IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社内田洋行の特許一覧

<>
  • 特許-電源装置 図1
  • 特許-電源装置 図2
  • 特許-電源装置 図3
  • 特許-電源装置 図4
  • 特許-電源装置 図5
  • 特許-電源装置 図6
  • 特許-電源装置 図7
  • 特許-電源装置 図8
  • 特許-電源装置 図9
  • 特許-電源装置 図10
  • 特許-電源装置 図11
  • 特許-電源装置 図12
  • 特許-電源装置 図13
  • 特許-電源装置 図14
  • 特許-電源装置 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-10
(45)【発行日】2023-03-20
(54)【発明の名称】電源装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 1/00 20060101AFI20230313BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20230313BHJP
【FI】
H02J1/00 306B
H02J1/00 304H
H02J1/00 306F
H02J7/00 302A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019024839
(22)【出願日】2019-02-14
(65)【公開番号】P2020137189
(43)【公開日】2020-08-31
【審査請求日】2022-01-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000152228
【氏名又は名称】株式会社内田洋行
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】足利 昌俊
【審査官】下林 義明
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-325029(JP,A)
【文献】特開2016-095680(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 1/00 - 1/16
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
G06F 1/26 - 1/3296
H01M 10/42 - 10/48
H01M 50/20 - 50/298
H02M 3/00 - 3/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池が接続される電池端子と、DC電源が接続される電源端子とを含み、前記DC電源または前記電池の電力を後段に供給する切替部と、
前記切替部から供給される直流の前記電力の電圧を、所定電圧の直流の電力に変換して出力するDC-DCコンバータと、
前記DC-DCコンバータから出力された前記電力の電流が第1所定値以上である場合、出力する電力の電流を前記第1所定値に制限して出力する出力電流制限回路と、
前記出力電流制限回路に所定の電気抵抗を直列接続する出力電圧調整回路と、
を備える電源装置。
【請求項2】
電池が接続される電池端子と、DC電源が接続される電源端子とを含み、前記DC電源または前記電池の電力を後段に供給する切替部と、
前記切替部から供給される直流の前記電力の電圧を、所定電圧の直流の電力に変換して出力するDC-DCコンバータと、
前記DC-DCコンバータに所定の電気抵抗を直列接続する出力電圧調整回路と、
を備える電源装置。
【請求項3】
電池が接続される電池端子と、DC電源が接続される電源端子とを含み、前記DC電源または前記電池の電力を後段に供給する切替部と、
前記切替部から供給される直流の前記電力の電圧を、所定電圧の直流の電力に変換して出力するDC-DCコンバータと、
前記DC-DCコンバータに接続され、前記DC-DCコンバータから出力される前記電力の前記所定電圧を調整する出力電圧調整部と、
を備える電源装置。
【請求項4】
電池が接続される電池端子と、DC電源が接続される電源端子とを含み、前記DC電源または前記電池の電力を後段に供給する切替部と、
前記切替部から供給される直流の前記電力の電圧を、所定電圧の直流の電力に変換して出力するDC-DCコンバータと、
前記DC-DCコンバータから出力された前記電力の電流が第1所定値以上である場合、出力する電力の電流を前記第1所定値に制限して出力する出力電流制限回路と、
