(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-09
(45)【発行日】2023-03-17
(54)【発明の名称】光回折により改良された粒子サイジング
(51)【国際特許分類】
G01N 15/02 20060101AFI20230310BHJP
G01N 21/51 20060101ALI20230310BHJP
【FI】
G01N15/02 A
G01N21/51
(21)【出願番号】P 2020546497
(86)(22)【出願日】2019-03-05
(86)【国際出願番号】 GB2019050610
(87)【国際公開番号】W WO2019171044
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2022-02-25
(32)【優先日】2018-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】518101646
【氏名又は名称】マルバーン パナリティカル リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【氏名又は名称】岡部 博史
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・コーベット
(72)【発明者】
【氏名】リース・プールマン
【審査官】海野 佳子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-102068(JP,A)
【文献】特開昭61-014542(JP,A)
【文献】米国特許第04329054(US,A)
【文献】特開2011-013162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 15/00-15/14
G01N 21/51
G01N 21/47
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粒子サイジング機器であって、
複数の粒子を含むサンプルを受け入れるサンプルセルと、
光ビームで前記サンプルを照射して、前記光ビームと前記粒子との相互作用によって散乱光を生成するように構成された光源と、
前記散乱光の一部を散乱光の第1の部分と第2の部分とに分光するようにそれぞれ構成された第1の光素子と第2の光素子とを含む第1の光システムと、
前記第1の光システムから散乱光の前記第1の部分と第2の部分とを受け取り、散乱光の前記第1の部分と第2の部分とを再合成して検出位置における干渉信号を生成するように構成された第2の光システムと、
前記検出位置における前記干渉信号を検出するように構成された検出器と、
前記検出器から前記検出位置における干渉信号を示す測定データを受信し、前記測定データにより粒子サイズ及び/又は粒子サイズの分布を決定するように構成されたプロセッサと、
を備える、
粒子サイジング機器。
【請求項2】
光路調整器を更に備え、
前記光路調整器は、
散乱光の前記第2の部分が検出器に辿る第2の光路に対して、散乱光の前記第1の部分が検出器に辿る第1の光路を変化させることによって、前記検出位置における前記干渉信号を変化させる、
請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記光路調整器は、前記第2の光素子の位置に対する前記第1の光素子の位置を調整するように構成されている、請求項2に記載の機器。
【請求項4】
前記光路調整器は、散乱光の前記第2の部分が前記第2の光システムへの光路長に対して、散乱光の前記第1の部分が前記第2の光システムへの光路長を調整するように構成されている、請求項2又は3に記載の機器。
【請求項5】
前記第1の光素子は、第1の光ファイバの入力アパーチャを有し、前記第2の光素子は、第2の光ファイバの入力アパーチャを有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の機器。
【請求項6】
前記第2の光システムは、光ファイバの長さ内で散乱光の前記第1の部分と前記第2の部分とを合成させるように、前記第1の光ファイバと前記第2の光ファイバとを接合するカプラを備える、請求項5に記載の機器。
【請求項7】
前記検出器はアバランシェフォトダイオードを含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の機器。
【請求項8】
前記検出器は、検出器の焦点面に配置された検出器素子のアレイを含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の機器。
【請求項9】
前記第1の光システムの前記第1の光素子は、散乱光の前記第1の部分を受け取り、前記第2の光システムに伝搬された散乱光の前記第1の部分の収束を修正するように構成され、
前記第1の光システムの前記第2の光素子は、散乱光の前記第2の部分を受け取り、前記第2の光システムに伝搬される散乱光の前記第2の部分の収束を修正するように構成される、
