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特許7242060代謝系疾病の治療に用いられるポリペプチドおよびその組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-10
(45)【発行日】2023-03-20
(54)【発明の名称】代謝系疾病の治療に用いられるポリペプチドおよびその組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 38/16 20060101AFI20230313BHJP
   A23L 33/185 20160101ALI20230313BHJP
   A61P 3/10 20060101ALI20230313BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20230313BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230313BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20230313BHJP
   A61K 38/28 20060101ALI20230313BHJP
   A61K 38/22 20060101ALI20230313BHJP
   A61K 47/18 20170101ALI20230313BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20230313BHJP
   A61K 47/02 20060101ALI20230313BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20230313BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20230313BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20230313BHJP
   C07K 14/415 20060101ALN20230313BHJP
【FI】
A61K38/16 ZNA
A23L33/185
A61P3/10
A61P3/06
A61P43/00 121
A61K45/00
A61K38/28
A61K38/22
A61K47/18
A61K47/42
A61K47/02
A61K47/12
A61K47/10
A61K47/26
C07K14/415
【請求項の数】 95
(21)【出願番号】P 2019556236
(86)(22)【出願日】2018-04-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-11
(86)【国際出願番号】 CN2018082401
(87)【国際公開番号】W WO2018188565
(87)【国際公開日】2018-10-18
【審査請求日】2021-02-25
(31)【優先権主張番号】201710230019.9
(32)【優先日】2017-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519364886
【氏名又は名称】武漢格睿特科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】張宇飛
【審査官】池上 文緒
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第101029076(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第103059113(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105944103(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102030820(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第1762485(CN,A)
【文献】PLoS One (2013) vol.8,issue 12, e81619
【文献】J. Nutr. Biochem. (2014) vol.25,issue 9, p.954-963
【文献】Exp. Biol. Med(MayWood). (2017) vol.242,issue 10, p.1034-1043
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 38/16
A23L 33/185
C07K 14/415
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
UniProt/GeneSeq
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
哺乳動物の血糖および/または血中脂質を降下させるための薬物、食品、健康食品または特殊医学用途の処方食品を製造するための、以下の一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物の使用:
X1SCNGVCSPFX2X3PPCGX4X5X6CRCIPX7GLX8X9GX10CRNPX11G (I)
そのうち、X1-X11は、それぞれ独立的にA、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y、Moxから選ばれる。
【請求項2】
上記哺乳動物はヒトである請求項1に記載の使用。
【請求項3】
哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症の予防および/または治療ための薬物を製造するための、以下の一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物の使用:
X1SCNGVCSPFX2X3PPCGX4X5X6CRCIPX7GLX8X9GX10CRNPX11G (I)
そのうち、X1-X11は、それぞれ独立的にA、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y、Moxから選ばれる。
【請求項4】
上記哺乳動物はヒトである請求項3に記載の使用。
【請求項5】
上記糖尿病はII型糖尿病である請求項3に記載の使用。
【請求項6】
他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と共に哺乳動物の血糖および/または脂質を降下させるための薬物、食品、健康食品または特殊医学用途の処方食品を製造するための、以下の一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率に混合した混合物の使用:
X1SCNGVCSPFX2X3PPCGX4X5X6CRCIPX7GLX8X9GX10CRNPX11G (I)
そのうち、X1-X11は、それぞれ独立的にA、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y、Moxから選ばれる。
【請求項7】
上記哺乳動物はヒトである請求項6に記載の使用。
【請求項8】
他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と共に哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症を予防および/または治療するための薬物を製造するための、以下の一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率に混合した混合物の使用:
X1SCNGVCSPFX2X3PPCGX4X5X6CRCIPX7GLX8X9GX10CRNPX11G (I)
そのうち、X1-X11はそれぞれ独立的にA、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y、Moxから選ばれる。
【請求項9】
上記哺乳動物はヒトである請求項8に記載の使用。
【請求項10】
上記糖尿病はII型糖尿病である請求項8に記載の使用。
【請求項11】
以下の一般式(I)で表される配列のポリペプチドの1種、2種または多種を任意の比率に混合した混合物及び薬用担体を含み、
X1SCNGVCSPFX2X3PPCGX4X5X6CRCIPX7GLX8X9GX10CRNPX11G (I)
そのうち、X1-X11はそれぞれ独立的にA、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y、Moxから選ばれることを特徴とする経口投与用の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医療用途の処方食品。
【請求項12】
さらに他の血糖降下薬および/または脂質降下薬を含む請求項11に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医療用途の処方食品。
【請求項13】
上記他の血糖降下薬および/または脂質降下薬は、経口投与可能な血糖降下薬および/または脂質降下薬から選ばれることを特徴とする請求項12に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医療用途の処方食品。
【請求項14】
以下の一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率に混合した混合物及び薬用担体を含み、
X1SCNGVCSPFX2X3PPCGX4X5X6CRCIPX7GLX8X9GX10CRNPX11G (I)
その内、X1-X11はそれぞれ独立的にA、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y、Moxから選ばれることを特徴とする静脈注射、筋肉注射または皮下注射に用いられる医薬組成物または製剤。
【請求項15】
さらに他の血糖降下薬および/または脂質降下薬を含む請求項14に記載の医薬組成物または製剤。
【請求項16】
上記他の血糖降下薬は、インシュリンおよび/またはインクレチンから選ばれる請求項15に記載の医薬組成物または製剤。
【請求項17】
一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率に混合した混合物と、少なくとも1種のアミノ酸と、を含む組成物の、哺乳動物の血糖および/または血中脂質を降下させるための薬物、食品、健康食品または特殊医学用途の処方食品を製造するための使用、または、哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症を予防および/または治療するための薬物を製造するための使用、または、他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と共に哺乳動物の血糖および/または脂質を降下させるための薬物、食品、健康食品または特殊医学用途の処方食品を製造するための使用、または、他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と共に哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症を予防および/または治療するための薬物を製造するための使用:
X1SCNGVCSPFX2X3PPCGX4X5X6CRCIPX7GLX8X9GX10CRNPX11G (I)
其の内、X1-X11はそれぞれ独立的にA、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y、Moxから選ばれる。
【請求項18】
上記アミノ酸は、メチオニン、ヒスチジン、チロシンから選ばれる1種、2種または多種を任意の比率に混合した混合物である請求項17に記載の使用。
【請求項19】
メチオニン、ヒスチジン、チロシンはD型、L型或はDL型である請求項18に記載の使用。
【請求項20】
ポリペプチドとアミノ酸との重量比は100:1~1:100である請求項17に記載の使用。
【請求項21】
ポリペプチドとアミノ酸との重量比は50:1~1:50である請求項20に記載の使用。
【請求項22】
ポリペプチドとアミノ酸との重量比は50:1~1:2である請求項21に記載の使用。
【請求項23】
ポリペプチドとアミノ酸との重量比は20:1~10:1である請求項22に記載の使用。
【請求項24】
さらに組換えヒト血清アルブミンおよび/またはウシ血清アルブミンを含み、その含有量の範囲は液体組成物では0.5~50mg/mlであり;または固体組成物では0.5~50mg/gである請求項17に記載の使用。
【請求項25】
含まれる組換えヒト血清アルブミンおよび/またはウシ血清アルブミンの含有量の範囲は液体組成物では1~20mg/mlである請求項24に記載の使用。
【請求項26】
含まれる組換えヒト血清アルブミンおよび/またはウシ血清アルブミンの含有量の範囲は液体組成物では5~10mg/mlである請求項25に記載の使用。
【請求項27】
含まれる組換えヒト血清アルブミンおよび/またはウシ血清アルブミンの含有量の範囲は固体組成物では1~20mg/gである請求項24に記載の使用。
【請求項28】
含まれる組換えヒト血清アルブミンおよび/またはウシ血清アルブミンの含有量の範囲は固体組成物では5~10mg/gである請求項27に記載の使用。
【請求項29】
さらに塩化ナトリウムを含み、その含有量範囲は液体組成物では1~20mg/mlであり;または固体組成物では1~20mg/gである請求項17に記載の使用。
【請求項30】
塩化ナトリウムの含有量範囲は液体組成物では5~15mg/mlである請求項29に記載の使用。
【請求項31】
塩化ナトリウムの含有量範囲は液体組成物では8~12mg/mlである請求項30に記載の使用。
【請求項32】
塩化ナトリウムの含有量範囲は固体組成物では5~15mg/gである請求項29に記載の使用。
【請求項33】
塩化ナトリウムの含有量範囲は固体組成物では8~12mg/gである請求項32に記載の使用。
【請求項34】
さらにエチレンジアミン四酢酸2ナトリウムを含み、その含有量範囲は液体組成物では0.05~0.1mg/mlであり;または固体組成物では0.05~0.2mg/gである請求項17に記載の使用。
【請求項35】
さらに酢酸ナトリウムを含み、酢酸ナトリウムの含有量範囲は液体組成物では0.5~3mg/mlである請求項17に記載の使用。
【請求項36】
酢酸ナトリウムの含有量範囲は液体組成物では1~2.5mg/mlである請求項35に記載の使用。
【請求項37】
酢酸ナトリウムの含有量範囲は液体組成物では1.5~2mg/mlである請求項36に記載の使用。
【請求項38】
さらに酢酸を含む請求項17に記載の使用。
【請求項39】
さらにグリセロールと、マンニトールと、ソルビトール中の1種、2種又は多種を含み、その含有量範囲は液体組成物では0.5~100mg/mlであり;または固体組成物では0.5~100mg/gである請求項17に記載の使用。
【請求項40】
含まれるグリセロールと、マンニトールと、ソルビトール中の1種、2種又は多種の含有量範囲は液体組成物では1~50mg/mlである請求項39に記載の使用。
【請求項41】
含まれるグリセロールと、マンニトールと、ソルビトール中の1種、2種又は多種の含有量範囲は液体組成物では8~15mg/mlである請求項40に記載の使用。
【請求項42】
含まれるグリセロールと、マンニトールと、ソルビトール中の1種、2種又は多種の含有量範囲は固体組成物では1~50mg/gである請求項39に記載の使用。
【請求項43】
含まれるグリセロールと、マンニトールと、ソルビトール中の1種、2種又は多種の含有量範囲は固体組成物では8~15mg/gである請求項42に記載の使用。
【請求項44】
上記組成物は液体組成物であり、それのpHは3.5~6.5である請求項17に記載の使用。
【請求項45】
上記組成物のpHは4~5である請求項44に記載の使用。
【請求項46】
上記組成物のpHは4.5である請求項45に記載の使用。
【請求項47】
上記組成物は固体組成物であり、それの5%溶液のpHは3.5~6.5である請求項17に記載の使用。
【請求項48】
上記組成物の5%溶液のpHは4~5である請求項47に記載の使用。
【請求項49】
上記組成物の5%溶液のpHは4.5である請求項48に記載の使用。
【請求項50】
上記組成物は
(a)一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物;
(b)少なくとも1種のアミノ酸である、メチオニン、ヒスチジン、チロシン中から選ばれた1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物;
(c)酢酸ナトリウム;
(d)酢酸;
(e)グリセロール;
(f)注射用水
を含む液体組成物である請求項17に記載の使用。
【請求項51】
上記組成物は
(a)一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物;
(b)少なくとも1種のアミノ酸である、メチオニン、ヒスチジン、チロシンから選ばれた1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物;
(c)D-マンニトール;
(d)エチレンジアミン四酢酸2ナトリウム
を含む固体組成物である請求項17に記載の使用。
【請求項52】
さらに塩化ナトリウムを含む請求項51に記載の使用。
【請求項53】
上記哺乳動物はヒトである請求項17に記載の使用。
【請求項54】
上記糖尿病はII型糖尿病である請求項17に記載の使用。
【請求項55】
上記哺乳動物はメトホルミン、スルホニル尿素系分泌促進剤、チアゾリジンジオン類、α-グルコシダーゼ阻害剤、インシュリンまたはその誘導体、インシュリンまたはその誘導体またはその組み合わせにより血糖を効果的に制御できない哺乳動物である請求項1~10、17~54のいずれか一項に記載の使用。
【請求項56】
上記哺乳動物に投与する前のグリコシル化ヘモグロビン>7.0%であり、投与した後はグリコシル化ヘモグロビン<7.5%である請求項1~10、17~54のいずれか一項に記載の使用。
【請求項57】
上記哺乳動物に投与する前のグリコシル化ヘモグロビン>7.5%であり、投与した後はグリコシル化ヘモグロビン<7.0%である請求項56に記載の使用。
【請求項58】
上記ポリペプチドは一般式(I)で表される配列を有することを特徴とする請求項1~10、17~57のいずれか一項に記載の使用。
【請求項59】
X1は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれ;
X2は酸性アミノ酸であり、E、Dから選ばれ;
X3は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれ;
X4はシステイン以外の極性中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Qから選ばれ;
X5はシステイン以外の中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Q、A、L、V、I、P、F、M、Wから選ばれ;
X6は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれ;
X7はシステイン以外の中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Q、A、L、V、I、P、F、M、Wから選ばれ;
X8は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれ;
X9は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれ;
X10はY、K、Nから選ばれ;
X11はシステイン以外の極性中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Qから選ばれる請求項58に記載の使用。
【請求項60】
