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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-07
(45)【発行日】2023-03-15
(54)【発明の名称】光源装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/08 20060101AFI20230308BHJP
   H05K 13/04 20060101ALI20230308BHJP
【FI】
H05K13/08 Q
H05K13/04 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021538575
(86)(22)【出願日】2019-08-05
(86)【国際出願番号】 JP2019030772
(87)【国際公開番号】W WO2021024361
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2022-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000969
【氏名又は名称】弁理士法人中部国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松山 和也
【審査官】中田 誠二郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-191771(JP,A)
【文献】特開2011-100929(JP,A)
【文献】特開2006-261410(JP,A)
【文献】特開2008-205226(JP,A)
【文献】国際公開第2014/049768(WO,A1)
【文献】国際公開第2015/068305(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00-13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装着ヘッドによって部品を保持してその保持された部品である被保持部品を基板に装着する部品装着機に配備され、その被保持部品を撮像装置によって撮像する際に用いられる光源装置であって、
蛍光体が発する蛍光を利用して前記撮像装置に被保持部品のシルエット像を撮像させるべく、各々が紫外光を前記蛍光体に照射するようにされた複数の光源と、
それら複数の光源を制御するコントローラと
を備え、
そのコントローラが、
前記複数の光源のうちの1以上のものが発光しないときに、それら複数の光源のうちの他のもののいずれかが発する光の強度を向上させる光強度向上処理を実行するとともに、
前記光強度向上処理を行ったとしても輝度が設定輝度以上とはならない部分が前記蛍光体に存在する場合には、当該光源装置の作動を禁止するように構成された光源装置。
【請求項2】
前記コントローラが、前記光強度向上処理を行ったとしても前記蛍光体の高輝度部と低輝度部との輝度差が設定差以上となってしまう場合には、当該光源装置の作動を禁止する請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
装着ヘッドによって部品を保持してその保持された部品である被保持部品を基板に装着する部品装着機に配備され、その被保持部品を撮像装置によって撮像する際に用いられる光源装置であって、
蛍光体が発する蛍光を利用して前記撮像装置に被保持部品のシルエット像を撮像させるべく、各々が紫外光を前記蛍光体に照射するようにされた複数の光源と、
それら複数の光源を制御するコントローラと
を備え、
そのコントローラが、
前記複数の光源のうちの1以上のものが発光しないときに、それら複数の光源のうちの他のもののいずれかが発する光の強度を向上させる光強度向上処理を実行するとともに、 前記光強度向上処理を行ったとしても前記蛍光体の高輝度部と低輝度部との輝度差が設定差以上となってしまう場合には、当該光源装置の作動を禁止するように構成された光源装置。
【請求項4】
前記コントローラが、
前記複数の光源のうちの2以上のものが発光しないときに、それら2以上のものを特定するとともに、それら2以上のものの配置位置の関係が特定の関係にないことを前提として、前記光強度向上処理を実行する請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の光源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品装着機に配備される光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
装着ヘッドによって部品を保持してその保持された部品である被保持部品を基板に装着する部品装着機において、その被保持部品の保持されている姿勢を確認する等の目的で、その被保持部品を撮像装置によって撮像することが行われ、その撮像の際に、光源装置が作動させられる。その光源装置は、例えば、下記特許文献に示すようなものであり、複数の光源、詳しく言えば、複数のLED発光体を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-220544号公報
【発明の概要】
【発明の解決しようとする課題】
【0004】
