(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-08
(45)【発行日】2023-03-16
(54)【発明の名称】被服、測定装置、および監視システム
(51)【国際特許分類】
G01D 21/00 20060101AFI20230309BHJP
A41D 13/00 20060101ALI20230309BHJP
A41D 13/12 20060101ALI20230309BHJP
A41D 31/00 20190101ALI20230309BHJP
A41D 31/04 20190101ALI20230309BHJP
A41D 31/18 20190101ALI20230309BHJP
A44B 1/00 20060101ALI20230309BHJP
A61B 5/00 20060101ALI20230309BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20230309BHJP
D02G 3/04 20060101ALI20230309BHJP
D02G 3/38 20060101ALI20230309BHJP
G01P 13/00 20060101ALI20230309BHJP
G01P 15/00 20060101ALI20230309BHJP
【FI】
G01D21/00 M
A41D13/00 102
A41D13/12 181
A41D31/00 503Z
A41D31/00 502A
A41D31/04 Z
A41D31/18
A44B1/00 Z
A61B5/00 102A
A61B5/11 100
D02G3/04
D02G3/38
G01P13/00 A
G01P15/00 A
(21)【出願番号】P 2020566018
(86)(22)【出願日】2019-01-16
(86)【国際出願番号】 JP2019001101
(87)【国際公開番号】W WO2020148829
(87)【国際公開日】2020-07-23
【審査請求日】2022-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】517457137
【氏名又は名称】POSH WELLNESS LABORATORY株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】根武谷 吾
【審査官】平野 真樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-89923(JP,A)
【文献】特開2017-110307(JP,A)
【文献】特開2018-141252(JP,A)
【文献】特開2016-150102(JP,A)
【文献】特表2017-519120(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第3366211(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 21/00
G01B 7/24
A41D 13/00,13/12
A41D 31/00,31/04,31/18
A44B 1/00
A61B 5/00,5/11
D02G 3/04,3/38
G01P 13/00
G01P 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが着用する被服であって、
長手方向に伸縮可能な絶縁性材料と、
導電性を有し、前記絶縁性材料にコイル状に巻き付けられている導電性繊維とを
含むセンサ用材料
と、
前記導電性繊維の3以上の部分と電気的にそれぞれ接続される複数の接続部と
を備え、
前記導電性繊維は、少なくとも一部が前記絶縁性材料の伸縮に伴って伸縮しないように固定された固定領域を有し、
複数の前記接続部のうち少なくとも2つの接続部は、前記固定領域の異なる2つの部分のそれぞれに電気的に接続されている、
被服。
【請求項2】
前記導電性繊維は、前記絶縁性材料の異なる複数の部分に固定されている、
請求項1に記載の
被服。
【請求項3】
長手方向に伸縮可能な糸を用いて紐状または帯状に形成されている基体
を更に備え、
前記センサ用材料が伸縮可能な方向に前記基体が伸縮可能であるように、前記センサ用材料が前記基体に結合されている、
請求項1または2に記載の被服。
【請求項4】
前記被服は、少なくとも一部に伸縮性を有する布を用いて形成され、
前記センサ用材料
は、伸縮性を有する前記布に結合されており、
前記布は、前記センサ用材料が伸縮可能な方向に
伸縮可能である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の被服。
【請求項5】
複数の前記接続部は、前記被服に設けられたボタンの一部である、請求項
1から4のいずれか一項に記載の被服。
【請求項6】
被服を着用したユーザの状態を測定する測定装置であって、
前記被服は、
長手方向に伸縮可能な絶縁性材料と、導電性を有し、前記絶縁性材料にコイル状に巻き付けられている導電性繊維とを含むセンサ用材料と、
