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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-10
(45)【発行日】2023-03-20
(54)【発明の名称】表示システム
(51)【国際特許分類】
   G09F 21/04 20060101AFI20230313BHJP
   G09F 19/22 20060101ALI20230313BHJP
   G09F 19/18 20060101ALI20230313BHJP
   G09F 13/00 20060101ALI20230313BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20230313BHJP
【FI】
G09F21/04 S
G09F19/22 H
G09F19/18 Z
G09F13/00 S
G09F13/00 W
G03B21/00 D
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019007873
(22)【出願日】2019-01-21
(65)【公開番号】P2020118763
(43)【公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001133
【氏名又は名称】株式会社小糸製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100207642
【弁理士】
【氏名又は名称】簾内 里子
(74)【代理人】
【識別番号】100077986
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100139745
【弁理士】
【氏名又は名称】丹波 真也
(74)【代理人】
【識別番号】100168088
【弁理士】
【氏名又は名称】太田 悠
(74)【代理人】
【識別番号】100187182
【弁理士】
【氏名又は名称】川野 由希
(72)【発明者】
【氏名】石川 進
【審査官】中澤 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3158375(JP,U)
【文献】特開2017-087876(JP,A)
【文献】特開2016-004201(JP,A)
【文献】特開2016-178487(JP,A)
【文献】特開平11-105621(JP,A)
【文献】特開2000-040184(JP,A)
【文献】特開2020-100380(JP,A)
【文献】特開2010-015105(JP,A)
【文献】特開2014-051833(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 13/00-13/46
G09F 19/00-27/00
G03B 21/00-21/10
G03B 21/12-21/13
G03B 21/134-21/30
G03B 33/00-33/16
B60Q 1/00-1/56
B61L 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客を輸送する輸送車両に搭載され、
光を照射する光源と、
前記光源の照射光で文字を形成する文字形成手段と、
前記文字形成手段で形成された文字を投影する投影手段と、
上面を内側に前記光源を有する上蓋に覆われ、下面を前記投影手段である投影レンズで覆われた筐体と、
を備え、
前記筐体にはスリットが設けられており、前記スリットに前記文字形成手段として文字盤が差し込まれ、
前記光源の発光面を覆うように配置された集光レンズが設けれており、前記光源からの照射光は、前記集光レンズで平行光として前方に照射され、前記文字形成手段で文字として形成され、前記投影レンズで投影され、
前記輸送車両のドアの開閉に連動して、前記文字形成手段により形成された前記輸送車両の行き先を、前記ドアの近傍に投影する、
ことを特徴とした表示システム。
【請求項2】
前記ドア開時に動作して、前記ドアから乗り込む乗客に正対する位置、または前記ドアの近傍の床面に、前記行き先を投影する、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
人や物体の接近を感知する赤外線センサを備えるよう構成され、
前記赤外線センサにより、前記ドア付近に人や物体が近づいたときのみ動作する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示システム。
【請求項4】
照度センサを備えるよう構成され、
前記照度センサにより、所定値以下の照度が検出されたときのみ動作する、
ことを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の表示システム。
【請求項5】
前記光源、前記文字形成手段、及び前記投影手段をそれぞれ複数個備え、複数箇所に同時に前記文字形成手段で形成された文字を投影すること、または選択された表示箇所にのみ前記文字形成手段で形成された文字を投影することが可能であり、前記文字形成手段で形成され投影される文字のうちの少なくとも一つは前記輸送車両の行き先である、
ことを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の表示システム。
【請求項6】
前記文字形成手段は文字盤であり、前記スリットに抜き差し可能に構成される、
