(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-10
(45)【発行日】2023-03-20
(54)【発明の名称】改良されたソナー画像機能を有するビーム形成ソナーシステム、及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
G01S 15/89 20060101AFI20230313BHJP
G01S 15/96 20060101ALI20230313BHJP
【FI】
G01S15/89 B
G01S15/96
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021100008
(22)【出願日】2021-06-16
【審査請求日】2021-09-30
(32)【優先日】2020-07-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513302514
【氏名又は名称】ナヴィコ ホールディング アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100205833
【氏名又は名称】宮谷 昂佑
(72)【発明者】
【氏名】アラン リー プロクター
(72)【発明者】
【氏名】ジェイム ジェイ カスパール
【審査官】渡辺 慶人
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-535195(JP,A)
【文献】特表2016-510106(JP,A)
【文献】特表2008-508539(JP,A)
【文献】特開2010-261883(JP,A)
【文献】特開2015-165245(JP,A)
【文献】特開2016-038323(JP,A)
【文献】特開2011-002436(JP,A)
【文献】海洋音響学会,第13章 海底面の探査,海洋音響の基礎と応用 ,日本,株式会社成山堂書店 ,2004年04月28日,Pages: 152-172,ISBN: 4-425-53071-3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 7/52 - 7/64
15/00 - 15/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水域の水中環境を画像化するためのシステムであって、前記システムは、
前記水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数の
トランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記放出面は、幅及び長さを規定し、前記放出面の前記長さは、前記放出面の前記幅よりも大きく、前記放出面の前記長さは、前記ウォータクラフトの前後方向に延在し、
前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれの前記幅よりも大きく、前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記放出面の前記長さに垂直であり、
前記複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信するように構成され、
前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第1の範囲の角度と前記前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して前記第2の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、前記第1の範囲の角度と前記第2の範囲の角度とを分離する、複数の
トランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイと、
前記アレイと通信するソナー信号プロセッサであって、前記ソナー信号プロセッサは、
前記アレイを動作させて、前記複数のトランスデューサ素子に前記1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信させ、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、
周波数に基づいて前記ソナーリターンデータをフィルタリングして、前記マルチプルソナーリターンビームを形成し、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子によって生成される前記マルチプルソナーリターンビームの全てより少ないものを含むソナーリターンビームの第1のサブセットを決定し、前記ソナーリターンビームの第1のサブセットは、前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームの1つ
であり、前記ソナーリターンビームの第1のサブセットに対応する前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記決定された1つは、前記前後方向に比較的狭く、左舷から右舵方向に比較的広い扇形のビームを形成し、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子によって生成される前記マルチプルソナーリターンビームの全てより少ないものを含むソナーリターンビームの第2のサブセットを決定し、前記ソナーリターンビームの第2のサブセットは、前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の少なくとも前記角度を含む前記前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数の前記マルチプルソナーリターンビーム
であり、前記ソナーリターンビームの第2のサブセットに対応する前記決定された複数の前記マルチプルソナーリターンビームは、前記前後方向と前記左舷から右舷方向との両方で比較的広いビーム形状を形成し、
前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記
決定された1つ
である前記ソナーリターンビームの第1のサブセットと前記
決定された複数の前記マルチプルソナーリターンビーム
である前記ソナーリターンビームの第2のサブセットとの両方から
ソナー画像を形成し、
前記ソナー画像は、
異なる時間に受信される前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記
決定された1つ
である前記ソナーリターンビームの第1のサブセットからのソナーリターンデータに対応する複数の第1のソナー画像部分であって、前記複数の第1のソナー画像部分は、時間と共に構築される、複数の第1のソナー画像部分と、
前記
決定された複数のマルチプルソナーリターンビーム
である前記ソナーリターンビームの第2のサブセットから生成されるフィッシュアーチにそれぞれ対応する複数の第2のソナー画像部分であって、前記複数の第2のソナー画像部分は、前記複数のマルチプルソナーリターンビームから取得されるソナーリターンデータに関連する深さ及び時間に対応するように、前記複数の第1のソナー画像部分内に位置付けされる、複数の第2のソナー画像部分と、
から形成されることによって、
前記ウォータクラフトから下方の前記水中環境の
単一の前記ソナー画像を生成する
ように構成される、ソナー信号プロセッサと、
を備える、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、
少なくとも2つ以上の時間受信にわたって受信された前記複数のマルチプルソナーリターンビームに対応するソナーリターンデータ内から前記フィッシュアーチを決定し、
前記決定されたフィッシュアーチに対応するソナーリターンデータに基づいて、少なくとも1つの第2のソナー画像部分を生成する
ように構成される、システム。
【請求項3】
請求項2に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記フィッシュアーチがサイズ閾値を超えるサイズを含む場合にのみ、前記フィッシュアーチを決定するように更に構成される、システム。
【請求項4】
請求項2に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記決定されたフィッシュアーチではない前記ソナーリターンデータ内のソナー画像データを除去又は無効にすることによって、前記少なくとも1つの第2のソナー画像部分を生成するように構成される、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、
前記フィッシュアーチに対応する前記ソナーリターンデータに関連する前記深さ及び時間を決定し、
前記生成された少なくとも1つの第2のソナー画像部分を、前記決定された深さ及び時間に
おいて前記複数の第1のソナー画像部分内
に位置付ける
ことによって、前記ソナー画像を形成するように構成される、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記複数の第2のソナー画像部分に前記複数の第1のソナー画像部分をオーバーレイさせることによって、前記ソナー画像を形成するように構成される、システム。
【請求項7】
請求項1に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記複数の第2のソナー画像部分が前記複数の第1のソナー画像部分の対応する部分を置換させることによって、前記ソナー画像を形成するように構成される、システム。
【請求項8】
請求項1に記載のシステムであって、前記第4の範囲の角度は、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内で前記角度の各サイドに延在する角度を含む、システム。
【請求項9】
請求項8に記載のシステムであって、前記第4の範囲の角度は、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の前記角度が前記第4の範囲の角度の略中央にあるように選択される、システム。
【請求項10】
請求項1に記載のシステムであって、前記第4の範囲の角度は、少なくとも10°の全範囲角度を含む、システム。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムであって、前記水域の上面に対する前記アレイの向きを決定するように構成される方位センサを更に含み、前記ソナー信号プロセッサは、前記方位センサからのデータに基づいて、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の前記角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つを決定するように構成される、システム。
【請求項12】
請求項11に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記方位センサからのデータに基づいて、前記前後方向の前記第4の範囲の角度に対応する前記複数の前記マルチプルソナーリターンビームを決定するように構成される、システム。
【請求項13】
請求項1に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記ウォータクラフトから前方及び下方の前記水中環境の第2のソナー画像を生成するように更に構成され、前記第2のソナー画像は、前記マルチプルソナーリターンビームのそれぞれからのソナーリターンデータで形成される2次元ライブソナー画像であり、前記2次元ライブソナー画像を形成するために使用される前記ソナーリターンデータは、前記複数の
トランスデューサ素子によって実質的に同時に受信された、システム。
【請求項14】
請求項1に記載のシステムであって、前記アレイは第1のアレイであり、前記第1のアレイの前記放出面は第1の放出面であり、前記向かい合う方向は第1の向かい合う方向であり、前記システムは、前記ウォータクラフトに取り付けられ、前記第1の向かい合う方向とは異なる第2の向かい合う方向に第2の放出面に向けられる複数の第2のトランスデューサ素子の第2のアレイを更に備え、前記第2の向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記複数の第2の
トランスデューサ素子のそれぞれは、前記固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第5の範囲の角度と前記前後方向の第6の範囲の角度との間でマルチプル第2のソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第5の範囲の角度は、前記第2の向かい合う方向に関して前記第6の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第7の範囲の角度のギャップは、前記第5の範囲の角度と前記第6の範囲の角度とを分離し、
前記第2のアレイの前記第2の放出面は、前記第5の範囲の角度又は前記第6の範囲の角度のうちの少なくとも1つが前記第1のアレイから前記第3の範囲の角度の前記ギャップ内に延在するように、前記第1のアレイの前記第1の放出面に対して向けられる、システム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記第1のアレイから受信したソナーリターンデータに対応する前記第1の範囲の角度からのマルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つと、前記第2のアレイから受信したソナーリターンデータに対応する前記第5の範囲の角度からの前記マルチプル第2のソナーリターンビームの少なくとも1つとを含むように、前記前後方向の前記第4の範囲の角度に対応する前記複数の前記マルチプルソナーリターンビームを決定するように構成される、システム。
【請求項16】
請求項14に記載のシステムであって、前記ウォータクラフトに取り付けられ、前記第1の向かい合う方向と前記第2の向かい合う方向との両方とは異なる第3の向かい合う方向に第3の放出面に向けられる複数の第3のトランスデューサ素子の第3のアレイを更に含み、前記第1のアレイ及び前記第3のアレイは、X構成で取り付けられ、前記第2のアレイは、前記X構成の中心からオフセット位置に取り付けられる、システム。
【請求項17】
水域の水中環境を画像化するためのシステムであって、前記システムは、
前記水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数の
トランスデューサ素子の単一のアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記放出面は、幅及び長さを規定し、前記放出面の前記長さは、前記放出面の前記幅よりも大きく、前記放出面の前記長さは、前記ウォータクラフトの前後方向に延在し、
前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれの前記幅よりも大きく、前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記放出面の前記長さに垂直であり、
前記複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信するように構成され、
前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第1の範囲の角度と前記前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して前記第2の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、前記第1の範囲の角度と前記第2の範囲の角度とを分離する、複数の
トランスデューサ素子の単一のアレイと、
前記アレイと通信するソナー信号プロセッサであって、前記ソナー信号プロセッサは、
前記アレイを動作させて、前記複数のトランスデューサ素子に前記1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信させ、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、
周波数に基づいて前記ソナーリターンデータをフィルタリングして、前記マルチプルソナーリターンビームを形成し、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子によって生成される前記第1の範囲の角度内の前記マルチプルソナーリターンビームの全てよりも少ないものを含むソナーリターンビームの第1のサブセットを決定し、前記ソナーリターンビームの第1のサブセットは、前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームの1つ
であり、前記ソナーリターンビームの第1のサブセットに対応する前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記決定された1つは、前記前後方向に比較的狭く、左舷から右舵方向に比較的広い扇形のビームを形成し、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子によって生成される前記第1の範囲の角度内の前記マルチプルソナーリターンビームの全てよりも少ないものを含むソナーリターンビームの第2のサブセットを決定し、前記ソナーリターンビームの第2のサブセットは、前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の少なくとも前記角度を含む前記前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数の前記マルチプルソナーリターンビーム
であり、前記ソナーリターンビームの第2のサブセットに対応する前記決定された複数の前記マルチプルソナーリターンビームは、前記前後方向と前記左舷から右舷方向との両方で比較的広いビーム形状を形成し、
前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記
決定された1つ
である前記ソナーリターンビームの第1のサブセットと前記
決定された複数の前記マルチプルソナーリターンビーム
である前記ソナーリターンビームの第2のサブセットとの両方から
ソナー画像を形成し、
前記ソナー画像は、
異なる時間に受信される前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記
決定された1つ
である前記ソナーリターンビームの第1のサブセットからのソナーリターンデータに対応する複数の第1のソナー画像部分であって、前記複数の第1のソナー画像部分は、時間と共に構築される、複数の第1のソナー画像部分と、
前記
決定された複数のマルチプルソナーリターンビーム
である前記ソナーリターンビームの第2のサブセットから生成されるフィッシュアーチにそれぞれ対応する複数の第2のソナー画像部分であって、前記複数の第2のソナー画像部分は、前記複数のマルチプルソナーリターンビームから取得されるソナーリターンデータに関連する深さ及び時間に対応するように、前記複数の第1のソナー画像部分内に位置付けされる、複数の第2のソナー画像部分と、
から形成されることによって、
前記ウォータクラフトから下方の前記水中環境の
単一の前記ソナー画像を生成する
ように構成される、ソナー信号プロセッサと、
を備える、システム。
【請求項18】
請求項17に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、
少なくとも2つ以上の時間受信にわたって受信された前記複数のマルチプルソナーリターンビームに対応するソナーリターンデータ内から前記フィッシュアーチを決定し、
前記決定されたフィッシュアーチに対応する前記ソナーリターンデータに基づいて少なくとも1つの第2のソナー画像部分を生成するように構成される、システム。
【請求項19】
水域の水中環境を画像化するための
トランスデューサアセンブリであって、前記
トランスデューサアセンブリは、
前記水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数の
トランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記放出面は、幅及び長さを規定し、前記放出面の前記長さは、前記放出面の前記幅よりも大きく、前記放出面の前記長さは、前記ウォータクラフトの前後方向に延在し、
前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれの前記幅よりも大きく、前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記放出面の前記長さに垂直であり、
前記複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信するように構成され、
前記複数の
トランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第1の範囲の角度と前記前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して前記第2の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、前記第1の範囲の角度と前記第2の範囲の角度とを分離する、複数の
トランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイと、
前記アレイと通信するソナー信号プロセッサであって、前記ソナー信号プロセッサは、
前記アレイを動作させて、前記複数のトランスデューサ素子に前記1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信させ、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、
周波数に基づいて前記ソナーリターンデータをフィルタリングして、前記マルチプルソナーリターンビームを形成し、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子によって生成される前記マルチプルソナーリターンビームの全てより少ないものを含むソナーリターンビームの第1のサブセットを決定し、前記ソナーリターンビームの第1のサブセットは、前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームの1つ
であり、前記ソナーリターンビームの第1のサブセットに対応する前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記決定された1つは、前記前後方向に比較的狭く、左舷から右舵方向に比較的広い扇形のビームを形成し、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子によって生成される前記マルチプルソナーリターンビームの全てより少ないものを含むソナーリターンビームの第2のサブセットを決定し、前記ソナーリターンビームの第2のサブセットは、前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の少なくとも前記角度を含む前記前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数の前記マルチプルソナーリターンビーム
であり、前記ソナーリターンビームの第2のサブセットに対応する前記決定された複数の前記マルチプルソナーリターンビームは、前記前後方向と前記左舷から右舷方向との両方で比較的広いビーム形状を形成し、
前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記
決定された1つ
である前記ソナーリターンビームの第1のサブセットと前記
決定された複数の前記マルチプルソナーリターンビーム
である前記ソナーリターンビームの第2のサブセットとの両方から
ソナー画像を形成し、
前記ソナー画像は、
異なる時間に受信される前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記
決定された1つ
である前記ソナーリターンビームの第1のサブセットからのソナーリターンデータに対応する複数の第1のソナー画像部分であって、前記複数の第1のソナー画像部分は、時間と共に構築される、複数の第1のソナー画像部分と、
前記
決定された複数のマルチプルソナーリターンビーム
である前記ソナーリターンビームの第2のサブセットから生成されるフィッシュアーチにそれぞれ対応する複数の第2のソナー画像部分であって、前記複数の第2のソナー画像部分は、前記複数のマルチプルソナーリターンビームから取得されるソナーリターンデータに関連する深さ及び時間に対応するように、前記複数の第1のソナー画像部分内に位置付けされる、複数の第2のソナー画像部分と、から形成されることによって、
前記ウォータクラフトから下方の前記水中環境の
単一の前記ソナー画像を生成する
ように構成される、ソナー信号プロセッサと、
を備える、
トランスデューサアセンブリ。
【請求項20】
請求項19に記載の
トランスデューサアセンブリであって、前記ソナー信号プロセッサは、
少なくとも2つ以上の時間受信にわたって受信された前記複数のマルチプルソナーリターンビームに対応するソナーリターンデータ内から前記フィッシュアーチを決定し、
前記決定されたフィッシュアーチに対応するソナーリターンデータに基づいて少なくとも1つの第2のソナー画像部分を生成するように構成される、
トランスデューサアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、一般に、ソナーシステムに関し、より詳細には、ビーム形成ソナーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ソナー(音波による航行及び測距)は、水上又は水中の物体を検出するために使用されてきた。例えば、例えば、ソナーデバイスは、水深及び海底の地形を測定するために、魚群を検知するために、漂流物の位置を特定するために使用され得る。これに関して、水中での視界は非常に制限されるので、一般的には、ソナーが、水中で物体の位置を特定し、水中環境の理解を提供するための最も正確な方法である。ソナートランスデューサ素子は、電気エネルギーを音波又は振動に変換する。ソナー信号は、水中に伝送され、遭遇した物体(魚、底面、水中構造物等)から反射される。トランスデューサ素子は、ソナーリターンとして反射音を受け取り、音エネルギーを電気エネルギー(例えば、ソナーリターンデータ)に変換する。既知の音速に基づいて、水上又は水中の物体までの距離及び/又は位置を決定することが可能である。ソナーリターンデータは、また、ディスプレイデバイス上に表示されるように処理され、ユーザに水中環境の「写真」(又は画像)を与えることができる。
【0003】
ソナーシステムの種類が異なるとソナーの機能が異なり、多くの場合には利点が異なる。そのように、ユーザ(例えば釣り人)に合理的なコストを提供しながら、ソナー画像機能を改善したソナーシステムが必要とされる。
【発明の概要】
【0004】
本発明の例示的な実施形態は、水中環境を撮像するための様々なソナーシステムを提供する。いくつかの例示的なソナーシステムは、トランスデューサ素子の1つ又は複数のアレイと、対応する1つ又は複数のソナー信号プロセッサと、を含む。1つ又は複数のアレイは、ソナー信号を水中環境に送信するように動作される。1つ又は複数のアレイは、また、固定位相シフトで動作されるが、マルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように周波数が変化する。マルチプルソナーリターンビームは、第1の範囲の角度間及び第2の範囲の角度間の周波数に基づいて、フィルタリングスルーされ得る。第1の範囲の角度と第2の範囲の角度との間にギャップが形成される。このギャップは、そのアレイの第1の範囲の角度及び/又は第2の範囲の角度がギャップ内の水中体積(の少なくとも一部)をカバーするように、異なる向きの追加のアレイを利用することによってカバーされ得る。3つのアレイを使用することで、指向性を持たせて、~135°まで広がる連続ソナーカバレッジが実現され得る。また、(周波数を変えることによって)その135°あたりの全ての0.5°から1°のあたりにマルチプルソナーリターンビームをビーム形成することができるため、水中環境の小さなスライスに特有の正確なソナーリターンデータを使用して、2次元(2D)略リアルタイム(又は「ライブ」)ソナー画像を形成することができる。
【0005】
さらに、いくつかの実施形態は、他のタイプのソナー画像を形成するために、ビーム形成されたソナーリターンビームのうちの特定の1つ又は複数のものを利用するように構成されるソナーシステムを提供する。例えば、釣り師は、ウォータクラフト下の水中環境のランニングビューを表示するために、時間の経過と共に蓄積される下方のソナー画像を見ることに慣れている。このような画像を作成するために特別に設計される追加のトランスデューサ素子を必要とする代わりに、いくつかの実施形態は、ビーム形成されたソナーリターンビームのうち特定の1つ又は複数のものを利用することを意図する。これは、ソナーシステムの空間を節約し、ユーザが複数のソナーシステムを購入しなければならないことを節約しながら、増大した機能性を提供する。
【0006】
一例として、いくつかの実施形態において、ウォータクラフトから実質的に真下にあるビーム形成されたソナーリターンビームを選択することによって、高解像度の下方のソナー画像が形成される。ビーム幅が~20°(左右方向)、~1°(前後方向)の場合、結果として得られる下方のソナー画像は、高解像度のソナー画像を提供する。
【0007】
さらに、ビーム形成されたソナーリターンビームの複数のものを使用して、(魚の存在を示す)ソナー画像上で釣り師が見慣れている所望の「フィッシュアーチ(fish arches)」を生成する下方のソナー画像を形成することができる。例えば、多数のビーム形成されたソナーリターンビーム(共に一般に下方の)が、~20°(前後方向)、~20°(左右方向)のビーム幅を形成するように選択され、その結果、得られる下方のソナー画像は、望ましいフィッシュアーチと共にソナー画像を提供することができる。場合によっては、選択されたソナーリターンビームが2つ以上の異なるアレイの間をまたがってもよい(アレイの向き及び水中環境の所望の体積によって異なる)。
【0008】
いくつかの実施形態において、ソナーシステムは、マルチプルソナーリターンビームから集められるフィッシュアーチを、単一のソナーリターンビームから形成される同じくソナー画像に提示するように構成されてもよく、フィッシュアーチは適正な位置(例えば、深さ及び時間)に提示される。これは、高解像度であるが、望ましいフィッシュアーチも含む、組み合わされた下方のソナー画像を形成する。これは、全て、1つのソナーシステムを使用して達成され得、専用の線形又は円錐形のトランスデューサ素子を使用しなくても達成され得る。
【0009】
いくつかの実施形態において、互いに対するアレイの特定の取付け向き及び位置は、所望の機能性を提供しながらも小さな設置面積を提供することができ、それによってコストを削減し、(水中のより大きなトランスデューサアセンブリによって引き起こされ得るような)抗力又は水中の物体に当たる危険性等の潜在的なネガティブ効果を低減することができる。
【0010】
いくつかの実施形態において、上記の複数種類のソナー画像は(例えば、2つ又は3つ(或いはそれ以上)のアレイとは対照的に)トランスデューサ素子の単一のアレイで依然として達成されてもよい。これは、ユーザにコストをかけることなく、改良されたソナー機能を提供する。
【0011】
例示的な実施形態において、水域の水中環境を画像化するためのシステムが提供される。このシステムは、水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向(a facing direction)に放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイを備え、前記向かい合う方向は、一般に、ウォータクラフトの前方及び下方にある。放出面は、幅及び長さを規定し、放出面の長さは、放出面の幅よりも大きく、放出面の長さは、ウォータクラフトの前後方向に延在する。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの幅よりも大きく、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、放出面の長さに垂直である。複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信するように構成される。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前後方向の第1の範囲の角度と前後方向の第2の範囲の角度との間にマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成される。第1の範囲の角度は、上記向かい合う方向に関して、第2の範囲の角度と対称である。前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、第1の範囲の角度と第2の範囲の角度とを分離する。このシステムは、アレイと通信し、アレイを動作させて、複数のトランスデューサ素子に1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信させ、アレイの複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、周波数に基づいてソナーリターンデータをフィルタリングして、マルチプルソナーリターンビームを形成するように構成されるソナー信号プロセッサを更に含む。このソナー信号プロセッサは、更に、ウォータクラフトから下方に向かう水中環境のソナー画像を生成するように構成され、マルチプルソナーリターンビームのうちの決定された1つは、ウォータクラフトから実質的に真下の角度に対応するマルチプルソナーリターンビームのうちの1つを決定し、マルチプルソナーリターンビームのうちの決定された1つは、前後方向に比較的狭く、左舷から右舷方向に比較的広い扇形ビームを形成し、マルチプルソナーリターンビームは、ウォータクラフトから実質的に真下の角度のうちの少なくとも第1の範囲の角度を含む前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数のマルチプルソナーリターンビームを決定し、決定されたマルチプルソナーリターンビームは、前後方向と左舵から右舷方向との両方において比較的広いビーム形状を形成し、マルチプルソナーリターンビームのうちの1つとマルチプルソナーリターンビームとの両方からソナー画像を形成する。ソナー画像は、異なる時間に受信されるマルチプルソナーリターンビームのうちの1つからのソナーリターンデータに対応する複数の第1のソナー画像部分であって、複数の第1のソナー画像部分は、時間と共に構築される、複数の第1のソナー画像部分と、複数のマルチプルソナーリターンビームから生成されるフィッシュアーチにそれぞれ対応する複数の第2のソナー画像部分であって、複数の第2のソナー画像部分は、複数のソナーリターンビームから取られるソナーリターンデータに関連する深さ及び時間に対応するように、複数の第1ソナー画像部分内に位置付けされる、複数の第2のソナー画像部分と、から形成される。
【0012】
いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、少なくとも2つ以上の時間受信にわたって受信された複数のマルチプルソナーリターンビームに対応するソナーリターンデータ内からのフィッシュアーチを決定し、決定されたフィッシュアーチに対応するソナーリターンデータに基づいて、少なくとも1つの第2のソナー画像部分を生成するように構成される。いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、フィッシュアーチがサイズ閾値を超えるサイズを含む場合にのみ、フィッシュアーチを決定するように更に構成される。いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、決定されたフィッシュアーチではないソナーリターンデータ内のソナー画像データを除去又は無効にすることによって、少なくとも1つの第2のソナー画像部分を生成するように構成される。
【0013】
いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、フィッシュアーチに対応するソナーリターンデータに関連する深さ及び時間を決定し、生成される少なくとも1つの第2のソナー画像部分を、決定された深さ及び時間における複数の第1のソナー画像部分内の部分に位置付けることによって、ソナー画像を形成するように構成される。
【0014】
いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、複数の第2のソナー画像部分に複数の第1のソナー画像部分をオーバーレイさせることによって、ソナー画像を形成するように構成される。
【0015】
いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、複数の第2のソナー画像部分が複数の第1のソナー画像部分の対応する部分を置換させることによって、ソナー画像を形成するように構成される。
【0016】
いくつかの実施形態において、第4の範囲の角度は、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内で、角度の各サイドに延在する角度を含む。いくつかの実施形態において、第4の範囲の角度は、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内の角度が第4の範囲の角度の略中央にあるように選択される。
【0017】
いくつかの実施形態において、第4の範囲の角度は、少なくとも10°の全角度範囲を含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、システムは、水域の上面に対するアレイの向きを決定するように構成される方位センサを更に含み、ソナー信号プロセッサは、方位センサからのデータに基づいて、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内の角度に対応するマルチプルソナーリターンビームのうちの1つを決定するように構成される。いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、方位センサからのデータに基づいて、前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数のマルチプルソナーリターンビームを決定するように構成される。
【0019】
いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、ウォータクラフトから前方及び下方の水中環境の第2のソナー画像を生成するように更に構成され、第2のソナー画像は、マルチプルソナーリターンビームのそれぞれからのソナーリターンデータで形成される2次元ライブソナー画像であり、2次元ライブソナー画像を形成するために使用されるソナーリターンデータは、複数のトランスデューサ素子によって実質的に同時に受信される。
【0020】
いくつかの実施形態において、アレイは第1のアレイであり、第1のアレイの放出面は第1の放出面であり、向かい合う方向は第1の向かい合う方向であり、システムは、ウォータクラフトに取り付けられ、第1の向かい合う方向とは異なる第2の向かい合う方向に第2の放出面に向けられる複数の第2のトランスデューサ素子の第2のアレイを更に備える。第2の向かい合う方向は、一般に、ウォータクラフトの前方及び下方にある。複数の第2のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前後方向の第5の範囲の角度と前後方向の第6の範囲の角度との間にマルチプル第2のソナーリターンビームをビーム形成するように構成される。第5の範囲の角度は、第2の向かい合う方向に関して第6の範囲の角度と対称である。前後方向の第7の範囲の角度のギャップは、第5の範囲の角度と第6の範囲の角度とを分離する。第2のアレイの第2の放出面は、第5の範囲の角度又は第6の範囲の角度のうちの少なくとも1つが第1のアレイからの第3の範囲の角度のギャップ内に延在するように、第1のアレイの第1の放出面に向けられる。いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、第1のアレイから受信したソナーリターンデータに対応する第1の範囲の角度からのマルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つと、第2のアレイから受信したソナーリターンデータに対応する第5の範囲の角度からのマルチプル第2のソナーリターンビームの少なくとも1つとを含むように、前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数のマルチプルソナーリターンビームを決定するように構成される。いくつかの実施形態において、システムは、ウォータクラフトに取り付けられ、第1の向かい合う方向と第2の向かい合う方向との両方とは異なる第3の向かい合う方向に第3の放出面に向けられる複数の第3のトランスデューサ素子の第3のアレイを更に含み、第1のアレイ及び第3のアレイは、X構成で取り付けられ、第2のアレイは、X構成の中心からオフセット位置に取り付けられる。
【0021】
