(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-08
(45)【発行日】2023-03-16
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/083 20230101AFI20230309BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20230309BHJP
【FI】
G06Q10/083
B65G61/00 542
(21)【出願番号】P 2021004539
(22)【出願日】2021-01-14
【審査請求日】2021-11-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】立岩 正之
(72)【発明者】
【氏名】松木 友明
(72)【発明者】
【氏名】辻 恭平
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/115447(WO,A1)
【文献】特開2020-154389(JP,A)
【文献】特開2016-115186(JP,A)
【文献】特開2002-316726(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
B65G 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが配送を希望する対象である第1配送対象物品の配送先と、前記第1配送対象物品の第1特徴と、配送元と前記配送先との距離又は前記配送元と異なる目的地と前記配送先との距離と、を特定する物品特定部と、
前記配送先に飛行する予定の飛行体が配送可能な物品の特徴を示す飛行体情報、前記第1特徴、前記飛行体の電池の残量、及び前記配送元と前記配送先との距離又は前記目的地と前記配送先との距離に基づいて特定される、前記第1配送対象物品を配送可能な飛行便が、前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する時刻特定部と、
前記一以上の日時を前記ユーザの情報端末に送信する情報送信部と、
前記一以上の日時から選択された日時を示す日時情報を受信し、受信した前記日時情報を出力する出力部と、
を有し、
前記物品特定部は、前記飛行体が配送を予定している他の配送対象物品である第2配送対象物品の第2特徴をさらに特定し、
前記時刻特定部は、前記第1特徴及び前記第2特徴と前記飛行体情報が示す特徴とを比較することにより、前記第2配送対象物品とともに前記第1配送対象物品を配送先に配送可能な飛行便が前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する、
情報処理装置。
【請求項2】
ユーザが配送を希望する対象である第1配送対象物品の配送先と、前記第1配送対象物品の第1特徴と、配送元と前記配送先との距離又は前記配送元と異なる目的地と前記配送先との距離と、を特定する物品特定部と、
前記配送先に飛行する予定の飛行体が配送可能な物品の特徴を示す飛行体情報、前記第1特徴、前記飛行体の電池の残量、及び前記配送元と前記配送先との距離又は前記目的地と前記配送先との距離に基づいて特定される、前記第1配送対象物品を配送可能な飛行便が、前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する時刻特定部と、
前記一以上の日時を前記ユーザの情報端末に送信する情報送信部と、
前記一以上の日時から選択された日時を示す日時情報を受信し、受信した前記日時情報を出力する出力部と、
を有し、
前記物品特定部は、前記第1配送対象物品の第1重量又は第1サイズと、前記飛行体が配送を予定している他の配送対象物品である第2配送対象物品の第2重量又は第2サイズとを特定し、
前記時刻特定部は、前記第1重量と前記第2重量の合計重量と、前記飛行体が配送可能な物品の最大重量との関係、又は前記第1サイズと前記第2サイズの合計サイズと、前記飛行体が配送可能な物品の最大サイズとの関係に基づいて特定した前記飛行便が前記配送先に飛行する予定の前記一以上の日時を特定する、
情報処理装置。
【請求項3】
ユーザが配送を希望する対象である第1配送対象物品の配送先と、前記第1配送対象物品の第1特徴と、配送元と前記配送先との距離又は前記配送元と異なる目的地と前記配送先との距離と、を特定する物品特定部と、
前記配送先に飛行する予定の飛行体が配送可能な物品の特徴を示す飛行体情報、前記第1特徴、前記飛行体の電池の残量、及び前記配送元と前記配送先との距離又は前記目的地と前記配送先との距離に基づいて特定される、前記第1配送対象物品を配送可能な飛行便が、前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する時刻特定部と、
前記一以上の日時を前記ユーザの情報端末に送信する情報送信部と、
前記一以上の日時から選択された日時を示す日時情報を受信し、受信した前記日時情報を出力する出力部と、
を有し、
前記物品特定部は、前記第1配送対象物品の第1形状と、前記飛行体が配送を予定している他の配送対象物品である第2配送対象物品の第2形状とを特定し、
前記時刻特定部は、前記第1形状と前記第2形状との関係にさらに基づいて特定した前記飛行便が前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する、
情報処理装置。
【請求項4】
ユーザが配送を希望する対象である第1配送対象物品の配送先と、前記第1配送対象物品の第1特徴と、配送元と前記配送先との距離又は前記配送元と異なる目的地と前記配送先との距離と、を特定する物品特定部と、
前記配送先に飛行する予定の飛行体が配送可能な物品の特徴を示す飛行体情報、前記第1特徴、前記飛行体の電池の残量、及び前記配送元と前記配送先との距離又は前記目的地と前記配送先との距離に基づいて特定される、前記第1配送対象物品を配送可能な飛行便が、前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する時刻特定部と、
前記一以上の日時を前記ユーザの情報端末に送信する情報送信部と、
前記一以上の日時から選択された日時を示す日時情報を受信し、受信した前記日時情報を出力する出力部と、
を有し、
