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特許7241975ヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-09
(45)【発行日】2023-03-17
(54)【発明の名称】ヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/10 20060101AFI20230310BHJP
   G06F 9/48 20060101ALI20230310BHJP
   G06F 11/30 20060101ALI20230310BHJP
【FI】
A45D20/10 104
G06F9/48 120
G06F11/30 158
G06F11/30 140D
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022538425
(86)(22)【出願日】2020-11-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-04
(86)【国際出願番号】 CN2020128211
(87)【国際公開番号】W WO2021129211
(87)【国際公開日】2021-07-01
【審査請求日】2022-06-20
(31)【優先権主張番号】201911350010.7
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911348963.X
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911350834.4
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911350830.6
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911347417.4
(32)【優先日】2019-12-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522246902
【氏名又は名称】追▲べき▼科技(上海)有限公司
【氏名又は名称原語表記】DREAME TECHNOLOGY (SHANGHAI) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】5th Floor, No. 277, Huqingping Road, Minhang District Shanghai 201100, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】兪 浩
【審査官】石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第1995/031915(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0316883(US,A1)
【文献】実開昭61-157403(JP,U)
【文献】特開昭57-14308(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 20/10
G06F 9/48
G06F 11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアドライヤーを制御する方法であって、ヘアドライヤーの吸気チャネルに温度センサが設けられており、前記方法は、
前記吸気チャネル上の温度センサによって収集された吸気温度を取得するステップと、
前記ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値を取得するステップであって、前記温度上限値は、前記ヘアドライヤーに対する温度保護のトリガー用であるステップと、
前記吸気温度と前記標準温度との間の温度差に対応する温度調整値を確定するステップと、
前記温度調整値に合わせて、前記標準温度に対応する温度上限値を調整して、前記吸気温度に対応する温度上限値を得るステップとを含む、ことを特徴とするヘアドライヤー制御方法。
【請求項2】
上述の前記吸気温度と前記標準温度との間の温度差に対応する温度調整値を確定するステップは、
前記ヘアドライヤーの機器情報を取得することと、
前記機器情報に対応する温度調整関係であって、少なくとも前記温度差と前記温度調整値との間の対応関係が含まれる温度調整関係を確定することと、
前記温度差及び前記温度調整関係に基づいて、前記温度調整値を確定することとを含む、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記機器情報には、ヘアドライヤーの型番及び/又は加熱装置の型番が含まれる、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値を取得するステップは、
動作ポジションと温度上限値との間の温度対応関係を取得することと、
現在の動作ポジション及び前記温度対応関係に基づいて、前記標準温度に対応する温度上限値を確定することとを含む、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記ヘアドライヤーが前記現在の動作モードに切り替えられてからの所定時間長内に、前記吸気温度に対応する温度上限値に合わせて、前記ヘアドライヤーに対する温度保護を行うステップを更に含む、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記所定時間長の値は、前記ヘアドライヤーが前記現在の動作モードに切り替えられてから、前記ヘアドライヤーの空気出口チャンネルの空気出口温度が安定になるまでの時間長に基づいて確定されたものである、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
上述の前記吸気温度に対応する温度上限値に合わせて、前記ヘアドライヤーに対する温度保護を行うステップは、
前記ヘアドライヤーの空気出口チャンネルの空気出口温度が、前記吸気温度に対応する温度上限値以上の場合、前記ヘアドライヤーの動作を停止させるように制御することを含む、ことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項8】
ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記ヘアドライヤーの吸気チャネルに温度センサが設けられており、前記装置は、
前記吸気チャネル上の温度センサによって収集された吸気温度を取得するための温度取得モジュールと、
前記ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値を取得するための上限値取得モジュールであって、前記温度上限値は、前記ヘアドライヤーに対する温度保護のトリガー用である上限値取得モジュールと、
前記吸気温度と前記標準温度との間の温度差に対応する温度調整値を確定するための調整値確定モジュールと、
前記温度調整値に合わせて、前記標準温度に対応する温度上限値を調整して、前記吸気温度に対応する温度上限値を得るための上限値調整モジュールとを含む、ことを特徴とするヘアドライヤー制御装置。
【請求項9】
ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記装置は、プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリにプログラムが記憶されており、前記プログラムは、請求項1~7の何れか一項に記載のヘアドライヤー制御方法の実現のために、前記プロセッサによってロード及び実行される、ことを特徴とするヘアドライヤー制御装置。
【請求項10】
コンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、プロセッサによって実行される時に、請求項1~7の何れか一項に記載のヘアドライヤー制御方法の実現に用いられる、ことを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、ヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体に関し、電子技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
高速ヘアドライヤーのモータ制御アプリケーションには、通常、大きなフィルタコンデンサが備えられ、電源がオフにされた時でも、フィルタコンデンサに一部の電力が蓄えられ、マイクロコントローラーユニット(Microcontroller Unit、MCU)が一定期間動作するために供される。関連技術の高速モータアプリケーションでは、一般に、電源をオフにするとMCUの動作が停止され、全ての操作は電源がオンの状態で実行されるようにしているが、モータの運転時にflash書込のような操作が行われると、モータ駆動の高速シーケンスに干渉して、何らかのエラーが発生する恐れがある。
【発明の概要】
【0003】
本願の実施例は、電源オフ後の残りの電気エネルギーを電源オフタスク実行のために合理的に利用するヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体を提供する。
【0004】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する方法であって、前記方法は、
前記ヘアドライヤーの動作を停止させるためのヘアドライヤーオフ信号を受信するステップと、
電源オフタスクが存在するか否かを検出し、前記電源オフタスクの存在が検出された場合、前記電源オフタスクを実行するステップとを含む、ヘアドライヤー制御方法を提供する。
【0005】
1つの可能な実現形態において、前記電源オフタスクは、ブレーキタスク及びflash書込タスクを含む。
【0006】
1つの可能な実現形態において、前記電源オフタスクは、キューラインの形式で電源オフファイルに記憶される。
【0007】
1つの可能な実現形態において、前記方法は、
現在の時間長を取得するステップと、
現在の時間長が所定時間長よりも長い場合、前記電源オフタスクの実行を停止するステップとを更に含む。
【0008】
1つの可能な実現形態において、前記電源オフタスクは、前記ヘアドライヤーがオンになっている場合に実行できないタスクである。
【0009】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記装置は、
前記ヘアドライヤーの動作を停止させるためのヘアドライヤーオフ信号を受信するための受信モジュールと、
電源オフタスクが存在するか否かを検出し、前記電源オフタスクの存在が検出された場合、前記電源オフタスクを実行するための実行モジュールとを含む、ヘアドライヤー制御装置を更に提供する。
【0010】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記装置は、プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリにプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記のヘアドライヤー制御方法の実現のために、前記プロセッサによってロード及び実行される、ヘアドライヤー制御装置を更に提供する。
【0011】
本願の実施例は、コンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、プロセッサによって実行される時に、上記のヘアドライヤー制御方法の実現に用いられる、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。
【0012】
本願の実施例によるヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体は、ヘアドライヤーの動作を停止させるためのヘアドライヤーオフ信号を受信し、次に、電源オフタスクが存在するか否かを検出し、電源オフタスクの存在が検出された場合、電源オフタスクを実行することで、ヘアドライヤーがオンになっている場合に何らかのタスクが実行されることによるヘアドライヤー駆動過程への影響が回避される。
