IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ リサーチ アンド ビジネス ファウンデーション ソンギュンクァン ユニバーシティの特許一覧

特許7242707SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置
<>
  • 特許-SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置 図1
  • 特許-SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置 図2
  • 特許-SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置 図3
  • 特許-SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置 図4
  • 特許-SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置 図5
  • 特許-SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置 図6
  • 特許-SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置 図7
  • 特許-SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置 図8
  • 特許-SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置 図9
  • 特許-SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置 図10
  • 特許-SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-10
(45)【発行日】2023-03-20
(54)【発明の名称】SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 45/42 20220101AFI20230313BHJP
   H04W 76/11 20180101ALI20230313BHJP
【FI】
H04L45/42
H04W76/11
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020561657
(86)(22)【出願日】2019-05-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-09
(86)【国際出願番号】 KR2019005291
(87)【国際公開番号】W WO2019212268
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2020-11-05
(31)【優先権主張番号】10-2018-0050728
(32)【優先日】2018-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514293260
【氏名又は名称】リサーチ アンド ビジネス ファウンデーション ソンギュンクァン ユニバーシティ
【住所又は居所原語表記】2066, SEOBU-RO, JANGAN-GU, SUWON-SI, GYEONGGI-DO, 16419, REPUBLIC OF KOREA
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【弁理士】
【氏名又は名称】関 大祐
(72)【発明者】
【氏名】チュー ヒュン スン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヨン キョン
(72)【発明者】
【氏名】シェド ムハマド ラザ
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン セ イル
(72)【発明者】
【氏名】グエン ティエン ダング
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン ジャエ イェオプ
【審査官】大石 博見
(56)【参考文献】
【文献】YOUNGKYOUNG Kim et al.,Towards On-Demand Mobility Management in SDN,In Proceedings of 12th International Conferance on Ubiquitous Information Mnagement and Communication,2018年01月05日,Article 99,pp1-5
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 45/42
H04W 76/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