前記物品特定部は、前記第1配送対象物品の第1種別と、前記飛行体が配送を予定している他の配送対象物品である第2配送対象物品の第2種別とをさらに特定し、
前記時刻特定部は、前記第1種別及び前記第2種別が、積載可能な種別であるか否かにさらに基づいて特定した前記飛行便が前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する、
情報処理装置。
【請求項5】
ユーザが配送を希望する対象である第1配送対象物品の配送先と、前記第1配送対象物品の第1特徴と、配送元と前記配送先との距離又は前記配送元と異なる目的地と前記配送先との距離と、を特定する物品特定部と、
前記配送先に飛行する予定の飛行体が配送可能な物品の特徴を示す飛行体情報、前記第1特徴、前記飛行体の電池の残量、及び前記配送元と前記配送先との距離又は前記目的地と前記配送先との距離に基づいて特定される、前記第1配送対象物品を配送可能な飛行便が、前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する時刻特定部と、
前記一以上の日時を前記ユーザの情報端末に送信する情報送信部と、
前記一以上の日時から選択された日時を示す日時情報を受信し、受信した前記日時情報を出力する出力部と、
を有し、
前記物品特定部は、前記飛行体が前記配送先から前記配送元までの復路、又は前記配送先から前記配送元と異なる前記目的地までの区間を飛行する間に積載する復路物品の重量と、前記配送元と前記配送先との距離、又は前記配送先と前記目的地との距離と、をさらに特定し、
前記時刻特定部は、前記飛行体の電池の残量と、前記復路物品の重量と、前記距離と、にさらに基づいて特定した前記飛行便が前記配送先に飛行する予定の前記一以上の日時を特定する、
情報処理装置。
【請求項6】
前記時刻特定部は、前記配送先に飛行する予定の複数の飛行体のうち、前記第1配送対象物品を配送可能な複数の飛行体が前記配送先に飛行する予定の複数の日時を特定し、
前記情報送信部は、前記複数の日時を前記情報端末に送信する、
請求項1から
5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
複数の物品に関連付けて、前記複数の物品それぞれの特徴を示す物品情報を記憶する記憶部をさらに有し、
前記第1配送対象物品は、前記複数の物品から前記ユーザが配送を依頼した物品であり、
前記物品特定部は、前記第1配送対象物品に対応する前記物品に関連付けて前記記憶部に記憶された前記物品情報に基づいて、前記第1配送対象物品の前記第1特徴を特定する、
請求項1から
6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記飛行体情報と、前記飛行便が配送先に飛行する予定の前記一以上の日時とを関連付けて記憶する記憶部をさらに有し、
前記時刻特定部は、前記記憶部に記憶された前記飛行体情報と前記一以上の日時とを参照することにより、前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する、
請求項1から
7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、無人飛行体を用いて物品を配送先に配送する配送システムが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術を用いた場合、無人飛行体は、物品の重量又はサイズが無人飛行体の配送可能な重量又はサイズを超えている場合に当該物品を配送できなかった。その結果、配送先のユーザが希望するタイミングで物品を配送することができないという問題が生じていた。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、配送先のユーザが希望するタイミングで物品が配送されるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、ユーザが配送を希望する対象である第1配送対象物品の配送先と、前記第1配送対象物品の第1特徴と、を特定する物品特定部と、前記配送先に飛行する予定の飛行体が配送可能な物品の特徴を示す飛行体情報と前記第1特徴とに基づいて特定される、前記第1配送対象物品を配送可能な飛行便が、前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する時刻特定部と、前記一以上の日時を前記ユーザの情報端末に送信する情報送信部と、前記一以上の日時から選択された日時を示す日時情報を受信し、受信した前記日時情報を出力する出力部と、を有する。
【0007】
前記物品特定部は、前記飛行体が配送を予定している他の配送対象物品である第2配送対象物品の第2特徴をさらに特定し、前記時刻特定部は、前記第1特徴及び前記第2特徴と前記飛行体情報が示す特徴とを比較することにより、前記第2配送対象物品とともに前記第1配送対象物品を配送先に配送可能な飛行便が前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定してもよい。
【0008】
前記物品特定部は、前記第1配送対象物品の第1重量又は第1サイズと、前記第2配送対象物品の第2重量又は第2サイズとを特定し、前記時刻特定部は、前記第1重量と前記第2重量の合計重量と、前記飛行体が配送可能な物品の最大重量との関係、又は前記第1サイズと前記第2サイズの合計サイズと、前記飛行体が配送可能な物品の最大サイズとの関係に基づいて特定した前記飛行便が前記配送先に飛行する予定の前記一以上の日時を特定してもよい。
【0009】
前記物品特定部は、前記第1配送対象物品の第1形状と、前記第2配送対象物品の第2形状とを特定し、前記時刻特定部は、前記第1形状と前記第2形状との関係にさらに基づいて特定した前記飛行便が前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定してもよい。
【0010】
前記物品特定部は、前記第1配送対象物品の第1種別と、前記第2配送対象物品の第2種別とをさらに特定し、前記時刻特定部は、前記第1種別及び前記第2種別が、積載可能な種別であるか否かにさらに基づいて特定した前記飛行便が前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定してもよい。
【0011】