【0013】
本願の実施例は、温度の変化を正確に監視し、温度の急激な変化を捉えることが可能なヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体を提供する。
【0014】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する方法であって、前記方法は、
現在の検出時刻に基づいて確定された所定のウィンドウ時間長内の温度値を収集するための温度検出ウィンドウを取得するステップと、
前記温度検出ウィンドウ内の各温度値に基づいて、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定しているか否かを確定するステップとを含む、ヘアドライヤー制御方法を提供する。
【0015】
1つの可能な実現形態において、上述の前記温度検出ウィンドウ内の各温度値に基づいて、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定しているか否かを確定するステップは、
前記温度検出ウィンドウ内の最大温度値及び最小温度値を取得することと、
前記最大温度値と前記最小温度値との差を計算することと、
前記差が所定期待温度閾値よりも小さい場合、前記ヘアドライヤーの現在の出力温度が不安定であると確定してプロンプト信号を発し、前記差が所定期待温度閾値よりも大きい場合、前記ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定していると確定することとを含む。
【0016】
1つの可能な実現形態において、上述の前記温度検出ウィンドウ内の各温度値に基づいて、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定しているか否かを確定するステップは、
前記温度検出ウィンドウ内の平均温度値を取得することと、
前記平均温度値が所定期待温度閾値よりも大きい場合、前記ヘアドライヤーの現在の出力温度が不安定であると確定してプロンプト信号を発し、前記平均温度値が所定期待温度閾値よりも小さい場合、前記ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定していると確定することとを含む。
【0017】
1つの可能な実現形態において、前記所定期待温度閾値は、前の時刻に対応する温度検出ウィンドウの平均温度に基づいて確定されたものである。
【0018】
1つの可能な実現形態において、上述の温度検出ウィンドウを取得するステップは、
前記現在の検出時刻を前記温度検出ウィンドウの上限値として確定し、前記現在の検出時刻より前の所定ウィンドウ時間長に対応する時刻を前記温度検出ウィンドウの下限値として確定して、温度検出ウィンドウを得ることを含む。
【0019】
1つの可能な実現形態において、上述の温度検出ウィンドウを取得するステップは、前記現在の検出時刻を前記温度検出ウィンドウの下限値として確定し、前記現在の検出時刻より後の所定ウィンドウ時間長に対応する時刻を前記温度検出ウィンドウの上限値として確定して、温度検出ウィンドウを得ることを含む。
【0020】
1つの可能な実現形態において、前記方法は、
加熱装置の起動時間長が所定時間長に達しているか否かを確定するステップと、
前記加熱装置の前記起動時間長が前記所定時間長に達している場合、上述の温度検出ウィンドウを取得するステップの実行をトリガーするステップとを更に含む。
【0021】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記装置は、
現在の検出時刻に基づいて確定された所定のウィンドウ時間長内の温度値を収集するための温度検出ウィンドウを取得するための取得モジュールと、
前記温度検出ウィンドウ内の各温度値に基づいて、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定しているか否かを確定するための制御モジュールとを含む、ヘアドライヤー制御装置を更に提供する。
【0022】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記装置は、プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリにプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上述のヘアドライヤー制御方法の実現のために、前記プロセッサによってロード及び実行される、ヘアドライヤー制御装置を更に提供する。
【0023】
本願の実施例は、コンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上述のヘアドライヤー制御方法の実現のために、前記プロセッサによってロード及び実行される、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。
【0024】
本願の実施例によるヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体は、温度検出ウィンドウを取得して、現在の検出時刻に基づいて確定された所定のウィンドウ時間長内の温度値を収集するとともに、温度検出ウィンドウ内の各温度値に基づいて、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定しているか否かを確定することで、温度の変化を正確に監視し、温度の急激な変化を捉えることが可能である。
【0025】
本願の実施例は、加熱装置が動作する時に電源パラメータの検出によって引き起こされる干渉を解決したヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体を提供する。
【0026】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する方法であって、前記方法は、
加熱装置をオンにして、加熱装置の第一動作時間長及び第二動作時間長を確定するステップと、
前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源パラメータを検出するステップとを含む、ヘアドライヤー制御方法を提供する。
【0027】
1つの可能な実現形態において、上述の前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源パラメータを検出するステップは、
前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源電圧を取得及び検出することを含む。
【0028】
1つの可能な実現形態において、上述の前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源パラメータを検出するステップは、
前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源電流を取得及び検出することを含む。
【0029】
1つの可能な実現形態において、前記加熱装置がオンにされた後、前記第一動作時間長と前記第二動作時間長とによって一サイクルが形成される。
【0030】
1つの可能な実現形態において、前記第一動作時間長は、加熱装置が非動作状態にある時の時間長である。
【0031】
1つの可能な実現形態において、前記第一動作時間長の計算方法は、
前回の第二動作時間長の終了後に所定時間遅らせてから、次の第二動作時間長の開始直前までの時間長を第一動作時間長として確定することである。
【0032】
1つの可能な実現形態において、前記第二動作時間長は、前記加熱装置が動作状態にある時の時間長である。
【0033】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記装置は、
加熱装置がオンにされた後、加熱装置の第一動作時間長及び第二動作時間長を確定するための確定モジュールであって、前記第一動作時間長は、加熱装置の動作時間長である確定モジュールと、
前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源パラメータを検出するための検出モジュールとを含む、ヘアドライヤー制御装置を更に提供する。
【0034】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記装置は、プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリにプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記のヘアドライヤー制御方法の実現のために、前記プロセッサによってロード及び実行される、ヘアドライヤー制御装置を更に提供する。
【0035】
本願の実施例は、コンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記のヘアドライヤー制御方法の実現のために、前記プロセッサによってロード及び実行される、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。
【0036】
本願の有益な効果は、加熱装置がオンにされた後に、加熱装置の第一動作時間長及び第二動作時間長を確定するとともに、前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源パラメータを検出することで、加熱装置が動作する時に電源パラメータの検出によって引き起こされる干渉を解決したことである。
【0037】
本願は、空気出口の各部分の空気出口温度の不一致に起因して温度センサのサンプリング温度に誤差が生じるという問題を解決したヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体を提供する。
【0038】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する方法であって、前記方法は、
ヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値を取得するステップと、
取得されたヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値に従って、制御装置が加熱装置の動作パラメータを調節するステップとを含む、ヘアドライヤー制御方法を提供する。
【0039】
1つの可能な実現形態において、上述の取得されたヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値に従って、制御装置が加熱装置の動作パラメータを調節するステップは、
取得されたヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値の平均値を計算することと、
前記平均値及び温度制御関数に従って、加熱装置の予想される調整パラメータ値を計算することと、
制御装置が前記予想される調整パラメータ値に従って加熱装置の動作パラメータを調整することとを含む。
【0040】
1つの可能な実現形態において、前記方法は、
検出間隔を確認し、制御装置が加熱装置の動作パラメータを調節した後、各点の温度値が次に検出される検出時間に到達しているか否かを確定し、もし到達していれば、「ヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値を取得するステップ」の実行をトリガーするステップを更に含む。
【0041】
1つの可能な実現形態において、上述の各点の温度値が次に検出される検出時間に到達しているか否かを確定することは、
加熱装置の動作パラメータの前回の調節が完了してから計時を開始することと、
計時が所定計時時間長に達しているか否かを確定することとを含む。
【0042】
1つの可能な実現形態において、前記方法は、
加熱装置の起動時間長が所定時間長に達しているか否かを確定するステップと、