前記DC-DCコンバータに接続され、前記DC-DCコンバータから出力される前記電力の前記所定電圧を調整する出力電圧調整部と、
を備える電源装置。
【請求項5】
前記DC-DCコンバータに接続され、前記DC-DCコンバータから出力される前記電力の前記所定電圧を調整する出力電圧調整部を備える、
請求項1または2に記載の電源装置。
【請求項6】
前記出力電圧調整部は、前記DC-DCコンバータから出力される前記電力の前記所定電圧を、1.5V単位で調整可能である、
請求項3から5のいずれか1項に記載の電源装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、交流電源から電力供給を受けて、所定の電圧の直流に変換して、電力供給をする電源装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-194463号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
交流電源から電力供給を受ける電源装置では、交流電源を利用できない場所では、電力供給を行うことが難しい。そこで、電池から電力供給を受けて、所定の電圧の直流に変換して電力供給をする電源装置がある。電池から電力供給を受ける電源装置では、電池の寿命が尽きると、電源装置による電力供給が停止する。また、電池から電力供給を受ける電源装置であっても、交流の商用電源を利用できる場所では、商用電源を使用することが望ましい。このとき、電池から電力供給を受ける電源装置において、交流電源を直流電源に変換することが求められる。しかし、電池から電力供給を受ける電源装置において、交流電源を直流電源に変換する回路を含むと、電源装置の構成が複雑になり好ましくない。
【0005】
本発明は、より簡易な構成で、所定の電圧の直流電力供給をする電源装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
【0007】
即ち、第1の態様は、
電池が接続される電池端子と、DC電源が接続される電源端子とを含み、前記DC電源または前記電池の電力を後段に供給する切替部と、
前記切替部から供給される直流の前記電力の電圧を、所定電圧の直流の電力に変換して出力するDC-DCコンバータと、
を備える電源装置とする。
第1の態様によると、供給される直流電流を所定電圧の直流電流に変換して出力する。
【0008】
第2の態様は、さらに、
前記DC-DCコンバータから出力された前記電力の電流が第1所定値以上である場合、出力する電力の電流を前記第1所定値に制限して出力する出力電流制限回路を備える、電源装置とする。
第2の態様によると、出力される電力の電流を第1所定値に制限することができる。
【0009】
第3の態様は、さらに、
前記出力電流制限回路に所定の電気抵抗を直列接続する出力電圧調整回路を備える、
電源装置とする。
第3の態様によると、出力される電力の電圧を、電気抵抗により電圧降下させることができる。
【0010】
第4の態様は、さらに、
前記DC-DCコンバータに所定の電気抵抗を直列接続する出力電圧調整回路を備える、
電源装置とする。
第4の態様によると、出力される電力の電圧を、電気抵抗により電圧降下させることができる。
【0011】
第5の態様は、さらに、
前記DC-DCコンバータに接続され、前記DC-DCコンバータから出力される前記電力の前記所定電圧を調整する出力電圧調整部を備える、
電源装置とする。
第5の態様によると、DC-DCコンバータから出力される電力の電圧を調整することができる。
【0012】
第6の態様は、さらに、
前記出力電圧調整部は、前記DC-DCコンバータから出力される前記電力の前記所定電圧を、1.5V単位で調整可能である、
電源装置とする。
第6の態様によると、DC-DCコンバータからの出力は、1.5V単位となる。第6の態様によると、電源装置は1.5Vの電池の模擬をすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、より簡易な構成で、所定の電圧の直流電力供給をする電源装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、実施形態の電源装置の機能ブロックの構成例を示す図である。
図2図2は、電源装置100の切替部102の構成例を示す図である。
図3図3は、第2出力電圧調整部112の構成例を示す図である。
図4図4は、電源装置100の具体例1の平面図を示す。
図5図5は、電源装置100の具体例1の底面図を示す。
図6図6は、電源装置100の具体例1の正面図を示す。
図7図7は、電源装置100の具体例1の背面図を示す。
図8図8は、電源装置100の具体例1の右側面図を示す。