請求項1から8のいずれか1項に記載の機器。
【請求項10】
前記第1の光素子と前記第2の光素子とは、それぞれ収束屈折レンズ要素を含む、請求項9に記載の機器。
【請求項11】
前記第1の光素子と前記第2の光素子とは、照射光ビームに関して対称的である、請求項1から10のいずれか1項に記載の機器。
【請求項12】
(1)前記第2の光システムは、前記検出位置と一致する焦点面を有する収束屈折レンズ要素を含む、又は
(2)前記第2の光システムは、前記検出位置と一致する焦点面を有する収束反射要素を含む、
請求項1から11のいずれか1項に記載の機器。
【請求項13】
粒子サイズの決定は、ミー散乱理論によって得られた逆散乱行列を使用することを含み、前記逆散乱行列は、複数の異なる散乱角での散乱光強度を複数の異なるサイズでの粒子の分布に関連付ける、請求項1から12のいずれか1項に記載の機器。
【請求項14】
粒子サイズの決定は、逆散乱行列と光学行列との組み合わせから逆行列を得ることを含み、前記光学行列は、前記第1の光システム及び前記第2の光システムによる散乱光の変換を表す、請求項13に記載の機器。
【請求項15】
前記光源はレーザ又はLEDを含む、請求項1から14のいずれか1項に記載の機器。
【請求項16】
前記第1の光素子と前記第2の光素子との少なくとも1つは、電動ステージに取り付けられている、請求項1から15のいずれか1項に記載の機器。
【請求項17】
前記機器は、前記第1の光システム及び/又は前記第2の光システムの少なくともいくつかの要素を、前記サンプルと前記検出器との間の散乱光の光路に出入りさせることによって、干渉型機器として、又は従来の非干渉型光散乱機器として機能するように構成可能である、請求項1から16のいずれか1項に記載の機器。
【請求項18】
流体中に分散された粒子を含むサンプルから粒子サイズ又は粒子サイズの分布を取得する方法であって、
光ビームで前記サンプルを照射し、それによって前記光ビームと前記粒子との相互作用により散乱光を生成するステップと、
前記散乱光の一部を散乱光の第1の部分と第2の部分に分光するステップと、
検出焦点面において散乱光の前記第1の部分と前記第2の部分とを再合成させて、前記検出焦点面における干渉パターンを生成させるステップと、
前記焦点面における前記干渉パターンを検出するステップと、
検出された前記干渉パターンを処理して、粒子サイズ又は粒子サイズの分布を決定するステップと、
を含む、方法。
【請求項19】
前記分光は第1の光システムによって実行され、
前記第1の光システムは、
前記散乱光の前記第1の部分に対応する第1のアパーチャを規定するように構成された第1の要素と、
前記散乱光の前記第2の部分に対応する第2のアパーチャを規定するように構成された第2の要素と、
を備える、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
第1の光要素は、第1の光ファイバの入力アパーチャを有し、第2の光要素は、第2の光ファイバの入力アパーチャを有する、及び/又は
第1の光要素は、第1の屈折収束レンズを含み、第2の光要素は、第2の屈折収束レンズを含む、
請求項19に記載の方法。
【請求項21】
請求項1から17のいずれか1項の機器を使用して実行される、請求項18から20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
ソフトウェアで構成された機械可読媒体であって、
前記ソフトウェアは、適切に構成されたプロセッサで実行されるとき、プロセッサは、干渉信号を処理することによって、粒子サイズ又は粒子サイズの分布を決定し、
前記干渉信号は、請求項1から17のいずれか1項の機器により取得された信号であるか、及び/又は、請求項18から21のいずれか1項の方法を使用して取得された信号である、
機械可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学的に粒子サイズを決定するための機器及び方法に関し、より具体的には、粒子からの散乱光のパターンを検出することにより粒子サイズの決定に関する。
【背景技術】
【0002】
回折に基づく粒子サイズの測定は、サイズが数ミリメートルからサブミクロンまでの粒子を特徴評価するために広く利用されている技術である。単色光源(レーザなど)は、光ビームでサンプルを照射するために用いられ、当該サンプルには、流体中に分散された粒子、空気の流れに乗っている粒子、重力によって落下している粒子、又は平板などの光学的に透明な表面に静的に保持されている粒子を含む。照射光ビームに対して、大きな粒子は小さな角度で光を散乱し、小さな粒子は大きな角度で(より等方的に)光を散乱する。
【0003】
ある範囲の散乱角での散乱光強度を検出することができる。この回折パターンは、ミー散乱理論を利用して変換され、散乱パターンの形成に関与する粒子サイズを決定することができる。このように決定された粒子サイズ(又は粒子サイズの分布)は、通常、等体積球相当径である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
