(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-07
(45)【発行日】2023-03-15
(54)【発明の名称】洗浄装置の洗浄制御方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
D06F 33/32 20200101AFI20230308BHJP
【FI】
D06F33/32
(21)【出願番号】P 2021522025
(86)(22)【出願日】2019-09-26
(86)【国際出願番号】 CN2019108274
(87)【国際公開番号】W WO2020082980
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】201811244840.7
(32)【優先日】2018-10-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】508231382
【氏名又は名称】チンタオ ハイアール ウォッシング マシン カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Qingdao Haier Washing Machine Co.,Ltd.
(73)【特許権者】
【識別番号】521161200
【氏名又は名称】ハイアール スマート ホーム カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】チウイン ガオ
(72)【発明者】
【氏名】イン ティェン
(72)【発明者】
【氏名】チー カイ
【審査官】沖田 孝裕
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-527412(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0135557(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 33/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御方法であって、
洗浄装置における各洗浄プログラムの一定時間内の使用頻度を取得するステップと、
前記洗浄装置を起動すると、前記
使用頻度が高いものから低いものへの順で前記各洗浄プログラムのそれぞれを同時に順次表示するステップとを含
み、
洗浄装置における各洗浄プログラムの一定時間内の使用頻度を取得するステップは、
前記洗浄装置に予め記憶された各前記洗浄プログラムの前記一定時間内の履歴洗浄データに基づいて、各前記洗浄プログラムの使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第2使用頻度とするステップと、
遠隔サーバに予め記憶された特定の洗浄装置である特定洗浄装置における各前記洗浄プログラムの前記一定時間内の使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第3使用頻度とするステップと、
前記第2使用頻度と前記第3使用頻度の加重和を計算し、前記洗浄装置における各前記洗浄プログラムに対応する使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第4使用頻度とするステップとを含み、
前記特定洗浄装置は、前記洗浄装置と、他のユーザによって使用された、前記洗浄装置と同じ型番の洗浄装置とを含むことを特徴とする洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御方法。
【請求項2】
前記洗浄装置を起動すると、前記
使用頻度が高いものから低いものへの順で前記各洗浄プログラムのそれぞれを同時に順次表示するステップの前に、
前記洗浄装置における各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得するステップをさらに含み、
前記洗浄装置を起動すると、前記使用頻度が高いものから低いものへの順で前記各洗浄プログラムのそれぞれを同時に順次表示するステップの後に、
前記パラメータランク使用頻度に基づいて、各前記洗浄パラメータに対応するパラメータランク使用頻度が最も高いパラメータランクを表示するステップをさらに含むことを特徴とする請求項
1に記載の
洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御方法。
【請求項3】
前記洗浄装置における各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得するステップは、
前記履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内
のパラメータランク使用頻度を分析
し、分析されたパラメータランク使用頻度を第1パラメータランク使用頻度とするステップを含むことを特徴とする請求項
2に記載の
洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御方法。
【請求項4】
前記洗浄装置における各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得するステップは、
前記履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内