X1はA、I或いはVであり;X2はE或いはDであり;X3はM、Mox或いはIであり;X4はS或いはTであり;X5はS或いはPであり;X6はA或いはLであり;X7はV、A或いはYであり;X8はV、F或いはLであり;X9はV或いはIであり;X10はY、K或いはNであり;X11はS、T或いはYである請求項59に記載の使用。
【請求項61】
X2X3はDI、EI、DM、EM、DMox、EMox中から選ばれる1種であり;X4X5X6はSPL、SPA、SSL、SSA、TPL、TPA、TSL、TSA中から選ばれる1種であり;X8X9はVI、VV、FI、FV、LI、LV中から選ばれる1種である請求項60に記載の使用。
【請求項62】
上記ポリペプチドは以下の配列を有するポリペプチド中から選ばれる1種、2種または多種を任意の比率に混合した混合物である請求項58に記載の使用:
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPYGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLVIGKCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGKCRNPYG、
ASCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPVGLVIGNCRNPYG、
ASCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLFIGNCRNPYG、
ASCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLVIGYCRNPYG、
ASCNGVCSPFDMPPCGSSLCRCIPAGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPAGLFIGKCRNPYG、
ASCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFDMPPCGTSLCRCIPAGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFDMPPCGTSLCRCIPAGLVIGYCRNPYG、
ASCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPVGLVIGNCRNPYG、
ASCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLVIGKCRNPYG、
ASCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPVGLFIGKCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPAGLFIGKCRNPYG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLFVGYCRNPYG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSLCRCIPAGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSLCRCIPAGLVIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLFIGNCRNPYG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPACRCIPVGLVIGKCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPSG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLFIGNCRNPSG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLVIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFDIPPCGTPACRCIPVGLVIGNCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPAGLFVGKCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPAGLFIGKCRNPSG、
ISCNGVCSPFDMPPCGSPACRCIPAGLLIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPAGLFIGKCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGTPACRCIPVGLFIGKCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGTPACRCIPAGLVIGKCRNPYG、
ISCNGVCSPFEIPPCGSPACRCIPVGLVIGNCRNPYG、
ISCNGVCSPFEIPPCGSSLCRCIPAGLLVGKCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLFIGNCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLVIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPAGLFIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFEMPPCGTSLCRCIPAGLVVGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPYGLFVGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDIPPCGTPACRCIPYGLFVGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPVGLFIGNCRNPSG、
VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPVGLVIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLFIGKCRNPSG、
VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPAGLFIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPAGLVIGYCRNPYG、
VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPAGLFIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFEIPPCGSPACRCIPVGLVIGKCRNPYG、
VSCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPVGLVIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFEIPPCGTPACRCIPVGLVIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPVGLFIGNCRNPSG、
VSCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLFIGKCRNPSG、
VSCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPYGLVVGNCRNPSG、
VSCNGVCSPFEMPPCGTPLCRCIPYGLLIGKCRNPYG、
VSCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLFIGYCRNPSG。
【請求項63】
上記ポリペプチド鎖内で3対のジスルフィド結合を含み、アミノ酸配列中の第3位及び第20位の二つのシステインの間にジスルフィド結合を形成し、第7位及び第22位の二つのシステインの間にジスルフィド結合を形成し、第15位及び第32位の二つのシステインの間にジスルフィド結合を形成している請求項58に記載の使用。
【請求項64】
上記ポリペプチド混合物は、マメ科植物の種またはその加工副産品である豆粕からの抽出物である請求項62に記載の使用。
【請求項65】
マメ科植物は大豆、もやし豆、エンドウ豆、ソラマメ、あずき豆、ササゲ、インゲン、扁豆及びそのうちの1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物である請求項64に記載の使用。
【請求項66】
マメ科植物は大豆、もやし豆、エンドウ豆またはその内の1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物である請求項65に記載の使用。
【請求項67】
上記抽出物には以下の配列のポリペプチドを含む請求項64に記載の使用:
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPYGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLVIGKCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGKCRNPYG。
【請求項68】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも5%である請求項67に記載の使用。
【請求項69】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも10%である請求項68に記載の使用。
【請求項70】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも20%である請求項69に記載の使用。
【請求項71】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも30%である請求項70に記載の使用。
【請求項72】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも50%である請求項71に記載の使用。
【請求項73】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも80%である請求項72に記載の使用。
【請求項74】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも90%である請求項73に記載の使用。
【請求項75】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも95%である請求項74に記載の使用。
【請求項76】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも98%である請求項75に記載の使用。
【請求項77】
上記ポリペプチドは一般式(I)で表される配列を有することを特徴とする請求項11~16のいずれか一項に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項78】
X1は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれ;
X2は酸性アミノ酸であり、E、Dから選ばれ;
X3は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれ;
X4はシステイン以外の極性中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Qから選ばれ;
X5はシステイン以外の中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Q、A、L、V、I、P、F、M、Wから選ばれ;
X6は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれ;
X7はシステイン以外の中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Q、A、L、V、I、P、F、M、Wから選ばれ;
X8は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれ;
X9は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれ;
X10はY、K、Nから選ばれ;
X11はシステイン以外の極性中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Qから選ばれる請求項77に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項79】
X1はA、I或いはVであり;X2はE或いはDであり;X3はM、Mox或いはIであり;X4はS或いはTであり;X5はS或いはPであり;X6はA或いはLであり;X7はV、A或いはYであり;X8はV、F或いはLであり;X9はV或いはIであり;X10はY、K或いはNであり;X11はS、T或いはYである請求項78に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項80】
X2X3はDI、EI、DM、EM、DMox、EMox中から選ばれる1種であり;X4X5X6はSPL、SPA、SSL、SSA、TPL、TPA、TSL、TSA中から選ばれる1種であり;X8X9はVI、VV、FI、FV、LI、LV中から選ばれる1種である請求項79に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項81】
上記ポリペプチドは以下の配列を有するポリペプチド中から選ばれる1種、2種または多種を任意の比率に混合した混合物である請求項77に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品:
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPYGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLVIGKCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGKCRNPYG、
ASCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPVGLVIGNCRNPYG、
ASCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLFIGNCRNPYG、
ASCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLVIGYCRNPYG、
ASCNGVCSPFDMPPCGSSLCRCIPAGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPAGLFIGKCRNPYG、
ASCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFDMPPCGTSLCRCIPAGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFDMPPCGTSLCRCIPAGLVIGYCRNPYG、
ASCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPVGLVIGNCRNPYG、
ASCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLVIGKCRNPYG、
ASCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPVGLFIGKCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPAGLFIGKCRNPYG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLFVGYCRNPYG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSLCRCIPAGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSLCRCIPAGLVIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLFIGNCRNPYG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPACRCIPVGLVIGKCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPSG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLFIGNCRNPSG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLVIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFDIPPCGTPACRCIPVGLVIGNCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPAGLFVGKCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPAGLFIGKCRNPSG、
ISCNGVCSPFDMPPCGSPACRCIPAGLLIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPAGLFIGKCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGTPACRCIPVGLFIGKCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGTPACRCIPAGLVIGKCRNPYG、
ISCNGVCSPFEIPPCGSPACRCIPVGLVIGNCRNPYG、
ISCNGVCSPFEIPPCGSSLCRCIPAGLLVGKCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLFIGNCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLVIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFEIPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPAGLFIGYCRNPSG、
ISCNGVCSPFEMPPCGTSLCRCIPAGLVVGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPYGLFVGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDIPPCGTPACRCIPYGLFVGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPVGLFIGNCRNPSG、
VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPVGLVIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLFIGKCRNPSG、
VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPAGLFIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPAGLVIGYCRNPYG、
VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPAGLFIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFEIPPCGSPACRCIPVGLVIGKCRNPYG、
VSCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPVGLVIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFEIPPCGTPACRCIPVGLVIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPVGLFIGNCRNPSG、
VSCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLFIGKCRNPSG、
VSCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPYGLVVGNCRNPSG、
VSCNGVCSPFEMPPCGTPLCRCIPYGLLIGKCRNPYG、
VSCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
VSCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLFIGYCRNPSG。
【請求項82】
上記ポリペプチド鎖内で3対のジスルフィド結合を含み、アミノ酸配列中の第3位及び第20位の二つのシステインの間にジスルフィド結合を形成し、第7位及び第22位の二つのシステインの間にジスルフィド結合を形成し、第15位及び第32位の二つのシステインの間にジスルフィド結合を形成している請求項77に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項83】
上記ポリペプチド混合物は、マメ科植物の種またはその加工副産品である豆粕からの抽出物である請求項81に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項84】
マメ科植物は大豆、もやし豆、エンドウ豆、ソラマメ、あずき豆、ササゲ、インゲン、扁豆及びそのうちの1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物である請求項83に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項85】
マメ科植物は大豆、もやし豆、エンドウ豆またはその内の1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物である請求項84に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項86】
上記抽出物には以下の配列のポリペプチドを含む請求項83に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品:
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPYGLFIGYCRNPSG、
ASCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLVIGKCRNPYG、
ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
VSCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGKCRNPYG。
【請求項87】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも5%である請求項86に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項88】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも10%である請求項87に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項89】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも20%である請求項88に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項90】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも30%である請求項89に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項91】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも50%である請求項90に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項92】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも80%である請求項91に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項93】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも90%である請求項92に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項94】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも95%である請求項93に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【請求項95】
上記配列のポリペプチド総含有量は少なくとも98%である請求項94に記載の医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学的用途の処方食品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生物医薬の分野に属し、ポリペプチドおよびその組成物に関するものであり、特に代謝系疾病の治療に用いられるポリペプチドおよびその組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
糖尿病は、体内のインシュリン分泌の相対的不足または絶対的不足、インシュリンが標的細胞に対して通常な生理的作用を果たせない及び/または過剰なグルカゴン分泌による糖、タンパク質及び脂肪の代謝障害を含む総合的な代謝系疾病であり、その特徴としては患者の長期的高血糖があげられる。
【0003】
糖尿病の主な被害は糖尿病合併症である。長期的な糖尿病は全身の複数のシステムに損害を与え、特に心血管系に損傷を与え、目、腎臓、神経、心臓、血管などの組織の慢性進行性病変につながり、機能の欠如や機能不全、例えば、心・脳血管動脈硬化、網膜および腎臓微細血管病変、神経病変、および下肢壊疽などを与える。糖尿病性網膜病変(DR)および糖尿病性腎臓病(DN)は、糖尿病による一般的な微細血管合併症である。
【0004】
世界保健機関の統計によると、糖尿病は、失明、腎不全、心臓病発作、中風、下肢切断の主要原因でとなっている。現在、糖尿病は高齢者死因の中で心臓病、癌以外にあげられる第3位の死因となっている。
【0005】
糖尿病治療の薬物としては主にインシュリン、経口投与血糖降下薬、インクレチンなどがあるが、既存の薬物らは明らかな欠如を抱えている。例えば、メトホルミン類は乳酸血症に、チアゾリジンジオン類は肝毒性及び骨質喪失などの副作用を、スルホニル尿素類薬物は長期服用する場合に低血糖を、DD-IV抑制剤は長期服用する場合咳を、GLP-1は患者の吐き気や嘔吐を、そしてインシュリンは経口投与不能で保存や使用上の不便もあって、患者に低血糖現象が現るだけではなく、長期投与した場合はインシュリン抵抗及び皮下脂肪萎縮などの一連の問題が浮き彫りになっている。
【0006】
現在、臨床で使われている血糖降下薬にはさまざまな欠陥がある。しかも糖尿病を根治することができず、患者は終身投薬せざるを得ない。そのため、安全かつ効果的な血糖降下新薬への開発需要が台頭し、特に投薬しやすい経口投与薬を開発することで世界的に増えつつある糖尿病患者のニーズに応えることが求められている。
【0007】
同時に、糖尿病はインシュリン分泌の絶対的不足または相対的不足により引き起こされる糖、脂肪、タンパク質の三つ代謝障害である代謝性疾病である。糖尿病患者は、高脂血症を伴うことが多く、症状としてはコレステロール、トリグリセリド、低密度脂質タンパク質の含有量は高め、または高密度脂質タンパク質の含有量は低めであることも多い。
【0008】
糖尿病は高脂血症との相関性が強い。インシュリン不足の場合、糖尿病患者体内のリパーゼの活性は低下され、血中脂質は上昇される。なお、糖尿病自体は糖代謝障害以外にも脂肪、タンパク質と水、電解質の障害を伴い、常に遊離脂肪酸が脂肪デポから釈放されるため、血液中のトリグリセリド及び遊離脂肪酸の濃度が向上される。そして、II型糖尿病患者は食物摂取過剰の傾向があるため、体内脂質類の合成が増え、血中脂質の増加につながる。一方、高脂血症肥満患者は、インシュリン受容体の数が比較的少なくなり、インシュリン抵抗性が生じるため、逆に糖尿病を誘発しやすい。
【0009】
高脂血症は糖尿病の二次疾患であり、進んでは心臓や脳血管の合併症にもつながりやすい。統計によると、約40%の糖尿病患者は高脂血症を抱えており、糖尿病且つ血中高脂質の患者は、脳中風、冠状動脈性心疾患、肢体壊死、眼底疾患、腎臓病変、神経病変などの疾病に繋がり易い。従って、糖尿病患者の血糖値を下げるとともに、血中脂質も下げられる新規の医薬品への開発が必要とされている。
【発明の内容】
【0010】
本発明は、同時に良好な血糖降下と血中脂質降下との活性を有して、ペプシンとトリプシンとの酵素加水分解に耐性を有するため、注射投与も経口投与も可能である共に、膵臓β細胞の機能を保護・修復する活性も有するポリペプチドおよびその組成物を提供する。しかも、前記のポリペプチドおよびその組成物は、患者に低血糖症やインシュリン抵抗性をもたらさず、毒性副作用もなく、投薬安全と利便とを両立させ、長期間安定的に保存できる血糖降下・脂質降下用の新型薬物である。
【0011】
本発明者が検討したところ、マメ科植物から抽出された複数のアミノ酸からなる天然ポリペプチド及びその構造と類似の構造を持つポリペプチドは、優れた血糖降下活性を有すること、さらなる検討したところ、当類ポリペプチドは同時に、優れた脂質降下活性を有し、そして最近の研究からこれらのポリペプチドを、特定のアミノ酸と共同投与する場合により良い血糖降下及び脂質降下の効果を実現したことが発現して、本発明を完成に至る。
【0012】
本発明の一方面に基づき、本発明は、哺乳動物の血糖および/または血中脂質を下げる方法であって、対象者に治療有効量の以下の一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物を投与し:
X1SCNGVCSPFX2X3PPCGX4X5X6CRCIPX7GLX8X9GX10CRNPX11G (I)
そのうち、X1-X11は、それぞれ独立的にA、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、S、T、V、W、Y、Mox。から選ばれることを特徴とする哺乳動物の血糖および/または血中脂質を下げる方法に関するものである。
【0013】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、対象者に治療有効量の一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物を投与することを特徴とする哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症を予防および/または治療する方法に関するものである。
【0014】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、対象者に治療有効量の一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物と、他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と、を投与することを特徴とする哺乳動物の血糖および/または血中脂質を下げる方法に関するものである。
【0015】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、対象者に治療有効量の一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物と、他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と、を投与することを特徴とする哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症を予防及び/または治療する方法に関するものである。
【0016】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、哺乳動物の血糖および/または血中脂質を下げるための薬物・食品・健康食品または特殊医学用途の処方食品を製造するための、一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物の使用に関するものである。
【0017】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症を予防および/または治療するための薬物を製造するための、一般式(I)で表される配列のポリペプチドの1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物の使用に関するものである。
【0018】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と共に哺乳動物の血糖および/または血中脂質を下げるための薬物・食品・健康食品または特殊医学用途の処方食品を製造するための、一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物の使用に関するものである。
【0019】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と共に哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症を予防および/または治療するための薬物を製造するための、一般式(I)で表される配列のポリペプチドの1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物の使用に関するものである。
【0020】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比率で混合した混合物、及び薬学的に許容される担体を含む経口投与用の医薬組成物または製剤、食品、健康食品、または特殊医学用途の処方食品に関するものである。
【0021】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、一般式(I)で表される配列のポリペプチドの1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物と、薬学的に許容される担体と、を含む静脈注射、筋肉注射または皮下注射用の医薬組成物または製剤に関するものである。
【0022】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、一般式(I)で表される配列のポリペプチド中の1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物と、少なくとも1種のアミノ酸と、を含む組成物に関するものである。
【0023】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、対象者に治療有効量の上記組成物を投与することを特徴とする、哺乳動物の血糖および/または血中脂質を下げる方法に関するものである。
【0024】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、対象者に治療有効量の上記組成物を投与することを特徴とする、哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症を予防および/または治療する方法に関するものである。
【0025】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、対象者に治療有効量の上記組成物と、他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と、を投与することを特徴とする、哺乳動物の血糖および/または血中脂質を下げる方法に関するものである。
【0026】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、対象者に治療有効量の上記組成物と、他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と、を投与することを特徴とする、哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症を予防および/または治療する方法に関するものである。
【0027】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、哺乳動物の血糖および/または血中脂質を下げるための薬物、食品、健康食品、特殊医学用途の処方食品を製造するための、上記組成物の使用に関するものである。
【0028】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症を予防および/または治療するための薬物を製造するための、上記組成物の使用に関するものである。
【0029】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と共に哺乳動物の血糖および/または血中脂質を下げるための薬物、食品、健康食品、特殊医学用途の処方食品を製造するための、上記組成物の使用に関するものである。
【0030】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と共に、哺乳動物の糖尿病および/または高脂血症を予防および/または治療するための薬物を製造するための、上記組成物の使用に関するものである。
【0031】
好ましくは、哺乳動物、例えば糖尿病患者は、本発明のポリペプチドまたはその組成物を投与する前にグリコシル化ヘモグロビン>7.0%であり、好ましくは>7.5%であり、本発明のポリペプチドまたはその組成物を投与した後にグリコシル化ヘモグロビン<7.5%であり、好ましくは<7.0%である。
【0032】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、上記組成物と薬学的に許容される担体とを含む、経口投与用の薬学的製剤、食品、健康食品、または特殊医学用途の処方食品に関するものである。
【0033】
本発明のもう一方面に基づき、本発明は、上記組成物と薬学的に許容される担体とを含む静脈注射、筋肉注射または皮下注射用の医薬組成物または製剤に関するものである。
【0034】