前記加熱装置の起動時間長が前記所定時間長に達している場合、上述の「ヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値を取得するステップ」の実行をトリガーするステップとを更に含む。
【0043】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記装置は、
ヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値を取得するための取得モジュールと、
取得されたヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値に従って、制御装置が加熱装置の動作パラメータを調節する制御モジュールとを含む、ヘアドライヤー制御装置を更に提供する。
【0044】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記装置は、プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリにプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記のヘアドライヤー制御方法の実現のために、前記プロセッサによってロード及び実行される、ヘアドライヤー制御装置を更に提供する。
【0045】
本願の実施例は、コンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記のヘアドライヤー制御方法の実現のために、前記プロセッサによってロード及び実行される、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。
【0046】
本願の実施例によるヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体は、ヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値を取得するとともに、取得されたヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値に従って、制御装置が加熱装置の動作パラメータを調節することで、空気出口の各部分の空気出口温度の不一致に起因して温度センサのサンプリング温度に誤差が生じるという問題を解決した。
【0047】
本願の実施例は、高温環境において固定の温度上限値を用いて温度保護制御を行うことに起因してヘアドライヤーが誤って停止する恐れがあるという問題を解決できるヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体を提供する。
【0048】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する方法であって、前記ヘアドライヤーの吸気チャネルに温度センサが設けられており、前記方法は、
前記吸気チャネル上の温度センサによって収集された吸気温度を取得するステップと、
前記ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値を取得するステップであって、前記温度上限値は、前記ヘアドライヤーに対する温度保護のトリガー用であるステップと、
前記吸気温度と前記標準温度との間の温度差に対応する温度調整値を確定するステップと、
前記温度調整値に合わせて、前記標準温度に対応する温度上限値を調整して、前記吸気温度に対応する温度上限値を得るステップとを含む、ヘアドライヤー制御方法を提供する。
【0049】
1つの可能な実現形態において、上述の前記吸気温度と前記標準温度との間の温度差に対応する温度調整値を確定するステップは、
前記ヘアドライヤーの機器情報を取得することと、
前記機器情報に対応する温度調整関係であって、少なくとも前記温度差と前記温度調整値との間の対応関係が含まれる温度調整関係を確定することと、
前記温度差及び前記温度調整関係に基づいて、前記温度調整値を確定することとを含む。
【0050】
1つの可能な実現形態において、前記機器情報には、ヘアドライヤーの型番及び/又は加熱装置の型番が含まれる。
【0051】
1つの可能な実現形態において、前記ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値を取得するステップは、
動作ポジションと温度上限値との間の温度対応関係を取得することと、
現在の動作ポジション及び前記温度対応関係に基づいて、前記標準温度に対応する温度上限値を確定することとを含む。
【0052】
1つの可能な実現形態において、前記方法は、
前記ヘアドライヤーが前記現在の動作モードに切り替えられてからの所定時間長内に、前記吸気温度に対応する温度上限値に合わせて、前記ヘアドライヤーに対する温度保護を行うステップを更に含む。
【0053】
1つの可能な実現形態において、前記所定時間長の値は、前記ヘアドライヤーが前記現在の動作モードに切り替えられてから、前記ヘアドライヤーの排気チャネルの空気出口温度が安定になるまでの時間長に基づいて確定されたものである。
【0054】
1つの可能な実現形態において、上述の前記吸気温度に対応する温度上限値に合わせて、前記ヘアドライヤーに対する温度保護を行うステップは、
前記ヘアドライヤーの排気チャネルの空気出口温度が、前記吸気温度に対応する温度上限値以上の場合、前記ヘアドライヤーの動作を停止させるように制御することを含む。
【0055】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記ヘアドライヤーの吸気チャネルに温度センサが設けられており、前記装置は、
前記吸気チャネル上の温度センサによって収集された吸気温度を取得するための温度取得モジュールと、
前記ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値を取得するための上限値取得モジュールであって、前記温度上限値は、前記ヘアドライヤーに対する温度保護のトリガー用である上限値取得モジュールと、
前記吸気温度と前記標準温度との間の温度差に対応する温度調整値を確定するための調整値確定モジュールと、
前記温度調整値に合わせて、前記標準温度に対応する温度上限値を調整して、前記吸気温度に対応する温度上限値を得るための上限値調整モジュールとを含む、ヘアドライヤー制御装置を更に提供する。
【0056】
本願の実施例は、ヘアドライヤーを制御する装置であって、前記装置は、プロセッサ及びメモリを含み、前記メモリにプログラムが記憶されており、前記プログラムは、第一局面の前記のヘアドライヤー制御方法の実現のために、前記プロセッサによってロード及び実行される、ヘアドライヤー制御装置を更に提供する。
【0057】
本願の実施例は、コンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、第一局面に記載のヘアドライヤー制御方法の実現のために、前記プロセッサによってロード及び実行される、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。
【0058】
本願の実施例によるヘアドライヤーの制御方法、装置及び記憶媒体は、ヘアドライヤーの吸気チャネル上に温度センサを追加的に設けて、吸気チャネル上の温度センサによって収集された吸気温度を取得し、ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値であって、ヘアドライヤーに対する温度保護をトリガーするための温度上限値を取得し、吸気温度と標準温度との間の温度差に対応する温度調整値を確定し、温度調整値に合わせて、標準温度に対応する温度上限値を調整して、吸気温度に対応する温度上限値を得ることで、高温環境において固定の温度上限値を用いて温度保護制御を行うことに起因してヘアドライヤーが誤って停止する恐れがあるという問題を解決でき、高温環境において、対応する温度上限値を調整可能であるため、調整後の温度上限値を用いて温度保護制御を行うことで、ヘアドライヤーが誤って停止する可能性を低減し、温度保護制御の正確性を向上させることができる。
【0059】
上記の説明は、本願の技術的解決策の概要に過ぎず、本願の技術的手段をより明確に理解し、明細書の内容に従って実施することができるように、以下、本願の実施例及び図面を参照して、次の通りに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
図1図1は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法である。
図2図2は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置である。
図3図3は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置である。
図4図4は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法のフロー図である。
図5図5は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法の詳細フロー図である。
図6図6は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図である。
図7図7は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図である。
図8図8は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法のフロー図である。
図9図9は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法の詳細フロー図である。
図10図10は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図である。
図11図11は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図である。
図12図12は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法のフロー図である。
図13図13は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法の詳細フロー図である。
図14図14は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図である。
図15図15は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図である。
図16図16は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御システムの構造模式図である。
図17図17は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法のフロー図である。
図18図18は、本願の実施例による温度上限値調整の模式図である。
図19図19は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図である。
図20図20は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
以下、図面及び実施例を参照して、本願の具体的な実施形態を更に詳述する。以下の実施例は、本願を説明するためのものであり、本願の範囲を制限するものではない。
【0062】
関連技術において、高速ヘアドライヤーのモータ制御アプリケーションには、通常、大きなフィルタコンデンサが備えられ、電源をオフにすると、フィルタコンデンサに一部の電力が蓄えられ、マイクロコントローラーユニット(Microcontroller Unit、MCU)が一定期間動作するために供される。関連技術の高速モータアプリケーションでは、一般に、電源がオフにされるとMCUの動作が停止され、全ての操作が電源がオンの状態で実行されるようにしているが、モータの運転時にflash書込のような操作が行われると、モータ駆動の高速シーケンスに干渉して、何らかのエラーが発生する恐れがある。