のパラメータランク使用頻度を分析
し、分析されたパラメータランク使用頻度を第2パラメータランク使用頻度とするステップと、
前記遠隔サーバに予め記憶された特定の洗浄装置における各洗浄プログラムの各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内
のパラメータランク使用頻度を取得
し、取得されたパラメータランク使用頻度を第3パラメータランク使用頻度とするステップと、
前記第2パラメータランク使用頻度と前記第3パラメータランク使用頻度
の加重和を計算し、第4パラメータランク使用頻度を得るステップとを含むことを特徴とする請求項
2に記載の
洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御方法。
【請求項5】
前記第2使用頻度と前記第3使用頻度の加重和を計算し、前記洗浄装置における前記各洗浄プログラムに対応する使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第4使用頻度とするステップには、前記第2使用頻度の重みは前記第3使用頻度の重みよりも大きくなることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御方法。
【請求項6】
前記第2パラメータランク使用頻度と前記第3パラメータランク使用頻度の加重和を計算し、第4パラメータランク使用頻度を得るステップには、前記第2パラメータランク使用頻度の重みは前記第3パラメータランク使用頻度の重みよりも大きくなることを特徴とする請求項4に記載の洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御方法。
【請求項7】
洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御システムであって、プログラム使用頻度取得モジュールとソーティング表示モジュールを含み、
前記プログラム使用頻度取得モジュールは、
洗浄装置における各洗浄プログラムの一定時間内の使用頻度を取得するように構成され、
前記ソーティング表示モジュールは、
洗浄装置を起動すると、
使用頻度が高いものから低いものへの順で前記各洗浄プログラムのそれぞれを同時に順次表示するように構成され
、
前記使用頻度取得モジュールは、第1取得サブユニット、第2取得サブユニット、および第3取得サブユニットを含み、
前記第1取得サブユニットは、前記洗浄装置に予め記憶された各前記洗浄プログラムの前記一定時間内の履歴洗浄データに基づいて、各前記洗浄プログラムの使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第2使用頻度とするように構成され、
前記第2取得サブユニットは、遠隔サーバに予め記憶された特定の洗浄装置である特定洗浄装置における各前記洗浄プログラムの前記一定時間内の使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第3使用頻度とするように構成され、
前記第3取得サブユニットは、前記第2使用頻度と前記第3使用頻度の加重和を計算し、現在の前記洗浄装置における各前記洗浄プログラムに対応する使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第4使用頻度とするように構成され、
前記特定洗浄装置は、前記洗浄装置と、他のユーザによって使用された、前記洗浄装置と同じ型番の洗浄装置とを含むことを特徴とする洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御システム。
【請求項8】
前記
洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御システムは、パラメータランク使用頻度取得モジュールとパラメータランク表示モジュールをさらに含み、
前記パラメータランク使用頻度取得モジュールは、
前記洗浄装置における各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得するように構成され、
前記パラメータランク表示モジュールは、
前記パラメータランク使用頻度に基づいて、各前記洗浄パラメータに対応するパラメータランク使用頻度が最も高いパラメータランクを表示するように構成されることを特徴とする請求項7に記載の
洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御システム。
【請求項9】
前記パラメータランク使用頻度取得モジュールは、第3取得ユニットを含み、
前記第3取得ユニットは、前記履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内
のパラメータランク使用頻度を分析
し、分析されたパラメータランク使用頻度を第1パラメータランク使用頻度とするように構成されることを特徴とする請求項8に記載の
洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御システム。
【請求項10】
前記パラメータランク使用頻度取得モジュールは、第4取得ユニットを含み、
前記第4取得ユニットは、第4取得サブユニット、第5取得サブユニット、および第6取得サブユニットを含み、
前記第4取得サブユニットは、前記履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内