粒子サイズの下限が存在し、当該下限において、粒子からの散乱が等方的に十分に近いため、小さい粒子の異なるサイズを区別することが非常に困難となる。この下限は、レイリー限界とも呼ばれ、レイリー限界の平均粒子サイズは、照射光ビームの波長の約1/10未満である。この限界の付近又はその以下では、粒子は入射光ビームに対し、ほぼ等方的に散乱して検出器を通過するため、類似サイズの小さい粒子を区別することが非常に困難となる(類似サイズの小さい粒子の散乱パターンが非常に似ているため)。
【0005】
上記の問題の少なくともいくつかに対する解決は望ましいものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、
複数の粒子を含むサンプルを受け入れるサンプルセルと、
光ビームでサンプルを照射して、前記光ビームと前記粒子との相互作用によって散乱光を生成するように構成された光源と、
前記散乱光の一部を散乱光の第1の部分と第2の部分とに分光するようにそれぞれ構成された第1の光素子と第2の光素子とを含む第1の光システムと、
前記第1の光システムから散乱光の前記第1の部分と第2の部分とを受け取り、散乱光の前記第1の部分と第2の部分とを再合成して検出位置における干渉信号を生成するように構成された第2の光システムと、
前記検出位置における前記干渉信号を検出するように構成された検出器と、
を備える、粒子サイジング機器が提供される。
【0007】
前記機器は光路調整器を更に備えることができ、前記光路調整器は、散乱光の前記第2の部分が検出器に辿る第2の光路に対して、散乱光の前記第1の部分が検出器に辿る第1の光路を変化させることによって、前記検出位置における前記干渉信号を変化させるように構成される。
【0008】
前記光路調整器は、前記第2の光素子の位置に対する前記第1の光素子の位置を調整するように構成されてもよい。前記第1の光素子と前記第2の光素子とのうちの少なくとも1つは、(例えば、少なくとも1つの自由度で当該光素子を移動させる及び/又は回転させるように)電動ステージに取り付けられてもよい。
【0009】
前記光路調整器は、散乱光の前記第2の部分の光路長に対して、散乱光の前記第1の部分の(例えば、前記第2の光システムへの)光路長を調整するように構成されてもよい。
【0010】
前記光路調整器は、光路長を調整するように動作可能な圧電アクチュエータを有してもよい。
【0011】
前記第1の光素子は、第1の光ファイバの入力アパーチャを有することができ、前記第2の光素子は、第2の光ファイバの入力アパーチャを有することができる。
【0012】
前記第2の光システムは、第3の光ファイバ内で散乱光の前記第1の部分と前記第2の部分とを合成させるように、前記第1の光ファイバと前記第2の光ファイバとを接合するカプラを備えてもよい。
【0013】
前記検出器は、アバランシェフォトダイオード(APD)などのフォトン計数デバイスを含んでもよい。前記検出器は、シングルフォトン検出器(SPD)素子を含んでもよい。前記検出器は、光電子増倍管(PMT)を含んでもよい。前記検出器は、超伝導転移端センサ(TES:transition-edge sensor)を含んでもよい。
【0014】
前記検出器は、検出器の焦点面に配置された検出器素子のアレイを含むことができる。
【0015】
前記第1の光システムの前記第1の光素子は、散乱光の前記第1の部分を受け取り、前記第2の光システムに伝搬される散乱光の前記第1の部分の収束を修正するように構成されてもよい。前記第1の光システムの前記第2の光素子は、散乱光の前記第2の部分を受け取り、前記第2の光システムに伝搬される散乱光の前記第2の部分の収束を修正するように構成されてもよい。
【0016】
前記第1の光素子と前記第2の光素子とは、それぞれ収束屈折レンズ要素を含んでもよい。
【0017】
前記第1の光素子と前記第2の光素子とは、前記照射光ビームに関して対称的であってもよい。
【0018】
前記第2の光システムは、前記検出位置(又は焦点面アレイ検出器の場合は検出焦点面)と一致する焦点面を有する収束屈折レンズ要素を含むことができる。
【0019】
前記機器はプロセッサを備えることができる。前記プロセッサは、前記検出器から前記検出位置における干渉信号を示す測定データを受信し、前記測定データにより粒子サイズ及び/又は粒子サイズの分布を決定するように構成される。
【0020】
粒子サイズの決定は、ミー散乱理論に従って得られた逆散乱行列を利用することを含むことができ、前記逆散乱行列は、複数の異なる散乱角における散乱光強度を、複数の異なるサイズ(すなわち、粒子サイズの分布)における粒子の周波数に関連付ける。
【0021】
粒子サイズの決定は、逆散乱行列と光学行列との組み合わせから逆行列を得ることを含むことができ、前記光学行列は、前記第1の光システム及び前記第2の光システムによる散乱光の変換を表す。
【0022】