SDN(Software-Defined Networking)コントローラのモバイルノードの管理方法において、
前記SDNコントローラによって運営される第1APを介して伝達されるモバイルノードの第1のルータ接続要請(Router Solicitation)メッセージを受信する段階と、
前記モバイルノードによって前記第1のルータ接続要請メッセージに含まれたフロータイプの情報に基づいて、各フローの接頭部(prefix)を割り当てる段階と、
前記割り当てられた接頭部情報を前記モバイルノードごとにBCE(Binding cache entry)に格納する段階と、
前記フロータイプに関する情報がSDNコントローラに登録されたことを確認するルータ広告(Router Advertisement)メッセージを前記第1APを介して、前記モバイルノードに伝送する段階と、
前記モバイルノードから伝送されるフローを前記BCEに格納された接頭部情報に基づいて目的地ノードに伝送する段階と、
前記SDNコントローラによって運営される第2APを介して伝達されるモバイルノードの第2のルータ接続要請メッセージを受信する段階と、
前記第1のルータ接続要請メッセージ及び前記第2のルータ接続要請メッセージには、前記モバイルノードが記録したフローのセッション維持が不要な第1タイプ、フローのセッション維持が必要な第2タイプまたはフローのIPが固定される第3タイプを区分する情報が記録され、
前記接頭部(prefix)を割り当てる段階は、前記第1タイプ及び第3タイプのフローに対して第1接頭部を割り当て、前記第2タイプのフローに対して第2接頭部を割り当てることであり、
前記第2のルータ接続要請メッセージに含まれる前記接頭部情報が前記第2接頭部を示す場合、前記第1APから前記第2APへのハンドオーバーが発生したと判断する、SDNコントローラのモバイルノード管理方法。
【請求項2】
前記BCEに格納する段階は、
モバイルノードの識別子、前記モバイルノードが接続された第1APの識別子及び前記フローに対して、前記モバイルノードが伝送したフロータイプの情報をマッチングして格納することである、請求項1に記載のSDNコントローラのモバイルノード管理方法。
【請求項3】
前記フローを目的地ノードに伝送する段階は、
前記フローが第1APに伝送されることによって、前記第1APが前記SDNコントローラに伝送されるパケットインメッセージを受信する段階と、
前記SDNコントローラが前記フローの伝送経路を設定し、伝送経路に位置するスイッチの動作を設定する段階と、
前記フローが前記第1AP及び前記設定されたスイッチを経由して目的地ノードに伝送される段階を含む、請求項1に記載のSDNコントローラのモバイルノード管理方法。
【請求項4】
前記モバイルノードによって前記第2のルータ接続要請メッセージに含まれたフロータイプの情報に基づいて、各フローの接頭部を割り当てる段階と、
前記割り当てられた接頭部情報を前記モバイルノードごとにBCEに格納する段階と、
前記フロータイプに関する情報がSDNコントローラに登録されたことを確認するルータ広告メッセージを前記第2APを介して前記モバイルノードに伝送する段階と、
前記モバイルノードから前記第2APを介して伝送されるフローをスイッチの設定に応じて、目的地ノードに伝送する段階を含む、請求項1に記載のSDNコントローラのモバイルノード管理方法。
【請求項5】
前記モバイルノードによって前記第2のルータ接続要請メッセージに含まれたフロータイプの情報に基づいて、各フローの接頭部を割り当てる段階と、
前記割り当てられた接頭部情報を前記モバイルノードごとにBCEに格納する段階と、
前記接頭部情報が前記第1接頭部を示す場合、前記フロータイプに関する情報がSDNコントローラに登録されたことを確認するルータ広告メッセージを前記第2APを介して前記モバイルノードに伝送する段階と、
前記フローが第2APに伝送されることによって、前記第2APが前記SDNコントローラに伝送されるパケットインメッセージを受信する段階と、
前記SDNコントローラが前記フローの伝送経路を設定し、伝送経路に位置するスイッチの動作を設定する段階と、
前記フローが前記第2AP及び前記設定されたスイッチを経由して目的地ノードに伝送される段階を含む、請求項1に記載のSDNコントローラのモバイルノード管理方法。
【請求項6】
前記第1のルータ接続要請メッセージは、前記フロータイプの情報をコードフィールド(Code field)に追加することである、請求項1に記載のSDNコントローラのモバイルノード管理方法。
【請求項7】
SDN(Software-Defined Networking)コントローラのモバイルノードの管理装置において、
SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法を実行するためのプログラムが格納されたメモリと、
前記メモリに格納されたプログラムを実行するためのプロセッサを含み、
前記プロセッサは、
前記SDNコントローラによって運営される第1APを介して伝達されるモバイルノードの第1のルータ接続要請メッセージを受信し、
前記プログラムの実行により、前記SDNコントローラによって運営される第1APを介して伝達されるモバイルノードの前記第1のルータ接続要請(Router Solicitation)メッセージに含まれたフロータイプの情報に基づいて、各フローについて接頭部を割り当て、