のパラメータランク使用頻度を分析
し、分析されたパラメータランク使用頻度を第2パラメータランク使用頻度とするように構成され、
前記第5取得サブユニットは、前記遠隔サーバに予め記憶された特洗浄装置における各洗浄プログラムの各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内
のパラメータランク使用頻度を取得
し、取得されたパラメータランク使用頻度を第3パラメータランク使用頻度とするように構成され、
前記第6取得サブユニットは、前記第2パラメータランク使用頻度と前記第3パラメータランク使用頻度
の加重和を計算し、第4パラメータランク使用頻度を得るように構成されることを特徴とする請求項8に記載の
洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄装置技術の分野に関し、具体的には、洗浄装置の洗浄制御方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現代人の仕事、生活はますます忙しくなり、衣類洗濯機、食器洗い機などの洗浄装置が広く使われるようになり、人々が家事や労働に費やす時間を減らすことができる。
【0003】
現在、ユーザが洗浄装置を使用する時には、一般的に、プログラムキーを押下したり、プログラムインタフェースをスライドしたりすることでプログラムを選択し、続いて水量、洗浄回数、洗浄時間などを設定する必要があり、操作手順は煩雑である。ユーザの好みでプログラムのソーティングを行うことができず、またユーザがセルフプログラミングで設定したパラメータが保存されないことが多く、装置の再起動後にもう一度再設定する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術の上記問題を解決するために、本発明は洗浄装置の洗浄制御方法およびシステムを提供し、洗浄装置の操作手順を簡略化し、ユーザの利便性を改善する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御方法を提供し、洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御方法は、洗浄装置における各洗浄プログラムの一定時間内の使用頻度を取得するステップと、前記洗浄装置を起動すると、前記使用頻度が高いものから低いものへの順で前記各洗浄プログラムのそれぞれを同時に順次表示するステップとを含み、洗浄装置における各洗浄プログラムの一定時間内の使用頻度を取得するステップは、前記洗浄装置に予め記憶された各前記洗浄プログラムの前記一定時間内の履歴洗浄データに基づいて、各前記洗浄プログラムの使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第2使用頻度とするステップと、遠隔サーバに予め記憶された特定の洗浄装置である特定洗浄装置における各前記洗浄プログラムの前記一定時間内の使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第3使用頻度とするステップと、前記第2使用頻度と前記第3使用頻度の加重和を計算し、前記洗浄装置における各前記洗浄プログラムに対応する使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第4使用頻度とするステップとを含み、前記特定洗浄装置は、前記洗浄装置と、他のユーザによって使用された、前記洗浄装置と同じ型番の洗浄装置とを含む。
【0006】
好ましくは、前記洗浄装置を起動すると、前記使用頻度が高いものから低いものへの順で前記各洗浄プログラムのそれぞれを同時に順次表示するステップの前に、前記洗浄装置における各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得するステップをさらに含みむ。
【0007】
前記洗浄装置を起動すると、前記使用頻度が高いものから低いものへの順で前記各洗浄プログラムのそれぞれを同時に順次表示するステップの後に、前記パラメータランク使用頻度に基づいて、各前記洗浄パラメータに対応するパラメータランク使用頻度が最も高いパラメータランクを表示するステップをさらに含む。
【0008】
好ましくは、前記洗浄装置における各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得するステップは、前記履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内のパラメータランク使用頻度を分析し、分析されたパラメータランク使用頻度を第1パラメータランク使用頻度とするステップを含む。
【0009】
好ましくは、前記洗浄装置における各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得するステップは、前記履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内のパラメータランク使用頻度を分析し、分析されたパラメータランク使用頻度を第2パラメータランク使用頻度とするステップと、前記遠隔サーバに予め記憶された特定の洗浄装置における各洗浄プログラムの各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得し、取得されたパラメータランク使用頻度を第3パラメータランク使用頻度とするステップと、前記第2パラメータランク使用頻度と前記第3パラメータランク使用頻度の加重和を計算し、第4パラメータランク使用頻度を得るステップとを含む。