複数の光源を有する上記光源装置においてそれら複数の光源が失陥した場合、現状では、発光不能な光源がたとえ1つであっても当該光源装置が配備されている部品装着機による部品装着作業は中止させられる。そのことは、部品装着作業の効率を低下させる一因となる。この効率低下をできるだけ抑えることで、部品装着機に配備される光源装置の実用性を高めることになる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い光源装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の光源装置は、
装着ヘッドによって部品を保持してその保持された部品である被保持部品を基板に装着する部品装着機に配備され、その被保持部品を撮像装置によって撮像する際に用いられる光源装置であって、
蛍光体が発する蛍光を利用して前記撮像装置に被保持部品のシルエット像を撮像させるべく、各々が紫外光を前記蛍光体に照射するようにされた複数の光源と、
それら複数の光源を制御するコントローラとを備え、
そのコントローラが、
前記複数の光源のうちの1以上のものが発光しないときに、それら複数の光源のうちの他のもののいずれかが発する光の強度を向上させる光強度向上処理を実行することを前提とし、
第1の光源装置は、前記光強度向上処理を行ったとしても輝度が設定輝度以上とはならない部分が前記蛍光体に存在する場合には、当該光源装置の作動を禁止することを特徴とし、
第2の光源装置は、前記光強度向上処理を行ったとしても前記蛍光体の高輝度部と低輝度部との輝度差が設定差以上となってしまう場合には、当該光源装置の作動を禁止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の光源装置によれば、上記光強度向上処理が実行されることで、複数の光源の内のいずれかのものが失陥した場合における上記部品装着機による部品装着作業を中止の可能性を低くすることが可能となる。つまり、部品装着作業の効率の低下ができるだけ抑えられることで、当該光源装置は、実用性が高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施例の光源装置が配備されている部品装着機の全体構成を示す図である。
図2】実施例の光源装置、および、その光源装置を用いて部品を撮像する撮像装置を、斜め下からの視点において示す斜視図である。
図3】撮像装置によって得られる画像を模式的に示す図である。
図4】実施例の光源装置において実行される非発光失陥対処プログラムを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の代表的な実施形態を、実施例として、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、本発明は、下記実施例の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
【実施例
【0009】
[A]部品装着機の全体構成
実施例の光源装置が配備される部品装着機は、図1に示すように、部品装着システムに組み込まれており、そのシステムは、システムベース10と、そのシステムベース10に並んで配置された2つの部品装着機12とを含んで構成される。その2つの部品装着機12は、互いに同じ構成を有しており(手前側のものはパネルの一部が外されている)、その1つ1つが、実施例の光源装置が配備された部品装着機である。
【0010】
部品装着機12は、ベース14と、そのベース14上に配設されたフレーム16とによって構成される本体を備えている。ベース14上の前後方向における中央部には、コンベア装置18が配設され、前方部には、それぞれが部品供給装置として機能する複数の部品フィーダ20が左右方向に並んで配設されている。また、フレーム16には、対基板作業装置としての部品装着装置22が支持されている。部品装着装置22は、部品保持デバイスである吸着ノズルを有する装着ヘッド24と、その装着ヘッド24を前後左右移動させるXY型移動装置であるヘッド移動装置26とを含んで構成されている。
【0011】
コンベア装置18は、前後2レーンにおいて基板Sを左右に搬送する装置で、それぞれのレーンに対して、前後に対向するように立設されてそれぞれがコンベアベルト(図示を省略)を周回可能に支持する1対の支持板28と、その1対の支持板28の間に配設されて下方から基板を持ち上げるための昇降台30とを備えている。コンベアベルトによって、基板Sは左右方向に搬送され、部品装着作業に際し、設定された位置にまで搬送されてきた基板Sは、昇降台30が上昇させられることによって、1対の支持板28の各々の上端に係止された状態で固定される。つまり、コンベア装置18は、部品装着作業の際に基板Sを固定する基板固定装置として機能するものとされている。
【0012】
装着ヘッド24は、斜め下方から見た図である図2に示すように、上下方向に延びる軸線を中心とした一円周上に配置された24個の昇降ロッド32を有し、それら昇降ロッド32の各々の下端に、吸着ノズル34が着脱可能に取り付けられている。24個の昇降ロッド32は、一斉にインデックス回転させられるとともに、昇降ステージとして設定された最も奥の位置に存在するものが、後に説明する部品フィーダ20からの部品の取り出しおよび保持した部品の基板Sへの装着の際に、昇降させられる。
【0013】
部品装着作業は、ヘッド移動装置26によって、装着ヘッド24が、部品フィーダ20とコンベア装置18によって固定された基板Sとの間を移動させられつつ行われる。詳しく言えば、装着ヘッド24は、昇降ロッド32をインデックス回転させつつ部品フィーダ20から供給される部品を吸着ノズル34において保持し、昇降ロッド32をインデックス回転させつつその保持した部品である被保持部品をコンベア装置18によって固定された基板S上に載置するのである。部品装着作業におけるコンベア装置18,部品フィーダ20,部品装着装置22等の制御は、操作パネルが一体化された制御装置36によって行われる。