別の例示的な実施形態において、水域の水中環境を画像化するためのシステムが提供される。このシステムは、水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の単一のアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、ウォータクラフトの前方及び下方にある。放出面は、幅及び長さを画定し、放出面の長さは、放出面の幅よりも大きく、放出面の長さは、ウォータクラフトの前後方向に延在する。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの幅よりも大きく、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、放出面の長さに垂直である。複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信するように構成される。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前後方向の第1の範囲の角度と前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成される。第1の範囲の角度は、上記向かい合う方向に関して第2の範囲の角度と対称である。前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、第1の範囲の角度と第2の範囲の角度とを分離する。システムは、アレイと通信し、アレイを動作させて、複数のトランスデューサ素子に1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信させ、アレイの複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、周波数に基づいてソナーリターンデータをフィルタリングして、マルチプルソナーリターンビームを形成するように構成されるソナー信号プロセッサを更に含む。ソナー信号プロセッサは、更に、ウォータクラフトから下方の水中環境のソナー画像を生成するように構成され、マルチプルソナーリターンビームのうちの決定された1つは、前記前後方向に比較的狭く、左舷から右舵方向に比較的広い扇形のビームを形成し、ウォータクラフトから実質的に真下の第1の範囲の角度内の少なくとも角度を含む前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数のマルチプルソナーリターンビームを決定し、決定された複数のマルチプルソナーリターンビームは、前後方向と左舷から右舷方向との両方で比較的広いビーム形状を形成し、マルチプルソナーリターンビームのうちの1つと複数のマルチプルソナーリターンビームとの両方からソナー画像を形成する。ソナー画像は、異なる時間に受信されるマルチプルソナーリターンビームのうちの1つからのソナーリターンデータに対応する複数の第1のソナー画像部分であって、複数の第1のソナー画像部分は、時間と共に構築される、複数の第1のソナー画像部分と、複数のマルチプルソナーリターンビームから生成されるフィッシュアーチにそれぞれ対応する複数の第2のソナー画像部分であって、複数の第2のソナー画像部分は、複数のマルチプルソナーリターンビームから取られるソナーリターンデータに関連する深さ及び時間に対応するように、複数の第1のソナー画像部分内に位置付けされる、複数の第2のソナー画像部分と、から形成される。
【0022】
更に別の例示的な実施形態において、水域の水中環境を画像化するためのトランスデューサアセンブリが提供される。トランスデューサアセンブリは、水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイを備え、前記向かい合う方向は、一般に、ウォータクラフトの前方及び下方にある。放出面は、幅及び長さを規定し、放出面の長さは、放出面の幅よりも大きく、放出面の長さは、ウォータクラフトの前後方向に延在する。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの幅よりも大きく、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、放出面の長さに垂直である。複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信するように構成される。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前後方向の第1の範囲の角度と前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成される。第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して第2の範囲の角度と対称である。前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、第1の範囲の角度と第2の範囲の角度とを分離する。トランスデューサアセンブリは、アレイと通信し、アレイを動作させて、複数のトランスデューサ素子に1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信させ、アレイの複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、周波数に基づいてソナーリターンデータをフィルタリングして、マルチプルソナーリターンビームを形成するように構成されるソナー信号プロセッサを更に含む。ソナー信号プロセッサは、更に、ウォータクラフトから下方の水中環境のソナー画像を生成するように構成され、ウォータクラフトから実質的に真下の第1の範囲の角度内の角度に対応するマルチプルソナーリターンビームの1つを決定し、マルチプルソナーリターンビームのうちの決定された1つは、前後方向に比較的狭く、左舷から右舵方向に比較的広い扇形のビームを形成し、ウォータクラフトから実質的に真下の第1の範囲の角度内の少なくとも角度を含む前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数のマルチプルソナーリターンビームを決定し、決定された複数のマルチプルソナーリターンビームは、前後方向と左舷から右舷方向との両方で比較的広いビーム形状を形成し、マルチプルソナーリターンビームのうちの1つと複数のマルチプルソナーリターンビームとの両方からソナー画像を形成する。ソナー画像は、異なる時間に受信されるマルチプルソナーリターンビームのうちの1つからのソナーリターンデータに対応する複数の第1のソナー画像部分であって、複数の第1のソナー画像部分は、時間と共に構築される、複数の第1のソナー画像部分と、複数のマルチプルソナーリターンビームから生成されるフィッシュアーチにそれぞれ対応する複数の第2のソナー画像部分であって、複数の第2のソナー画像部分は、複数のマルチプルソナーリターンビームから取られるソナーリターンデータに関連する深さ及び時間に対応するように、複数の第1のソナー画像部分内に位置付けされる、複数の第2のソナー画像部分と、から形成される。
【0023】
更に別の例示的な実施形態において、水域の水中環境を画像化するためのシステムが提供される。このシステムは、水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイを含む。前記向かい合う方向は、一般に、ウォータクラフトの前方及び下方にある。放出面は、幅及び長さを規定し、放出面の長さは、放出面の幅よりも大きく、放出面の長さは、ウォータクラフトの前後方向に延在する。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの幅よりも大きく、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、放出面の長さに垂直である。複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信するように構成される。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前後方向の第1の範囲の角度と前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成される。第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して第2の範囲の角度と対称である。前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、第1の範囲の角度と第2の範囲の角度とを分離する。システムは、アレイと通信し、アレイを動作させて、複数のトランスデューサ素子に1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信させ、アレイの複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、周波数に基づいてソナーリターンデータをフィルタリングして、マルチプルソナーリターンビームを形成するように構成されるソナー信号プロセッサを更に含む。ソナー信号プロセッサは、ウォータクラフトから前方及び下方の水中環境の第1のソナー画像を生成し、第1のソナー画像は、マルチプルソナーリターンビームのそれぞれからのソナーリターンデータから形成される2次元ライブソナー画像であり、2次元ライブソナー画像を形成するために使用されるソナーリターンデータは、複数のトランスデューサ素子によって実質的に同時に受信されるように構成される。ソナー信号プロセッサは、更に、ウォータクラフトから下方の水中環境の第2のソナー画像を生成し、第2のソナー画像は、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内の角度に対応するマルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つから形成され、第2のソナー画像は、時間と共に構築される複数のソナー画像部分から形成され、複数のソナー画像部分のそれぞれは、異なる時間に受信されるマルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つからのソナーリターンデータに対応するように構成される。
【0024】
いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内の角度に対応するマルチプルソナーリターンビームのうちの1つから第2のソナー画像を形成することによって、第2のソナー画像を生成し、マルチプルソナーリターンビームのうちの1つは、前後方向に比較的狭く、左舵から右舵方向に比較的広い扇形のビームを形成するように構成される。いくつかの実施形態において、システムは、水域の上面に対するアレイの向きを決定するように構成される方位センサを更に含み、ソナー信号プロセッサは、方位センサからのデータに基づいて、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内の角度に対応するマルチプルソナーリターンビームのうちの1つを決定するように構成される。
【0025】
いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内の少なくとも角度を含む前後方向の第4の角度の範囲に対応する複数のマルチプルソナーリターンビームから第2のソナー画像を形成することによって、第2のソナー画像を生成し、複数のマルチプルソナーリターンビームは、前後方向と左舵から右舵方向との両方において相対的に広いビーム形状を形成するように構成される。いくつかの実施形態において、システムは、水域の上面に対するアレイの向きを決定するように構成される方位センサを更に含み、ソナー信号プロセッサは、方位センサからのデータに基づいて、前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数のマルチプルソナーリターンビームを決定するように構成される。いくつかの実施形態において、第4の範囲の角度は、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内で角度の各サイドに延在する角度を含む。いくつかの実施形態において、第4の範囲の角度は、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内の角度が、一般的に、第4の範囲の角度の中央にあるように選択される。いくつかの実施形態において、第4の範囲の角度は、少なくとも10°の全角度範囲を含む。いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、ウォータクラフトから下方の水中環境の第3のソナー画像を生成するように更に構成され、第3のソナー画像は、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内の角度に対応するマルチプルソナーリターンビームのうちの1つから形成され、第3のソナー画像は、時間と共に構築される複数の第2のソナー画像部分から形成され、複数の第2のソナー画像部分のそれぞれは、異なる時間に受信されるマルチプルソナーリターンビームのうちの1つからのソナーリターンデータに対応する。
【0026】
いくつかの実施形態において、アレイは第1のアレイであり、第1のアレイの放出面は第1の放出面であり、前記向かい合う方向は第1の向かい合う方向であり、システムは、ウォータクラフトに取り付けられ、第1の向かい合う方向とは異なる第2の向かい合う方向に第2の放出面に向けられる複数の第2のトランスデューサ素子の第2のアレイを更に備え、第2の向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にある。複数の第2のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前後方向の第5の範囲の角度と前後方向の第6の範囲の角度との間でマルチプル第2のソナーリターンビームをビーム形成するように構成される。第5の範囲の角度は、第2の向かい合う方向に関して第6の範囲の角度と対称である。前後方向の第7の範囲の角度のギャップは、第5の範囲の角度と第6の範囲の角度とを分離する。第2のアレイの第2の放出面は、第5の範囲の角度又は第6の範囲の角度のうち少なくとも1つが第1のアレイから第3の範囲の角度のギャップ内に延在するように、第1のアレイの第1の放出面に向けられる。いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内の少なくとも角度を含む前後方向の第4の角度の範囲に対応するマルチプルソナーリターンビームから第2のソナー画像を形成することによって、第2のソナー画像を生成するように構成され、ソナー信号プロセッサは、第1のアレイから受信されるソナーリターンデータに対応する第1の範囲の角度からのマルチプルソナーリターンビームのうちの少なくとも1つと第2のアレイから受信されるソナーリターンデータに対応する第5の範囲の角度からのマルチプル第2のソナーリターンビームのうちの少なくとも1つとを含むように、前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数のマルチプルソナーリターンビームを決定するように構成される。いくつかの実施形態において、システムは、ウォータクラフトに取り付けられ、第1の向かい合う方向と第2の向かい合う方向との両方とは異なる第3の向かい合う方向に第3の放出面に向けられる複数の第3のトランスデューサ素子の第3のアレイを更に含み、第1のアレイ及び第3のアレイは、X構成で取り付けられ、第2のアレイは、X構成の中心からオフセット位置に取り付けられる。
【0027】
いくつかの実施形態において、システムは、ディスプレイを含むユーザインタフェースを更に備え、ユーザインタフェースは、ユーザ入力を受信するように構成され、ソナー信号プロセッサは、第2のソナー画像の提示を望むことを示すユーザ入力の指示を受信し、それに応答して、ユーザインタフェースに第2のソナー画像を提示させるように構成される。いくつかの実施形態において、ソナー信号プロセッサは、第1のソナー画像と第2のソナー画像との両方の提示を望むことを示すユーザ入力の指示を受信し、それに応答して、ユーザインタフェースに第1のソナー画像と第2のソナー画像との両方を分割スクリーンモードで提示させるように構成される。
【0028】
さらに別の例示的な実施形態において、水域の水中環境を画像化するためのシステムが提供される。このシステムは、水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の単一のアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、ウォータクラフトの前方及び下方にある。放出面は、幅及び長さを画定し、放出面の長さは、放出面の幅よりも大きく、放出面の長さは、ウォータクラフトの前後方向に延在する。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの幅よりも大きく、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、放出面の長さに垂直である。複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信するように構成される。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前後方向の第1の範囲の角度と前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成される。第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して第2の範囲の角度と対称である。前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、第1の範囲の角度と第2の範囲の角度とを分離する。システムは、アレイと通信し、アレイを動作させて、複数のトランスデューサ素子に1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信させ、アレイの複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、周波数に基づいてソナーリターンデータをフィルタリングして、マルチプルソナーリターンビームを形成するように構成されるソナー信号プロセッサを更に含む。ソナー信号プロセッサは、ウォータクラフトから前方及び下方の水中環境の第1のソナー画像を生成し、第1のソナー画像は、マルチプルソナーリターンビームのそれぞれからのソナーリターンデータから形成される2次元ライブソナー画像であり、2次元ライブソナー画像を形成するために使用されるソナーリターンデータは、複数のトランスデューサ素子によって実質的に同時に受信されるように構成される。ソナー信号プロセッサは、更に、ウォータクラフトから下方の水中環境の第2のソナー画像を生成し、第2のソナー画像は、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内の角度に対応するマルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つから形成され、第2のソナー画像は、時間と共に構築される複数のソナー画像部分から形成され、複数のソナー画像部分のそれぞれは、異なる時間に受信されるマルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つからのソナーリターンデータに対応するように構成される。
【0029】
更に別の例示的な実施形態において、水域の水中環境を画像化するためのトランスデューサアセンブリが提供される。トランスデューサアセンブリは、水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、ウォータクラフトの前方及び下方にある。放出面は、幅及び長さを規定し、放出面の長さは、放出面の幅よりも大きく、放出面の長さは、ウォータクラフトの前後方向に延在する。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの幅よりも大きく、複数のトランスデューサ素子のそれぞれの長さは、放出面の長さに垂直である。複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信するように構成される。複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前後方向の第1の範囲の角度と前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成さる。第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して第2の範囲の角度と対称である。前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、第1の範囲の角度と第2の範囲の角度とを分離する。トランスデューサアセンブリは、更にアレイと通信し、アレイを動作させて、複数のトランスデューサ素子に1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信させ、アレイの複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、周波数に基づいてソナーリターンデータをフィルタリングして、マルチプルソナーリターンビームを形成するように構成されるソナー信号プロセッサを含む。ソナー信号プロセッサは、ウォータクラフトから前方及び下方の水中環境の第1のソナー画像を生成し、第1のソナー画像は、マルチプルソナーリターンビームのそれぞれからのソナーリターンデータから形成される2次元ライブソナー画像であり、2次元ライブソナー画像を形成するために使用されるソナーリターンデータは、複数のトランスデューサ素子によって実質的に同時に受信されるように構成される。ソナー信号プロセッサは、更に、ウォータクラフトから下方の水中環境の第2のソナー画像を生成し、第2のソナー画像は、ウォータクラフトから実質的に真下にある第1の範囲の角度内の角度に対応するマルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つから形成され、第2のソナー画像は、時間と共に構築される複数のソナー画像部分から形成され、複数のソナー画像部分のそれぞれは、異なる時間に受信されるマルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つからのソナーリターンデータに対応するように構成される。
