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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-13
(45)【発行日】2023-03-22
(54)【発明の名称】表示システム、及び表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20230314BHJP
   G08G 1/0968 20060101ALI20230314BHJP
   G09B 29/00 20060101ALI20230314BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/0968 A
G09B29/00 F
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018063559
(22)【出願日】2018-03-29
(65)【公開番号】P2019174311
(43)【公開日】2019-10-10
【審査請求日】2021-01-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】100107364
【弁理士】
【氏名又は名称】斉藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】井戸 雄一郎
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-111815(JP,A)
【文献】特開2010-266391(JP,A)
【文献】特開2017-167089(JP,A)
【文献】特開2001-272240(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/34
G08G 1/0968
G09B 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定数の表示枠に車両の走行レーンを表示する表示システムであって、
前記表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する特定手段であって、前記車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが前記表示枠に表示され、且つ、進行方向が前記推奨レーンの進行方向と合致する走行レーンである推奨走行レーンが前記表示枠に最大数表示されるように走行レーンを特定する前記特定手段と、
前記特定手段が特定した走行レーンを、前記表示枠に表示する表示手段と、を備え、
前記特定手段は、複数の前記表示枠における端の表示枠に表示されるべき走行レーンの隣に非表示となる走行レーンが存在する場合、当該端の表示枠を、走行レーンを表示しない表示禁止枠とし、
前記特定手段は、複数の前記表示枠における前記表示禁止枠以外の前記表示枠である表示許可枠に、前記推奨レーンが表示され、且つ、前記推奨走行レーンが最大数表示されるように走行レーンを特定し、
前記表示手段は、前記表示許可枠に表示されている走行レーン以外にも非表示の走行レーンが、複数の前記表示枠における前記表示禁止枠側にあることを示す情報を、前記表示禁止枠に表示する、
表示システム。
【請求項2】
前記特定手段は、前記車両の進行方向側の複数の走行レーンであって、相互に隣接している複数の走行レーンと前記表示枠とを、複数の走行レーンの一方の端の走行レーンから順に相対的にずらしつつ、前記表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する、
請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記特定手段は、前記所定数の前記表示枠を順次ずらしていった場合における、複数の走行レーンに対する前記表示枠の各位置の中から、前記推奨走行レーンが最大数含まれる前記表示枠の位置を特定することにより、前記表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する、
請求項2に記載の表示システム。
【請求項4】
所定数の表示枠に車両の走行レーンを表示する表示プログラムであって、
コンピュータを、
前記表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する特定手段であって、前記車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが前記表示枠に表示され、且つ、進行方向が前記推奨レーンの進行方向と合致する走行レーンである推奨走行レーンが前記表示枠に最大数表示されるように走行レーンを特定する前記特定手段と、
前記特定手段が特定した走行レーンを、前記表示枠に表示する表示手段と、として機能させ、
前記特定手段は、複数の前記表示枠における端の表示枠に表示されるべき走行レーンの隣に非表示となる走行レーンが存在する場合、当該端の表示枠を、走行レーンを表示しない表示禁止枠とし、
前記特定手段は、複数の前記表示枠における前記表示禁止枠以外の前記表示枠である表示許可枠に、前記推奨レーンが表示され、且つ、前記推奨走行レーンが最大数表示されるように走行レーンを特定し、
前記表示手段は、前記表示許可枠に表示されている走行レーン以外にも非表示の走行レーンが、複数の前記表示枠における前記表示禁止枠側にあることを示す情報を、前記表示禁止枠に表示する、
表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システム、及び表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路のレーン情報を表示するナビゲーション装置が知られていた(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1のナビゲーション装置においては、走行することを推奨するレーンである推奨レーンを表示していた。具体的には、当該ナビゲーション装置においては、表示できるレーン数が限られており、表示できるレーン数より実レーン数が多い場合、車両が現在走行しているレーンである走行レーンと推奨レーンの両方が表示されるように表示するレーンを特定して表示していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-155857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術においては、実際の車両の現在走行中の走行レーンを判断し、走行レーンと推奨レーンとを同時に表示していた。
【0005】
ところで、ナビゲーション装置で走行レーンが判断できない場合があり、このような場合を含む任意の場合においては、推奨レーンと同一方向に走行可能なレーンを可能な限り多数表示させた方が、運転者にとって、より車線の変更判断を行い易いという実情に、本願発明者は想到した。すなわち、例えば、走行環境によっては速やかな車線変更が難しい場合があるが、このような場合においては、同一方向に走行可能なレーンを走行していることを運転者が認識している場合、無理な車線変更を行わないという判断を行うことが可能であるという実情に、本願発明者は想到した。
【0006】