図9図9は、電源装置100の具体例1の左側面図を示す。
図10図10は、電源装置100の具体例2の平面図を示す。
図11図11は、電源装置100の具体例2の底面図を示す。
図12図12は、電源装置100の具体例2の正面図を示す。
図13図13は、電源装置100の具体例2の背面図を示す。
図14図14は、電源装置100の具体例2の右側面図を示す。
図15図15は、電源装置100の具体例2の左側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、発明の構成は、開示の実施形態の具体的構成に限定されない。発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。
【0016】
〔実施形態〕
(構成例)
図1は、本実施形態の電源装置の機能ブロックの構成例を示す図である。図1の電源装置100は、電池200及びDC(Direct Current)電源300に接続される。電源装置100は、切替部102、電源スイッチ104、DC-DCコンバータ106、第1出力電圧調整部108、出力電流制限部110、第2出力電圧調整部112を含む。電源装置100は、電池200、または、DC電源300から供給される直流電流を、所定の電圧の直流電流に変換して、接続される負荷に、電力供給を行う。
【0017】
切替部102は、電源装置100への電力供給元を、電池200とDC電源300との間で切り替える回路である。切替部102は、電源装置100にDC電源300が接続されている場合、電力供給元をDC電源300とする。切替部102は、電源装置100にDC電源300が接続されていない場合、電力供給元を電池200とする。切替部102は、後段に直流の電力を供給する。
【0018】
図2は、電源装置100の切替部102の構成例を示す図である。切替部102は、電池正極端子1021、電池負極端子1022、DC電源正極端子1023、スイッチ端子1024、DC電源負極端子1025、出力側正極端子1026、出力側負極端子1027を含む。電池正極端子1021は、電池200の正極に接続される。電池負極端子1022は、電池200の負極に接続される。DC電源正極端子1023は、出力側正極端子1026、電池正極端子1021に接続され、DC電源300の正極に接続可能である。DC電源負極端子1025は、出力側負極端子1027に接続され、接地され、DC電源300の負極に接続可能である。スイッチ端子1024は、電池負極端子1022に接続される。スイッチ端子1024は、DC電源300が電源装置100に接続されていない場合、DC電源負極端子1025に接続される。スイッチ端子1024は、DC電源300が電源装置100に接続されている場合、DC電源負極端子1025との接続が解除される。出力側正極端子1026、出力側負極端子1027は、電源スイッチ104に接続される。出力側正極端子1026、出力側負極端子1027が設けられずに、切替部102から電源スイッチ104への配線で、切替部102と電源スイッチ104とが接続されてもよい。電池200が接続される電池正極端子1021、電池負極端子1022は、電池端子の一例である。DC電源300が接続されるDC電源正極端子1023、スイッチ端子1024、DC電源負極端子1025は、電源端子の一例である。電源端子にDC電源300が接続されているとき、電池端子に電池200が接続されていなくてもよい。
【0019】
切替部102によって、電源装置100にDC電源300が接続された場合に、DC電源300から出力側に電力が供給され、電源装置100にDC電源300が接続されない場合に、電池200から出力側に電力が供給される。切替部102によって、電源装置100にDC電源300が接続された場合に、スイッチ端子1024とDC電源負極端子1025との接続が解除されるため、電池200から出力側に対して電力が供給されない。さらに、切替部102によって、電源装置100にDC電源300が接続された場合に、スイッチ端子1024とDC電源負極端子1025との接続が解除されるため、電池200はDC電源300から充電されない。
【0020】
切替部102は、他の構成により、電池200とDC電源300とを切り替えてもよい。
【0021】
電源スイッチ104は、切替部102からDC-DCコンバータ106への電力供給を、遮断したり、遮断を解除したりするスイッチである。電源スイッチ104は、切替部102とDC-DCコンバータ106との間に設けられる。電源スイッチ104は、スイッチと直列に接続されるLED等のランプを含んでもよい。当該ランプにより、電源のON、OFFを視覚的に確認することができる。
【0022】