つまり、本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]
水域の水中環境を画像化するためのシステムであって、前記システムは、
前記水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記放出面は、幅及び長さを規定し、前記放出面の前記長さは、前記放出面の前記幅よりも大きく、前記放出面の前記長さは、前記ウォータクラフトの前後方向に延在し、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記幅よりも大きく、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記放出面の前記長さに垂直であり、
前記複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信するように構成され、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第1の範囲の角度と前記前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して前記第2の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、前記第1の範囲の角度と前記第2の範囲の角度とを分離する、複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイと、
前記アレイと通信するソナー信号プロセッサであって、前記ソナー信号プロセッサは、
前記アレイを動作させて、前記複数のトランスデューサ素子に前記1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信させ、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、
周波数に基づいて前記ソナーリターンデータをフィルタリングして、前記マルチプルソナーリターンビームを形成し、
前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームの1つを決定し、前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記決定された1つは、前記前後方向に比較的狭く、左舷から右舵方向に比較的広い扇形のビームを形成し、
前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の少なくとも前記角度を含む前記前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数の前記マルチプルソナーリターンビームを決定し、前記決定された複数の前記マルチプルソナーリターンビームは、前記前後方向と前記左舷から右舷方向との両方で比較的広いビーム形状を形成し、
前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つと前記複数の前記マルチプルソナーリターンビームとの両方からソナー画像を形成し、
前記ソナー画像は、
異なる時間に受信される前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つからのソナーリターンデータに対応する複数の第1のソナー画像部分であって、前記複数の第1のソナー画像部分は、時間と共に構築される、複数の第1のソナー画像部分と、
前記複数のマルチプルソナーリターンビームから生成されるフィッシュアーチにそれぞれ対応する複数の第2のソナー画像部分であって、前記複数の第2のソナー画像部分は、前記複数のマルチプルソナーリターンビームから取得されるソナーリターンデータに関連する深さ及び時間に対応するように、前記複数の第1のソナー画像部分内に位置付けされる、複数の第2のソナー画像部分と、
から形成されることによって、
前記ウォータクラフトから下方の前記水中環境の前記ソナー画像を生成する
ように構成される、ソナー信号プロセッサと、
を備える、システム。
[2]
[1]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、
少なくとも2つ以上の時間受信にわたって受信された前記複数のマルチプルソナーリターンビームに対応するソナーリターンデータ内から前記フィッシュアーチを決定し、
前記決定されたフィッシュアーチに対応するソナーリターンデータに基づいて、少なくとも1つの第2のソナー画像部分を生成する
ように構成される、システム。
[3]
[2]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記フィッシュアーチがサイズ閾値を超えるサイズを含む場合にのみ、前記フィッシュアーチを決定するように更に構成される、システム。
[4]
[2]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記決定されたフィッシュアーチではない前記ソナーリターンデータ内のソナー画像データを除去又は無効にすることによって、前記少なくとも1つの第2のソナー画像部分を生成するように構成される、システム。
[5]
[1]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、
前記フィッシュアーチに対応する前記ソナーリターンデータに関連する前記深さ及び時間を決定し、
前記生成された少なくとも1つの第2のソナー画像部分を、前記決定された深さ及び時間において前記複数の第1のソナー画像部分内に位置付ける
ことによって、前記ソナー画像を形成するように構成される、システム。
[6]
[1]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記複数の第2のソナー画像部分に前記複数の第1のソナー画像部分をオーバーレイさせることによって、前記ソナー画像を形成するように構成される、システム。
[7]
[1]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記複数の第2のソナー画像部分が前記複数の第1のソナー画像部分の対応する部分を置換させることによって、前記ソナー画像を形成するように構成される、システム。
[8]
[1]に記載のシステムであって、前記第4の範囲の角度は、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内で前記角度の各サイドに延在する角度を含む、システム。
[9]
[8]に記載のシステムであって、前記第4の範囲の角度は、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の前記角度が前記第4の範囲の角度の略中央にあるように選択される、システム。
[10]
[1]に記載のシステムであって、前記第4の範囲の角度は、少なくとも10°の全範囲角度を含む、システム。
[11]
[1]に記載のシステムであって、前記水域の上面に対する前記アレイの向きを決定するように構成される方位センサを更に含み、前記ソナー信号プロセッサは、前記方位センサからのデータに基づいて、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の前記角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つを決定するように構成される、システム。
[12]
[11]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記方位センサからのデータに基づいて、前記前後方向の前記第4の範囲の角度に対応する前記複数の前記マルチプルソナーリターンビームを決定するように構成される、システム。
[13]
[1]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記ウォータクラフトから前方及び下方の前記水中環境の第2のソナー画像を生成するように更に構成され、前記第2のソナー画像は、前記マルチプルソナーリターンビームのそれぞれからのソナーリターンデータで形成される2次元ライブソナー画像であり、前記2次元ライブソナー画像を形成するために使用される前記ソナーリターンデータは、前記複数のトランスデューサ素子によって実質的に同時に受信された、システム。
[14]
[1]に記載のシステムであって、前記アレイは第1のアレイであり、前記第1のアレイの前記放出面は第1の放出面であり、前記向かい合う方向は第1の向かい合う方向であり、前記システムは、前記ウォータクラフトに取り付けられ、前記第1の向かい合う方向とは異なる第2の向かい合う方向に第2の放出面に向けられる複数の第2のトランスデューサ素子の第2のアレイを更に備え、前記第2の向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記複数の第2のトランスデューサ素子のそれぞれは、前記固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第5の範囲の角度と前記前後方向の第6の範囲の角度との間でマルチプル第2のソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第5の範囲の角度は、前記第2の向かい合う方向に関して前記第6の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第7の範囲の角度のギャップは、前記第5の範囲の角度と前記第6の範囲の角度とを分離し、
前記第2のアレイの前記第2の放出面は、前記第5の範囲の角度又は前記第6の範囲の角度のうちの少なくとも1つが前記第1のアレイから前記第3の範囲の角度の前記ギャップ内に延在するように、前記第1のアレイの前記第1の放出面に対して向けられる、システム。
[15]
[14]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記第1のアレイから受信したソナーリターンデータに対応する前記第1の範囲の角度からのマルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つと、前記第2のアレイから受信したソナーリターンデータに対応する前記第5の範囲の角度からの前記マルチプル第2のソナーリターンビームの少なくとも1つとを含むように、前記前後方向の前記第4の範囲の角度に対応する前記複数の前記マルチプルソナーリターンビームを決定するように構成される、システム。
[16]
[14]に記載のシステムであって、前記ウォータクラフトに取り付けられ、前記第1の向かい合う方向と前記第2の向かい合う方向との両方とは異なる第3の向かい合う方向に第3の放出面に向けられる複数の第3のトランスデューサ素子の第3のアレイを更に含み、前記第1のアレイ及び前記第3のアレイは、X構成で取り付けられ、前記第2のアレイは、前記X構成の中心からオフセット位置に取り付けられる、システム。
[17]
水域の水中環境を画像化するためのシステムであって、前記システムは、
前記水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の単一のアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記放出面は、幅及び長さを規定し、前記放出面の前記長さは、前記放出面の前記幅よりも大きく、前記放出面の前記長さは、前記ウォータクラフトの前後方向に延在し、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記幅よりも大きく、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記放出面の前記長さに垂直であり、
前記複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信するように構成され、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第1の範囲の角度と前記前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して前記第2の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、前記第1の範囲の角度と前記第2の範囲の角度とを分離する、複数のトランスデューサ素子の単一のアレイと、
前記アレイと通信するソナー信号プロセッサであって、前記ソナー信号プロセッサは、
前記アレイを動作させて、前記複数のトランスデューサ素子に前記1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信させ、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、
周波数に基づいて前記ソナーリターンデータをフィルタリングして、前記マルチプルソナーリターンビームを形成し、
前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームの1つを決定し、前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記決定された1つは、前記前後方向に比較的狭く、左舷から右舵方向に比較的広い扇形のビームを形成し、
前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の少なくとも前記角度を含む前記前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数の前記マルチプルソナーリターンビームを決定し、前記決定された複数の前記マルチプルソナーリターンビームは、前記前後方向と前記左舷から右舷方向との両方で比較的広いビーム形状を形成し、
前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つと前記複数の前記マルチプルソナーリターンビームとの両方からソナー画像を形成し、
前記ソナー画像は、
異なる時間に受信される前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つからのソナーリターンデータに対応する複数の第1のソナー画像部分であって、前記複数の第1のソナー画像部分は、時間と共に構築される、複数の第1のソナー画像部分と、
前記複数のマルチプルソナーリターンビームから生成されるフィッシュアーチにそれぞれ対応する複数の第2のソナー画像部分であって、前記複数の第2のソナー画像部分は、前記複数のマルチプルソナーリターンビームから取得されるソナーリターンデータに関連する深さ及び時間に対応するように、前記複数の第1のソナー画像部分内に位置付けされる、複数の第2のソナー画像部分と、
から形成されることによって、
前記ウォータクラフトから下方の前記水中環境の前記ソナー画像を生成する
ように構成される、ソナー信号プロセッサと、
を備える、システム。
[18]
[17]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、
少なくとも2つ以上の時間受信にわたって受信された前記複数のマルチプルソナーリターンビームに対応するソナーリターンデータ内から前記フィッシュアーチを決定し、
前記決定されたフィッシュアーチに対応する前記ソナーリターンデータに基づいて少なくとも1つの第2のソナー画像部分を生成するように構成される、システム。
[19]
水域の水中環境を画像化するためのトランスデューサアセンブリであって、前記トランスデューサアセンブリは、
前記水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記放出面は、幅及び長さを規定し、前記放出面の前記長さは、前記放出面の前記幅よりも大きく、前記放出面の前記長さは、前記ウォータクラフトの前後方向に延在し、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記幅よりも大きく、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記放出面の前記長さに垂直であり、
前記複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信するように構成され、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第1の範囲の角度と前記前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して前記第2の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、前記第1の範囲の角度と前記第2の範囲の角度とを分離する、複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイと、
前記アレイと通信するソナー信号プロセッサであって、前記ソナー信号プロセッサは、
前記アレイを動作させて、前記複数のトランスデューサ素子に前記1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信させ、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、
周波数に基づいて前記ソナーリターンデータをフィルタリングして、前記マルチプルソナーリターンビームを形成し、
前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームの1つを決定し、前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記決定された1つは、前記前後方向に比較的狭く、左舷から右舵方向に比較的広い扇形のビームを形成し、
前記ウォータクラフトから実質的に真下の前記第1の範囲の角度内の少なくとも前記角度を含む前記前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数の前記マルチプルソナーリターンビームを決定し、前記決定された複数の前記マルチプルソナーリターンビームは、前記前後方向と前記左舷から右舷方向との両方で比較的広いビーム形状を形成し、
前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つと前記複数の前記マルチプルソナーリターンビームとの両方からソナー画像を形成し、
前記ソナー画像は、
異なる時間に受信される前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つからのソナーリターンデータに対応する複数の第1のソナー画像部分であって、前記複数の第1のソナー画像部分は、時間と共に構築される、複数の第1のソナー画像部分と、
前記複数のマルチプルソナーリターンビームから生成されるフィッシュアーチにそれぞれ対応する複数の第2のソナー画像部分であって、前記複数の第2のソナー画像部分は、前記複数のマルチプルソナーリターンビームから取得されるソナーリターンデータに関連する深さ及び時間に対応するように、前記複数の第1のソナー画像部分内に位置付けされる、複数の第2のソナー画像部分と、から形成されることによって、
前記ウォータクラフトから下方の前記水中環境の前記ソナー画像を生成する
ように構成される、ソナー信号プロセッサと、
を備える、トランスデューサアセンブリ。
[20]
[19]に記載のトランスデューサアセンブリであって、前記ソナー信号プロセッサは、
少なくとも2つ以上の時間受信にわたって受信された前記複数のマルチプルソナーリターンビームに対応するソナーリターンデータ内から前記フィッシュアーチを決定し、
前記決定されたフィッシュアーチに対応するソナーリターンデータに基づいて少なくとも1つの第2のソナー画像部分を生成するように構成される、トランスデューサアセンブリ。
[21]
水域の水中環境を画像化するためのシステムであって、前記システムは、
前記水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記放出面は、幅及び長さを規定し、前記放出面の前記長さは、前記放出面の前記幅よりも大きく、前記放出面の前記長さは、前記ウォータクラフトの前後方向に延在し、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記幅よりも大きく、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記放出面の前記長さに垂直であり、
前記複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信するように構成され、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第1の範囲の角度と前記前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して前記第2の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、前記第1の範囲の角度と前記第2の範囲の角度とを分離する、複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイと、