前記割り当てられた接頭部の情報をモバイルノードごとにBCE(Binding Cache Entry)に格納し、
前記フロータイプの情報が登録されたことを報せるルータ広告(Router Advertisement)メッセージを前記第1APを介して、前記モバイルノードに伝送し、
前記モバイルノードから伝送されるフローを前記BCEに格納された接頭部情報に基づいて目的地ノードに伝送し、
前記SDNコントローラによって運営される第2APを介して伝達されるモバイルノードの第2のルータ接続要請メッセージを受信し、
記第1のルータ接続要請メッセージ及び前記第2のルータ接続要請メッセージには、前記モバイルノードが記録したフローのセッション維持が不要な第1タイプ、フローのセッション維持が必要な第2タイプまたはフローのIPが固定される第3タイプを区分する情報が記録され、
前記プロセッサは、前記第1タイプ及び第3タイプのフローに対して第1接頭部を割り当て、前記第2タイプのフローに対して第2接頭部を割り当て、
前記第2のルータ接続要請メッセージに含まれる前記接頭部情報が前記第2接頭部を示す場合、前記第1APから前記第2APへのハンドオーバーが発生したと判断する、
SDNコントローラのモバイルノードの管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モバイルノードで用いるフローのタイプを区分してSDNベースのネットワークをさらに柔軟に管理することができる方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、ネットワークを用いる端末の数がますます増大するにつれて、端末が用いるサービスも多様化している。このような環境において、ユーザは、高品質のサービスを安定的に提供することを所望している。
【発明の概要】
【技術的課題】
【0003】
端末が移動しない環境では、サービスを安定的に提供することができるが、端末がハンドオーバーを実行する場合、一時的にアクセスポイント(access point;AP)との接続が切断されるため、継続的なサービス提供に困難がある。
【0004】
特にリアルタイムサービスの場合、サービスの切れは、ユーザに大きな不便を引き起こすため、QoE(Quality of experience)の改善のためのサービス別の差別化されたモビリティ(移動性)管理が必要である。
【0005】
SDN(Software Defined Network)環境において、、IPモビリティ(移動性)は、端末で発生したフローのパス(経路)をコントローラから再計算と設定をしなければならない。コントローラが再計算と設定する部分では、シグナリングコスト(Signaling cost)とハンドオーバー遅延(Handover delay)をもたらす。特にハンドオーバー遅延は、端末からの活性化されたフローの数に直接比例するので、フローが多くなるほど、シグナリングコストとハンドオーバー遅延が増加するしかないという問題点が発生する。
【0006】
本発明の一実施形態は、前述した従来技術の問題点を解決するためのものであり、モバイルノードで用いるフローを移動性要求事項に応じて区別し、フロータイプの情報をRSメッセージに含むことで、SDNコントローラがフロータイプの情報に基づいて移動性を必要とするフローのハンドオーバーを優先的に実行することができる方法及び装置を提供する。
【0007】
ただし、本実施形態が解決しようとする技術的課題は、前記したような技術的課題に限定されず、また他の技術的課題が存在することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した技術的課題を達成するための技術的手段として、本発明の一側面に係るSDNコントローラのモバイルノードの管理方法は、SDN(Software-Defined Networking)コントローラのモバイルノードの管理方法において、前記SDNコントローラによって運営される第1APを介して伝達されるモバイルノードのルータ接続要請(Router Solicitation)メッセージを受信する段階と、前記モバイルノードによって前記ルータ接続要請メッセージに含まれたフロータイプの情報に基づいて、各フローの接頭部(prefix)を割り当てる段階と、前記割り当てられた接頭部情報を前記モバイルノードごとにBCE(Binding cache entry)に格納する段階と、前記フロータイプに関する情報がSDNコントローラに登録されたことを確認するルータ広告(Router Advertisement)メッセージを前記第1APを介して、前記モバイルノードに伝送する段階と、前記モバイルノードから伝送されるフローを前記BCEに格納された接頭部情報に基づいて目的地ノードに伝送する段階を含むが、前記ルータ接続要請メッセージには、前記モバイルノードが記録したフローのセッション維持が不要な第1タイプ、フローのセッション維持が必要な第2タイプまたはフローのIPが固定される第3タイプを区分する情報が記録され、前記接頭部を割り当てる段階は、前記第1タイプ及び第3タイプのフローに対して第1接頭部を割り当て、前記第2タイプのフローについて第2接頭部を割り当てるものである。