DC-DCコンバータ106は、電池200またはDC電源300による直流電流を、所定の電圧の直流電流に変換して、出力する回路である。当該所定の電圧は、DC-DCコンバータ106に接続される第1出力電圧調整部108によって調整される。DC-DCコンバータ106は、例えば、リニア方式、スイッチング方式により電圧を変換する。
【0023】
第1出力電圧調整部108は、DC-DCコンバータ106から出力される直流電流の電圧を調整する。第1出力電圧調整部108は、DC-DCコンバータ106に接続される。第1出力電圧調整部108は、例えば、可変抵抗である。第1出力電圧調整部108が可変抵抗である場合、DC-DCコンバータ106から出力される電圧は、可変抵抗の抵抗値によって調整される。電源装置100が1.5Vの電池の直列接続の出力を模擬する場合、第1出力電圧調整部108は、電池の数に応じて、DC-DCコンバータ106から出力される電圧を、1.5V、3.0V、・・・、となるように調整されるようにしてもよい。即ち、第1出力電圧調整部108は、DC-DCコンバータ106から出力される電圧を、1.5V単位で調整できるようにしてもよい。
【0024】
出力電流制限部110は、DC-DCコンバータ106から出力される電力の電流が第1所定値以上である場合、当該電流が第1所定値となるように制限する回路である。出力電流制限部110は、DC-DCコンバータ106の出力側に接続される。正極側出力と負極側出力とが短絡した場合に、電源装置100に大電流が流れ得る。大電流が流れ続けると、電源装置100が故障する可能性がある。そこで、出力電流制限部110は、電源装置100が故障しないように出力電流を制限する。また、大電流が人体に流れると危険である。第1所定値は、人体に流れると危険であると判断される電流値であってもよい。出力電流制限部110により、出力電流を所定の電流値(第1所定値)に制限することができる。第1所定値は、例えば、2Aである。出力電流制限部110は、DC-DCコンバータ106に内蔵されてもよい。出力電流制限部110は、出力電流制限回路の一例である。
【0025】
第2出力電圧調整部112は、出力電流制限部110から出力される電力の電圧を低下するように調整する回路である。例えば、一般に、電池に負荷を接続する場合、当該負荷にかかる電圧は、電池の内部抵抗により電池に表示される電圧よりも低くなる。内部抵抗の影響は、負荷の抵抗が低いほど大きくなる。例えば、電池の内部抵抗に比べて負荷の抵抗が小さい場合、負荷にかかる電圧は電池の電圧の半分以下となる。そこで、電源装置100が電池の出力を模擬する場合、第2出力電圧調整部112は、DC-DCコンバータ106の正極側出力と電源装置100の正極側出力との間に直列に抵抗(電気抵抗)を接続する。このとき、第1出力電圧調整部108が電池に表示される電圧に調整されることで、電源装置100は内部抵抗を含む電池を模擬することができる。抵抗の抵抗値は、模擬する電池の内部抵抗の大きさと同等とする。電源装置100に接続される負荷の抵抗値が模擬する電池の内部抵抗に比べて非常に大きい場合、第2出力電圧調整部112は、DC-DCコンバータ106の正極側出力と電源装置100の正極側出力との間に直列に抵抗を接続しなくてもよい。第2出力電圧調整部11により、容易に、電池の内部抵抗を模擬することができる。第2出力電圧調整部112は、出力電圧調整回路の一例である。
【0026】
図3は、第2出力電圧調整部112の構成例を示す図である。図3の第2出力電圧調整部112は、スイッチ1121と、抵抗1122とを含む。スイッチ1121の一端は、DC-DCコンバータ106の正極側出力に常時接続される。スイッチ1121がONである場合、スイッチ1121の他端が抵抗1122に接続される。スイッチ1121がOFFである場合、スイッチ1121の他端が電源装置100の正極側出力に直接接続される。即ち、スイッチ1121がONである場合、スイッチ1121は、DC-DCコンバータ106の正極側出力と電源装置100の正極側出力との間に抵抗1122が設けられる。また、スイッチ1121がOFFである場合、スイッチ1121は、DC-DCコン
バータ106の正極側出力と電源装置100の正極側出力とを短絡する。
【0027】
第2出力電圧調整部112の出力の正極側が図示しない出力正極端子に接続され、負極側が図示しない出力負極端子に接続される。出力正極端子及び出力負極端子には、直流電流の電力の供給を受ける負荷が接続される。
【0028】
第2出力電圧調整部112からの出力の正極側と、第2出力電圧調整部112からの出力の負極側との間に電圧計を設けることで、電源装置100から出力される電力の電圧を測定することができる。電圧計には、アナログ表示またはデジタル表示の表示器が含まれてもよい。
