(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-08
(45)【発行日】2023-03-16
(54)【発明の名称】微生物分離回収装置
(51)【国際特許分類】
C12M 1/26 20060101AFI20230309BHJP
【FI】
C12M1/26
(21)【出願番号】P 2022563218
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(86)【国際出願番号】 JP2022024743
【審査請求日】2022-10-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507030863
【氏名又は名称】株式会社セシルリサーチ
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】西田 有理花
(72)【発明者】
【氏名】柳川 敏治
(72)【発明者】
【氏名】林 義雄
(72)【発明者】
【氏名】神谷 享子
(72)【発明者】
【氏名】山下 桂司
【審査官】小倉 梢
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-255458(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0218548(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M 1/00 - 1/42
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種の微生物を含む試料からフジツボ類幼生を分離回収する微生物分離回収装置であって、
遮光部材により構成され内部に液体を貯留可能な空間を有する本体部と、
前記本体部の上方に設置され、光透過性部材により構成される回収部と、
前記本体部と前記回収部とを接続する流路と、
前記回収部に対して、可視光を照射する照射部と、を備え
、
前記本体部は、前記流路と接続され上方に向けて開口する第1開口部を有し、
前記本体部は、上方に向けて2方向に分岐する分岐部を有し、
前記分岐部の分岐先の一方には、前記第1開口部が形成され、
前記分岐部の分岐先の他方には、前記第1開口部よりも高い位置に第2開口部が形成される、微生物分離回収装置。
【請求項2】
前記流路は、外部からの光を遮光可能に構成され、少なくとも一部に前記第1開口部の内径よりも狭い狭隘部が形成される、請求項1に記載の微生物分離回収装置。
【請求項3】
前記第1開口部は、前記流路が挿通可能な孔部を有する第1閉塞部材により閉塞され、
前記第2開口部は、第2閉塞部材により開閉可能に閉塞される、請求項
1に記載の微生物分離回収装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物分離回収装置に関する。
【背景技術】
【0002】
冷却水として海水を利用する火力発電所や原子力発電所等においては、海から海水を取り入れて復水器に供給する取水路や、復水器を通った海水を海へ放出するための放水路の内部に、フジツボ類等の海洋生物が付着する場合がある。海洋生物の付着数が多くなると、冷却水の流路が塞がれて冷却性能が低下するなどの不具合を招くおそれがある。そこで、海洋生物の付着を抑制するために冷却水に塩素系薬剤を注入することが従来行われている。
【0003】
しかし、冷却水に対して過剰に塩素系薬剤を添加することは、環境影響の観点、及び薬剤添加にかかるコストの観点から好ましいものとは言えず、適切な量の塩素系薬剤を添加することが求められる。例えば、海水中におけるフジツボ類等の付着生物の幼生の数を把握することができれば、その数に応じて塩素系薬剤の添加量を適切に調整することが可能となる。
【0004】
水中における特定種の微生物を計数するには、海域でプランクトンネットを用いてサンプルを採取し、顕微鏡等を用いて手作業で計数を行うことが従来行われていた手法だった。しかし、上記サンプルには複数種の植物プランクトン及び動物プランクトンが含まれることから、非常に時間と手間を要していた。複数種の微生物を含む試料から特定種の微生物を単離する方法としては、単離容器の内部に収容した微生物に対し、所定の時間、方向性のある外部刺激を与えることで、外部刺激の付与方向に並ぶブロックに微生物を分離回収する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示された技術は、外部刺激手段として例えば光源を用いるものであるが、所望の特定種の微生物を単離するために、どのような光源を用いればよいかが不明である。単に所定の光源に対する走光性の違いを利用して特定種の微生物を単離しようとする場合、照射時間も適宜調整が必要であり、照射時間が長すぎ、或いは短すぎる場合、意図したとおりに単離が行えない可能性がある。更に単離したサンプルを回収する具体的な手段についても示されていない。