前記物品特定部は、前記第1特徴として、前記第1配送対象物品の第1重量又は第1サイズの少なくともいずれかを特定し、前記時刻特定部は、前記第1重量又は前記第1サイズの少なくともいずれかと、前記飛行体情報が示す前記飛行体が配送可能な物品の重量又はサイズの少なくともいずれかと、に基づいて特定した前記飛行便が前記配送先に飛行する予定の前記一以上の日時を特定してもよい。
【0012】
前記物品特定部は、前記飛行体が前記配送先から配送元までの復路、又は前記配送先から前記配送元と異なる目的地までの区間を飛行する間に積載する復路物品の重量と、前記配送元と前記配送先との距離、又は前記配送先と前記目的地との距離と、をさらに特定し、前記時刻特定部は、前記飛行体の電池の残量と、前記復路物品の重量と、前記距離と、に基づいて特定した前記飛行便が前記配送先に飛行する予定の前記一以上の日時を特定してもよい。
【0013】
前記時刻特定部は、前記配送先に飛行する予定の複数の飛行体のうち、前記第1配送対象物品を配送可能な複数の飛行体が前記配送先に飛行する予定の複数の日時を特定し、前記情報送信部は、前記複数の日時を前記情報端末に送信してもよい。
【0014】
複数の物品に関連付けて、前記複数の物品それぞれの特徴を示す物品情報を記憶する記憶部をさらに有し、前記第1配送対象物品は、前記複数の物品から前記ユーザが配送を依頼した物品であり、前記物品特定部は、前記第1配送対象物品に対応する前記物品に関連付けて前記記憶部に記憶された前記物品情報に基づいて、前記第1配送対象物品の前記第1特徴を特定してもよい。
【0015】
前記飛行体情報と、前記飛行便が配送先に飛行する予定の前記一以上の日時とを関連付けて記憶する記憶部をさらに有し、前記時刻特定部は、前記記憶部に記憶された前記飛行体情報と前記一以上の日時とを参照することにより、前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定してもよい。
【0016】
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、ユーザが配送を希望する対象である第1配送対象物品の配送先と、前記第1配送対象物品の第1特徴と、を特定するステップと、前記配送先に飛行する予定の飛行体が配送可能な物品の特徴を示す飛行体情報と前記第1特徴とに基づいて特定される、前記第1配送対象物品を配送可能な飛行便が、前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定するステップと、前記一以上の日時を前記ユーザの情報端末に送信するステップと、前記一以上の日時から選択された日時を示す日時情報を受信し、受信した前記日時情報を出力するステップと、を有する。
【0017】
本発明の第3の態様に係る情報処理システムは、ユーザが配送を希望する対象である配送対象物品を配送先に配送可能な飛行便の日時を特定する情報処理装置と、前記情報処理装置が特定した前記日時のうち前記配送対象物品の配送を依頼する前記日時を選択する情報端末と、を備え、前記情報処理装置は、前記配送対象物品の配送先と、前記配送対象物品の特徴と、を特定する物品特定部と、前記配送先に飛行する予定の飛行体が配送可能な物品の特徴を示す飛行体情報と前記配送対象物品の特徴とに基づいて特定される、前記配送対象物品を配送可能な飛行便が、前記配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する時刻特定部と、前記一以上の日時を前記ユーザの情報端末に送信する情報送信部と、前記一以上の日時から選択された日時を示す日時情報を受信し、受信した前記日時情報を出力する出力部と、を有し、前記情報端末は、前記一以上の日時を受信する情報受信部と、受信した前記一以上の日時を表示する表示部と、前記一以上の日時のうち、前記ユーザが選択した前記日時情報を送信する情報送信部と、を有する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、配送先のユーザが希望するタイミングで物品が配送されるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図4】情報処理システムSの動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図5】情報処理装置2の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの構成を示す図である。情報処理システムSは、複数の情報端末1(1a、1b)と、情報処理装置2と、を備える。情報端末1は、例えばコンピュータ又はスマートフォンである。情報処理装置2は、例えばコンピュータである。情報処理装置2は、単一の情報処理装置でもよいし、例えばクラウド型サーバのように複数の情報処理装置で構成されてもよい。情報端末1と情報処理装置2とは、インターネット等のネットワークを介してデータを送受信することができる。ネットワークは、無線ネットワークを含んでもよい。
【0021】
情報処理システムSは、情報端末1を使用するユーザUが、配送先に配送して欲しい物品(以下、「配送対象物品」という。)の配送を依頼できるようにするためのシステムである。情報処理システムSにおいては、情報処理装置2が、情報端末1から配送対象物品に関する情報を含む配送依頼を受けると、配送対象物品を配送可能である一以上の日時(配送可能日時)を情報端末1に送信する。情報端末1は、受信した一以上の日時を表示し、ユーザUに配送希望日時を選択させる。情報端末1は、ユーザUが選択した配送希望日時を情報処理装置2に送信する。
【0022】
図1においては、情報端末1aのユーザU1が配送を依頼した物品Aを飛行便D1により配送することが決定した後に、情報端末1bのユーザU2が物品Bの配送を依頼する場合を例示している。配送日時は、飛行便Dが配送先に到着する予定の時刻である。飛行便Dは、例えば物品を配送するために一定時間ごとに飛行する飛行便であり、物品を積載するためのコンテナCを備えている。複数の飛行便D(D1、D2)それぞれで飛行する飛行体は、同じでもよいし、異なってもよい。飛行体は、例えばドローンであるが、配送対象物品を配送できる飛行体であれば他の種類の飛行体であってもよい。
【0023】