ことを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の表示システム。
【請求項7】
前記筐体は、内筒と外筒を備えた二重構造であり、
前記内筒の外面に設けられた雄ネジ、及び前記外筒の内面に設けられた雌ネジにより、前記内筒および前記外筒の軸方向に伸縮可能に構成れている、
ことを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか一項に記載の表示システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は乗客を輸送する輸送車両に搭載され、行き先を表示する表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、長距離バスや夜行バスなどは、特許文献1のように車両の正面に行き先を表示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2001-125516号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、常時行き先を表示していても、例えば夜間の暗い中での表示は視認しづらく、似たようなバスの並ぶパーキングエリアでは、休憩のために降車した乗客が自分の乗るべきバスを間違える事態がたびたび発生して問題となっていた。
【0005】
本件は、このような事情を鑑みてなされたものであり、乗車しようとする人物に行き先を容易に視認させる表示システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するため、本開示のある態様では、乗客を輸送する輸送車両に搭載され、光を照射する光源と、前記光源の照射光で文字を形成する文字形成手段と、前記文字形成手段で形成された文字を投影する投影手段とを備え、前記輸送車両のドアの開閉に連動して、前記文字形成手段により形成された前記輸送車両の行き先を、前記ドアの近傍に投影する表示システムを提供する。開かれたドアから乗り込む乗客に視認しやすい位置に行き先が投影され、乗客は行き先を認識でき、乗り間違いを防止できる。
【0007】
またある態様では、前記ドア開時にのみ動作して、前記ドアから乗り込む乗客に正対する位置、または前記ドアの近傍の床面に、前記行き先を投影するよう構成した。乗り込む乗客に視認されやすい位置に行き先が投影される。
【0008】
またある態様では、人や物体の接近を感知する赤外線センサを備えるよう構成され、前記赤外線センサにより、前記ドア付近に人や物体が近づいたときのみ動作するよう構成した。乗客が近づいたときのみ行き先を投影し、既に乗り込んでいる乗客の眩しさを防止できる。
【0009】
またある態様では、照度センサを備えるよう構成され、前記照度センサにより、所定値以下の照度が検出されたときのみ動作するよう構成した。暗く視界の悪い状態で乗り込む乗客に行き先を視認させることができる。
【0010】
またある態様では、前記文字形成手段は、出射した光を走査することにより前方に所望の図形を形成可能な図形描画ユニットであるよう構成した。定められた文字だけでなく、自由に文字を形成でき、提供できる情報を増やすことや、文字が動いて表示させることもでき、乗客が認識しやすい表示が可能となる。
【0011】
またある態様では、前記光源、前記文字形成手段、及び前記投影手段をそれぞれ複数個備え、複数箇所に同時に前記文字形成手段で形成した文字を投影すること、または選択された表示箇所にのみ前記文字形成手段で形成された文字を投影することが可能であり、前記文字形成手段で形成して投影される文字のうち少なくとも一つは前記輸送車両の行き先であるよう構成した。複数箇所に表示されることで、より行き先を認識しやすく、さらに有用な情報も提供できる。
【発明の効果】
【0012】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、乗車しようとする人物に行き先を容易に視認させる表示システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施の形態に係る表示システムの概略を示す図である。
図2】第1の実施形態に係る表示システムのブロック図である。
図3】同表示システムの投影機の断面図である。
図4】同表示システムの文字盤である。
図5】同表示システムの投影場所を説明するための説明図である。
図6】第2の実施形態に係る表示システムのブロック図である。
図7】同表示システムの投影機の断面図である。
図8】同表示システムの走査機構の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら説明する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0015】
(表示システムの概略)
図1は、第1の実施形態に係る表示システム1の概略を示す図である。表示システム1は、長距離バスや路線バスなど、予め定められた特定の目的地まで乗客を輸送する輸送車両Bに備えられる。
【0016】
表示システム1は光によって形成された文字を投影可能な投影機10を有し、投影機10によって輸送車両Bの行き先を出入り口に設けられたステップ2の床面等のドア3の近傍に投影して、開かれたドア3から乗り込む乗客に輸送車両Bの行き先を知らせる。
【0017】
(第1の実施形態)