【0009】
また、本発明の他の一実施形態に係るSDNコントローラのモバイルノードの管理装置は、SDN(Software-Defined Networking)コントローラのモバイルノードの管理装置において、SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法を実行するためのプログラムが格納されてメモリ及び前記メモリに格納されたプログラムを実行するためのプロセッサを含み、前記プロセッサは、前記プログラムの実行により、前記SDNコントローラによって運営される第1APを介して伝達されるモバイルノードのルータ接続要請(Router Solicitation)メッセージに含まれたフロータイプの情報に基づいて、各フローの接頭部を割り当て、前記割り当てられた接頭部情報をモバイルノードごとにBCE(Binding Cache Entry)に格納し、前記フロータイプに関する情報が登録たことを報せるルータ広告(Router Advertisement)メッセージを前記第1APを介して、前記モバイルノードに伝送し、前記モバイルノードから伝送されるフローを前記BCEに格納された接頭部情報に基づいて目的地ノードに伝送するが、前記ルータ接続要請メッセージには、前記モバイルノードが記録したフローのセッション維持が不要な第1タイプ、フローのセッション維持が必要な第2タイプまたはフローのIPが固定される第3タイプを区分する情報が記録され、前記プロセッサは、前記第1タイプ及び第3タイプのフローに対して第1接頭部を割り当て、前記第2タイプのフローに対して第2接頭部を割り当てることである。
【発明の効果】
【0010】
前述した本発明の課題解決手段の内、いずれか1つに係ると、フローのタイプをセッション維持の必要性、IP固定性などに応じて区別した後、RSメッセージにフロータイプの情報を追加することにより、SDNコントローラは、フロータイプに関する情報を登録した後、セッション維持が必要なフローのハンドオーバーを優先的に行うことができる。
【0011】
したがって、SDNコントローラは、遅延に耐えられず、セッション継続性を要求するフローだけを優先的に処理してシグナリングコストとハンドオーバー遅延を減少させることができ、既存のSDNベースのネットワークに比べて、さらに柔軟な管理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係るSDNコントローラのシステム構造を示す図である。
【0013】
図2】本発明の一実施形態に係るSDNコントローラのモバイルノードの管理装置の構成を示した図である。
【0014】
図3】本発明の一実施形態に係るSDNコントローラのモバイルノードの管理方法を示すフローチャートである。
【0015】
図4】本発明の一実施形態に係るモバイルノードの登録過程を示したフローチャートである。
【0016】
図5図4によるBCEの更新状態を説明する図である。
【0017】
図6】本発明の一実施形態に係る、同じ端末で他のタイプのフローを用いるプロセスを示したフローチャートである。
【0018】
図7図6によるBCEの更新状態を説明する図である。
【0019】
図8】本発明の一実施形態に係る、同じ端末で同じタイプのフローを用いるプロセスを示したフローチャートである。
【0020】
図9図8によるBCEの更新状態を説明する図である。
【0021】
図10】本発明の一実施形態に係るSDNコントローラのモバイルノードを管理する方法でハンドオーバープロセスを説明するフローチャートである。
【0022】
図11】本発明の一実施形態に係るモバイルノードのハンドオーバー過程を説明するフローチャートである。
【0023】
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、添付した図面を参照して、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の実施形態を詳細に説明する。しかし、本発明は、複数の異なる形態で実現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されない。本発明を明確に説明するために、図面で説明と関係のない部分は省略し、明細書全体を通じて類似した部分については類似の符号を付した。また、図面を参照して説明しつつ、同じ名称で示した構成であっても、図面に基づいて図面番号が変わることがあり、図面番号は説明の便宜のために記載されたものに過ぎず、その図面番号により各構成の概念、特徴、機能または効果が制限解釈されるものではない。
【0025】
明細書全体において、いずれの部分が他の部分と「接続」されているとするとき、これは「直接的に接続」されている場合だけではなく、その中間に他の素子を間に置いて、「電気的に接続」されている場合も含む。また、いずれの部分がどのような構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味し、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部分品またはこれらを組み合わせたものの存在または付加可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0026】
