速度あるいはアイテムオブジェクト312,322に向けて移動する際の移動速度)よりも速くアイテムオブジェクト312に向かって移動するようにしてもよい。
【0169】
妨害オブジェクト303は、例えばタッチ等されることによってゲームフィールド上から排除されてもよい。このとき、妨害オブジェクト303がアイテムオブジェクトに変化したり、妨害オブジェクト303がアイテムオブジェクトを排出したりしてもよい。またこのとき、出現するアイテムオブジェクトの個数は変化してもよく、例えば、妨害オブジェクト303が取得したアイテムオブジェクトの個数に基づいて変化してもよい。
【0170】
[H.付記]
第1付与方式において、キャンセルしたタッチ位置から所定時間前の位置と、キャンセルしたタッチ位置とに基づいてアイテムオブジェクト312の射出方向と射出速度を算出する方法を説明しているが、これに限られない。例えば、第1付与部202は、キャンセルしたタッチ位置に至るまでの経路や速度変化などを考慮して、第1付与方式によるアイテムオブジェクト312の移動制御を実行してもよい。
【0171】
また、上記においては、ゲームフィールド上の領域として画面310で表示される領域の外側に移動したアイテムオブジェクト312や、所定時間ゲームフィールド上に存在するアイテムオブジェクト312は、再び補充されてアイテムオブジェクト304の個数が元に戻る場合について説明したが、当該個数が元に戻らないようにしてもよい。
【0172】
また、仮想カメラ移動制御部208は、タッチ移動操作あるいはピンチ操作にしたがって仮想カメラの位置を制御する場合について説明したが、他の操作にしたがって仮想カメラの位置を制御してもよい。例えば、ゲームフィールドを複数回タッチすることで仮想カメラの位置を制御してもよい。また、タッチ入力に限られず、方向入力キーやボタンの操作により仮想カメラの位置を制御してもよい。また、仮想カメラ移動制御部208は、キャラクタオブジェクト302を複数回タッチすることにより、当該タッチしたキャラクタオブジェクト302に向けて仮想カメラを近づけてアップするようにしてもよい。
【0173】
また、仮想カメラ移動制御部208によって仮想カメラの位置が移動された場合、第1仮想平面L1も移動されたが、アイテムオブジェクト304との相対的な位置関係が変化しないのであればアイテムオブジェクト304が移動されてもよい。また、移動処理に限らず、新たに算出等されて設定されてもよい。また、仮想カメラの移動距離が大きい場合であって、例えば、第1仮想平面L1またはアイテムオブジェクト304がゲームフィールドに入り込む場合などは、第1仮想平面L1またはアイテムオブジェクト304をそれ以上移動させないようにしてもよい。さらに一方で、仮想カメラの位置の移動に伴って、アイテムオブジェクト304との相対的な位置関係が変化することを許容してもよい。
【0174】
また、上記においては、第1移動制御部200は、キャラクタオブジェクト302をフリック操作入力によって移動させる方式について説明したが、当該操作入力に限られず、他の操作入力により移動するようにしてもよい。
【0175】
また、上記において、特定のキャラクタオブジェクト302がアイテムオブジェクトを取得しやすくする処理を実行してもよい。例えば、特定のキャラクタオブジェクト302がタッチ等(第6のユーザ操作入力)されることによって選択された場合、選択されたときに存在するまたは選択後所定期間以内に存在するアイテムオブジェクト312,322に当該特定のキャラクタオブジェクト302が向かう移動速度が増加されてもよい。あるいは、当該特定のキャラクタオブジェクト302に関する第1の範囲や第2の範囲または所定の近傍関係は選択されていないときよりも広く設定されてもよい。あるいは、特定のキャラクタオブジェクト302は、第1の範囲や第2の範囲に関わらず、アイテムオブジェクト312,322に向かって移動するようにしてもよい。なお、選択された特定のキャラクタオブジェクト302がどれであるか、あるいはキャラクタオブジェクト302が選択されたことがユーザにわかるように、所定の報知機能を実行したり、当該特定のキャラクタオブジェクト302に所定のアクションを実行させたりしてもよい。また、同時にまたは代替的に、特定のキャラクタオブジェクト302以外のキャラクタオブジェクト302が、アイテムオブジェクト312,322を取得できない、あるいは取得しにくくする処理を実行してもよい。
【0176】
また、上記において、キャラクタオブジェクト302は単一の種類である必要は無く、多種類であってもよい。このとき、アイテムオブジェクト312,322を取得した場合の効果が、キャラクタオブジェクト302の種類によって異なっていてもよいし、同じであってもよい。
【0177】
また、上記においては、仮想境界線306により定義される初期領域308を設けて、第2移動制御部201は、タッチ位置が仮想境界線306を越えたか否かに基づいて第1付与制御処理あるいは第2付与制御処理を実行する方式について説明したが、初期領域308を設けない構成とすることも可能である。例えば、第2移動制御部201は、タッチ位置が初期位置か否かすなわちタッチ位置が初期位置を移動したか否かに基づいて、第1付与制御処理あるいは第2付与制御処理を実行する方式としてもよい。