前記導電性繊維の3以上の部分と電気的にそれぞれ接続される複数の接続部と
を備え、
前記測定装置は、
前記被服の複数の前記接続部のうち、異なる2つの前記接続部の間の
インピーダンスを測定する測定部と、
複数の前記接続部と前記測定部との間の電気的な接続を切り換える切換部と、
隣り合う2つの前記接続部の間のインピーダンスをそれぞれ前記測定部に測定させるように前記切換部を制御する制御部と、
前記
インピーダンスの測定結果に基づき、前記被服を着用した
前記ユーザの状態を特定する特定部と
を備える、測定装置。
【請求項7】
前記導電性繊維は、少なくとも一部が前記絶縁性材料の伸縮に伴って伸縮しないように固定された固定領域を有し、
前記被服は、前記固定領域の異なる2以上の部分のそれぞれに電気的に接続されている複数の前記接続部を更に有し、
前記測定部は、前記固定領域に設けられた異なる2つの前記接続部の間の
インピーダンスを基準値として、前記導電性繊維の前記固定領域以外の部分の
インピーダンスの値を算出する、
請求項
6に記載の測定装置。
【請求項8】
前記測定部は、前記被服の複数の前記接続部のうち、異なる2つの前記接続部の間のインダクタンスを測定
し、
前記特定部は、前記インダクタンスの測定結果に基づき、前記被服を着用した
前記ユーザの状態を特定する
、
請求項6又は7に記載の測定装置。
【請求項9】
前記被服は、前記被服を着用した前記ユーザが移動した場合の加速度を検出するための加速度センサと、前記被服を着用した前記ユーザが移動した場合の角速度および/または角加速度を検出するためのジャイロセンサのうち、少なくとも一方を更に備える、請求項
6から
8のいずれか一項に記載の測定装置。
【請求項10】
複数の
被服と、複数の
前記被服をそれぞれ着用した複数のユーザの状態を測定する複数の測定装置と
を備え、複数の前記ユーザの状態を監視する監視システムであって、
前記被服は、
長手方向に伸縮可能な絶縁性材料と、導電性を有し、前記絶縁性材料にコイル状に巻き付けられている導電性繊維とを含むセンサ用材料と、
前記導電性繊維の3以上の部分と電気的にそれぞれ接続される複数の接続部と
を有し、
前記測定装置は、
前記被服の複数の前記接続部のうち、異なる2つの前記接続部の間のインピーダンスを測定する測定部と、
複数の前記接続部と前記測定部との間の電気的な接続を切り換える切換部と、
隣り合う2つの前記接続部の間のインピーダンスをそれぞれ前記測定部に測定させるように前記切換部を制御する制御部と、
前記インピーダンスの測定結果に基づき、前記被服を着用した前記ユーザの状態を特定する特定部と
を有し、
複数の前記測定装置にそれぞれ接続され、複数の前記被服をそれぞれ着用した複数の
前記ユーザの状態を取得する取得部と、
複数の前記ユーザの状態のうち、異常な状態を検知する検知部と
を
更に備える、監視システム。
【請求項11】
前記測定部は、前記被服の複数の前記接続部のうち、異なる2つの前記接続部の間のインダクタンスを測定
し、
前記特定部は、前記インダクタンスの測定結果に基づき、前記被服を着用した
前記ユーザの状態を特定する
、
請求項10に記載の監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、センサ用材料、センサ素子、被服、測定装置、監視システム、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、人の動き、呼吸、心拍等を容易に検出する測定装置が望まれていた。特に、無呼吸症候群か否かを判定するための睡眠時の呼吸動作、病院等における患者の突然死、乳幼児のうつ伏せ死等を測定および監視できるシステムが望まれていた。このようなシステムとして、例えば、センサが設けられたベッド等を用いて人の呼吸動作等を検出するシステム、レーザ照射および撮像装置等で人の動きを検知するシステム等が知られていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、複数のユーザの状態をセンサ付きベッドで監視する場合、監視すべきユーザの人数に応じて複数のセンサ付きベッドを用意しなければならず、このような大掛かりで高価なシステムを容易に導入することは困難であった。また、光学的にユーザを監視する場合、光学系の死角に入ると検出感度が低減してしまうことがあった。したがって、人の動き、呼吸、心拍等を高精度かつ容易に検出して監視するシステムを実現することは困難であった。
【0004】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、人の動き、呼吸、心拍等を容易に検出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様においては、長手方向に伸縮可能な絶縁性材料と、導電性を有し、前記絶縁性材料にコイル状に巻き付けられている導電性繊維とを備える、センサ用材料を提供する。前記導電性繊維は、前記絶縁性材料の異なる複数の部分に固定されていてもよい。
【0006】