前記アレイと通信するソナー信号プロセッサであって、前記ソナー信号プロセッサは、
前記アレイを動作させて、前記複数のトランスデューサ素子に前記1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信させ、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、
周波数に基づいて前記ソナーリターンデータをフィルタリングして、前記マルチプルソナーリターンビームを形成し、
前記ウォータクラフトから前方及び下方の前記水中環境の第1のソナー画像を生成し、前記第1のソナー画像は、前記マルチプルソナーリターンビームのそれぞれからのソナーリターンデータから形成される2次元ライブソナー画像であり、前記2次元ライブソナー画像を形成するために使用される前記ソナーリターンデータは、前記複数のトランスデューサ素子によって実質的に同時に受信され、
前記ウォータクラフトから下方の前記水中環境の第2のソナー画像を生成し、前記第2のソナー画像は、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つから形成され、前記第2のソナー画像は、時間と共に構築される複数のソナー画像部分から形成され、前記複数のソナー画像部分のそれぞれは、異なる時間に受信される前記マルチプルソナーリターンビームの前記少なくとも1つからのソナーリターンデータに対応するように構成される、ソナー信号プロセッサと、
を備える、システム。
[22]
[21]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の前記角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームのうちの1つから前記第2のソナー画像を形成することによって、前記第2のソナー画像を生成し、前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つは、前記前後方向に比較的狭く、前記左舵から右舵方向に比較的広い扇形のビームを形成するように構成される、システム。
[23]
[22]に記載のシステムであって、前記水域の上面に対する前記アレイの向きを決定するように構成される方位センサを更に含み、前記ソナー信号プロセッサは、前記方位センサからのデータに基づいて、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の前記角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つを決定するように構成される、システム。
[24]
[21]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の少なくとも前記角度を含む前記前後方向の第4の角度の範囲に対応する複数の前記マルチプルソナーリターンビームから前記第2のソナー画像を形成することによって、前記第2のソナー画像を生成し、前記複数の前記マルチプルソナーリターンビームは、前記前後方向と左舵から右舵方向との両方において相対的に広いビーム形状を形成するように構成される、システム。
[25]
[24]に記載のシステムであって、前記水域の上面に対する前記アレイの向きを決定するように構成される方位センサを更に含み、前記ソナー信号プロセッサは、前記方位センサからのデータに基づいて、前記前後方向の前記第4の範囲の角度に対応する前記複数の前記マルチプルソナーリターンビームを決定するように構成される、システム。
[26]
[24]に記載のシステムであって、前記第4の範囲の角度は、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内で前記角度の各サイドに延在する角度を含む、システム。
[27]
[26]に記載のシステムであって、前記第4の範囲の角度は、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の前記角度が、一般的に、前記第4の範囲の角度の中央にあるように選択される、システム。
[28]
[24]に記載のシステムであって、前記第4の範囲の角度は、少なくとも10°の全角度範囲を含む、システム。
[29]
[24]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記ウォータクラフトから下方の前記水中環境の第3のソナー画像を生成するように更に構成され、前記第3のソナー画像は、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の前記角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームのうちの1つから形成され、前記第3のソナー画像は、時間と共に構築される複数の第2のソナー画像部分から形成され、前記複数の第2のソナー画像部分のそれぞれは、異なる時間に受信される前記マルチプルソナーリターンビームのうちの1つからのソナーリターンデータに対応する、システム。
[30]
[21]に記載のシステムであって、前記アレイは第1のアレイであり、前記第1のアレイの前記放出面は第1の放出面であり、前記向かい合う方向は第1の向かい合う方向であり、前記システムは、前記ウォータクラフトに取り付けられ、前記第1の向かい合う方向とは異なる第2の向かい合う方向に第2の放出面を向けて向けられる複数の第2のトランスデューサ素子の第2のアレイを更に備え、前記第2の向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記複数の第2のトランスデューサ素子のそれぞれは、前記固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第5の範囲の角度と前記前後方向の第6の範囲の角度との間でマルチプル第2のソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第5の範囲の角度は、前記第2の向かい合う方向に関して前記第6の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第7の範囲の角度のギャップは、前記第5の範囲の角度と前記第6の範囲の角度とを分離し、
前記第2のアレイの前記第2の放出面は、前記第5の範囲の角度又は前記第6の範囲の角度のうち少なくとも1つが前記第1のアレイから前記第3の範囲の角度のギャップ内に延在するように、前記第1のアレイの前記第1の放出面に対して配向される、システム。
[31]
[30]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の少なくとも前記角度を含む前記前後方向の第4の角度の範囲に対応する前記マルチプルソナーリターンビームから前記第2のソナー画像を形成することによって、前記第2のソナー画像を生成するように構成され、前記ソナー信号プロセッサは、前記第1のアレイから受信されるソナーリターンデータに対応する前記第1の範囲の角度からの前記マルチプルソナーリターンビームのうちの少なくとも1つと前記第2のアレイから受信されるソナーリターンデータに対応する前記第5の範囲の角度からの前記マルチプル第2のソナーリターンビームのうちの少なくとも1つとを含むように、前記前後方向の前記第4の範囲の角度に対応する前記複数のマルチプルソナーリターンビームを決定するように構成される、システム。
[32]
[30]に記載のシステムであって、前記ウォータクラフトに取り付けられ、前記第1の向かい合う方向と前記第2の向かい合う方向との両方とは異なる第3の向かい合う方向に第3の放出面に向けられる複数の第3のトランスデューサ素子の第3のアレイを更に含み、前記第1のアレイ及び前記第3のアレイは、X構成で取り付けられ、前記第2のアレイは、前記X構成の中心からオフセット位置に取り付けられる、システム。
[33]
[21]に記載のシステムであって、ディスプレイを含むユーザインタフェースを更に備え、前記ユーザインタフェースは、ユーザ入力を受信するように構成され、前記ソナー信号プロセッサは、前記第2のソナー画像の提示を望むことを示すユーザ入力の指示を受信し、それに応答して、前記ユーザインタフェースに前記第2のソナー画像を提示させるように構成される、システム。
[34]
[33]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記第1のソナー画像と前記第2のソナー画像との両方の提示を望むことを示すユーザ入力の指示を受信し、それに応答して、前記ユーザインタフェースに前記第1のソナー画像と前記第2のソナー画像との両方を分割スクリーンモードで提示させるように構成される、システム。
[35]
水域の水中環境を画像化するためのシステムであって、前記システムは、
前記水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向に放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の単一のアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記放出面は、幅及び長さを規定し、前記放出面の前記長さは、前記放出面の前記幅よりも大きく、前記放出面の前記長さは、前記ウォータクラフトの前後方向に延在し、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記幅よりも大きく、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記放出面の前記長さに垂直であり、
前記複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信するように構成され、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第1の範囲の角度と前記前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して前記第2の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、前記第1の範囲の角度と前記第2の範囲の角度とを分離する、複数のトランスデューサ素子の単一のアレイと、
前記アレイと通信するソナー信号プロセッサであって、前記ソナー信号プロセッサは、
前記アレイを動作させて、前記複数のトランスデューサ素子に前記1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信させ、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、
周波数に基づいて前記ソナーリターンデータをフィルタリングして、前記マルチプルソナーリターンビームを形成し、
前記ウォータクラフトから前方及び下方の前記水中環境の第1のソナー画像を生成し、前記第1のソナー画像は、前記マルチプルソナーリターンビームのそれぞれからのソナーリターンデータから形成される2次元ライブソナー画像であり、前記2次元ライブソナー画像を形成するために使用される前記ソナーリターンデータは、前記複数のトランスデューサ素子によって実質的に同時に受信され、
前記ウォータクラフトから下方の前記水中環境の第2のソナー画像を生成し、前記第2のソナー画像は、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームの前記少なくとも1つから形成され、前記第2のソナー画像は、時間と共に構築される複数のソナー画像部分から形成され、前記複数のソナー画像部分のそれぞれは、異なる時間に受信される前記マルチプルソナーリターンビームの前記少なくとも1つからのソナーリターンデータに対応するように構成される、ソナー信号プロセッサと、
を備える、システム。
[36]
[35]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の前記角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームのうちの1つから前記第2のソナー画像を形成することによって、前記第2のソナー画像を生成するように構成され、前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つは、前記前後方向に比較的狭く、左舵から右舵方向に比較的広い扇形のビームを形成する、システム。
[37]
[36]に記載のシステムであって、前記水域の上面に対する前記アレイの向きを決定するように構成される方位センサを更に含み、前記ソナー信号プロセッサは、前記方位センサからのデータに基づいて、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の前記角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームのうちの前記1つを決定するように構成される、システム。
[38]
[35]に記載のシステムであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の少なくとも前記角度を含む前記前後方向の第4の範囲の角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームから前記第2のソナー画像を形成することによって、前記第2のソナー画像を生成するように構成され、前記マルチプルソナーリターンビームは、前記前後方向及び左舷から右舷方向の両方に比較的広いビーム形状を形成する、システム。
[39]
水域の水中環境を画像化するためのトランスデューサアセンブリであって、前記トランスデューサアセンブリは、
前記水域上のウォータクラフトに取り付けられ、向かい合う方向放出面に向けられた複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイであって、前記向かい合う方向は、一般に、前記ウォータクラフトの前方及び下方にあり、
前記放出面は、幅及び長さを規定し、前記放出面の前記長さは、前記放出面の前記幅よりも大きく、前記放出面の前記長さは、前記ウォータクラフトの前後方向に延在し、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、長さ及び幅を規定し、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記幅よりも大きく、前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれの前記長さは、前記放出面の前記長さに垂直であり、
前記複数のトランスデューサ素子は、1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信するように構成され、
前記複数のトランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフトで動作し、周波数が変化して、前記前後方向の第1の範囲の角度と前記前後方向の第2の範囲の角度との間でマルチプルソナーリターンビームをビーム形成するように構成され、前記第1の範囲の角度は、前記向かい合う方向に関して前記第2の範囲の角度と対称であり、前記前後方向の第3の範囲の角度のギャップは、前記第1の範囲の角度と前記第2の範囲の角度とを分離する、複数のトランスデューサ素子の少なくとも1つのアレイと、
前記アレイと通信するソナー信号プロセッサであって、前記ソナー信号プロセッサは、
前記アレイを動作させて、前記複数のトランスデューサ素子に前記1つ又は複数のソナービームを前記水中環境に送信させ、
前記アレイの前記複数のトランスデューサ素子からソナーリターンデータを受信し、
周波数に基づいて前記ソナーリターンデータをフィルタリングして、前記マルチプルソナーリターンビームを形成し、
前記ウォータクラフトから前方及び下方の前記水中環境の第1のソナー画像を生成し、前記第1のソナー画像は、前記マルチプルソナーリターンビームのそれぞれからのソナーリターンデータから形成される2次元ライブソナー画像であり、前記2次元ライブソナー画像を形成するために使用される前記ソナーリターンデータは、前記複数のトランスデューサ素子によって実質的に同時に受信され、
前記ウォータクラフトから下方の前記水中環境の第2のソナー画像を生成し、前記第2のソナー画像は、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の角度に対応する前記マルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つから形成され、前記第2のソナー画像は、時間と共に構築される複数のソナー画像部分から形成され、前記複数のソナー画像部分のそれぞれは、異なる時間に受信される前記マルチプルソナーリターンビームの少なくとも1つからのソナーリターンデータに対応するように構成される、ソナー信号プロセッサと、
を備える、トランスデューサアセンブリ。
[40]
[39]に記載のトランスデューサアセンブリであって、前記ソナー信号プロセッサは、前記ウォータクラフトから実質的に真下にある前記第1の範囲の角度内の少なくとも前記角度を含む前記前後方向の第4の範囲の角度に対応する複数の前記マルチプルソナーリターンビームから前記第2のソナー画像を形成することによって、前記第2のソナー画像を生成するように構成され、前記複数の前記マルチプルソナーリターンビームは、前記前後方向及び左舷から右舷方向の両方に比較的広いビーム形状を形成する、トランスデューサアセンブリ。
【0030】
本明細書で説明される様々な例示的なシステム及びトランスデューサアセンブリを動作させ、製造する関連方法も企図される。
【0031】
以上、本発明を一般的な用語で説明した。以下、必ずしも一定の縮尺で描かれていない添付図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、様々なソナートランスデューサアセンブリを含む例示的なウォータクラフトを示す。
【
図2】
図2Aは、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、トランスデューサ素子の例示的なアレイを示す。
図2Bは、
図2Aに示されるトランスデューサ素子のアレイの側面図を示す。ここで、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、ビーム形成ソナーリターンビームに対して、一例としての第1の範囲の角度及び一例としての第2の範囲の角度が示される。
図2Cは、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、ビーム形成ソナーリターンビームの角度の範囲と共に、
図2Bに示されるトランスデューサ素子のアレイの端面図を示す。
【
図3】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、ビーム形成ソナーリターンビームを利用して連続的なソナーカバレッジを提供するように配置される3つの例示的なアレイを示す。
図3Aは、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、
図3に示される第1のアレイを、ビーム形成ソナーリターンビームの角度の対応する範囲と共に示す。
図3Bは、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、
図3に示される第2のアレイを、ビーム形成ソナーリターンビームの角度の対応する範囲と共に示す。
図3Cは、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、
図3に示される第3のアレイを、ビーム形成ソナーリターンビームの角度の対応する範囲と共に示す。
【
図4】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、ビーム形成ソナーリターンビームを利用する連続的なソナーカバレッジを提供するように配置される3つの例示的なアレイの別の例示的な配置を示す。
【
図5】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、3つのアレイを含む例示的なトランスデューサアセンブリの斜視図を示す。
【
図6】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、
図5に示される例示的なトランスデューサアセンブリの分解図を示す。
【
図7】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、3つのアレイを含む別の例示的なトランスデューサアセンブリの底面斜視図を示す。
【
図8】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、連続的なソナーカバレージを提供するための3つのアレイを利用する例示的なトランスデューサアセンブリを有するウォータクラフトを示す。
【
図9】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、
図8に示されるウォータクラフト及びソナーカバレージの概略上面図を示す。
【
図10】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、
図8に示されるソナーカバレッジに対応する2次元(2D)ライブソナー画像を提示する一例としての海洋電子機器を示す。
【
図11】