このような実情を考慮した場合、表示するレーンの中に推奨レーンと同一方向に走行可能なレーンを可能な限り多数表示することが運転者にとって望ましいが、このような事項については、特許文献1では開示されていなかった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、車両をスムーズに走行させることが可能となる表示システム、及び表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る表示システムは、所定数の表示枠に車両の走行レーンを表示する表示システムであって、前記表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する特定手段であって、前記車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが前記表示枠に表示され、且つ、進行方向が前記推奨レーンの進行方向と合致する走行レーンである推奨走行レーンが前記表示枠に最大数表示されるように走行レーンを特定する前記特定手段と、前記特定手段が特定した走行レーンを、前記表示枠に表示する表示手段と、を備え、前記特定手段は、複数の前記表示枠における端の表示枠に表示されるべき走行レーンの隣に非表示となる走行レーンが存在する場合、当該端の表示枠を、走行レーンを表示しない表示禁止枠とし、前記特定手段は、複数の前記表示枠における前記表示禁止枠以外の前記表示枠である表示許可枠に、前記推奨レーンが表示され、且つ、前記推奨走行レーンが最大数表示されるように走行レーンを特定し、前記表示手段は、前記表示許可枠に表示されている走行レーン以外にも非表示の走行レーンが、複数の前記表示枠における前記表示禁止枠側にあることを示す情報を、前記表示禁止枠に表示する
【0009】
また、本発明に係る表示プログラムは、所定数の表示枠に車両の走行レーンを表示する表示プログラムであって、コンピュータを、前記表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する特定手段であって、前記車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが前記表示枠に表示され、且つ、進行方向が前記推奨レーンの進行方向と合致する走行レーンである推奨走行レーンが前記表示枠に最大数表示されるように走行レーンを特定する前記特定手段と、前記特定手段が特定した走行レーンを、前記表示枠に表示する表示手段と、として機能させ、前記特定手段は、複数の前記表示枠における端の表示枠に表示されるべき走行レーンの隣に非表示となる走行レーンが存在する場合、当該端の表示枠を、走行レーンを表示しない表示禁止枠とし、前記特定手段は、複数の前記表示枠における前記表示禁止枠以外の前記表示枠である表示許可枠に、前記推奨レーンが表示され、且つ、前記推奨走行レーンが最大数表示されるように走行レーンを特定し、前記表示手段は、前記表示許可枠に表示されている走行レーン以外にも非表示の走行レーンが、複数の前記表示枠における前記表示禁止枠側にあることを示す情報を、前記表示禁止枠に表示する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る表示システムによれば、車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが表示枠に表示され、且つ、進行方向が推奨レーンの進行方向と合致する走行レーンである推奨走行レーンが表示枠に最大数表示されるように走行レーンを特定することにより、例えば、進行方向が推奨レーンの進行方向と合致する走行レーンである推奨走行レーンを可能な限り多数表示させた方が、運転者にとって、より車線の変更判断を行い易いという実情に沿って走行レーンを表示させることができるので、不必要な走行レーン間の移動を低減すること等ができ、車両をスムーズに走行させることが可能となる。
【0011】
本発明に係る表示プログラムによれば、車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが表示枠に表示され、且つ、進行方向が推奨レーンの進行方向と合致する走行レーンである推奨走行レーンが表示枠に最大数表示されるように走行レーンを特定することにより、例えば、進行方向が推奨レーンの進行方向と合致する走行レーンである推奨走行レーンを可能な限り多数表示させた方が、運転者にとって、より車線の変更判断を行い易いという実情に沿って走行レーンを表示させることができるので、不必要な走行レーン間の移動を低減すること等ができ、車両をスムーズに走行させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態に係るナビゲーションシステムを例示するブロック図である。
図2】表示処理のフローチャートである。
図3】レーンデータ配列及び表示枠を例示した図であり、(a)はレーンデータ配列を例示しており、(b)は表示枠の表示例を例示している。
図4】レーンデータ配列及び表示枠を例示した図であり、(a)はレーンデータ配列を例示しており、(b)は表示枠の表示例を例示している。
図5】レーンデータ配列及び表示枠を例示した図であり、(a)はレーンデータ配列を例示しており、(b)は表示枠の表示例を例示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る表示システム、及び表示プログラムの実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0014】
本発明に係る表示システムは、所定数の表示枠に車両の走行レーンを表示するシステムであり、例えば、走行レーンを表示する専用システム、あるいは、汎用的に用いられるコンピュータ(一例としては、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の如き携帯端末等)に対して走行レーンを表示する機能を実装することにより実現されるシステム等を含む概念である。また、表示システムは、例えば、車載装置、あるいは、センター装置等に対して所定数の表示枠に車両の走行レーンを表示する機能を実装することにより実現されるシステム等を含む概念であり、一例としては、特定手段、及び表示手段を備える。
【0015】
ここで、「車載装置」とは、車両に搭載される装置であり、具体的には、車載用ナビゲーション装置を含む概念である。「センター装置」とは、車載装置との間で通信を行う装置であり、具体的には、所定のコンピュータを搭載したサーバ装置を含む概念である。
【0016】
また、「所定数」とは、予め定められている任意の数であり、例えば、3個~7個等である。「表示枠」とは、車両の走行レーンを表示する枠であり、具体的には、ディスプレイ上の少なくとも一部の領域である。
【0017】
また、「特定手段」とは、表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する手段であり、具体的には、車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが表示枠に表示され、且つ、推奨レーンと同一方向の走行レーンを含む推奨走行レーンが最大数表示されるように走行レーンを特定する手段であり、例えば、車両の進行方向側の複数の走行レーンであって、相互に隣接している複数の走行レーンと表示枠とを、複数の走行レーンの一方の端の走行レーンから順に相対的にずらしつつ、表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する手段であり、また、複数の表示枠における端の表示枠に表示されるべき走行レーンの隣に非表示となる走行レーンが存在する場合、当該端の表示枠を、走行レーンを表示しない表示禁止枠とし、複数の表示枠における表示禁止枠以外の表示枠である表示許可枠に、推奨レーンが表示され、且つ、推奨走行レーンが最大数表示されるように走行レーンを特定する手段である。
【0018】
「走行レーン」とは、車両が走行する道路上における進行方向側の車線(レーン)であり、具体的には、相互に隣接している複数のレーンであり、例えば、目的地に至るために車両が走行するべきルートである走行ルートが探索された場合における、当該走行ルート上の推奨レーン、推奨走行レーン、及び走行可能レーン等を含む概念である。
【0019】
「推奨レーン」とは、走行ルート上の走行レーンであり、具体的には、車両が走行することを推奨する走行レーンであり、例えば、複数の走行レーンのうちの車両が走行することを最も推奨する1個の走行レーンである。「推奨走行レーン」とは、推奨レーンと同一方向の走行レーンを含む走行レーンであり、例えば、複数の走行レーンのうちの推奨レーン以外の1個以上の走行レーンである。「走行可能レーン」とは、推奨レーンと異なる方向の走行レーンを含む走行レーンであり、例えば、複数の走行レーンのうちの推奨レーン及び推奨走行レーン以外の1個以上の走行レーンである。
