(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-08
(45)【発行日】2023-03-16
(54)【発明の名称】生産物のトレースシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20230309BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20230309BHJP
【FI】
G06Q30/0601 308
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2022158169
(22)【出願日】2022-09-30
【審査請求日】2022-10-04
(31)【優先権主張番号】P 2021160823
(32)【優先日】2021-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】312009438
【氏名又は名称】株式会社鈴生
(74)【代理人】
【識別番号】110000073
【氏名又は名称】弁理士法人プロテック
(74)【代理人】
【識別番号】100167070
【氏名又は名称】狹武 哲詩
(74)【代理人】
【識別番号】100108051
【氏名又は名称】小林 生央
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 貴博
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-223481(JP,A)
【文献】特開2019-095829(JP,A)
【文献】特開2005-100325(JP,A)
【文献】日本アイ・ビー・エム株式会社,水産物情報流通連携基盤システムの構築とオープンデータ実証事業の紹介,TRONWARE,日本,パーソナルメディア株式会社,2013年06月20日,第24巻 第3号,pp.13-15
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の消費者端末と、複数の生産者端末と、管理サーバと、情報加工サーバと、情報開示サーバとをインターネットで接続してなる生産物のトレースシステムであって、
前記管理サーバは、
前記消費者端末を介してつながる消費者が個々の生産者から見ていかなる親密度にあるかを示す指標である親密点数を含む消費者会員情報を記憶する消費者会員情報データベース装置と、
前記消費者端末を介してつながる消費者のプライバシーに関する個人情報を記憶する消費者個人情報データベース装置と、
前記消費者が購入した又は購入しようとする生産物の包装に付された情報埋め込み図形の情報であって、前記情報開示サーバにアクセスするためのURLを含む情報を記憶する情報埋め込み図形情報データベース装置と、
前記消費者が前記情報埋め込み図形を介して前記情報開示サーバにアクセスして、
前記消費者から前記生産者への
メッセージである消費者メッセージを残した際に、当該
消費者メッセージを記憶する消費者メッセージデータベース装置と、
前記生産者端末を介してつながる生産者の運用実績に基づく会員種別を含む生産者会員情報を記憶する生産者会員情報データベース装置と、
前記生産者端末を介してつながる生産者のプライバシーに関する個人情報を記憶する生産者個人情報データベース装置と、
前記生産者端末を介してつながる生産者が、前記生産物の包装に付された情報埋め込み図形の情報と関連付けて提供する当該生産物に関する情報を記憶する生産物情報データベース装置と、
前記消費者の前記
消費者会員情報を管理して前記消費者会員情報データベース装置に格納する消費者会員情報管理部と、
前記消費者の前記個人情報を管理して前記消費者個人情報データベース装置に格納する消費者個人情報管理部と、
前記消費者が購入した又は購入しようとする生産物の包装に付された情報埋め込み図形の情報を前記消費者端末を介して取得して前記情報埋め込み図形情報データベース装置に格納する情報埋め込み図形情報管理部と、
前記消費者の前記生産者への
前記消費者メッセージを管理して前記消費者メッセージデータベース装置に格納するとともに、当該生産者に対して当該消費者メッセージを当該消費者の個人情報を伏せて送信する消費者メッセージ管理部と、
前記生産者の前記
生産者会員情報を管理して前記生産者会員情報データベース装置に格納する生産者会員情報管理部と、
前記生産者の前記個人情報を管理して前記生産者個人情報データベース装置に格納する生産者個人情報管理部と、
前記生産者が提供した前記生産物に関する情報を管理して前記生産物情報データベース装置に格納する生産物情報管理部と、
前記生産者が前記消費者メッセージ管理部から受け取った
前記消費者メッセージ
の内容を確認することに基づいて、前記生産者端末を用いて管理サーバに当該消費者の親密点数の維持又は変更に関する情報を送るのを受け取る親密点数情報受け取り部と、
前記親密点数情報受け取り部が受け取った情報に基づいて、前記消費者の前記親密点数を必要があれば変更して、前記消費者会員情報データベース装置に格納する親密点数変更部と、
前記複数の消費者端末、前記複数の生産者端末、前記情報加工サーバ、前記情報開示サーバとのやり取りをすべくインターネットとの間の通信を実行する通信処理部と
を有し、
前記情報加工サーバは、
前記管理サーバの前記消費者会員情報データベース装置と、前記消費者個人情報データベース装置と、前記情報埋め込み図形情報データベース装置と、前記生産者会員情報データベース装置と、前記生産者個人情報データベース装置とから、前記消費者又は前記生産者が前記生産物の流通を追跡するため
の情報を抽出する情報抽出部と、
前記情報抽出部が抽出した情報のうち、個人情報又は守秘すべき情報を捨象する情報捨象部と、
前記情報抽出部が抽出した情報から前記情報捨象部が捨象した情報を除いた残余の情報に対して、情報の詳しさの程度にしたがって複数のレベルを有する情報として整える加工を施し、さらに当該レベルと前記消費者の前記親密点数との対応付けの処理を実行する情報加工部と
を有し、
前記情報開示サーバは、
前記情報加工サーバの情報加工部が生成した情報を、詳しさの程度によって分けられた複数のレベルごとに管理する開示情報データベース装置と、
前記情報開示サーバに生産者の情報の開示を求める前記消費者が当該生産者との間でいかなる親密点数を有するかを判断する親密点数判断部と、
前記親密点数判断部が判断した結果に基づいて、前記消費者に対して当該親密点数に応じて前記開示情報データベース装置が格納する情報のうち前記複数のレベルごとの情報へのアクセスを許諾する情報開示許諾部と、
前記情報開示許諾部の許諾に従って、前記消費者が前記消費者端末を用いてアクセスするのに対して当該情報を開示する情報開示部と、
前記情報開示部が前記消費者端末に情報を開示したことを受けて、前記消費者が前記消費者端末を用いて当該生産物の当該生産者に対して
消費者メッセージを送ることを受け付ける消費者メッセージ受付部と、
前記消費者メッセージ受付部が受け付けた当該
消費者メッセージを前記管理サーバの前記消費者メッセージ管理部へ送る消費者メッセージ送信部と
を有し、
前記複数の生産者端末は、
前記生産物の包装に付された情報埋め込み図形の情報と関連付けて当該生産物に関する情報を前記管理サーバの生産物情報管理部へと送信する生産物情報送信部と、
前記管理サーバの消費者メッセージ管理部から消費者メッセージを受け取った際に、当該消費者メッセージを表示する消費者メッセージ表示部と、
前記消費者メッセージ表示部に表示された消費者メッセージを前記生産者が確認して、当該消費者メッセージを発した当該消費者の親密点数の維持又は変更に関する情報を入力するのを受けて、当該情報を前記管理サーバに送る親密点数情報送信部と
を有し、
前記複数の消費者端末は、
前記情報埋め込み図形を読み込む情報埋め込み図形読込部と、