本発明の第2の態様においては、第1の態様の前記センサ用材料と、長手方向に伸縮可能な糸を用いて紐状または帯状に形成されている基体とを備え、前記センサ用材料が伸縮可能な方向に前記基体が伸縮可能であるように、前記センサ用材料が前記基体に結合されている、センサ素子を提供する。
【0007】
本発明の第3の態様においては、第2の態様の前記センサ素子が設けられている、被服を提供する。前記被服は、少なくとも一部に伸縮性を有する布を用いて形成され、第1の態様の前記センサ用材料が、伸縮性を有する前記布に結合されており、前記センサ用材料が伸縮可能な方向に、前記布が伸縮可能でよい。
【0008】
前記被服は、前記導電性繊維の少なくとも2つの部分と電気的にそれぞれ接続される接続部を更に備えてよい。1または複数の前記接続部は、前記被服に設けられたボタンの一部でよい。
【0009】
本発明の第4の態様においては、第3の態様の前記被服の複数の前記接続部のうち、異なる2つの前記接続部の間のインダクタンスを測定する測定部と、前記インダクタンスの測定結果に基づき、前記被服を着用したユーザの状態を特定する特定部とを備える、測定装置を提供する。
【0010】
前記被服は、前記導電性繊維の3以上の部分のそれぞれに電気的に接続されている複数の前記接続部を有し、複数の前記接続部と前記測定部との間の電気的な接続を切り換える切換部と、隣り合う2つの前記接続部の間のインダクタンスをそれぞれ前記測定部に測定させるように前記切換部を制御する制御部とを更に備えてもよい。
【0011】
前記導電性繊維は、少なくとも一部が前記絶縁性材料の伸縮に伴って伸縮しないように固定された固定領域を有し、前記被服は、前記固定領域の異なる2以上の部分のそれぞれに電気的に接続されている複数の前記接続部を更に有し、前記測定部は、前記固定領域に設けられた異なる2つの前記接続部の間のインダクタンスを基準値として、前記導電性繊維の前記固定領域以外の部分のインダクタンスの値を算出してもよい。
【0012】
前記被服は、前記被服を着用した前記ユーザが移動した場合の加速度を検出するための加速度センサと、前記被服を着用した前記ユーザが移動した場合の角速度および/または角加速度を検出するためのジャイロセンサのうち、少なくとも一方を更に備えてもよい。
【0013】
本発明の第5の態様においては、第3の態様の前記被服と、複数の前記被服のそれぞれに接続される複数の第4の態様の前記測定装置と、複数の前記測定装置にそれぞれ接続され、複数の前記被服をそれぞれ着用した複数のユーザの状態を取得する取得部と、複数の前記ユーザの状態のうち、異常な状態を検知する検知部とを備える、監視システムを提供する。
【0014】
本発明の第6の態様においては、コンピュータにより実行されると、前記コンピュータを第5の態様の前記監視システムの少なくとも一部として機能させる、プログラムを提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、人の動き、呼吸、心拍等を容易に検出できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本実施形態に係る監視システム10の構成例を示す。
【
図2】本実施形態に係る被服20および測定装置30の構成例を示す。
【
図3】本実施形態に係るセンサ素子100の構成例を示す。
【
図4】本実施形態に係るセンサ用材料120の構成例を示す。
【
図5】本実施形態に係る被服20および測定装置30の変形例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<監視システム10の構成例>
図1は、本実施形態に係る監視システム10の構成例を示す。監視システム10は、ユーザが着用している被服に設けられたセンサの検出信号に基づき、ユーザの異常動作等を監視する。監視システム10は、被服20と、測定装置30と、取得部40と、記憶部50と、検知部60と、通知部70とを備える。
【0018】
被服20は、ユーザが着用し、センサが設けられている。被服20は、例えば、下着、パジャマ、病衣、部屋着等である。被服20に設けられているセンサについては、後述する。
【0019】
測定装置30は、センサの検出結果に基づき、被服20を着用したユーザの状態を測定する。測定装置30は、例えば、ユーザの動作、呼吸、および心拍等の状態を測定する。測定装置30は、ユーザの被服20に装着されていてよく、これに代えて、被服20とは別個に設けられていてもよい。被服20および測定装置30は、例えば、有線または無線で接続されている。監視システム10において、例えば、このような被服20および測定装置30の組がユーザ毎に設けられている。測定装置30は、例えばネットワーク12を介して、測定した結果をサーバ80に送信する。なお、ネットワーク12は、例えばインターネットであるが、これに代えて、ローカルエリアネットワークでもよい。
【0020】
サーバ80は、取得部40と、記憶部50と、検知部60と、通知部70とを有する。