【0063】
先ず、本願に係るいくつかの用語について解釈する。
【0064】
フィルタコンデンサとは、整流回路の両端に組み込まれ、交流脈動のリップル係数を低減して高効率で滑らかな直流出力を向上させるためのエネルギー貯蔵デバイスである。フィルタ回路は、エネルギー貯蔵を必要とするため、そのコンデンサは、大きな電気容量を持っている。
【0065】
マイクロコントローラーユニット(Microcontroller Unit、MCU)とは、シングルチップマイクロコンピュータ(Single Chip Microcomputer)又はSCMとも呼ばれ、中央処理装置(Central Process Unit、CPU)の周波数及び仕様を適切に削減しし、内部メモリ(memory)、タイマ(Timer)、USB、A/D変換、ユニバーサル非同期レシーバ/トランスミッタ(Universal Asynchronous Receiver/Transmitter、UART)、プログラマブルロジックコントローラ(Programmable Logic Controller、PLC)、ダイレクトメモリアクセス(Direct Memory Access、DMA)等の周辺インターフェース、ひいては、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display、LCD)駆動回路の全てを単一のチップに統合して形成されたチップレベルのコンピュータであり、異なる応用場面に対して、異なる組み合わせ制御を行う。
【0066】
図1は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法であり、当該方法は、高速モータを有する機器に適用され、高速モータ制御アプリケーションには、通常、容量の大きなフィルタコンデンサが備えられ、機器の電源がオフにされた後でも、当該フィルタコンデンサの内部に一部分の電力が蓄えられ、MCUが一定期間動作し続けるために供される。前記方法は、少なくとも以下のステップ1101~1102を含む。
【0067】
ステップ1101、前記ヘアドライヤーの動作を停止させるためのヘアドライヤーオフ信号を受信する。
【0068】
ステップ1102、電源オフタスクが存在するか否かを検出し、前記電源オフタスクの存在が検出された場合、前記電源オフタスクを実行する。
【0069】
前記電源オフタスクは、前記ヘアドライヤーがオンになっている場合に実行できないタスクであり、ヘアドライヤーがオンになっている時に当該タスクが実行されると、モータ駆動の高速シーケンスに干渉し、ひいては、何らかの間違った結果に繋がってしまう。本実施例において、前記電源オフタスクは、ブレーキタスク、flash書込タスク及び他のタスクのうち、1種又は複数種を含む。例えば、Flash書込過程において、他の部品の全ての割り込みをオフする必要があり、この過程で、エラーが発生すると、高速モータの運転が混乱し、ひいては、Flash書込操作によって正常なromプログラム本体が上書きされて、予測できない結果を引き起こしてしまう。他の実施例において、当該電源オフタスクは、他のタスクであってもよいが、ここでは具体的に限定せず、実際の状況に応じて定められる。
【0070】
1つの可能な実現形態において、前記電源オフタスクは、キューラインの形式で電源オフファイルに記憶される。これによって、1つの電源オフタスクの実行が完了した後、次の電源オフタスクが引き続き実行される。他の実施例において、前記電源オフタスクは、他の形で電源オフタスクに記憶されてもよいが、実際の状況に応じて定められ、ここでは具体的に限定しない。
【0071】
1つの可能な実現形態において、前記方法は、
ヘアドライヤーオフ信号が受信されてから現在時刻までの時間長である現在の時間長を取得するステップと、
現在の時間長が所定時間長よりも長い場合、前記電源オフタスクの実行を停止するステップとを更に含む。ヘアドライヤーオフ信号が受信されてから一定期間経過して、当該期間の時間長が所定時間長よりも長ければ、残りの電源オフタスクの実行を停止させる。具体的に、当該所定時間長は、フィルタコンデンサの放電が終了になるまでの時間長である。
【0072】
上記を纏めると、前記ヘアドライヤーの動作を停止させるためのヘアドライヤーオフ信号を受信し、次に、電源オフタスクが存在するか否かを検出し、前記電源オフタスクの存在が検出された場合、前記電源オフタスクを実行することで、ヘアドライヤーがオンになっている場合に何らかのタスクが実行されることによるヘアドライヤー駆動過程への影響が回避される。フィルタコンデンサに蓄えられた電気エネルギーを合理的に利用して、一部の電源オフタスクの実行をヘアドライヤーのオフ後であって、フィルタコンデンサの放電の終了前にすることで、電源オフタスクによるモータ駆動過程への影響を低減する。
【0073】
図2は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置であり、前記装置は、
前記ヘアドライヤーの動作を停止させるためのヘアドライヤーオフ信号を受信するための受信モジュール1201と、
電源オフタスクが存在するか否かを検出し、前記電源オフタスクの存在が検出された場合、前記電源オフタスクを実行するための実行モジュール1202とを少なくとも含む。
【0074】
関連する詳細については、上記方法の実施例を参照されたい。
【0075】
なお、上記実施例によるヘアドライヤー制御装置がヘアドライヤーを制御する場合、上記各機能モジュールの分割のみを例として説明したが、実際の応用では、必要に応じて、上記機能を異なる機能モジュールに割り当てて完了させてもよい。即ち、ヘアドライヤー制御装置の内部構造を異なる機能モジュールに分割して、上記した全部又は一部の機能を完了させてもよい。また、上記実施例によるヘアドライヤー制御装置は、ヘアドライヤー制御方法の実施例と同じ構想に属し、その具体的な実現過程の詳細については、方法の実施例を参照されたく、ここでは繰り返さない。
【0076】
図3は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置であり、当該装置は、プロセッサ11及びメモリ12を少なくとも含む。
【0077】
プロセッサ11は、1つ又は複数の処理コアを含んでもよく、例えば、4コアプロセッサ、8コアプロセッサ等である。プロセッサは、DSP(Digital Signal Processing、デジタル信号処理)、FPGA(Field-Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLA(Programmable Logic Array、プログラマブルロジックアレイ)のうち、少なくとも1つのハードウェア形態を用いて実現されてもよい。プロセッサ11は、メインプロセッサ及びコプロセッサを含んでもよく、メインプロセッサは、ウェイクアップ状態でのデータを処理するためのプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)とも呼ばれ、コプロセッサは、スタンバイ状態にあるデータを処理するための低消費電力プロセッサである。
【0078】
メモリ12は、1つ又は複数のコンピュータ読取可能な記憶媒体を含んでもよく、当該コンピュータ読取可能な記憶媒体は、非一時的なものであってもよい。メモリ12は、高速ランダムアクセスメモリ、及び不揮発性メモリ、例えば、1つ又は複数のディスクストレージデバイス、フラッシュストレージデバイスを含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ12内の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体は、少なくとも1つの命令を記憶するためのものであり、当該少なくとも1つの命令は、本願における方法の実施例によるヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサ11によって実行されるためのものである。
【0079】
いくつかの実施例において、ヘアドライヤー制御装置は、選択的に、周辺機器インターフェース及び少なくとも1つの周辺機器を含んでいてもよい。プロセッサ11、メモリ12及び周辺機器インターフェースの間は、バス又は信号線を介して接続され得る。各周辺機器は、バス、信号線又は回路基板を介して周辺機器インターフェースに接続され得る。例示的に、周辺機器は、無線周波数回路、タッチディスプレイスクリーン、オーディオ回路、及び電源等を含むが、これらに限定されない。
【0080】
勿論、ヘアドライヤー制御装置は、より少ない又はより多いコンポーネントを含んでもよいが、本実施例は、これについては限定しない。
【0081】
1つの可能な実現形態において、本願は、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。前記コンピュータ読取可能な記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記方法の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサによってロード及び実行される。
【0082】
1つの可能な実現形態において、本願は、コンピュータ製品を更に提供する。当該コンピュータ製品には、コンピュータ読取可能な記憶媒体が含まれ、前記コンピュータ読取可能な記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記方法の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサによってロード及び実行される。
【0083】
上記の実施例における各技術的特徴は、任意に組み合わせることが可能であり、説明を簡潔にするために、上記の実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせは、矛盾しない限り、全て本明細書に記載の範囲内にあると見なすべきである。
【0084】
関連技術において、ヘアドライヤーの定温出力及び温度保護の機能を実現するために、最も重要なのは、温度センサによって取得された外部温度値の安定性であり、もし得られた温度値が不安定な場合、定温制御に不利となるとともに、温度保護等が誤ってトリガーされ易くなる。関連技術におけるヘアドライヤーの殆どは、1つの単純なアルゴリズムを用いていくつかの外部干渉をフィルタアウトするが、当該方法では、このときの温度が安定状態にあるか否かを検出できない。
【0085】
先ず、本願の実施例に係るいくつかの用語について紹介する。
アナログデジタルコンバータ(ADC)とは、アナログ信号をデジタル信号に変換する電子部品である。
【0086】
本願の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の具体的な応用としては、加熱装置に対する制御であり、当該加熱装置の制御方法は、更に暖房器等の加熱装置を有するものの制御にも適用可能である。本願の実施例は、加熱装置に対する制御の応用について、具体的に限定しない。
【0087】
図4は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法のフロー図であり、当該方法は、ヘアドライヤーの温度を判定するために用いられ、少なくとも以下のステップ2103~2104を含む。
ステップ2103、現在の検出時刻に基づいて確定された所定のウィンドウ時間長内の温度値を収集するための温度検出ウィンドウを取得する。
1つの可能な実現形態において、上述の温度検出ウィンドウを取得するステップは、
前記現在の検出時刻を前記温度検出ウィンドウの上限値として確定し、前記現在の検出時刻より前の所定ウィンドウ時間長に対応する時刻を前記温度検出ウィンドウの下限値として確定して、温度検出ウィンドウを得ることを含む。
【0088】
1つの可能な実現形態において、上述の温度検出ウィンドウを取得するステップは、前記現在の検出時刻を前記温度検出ウィンドウの下限値として確定し、前記現在の検出時刻より後の所定ウィンドウ時間長に対応する時刻を前記温度検出ウィンドウの上限値として確定して、温度検出ウィンドウを得ることを含む。