【0020】
「推奨レーンと同一方向の走行レーン」とは、進行方向が推奨レーンの進行方向と合致する走行レーンであり、例えば、推奨レーンの進行方向が直進方向である場合における、進行方向が直進方向となっている走行レーンや、推奨レーンの進行方向が右折方向である場合における、進行方向が右折方向となっている走行レーン等を示す概念である。「推奨レーンと異なる方向の走行レーン」とは、進行方向が推奨レーンの進行方向と合致しない走行レーンであり、例えば、推奨レーンの進行方向が直進方向である場合における、進行方向が右折方向又は左折方向となっている走行レーン等を示す概念である。
【0021】
「複数の走行レーンと表示枠とを、複数の走行レーンの一方の端の走行レーンから順に相対的にずらしつつ」とは、表示枠に表示する走行レーンを特定手段にて特定する手法であり、具体的には、情報処理の手法であり、例えば、各走行レーンを特定する情報の個数と表示枠の個数とを比較せずに行う情報処理の手法である。また、「複数の走行レーンと表示枠とを、複数の走行レーンの一方の端の走行レーンから順に相対的にずらしつつ」とは、例えば、複数の走行レーンの左端から右端に向けて表示枠を相対的にずらすことに対応する情報処理の手法、あるいは、複数の走行レーンの右端から左端に向けて表示枠を相対的にずらすことに対応する情報処理の手法等を含む概念である。また、「複数の走行レーンと表示枠とを、複数の走行レーンの一方の端の走行レーンから順に相対的にずらしつつ」に対応する情報処理の具体的な手法は任意であるが、以下に示す実施の形態では、限定するものではないが、配列に対して各走行レーンを特定するデータを、複数の走行レーンにおける一方の端から他方の端に向かう順序で1個ずつ格納しておき、この格納されたデータについて表示枠の個数に対応する個数分だけ順次選択して情報処理を行う手法を例示して説明する。
【0022】
また、「表示禁止枠」とは、複数の表示枠における端の表示枠に表示されるべき走行レーンの隣に非表示となる走行レーンが存在する場合における、複数の表示枠における左端の表示枠又は右端の表示枠であり、具体的には、走行レーンが表示されない枠である。「表示許可枠」とは、複数の表示枠における表示禁止枠以外の表示枠であり、走行レーンが表示され得る枠である。
【0023】
また、「表示手段」とは、特定手段が特定した走行レーンを、表示枠に表示する手段であり、例えば、表示許可枠に表示されている走行レーン以外にも非表示の走行レーンが、複数の表示枠における表示禁止枠側にあることを示す情報を、表示禁止枠に表示する手段である。「表示許可枠に表示されている走行レーン以外にも非表示の走行レーンが、複数の表示枠における表示禁止枠側にあることを示す情報」として表示される情報は任意であり、例えば、テキスト情報、又は画像情報等であってもよいが、以下に示す実施の形態では、「・・・」という画像情報を表示して非表示の走行レーンが存在し、スクロール等の任意の操作で当該非表示の走行レーンを表示させることが可能であることを示す場合を例示して説明する。
【0024】
そして、以下に示す実施の形態では、「表示システム」が、車載装置にて実現されており、表示枠の「所定数」が6個である場合について説明する。
【0025】
なお、以下では、車載装置を搭載した車両を「自車両」又は「自車」と称して説明する。また、「自車両」又は「自車」とは、例えば、四輪自動車、二輪自動車、及び自転車等を含む概念であるが、以下では、自車両が四輪自動車である場合について説明する。また、以下で説明する車載装置に関しては、表示システムに関連する特徴について説明し、一方、表示システムに関連する特徴以外については、公知の車載装置の特徴と同様であるので、その説明は省略する。
【0026】
(構成)
まず、本実施の形態に係るナビゲーションシステム100について説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るナビゲーションシステムを例示するブロック図である。ナビゲーションシステム100は、表示システムを含むシステムであり、例えば、車載装置1を備える。なお、実際には、ナビゲーションシステム100には、車載装置1との間で通信を行って各種処理を行うセンター装置も設けられているが、当該センター装置については、公知のセンター装置と同様にして構成することができるので、ここでは、図示及び説明を省略する。
【0027】
(構成-車載装置)
車載装置1は、表示システムであり、具体的には、バッテリで駆動する車両に搭載されているものであり、例えば、通信部11、撮影部12、タッチパッド13、ディスプレイ14、スピーカ15、現在位置検出部16、データ記録部17、及び制御部18を備える。
【0028】
(構成-車載装置-通信部)
通信部11は、ネットワーク(図示省略)を介して外部装置との間で通信するための通信手段である。この通信部11の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、公知の移動体無線通信手段や、FM多重放送やビーコンを介した公知のVICS(登録商標)システム用の無線通信手段を用いることができる。
【0029】
(構成-車載装置-撮影部)
撮影部12は、画像を撮影する撮影手段である。この撮影部12の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、自車両の周辺の画像である周辺画像を撮影する外部カメラ、及び自車両の車内画像を撮影する内部カメラを備えて構成することができる。
【0030】
(構成-車載装置-タッチパッド)
タッチパッド13は、ユーザの指等で押圧されることにより、当該ユーザから各種操作入力を受け付ける操作手段である。このタッチパッド13の具体的な構成は任意であるが、例えば、抵抗膜方式や静電容量方式等による操作位置検出手段を備えた公知のものを用いることができる。
【0031】
(構成-車載装置-ディスプレイ)
ディスプレイ14は、制御部18の制御に基づいて各種の画像を表示する画像表示手段である。このディスプレイ14の具体的な構成は任意であるが、例えば、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイ等を用いることができる。なお、上記のタッチパッド13とディスプレイ14とをタッチパネルとして一体形成しても構わない。
【0032】
(構成-車載装置-スピーカ)
スピーカ15は、制御部18の制御に基づいて各種の音声を出力する音声出力手段である。スピーカ15より出力される音声の具体的な態様は任意であり、必要に応じて生成された合成音声や、予め録音された音声を出力することができる。
【0033】
(構成-車載装置-現在位置検出部)
現在位置検出部16は、自車両の現在位置(例えば、地図上の座標)を取得する現在位置取得手段である。この現在位置検出部16は、GPSやジャイロセンサ(方位を測定する手段)、距離センサ(いずれも図示省略)を有し、現在の車載装置1の位置である現在位置(座標)及び方位等を公知の方法にて検出する。
【0034】
(構成-車載装置-データ記録部)
データ記録部17は、車載装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
【0035】
また、このデータ記録部17は、地図情報データベース(以下、データベースを「DB」と称する)171を備える。
【0036】
(構成-車載装置-データ記録部-地図情報DB)