図4に示される3つの例示的なアレイの配置を示す。ここで、本明細書中で説明されるいくつかの実施形態による下方のソナーリターンビームが示される。
【
図12】高解像度で下方のソナー画像を提示する海洋電子機器の一例を示し、ここで、本明細書で説明されるいくつかの実施形態によるソナー画像は、
図11に示される下方のソナーリターンビームからのソナーリターンデータから形成される。
【
図13】
図4に示される3つの例示的なアレイの配置を示し、ここで、本明細書で説明されるいくつかの実施形態によるマルチプルソナーリターンビームが示される。
【
図14】フィッシュアーチを有する下方のソナー画像を提示する海洋電子機器の一例を示し、ここで、本明細書で説明されるいくつかの実施形態によるソナー画像は、
図13に示されるマルチプルソナーリターンビームからのソナーリターンデータから形成される。
【
図15】高解像度の表面特徴及びフィッシュアーチを有する下方のソナー画像を提示する海洋電子機器の一例を示し、ここで、本明細書で説明されるいくつかの実施形態によるソナー画像は、
図11に示される1つの下方のソナーリターンビームと
図13に示されるマルチプルソナーリターンビームとの両方からのソナーリターンデータから形成される。
図15Aは、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、2次元(2D)ライブソナー画像の分割スクリーンと、高解像度の表面特徴及びフィッシュアーチを有する下方のソナー画像とを提示する海洋電子機器を示す。
【
図16】
図16A及び
図16Bは、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、一般的に垂直に取り付けられた場合における
図5の例示的なトランスデューサアセンブリに対する例示的な取付けオプションを示す。
【
図17】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、ソナーカバレッジを提供するために単一のアレイを利用するトランスデューサアセンブリの一例を有するウォータクラフトを示す。
【
図18】
図17に示される単一の例示的なアレイの配置を示し、ここで、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による下方のソナーリターンビームが示される。
【
図19】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、
図17に示される単一の例示的なアレイの配置を示し、マルチプルソナーリターンビームが示される。
【
図20】3つのアレイを利用するトランスデューサアセンブリの一例を有するウォータクラフトの上面概略図を示す。ここで、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、トランスデューサアセンブリは、水平に取り付けられ、ウォータクラフトの前方で左舵から右舵方向にソナーカバレッジを提供する。
図20Aは、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、
図20に示されるソナーカバレッジに対応する2次元(2D)ライブソナー画像を提示する例示的な海洋電子機器を示す。
【
図21】
図21A及び
図21Bは、本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、一般的に水平に取り付けられた場合における
図5の例示的なトランスデューサアセンブリに対する例示的な取付けオプションを示す。
【
図22】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、例示的なソナーシステムのブロック図である。
【
図23】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、別の例示的なソナーシステムのブロック図である。
【
図24】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、ソナーシステムを動作させる例示的な方法のフローチャートを示す。
【
図25】本明細書で説明されるいくつかの実施形態による、ソナーシステムを動作させる別の例示的な方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
ここで、本発明のいくつかの、但し全てではない実施形態が示される添付の図面を参照して、本発明の例示的な実施形態を以下により完全に説明する。実際のところ、本発明は、多くの異なる形態で具現化されてもよく、本明細書に記載された例示的な実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。全体を通して、同様の参照番号は同様の要素を指す。
【0034】
図1に示すように、海洋環境、例えば水域101を横断するように構成されるウォータクラフト100(例えば船)は、ウォータクラフト上に及び/又はウォータクラフトに近接して配置される1つ又は複数のソナー
トランスデューサアセンブリ102a、102b、及び102cを使用してもよい。ウォータクラフト100は、水上ウォータクラフト、水中ウォータクラフト、又は当業者に知られている任意の他の実施態様であってもよい。トランスデューサアセンブリ102a、102b、及び102cは、それぞれ、音波を水域に送信し、水域からのソナーリターンを受信し、ソナーリターンをソナーリターンデータに変換するように構成される1つ又は複数のトランスデューサ素子(本明細書で説明するアレイの形態等)を含んでもよい。
【0035】
ウォータクラフト100は、構成に応じて、船外モータ又は船内モータ等の主推進モータ105を含んでもよい。加えて、ウォータクラフト100は、ウォータクラフト100を推進するか、又は位置を維持するように構成されるトローリングモータ108を含んでもよい。1つ又は複数のトランスデューサアセンブリ(例えば、102a、102b、及び/又は102c)は、ウォータクラフト100及び/又はウォータクラフト100に関連するデバイスの様々な位置及び様々な部分に取り付けられてもよい。例えば、トランスデューサアセンブリは、トランスデューサアセンブリ102aによって示されているように、ウォータクラフト100のトランスサム106に取り付けられてもよい。トランスデューサアセンブリは、トランスデューサアセンブリ102bによって示されるように、ウォータクラフト100の船体104の底部又は側部に取り付けられてもよい。トランスデューサアセンブリは、トランスデューサアセンブリ102cによって示されるように、トローリングモータ108に取り付けられてもよい。
【0036】
ウォータクラフト100は、また、本明細書で説明される様々なソナーシステムの様々な態様と相互作用し、視認し、又は他の方法で制御するために、ユーザによって利用され得るような1つ又は複数の海洋電子機器160を含んでもよい。図示される実施形態において、海洋電子機器160は、ウォータクラフト100の操舵装置(例えばハンドル)の近くに配置されるが、ウォータクラフト100の他の場所も考えられる。同様に、追加的に又は代替的に、ユーザのモバイルデバイスが海洋電子機器の機能を含んでもよい。
【0037】
図2A乃至
図2Cは、本明細書で説明されるトランスデューサアセンブリ内等の本発明の様々な実施形態で利用され得るトランスデューサ素子208の例示的なアレイ220を示す。いくつかの実施形態において、トランスデューサアレイ220は、一列に配置され、互いに対して電気的に接続される複数のトランスデューサ素子208を含んでもよい。例えば、トランスデューサ素子208は、プリント回路基板(PCB)上に個々に配置されてもよい。PCBは、導電性トラック(例えば、トレース)、パッド、及び他の特徴を使用して、トランスデューサ素子を含む電子コンポーネントを機械的に支持し、当該電子コンポーネントと電気的に接続してもよい。導電性トラックは、トレースのセットを含んでもよく、例えば、各トランスデューサ素子は、トランスデューサ素子がトレースのセットと電気的に連通するようにPCBに取り付けられてもよい。各トランスデューサ素子、サブアレイ、及び/又はトランスデューサ素子のアレイは、1つ又は複数のソナーパルスを送信し、及び/又は1つ又は複数のソナーリターン信号を受信するように構成されてもよい。特に明記しない限り、
図2A乃至
図2Cは特定の形状のトランスデューサ素子を有するリニアアレイを示し、異なるタイプのアレイ(又はサブアレイ)、トランスデューサ素子、間隔、形状等が本発明の様々な実施形態と共に利用されてもよい。
【0038】
図2Aに示される実施形態において、トランスデューサアレイ220は、長さL
Aと幅W
Aとを有する放出面221を含み、長さは幅よりも大きい。アレイ220内で、それぞれのトランスデューサ素子208は、長さL
Tと幅W
Tとを有する放出面209を規定し、長さは幅よりも大きい。各トランスデューサ素子208の長さは、放出面221の長さに対して垂直である。各トランスデューサ素子208は、隣接するトランスデューサ素子から所定の距離を置いて配置され、これは、本明細書に記載されるようなアレイ220の所望の動作特性に基づいて設計されてもよい。
【0039】
いくつかの実施形態において、トランスデューサ素子208のアレイ220は、1つ又は複数のソナービームを水中環境に送信するように動作するように構成される。構成及び所望の動作に応じて、異なる伝送タイプのソナービームが発生する可能性がある。例えば、いくつかの実施形態において、アレイ220は、ソナービームを水中環境に供給するように、周波数掃引(例えば、チャープソナー)に従ってソナービームを送信してもよい。いくつかの実施形態において、アレイ220は、水中環境の様々な域内に送信されたソナービームを周波数ステアリングする(frequency steer)ように動作されてもよい。いくつかの実施形態において、アレイ220は、広帯域で送信されたソナービームを水中環境に送信させるように動作されてもよい。使用される周波数及びトランスデューサ素子間に適用される位相シフトに応じて、異なる水域の水中環境が対象となり得る。
【0040】
いくつかの実施形態において、アレイ220は、ソナーリターン信号を受信するように構成されてもよい。ソナーリターン信号の受信方法及び/又は処理方法は、所望のソナーシステム構成によって異なる場合がある。
図2B及び
図2Cは、様々な実施形態による、可能なソナーリターンビームのカバレージを有するアレイ220を示す。この点に関して、いくつかの実施形態において、複数の
トランスデューサ素子のそれぞれは、固定位相シフト(例えば、0°、π/2ラジアン、π/4ラジアン、又はπ/8ラジアンのうちの1つ)で動作し、周波数(例えば、500kHz~1200kHzの間)で変化するように構成される。この処理手法は、第1の範囲の角度(θ
1)281と第2の範囲の角度(θ
2)282との間にマルチプルソナーリターンビーム(例えば、ビーム280)をビーム形成する。説明のために、ソナーリターンは、アレイ220によって受信され、信号の周波数に基づいて周波数のビンにフィルタリングされてもよい。それから、ソナーリターンビーム280は、小角ウィンドウ(例えば0.5°から1°、但し、より大きな又はより小さな角度のウィンドウが考えられる)内でソナーリターンを提供すると判断され得る。ウォータクラフトに対する取付け向きは既知であり、周波数は既知であるので、喫水線(又は他の基準)に対する相対角度が決定され、本明細書で説明するようにソナー画像を形成するために使用され得る。
【0041】
図2Bを更に参照して、ソナーリターンビーム(例えば、280)は、周波数を変化させることに基づいて(例えば、291aから291bの間で)第1の範囲の角度281内で(例えば、矢印Rに沿って)「操舵」され得る。同様に、ソナーリターンビームは、周波数を変化させることに基づいて(例えば、292aから292bの間で)第2の範囲の角度282内で「操舵」され得る。固定位相シフトでトランスデューサ素子を動作させることによって、2つの範囲の角度281、282は、ソナービームでカバーされ得るが、周波数ステアリングソナーリターンビームによってカバーできない(例えば、角度の範囲βによって示される)ギャップも存在する。
【0042】
理論に束縛されることなく、おそらく、このことの単純化された説明は、アレイの受信事象によって形成される単一のビーム形状を考慮することに基づき得る。ビーム形状は、少なくとも1つの比較的小さな規定されたサイドローブ(例えば、ビーム280)と共に、かなり広いメインビームローブから形成され、それから外側に延在する。固定位相シフトで動作し、メインビームローブを無視することにより、サイドローブ内で受信されるソナーリターン信号が決定され得る。また、周波数を変えると、角度範囲(281又は282)の間でサイドローブの方向がシフトする。サイドローブは、主ローブに関して対称であるので、アレイ220の放出面221の向かい合う向き(facing direction)DFDに関して対称である2つの角度範囲が存在する。
【0043】
周波数ステアリングビーム形成を含むビーム形成に関する更なる情報は例えば、「Frequency Division Beamforming for Sonar Arrays」と題する米国特許第RE45,379号、「Sonar Systems using Interferometry and/or Beamforming for 3D Imaging」と題する米国特許第10,114,119号、「Systems and Associated Methods for Producing a 3D Sonar Image」と題する米国特許第9,739,884号、及び「Sonar Transducer Having Geometric Elements」と題する米国特許出願第2019/0265354号として公開された米国特許出願第16/382,639号に見出すことができ、それぞれの内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0044】
様々な要因に応じて、異なるビーム形状が達成され得、異なる範囲の角度が達成され得る。以下に、ビーム形状及び異なる角度範囲を効果的にするために変化され得るいくつかの例示的な要因を記載する。特に、トランスデューサ素子の数、トランスデューサ素子のサイズ/形状、アレイのサイズ/形状、固定位相シフト、周波数範囲である。例示的な実施形態は、~22.5oにわたる第1の範囲の角度と、~22.5°にわたる第2の範囲の角度とを、それらの間の~45oの範囲の角度のギャップを伴って生成する。加えて、~0.5°から1°のソナーリターンビームが形成される。また、
図2Cに関して、~20°の横ビーム幅θ
3が形成される(が、~9°と27°との間等の他の横ビーム幅も考えられる)。このようなビーム形状を達成するいくつかの実施形態は、~100から150mmのアレイ長、~3から10mmのアレイ幅、~1から3mmのアレイ厚さ、50から200個の多数のトランスデューサ素子、~0.4から1mmのトランスデューサ素子の幅、及び~2から10mmのトランスデューサ素子の長さを含む(が、これらの範囲外も考えられる)。
【0045】
いくつかの実施形態において、システムは、2つ以上のアレイを利用するように構成されてもよく、アレイは、水中環境のカバレージ体積を増加させるために互いに対して向けられる。例えば、いくつかの実施形態において、第1のアレイ内のギャップがそのようなアレイからのソナーリターンビームの1つ又は複数の範囲の角度によって「カバー」されるように、第2の(又は複数の)アレイが追加され、第1のアレイに対して傾斜され得る。
図3は、ビーム形成ソナーリターンビームを利用して、連続的なソナーカバレッジを提供するように設計される、例示的な3つのアレイアセンブリ310を示す。ソナーアセンブリ310は、第1のアレイ340と、第2のアレイ330と、第3のアレイ320と、を含む。第1のアレイ340(
図3Aにそれ自身で示される)は、第1の範囲の角度341及び第2の範囲の角度342(間にギャップを有する)を生成するように、向かい合う方向(例えば、図に対して実質的に真下)に向けられる。第2のアレイ330(
図3Bにそれ自身で示される)は、第1の範囲の角度331及び第2の範囲の角度332(間にギャップを有する)を生成するように、ある角度で向かい合う方向(例えば、第1のアレイ340の向かい合う方向に対して-22.5°)に向けられる。第3のアレイ320(
図3Cにそれ自身で示される)は、第1の範囲の角度321及び第2の範囲の角度322(間にギャップを有する)を生成するように、別の角度で向かい合う方向(例えば、第1のアレイ340の向かい合う方向に対して-45°)に向けられる。そのように配置されるので、2つの範囲の角度の各セットの間のギャップは、他の2つのアレイのそれぞれからの範囲の角度によってカバーされる。従って、図に示される例は、~135°の継続的なソナービームカバレッジを提供する。
【0046】
図4は、ビーム形成ソナーリターンビームを利用して連続的なソナーカバレッジを提供するように配置される3つのアレイの配列を含む、別の例のトランスデューサアセンブリ510を示す。特に、第1のアレイ540及び第3のアレイ520は、
図3のトランスデューサアセンブリ310の第1及び第3のアレイと同様に取り付けられ、向きが同じであるが、トランスデューサアセンブリ510の第2のアレイ530は、その相対的な角度の向きを維持しながら(例えば、それは依然として、トランスデューサアセンブリ310と同様に、第1のアレイの向かい合う方向に対してある角度(例えば、-22.5°)で向かい合う方向に取り付けられる)、シフト(例えば、オフセット)されている。したがって、トランスデューサアセンブリ510は、第1のアレイ540及び第3のアレイ520のための「X」構成を形成するが、第2のアレイ530に対応する「X」の底部に線「_」も有する。特に、(例えば、
図3の中心点315からの小さな相対的シフトが、結果として生じるビームカバレッジを、特に水中環境でカバーされる距離に関して、大きく変化させないので)同じ相対的連続ソナービームカバレッジが得られる。説明のために、わずかに修正された中心点515から延在する様々な角度範囲が示される。
【0047】
図5は、(
図6に分解図で示される)3つのアレイ620、630、640を収容するハウジング605を含む例示的なトランスデューサアセンブリ602を示す。特に、ハウジング605は、1つ又は複数の取付け特徴部(例えば、異なる向きでの固定取付けを可能にするためのラチェット型取付け特徴部604)を含む。ケーブル606は、アレイと併せて使用される種々のワイヤ607を走らせるためのセーフチャネルを提供する。特に、アレイのXプラスライン(X plus line)構成は、トランスデューサアセンブリ602に対するいくつかの利点を可能にする。例えば、トランスデューサアセンブリ602のハウジング605は、小さな設置面積を維持し、更に、ユーザが中心アレイの位置をより容易に把握することを可能にするまっすぐな底部を提供してもよい(したがって、所望のカバレージのためにウォータクラフトに対してトランスデューサアセンブリ602を適切に決定し、向きを決める)。
図6を参照して、アレイ620、630、及び640を電気的に接続するためにPCB609及び電気コネクタ603も示される。
図7は、
図4に示されるような類似のビームのカバレージを提供するであろう向きで示される一例のトランスデューサアセンブリ602’を示す。
【0048】
図8は、ウォータクラフト100に対して、前方及び下方の方向に連続的なソナーカバレッジ705を提供するために、3つのアレイを利用するトランスデューサアセンブリ702の一例を有するウォータクラフト100を示す。この点に関して、3つのアレイは、
図4に関して示され説明されたものと同様の対応する範囲の角度721、722、731、732、741、742を提供するように協働する。図示の実施形態において、3つのアレイの放出面の各々の長さは、ウォータクラフトの前後方向に延在する。
【0049】
本明細書に示されるように、ソナーリターンビームの周波数は、ソナービームカバレッジ705内を(例えば、3つのアレイを横切って)(例えば矢印Aに沿って)掃引することができるソナーリターンビーム706を提供するために、ソナービームカバレッジに沿ってソナーリターン信号を捕捉するために変化され得る。
図9は、(海底に投影されたビームカバレージ705と共に)上面図からのソナービームカバレージ705を示す。図示されているように、ソナーリターンビーム706は、ソナービームカバレッジ705を(例えば、矢印Bに沿って)横切って掃引するであろう。
【0050】
いくつかの実施形態において、トランスデューサアセンブリは、ライブ(又は実質的にリアルタイム)の2次元(2D)ソナー画像(例えば、トランスデューサアセンブリ及び角度からの時間/距離)を形成するために使用され得る。例えば、
図10は、海洋電子機器760のディスプレイ上に提示されるライブ2Dソナー画像780を示す。ライブ2Dソナー画像780は、その(例えば、矢印Cに沿った)ソナービームカバレッジ内に延在する各ソナーリターンビーム786に対応するソナーリターンデータのスライスとして形成される。この点に関して、(例えば、ソナーリターンデータを適切な角度で画像に提示するために使用される全ての異なるソナーリターンビームを形成するために異なる周波数を選択することによって)ライブ2Dソナー画像780は、実質的に全て同時に受信されたように、実質的に一度に実質的に全てリアルタイムで更新され得る。トランスデューサアセンブリ785からの(例えば、実質的に真下の方向の深さに相関する)基準距離は、789で示される。トランスデューサアセンブリがウォータクラフトに対して向いている方向を詳述しているアイコンが787において示される。