本明細書において、「部」または「モジュール」とは、ハードウェアまたはソフトウェアによって実現されるユニット(unit)、両方を用いて実現されるユニットを含み、一つのユニットが複数のハードウェアを用いて実現されてもよく、複数のユニットが一つのハードウェアによって実現されてもよい。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態に係るSDNコントローラのシステム構造を示す図である。
【0028】
図1を参照すると、 本発明で提示する方法は、SDNベースのネットワーク環境で動作し、システム全体はSDNコントローラ、オープンフロイネーブルスイッチ(OpenFlow-enabled switch)とAPを含む。
【0029】
SDNコントローラは、オン- デマンドモジュールアプリケーション(On-Demand Module Application)と連動して、モバイルノードで用いるフロータイプを区別して、ネットワークをさらに柔軟に管理することができる。オン- デマンドモジュールアプリケーションは、管理モジュール、パス設定モジュール、BCE(Binding Cache Entry)モジュール及び接頭部の割り当てモジュールを含む。
【0030】
まず、管理モジュールは、モバイルノードがSDNドメインに接近時、モバイルノード(mobile node、MN)の接続を感知した後、移動の内容を決定する。このとき、管理モジュールは、ルータの接続要請(Rputer Solicitation、RS)メッセージを用いて、モバイルノードの接続を感知し、モバイルノードが感知されると、移動性
可否に応じて、当該モジュールにメッセージを伝送した後、ルータ広告(Router Advertisement、RA )メッセージを生成して、モバイルノードに知らせる。
【0031】
パス設定モジュールは、モバイルノードと目的地ノードとの間の現在のパスに位置したスイッチの情報を用いて、フロータイプの情報に基づいて経路を選択する。 BCEモジュールは、モバイルノードの情報を格納し、モバイルノードで用いるフローを区別するために、既存のBCEを拡張して用いるが、これは図5図7及び図9を参照して、後述する。
【0032】
接頭部の割り当てモジュールは、モバイルノードで用いるフローごとに各々異なる接頭部(prefix)を割り当ててフローを区別できるようにする。
【0033】
本発明の一実施形態においては、フローを大きく3つのタイプに区分するが、フローのセッション維持が不要な非リアルタイムサービス(Non-persistent)である第1タイプ、フローのセッション維持が必要であり、移動性が要求されるリアルタイムサービス(Session -lasting)である第2タイプ、IPアドレスが常に有効な状態に維持しなければならない固定(Fixed)の形態の第3タイプに区分する。接頭部の割り当てモジュールは、第1タイプ及び第3タイプのフローについて、第1接頭部を割り当て、遅延に耐えられず、セッション連続性を要求する第2タイプのフローについて第2接頭部を割り当てることができる。
【0034】
図2は、本発明の一実施形態に係るSDNコントローラのモバイルノードの管理装置の構成を示した図である。
【0035】
図2を参照すると、SDNコントローラのモバイルノードの管理装置100は、通信モジュール110、メモリ120、プロセッサ130及びデータベース140を含む。
【0036】
詳細には、通信モジュール110は、ネットワークとSDNコントローラのモバイルノードの管理装置100とユーザ端末、すなわちモバイルノード間の送受信信号をパケットデータの形で提供するに必要な通信インターフェースを提供する。さらに、通信モジュール110は、モバイルノードからデータ要請を受信し、これに対する応答としてデータを送信する役割を実行することができる。
【0037】
ここで、通信モジュール110は、他のネットワーク装置と有無線接続を介して制御信号またはデータ信号のような信号を送受信するために必要なハードウェア及びソフトウェアを含む装置で有り得る。
【0038】
メモリ120は、SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法を実行するためのプログラムが記録される。また、プロセッサ130が処理するデータを一時的または恒久的に格納する機能を実行する。ここで、メモリ120は、揮発性の格納媒体(volatile storage media)または非揮発性格納媒体(non-volatile storage media)を含むことができるが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0039】
プロセッサ130は、SDNコントローラのモバイルノードを管理する方法を提供する全体過程を制御する。プロセッサ130が実行する各段階については、図3図10を参照して、後述する。
【0040】