【0014】
後に詳しく説明するが、コンベア装置18と部品フィーダ20との間には、部品カメラ38が設けられ、装着ヘッド24に保持された部品はその部品カメラ38によって撮像され、撮像によって得られた画像に対する処理によって、部品の保持位置のズレ量が取得され、そのズレ量を考慮しつつ、基板Sへの部品の載置が行われる。一方、基板Sの表面を撮像する基板カメラ40が装着ヘッド24と併設され、ヘッド移動装置26によって装着ヘッド24と一体的に移動させられるようになっている。撮像装置としての基板カメラ40は、部品装着作業に際し、基板Sに設けられた基準マークを撮像し、その得られた画像の処理によって、固定された基板Sの位置のズレ量、つまり、固定位置のズレ量が取得され、そのズレ量を考慮しつつ、基板Sへの部品の載置が行われる。それらの画像処理,ズレ量の取得も、制御装置36によって行われる。
【0015】
また、部品装着機12には、ベース14に、吸着ノズル34を収容可能なノズルトレイ42が付設されており、制御装置36によって、収容されている吸着ノズル34が装着ヘッド24の昇降ロッド32の各々に下端に、自動で取り付けられ、昇降ロッド32の各々の下端に取り付けられている吸着ノズル34は、自動で、ノズルトレイ42に収容される。
【0016】
[B]側面撮像装置と光源装置
部品装着機12は、図2に示すように、装着ヘッド24において、側面撮像装置50を装備している。側面撮像装置50は、3つの受光部52a,52b,52cを有し、それら受光部52a,52b,52cにおいて受光した光を、プリズムユニット54によって集めて、カメラ56に導き入れるようにされている。側面撮像装置50は、カメラ56によって、3つの受光部52a,52b,52cに対応して、上記昇降ステージと、インデックス回転方向(図の白抜き矢印)における前後のステージ、すなわち、前ステージ,後ステージの各々とに位置する3つの昇降ロッド32の各々に取り付けられた吸着ノズル34、および、吸着ノズル34が部品を吸着保持している場合には、その吸着ノズル34が保持する部品を、側方から撮像する。
【0017】
装着ヘッド24には、24個の昇降ロッド32の中央に、インデックス回転の中心軸線と同じ軸線を有する円環状の蛍光体である蛍光リング58が設けられている。蛍光リング58は、側面撮像装置50が撮像する画像における背景となる。
【0018】
光源装置60は、側面撮像装置50による撮像の際に、蛍光リング58に光(詳しくは、紫外光)を照射する。蛍光リング58は、その照射された紫外光によって可視光である蛍光を発し、側面撮像装置50が撮像する画像は、シルエット像となる。
【0019】
光源装置60は、手前の吸着ノズル34による遮光を考慮して、一平面上に配置された複数の光源、詳しく言えば、それぞれが光源となる16個のLED発光体62を有している。それらLED発光体62の発光は、当該光源装置60が有するコントローラ64によって行われる。コントローラ64は、コンピュータと、LED発光体62の各々のドライバとを含んで構成されている。そのコンピュータは、上述の制御装置36と接続されており、制御装置36の指令に基づいて、LED発光体62を発光させる。コンピュータは、各ドライバから対応するLED発光体62に供給される電流を制御するようにされており、光源装置60は、各LDE発光体62が発する光の強度を変更可能とされている。ちなみに、1つのLDE発光体62が発する光の強度を向上させることで、そのLDE発光体62からの光が照射される蛍光リング58の領域の輝度が、向上させられることになる。
【0020】
側面撮像装置50の撮像によって得られた画像は、例えば、図3に示すようなものとなる。受光部52a,52b,52cにおいてそれぞれ受光した光に基づき、一視野の中におけるそれぞれ3つの画像領域68a,68b,68cに、それぞれ、上述の前ステージ,昇降ステージ,後ステージに位置する吸着ノズル34および吸着ノズル34に吸着保持された部品Pが撮像される。側面撮像装置50による撮像は、装着ヘッド24による部品フィーダ20からの部品Pの取出工程、および、基板Sへの部品Pの装着工程のいずれにおいても行われる。ちなみに、図3に示す画像は、装着工程における画像であるため、後ステージに位置する吸着ノズル34には、部品Pは吸着保持されていない。
【0021】
側面撮像装置50の撮像によって、吸着ノズル34による部品Pの保持の有無,吸着ノズル34に部品Pが保持されている場合のその部品Pの寸法および姿勢等が認識でき、当該部品装着機12による部品装着作業が適正に行われること若しくは行われたことが確認できる。
【0022】
[C]光源の失陥への対応
16個のLED発光体62のいずれかが発光しないような失陥が生じた場合、蛍光リング58の一部の輝度が低下し、側面撮像装置50によって、適切なシルエット像が得られないことが予想される。これまでは、16個のLED発光体62のうちの1つでも発光しない場合には、当該部品装着機12による部品装着作業を中止させていた。そのことは、当該部品装着機12の作業効率を低下させることに繋がる。そこで、本光源装置60では、失陥の程度によっては、部品装着機12の装着作業を継続させるべく、その失陥に対処するようにされている。
【0023】
当該光源装置60のコントローラ64は、発光させる指令に基づいて発光が予定されているLED発光体62のうちの1つでも発光しない場合には、当該光源装置60に非発光失陥が生じていると認識する機能、すなわち、自己診断機能を有しており、非発光失陥と認識されたときに、図4にフローチャートを示す非発光失陥対処プログラムが、コントローラ64のコンピュータによって実行される。