前記情報埋め込み図形読込部が読み取った情報を解析することにより、前記情報開示サーバのWebページのURL情報を取得するURL情報取得部と、
前記URL情報取得部が取得したURL情報に基づいて前記情報開示サーバの該当するWebページにアクセスし、生産者の提供する情報を見るブラウジング部と、
前記情報開示サーバの前記消費者メッセージ受付部に対して、消費者メッセージを送るための入力処理をする消費者メッセージ入力処理部と、
前記消費者メッセージ入力処理部が処理した消費者メッセージを前記情報開示サーバに送る消費者メッセージ送信部と
を有し、
前記複数の消費者がそれぞれ
前記情報開示サーバの情報に対して自らの前記親密点数に応じてアクセスし、情報取得ができるように管理することを特徴とする生産物のトレースシステム。
【請求項2】
請求項1に記載した生産物のトレースシステムであって、
前記複数の消費者端末と、前記複数の生産者端末と、前記管理サーバと、前記情報加工サーバと、前記情報開示サーバとにインターネットで接続してなるコミュニティ形成サーバをさらに有し、
前記管理サーバは、
前記消費者会員情報データベース装置に格納された親密点数を含む消費者会員情報と、前記生産者会員情報データベース装置に格納された生産者会員情報とを取得して、個々の生産者と当該生産者につながる消費者のうちの前記親密点数の同じである者同士をグループ化するグループ化部と、
前記グループ化部がグループ化した生産者と消費者とのグループについての情報を前記情報加工サーバに送るグループ情報送信部と
を有し、
前記情報加工サーバは、
前記管理サーバの前記グループ情報送信部が送った生産者と消費者とのグループについての情報を取得して、当該グループを構成する会員の情報から個人を特定できる情報を捨象するグループ情報加工部と、
前記グループ情報加工部が加工したグループについての情報を、前記情報開示サーバと前記コミュニティ形成サーバとに送る加工済みグループ情報送信部と
を有し、
前記情報開示サーバは、
前記情報加工サーバの加工済みグループ情報送信部から加工済みのグループについての情報を取得して、情報開示サーバにアクセスした消費者に対して、グループに属する会員同士の交流ができる旨を伝えるグループ誘導メッセージ表示部と、
前記コミュニティ形成サーバに設けられる当該グループのグループチャットのページ
であるグループチャットページへリンクする情報を表示するグループチャットページリンク表示部と
を有し、
前記コミュニティ形成サーバは、
前記情報加工サーバの前記加工済みグループ情報送信部からグループについての情報を取得するグループ情報取得部と、
前記グループ情報取得部が取得したグループについての情報に基づいて、当該グループに属する会員が書き込むことができ、当該書き込みを当該グループに属する他の会員が見ることができて、それについてのコメントをさらに書き込むことができるグループチャットルームを生成するグループチャットルーム生成部と、
前記グループチャットルーム生成部が生成したグループチャットの書き込みページに前記複数の消費者端末又は前記複数の生産者端末のいずれかからアクセスがあると、当該消費者又は当該生産者が当該グループチャットのグループに属する会員であるか否かを判定し、属する会員であるならば当該グループチャットページへのアクセスを許可し、当該ページへの他の会員が書き込んだ内容を表示して見せるとともに、当該会員の書き込みを当該ページに表示して他の会員にも表示して見せる処理を実行するグループチャットルーム運営部と、
前記グループチャットルーム生成部が生成したグループチャットルームに属する会員に対してサブグループを作成する意思表示画面を表示し、当該会員がサブグループ作成の意思表示をすることに基づいて、当該サブグループのメンバーを選択する画面を表示し、当該会員がメンバーの選択をすることに基づいて、当該グループ内の複数の会員により構成されるサブグループを生成するサブグループチャットルーム生成部と、
前記サブグループチャットルーム生成部が生成したサブグループチャットの書き込みページに前記複数の消費者端末又は前記複数の生産者端末のいずれかからアクセスがあると、当該消費者又は当該生産者が当該サブグループチャットのサブグループに属する会員であるか否かを判定し、属する会員であるならば当該サブグループチャットの書き込みページへのアクセスを許可し、当該ページへの他の会員が書き込んだ内容を表示して見せるとともに、当該会員の書き込みを当該ページに表示して他の会員にも表示して見せる処理を実行するサブグループチャットルーム運営部と、
を有し、
前記複数の消費者端末は、
前記情報開示サーバの前記グループ誘導メッセージ表示部による表示内容を当該消費者端末に表示し、当該消費者が当該表示内容をみて、前記情報開示サーバの前記グループ
チャットページリンク表示部が表示するリンク情報を当該消費者が選択及び決定することに基づいて、グループチャットルームへアクセスするグループチャットルームアクセス手段と、
前記コミュニティ形成サーバの前記グループチャットルーム運営部が、当該消費者の当該グループチャットルームへのアクセスを許可した際に、当該グループチャットルームの表示内容を前記複数の消費者端末に表示するグループチャットルーム表示手段と、
前記コミュニティ形成サーバの前記グループチャットルーム運営部が、当該消費者の当該グループチャットルームへのアクセスを許可した際に、当該グループチャットルームに当該消費者が入力するのを支援するグループチャット書き込み手段と、
を有し、
前記複数の生産者端末は、
前記情報開示サーバの前記グループ誘導メッセージ表示部による表示内容を当該生産者端末に表示し、当該生産者が当該表示内容をみて、前記情報開示サーバの前記グループ
チャットページリンク表示部が表示するリンク情報を当該消費者が選択及び決定することに基づいて、グループチャットページへアクセスするグループチャットページアクセス手段と、
前記コミュニティ形成サーバの前記グループチャットルーム運営部が、当該消費者の当該グループチャットルームへのアクセスを許可した際に、当該グループチャットルームの表示内容を前記複数の消費者端末に表示するグループチャットルーム表示手段と、
前記コミュニティ形成サーバの前記グループチャットルーム運営部が、当該消費者の当該グループチャットルームへのアクセスを許可した際に、当該グループチャットルームに当該消費者が入力するのを支援するグループチャット書き込み手段と、
を有し、
複数の消費者が、当該生産者及び当該生産物を介して他の消費者又は当該生産者とグループチャット又はサブグループチャットにより交流することを支援する生産物のトレースシステム。
【請求項3】
前記情報開示サーバは、前記情報開示サーバにアクセスした消費者に、当該生産者の本システムの使用実績を示す指標である生産者会員種別を示すことを特徴とする請求項1に記載する生産物のトレースシステム。
【請求項4】
前記情報開示サーバは、前記情報開示サーバにアクセスした消費者に、当該生産者への肯定的な評価をすることでより詳しい生産物の情報にアクセスできるようになることを示すことを特徴とする請求項1に記載する生産物のトレースシステム。
【請求項5】
前記コミュニティ形成サーバは、消費者の中で、指導的な役割の人を中心としたサブグループを作ることを可能とすることを特徴とする請求項2に記載する生産物のトレースシステム。
【請求項6】
前記コミュニティ形成サーバは、
さらに、
コミュニティ内の会員同士で、有用な情報を提供した会員を評価する相互評価部と、
前記相互評価部において、高評価を得た会員に対してシステム運営者が金銭的価値を有するポイントを付与するポイント付与部と
を有することを特徴とする請求項2に記載する生産物のトレースシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産物(農産物、水産物、肉類、食品加工品、冷凍加工品などを含む)の包装や、プレート、カード、段ボール、コンテナなどに情報埋め込み図形(たとえば、バーコードやQRコード。QRコードは、登録商標。)を付すことにより、異物混入などの万一の事故に際していち早く解決する生産物のトレースシステムに関するものであり、生産者と消費者との間の適切な交流を図り、健康管理や生活(たとえば食生活)の改善に役立てるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