【0178】
また、上記においては、タッチ位置が仮想境界線306を越えて所定期間以上経過したときに第2付与制御処理を実行する方式について説明したが、これに限らない。例えば、仮想境界線306に関わらず、タッチ時間が所定期間を超えた場合に第2付与制御処理を実行してもよい。あるいは、仮想境界線306を超えて、あるいは関わらず、タッチされたままタッチ位置が所定期間を超えて動かない(実質的に動かない場合も含む)場合に第2付与制御処理を実行してもよい。その他、タッチの期間に限らず、所定の条件や入力によって第2付与制御処理を実行してもよい。
【0179】
また、上記においては、第1移動制御部200は、キャラクタオブジェクト302とアイテムオブジェクト312,322との位置関係が所定の関係(一例として第1あるいは第2範囲内)になった場合に、キャラクタオブジェクト302をアイテムオブジェクト312,322に向けて移動させる方式について説明したが、他の条件を付加するようにしてもよい。一例としてキャラクタオブジェクト302の状態を条件として付加するようにしてもよい。例えば、キャラクタオブジェクト302が現在のレベルよりもレベルアップできないような場合には、キャラクタオブジェクト302はアイテムオブジェクトに向けて移動しないようにしてもよい。
【0180】
また、上記においては、第1移動制御部200は、アイテムオブジェクト322がゲームフィールド上にある場合において、全てのキャラクタオブジェクト302をアイテムオブジェクト322に向けて移動させることが可能な場合についても説明したが、この場合も同様に一部のキャラクタオブジェクト302を移動させないようにしてもよい。
【0181】
また、上記においては、第1付与方式と、第2付与方式とでアイテムオブジェクト312,322を規準とした第1の範囲と、第2の範囲とが異なる場合について説明したが、キャラクタオブジェクト302を規準に第1の範囲および第2の範囲を設定するようにしてもよい。また、キャラクタオブジェクト302のそれぞれに対して個別の第1の範囲および第2の範囲を設定するようにしてもよい。なお、キャラクタオブジェクトのそれぞれに対して設定される個別の第2の範囲は、第1の範囲よりも広く設定してもよい。
【0182】
また、上記においては、第1移動制御部200は、キャラクタオブジェクト302とアイテムオブジェクト312,322との位置関係が所定の関係(一例として第1あるいは第2範囲内)になった場合に、キャラクタオブジェクト302をアイテムオブジェクト312,322に向けて移動させる方式について説明したが、範囲を設定しない方式とすることも可能である。例えば、第1移動制御部200は、キャラクタオブジェクト302の嗜好や、アイテムオブジェクトの属性、ゲームフィールドの状態など種々の条件を用いて、アイテムオブジェクト312,322に向けて移動させる否かを判断して、当該判断に基づく移動制御を実行するようにしてもよい。なお、同一の条件が成立する場合には、第1付与方式によるアイテムオブジェクト312よりも第2付与方式によるアイテムオブジェクト322の方がより遠いキャラクタオブジェクト302であっても移動を可能とするようにしてもよい。
【0183】
また、上記においては、アイテムオブジェクトを取得するための所定の近傍関係は、第1付与方式と第2付与方式とで同じ条件である場合について説明したが、これに限られず条件を異ならせてもよい。例えば取得する範囲を異ならせてもよい。
【0184】
また、上記においては、仮想3次元空間について説明したが、仮想2次元空間であっても同様に適用可能である。
【0185】
また、上記においては、第1付与部によりアイテムオブジェクトを第1仮想平面上で移動する場合と、第2付与部によりアイテムオブジェクトを第2仮想平面上で移動する場合とについて説明したが、異なる仮想平面を用いてアイテムオブジェクトを移動制御する処理は、本例におけるキャラクタオブジェクトにアイテムオブジェクトを付与するゲーム以外においても適用可能である。例えば、キャラクタオブジェクトとは関係なく、ゲームフィールドにアイテムオブジェクトを射出したり、配置したりするゲームにも適用可能である。
【0186】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0187】
13 タッチパネル、100 情報処理装置、104 表示部、106 ネットワーク通信部、108 メインメモリ、110 入力部、120 記憶部、122 ゲームプログラム、150 指、200 第1移動制御部、201 第2移動制御部、202 第1付与部、204 第2付与部、206 取得部、208 仮想カメラ移動制御部、300,310,320,330,400,410 画面、302 キャラクタオブジェクト、304,312,322 アイテムオブジェクト、306 仮想境界線、308 初期領域。