図1に示すように、ユーザU2は、情報端末1bを操作することにより物品Bの配送を依頼する。情報端末1bは、ユーザU2が情報端末1bを操作することにより入力された物品Bの配送先と物品Bの特徴とを含む配送依頼情報を情報処理装置2に通知する。物品Bの特徴は、例えば物品Bの重量、サイズ、形状又は積載可否の少なくともいずれかである。サイズは、例えば物品の縦幅と横幅と高さとを示す情報である。
【0024】
なお、詳細については後述するが、情報端末1bが物品Bの特徴を送信せずに、情報処理装置2が各種の物品の特徴を関連付けて登録した物品データベースを有していてもよい。この場合、情報端末1bは、例えば物品Bを特定するための情報である物品Bの品番又は型番を送信する。情報処理装置2は、物品データベースを参照することにより、物品Bの品番又は型番に関連付けられた物品Bの特徴を取得する。
【0025】
情報処理装置2は、物品Bの配送先に飛行する飛行便Dのうち、物品Bの重量又はサイズを収容可能であるコンテナCを備える飛行便Dを特定する。情報処理装置2は、特定した飛行便Dの配送日時を情報端末1bに送信する。情報処理装置2は、例えば物品Bの重量又はサイズが、飛行便D2が備えるコンテナC2に収容可能であることを特定し、飛行便D2の配送日時である「12月20日13:00」を配送可能日時の一つとして情報端末1bに送信する。
【0026】
情報処理装置2は、例えば飛行便D1のように物品Bの配送依頼よりも前に物品Aを配送することが決定している場合、物品Aの特徴と物品Bの特徴とコンテナC1の特徴とに基づいて物品Aとともに物品BをコンテナC1に収容可能か否かを判定する。物品Aの特徴は、例えば物品Aの重量若しくはサイズ、物品Aを他の物品の上に積載してよいか否かの情報、又は物品Aを他の物品と接触した状態で積載してもよいか否かの情報の少なくともいずれかを含む。コンテナC1の特徴は、例えばコンテナC1が積載可能な重量、コンテナC1の容積、又はコンテナC1の形状の少なくともいずれかを含む。情報処理装置2は、物品A及び物品Bそれぞれの特徴とコンテナC1の特徴とに基づいて、物品Aの上面に物品Bを積載することで物品BをコンテナC1に収容可能と判定した場合、飛行便D1が物品Bを配送可能な飛行便であると特定し、飛行便D1の配送日時である「12月20日12:00」を配送可能日時の一つとして情報端末1bに送信する。
【0027】
情報端末1bは、例えば飛行便D1の配送日時である「12月20日12:00」と飛行便D2の配送日時である「12月20日13:00」とを配送可能日時として情報処理装置2から受信する。情報端末1bは、ユーザU2の操作に応じて、情報処理装置2が特定した日時のうち配送対象物品の配送を依頼する日時を選択する。情報端末1bは、情報処理装置2から受信した一以上の配送日時のうちユーザU2により選択された日時を情報処理装置2に送信する。
【0028】
情報端末1と情報処理装置2とが以上のように動作することで、情報端末1は、情報処理装置2から受信した配送対象物品の配送日時を表示する。情報端末1は、表示した配送日時のうちユーザUが選択した配送日時を情報処理装置2に送信する。その結果、物品の配送を依頼するユーザUは、飛行便Dが配送可能な日時のうち配送を希望する日時を選択することが可能になる。
【0029】
[情報端末1の構成]
図2は、情報端末1の構成を示す図である。情報端末1は、通信部11と、記憶部12と、表示部13と、操作部14と、制御部15と、を有する。制御部15は、情報受信部151と情報送信部152とを有する。
【0030】
通信部11は、ネットワークを介して情報を受信するための通信デバイスを含む。通信デバイスは、例えばLAN(Local Area Network)コントローラ又は無線LANコントローラである。記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びSSD(Solid State Drive)等の記憶媒体を有する。記憶部12は、制御部15が実行するプログラムを記憶している。
【0031】
表示部13は、例えば液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)等の表示デバイスを有する。表示部13は、情報受信部151が情報処理装置2から受信した一以上の日時を表示する。一以上の日時は、情報端末1のユーザUが配送を依頼した配送対象物品を配送可能な日時である。操作部14は、例えばタッチパネルであり、情報端末1のユーザUから入力操作を受け付ける。操作部14は、情報端末1のユーザUが配送対象物品の配送を依頼するための操作を受け付ける。操作部14は、表示部13が表示した一以上の日時のうち情報端末1のユーザUが希望する配送日時を選択する操作を受け付ける。
【0032】
制御部15は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部15は、記憶部12に記憶されているプログラムを実行することにより、情報受信部151及び情報送信部152として機能する。情報受信部151は、情報処理装置2から一以上の日時を受信する。情報受信部151は、受信した一以上の日時に基づいて表示部13に配送日時を選択する画面を表示させる。
【0033】
情報送信部152は、操作部14が受け付けた配送対象物品の配送を依頼するための操作に基づいて、配送対象物品の配送先と配送対象物品の特徴とを含む配送依頼情報を情報処理装置2に送信する。情報送信部152は、表示部13が表示した一以上の日時のうち、ユーザUが選択した日時情報を送信する。情報送信部152は、情報端末1のユーザUが配送日時を選択したことを操作部14が受け付けたことに基づいて、ユーザUが選択した配送日時を情報処理装置2に送信する。
【0034】
[情報処理装置2の構成]
図3は、情報処理装置2の構成を示す図である。情報処理装置2は、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、を有する。制御部23は、物品特定部231と、時刻特定部232と、情報送信部233と、受信部234と、出力部235と、を有する。通信部21は、ネットワークを介して情報を受信するための通信デバイスを含む。通信デバイスは、例えばLANコントローラ又は無線LANコントローラである。
【0035】
記憶部22は、ROM、RAM及びSSD等の記憶媒体を有する。記憶部22は、制御部23が実行するプログラムを記憶している。記憶部22は、飛行体情報と、飛行便Dが配送先に飛行する予定の一以上の日時とを関連付けて記憶してもよい。飛行体情報は、例えば飛行体が配送可能な重量又はサイズを示す情報である。記憶部22は、飛行体情報が示す飛行体が配送可能な重量又はサイズと、当該飛行体が飛行する飛行便Dの配送日時とを関連付けて記憶する。