【0029】
電池200は、所定の電圧の直流を供給する電池である。電池200は、電源装置100の切替部102の電池正極端子1021及び電池負極端子1022に接続される。電池200は、一次電池であっても、二次電池であってもよい。
【0030】
DC電源300は、所定の電圧の直流を供給する電源である。DC電源300は、例えば、AC(Alternative Current)アダプタである。ACアダプタは、入力される交流電
流を直流電流に変換して出力する。DC電源300は、電源装置100と接続するコネクタを含む。DC電源300は、例えば、商用電源などから電力供給を受ける。
【0031】
電源装置100は、第1出力電圧調整部108、第2出力電圧調整部112で、調整された電圧値で、接続される負荷(電力供給先)に対して電力を供給する。電源装置100は、DC電源300が接続されている場合に、DC電源300から電力が供給され、DC電源300が接続されていない場合に、電池200から電力が供給される。電源装置100から出力される電力の電流値、電圧値が固定である場合、第1出力電圧調整部108は設けられなくてもよい。また、電源装置100から出力される電力の電流値が第1所定値を超えない場合、出力電流制限部110が設けられなくてもよい。電源装置100に接続される負荷の抵抗が、電池の内部抵抗よりも十分大きい場合などには、第2出力電圧調整部112が設けられなくてもよい。
【0032】
(具体例1)
図4から図9は、本実施形態の電源装置の具体例1の六面図を示す図である。図4は、電源装置100の具体例1の平面図を示す。図5は、電源装置100の具体例1の底面図を示す。図6は、電源装置100の具体例1の正面図を示す。図7は、電源装置100の具体例1の背面図を示す。図8は、電源装置100の具体例1の右側面図を示す。図9は、電源装置100の具体例1の左側面図を示す。
【0033】
具体例1の電源装置100の上面には、電源ランプ131、正極出力端子132、負極出力端子133、電圧調整つまみ134、電磁石モードスイッチ135が配置される。また、右側面、左側面、底面には、複数の通気口136が配置される。電源装置100の背面には、スイッチ137、DCジャック138が配置される。電源装置100の内部には、DC-DCコンバータ106等を含む基板、電池200等が収容されている。正極出力端子132、負極出力端子133は、総称して出力端子ともいう。
【0034】
電源装置100の正面、右側面、背面、左側面は、上から下に向かって広がっている。電源装置100の底面側には、空間があり、電源装置100を積み重ねることで、電源装置100の上面の端子等を覆って収納することができる。
【0035】
正極出力端子132、負極出力端子133には、それぞれ、負荷の正極側、負極側が接続されて、負荷に直流による電力が供給される。
【0036】
スイッチ137は、電源スイッチ104のスイッチに相当する。スイッチ137のON、OFFにより、電源装置100の電源のON、OFFがされる。電源ランプ131は、電源スイッチ104に含まれ、電源装置100の電源がONにされているとき、点灯する。電源ランプ131は、例えば、LEDランプである。
【0037】
電圧調整つまみ134は、第1出力電圧調整部108の可変抵抗に相当する。電圧調整つまみ134の周囲には、目盛りが記載され、調整される電圧値が記載されている。図4の例では、目盛りとして、1.5V、3.0V、4.5V、6.0V、7.5V、9.0Vの記載がされている。電圧調整つまみ134を調整することで、所望の電圧の電力が出力される。例えば、電圧調整つまみ134が3.0Vの目盛りに合わされると、DC-DCコンバータ106の出力が、1.5Vの電池2個分に相当する3.0Vとなる。
【0038】
電圧調整つまみ134は、1.5V、3.0V、4.5V、6.0V、7.5V、9.0Vのみに合わせられるようにしてもよい。即ち、電圧調整つまみ134は、1.5V単位で調整できるようにしてもよい。これにより、電源装置100による電池の模擬が容易になる。ここでは、電圧調整つまみ134で合わせられる電圧を、1.5Vから9.0Vまでとしているが、この電圧は、これらに限定されるものではない。
【0039】