取得部40は、複数の測定装置30にそれぞれ接続され、複数の被服20をそれぞれ着用した複数のユーザの状態を取得する。取得部40は、ユーザの状態を示す測定装置30の測定結果をそれぞれ取得する。取得部40は、ネットワーク12を介して複数の測定装置30と接続されていてもよく、複数の測定装置30と直接接続されていてもよい。
【0021】
記憶部50は、取得した複数の測定装置30の測定結果を記憶する。また、記憶部50は、監視システム10が動作の過程で生成する(または利用する)中間データ、算出結果、閾値、およびパラメータ等をそれぞれ記憶してもよい。また、記憶部50は、監視システム10内の各部の要求に応じて、記憶したデータを要求元に供給してもよい。
【0022】
検知部60は、複数のユーザの状態のうち、異常な状態を検知する。検知部60は、例えば、複数のユーザのうち無呼吸となっている状態のユーザを検知する。この場合、検知部60は、当該ユーザが無呼吸となっている状態の継続時間等を検知してもよい。また、検知部60は、例えば、複数のユーザのうち心拍が閾値未満となっているユーザを検知する。この場合、検知部60は、当該ユーザの心拍が閾値未満となっている状態の継続時間等を検知してもよい。
【0023】
通知部70は、検知部60が異常な状態のユーザを検知したことに応じて、異常なユーザを検知したことを外部に通知する。通知部70は、例えば、監視システム10のオペレータ等に対して、異常が検知されたことを表示部等に表示する。通知部70は、音声等を発して異常を検知したことを通知してもよい。また、通知部70は、ネットワーク12を介して、外部のサーバ等に異常を検知したことを通知してもよい。
【0024】
以上のように、本実施形態に係る監視システム10は、ユーザの被服20に設けられたセンサの検出結果に基づいて、ユーザの状態を測定するので、ベッド等を用いた大規模な測定装置等を必要としない。例えば、比較的規模の大きい病院等に入院する複数のユーザに対しても、容易に適用することができる。また、監視システム10は、ネットワーク12等を用いて複数のユーザを監視することができるので、特定の建物および地域等とは無関係に構成することができる。監視システム10は、例えば、自宅療養中のユーザ等を含めた複数のユーザの状態を監視できる。このような監視システム10が用いる被服20および測定装置30について次に説明する。
【0025】
<被服20および測定装置30の構成例>
図2は、本実施形態に係る被服20および測定装置30の構成例を示す。被服20は、ユーザの状態を検出するセンサとして、センサ素子100が設けられている。センサ素子100は、ユーザの体の動きに応じて伸縮するように設けられている。センサ素子100は、例えば、ユーザの身体の動きに応じて、インピーダンスが変動する素子である。
図2は、センサ素子100がユーザの腹囲を囲うような位置に密着するように設けられ、ユーザの腹囲の変位に応じてセンサ素子100のインピーダンスが変動する例を示す。なお、本実施例において、ユーザの身体の動きに応じて、センサ素子100のインダクタンスが変化する例を説明する。このようなセンサ素子100については、後述する。
【0026】
被服20は、測定装置30と接続される複数の接続部22を有する。接続部22のそれぞれは、センサ素子100と電気的に接続される。複数の接続部22は、センサ素子100の入出力端子として機能する。例えば、複数の接続部22のうち、1つのまたは複数の接続部22は、被服20に設けられたボタンの一部である。
図2は、センサ素子100の両端に接続部22が設けられた例を示す。
【0027】
ボタンは、例えば、スナップボタン等の金属製の留め具である。この場合、スナップボタンは、脱着可能な凹部ボタンおよび凸部ボタンの組で構成されており、凹部ボタンおよび凸部ボタンのいずれか一方が被服20に縫い付けられていることが望ましい。これにより、被服20に複数の接続部22を容易に取り付けることができる。また、ユーザは、接続部22が設けられている被服20を違和感なく着用できる。また、被服20および測定装置30を電気的に接続するケーブルは、凹部ボタンおよび凸部ボタンのいずれか一方を、被服20と接続するための端子として用いることができる。
【0028】
測定装置30は、測定部32と、記憶部34と、特定部36と、送信部38と、制御部39とを備える。測定部32は、被服20の複数の接続部22のうち、異なる2つの接続部22の間のインダクタンスを測定する。
図2は、測定部32がセンサ素子100の両端に設けられた2つの接続部22の間のインダクタンスを測定する例を示す。
【0029】
測定部32は、既知の測定方法により、インダクタンスを測定してよく、ここでは詳細な説明を省略する。例えば、測定部32は、予め定められた振幅電圧の交流信号をセンサ素子100に供給し、センサ素子100に流れる交流電流の測定結果に基づき、インダクタンスを測定する。測定部32は、継続してインダクタンスの測定を実行して、インダクタンスの変化を測定することが望ましい。この場合、測定部32は、予め定められた時間毎にインダクタンスを測定してもよく、これに代えて、略一定の時間間隔でインダクタンスの測定を継続してもよい。
【0030】