ここで、プロセッサ130は、プロセッサ(processor)のようにデータを処理することができるすべての種類の装置を含むことができる。ここで、「プロセッサ(processor)」は、例えば、プログラム内に含まれたコードまたはコマンドで表現された機能を実行するために、物理的に構造化された回路を有する、ハードウェアに
内蔵されたデータ処理装置を意味することができる。このように、ハードウェアに 内蔵されたデータ処理装置の一例として、マイクロプロセッサ(microprocessor)、中央処理装置(central processing unit:CPU)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC、(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)などの処理装置を網羅することができるが、本発明の範囲がこれに限定されるものではない。
【0041】
データベース140は、SDNコントローラが、モバイルノードの管理方法を実行しながら、累積されるデータが格納される。
【0042】
例えば、データベース140には、モバイルノード識別子、モバイルノードが接続されたAPの識別子、各フロータイプに関する情報などが格納されることができる。
【0043】
図3は、本発明の一実施形態に係るSDNコントローラのモバイルノードを管理する方法を示すフローチャートである。
【0044】
図3を参考にすれば、 SDNコントローラは、自分が運営する第1APを介して伝達されるモバイルノードのルータ接続要請(Rputer Solicitation、RS)メッセージを受信する(S310)。このとき、一般的なRSメッセージには、コードフィールドがバイトの形で「0000」で定義されているが、本発明の実施形態に係るRSメッセージは、コードフィールドにフロータイプの情報を定義して変更する。例えば、RSメッセージのコードフィールドに第1タイプは、Flow1=0001、第2タイプは、Flow2=0002、第3タイプは、Flow3=0003でそれぞれ定義され、モバイルノードがフロータイプの情報を記録する。
【0045】
SDNコントローラは、RSメッセージに含まれたフロータイプの情報に基づいて、各フローに接頭部を割り当てる(S320)。このとき、SDNコントローラは、第1タイプ及び第3タイプのフローについて、第1接頭部を割り当て、第2タイプのフローについて第2接頭部を割り当てる。
【0046】
SDNコントローラは、段階(S320)を介して割り当てられた接頭部情報をモバイルノードごとにBC Eに格納する。(S330)SDNコントローラは、フロータイプの情報が登録されたことを確認するRAメッセージを第1APを介してモバイルノードに伝送する(S340)。このとき、RAメッセージは、RSメッセージと同じようにコードフィールドにフロータイプの情報を定義して伝送される。
【0047】
SDNコントローラは、モバイルノードから伝送されるフローをBCEに格納された接頭部情報に基づいて目的地ノードに伝送する(S350)。つまり、フローが第1APに伝送されることによって、第1APがSDNコントローラに伝送されるパケットインメッセージを受信し、SDNコントローラがフローの伝送経路を設定し、伝送経路に位置するスイッチの動作を設定すると、当該フローは、第1AP及び設定されたスイッチを経由して目的地ノードに伝送されるものである。
【0048】
図4は、本発明の一実施形態に係るモバイルノードの登録過程を示したフローチャートであり、図5は、図4によるBCEの更新状態を説明する図である。
【0049】
図4を参考にすれば、モバイルノード(MN)で用いるフローが第1タイプのフローである場合に、モバイルノードは、RSメッセージにFlow1の情報を追加して、第1AP (AP1)を介してSDNコントローラに伝送する。
【0050】
SDNコントローラの管理モジュールは、RSメッセージを介してモバイルノードの接続を感知し、接頭部の割り当てモジュールにRSメッセージを伝送する。接頭部の割り当てモジュールは、RSメッセージに含まれたフロータイプに関する情報が、第1タイプであるので、第1接頭部(Ip6prefix1)を割り当てた後、これをBCEモジュールに伝送し、BCEモジュールは、接頭部の割り当てモジュールから割り当てられた接頭部の情報をBCEに格納する。
【0051】
BCEモジュールは、ホスト識別子(HostID)、APの識別子(AP ID)、接頭部(Prefix1、Prefix2)、フロータイプに関する情報(Flow1、Flow2、Flow3)をBCEに格納する。 BCEモジュールは、モバイルノードから伝送されるフローが第1タイプなので、図5に示すように、ホスト識別子(Hostid)、APの識別子(Devicedid)、第1接頭部(Ip6prefix1)、第1接頭部を用いるフローに関する情報(Flow1)を更新して格納する。
【0052】
管理モジュールは、そのフロータイプに関する情報がSDNコントローラに登録されたことを確認するRAメッセージを生成して、モバイルノードに伝送する。
【0053】