図2は第1の実施形態に係る表示システム1のブロック図である。表示システム1は、ドア3開閉の命令を入力するスイッチ等の入力部7、入力部7からの命令により駆動してドア3を開閉させるドアモータ6、光源11を有する投影機10を備える。投影機10はドアモータ6への信号を自身も受信して動作し、ドア3への開閉に連動して光源11を点消灯させる。具体的には、ドライバーが入力部7にドア3を開ける命令を入力すると、光源11が点灯を開始し、光源11の照射光によって形成された行き先が投影され、ドライバーがドア3を閉じる命令を入力すると、光源11が点灯を停止し、投影されていた行き先は消える。行き先の投影をドア3の開閉と連動させることでドライバーによる行き先の表示/消灯忘れも防止され、行き先の認知が必要である、開かれたドア3から乗り込む乗客に、確実に行き先の情報を提供することができる。
【0018】
図3は、投影機10の縦断面図である。投影機10は内筒12と外筒13を備えた二重構造の筐体18を有し、内筒12の外面に設けられた雄ネジ12a、及び外筒13の内面に設けられた雌ネジ13aにより、軸方向に伸縮可能である。
【0019】
筐体18は上面を内側に光源11を有する上蓋15に、下面を投影レンズ17に覆われている。内筒12には軸方向に直交してスリット12bが設けられており、このスリット12bには照射光により文字を形成する機能を備える文字盤14が挿し込まれている。
【0020】
光源11は白色光LEDであるが、電球やレーザーなど一般的に使用されている光源も使用可能である。光源11の発光面を覆うように配置された集光レンズ16は、光源11の照射光を集光するためのものである。光源11、集光レンズ16、文字盤14、投影レンズ17が、この順序で筐体18内に軸方向に並んで配置されている。光源11からの照射光は、集光レンズ16により集光して平行光として前方(図3下方向)に照射され、一部が文字盤14を透過して文字として形成され、投影レンズ17を介して前方に投影される。
【0021】
図4に示すように、文字盤14はアクリル材等の透明樹脂板に文字部14aだけマスクをかけて黒色蒸着や黒色塗装を施す、または黒色樹脂材を用いて文字部14aだけ型抜きして射出成形する、あるいは黒厚紙を文字部14aだけ切り取る等して形成され、筐体18内に挿し込まれる領域に、光を透過する性質を備える文字部14aを有する。文字部14a以外のベース部14bは黒色に限られないが、アウトラインが明確で視認し易い文字を形成するために、光を吸収する部材や表面塗料を用いることが好ましい。文字盤14は入射した光のうち文字部14aだけ光を透過させることで文字を形成する。光漏れから文字の視認性が下がるのを防止するため、筐体18のスリット12b部分は、内部も含めて文字盤14で隙間なく覆われることが好ましい。
【0022】
筐体18は螺合により軸方向に長さを伸縮でき、投影機10から文字が投影される場所までの距離に応じて外筒13を回して焦点を合わせることで、投影される文字が明瞭となるように調整することができる。
【0023】
文字盤14は簡単に抜差しできるため、文字部14aの異なる複数の文字盤14を用意し、投影機10に挿し込む文字盤14を入れ替えることで簡単に行き先の表示を変更することができる。
【0024】
図5に示すように、投影機10は輸送車両Bの天井や、ドア3(図5では図示せず)近傍の車両側面、あるいはステップ2の側面5(図1参照)等に取付けられ、開かれたドア3から乗り込む乗客Pに正対する壁4(例えば路線バスの料金箱や長距離バスの運転手席の扉等)や、ステップ2の床面等、輸送車両Bに乗車しようとする乗客Pが視認し易い場所に行き先を投影し、乗客Pに行き先を認識させて乗り間違いを防止する。
【0025】
投影機10が複数箇所に設けられ、同時に複数箇所、あるいは選択された箇所にのみ行き先を投影するよう構成してもよい。夜行バスなどの長距離を往復する輸送車両に、行きの目的地を示す文字盤14をセットした投影機10と、帰りの目的地を示す文字盤14をセットした投影機10の両方を設置し、行きと帰りで動作する投影機が入れ替わるよう構成してもよい。
【0026】
(第2の実施形態)
図6は第2の実施形態に係る表示システム101のブロック図である。表示システム101は、入力部7、ドア3を開閉させるドアモータ6、照度センサ180、赤外線センサ190、車両ECU130、投影機110を備える。
【0027】
照度センサ180は周囲の照度を計測するセンサであり、赤外線センサ190は人や物の接近を感知するセンサである。赤外線センサ190はドア3近傍に設置され、ドア3から乗り込む乗客を感知する。第1の実施形態同様、入力部7はドア3開閉スイッチであり、入力された開閉信号は車両ECU130に入力される。車両ECU130は入力部107から信号を受け、ドアモータ6を作動させるとともに、照度センサ180や赤外線センサ190から入力された信号を加味して、投影機110を動作させるか否かを判断する。具体的には、夜間またはトンネル内や建物内等の場所に停車して所定値以下の照度を感知したときや、赤外線センサ190により輸送車両Bへ乗り込もうとする乗客を感知したときにのみ投影機110を動作させる。
【0028】
夜間のパーキングエリアなどでは、降車する乗客以外は睡眠中であることが多く、眩しい光は敬遠されるが、夜間であるため乗り間違いも多いことから、乗客が近づいてきたときだけ行き先を表示させることや、日中であっても建物内や悪天候時では比較的暗く、輸送車両Bの前面に行き先が表示されていても視認しにくいため、投影機110で行き先の投影を行うなど、状況に応じて投影機110を作動させることができる。
【0029】