前記光源は、レーザ又はLEDを含むことができる。光源はコヒーレント光源であってもよい。光源は、動的光散乱法(DLS)実験を行うために必要な程度のコヒーレンスを有してもよい。例えば、「動的光散乱法:化学、生物学、及び物理学への応用」、Berne,B.J.,Pecora,R.,Dover(2000)に記載されたようなものが挙げられる。
【0023】
前記機器は、第1の光システム及び/又は第2の光システムの少なくともいくつかの要素を、サンプルと検出器との間の散乱光の光路に出入りさせることによって、干渉型機器又は従来の非干渉型光散乱機器として機能するように構成することができる。
【0024】
第2の態様によれば、粒子を含むサンプルから粒子サイズ又は粒子サイズの分布を取得する方法であって、
光ビームでサンプルを照射し、それによって前記光ビームと前記粒子との相互作用により散乱光を生成するステップと、
前記散乱光の一部を散乱光の第1の部分と第2の部分とに分光するステップと、
検出焦点面において散乱光の前記第1の部分と前記第2の部分とを再合成させて、前記検出焦点面における干渉パターンを生成するステップと、
前記検出焦点面における前記干渉パターンを検出するステップと、
検出された前記干渉パターンを処理して、粒子サイズ又は粒子サイズの分布を決定するステップと、
を含む方法が提供される。
【0025】
前記サンプルは、流体中に分散された粒子、空気の流れに乗っている粒子、重力によって落下している粒子、及び平板などの光学的に透明な表面に静的に保持されている粒子の少なくとも1つを含むことができる。
【0026】
分光は、第1の光システムによって実行されてもよく、
前記第1の光システムは、
前記散乱光の前記第1の部分に対応する第1のアパーチャを規定するように構成された第1の要素と、
前記散乱光の前記第2の部分に対応する第2のアパーチャを規定するように構成された第2の要素と、
を含み、
前記第1の光要素は、第1の光ファイバの入力アパーチャを有することができ、第2の光素子は、第2の光ファイバの入力アパーチャを有することができ、及び/又は、
前記第1の光素子は、第1の屈折収束レンズを含むことができ、前記第2の光素子は、第2の屈折収束レンズを含むことができる。
【0027】
第2の態様の方法は、いずれかの特徴を含む第1の態様に係る機器を使用して実行することができる。
【0028】
第3の態様によれば、機械可読媒体であって、
ソフトウェアを有し、
適切に構成されたプロセッサで前記ソフトウェアを実行するとき、前記プロセッサは、前記第1の態様に係る機器により、又は前記第2の態様に係る方法により取得された干渉信号を処理することによって、粒子サイズ又は粒子サイズの分布を決定する、
機械可読媒体が提供される。
【0029】
各態様に係る特徴(オプションの特徴を含む)は、他の態様に係る特徴と組み合わせることができる。
【0030】
以下、添付図面を参照して、単純に例として、実施形態について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】非干渉型粒子サイジング配置の概略図であって、レイリー限界付近の、類似サイズの2つの粒子の検出器における散乱光の類似の分布を示す図である。
【
図2】干渉粒子サイジング配置の概略図であって、散乱光が、第1のレンズ要素と第2のレンズ要素とによって第1の部分と第2の部分とに分光され、そして、第3のレンズ要素によって検出器の焦点面において再合成されることを示す図である。
【
図3】レイリー限界付近の類似のサンプルについて従来技術の回折機器により得られた測定データと、同様な類似のサンプルについて一実施形態による干渉測定のデータとを比較するグラフを示す図である。
【
図4】レイリー限界付近の類似サイズの粒子の干渉パターンの違いを、特にノイズを考慮した場合に、どのように干渉測定を利用してより容易に区別することができることを示すグラフである。
【
図5A】代替の実施形態に係る干渉粒子サイジング配置の第1の観察方向から見た概略図であって、散乱光が第1の部分と第2の部分とに分光され、それぞれが第1の光ファイバと第2の光ファイバとにカップリングされ、その後、シングル検出器素子に導入される前にファイバカプラで再合成されることを示す図である。
【
図5B】第1の観察方向に直交する第2の観察方向から見た、
図5Aの干渉粒子サイジング配置の概略図である。
【
図6】第2の代替の実施形態に係る干渉粒子サイジング配置の概略図である。
【
図7】一般化された干渉粒子サイジング配置の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1を参照すれば、従来技術の粒子サイジング機器の概略図が示されている。当該サイジング機器において、複数の異なる散乱角で散乱光強度を測定し、次にミー散乱理論を利用して、さまざまな角度での散乱光の分布と一致するサイズ分布を決定することによって粒子サイズが推定される。
【0033】