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、複数種の微生物を含む試料からフジツボ類幼生を容易に分離回収することができる、微生物分離回収装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1) 本発明は、複数種の微生物を含む試料からフジツボ類幼生を分離回収する微生物分離回収装置であって、遮光部材により構成され内部に液体を貯留可能な空間を有する本体部と、前記本体部の上方に設置され、光透過性部材により構成される回収部と、前記本体部と前記回収部とを接続する流路と、前記回収部に対して、可視光を照射する照射部と、を備える、微生物分離回収装置に関する。
【0009】
(2) 前記本体部は、前記流路と接続され上方に向けて開口する第1開口部を有し、前記流路は、外部からの光を遮光可能に構成され、少なくとも一部に前記第1開口部の内径よりも狭い狭隘部が形成される、(1)に記載の微生物分離回収装置。
【0010】
(3) 前記本体部は、上方に向けて2方向に分岐する分岐部を有し、前記分岐部の分岐先の一方には、前記第1開口部が形成され、前記分岐部の分岐先の他方には、前記第1開口部よりも高い位置に第2開口部が形成される、(2)に記載の微生物分離回収装置。
【0011】
(4) 前記第1開口部は、前記流路が挿通可能な孔部を有する第1閉塞部材により閉塞され、前記第2開口部は、第2閉塞部材により開閉可能に閉塞される、(3)に記載の微生物分離回収装置。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、複数種の微生物を含む試料からフジツボ類幼生を容易に分離回収することができる、微生物分離回収装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本実施形態に係る微生物分離回収装置の構成を示す断面模式図である。
【
図2】本実施形態に係る微生物分離回収装置の本体部の構成を示す断面模式図である。
【
図3】本実施形態に係る微生物分離回収装置における微生物分離回収時の状態を示す断面模式図である。
【
図4】他の実施形態に係る微生物分離回収装置の構成を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
《第1実施形態》
<微生物分離回収装置>
本実施形態に係る微生物分離回収装置1は、海洋等の水域から採取した、複数種の微生物を含む試料から、フジツボ類幼生を選択的に好ましく回収することができる装置である。
【0015】
フジツボ類とは、節足動物門(Arthropoda)、甲殻類(Crustacea)まん脚亜綱(Cirripedia)完胸上目(Thoracica)に分類されるものの総称であり、例えば、タテジマフジツボ、アメリカフジツボ、アカフジツボ、サンカクフジツボ、オオアカフジツボ、サラサフジツボ、イワフジツボ、シロスジフジツボ、ヨーロッパフジツボ等を含むフジツボ亜目(Balanomorpha)に属するものが含まれる。
【0016】
フジツボ類は、幼生期の間は海中を遊泳しており、初期幼生をノープリウス幼生と呼び、さらに成長した幼生をキプリス幼生と呼ぶ。キプリス幼生は付着期幼生に相当し、遊泳後適当な基板に付着して、変態後に成体となる。キプリス幼生は水中の構造物である、例えば、発電所の海水取水設備又は海水放水設備、沿岸水産養殖設備、漁業設備等に付着し、その後成長することで、これらの設備に悪影響を及ぼす可能性がある。従って、これらの設備が存在する海域に生息するフジツボ類のキプリス幼生およびノープリウス幼生の数を把握することで、塩素系薬剤の注入等、必要な対策を取ることが可能になる。
【0017】
キプリス幼生およびノープリウス幼生は、可視光に対して、強い正の走光性を示すことが、本発明者らの研究により明らかになった。本実施形態に係る微生物分離回収装置は、上記幼生の強い正の走光性を利用して、フジツボ類のキプリス幼生およびノープリウス幼生を容易に分離回収することができる。
【0018】
微生物分離回収装置1は、
図1に示すように、本体部20と、回収部30と、流路40と、照射部50と、を備える。
【0019】
本体部20は、内部に液体(複数種の微生物を含む海水等の試料)を貯留可能な空間を有する中空部材である。本体部20は、
図1に示すように、設置面に設置された状態で内部空間の下方が閉塞され、上方に向けて分岐部23で2方向に分岐した形状を有する。上記分岐部23の分岐先にはそれぞれ、第1開口部21と、第2開口部22と、が形成される。第1開口部21は、流路40が挿通可能な孔部を有する第1閉塞部材61により開閉可能に閉塞されると共に、流路40と接続されることで、本体部20と回収部30とが連通するように構成される。第1開口部21は、開閉可能であることが好ましいが、開閉可能でなくてもよい。第2開口部22は、第2閉塞部材62によって開閉可能に閉塞される。第2開口部22の開口上端は、設置状態で第1開口部21よりも高い位置、かつ流路40の上端よりも高い位置に配置される。第2開口部22が形成される部材は、本体部20と別体として構成されてもよく、本体部20と一体に形成されていてもよい。