生産物の生産者が、農作物ならばどのような肥料を用い栽培方法を使って生産物を育ていかなる流通経路にのせたか、水産物ならばどの漁場で獲ってどの漁港に水揚げしいかなる流通経路にのせたか、畜産品については、どの牧場で育ったどのような種類であってどんな飼料を食べて育ちいかなる流通経路にのせたか、加工品についてはどの工場や作業場で加工されていかなる人がその加工に携わり流通にのせたか、などについてトレース(追跡)が必要になる場合がある。たとえば異物混入などの万一の事故が起きる場合などである。
【0003】
特許文献1には、RFタグをもちいて生産物などを流通経路において追跡可能とし、使用済みのRFタグを回収して再度流通システムに投入して再利用することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のとおり異物混入などの万一の事故のみのためにコンピュータシステムをたてて、それを維持することは、コストがかなりかかることである。そして、そのコストを一部の生産者がすべて負担するのは大変である。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、単に万一の事故への対応でなく、生産者と消費者との間の適切な交流を図り、心身ともの健康管理や食生活の改善に役立て、さらには一部の生産業のみならず、農業、水産業、畜産業、食品加工業(二次生産業)など生産業全般にわたって使える生産物のトレースシステムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記解決課題に鑑みて鋭意研究の結果、本発明者は、以下の実施形態に示されるような解決方法を考案するに至った。
【0007】
本発明に係るシステムは、
複数の消費者端末と、複数の生産者端末と、管理サーバと、情報加工サーバと、情報開示サーバとをインターネットで接続してなる生産物のトレースシステムであって、
前記管理サーバは、
前記消費者端末を介してつながる消費者が個々の生産者から見ていかなる親密度にあるかを示す指標である親密点数を含む消費者会員情報を記憶する消費者会員情報データベース装置と、
前記消費者端末を介してつながる消費者のプライバシーに関する個人情報を記憶する消費者個人情報データベース装置と、
前記消費者が購入した又は購入しようとする生産物の包装に付された情報埋め込み図形の情報であって、前記情報開示サーバにアクセスするためのURLを含む情報を記憶する情報埋め込み図形情報データベース装置と、
前記消費者が前記情報埋め込み図形を介して前記情報開示サーバにアクセスして、前記生産者へのメッセージを残した際に、当該メッセージを記憶する消費者メッセージデータベース装置と、
前記生産者端末を介してつながる生産者の運用実績に基づく会員種別を含む生産者会員情報を記憶する生産者会員情報データベース装置と、
前記生産者端末を介してつながる生産者のプライバシーに関する個人情報を記憶する生産者個人情報データベース装置と、
前記生産者端末を介してつながる生産者が、前記生産物の包装に付された情報埋め込み図形の情報と関連付けて提供する当該生産物に関する情報を記憶する生産物情報データベース装置と、
前記消費者の前記会員情報を管理して前記消費者会員情報データベース装置に格納する消費者会員情報管理部と、
前記消費者の前記個人情報を管理して前記消費者個人情報データベース装置に格納する消費者個人情報管理部と、
前記消費者が購入した又は購入しようとする生産物の包装に付された情報埋め込み図形の情報を前記消費者端末を介して取得して前記情報埋め込み図形情報データベース装置に格納する情報埋め込み図形情報管理部と、
前記消費者の前記生産者へのメッセージを管理して前記消費者メッセージデータベース装置に格納するとともに、当該生産者に対して当該消費者メッセージを当該消費者の個人情報を伏せて送信する消費者メッセージ管理部と、
前記生産者の前記会員情報を管理して前記生産者会員情報データベース装置に格納する生産者会員情報管理部と、
前記生産者の前記個人情報を管理して前記生産者個人情報データベース装置に格納する生産者個人情報管理部と、
前記生産者が提供した前記生産物に関する情報を管理して前記生産物情報データベース装置に格納する生産物情報管理部と、
前記生産者が前記消費者メッセージ管理部から受け取ったメッセージ内容を確認することに基づいて、前記生産者端末を用いて管理サーバに当該消費者の親密点数の維持又は変更に関する情報を送るのを受け取る親密点数情報受け取り部と、
前記親密点数情報受け取り部が受け取った情報に基づいて、前記消費者の前記親密点数を必要があれば変更して、前記消費者会員情報データベース装置に格納する親密点数変更部と、
前記複数の消費者端末、前記複数の生産者端末、前記情報加工サーバ、前記情報開示サーバとのやり取りをすべくインターネットとの間の通信を実行する通信処理部と
を有し、
前記情報加工サーバは、
前記管理サーバの前記消費者会員情報データベース装置と、前記消費者個人情報データベース装置と、前記情報埋め込み図形情報データベース装置と、前記生産者会員情報データベース装置と、前記生産者個人情報データベース装置とから、前記消費者又は前記生産者が前記生産物の流通を追跡するために必要な情報を抽出する情報抽出部と、
前記情報抽出部が抽出した情報のうち、個人情報又は守秘すべき情報を捨象する情報捨象部と、
前記情報抽出部が抽出した情報から前記情報捨象部が捨象した情報を除いた残余の情報に対して、情報の詳しさの程度にしたがって複数のレベルを有する情報として整える加工を施し、さらに当該レベルと前記消費者の前記親密点数との対応付けの処理を実行する情報加工部と
を有し、
前記情報開示サーバは、
前記情報加工サーバの情報加工部が生成した情報を、詳しさの程度によって分けられた複数のレベルごとに管理する開示情報データベース装置と、
前記情報開示サーバに生産者の情報の開示を求める前記消費者が当該生産者との間でいかなる親密点数を有するかを判断する親密点数判断部と、
前記親密点数判断部が判断した結果に基づいて、前記消費者に対して当該親密点数に応じて前記開示情報データベース装置が格納する情報のうち前記複数のレベルごとの情報へのアクセスを許諾する情報開示許諾部と、
前記情報開示許諾部の許諾に従って、前記消費者が前記消費者端末を用いてアクセスするのに対して当該情報を開示する情報開示部と、
前記情報開示部が前記消費者端末に情報を開示したことを受けて、前記消費者が前記消費者端末を用いて当該生産物の当該生産者に対してメッセージを送ることを受け付ける消費者メッセージ受付部と、
前記消費者メッセージ受付部が受け付けた当該メッセージを前記管理サーバの前記消費者メッセージ管理部へ送る消費者メッセージ送信部と
を有し、
前記複数の生産者端末は、
前記生産物の包装に付された情報埋め込み図形の情報と関連付けて当該生産物に関する情報を前記管理サーバの生産物情報管理部へと送信する生産物情報送信部と、
前記管理サーバの消費者メッセージ管理部から消費者メッセージを受け取った際に、当該消費者メッセージを表示する消費者メッセージ表示部と、
前記消費者メッセージ表示部に表示された消費者メッセージを前記生産者が確認して、当該消費者メッセージを発した当該消費者の親密点数の維持又は変更に関する情報を入力するのを受けて、当該情報を前記管理サーバに送る親密点数情報送信部と
を有し、
前記複数の消費者端末は、
前記情報埋め込み図形を読み込む情報埋め込み図形読込部と、
前記情報埋め込み図形読込部が読み取った情報を解析することにより、前記情報開示サーバのWebページのURL情報を取得するURL情報取得部と、