地図情報DB171は、地図情報を格納する地図情報格納手段である。ここで、「地図情報」とは、ユーザに対して地図を提示するための情報であり、具体的には、道路、道路の交差点、道路構造物、施設等を含む各種の位置の特定に必要な情報であり、例えば、道路上に設定された各ノードに関するノードデータ(例えばノードID、座標等)や、道路上に設定された各リンクに関するリンクデータ(例えばリンクID(なお、リンクIDは地図情報の位置を特定する座標に関連付けられている)、リンク名、接続ノードID、道路座標、道路種別(例えば、細街路、一般道路、主要国道、及び高速道路等)、道路幅、道路に設けられている車線数(走行レーン数)、道路に設けられている車線の進行方向(走行レーンの進行方向)、道路に設けられている各車線を一意に識別する車線ID、道路の進行方向等)、地物データ(例えば信号機、道路標識、ガードレール、施設等)、地形データ等を含んで構成されている。このような地図情報DB171の地図情報については、任意の手法で記録されるが、例えば、所定の記録媒体を介して入力することにより記録されたり、不図示の配信センターから配信された情報を受信することにより記録されたりする。
【0037】
(構成-車載装置-制御部)
制御部18は、車載装置1を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、実施の形態に係るプログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介して車載装置1にインストールされることで、制御部18の各部を実質的に構成する。
【0038】
この制御部18は、機能概念的には、特定部181、及び表示部182を備える。特定部181は、表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する特定手段であり、具体的には、車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが表示枠に表示され、且つ、推奨レーンと同一方向の走行レーンを含む推奨走行レーンが最大数表示されるように走行レーンを特定する手段である。表示部182は、特定部181が特定した走行レーンを、表示枠に表示する表示手段である。なお、この制御部18の各部により行われる処理については、後述する。
【0039】
(処理)
次に、このように構成されるナビゲーションシステム100によって実行される表示処理について説明する。図2は、表示処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。表示処理は、概略的には、ナビゲーションシステム100の車載装置1にて行われる処理であり、具体的には、表示枠に走行レーンを表示する処理である。この表示処理を実行するタイミングは任意であるが、例えば、車載装置1の電源をオンした後に、車載装置1の制御部18が、ユーザによるタッチパッド13への所定操作を受け付けて、公知の手法を含む任意の手法で自車両が走行するべき走行ルートを探索して、当該探索した走行ルートを案内している場合において、自車両が交差点の手前で当該交差点における走行レーンを特定する情報を取得して格納した場合に、起動されて実行を開始することとして、実行を開始したところから説明する。
【0040】
図3図5は、レーンデータ配列及び表示枠を例示した図であり、各図の(a)は、レーンデータ配列を例示しており、また、各図の(b)は、表示枠の表示例を例示している。なお、この図3図5については、相互に異なる交差点に関する走行レーンの情報を例示しており、また、説明の便宜上、走行レーンの種類を特定する情報として、推奨レーンを特定する「(推)」、推奨走行レーンを特定する「(推走)」、及び走行可能レーンを特定する「(可)」が図示されている。
【0041】
図3(a)~図5(a)の「レーンデータ配列」とは、複数の走行レーンを特定するデータ構造であり、例えば、制御部18のRAMに格納されるデータ構造であって、図面左端からつめて具体的なデータが格納されるデータ構造あり、つまり、図面左端のデータが先頭のデータとなり右端のデータが終端のデータとなるデータ構造であり、一例としては、各図に示すように、所定個数(各交差点における走行レーンの最大個数よりも多い個数に設定されており、例えば、16個)のレーンデータを格納することが可能となるデータ構造である。また、各図の「レーンデータ」101~116等とは、各走行レーンを特定する情報であり、走行レーンの位置、進行方向、及び種類(つまり、推奨レーン、推奨走行レーン、走行可能レーン)を特定する情報である。この各図の「レーンデータ」101~116等のデータ形式は任意であり、例えば、図示されているように、画像情報であってもよく、画像情報以外のテキスト情報やその他の任意の形式の情報であってもよいが、以下では図示されているものを例示して説明する。
【0042】
そして、「レーンデータ」101~116等については、「レーンデータ配列」における格納位置に基づいて、実際の走行ルートにおける実際の走行レーンの位置を特定しており、例えば、左側のレーンデータが実際の走行ルートにおける実際の走行レーンの位置が走行ルートの進行方向を基準にして左側であること等を特定している。また、「レーンデータ」101~116等については、矢印が指し示す方向に基づいて走行レーンの方向を特定しており、また、矢印の表示形式(白抜き、図面右上から左下へ向かうハッチング、及び図面左上から右下へ向かうハッチング)に基づいて走行レーンの種類を特定している。また、「レーンデータ」101~116等についての「null」については、走行レーンが無いこと特定している。
【0043】
ここでは、例えば、図3(a)のレーンデータ配列については、レーンデータ101~111に対応する11個の走行レーンが存在し、レーンデータ101については、走行ルートの進行方向を基準にして左端の走行レーンの進行方法が左方向(左折方向)であり、当該走行レーンが走行可能レーンであることを特定しており、また、レーンデータ102、103については、走行ルートの進行方向を基準にして左端から2、3番目の走行レーンの進行方向が左方向であり、当該走行レーンが走行可能レーンであることを特定しており、レーンデータ104については、走行ルートの進行方向を基準にして左端から4番目の走行レーンの進行方向が直進方向であり、当該走行レーンが推奨走行レーンであることを特定しており、また、レーンデータ105については、走行ルートの進行方向を基準にして左端から5番目の走行レーンの進行方向が直進方向であり、当該走行レーンが推奨レーンであることを特定しており、また、レーンデータ106~109については、走行ルートの進行方向を基準にして左端から6~9番目の走行レーンの進行方向が直進方向であり、当該走行レーンが推奨走行レーンであることを特定しており、また、レーンデータ110、111については、走行ルートの進行方向を基準にして左端から10、11番目(つまり、右端から2番目、右端)の走行レーンが右方向(右折方向)であり、当該走行レーンが走行可能レーンであることを特定している。また、レーンデータ112~116については、「null」となっており走行レーンが無いことを特定している。なお、図4(a)及び図5(a)のレーンデータについては、図3のレーンデータと同様であるので説明を省略する。
【0044】
また、図3(b)~図5(b)の「表示枠」f1~f6とは、前述の表示枠であり、例えば、ディスプレイ14に表示されるものである。
【0045】
そして、図2の表示処理の起動時に自車両が交差点の手前で当該交差点における走行レーンの情報を取得して格納する具体的な手法は任意であり、例えば、制御部18が、地図情報DB171の地図情報及び案内中の走行ルートを参照して、交差点に対応する複数の走行レーンを取得し、まず、取得した複数の走行レーンにおける自車両が走行することを最も推奨する1個の走行レーンを推奨レーンとして任意の手法(例えば、走行ルートを探索する場合に進行方向等を考慮して、最も推奨する1個の走行レーンが設定されていることとし、この設定されている1個の走行レーンを推奨走行レーンとして特定する手法等)で特定し、また、取得した複数の走行レーンにおける推奨レーンとして特定した走行レーン以外の走行レーンの内で当該推奨レーンと同一方向の走行レーンを推奨走行レーンとして特定し、また、取得した複数の走行レーンにおける、推奨レーンとして特定した走行レーン及び推奨走行レーンとして特定した走行レーン以外の走行レーンを走行可能レーンとして特定し、特定したこれらの推奨レーン、推奨走行レーン、及び走行可能レーン各々を特定する情報を取得することとする。そして、制御部18が、取得した推奨レーン、推奨走行レーン、及び走行可能レーン各々を特定する情報として、図3(a)~図5(a)のレーンデータ配列のレーンデータを格納することとして、各処理を説明する。以下では、図3(a)~図5(a)については相互に同様にして処理することができるので、特記する場合を除いて、図3(a)を代表して説明し、図4(a)及び図5(a)については適宜後述する。