【0010】
好ましくは、前記第2使用頻度と前記第3使用頻度の加重和を計算し、前記洗浄装置における前記各洗浄プログラムに対応する使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第4使用頻度とするステップには、前記第2使用頻度の重みは前記第3使用頻度の重みよりも大きくなる。
【0011】
好ましくは、前記第2パラメータランク使用頻度と前記第3パラメータランク使用頻度の加重和を計算し、第4パラメータランク使用頻度を得るステップには、前記第2パラメータランク使用頻度の重みは前記第3パラメータランク使用頻度の重みよりも大きくなる。
【0012】
本発明の他の態様は、洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御システムを提供し、洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御システムは、プログラム使用頻度取得モジュールとソーティング表示モジュールを含み、前記プログラム使用頻度取得モジュールは、洗浄装置における各洗浄プログラムの一定時間内の使用頻度を取得するように構成され、前記ソーティング表示モジュールは、洗浄装置を起動すると、使用頻度が高いものから低いものへの順で前記各洗浄プログラムのそれぞれを同時に順次表示するように構成され、前記使用頻度取得モジュールは、第1取得サブユニット、第2取得サブユニット、および第3取得サブユニットを含み、前記第1取得サブユニットは、前記洗浄装置に予め記憶された各前記洗浄プログラムの前記一定時間内の履歴洗浄データに基づいて、各前記洗浄プログラムの使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第2使用頻度とするように構成され、前記第2取得サブユニットは、遠隔サーバに予め記憶された特定の洗浄装置である特定洗浄装置における各前記洗浄プログラムの前記一定時間内の使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第3使用頻度とするように構成され、前記第3取得サブユニットは、前記第2使用頻度と前記第3使用頻度の加重和を計算し、現在の前記洗浄装置における各前記洗浄プログラムに対応する使用頻度を取得し、取得された使用頻度を第4使用頻度とするように構成され、前記特定洗浄装置は、前記洗浄装置と、他のユーザによって使用された、前記洗浄装置と同じ型番の洗浄装置とを含む。
【0013】
好ましくは、前記洗浄装置の洗浄プログラムの表示制御システムは、パラメータランク使用頻度取得モジュールとパラメータランク表示モジュールをさらに含み、前記パラメータランク使用頻度取得モジュールは、前記洗浄装置における各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得するように構成され、前記パラメータランク表示モジュールは、前記パラメータランク使用頻度に基づいて、各前記洗浄パラメータに対応するパラメータランク使用頻度が最も高いパラメータランクを表示するように構成される。
【0014】
好ましくは、前記パラメータランク使用頻度取得モジュールは、第3取得ユニットを含み、前記第3取得ユニットは、前記履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内のパラメータランク使用頻度を分析し、分析されたパラメータランク使用頻度を第1パラメータランク使用頻度とするように構成される。
【0015】
好ましくは、前記パラメータランク使用頻度取得モジュールは、第4取得サブユニットと、第5取得サブユニットと、第6取得サブユニットとを含む第4取得ユニットを含み、
前記第4取得サブユニットは、前記履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内のパラメータランク使用頻度を分析し、分析されたパラメータランク使用頻度を第2パラメータランク使用頻度とするように構成され、
前記第5取得サブユニットは、前記遠隔サーバに予め記憶された特定洗浄装置における各洗浄プログラムの各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの前記一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得し、取得されたパラメータランク使用頻度を第3パラメータランク使用頻度とするように構成され、
前記第6取得サブユニットは、前記第2パラメータランク使用頻度と前記第3パラメータランク使用頻度の加重和を計算し、第4パラメータランク使用頻度を得るように構成される。
【発明の効果】
【0016】
本発明が提供する洗浄装置の洗浄制御方法は、まず、洗浄装置に記憶された履歴洗浄データに基づいて、各洗浄プログラムの使用頻度、および各洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータの各パラメータランク使用頻度を取得し、次に、洗浄プログラムの使用頻度に基づいて、高いものから低いものへの順でソーティングすることで、ユーザは使用に慣れた洗浄プログラムを優先的に選択することができるようにし、各パラメータランク使用頻度によって、現在選択されている洗浄プログラムの洗浄パラメータにデフォルト値を設定する。
