(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-13
(45)【発行日】2023-03-22
(54)【発明の名称】見守りシステム、通知装置および通知方法
(51)【国際特許分類】
G08B 21/02 20060101AFI20230314BHJP
G08B 25/00 20060101ALI20230314BHJP
G08B 25/04 20060101ALI20230314BHJP
G08B 25/10 20060101ALI20230314BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20230314BHJP
【FI】
G08B21/02
G08B25/00 510M
G08B25/04 K
G08B25/10 A
G08B25/10 B
H04M11/00 301
(21)【出願番号】P 2019083395
(22)【出願日】2019-04-24
【審査請求日】2022-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104190
【氏名又は名称】酒井 昭徳
(72)【発明者】
【氏名】黒瀬 義敏
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-027107(JP,A)
【文献】特開2018-106369(JP,A)
【文献】特開2009-211705(JP,A)
【文献】特開2013-191059(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0122202(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 19/00-31/00
H04M 3/00
3/16- 3/20
3/38- 3/58
7/00- 7/16
11/00-11/10
H04N 7/18
G06K 7/00- 7/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被監視者が外出する際に前記被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着された無線タグの識別子を読み取り可能な位置に設置された読取装置と、
見守り活動の支援者が携帯する端末と、
前記読取装置によって読み取られた無線タグの識別子を受信し、無線タグの識別子と当該無線タグが装着された衣服の特徴情報とを対応付けて記憶する記憶部を参照して、受信した前記識別子に対応する衣服の特徴情報を特定し、前記端末によって撮影された画像データを受信した場合に、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の特徴情報と、特定した前記衣服の特徴情報とを比較し、比較した結果に応じて、受信した前記識別子に対応付けて登録されている通知先に、前記被監視者に関する見守り通知を送信する通知装置と、
を含むことを特徴とする見守りシステム。
【請求項2】
前記通知装置は、
前記端末から前記画像データと当該画像データを撮影した際の前記端末の位置情報とを受信した場合には、前記比較した結果に応じて、受信した前記位置情報を含む前記見守り通知を前記通知先に送信する、ことを特徴とする請求項1に記載の見守りシステム。
【請求項3】
前記通知装置は、
前記読取装置によって読み取られた無線タグの識別子を受信したことに応じて、受信した前記識別子に対応付けて登録されている通知先に、前記被監視者の外出通知を送信する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の見守りシステム。
【請求項4】
前記通知装置は、
受信した前記識別子に対応する衣服の特徴情報を特定したことに応じて、特定した前記衣服の特徴情報を前記端末に送信する、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の見守りシステム。
【請求項5】
前記通知装置は、
複数の前記支援者それぞれが携帯する端末の位置情報を記憶する支援者情報記憶部を参照して、受信した前記識別子に対応付けて登録されている地点の位置情報に基づいて、複数の前記支援者から1または複数の支援者を検索し、
検索した前記1または複数の支援者それぞれが携帯する端末に、特定した前記衣服の特徴情報を送信する、ことを特徴とする請求項4に記載の見守りシステム。
【請求項6】
前記見守り通知は、前記画像データを含む、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の見守りシステム。
【請求項7】
前記画像データは、前記被写体の顔部分に秘匿化処理が施された画像データである、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか一つに記載の見守りシステム。
【請求項8】
前記読取装置は、前記被監視者が出入りする建物の玄関に設置される、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか一つに記載の見守りシステム。
【請求項9】
被監視者が外出する際に前記被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着された無線タグの識別子を読み取り可能な位置に設置された読取装置によって読み取られた無線タグの識別子を受信する受信部と、
無線タグの識別子と当該無線タグが装着された衣服の特徴情報とを対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記受信部が受信した前記識別子に対応する衣服の特徴情報を特定する特定部と、
見守り活動の支援者が携帯する端末によって撮影された画像データを受信した場合に、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の特徴情報と、前記特定部が特定した前記衣服の特徴情報とを比較する比較部と、
前記比較部が比較した結果に応じて、前記受信部が受信した前記識別子に対応付けて登録されている通知先に、前記被監視者に関する見守り通知を送信する通知部と、
を有することを特徴とする通知装置。
【請求項10】
被監視者が外出する際に前記被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着された無線タグの識別子を読み取り可能な位置に設置された読取装置によって読み取られた無線タグの識別子を受信し、
無線タグの識別子と当該無線タグが装着された衣服の特徴情報とを対応付けて記憶する記憶部を参照して、受信した前記識別子に対応する衣服の特徴情報を特定し、
見守り活動の支援者が携帯する端末によって撮影された画像データを受信した場合に、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の特徴情報と、特定した前記衣服の特徴情報とを比較し、
比較した結果に応じて、受信した前記識別子に対応付けて登録されている通知先に、前記被監視者に関する見守り通知を送信する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする通知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、見守りシステム、通知装置および通知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、徘徊による高齢者の行方不明や迷子による子供の行方不明が問題となっており、地域の高齢者や子供たちを見守るサポーターの活躍に期待が集まっている。例えば、所定の養成講座を受けた人は認知症サポーターと呼ばれ、認知症患者について正しく理解し、見守りや生活上の細かな支援を行うボランティアとして活躍が期待されている。
【0003】
先行技術としては、例えば、固有の着用者識別子が付与された識別標識を着用した着用者の徘徊を検知するシステムであって、端末装置が、識別標識からの着用者識別子を示す信号を受信し、受信した着用者識別子を中央制御装置に送信し、中央制御装置が、着用者識別子に基づいて着用者の徘徊を検知するものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、外出中の高齢者や子供などの被監視者の見守りを行うことが難しい。例えば、高齢者や子供の見守りを行うにあたり、対象者の顔画像を公開することになると、対象者のプライバシーを確保することができない。
【0006】
また、出掛ける際に玄関などで撮影された対象者の画像を用いて、対象者の服装を認識して外出中の対象者を特定する場合、撮影時の対象者の姿勢によっては、対象者の特定に有効となる画像を取得することができないことがある。さらに、出掛ける際に着ていた上着を脱いだり、出掛ける際には着ていなかった上着を着たりすると、対象者の特定が困難なものとなる。
【0007】
一つの側面では、本発明は、プライバシーに配慮した被監視者の見守りを可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの実施態様では、被監視者が外出する際に前記被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着された無線タグの識別子を読み取り可能な位置に設置された読取装置と、見守り活動の支援者が携帯する端末と、前記読取装置によって読み取られた無線タグの識別子を受信し、無線タグの識別子と当該無線タグが装着された衣服の特徴情報とを対応付けて記憶する記憶部を参照して、受信した前記識別子に対応する衣服の特徴情報を特定し、前記端末によって撮影された画像データを受信した場合に、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の特徴情報と、特定した前記衣服の特徴情報とを比較し、比較した結果に応じて、受信した前記識別子に対応付けて登録されている通知先に、前記被監視者に関する見守り通知を送信する通知装置と、を含む見守りシステムが提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一側面によれば、プライバシーに配慮した被監視者の見守りを可能にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施の形態1にかかる通知方法の一実施例を示す説明図である。