【0020】
本体部20は、光が透過不能な遮光部材によって構成される。上記遮光部材としては光透過性を有しない材料であれば特に限定されず、塩化ビニル等の樹脂や、金属等を用いることができる。
【0021】
回収部30は、本体部20の上方に設置される略筒状部材であり、設置状態で底面が流路40と接続されている。回収部30と流路40との接続方法は特に限定されないが、例えば、回収部30の底部に形成された孔部に流路40を挿通させ、水が出入り不能に孔部の周囲をシーリング材等で封止する方法が挙げられる。回収部30は、例えば、内部の微生物を観察するために光透過性部材により構成することができる。上記光透過性部材としては、特に限定されないが、アクリル樹脂等の光透過性樹脂や、ガラス等が挙げられる。回収部30は光透過性部材でなくてもよい。回収部30の上面は、本実施形態においては開口している。一方で、回収部30の上面には、上記光透過性部材により構成される開閉可能な蓋部が設けられていてもよい。
【0022】
流路40は、本体部20の第1開口部21と、回収部30の底面とを接続する流路である。流路40は、例えば、光が透過不能な遮光部材によって構成される管状体である。流路40は、第1閉塞部材61に形成された孔部に挿通される。流路40の一部は回収部30の内部まで延出し、流路40の上端は回収部30の内部で開口している。
【0023】
流路40の少なくとも一部には、第1開口部21の内径よりも狭い狭隘部41が形成されることが好ましい。これによって、照射部50から照射される光に対して走光性を有するキプリス幼生のみを回収部30に移動させることができる。また、回収部30に移動したキプリス幼生を含むサンプルの回収を容易に行うことができる。本実施形態において、流路40は第1開口部21の内径よりも狭い径を有する管状体であり、流路40の全体が狭隘部41をなす。一方で、流路40の一部に1つ又は複数の狭隘部41が形成されていてもよい。
【0024】
照射部50は、回収部30に対して可視光を照射する。これによって、上記光に対して正の走光性を有するフジツボ類のキプリス幼生およびノープリウス幼生を回収部30に誘引することができる。一方で、上記可視光に対して正の走光性を有しない他の動物性プランクトンや、植物性プランクトン、及び夾雑物は本体部20の内部に残留するため、これらを除いたサンプルを回収することができる。照射部50の具体的な構成は特に限定されないが、例えばLED照射装置、ハロゲンランプ、水銀ランプ、蛍光管等を用いることができるが、LED照射装置を用いることが好ましい。
【0025】
第1閉塞部材61は、流路40が挿通可能な孔部を有する部材であり、例えばゴム、エラストマー等の弾性材料により構成される。第1閉塞部材61は、光透過性を有しないことが好ましい。第1閉塞部材61は、流路40と一体として形成されていてもよい。第1閉塞部材61の下端は、一部が第1開口部21に嵌入して固定され、第1閉塞部材61の上端面は回収部30の底面と当接して固定される。
【0026】
第2閉塞部材62は、孔部を有しないこと以外は、第1閉塞部材61と同様の構成を有する。第2閉塞部材62の下端は、一部が第2開口部22に嵌入して固定される。
【0027】
<微生物分離回収方法>
次に、微生物分離回収装置1を用いて微生物の分離回収を行う手順を説明する。まず、
図2に示すように、本体部20から回収部30、流路40、及び第1閉塞部材61、並びに第2閉塞部材62を取り外す。この状態で第1開口部21又は第2開口部22から試料(プランクトンネットサンプル)を投入する。なお、回収部30、流路40、及び第1閉塞部材61を取り外さずに、第2閉塞部材62のみを取り外し、第2開口部22から試料を投入してもよい。次に、流路40、及び第1閉塞部材61を第1開口部21に嵌入させ閉塞し、上方に回収部30を接続する。この状態で第2開口部22から、ろ過海水を投入し、回収部30の内部の流路40の上端以上の水位となるまでろ過海水の投入を続ける。その後、第2閉塞部材62を第2開口部22に嵌入させ閉塞し、回収部30に対して照射部50によって可視光を照射する。照射を所定時間(例えば15分間以上)行った後、
図3に示すように微生物分離回収装置1を傾けて回収部30内の液体を所定の容器に回収する。
【0028】
ここで、本体部20は第1閉塞部材61、及び第2閉塞部材62によって開口部が閉塞されており、流路40の先端部のみが外部と連通している。この状態で微生物分離回収装置1を傾けて回収部30内の液体を所定の容器に回収すると、本体部20の内部は陰圧となり、また流路40の先端部には表面張力が働く。これにより、微生物分離回収装置1を傾けても本体部20の内部に貯留された液体は外部に排出されず、回収部30内の液体のみが排出されるため、容易に回収部30内の液体を回収することができる。
【0029】
次に、本発明の第2実施形態に係る微生物分離回収装置1aの構成を説明する。第1実施形態に係る微生物分離回収装置1と同様の構成については、図面に同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0030】