【0024】
このプログラムに従う処理について説明すれば、まず、ステップ1(以下、「S1」と略す。他のステップも同様である。)において、発光しないLED発光体62(以下、「非発光LED」という場合がある)を特定する。この特定は、コントローラ64が、16個のLED発光体62の1つずつに対して順次発光指令を発令しつつ、上記自己診断機能を利用して行う。
【0025】
次に、S2において、使用可否前提判定として、2以上のLED発光体62が発光しない場合において、それら2以上の非発光LED62のうちのいずれか2つが特定の位置関係にあるか否かが判定される。詳しく言えば、16個のLED発光体62は、3つの受光部52a,52b,52c、つまり、3つの画像領域68a,68b,68cに大まかに対応して、3つのグループに区分けされており(図2において、3つのグループに対応して、各LED発光体62に、a,b,cの符号が付してある)、いずれか2つの非発光LED62が同じグループに属する場合に、当該光源装置60の使用を禁止すべきであると判定される。言い換えれば、いずれのグループにも、2つ以上の非発光LED62が存在していない場合に、当該光源装置60の使用が可能であると判定される。なお、上記判定条件に代えて、他の条件、例えば、隣接する2つのLED発光体62が発光していないことを条件にして、当該光源装置60の使用が可能であると判定するようにしてもよい。
【0026】
S2において使用可能であると判定された場合には、S3において、24個の吸着ノズル34を全て外すべくコントローラ64から制御装置36に指令が送られる。この指令に基づいて、制御装置36が、自動で吸着ノズル34を装着ヘッド24から外すように当該部品装着機12を作動させる。
【0027】
次いで、S4において、非発光LED62が存在するグループにおいて非発光LED62ではない他のLED発光体62が発する光の強度を設定値ずつ徐々に向上させつつ、側面撮像装置50によって、蛍光リング58の蛍光の輝度、詳しく言えば、3つの画像領域68a,68b,68cの各々の輝度(厳密には、「平均輝度」である)を測定する。この処理は、光強度向上処理と呼ぶことができる処理であり、3つの画像領域68a,68b,68cの各々の輝度が設定輝度に達するまで行われる。光強度向上処理によって、3つの画像領域68a,68b,68cの各々の輝度がいずれも設定輝度に達している場合には、S5において、当該光源装置60の使用が可能であると判定される。一方、光強度向上処理を上限まで行ったとしても、3つの画像領域68a,68b,68cのいずれかの輝度が設定輝度に達していない場合、すなわち、設定輝度以上とはならない部分が蛍光リング58に存在する場合には、S5において、当該光源装置60の使用を禁止すべきであると判定される。
【0028】
S5において3つの画像領域68a,68b,68cのいずれの輝度も設定輝度に達していると判定された場合には、S6において、3つの画像領域68a,68b,68cの各々における輝度分布に基づいて、光源装置60の使用の可否が判定される。詳しく言えば、各画像領域68a,68b,68cのいずれにおいても、最も輝度の高い部分である高輝度部と、最も輝度の低い部分である低輝度部との輝度差が、設定輝度差未満である場合に、当該光源装置60の使用が可能であると判定される。言い換えれば、3つの画像領域68a,68b,68cのいずれかにおいて高輝度部と低輝度部との輝度差が設定輝度差以上となっている場合に、当該光源装置60の使用を禁止すべきであると判定される。なお、その条件に代えて、他の条件、例えば、3つの画像領域68a,68b,68cの全体における高輝度部と低輝度部との輝度差が設定輝度差以上となっていることを条件にして、当該光源装置60の使用を禁止すべきであると判定するようにしてもよい。
【0029】
S6において各画像領域68a,68b,68cのいずれにおいても高輝度部と低輝度部との輝度差が設定輝度差未満であると判定された場合、S7において、当該光源装置60の使用が許容される。一方で、S2,S5,S6のいずれかにおいて当該光源装置60の使用を禁止すべきであると判定された場合には、S8において、当該光源装置60の使用が禁止される。
【0030】
以上、当該プログラムに従う一連の処理によれば、複数のLED発光体62の内のいずれかのものが失陥した場合でも、詳しく言えば、たとえ2以上のLED発光体62が発光しないような場合でも、当該部品装着機12による部品装着作業の中止の可能性を低くすることが可能となる。
【0031】
なお、上記S2における使用可否前提判定は、同グループに2つの非発光LED62が存在する場合には、そのグループに対応する適正なシルエット像が得られない蓋然性が高いことに考慮して、吸着ノズル34を装着ヘッド24から外すといった煩雑なオペレーションを行うことなく、当該光源装置60の使用を禁止するために設けられた処理である。また、S5,S6の判定も、たとえ光強度向上処理を行っても、適正なシルエット像が得られない蓋然性が高いことを想定して設けられた処理である。
【符号の説明】
【0032】
12:部品装着機 24:装着ヘッド 34:吸着ノズル 50:側面撮像装置 52a,52b,52c:受光部 54:プリズムユニット 56:カメラ 58:蛍光リング 60:光源装置 62:LED発光体〔光源〕 64:コントローラ 68a,68b,68c:画像領域 S:基板 P:部品
図1
図2
図3
図4