好ましい実施形態の中で、本発明のポリペプチドは一般式(I)で表される配列を有する。好ましくは、X1は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれる;X2は、酸性アミノ酸であり、E、Dから選ばれる;X3は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれる;X4は、システインを除く極性中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Qから選ばれる;X5は、システインを除く中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Q、A、L、V、I、P、F、M、Wから選ばれる;X6は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれる;X7はシステインを除く中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Q、A、L、V、I、P、F、M、Wから選ばれる;X8は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれる;X9は疎水性アミノ酸であり、A、L、V、I、P、F、M、W、Moxから選ばれる;X10はY、K、Nから選ばれる;X11はシステインを除く極性中性アミノ酸であり、G、S、T、Y、N、Qから選ばれる。より好ましくは、X1はA、IまたはVである;X2はEまたはDである;X3はM、MoxまたはIである;X4はSまたはTである;X5はSまたはPである;X6はAまたはLである;X7はV、AまたはYである;X8はV、FまたはLである;X9はVまたはIである;X10はY、KまたはNである;X11はS、TまたはYである。さらに好ましくは、X2X3はDI、EI、DM、EM、DMox、EMox中から選ばれる1種である;X4X5X6はSPL、SPA、SSL、SSA、TPL、TPA、TSL、TSA中から選ばれる1種である;X8X9はVI、VV、FI、FV、LI、LV中から選ばれる1種である。より好ましくは、本発明のポリペプチドは以下の配列を有するポリペプチドから選ばれる1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物である。
【0035】
SEQ ID No.1: ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
SEQ ID No.2: ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
SEQ ID No.3: ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.4: ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.5: ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
SEQ ID No.6: ASCNGVCSPFEMoxPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
SEQ ID No.7: ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.8: ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.9: ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPYGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.10: ASCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLVIGKCRNPYG、
SEQ ID No.11: ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.12: VSCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGKCRNPYG、
SEQ ID No.13: ASCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPVGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.14: ASCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLFIGNCRNPYG、
SEQ ID No.15: ASCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLVIGYCRNPYG、
SEQ ID No.16: ASCNGVCSPFDMPPCGSSLCRCIPAGLVVGYCRNPSG、
SEQ ID No.17: ASCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPAGLFIGKCRNPYG、
SEQ ID No.18: ASCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
SEQ ID No.19: ASCNGVCSPFDMPPCGTSLCRCIPAGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.20: ASCNGVCSPFDMPPCGTSLCRCIPAGLVIGYCRNPYG、
SEQ ID No.21: ASCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPVGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.22: ASCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLVIGKCRNPYG、
SEQ ID No.23: ASCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPVGLFIGKCRNPSG、
SEQ ID No.24: ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPAGLFIGKCRNPYG、
SEQ ID No.25: ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLFVGYCRNPYG、
SEQ ID No.26: ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
SEQ ID No.27: ASCNGVCSPFEMPPCGSSLCRCIPAGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.28: ASCNGVCSPFEMPPCGSSLCRCIPAGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.29: ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLFIGNCRNPYG、
SEQ ID No.30: ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPYG、
SEQ ID No.31: ISCNGVCSPFDIPPCGSPACRCIPVGLVIGKCRNPYG、
SEQ ID No.32: ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPSG、
SEQ ID No.33: ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLFIGNCRNPSG、
SEQ ID No.34: ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.35: ISCNGVCSPFDIPPCGTPACRCIPVGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.36: ISCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPAGLFVGKCRNPYG、
SEQ ID No.37: ISCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPAGLFIGKCRNPSG、
SEQ ID No.38: ISCNGVCSPFDMPPCGSPACRCIPAGLLIGYCRNPSG、
SEQ ID No.39: ISCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.40: ISCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPAGLFIGKCRNPSG、
SEQ ID No.41: ISCNGVCSPFEIPPCGTPACRCIPVGLFIGKCRNPSG、
SEQ ID No.42: ISCNGVCSPFEIPPCGTPACRCIPAGLVIGKCRNPYG、
SEQ ID No.43: ISCNGVCSPFEIPPCGSPACRCIPVGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.44: ISCNGVCSPFEIPPCGSSLCRCIPAGLLVGKCRNPSG、
SEQ ID No.45: ISCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLFIGNCRNPSG、
SEQ ID No.46: ISCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.47: ISCNGVCSPFEIPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.48: ISCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.49: ISCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPAGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.50: ISCNGVCSPFEMPPCGTSLCRCIPAGLVVGYCRNPSG、
SEQ ID No.51: VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPYGLFVGNCRNPYG、
SEQ ID No.52: VSCNGVCSPFDIPPCGTPACRCIPYGLFVGNCRNPYG、
SEQ ID No.53: VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.54: VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPVGLFIGNCRNPSG、
SEQ ID No.55: VSCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPVGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.56: VSCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLFIGKCRNPSG、
SEQ ID No.57: VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPAGLFIGNCRNPYG、
SEQ ID No.58: VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPAGLVIGYCRNPYG、
SEQ ID No.59: VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.60: VSCNGVCSPFDMPPCGSSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.61: VSCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPAGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.62: VSCNGVCSPFEIPPCGSPACRCIPVGLVIGKCRNPYG、
SEQ ID No.63: VSCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.64: VSCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPVGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.65: VSCNGVCSPFEIPPCGTPACRCIPVGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.66: VSCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPVGLFIGNCRNPSG、
SEQ ID No.67: VSCNGVCSPFEIPPCGTPLCRCIPAGLFIGKCRNPSG、
SEQ ID No.68: VSCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPYGLVVGNCRNPSG、
SEQ ID No.69: VSCNGVCSPFEMPPCGTPLCRCIPYGLLIGKCRNPYG、
SEQ ID No.70: VSCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.71: VSCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPAGLFIGYCRNPSG。
【0036】
より好ましくは、本発明のポリペプチドは、上記SEQ ID No.1~SEQ ID No.12のポリペプチドから選ばれる1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物である。
【0037】
本発明のポリペプチドは、いずれも6つのシステインを含み、それぞれ第3、7、15、20、22および32位に位置しており、ペプチド鎖内で3対のジスルフィド結合を形成して、それぞれにCys3-Cys20、Cys7-Cys22、及びCys15-Cys32であり、「シスチンノットモチーフ」(cystine knot motif)になる。そのうち、Cys3-Cys20、Cys7-Cys22の間のジスルフィド結合が骨格を形成し、Cys15-Cys32の間のジスルフィド結合は骨格を貫通しており、シスチンノット抑制構造(inhibitor cystine knot、略称ICK)に属する。本発明のポリペプチドは、さらに14~16個の疎水性アミノ酸を含み、そのうち、第1、6、9、10、12、13、14、19、23、24、27、28、29及び35位のアミノ酸はいずれも疎水性アミノ酸であり、これら疎水性アミノ酸のアミノ酸配列中での配列位置は高いに一貫性をもつ。上記の構造的特徴は、本発明のポリペプチドにペプシンおよびトリプシンの酵素加水分解に対する耐性をもたらし、同時に優れた血糖降下および脂質降下活性をもたらし、経口投与、皮下注射、筋肉注射、静脈注射のいずれかの投与ルートで血糖降下および脂質降下活性を果たすことができる。
【0038】
一つの好ましい実施案の中で、本発明のポリペプチドおよびその混合物は、マメ科植物の種子またはその加工副産物である大豆粕の抽出物由来である。マメ科植物とは大豆、ソラマメ、エンドウ豆、あずき豆、もやし豆、ササゲ、インゲン、扁豆など及びそのうちの1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物を含むが、これらに限らない;好ましくはエンドウ豆、大豆、もやし豆またはそのうちの1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物である。好ましくは、上記抽出物には上記記載のSEQ ID No.1~SEQ ID No.12のポリペプチドが含まれる。好ましくは、上記12個のポリペプチドの総含量は少なくとも5%であり、好ましくは少なくとも8%であり、さらに好ましくは少なくとも10%であり、さらに好ましくは少なくとも20%であり、さらに好ましくは少なくとも30%であり、さらに好ましくは少なくとも50%であり、さらに好ましくは少なくとも80%であり、より好ましくは少なくとも90%であり、より好ましくは少なくとも95%であり、より好ましくは少なくとも97%あり、最も好ましくは少なくとも98%ある。本発明者は検討したところ、上記抽出物は純度が低い(例えば12個のポリペプチドの総含量が10%であるが、これに限らない)場合でも、優れた血糖降下及び脂質降下の活性を果たしていることを発見した。
【0039】
本発明により、上記抽出物は有機溶媒抽出物であり、上記有機溶媒は、n-ブタノール、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ギ酸、酢酸から選ばれる1種、2種または多種の有機溶媒を任意の比例で混合した混合物である。好ましくは、n-ブタノールである。好ましくは、抽出方法は以下のステップを含む:
(1)マメ科植物の種子またはその加工副産物である豆粕をを粉砕し、有機溶媒を加え、低温または常温抽出をし、遠心分離と共に濾過し、上澄み液を収集することでポリペプチドの粗製品を得る;
(2)ポリペプチド粗製品を、逆相HPLCで精製してポリペプチド抽出物を得る。
【0040】
好ましくは、ステップ(1)で有機溶媒抽出前に、粉砕したマメ科植物の種またはその加工副産物である豆粕を脱色脱脂する。より好ましくは、クロロホルム、シクロヘキサン、石油エーテルから選ばれる1種、2種または多種の有機溶媒を、任意の比率で混合した混合物により脱色脱脂を行う;最も好ましくは、クロロホルムにより脱色脱脂を行う。
【0041】
好ましくは、抽出温度が0~30℃であり、最も好ましくは10℃である。
【0042】
好ましくは、抽出時間が1~40時間であり、最も好ましくは20~30時間である。
【0043】
好ましくは、本発明のうち、上記アミノ酸は、メチオニン、ヒスチジン、チロシンから選れる1種、2種または多種を、任意の比率で混合した混合物である。当業者は、メチオニン、ヒスチジン、チロシンは、D型、L型またはDL型であって良いし、好ましくはL型であることを理解すべきてある。
【0044】
好ましくは、本発明のうち、ポリペプチドとアミノ酸との重量比は100:1~1:100であり、より好ましくは、重量比が50:1~1:50であり、さらに好ましくは、重量比が50:1~1:2であり、最も好ましくは、重量比が20:1~10:1である。
【0045】
本発明のうち、本発明のポリペプチドを含む組成物、及び本発明のポリペプチドおよびアミノ酸を含む組成物は、液体組成物または固体組成物であってよい。好ましくは、本発明のうち、本発明のポリペプチドを含む組成物、及び本発明のポリペプチドおよびアミノ酸を含む組成物は、さらに、本発明ポリペプチドの安定性を改善するために、組換えヒト血清アルブミンおよび/またはウシ血清アルブミンを含まんで良い。その含量範囲は(液体組成物に置いて)0.5~50mg/mlであり、より好ましくは1~20mg/mlであり、より好ましくは5~10mg/mlであり、または(固体組成物に置いて)0.5~50mg/gであり、さらに好ましくは1~20mg/gであり、さらに好ましくは5~10mg/gである。
【0046】
好ましくは、本発明のうち、イオン強度を高め、ポリペプチドの凝集を防ぐために、本発明のポリペプチドを含む組成物、及び本発明のポリペプチドおよびアミノ酸を含む組成物に、さらに塩化ナトリウムを含ませても良い。塩化ナトリウムの含量範囲は(液体組成物に置いて)1~20mg/mlであり、より好ましくは5~15mg/mlであり、より好ましくは8~12mg/mlであり、または(固体組成物に置いて)1~20mg/gであり、より好ましくは5~15mg/gであり、より好ましくは8~12mg/gである。
【0047】