《第2実施形態》
<微生物分離回収装置>
第2実施形態に係る微生物分離回収装置1aは、
図4に示すように、本体部20と、回収部30と、流路40と、照射部50と、を有する。
【0031】
本体部20は、微生物分離回収装置1と同様に、上方に向けて分岐部23で2方向に分岐した形状を有する中空部材である。上記分岐部23の分岐先にはそれぞれ、第1開口部21と、第2開口部22と、が形成される。本実施形態において、第2開口部22は遮光部材62aで開閉可能に遮光される。遮光部材62aは第2開口部22を遮光可能な構成であれば特に限定されないが、例えば、第2開口部22の外径よりも大きな内径を有するキャップを、第2開口部22を被覆するように配置することができる。
【0032】
流路40は、本実施形態において、分岐部23から分岐する本体部20の流路である。流路40の上端部には、第1開口部21が形成される。第1開口部は、回収部30の下面と接続されている。本実施形態において、回収部30は光透過性部材により構成される筒状体であり、下面は開口している。
【0033】
<微生物分離回収方法>
微生物分離回収装置1aを用いて微生物の分離回収を行う手順としては、第1実施形態と同様に、本体部20の内部に試料(プランクトンネットサンプル)、及び必要に応じてろ過海水を水面が回収部30の位置に上昇するまで投入し、遮光部材62aにより第2開口部22を被覆する。次に、回収部30に対して照射部50によって可視光を照射する。照射を所定時間(例えば15分間以上)行った後、回収部30内の液体をスポイト等により回収する。
【0034】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明した。本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
【実施例】
【0035】
以下、実施例を用いて本発明について詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0036】
[キプリス幼生の回収試験]
第2実施形態に係る微生物分離回収装置1aを用いて、タテジマフジツボのキプリス幼生の回収試験を行った。飼育して得たタテジマフジツボのキプリス幼生を微生物分離回収装置1aに海水と共に投入し、照射部50から回収部30に対して可視光を照射した。光源はハロゲンランプ(ピーク波長:646nm、波長範囲:360~760nm、PHILIPS社製 15V 150W 型番6423)を用いた。遮光部材62aにより第2開口部22を被覆した時間を開始時間として、回収部30に現れたキプリス幼生の個体数を数えた。試験は2回行い、1回目の試験では終了時(17分20秒経過時)に回収部30に16個体のキプリス幼生が確認された。2回目の試験では終了時(15分26秒経過時)に回収部30に13個体のキプリス幼生が確認された。
【0037】
[キプリス幼生の回収率]
北原式表面プランクトンネット(口径30cm,目合0.1mm;RIGOSHA5511)を用いてプランクトン試料を得た(海水ろ過量200L)。これに、飼育して得たタテジマフジツボのキプリス幼生とノープリウス幼生を数十個体添加したものを試験用試料とした。これを用い、キプリス幼生の回収試験と同様の手順で15分後に回収部30から回収した回収分画と、本体部20に残留した夾雑分画(非回収分画)とに分けた。回収分画は回収部30からピペットを用いて約15mL回収した。夾雑分画は、60μmメッシュで受け回収した。それぞれ、プランクトン計数板(RIGOSHA)を用い、実体顕微鏡(OLYMPUS SZX7)下でキプリス幼生やその他のプランクトン数(n)を数えた。試験は2回行った。結果を表1に示した。
【0038】
【0039】
表1に示すように、本実施形態に係る微生物分離回収装置を用いることで、30~40%のキプリス幼生およびノープリウス幼生の回収率を得ることができた。同じ甲殻類であっても、コペポーダ等他の甲殻類の回収率は低い結果であり、甲殻類以外のゴカイ類、オタマボヤの回収率は更に低かった。以上の結果から、本実施形態に係る微生物分離回収装置により、フジツボ類のキプリス幼生およびノープリウス幼生を他の微生物との分離に利用できることが明らかである。
【符号の説明】
【0040】
1,1a 微生物分離回収装置
20 本体部
21 第1開口部
22 第2開口部
23 分岐部
30 回収部
40 流路
41 狭隘部
50 照射部
61 第1閉塞部材
62 第2閉塞部材
【要約】
複数種の微生物を含む試料からフジツボ類幼生を容易に分離回収することができる、微生物分離回収装置を提供する。
複数種の微生物を含む試料からフジツボ類幼生を分離回収する微生物分離回収装置であって、遮光部材により構成され内部に液体を貯留可能な空間を有する本体部と、本体部の上方に設置され、光透過性部材により構成される回収部と、本体部と回収部とを接続する流路と、回収部に対して、可視光を照射する照射部と、を備える、微生物分離回収装置。