【
図2】
図2は、見守りシステム200のシステム構成例を示す説明図である。
【
図3】
図3は、通知装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、支援者端末201等のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、服装情報登録DB220の記憶内容の一例を示す説明図である。
【
図6】
図6は、市民サポーターDB230の記憶内容の一例を示す説明図である。
【
図7A】
図7Aは、服装情報登録画面の画面例を示す説明図(その1)である。
【
図7B】
図7Bは、服装情報登録画面の画面例を示す説明図(その2)である。
【
図8】
図8は、通知装置101の機能的構成例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、見守り対象テーブル900の記憶内容の一例を示す説明図である。
【
図10】
図10は、見守り支援情報テーブル1000の記憶内容の一例を示す説明図である。
【
図12】
図12は、関係者端末202の服装情報登録依頼処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図13】
図13は、通知装置101の服装情報登録処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、タグリーダRiの読取結果通知処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図15】
図15は、通知装置101の見守り対象抽出処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図16】
図16は、支援者端末201の見守り画像アップ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図17】
図17は、通知装置101の見守り通知処理手順の一例を示すフローチャートである。
【
図18】
図18は、捜索依頼画面の画面例を示す説明図である。
【
図19】
図19は、通知装置101の捜索依頼処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に図面を参照して、本発明にかかる見守りシステム、通知装置および通知方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる通知方法の一実施例を示す説明図である。
図1において、通知装置101は、被監視者の関係者への通知を行うコンピュータである。被監視者は、例えば、高齢者や子供である。被監視者は、犬や猫などのペットであってもよい。被監視者の関係者は、例えば、被監視者の家族、介護施設の職員、自治体の職員などである。関係者への通知は、被監視者の見守り活動を支援するための通知である。
【0013】
ここで、地域の高齢者や子供の見守りを行うにあたり、サポーターと呼ばれる見守り活動を支援する人たちの活躍が期待されている。例えば、サポーターの人たちに、見守りの対象となる高齢者や子供の顔画像を公開することで、外出中の高齢者や子供の見守りを行うことが考えられる。
【0014】
しかしながら、高齢者や子供の見守りを行うにあたり、対象者の顔画像を公開することになると、対象者のプライバシーを確保することができない。また、既存の顔認識技術を利用して、監視カメラの映像等から対象者を特定することも考えられるが、顔画像を用いるためプライバシーを確保することが難しい。
【0015】
また、出掛ける際に玄関などで撮影された対象者の画像を用いて、対象者の服装を認識することで、対象者の顔画像を公開することなく、サポーター等によって撮影された画像から、外出中の対象者を特定することが考えられる。しかしながら、撮影時の対象者の姿勢によっては、対象者の特定に有効となる画像を取得することができないことがある。
【0016】
また、出掛ける際に着ていた上着を脱いだり、出掛ける際には着ていなかった上着を着たりすると、対象者の特定が困難なものとなる。また、玄関などに自動撮影が可能なカメラを設置する必要があるため、対象者の家の中を撮影することになって、対象者本人や家族のプライバシーを確保することが難しくなる。
【0017】
そこで、本実施の形態では、被監視者の顔画像を公開することなく、外出中の被監視者の特定を可能にして、プライバシーに配慮した被監視者の見守りを可能にする通知方法について説明する。以下、通知装置101の処理例について説明する。
【0018】
(1)通知装置101は、読取装置102によって読み取られた無線タグの識別子を受信する。ここで、読取装置102は、衣服に装着された無線タグの識別子を読み取り可能な装置である。無線タグは、近距離無線通信によって情報を送受信するIC(Integrated Circuit)タグである。
【0019】
例えば、無線タグは、電波の送受信により、非接触でデータを読み書きするRFID(Radio Frequency Identification)タグである。無線タグの識別子は、無線タグを一意に識別する情報であり、例えば、IDや名称である。無線タグは、例えば、衣服に縫いつけたり、貼り付けたりして装着される。
【0020】
読取装置102は、被監視者が外出する際に被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着された無線タグの識別子を読み取り可能な位置に設置される。例えば、読取装置102は、被監視者が出入りする建物の玄関に設置される。被監視者が出入りする建物は、自宅、介護施設、病院などである。
【0021】
すなわち、被監視者が外出する際に読取装置102の近くを通ることで、読取装置102によって被監視者が身に付けている衣服に装着された無線タグの識別子が読み取られる。読取装置102によって無線タグの識別子が読み取られる衣服には、被監視者が着用している衣服だけでなく、例えば、被監視者が手に持ったり、鞄の中に入れたりして持ち運ぶ衣服も含まれる。
【0022】
図1の例では、通知装置101が、被監視者104の自宅の玄関に設置された読取装置102によって読み取られた無線タグ107のID「B」を示す読取結果120を、読取装置102から受信した場合を想定する。無線タグ107は、被監視者104が外出する際に身に付けていた衣服に装着された無線タグである。ただし、被監視者104は、外出時は無線タグ107が装着された衣服を着用せずに手に持っていた場合を想定する。
【0023】
(2)通知装置101は、記憶部110を参照して、受信した無線タグの識別子に対応する衣服の特徴情報を特定する。ここで、記憶部110は、無線タグの識別子と当該無線タグが装着された衣服の特徴情報とを対応付けて記憶する。衣服の特徴情報は、衣服の特徴を表す情報であり、例えば、衣服の画像から抽出される色、形状、種別、模様などを表す。衣服の特徴情報は、衣服の画像であってもよい。
【0024】
図1の例では、記憶部110には、被監視者104が所有している各衣服の特徴情報と対応付けて、各衣服に装着された無線タグのIDが記憶されている。通知装置101は、記憶部110を参照して、無線タグ107のID「B」に対応する衣服の特徴情報「黄色いカーディガン」を特定する。これにより、被監視者104が外出する際に、手に持っていた衣服の特徴(黄色いカーディガン)を特定することができる。
【0025】
なお、記憶部110は、通知装置101が有していてもよく、また、通知装置101がアクセス可能な他のコンピュータが有していてもよい。他のコンピュータが記憶部110を有する場合、通知装置101は、他のコンピュータにアクセスして、記憶部110の記憶内容を参照することができる。
【0026】
(3)通知装置101は、サポーター105が携帯する端末103によって撮影された画像データを受信する。サポーター105は、見守り活動の支援者であり、例えば、ボランティアとして地域の高齢者や子供を見守るサポーターの一人である。サポーター105は、例えば、見守り活動の一環として、街中で高齢者や子供を見かけたときに、その人物を撮影する。また、サポーター105は、街中で困っている人、徘徊している人、迷子の子供を見かけたときに、その人物を撮影する。
【0027】
図1の例では、サポーター105が、街中で見かけた高齢者を端末103により撮影した場合を想定する。この場合、端末103により撮影された画像データ130が、端末103から通知装置101に送信される。通知装置101は、端末103により撮影されて送信されてきた画像データ130を受信する。
【0028】
画像データ130は、被写体の顔部分に秘匿化処理が施された画像データである。秘匿化処理は、顔部分を認識できないように秘匿化する処理であり、例えば、顔部分にモザイクをかける処理である。また、端末103は、通知装置101に画像データ130を送信する際に、画像データ130を撮影した際の自端末の位置情報をさらに送信することにしてもよい。
【0029】
(4)通知装置101は、端末103によって撮影された画像データを受信した場合に、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の特徴情報と、特定した衣服の特徴情報とを比較する。そして、通知装置101は、比較した結果に応じて、受信した無線タグの識別子に対応付けて登録されている通知先に、被監視者に関する見守り通知を送信する。