記憶部34は、測定部32が測定したインダクタンスの値を記憶する。また、記憶部34は、測定装置30が動作の過程で生成する(または利用する)中間データ、算出結果、閾値、およびパラメータ等をそれぞれ記憶してもよい。また、記憶部34は、監視システム10内の各部の要求に応じて、記憶したデータを要求元に供給してもよい。
【0031】
特定部36は、測定部32のインダクタンスの測定結果に基づき、被服20を着用したユーザの状態を特定する。特定部36は、例えば、インダクタンスの時間的な変動に応じて、ユーザの状態を特定する。特定部36は、例えば、インダクタンスの変動に周期性がなく、一時的に閾値以上変動する場合、ユーザの寝返り等の移動状態であることを特定する。また、特定部36は、インダクタンスの周期的な変動幅が閾値未満の場合に、ユーザが無呼吸状態であることを特定してもよい。また、特定部36は、インダクタンスが略一定の周期で変動し、当該インダクタンスの変動幅が予め定められた上限値および下限値の範囲内の場合に、ユーザの呼吸数が当該周期の逆数であることを特定してもよい。
【0032】
また、特定部36は、インダクタンスの時間的な変動が略一定の周期で変動し、振幅値の変動幅が予め定められた上限値および下限値の範囲内の場合に、ユーザの心拍数が当該周期の逆数であることを特定してもよい。これに代えて、または、これに加えて、特定部36は、測定したインダクタンスの変化パターンと、記憶部34が過去に記憶したユーザの呼吸に伴って変化するインダクタンスの変化パターンとを比較して、ユーザの状態を特定してもよい。
【0033】
送信部38は、特定部36が特定した結果を取得部40に送信する。測定装置30および取得部40が無線で接続されている場合、送信部38は、アンテナ等の送受信回路が含まれており、取得部40へと特定結果を無線で送信する。
【0034】
制御部39は、測定部32、記憶部34、特定部36、および送信部38の動作を制御する。制御部39は、例えば、測定部32がインダクタンスを測定するタイミング、記憶部34が測定結果を記憶するタイミング、特定部36が測定結果を取得してユーザの状態を特定するタイミング、送信部38が特定結果を送信するタイミング等を制御する。制御部39は、一例として、予め定められた時刻または時間間隔でインダクタンスを測定し、監視システム10に特定結果を送信するように各部を制御する。制御部39は、一例として、CPU(Central Processing Unit)である。
【0035】
以上の本実施形態に係る測定装置30は、集積回路等で形成されていることが望ましい。また、測定装置30は、バッテリー等を搭載したモバイル型の携帯型装置として構成されていることがより望ましい。これにより、測定装置30は、被服20を着用するユーザのポケット、ベルト、バッグ等に容易に保持することができる。また、測定装置30は、ユーザが携帯する端末の一部として構成されていてもよい。以上の測定装置30は、被服20に設けられたセンサ素子100のインダクタンスの変化に基づき、ユーザの状態を測定する。このようなユーザの状態に応じてインダクタンスが変化するセンサ素子100について、次に説明する。
【0036】
<センサ素子100の構成例>
図3は、本実施形態に係るセンサ素子100の構成例を示す。
図3は、センサ素子100がゴム紐として機能する例を示す。センサ素子100は、基体110とセンサ用材料120とを備える。なお、
図3に示すセンサ素子100は、接続部22を更に有する例を示す。
【0037】
基体110は、長手方向に伸縮可能な糸を用いて紐状または帯状に形成されている。基体110は、例えば、弾性を有する材料で形成されている、帯、紐、布等である。また、基体110は、一部が弾性を有する材料で形成されていてもよい。
図3は、基体110が帯状のゴム紐であり、X方向に伸縮する例を示す。
【0038】
センサ用材料120は、長手方向に伸縮可能に形成されている。センサ用材料120は、当該センサ用材料120が伸縮可能な方向に基体110が伸縮可能であるように、基体110に結合されている。センサ用材料120は、例えば、基体110に織り込まれていてよく、これに代えて、基体110に縫い付けられてもよい。また、センサ用材料120は、基体110に接着剤等で固定されていてもよい。また、センサ用材料120は、接続部22と共に、基体110に縫い付けられることで固定されていてもよい。これにより、センサ用材料120は、例えば、基体110が長手方向に伸縮すると、当該基体110と同様に長手方向に伸縮する。
【0039】
このように、センサ用材料120は、長手方向に伸縮することにより、インダクタンスの値が変化するインダクタンス成分を有する。即ち、基体110がX方向に伸縮することにより、センサ用材料120のインダクタンスの値が変化するように、センサ用材料120が基体110に結合されている。
【0040】
また、センサ用材料120が接続部22と電気的に接続されるように、当該接続部22が基体110に設けられている。
図3は、2つの接続部22が基体110に設けられ、センサ用材料120の両端と電気的にそれぞれ接続されている例を示す。この場合、2つの接続部22と測定装置30とを接続することにより、当該測定装置30は、2つの接続部22の間のセンサ用材料120のインダクタンスを測定可能となる。このようなセンサ用材料120について、次に説明する。