SDNコントローラは、モバイルノードから伝送されるフロー(Flow1)をBCEに格納された接頭部情報(Ip6prefix1)に基づいて目的地ノードCN1に伝送する。
【0054】
一方、モバイルノードから第1APを介して伝送されるFlow1を目的地ノードCN1に伝送する同時に、同じモバイルノードから別のタイプまたは同じタイプのフロー、すなわちFlow2またはFlow3を用いることができる。
【0055】
図6は、本発明の一実施形態に係る、同じ端末で他のタイプのフローを用いるプロセスを示したフローチャートであり、図7は、図6によるBCEの更新状態を説明する図である。
【0056】
図6を参考にすれば、SDNコントローラは、モバイルノードから第1APを介して伝送されるFlow1を目的地ノードCN1に伝送し、第1APを介して伝達されるモバイルノードのRSメッセージを受信する。
【0057】
SDNコントローラは、図6で説明した動作過程と同様にRSメッセージに含まれたフロータイプの情報に基づいて接頭部を割り当て、割り当てられた接頭部情報をBCEに格納する。たとえば、モバイルノードでメッセンジャー機能を利用しながら、ストリーミング動映像を用いることができる。この場合、メッセンジャー機能のフロータイプは、セッション維持が不要な第1タイプであり、ストリーミング動映像のフロータイプは、セッション維持が必要な第2タイプになることができる。
【0058】
図7に示すように、SDNコントローラは、図5のBCE状態で第2接頭部(Ip6prefix2)、第2接頭部を用いるフローに関する情報(Flow2)を更新して格納する。
【0059】
SDNコントローラは、第1APを介してモバイルノードにRAメッセージを伝送し、BCEに格納された第2接頭部情報に基づいて、モバイルノードから伝送されるFlow2を第1APを介して目的地ノードCN2に伝送する。
【0060】
このように、端末からの第1タイプのフローが生成された後、同じ端末で第2タイプのフローを用いることができ、SDNベースのネットワークをより柔軟に管理することができる。
【0061】
図8は、本発明の一実施形態に係る、同じ端末で同じタイプのフローを用いるプロセスを示したフローチャートであり、図9は、図8によるBCEの更新状態を説明する図である。
【0062】
図8を参考にすれば、SDNコントローラは、モバイルノードから第1APを介して伝送されるFlow1を目的地ノードであるCN1に伝送し、Flow2をCN2に伝送するがこのような過程の中Flow1のタイプと同じタイプであるFlow3が受信されることがてきる。たとえば、モバイルノードでメッセンジャー機能及びインターネット検索を用いながら、ストリーミング動映像を用いることができる。この場合に、メッセンジャー機能のフロータイプは、セッション維持が不要な第1タイプであり、ストリーミング動映像のフロータイプは、セッション維持が必要な第2タイプであり、インターネット検索のフロータイプは、IPが固定された第3タイプになることができる。
【0063】
SDNコントローラは、Flow1を設定する過程で、第1接頭部(Ip6prefix1)を割り当てられた状態であるから、第3タイプのフローであるFlow3の 接頭部を割り当てられる過程を省略することができる。
【0064】
したがって、 モバイルノードは、接頭部の割り当て過程なしSDNコントローラにパケットインメッセージを伝送し、SDNコントローラは、目的地ノードのアドレスを含む応答メッセージをパケットアウトメッセージ(packet out message)の形態で、第1APに伝送する。したがってSDNコントローラは、モバイルノードから伝送されるFlow3を目的地ノードであるCN3に伝送する。
【0065】
図9に示すように、SDNコントローラは、図7のBCE状態で、第1接頭部を用いるフローに関する情報にFlow3を追加して、Flow1とFlow3を一緒に格納する。
【0066】
図10は、本発明の一実施形態に係るSDNコントローラのモバイルノードを管理する方法でハンドオーバープロセスを説明するフローチャートである。
【0067】
図10を参考にすれば、SDNコントローラが第2APを介してモバイルノードから伝送されるRSメッセージを受信すると、RSメッセージに含まれたフロータイプの情報に基づいて、各フローの接頭部を割り当てる(S410、 S420)。
【0068】
SDNコントローラはBCEに接頭部情報を格納し、接頭部情報が第2接頭部を示す場合に、モバイルノードで第1APから第2APへのハンドオーバーが発生的に判断する(S430、S440、S450)。 SDNコントローラはハンドオーバーが発生したフローが元の目的地に伝送されることができるようにスイッチを設定し、第2APを介してRAメッセージをモバイルノードに伝送する(S460、S470)。
【0069】
以後にSDNコントローラは、モバイルノードから第2APを介して伝送されるフローを設定されたスイッチを経由して目的地ノードに伝送する(S480)。このように、SDNコントローラは、セッションを維持しなければならないFlow2のIPアドレスをそのまま維持してフローが伝送されるようにする。
【0070】