【0030】
ここで、衣服の特徴情報を比較するとは、衣服の特徴の類似度合いを判断することである。具体的には、例えば、通知装置101は、ディープラーニング(深層学習)などの機械学習に基づく手法により、受信した画像データを画像分析処理して、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の画像の特徴情報(特徴量)を抽出する。
【0031】
そして、通知装置101は、抽出した特徴情報と、特定した衣服の特徴情報とに基づいて、衣服の特徴の類似度合いを判断する。なお、画像分析処理は、通知装置101とは異なる他のコンピュータが実行することにしてもよい。この場合、通知装置101は、他のコンピュータから、画像分析処理の結果(衣服の画像の特徴情報)を取得する。
【0032】
通知装置101は、例えば、衣服の特徴が一致すると判断した場合に、受信した無線タグの識別子に対応付けて登録されている通知先に、被監視者に関する見守り通知を送信する。ここで、通知先は、被監視者の関係者であり、例えば、被監視者の家族、介護施設の職員、自治体の職員などである。
【0033】
また、被監視者に関する見守り通知は、サポーターが外出中の被監視者を見かけたことを知らせる通知である。より詳細に説明すると、例えば、見守り通知は、外出中の被監視者と服装が似ている人、すなわち、被監視者である可能性が高い人を見かけたことを知らせる通知である。
【0034】
図1の例では、画像データ130に含まれる人物(被写体)が身に付けている衣服の特徴情報「黄色いカーディガン」と、特定された衣服の特徴情報「黄色いカーディガン」とを比較した結果、衣服の特徴が一致すると判断された場合を想定する。この場合、通知装置101は、受信した無線タグ107のID「B」に対応付けて登録されている通知先106に、被監視者104に関する見守り通知140を送信する。通知先106は、例えば、被監視者104の家族である。
【0035】
見守り通知140は、サポーター105が外出中の被監視者104を見かけたことを知らせる通知である。見守り通知140には、例えば、端末103から受信された画像データ130と、画像データ130が撮影されたときの端末103の位置情報とが含まれる。画像データ130は、被写体の顔部分に秘匿化処理が施された画像データである。
【0036】
このように、通知装置101によれば、被監視者が外出する際に読取装置102によって読み取られた無線タグの識別子を利用して、被監視者が身に付けている衣服それぞれの特徴情報を特定することができる。この際、上着の下に着るTシャツなどの衣服(インナーウェア)や、外出する際は着用せずに持ち運んでいた衣服(例えば、上着)の特徴情報についても特定することができる。
【0037】
また、通知装置101によれば、端末103によって撮影された画像データを受信した場合に、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の特徴情報と、特定した衣服の特徴情報とを比較することができる。そして、通知装置101によれば、比較した結果に応じて、被監視者の関係者に対して、被監視者に関する見守り通知を送信することができる。
【0038】
これにより、被監視者の顔画像を公開することなく、衣服の特徴情報から外出中の被監視者を特定して、被監視者の関係者に対して、外出中の被監視者を見かけたことを知らせることができる。被監視者の関係者は、被監視者の行動を把握することができ、必要に応じて、サポーターや自治体の職員などと連絡をとって、被監視者の状況を確認したり、被監視者を確保してもらったりすることができる。
【0039】
また、被監視者が外出する際に読み取られた無線タグの識別子を利用して衣服の特徴情報を特定するため、被監視者が外出する際は着ていた上着を外出後に脱いだとしても、インナーウェアの特徴情報から被監視者を特定することができる。また、被監視者が外出する際は着用せずに持ち運んでいた上着を着たとしても、上着の特徴情報から被監視者を特定することができる。
【0040】
図1の例では、被監視者104が外出する際は着用せずに手に持っていたが、外出後に着用した衣服の特徴情報から、サポーター105がアップした画像データ130に写る被監視者104を特定して、通知先106に見守り通知140を送信することができる。これにより、被監視者104の家族は、被監視者104の行動を把握することができる。また、被監視者104の家族は、見守り通知140に含まれる画像データ130や、画像データ130が撮影されたときの端末103の位置情報を確認することで、必要に応じて、サポーター105や自治体の職員などと連絡をとって、被監視者104の状況を確認したりすることができる。
【0041】
(見守りシステム200のシステム構成例)
つぎに、実施の形態1にかかる見守りシステム200のシステム構成例について説明する。見守りシステム200は、
図1に示した通知装置101を含むコンピュータシステムであり、例えば、高齢者や子供の見守りサービスに適用される。
【0042】
図2は、見守りシステム200のシステム構成例を示す説明図である。
図2において、見守りシステム200は、通知装置101と、複数の支援者端末201と、複数の関係者端末202と、タグリーダR1~Rn(n:2以上の自然数)と、を含む。見守りシステム200において、通知装置101、支援者端末201、関係者端末202およびタグリーダR1~Rnは、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
【0043】
以下の説明では、タグリーダR1~Rnのうちの任意のタグリーダを「タグリーダRi」と表記する場合がある(i=1,2,…,n)。
【0044】
ここで、通知装置101は、服装情報登録DB(Database)220および市民サポーターDB230を有する。例えば、通知装置101は、サーバである。なお、服装情報登録DB220および市民サポーターDB230の記憶内容については、
図5および
図6を用いて後述する。
【0045】
タグリーダRiは、衣服に装着されたタグTの識別子を読み取り可能な装置である。タグTは、例えば、RFIDタグである。タグリーダRiは、被監視者が外出する際に被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着されたタグTの識別子を読み取り可能な位置に設置される。例えば、タグリーダRiは、被監視者が出入りする建物の玄関に設置される。被監視者が出入りする建物は、自宅、介護施設、病院などである。被監視者は、見守りの対象となる高齢者や子供などである。
【0046】
以下の説明では、タグTの識別子を「タグID」と表記する場合がある。
【0047】
タグリーダRiは、タグTからタグIDを読み取ったことに応じて、タグ読取結果を通知装置101に送信する。タグ読取結果には、タグリーダRiによって読み取られたタグIDが含まれる。また、タグリーダRiは、同じタイミング(読取時刻がほぼ同じ)で複数のタグIDを読み取った場合には、複数のタグIDを含むタグ読取結果を通知装置101に装置する。
図1に示した読取装置102は、例えば、タグリーダRiに相当する。
【0048】
また、タグリーダRiは、例えば、建物への出入りを判別可能な構成であってもよい。すなわち、タグリーダRiは、読み取ったタグIDが、建物から被監視者が出て行く際に読み取ったものであるか、建物に被監視者が入ってくる際に読み取ったものであるかを判別可能であってもよい。
【0049】
この場合、タグリーダRiは、例えば、建物から被監視者が出て行く際にタグIDを読み取ったことに応じて、タグ読取結果を通知装置101に送信する。また、タグリーダRiは、出入りフラグを付加したタグ読取結果を通知装置101に送信することにしてもよい。出入りフラグは、建物から出て行く、または、建物に入ってくるいずれのタイミングで読み取った結果であるかを示す情報である。
【0050】
支援者端末201は、市民サポーターが携帯するコンピュータである。支援者端末201は、例えば、後述の
図4に示すカメラ407により、静止画または動画を撮影する機能を有する。市民サポーターは、見守り活動の支援者であり、例えば、認知症サポーターである。
【0051】
また、支援者端末201は、撮影した画像データに含まれる被写体に秘匿化処理を施す機能を有していてもよい。秘匿化処理は、例えば、人物の顔部分を認識できないように、モザイクをかけるなどして秘匿化する処理である。例えば、支援者端末201は、スマートフォン、タブレットPC(Personal Computer)などである。
図1に示した端末103は、例えば、支援者端末201に相当する。
【0052】
例えば、市民サポーターは、街中で困っている人、徘徊している人、迷子の子供を見かけたら、支援者端末201で専用アプリを起動して、その人物を撮影する。支援者端末201は、例えば、人物を含む画像データが撮影されたことに応じて、当該画像データに含まれる被写体(人物)の顔部分に秘匿化処理を施す。
【0053】
そして、支援者端末201は、秘匿化処理が施された画像データを含む見守り支援情報を通知装置101に送信する。この際、支援者端末201は、例えば、画像データを撮影した際の自端末の位置情報をさらに含む見守り支援情報を、通知装置101に送信することにしてもよい。
【0054】
以下の説明では、画像データに含まれる被写体に秘匿化処理を施した画像データを「秘匿化画像」と表記する場合がある。なお、支援者端末201は、秘匿化処理が施されていない画像データを含む見守り支援情報を通知装置101に送信することにしてもよい。
【0055】
関係者端末202は、被監視者の関係者が使用するコンピュータである。被監視者の関係者は、例えば、被監視者の家族、介護施設の職員、自治体の職員などである。例えば、関係者端末202は、PC、タブレットPC、スマートフォンなどである。
【0056】