【0089】
ステップ2104、前記温度検出ウィンドウ内の各温度値に基づいて、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定しているか否かを確定する。
【0090】
1つの可能な実現形態において、上述の前記温度検出ウィンドウ内の各温度値に基づいて、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定しているか否かを確定するステップは、
前記温度検出ウィンドウ内の最大温度値及び最小温度値を取得することと、
前記最大温度値と前記最小温度値との差を計算することと、
前記差が所定期待温度閾値よりも小さい場合、ヘアドライヤーの現在の出力温度が不安定であると確定してプロンプト信号を発し、前記差が所定期待温度閾値よりも大きい場合、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定していると確定することとを含む。
【0091】
1つの可能な実現形態において、上述の前記温度検出ウィンドウ内の各温度値に基づいて、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定しているか否かを確定するステップは、
前記温度検出ウィンドウ内の平均温度値を取得することと、
前記平均温度値が所定期待温度閾値よりも大きい場合、ヘアドライヤーの現在の出力温度が不安定であると確定してプロンプト信号を発し、前記平均温度値が所定期待温度閾値よりも小さい場合、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定していると確定することとを含む。
【0092】
1つの可能な実現形態において、前記温度閾値は、前の時刻に対応する温度検出ウィンドウの平均温度に基づいて確定されたものである。
【0093】
1つの可能な実現形態において、前記ヘアドライヤー制御方法は、
加熱装置の起動時間長が所定時間長に達しているか否かを確定するステップ2101と、
加熱装置の起動時間長が前記所定時間長に達している場合、ステップ2103(即ち温度検出ウィンドウを取得するステップ)の実行をトリガーするステップ2102とを更に含む。
【0094】
上記を纏めると、本実施例によるヘアドライヤー制御方法は、温度検出ウィンドウを取得して、現在の検出時刻に基づいて確定された所定のウィンドウ時間長内の温度値を収集するとともに、温度検出ウィンドウ内の各温度値に基づいて、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定しているか否かを確定することで、温度の変化を正確に監視し、温度の急激な変化を捉えることが可能である。
【0095】
上記加熱装置は、発熱線等であってもよく、ここでは具体的に限定せず、実際の状況に応じて定められる。加熱装置の固定電力も、その実際の状況に応じて定められ、ここでは具体的に限定しない。
【0096】
図5を参照して、1つの具体的な実施形態について詳述する。
【0097】
当該ヘアドライヤー制御方法の具体的なステップは以下の通りである。
所定のウィンドウ時間長内に温度センサによって収集された温度値を取得し、当該所定ウィンドウ時間長は、収集が行われるサイクル、及び加熱装置の動作パラメータに応じて設定される。その設定方法は当業者の常用方法であり、温度センサによって収集された温度値は、ADC(Analog-to-digial converter、アナログデジタルコンバータ)サンプリング回路によってアナログデジタル変換が完了され、温度値をフィルタ処理して、取得された温度値が外部及びハードウェア回路から受ける影響を低減させる。本実施例においては、当該フィルタ処理としては、従来技術でよく使われるフィルタアルゴリズム(例えば、クリッピングフィルタ法)を用いて実現され、フィルタ処理された温度値によって温度検出ウィンドウを形成する。本実施例では、判断をより正確にするために、温度検出ウィンドウを取得する方法は、前記現在の検出時刻を前記温度検出ウィンドウの下限値として確定し、前記現在の検出時刻より後の所定ウィンドウ時間長に対応する時刻を前記温度検出ウィンドウの上限値として確定して、温度検出ウィンドウを得ることを含む。具体的には、フィルタ処理された各温度値をシーケンス配列とし、当該シーケンス配列を全体的に右シフトして最後の1つの温度値を除去し、得られた最新の温度値の採用値をシーケンス配列の先頭アドレスに与えて新しいシーケンス配列を形成する。当該新しいシーケンス配列は、温度検出ウィンドウとなり、当該最後の1つの温度値の1つ前の桁は、温度検出ウィンドウの下限値となり、得られた最新の温度値は、温度ウィンドウの上限値となる。次に、当該新しいシーケンス配列内の最大温度値及び最小温度値を取得して、当該最大温度数値と最小温度数値との間の差を計算し、当該差が期待差よりも小さいか否かを判断し、もし当該差が期待差よりも小さければ、温度が安定していると確定して、シーケンス配列の中央位置の数値を返す。当該差が期待差よりも大きければ、温度が不安定であることを示している。
【0098】
なお、上記のステップは、ヘアドライヤーがオンにされた後に実行される。具体的には、ヘアドライヤーがオンにされた後、加熱装置のオン時間長が所定時間長に達しているか否かを確定し、加熱装置の起動時間長が所定時間長に達している場合、温度センサをトリガーする。当該所定時間長は、ヘアドライヤーの温度や起動時間等の要素に応じて設定可能であり、例えば、本実施例においては、所定時間長を20sにし、ヘアドライヤーがオンにされてから20s後に、温度センサがトリガーされる。
【0099】
図6は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図であり、当該装置は、
現在の検出時刻に基づいて確定された所定のウィンドウ時間長内の温度値を収集するための温度検出ウィンドウを取得するための取得モジュール2301と、
前記温度検出ウィンドウ内の各温度値に基づいて、ヘアドライヤーの現在の出力温度が安定しているか否かを確定するための制御モジュール2302とを少なくとも含む。
関連する詳細については、上記方法の実施例を参照されたい。
【0100】
なお、上記実施例によるヘアドライヤー制御装置がヘアドライヤーを制御する場合、上記各機能モジュールの分割のみを例として説明したが、実際の応用では、必要に応じて、上記機能を異なる機能モジュールに割り当てて完了させてもよい。即ち、温度の検出及び補正装置の内部構造を異なる機能モジュールに分割して、上記の全部又は一部の機能を完了させてもよい。また、上記実施例による温度の検出及び補正装置は、ヘアドライヤー制御方法の実施例と同じ構想に属し、その具体的な実現過程については、方法の実施例を参照されたく、ここでは繰り返さない。
【0101】
図7は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図であり、当該装置は、少なくともプロセッサ21及びメモリ22を含む。
【0102】
プロセッサ21は、1つ又は複数の処理コアを含んでもよく、例えば、4コアプロセッサ、8コアプロセッサ等である。プロセッサ21は、DSP(Digital Signal Processing、デジタル信号処理)、FPGA(Field-Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLA(Programmable Logic Array、プログラマブルロジックアレイ)のうち、少なくとも1つのハードウェア形態を用いて実現されてもよい。プロセッサ21は、メインプロセッサ及びコプロセッサを含んでもよく、メインプロセッサは、ウェイクアップ状態でのデータを処理するためのプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)とも呼ばれ、コプロセッサは、スタンバイ状態でのデータを処理するための低消費電力プロセッサである。
メモリ22は、1つ又は複数のコンピュータ読取可能な記憶媒体を含んでもよく、当該コンピュータ読取可能な記憶媒体は、非一時的なものであってもよい。メモリ22は、高速ランダムアクセスメモリ、及び不揮発性メモリ、例えば、1つ又は複数のディスクストレージデバイス、フラッシュストレージデバイスを含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ22内の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体は、少なくとも1つの命令を記憶するためのものであり、当該少なくとも1つの命令は、本願における方法の実施例によるヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサ21によって実行されるためのものである。
【0103】
いくつかの実施例において、ヘアドライヤー制御装置は、選択的に、周辺機器インターフェース及び少なくとも1つの周辺機器を含んでいてもよい。プロセッサ21、メモリ22及び周辺機器インターフェースの間は、バス又は信号線を介して接続され得る。各周辺機器は、バス、信号線又は回路基板を介して周辺機器インターフェースに接続され得る。例示的に、周辺機器は、無線周波数回路、タッチディスプレイスクリーン、オーディオ回路、及び電源等を含むが、これらに限定されない。
【0104】
勿論、ヘアドライヤー制御装置は、より少ない又はより多いコンポーネントを含んでもよいが、本実施例は、これについては限定しない。
【0105】
1つの可能な実現形態において、本願は、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。前記コンピュータ読取可能な記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記方法の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサによってロード及び実行される。
【0106】
1つの可能な実現形態において、本願は、コンピュータ製品を更に提供する。当該コンピュータ製品には、コンピュータ読取可能な記憶媒体が含まれ、前記コンピュータ読取可能な記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記方法の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサによってロード及び実行される。
【0107】
上記の実施例における各技術的特徴は、任意に組み合わせることが可能であり、説明を簡潔にするために、上記の実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせは、矛盾しない限り、全て本明細書に記載の範囲内にあると見なすべきである。
【0108】
関連技術において、ヘアドライヤーの動作中に電源電圧を検出してヘアドライヤーが正常の電圧範囲内で動作しているか否かを検出する必要があり、検出時に、加熱部品がオンにされれば、検出電圧に干渉してその検出データに偏差が生じてしまう。これにより、その後の電力制御、温度制御に偏差が生じ、ひいては、電圧保護が誤ってトリガーされるという問題が発生する。
【0109】
先ず、本願に係るいくつかの用語について紹介する。
アナログデジタルコンバータ(Analog-to-digital converter、ADC)とは、アナログ信号をデジタル信号に変換する電子部品である。
【0110】
本願の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の具体的な応用としては、加熱装置に対する制御であり、当該加熱装置の制御方法は、更に暖房器等の加熱装置を有するものの制御にも適用可能である。本願の実施例は、加熱装置に対する制御の応用について、具体的に限定しない。
【0111】
図8は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法のフロー図であり、当該方法は、ヘアドライヤーの温度を確定するために用いられ、少なくとも以下のステップ3101~3102を含む。