【0017】
また、現在の洗浄装置には、少量の洗浄データしか記憶されておらず、または洗浄データがないことがあるのに対して、本発明は、ローカルに記憶された履歴洗浄データと遠隔サーバに記憶された同じ型番の洗浄装置の履歴洗浄データとに基づいて、これら2種類のデータに対応する使用頻度をそれぞれ取得し、加重和を計算することにより、総合的な使用頻度を得て、それに基づいて洗浄プログラムのソーティングと洗浄パラメータのデフォルト値の設定を行うこともできる。
【0018】
本発明は履歴洗浄データに基づいて洗浄プログラムに対してソーティングを行い、かつ洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対してデフォルト値の設定を行うことで、ユーザがユーザの使用習慣に合うプログラムを選択し易くし、洗浄装置の操作手順を大幅に減少させ、ユーザの利便性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明に係る洗浄装置の洗浄制御方法の実施例の主なステップを示すフローチャートである。
【
図2】本発明に係る他の洗浄装置の洗浄制御方法の実施例の主なステップを示すフローチャートである。
【
図3】本発明に係る洗浄装置の洗浄制御システムの実施例の主な構成を示す構成図である。
【
図4】本発明に係る他の洗浄装置の洗浄制御システムの実施例の主な構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照し、本発明の好ましい実施形態を説明する。これらの実施形態は、本発明の技術的原理を説明するものであって、本発明の保護範囲を限定するものではないことを当業者は理解するであろう。
【0021】
なお、本発明の説明では、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、説明目的のみに用いられているが、装置、素子またはパラメータの相対的な重要性を示すもの、または暗示するものではないため、本発明への制限と理解すべきではない。
【0022】
本発明は、現在の洗浄装置に記憶されている洗浄データを利用する一方で、ビッグデータの収集マイニングを行い、セルフ学習によりプログラムに対するユーザの好みの度合いを自動的に判断することにより、各洗浄プログラムの優先度を並べて、さらに、セルフプログラミングにより設定された洗浄パラメータ、例えば、時間、水位などを学習し、使用頻度が最も高い時間、水位などをデフォルトで表示することもできる。
【0023】
一部の洗浄装置は専用のセルフプログラミング機能を備えていて、「標準」、「大きなひとかたまり」などの洗浄プログラムと並んでおり、このようなセルフプログラミング機能はユーザが自由に各種の洗浄パラメータを設定することを可能にし、一部の洗浄装置はセルフプログラミングのオプションがないが、その中の「標準」、「大きなひとかたまり」などのプログラム中の洗浄パラメータはユーザが自ら修正することができる。本発明に記載の「履歴洗浄データ」は、ユーザがどの洗浄プログラム(例えば、標準、大きなひとかたまり、ソフト洗浄、快速洗浄、セルフプログラミングなど)を選択したか、選定されたプログラムに対してセルフプログラミングする時に設定された具体的な洗浄パラメータ(例えば、洗浄時間が何ランク目に調整されたか、水位が何ランク目に設定されたか、洗浄回数が何ランク目に設定されたか等)を含み、これらの履歴洗浄データは洗浄装置の運行時に採集されてローカルに保存されると同時に遠隔サーバにアップロードされたものである。以下の実施形態に言及する「セルフプログラミング」には、セルフプログラミング機能における洗浄パラメータの設定と、「標準」、「大きなひとかたまり」などのプログラムに対するパラメータ調整が含まれる。
【0024】
以下の実施形態に言及する「特定の洗浄装置」には、現在の洗浄装置と、現在の洗浄装置と同じ型番の他の洗浄装置が含まれ、「遠隔サーバ」は従来のサーバであってもよく、クラウドサーバであってもよく、「一定時間」は、現在時間から一ヶ月以内、半年以内、一年以内など、予め設定することができる。
【0025】
図1は、本発明に係る洗浄装置の洗浄制御方法の実施例の主なステップを示すフローチャートである。
図1に示すように、本実施例の洗浄制御方法は、ステップA10からA20を含む。
ステップA10では、現在の洗浄装置における各洗浄プログラムの一定時間内の使用頻度を取得する。
【0026】
現在の洗浄装置に記憶された履歴洗浄データのみを分析した場合、ステップA10は、具体的には、下記のステップA11の方法に従って、第1使用頻度を取得した後、後のソーティングステップに進むことができる。
【0027】
ステップA11では、現在の洗浄装置に予め記憶された各洗浄プログラムの一定時間内の履歴洗浄データに基づいて、各洗浄プログラムの第1使用頻度を取得する。
【0028】
ユーザが新しい洗浄装置を購入したとき、ローカルに記憶されている履歴洗浄データは、非常に少ないか、甚だしい場合にはまったくないことになり、この場合、ステップA11の方法では適切な洗浄プログラをユーザに推薦することができず、その際に、他のユーザが同じ型番の洗浄装置を使用する時にどのように設定するかをビッグデータによって分析し、現在のユーザに洗浄プログラムを推薦することが考えられる。従って、好ましい実施形態では、現在の洗浄装置における履歴洗浄データと、他の同じ型番の洗浄装置における履歴洗浄データとを総合的に分析することができ、この場合、ステップA10は、具体的には、下記のステップA12からA14の方法に従って、第4使用頻度を取得してから、後のソーティングステップに進むことができる。