【0036】
制御部23は、例えばCPUである。制御部23は、記憶部22に記憶されているプログラムを実行することにより、物品特定部231、時刻特定部232、情報送信部233、受信部234、及び出力部235として機能する。
【0037】
物品特定部231は、ユーザUが配送を希望する対象である第1配送対象物品の配送先と、第1配送対象物品の第1特徴と、を特定する。第1配送対象物品は、情報処理装置2が配送可能日時を特定する対象となる配送対象物品である。例えば
図1に示す例において、ユーザU2が配送を依頼した物品Bの配送可能日時を特定する必要がある場合、物品Bが第1配送対象物品となる。第1特徴は、例えば第1配送対象物品を配送可能な飛行便Dの配送日時を特定するために必要な情報である。物品特定部231は、特定した第1特徴を時刻特定部232に通知する。
【0038】
物品特定部231は、例えば第1特徴として、第1配送対象物品の第1重量又は第1サイズの少なくともいずれかを特定する。例えば情報端末1bから通信部21を介して受信した配送依頼情報に第1特徴を示す情報が含まれている。物品特定部231は、例えば情報端末1から通信部21を介して受信した配送依頼情報に基づいて、第1配送対象物品の配送先と、第1配送対象物品の第1重量又は第1サイズの少なくともいずれかと、を特定する。
【0039】
物品特定部231は、飛行体が配送を予定している他の配送対象物品である第2配送対象物品の第2特徴をさらに特定してもよい。例えば情報端末1aから通信部21を介して受信した配送依頼情報に第2特徴を示す情報が含まれている。例えば
図1に示す物品Bが第1配送対象物品である場合、第2配送対象物品は物品Aである。第2特徴は、例えば第2配送対象物品の第2重量又は第2サイズの少なくともいずれかである。物品特定部231は、物品Aが第2配送対象物品である場合、情報端末1aから受信した物品Aの配送依頼情報に含まれる配送先と第2重量又は第2サイズの少なくともいずれかと、を特定する。物品特定部231は、特定した第2特徴を時刻特定部232に通知する。
【0040】
物品特定部231は、第1配送対象物品の第1重量又は第1サイズと、第2配送対象物品の第2重量又は第2サイズとを特定してもよい。物品特定部231は、例えば第1配送対象物品の第1重量又は第1サイズを特定するとともに、第1配送対象物品と同じ配送先に配送する第2配送対象物品の第2重量又は第2サイズを特定する。物品特定部231は、例えば第1配送対象物品が物品Bである場合、情報端末1bから受信した第1重量又は第1サイズと、情報端末1aから受信した第2重量又は第2サイズと、を特定する。
【0041】
物品特定部231は、第1配送対象物品の第1形状と、第2配送対象物品の第2形状とを特定してもよい。配送対象物品の形状は、例えば配送対象物品が直方体等の六面体であるか否か、配送対象物品が円柱又は球形のように曲面を有するか否か、を示す情報である。物品特定部231は、配送対象物品の形状を示す情報を、当該配送対象物品の配送依頼情報を送信した情報端末1から受信することにより特定する。
【0042】
物品特定部231は、第1配送対象物品の第1種別と、第2配送対象物品の第2種別とをさらに特定してもよい。配送対象物品の種別は、例えば当該配送対象物品の上面と底面とを入れ替えること、若しくは当該配送対象物品を倒立させることを許容できるか否かを示す情報、又は当該配送対象物品の上面に他の配送対象物品を積載してもよいか否かを示す情報である。物品特定部231は、配送対象物品の種別を示す情報を、当該配送対象物品の配送依頼情報を送信した情報端末1から受信することにより特定する。
【0043】
時刻特定部232は、配送先に飛行する予定の飛行体が配送可能な物品の特徴を示す飛行体情報と第1特徴とに基づいて特定される、第1配送対象物品を配送可能な飛行便Dが、配送先に到着する予定の一以上の配送可能日時を特定する。飛行体情報は、複数の飛行体それぞれが配送可能な物品の重量又はサイズを示す情報であり、例えば飛行体の最大積載重量又は飛行体が備えるコンテナCの内部のサイズ情報である。時刻特定部232が特定する日時は、例えば
図1に示す飛行便D1の配送日時のように月日と時刻とを示してもよいし、「12時から14時」のように時間帯を示してもよい。時刻特定部232は、飛行体情報が示す飛行体の最大積載重量又はサイズと第1特徴が示す第1配送対象物品の重量又はサイズとに基づいて、第1配送対象物品を配送可能な飛行便Dの配送日時を特定する。
【0044】
時刻特定部232は、例えば記憶部22に記憶された飛行体情報と一以上の日時とを参照することにより、配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する。時刻特定部232は、例えば記憶部22に記憶された飛行体情報と物品特定部231が特定した第1配送対象物品の第1特徴とに基づいて第1配送対象物品を配送可能な飛行便Dを特定する。時刻特定部232は、記憶部22に記憶された飛行便Dを示す飛行体情報に関連付けられた一以上の日時を参照することにより、飛行便Dの配送日時を特定する。
【0045】
時刻特定部232は、例えば第1特徴が示す第1重量又は第1サイズの少なくともいずれかと、飛行体情報が示す飛行体が配送可能な物品の重量又はサイズの少なくともいずれかと、に基づいて特定した飛行便が配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する。時刻特定部232は、例えば第1重量以上の最大積載重量を示す飛行体情報に関連付けられた飛行体、又は第1サイズ以上のコンテナCのサイズを示す飛行体情報に関連付けられた飛行体の少なくともいずれかが配送先に飛行する飛行便Dの配送日時を特定する。
【0046】
このように時刻特定部232が動作することで、情報処理装置2は、情報端末1のユーザUが配送を依頼した配送対象物品を配送可能な飛行便Dの一以上の配送日時を情報端末1に表示させることができる。その結果、情報端末1のユーザUは、配送対象物品を配送して欲しい日時を、情報処理装置2が情報端末1に表示させた配送日時から選択することができる。
【0047】