ステップ3101、加熱装置をオンにして、加熱装置の第一動作時間長及び第二動作時間長を確定する。
1つの可能な実現形態において、前記加熱装置がオンにされた後、前記第一動作時間長と前記第二動作時間長とによって一サイクルが形成される。
【0112】
1つの可能な実現形態において、前記第一動作時間長は、加熱装置が非動作状態にある時の時間長である。
【0113】
1つの可能な実現形態において、前記第一動作時間長の計算方法は、前回の第二動作時間長の終了後に所定時間遅らせてから、次の第二動作時間長の開始直前までの時間長を第一動作時間長として確定することである。
【0114】
1つの可能な実現形態において、前記第二動作時間長は、前記加熱装置が動作状態にある時の時間長である。
【0115】
ステップ3102、前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源パラメータを検出する。
【0116】
1つの可能な実現形態において、上述の前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源パラメータを検出するステップは、加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源電圧を取得及び検出することを含む。
【0117】
1つの可能な実現形態において、上述の前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源パラメータを検出するステップは、加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源電流を取得及び検出することを含む。
【0118】
上記を纏めると、本実施例によるヘアドライヤー制御方法は、加熱装置がオンにされた後に、加熱装置の第一動作時間長及び第二動作時間長を確定するとともに、前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源パラメータを検出することで、加熱装置が動作する時に電源パラメータの検出によって引き起こされる干渉を解決した。
【0119】
上記加熱装置は、発熱線等であってもよく、ここでは具体的に限定せず、実際の状況に応じて定められる。加熱装置の固定電力も、その実際の状況に応じて定められ、ここでは具体的に限定しない。
【0120】
図9を参照して、1つの具体的な実施形態について詳述する。
【0121】
当該ヘアドライヤー制御方法の具体的なステップは以下の通りである。
加熱装置が温度ポジションで動作しているか否かを確定する。動作ポジションは、冷風ポジション及び温度ポジションを含み、加熱装置が冷風ポジションで動作している時、その動作時間長は、第一動作時間長と呼ばれ、加熱装置が温度ポジションで動作している時、その動作時間長は、第二動作時間長と呼ばれることがある。
もし加熱装置が温度ポジションで動作していれば、更に加熱装置を現在オンになっているか否かを確定する。加熱装置がオンにされた後、加熱装置は断続的に動作し、同様に、加熱装置が動作している時、その動作時間長は第一動作時間長とも呼ばれ、加熱装置が動作している時、その動作時間長は第二動作時間長とも呼ばれる。なお、加熱装置がオンにされた後、第一動作時間長と第二動作時間長とによって1つの完全なサイクルが形成され、第一動作時間長及び第二動作時間長は、それぞれ1サイクルの半波となる。もし加熱装置が温度ポジションで動作していなければ、遅延時間が所定時間長に達しているか否かを確定し、もし到達していれば、次のステップに進み、当該所定時間長は、加熱装置をオンにする必要のある時間であり、本実施例において、当該所定時間は、20sとして設定される。
加熱装置が第一動作時間長にある時、ACDを介して電源電圧のサンプリング値を取得し、
電源電圧のサンプリング値をフィルタ及び平均アルゴリズム処理し、フィルタによって、電源電圧のサンプリング時における外部及びハードウェアからの干渉の問題を解消可能であり、フィルタ処理が完了した後、温度ポジションで動作しているか否かの再判断に戻って上記のステップを繰り返す。
【0122】
ヘアドライヤー制御方法は、加熱装置の非動作時(第一動作時間長内にある時)に電源電圧の検出を完了する。これは、加熱装置の動作サイクル内で1つの半波を確保して専ら電源電圧の検出を行うことに相当する。
【0123】
図10は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図であり、当該装置は、
加熱装置がオンにされた後、加熱装置の第一動作時間長及び第二動作時間長を確定するための確定モジュールであって、前記第一動作時間長は、加熱装置の動作時間長である確定モジュール3301と、
前記加熱装置が前記第一動作時間長にある時の電源パラメータを検出するための検出モジュール3302とを少なくとも含む。
【0124】
関連する詳細については、上記方法の実施例を参照されたい。
【0125】
なお、上記実施例によるヘアドライヤー制御装置がヘアドライヤーを制御する場合、上記各機能モジュールの分割のみを例として説明したが、実際の応用では、必要に応じて、上記機能を異なる機能モジュールに割り当てて完了させてもよい。即ち、ヘアドライヤー制御装置の内部構造を異なる機能モジュールに分割して、上記した全部又は一部の機能を完了させてもよい。また、上記実施例によるヘアドライヤー制御装置は、ヘアドライヤー制御方法の実施例と同じ構想に属し、その具体的な実現過程の詳細については、方法の実施例を参照されたく、ここでは繰り返さない。
【0126】
図11は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図であり、当該装置は、少なくともプロセッサ31及びメモリ32を含む。
【0127】
プロセッサ31は、1つ又は複数の処理コアを含んでもよく、例えば、4コアプロセッサ、8コアプロセッサ等である。プロセッサ31は、DSP(Digital Signal Processing、デジタル信号処理)、FPGA(Field-Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLA(Programmable Logic Array、プログラマブルロジックアレイ)のうち、少なくとも1つのハードウェア形態を用いて実現されてもよい。プロセッサ1は、メインプロセッサ及びコプロセッサを含んでもよく、メインプロセッサは、ウェイクアップ状態でのデータを処理するためのプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)とも呼ばれ、コプロセッサは、スタンバイ状態でのデータを処理するための低消費電力プロセッサである。
【0128】
メモリ32は、1つ又は複数のコンピュータ読取可能な記憶媒体を含んでもよく、当該コンピュータ読取可能な記憶媒体は、非一時的なものであってもよい。メモリ32は、高速ランダムアクセスメモリ、及び不揮発性メモリ、例えば、1つ又は複数のディスクストレージデバイス、フラッシュストレージデバイスを含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ32内の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体は、少なくとも1つの命令を記憶するためのものであり、当該少なくとも1つの命令は、本願の方法の実施例が提供する温度の検出及び補正方法の実現のために、プロセッサ31によって実行されるためのものである。
【0129】
いくつかの実施例において、ヘアドライヤー制御装置は、選択的に、周辺機器インターフェース及び少なくとも1つの周辺機器を含んでいてもよい。プロセッサ31、メモリ32及び周辺機器インターフェースの間は、バス又は信号線を介して接続され得る。各周辺機器は、バス、信号線又は回路基板を介して周辺機器インターフェースに接続され得る。例示的に、周辺機器は、無線周波数回路、タッチディスプレイスクリーン、オーディオ回路、及び電源等を含むが、これらに限定されない。
【0130】
勿論、ヘアドライヤー制御装置は、より少ない又はより多いコンポーネントを含んでもよいが、本実施例は、これについては限定しない。
【0131】
1つの可能な実現形態において、本願は、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。前記コンピュータ読取可能な記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記方法の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサによってロード及び実行される。
【0132】
1つの可能な実現形態において、本願は、コンピュータ製品を更に提供する。当該コンピュータ製品には、コンピュータ読取可能な記憶媒体が含まれ、前記コンピュータ読取可能な記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記方法の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサによってロード及び実行される。
【0133】
上記の実施例における各技術的特徴は、任意に組み合わせることが可能であり、説明を簡潔にするために、上記の実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせは、矛盾しない限り、全て本明細書に記載の範囲内にあると見なすべきである。
【0134】
関連技術において、ヘアドライヤーの動作中には、内部構造の問題に起因して空気出口の各部分の風量が一定とならず、その結果、内部の温度センサによって検出された温度値の精度が高くなく、検出された温度の偏差が大きすぎると、温度保護等の操作がトリガーされ易くなる。
【0135】
先ず、本願の実施例に係るいくつかの用語について紹介する。
アナログデジタルコンバータ(Analog-to-digital converter、ADC)とは、アナログ信号をデジタル信号に変換する電子部品である。
【0136】
本願の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の具体的な応用としては、加熱装置に対する制御であり、当該加熱装置の制御方法は、更に暖房器等の加熱装置を有するものの制御にも適用可能である。本願の実施例は、加熱装置に対する制御の応用について、具体的に限定しない。
【0137】
図12は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法のフロー図であり、当該方法は、ヘアドライヤーの温度を確定するために用いられ、
ヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値を取得するステップ4101と、
取得されたヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値に従って、制御装置が加熱装置の動作パラメータを調節するステップ4102とを少なくとも含む。
【0138】
1つの可能な実現形態において、上述の取得されたヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値に従って、制御装置が加熱装置の動作パラメータを調節するステップは、
取得されたヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値の平均値を計算することと、
平均値及び温度制御関数に従って、加熱装置の予想される調整パラメータ値を計算することと、
制御装置が前記予想される調整パラメータ値に従って加熱装置の動作パラメータを調整することとを含む。
1つの可能な実現形態において、前記方法は、
検出間隔を確認し、制御装置が加熱装置の動作パラメータを調節した後、各点の温度値が次に検出される検出時間に到達しているか否かを確定し、もし到達していれば、「ヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値を取得するステップ」の実行をトリガーするステップを更に含む。
【0139】