(通知装置101のハードウェア構成例)
つぎに、
図3を用いて、通知装置101のハードウェア構成例について説明する。
【0057】
図3は、通知装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図3において、通知装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、ディスクドライブ303と、ディスク304と、通信I/F(Interface)305と、可搬型記録媒体I/F306と、可搬型記録媒体307と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
【0058】
ここで、CPU301は、通知装置101の全体の制御を司る。CPU301は、複数のコアを有していてもよい。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMがOS(Operating System)のプログラムを記憶し、ROMがアプリケーションプログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
【0059】
ディスクドライブ303は、CPU301の制御に従ってディスク304に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスク304は、ディスクドライブ303の制御で書き込まれたデータを記憶する。ディスク304としては、例えば、磁気ディスク、光ディスクなどが挙げられる。
【0060】
通信I/F305は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、
図2に示した支援者端末201、関係者端末202、タグリーダRi)に接続される。そして、通信I/F305は、ネットワーク210と装置内部とのインターフェースを司り、外部のコンピュータからのデータの入出力を制御する。通信I/F305には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
【0061】
可搬型記録媒体I/F306は、CPU301の制御に従って可搬型記録媒体307に対するデータのリード/ライトを制御する。可搬型記録媒体307は、可搬型記録媒体I/F306の制御で書き込まれたデータを記憶する。可搬型記録媒体307としては、例えば、CD(Compact Disc)-ROM、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリなどが挙げられる。
【0062】
なお、通知装置101は、上述した構成部のほかに、例えば、SSD(Solid State Drive)、入力装置、ディスプレイ等を有することにしてもよい。また、通知装置101は、上述した構成部のうち、例えば、ディスクドライブ303、ディスク304、可搬型記録媒体I/F306、可搬型記録媒体307を有していなくてもよい。また、
図2に示したタグリーダRiについても、通知装置101と同様のハードウェア構成により実現することができる。ただし、タグリーダRiは、上述した構成部のほかに、タグTからタグIDを読み取る読取部を有する。
【0063】
(支援者端末201および関係者端末202のハードウェア構成例)
つぎに、
図4を用いて、支援者端末201および関係者端末202のハードウェア構成例について説明する。ただし、
図4では、支援者端末201および関係者端末202を「支援者端末201等」と表記する。
【0064】
図4は、支援者端末201等のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4において、支援者端末201等は、CPU401と、メモリ402と、GPS(Global Positioning System)ユニット403と、通信I/F(Interface)404と、ディスプレイ405と、入力装置406と、カメラ407と、を有する。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続される。
【0065】
ここで、CPU401は、支援者端末201等の全体の制御を司る。CPU401は、複数のコアを有していてもよい。メモリ402は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する記憶部である。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU401のワークエリアとして使用される。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
【0066】
GPSユニット403は、GPS衛星からの電波を受信し、支援者端末201等の位置情報を出力する。支援者端末201等の位置情報は、例えば、緯度、経度などの地球上の1点を特定する情報である。また、支援者端末201等は、DGPS(Differential GPS)により、GPSユニット403から出力される位置情報を補正することにしてもよい。また、衛星として、例えば、準天頂衛星システムの衛星を用いることにしてもよい。
【0067】
通信I/F404は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して外部のコンピュータ(例えば、通知装置101)に接続される。そして、通信I/F404は、ネットワーク210と自装置内部とのインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。
【0068】
ディスプレイ405は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する表示装置である。ディスプレイ405としては、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどを採用することができる。
【0069】
入力装置406は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。入力装置406は、キーボードやマウスなどであってもよく、また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。カメラ407は、画像(静止画または動画)を撮影して画像データを出力する撮影装置である。
【0070】
なお、支援者端末201等は、上述した構成部のほかに、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD、スキャナ、プリンタ、可搬型記録媒体I/F、可搬型記録媒体などを有することにしてもよい。
【0071】
(服装情報登録DB220および市民サポーターDB230の記憶内容)
つぎに、
図5および
図6を用いて、通知装置101が有する服装情報登録DB220および市民サポーターDB230の記憶内容について説明する。服装情報登録DB220および市民サポーターDB230は、例えば、
図3に示した通知装置101のメモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
【0072】
図5は、服装情報登録DB220の記憶内容の一例を示す説明図である。
図5において、服装情報登録DB220は、タグID、服装特徴、アドレス、位置情報および日時のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、服装情報(例えば、服装情報500-1~500-4)をレコードとして記憶する。
図1に示した記憶部110は、例えば、服装情報登録DB220に相当する。
【0073】
ここで、タグIDは、タグTを一意に識別する識別子である。服装特徴は、タグTが装着された衣服の特徴を表す情報である。タグTが装着された衣服は、被監視者の衣服である。衣服は、例えば、上着、シャツ、ズボン、スカートなどである。衣服には、帽子、靴、杖などが含まれていてもよい。服装特徴は、例えば、衣服の画像から抽出された特徴量(色、形状、種別、模様など)である。服装特徴には、衣服の画像そのものが含まれていてもよい。
【0074】
アドレスは、被監視者に関する見守り通知の通知先となるメールアドレスである。アドレスとしては、例えば、被監視者の関係者のメールアドレスが設定される。位置情報は、被監視者に対応する地点の位置情報である。被監視者に対応する地点は、例えば、被監視者の自宅や、被監視者が入居中の介護施設などである。位置情報は、例えば、緯度、経度などの座標情報であってもよく、また、住所情報であってもよい。
【0075】
日時は、服装情報が登録された日時である。服装情報の登録は、例えば、被監視者の家族や被監視者本人によって、後述の
図7Aおよび
図7Bに示す服装情報登録画面710,720において行われる。なお、通知装置101は、タグリーダRiによって読み取られたタグTのタグIDをタグリーダRiから受信した際に、当該タグIDに対応する日時を更新することにしてもよい。
【0076】
例えば、服装情報500-1は、タグID「T1」、服装特徴「C1」、アドレス「aaa@xxx」、位置情報「・・・」および日時「2019/1/11 15:00」を示す。なお、服装特徴「C1」は、タグID「T1」のタグTが装着された衣服の画像(衣服画像)から抽出された特徴量を表す。
【0077】
図6は、市民サポーターDB230の記憶内容の一例を示す説明図である。
図6において、市民サポーターDB230は、サポーターID、アドレスおよび位置情報のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、サポーター情報(例えば、サポーター情報600-1,600-2)をレコードとして記憶する。
【0078】