サイジング機器は、サンプル12を収容するサンプルセル10を備える。サンプル12は、流体(水などの液体、又は空気などの気体であり得る)中に分散された粒子を有する。光源(図示せず)は、サンプル12を照射する光ビーム8を生成し、粒子により光が散乱される。前方(すなわち、照射光ビームの伝搬方向と同じ方向成分を有する伝搬方向を有する)散乱光の一部は、屈折レンズ18によって収集され、検出面に集束される。焦点面アレイ検出器14は、検出面に配置され、一定範囲内の異なる散乱角の散乱光強度の分布を検出する。このようなサイジング機器は、後方(すなわち、照射光ビーム8の伝搬方向と反対方向成分を有する伝搬方向を有する)散乱光を検出するために少なくとも1つの別の検出器を更に備えてもよい。検出器14は、散乱光のみが検出されるように、照射光ビーム8を(例えば、ビームトラップに)通過させる貫通孔を有する。
【0034】
粒子サイジング機器は、屈折光素子の代わりに、又はそれに加えて、他の光集束光学部品、例えば、反射光素子を備えてもよい。反射光素子は、例えば、ミラー又は複数のミラーであってもよく、これらは軸外に配置されてもよい。粒子サイジング機器は、屈曲光学系を備えてもよい。
【0035】
レイリー限界付近の2つの類似(ただし異なる)粒子サイズについて、検出器14において類似の散乱パターンが見られる。これは
図1に概略的に示されている。レイリー限界付近の粒子を有する第1のサンプルによる第1の散乱パターン20と、(同様にレイリー限界付近の)僅かに大きい粒子を有する第2のサンプルによる第2の散乱パターン22とが示されている。いずれの場合にも、散乱がほぼ等方性であるが、第1のサンプルのほうが(第2のサンプルに比べ)僅かによい等方性を有する。さまざまな検出角度におけるこの小さな強度差は、特にノイズ(例えば、光学的ノイズ及び/又は電気的/読取的ノイズ)を考慮する場合に、区別するのが難しい場合がある。したがって、ある範囲内のさまざまな散乱角での散乱光強度を反転させて(例えば、ミー理論を利用して)粒子サイズ又は粒子サイズの分布を決定する機器では、小さな粒子を正確に分析することが困難である。
【0036】
図2は、一実施形態に係る機器の概略図である。当該機器は、光源4と、サンプルホルダ10と、第1の光システム30と、第2の光システム40と、検出器14とを備えている。
【0037】
光源4は、単色コヒーレント光を生成するレーザであってもよく、又はLEDであってもよい。光源4は、光ビーム軸6に沿ってサンプル12を通って伝搬する光ビーム8を生成するように構成されている。サンプルホルダ(又はセル)10は、流体(例えば、液体又は気体)中に分散された粒子を有するサンプル12を収容する。光ビーム8は、粒子によって散乱され、散乱光が生成される。
【0038】
第1の光システム30は、第1の光素子31と、第2の光素子32とを含み、第1の光素子31と第2の光素子32とは、散乱光を第1の部分と第2の部分とに分光するサンプリング開口を規定する。この例では、第1の光素子31と第2の光素子32とは、ともに収束屈折光レンズを含むが、他の実施形態において、複数のレンズ要素を使用して、散乱光の第1の部分と第2の部分とのいずれかを収集してもよい。また、屈折光素子の代わりに、反射光素子を使用してもよい。いくつかの実施形態において、屈折光素子と反射光素子と(及び/又は他の光素子と)の組み合わせを使用して、散乱光の第1の部分及び/又は第2の部分の散乱光をサンプリングすることができる。
【0039】
本実施形態において、第1の光素子31と第2の光素子32とは、光ビーム軸6に対して対称的に配置されているが、必ずしもそうである必要はない。非対称的な配置も可能である。本実施形態において、収束屈折光レンズは、それぞれの軸が光ビーム軸6に平行になるように配向されているが、これも限定されない。
【0040】
散乱光の第1の部分と第2の部分とを受け取ることに加えて、第1の光素子31と第2の光素子32とは、照射光ビーム8の少なくとも一部も受け取ることができる(
図2に示すように)。
【0041】
第1の光システム30によって受け取られた光は、第2の光システム40に導入される。第2の光システム40は、検出位置において散乱光を再合成させることによって、散乱光の第1の部分と第2の部分との建設的干渉又は破壊的干渉により干渉信号を生成する。本実施形態において、第2の光システム40は、集束レンズを含み、当該集束レンズは、検出器の焦点面における散乱光の第1の部分と第2の部分との干渉により干渉縞のパターンを形成する。第2の光システム40は、第2の光システム40の光軸と一致する検出軸を規定することができる。
図2の例示的な実施形態において、検出軸が照射軸6と同一直線上にあるが、これに限定されない(検出軸は、照射軸6に対してゼロ以外の角度であってもよい)。
【0042】
分光する第1の光システムにより、各検出位置において、サンプルから特定の角度で散乱された第1の部分の光と第2の部分の光とは、光路長が異なる。これにより、検出器において光干渉縞が生成される。第1の光素子と第2の光素子との両方によって受け取られた照射光ビームの部分は、検出器の焦点面の同一点に集束される。この例では、照射光ビームは、光軸6と一致する位置に集束される。
【0043】