時刻特定部232は、第1特徴及び第2特徴と飛行体情報が示す特徴とを比較することにより、第2配送対象物品とともに第1配送対象物品を配送先に配送可能な飛行便が配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定してもよい。第1特徴は、例えば
図1に示す物品Bの特徴であり、例えば物品Bの重量又はサイズの少なくともいずれかを示す。第2特徴は、物品Bと異なる他の物品の特徴であり、例えば物品Bと異なる他の物品の重量又はサイズの少なくともいずれかを示す。飛行体情報が示す特徴は、例えば
図1に示す複数の飛行便Dそれぞれが配送可能な重量又はサイズを示す。時刻特定部232は、例えばユーザU2が配送を依頼した物品Bの特徴と、物品Bと異なる他の物品の特徴と、物品を配送する飛行体の特徴とに基づいて、物品Bを配送可能な飛行便Dを特定し、当該飛行便Dの配送日時を特定する。
【0048】
時刻特定部232は、第1重量と第2重量の合計重量と、飛行体が配送可能な物品の最大重量との関係、又は第1サイズと第2サイズの合計サイズと、飛行体が配送可能な物品の最大サイズとの関係に基づいて特定した飛行便が配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定してもよい。時刻特定部232は、例えば物品特定部231が特定した第1配送対象物品の第1重量と物品特定部231が特定した第2配送対象物品の第2重量との合計である合計重量を算出する。時刻特定部232は、例えば物品特定部231が特定した第1配送対象物品の第1サイズと物品特定部231が特定した第2配送対象物品の第2サイズとの合計である合計サイズを算出する。
【0049】
時刻特定部232は、例えば合計重量以上の最大積載重量を示す飛行体情報に関連付けられた飛行体、又は合計サイズ以上のコンテナCのサイズを示す飛行体情報に関連付けられた飛行体が第1配送対象物品及び第2配送対象物品の配送先に飛行する飛行便Dの配送日時を特定する。このように時刻特定部232が動作することで、時刻特定部232は、複数の配送対象物品を同時に配送可能な飛行便Dの配送日時を特定することができる。
【0050】
時刻特定部232は、第1形状と第2形状との関係にさらに基づいて特定した飛行便が配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定してもよい。時刻特定部232は、物品特定部231が特定した第1配送対象物品の第1形状と物品特定部231が特定した第2配送対象物品の第2形状とに基づいて第1配送対象物品を配送可能な飛行便Dを特定し、当該飛行便Dの配送日時を特定する。
【0051】
例えば、物品特定部231が、
図1に示す物品Aの形状である第2形状が球形であることを特定する。この場合、時刻特定部232は、物品Aと物品Bの合計重量が飛行便D1の最大積載重量以下であったとしても、物品Aの上面に物品Bを安定した状態で積載できないことにより、物品Bを飛行便D1で配送可能ではないと判定する。続いて、時刻特定部232は、飛行便D2が物品Bを配送可能である場合、飛行便D2の配送日時である「12月20日13:00」を特定する。
【0052】
一方、物品特定部231が、物品Aの形状が直方体であり曲面を有しないことを特定した場合、時刻特定部232は、物品Aの上面に物品Bを安定して積載できることにより、物品Bを飛行便D1で配送可能であると判定する。続いて、時刻特定部232は、飛行便D2が物品Bを配送可能である場合、飛行便D1の配送日時である「12月20日12:00」と飛行便D2の配送日時である「12月20日13:00」とを特定する。
【0053】
このように時刻特定部232が動作することで、時刻特定部232は、形状の制約により配送することができない日時を配送可能日時として特定しないようにすることができる。その結果、時刻特定部232は、例えば飛行中の揺れに伴いコンテナCの内部の配送対象物品が揺れたとしても、配送対象物品が破損しにくい飛行便Dの配送日時を特定できる。
【0054】
時刻特定部232は、配送対象物品を積載する条件を示す第1種別及び第2種別が、積載可能な種別であるか否かにさらに基づいて特定した飛行便が配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定してもよい。時刻特定部232は、物品特定部231が特定した第1配送対象物品の第1種別及び物品特定部231が特定した第2配送対象物品の第2種別が、積載可能な配送対象物品であることを示しているか否かに基づいて第1配送対象物品を配送可能な飛行便Dを特定し、当該飛行便Dの配送日時を特定する。
【0055】
例えば、物品特定部231が、
図1に示す物品Aの種別である第2種別が物品Aの上面に他の物品を積載可能であると示していることと、物品Bの種別である第1種別が物品Bを他の物品の上に積載可能であると示していることを特定する。この場合、時刻特定部232は、物品Aの上面に物品Bを積載することで物品Bを配送可能である飛行便D1を特定し、当該飛行便Dの配送日時を特定する。
【0056】
一方、物品Aの種別である第2種別が物品Aの上面に他の物品を積載できないことを示していることを物品特定部231が特定した場合、時刻特定部232は、飛行便D1は物品Bを配送可能ではないと判定する。このように時刻特定部232が動作することで、時刻特定部232は、配送対象物品の積載条件に見合う飛行便Dの配送日時を特定できる。その結果、時刻特定部232は、例えば配送中の配送対象物品が他の配送対象物品の重量により押しつぶされて破損することを防げる。
【0057】
時刻特定部232は、配送先に飛行する予定の複数の飛行体のうち、第1配送対象物品を配送可能な複数の飛行体が配送先に飛行する予定の複数の日時を特定してもよい。時刻特定部232が特定する複数の日時は、同一であっても異なってもよい。時刻特定部232は、例えば第1配送対象物品の第1特徴と飛行体情報とに基づいて、第1配送対象物品を配送可能な複数の飛行体を特定した場合、当該複数の飛行体が配送先に飛行する複数の飛行便Dの配送日時を特定する。
【0058】
このように時刻特定部232が動作することで、時刻特定部232は、配送対象物品を配送可能であると特定する飛行便Dの数を増やすことができる。その結果、配送を依頼したユーザUは、選択可能な配送日時の候補の数が増えるので、配送して欲しい日時に近い日時を選択しやすくなる。
【0059】