【0051】
いくつかの実施形態において、トランスデューサアセンブリは、釣り師が見慣れているソナー画像等の追加の異なるタイプのソナー画像を形成するために使用され得る。例えば、アレイは、ライブ2Dソナー画像を作成するために使用され得る複雑なトランスデューサ素子配置を提供するが、いくつかの実施形態は、同じトランスデューサアセンブリを使用して、経時的に蓄積する「ウォータフォール」ベース(又は1次元(1D))ソナー画像を提供することを企図する。特に、ソナーシステムは、ソナー画像を形成するために1つ又は複数のソナーリターンビームを選択してもよく、全て他の追加のトランスデューサ素子を必要としない。
【0052】
いくつかの実施形態において、ソナーシステムは、時間の経過に伴って(例えば、異なるソナーリターン受信(receipts)全体に亘って)蓄積した高精細1Dソナー画像を形成するように構成されてもよい。本明細書に記載されるように、各々のソナーリターンビームは、(例えば~0.5°から1°、但し、他の角度ウィンドウも考えられる)角度ウィンドウに対応する。実質的に真下に対応するソナーリターンビーム(又は数個のソナーリターンビーム)を利用することにより、システムは、高精細度で下方の1Dソナー画像を形成することができる。この点に関して、選択されている1つ(又は少数)の1つ又は複数のソナービームの結果として得られるビーム形状(例えば扇形)は、前後方向(例えば、0.5°から3°内、好ましくは0.5°から1°内)に比較的狭く、左舷から右舷方向(例えば、~10°から27°内)に比較的広い。特に、選択される追加のソナーリターンビームは、(例えば、2°×20°のビーム形状等によって)前後方向のビーム幅を増大させるであろう。この点に関して、いくつかの実施形態において、複数のソナーリターンビームが選択されてもよく、依然として高精細度で所望の下方の1Dソナー画像を生成することができる。
【0053】
このようなビーム形状は、底面、樹木等のような高詳細構造を示すであろう高精細のダウンスキャンソナー画像を生成するであろう。この点に関して、得られたソナー画像は、リニアダウンスキャントランスデューサによって生成されるものと同等であり、これは釣り師が使用するのに慣れているソナー画像である。しかしながら、特に、釣り師は、リニアトランスデューサと共に別個のトランスデューサアセンブリを購入する必要はないであろう。リニアダウンスキャントランスデューサの一例は「Linear and Circular Downscan Imaging Sonar」と題された米国特許第8,300,499号に更に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0054】
図11は、トランスデューサアセンブリ710に使用される3つの例示的なアレイの配置を示す。図示される例において、ソナーリターンビーム777が示されており、これは、アレイ720のうちの1つの範囲の角度741内の角度に対応するソナーリターンビームであり、その角度は、ウォータクラフトから実質的に真下である。この点に関して、決定されたソナーリターンビーム777は、第3のアレイ720から来る。いくつかの実施形態において、選択されたソナーリターンビーム777は、ユーザが高精細の1Dソナー画像を見たいときはいつでも事前に決定され利用されてもよく、或いはトランスデューサアセンブリ710の向きに基づいて決定されてもよい(例えば、方位センサを使用し、例えば喫水線等の水域の上面等の基準に対するトランスデューサアセンブリの向きを決定する)。この点に関して、第3のアレイ720は、異なる向きで実質的に真下に対応する指示されたソナーリターンビームを含むが、第1又は第2のアレイは、代わりに、適切なソナーリターンビームを含んでもよい。また、上述したように、1つのソナーリターンビーム777が示されるが、複数(例えば、示されるソナーリターンビーム777の各サイドに1つといった3つのソナーリターンビーム)が選択されてもよい。
【0055】
一旦決定されると(予め決定されるか、又は他の方法で決定されるかにかかわらず)、ソナーシステムは、1つ又は複数のソナーリターンビームからのソナーリターンデータを利用する対応するソナー画像を生成するように構成され得る。例えば、
図12は、高精細の1D(例えば、時間/距離)の下方のソナー画像790を提示する海洋電子機器760の一例を示す。特に、ソナー画像790は「ウォータフォール(waterfall)」フォーマットで右から左に(例えば、矢印Dに沿って)構築され、ソナー画像部分793の各後続のスライスは、ソナー画像790の右側を満たし、(例えば、異なる古い時間に撮られたソナーリターンデータから)より古いスライスを左に押す。特に、詳細な底面791及び(例えば、海藻又は水中の樹木といった)水中構造792は、ソナー画像790において視認できる。これは、いくつかの実施形態において、前後方向の各スライスに使用されるビーム幅が小さいためである。
【0056】
いくつかの実施形態において、ソナーシステムは、所望の魚発見特徴(例えば、フィッシュアーチ)を有する1Dソナー画像を形成するように構成されてもよい。そのような例示的なソナー画像は、経時的に(例えば、異なるソナーリターン受信にわたって)蓄積される。本明細書に記載されるように、各々のソナーリターンビームは、(例えば~0.5°から1°、但し、他の角度ウィンドウも考えられる)角度ウィンドウに対応する。少なくとも1つが実質的に真下に対応する複数のソナーリターンビーム(例えば角度の範囲)を利用することによって、システムは、フィッシュアーチを有する下方の1Dソナー画像を形成することができる。この点に関して、選択されている複数のソナービームについて得られるビーム形状は、前後方向(例えば~10°から45°(好ましくは~20°から40°)の範囲内)と左舵から右舵方向(例えば~10°から27°の範囲内)との両方において比較的広く(例えば10°より上方)てもよい。
【0057】
このようなビーム形状は、釣り師にとって望ましいであろうダウンスキャンソナー画像内にフィッシュアーチ画像を生成するであろう。この点に関して、結果として得られるソナー画像は、円錐形(又は円形)のダウンスキャントランスデューサによって生成されるものと同等であり、これは、釣り師が使用するのに慣れてきたソナー画像である。しかしながら、特に、釣り師は、円錐形のトランスデューサと共に別個のトランスデューサアセンブリを購入する必要はないであろう。円錐形のダウンスキャントランスデューサの一例が「Linear and Circular Downscan Imaging Sonar」と題した米国特許第8,300,499号に更に記載されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0058】
図13は、トランスデューサアセンブリ710に使用される3つの例示的なアレイの配置を示す。図示の例において、複数のソナーリターンビーム778が選択されて示されている(単一のソナーリターンビーム779も図示されている)。図示の実施形態において、複数のソナーリターンビーム778を有する選択されたソナーリターンビームのうちの少なくとも1つは、アレイ720のうちの1つの範囲の角度741内の角度を含み、その角度は、ウォータクラフトから実質的に真下にある。図示の実施形態において、決定された複数のソナーリターンビーム778は、3つのアレイ720、730、740の全てから来る。これは、異なるアレイにわたる周波数をフィルタリングし、次いで、共に結合して、所望の複数のソナーリターンビーム778を形成することを必要とする。いくつかの実施形態において、少ないか又は異なるソナーリターンビームが選択され、1つ又は2つのアレイのみが必要となり得る。いくつかの実施形態において、選択された複数のソナーリターンビーム778は、ユーザがフィッシュアーチを有する1Dソナー画像を見たい場合はいつでも事前に決定され、利用されてもよく、或いはトランスデューサアセンブリ710の向きに基づいて決定されてもよい(例えば、方位センサを使用し、(例えば喫水線等の)水域の上面の基準に関してトランスデューサアセンブリの向きを決定する)。この点に関して、第3のアレイ720は、異なる向きで、実質的に真下に対応する指示されたソナーリターンビームを含んでいたが、第1又は第2のアレイが代わりに適切なソナーリターンビームを含んでもよい。
【0059】
いくつかの実施形態において、選択された複数のソナーリターンビーム(例えば、角度の範囲)は、実質的に真下に対応するソナーリターンビームの両側に延在してもよい(例えば、時計回り方向に10°、反時計回り方向に5°、両方向に10°等)。いくつかの実施形態において、選択された複数のソナーリターンビームは、中央において、実質的に真下に対応する角度を有するソナーリターンビームを含むように決定されてもよい。
【0060】
一旦決定されると(予め決定されるか、又は他の方法で決定されるかにかかわらず)、ソナーシステムは、複数のソナーリターンビームからのソナーリターンデータを利用する対応するソナー画像を生成するように構成されてもよい。例えば、
図14は、フィッシュアーチ797を有する1D(例えば、時間/距離)下方のソナー画像795を提示する例示的な海洋電子機器760を示す。特に、ソナー画像795は、「ウォータフォール」形式で(例えば、矢印Eに沿って)右から左に構築され、ソナー画像795の右側にソナー画像部分798の各後続スライスが満たされ、(例えば、異なる、古い時間に撮影されたソナーリターンデータから)古いスライスを左に押す。特に、フィッシュアーチ797と共に、詳細度の低い底面796がソナー画像795において視認される。これは、いくつかの実施形態において、前後方向の各スライスに使用されるビーム幅が広いためである。
【0061】
いくつかの実施形態において、ソナーシステムは、高精細の水中構造(例えば、底面及び他の構造)と所望の魚発見特徴(例えば、フィッシュアーチ)との両方を含む、所望の組合せソナー画像を形成するように構成されてもよい。各ソナー画像特徴を生成するために必要なビーム幅が異なるため、このようなソナー画像は、ただ1つのビーム幅を使用することはできない。この点に関して、本発明のいくつかの実施形態は、他のトランスデューサ素子(例えば、リニアトランスデューサ素子又は円錐形トランスデューサ素子)を必要とせず、1つ又は複数のアレイを含む例示的なトランスデューサアセンブリを使用して、そのようなソナー画像を形成することを企図する。
【0062】
この点に関して、いくつかの実施形態において、本明細書に記載される1Dソナー画像のように、このような例のソナー画像も、時間の経過と共に(例えば、異なるソナーリターン受信全体にわたって)蓄積される。しかしながら、ソナー画像に共に入力されるソナーリターンデータを収集するために、決定されたソナーリターンビームの両方のセットが利用されるであろう。例えば、
図11に戻ると、ソナーリターンビーム777(又は本明細書に記載されている等価物)は、高精細な特徴のために選択され、
図13に戻って、複数のソナーリターンビーム778(又は本明細書に記載されている等価物)は、フィッシュアーチ特徴のために選択される。先に説明したソナー画像と同様に、そのようなソナーリターンビームは、予め決定されるか、又は他の方法で(例えば、方位センサを介して)決定され得る。同様に、例示的なソナーリターンビーム777及び複数のソナーリターンビーム778のそれぞれに関して説明したように、所望のソナーリターンデータを達成するために、より多くの(又は異なる)ソナーリターンビームが選択され得る。
【0063】
いくつかの実施形態において、システムは、マルチプルソナーリターンビームのうちの1つ(例えば、ソナーリターンビーム777)と、複数のマルチプルソナービーム(例えば、ソナーリターンビーム778)との両方からのソナー画像を形成するように構成され得る。例えば、ソナーシステムは、各ソナーリターンビームセットに対応するソナー画像部分からソナー画像を形成してもよく、ソナー画像部分は、続いて組み合わされてソナー画像を形成する。一例として、システムは、複数のソナーリターンビーム(例えば、ソナーリターンビーム778)からのソナーリターンデータに基づいて、1つ又は複数のフィッシュアーチを決定し、フィッシュアーチのソナー画像部分を形成し、次いで、それらをソナーリターンビーム777に対応するソナー画像部分内の適切な位置(例えば、フィッシュアーチのソナーリターンデータに関連する深さ及び時間)に配置してもよい。この例において、フィッシュアーチについて説明しているが、複数のソナーリターンビームからのソナーリターンデータ内の追加の又は他の特徴(又は深さ部分)が使用されてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態において、ソナーシステムは、少なくとも2つ以上の時間受信にわたって受信された複数のマルチプルソナーリターンビームに対応するソナーリターンデータ内からフィッシュアーチを決定するように構成される。そのような決定は、魚(又は魚のような物体)に適用されるソナーリターンデータ間を区別するために、様々なフィルタ又はアルゴリズムを使用して、例えば、ソナーリターンの強度、深さ、類似の強度のソナーリターンに対する相対位置等を使用して、実行され得る。いくつかの実施形態において、画像が形成され、画像認識技術が適用され、フィッシュアーチを識別してもよい。いくつかの実施形態において、フィッシュアーチは、使用適格を得るために、特定のサイズ又は形状閾値である必要があり得る。例えば、
図14は、適格と判断され得る高さH
FAと幅W
FAとを有する例示的なフィッシュアーチ797を示す。いくつかの実施形態において、アーチの程度は、適格なフィッシュアーチを決定するための因子であってもよい。
【0065】
フィッシュアーチが識別された状態で、ソナー画像は、フィッシュアーチに対応するソナー画像部分とソナーリターンビーム777によって受信されたソナーリターンデータに対応するソナー画像部分とを組み合わせることによって、形成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、システムは、決定されたフィッシュアーチではないソナーリターンデータ内のソナー画像データ(例えば、画像互換データに形成されたソナーリターンデータ)を除去又は無効にすることによって、フィッシュアーチに対応するソナー画像部分を生成するように構成される。代替的に、システムは、フィッシュアーチのみのソナー画像部分を形成してもよい。
【0066】
フィッシュアーチの画像部分が形成されると、システムは、(複数のソナーリターンビームからの)残りのソナー画像部分内のフィッシュアーチを適切に位置決めしてもよい。例えば、システムは、フィッシュアーチに対応するソナーリターンデータに関連付けられた深度及び時間を決定してもよく、また、決定された深度及び時間において、フィッシュアーチの生成されたソナー画像部分を、複数のソナーリターンビーム(例えば、ソナーリターンビーム778)に対応するソナー画像部分内の位置に位置付けてもよい。いくつかの実施形態において、フィッシュアーチのソナー画像部分は(複数のソナーリターンビームからの)残りのソナー画像部分上にオーバーレイされてもよい。追加的に又は代替的に、フィッシュアーチのソナー画像部分は、(複数のソナーリターンビームからの)残りのソナー画像部分の対応する部分を置換してもよい。
【0067】
いくつかの実施形態において、結果として生じる結合されたソナー画像は、ソナーリターンビーム777と複数のソナーリターンビーム778との両方に対応するソナーリターンデータを使用して、いくつかの異なる方法で生成されてもよい。例えば、ソナー画像は、いくつかの実施形態において、ソナーリターンデータの1つのセットに対してより大きな重みを適用することを含むソナーリターンデータを提示することによって形成されてもよい。いくつかの実施形態において、各ソナーリターンデータの深さ範囲が使用されてもよい。例えば、(ウォータクラフトから底面への)水柱は、複数のソナーリターンビーム778のために(例えば、フィッシュアーチを示すために)使用されてもよく、一方、底面及び下は、ソナーリターンビーム777のために(例えば、底面の詳細を示すために)使用されてもよい。わずかな深さの変動(例えば、底面プラス5フィート)が代わりに使用されてもよい。
【0068】
図15は、結合された下方のソナー画像718を提示する海洋電子機器760の一例を示す。特に、ソナー画像718は、右から左に「ウォータフォール」形式で(例えば、矢印Fに沿って)構築され、ソナー画像718の右側にソナー画像部分713の各後続スライスが充填され、(例えば、異なる、古い時期に撮影されたソナーリターンデータから)古いスライスを左に押す。特に、結合されたソナー画像713は、(例えば、ソナーリターンビーム778のような複数のソナーリターンビームからの)フィッシュアーチ712と同様に、(例えば、ソナーリターンビーム777のような単一又は数個のソナーリターンビームからの)詳細な底面711及び他の水中構造を含む。このような画像は、全て1つのソナー画像において、釣り師が慣れている所望のフィッシュアーチと共に、所望の高精細構造を提供する。
【0069】
いくつかの実施形態において、システムは、本明細書で説明される4つの異なるソナー画像のうちの1つ又は複数を提示するように構成されてもよく、全ては(1つ又は複数のアレイを有する)同じトランスデューサアセンブリを利用することに基づいている。この点に関して、ユーザは、単に、どのソナー画像を提示するかを選択することができ、システムがバックグラウンドで同時にソナー画像を生成することができるので、それらは交換可能である。いくつかの実施形態において、ソナーシステムは、3つのソナー画像の可能性を提供することができる。すなわち、
図10に示され説明されているような2Dライブソナー画像、
図14に示され説明されているような魚発見特徴を有する1D下方ソナー画像、及び
図15に示され説明されているような高解像度の表面特徴を有する下方ソナー画像及びフィッシュアーチである(但し、いくつかの実施形態において、
図12に示され説明されているような高解像度の特徴を有する下方ソナー画像と、
図15に示され説明されているような高解像度の表面特徴を有する下方ソナー画像及びフィッシュアーチとの間で切り替えることができる)。いくつかの実施形態において、システムは、分割スクリーン(又はマルチプルスクリーン)モードで2つ以上のそのようなソナー画像を提示するように構成されてもよい。例えば、
図15Aは、2次元(2D)ライブソナー画像780の分割スクリーンと高解像度の表面特徴及びフィッシュアーチ718を有する下方のソナー画像とを提示する例示的な海洋電子機器760を示す。
【0070】
いくつかの実施形態において、トランスデューサアセンブリは、ウォータクラフト又はその対応するデバイス(例えば、トローリングモータ、ポール等)の異なる部分に取り付けられてもよい。例えば、
図16Aは、取付けアーム806を使用してポール810(例えば、トローリングモータのシャフト)に取り付けられたトランスデューサアセンブリ802を図示する。取付けアーム806は、第1の端部807において締結具を介してトランスデューサアセンブリ802に、及び第2の端部805においてクランプ808を介してポール810に取り付けられる。取付けアーム806は、トランスデューサアセンブリ802がポール810から離間され、所望の向きに向く(例えば、矢印Gに沿って略下向きに向く)ことを可能にする湾曲部を含む。
図16Bは、ストラップ及びクランプ804を介してトローリングモータハウジング812に取り付けられたトランスデューサアセンブリ802を示す。トランスデューサアセンブリ802は、所望に応じて(例えば、矢印Gに沿って略下方に面するように)向けられてもよい。
【0071】
本明細書で詳述するように、いくつかの実施形態において、システムは、トランスデューサ素子の単一のアレイのみを利用して同様の機能を提供するように構成されてもよい。この点に関して、システムは、釣り師にとってより費用効果が高く、依然として望ましい機能性を提供することができる。例えば、
図17は、第1の範囲の角度1041及び第2の範囲の角度1042によって示されるように、ビームカバレッジを生成する単一のアレイを含むトランスデューサアセンブリ1002を伴うウォータクラフト100を図示する。この点に関して、単一のアレイは、略前方及び下方の向かい合う方向に取り付けられ、向けられる。ソナーリターンビーム1006a及び1006bは(単独で、又は複数で撮影される場合)、本明細書に記載される様々なソナー画像を形成するために使用され得る。この点に関して、本明細書に記載される種々のアレイと同様に、ソナーリターンビーム1006aは、第1の範囲の角度1041を通って(例えば、矢印Kに沿って)周波数操作され、一方で、ソナーリターンビーム1006bは、第2の範囲の角度1042を通って(例えば、矢印Lに沿って)周波数操作され得る。
図18は、
図13、
図15、及び
図15Aに関して示され説明されるような、様々な例示的なソナー画像のために決定及び/又は使用され得るような、例示的なソナーリターンビーム1077が示されたトランスデューサアセンブリ1002のアレイ1040を示す。同様に、
図19は、トランスデューサアセンブリ1002のアレイ1040を図示し、
図14,15、及び15Aに関連して示され説明されるように、様々な例示的ソナー画像のために決定及び/又は使用され得るような、例示的な複数のソナーリターンビーム1078(例示的な単一のソナーリターンビーム1079も示される)を有する。
【0072】