ここで、サポーターIDは、市民サポーターを一意に識別する識別子である。アドレスは、市民サポーターが使用するアドレスであり、例えば、メールアドレスである。位置情報は、市民サポーターの現在位置を示す位置情報である。位置情報は、例えば、支援者端末201のGPSユニット403(
図4参照)から出力される位置情報であり、通知装置101が支援者端末201から定期的に位置情報を受信することにより更新される。
【0079】
例えば、サポーター情報600-1は、サポーターID「S1」の市民サポーターのアドレス「ggg@yyy」および位置情報「・・・」を示す。
【0080】
(服装情報登録画面の画面例)
つぎに、関係者端末202のディスプレイ405(
図4参照)に表示される服装情報登録画面の画面例について説明する。服装情報登録画面は、服装情報の登録を行う操作画面である。ここでは、被監視者の家族が、被監視者に関する服装情報の登録を行う場合を想定する。
【0081】
図7Aおよび
図7Bは、服装情報登録画面の画面例を示す説明図である。
図7Aにおいて、服装情報登録画面710は、基本情報を入力するための操作画面である。基本情報は、連絡先メールアドレスと住所情報である。
【0082】
服装情報登録画面710において、
図4に示した入力装置406を用いたユーザの操作入力により、ボックス711を選択すると、連絡先メールアドレスを入力することができる。連絡先メールアドレスは、被監視者に関する見守り通知の通知先となるメールアドレスであり、例えば、被監視者の関係者のメールアドレスである。
【0083】
また、服装情報登録画面710において、ユーザの操作入力により、ボックス712を選択すると、住所情報を入力することができる。住所情報は、被監視者の住所を示す情報である。ただし、住所情報として、例えば、被監視者が入居中の介護施設や、被監視者の最寄り駅の所在地を示す情報が入力されてもよい。また、ボックス711には、関係者端末202のGPSユニット403(
図4参照)から出力された位置情報が自動入力されることにしてもよい。
【0084】
図7Aの例では、ボックス711に「aaa@xxx」が入力され、ボックス712に「・・・」が入力されている。また、服装情報登録画面710において、基本情報の入力が終了したあと、ユーザの操作入力により、ボタン713を選択すると、服装情報登録画面720が表示される。
【0085】
服装情報登録画面720は、服装情報を入力するための操作画面である。服装情報登録画面720において、ボックス721,722には、連絡先メールアドレス「aaa@xxx」、住所情報「・・・」がそれぞれ表示されている。連絡先メールアドレス「aaa@xxx」、住所情報「・・・」は、服装情報登録画面710のボックス711,712に入力された情報である。
【0086】
服装情報登録画面720において、ユーザの操作入力により、ボックス723を選択すると、RFID番号を入力することができる。RFID番号は、タグTを一意に識別するタグIDである。例えば、ユーザは、衣服に装着されたタグTに記載されているRFID番号を確認して、ボックス723に入力する。
【0087】
なお、関係者端末202がタグTのタグIDを読み取る機能を有している場合には、関係者端末202により読み取られたタグIDが、ボックス723に自動入力されることにしてもよい。
【0088】
また、服装情報登録画面720において、ユーザの操作入力により、ボタン725を選択すると、関係者端末202のカメラ407(
図4参照)により、タグTが装着された衣服を撮影することができる。撮影対象となる衣服は、ボックス723にタグIDが入力されたタグTが装着された衣服である。撮影された衣服画像(画像データ)は、ボックス724に表示される。
【0089】
図7Bの左側の例では、ボックス723にRFID番号「XXXXXXX」が入力され、ボックス724に撮影された衣服画像730が表示されている。
【0090】
服装情報登録画面720において、ユーザの操作入力により、ボタン726を選択すると、関係者端末202から通知装置101に服装情報登録依頼が送信される。服装情報登録依頼には、例えば、各ボックス721~723に入力された情報と、ボックス724に表示された衣服画像730とが含まれる。
【0091】
また、服装情報登録依頼の送信が完了すると、ボックス723とボックス724がリセットされ、新たなRFID番号の入力と衣服の撮影を行うことができる。
【0092】
図7Bの右側の例では、ボックス723にRFID番号「YYYYYYY」が入力され、ボックス724に撮影された衣服画像740が表示されている。ここで、ボタン726を選択すると、各ボックス721~723に入力された情報と、ボックス724に表示された衣服画像740とを含む新たな服装情報登録依頼が通知装置101に送信される。
【0093】
(通知装置101の機能的構成例)
図8は、通知装置101の機能的構成例を示すブロック図である。
図8において、通知装置101は、受付部801と、登録部802と、受信部803と、特定部804と、比較部805と、通知部806と、記憶部810と、を含む。具体的には、例えば、受付部801~通知部806は、
図3に示したメモリ302、ディスク304、可搬型記録媒体307などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、通信I/F305により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置に記憶される。記憶部810は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。具体的には、例えば、記憶部810は、
図5に示した服装情報登録DB220と、
図6に示した市民サポーターDB230を記憶する。
【0094】
受付部801は、服装情報登録依頼を受け付ける。ここで、服装情報登録依頼は、服装情報の登録を依頼するものである。服装情報登録依頼は、例えば、連絡先メールアドレス、住所情報、RFID番号および衣服画像を含む。具体的には、例えば、受付部801は、関係者端末202から服装情報登録依頼を受信することにより、受信した服装情報登録依頼を受け付ける。
【0095】
登録部802は、受付部801が受け付けた服装情報登録依頼に応じて、記憶部810に服装情報を登録する。ここで、服装情報は、タグTのタグIDと、タグTが装着された衣服の特徴情報とを対応付けて表す情報である。特徴情報は、例えば、衣服の画像から抽出された特徴量である。特徴量は、例えば、画像の特徴(色、形状、種別、模様など)を表すベクトルデータである。
【0096】
具体的には、例えば、登録部802は、ディープラーニングなどの機械学習に基づく手法により生成された学習済みモデルを用いて、服装情報登録依頼に含まれる衣服画像から特徴量を抽出する。なお、画像から特徴量を抽出する技術として、既存のいかなる技術を用いることにしてもよい。そして、登録部802は、服装情報登録DB220内の服装特徴フィールドに、抽出した特徴量を設定する。
【0097】
また、登録部802は、服装情報登録DB220内のタグID、アドレスおよび位置情報の各フィールドに、服装情報登録依頼に含まれるRFID番号、連絡先メールアドレスおよび住所情報をそれぞれ設定する。また、登録部802は、服装情報登録DB220内の日時フィールドに、服装情報登録依頼を受け付けた日時を設定する。
【0098】
これにより、服装情報登録依頼に応じて、服装情報登録DB220に新たな服装情報をレコードとして登録することができる。
【0099】
受信部803は、タグリーダRiによって読み取られたタグTのタグIDを受信する。受信されるタグIDは、例えば、被監視者が外出する際に被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着されたタグTのタグIDである。
【0100】
具体的には、例えば、受信部803は、タグリーダRiからタグ読取結果を受信する。ここで、タグ読取結果は、タグリーダRiによって読み取られたタグTのタグIDを含む情報である。タグ読取結果には、タグリーダRiによって同じタイミングで読み取られた複数のタグIDが含まれる場合がある。
【0101】
特定部804は、タグTのタグIDと、当該タグTが装着された衣服の特徴情報とを対応付けて記憶する記憶部810を参照して、受信部803によって受信されたタグIDに対応する衣服の特徴情報を特定する。具体的には、例えば、特定部804は、服装情報登録DB220から、受信されたタグ読取結果に含まれるタグIDに対応する服装情報を取得する。そして、特定部804は、取得した服装情報を参照して、受信されたタグIDに対応する衣服の特徴情報を特定する。
【0102】
例えば、タグリーダRiから受信されたタグ読取結果にタグID「T1,T2,T3」が含まれる場合を想定する。この場合、特定部804は、服装情報登録DB220から、タグ読取結果に含まれるタグID「T1,T2,T3」それぞれに対応する服装情報500-1~500-3を取得する。
【0103】
そして、特定部804は、取得した服装情報を参照して、受信されたタグIDに対応する衣服の特徴情報を特定する。取得された服装情報は、例えば、
図9に示すような見守り対象テーブル900に記憶される。見守り対象テーブル900は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。
【0104】
また、特定部804は、タグIDが受信されたことに応じて、服装情報登録DB220内のタグIDに対応する服装情報の日時を更新することにしてもよい。具体的には、例えば、特定部804は、受信されたタグIDに対応する服装情報の日時を、タグIDが受信された日時に更新する。
【0105】
ここで、見守り対象テーブル900の記憶内容について説明する。
【0106】
図9は、見守り対象テーブル900の記憶内容の一例を示す説明図である。
図9において、見守り対象テーブル900は、タグID、服装特徴、アドレス、位置情報および日時のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、服装情報(例えば、服装情報900-1~900-3)をレコードとして記憶する。