前記URL情報取得部が取得したURL情報に基づいて前記情報開示サーバの該当するWebページにアクセスし、生産者の提供する情報を見るブラウジング部と、
前記情報開示サーバの前記消費者メッセージ受付部に対して、消費者メッセージを送るための入力処理をする消費者メッセージ入力処理部と、
前記消費者メッセージ入力処理部が処理した消費者メッセージを前記情報開示サーバに送る消費者メッセージ送信部と
を有し、
前記複数の消費者がそれぞれ必要な情報に対して自らの前記親密点数に応じてアクセスし、情報取得ができるように管理することを特徴とする。
これにより、消費者は生産者に関する情報に適切にアクセスすることができ、安心安全を得ることができる。
【0008】
前記複数の消費者端末と、前記複数の生産者端末と、前記管理サーバと、前記情報加工サーバと、前記情報開示サーバとにインターネットで接続してなるコミュニティ形成サーバをさらに有し、
前記管理サーバは、
前記消費者会員情報データベース装置に格納された親密点数を含む消費者会員情報と、前記生産者会員情報データベース装置に格納された生産者会員情報とを取得して、個々の生産者と当該生産者につながる消費者のうちの前記親密点数の同じである者同士をグループ化するグループ化部と、
前記グループ化部がグループ化した生産者と消費者とのグループについての情報を前記情報加工サーバに送るグループ情報送信部と
を有し、
前記情報加工サーバは、
前記管理サーバの前記グループ情報送信部が送った生産者と消費者とのグループについての情報を取得して、当該グループを構成する会員の情報から個人を特定できる情報を捨象するグループ情報加工部と、
前記グループ情報加工部が加工したグループについての情報を、前記情報開示サーバと前記コミュニティ形成サーバとに送る加工済みグループ情報送信部と
を有し、
前記情報開示サーバは、
前記情報加工サーバの加工済みグループ情報送信部から加工済みのグループについての情報を取得して、情報開示サーバにアクセスした消費者に対して、グループに属する会員同士の交流ができる旨を伝えるグループ誘導メッセージ表示部と、
前記コミュニティ形成サーバに設けられる当該グループのグループチャットのページへリンクする情報を表示するグループチャットページリンク表示部と
を有し、
前記コミュニティ形成サーバは、
前記情報加工サーバの前記加工済みグループ情報送信部からグループについての情報を取得するグループ情報取得部と、
前記グループ情報取得部が取得したグループについての情報に基づいて、当該グループに属する会員が書き込むことができ、当該書き込みを当該グループに属する他の会員が見ることができて、それについてのコメントをさらに書き込むことができるグループチャットルームを生成するグループチャットルーム生成部と、
前記グループチャットルーム生成部が生成したグループチャットの書き込みページに前記複数の消費者端末又は前記複数の生産者端末のいずれかからアクセスがあると、当該消費者又は当該生産者が当該グループチャットのグループに属する会員であるか否かを判定し、属する会員であるならば当該グループチャットページへのアクセスを許可し、当該ページへの他の会員が書き込んだ内容を表示して見せるとともに、当該会員の書き込みを当該ページに表示して他の会員にも表示して見せる処理を実行するグループチャットルーム運営部と、
前記グループチャットルーム生成部が生成したグループチャットルームに属する会員に対してサブグループを作成する意思表示画面を表示し、当該会員がサブグループ作成の意思表示をすることに基づいて、当該サブグループのメンバーを選択する画面を表示し、当該会員がメンバーの選択をすることに基づいて、当該グループ内の複数の会員により構成されるサブグループを生成するサブグループチャットルーム生成部と、
前記サブグループチャットルーム生成部が生成したサブグループチャットの書き込みページに前記複数の消費者端末又は前記複数の生産者端末のいずれかからアクセスがあると、当該消費者又は当該生産者が当該サブグループチャットのサブグループに属する会員であるか否かを判定し、属する会員であるならば当該サブグループチャットの書き込みページへのアクセスを許可し、当該ページへの他の会員が書き込んだ内容を表示して見せるとともに、当該会員の書き込みを当該ページに表示して他の会員にも表示して見せる処理を実行するサブグループチャットルーム運営部と、
を有し、
前記複数の消費者端末は、
前記情報開示サーバの前記グループ誘導メッセージ表示部による表示内容を当該消費者端末に表示し、当該消費者が当該表示内容をみて、前記情報開示サーバの前記グループ交流ページリンク表示部が表示するリンク情報を当該消費者が選択及び決定することに基づいて、グループチャットルームへアクセスするグループチャットルームアクセス手段と、
前記コミュニティ形成サーバの前記グループチャットルーム運営部が、当該消費者の当該グループチャットルームへのアクセスを許可した際に、当該グループチャットルームの表示内容を前記複数の消費者端末に表示するグループチャットルーム表示手段と、
前記コミュニティ形成サーバの前記グループチャットルーム運営部が、当該消費者の当該グループチャットルームへのアクセスを許可した際に、当該グループチャットルームに当該消費者が入力するのを支援するグループチャット書き込み手段と、
を有し、
前記複数の生産者端末は、
前記情報開示サーバの前記グループ誘導メッセージ表示部による表示内容を当該生産者端末に表示し、当該生産者が当該表示内容をみて、前記情報開示サーバの前記グループ交流ページリンク表示部が表示するリンク情報を当該消費者が選択及び決定することに基づいて、グループチャットページへアクセスするグループチャットページアクセス手段と、
前記コミュニティ形成サーバの前記グループチャットルーム運営部が、当該消費者の当該グループチャットルームへのアクセスを許可した際に、当該グループチャットルームの表示内容を前記複数の消費者端末に表示するグループチャットルーム表示手段と、
前記コミュニティ形成サーバの前記グループチャットルーム運営部が、当該消費者の当該グループチャットルームへのアクセスを許可した際に、当該グループチャットルームに当該消費者が入力するのを支援するグループチャット書き込み手段と、
を有し、
複数の消費者が、当該生産者及び当該生産物を介して他の消費者又は当該生産者とグループチャット又はサブグループチャットにより交流することを支援する。
これにより、消費者は生産者に関する情報に適切にアクセスすることができ、安心安全を得ることができるのみならず、生産者と消費者とが適切に交流をすることができ、互いに有益な情報のやり取りが可能となる。
【0009】
前記情報開示サーバにアクセスした消費者に、当該生産者の本システムの使用実績を示す指標である生産者会員種別を示すことを特徴とする。
これにより、消費者が本システムの使用実績の高い生産者を信頼して購入活動ができる。
【0010】
前記情報開示サーバにアクセスした消費者に、当該生産者への肯定的な評価をすることでより詳しい生産物の情報にアクセスできるようになることを示すことを特徴とする。
これにより、消費者が生産者との間で適切なコミュニケーションを図ることができる。
【0011】
消費者の中で、指導的な役割の人を中心としたサブグループを作ることを可能とする。
これにより、消費者会員は生産物の知識への習熟レベルに従って適切なコミュニケーションが可能となる。
【0012】
前記コミュニティ形成サーバは、
さらに、
コミュニティ内の会員同士で、有用な情報を提供した会員を評価する相互評価部と、
前記相互評価部において、高評価を得た会員に対してシステム運営者が金銭的価値を有するポイントを付与するポイント付与部と
を有することを特徴とする。
これにより、コミュニケーションを続けることについてのインセンティブを保つことができる。
【発明の効果】
【0013】