電磁石モードスイッチ135は、第2出力電圧調整部112のスイッチ1121に相当する。電磁石モードスイッチ135は、ONにされたとき、電池の内部抵抗に相当する抵抗を出力と直列に接続する。これにより、電源装置100は、内部抵抗を含む電池を模擬することができる。電磁石(コイル)などの抵抗の低い負荷を接続するときに、電磁石モードスイッチ135をONにすることは、電源装置100で電池を模擬するのに有効である。例えば、直列の電池2個を電磁石につなぐことを模擬する場合には、電源装置100の出力端子に電磁石を接続し、電圧調整つまみ134を電池2個分に相当する3.0Vの目盛りに合わせ、電磁石モード135をONにする。これにより、DC-DCコンバータ106からは、電池2個分の3.0Vの出力がなされ、電池の内部抵抗に相当する第2出力電圧調整部112の抵抗1122により電圧降下されて、電磁石に電力が出力される。抵抗1122と電磁石とは直列接続されていることになる。
【0040】
DCジャック138は、切替部102のDC電源正極端子1023、スイッチ端子1024、DC電源負極端子1025に相当する。DCジャック138には、DC電源300が接続される。
【0041】
通気口136は、電源装置100の内部と外部とを連通する孔である。通気口136は、電源装置100の内部に熱がこもらないようにする。
【0042】
(具体例2)
図10から図15は、本実施形態の電源装置の具体例2の六面図を示す図である。図10は、電源装置100の具体例2の平面図を示す。図11は、電源装置100の具体例2の底面図を示す。図12は、電源装置100の具体例2の正面図を示す。図13は、電源装置100の具体例2の背面図を示す。図14は、電源装置100の具体例2の右側面図を示す。図15は、電源装置100の具体例2の左側面図を示す。ここでは、主として、具体例1と異なる点について説明し、具体例1と同様の点については説明を省略する。
【0043】
具体例2の電源装置100の上面には、電源ランプ141、正極出力端子142、負極出力端子143、電圧調整つまみ144、電圧表示器145が配置される。また、右側面、左側面、底面には、複数の通気口146が配置される。電源装置100の背面には、スイッチ147、DCジャック148が配置される。電源装置100の内部には、DC-D
Cコンバータ106等を含む基板、電池200等が収容されている。
【0044】
電圧表示器145は、第2出力電圧調整部112からの出力の正極側と、第2出力電圧調整部112からの出力の負極側との間に接続される電圧計のデジタル表示器である。電圧表示器145は、電源装置100から出力される電力の電圧をデジタル表示する。電圧表示器145は、電圧をアナログ表示するアナログ表示器であってもよい。
【0045】
電圧調整つまみ144は、第1出力電圧調整部108の可変抵抗に相当する。電圧調整つまみ144の周囲には、目盛りが記載され、調整される電圧値が記載されている。電圧調整つまみ144を調整することで、所望の電圧の電力が出力される。
【0046】
(実施形態の作用、効果)
電源装置100は、電池200またはDC電源300から直流の電力の供給を受ける。電源装置100は、DC-DCコンバータ106により、供給された直流電流を所定の電圧の直流電流に変換して出力する。出力される電圧は、第1出力電圧調整部108によって調整される。電源装置100は、第2出力電圧調整部112により、電池の内部抵抗に相当する電気抵抗をDC-DCコンバータ106の出力に直列接続することで、電池の電力供給を模擬することができる。つまり、電源装置100は、負荷として抵抗値の低い負荷が接続された場合でも、電池に当該負荷を接続した場合と同様な電圧の電力を出力することができる。抵抗値の低い負荷とは、例えば、電磁石(コイル)のような、電池の内部抵抗よりも低い抵抗を有する負荷である。
【0047】
電源装置100は、直流電流を入力とすることで、より簡易な構成で、直流電流を出力することができる。
【0048】
以上の実施形態、具体例は、可能な限りこれらを組み合わせて実施され得る。
【符号の説明】
【0049】
11 :第2出力電圧調整部
100 :電源装置
102 :切替部
1021 :電池正極端子
1022 :電池負極端子
1023 :DC電源正極端子
1024 :スイッチ端子
1025 :DC電源負極端子
1026 :出力側正極端子
1027 :出力側負極端子
104 :電源スイッチ
106 :DC-DCコンバータ
108 :第1出力電圧調整部
110 :出力電流制限部
112 :第2出力電圧調整部
1121 :スイッチ
1122 :抵抗
131 :電源ランプ
132 :正極出力端子
133 :負極出力端子
135 :電磁石モードスイッチ
136 :通気口
137 :スイッチ
138 :DCジャック
141 :電源ランプ
142 :正極出力端子
143 :負極出力端子
145 :電圧表示器
146 :通気口
147 :スイッチ
148 :DCジャック
200 :電池
300 :DC電源
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15