1つの可能な実現形態において、上述の各点の温度値が次に検出される検出時間に到達しているか否かを確定することは、
加熱装置の動作パラメータの前回の調節が完了してから計時を開始することと、
計時が所定計時時間長に達しているか否かを確定することとを含む。
【0140】
1つの可能な実現形態において、前記方法は、
加熱装置の起動時間長が所定時間長に達しているか否かを確定するステップと、
加熱装置の起動時間長が前記所定時間長に達している場合、上述の「ヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値を取得するステップ」の実行をトリガーするステップとを更に含む。
【0141】
上記を纏めると、本実施例によるヘアドライヤー制御方法は、ヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値を取得するとともに、取得されたヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値に従って、制御装置が加熱装置の動作パラメータを調節することで、空気出口の各部分の空気出口温度の不一致に起因して温度センサのサンプリング温度に誤差が生じるという問題を解決した。
【0142】
上記加熱装置は、発熱線等であってもよく、ここでは具体的に限定せず、実際の状況に応じて定められる。加熱装置の固定電力も、その実際の状況に応じて定められ、ここでは具体的に限定しない。
【0143】
図13を参照して、1つの具体的な実施形態について詳述する。
【0144】
ヘアドライヤーの空気出口の各点のサンプリング値を取得し、ヘアドライヤーの空気出口には、いくつかの温度センサが設けられており、当該いくつかのセンサの配置形態としては、複数の象限に均等に配置されることであり、各々の点における温度センサによって、対応するサンプリング値が収集される。
サンプリング値をフィルタ及び平均アルゴリズム処理する。
処理後の各点の温度センサによるサンプリング値を該当する式に代入して各点の温度値を算出して、当該式は、従来技術でよく使われる温度計算式であり、ここでは詳しく説明しない。
算出された各点の温度センサによる温度値に対して、平均温度値を取る。
平均温度値を温度制御関数に代入して、加熱装置の動作パラメータを調整し、本ステップでは、演算が制御装置によって実現され、加熱装置の動作パラメータがコントローラによって調整される。
遅延時間が所定計時時間長に達しているか否かを確定し、もし到達していれば、上記のステップを繰り返す。当該所定計時時間長は、本実施例においては、1sとして設定される。なお、当該各点の温度値が次に検出される検出時間に到達しているか否かを確定することは、具体的には、加熱装置パラメータの前回の調節が完了してから計時を開始するステップと、計時が所定計時時間長に達しているか否かを確定するステップとを含む。
【0145】
図14は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図であり、当該装置は、
ヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値を取得するための取得モジュール4301と、
取得されたヘアドライヤーの空気出口の各点の温度値に従って、制御装置が加熱装置の動作パラメータを調節するための制御モジュール4302とを少なくとも含む。
【0146】
関連する詳細については、上記方法の実施例を参照されたい。
【0147】
なお、上記実施例によるヘアドライヤー制御装置がヘアドライヤーを制御する場合、上記各機能モジュールの分割のみを例として説明したが、実際の応用では、必要に応じて、上記機能を異なる機能モジュールに割り当てて完了させてもよい。即ち、ヘアドライヤー制御装置の内部構造を異なる機能モジュールに分割して、上記した全部又は一部の機能を完了させてもよい。また、上記実施例によるヘアドライヤー制御装置は、ヘアドライヤー制御方法の実施例と同じ構想に属し、その具体的な実現過程の詳細については、方法の実施例を参照されたく、ここでは繰り返さない。
【0148】
図15は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図であり、当該装置は、少なくともプロセッサ41及びメモリ42を含む。
【0149】
プロセッサ41は、1つ又は複数の処理コアを含んでもよく、例えば、4コアプロセッサ、8コアプロセッサ等である。プロセッサ41は、DSP(Digital Signal Processing、デジタル信号処理)、FPGA(Field-Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLA(Programmable Logic Array、プログラマブルロジックアレイ)のうち、少なくとも1つのハードウェア形態を用いて実現されてもよい。プロセッサ41は、メインプロセッサ及びコプロセッサを含んでもよく、メインプロセッサは、ウェイクアップ状態でのデータを処理するためのプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)とも呼ばれ、コプロセッサは、スタンバイ状態でのデータを処理するための低消費電力プロセッサである。
【0150】
メモリ42は、1つ又は複数のコンピュータ読取可能な記憶媒体を含んでもよく、当該コンピュータ読取可能な記憶媒体は、非一時的なものであってもよい。メモリ42は、高速ランダムアクセスメモリ、及び不揮発性メモリ、例えば、1つ又は複数のディスクストレージデバイス、フラッシュストレージデバイスを含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ42内の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体は、少なくとも1つの命令を記憶するためのものであり、当該少なくとも1つの命令は、本願における方法の実施例によるヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサ41によって実行されるためのものである。
【0151】
いくつかの実施例において、ヘアドライヤー制御装置は、選択的に、周辺機器インターフェース及び少なくとも1つの周辺機器を含んでいてもよい。プロセッサ41、メモリ42及び周辺機器インターフェースの間は、バス又は信号線を介して接続され得る。各周辺機器は、バス、信号線又は回路基板を介して周辺機器インターフェースに接続され得る。例示的に、周辺機器は、無線周波数回路、タッチディスプレイスクリーン、オーディオ回路、及び電源等を含むが、これらに限定されない。
【0152】
勿論、ヘアドライヤー制御装置は、より少ない又はより多いコンポーネントを含んでもよいが、本実施例は、これについては限定しない。
【0153】
1つの可能な実現形態において、本願は、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。前記コンピュータ読取可能な記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記方法の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサによってロード及び実行される。
【0154】
1つの可能な実現形態において、本願は、コンピュータ製品を更に提供する。当該コンピュータ製品には、コンピュータ読取可能な記憶媒体が含まれ、前記コンピュータ読取可能な記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記方法の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサによってロード及び実行される。
【0155】
上記の実施例における各技術的特徴は、任意に組み合わせることが可能であり、説明を簡潔にするために、上記の実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせは、矛盾しない限り、全て本明細書に記載の範囲内にあると見なすべきである。
【0156】
関連技術において、ヘアドライヤーの動作中の安全性を保証するために、ヘアドライヤーの制御システムには、通常、温度保護制御が含まれる。温度保護制御とは、ヘアドライヤーの空気出口温度が温度上限値よりも高くなった時にヘアドライヤーをストップさせるように制御する保護メカニズムである。
【0157】
しかしながら、ヘアドライヤーの動作環境は、様々であり得る。高温環境では、ヘアドライヤーの空気出口温度は、標準温度(例えば、25℃)に対応する温度上限値よりも高くなっているものの、ヘアドライヤーは、依然として正常に動作できる場合があり得る。この場合、温度保護制御すると、ヘアドライヤーが誤ってストップされてしまう恐れがある。
【0158】
図16は、本願の実施例によるヘアドライヤーの構造模式図であり、図16に示すように、当該ヘアドライヤーは、処理コンポーネント5110と、ヘアドライヤーの吸気チャネル上に設けられた温度センサ5120と、ヘアドライヤーの空気出口チャンネル上に設けられた温度センサ5130とを少なくとも含む。
【0159】
温度センサ5120のタイプと温度センサ5130のタイプとは、同じ又は異なり、例えば、温度センサ5120及び温度センサ5130は、何れも負温度係数(Negative Temperature Coefficient、NTC)センサである。
【0160】
温度センサ5120及び温度センサ5130は、何れも処理コンポーネント5110に通信接続される。
【0161】
温度センサ5120は、ヘアドライヤーの吸気チャネルの吸気温度を収集し、吸気温度を処理コンポーネント5110に送信するためのものである。吸気温度は、環境温度に近い。勿論、他の実施例において、温度センサ5120は、ヘアドライヤーの筐体に設けられてもよいが、本実施例は、温度センサ5120の組み込み位置については限定しない。
【0162】
温度センサ5130は、ヘアドライヤーの空気出口チャンネルの空気出口温度を収集し、空気出口温度を処理コンポーネント5110に送信するためのものである。
【0163】
温度センサ5120及び温度センサ5130の数は、1つ又は複数であってもよいが、本実施例は、温度センサ5120及び温度センサ5130の数については限定しない。
【0164】
本実施例において、処理コンポーネント5110は、温度センサ5120によって収集された吸気温度を取得し、ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値であって、ヘアドライヤーに対する温度保護をトリガーするための温度上限値を取得し、吸気温度と標準温度との間の温度差に対応する温度調整値を確定し、温度調整値に合わせて、標準温度に対応する温度上限値を調整して、吸気温度に対応する温度上限値を得るためのものである。
【0165】
処理コンポーネント5110は、吸気温度に対応する温度上限値を確定した後、当該吸気温度に対応する温度上限値に合わせて、ヘアドライヤーに対する温度保護を行う。例えば、温度センサ5130によって収集された空気出口温度が、吸気温度に対応する温度上限値よりも高くなった時、ヘアドライヤーをストップさせるように制御する。他の実施例において、温度センサ5130によって収集された空気出口温度が、吸気温度に対応する温度上限値よりも高くなった時、処理コンポーネント5110は、動作電力を低下させてもよいが、本実施例は、温度保護の実行形態については限定しない。
【0166】
図17は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御方法のフロー図であり、本実施例では、当該方法を図16に示すヘアドライヤーに適用され、且つ各ステップの実行主体が当該システム内の処理コンポーネント5110である場合を例として説明する。当該方法は、少なくとも以下のステップ5201~5204を含む。
ステップ5201、吸気チャネル上の温度センサによって収集された吸気温度を取得して、ステップ5203を実行する。
【0167】