いくつかの実施形態において、トランスデューサアセンブリは、異なるソナー画像オプションを提供するように異なる向きに構成され得る。例えば、トランスデューサアセンブリは、(ウォータクラフトから前方を指すよう)水平に向けられ、望ましいソナー画像を提供するように構成されてもよい。この点に関して、拡張ソナービームカバレージ(例えば、~135°)は、ウォータクラフトに対して左舷から右舷へ(又は2つのトランスデューサアセンブリが使用される場合にはウォータクラフトの片側又は両側から離れて)より広い視界を見るために使用されてもよい。
【0073】
図20は、ウォータクラフト100を例示し、3つのアレイを利用するトランスデューサアセンブリ902がウォータクラフト100に対して前方方向に水平に(例えば、左舵から右舵)連続ソナーカバレッジ905を提供する。この点に関して、3つのアレイは、
図4に関して示され説明されたものと同様に、対応する範囲の角度921、922、931、932、941、942を提供するように協働する。図示の実施形態において、3つのアレイの放出面の各々の長さは、ウォータクラフトの左舷から右舷の方向に延在する。本明細書に示されるように、ソナーリターンビームの周波数は、ソナービームカバレッジ905内を(例えば、3つのアレイを横切って)(例えば、矢印Hに沿って)掃引することができ、ソナービームカバレッジに沿ってソナーリターン信号を捕捉することができるソナーリターンビーム906を提供するように変化され得る。このような例示的なセットアップにより、結果として2Dライブソナー画像は、ビームカバレッジに従ってウォータクラフトの前方に延在する体積に対応するライブ(又は略リアルタイム)ソナー画像を示す。
【0074】
いくつかの実施形態において、トランスデューサアセンブリは、水平視を有するライブ(又は実質的にリアルタイム)2次元(2D)ソナー画像(例えば、トランスデューサアセンブリ及び角度からの時間/距離)を形成するために使用され得る。例えば、
図20Aは、海洋電子機器760のディスプレイ上に提示されるライブ2Dソナー画像727を示す。ライブ2Dソナー画像727は、トランスデューサアセンブリの位置728から延在するそのソナービームカバレッジ内に延在する各ソナーリターンビームに対応するソナーリターンデータのスライスとして形成される。この点に関して、ライブ2Dソナー画像727は、(例えば、ソナーリターンデータを適切な角度で画像に提示するために使用される全ての異なるソナーリターンビームを形成するために異なる周波数を選択することによって)実質的に全て同時に受信されたように、一度に実質的にリアルタイムで更新され得る。詳細な底面が729で示される。
【0075】
いくつかの実施形態において、トランスデューサアセンブリは、ウォータクラフト又はその対応するデバイス(例えば、トローリングモータ、ポール等)の異なる部分に取り付けられてもよい。例えば、
図21Aは、取付けアーム906を使用してポール910(例えば、トローリングモータのシャフト)に取り付けられたトランスデューサアセンブリ902を示す。取付けアーム906は、第1の端部907において締結具を介してトランスデューサアセンブリ902に取り付けられ、第2の端部905においてクランプ908を介してポール910に取り付けられる。取付けアーム906は、トランスデューサアセンブリ902をポール910から離間させ、所望の向き(例えば、矢印Jに沿って略前方を向く)に向けることを可能にする湾曲部を含む。
図21Bは、ストラップ及びクランプ904を介してトローリングモータハウジング912に取り付けられたトランスデューサアセンブリ902を示す。トランスデューサアセンブリ902は、所望(例えば、矢印Jに沿って略前方に面する)に応じて配向されてもよい。
【0076】
(実施例 システムアーキテクチャ)
図22は、本明細書に記載される本発明の様々な実施形態の例示的なソナーシステム400のブロック図を示す。図示されたソナーシステム400は、海洋電子機器405及びトランスデューサアセンブリ462を含むが、他のシステム及びデバイスが本明細書に記載される種々の例示的なシステムに含まれてもよい。この点に関して、システム400は、任意の数の様々なシステム、モジュール、又はコンポーネントを含んでもよく、その各々は、本明細書で説明される1つ又は複数の対応する機能を実行するように構成されるハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組合せの何れかで実施される任意のデバイス又は手段を備えてもよい。
【0077】
海洋電子機器405は、プロセッサ410、メモリ420、ユーザインタフェース435、ディスプレイ440、1つ又は複数のセンサ(例えば、位置センサ445、他のセンサ447等)、及び通信インタフェース430を含んでもよい。海洋電子機器405の1つ又は複数の構成要素は、ハウジング内に配置されてもよく、又は複数の異なるハウジングに分離されてもよい(例えば、遠隔に配置されてもよい)。
【0078】
プロセッサ410は、ソフトウェアに従って動作するデバイス又は回路、或いはハードウェア又はハードウェアとソフトウェアとの組合せ(例えば、ソフトウェア制御下で動作するプロセッサ、本明細書で説明される動作を実行するように特に構成された特定用途向け集積回路(ASIC)若しくはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として実施されるプロセッサ、又はそれらの組合せ)等の記憶デバイス(例えばメモリ420)に格納された様々なプログラムされた動作又は命令を実行するように構成された任意の手段とすることができ、それによって、本明細書で説明されるプロセッサ410の対応する機能を実行するようにデバイス又は回路を構成してもよい。この点に関して、プロセッサ410は、それに通信される電気信号を分析して、ソナーデータ、センサデータ、位置データ、及び/又は追加の環境データを提供又は受信するように構成されてもよい。例えば、プロセッサ410は、ソナーリターンデータを受信し、ソナー画像データを生成し、ソナー画像データに基づいて1つ又は複数のソナー画像を生成するように構成されてもよい。
【0079】
いくつかの実施形態において、プロセッサ410は、ソナー信号プロセッサの形態等のソナー信号処理を実施するように更に構成されてもよい(但し、いくつかの実施形態において、プロセッサ410又はソナー信号プロセッサの部分は、トランスデューサアセンブリ462内に配置されてもよい)。いくつかの実施形態において、プロセッサ410は、表示特性、データ、又は画像を改善するために強調機能を実行するように構成されてもよく、時間、温度、GPS情報、ウェイポイント指定等の追加データを収集又は処理するように構成されてもよく、或いは収集されたデータをより良く分析するために外部データをフィルタリングしてもよい。それは、更に、深さ、フィッシュ存在、例えばウォータクラフト等の他の乗物の近接度等を反映するために、ユーザによって決定又は調整されたもの等の通知及びアラームを実施してもよい。
【0080】
例示的な実施形態において、メモリ420は、例えば、固定又は取外し可能のいずれかである揮発性及び/又は不揮発性メモリのような、1つ又は複数の非一時的な記憶デバイス又はメモリデバイスを含んでもよい。メモリ420は、命令、コンピュータプログラムコード、ソナーデータ等の海洋データ、チャートデータ、位置/位置データ、及びナビゲーションシステムに関連する他のデータを、海洋電子機器405が本発明の例示的な実施形態に従って各種機能を実行することを可能にするためのプロセッサ等による使用のために、非一時的なコンピュータ可読媒体に格納するように構成されてもよい。例えば、メモリ420は、プロセッサ410による処理のために入力データをバッファするように構成されてもよい。追加的に又は代替的に、メモリ420は、プロセッサ410による実行のための命令を記憶するように構成され得る。
【0081】
通信インタフェース430は、外部システム(例えば、外部ネットワーク402)への接続を可能にするように構成されてもよい。このようにして、海洋電子機器405は、オンボードメモリ420に加えて、又はこれに代わるものとして、外部ネットワーク402を介してリモートデバイス461から記憶されたデータを回収してもよい。追加的に又は代替的に、海洋電子機器は、トランスデューサアセンブリ462との間で、ソナー信号、ソナーリターン、ソナー画像データ等のデータを送受信してもよい。いくつかの実施形態において、海洋電子機器405は、また、他のデバイス又はシステムと(例えば、外部ネットワーク102を介して、又は本明細書で説明されるような他の通信ネットワークを介して)通信するように構成されてもよい。例えば、海洋電子機器405は、ウォータクラフト100の推進システム(例えば、オートパイロット制御)、リモートデバイス(例えば、ユーザのモバイルデバイス、ハンドヘルドリモート等)、又は他のシステムと通信してもよい。
【0082】
海洋電子機器405は、また、例えば、ネットワークを介して、いくつかの異なる方法のうちの何れかで互いに通信するように構成された1つ又は複数の通信モジュールを含んでもよい。この点に関して、通信モジュールは、例えば、イーサネット、NMEA2000フレームワーク、GPS、セルラ、WiFi(登録商標)、又は他の適切なネットワークを含む、いくつかの異なる通信バックボーン又はフレームワークのうちの任意のものを含んでもよい。ネットワークは、GPS、オートパイロット、エンジンデータ、コンパス、レーダ等を含む他のデータソースをサポートしてもよい。この点に関して、(他の海洋電子機器又はトランスデューサアセンブリを含む)多数の他の周辺デバイスをシステム400に含めてもよい。
【0083】
位置センサ445は、海洋電子機器405(及び/又はウォータクラフト100)の現在位置及び/又は場所を決定するように構成されてもよい。例えば、位置センサ445は、全地球測位システム(GPS)、底部輪郭、機械電磁センサ(MEMS)等の慣性航法システム、リングレーザジャイロスコープ、又は他の位置検出システムを含んでもよい。
【0084】
ディスプレイ440、例えば、1つ又は複数の画面は、画像を提示するように構成されてもよく、ユーザからの入力を受信するように構成されたユーザインタフェース435を含んでもよく、又はユーザインタフェース435と他の方法で通信してもよい。ディスプレイ440は、例えば、従来のLCD(液晶ディスプレイ)、タッチスクリーンディスプレイ、モバイルデバイス、又は画像を表示することができる当該技術分野で公知の任意の他の適切なディスプレイであってもよい。
【0085】
いくつかの実施形態において、ディスプレイ440は、1つ又は複数の海洋データ(又は1つ又は複数のデータのセットから生成された画像)のセットを提示してもよい。そのような海洋データは、チャートデータ、レーダデータ、気象データ、場所データ、位置データ、方位データ、ソナーデータ、又はウォータクラフトに関連する任意の他の種類の詳細を含む。いくつかの実施形態において、ディスプレイ440は、そのような海洋データを1つ又は複数のレイヤーとして同時に、或いは分割スクリーンモードで提示するように構成され得る。いくつかの実施形態において、ユーザは、表示のための海洋データの可能な組み合わせの何れかを選択してもよい。
【0086】
いくつかの更なる実施形態において、上記で言及した各種データのセットは、互いに重ね合わせられるか、又はオーバーレイされてもよい。例えば、ルートは、チャート(例えば、地図又はナビゲーションチャート)に適用されてもよい(又は、チャート上にオーバーレイされてもよい)。追加的に又は代替的に、深さ情報、天候情報、レーダ情報、ソナー情報、又は任意の他のナビゲーションシステム入力が互いに適用されてもよい。
【0087】
ユーザインタフェース435は、例えば、キーボード、キーパッド、ファンクションキー、マウス、スクロールデバイス、入力/出力ポート、タッチスクリーン、又はユーザがシステムとインタフェースできる他の任意の機構を含んでもよい。
【0088】
図22のディスプレイ440は、プロセッサ410に直接接続され、海洋電子機器405内にあるように示されているが、ディスプレイ440は、代替的に、プロセッサ410及び/又は海洋電子機器405から分離されていてもよい。同様に、いくつかの実施形態において、位置センサ445及び/又はユーザインタフェース435は、海洋電子機器405から分離されていてもよい。
【0089】
海洋電子機器405は、様々な他の条件を測定又は検知するように構成される1つ又は複数の他のセンサ447を含んでもよい。他のセンサ447は、例えば、空気温度センサ、水温センサ、電流センサ、光センサ、風センサ、又は速度センサ等を含んでもよい。
【0090】
図22に示されるトランスデューサアセンブリ462は、3つのトランスデューサアレイ467、468、及び469を含む。いくつかの実施形態において、より多くの又はより少ないトランスデューサアレイが含まれてもよく、或いは他のトランスデューサ素子が含まれてもよい。本明細書に示されるように、トランスデューサアセンブリ462は、また、様々なソナー処理を実行するように構成されるソナー信号プロセッサ又は他のプロセッサ(図示せず)を含んでもよい。いくつかの実施形態において、プロセッサ(例えば、海洋電子機器405内のプロセッサ410、トランスデューサアセンブリ462内のプロセッサ(又はプロセッサ部分)、リモートプロセッサ、又はそれらの組合せ)は、ソナーリターンデータをフィルタリングし、及び/又はトランスデューサアレイのトランスデューサ素子を選択的に制御するように構成されてもよい。例えば、種々の処理デバイス(例えば、マルチプレクサ、スペクトラムアナライザ、AD変換器等)が、ソナーリターンデータの制御若しくはフィルタリング、及び/又はアレイ467、468、469からのソナー信号の伝送に利用されてもよい。
【0091】
トランスデューサアセンブリ462は、また、1つ又は複数の他のシステム(例えば、各種のセンサ466)を含んでもよい。例えば、トランスデューサアセンブリ462は、喫水線、水域の上面、又は他の基準に関して、トランスデューサアセンブリ462及び/又は種々のアレイ467、468、469の相対的な向きを決定するように構成され得るジャイロスコープ又は他の方位センサ(例えば、加速度計、MEMS等)等の方位センサを含んでもよい。いくつかの実施形態において、追加的又は代替的に、例えば、水温センサ、電流センサ、光センサ、風センサ、又は速度センサ等の他のタイプのセンサが企図される。
【0092】
図23は、本明細書に記載される本発明の様々な実施形態の別の例示的なソナーシステム400’のブロック図を示す。図示されたソナーシステム400’は、
図22に関して示され説明されたシステム400と同じ種々のコンポーネント及びデバイスを含むが、3つのトランスデューサアレイの代わりに、システム400’は、トランスデューサアセンブリ462’内に単一のトランスデューサアレイ467’を含む。単一のトランスデューサアレイ467’を有するそのような例示的なトランスデューサアセンブリ462’は、
図17乃至
図19に関して示され、説明されるいくつかの例示的な実施形態等の本明細書の様々な実施形態に対応し得る。
【0093】
(例示的なフローチャート及び動作)
本発明の実施形態は、本明細書で説明される様々な実施形態によるソナーシステムを動作させるための方法、機器、及びコンピュータプログラム製品を提供する。ここで、本発明の実施形態に従って実行される動作の様々な例を、
図24及び
図25を参照して提供する。
【0094】
図24は、例示的な実施形態によるソナーシステムを動作させるための例示的な方法によるフローチャートを示す。
図24に関して図示され、説明される動作は、例えば、プロセッサ410、メモリ420、通信インタフェース430、ユーザインタフェース435、位置センサ445、他のセンサ447、トランスデューサアセンブリ462、462’、ディスプレイ440、及び/又は外部ネットワーク402/リモートデバイス461のうちの1つ又は複数の支援により及び/又は制御下で実行され得る。方法500は、動作502において、1つ又は複数のアレイを動作させて、ソナー信号を水中環境に送信することを含んでもよい。動作504において、本方法は、1つ又は複数のアレイからソナーリターンデータを受信することを含む。次いで、動作506において、ソナーリターンデータがフィルタリングされて、マルチプルソナーリターンビームをビーム形成する。動作508において、本方法は、高解像度の1Dソナー画像を形成するための下方のソナーリターンビームを決定することを含んでもよい。本方法は、動作510において、フィッシュアーチを形成するための下方のソナーリターンビームを決定することを更に含んでもよい。最後に、動作512において、本方法は、本明細書に記載されるように、高解像度のソナー部分及びフィッシュアーチを用いてソナー画像を形成することを含んでもよい。いくつかの実施形態において、本方法は、追加の、任意選択の動作を含んでもよく、及び/又は上述の動作が本明細書で説明される様々な例示的な実施形態によること等によって、修正又は増補されてもよい。
【0095】
図25は、別の例示的な実施形態による、ソナーシステムを動作させるための例示的な方法によるフローチャートを示す。
図25に関して図示され、説明される動作は、例えば、プロセッサ410、メモリ420、通信インタフェース430、ユーザインタフェース435、位置センサ445、他のセンサ447、トランスデューサアセンブリ462、462’、ディスプレイ440、及び/又は外部ネットワーク402/リモートデバイス461のうちの1つ又は複数の支援により、及び/又はその制御下で実行され得る。方法600は、動作602において、ソナー信号を水中環境に送信するために、1つ又は複数のアレイを動作させることを含んでもよい。動作604において、本方法は、1つ又は複数のアレイからソナーリターンデータを受信することを含む。次いで、動作606において、ソナーリターンデータは、マルチプルソナーリターンビームをビーム形成するようにフィルタリングされる。動作608において、本方法は、マルチプルソナーリターンビームを使用して2Dライブソナー画像を形成することを含んでもよい。動作610において、本方法は、本明細書に記載されるような、1つ又は複数の下方のソナーリターンビームを使用して、高解像度の下方のソナー画像を形成することを更に含んでもよい。動作612において、本方法は、本明細書に記載されるような複数の下方ソナーリターンビームを使用して、フィッシュアーチを有する下方のソナー画像を形成することを更に含んでもよい。いくつかの実施形態において、方法は、追加の、任意選択の動作を含んでもよく、及び/又は上述の動作が本明細書で説明される様々な例示的な実施形態によること等によって、修正又は増補されてもよい。
【0096】
図24及び
図25は、例示的な実施形態によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品のフローチャートを示す。フローチャートの各ブロック、及びフローチャート内のブロックの組合せは、ハードウェア、及び/又はコンピュータ可読なプログラム命令が格納される1つ又は複数のコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品等の様々な手段によって実装され得ることを理解されたい。例えば、本明細書に記載される手順のうちの1つ又は複数は、コンピュータプログラム製品のコンピュータプログラム命令によって具現化されてもよい。この点に関して、本明細書に記載される手順を具現化するコンピュータプログラム製品は、例えば、メモリ420によって記憶され、例えば、プロセッサ410によって実行されてもよい。理解されるように、任意のそのようなコンピュータプログラム製品は、コンピュータ又は他のプログラマブルデバイス(例えば、海洋電子機器405)上にロードされて、コンピュータ又は他のプログラマブルデバイス上で実行される命令を含むコンピュータプログラム製品がフローチャートブロック(1つ又は複数)で指定される機能を実施するための手段を作成するようにデバイスを生成することができる。また、コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ可読記憶部がコンピュータ又は他のプログラマブルデバイス(例えば、海洋電子機器405)に、コンピュータ又は他のプログラマブルデバイス上で実行される命令がフローチャートブロック(1つ又は複数)で指定される機能を実装するように、コンピュータ又は他のプログラマブルデバイス上で実行される一連の動作をコンピュータ又は他のプログラマブルデバイスに実行させて、コンピュータ実装プロセスを生成させることができるように、コンピュータプログラム命令を格納することができる1つ又は複数の非一時的なコンピュータ可読媒体を備えることができる。
【0097】
(結論)
上記説明及び関連付けられる図面に提示される教示から恩恵を受ける本発明に関連する分野の当業者ならば、本明細書に示される本発明の多くの変更形態及び他の実施形態を思い付こう。従って、本発明の実施形態は、開示された特定の実施形態に限定されるべきではなく、修正形態及び他の実施形態が本発明の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。更に、上記説明及び関連する図面は、要素及び/又は機能の特定の例示的な組合せの文脈で例示的な実施形態を説明するが、本発明の範囲から逸脱することなく、要素及び/又は機能の異なる組合せが代替の実施形態によって提供され得ることが理解されるべきである。この点に関して、例えば、上記で明示的に説明されたものとは異なる要素及び/又は機能の組合せも、本発明の範囲内で企図される。本明細書で特定の用語を用いているが、包括的且つ説明のためにのみ用いており、限定するためではない。