好ましくは、本発明のうち、金属イオンをキレート化させ、ポリペプチドの酸化を防止するために、本発明のポリペプチドを含む組成物、及び本発明のポリペプチドおよびアミノ酸を含む組成物に、さらにエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを含ませても良い。エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムの含量範囲は(液体組成物に置いて)0.05~0.1mg/mlまたは(固体組成物に置いて)0.05~0.2mg/gである。
【0048】
好ましくは、本発明のうち、pHおよびイオン強度を調整し、ポリペプチドの水での溶解度を高めるために、本発明のポリペプチドを含む組成物、及び本発明のポリペプチドおよびアミノ酸を含む組成物に、さらに酢酸ナトリウム、酢酸を含ませても良い。酢酸ナトリウムの含量範囲は(液体組成物に置いて)0.5~3mg/mlであり、より好ましくは1~2.5mg/mlであり、より好ましくは1.5~2mg/mlである。
【0049】
好ましくは、本発明のうち、本発明ポリペプチドの安定性を向上させるために、本発明のポリペプチドを含む組成物、及び本発明のポリペプチドおよびアミノ酸を含む組成物は、さらに賦形剤としてグリセロール、マンニトール、ソルビトール中の1種、2種または多種を含ませても良い。その含量範囲は(液体組成物に置いて)0.5~100mg/mlであり、より好ましくは1~50mg/mlであり、より好ましくは8~15mg/mlであり、または(固体組成物に置いて)0.5~100mg/gであり、より好ましくは1~50mg/gであり、より好ましくは8~15mg/gである。
【0050】
好ましくは、本発明ポリペプチドを含む組成物、及び本発明のポリペプチドおよびアミノ酸を含む組成物は、液体組成物である場合、そのpH値が3.5~6.5であり、より好ましくは4~5であり、より好ましくは4.5である。好ましくは、本発明のポリペプチドを含む組成物、及び本発明のポリペプチドおよびアミノ酸を含む組成物は、固体組成物である場合、その5%溶液のpH値が3.5~6.5であり、より好ましくは4~5であり、より好ましくは4.5である。
【0051】
一つの好ましい実施案では、本発明のポリペプチドおよびアミノ酸を含む組成物は、液体組成物であり、
(a)一般式(I)で表される配列のポリペプチドの1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物;
(b)少なくとも1種のアミノ酸であり、メチオニン、ヒスチジン、チロシンから選ばれた1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物;
(c)酢酸ナトリウム;
(d)酢酸;
(e)グリセロール;
(f)注射用水を含む。
【0052】
一つの好ましい実施案では、本発明のポリペプチドおよびアミノ酸を含む組成物は、固体体組成物であり、
(a)一般式(I)で表される配列のポリペプチドの1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物;
(b)少なくとも1種のアミノ酸であり、メチオニン、ヒスチジン、チロシンから選ばれた1種、2種または多種を任意の比例で混合した混合物;
(c)D-マンニトール;
(d)エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを含む。好ましくは、さらに塩化ナトリウムを含む。
【0053】
本発明において、哺乳動物はヒトであることが好ましい。
【0054】
本発明のポリペプチドおよびその組成物は、様々な起因による血糖および/または血中脂質の上昇を低減することができる。血糖上昇はI型及び/またはII型糖尿病を含むが、これらに限らないもので、好ましくはII型糖尿病である。血中脂質の上昇は高脂血症を含むが、これに限らない。
【0055】
当業者が理解するように、本発明のポリペプチドまたはその組成物は、医薬組成物または製剤、食品、健康食品または特殊医学用途の処方食品として製造できる。
【0056】
当業者が理解するように、本発明のポリペプチドまたはその組成物の治療有効量は、当業者であれば有限回数の通常な実験を通して確定できる。本発明のポリペプチドまたはその混合物の治療有効量は、例えば1~20mg/(kg.d)である;本発明のポリペプチド及びアミノ酸を含む組成物の治療有効量は、例えば1~30mg/(kg.d)である。
【0057】
当業者は、本発明のポリペプチドまたはその組成物を、他の血糖降下薬及び/または脂質降下薬と共に使用できることを理解する。例えば、他の血糖降下薬は、インシュリンおよびその誘導体、例えば長時間作用型インシュリン、経口血糖降下薬、インクレチンなど及びその組み合わせを含むが、これらに限定ではない。当業者が理解するように、各種の経口投与血糖降下薬全てを本発明に適用できる。前記の経口投与血糖降下薬は、ビグアニド類、例えばメトホルミン、スルホニル尿素分泌促進剤;チアゾリジンジオン類、例えばグリタゾン;α-グルコシダーゼ阻害剤類、例えばアカルボースなど、及びその組み合わせが含まれるが、これらに限定ではない。他の脂質降下薬としては例えば、ロバスタチン、シンバスタチン、プラバスタチン、フェノフィブラート、ゲムフィブロジル、ベザフィブラート、アルギン酸ナトリウムジエステルなどを含むが、これらに限定ではない。当業者が理解するように、本発明のポリペプチドまたはその組成物を、他の血糖降下薬および/または脂質降下薬と共に単一組成物として同時投与することもできるし、別々の組成物にして同時投与することもできるし、別々の組成物の中で順次投与することもできる。当業者が理解するように、順次投与の投与順番は本発明のポリペプチドまたはその組成物と他の血糖降下薬および/または脂質降下薬との治療効果に影響を与えない。本発明のポリペプチドまたはその組成物を、経口投与、静脈注射、筋肉注射または皮下注射に適した各剤形に製作することができる。前記の剤形は、経口投与に適した錠剤(コーティング錠剤、徐放錠剤または放出制御錠剤を含むが、これらに限らない)、錠剤、カプセル剤(軟質カプセルと硬質カプセルを含む)、顆粒剤、分散可能な粉末、水性または油性の懸濁剤、エマルジョン、エリキシル剤またはシロップなど;静脈注射、筋肉注射または皮下注射に適した注射液、注射用粉末などを含むが、これらに限らない。
【0058】
本発明のポリペプチドまたはその組成物を、薬学的製剤に製剤化する場合、さらに薬学的に許容される担体を含んで良い。前記の薬学的に許容される担体は、各種有機または無機薬物担体、例えば賦形剤、潤滑剤、粘着剤、崩壊剤、水溶性ポリマー、無機塩、溶媒、溶解助剤、懸濁剤、等張剤、緩衝液、防腐剤、耐酸化剤、着色剤、甘味剤、酸味剤、発泡剤、及び調味剤などを含むが、これらに限らない。
【0059】
当業者が理解するように、本発明のポリペプチドは市販から入手し、または業内公知の各製造方法にて製造しうることができるが、マメ科植物からの抽出、化学合成(例え固相合成)、遺伝子組換え技術による組換えタンパク質の取得方法などを含むが、これらに限らないものである。マメ科植物から抽出することが好ましい。
【0060】
当業者が理解するように、本発明の組成物、薬物製剤、食品、健康食品、または特殊医学用途の処方食品は、業内既知の各種方法により製造しうることができる。一つの好ましい実施案では、本発明のポリペプチドまたは組成物、薬物製剤、食品、健康食品または特殊医学用途の処方食品を、不活性ガスの雰囲気で保存するが、好ましくは窒素ガス雰囲気で保存する。
【0061】
本発明において、アミノ酸の略称は国際慣例に基づき、アミノ酸配列中のAはアラニンを表し、Cはシステインを表し、Dはアスパラギン酸を表し、Eはグルタミン酸を表し、Fはフェニルアラニンを表し、Gはグリシンを表し、Hはヒスチジンを表し、Iはイソロイシンを表し、Kはリジンを表し、Lはロイシンを表し、Mはメチオニンを表し、Nはアスパラギンを表し、Pはプロリンを表し、Qはグルタミンを表し、Rはアルギニンを表し、Sはセリンを表し、Tはトレオニンを表し、Vはバリンを表し、Wはトリプトファンを表し、Yはチロシンを表する。本発明において、Moxはメチオニンスルホキシドを表する。
【0062】
本発明は、従来技術と比較して、本発明は、以下の利点と有益な効果をもつ:
本発明のポリペプチドは、優れた血糖降下および脂質降下活性を有する。アミノ酸と組み合わせることで、安定性が向上されただけでなく、血糖降下及び脂質降下の活性も向上された。本発明のポリペプチド、及びこのポリペプチドとポリペプチドとアミノ酸との組成物は、ペプシンおよびトリプシンの酵素加水分解に耐性を持つため、経口投与だけではなく、静脈注射、筋肉注射または皮下注射投与もできるので、四つの投与ルートのいずれも血糖降下作用および脂質降下作用を果たす貴重な薬物である。必要に応じた投与方法を選択できる。同時に、膵臓β細胞の機能を保護・修復する作用も果たし、しかも患者に低血糖反応やインシュリン抵抗性をもたらさず、薬物毒性副作用も持たないため、投薬安全と便利性が両立され、長期間安定的に保管できる。II型糖尿病と高脂血症とを効果的に予防・治療し、従来の血糖降下薬に比してより効果的に糖尿病患者のグリコシル化ヘモグロビンを減らし、おまけに心血管によく、糖尿病合併症を減らすので著しい利点がある。特に、メトホルミン、スルホニル尿素類分泌促進剤、チアゾリジンジオン、α-グルコシダーゼ阻害剤、インシュリンまたはその誘導体またはその組み合わせの方法では血糖値が制御できない患者の血糖及びグリコシル化ヘモグロビンを効果的に制御することができる。
【0063】
[添付図の簡単な説明]
図1. マメ科植物から抽出した本発明ポリペプチドのHPLC図;
図2. 番号SEQ ID No.7のポリペプチドのアミノ酸配列;
図3. 番号SEQ ID No.8のポリペプチドのアミノ酸配列;
図4. 番号SEQ ID No.3のポリペプチドのアミノ酸配列;
図5. 番号SEQ ID No.10のポリペプチドのアミノ酸配列;
図6. 本発明ポリペプチドの酵素分解HPLC図;
図7. アルブミン酵素分解HPLC図;
図8. 本発明ポリペプチドの安定性の調査HPLC図;
図9. 膵臓HE染色図および免疫組織化学図。
【0064】
以下、具体的な実施例を持って、本発明をさらに詳しく説明する。これらの実施例は本発明を説明することだけを目的とするものであり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解すべきである。そして、当業者は、本発明記載の内容を読んだ後、本発明に対して様々な変更または修正を行うことができ、これらの同価的な変更または修正も本発明の保護範囲内とすることを理解すべきである。
【実施例1】
【0065】
マメ科植物から本発明のポリペプチドを抽出
本発明のポリペプチドはマメ科植物の種または加工副産品である豆粕から抽出して良い。具体的な抽出工程は以下の通り:
市販品であるエンドウ豆粕10kgを計量し、粉砕機により粉砕して、ふるいに通し平均粒子径が100メッシュの粒子を取得し、50Lクロロホルムと混合し、1時間攪拌してから、遠心、濾過し、フィルターケーキをクロロホルムで洗浄し、乾燥させることで脱色脱脂の豆粕を得た。
【0066】
上記脱色脱脂のエンドウ豆粕を100 Lのn-ブタノールと混合し、ホモジナイザーで30分間均質化し、冷凍機を繋げて動作温度を10℃に制御してから、ジャケット付き抽出タンクに移転し、10℃で24時間攪拌し、遠心、濾過することで上澄み液を得て、フィルターケーキをn-ブタノールで洗浄し、上澄み液を集め、まとめる。
【0067】
上澄み液を50℃で10倍までに減圧蒸留、濃縮させ、濃縮液を冷凍乾燥させ、ポリペプチド粗製品95.6gを得た。
【0068】
ポリペプチドの精製及び鑑定:
上記のポリペプチド粗製品を逆相液体クロマトグラフィーで分離精製した。適量のポリペプチド粗製品をクロマトグラフィー溶液A(水+0.1%トリフルオロ酢酸)に溶解し、0.22μmの濾過フィルムによりろ過をし、濾液を液体クロマトグラフに投入した。Agilent 1260高速液体クロマトグラフィーは以下の条件で稼働した。即ち、C18 逆相カラム(Wateres社、4.6×250mm、300SB、5μm)、移動相:水(0.1%トリフルオロ酢酸含有)+アセトニトリル(0.1%トリフルオロ酢酸含有)、アセトニトリル15%~50%勾配で25 分間、流速1ml/分で溶離させてから、214nmで検測し、16~25minで全部で13個のピークを得た(図1を参照)。保持時間が16.9min、17.5min、18.1min、18.9min、19.1min、19.9min、20.4min、21.0min、21.2min、22.1min、22.4min、23.3min、23.7minであるピークを収集し、MALDI-TOF及びEdman分解を踏まえ、13個のペプチドを含むことが確認され、アミノ酸配列は各自以下の通り:
SEQ ID No.1: ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
SEQ ID No.2: ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
SEQ ID No.3: ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.4: ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG、
SEQ ID No.5: ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
SEQ ID No.6: ASCNGVCSPFEMoxPPCGSSACRCIPVGLLIGYCRNPSG、
SEQ ID No.7: ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.8: ASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.9: ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPYGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.10:ASCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLVIGKCRNPYG、
SEQ ID No.11:ISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.12:VSCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGKCRNPYG、
SEQ ID No.72:ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLVVGYCRHPSG。
【実施例2】
【0069】
固相ポリペプチド合成法による本発明ポリペプチドへの合成
本発明のポリペプチドは固相ポリペプチド合成法からも合成でき、具体的な工程は以下の通り:
Applied Biosystems社のABI 433A型ポリペプチド合成機器を使い、Fmoc/tBu法を採用し、NMP溶媒系で、HBTU/HOBtを縮合剤とし、アミノ酸側鎖保護用の保護基は各自Ser、Thr及びTyrについてtert-ブチル基(tBu)、Asp、Gluについてtert-ブチル基エステル基、Asn、Gln及びCysについてトリフェニルメチル(Trt)、Argについて2,2,4,6,7--ペンタメチル-ジヒドロベンゾフラン-5-スルホニル(Pbf)、Lysについて2-クロロベンジルオキシカルボニルである。合成規模は0.5mmolで、保護基付きアミノ酸及び縮合剤の過剰量は10倍過剰で、プログラム設定後に自動合成させた。反応完了後、樹脂をDCMで3回洗浄してから、真空にし、ポリペプチド固相反応器にTFA / TIS / H2O /フェノール(フェノールを添加することでシステイン酸化によるジスルフィド結合の形成を防ぐ)混合物を加え2時間十分反応させた。窒素ガスでほとんどの溶媒を除去し、冷凍メチルtert-ブチルエーテルを加えて沈殿させ、遠心分離で上澄み液を除去し、氷冷メチルtert-ブチルエーテルで洗浄沈殿させてから、沈殿物を冷凍乾燥させることで還元状態のポリペプチド粗製品が得られた。
【0070】
100ml 50%イソプロパノール溶液に還元状態のポリペプチド粗製品10mgを加えるが、EDTA、Tris-HCl、GSH及びGSSG濃度は各自2mM、200mM、1mM、100μMで、pHは8.6で、4℃で48時間反応させ、TFAをpH4になるまで加えたら反応終了された。真空濃縮でイソプロパノールを除去し、濃縮液を冷凍乾燥することでポリペプチド粗製品が得られた。粗製品を60%メタノールで溶解させ、セミ分取HPLCで分離精製し、30-45%アセトニトリルの勾配で溶出させ、冷凍乾燥することで産物が得らたが、収率は約60%、HPLC純度≧98%である。
【0071】
上記の固相ポリペプチド合成方法により下記のアミノ酸配列を有するポリペプチドをそれぞれに合成した:
SEQ ID No.1: ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG
SEQ ID No.13:ASCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPVGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.17:ASCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPAGLFIGKCRNPYG、
SEQ ID No.21:ASCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPVGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.26:ASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、
SEQ ID No.36:ISCNGVCSPFDIPPCGTPLCRCIPAGLFVGKCRNPYG、
SEQ ID No.38:ISCNGVCSPFDMPPCGSPACRCIPAGLLIGYCRNPSG、
SEQ ID No.44:ISCNGVCSPFEIPPCGSSLCRCIPAGLLVGKCRNPSG、
SEQ ID No.50:ISCNGVCSPFEMPPCGTSLCRCIPAGLVVGYCRNPSG、
SEQ ID No.52:VSCNGVCSPFDIPPCGTPACRCIPYGLFVGNCRNPYG、
SEQ ID No.61:VSCNGVCSPFDMPPCGTSACRCIPAGLFIGYCRNPSG、
SEQ ID No.63:VSCNGVCSPFEIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、
SEQ ID No.68:VSCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPYGLVVGNCRNPSG。
【実施例3】
【0072】
正常マウスの尾静脈注射による本発明ポリペプチドの血糖降下効果実験
1.材料及び機器
ポリペプチド:実施例1のSEQ ID No.7のポリペプチド、平均分子量3789、アミノ酸配列ASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG(参照図2)、HPLC純度≧98%、生理食塩水で1mg/mlの溶液に調整し用意しておく;
昆明種白マウス:湖北省衛生防疫所、40匹、体重20±2 g、雄;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0073】
2.実験方法
上記白マウスを4時間禁食(給水)後に無作為に4組、10匹/組に分け、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。ブランク対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回尾静脈注射し、A組マウスには(ポリペプチド高用量投与血糖降下組)0.10ml/10g基準に1mg/ml濃度のポリペプチドを1回尾静脈注射し、B 組マウスには(ポリペプチド中用量投与血糖降下組)0.05ml/10g基準に1mg/ml濃度のポリペプチドを1回尾静脈注射し、C組マウスには(ポリペプチド低用量投与血糖降下組)0.025ml/10g基準に1mg/ml濃度のポリペプチドを1回尾静脈注射した。注射15分後、30分後、45分後、60分後に尾先採血をし血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0074】