【0046】
図2のSA1において特定部181は、レーンデータを間引くか否かを判定する。具体的には任意であるが、例えば、制御部18のRAMにアクセスして、表示処理の起動時にレーンデータが格納されたレーンデータ配列を参照し、参照したレーンデータ配列の図面左端のレーンデータから表示枠の個数に対応する個数分だけ図面右側に向かって順次選択し、選択したレーンデータに「null」が含まれているか否かに基づいて判定する。そして、「null」が含まれている場合、全ての走行レーンを表示することができるものと判断し、間引かないものと判定し(SA1のNO)、従来と同様にして、選択したレーンデータを表示枠に表示した上で、処理を終了する。また、「null」が含まれていない場合、全ての走行レーンを表示することができるわけではないもと判断し、間引くものと判定し(SA1のYES)、SA2に移行する。ここでは、例えば図3(a)の場合、表示処理の起動時にレーンデータが格納されたレーンデータ配列を参照し、参照したレーンデータ配列の図面左端のレーンデータから表示枠の個数に対応する6個分であるレーンデータ101~106を選択し、選択したレーンデータに「null」が含まれていないので、間引くものと判定する。
【0047】
図2のSA2において特定部181は、推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているか否かを判定する。具体的には任意であるが、例えば、図3(b)の6個の表示枠f1~f6のうちの左端の表示枠f1については、図3(a)のレーンデータ配列のレーンデータにおける左端のレーンデータ101を表示する場合は表示許可枠になり、この場合以外については表示枠f1の左側に非表示となる走行レーンが存在することになるので、当該表示枠f1が表示禁止枠になること、また、右端の表示枠f6については、図3(a)レーンデータ配列の「null」以外のレーンデータにおける右端のレーンデータ111を表示する場合は表示許可枠になり、この場合以外については表示枠f6の右側に非表示となる走行レーンが存在することになるので、当該表示枠f6が表示禁止枠になること、また、両端の間の表示枠f2~f5については表示許可枠になることを考慮して、つまり、両端の表示枠f1、f6については、表示する走行レーンの位置に応じて当該走行レーンの表示又は非表示が切り替わることに留意して、処理を行う。
【0048】
なお、以下では、レーンデータ配列の左端のレーンデータ(例えば、図3(a)のレーンデータ101)を、「レーンデータ配列の先頭のレーンデータ」と称し、また、レーンデータ配列の「null」以外の右端のレーンデータ(例えば、図3(a)のレーンデータ111)を、「レーンデータ配列の終端のレーンデータ」と称し、また、相対的な表現として、左側のレーンデータを「先頭側のレーンデータ」と称し、右側のレーンデータを「終端側のレーンデータ」と称して説明する。また、現在選択しているレーンデータのうちの先頭側のレーンデータから終端側のレーンデータに向かって順次各レーンデータが、左端の表示枠から右端の表示枠に向かって各表示枠に対応していることとして説明する。なお、ここでの「対応している」とは、各表示枠に情報を表示する場合の当該情報となることを示している。つまり、図3(a)のレーンデータ101~106を選択されている場合、これらの各レーンデータが各々図3(b)の表示枠f1~f6に対応していることになる。
【0049】
詳細には、現在選択しているレーンデータに推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているか否かを判定する(以下、「SA2の第1判定」と称する)。また、推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定した場合、当該推奨レーンを特定するレーンデータが複数の表示枠のうちの左端の表示枠(図3(b)の表示枠f1)に対応するか、あるいは、複数の表示枠のうちの右端の表示枠(図3(b)の表示枠f6)に対応するか、あるいは、左端の表示枠と右端の表示枠との間の表示枠(以下、左端の表示枠と右端の表示枠との間の表示枠を「中間表示枠」と称する)(図3(b)の表示枠f2~f5)に対応するかを判定する(以下、「SA2の第2判定」と称する)。また、左端又は右端の表示枠に対応すると判定した場合、推奨レーンを特定するレーンデータがレーンデータ配列の先頭又は終端のレーンデータに対応するか否かを判定する(以下、「SA2の第3判定」と称する)。そして、「SA2の第1判定」~「SA2の第3判定」の判定結果に基づいて、推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているか否かを判定する。
【0050】
なお、「推奨レーンを特定するレーンデータが複数の表示枠のうちの左端の表示枠に対応する」とは、推奨レーンを特定するレーンデータが、現在選択されているレーンデータのうちの先頭のレーンデータであることを特定する概念であり、また、「レーンデータが複数の表示枠のうちの中間表示枠に対応する」とは、推奨レーンを特定するレーンデータが、現在選択されているレーンデータのうちの先頭のレーンデータから数えて2番目~5番目のレーンデータであることを特定する概念であり、また、「レーンデータが複数の表示枠のうちの右端の表示枠に対応する」については、推奨レーンを特定するレーンデータが、現在選択されているレーンデータのうちの終端のレーンデータであることを特定する概念である。
【0051】
具体的には、「SA2の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれていないものと判定した場合、あるいは、「SA2の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、かつ、「SA2の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが左端の表示枠に対応するものと判定し、かつ、「SA2の第3判定」において推奨レーンを特定するレーンデータがレーンデータ配列の先頭のレーンデータに対応しないのと判定した場合、あるいは、「SA2の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、かつ、「SA2の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが右端の表示枠に対応するものと判定し、かつ、「SA2の第3判定」において推奨レーンを特定するレーンデータがレーンデータ配列の終端のレーンデータに対応しないものと判定した場合、推奨レーンを特定するレーンデータが含まれていないものと判定し(SA2のNO)、SA9に移行する。
【0052】
また、「SA2の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、かつ、「SA2の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが中間表示枠に対応するものと判定した場合、あるいは、「SA2の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、かつ、「SA2の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが左端の表示枠に対応するものと判定し、かつ、「SA2の第3判定」において推奨レーンを特定するレーンデータがレーンデータ配列の先頭のレーンデータに対応するものと判定した場合、あるいは、「SA2の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、かつ、「SA2の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが右端の表示枠に対応するものと判定し、かつ、「SA2の第3判定」において推奨レーンを特定するレーンデータがレーンデータ配列の終端のレーンデータに対応するものと判定した場合、推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し(SA2のYES)、SA3に移行する。