一方、SDNコントローラは接頭部情報が、第1接頭部である場合に、RAメッセージを第2APを介してモバイルノードに伝送し、モバイルノードからフローが第2APを介して伝送されることにより、第2APがSDNコントローラに伝送されるパケットインメッセージを受信する(S510、S520、S530)。 SDNコントローラはフローの伝送経路及び伝送経路に位置するスイッチの動作を設定する(S540)。
【0071】
モバイルノードからフローが第2APと設定されたスイッチを経由して目的地ノードに伝送される(S550)。
【0072】
図11は、本発明の一実施形態に係るモバイルノードのハンドオーバー過程を説明するフローチャートである。
【0073】
図11を参考にすれば、モバイルノードはハンドオーバー中に異なるフローによって、現在どのようなIPアドレスが使用中かどうかをSDNコントローラにRSメッセージを介して通知する。 SDNコントローラは、第2APを介してモバイルノードから伝送されるRSメッセージを受信すると、RSメッセージに含まれたフロータイプの情報に基づいて、各フローの接頭部を割り当てる後、割り当てられた接頭部情報をBCEに格納する。
【0074】
SDNコントローラは、接頭部情報が第2接頭部である場合に、第1APから第2APへのハンドオーバー発生で判断して、セッションを維持する必要がない第1タイプのフロー(Flow1)の場合に、第2APを介してRAメッセージをモバイルノードに伝送し、モバイルノードから伝送されるFlow1を第2APを介して目的地ノードに伝送する。
【0075】
一方、SDNコントローラは、モバイルノードのフローごとに接続要請がある場合に、セッションを維持しなければなら第2タイプのフロー(Flow2)、IPが固定された第3タイプのフロー(Flow3)のIPアドレスをそのまま維持してフローが伝送されるようにする。つまり、フローが第2APに伝送されることによって、第2APがSDNコントローラに伝送されるパケットインメッセージを受信し、SDNコントローラがフローの伝送経路と伝送経路に位置するスイッチの動作を設定した後フローが第2APと設定されたスイッチを経由して目的地ノードに伝送されるようにする。
【0076】
このように、SDNコントローラはFlow2のパスを遅延に敏感なものと判断してFlow2の伝送経路を設定することにより、ハンドオーバー遅延を低減させながら、ハンドオーバーの間にシグナリングコストを制御することができる。また、SDNコントローラは、セッション連続性が必要とされない残りのフローの新しいパスの設定を無視し、ハンドオーバー中に、各フロー(Flow1、Flow2、Flow3)のIPアドレスと、そのIPアドレスを用いるフローの接頭部情報を格納する。
【0077】
以上で説明した本発明の実施形態に係るSDNコントローラのモバイルノードの管理方法は、コンピュータによって実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータによって実行可能な命令語を含む記録媒体の形態でも実現することができる。このような記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な媒体を含み、コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセスすることができる任意の可用可能媒体で有り得、揮発性及び非揮発性媒体、分離型及び非分離型媒体のすべてを含む。また、コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ格納媒体を含み、コンピュータ 格納媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュール、またはその他のデータのような情報の格納のための任意の方法または技術で実現された揮発性及び非揮発性、分離型及び非分離型媒体のすべてを含む。
【0078】
前述した本発明の説明は、例示のためのものであり、本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形で容易に変形が可能であることを理解することができる。したがって、以上で記述した実施形態は、すべての面で例示的なものであり限定的ではないと理解しなければならない。例えば、単一型で説明されている各構成要素は、分散されて実施されることがあり、同様に分散されたものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されることがある。
【0079】
また、 本発明の方法及びシステムは、特定の実施形態に関連して説明されたが、それらの構成要素または動作の一部または全部は、汎用ハードウェアアーキテクチャを有するコンピュータシステムを使用して実現されることもできる。
【0080】
本発明の範囲は、詳細な説明よりは、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲そしてその均等概念から導き出されるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0081】



図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11