【0041】
<センサ用材料120の構成例>
図4は、本実施形態に係るセンサ用材料120の構成例を示す。センサ用材料120は、絶縁性材料122と、導電性繊維124とを有する。絶縁性材料122は、長手方向に伸縮可能である。絶縁性材料122は、弾性を有する材料で形成されている。絶縁性材料122は、例えば、ゴム、ポリマー等で形成されている。また、絶縁性材料122は、高誘電率の材料を含んでもよい。絶縁性材料122は、例えば、長手方向に延伸する糸状に形成されている。
【0042】
導電性繊維124は、導電性を有する材料で形成されている。また、導電性繊維124は、繊維状の材料に導電性材料が付着されて形成されていてもよい。導電性繊維124は、例えば、導電性フィルム等でよく、これに代えて、糸状のゴム、ポリマー等に導電性インク等が付着されて形成されていてもよい。導電性繊維124は、絶縁性材料122にコイル状に巻き付けられている。
【0043】
以上のセンサ用材料120は、導電性繊維124の巻き数、直径、長さ、絶縁性材料122の誘電率等に応じたインダクタンス成分を有することになる。また、センサ用材料120は、導電性繊維124が長手方向に伸縮することにより、インダクタンスの値が増減する。なお、接続部22は、導電性繊維124の少なくとも2つの部分と電気的にそれぞれ接続される。例えば、2つの接続部22が導電性繊維124に接続された場合、当該2つの接続部22の間に接続された導電性繊維124のインダクタンスの値を、測定部32が測定可能となる。
【0044】
ここで、導電性繊維124は、絶縁性材料122の異なる複数の部分に固定されていることが望ましい。例えば、絶縁性材料122および導電性繊維124は、第1の位置と、導電性繊維124が伸縮していない状態で第1の位置から導電性繊維124の長さだけ離れた位置とに接着剤等で固定されている。これにより、導電性繊維124は、絶縁性材料122と一体となって伸縮する。即ち、センサ用材料120は、当該センサ用材料120の長手方向の伸縮に応じて、インダクタンスの値が変化するセンサとして機能する。このようなセンサ用材料120が基体110に結合されることで、導電性繊維124は、基体110と一体となって伸縮する。即ち、センサ用材料120は、基体110の長手方向の長さを検出するセンサとして機能する。
【0045】
これに代えて、または、これに加えて、導電性繊維124が基体110の異なる複数の部分に固定されるように、当該センサ用材料120が基体110に結合されていてもよい。この場合においても、導電性繊維124は、基体110と一体となって伸縮するので、センサ用材料120は、基体110の長手方向の長さを検出するセンサとして機能する。
【0046】
以上のセンサ用材料120が結合されたセンサ素子100が被服20の一部として用いられることにより、当該センサ素子100は、被服20を着用したユーザの体の変位を検出可能となる。例えば、センサ素子100をシャツ、下着、パンツ等の被服20のゴム紐として用いることにより、当該センサ素子100を、ユーザの首、胸、腹、または腰の周囲を囲うように配置できる。これにより、センサ素子100は、ユーザの呼吸および心拍等に起因するユーザの体の変位に応じて長手方向に伸縮することになり、ユーザの状態に応じて、インダクタンスを変化させる。したがって、測定装置30は、センサ素子100のインダクタンスを測定することにより、ユーザの状態を測定することができる。
【0047】
以上のように、本実施形態に係るセンサ用材料120は、ゴム紐または伸縮性を有する布等に結合され、被服20の一部として用いられるセンサ素子100として動作する。このようなセンサ用材料120は、
図4で説明したように、糸状に形成されているので、センサ素子100を形成することは容易であり、また、被服20への取り付け、交換等も容易である。
【0048】
また、センサ素子100は、伸縮するゴム紐としてユーザの体に囲うように固定できるので、ユーザの移動および寝返り等によっても配置のずれが生じにくい。また、センサ素子100の配置にずれが生じたとしても、ユーザの体を囲うように固定されたままずれるので、検出感度の低減を防止できる。また、測定装置30は、インダクタンスの周期的な変動を検出するので、非周期的なユーザの移動等による雑音成分を容易に除去できる。したがって、測定装置30は、人の動き、呼吸、心拍等を容易に検出することができる。これにより、コストを低減させ、簡便で高精度な監視システム10を実現できる。
【0049】
以上の本実施形態に係るセンサ用材料120は、基体110と結合されて被服20に設けられる例を説明したが、これに限定されることはない。センサ用材料120は、被服20に設けられてもよい。例えば、被服20が、少なくとも一部に伸縮性を有する布等を用いて形成されている場合、センサ用材料120は、伸縮性を有する当該布に結合されていてよい。この場合、センサ用材料120が伸縮可能な方向に、布が伸縮可能であることが望ましい。