投影機110は、光源170と走査機構140、及びこの両者を制御する投影機制御部160を備える。車両ECU130は上記状況に応じて投影機制御部160に命令信号を送り、投影機110を動作させる。投影機110は、光源170から出射した光を走査機構140により走査させることで、所望の描画パターンを形成することができる。
【0030】
図7は投影機110の断面図である。底面が開口した筐体118の内部に、光源170、投影機制御部160、および走査機構140が配置され、開口部を投影レンズ117が覆っている。
【0031】
光源170はレーザーダイオードであり、光源170からの出射光は集光レンズにより集光して平行光として走査機構140に入射する。
【0032】
図8は、走査機構140の斜視図である。本実施形態では、一例としてMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーを採用している。走査機構140は、2軸方向に傾動可能な反射鏡を有するスキャンデバイスである。
【0033】
走査機構140は、ベース157、第1回動体158、第2回動体159、第1トーションバー150、第2トーションバー151、一対の第1永久磁石152、一対の第2永久磁石153、および端子部154を有する。第2回動体159は、板状に形成された反射鏡であり、第2回動体159の前面には、銀蒸着やスパッタリング処理などによって反射面156が形成される。
【0034】
板状の第1回動体158は、第1トーションバー150によって左右(Y軸周り)に回動可能に支持されて、第2回動体159は、一対の第2トーションバー151によって上下(X軸周り)に回動可能な状態で第1回動体158に支持される。一対の第1永久磁石152及び一対の第2永久磁石153は、ベース157において一対の第1及び第2トーションバー(150、151)の延びる方向にそれぞれ設けられる。一対の第1及び第2回動体(158、159)にはそれぞれ端子部154を介して通電される第1及び第2のコイル(図示せず)が設けられている。不図示の第1及び第2のコイルは、投影機制御部160によってそれぞれ独立した電通制御をされる。
【0035】
第1回動体158は、第1コイル(図示せず)への通電オン又は通電オフに基づいて第1トーションバーの軸線(Y線)回りに往復傾動し、第2回動体159は、第2コイル(図示せず)への通電のオン又は通電オフに基づいて第2トーションバー151の軸線(X軸)回りに往復傾動する。反射面156は、第1又は第2コイル(図示せず)への電通に基づいて上下左右に傾動して光源170からの入射光を反射させる。
【0036】
本実施形態では一例としてMEMSミラーを採用しているが、走査機構140には、ガルバノミラーや、光源からの光を反射しながら回転軸を中心に一方向に回転する回転リフレクタ(特開2016-195129)など、多彩な公知走査機構を採用できる。
【0037】
投影機制御部160は、光源170の出力、走査機構140の各コイルの通電を制御する。
【0038】
光源170と走査機構140は、光源170から出射された光が反射面156で反射され投影レンズ117に入射可能な位置に配置されている。走査機構140は、反射面156往復運動により、光で投影レンズ117の入射面を走査する。走査された光は、投影レンズ117を介して、所望の投影場所に描画パターンとして照射される。
【0039】
なお、投影機制御部160は、走査機構140による光での走査に合わせて、光源170の光の出射を制御してもよい。例えば、走査機構140は、反射面156の回動位置が、形成すべき描画パターンに係る領域よりも広い範囲で反射面156を回動させる。そして、投影機制御部160は、反射面156の回動位置が、形成すべき描画パターンに係る領域と対応する位置にあるとき光源170を点灯させる。このような制御によっても、所望の描画パターンを形成することができる。
【0040】
走査機構140を用いることで、文字だけに限らず所望の描画パターンを所定の場所に投影することができる。これにより、行き先のみならず「目的地天気:雨(傘マーク)」「事故渋滞、遅延の可能性有」など乗客へ有用な情報提供や、「足元注意」などの注意喚起を行うことができる。描画パターンを経時変化させることにより動的な表現も可能で、「東京経由、新宿行き」「22時30分発/大阪駅直行」等、文字が右から左へ流れるように投影することで、より詳しい情報をより注意を引く形で視認させることができる。
【0041】
また本実施形態では入力部7より入力された開閉命令に連動して投影機110を作動させたが、ドア3の開閉を検知するセンサを取付け、このセンサから得た情報からドア3が開いたと判断して投影機110を作動させるよう構成しても良い。これによりドア3が自動で開かれる大型輸送車両だけでなく、ドア3を手動で開く小~中型の輸送車両にも対応できる。
【0042】
以上、本発明の好ましい実施形態や変形例について述べたが、上記の実施形態は本発明の一例であり、これらを当業者の知識に基づいて組み合わせることが可能であり、そのような形態も本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0043】
1、101 表示システム
2 ステップ
3 ドア
4 壁
5 側面
10 投影機
11 光源
14 文字盤
17、117 投影レンズ
140 走査機構
170 光源
180 照度センサ
190 赤外線センサ
B 輸送車両
P 乗客
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8