以上、説明したように、本発明によれば、生産者と消費者とが安全安心を構築しつつ、相互に有益なコミュニケーションを図ることができる生産物のトレースシステムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムの全体構成を概略的に示す図である。
【
図2】本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける管理サーバの内部構成を概略的に示す図である。
【
図3】本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける情報加工サーバの内部構成を概略的に示す図である。
【
図4】本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける情報開示サーバの内部構成を概略的に示す図である。
【
図5】本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける消費者端末の内部構成を概略的に示す図である。
【
図6】本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける生産者端末の内部構成を概略的に示す図である。
【
図7】本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおけるコミュニティ形成サーバの内部構成を概略的に示す図である。
【
図8】本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける情報加工サーバが情報を加工して、情報開示サーバが情報を開示する手順の流れを示すシーケンス図である。
【
図9】本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおけるユーザが本システムを用いて、コミュニティ形成を進める手順の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明のシステムを実施するための最良の形態を詳細に説明する。本明細書にあっては、〇〇部、△△装置というとき、サーバ(サーバコンピュータ)などのコンピュータのCPU(中央処理装置)が必要なコンピュータブログラムを読み込んで機能する状態について表現する。したがって、これらの「〇〇部」「△△装置」は、物の発明の構成要素である。
[サービス概要]
本発明にかかる「生産物のトレースシステム」は、システムを運営する側と利用者(ユーザ)に分けられる。システムを運営する側は、一人の運営者がすべてを運営することも可能であるが、複数の主体が協力し分担して運営に携わることができる。
図1で、管理サーバ100、情報加工サーバ200、情報開示サーバ300、コミュニティ形成サーバ400と4つのサーバコンピュータが協働して機能するようすを描いてある。これら4つのサーバを適宜、さらに分担してもよい。また、必要に応じてこれらのサーバが果たす機能を統合することも可能である。
このシステムの利用者は、生産物の消費者と生産者であり、それぞれ複数(多数)いてこのシステムを利用する。生産者と消費者との間に立つ流通業者という概念を別に立てて管理することも可能である。本明細書にあっては、流通業者のうち生産者の側に近い者は生産者に含め、流通業者のうち消費者に近い者は消費者に含めて考えることとする。
このシステムが利用者に対していかなるサービスを提供するかについては、次の通りである。
第一に、生産物(野菜、肉、牛乳、卵、鮮魚、加工品)について、万一異物混入などの事故があるときにその原因をいち早く探るべく、誰がどこでいつ生産し、いかなる流通経路をもって提供された物であるかを明らかにする。
第二に、消費者が生産物を選ぶ際に選定のための参考となる情報を提供する。具体的には、どこの誰が生産したものであって、その生産に用いた方法の違い、肥料や飼料の違い、生産地の様子や生産作業の様子を描いた動画の提供がなされれば、消費者は複数の生産物の中から自分が納得できるものを選定するのに役立つと思われる。
第三に、生産者が消費者に対して、自己の生産物に興味を持ってもらうための働きかけを行う。たとえば、野菜嫌いの子供が野菜に関心を持ち、野菜を好きになってくれるように、植え付けや収穫作業などの農作業を体験してもらう体験会を開いてそれを案内する。クイズを出題して答えてもらう。動画を提供して親しんでもらう。絵本をつくって保育園、幼稚園に読み語り活動をする。そのような生産者の活動をしていることをこのシステムを通じて宣伝して参加してもらうようにすることができる。
第四に、消費者の立場から生産者に対する要望を伝えることに役立てることもできる。
この発明において、「包装」とは、生産物に付するプレート、カード又は生産物を収納する段ボール箱、コンテナ、包装袋を含む概念とする。
【0016】
図1は、本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムの全体構成を概略的に示す図である。中央やや右側に縦長の長円で描かれているのがインターネット網である。このインターネット網を介して複数の消費者端末1、複数の生産者端末51,管理サーバ100,情報加工サーバ200,情報開示サーバ300,コミュニティ形成サーバ400が接続される。消費者端末1及び生産者端末51は、ここではスマートフォンを想定して描かれている。タブレットコンピュータやノートパソコンなどを用いてもよい。
図1に描かれている情報埋め込み図形10は、たとえばQRコード(登録商標)であり、商品として店頭に並ばれる生産物の包装などに付されるものである。情報埋め込み図形10には、生産者の情報にアクセスするための情報が埋め込まれており、消費者はたとえばスマートフォンのカメラでそれを撮影することにより、生産者の情報にアクセスできるように構成される。消費者は、会員登録をしなくてもある程度の情報にアクセス可能であるが、会員登録を済ませて生産者との交流が深まるにつれて、より詳しい情報にまでアクセスすることができるよう、親密点数ごとにアクセス可能な情報を制限することが望ましい。
生産者は、生産者端末51を用いて生産物が、どこでいつとれたか、誰が育てたり、採ったり、作ったりしたものであるか、農薬の使用、肥料の使用、飼料の使用、保存方法、流通経路、などについての情報をシステムに送る。管理サーバ100は、生産者、消費者、それぞれの会員登録、会員種別、会員情報、個人情報などを扱って、外からの攻撃に対して守って、正しくアクセス権限を持った人が正しい情報にアクセス可能であるように管理する。情報加工サーバ200は、主に生産者が入力した情報を加工して、消費者がアクセスし、利用しやすいものにする。情報開示サーバ300は、消費者が生産者に関する情報にアクセスする際に、当該生産者に関する情報を消費者に開示するサーバである。コミュニティ形成サーバ400は、特定の生産者と特定の消費者とが、交流する(たとえば、生産作業体験会に参加したり、家庭菜園の指導をするなど)ことを支援するサーバである。
そして、
図1には描いていないが、生産物の包装を準備する印刷業者がいて、生産物に情報埋め込み図形を印刷する。生産物の包装に印刷された情報埋め込み図形は、流通過程にあっても、小売店の店頭にあっても、末端消費者の自宅においても、読み込んでこのトレースシステムにアクセス可能となる。
【0017】