本実施形態の検出器14は、焦点面アレイ検出器であり、当該焦点面アレイ検出器は、検出器の焦点面内のいくつかの異なる位置における複数の検出器素子を含む。照射光ビーム8が検出器14をバイパスすることを可能にするために(例えば、ビームトラップで受け取られるように)、ギャップ又は孔16は検出器14に設けられている。これにより、比較的少量の散乱光をより容易に検出することができる。
【0044】
図2は、検出器14における干渉パターン25を示している。これは、従来技術の非干渉型機器に係る検出器での散乱光20、22の分布と対比することができる。
【0045】
図3は、レイリー限界付近の類似粒子サイズの一対のサンプルの違いを示している。
【0046】
グラフの上部の列は、第1のサンプルによる散乱及び干渉パターン20、25に対応し、グラフの2番目の列には、第2のサンプルによる散乱及び干渉パターン22、26に対応する。このグラフの左側のコラムは、非干渉型機器により得られた散乱光20、22のパターンに対応し、グラフの右側のコラムは、前記検出器における干渉パターン25、26に対応している。各グラフは、検出位置の関数としての散乱光の(y軸における)正規化強度を示している。各検出位置は特定の散乱角に対応している(x軸に表示され、90は照射光ビーム軸6に平行に散乱された光に対応している。一連の数字は、示された角度に対応する位置を示している)。
【0047】
粒子サイズの違いにより、光干渉縞の間隔が変化する。干渉パターン25の光干渉縞は、干渉パターン26の光干渉縞とは異なる間隔を有している。干渉パターン25の光干渉縞と干渉パターン26の光干渉縞との間隔の違いは、
図4に示されているように、干渉パターンの数値分析中に明らかになる。
【0048】
図4は、従来技術(非干渉型機器)による散乱パターンと、一実施形態による干渉型機器を利用した場合の散乱パターンとの間の違いを示している。左側のグラフでは、点線23は
図3の散乱パターン20、22の違いに対応し、実線27は
図3の干渉パターン25と26の違いに対応している。類似する干渉パターン25と26との間の差異27は、類似する散乱パターン20と22との間の差異23よりも容易に特徴評価することができる。これはグラフ29により明確に示されている。グラフ29は、左側のグラフに示されている散乱角のより小さい範囲の一部を示すグラフである。また、
図4の右上のグラフ29aに示すように、ノイズを考慮した場合に、上記差異27と差異23との違いがより明白になる。
【0049】
2つの類似する干渉パターンは、2つの類似する散乱パターンよりも容易に識別することができる。これは、検出器の信号対雑音比を改良することと同等であり、機器の小さな粒子に対する分析機能の改良である。また、これを利用して、粒子サイズ(又は粒子サイズの分布)の解像度の向上、粒子サイジング(特に小さな粒子の場合)の精度の向上、及び/又は粒子サイズの特徴評価の範囲の拡大(例えば、特徴評価可能な最小サイズの拡張)をすることができる。
【0050】
第1の光システムの第1の光素子及び第2の光素子は、散乱光の第1のサンプリングアパーチャ及び第2のサンプリングアパーチャを規定する。いくつかの実施形態において、サンプリングアパーチャは、例えば、制御信号に応答する調整機構(電動ステージなど)によって調整可能である。例えば、第1のサンプリングアパーチャと第2のサンプリングアパーチャとの間の間隔は、第1の光素子又は第2の光素子の少なくとも一方を他方に対して移動させることによって調整することができる。或いは、又は更に、サンプリングアパーチャの少なくとも1つの形状を調整することができる。或いは、又は更に、散乱光の第1の部分の(検出器における再合成までの)光路長を、散乱光の第2の部分に対して調整することができる。これは、再合成のときの散乱光の第1の部分の(散乱光の第2の部分の位相に対する)位相を調整することで可能である。
【0051】
いくつかの実施形態において、第1の光システムはアクチュエータに結合されてもよく、当該アクチュエータは、散乱光の検出器への伝搬経路から第1の光システムを除去し、機器を従来の非干渉型粒子サイジング機器として再構成したり、又は第1の光システムを挿入して従来の回折ベースの粒子サイジング機器を干渉ベースの粒子サイジング機器に再構成して、動作することができる。
【0052】
第1の光システム及び/又は第2の光システムの構成の制御は、自動であってもよく、サイジング機器によって得られた測定データに応答して行われてもよい。第1の光システムの構成は、サンプル条件の変化又は傾向に応じて、測定中に調整することができる。この応用例として、例えば、空気中に浮遊している乾燥粒子の連続プロセスモニタリングの場合がある。より一般的には、干渉法を利用して機器を再構成することによって、測定されるサンプルのミー散乱の最小値と一致する特定の検出角度での信号対雑音比を改良することができる。
【0053】
図5A及び
図5Bは、照射及びサンプルホルダが
図2の実施形態と同様に構成された代替的な実施形態を示す。
図5Aは、第1の視線方向(例えば、側面)から見た干渉粒子サイジング機器の概略図である。