【0050】
例えば、被服20に既にゴム紐が設けられている場合、当該ゴム紐にセンサ用材料120が結合されていてもよい。また、被服20が、タイツ、スパッツ、ラッシュガード、腹巻、リストバンド等のように、ユーザの体と密着して伸縮するような布で形成されている場合、当該布にセンサ用材料120が結合されていてもよい。
【0051】
このように、被服20を着用するユーザの変位を検出できれば、センサ用材料120またはセンサ素子100を、当該被服20のいずれの部分に配置してもよい。例えば、センサ素子100は、ガウン等のベルトの少なくとも一部であってもよい。また、センサ素子100は、胸部、首、腕、手首等に配置されてもよい。また、ユーザの変位を検出できれば、センサ素子100は、被服20以外の部分に設けられてもよい。例えば、センサ素子100は、帽子のゴム紐の少なくとも一部であってもよい。また、センサ素子100は、ベルト、サスペンダ等の一部であってもよい。
【0052】
以上の本実施形態に係る測定装置30は、導電性繊維124の異なる2つの部分の間のインダクタンスを測定する例を説明した。測定感度をより向上させる目的で、センサ用材料120はより長い方が望ましく、センサ用材料120がユーザの周囲を囲う程度まで被服20に設けられることがより望ましい。なお、測定装置30は、導電性繊維124の異なる複数の部分のインダクタンスを測定してもよい。このような測定装置30について、次に説明する。
【0053】
<導電性繊維124の複数個所のインダクタンスを測定する例>
図5は、本実施形態に係る被服20および測定装置30の変形例を示す。変形例の被服20は、導電性繊維124の3以上の部分のそれぞれに電気的に接続されている複数の接続部22を有する。複数の接続部22は、例えば、導電性繊維124の長手方向において、予め定められた間隔で離間した複数の部分にそれぞれ接続される。
図5は、複数の接続部22が、導電性繊維124の長手方向において、等間隔に離間した複数の部分のそれぞれ接続される例を示す。
図5において、導電性繊維124の複数の部分を、P
1からP
4として示す。
【0054】
変形例の測定装置30は、複数の接続部22と測定部32との間の電気的な接続を切り換える切換部31を更に備える。切換部31は、複数のスイッチを有する。制御部39は、切換部31の複数のスイッチを切り換える制御信号を切換部31に供給して、測定部32が導電性繊維124の異なる複数の部分のインダクタンスを測定できるように切換部31を制御する。制御部39は、例えば、隣り合う2つの接続部22の間のインダクタンスをそれぞれ測定部32に測定させるように切換部31を制御する。
【0055】
図5の例の場合、制御部39は、例えば、測定部32と導電性繊維124のP
1およびP
2に接続された接続部22との間を電気的に接続し、測定部32と導電性繊維124のP
3およびP
4に接続された接続部22との間を電気的に切断するように切換部31を制御する。これにより、測定部32は、導電性繊維124のP
1およびP
2の間のインダクタンスを測定できる。
【0056】
この場合、制御部39は、次に、測定部32と導電性繊維124のP2およびP3に接続された接続部22との間を電気的に接続し、測定部32と導電性繊維124のP1およびP4に接続された接続部22との間を電気的に切断するように切換部31を制御する。これにより、測定部32は、導電性繊維124のP2およびP3の間のインダクタンスを測定できる。同様に、制御部39は、P3およびP4の間のインダクタンスを測定部32に測定させるように、切換部31を制御してもよい。
【0057】
以上のように、変形例の測定装置30は、導電性繊維124の異なる複数の部分のインダクタンスを測定して、ユーザの状態をより詳細に測定することができる。例えば、測定装置30は、導電性繊維124のうち、ユーザの心臓により近い部分の測定結果に基づき、ユーザの心拍の状態を特定し、ユーザの肺により近い部分の測定結果に基づき、ユーザの呼吸の状態を特定してもよい。
【0058】
図5の例の場合、測定装置30は、P
1およびP
2の間のインダクタンスの変化からユーザの腹部の右側の変位を、P
2およびP
3の間のインダクタンスの変化からユーザの腹部の中央の変位を、P
3およびP
4の間のインダクタンスの変化からユーザの腹部の左側の変位を、それぞれ測定できる。これにより、測定装置30は、例えば、ユーザの左右の腹部の変位の差から、ユーザの歩行、寝返り等の移動状態を特定できる。また、測定装置30は、ユーザの左右の腹部の変位のそれぞれと、腹部の中央の変位との差分から、ユーザの呼吸および/または心拍の状態を特定してもよい。
【0059】
なお、本変形例の測定装置30は、1つの導電性繊維124の異なる複数の部分のインダクタンスを測定する例を説明したが、これに限定されることはない。測定装置30は、複数の導電性繊維124のインダクタンスを測定してもよい。この場合、被服20には、例えば、複数のセンサ素子100が設けられている。
【0060】