図2は、本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける管理サーバ100の内部構成を概略的に示す図である。管理サーバ100は、個々の生産者と一人一人の消費者との親密度の指標である親密点数を含む消費者会員情報を登録管理する消費者会員情報管理部105、消費者会員情報のデータを保持する消費者会員情報データベース装置130,消費者のプライバシーに関する消費者個人情報を登録管理する消費者個人情報管理部110,消費者個人情報のデータを保持する消費者個人情報データベース装置135,生産物の包装に付された情報埋め込み図形の情報であって、情報開示サーバにアクセスするためのURLを含む情報である情報埋め込み図形情報を管理する情報埋め込み図形情報管理部115、情報埋め込み図形情報を保持する情報埋め込み情報データベース装置140、消費者が生産物の包装に付された情報埋め込み図形を読み込んで、情報開示サーバにアクセスして、生産者へのメッセージを残した場合に、そのメッセージを記憶する消費者メッセージデータベース装置145、消費者から生産者へのメッセージを管理して消費者メッセージデータベース装置145に格納するとともに、当該生産者に対して当該消費者メッセージをその消費者のプライバシーに関わる個人情報を伏せて送信する消費者メッセージ管理部120,生産者端末を介してつながる生産者の運用実績に基づく会員種別を含む生産者会員情報を登録管理する生産者会員情報管理部151、生産者会員情報のデータを保持する生産者会員情報データベース装置150、生産者のプライバシーに関する生産者個人情報を登録管理する生産者個人情報管理部156、生産者個人情報を保持する生産者個人情報データベース装置155,生産者が生産物の包装に付す情報埋め込み図形の情報と関連付けて提供する当該生産物に関する情報を記憶する生産物情報データベース装置160、生産者が提供する生産物に関する情報を生産物情報データベース装置に格納する生産物情報管理部161,生産者が消費者メッセージ管理部120からのメッセージ内容を確認することに基づいて、当該生産者と当該消費者との間の親密点数を維持又は変更することについての情報を受け取る親密点数情報受け取り部163、親密点数情報受け取り部が受け取った情報に基づいて当該消費者の当該生産者との間の親密点数を必要があれば変更して消費者会員情報データベース装置に格納する親密点数変更部165、インターネット網と接続する通信を実行する通信処理部170を有している。
ここで、親密点数は、個々の生産者から見て一人一人の消費者がいかなる親密度にあるかを示す指標であり、消費者会員情報に含まれる。親密点数は、たとえば「0」から「5」の6段階の点数とし、何らの関係をも持たない時点においては「0」、何らかの関係をもった段階で「1」、関係が深まり親密度が高まるにつれて「2」、「3」、{4」、「5」と上がっていくようにすることができる。本発明においては、この親密点数は生産者が主観的に決める指標であって、生産者端末からその入力をして管理サーバの親密点数情報受け取り部163がその情報を受け取り、親密点数変更部165が消費者会員情報データベース装置130の親密点数を書換えることを可能とする。
親密点数は、個々の生産者から見て一人一人の消費者を評価する指標であるので、一人の消費者については、このシステムにつながる生産者の数だけ親密点数が存在し得る。いまだ何らの関係をも持っていない生産者との間の親密点数は「0」である。
生産者の運用実績に基づく会員種別とは、このシステムを用いて生産者が消費者からメッセージを受け取り、それへの対応をした実績、親密点数を上がる方向に書き換えた実績、生産物の情報をこのシステムに挙げた実績、情報埋め込み図形を使用した数の実績などにもとづいてシステム又はシステム運営者側が定めるものである。すなわちこのシステムのヘビーユーザーであるか否かを示す指標として働くものである。
通信処理部170に相当するものは、他のサーバも有しているが、
図3、
図4,
図5では描くのを省略した。
【0018】
図3は、本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける情報加工サーバ200の内部構成を概略的に示す図である。情報加工サーバ200は、(消費者又は)生産者が提供する情報を抽出する情報抽出部220と、得られた情報から個人情報や秘密情報を捨象する情報捨象部240と、開示可能な情報として整える情報加工部260とを有している。生産者などから提供される情報は、情報開示サーバ300により不特定多数に開示される情報であるので、プライバシーを保護し、秘密情報を保護する観点から、不要なものを除外する。また、複数の生産者が、それぞれ自己の生産場所や、肥料、飼料、生産方法などについての情報を提供するので、その形態にばらつきが出る可能性がある。それを整えることにより消費者に使いやすいものとする。
【0019】
図4は、本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける情報開示サーバ300の内部構成を概略的に示す図である。情報加工サーバ200によって開示可能な状態に整えられた情報は、開示情報データベース装置320に蓄えられる。開示情報データベース装置320には、会員のそれぞれの親密点数ごとにアクセス可能な情報が類別されて保持される。消費者会員が開示情報データベース装置320にアクセスしようとする時に、当該会員の当該生産者に対する親密点数を判断する親密点数判断部340、そして当該親密点数に許された範囲の情報について情報開示を許諾する情報開示許諾部360が情報開示サーバ300にはある。
さらに、消費者がこのサーバにアクセスする際に生産物に関する情報を開示する情報開示部370を有する。この情報開示部370は、たとえば消費者がスーパーマーケットの売り場などで商品を手にして、自らの所有するスマートフォン(消費者端末)を情報埋め込み図形にかざしてURL情報を得てアクセスする際につながるウェブページを提供する。この生産者の生産者会員種別(前述したようにこのシステムのヘビーユーザであることの指標)がここに表示されていると、当該生産者がこのトレースシステムのヘビーユーザであることからこの生産者を信頼して、当該消費者がその商品を購入する可能性がある。
また、当該ウェブページに「この生産者に肯定的評価を送ると、あなたの親密点数があがり、より詳しい生産者情報にアクセスすることができるようになります」と表示されているのをみて、消費者がこの生産者に肯定的評価を送ることが期待できる。生産者側がその肯定的評価に対応して、当該消費者の親密点数をあげると、そのタイミングで当該消費者はより詳しいレベルの生産物情報、生産者情報、生産方法などにアクセス可能となる。
それらを可能とすべく、情報開示サーバ300には、
図4に示すように消費者メッセージ受付部380,消費者メッセージ送信部390を有している。ここにいう消費者メッセージは、「いいね」ボタンを押すことであってもよいし、100字程度の感想、コメントを送るものであってもよい。
上述したように、情報開示サーバ300における情報開示は、当該消費者の親密点数にしたがってその親密点数に適した情報にアクセス可能となる。この親密点数は、前述したように生産者の主観による評価であるので、生産者と消費者との交流実績に基づいて親密点数が高くなるようにすることができる。さらにまた生産者が消費者にクイズを出してその正解率に基づいて親密点数を上げるようにしてもよい。生産者が提供する知識にどれだけ習熟したかという実績に基づいて親密点数を定めてもよい。
【0020】
図5は、本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける消費者端末の内部構成を概略的に示す図である。消費者端末1は、たとえばスマートフォンのように情報埋め込み図形読込部(カメラと必要なアプリケーションプログラム)2を有しており、当該情報埋め込み図形を読み取ってその情報から特にウェブページの情報(URL情報)を取得するURL情報取得部3を有していて、当該URL情報に基づいてウェブページをブラウジングするブラウジング部4を有している。
さらに当該ページを消費者が閲覧した際に、「いいね」ボタンをタッチして押したり、コメントを書き入れたりすることが可能な消費者メッセージ入力処理部5と、当該消費者メッセージ6を管理サーバ100に送信する消費者メッセージ送信部6を有している。
【0021】