【0053】
ここでは、例えば図3(a)の場合、「SA2の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、かつ、「SA2の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが中間表示枠に対応するものと判定するので、推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定する。
【0054】
図2のSA3において特定部181は、レーンデータを計数する。具体的には任意であるが、例えば、推奨レーンが固定数の1個であることに着目して推奨レーンを特定するレーンデータ及び推奨走行レーンを特定するレーンデータの合計数を計数してもよいし、あるいは、推奨走行レーンを特定するレーンデータのみを計数してもよいが、ここでは、例えば、後者である推奨走行レーンを特定するレーンデータのみを計数する場合を例示して説明する。
【0055】
詳細には、SA2で説明した留意点を考慮して、現在選択しているレーンデータにおいて、推奨走行レーンを特定するレーンデータを計数する必要があるが、例えば、当該推奨走行レーンを特定するレーンデータが左端の表示枠に対応している場合、当該レーンデータがレーンデータ配列の先頭のレーンデータである場合にのみ当該レーンデータを計数し、また、当該推奨走行レーンを特定するレーンデータが右端の表示枠に対応している場合、当該レーンデータがレーンデータ配列の終端のレーンデータである場合にのみ当該レーンデータを計数し、また、当該推奨走行レーンを特定するレーンデータが中間表示枠に対応している場合、当該レーンデータがレーンデータ配列の先頭又は終端のレーンデータであるか否か等に関わらず当該レーンデータを計数する。
【0056】
ここでは、例えば、現在選択しているレーンデータが図3(a)のレーンデータ101~106である場合、推奨走行レーンを特定するレーンデータとしてレーンデータ104、106が存在するが、レーンデータ104については、中間表示枠に対応しているので計数し、また、レーンデータ106については、右端の表示枠に対応しているが、当該レーンデータ106がレーンデータ配列の終端のレーンデータでないので、計数しないことになり、この場合、推奨走行レーンを特定するレーンデータとして「1」を計数する。
【0057】
図2のSA4において特定部181は、レーンデータを適宜格納する。具体的には任意であるが、後述するように繰り返し実行されるSA2において計数結果が最大となるレーンデータを特定できるように格納するが、例えば、選択されているレーンデータのうちの先頭のレーンデータと、SA3での計数結果(つまり、現時点での最大の計数結果)とを制御部18のRAMに格納することとし、今回のSA3での計数結果とRAMに格納されている最大の計数結果とを比較して、今回のSA3での計数結果が格納されている最大の計数結果以下である場合には、レーンデータ等を格納せずに、また、今回のSA3での計数結果が格納されている最大の計数結果より多い場合には、現在選択されているレーンデータのうちの先頭のレーンデータと、今回のSA3での計数結果とを関連付けて制御部18のRAMに上書きして格納する。なお、SA4を1回目に実行した場合には、制御部18のRAMには何らデータが格納されていないので、前述の比較を行わずに、現在選択されているレーンデータのうちの先頭のレーンデータと、今回のSA3での計数結果とを関連付けて格納することとする。
【0058】
ここでは、例えば、現在選択しているレーンデータが図3(a)のレーンデータ101~106である場合、現在選択されているレーンデータのうちの先頭のレーンデータである「レーンデータ101」と、今回のSA3での計数結果である「1」とを関連付けて格納する。
【0059】
図2のSA5において特定部181は、レーンデータ配列に対して表示枠をずらす。具体的には任意であるが、例えば、レーンデータ配列における現在選択しているレーンデータに対して、1個分のレーンデータだけ右側にずらして表示枠の個数に対応する個数分だけ選択しなおす。ここでは、例えば、現在選択しているレーンデータが図3(a)のレーンデータ101~106である場合、レーンデータ102~107を選択しなおすことによりずらす。
【0060】
図2のSA6において特定部181は、推奨レーンを特定するレーンデータが表示枠に収まっているか否かを判定する。具体的には任意であるが、例えば、SA2で説明した留意点を考慮して、SA2の処理と同様な処理を行う。詳細には、現在選択しているレーンデータに推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているか否かを判定する(以下、「SA6の第1判定」と称する)。また、推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定した場合、当該推奨レーンを特定するレーンデータが左端の表示枠に対応するか、あるいは、中間表示枠に対応するか、あるいは、右端の表示枠に対応するかを判定する(以下、「SA6の第2判定」と称する)。また、右端の表示枠に対応すると判定した場合、推奨レーンを特定するレーンデータがレーンデータ配列の終端のレーンデータに対応するか否かを判定する(以下、「SA6の第3判定」と称する)。そして、「SA6の第1判定」~「SA6の第3判定」の判定結果に基づいて、推奨レーンを特定するレーンデータが表示枠に収まっているか否かを判定する。
【0061】
具体的には、「SA6の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、かつ、「SA6の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが中間表示枠に対応するものと判定した場合、あるいは、「SA6の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、かつ、「SA6の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが右端の表示枠に対応するものと判定し、かつ、「SA6の第3判定」において推奨レーンを特定するレーンデータがレーンデータ配列の終端のレーンデータに対応するものと判定した場合、推奨レーンを特定するレーンデータが表示枠に収まっているものと判定し(SA6のYES)、SA3に移行する。
【0062】
また、「SA6の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれていないものと判定した場合、あるいは、「SA6の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、かつ、「SA6の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが左端の表示枠に対応するものと判定した場合、あるいは、「SA6の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、かつ、「SA6の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが右端の表示枠に対応するものと判定し、かつ、「SA6の第3判定」において推奨レーンを特定するレーンデータがレーンデータ配列の終端のレーンデータに対応しないものと判定した場合、推奨レーンを特定するレーンデータが表示枠に収まっていないものと判定し(SA6のNO)、SA7に移行する。