また、測定装置30は、被服20に複数の導電性繊維124が設けられる場合、それぞれの導電性繊維124の異なる複数の部分のインダクタンスを測定してもよい。この場合においても、制御部39は、測定部32が導電性繊維124の測定すべき部分を測定できるように、切換部31を制御する。また、測定装置30は、測定部32を複数備え、インダクタンスの測定を並列に実行してもよい。
【0061】
<基準値を用いてインダクタンスを測定する例>
以上の本実施形態に係る測定装置30は、導電性繊維124のインダクタンスを測定する例を説明した。ここで、測定装置30は、導電性繊維124のインダクタンスを、当該導電性繊維124に設けられた基準部分のインダクタンスと比較しながら測定してもよい。この場合、導電性繊維124は、少なくとも一部が絶縁性材料122の伸縮に伴って伸縮しないように固定された固定領域を有する。即ち、導電性繊維124の固定部分は、ユーザの状態とは無関係に、一定の長手方向の長さを保持するように固定されている部分である。導電性繊維124の固定部分は、被服20または基体110に縫い付けられていてもよく、これに代えて、接着剤等で固定されてもよい。
【0062】
そして、被服20は、固定領域の異なる2以上の部分のそれぞれに電気的に接続されている複数の接続部22を更に有する。
図5の例において、例えば、導電性繊維124のP
1およびP
2の間の領域を固定領域とする。この場合、P
1およびP
2の間の固定領域は、絶縁性材料122には接続されず、被服20または基体110に固定される。また、被服20は、導電性繊維124の固定領域のP
1およびP
2に電気的に接続される2つの接続部22を有する。
【0063】
これにより、測定部32は、固定領域に設けられた異なる2つの接続部22の間のインダクタンスを基準値として、導電性繊維124の固定領域以外の部分のインダクタンスの値を算出できる。測定部32は、例えば、P1およびP2の間のインダクタンスと比較して、P2およびP3の間と、P3およびP4の間のインダクタンスの増加量または減少量を算出できる。
【0064】
導電性繊維124の固定領域は一定の長さを保つので、当該固定領域のインダクタンスの値を予め測定することにより、測定部32は、インダクタンスの絶対値の変化を測定できる。また、導電性繊維124の固定領域の長さは、温度変化等の環境変動によって変化するので、測定部32は、固定領域と比較してインダクタンスを算出することにより、当該環境変動の影響をキャンセルできる。
【0065】
したがって、測定装置30は、導電性繊維124の各部のインダクタンスを精度よく測定することができる。なお、本実施形態において、固定領域が導電性繊維124の一部である例を説明したが、これに限定されることはない。固定領域は、インダクタンスの基準値として算出できれば、被服20に別個独立に設けられていてもよい。また、測定装置30の内部に設けられていてもよい。
【0066】
以上の本実施形態に係る測定装置30は、ユーザが着用している被服20に設けられ、当該ユーザの状態に応じてインダクタンスが変化するセンサ素子100を用いて、ユーザの状態を測定する例を説明したが、これに限定されることはない。測定装置30は、ユーザの状態に応じて、更に、容量および/または抵抗等が変化するセンサ等を更に用いてもよい。
【0067】
<被服20が他のセンサを有する例>
例えば、被服20は、当該被服20を着用したユーザが移動した場合の加速度を検出するための加速度センサと、被服20を着用したユーザが移動した場合の角速度および/または角加速度を検出するためのジャイロセンサのうち、少なくとも一方を更に備える。この場合、測定装置30は、加速度センサおよび/またはジャイロセンサの検出信号に基づき、ユーザの移動、立ち上がり、着座、寝返り等の姿勢の変化等を測定できる。したがって、測定装置30は、このようなユーザの移動等の動作による雑音成分を除外して、ユーザの呼吸および心拍等を精度よく測定することができる。
【0068】
以上の本実施形態に係る監視システム10の少なくとも一部は、一例として、コンピュータ等である。コンピュータは、例えば、プログラム等を実行することにより、本実施形態に係る測定装置30、取得部40、記憶部50、検知部60、および通知部70のうちの少なくとも一部として機能する。
【0069】
コンピュータは、CPU等のプロセッサを備え、記憶部34および/または記憶部50に記憶されたプログラムを実行することによって、測定装置30、取得部40、記憶部50、検知部60、および通知部70の少なくとも一部として機能する。コンピュータは、GPU(Graphics Processing Unit)等を更に備えてもよい。
【0070】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0071】
10 監視システム
12 ネットワーク
20 被服
22 接続部
30 測定装置
31 切換部
32 測定部
34 記憶部
36 特定部
38 送信部
39 制御部
40 取得部
50 記憶部
60 検知部
70 通知部
80 サーバ
100 センサ素子
110 基体
120 センサ用材料
122 絶縁性材料
124 導電性繊維