【0029】
ステップA12では、現在の洗浄装置に予め記憶された各洗浄プログラムの一定時間内の履歴洗浄データに基づいて、各洗浄プログラムの第2使用頻度を取得する。
【0030】
ステップA13では、遠隔サーバに予め記憶された特定の洗浄装置における各洗浄プログラムの一定時間内の第3使用頻度を取得する。
【0031】
ステップA14では、第2使用頻度と第3使用頻度に対して加重和を計算し、現在の洗浄装置における各洗浄プログラムに対応する第4使用頻度を得る。
【0032】
ローカルに記憶された履歴洗浄データが十分にあれば、なるべくローカルに記憶された履歴データに基づいて後のランキングを行うため、ここで加重和を計算する場合、第2使用頻度の重みは第3使用頻度の重みよりも大きくなる。
【0033】
ステップA20では、現在の洗浄装置を起動すると、使用頻度が高いものから低いものへの順で洗浄プログラムを順次表示する。
【0034】
本実施例では、現在の洗浄装置における履歴洗浄データは、パワーダウン保存機能を有するメモリまたは記憶装置に記憶されてもよい。メモリは、Flash、EEPROMまたはFRAM(登録商標)などを含んでもよく、記憶装置は、SDカード、USB記憶装置、ハードディスクドライブ、バッテリと組み合わせて動作するRAMなどを含んでもよい。これらは、遠隔サーバにおいて、洗浄装置の型番によって履歴洗浄データに対して分類保存を行い、そして頻度統計を行う。
【0035】
図2は本発明に係る他の洗浄装置の洗浄制御方法の実施例の主なステップを示すフローチャートである。
図2に示すように、本実施例の洗浄制御方法は、ステップB10からB40を含む。
【0036】
ステップB10では、現在の洗浄装置における各洗浄プログラムの一定時間内の使用頻度を取得する。このステップの具体的な内容は
図1のステップA10と同じであり、ここではこれ以上述べない。
【0037】
ステップB20では、現在の洗浄装置における各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得する。
【0038】
現在の洗浄装置に記憶されている履歴洗浄データのみを分析した場合、ステップB20は、具体的には、下記のステップB21の方法に従って、第1パラメータランク使用頻度を取得した後、後のソーティングステップに進むことができる。
【0039】
ステップB21では、履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内の第1パラメータランク使用頻度を分析する。
【0040】
好ましい実施形態では、現在の洗浄装置における履歴洗浄データと、他の同じ型番の洗浄装置における履歴洗浄データとを総合的に分析することができ、この場合、ステップB20は、具体的には、下記のステップB22からB24の方法に従って、第4使用頻度を取得してから、後のソーティングステップに進むことができる。
【0041】
ステップB22では、履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内の第2パラメータランク使用頻度を分析する。
【0042】
ステップB23では、遠隔サーバに予め記憶された特定の洗浄装置における各洗浄プログラムの各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内の第3パラメータランク使用頻度を取得する。
【0043】
ステップB24では、第2パラメータランク使用頻度と第3パラメータランク使用頻度に対して加重和を計算し、第4パラメータランク使用頻度を得る。
【0044】
ここでは、第2パラメータランク使用頻度の重みは、第3パラメータランク使用頻度の重みよりも大きい。
【0045】
ステップB30では、現在の洗浄装置を起動すると、使用頻度が高いものから低いものへの順で洗浄プログラムを順次表示する。
【0046】
ステップB40では、現在の洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクのパラメータランク使用頻度を取得し、各洗浄パラメータに対応するパラメータランク使用頻度が最も高いパラメータランクを表示する。すなわち、現在のユーザが選択した洗浄装置に対して、各洗浄パラメータのデフォルト値を使用頻度が最も高いパラメータランクに設定する。
【0047】
上述した実施例では、各ステップを上述した順序順に説明したが、当業者であれば理解できるように、本実施例の効果を実現するためには、異なるステップ間でこのような順序で実行する必要はなく、それは、同時に(並行して)実行することも、逆の順序で実行することもでき、これらの簡単な変化は、本発明の保護範囲内にある。
【0048】
本発明は、上記方法の実施例と同様の技術構想に基づいて、さらに洗浄装置の洗浄制御システムの実施例を提供し、それについて以下に具体的に説明する。
【0049】
図3は本発明に係る洗浄装置の洗浄制御システムの実施例の主な構成を示す構成図である。
図3に示すように、本実施例における洗浄装置の洗浄制御システム10は、プログラム使用頻度取得モジュール11とソーティング表示モジュール12を含む。
【0050】