【0063】
ここでは、例えば、選択しなおしたレーンデータが図3(a)のレーンデータ102~107である場合、「SA6の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、且つ、「SA6の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが中間表示枠に対応するものと判定するので、推奨レーンを特定するレーンデータが表示枠に収まっているものと判定することになる。次に、図3(a)のレーンデータ102~107が選択されている場合、SA3にて「2」を計数しSA4にて「レーンデータ102」と「2」を格納した上で、SA5にてレーンデータ103~108を選択しなおして、SA6にて推奨レーンを特定するレーンデータが表示枠に収まっているものと判定する。次に、図3(a)のレーンデータ103~108が選択されている場合、SA3にて「3」を計数しSA4にて「レーンデータ103」と「3」を格納した上で、SA5にてレーンデータ104~109を選択しなおして、SA6にて推奨レーンを特定するレーンデータが表示枠に収まっているものと判定する。次に、図3(a)のレーンデータ104~109が選択されている場合、SA3にて「3」を計数しSA4にて推奨レーンを特定するレーンデータ数が同じであるので、「レーンデータ103」と「3」が格納された状態を維持し、SA5にてレーンデータ105~110を選択しなおして、SA6にて「SA6の第1判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが含まれているものと判定し、かつ、「SA6の第2判定」において推奨レーンを特定するレーンデータが左端の表示枠に対応するものと判定するので、推奨レーンを特定するレーンデータが表示枠に収まっていないものと判定する。
【0064】
図2のSA7において特定部181は、表示枠に表示する情報を特定する。具体的には任意であるが、例えば、まず、SA4で制御部18のRAMに直近に格納した先頭のレーンデータ(つまり、推奨走行レーンが最大数となる複数のレーンデータにおける先頭のレーンデータ)を取得し、表示処理の起動時にレーンデータが格納されたレーンデータ配列を参照し、取得した先頭のレーンデータを含めて表示枠の個数に対応する個数分だけ、当該先頭のレーンデータを先頭にして終端側に向かって連続してレーンデータを取得する。次に、特定部181は、左端の表示枠、中間表示枠、及び右端の表示枠に分けて表示する情報を特定する。
【0065】
まず、左端の表示枠については、特定部181は、最初に、表示禁止枠とするか表示許可枠とするかを判定するが、具体的には、前述の取得したレーンデータのうちの先頭のレーンデータがレーンデータ配列の先頭のレーンデータである場合、左側において非表示となる走行レーンがないものと判断し、表示許可枠にするものと判定し、一方、前述の取得したレーンデータのうちの先頭のレーンデータがレーンデータ配列の先頭のレーンデータでない場合、左側において非表示となる走行レーンがあるものと判断し、表示禁止枠にするものと判定する。次に、特定部181は、表示許可枠にするものと判定した場合、前述の取得したレーンデータのうちの先頭のレーンデータを、左端の表示枠に表示する情報として特定し、一方、表示禁止枠にするものと判定した場合、表示許可枠に表示されている走行レーン以外にも非表示の走行レーンが、複数の表示枠における表示禁止枠側にあることを示す情報である「・・・」を、左端の表示枠に表示する情報として特定する。
【0066】
次に、中間表示枠については、特定部181は、当該中間表示枠を表示許可枠にするものと判定した上で、前述の取得したレーンデータのうちの先頭のレーンデータから数えて2番目~5番目のレーンデータを、中間表示枠に表示する情報として特定する。
【0067】
まず、右端の表示枠については、左端の表示枠の場合と同様であり、特定部181は、最初に、表示禁止枠とするか表示許可枠とするかを判定するが、具体的には、前述の取得したレーンデータのうちの終端のレーンデータがレーンデータ配列の終端のレーンデータである場合、右側において非表示となる走行レーンがないものと判断し、表示許可枠にするものと判定し、一方、前述の取得したレーンデータのうちの終端のレーンデータがレーンデータ配列の終端のレーンデータでない場合、右側において非表示となる走行レーンがあるものと判断し、表示禁止枠にするものと判定する。次に、特定部181は、表示許可枠にするものと判定した場合、前述の取得したレーンデータのうちの終端のレーンデータを、右端の表示枠に表示する情報として特定し、一方、表示禁止枠にするものと判定した場合、表示許可枠に表示されている走行レーン以外にも非表示の走行レーンが、複数の表示枠における表示禁止枠側にあることを示す情報である「・・・」を、右端の表示枠に表示する情報として特定する。
【0068】
ここでは、例えば、SA4にて格納した先頭のレーンデータとして図3(a)のレーンデータ103を取得した上で、レーンデータ103~108を取得する。次に、左端の表示枠である表示枠f1については、取得したレーンデータのうちの先頭のレーンデータであるレーンデータ103がレーンデータ配列の先頭のレーンデータであるレーンデータ101でないので、表示禁止枠にするものと判定した上で「・・・」を特定する。次に、中間表示枠である表示枠f2~f5については、表示許可枠にするものと判定した上で、レーンデータ104~107を特定する。次に、右端の表示枠である表示枠f6については、取得したレーンデータのうちの終端のレーンデータであるレーンデータ108がレーンデータ配列の終端のレーンデータであるレーンデータ111でないので、表示禁止枠にするものと判定した上で「・・・」を特定する。
【0069】
図2のSA8において表示部182は、表示枠に走行レーンを表示する。具体的には任意であるが、SA2で特定した情報を対応する表示枠に表示する。ここでは、例えば、図3(b)に示すように、表示枠f1~f6に、「・・・」、レーンデータ104~107、「・・・」を表示し、これらをディスプレイ14に表示する。そして、タッチパッド13を介するユーザによる所定操作により「・・・」を押下する操作等を行うことにより、非表示となっている走行レーンを特定する情報がスクロールされて表示されることになることとする。
【0070】
また、図2のSA2にて推奨レーンを特定するレーンデータが含まれていないものと判定した(SA2のNO)後のSA9において、特定部181は、レーンデータ配列に対して表示枠をずらす。具体的には任意であるが、例えば、SA5と同様な処理を行って、SA2に移行して前述の各処理を行う。
【0071】
なお、表示処理の起動時に、図4(a)のレーンデータ配列に格納されているレーンデータ201~216を格納した場合、当該表示処理を行うことにより、図4(b)に示す状態の表示枠f1~f6がディスプレイ14に表示され、また、表示処理の起動時に、図5(a)のレーンデータ配列に格納されているレーンデータ301~316を格納した場合、当該表示処理を行うことにより、図5(b)に示す状態の表示枠f1~f6がディスプレイ14に表示される。これにて、表示処理を終了する。
【0072】
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが表示枠に表示され、且つ、推奨レーンと同一方向の走行レーンを含む推奨走行レーンが表示枠に最大数表示されるように走行レーンを特定することにより、例えば、推奨レーンと同一方向に走行可能なレーンである推奨走行レーンを可能な限り多数表示させた方が、運転者にとって、より車線の変更判断を行い易いという実情に沿って走行レーンを表示させることができるので、不必要な走行レーン間の移動を低減すること等ができ、車両をスムーズに走行させることが可能となる。
【0073】