【0107】
ここで、服装情報900-1~900-3は、服装情報登録DB220から取得された服装情報500-1~500-3に対応する。ただし、服装情報900-1~900-3の日時は、タグID「T1,T2,T3」を含むタグ読取結果が受信された日時に更新されている。
【0108】
特定部804は、見守り対象テーブル900を参照して、タグリーダRiから受信されたタグ読取結果に含まれるタグIDに対応する衣服の特徴情報を特定することができる。
【0109】
なお、特定部804は、タグ読取結果に出入りフラグが付加されている場合には、建物から出て行く際に読み取った結果であることを示す出入りフラグが付加されたタグ読取結果のみを処理対象とする。
【0110】
図8の説明に戻り、受信部803は、支援者端末201によって撮影された画像データを受信する。ここで、受信される画像データは、例えば、市民サポーターが、街中で困っている人、徘徊している人、迷子の子供などを見かけたときに撮影した、その人物を含む画像データである。また、市民サポーターは、例えば、
図6に示した市民サポーターDB230においてサポーターID等が管理されている者である。
【0111】
具体的には、例えば、受信部803は、支援者端末201から見守り支援情報を受信する。見守り支援情報には、例えば、支援者端末201によって撮影された画像データ、または、当該画像データに含まれる被写体に秘匿化処理が施された秘匿化画像が含まれる。また、見守り支援情報には、支援者端末201によって画像データが撮影された際の支援者端末201の位置情報が含まれていてもよい。また、見守り支援情報には、支援者端末201を携帯している市民サポーターのサポーターIDが含まれる。
【0112】
受信された見守り支援情報は、例えば、
図10に示すような見守り支援情報テーブル1000に記憶される。見守り支援情報テーブル1000は、例えば、メモリ302、ディスク304などの記憶装置により実現される。ここで、見守り支援情報テーブル1000の記憶内容について説明する。
【0113】
図10は、見守り支援情報テーブル1000の記憶内容の一例を示す説明図である。
図10において、見守り支援情報テーブル1000は、サポーターID、見守り画像、位置情報、服装特徴および日時のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、見守り支援情報1000-1をレコードとして記憶する。
【0114】
ここで、サポーターIDは、見守り支援情報に含まれるサポーターIDである。見守り画像は、見守り支援情報に含まれる秘匿化画像(または、秘匿化処理が施されていない画像データ)である。位置情報は、見守り支援情報に含まれる位置情報である。服装特徴は、見守り画像に含まれる衣服の特徴を表す情報である。日時は、見守り支援情報が受信された日時である。
【0115】
図8の説明に戻り、比較部805は、支援者端末201によって撮影された画像データが受信された場合に、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の特徴情報と、特定部804によって特定された衣服の特徴情報とを比較する。
【0116】
具体的には、例えば、比較部805は、
図10に示した見守り支援情報テーブル1000を参照して、見守り支援情報1000-1の見守り画像P1を取得する。つぎに、比較部805は、学習済みモデルを用いて、取得した見守り画像P1に含まれる衣服の画像の特徴量を抽出する。この際、複数の衣服の画像の特徴量が抽出される場合がある。
【0117】
抽出された特徴量は、例えば、見守り支援情報テーブル1000内の服装特徴フィールドに設定される。
図10の例では、見守り支援情報1000-1には、服装特徴「Cx,Cy」が設定されている。
【0118】
そして、比較部805は、見守り対象テーブル900内の服装情報の服装特徴(特徴量)と、見守り支援情報テーブル1000内の見守り支援情報の服装特徴(特徴量)とを比較する。より詳細に説明すると、例えば、比較部805は、服装情報の特徴量と、見守り支援情報の特徴量とに基づいて、衣服の特徴の類似度を算出する。
【0119】
類似度としては、例えば、コサイン類似度を用いることができる。そして、比較部805は、例えば、算出した類似度が閾値以上であれば、衣服の特徴が一致(または、類似)すると判断する。閾値は、任意に設定可能である。類似度の算出は、例えば、見守り対象テーブル900内の服装情報の服装特徴と、見守り支援情報テーブル1000内の見守り支援情報の服装特徴との全ての組み合わせについて行われる。
【0120】
通知部806は、比較された結果に応じて、受信されたタグIDに対応付けて登録されている通知先に、被監視者に関する見守り通知を送信する。具体的には、例えば、通知部806は、見守り対象テーブル900内の少なくともいずれかのタグIDに対応する衣服の特徴が、見守り画像に含まれる衣服の特徴と一致すると判断されたか否かを判断する。
【0121】
見守り画像は、支援者端末201から送信されてきた画像データであり、例えば、見守り支援情報テーブル1000内の見守り画像P1である。ここで、タグIDに対応する衣服の特徴が一致する場合、通知部806は、服装情報登録DB220を参照して、当該タグIDに対応するアドレスを特定する。特定されるアドレスは、例えば、被監視者の関係者のメールアドレスである。
【0122】
そして、通知部806は、特定したアドレス宛に、被監視者に関する見守り通知を送信する。見守り通知は、例えば、支援者端末201から受信された見守り支援情報に含まれる秘匿化画像(例えば、見守り画像P1)を含む。また、見守り通知は、支援者端末201から受信された見守り支援情報に含まれる位置情報を含むことにしてもよい。また、見守り通知は、支援者端末201から見守り支援情報を受信した日時を含むことにしてもよい。
【0123】
より詳細に説明すると、例えば、通知部806は、特定したアドレス宛に、見守り画面を表示するためのURL(Uniform Resource Locator)を送信する。見守り画面は、被監視者に関する見守り通知を表示する画面である。これにより、例えば、関係者端末202において、受信されたURLを指定することで、見守り画面を表示することができる。見守り画面の画面例については、
図11を用いて後述する。
【0124】
一方、見守り対象テーブル900内のいずれのタグIDに対応する衣服の特徴も、見守り画像に含まれる衣服の特徴と一致しない場合には、通知部806は、見守り通知を送信しない。すなわち、市民サポーターからアップされた見守り画像に写る人物の服装が、外出中の被監視者と似ていないため、見守り通知を送信しない。
【0125】
ただし、比較部805は、衣服の特徴が一致しない場合に、服装情報登録DB220内の他の服装情報についても、支援者端末201によって撮影された画像データ(見守り画像)に含まれる衣服の特徴と一致するか否かを判断することにしてもよい。
【0126】
具体的には、例えば、比較部805は、服装情報登録DB220から、見守り対象テーブル900内の服装情報と同じアドレスが設定された他の服装情報を取得する。同じアドレスが設定された服装情報は、同一の被監視者についての服装情報である可能性が高いといえる。
【0127】
つぎに、比較部805は、取得した他の服装情報の服装特徴(特徴量)と、見守り支援情報テーブル1000内の見守り支援情報の服装特徴(特徴量)とに基づいて、衣服の特徴の類似度を算出する。そして、比較部805は、算出した類似度が閾値以上であれば、衣服の特徴が一致すると判断する。
【0128】
ここで、衣服の特徴が一致すると判断された場合、通知部806は、他の服装情報のアドレス宛に、被監視者に関する見守り通知を送信することにしてもよい。これにより、被監視者が外出する際に身に付けていた衣服に装着されたタグTのタグIDをタグリーダRiが読み取れなかった場合であっても、外出中の被監視者と服装が似ている人物が映る画像を特定して、見守り通知を行うことができる。
【0129】
また、服装情報登録DB220から他の服装情報が複数取得される場合がある。この場合、比較部805は、取得した複数の服装情報のうち、日時が最新のものから優先して処理することにしてもよい。さらに、比較部805は、日時が所定期間以上前(例えば、3ヶ月以上前)の服装情報については、処理対象から除外することにしてもよい。これにより、被監視者が着ている可能性が低い衣服(例えば、季節外れの衣服)について、特徴が一致するかどうかの判断が行われるのを防ぐことができる。
【0130】
また、通知部806は、タグリーダRiによって読み取られたタグTのタグIDが受信されたことに応じて、受信されたタグIDに対応付けて登録されている通知先に、被監視者の外出通知を送信することにしてもよい。ここで、外出通知は、被監視者が外出したことを知らせる通知である。
【0131】
具体的には、例えば、通知部806は、タグリーダRiからタグ読取結果が受信されたことに応じて、服装情報登録DB220を参照して、タグ読取結果に含まれるタグIDに対応するアドレスを特定する。特定されるアドレスは、例えば、被監視者の関係者のメールアドレスである。
【0132】
そして、通知部806は、特定したアドレス宛に、被監視者の外出通知を送信する。外出通知には、例えば、タグリーダRiからタグ読取結果が受信された日時が含まれる。これにより、例えば、被監視者の関係者は、被監視者がいつ外出したかを把握することができる。
【0133】
また、外出通知には、タグ読取結果に含まれるタグIDに対応する位置情報(例えば、被監視者の住所)が含まれることにしてもよい。また、外出通知には、タグ読取結果に含まれるタグIDのタグTが装着された衣服の画像が含まれることにしてもよい。これにより、例えば、被監視者の関係者は、被監視者の住所や、被監視者が外出する際に身に付けていた衣服の画像から、被監視者を特定することができる。