図6は、本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける生産者端末の内部構成を概略的に示す図である。生産者端末51は、管理サーバ100に対して当該生産者が生産物に付すための情報埋め込み図形の取得を要求し、管理サーバ100がそれにこたえて情報埋め込み図形を発行した際にそれを取得する情報埋め込み図形取得部52,当該生産物についての情報を管理サーバ100に送信する生産物情報送信部53,消費者からのメッセージを表示する消費者メッセージ表示部54,メッセージを送ってきた消費者との間の親密点数を変更することについての情報を管理サーバ100に送信する親密点数情報送信部55を有する。
【0022】
図7は、本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおけるコミュニティ形成サーバ400の内部構成を概略的に示す図である。コミュニティ形成サーバ400は、(たとえば消費者)会員の一人が特定の生産者に対して助言を求めたり、質問をしたり、農作業を見せて欲しいと依頼したりといった交流をすることを申し出ることを処理する交流申し出部420,交流の申し出を受けた生産者がそれを受諾する処理を実行する申し出受諾部440,チャットや通話、テレビ電話やメールなどのやり取りを処理する交流部460,一対一又は複数の消費者と生産者との間でトークルームを作成してそれを管理するトークルーム管理部470,交流した実績に基づいて当該生産者を消費者が評価する生産者評価部475、消費者と生産者との間で相互評価を実行する相互評価部485、評価結果に基づいて金銭的な価値を有するポイントを付与するポイント付与部490を有している。
【0023】
図8は、本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおける情報加工サーバ300が情報を加工して、情報開示サーバが情報を開示する手順の流れを示すシーケンス図である。このシーケンス図にあっては、上から下へと時間が流れる。情報加工サーバが管理サーバに対して各種情報を要求する。すると管理サーバは、情報加工サーバに対して各種情報を引き渡す。情報加工サーバが各種情報を受け取ると、その情報から必要な情報を抽出し、個人情報や秘密情報を捨象する。そして、開示すべき情報として整える(情報加工)。情報加工サーバにより加工された情報は、情報開示サーバに引き渡されてデータベース装置に格納される。
消費者端末から、情報開示サーバに対してアクセスがなされると、情報開示サーバは、当該消費者と当該生産者との間の親密点数を判断する。そして、当該親密点数に適合した情報を開示する。その情報が開示されると、消費者端末に当該情報が表示される。
【0024】
図9は、本発明の実施形態にかかる生産物のトレースシステムにおけるユーザが本システムを用いて、コミュニティ形成を進める手順の流れを示すシーケンス図である。たとえば消費者1が消費者2に対して交流を申し出ると、コミュニティ形成サーバが仲介して交流の申し出処理がなされ、消費者2に伝達される。消費者2がその申し出を受諾する場合には、コミュニティ形成サーバ400を介してその旨が伝えられ、交流が受諾される。そして、コミュニティ形成サーバがお膳立てするのにしたがって、消費者1、消費者2のチャット、音声通話、ビデオ通話などの交流がなされる。交流した相手との間の交流に満足すると、相互評価をそれぞれの会員がなして、肯定的評価をすることにともなって運営者側がポイント付与をする。ここでは、消費者同士の交流としたが、消費者と生産者との交流も同様になされる。
生産者が、多数の消費者に対してトークルームの形成を申し出て、コミュニティ形成サーバがそれを受けてトークルームを形成する。消費者1、消費者2がそれに参加するというやり方でトークルームを開催することができる。形成されたトークルームにおいて、生産者が自らの経験や知識に基づいて、コーチ、カウンセリング、指導、助言、コンサルタントを行い、また生産業の作業を体験する体験会を開催してそれへの参加を呼び掛けることができる。たとえば野菜嫌いな幼児が野菜の収穫作業に参加するなどして、畑や生産者に触れ合うことで野菜が好きになることが期待できる。また、野菜に関する絵本の読み聞かせ、読み語りなどの実演を通して、幼児が野菜に関心をもつように仕向けることもできる。そのような交流実績に基づいて生産者を評価して、ポイント付与することができる。
【0025】
≪生産者が生産物に情報埋め込み図形を付して流通経路に載せるまでの動作≫
この生産物のトレースシステムのユーザである生産者は、このシステムを利用するために、生産者端末51の情報埋め込み図形取得部52を用いて、管理サーバ100に対して情報埋め込み図形の発行を要求する。管理サーバ100は、当該生産物の情報を開示するためのウェブページのURL情報を作成し、それに基づいて情報埋め込み図形を発行し、当該生産者に引き渡す。当該生産者は、生産物に関する情報を管理サーバ100に送り、管理サーバ100は、当該情報を情報加工サーバ200に引渡し、情報加工サーバ200が加工した情報は、情報開示サーバ300に引き渡されてウェブページを準備する。
情報埋め込み図形取得部52が受け取った情報埋め込み図形を用いて、生産者は自らの生産物に情報埋め込み図形を付して流通に載せる。すると、スーパーマーケットや小売店の棚に陳列された品物に、情報埋め込み図形が付された状態が実現する。
なお、ここでは、末端の小売店での機能について説明するが、流通経路の途中においても、このシステムは機能し得る。
【0026】
≪消費者が情報開示サーバにアクセスして生産物に関する情報を得るまでの動作≫
スーパーマーケットで野菜を購入しようとする消費者が、その野菜の包装(または簡易包装)に付された情報埋め込み図形をみて、自らのスマートフォンをかざすと、スマートフォン(消費者端末)は、情報開示サーバ300のウェブページにアクセスする。そこには、親密点数「0」の消費者がアクセス可能なページが表示される。また、そのページには、生産者の利用実績に基づく会員種別が記載されている。それを見て消費者は、生産者を信用して商品購入をすることができる。
さらに、そのページには、「この生産者に肯定的評価(いいねボタン)をすると、もっと詳しい生産物情報、生産者情報にアクセスできます」という表示とともにいいねボタン、コメント記入欄も準備されている。消費者が生産者に対する肯定的評価をすると、情報開示サーバ300から管理サーバ100を通じて生産者端末51にその旨が送られる。生産者がそれにこたえて当該消費者との間の親密点数をあげると、その旨が管理サーバ100に送られる。そして、消費者の会員情報の一部である親密点数が書きかわる。その後、当該消費者が再び情報開示サーバ300にアクセスすると、親密点数判断部340は、当該消費者の親密点数を管理サーバ100に問い合わせる。そのタイミングにおいて親密点数が以前よりもあがっていると、情報開示サーバ300の情報開示許諾部360が開示許諾できる範囲が広がるので、当該消費者は、より詳しい生産物情報にアクセスできる。
【0027】
≪消費者がコミュニティ形成サーバ400のつくるコミュニティに参加するまでの動作≫
消費者が親密点数がある程度、あがった状態では、コミュニティ形成サーバ400がコミュニティの形成を可能とする。親密点数が0から5までの6段階であると設定する場合、親密点数0の消費者は、コミュニティに参加できない。親密点数が何点からコミュニティに参加できるようにするかは、当該生産者の主観により決定できるものとする。たとえば、親密点数2以上の消費者がコミュニティに参加できると設定している場合、情報開示サーバ300は、当該生産者との間で親密点数が2以上となった消費者に対してコミュニティ形成サーバ400が形成するコミュニティへの参加を促す。具体的には、「コミュニティへ参加」というボタンが当該消費者の当該生産者との間の親密点数が0又は1のうちは、クリック出来ないように薄い色で表示されており、当該消費者の当該生産者との間の親密点数が2以上であるときには、「コミュニティへ参加」というボタンがたとえば濃い青色で表示されていて、クリックできるように表示される。情報開示サーバ300では、消費者がアクセスしてくる度に親密点数判断部340が、当該消費者の当該生産者との間の親密点数を管理サーバ100の消費者会員情報管理部105に問い合わせ、消費者会員情報管理部105は、消費者会員情報データベース装置130を参照して当該消費者の当該生産者との間の親密点数を取得する。また、親密点数が何点からコミュニティに参加できるようにするかの情報は、生産者側があらかじめ決めて管理サーバ100の生産物情報データベース装置160に管理されているものとする。管理サーバ100は、当該消費者の当該生産者との間の親密点数のみならず、親密点数が何点以上ならばその消費者がコミュニティに参加できるかの情報をも情報開示サーバ300の親密点数判断部340に回答する。すると、情報開示サーバの情報開示部370は、親密点数がコミュニティに参加できる数値になっている消費者に対しては、「コミュニティへ参加」のボタンをクリッカブルな状態に表示する。