情報送信部233は、時刻特定部232が特定した一以上の日時をユーザUの情報端末1に送信する。情報送信部233は、時刻特定部232が特定した配送対象物品を配送可能な飛行便Dの配送日時を、当該配送対象物品の配送を依頼したユーザUが使用する情報端末1に送信する。情報送信部233は、例えば時刻特定部232が複数の配送日時を特定した場合、複数の日時を情報端末に送信する。
【0060】
受信部234は、配送を依頼したユーザUが使用する情報端末1から当該ユーザUが選択した配送日時を受信する。受信部234は、情報送信部233が情報端末1に送信した複数の配送日時のうち情報端末1のユーザUが選択した配送日時を受信する。
【0061】
出力部235は、一以上の日時から選択された日時を示す日時情報を受信し、受信した日時情報を出力する。出力部235は、情報端末1のユーザUが一以上の日時から選択した配送日時を、受信部234を介して受信し、当該配送日時を出力する。出力部235は、例えばユーザUが依頼した配送対象物品を配送する飛行体、当該飛行体を管理するサーバ等の情報処理装置、当該飛行体を管理する管理者が使用するディスプレイ、又は当該飛行体を管理する管理者が使用するプリンタに出力する。
【0062】
[情報処理システムSの動作シーケンス]
図4は、情報処理システムSの動作の流れの一例を示すシーケンス図である。
図4に示すシーケンス図は、情報端末1のユーザUが配送を依頼した配送対象物品の配送時刻を情報端末1のユーザUが選択する場合の動作の流れを示している。
【0063】
情報端末1においては、情報送信部152が配送対象物品の配送先と配送対象物品の特徴とを含む配送依頼情報を生成し(S11)、情報処理装置2に送信する。情報処理装置2においては、物品特定部231が、受信した配送依頼情報に含まれる配送先を特定する(S12)。物品特定部231は、受信した配送依頼情報に含まれる配送対象物品の特徴である重量又はサイズを特定する(S13)。
【0064】
情報処理装置2においては、時刻特定部232が、物品特定部231が特定した配送先に飛行する飛行便Dを特定する(S14)。時刻特定部232は、特定した飛行便Dのうち物品特定部231が特定した重量又はサイズの配送対象物品を配送可能な飛行便Dの配送日時を特定する(S15)。情報処理装置2においては、情報送信部233が、時刻特定部232が特定した飛行便Dの配送日時を示す配送日時情報を情報端末1に送信する。
【0065】
情報端末1においては、表示部13が、情報処理装置2から受信した配送日時情報が示す配送日時を表示する。操作部14は、情報端末1のユーザUが配送日時を選択する操作を受け付ける(S16)。情報送信部152は、情報端末1のユーザUが選択した配送日時を示す日時情報を情報処理装置2に送信する。情報処理装置2においては、受信部234が、情報端末1が送信した日時情報を受信する(S17)。
【0066】
[情報処理装置2のフローチャート]
図5は、情報処理装置2の動作の一例を示すフローチャートである。
図5に示すフローチャートは、
図4に示すシーケンスのS12からS14までに相当する動作を示している。
図5に示すフローチャートは、情報処理装置2が情報端末1から受信した配送依頼情報に基づいて情報端末1のユーザUが配送を依頼した配送対象物品を飛行便Dが配送可能か否かを判定する動作を示している。
【0067】
物品特定部231は、情報端末1から受信した配送依頼情報に含まれる配送先を特定する(S21)。時刻特定部232は、飛行体情報を参照することにより、特定した配送先に飛行する予定の飛行便Dを特定する(S22)。
【0068】
物品特定部231は、配送依頼情報に含まれる配送対象物品の重量を特定する(S23)。配送対象物品のサイズが配送可能か否かを判定する。時刻特定部232は、飛行便Dの最大積載重量が配送対象物品の重量以下であると判定した場合(S24のNO)、飛行便Dにより配送対象物品を配送できないと特定する(S31)。一方、時刻特定部232は、飛行便Dの最大積載重量が配送対象物品の重量以上であると判定した場合(S24のYES)、配送対象物品のサイズが配送可能か否かを判定する。
【0069】
物品特定部231は、配送対象物品のサイズを特定する(S25)。時刻特定部232は、飛行便DのコンテナCのサイズが配送対象物品のサイズ以下であると判定した場合(S26のNO)、飛行便Dにより配送対象物品を配送できないと特定する(S31)。一方、時刻特定部232は、飛行便DのコンテナCのサイズが配送対象物品のサイズ以上であると判定した場合(S26のYES)、当該配送対象物品と異なる他の物品と併せて配送可能であるか否かを判定する。
【0070】
物品特定部231は、飛行便Dが配送対象物品と異なる他の物品を積載するか否かを特定する(S27)。飛行便Dが他の物品を積載しない場合(S27のNO)、時刻特定部232は、飛行便Dが配送対象物品を配送可能であると特定する(S30)。一方、飛行便Dが他の物品を積載する場合(S27のYES)、時刻特定部232は、物品特定部231が特定した、飛行便Dにより配送する予定である他の物品の種別に基づいて飛行便Dが配送可能か否かを特定する。物品の種別は、例えば物品の上に当該物品と異なる他の物品を積載してよいか否か、当該物品と異なる他の物品を当該物品と併せて配送してよいか否かを示す情報である。
【0071】
物品特定部231は、他の物品の種別を特定する(S28)。時刻特定部232は、配送対象物品が他の物品と併せて積載可能である場合(S29のYES)、飛行便Dが配送対象物品を配送可能であると特定する(S30)。具体的には、時刻特定部232は、物品特定部231が特定した他の物品の種別に基づいて、配送対象物品と他の物品とを併せて配送可能であると特定し、かつ配送対象物品と他の物品との合計重量及びサイズが飛行便DのコンテナCに積載可能な重量及びサイズである場合、飛行便Dが配送可能対象物品を配送可能であると特定する。
【0072】
一方、配送対象物品が他の物品と併せて積載可能ではない場合(S29のNO)、時刻特定部232は、飛行便Dが配送対象物品を配送できないと特定する(S31)。具体的には、時刻特定部232は、物品特定部231が特定した他の物品の種別に基づいて、配送対象物品と他の物品とを併せて配送可能ではないと特定した場合、又は配送対象物品と他の物品との合計重量若しくはサイズがコンテナCに積載可能な重量若しくはサイズを超えている場合、飛行便Dが配送対象物品を配送できないと特定する。