1つの可能な実現形態において、処理コンポーネントは、ヘアドライヤーの動作モードが切り替えられた後、吸気チャネル上の温度センサをトリガーして動作させて、吸気チャネル上の温度センサによって収集された吸気温度を取得する。又は、処理コンポーネントは、吸気チャネル上の温度センサによって収集された吸気温度をリアルタイムに取得する。
【0168】
ステップ5202、ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値であって、ヘアドライヤーに対する温度保護をトリガーするための温度上限値を取得して、ステップ5204を実行する。
【0169】
ヘアドライヤーには、標準温度に対応する温度上限値が記憶されている。ここで、標準温度は、25℃、23℃等であってもよいが、本実施例は、標準温度の値については限定しない。
【0170】
1つの可能な実現形態において、異なる動作モードでは、標準温度に対応する温度上限値が異なる。動作モードは、動作ポジションを含み、動作ポジションは、温度制御ポジション及び/又は風速制御ポジションを含む。この場合、ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値を取得するステップは、動作ポジションと温度上限値との間の温度対応関係を取得することと、現在の動作ポジション及び温度対応関係に基づいて、標準温度に対応する温度上限値を確定することとを含む。
【0171】
例えば、動作ポジションと温度上限値との間の温度対応関係は、下記表1に示す通りであり、動作ポジションが風速制御ポジション1、温度制御ポジション2である場合、標準温度に対応する温度上限値は60℃である。
【0172】
<表1>
【0173】
1つの可能な実現形態において、ステップ5202は、ステップ5201の前に実行されてもよく、又は、ステップ5201の後に実行されてもよく、又は、ステップ5201と同時に実行されてもよい。
【0174】
ステップ5203、吸気温度と標準温度との間の温度差に対応する温度調整値を確定する。
【0175】
ヘアドライヤーには、温度差と温度調整値との間の温度調整関係が記憶されている。1つの可能な実現形態において、温度調整関係は、温度差と温度調整値との間の対応関係であってもよく、又は、温度差と温度調整値との間の調整式であってもよい。ここで、温度差と温度調整値とは、正の相関関係にあり、即ち、温度差が大きいほど、温度調整値が大きくなり、温度差が小さいほど、温度調整値が小さくなる。
【0176】
一例において、異なる機器情報は、異なる温度調整関係に対応する。この場合、処理コンポーネントは、ヘアドライヤーの機器情報を取得し、機器情報に対応する温度調整関係を確定し、当該温度調整関係には、少なくとも温度差と温度調整値との間の対応関係が含まれ、温度差及び温度調整関係に基づいて、温度調整値を確定する。
【0177】
1つの可能な実現形態において、機器情報には、ヘアドライヤーの型番及び/又は加熱装置の型番が含まれる。
【0178】
他の一例において、異なる機器情報は、同じ温度調整関係に対応する。
【0179】
ステップ5204、温度調整値に合わせて、標準温度に対応する温度上限値を調整して、吸気温度に対応する温度上限値を得る。
【0180】
処理コンポーネントは、標準温度に対応する温度上限値と温度調整値との合計を吸気温度に対応する温度上限値として確定する。
【0181】
1つの可能な実現形態において、処理コンポーネントは、吸気温度に対応する温度上限値を確定した後、ヘアドライヤーが現在の動作モードに切り替えられてからの所定時間長内に、吸気温度に対応する温度上限値に合わせて、ヘアドライヤーに対する温度保護を行う。
【0182】
所定時間長の値は、ヘアドライヤーが現在の動作モードに切り替えられてから、ヘアドライヤーの空気出口チャンネルの空気出口温度が安定になるまでの時間長に基づいて確定されたものである。所定時間長は、空気出口チャンネルの空気出口温度が安定になるまでの時間長以上となる。
【0183】
図18を参照すると、空気出口温度は、ヘアドライヤーが現在の動作モードに切り替えられた後の一定時間長内で不安定で、急激な変化しているところがある。これについては、図18内の段階531を参照されたい。段階531内では、高温環境での空気出口温度が、標準温度に対応する温度上限値を超える可能性が高くなっているのに対して、空気出口温度の段階532では、高温環境での空気出口温度が、標準温度に対応する温度上限値を超える可能性が低く、段階531内では、空気出口温度が、標準温度に対応する温度上限値を超えても、ヘアドライヤーの正常な動作に影響を与えることがないため、段階531のみの温度上限値を調整すればよい。
【0184】
1つの可能な実現形態において、ヘアドライヤーの空気出口チャンネルの空気出口温度が、吸気温度に対応する温度上限値以上になった時、処理コンポーネントがヘアドライヤーに対する温度保護を行う方式は、ヘアドライヤーの動作を停止させるように制御することを含む。勿論、ヘアドライヤーの動作電力を低下させてヘアドライヤーに対する温度保護を行ってもよいが、本実施例は、処理コンポーネントによるヘアドライヤーへの温度保護の方式については限定しない。
【0185】
上記を纏めると、本実施例によるヘアドライヤー制御方法は、ヘアドライヤーの吸気チャネル上に温度センサを追加的に設けて、吸気チャネル上の温度センサによって収集された吸気温度を取得し、ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値であって、ヘアドライヤーに対する温度保護をトリガーするための温度上限値を取得し、吸気温度と標準温度との間の温度差に対応する温度調整値を確定し、温度調整値に合わせて、標準温度に対応する温度上限値を調整して、吸気温度に対応する温度上限値を得ることで、高温環境において固定の温度上限値を用いて温度保護制御を行うことに起因してヘアドライヤーが誤って停止する恐れがあるという問題を解決でき、高温環境において、対応する温度上限値を調整可能であるため、調整後の温度上限値を用いて温度保護制御を行うことで、ヘアドライヤーが誤って停止する可能性を低減し、温度保護制御の正確性を向上させることができる。
【0186】
図19は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図であり、本実施例では、当該装置が図16に示すヘアドライヤーに適用される場合を例として説明する。前記ヘアドライヤーの吸気チャネルに温度センサが設けられている。当該装置は、温度取得モジュール5410、上限値取得モジュール5420、調整値確定モジュール5430及び上限値調整モジュール5440を少なくとも含む。
【0187】
温度取得モジュール5410は、前記吸気チャネル上の温度センサによって収集された吸気温度を取得するためのものであり、
上限値取得モジュール5420は、前記ヘアドライヤーの現在の動作モードでの標準温度に対応する温度上限値を取得するためのものであり、前記温度上限値は、前記ヘアドライヤーに対する温度保護のトリガー用であり、
調整値確定モジュール5430は、前記吸気温度と前記標準温度との間の温度差に対応する温度調整値を確定するためのものであり、
上限値調整モジュール5440は、前記温度調整値に合わせて、前記標準温度に対応する温度上限値を調整して、前記吸気温度に対応する温度上限値を得るためのものである。
【0188】
関連する詳細については、上記方法の実施例を参照されたい。
【0189】
なお、上記実施例によるヘアドライヤー制御装置がヘアドライヤーを制御する場合、上記各機能モジュールの分割のみを例として説明したが、実際の応用では、必要に応じて、上記機能を異なる機能モジュールに割り当てて完了させてもよい。即ち、ヘアドライヤー制御装置の内部構造を異なる機能モジュールに分割して、上記した全部又は一部の機能を完了させてもよい。また、上記実施例によるヘアドライヤー制御装置は、ヘアドライヤー制御方法の実施例と同じ構想に属し、その具体的な実現過程の詳細については、方法の実施例を参照されたく、ここでは繰り返さない。
【0190】
図20は、本願の実施例によるヘアドライヤー制御装置のブロック図である。当該装置は、少なくともプロセッサ501及びメモリ502を含む。
【0191】
プロセッサ501は、1つ又は複数の処理コアを含んでもよく、例えば、4コアプロセッサ、8コアプロセッサ等である。プロセッサ501は、DSP(Digital Signal Processing、デジタル信号処理)、FPGA(Field-Programmable Gate Array、フィールドプログラマブルゲートアレイ)、PLA(Programmable Logic Array、プログラマブルロジックアレイ)のうち、少なくとも1つのハードウェア形態を用いて実現されてもよい。プロセッサ501は、メインプロセッサ及びコプロセッサを含んでもよく、メインプロセッサは、ウェイクアップ状態でのデータを処理するためのプロセッサであり、CPU(Central Processing Unit、中央処理装置)とも呼ばれ、コプロセッサは、スタンバイ状態でのデータを処理するための低消費電力プロセッサである。
【0192】
メモリ502は、1つ又は複数のコンピュータ読取可能な記憶媒体を含んでもよく、当該コンピュータ読取可能な記憶媒体は、非一時的なものであってもよい。メモリ502は、高速ランダムアクセスメモリ、及び不揮発性メモリ、例えば、1つ又は複数のディスクストレージデバイス、フラッシュストレージデバイスを含んでもよい。いくつかの実施例において、メモリ502内の非一時的なコンピュータ読取可能な記憶媒体は、少なくとも1つの命令を記憶するためのものであり、当該少なくとも1つの命令は、本願における方法の実施例によるヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサ501によって実行されるためのものである。
【0193】
いくつかの実施例において、ヘアドライヤー制御装置は、選択的に、周辺機器インターフェース及び少なくとも1つの周辺機器を含んでいてもよい。プロセッサ501、メモリ502及び周辺機器インターフェースの間は、バス又は信号線を介して接続され得る。各周辺機器は、バス、信号線又は回路基板を介して周辺機器インターフェースに接続され得る。例示的に、周辺機器は、オーディオ回路及び電源等を含むが、これらに限定されない。
【0194】
勿論、ヘアドライヤー制御装置は、より少ない又はより多いコンポーネントを含んでもよいが、本実施例は、これについては限定しない。
【0195】
1つの可能な実現形態において、本願は、コンピュータ読取可能な記憶媒体を更に提供する。前記コンピュータ読取可能な記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記方法の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサによってロード及び実行される。
【0196】
1つの可能な実現形態において、本願は、コンピュータ製品を更に提供する。当該コンピュータ製品には、コンピュータ読取可能な記憶媒体が含まれ、前記コンピュータ読取可能な記憶媒体にプログラムが記憶されており、前記プログラムは、上記方法の実施例に係るヘアドライヤー制御方法の実現のために、プロセッサによってロード及び実行される。
【0197】
上記の実施例における各技術的特徴は、任意に組み合わせることが可能であり、説明を簡潔にするために、上記の実施例における各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては説明していないが、これらの技術的特徴の組み合わせは、矛盾しない限り、全て本明細書に記載の範囲内にあると見なすべきである。
【0198】
上記の実施例は、本願のいくつかの実施形態ついての説明に過ぎず、比較的具体的なものや詳細を示しているが、それにより、本発明の特許請求の範囲を限定しているとして理解してはならない。なお、当業者にとって、本願の構想を逸脱しない前提で、いくつかの変形や改良がなされることが可能であり、これらも本願の保護範囲に含まれる。従って、本願の特許の保護範囲は、添付の請求項に準ずるべきである。
図1
図2
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