【0134】
なお、通知装置101は、建物に入ってくる際に読み取った結果であることを示す出入りフラグが付加されたタグ読取結果が受信された場合、タグ読取結果に含まれるタグIDが設定された見守り対象テーブル900を初期化することにしてもよい。これにより、外出中の被監視者が帰宅した際に、見守り対象から除外することができる。
【0135】
(見守り画面の画面例)
つぎに、
図11を用いて、関係者端末202のディスプレイ405に表示される見守り通知の画面例について説明する。
【0136】
図11は、見守り画面の画面例を示す説明図である。
図11において、見守り画面1100は、被監視者の見守りを支援する情報を表示する。見守り画面1100において、地
図1101上の地点1102と対応付けて、見守り画像P1が表示されている。地点1102は、見守り画像P1が撮影された撮影地点を示す。
【0137】
見守り画像P1は、外出中の被監視者と服装が似ている人物が写った画像データである。また、見守り画像P1は、人物の顔部分にモザイク1103がかけられた秘匿化画像である。また、見守り画面1100には、見守り画像P1と対応付けて、撮影日時「4月3日13時21分」と、関係者端末202からの距離「500m」とが表示されている。
【0138】
見守り画面1100によれば、関係者端末202のユーザ(例えば、被監視者の家族)は、見守り画像P1に写る人物の服装から、被監視者本人であるか否かを判断することができる。この際、顔部分にはモザイク1103がかけられているため、たとえ別人であっても、顔画像が公開されず、プライバシーを確保することができる。
【0139】
また、被監視者本人であれば、見守り画像P1に写る被監視者の様子、撮影地点、撮影時刻などから、被監視者がいつどこで何をしているのかを判断して、被監視者の安否を確認することができる。例えば、見守り画像P1が昼間の時間帯に家の近所で撮影されたものであれば、いつもの散歩コースに出かけていることがわかる。一方、被監視者が困った顔をしているなど普通ではない様子であると判断したら、市民サポーター、警察、消防などに連絡することで、事故や行方不明などを未然に防ぐことができる。
【0140】
このように、市民サポーターからアップされた画像を利用して、顔画像を公開することなく、被監視者の見守りを実現することができる。なお、市民サポーターの連絡先は、例えば、関係者端末202から通知装置101に問い合わせることにより、見守り支援情報に含まれるサポーターIDをキーとして、市民サポーターDB230から特定することができる。
【0141】
(服装情報登録依頼処理手順)
つぎに、関係者端末202の服装情報登録依頼処理手順について説明する。服装情報登録依頼処理は、服装情報の登録を依頼するための処理である。
【0142】
図12は、関係者端末202の服装情報登録依頼処理手順の一例を示すフローチャートである。
図12のフローチャートにおいて、まず、関係者端末202は、基本情報の入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS1201)。基本情報は、連絡先メールアドレスと住所情報である。基本情報の入力は、例えば、
図7Aに示した服装情報登録画面710において行われる。
【0143】
ここで、関係者端末202は、基本情報の入力を受け付けるのを待つ(ステップS1201:No)。そして、関係者端末202は、基本情報の入力を受け付けた場合(ステップS1201:Yes)、RFID番号の入力および衣服画像の撮影が終了したか否かを判断する(ステップS1202)。RFID番号の入力および衣服画像の撮影は、例えば、
図7Aに示した服装情報登録画面720において行われる。
【0144】
ここで、関係者端末202は、RFID番号の入力および衣服画像の撮影が終了するのを待つ(ステップS1202:No)。そして、関係者端末202は、RFID番号の入力および衣服画像の撮影が終了した場合(ステップS1202:Yes)、通知装置101に服装情報登録依頼を送信する(ステップS1203)。服装情報登録依頼には、例えば、基本情報(連絡先メールアドレス、住所情報)、RFID番号および衣服画像が含まれる。
【0145】
つぎに、関係者端末202は、服装情報登録を終了するか否かを判断する(ステップS1204)。ここで、服装情報登録を終了しない場合(ステップS1204:No)、関係者端末202は、ステップS1202に戻る。一方、服装情報登録を終了する場合は(ステップS1204:Yes)、関係者端末202は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0146】
これにより、関係者端末202において、被監視者が身に付ける衣服に関する服装情報の登録を通知装置101に依頼することができる。
【0147】
(服装情報登録処理手順)
つぎに、通知装置101の服装情報登録処理手順について説明する。服装情報登録処理は、服装情報を登録する処理である。
【0148】
図13は、通知装置101の服装情報登録処理手順の一例を示すフローチャートである。
図13のフローチャートにおいて、まず、通知装置101は、関係者端末202から服装情報登録依頼を受信したか否かを判断する(ステップS1301)。ここで、通知装置101は、服装情報登録依頼を受信するのを待つ(ステップS1301:No)。
【0149】
そして、通知装置101は、服装情報登録依頼を受信した場合(ステップS1301:Yes)、受信した服装情報登録依頼に含まれる衣服画像を画像分析処理して、衣服画像の特徴量を抽出する(ステップS1302)。つぎに、通知装置101は、服装情報登録依頼を受信した日時を取得する(ステップS1303)。
【0150】
そして、通知装置101は、抽出した衣服画像の特徴量、および、取得した日時に基づいて、受信した服装情報登録依頼に応じた服装情報を服装情報登録DB220に登録して(ステップS1304)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0151】
これにより、関係者端末202からの服装情報登録依頼に応じて、被監視者が身に付ける衣服に関する服装情報を服装情報登録DB220に登録することができる。
【0152】
(読取結果通知処理手順)
つぎに、タグリーダRiの読取結果通知処理手順について説明する。
【0153】
図14は、タグリーダRiの読取結果通知処理手順の一例を示すフローチャートである。
図14のフローチャートにおいて、まず、タグリーダRiは、タグTのタグIDを読み取ったか否かを判断する(ステップS1401)。ここで、タグリーダRiは、タグIDを読み取るのを待つ(ステップS1401:No)。
【0154】
そして、タグリーダRiは、タグIDを読み取った場合(ステップS1401:Yes)、読み取ったタグIDを含むタグ読取結果を通知装置101に送信して(ステップS1402)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、タグリーダRiは、同じタイミングで複数のタグIDを読み取った場合には、複数のタグIDを含むタグ読取結果を通知装置101に装置する。
【0155】
これにより、被監視者が外出する際に被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着されたタグTのタグIDを通知装置101に通知することができる。
【0156】
(見守り対象抽出処理手順)
つぎに、通知装置101の見守り対象抽出処理手順について説明する。
【0157】
図15は、通知装置101の見守り対象抽出処理手順の一例を示すフローチャートである。
図15のフローチャートにおいて、まず、通知装置101は、タグリーダRiからタグ読取結果を受信したか否かを判断する(ステップS1501)。ここで、通知装置101は、タグ読取結果を受信するのを待つ(ステップS1501:No)。
【0158】
通知装置101は、タグ読取結果を受信した場合(ステップS1501:Yes)、タグ読取結果に含まれるタグIDに対応する服装情報登録DB220内の服装情報の日時を、タグ読取結果を受信した日時に更新する(ステップS1502)。そして、通知装置101は、服装情報登録DB220から、タグ読取結果に含まれるタグIDに対応する服装情報を取得する(ステップS1503)。
【0159】
つぎに、通知装置101は、取得した服装情報を見守り対象テーブル900に登録する(ステップS1504)。そして、通知装置101は、取得した服装情報のアドレス宛に、被監視者の外出通知を送信して(ステップS1505)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0160】
これにより、見守り対象となる被監視者が外出する際に読み取られたタグIDに対応する衣服の服装情報を、見守り対象テーブル900に登録することができる。また、被監視者が外出したことを、被監視者の関係者(例えば、家族)に知らせることができる。
【0161】
(見守り画像アップ処理手順)
つぎに、支援者端末201の見守り画像アップ処理手順について説明する。
【0162】
図16は、支援者端末201の見守り画像アップ処理手順の一例を示すフローチャートである。
図16のフローチャートにおいて、まず、支援者端末201は、人物を含む画像データが撮影されたか否かを判断する(ステップS1601)。ここで、支援者端末201は、人物を含む画像データが撮影されるのを待つ(ステップS1601:No)。
【0163】
そして、支援者端末201は、人物を含む画像データが撮影された場合(ステップS1601:Yes)、画像データに含まれる人物の顔部分に秘匿化処理を施す(ステップS1602)。つぎに、支援者端末201は、画像データを撮影した際の自端末の位置情報を取得する(ステップS1603)。
【0164】