図5Bは、第2の視線方向(例えば、平面)から見た干渉粒子サイジング機器の概略図である。第1の視線方向と第2の視線方向とは互いに直交している。本実施形態において、第1の光システム30の第1の光素子31と第2の光素子32とは、それぞれ、更に屈折レンズを含む。第1の光素子31と第2の光素子32との屈折レンズは、それぞれ散乱光を第1の光ファイバ33と第2の光ファイバ34とにカップリングすることで、第1の光システム30(散乱光の第1の部分及び第2の部分のサンプリングアパーチャを規定する)は、光ファイバ33、34の入力アパーチャを有する。光路調整器35は、第1の光ファイバに含まれる。
【0054】
第1の光素子31と第2の光素子32との軸は平行であってもよい。第1の光素子の軸5は、
図5Bに示されている。
図5Bの視線方向からは、第1の光素子と第2の光素子との軸は一致しているように見えるが、これらがオフセットされている(
図5Aを参照)。
図5Bに示されるように、第1の光素子31と第2の光素子32との軸は、それぞれ、光ビーム8及び光ビーム軸6に対してゼロ以外の角度にある。サンプルに入射する光ビーム8のかなりの割合が、サンプルを通過した後、実質的に外れない可能性が高い。サンプルから出射した光ビームを、光ビームダンプ7で受け取ることができる。これによって、光の反射/散乱、及び光学的ノイズの増加を防ぐことができる。第1の光素子31と第2の光素子32とは、検出用の散乱光のみを収集するように構成されている。
図5Bに示す光ビームダンプ7は、明瞭のために
図5Aから省略されている。
【0055】
光ファイバ34の光学的安定性は、変化する熱環境において、又は測定中に光ファイバが移動する場合に、常に保証されるとは限らない。そのため、光路調整器は、光ファイバ33と光ファイバ34とを含む両方の光分岐に取り付けられ、2つの光分岐の間の光路差をより正確に制御することができる。
【0056】
第2の光システム40は、カプラ42及び第3の光ファイバ45を備えている。第1の光ファイバ及び第2の光ファイバはカプラ42に接続され、散乱光の第1の部分と第2の部分とを第3の光ファイバ45内で再合成させる。第3の光ファイバ45は、合成された散乱光を検出器14にカップリングし、検出器14は、アバランシェフォトダイオードなどのシングル検出器素子であってもよい。
【0057】
散乱光の第2の部分に対する散乱光の第1の部分の光路差OPDの調整は、それらが再合成されるとき、第1の部分と第2の部分の相対位相を調整することである。したがって、第2の部分に対する散乱光の第1の部分の位相の調整により、検出器14にわたって干渉パターンをスキャンさせ、それにより、点検出器は、一定範囲の有効散乱角においてサンプリングすることができる。
【0058】
アバランシェフォトダイオード(APD)は、フォトダイオード、又は電荷結合素子若しくはアクティブピクセルセンサよりも高い量子効率(たとえば、波長範囲400nm~700nmで80~90%)を有するため、有利の場合がある。しかし、いくつか以上の散乱角を使用する場合(例えば、アレイで使用する場合、或いは2つ又は3つ以上の散乱角を検出する場合)には、非常に費用かかることがある。光路長の調整は、一定範囲の角度にわたって検出器をスキャンすることによる散乱角の調整よりも簡単な場合がある。光変調器(例えば圧電デバイスに基づくもの)は迅速に動作でき(例えば>1kHz、又は>10kHz)、従って、最新のサンプルプレゼンテーションスキーム、例えば、流体ベースの再循環セル、特にワンショット空気ベースのスキームに匹敵するタイムスケールで回折パターンをキャプチャするように動作することができる。
【0059】
いくつかの実施形態において、焦点面アレイ検出器(例えば、CMOS光センサを含む)は、少なくとも1つのAPD検出器と組み合わせることができる。APD検出器は、例えば、重要なミー散乱の最小値をモニタリングする必要がある応用、例えば、固定された(ターゲット)粒子サイズの分布を有する応用のために、特定の検出角度に関連する位置に配置することができる。
【0060】
図6は、集束光素子9が光源とサンプルセル10との間に配置された第2の代替の実施形態を示す。集束光素子9の焦点は、光ビームダンプ17と一致している。集束光素子9は、光ビーム8が第1の光システム30又は第2の光システム40のいずれにも入射しないことを確実なものとするように構成されている。これにより、第1の光素子31と第2の光素子32とは、検出用の散乱光のみを収集することができる。
【0061】
本実施形態において、第1の光システム30、第2の光システム40、及び検出器14を備える干渉粒子サイジング機器の特徴は、
図5Aに示された実施形態と同様であり、また、任意のオプションの特徴を本実施形態に適用してもよい。
【0062】
図7は、光源4、サンプルホルダ12、第1の光システム30、第2の光システム40、検出器14、プロセッサ60、及びオプションのディスプレイデバイス70を含む、一実施形態に係る一般化されたサイジング機器を概略的に示している。