消費者がクリッカブルな「コミュニティへ参加」のボタンをクリックすると、コミュニティ形成サーバ400のトークルーム管理部470が生成したトークルームに参加することができる。コミュニティ形成サーバ400は、当該生産者との間の親密点数がコミュニティに参加できる数値になっている消費者が参加できるトークルームを準備しておく。当該トークルームでは、当該生産者及び当該コミュニティに参加できる消費者とがいわゆるチャットにてやり取りができるページが準備されており、当該トークルームに属する生産者又は消費者は、そこに書き込みができるとともにそこに属する他の人が書いた書き込みを読むことができるように表示されるのを見ることができるように構成されている。そのトークルームにおいては、互いに意見感想を述べあうことができる。また、近日中に開催するイベントについての情報を載せて参加を募ることもできる。静止画や、動画をそこに載せて、見せて感想意見を交換することも可能である。
また、そのトークルームに属するすべての人が関心を持つわけではない事項も考えられるので、サブグループを形成することも可能とする。交流申し出部420を用いて一部のメンバーが他のメンバーに特定のテーマに基づく交流を申し出る。それを受諾するメンバーが申し出受諾部440を用いて交流を受諾する。それらのメンバーによりサブグループが形成されて交流部460により交流するということが可能である。サブグループのトークルームは、グループ全体のトークルームよりは規模が小さいけれど、同様の構成を有するものとして形成される。
グループトークルーム、サブグループトークルームでの他の消費者との交流、生産者との交流が今度は、一対一ではなく複数の人との交流が可能となる。
これらの交流は、生産者を中心としてなされる。生産者が信頼するリーダーが立って交流を進めることを認めてもよい。
消費者は、そのような交流を進める過程で生産者に対する肯定的な評価をする場合に、生産者評価部475の働きによりその評価の旨を生産者に伝えることができる。具体的には、「いいね」ボタンのクリックにより、なされ得る。また、生産者はそれにこたえて相互評価部485の働きにより、消費者に対して肯定的な評価をすることができる。生産者は、消費者に対してポイント付与部490の働きにより、ポイントを付与することもできる。また、親密点数を上げるという肯定的な評価をすることもできる。生産者が特定の消費者に対して親密点数を上げることは、管理サーバ100の親密点数情報受け取り部163が、生産者端末から受け取って、親密点数変更部165の働きにより、消費者会員情報データベース装置130の会員情報を更新することによりなされる。
このように本システムの仕組みができていることは、情報開示サーバ300の情報開示部370が消費者に対して表示することにより、消費者と生産者との交流の可能性について周知するようにすることが望ましい。
【0028】
≪実施例≫
情報開示サーバ300の開示情報データベース装置320には、テキストデータ、静止画データ、動画データなどを含む。たとえば、「会員データ分析やアクセス数が多い生産物に対して、その生産物」を用いた料理のレシピをテキストデータ、静止画データ、動画データを用いて提案することが可能である。
コミュニティ形成サーバ400が、生産業の作業を体験する体験会を開催する場合に、その際の動画を撮影し、その動画を開示情報データベース装置320に格納して、所定の会員に対してアクセス可能とすることができる。
コミュニティ形成サーバ400によるコミュニティ形成のための交流は、実際に人と人とが対面して行うことが望ましい。人と人との交流の一部をウェブを介して遠隔会議を用いて行うこととしてもよい。たとえば、上述した絵本の読み聞かせ、読み語りなどをリアルの対面で行うことができるし、遠隔会議を用いて行うこともできる。
【0029】
以上、本発明の生産物のトレースシステムについて、具体的な実施の形態を示して説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述の実施形態におけるサーバコンピュータの構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
また、実施形態において4つのサーバコンピュータを設けることとしたが、これらの有する機能を適宜、分担又は統合することによりサーバコンピュータの数を増減することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明の生産物のトレースシステムは、農業、漁業、畜産業、食品加工業における顧客(消費者、流通業者)に対するウェブを介したサービス業において利用することができるものである。
【符号の説明】
【0031】
1 消費者端末
2 情報埋め込み図形読込部
3 URL情報取得部
4 ブラウジング部
5 消費者メッセージ入力処理部
6 消費者メッセージ送信部
10 情報埋め込み図形
51 生産者端末
52 情報埋め込み図形取得部
53 生産物情報送信部
54 消費者メッセージ表示部
55 親密点数情報送信部
100 管理サーバ
105 消費者会員情報管理部
110 消費者個人情報管理部
115 情報埋め込み図形情報管理部
120 消費者メッセージ管理部
130 消費者会員情報データベース装置
135 消費者個人情報データベース装置
140 情報埋め込み図形情報データベース装置
145 消費者メッセージデータベース装置
150 生産者会員情報データベース装置
151 生産者会員情報管理部
155 生産者個人情報データベース装置
156 生産者個人情報管理部
160 生産物情報データベース装置
161 生産物情報管理部
163 親密点数情報受け取り部
165 親密点数変更部
170 通信処理部
200 情報加工サーバ
220 情報抽出部
240 情報捨象部
260 情報加工部
300 情報開示サーバ
320 開示情報データベース装置
340 親密点数判断部
360 情報開示許諾部
370 情報開示部
380 消費者メッセージ受付部
390 消費者メッセージ送信部
400 コミュニティ形成サーバ
420 交流申し出部
440 申し出受諾部
460 交流部
470 トークルーム管理部
475 生産者評価部
485 相互評価部
490 ポイント付与部
【要約】
【課題】生産者と消費者とをつなぐ生産物のトレースシステムを提供する。
【解決手段】 消費者会員情報データベース装置、消費者個人情報データベース装置、情報埋め込み図形情報データベース装置、生産者会員情報データベース装置、生産者個人情報データベース装置、消費者会員情報管理部、消費者個人情報管理部、情報埋め込み図形情報管理部、生産者会員情報管理部、生産者個人情報管理部、通信処理部を有する管理サーバ。情報抽出部、情報捨象部、情報加工部を有する情報加工サーバ。開示情報データベース装置、親密点数判断部、情報開示許諾部を有する情報開示サーバ。交流申し出部、申し出受諾部、交流部、トークルーム管理部、生産者評価部を有するコミュニティ形成サーバ。をインターネットで接続してなる。
【選択図】
図1