【0073】
[第1変形例]
以上の説明においては、情報処理装置2が情報端末1から取得した配送対象物品の特徴に基づいて、当該配送対象物品を配送可能な飛行便Dの配送日時を特定する動作を例示したが、情報処理装置2は、記憶部22が記憶する物品の特徴に基づいて配送日時を特定してもよい。物品の特徴は、例えばショッピングサイトで販売されている物品の特徴であり、物品の品名、重量、サイズ、形状、又は積載可能であるかの否かの少なくともいずれかである。この場合、記憶部22は、複数の物品に関連付けて、複数の物品それぞれの特徴を示す物品情報を記憶している。記憶部22は、複数の物品それぞれを識別するための物品識別情報(以下、「物品ID」という。)と物品情報とを関連付けた物品データベースを記憶している。物品IDは、例えば物品の品番又は型番であってもよい。
【0074】
物品特定部231は、例えば情報端末1のユーザUが配送を依頼した第1配送対象物品の物品IDを情報端末1から取得する。続いて、物品特定部231は、物品IDが示す第1配送対象物品が、記憶部22が記憶する複数の物品からユーザUが配送を依頼した物品であることを特定した場合、第1配送対象物品に対応する物品に関連付けて記憶部22に記憶された物品情報に基づいて、第1配送対象物品の第1特徴を特定する。物品特定部231は、例えば物品データベースを参照することにより、情報端末1から取得した物品IDに関連付けられた物品情報が物品データベースに含まれていることを特定した場合、物品IDに関連付けられた物品情報を第1配送対象物品の第1特徴と特定する。
【0075】
物品特定部231は、例えば物品データベースを参照することにより、第1配送対象物品の重量又はサイズを特定する。物品特定部231は、第1配送対象物品の物品IDに関連付けられた物品情報に基づいて、情報端末1のユーザUが配送を依頼した第1配送対象物品の重量又はサイズを特定する。時刻特定部232は、物品特定部231が特定した第1配送対象物品の重量又はサイズと飛行体情報が示す最大積載重量又はコンテナCのサイズとに基づいて第1配送対象物品を配送可能な飛行便Dの配送日時を特定する。
【0076】
このように記憶部22及び物品特定部231が動作することで、例えばショッピングサイトで物品を購入するユーザUは、配送を依頼する物品の特徴を入力しなくても飛行便Dによる配送日時を選択できるため、配送を依頼する手間を少なくできる。
【0077】
[第2変形例]
以上の説明においては、情報処理装置2が、配送対象物品の特徴及び配送先に基づいて配送対象物品を配送する飛行便Dの配送日時を特定する動作を例示したが、情報処理装置2は、飛行体の電池の残量に基づいて飛行便Dの配送日時を特定してもよい。
【0078】
物品特定部231は、飛行体が配送先から配送元までの復路、又は配送先から配送元と異なる目的地までの区間を飛行する間に積載する復路物品の重量と、配送元と配送先との距離、又は配送先と目的地との距離と、をさらに特定する。配送元と異なる目的地は、例えば飛行便Dが複数の配送先を飛行する場合、ユーザUが配送を依頼した配送先と異なる他の配送先である。復路物品の重量は、例えばユーザUが物品を返送するために配送先で積載した物品の重量である。
【0079】
物品特定部231は、例えば飛行便Dを管理するサーバ等の情報処理装置又は飛行体から取得した配送元の位置、配送先の位置、及び配送元と異なる目的地の位置に基づいて、配送元と配送先との距離、又は配送先と異なる目的地と配送先との距離を特定する。物品特定部231は、飛行便Dを管理するサーバ等の情報処理装置又は飛行体から取得した配送先又は配送先と異なる目的地で積載される物品の重量に基づいて、配送先から配送元までの復路、又は配送先から配送先と異なる目的地までの区間を飛行する間に積載する物品の重量を特定する。
【0080】
時刻特定部232は、飛行体の電池の残量と、復路物品の重量と、距離と、に基づいて特定した飛行便が配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する。時刻特定部232は、例えば飛行便Dを管理するサーバ等の情報処理装置又は飛行体から、飛行体の電池の残量を取得する。時刻特定部232は、物品特定部231が特定した配送先から配送元に戻るまでに飛行体が飛行する距離と、当該距離を飛行中に飛行体が積載する復路物品の重量とに基づいて飛行体が使用する電池の使用量を特定する。時刻特定部232は、飛行体の電池の残量が電池の使用量以上である場合、当該飛行体により配送する飛行便Dの配送日時を特定する。
【0081】
このように物品特定部231及び時刻特定部232が動作することで、時刻特定部232は、電池の残量が不足している飛行体による配送を防ぐことができる。その結果、ユーザUが選択した飛行便Dが飛行中に飛行を停止して落下することにより配送対象物品又はユーザUが返送する物品が破損することを防げる。
【0082】
[情報処理装置2の効果]
以上説明したように、情報処理装置2は、ユーザUが配送を希望する配送対象物品の配送先と配送対象物品の特徴とを特定する物品特定部231と、一以上の日時を送信する情報送信部233と、を有する。そして、時刻特定部232が、配送先に飛行する予定の飛行体が配送可能な物品の特徴を示す飛行体情報と配送対象物品の特徴とに基づいて特定される、配送対象物品を配送可能な飛行便Dが配送先に飛行する予定の一以上の日時を特定する。このように情報処理装置2が動作することで、情報処理装置2は、配送対象物品を配送可能な飛行便Dの配送日時をユーザUが使用する情報端末1に送信することができる。その結果、ユーザUは、ユーザUが希望する配送日時を選択することができる。
【0083】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0084】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0085】
1 情報端末
2 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 表示部
14 操作部
15 制御部
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
151 情報受信部
152 情報送信部
231 物品特定部
232 時刻特定部
233 情報送信部
234 受信部
235 出力部