【0063】
いくつかの実施形態において、サイジング機器は、データ記録デバイス及びフィードバックループを含む。データ記録デバイス及びフィードバックループは、第1の光システム30及び/又は第2の光システム40に結合され、サイジング機器の光システムによる初期の粒子サイズの分布の特徴評価に対して応答する必要があるか否かを判断する。例えば、粒子サイズの分布の重要な部分が、レイリー限界付近(例えば、50%以内)、又はそれよりも小さいサイズを有する粒子を含む場合、本開示の光システムは、分析に優先的に使用することができる(例えば、従来の非干渉型散乱検出機器よりも優先的に)。前述したように、非干渉型散乱検出機器は、第1の光システムを外すことによって構成することができる。非干渉型散乱検出機器は、初期分析がレイリー限界付近のサイズを有する粒子が存在しないことが示された場合に優先的に使用することができる。
【0064】
ミー散乱の最小値が特定の検出器チャネルで検出された場合、本発明の光システムは、例えば、第1の光素子31及び/又は第2の光素子32に光学的深さを追加することによって、特定の検出器チャネルを中心とすることができる。光学的深さは、例えば、可変深度光学ホイール、連続バビネット補償器、又は光路差の変更によって提供することができ、これによって、光分岐の一方又は両方に光路調整器を含む実施形態において、光ファイバ33を含む光分岐と、光ファイバ34を含む光分岐との間に位相差が発生することができる。
【0065】
前述したように、光源6は、光ビームでサンプルホルダ12を照射し、サンプルホルダ12上に(例えば、液滴の場合)又はサンプルホルダ12内にあるサンプル中に分散された粒子により散乱光が生成される。散乱光の第1の部分及び第2の部分は、第1の光システムによってサンプリングされ、第1の光システムは、散乱光の第1の部分と第2の部分とを、異なる光路によって第2の光システムに伝搬する。第2の光システムは、散乱光の第1の部分と第2の部分とを再合成させる。第1の部分と第2の部分とは、異なる光路を経たため、検出器における干渉パターンが形成される。干渉パターン、又は干渉パターンを示す干渉信号は、検出器14(焦点面アレイ検出器であってもよく、又は散乱光の第1の部分と第2の部分との間の可変光路差と組み合わせたシングル検出器であってもよい)によって検出される。
【0066】
異なる散乱角に対応する複数の異なる検出位置での散乱光強度は、散乱行列A(ミー散乱理論に従って決めることができる(W.J.Wiscombe、ミー散乱計算:技術の進歩と高速ベクトル-スピードコンピュータコード、NCARテクニカルノート、1996年8月)を参照)によって、一定のサイズ範囲での各粒子周波数のベクトルqに関連している。
【0067】
【0068】
測定された散乱光強度のベクトルから粒子サイズの分布を決定するために、逆散乱行列を利用して粒子サイズの分布を決定することができる。
【0069】
【0070】
一実施形態に係るシステムにおいて、追加の変換行列Fを散乱光に適用して、第1の光システム及び第2の光システムの作用を算出することができる。変換行列Fは、例えば、Zemaxなどの市販の光学シミュレーションソフトウェアを利用して、光の数値シミュレーションによって決めることができる。
【0071】
【0072】
合成した散乱光、そして光学行列A’は以下の式により決定することができる。
【0073】
【0074】
そして、粒子サイズの分布は以下の式により算出することができる。
【0075】
【0076】
非干渉回折に基づく粒子サイジング機器(例えば、Mastersizer 3000)では、散乱行列を用いて散乱プロセスを説明できる。
【0077】
【0078】
ここで、xは各検出器チャネルにおける散乱光強度のベクトル、Aは一般に非正方行列であって、bは粒子サイズベクトルである。行列は、粒子が測定セルに入射する波面に与える作用を表す。目的はPSDを計算することであるため、式(1)を反転して、bを求めることができる。
【0079】
【0080】
しかしながら、本発明の実施形態において、測定セルと検出器との間に追加の光要素が存在する。これら追加の光要素を算出する1つの方法は、新たな行列A’=A+Pを定義することである。ここで、Pは、追加の光要素が散乱光に与える作用である。
【0081】
したがって、一実施形態によれば、プロセッサ60は、干渉信号から粒子サイズ及び/又は粒子サイズの分布を決定するように構成することができる。
【0082】
プロセッサは、粒子サイズ及び/又は粒子サイズの分布をディスプレイ70に表示するように、又はこの分析により得られたデータをリモートコンピュータに送信するように、及び/又はデータを機械可読記憶媒体に記録するように動作することができる。
【0083】
ここで、図面には、散乱光のサンプリングアパーチャの2次元アレイを示しているが、これは説明の便宜のためであり、必須ではないことが理解されたい。いくつかの実施形態において、散乱光の3つ以上の部分がサンプリングされ、その後再合成され、検出器における干渉信号を生成することができる。