実験結果データは
【0075】
【数1】
【0076】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0077】
3.実験結果は表1を参照:
【0078】
【表1】
【0079】
4.結論
上記実験結果から分かるように、正常なマウスに本発明番号SEQ ID No.7のポリペプチドを尾静脈注射した15分後、血糖は下がり傾向となり、血糖降下は高用量投与組A>中用量投与組B>低用量投与組Cの関係があり、有意な用量効果関係を示した.本発明番号SEQ ID No.7のポリペプチドを、静脈注射することは、正常なマウスに対して血糖降下の作用があることを示した。従って、当該ペプチドは確実に血糖降下の活性を有する。
【実施例4】
【0080】
正常マウス皮下注射による本発明ポリペプチドの血糖降下効果実験
1.材料と機器
ポリペプチド:実施例1のSEQ ID No.8のポリペプチド、平均分子量3805、アミノ酸配列はASCNGVCSPFEMoxPPCGTSACRCIPVGLFIGYCRNPSG(参照図3)、HPLC純度≧98%、生理食塩水で1mg/mlの溶液に調整し用意する;
昆明種白マウス:湖北省衛生防疫所、40匹、体重20±2g、雄;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司;
2.実験方法
上記白マウスを4時間禁食(給水)後に無作為に4組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。ブランク対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に背部皮下注射し、A組マウス(ポリペプチド高用量投与血糖降下組)には0.10ml/10g基準に1mg/mlのポリペプチドを1回背部皮下注射し、B組マウス(ポリペプチド中用量投与血糖降下組)には0.05ml/10g基準に1mg/ml37のポリペプチドを1回背部皮下注射し、C組マウス(ポリペプチド低用量投与血糖降下組)には0.025ml/10g基準に1mg/mlのポリペプチドを1回背部皮下注射した。注射15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0081】
実験結果データは
【0082】
【数2】
【0083】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0084】
4.実験結果は表2を参照:
【0085】
【表2】
【0086】
4.結論
上記実験結果から分かるように、正常なマウスに本発明番号SEQ ID No.8のポリペプチドを背部皮下注射した15分後、血糖は下がり傾向となり、血糖降下作用は高用量投与組A>中用量投与組B>低用量投与組Cの関係があり、有意な用量効果関係を示した。本発明番号SEQ ID No.8のポリペプチドを、皮下注射したことも、正常なマウスに対して血糖降下の作用があることを示した。従って、当該ペプチドは確実に血糖降下の活性を有する。なお、番号SEQ ID No.7のポリペプチドに比べて、メチオニンのメチオニンスルホキシドへの酸化はその血糖降下活性に影響を与えない。
【実施例5】
【0087】
正常マウス皮下注射による本発明ポリペプチドの血糖降下効果比較実験
1.材料と機器
ポリペプチド:実施例1のSEQ ID No.72のポリペプチド、平均分子量3736、アミノ酸配列はASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLVVGYCRHPSG、HPLC純度≧98%、生理食塩水で1mg/ml濃度の溶液に調整し用意する;及び
実施例2のSEQ ID No.26のポリペプチド、平均分子量3716、アミノ酸配列はASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、HPLC純度≧98%、生理食塩水で1mg/ml濃度の溶液に調整し用意する;
昆明種白マウス:湖北省衛生防疫所、30匹、体重20±2g、雄;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0088】
2.実験方法
上記白マウスを4時間禁食(給水)後に任意に3組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。ブランク対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回背部皮下注射し、A組マウス(SEQ ID No.72ポリペプチド)には0.05 ml/10g基準に1mg/ml濃度のポリペプチドを1回背部皮下注射し、B組マウス(SEQ ID No.26のポリペプチド)には0.05ml/10g基準に1mg/ml濃度のポリペプチドを1回背部皮下注射した。注射15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0089】
実験結果データは
【0090】
【数3】
【0091】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0092】
3.実験結果は表3を参照:
【0093】
【表3】
【0094】
4.結論
アミノ酸配列がASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLVVGYCRNPSGであるポリペプチドの皮下注射は、マウスの血糖を降下させるものの、血糖降下活性を有する。だが、アミノ酸配列がASCNGVCSPFEMPPCGSSACRCIPVGLVVGYCRHPSGであるポリペプチドの皮下注射は、マウスの血糖を向上させ、前者に対して相反作用を示した。両者の構造の違いは、第34位のアミノ酸のみであり、前者は中性アミノ酸-アスパラギン(Asn)であり、後者はアルカリ性アミノ酸-ヒスチジン(His)である。両者の生物活性に違いをもたらした原因は、後者の親水性が高いことが考えられるが、この点はC18逆相クロマトグラフィーの保持時間が最短であることから検証できる。SEQ ID No.72ポリペプチドは図1の1号ピークであり、保持時間は16.9分である。生理学的環境下でヒスチジンはプロトン化され親水性がよりよくなり、進んではポリペプチドの空間的構造及びポリペプチドとタンパク質との結合方法に変化をもたらし、血糖降下の活性を持たなくなった。
【0095】
本実施例から分かるように、ポリペプチド第34位のアミノ酸は、血糖降下活性に重要な影響を与えるキーポイント位置であり、H(ヒスチジン)となった場合、そのポリペプチドは血糖降下作用を持たなくなる。
【実施例6】
【0096】
正常マウス皮下注射による本発明天然抽出ポリペプチド及び固相合成ポリペプチドの血糖降下効果比較実験
1.材料と機器
ポリペプチドA:実施例1のSEQ ID No.1のポリペプチド、平均分子量3727、アミノ酸配列はASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、HPLC純度≧98%、生理食塩水で1mg/ml濃度の溶液に調整し用意する;
ポリペプチドB:実施例2のSEQ ID No.1のポリペプチド、平均分子量3727、アミノ酸配列はASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVVGYCRNPSG、HPLC純度≧98%、生理食塩水で1mg/ml濃度の溶液に調整し用意する;
昆明種白マウス:湖北省衛生防疫所、30匹、体重20±2g、雄;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0097】
2.実験方法
上記白マウスを4時間禁食(給水)後に任意に3組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。ブランク対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回背部皮下注射し、A組マウス(ポリペプチドA)には0.05 ml/10g基準に1mg/mlのポリペプチドを1回背部皮下注射し、B組マウス(ポリペプチドB)には0.05ml/10g基準に1mg/mlのポリペプチドを1回背部皮下注射した。注射15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0098】
実験結果データは
【0099】
【数4】
【0100】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0101】
3.実験結果は表4を参照:
【0102】
【表4】
【0103】
4.結論
上記実験結果からわかるように、両者の血糖降下活性に有意な差はない。従って、供給源は違うが同じ構造を持つ本発明ポリペプチドの血糖降下活性は同じであることがわかった。
【実施例7】
【0104】
正常マウス尾静脈注射、皮下注射、筋肉注射による本発明ポリペプチドの血糖降下効果比較実験
1.材料と機器
ポリペプチド:実施例1のSEQ ID No.3のポリペプチド、平均分子量3741、アミノ酸配列はASCNGVCSPFEMPPCGTSACRCIPVGLVIGYCRNPSG(参照図4)、HPLC純度≧98%、生理食塩水で1mg/ml濃度の溶液に調整し用意する;
昆明種白マウス:湖北省衛生防疫所、40匹、体重20±2g、雄;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0105】
2.実験方法
上記白マウスを4時間禁食(給水)後に任意に4組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。ブランク対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回背部皮下注射し、A組マウスには0.05ml/10g基準に1mg/ml濃度のポリペプチドを1回尾静脈注射し、B組マウスには0.05ml/10g基準に1mg/mlのポリペプチドを1回背部皮下注射し、C組マウスには0.05ml/10g基準に1mg/mlのポリペプチドを1回大腿外側筋肉注射した。注射15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし、血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0106】
実験結果データは
【0107】
【数5】
【0108】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0109】
3.実験結果は表5を参照:
【0110】
【表5】
【0111】
4.結論
上記実験結果から、ポリペプチドの三つの投薬方法(静脈注射、皮下注射、筋肉注射)のいずれも著しい血糖降下作用を果たし、血糖降下効果に有意差はないことが分かる。皮下注射は操作しやすいため、皮下注射を、本発明ポリペプチドおよびその組成物の血糖降下活性選別実験方法とすることができる。
【実施例8】
【0112】
正常マウス皮下注射による本発明ポリペプチドの血糖降下効果実験
1.材料と機器
ポリペプチド:実施例2のSEQ ID No.13、17、21、26、36、38、44、50、52、61、63、68のポリペプチド、合計12個、HPLC純度≧98%、上記12個のポリペプチドをそれぞれに生理食塩水で1mg/ml濃度の溶液に調整し用意する;
昆明種白マウス:湖北省衛生防疫所、130匹、体重20±2g、雄;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0113】
2.実験方法
上記白マウスを4時間禁食(給水)後に任意に13組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。ブランク対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回背部皮下注射し、他の組みのマウスには0.05ml/10g 基準に1mg/mlの12個のポリペプチドをそれぞれ1回背部皮下注射した。注射15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0114】
実験結果データは
【0115】
【数6】
【0116】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0117】
3.実験結果は表6を参照:
【0118】
【表6】
【0119】
4.結論
配列X1SCNGVCSPFX2X3PPCGX4X5X6CRCIPX7GLX8X9GX10CRNPX11Gのポリペプチドのうち、X1はA、V、Iであり、X2X3はEI、EM、DI、DMであり、X4X5X6はSPA、SPL、SSA、SSL、TPA、TPL、TSA、TSLであり、X7はA、V、Yであり、X8X9はFI、LI、VI、FV、LV、VVであり、X10は、K、N、Yであり、X11はS、Yである。これらが配列組み合わせて構成されたポリペプチドは、すべて確実な血糖降下活性を有する。したがって、上記一般式の構造を有するポリペプチドは全て血糖降下活性を有する。
【実施例9】
【0120】
正常マウス尾静脈注射による本発明ポリペプチド及びインシュリンの血糖降下効果の比較実験
1.材料と機器
インシュリン:江蘇万邦生化医薬株式有限公司、400U/10ml;
ポリペプチド:実施例1のSEQ ID No.11のポリペプチド、平均分子量3788、アミノ酸配列はISCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPAGLVIGNCRNPYG、HPLC純度≧98%、生理食塩水で2mg/mlの溶液に調整し用意する;
昆明種白マウス:湖北省衛生防疫所、30匹、体重20±2g、雄;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0121】
2.実験方法
上記白マウスを4時間禁食(給水)後に任意に3組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。ブランク対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回尾静脈注射し、A組マウス(ポリペプチド血糖降下組)には0.05 ml/10g基準に2mg/mlのポリペプチドを1回尾静脈注射し、B組マウス(インシュリン血糖降下組)には0.05ml/10g基準に0.5U/mlのインシュリンを1回尾静脈注射した。注射15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0122】
実験結果データは
【0123】
【数7】
【0124】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0125】
3.実験結果は表7を参照:
【0126】
【表7】
【0127】
4.結論
上記実験結果から分かるように、正常なマウスに本発明番号SEQ ID No.11のポリペプチドを注射するのは、インシュリンを注射することと同じような血糖降下作用を果たす。マウスに置いて、10mg/kg体重基準にポリペプチドを注射した場合、2.5U/kg体重基準のインシュリン注射に相当する血糖降下の効果が得られる。したがって、当該ポリペプチドは確実な血糖降下の活性を有する。
【実施例10】
【0128】
正常マウス胃内投薬による本発明ポリペプチドの血糖降下効果実験
1.材料と機器
ポリペプチド:実施例1のSEQ ID No.10のポリペプチド、平均分子量3788、アミノ酸配列はASCNGVCSPFDIPPCGSPLCRCIPVGLVIGKCRNPYG(参照図5)、HPLC純度≧98%、生理食塩水及び10%ブドウ糖溶液で各自1mg/ml濃度溶液に調整し用意する;
昆明種白マウス:湖北省衛生防疫所、30匹、体重20±2g、雄;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0129】
2.実験方法
上記白マウスを4時間禁食(給水)後に無作為に3組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。A組マウスには10%ブドウ糖溶液を0.10ml/10g基準に胃内投与し、B組マウス(ポリペプチド組)には0.10ml/10g基準に1mg/ml濃度のポリペプチド生理食塩水溶液を胃内投与し、C組マウス(ポリペプチド+ブドウ糖組)には0.10ml/10g基準に1mg/mlのポリペプチドブドウ糖(10%)溶液を胃内投与した。胃内投与15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし、血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0130】
実験結果データは
【0131】
【数8】
【0132】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0133】
3.実験結果は表8を参照:
【0134】
【表8】
【0135】
4.結論:
上記実験結果からわかるように、正常マウスに本発明のポリペプチドを胃内投与するのは、正常マウスに低血糖反応をもたらさないし、正常マウスにブドウ糖と本発明のポリペプチドとを同時に胃内投与した場合、マウスの血糖は向上しなかったので、本発明のポリペプチドはマウスのブドウ糖摂取による血糖向上を抑制することを示している。従って、本発明のポリペプチドを投与することは食後の血糖値を正常範囲内に抑え、ポリペプチドの血糖降下活性をを間接的に証明した。
【実施例11】
【0136】
正常マウス皮下注射による本発明ポリペプチド混合物の血糖降下活性実験
1.材料と機器
ポリペプチド混合物A:実施例1のSEQ ID No.3のポリペプチドと、実施例1のSEQ ID No.12のポリペプチドとを、1:1の質量比で均一混合することでポリペプチド混合物Aが得られる;
ポリペプチド混合物B:実施例1のSEQ ID No.1のポリペプチドと、実施例1のSEQ ID No.9のポリペプチドとを、8:1の質量比で均一混合することでポリペプチド混合物Bが得られる;
ポリペプチド混合物C:実施例2のSEQ ID No. 36のポリペプチドと、実施例2のSEQ ID No.68のポリペプチドとを、1:6の質量比で均一混合することでポリペプチド混合物Cが得られる;
ポリペプチド混合物D:実施例1中の17.5~25分間の間のピークを収集し、冷凍乾燥することでポリペプチド混合物Dが得られ、そのうちSEQ ID No.1- SEQ ID No.12の合計12個のポリペプチドは総含量≧98%である;
上記各組の混合物を、それぞれに生理食塩水で1mg/ml濃度溶液に調整し用意する;
昆明種白マウス:湖北省衛生防疫所、50匹、体重20±2g、雄;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0137】
2.実験方法
上記白マウスを4時間禁食(給水)後に無作為に5組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。ブランク対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回背部皮下注射し、A組マウス(ポリペプチド混合物A)には0.05ml/10g基準に1mg/mlのポリペプチド混合物Aを1回背部皮下注射し、B組マウス(ポリペプチド混合物B)には0.05ml/10g基準に1mg/mlのポリペプチド混合物Bを1回背部皮下注射し、C組マウス(ポリペプチド混合物C)には0.05ml/10g基準に1mg/mlのポリペプチド混合物Cを1回背部皮下注射し、D組マウス(ポリペプチド混合物D)には0.05ml/10g基準に1mg/mlのポリペプチド混合物Dを1回背部皮下注射した。注射投与15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0138】