ここでは、プログラム使用頻度取得モジュール11は、現在の洗浄装置における各洗浄プログラムの一定時間内の使用頻度を取得するように構成され、ソーティング表示モジュール12は、現在の洗浄装置を起動すると、使用頻度が高いものから低いものへの順で洗浄プログラムを順次表示するように構成される。
【0051】
プログラム使用頻度取得モジュール11は、第1取得ユニット111および/または第2取得ユニット112を含む。
【0052】
第1取得ユニット111は、現在の洗浄装置に予め記憶された各洗浄プログラムの一定時間内の履歴洗浄データに基づいて、各洗浄プログラムの第1使用頻度を取得するように構成され、第2取得ユニット112は、第1取得サブユニット1121と、第2取得サブユニット1122と、第3取得サブユニット1123とを含む。第1取得サブユニット1121は、現在の洗浄装置に予め記憶された各洗浄プログラムの一定時間内の履歴洗浄データに基づいて、各洗浄プログラムの第2使用頻度を取得するように構成され、第2取得サブユニット1122は、遠隔サーバに予め記憶された特定の洗浄装置における各洗浄プログラムの一定時間内の第3使用頻度を取得するように構成され、第3取得サブユニット1123は、第2使用頻度と第3使用頻度に対して加重和を計算し、現在の洗浄装置における各洗浄プログラムに対応する第4使用頻度を得るように構成される。ここでは、特定の洗浄装置は、現在の洗浄装置と、現在の洗浄装置と同じ型番の洗浄装置とを含む。
【0053】
図4は本発明に係る他の洗浄装置の洗浄制御システムの実施例の主な構成を示す構成図である。
図4に示すように、本実施例における洗浄装置の洗浄制御システム20は、プログラム使用頻度取得モジュール21、ソーティング表示モジュール22、パラメータランク使用頻度取得モジュール23及びパラメータランク表示モジュール24を含む。
【0054】
ここでは、プログラム使用頻度取得モジュール21、ソーティング表示モジュール22は、それぞれ
図3のプログラム使用頻度取得モジュール11、ソーティング表示モジュール12と同じであるため、ここでは説明しない。パラメータランク使用頻度取得モジュール23は、現在の洗浄装置における各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内のパラメータランク使用頻度を取得するように構成され、パラメータランク表示モジュール24は、現在の洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクのパラメータランク使用頻度を取得し、各洗浄パラメータに対応するパラメータランク使用頻度が最も高いパラメータランクを表示するように構成される。
【0055】
パラメータランク使用頻度取得モジュール23の構成について、具体的には、第3取得ユニット231および/または第4取得ユニット232を含むことができる第3取得ユニット231は、履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内の第1パラメータランク使用頻度を分析するように構成され、第4取得ユニット232は、第4取得サブユニット2321と、第5取得サブユニット2322と、第6取得サブユニット2323とを含むように構成される。
【0056】
ここでは、第4取得サブユニット2321は、履歴洗浄データに基づいて、対応する洗浄プログラムにおける各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内の第2パラメータランク使用頻度を分析するように構成され、第5取得サブユニット2322は、遠隔サーバに予め記憶された特定の洗浄装置における各洗浄プログラムの各洗浄パラメータに対応する各パラメータランクの一定時間内の第3パラメータランク使用頻度を取得するように構成され、第6取得サブユニット2323は、第2パラメータランク使用頻度と第3パラメータランク使用頻度に加重和を計算し、第4パラメータランク使用頻度を得るように構成される。
【0057】
本出願では、洗浄装置の洗浄制御システムに対して、モジュール、ユニット、サブユニットの分割を行っており、本発明の技術的態様に係る機能をより良く理解するためのものにすぎず、実践では、これらのモジュールに対応する機能を単一のハードウェアによりプログラムをロードして実行することができる。
【0058】
当業者であれば理解できるように、本明細書に開示された各実施例に関連して説明された各例の方法やステップ、モジュール、ユニット、サブユニットは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組み合わせで実現可能であり、電子ハードウェアとソフトウェアの互換性を明確に説明するために、各例の構成および手順は、上述した説明において機能で一般的に説明されている。これらの機能は、技術的解決手段の特定の応用と設計制約条件に応じて、電子ハードウェアまたはソフトウェアのいずれかで実行される。当業者であれば、特定の応用ごとに異なる方法で記述された機能を実現することができるが、このような実装は本発明の範囲を超えているとは考えられない。
【0059】
以上、図面に示す好ましい実施形態に関連して本発明の技術的解決策を説明したが、当業者であれば、本発明の保護範囲がこれらの具体的な実施形態に限定されないことは明らかである。本発明の原理から逸脱することなく、当業者は関連技術特徴に対して同等の変更または置換を行うことができ、これらの変更または置換後の技術的解決手段はすべて本発明の保護範囲内に入る。