また、走行レーンと表示枠とを、複数の走行レーンの一方の端の走行レーンから順に相対的にずらしつつ、表示枠に表示可能となる走行レーンを特定することにより、例えば、相対的にずらすという確実な処理で表示可能となる走行レーンを特定することができるので、車両を確実にスムーズに走行させることが可能となる。
【0074】
また、表示許可枠に表示されている走行レーン以外にも非表示の走行レーンが、複数の表示枠における表示禁止枠側にあることを示す情報を、表示禁止枠に表示することにより、例えば、表示枠に表示されている走行レーン以外にも、走行レーンが実際には存在することを意識させることができるので、車両を一層スムーズに走行させることが可能となる。
【0075】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0076】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏したりすることがある。
【0077】
(分散や統合について)
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。また、本出願における「装置」とは、単一の装置によって構成されたものに限定されず、複数の装置によって構成されたものを含む。例えば、車載装置1の機能の少なくとも一部を不図示のセンター装置に設けた上で、車載装置1とセンター装置とが相互に通信を行うことにより、実施の形態と同様な処理を行うように構成してもよい。また、例えば、特定部181が行う少なくとも一部の処理を表示部182が行うように構成してもよく、あるいは逆に、表示部182が行う少なくとも一部の処理を特定部181が行うように構成してもよい。
【0078】
(形状、数値、構造、時系列について)
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
【0079】
(表示許可枠及び表示禁止枠について)
また、上記実施の形態においては、表示許可枠及び表示禁止枠に分けて情報を表示する場合について説明したが、これに限らず、表示枠を全て表示許可枠として走行レーンを特定する情報を表示してもよい。
【0080】
(特定部の処理について)
また、上記実施の形態においては、特定手段である特定部181が、複数の走行レーンと表示枠とを、複数の走行レーンの一方の端の走行レーンから順に相対的にずらしつつ、表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する手法を例示して説明したが、この手法以外の任意の手法にて、走行レーンを特定するように構成してもよい。
【0081】
〔実施の形態の特徴と効果の一部〕
最後に、これまでに説明した実施の形態の特徴と効果の一部を、以下に例示する。ただし、実施の形態の特徴と効果は、以下の内容に限定されず、以下の特徴の一部のみを具備することによって以下の効果の一部のみを奏する場合や、以下の特徴以外の他の特徴を具備することによって以下の効果以外の他の効果を奏する場合がある。
【0082】
実施の形態の1つの側面1に係る表示システムは、所定数の表示枠に車両の走行レーンを表示する表示システムであって、前記表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する特定手段と、前記特定手段が特定した走行レーンを、前記表示枠に表示する表示手段と、を備え、前記特定手段は、前記車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが前記表示枠に表示され、且つ、前記推奨レーンと同一方向の走行レーンを含む推奨走行レーンが前記表示枠に最大数表示されるように走行レーンを特定する。
【0083】
上記側面1に係る表示システムによれば、車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが表示枠に表示され、且つ、推奨レーンと同一方向の走行レーンを含む推奨走行レーンが表示枠に最大数表示されるように走行レーンを特定することにより、例えば、推奨レーンと同一方向に走行可能なレーンである推奨走行レーンを可能な限り多数表示させた方が、運転者にとって、より車線の変更判断を行い易いという実情に沿って走行レーンを表示させることができるので、不必要な走行レーン間の移動を低減すること等ができ、車両をスムーズに走行させることが可能となる。
【0084】
実施の形態の他の側面2に係る表示システムは、上記側面1に係る表示システムにおいて、前記特定手段は、前記車両の進行方向側の複数の走行レーンであって、相互に隣接している複数の走行レーンと前記表示枠とを、複数の走行レーンの一方の端の走行レーンから順に相対的にずらしつつ、前記表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する。
【0085】
上記側面2に係る表示システムによれば、走行レーンと表示枠とを、複数の走行レーンの一方の端の走行レーンから順に相対的にずらしつつ、表示枠に表示可能となる走行レーンを特定することにより、例えば、相対的にずらすという確実な処理で表示可能となる走行レーンを特定することができるので、車両を確実にスムーズに走行させることが可能となる。
【0086】
実施の形態の他の側面3に係る表示システムは、上記側面1又は2に係る表示システムにおいて、前記特定手段は、複数の前記表示枠における端の表示枠に表示されるべき走行レーンの隣に非表示となる走行レーンが存在する場合、当該端の表示枠を、走行レーンを表示しない表示禁止枠とし、前記特定手段は、複数の前記表示枠における前記表示禁止枠以外の前記表示枠である表示許可枠に、前記推奨レーンが表示され、且つ、前記推奨走行レーンが最大数表示されるように走行レーンを特定し、前記表示手段は、前記表示許可枠に表示されている走行レーン以外にも非表示の走行レーンが、複数の前記表示枠における前記表示禁止枠側にあることを示す情報を、前記表示禁止枠に表示する。
【0087】
上記側面3に係る表示システムによれば、表示許可枠に表示されている走行レーン以外にも非表示の走行レーンが、複数の表示枠における表示禁止枠側にあることを示す情報を、表示禁止枠に表示することにより、例えば、表示枠に表示されている走行レーン以外にも、走行レーンが実際には存在することを意識させることができるので、車両を一層スムーズに走行させることが可能となる。
【0088】
実施の形態の他の側面4に係る表示プログラムは、所定数の表示枠に車両の走行レーンを表示する表示プログラムであって、コンピュータを、前記表示枠に表示可能となる走行レーンを特定する特定手段と、前記特定手段が特定した走行レーンを、前記表示枠に表示する表示手段と、として機能させ、前記特定手段は、前記車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが前記表示枠に表示され、且つ、前記推奨レーンと同一方向の走行レーンを含む推奨走行レーンが前記表示枠に最大数表示されるように走行レーンを特定する。
【0089】
上記側面4に係る表示プログラムによれば、車両が走行することを推奨する走行レーンである推奨レーンが表示枠に表示され、且つ、推奨レーンと同一方向の走行レーンを含む推奨走行レーンが表示枠に最大数表示されるように走行レーンを特定することにより、例えば、推奨レーンと同一方向に走行可能なレーンである推奨走行レーンを可能な限り多数表示させた方が、運転者にとって、より車線の変更判断を行い易いという実情に沿って走行レーンを表示させることができるので、不必要な走行レーン間の移動を低減すること等ができ、車両をスムーズに走行させることが可能となる。
【符号の説明】
【0090】
1 車載装置
11 通信部
12 撮影部
13 タッチパッド
14 ディスプレイ
15 スピーカ
16 現在位置検出部
17 データ記録部
18 制御部
100 ナビゲーションシステム
171 地図情報DB
181 特定部
182 表示部
101~116 レーンデータ
201~216 レーンデータ
301~316 レーンデータ
f1~f6 表示枠
図1
図2
図3
図4
図5