実験結果データは
【0139】
【数9】
【0140】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0141】
3.実験結果は表9を参照:
【0142】
【表9】
【0143】
4.結論
上記の実験結果から分かるように、本発明ポリペプチドからなる組成物はいずれの比率でも優れた血糖降下活性を有し、その組み合わせはポリペプチドの血糖降下活性に影響を与えない。特に、天然抽出したポリペプチド混合物(ポリペプチド混合物D)も著しい血糖降下活性を持っている。ということは、マメ科植物から抽出されたポリペプチド混合物(HPLC中の17.5~25分での収集物)は、さらにモノマーに精製しないまま直接血糖降下薬に用いることができるため、収率が大きく向上され製造コストダウンに繋がる。
【実施例12】
【0144】
II型糖尿病モデルマウス尾静脈注射による本発明ポリペプチド混合物及びインシュリンの血糖降下効果の比較実験
1.材料と機器
インシュリン:江蘇万邦生化学医薬株式有限公司、400U/10ml;
ポリペプチド:実施例1の17.5~25分間の間のピークを収集し、冷凍乾燥することでポリペプチド混合物が得られ、このポリペプチド混合物を生理食塩水で2mg/ml濃度の溶液に調整して用意する;
II型糖尿病モデルマウス:KKマウス、北京華阜康生物科学技術株式有限公司;30匹、体重25±2.7g、雄、高脂質高血糖飼料で1ヶ月間飼育した;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0145】
2.実験方法
上記II型糖尿病モデルマウスを4時間禁食(給水)後に無作為に3組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。モデル対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回尾静脈注射し、A組マウス(ポリペプチド血糖降下組)には0.05ml/10g基準に2mg/mlのポリペプチドを1回尾静脈注射し、B組マウス(インシュリン血糖降下対照組)には0.05ml/10g基準に0.5U/mlインシュリンを1回尾静脈注射した。注射投与15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0146】
実験結果データは
【0147】
【数10】
【0148】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0149】
3.実験結果は表10を参照:
【0150】
【表10】
【0151】
4.結論
上記の実験結果から分かるように、ポリペプチド混合物の静脈注射は、II型糖尿病モデルマウスの血糖値を下げ、著しい血糖降下活性を有し、効果はインシュリンに相当するが、II型糖尿病モデルマウスに低血糖は持たせない。
【実施例13】
【0152】
II型糖尿病モデルマウス皮下注射による本発明ポリペプチド混合物及びインシュリンの血糖降下効果比較実験
1.材料と機器
インシュリン:江蘇万邦生化学医薬株式有限公司、400U/10ml;
ポリペプチド:実施例1の17.5~25分間の間のピークを収集し、冷凍乾燥することでポリペプチド混合物が得られ、生理食塩水で2mg/ml濃度溶液に調整して用意する;
II型糖尿病モデルマウス:KKマウス、北京華阜康生物科学技術株式有限公司;30匹、体重25±2.7g、雄、高脂質高血糖飼料で1ヶ月間飼育した;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0153】
2.実験方法
上記II型糖尿病モデルマウスを4時間禁食(給水)後に無作為に3組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。モデル対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回背部皮下注射し、A組マウス(ポリペプチド血糖降下組)には0.05ml/10g基準に2mg/mlのポリペプチドを1回背部皮下注射し、B組マウス(インシュリン血糖降下対照組)には0.05ml/10g基準に0.5U/mlインシュリンを1回背部皮下注射した。注射投与15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0154】
実験結果データは
【0155】
【数11】
【0156】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0157】
3.実験結果は表11を参照:
【0158】
【表11】
【0159】
4.結論
上記の実験結果から分かるように、ポリペプチド混合物の皮下注射は、II型糖尿病モデルマウスの血糖値を下げ、著しい血糖降下活性を有し、その効果はインシュリンに相当するが、II型糖尿病モデルマウスに低血糖は持たせない。
【実施例14】
【0160】
II型糖尿病モデルマウス筋肉注射による本発明ポリペプチド混合物及びインシュリンの血糖降下効果比較実験
1.材料と機器
インシュリン:江蘇万邦生化学医薬株式有限公司、400U/10ml;
ポリペプチド:実施例1の17.5~25分間の間のピークを収集し、冷凍乾燥することでポリペプチド混合物が得られ、生理食塩水で2mg/ml濃度溶液に調整して用意する;
II型糖尿病モデルマウス:KKマウス、北京華阜康生物科学技術株式有限公司;30匹、体重25±2.7g、雄、高脂質高血糖飼料で1ヶ月間飼育した;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0161】
2.実験方法
上記マウスを無作為に3組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。モデル対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回大腿外側筋肉注射し、A組マウス(ポリペプチド血糖降下組)には0.05ml/10g基準に2mg/mlのポリペプチドを1回大腿外側筋肉注射し、B組マウス(インシュリン血糖降下対照組)には0.05ml/10g基準に0.5U/mlインシュリンを1回大腿外側筋肉注射した。注射投与15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0162】
実験結果データは
【0163】
【数12】
【0164】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0165】
3.実験結果は表12を参照:
【0166】
【表12】
【0167】
4.結論
上記の実験結果から分かるように、本発明ポリペプチド混合物の筋肉注射は、II型糖尿病モデルマウスの血糖値を下げ、著しい血糖降下活性を有し、その効果はインシュリンに相当するが、II型糖尿病モデルマウスに低血糖は持たせない。
【実施例15】
【0168】
本発明ポリペプチド混合物のペプシン及びトリプシンに対する安定性実験
1.材料と機器
ポリペプチド:実施例1の15~25分間の間のピークを収集し、冷凍乾燥することでポリペプチド組成物が得られる;
ペプシン:Sigma社;
トリプシン:Sigma社;
アルブミン:血清アルブミン(ウシ)標準製品;
高速液相クロマトグラフィー:Agilent 1260高速液相クロマトグラフィー、Wateres社C18逆相カラム(4.6×250mm、300SB、5μm)。
【0169】
2.実験方法
人工胃液および人工腸液にてそれぞれにポリペプチドを酵素分解させることで、ポリペプチドが消化道酵素の酵素分解に対して耐性をもつかを検証し、対照実験ではアルブミンを採用した。
【0170】
人工胃液の調整:1mol/L濃度の希塩酸を用意し、加水希釈をし、pH1.5に調整した。溶液に1g/100ml基準にペプシンを加え、均質にしてから、0.22umの滅菌フィルターにより濾過し用意する。
【0171】
人工腸液の調整:6.8gのリン酸二水素カリウムを計量し、500mlの水で溶解し、0.4%(w/w)のNaOHにてpH6.8に調整し、そして水を1Lになるまで加えた。溶液に1g/100ml基準にトリプシンを加え、均質にしてから、0.22umの滅菌フィルターにより濾過し用意する。
【0172】
人工胃液(1ml)及び人工腸液(1ml)に、それぞれにポリペプチド溶液(10mg/ml)を10μLずつ添加し均質に混合して、37℃水浴で2時間インキュベートした。
【0173】
人工胃液(1ml)及び人工腸液(1ml)に、それぞれにアルブミン粉を1mgずつ添加し均質に混合して、37℃水浴で2時間インキュベートした。
【0174】
上記酵素分解した混合物をHPLCで検出した。
【0175】
クロマトグラフィー設定条件:移動相、水(0.1%TFA含有)+アセトニトリル(0.1%TFA含有)、アセトニトリルは15%から50%の勾配で25分間溶出させるが、流速1ml/分、検出波長は214 nm、注入量は20ulである。
【0176】
3.実験結果
ポリペプチドの酵素分解HPLC図及びアルブミンの酵素分解HPLC図で示す。
【0177】
ポリペプチドの酵素分解HPLC図(図6参照)の最上図は、ポリペプチド対照品のHPLC測定結果である;中間図はポリペプチドを2時間人工胃液で酵素分解したHPLC測定結果である;最下図はポリペプチドを2時間人工腸液で酵素分解したHPLC測定結果である。
【0178】
アルブミンの酵素分解HPLC図(図7参照)の最上図はアルブミン対照品のHPLC測定結果である;中間図はアルブミンを2時間人工胃液で酵素分解したHPLC測定結果である;最下図はアルブミンを2時間人工腸液で酵素分解したHPLC測定結果である。
【0179】
4.結論
図で示されたように、人工の胃液も腸液も本発明のポリペプチドを酵素分解されないが、アルブミンは胃液と腸液とのいずれにも完全酵素分解される。従って、本発明のポリペプチドは、胃腸消化酵素に対して耐性をもつので、経口投与できる。
【実施例16】
【0180】
II型糖尿病モデルマウス胃内投与による本発明ポリペプチド混合物及びメトホルミンの血糖降下効果比較実験
1.材料と機器
ポリペプチド:実施例1の17.5~25分間の間のピークを収集し、冷凍乾燥することでポリペプチド混合物が得られるが、生理食塩水で2mg/ml濃度溶液に調製して用意する;
塩酸メトホルミン:GLUMETZA 塩酸メトホルミン錠剤、0.5g/錠、中美上海施貴宝製薬有限公司、生理食塩水で20mg/ml濃度溶液にして用意する;
II型糖尿病モデルマウス:KKマウス、北京華阜康生物科学技術株式有限公司;30匹、体重25±2.7g、雄、高脂質高血糖飼料で1ヶ月間飼育した;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0181】
2.実験方法
上記白マウスを無作為に3組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。モデル対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回胃内投与し、A組マウス(ポリペプチド血糖降下組)には0.05ml/10g基準にポリペプチドを1回胃内投与し、B組マウス(メトホルミン対照組)には0.05ml/10g基準にメトホルミンを1回胃内投与した。胃内投与15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0182】
実験結果データは
【0183】
【数13】
【0184】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0185】
3.実験結果は表13を参照:
【0186】
【表13】
【0187】
4.結論
上記の実験結果から分かるように、本発明ポリペプチド混合物の胃内投与は、II型糖尿病モデルマウスの血糖値を下げ、著しい血糖降下活性を有し、II型糖尿病モデルマウスに低血糖は持たさず、そしてその効果はメトホルミンより優れている。
【実施例17】
【0188】
本発明ポリペプチド混合物の加速安定性実験
1.材料と機器
ポリペプチド:実施例1の15~25分間の間のピークを収集し、冷凍乾燥することでポリペプチド組成物が得られる;
高速液相クロマトグラフィー:Agilent 1260高速液相クロマトグラフィー、Wateres社C18逆相カラム(4.6×250mm、300SB、5μm)。
【0189】
2.実験方法
ポリペプチドを、vial瓶に入れ温度60℃、湿度70%環境の定温定湿チャンバー内での加速実験をした。毎週サンプリングしHPLC測定を行うことで、ポリペプチドの安定性を確認した。
【0190】
3.実験結果
ポリペプチド安定性調査HPLC図で示す。
【0191】
4.結論
ポリペプチド安定性調査HPLC図(参照図8)は、ポリペプチド安定性実験のHPLC測定3回の測定図である。最上図は初期対照品であり、ポリペプチド混合物の積分面積は約3036.94である;中間図は加速1週間後のHPLC測定結果であり、メインピークの保持時間にはなにの変化もなく、ポリペプチド混合物の積分面積は約2992.66である;最下図は加速2週間後のHPLC測定結果であり、メインピークの保持時間には何の変化もなく、ポリペプチド混合物の積分面積は約3011.84である。従って、加速実験段階におけるポリペプチドは安定したもので、室温保存できるため、血糖降下薬の開発に適していることが分かった。
【実施例18】
【0192】
II型糖尿病モデルマウス注射による本発明ポリペプチド混合物の治療効果実験
1.材料と機器
ポリペプチド:実施例1の17.5~25分間の間のピークを収集し、冷凍乾燥することでポリペプチド混合物が得られるが、生理食塩水で1mg/ml濃度の溶液に調製することでポリペプチド混合物の注射液が得られる;
II型糖尿病モデルマウス:KKマウス、北京華阜康生物科学技術株式有限公司;40匹、体重25±2.7g、雄、高脂質高血糖飼料で1ヶ月間飼育した;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0193】
2.実験方法
上記白マウスを無作為に4組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。モデル対照組みのマウスには、生理食塩水を0.05ml/10g基準に尾静脈注射投与し、A組マウス(静脈注射組)には0.05ml/10g基準にポリペプチド含量が1mg/mlの注射液を尾静脈注射投与し、B組マウス(皮下注射組)には0.05ml/10g基準にポリペプチド含量が1mg/mlの注射液を背部皮下注射し、C組マウス(筋肉注射組)には0.05ml/10g基準にポリペプチド含量が1mg/mlの注射液を大腿外側筋肉注射した。隔日投与を4週間続け、毎週定刻に尾先静脈採血をし、血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0194】
実験結果データは
【0195】
【数14】
【0196】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0197】
3.実験結果は表14を参照:
【0198】
【表14】
【0199】
4.結論
上記の実験結果から分かるように、本発明ポリペプチド混合物を静脈注射、皮下注射、筋肉注射するのは、II型糖尿病モデルマウスに対して確実な治療効果があり、三種類の投与方法による血糖降下効果は明確な差はない。
【実施例19】
【0200】
II型糖尿病モデルマウス胃内投与による本発明ポリペプチド混合物及びメトホルミンの治療効果、インシュリン耐性、経口投与糖耐性比較並びに膵臓β細胞修復実験
1.材料と機器
ポリペプチド:実施例1の17.5~25分間の間のピークを収集し、冷凍乾燥することでポリペプチド混合物が得られる;
塩酸メトホルミン:GLUMETZA 塩酸メトホルミン錠剤、0.5g/錠、中美上海施貴宝製薬有限公司;
インシュリン:江蘇万邦生化医薬株式有限公司、400U/10ml;
II型糖尿病モデルマウス:KKマウス、北京華阜康生物科学技術株式有限公司;60匹、体重25±2.7g、雄、高脂質高血糖飼料で1ヶ月間飼育した;
正常対照マウス:昆明種白マウス、湖北省衛生防疫所、20匹、体重20±2 g、雄、一般飼料で飼育した;
血糖測定器とテスト用紙:北京怡成医療有限公司。
【0201】
2.実験方法
2.1 経口投与のポリペプチド血糖降下薬の製造:上記ポリペプチド混合物を、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとを8:2の比率で均一に混合し、打錠による錠剤を作成し、0.5g/錠とし、ポリペプチドの有効総含量は392mgである。胃内投与前に、錠剤を生理食塩水でポリペプチド含有量が2mg/mlである懸濁液に調製しておく;
塩酸メトホルミンを、生理食塩水で有効含有量が20mg/mlである溶液にしておく;
2.2 上記糖尿病モデルマウスを無作為に3組、20匹/組に分け、正常対象マウスは1組で、20匹/組とする。全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で初期血糖値を測定した。モデル対照組みのマウス及び正常対照組には、それぞれに毎日生理食塩水を0.05ml/10g基準に1回胃内投与し、4週間投薬を続けた。A組マウス(メトホルミン治療組)には、毎日0.05ml/10g基準にメトホルミンを1回胃内投与し、4週間投薬を続けた。B組マウス(ポリペプチド治療組)には、毎日0.05ml/10g基準にポリペプチドを1回胃内投与し、4週間投薬を続けた。毎週尾先静脈採血をし、血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0202】
2.3 インシュリン耐性実験:最終投薬1時間後に、糖尿病モデル対照組、メトホルミン治療組、ポリペプチド治療組および正常対照組から無作為に10匹ずつ選び、各自0.05ml/10g基準に0.5U/mlインスリンを1回皮下注射した。0時間後、0.5時間後、1時間後、1.5時間後、2時間後にそれぞれ尾先静脈採血をし、血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである
2.4 経口投与糖耐性実験:最終投薬1時間後に、実験2.3で残された糖尿病モデル対照組、メトホルミン治療組、ポリペプチド治療組および正常対照組マウス(10匹/組)に、2.5g/Kg基準にブドウ糖を胃内投与した。0時間後、0.5時間後、1時間後、1.5時間後、2時間後にそれぞれ尾先静脈採血をし、血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0203】
2.5 治療4週間後に全部のマウスを殺処分し、膵臓組織を採取し重量を測定してから、膵臓HE染色および免疫組織の化学検査を実施した。
【0204】
実験結果データは
【0205】
【数15】
【0206】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05で有意差を示す。
【0207】
3.実験結果は下表を参照:
【0208】
【表15】
【0209】
【表16】
【0210】
【表17】
【0211】
【表18】
【0212】
4.結論
ポリペプチド混合物で調製した血糖降下薬の経口投与は、II型糖尿病モデルマウスの血糖値を下げ、マウスの血糖値を正常に戻した。したがって、当該血糖降下薬の経口投与は、II型糖尿病に治療効果があり、なお、ポリペプチド混合物の胃内投与は、II型糖尿病モデルマウスのインシュリン耐性と糖耐性とを向上させる。同時に、当該ポリペプチド混合物を経口投与したII型糖尿病モデルマウスの膵臓重量は増やされ、図9が示すように膵臓β細胞も正常に回復された。従って、当該血糖降下薬はII型糖尿病モデルマウスの膵臓β細胞を修復する作用を有する。
【実施例20】
【0213】
本発明のポリペプチド混合物およびアミノ酸の液体組成物
実施例1中の17.5~25分間の間のピークを収集し、冷凍乾燥することでポリペプチド混合物が得られ、そのうちSEQ ID No.1- SEQ ID No.12の合計12個のポリペプチドは総含有量≧98%であり、当該ポリペプチド混合物をポリペプチドOと略称する。
【0214】
次の表19が示す処方(1)通りにポリペプチドO含有液体組成物を調製した:
【0215】
【表19】
【0216】
次の表20が示す処方(2)通りにポリペプチドO及びアミノ酸を含有する液体組成物を調製した:
【0217】
【表20】
【0218】
上記処方(1)及び(2)で調製した液体組成物をそれぞれにvial瓶に入れ、40±2℃/75±5%RH条件で保存する。
【実施例21】
【0219】
本発明ポリペプチド及びアミノ酸の液体組成物の血糖降下活性
1.材料と機器
ポリペプチド組成物A:実施例20の処方(1)の通りに調製した液体組成物を、40±2℃/75±5%RHの条件で6ヶ月保存した;
ポリペプチド組成物B::実施例20の処方(2)の通りに調製した液体組成物を、40±2℃/75±5%RHの条件で6ヶ月保存した;
ポリペプチド組成物C:実施例20の処方(1)の通りに現場製作した液体組成物である;
実験動物:昆明種白マウス、雄、体重20±2g、40匹、湖北省衛生防疫所から購入した。
【0220】
血糖測定器とテスト用紙:Roche活力(登録商標)血糖測定器及びテスト用紙。
【0221】
2.実験方法
上記白マウスを給食後に無作為に4組、10匹/組にわけ、全数ピクリン酸染色マークをし、尾静脈採血で血糖値を測定した。ブランク対照組みのマウスには、生理食塩水を0.1ml/10g基準に1回尾静脈注射投与し、他の3組には各自0.1ml/10g基準に組成物A、B、Cを1回尾静脈注射投与した。注射15分後、30分後、45分後、60分後に尾先静脈採血をし、血糖測定器で血糖値の変化を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0222】
実験結果データは
【0223】
【数16】
【0224】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05、p<0.01で有意差と著しい有意差とを示す。
【0225】
3.実験結果は表21を参照:
【0226】
【表21】
【0227】
4.結論
上記の実験結果から分かるように、正常マウスの尾静脈に組成物A、B、Cを注射した15分後、血糖が下がり傾向をみせはじめ、組成物B、C組の血糖降下傾向は特に大きく、且つ45分後には全て低血糖現象を表した。組成物A組には低血糖が出でおらないが、60分後には血糖値が跳ね上がった。これは、L-メチオニンを添加してない組成物Aは保存時間が長くなるにつれ、血糖降下活性が衰退されるが、L-メチオニンを添加した組成物Bの血糖降下活性は、保存時間の経過と共に衰退したのではなく、むしろその血糖降下活性は現場製作した組成物C組よりも優れており、協同及び増強効果を表した。
【0228】
上記実験が証明するように、L-メチオニンの添加は、ポリペプチドOの安定性及び血糖降下活性を向上させる。
【実施例22】
【0229】
本発明のポリペプチドおよびアミノ酸の固体組成物
次の表22が示す処方(3)通りにポリペプチドOを含有する溶液を調製し、vial瓶に入れ、真空冷凍乾燥させ、パッキングしてから40±2℃/75±5%RH条件で保存する。
【0230】
【表22】
【0231】
次の表23が示す処方(4)の通りにポリペプチドO及びアミノ酸を含む溶液を調製し、vial瓶に入れ、真空冷凍乾燥させ、パッキング後40±2℃/75±5%RH条件で保存する:
【0232】
【表23】
【実施例23】
【0233】
本発明のポリペプチド及びアミノ酸の固体組成物の血糖降下活性
1.材料及び機器
ポリペプチド組成物D:実施例22の処方(3)の通りに製造した固体組成物を、40±2℃/ 75±5%RHの条件で6ヶ月間保存し、生理食塩水でポリペプチドO含有量が2mg/mlである溶液に調製して用意しておく。
【0234】
ポリペプチド組成物E:実施例22の処方(4)の通りに製造した固体組成物を、40±2℃/ 75±5%RHの条件で6ヶ月間保存し、生理食塩水でポリペプチドO含有量が2mg/mlである溶液に調製して用意する。
【0235】
ポリペプチド組成物F:実施例22の処方(3)の通りに固体組成物を現場製作し、生理食塩水でポリペプチドO含有量が2mg/mlである溶液に調製して用意する。
【0236】
メトホルミン:GLUMETZA 塩酸メトホルミン錠剤、0.5g/錠、中美上海施貴宝製薬有限公司提供、生理食塩水で有効含有量が20mg/mlである懸濁液に調製して用意しておく;
高脂質飼料:脂肪30%、タンパク質20%、炭水化物50%;
実験動物:C57BL/6、雄、体重20±2g、100匹、湖北省衛生防疫所より購入した;
血糖測定器とテスト用紙:Roche活力(登録商標)血糖測定器及びテスト用紙。
【0237】
2.実験方法
4週齢の雄C57BL / 6マウス、適応性飼育五日後、正常対照組(10匹)と、モデル化待機組(90匹)に無作為に分けた。正常対照組は一般飼料で飼育し、モデル化待機組は高脂質飼料飼育をし、45mg/kgの用量でストレプトゾトシン(STZ)クエン酸緩衝液を腹腔内注射し、注射完了後に1.5時間禁食させ、5日間連続注射することで糖尿病モデルマウスを造った。ストレプトゾトシンを腹腔内注射4周後に、前日の夜8時から禁食し、翌日朝8時に尾先静脈採血にて空腹血糖をはかり、空腹血糖値が10.0~20.0 mmol/Lである共に、水摂取が多く排尿の多いマウスを選び出し、無作為に10匹/組で5組、即ち、モデル対照組、メトホルミン組、組成物D組、組成物E組、組成物F組に分けた。それぞれ以下の薬物を胃内投与:生理食塩水(100μL/匹)、メトホルミン(0.05ml/10g)、組成物D(0.05ml/10g)、組成物E(0.05ml/10g)、組成物F(0.05ml/10g)を、1回/日投与し、4週間投与した。正常対照組マウスには生理食塩水(100μL/匹)を投与した。糖尿病マウスは引き続き高脂質飼料飼育をし、自由給水させ、正常対照組マウスは一般飼料飼育をし、自由給水させた。
【0238】
各組のマウスは毎週1回ずつ定期的に尾先静脈採血をし、血糖測定器で空腹血糖値を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0239】
実験結果データは
【0240】
【数17】
【0241】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05、p<0.01で有意差と著しい有意差とを示す。
【0242】
3.実験結果は表24を参照:
【0243】
【表24】
【0244】
4.結論
上記実験結果から分かるように、ポリペプチドOを含む固体組成物(組成物D)を6ヶ月間貯蔵した後の活性は、造り立ての組成物Fに比べて血糖降下活性が低下したが、通常投与量のメトホルミン(100mg/Kg)よりは良い血糖降下活性を示した。本発明のポリペプチドOおよびアミノ酸を含有する固体組成物(組成物E)は、STZ及び高脂質高糖飼料共同誘発のII型糖尿病モデルマウスの血糖値を効果的に制御でき、治療4週間後、マウスの血糖値は正常対照組に比べて有意差がなく、治療効果は顕著であり、その効果はアミノ酸を添加していない組成物Fより優れており、メトホルミンに比べてより明らかな有意差を持つ。したがって、DL-メチオニンはポリペプチドOの安定性を高めるだけでなく、血糖降下作用に対しても協同および増強の効果がある。
【実施例24】
【0245】
本発明のポリペプチドおよびそれとアミノ酸との組成物の糖尿病マウスの糖脂質代謝への改善
1.材料と機器
ポリペプチド組成物F:実施例22の処方(3)の通りに現場製作した固体組成物を、生理食塩水でポリペプチドO含有量が2mg/mlである溶液に調製して用意する。
【0246】
ポリペプチド組成物E:実施例22の処方(4)の通りに製作した固体組成物を、40±2℃/75±5%RH条件で6ヶ月間貯蔵し、生理食塩水でポリペプチドO含有量が2mg/mlである溶液に調製して用意する。
【0247】
高脂質飼料:脂肪30%、タンパク質20%、炭水化物50%;
試験動物:BALB/c、雄、体重20±2g、80匹、湖北省衛生防疫所から購入した;
メトホルミン:GLUMETZA 塩酸メトホルミン錠剤、0.5g/錠、中美上海施貴宝製薬有限公司、生理食塩水で有効含有量が200mg/mlである混濁液に調製して用意する。
【0248】
血糖測定器とテスト用紙:Roche活力(登録商標)血糖測定器及びテスト用紙。
【0249】
生化学分析機器及びテストキット:コレステロール(TC)キット、トリグリセリド(TG)キット、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)キットはMindray Bio-medical Electronics Co., Ltd.から購入した。Mindray自動生化学分析機器BS-220で測定した。
【0250】
2.実験方法
7週齢の雄BALB /cマウス、適応性飼育2日後、を正常対照組(10匹)と、モデル化待機組(70匹)に無作為に分けた。正常対照組は一般飼料で飼育し、モデル化待機組は高脂質飼料飼育をし、100mg/kgの用量でストレプトゾトシン(STZ)クエン酸緩衝液を1回腹腔内注射し、糖尿病モデルマウスを造った。3日後、マウスを4時間禁食(給水)してから、尾先採血にて血糖をはかり、血糖値が11.0mmol/L以上である共に、水摂取が多く排尿の多い糖尿病マウスを選び出し、無作為に10匹/組で4組、即ち、モデル対照組、メトホルミン組、組成物E組、組成物F組に分けた。それぞれ以下の薬物を胃内投与した。生理食塩水(100μL/匹)、メトホルミン(0.05ml/10g)、組成物E(0.05ml/10g)、組成物F(0.05ml/10g)を、1回/日投与し、4週間投与した。正常対照組マウスには生理食塩水(100μL/匹)を投与した。糖尿病マウスは引き続き高脂質飼料飼育をし、自由給水させ、正常対照組マウスは一般飼料飼育をし、自由給水させた。
【0251】
各組のマウスは毎週1回定期的に尾先静脈採血をし、血糖測定器で空腹血糖値を測定し、血糖値の単位はmmol/Lである。
【0252】
実験終了後に、マウスの眼球を採取し採血をし、血清を分離し、血清TCおよびTG値を測定した。
【0253】
実験結果データは
【0254】
【数18】
【0255】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05、p<0.01で有意差と著しい有意差とを示す。
【0256】
3.実験結果は表25と表26とを参照:
【0257】
【表25】
【0258】
【表26】
【0259】
4.結論
上記結果から分かるように、STZ誘発の膵臓損傷型糖尿病モデルマウスにおいては、メトホルミンの超高用量(1000mg/Kg、通常用量の10倍)でも血糖を効果的に制御できないのに対し、本発明のポリペプチドを単独投与したほうがメトホルミンより良い効果を示し、本発明のポリペプチドとアミノ酸との組成物を投与することにより、4週間治療した後のマウスの血糖値は正常範囲内に戻り、本発明のポリペプチドとアミノ酸との組み合わせは協同及び増強効果を果たし、本発明ポリペプチドの単独投与より効果的に膵臓損傷型糖尿病モデルマウスの血糖を制御することができる。
【0260】
同時に、本発明ポリペプチドは膵臓損傷型糖尿病モデルマウスの血中脂質を確実に降下させ、なお、本発明ポリペプチドとアミノ酸との組成物は、ポリペプチド単独投与より膵臓損傷型糖尿病モデルマウスに置いて、優れた血中脂質降下効果を示し、同じようにポリペプチドとアミノ酸との組み合わせの協同及び増強効果を示した。
【実施例25】
【0261】
本発明ポリペプチドとアミノ酸との組成物の血中脂質降下活性
1.材料と機器
ポリペプチド組成物E:実施例22中の処方(4)の通りに製造した固体組成物を、40±2℃/75±5%RH条件で6ヶ月間貯蔵し、生理食塩水でポリペプチドO含有量が2mg/mlである溶液に調製して用意する;
高脂質飼料:ベース飼料78.8%、コレステロール1%、卵黄粉末10%、ラード10%、胆汁酸塩0.2%。
【0262】
試験動物:雄SDラット、50匹、体重200±20g、湖北省衛生防疫所から購入した;
生化学分析機器及びテストキット:コレステロール(TC)キット、トリグリセリド(TG)キット、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)キットはMindray Bio-medical Electronics Co., Ltd.から購入した。Mindray自動生化学分析機器BS-220で測定した。
【0263】
2.実験方法
ラットを3日間環境に順応させ、5日間通常の餌を与え、16時間の禁食後に尾採血をし、遠心分離(3000rpm)し、血清を採取し、血清TC、TG、HDL-Cを測定した。TC値に基づき10匹/組で5組、即ち、三つの投与量別の組み(10、20、30 mg/kg)、一つの高脂質飼料対照組および一つの通常飼料対照組に無作為に分ける。実験期内に、三つの投与量別の組みは、高脂質飼料で飼育と共に、胃内投与により投与量別に本発明のポリペプチド及びアミノ酸の固体組成物を投与した。高脂質飼料対照組は高脂質飼料と水とを投与し、通常飼料対照組は、通常の飼料と水とを投与した。実験第30日目、16時間禁食後に尾採血をし、遠心分離(3000rpm)をし、血清を取り、血清のTC、TG、HDL-Cを測定した。
【0264】
実験結果データは
【0265】
【数19】
【0266】
で示し、組別の差はtで検証し、p<0.05、p<0.01で有意差と著しい有意差とを示す。
【0267】
3. 実験結果は表27を参照:
【0268】
【表27】
【0269】
4.結論
上記結果から分かるように、3つの試験組に、高脂肪飼料飼育と共に用量別に本発明のポリペプチドとアミノ酸との組成物を投与した場合、高、中、低投与量別のSDラット血清総コレステロール(TC)およびトリグリセリド(TG)は、高脂肪対照組より明らかに低いが、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL-C)は、高脂肪対照組より明らかに高いことが示された。これは、上記本発明のポリペプチドとアミノ酸との組成物は、高脂血症ラットの血中脂質を改善する作用を有することが示した。
【実施例26】
【0270】
本発明ポリペプチドとアミノ酸との組成物の単独経口投与によるII型糖尿病患者の血糖及びグリコシル化ヘモグロビン(HbA1c)への改善
患者江氏、女、58歳、2018年1月19日病院から糖尿病と診断され、空腹血糖値は15.32 mmol/Lまで上がり、グリコシル化ヘモグロビンは9.7%である。2018年1月25日から実施例22中の処方(4)の通りに製造した固体組成物を単独経口投与したが、食前に1回/日、100mg/回服用するだけで、他の血糖降下薬は服用してない。2018年2月25日、通院再検査した際、空腹血糖は7.3 mmol/Lに、グリコシル化ヘモグロビンは6.7%に降下され、1ヶ月だけで血糖が効果的に抑えられ、グリコシル化ヘモグロビンも基本正常になった。
【0271】
本発明実施例が示すように、糖尿病初期の患者は、本発明ポリペプチドとアミノ酸との組成物を経口投与するだけで血糖が効果的に抑えられ、グリコシル化ヘモグロビンも正常化された。
【実施例27】
【0272】
本発明ポリペプチドとアミノ酸との組成物と、メトホルミンとの組み合わせ投与によるII型糖尿病患者のグリコシル化ヘモグロビン(HbA1c)への改善
患者王氏、男、40歳、糖尿病家族病歴有り、2年前に糖尿病と診断され、毎日0.5 g/日の量でメトホルミンを1錠服用していが、空腹血糖値は長期間8.0~10.0を維持し、血糖値は効果的に抑えられなかった。2018年1月7日病院で測定したグリコシル化ヘモグロビン値は7.5%であり、2018年1月8日からメトホルミン投薬を変えないままに、実施例22中の処方(4)の通りに製造した固体組成物を同時に投与し、食前に3回/日、100mg/回の量で経口投与した。2018年3月1日、病院で測定したグリコシル化ヘモグロビンは6.9%に降下され、グリコシル化ヘモグロビンは基本正常になった。
【0273】
本実施例は、本発明ポリペプチドとアミノ酸との組成物をメトホルミンと組み合わせ投与する場合、患者のグリコシル化ヘモグロビンが確実に改善され、ほぼ正常となり、その効果はメトホルミンの単独投与より良いことを示した。
【実施例28】
【0274】
本発明ポリペプチドとアミノ酸と組成物をメトホルミン、インシュリンと組み合わせ投与することによるII型糖尿病患者の血糖及びグリコシル化ヘモグロビン(HbA1c)への改善
患者袁氏、男、66歳、糖尿病歴20年、長年間インシュリンを注射投与、短時間作用型インシュリンを50単位/日、メトホルミンを0.5g/錠を毎晩1錠服用していたが、血糖を効果的に抑えることはできず、空腹血糖値は長期間12.0~15.0を維持し、2017年11月21日病院で測定したグリコシル化ヘモグロビン値は12.9%であり、2017年11月22日からメトホルミン及びインシュリン投薬を変えないままに、実施例22中の処方(4)の通りに製造した固体組成物を同時投与したが、食前に3回/日、100mg/回の量で経口投与した。連続服用2ヶ月後、空腹血糖値は5.0~7.0内で変動し、その後、上記ポリペプチドおよびアミノ酸組成物の投与を中止する共に、インシュリン注射量も25単位に下げた際、空腹血糖値は依然と5.0~7.0内に安定していた。2018年3月3日、病院で測定したグリコシル化ヘモグロビンは7.0%であり、グリコシル化ヘモグロビンは基本正常になった。
【0275】
本実施例が示すように、本発明ポリペプチドとアミノ酸との組成物をメトホルミン、インシュリンと組み合わせ投与する場合、メトホルミン及びインシュリンの投与では血糖を抑えられなかった患者の血糖を効果的に抑える共に、グリコシル化ヘモグロビンを正常化させ、なお、患者のインシュリン用量も下げられ、その効果はメトホルミンとインシュリンだけを投与することに比べてより良い。
【0276】
患者に本発明ポリペプチドとアミノ酸との組成物を一定時間投与した後、中止し、その上インシュリン用量を半分に減量した場合も、空腹血糖及びグリコシル化ヘモグロビンは依然と正常範囲内に抑えられたので、本発明ポリペプチドとアミノ酸との組成物は、糖尿病患者の損傷された膵臓機能を回復させる機能をもち、インシュリン分泌機能を回復させるため、II型糖尿病を治療することになる。
【実施例29】
【0277】
本発明ポリペプチドとアミノ酸との組成物によるII型糖尿病患者の糖脂質代謝への改善
患者許氏、男、49歳、2018年1月4日病院から糖尿病診断、空腹血糖値は14.61 mmol/Lまで上がり、グリコシル化ヘモグロビン値は10.5%、トリグリセリド(TG)は4.5 mmol/Lである。2018年1月5日から実施例22中の処方(4)の通りに製造した固体組成物を単独投与したが、食前に3回/日、100mg/回の量で経口投与し、他の血糖降下薬は投与してない。2018年3月17日、病院で測定した空腹血糖値は8.32 mmol/Lに、グリコシル化ヘモグロビンは7.7%に、トリグリセリド(TG)は2.6 mmol/Lに下がっていた。2ヶ月あまりの期間中に、空腹血糖値、グリコシル化ヘモグロビン、トリグリセリドをそれぞれ43%、27%、42%低減させ、著しい変化をもたらした。
【0278】
本実施例が示すように、本発明ポリペプチドとアミノ酸との組成物はII型糖尿病患者の糖脂質代謝への改善効果は確実である。
【0279】
以上、実施形態を持って本発明を詳しく説明した。ただし、本発明は上記実施形態に限定されない。本発明の精神および原則のもと行われるすべての修正、同等の置き換え、改善などは、全て本発明の請求範囲内に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0280】
図1図1は、マメ科植物から抽出した本発明ポリペプチドのHPLC図を示す。
図2図2は、番号SEQ ID No.7のポリペプチドのアミノ酸配列を示す。
図3図3は、番号SEQ ID No.8のポリペプチドのアミノ酸配列を示す。
図4図4は、番号SEQ ID No.3のポリペプチドのアミノ酸配列を示す。
図5図5は、番号SEQ ID No.10のポリペプチドのアミノ酸配列を示す。
図6図6は、本発明ポリペプチドの酵素分解HPLC図を示す。
図7図7は、アルブミン酵素分解HPLC図を示す。
図8図8は、本発明ポリペプチドの安定性の調査HPLC図を示す。
図9図9は、膵臓HE染色図および免疫組織化学図を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【配列表】
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