そして、支援者端末201は、撮影した画像データに含まれる人物の顔部分に秘匿化処理を施した秘匿化画像と、取得した位置情報とを含む見守り支援情報を通知装置101に送信して(ステップS1604)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0165】
これにより、市民サポーターが街中で徘徊者や迷子を見かけたときに撮影した人物を含む画像データを見守り画像として通知装置101にアップすることができる。また、見守り画像に含まれる人物の顔部分を秘匿化することができる。
【0166】
(見守り通知処理手順)
つぎに、通知装置101の見守り通知処理手順について説明する。
【0167】
図17は、通知装置101の見守り通知処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17のフローチャートにおいて、まず、通知装置101は、支援者端末201から見守り支援情報を受信したか否かを判断する(ステップS1701)。ここで、通知装置101は、見守り支援情報を受信するのを待つ(ステップS1701:No)。
【0168】
そして、通知装置101は、見守り支援情報を受信した場合(ステップS1701:Yes)、受信した見守り支援情報に含まれる秘匿化画像(見守り画像)を画像分析処理して、秘匿化画像に含まれる衣服の画像の特徴量を抽出する(ステップS1702)。つぎに、通知装置101は、見守り対象テーブル900内の服装情報の特徴量(服装特徴)と、秘匿化画像から抽出した衣服の特徴量とを比較する(ステップS1703)。
【0169】
そして、通知装置101は、比較した結果に基づいて、見守り対象テーブル900内の少なくともいずれかのタグIDに対応する衣服の特徴が、見守り画像に含まれる衣服の特徴と一致するか否かを判断する(ステップS1704)。ここで、衣服の特徴が一致しない場合(ステップS1704:No)、通知装置101は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0170】
一方、衣服の特徴が一致する場合(ステップS1704:Yes)、通知装置101は、見守り対象テーブル900を参照して、見守り画像に含まれる衣服の特徴と一致する衣服の特徴に対応するアドレスを特定する(ステップS1705)。そして、通知装置101は、特定したアドレス宛に、被監視者に関する見守り通知を送信して(ステップS1706)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
【0171】
これにより、被監視者が外出する際に読み取られたタグIDに対応する衣服の服装情報を用いて、市民サポーターによって撮影された画像から外出中の被監視者を特定して、被監視者の関係者に見守り通知を送ることができる。見守り通知には、例えば、支援者端末201から受信された見守り支援情報に含まれる見守り画像(秘匿化画像)、見守り画像の撮影地点、撮影日時などが含まれる。
【0172】
以上説明したように、実施の形態1にかかる通知装置101によれば、タグリーダRiによって読み取られたタグTのタグIDを受信することができる。タグリーダRiは、被監視者が外出する際に被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着されたタグTのタグIDを読み取り可能な位置、例えば、被監視者が出入りする建物の玄関に設置される。そして、通知装置101によれば、タグTのタグIDと当該タグTが装着された衣服の特徴情報とを対応付けて記憶する記憶部810を参照して、受信したタグIDに対応する衣服の特徴情報を特定することができる。
【0173】
これにより、被監視者が外出する際にタグリーダRiによって読み取られたタグIDを利用して、被監視者が身に付けている衣服それぞれの特徴情報(例えば、衣服画像の特徴量)を特定することができる。この際、Tシャツなどの上着の下に着る衣服(インナーウェア)や、外出する際は着用せずに持ち運んでいた衣服(例えば、ジャケット)の特徴情報についても特定することができる。
【0174】
また、通知装置101によれば、支援者端末201によって撮影された画像データを受信した場合に、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の特徴情報と、特定した衣服の特徴情報とを比較することができる。そして、通知装置101によれば、比較した結果に応じて、受信したタグIDに対応付けて登録されている通知先に、被監視者に関する見守り通知を送信することができる。
【0175】
これにより、被監視者の関係者に対して、市民サポーターが外出中の被監視者を見かけたことを知らせることができる。また、被監視者が外出する際に読み取られた、衣服に装着されたタグTのタグIDを用いて、市民サポーターが撮影した画像データ(見守り画像)に写る被監視者を特定することができる。このため、外出時の被監視者を撮影する必要がなく、玄関などに自動撮影が可能なカメラを設置してプライバシーが侵害されるのを防ぐことができる。また、被監視者が外出する際は着ていた上着を外出後に脱いだとしても、インナーウェアの特徴情報から被監視者を特定することができる。また、被監視者が外出する際は着ていなかったが、持ち運んでいた上着を着たとしても、上着の特徴情報から被監視者を特定することができる。
【0176】
また、通知装置101によれば、支援者端末201から画像データ(見守り画像)と当該画像データを撮影した際の支援者端末201の位置情報とを受信することができる。そして、通知装置101によれば、比較した結果に応じて見守り通知を送信する際に、受信した支援者端末201の位置情報を含む見守り通知を送信することができる。
【0177】
これにより、被監視者の関係者に対して、市民サポーターが外出中の被監視者を見かけた地点(見守り画像の撮影地点)を知らせることができる。
【0178】
また、通知装置101によれば、比較した結果に応じて見守り通知を送信する際に、支援者端末201によって撮影された画像データ(見守り画像)を含む見守り通知を送信することができる。ここで、画像データ(見守り画像)は、被写体の顔部分に秘匿化処理が施された画像データである。
【0179】
これにより、被監視者の関係者に対して、市民サポーターによって撮影された見守り画像(秘匿化画像)を提供することができる。被監視者の関係者は、見守り画像に写る人物の服装から、被監視者本人であるか否かを判断することができる。また、見守り画像に写る人物の顔部分は秘匿化されているため、たとえ別人であっても、顔画像が公開されず、プライバシーを確保することができる。
【0180】
また、通知装置101によれば、タグリーダRiによって読み取られた無線タグTのタグIDを受信したことに応じて、受信したタグIDに対応付けて登録されている通知先に、被監視者の外出通知を送信することができる。
【0181】
これにより、被監視者の関係者に対して、被監視者が外出したことを知らせることができる。
【0182】
これらのことから、実施の形態1にかかる通知装置101および見守りシステム200によれば、被監視者の顔画像を公開することなく、外出中の被監視者の特定が可能となり、プライバシーに配慮した高齢者や子供の見守りを可能にすることができる。
【0183】
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2にかかる通知装置101について説明する。実施の形態2では、市民サポーターに、外出中の特定の被監視者の捜索を依頼する場合について説明する。なお、実施の形態1で説明した箇所と同様の箇所については、図示および説明を省略する。
【0184】
(通知装置101の機能的構成例)
まず、実施の形態2にかかる通知装置101の機能的構成例について説明する。ただし、実施の形態2にかかる通知装置101の機能的構成例は、
図8に示した実施の形態1にかかる通知装置101の機能的構成例と同様のため、図示を省略する。以下、実施の形態1にかかる通知装置101と異なる機能を有する機能部について説明する。
【0185】
通知部806は、受信されたタグIDに対応する衣服の特徴情報が特定されたことに応じて、特定された衣服の特徴情報を支援者端末201に送信する。ここで、衣服の特徴情報は、例えば、衣服の色、形状、種別、模様などを特定する情報であってもよいし、また、衣服の画像そのものであってもよい。
【0186】
具体的には、例えば、通知部806は、受信されたタグ読取結果に含まれるタグIDに対応する衣服の特徴情報が特定されたことに応じて、特定された衣服の特徴情報を含む捜索依頼を、支援者端末201に送信する。捜索依頼は、当該捜索依頼に含まれる特徴情報から特定される衣服を身に付けた被監視者の捜索を依頼するものである。
【0187】
この際、通知部806は、例えば、見守りシステム200に含まれる全ての支援者端末201に捜索依頼を送信することにしてもよい。また、通知部806は、見守りシステム200に含まれる複数の支援者端末201のうち、予め決められた支援者端末201に捜索依頼を送信することにしてもよい。
【0188】
また、通知部806は、
図6に示したような市民サポーターDB230を参照して、受信されたタグIDに対応付けて登録されている地点の位置情報に基づいて、複数の市民サポーターから依頼先サポーターを検索することにしてもよい。そして、通知部806は、検索した依頼先サポーターそれぞれが携帯する支援者端末201に、特定された衣服の特徴情報を送信することにしてもよい。
【0189】
ここで、市民サポーターDB230は、複数の市民サポーターそれぞれが携帯する支援者端末201の位置情報を記憶する記憶部の一例である。タグIDに対応付けて登録されている地点は、例えば、被監視者の自宅である。依頼先サポーターは、被監視者の捜索を依頼する1または複数の市民サポーターである。
【0190】
具体的には、例えば、通知部806は、見守り対象テーブル900を参照して、タグ読取結果に含まれるタグIDに対応する位置情報を特定する。タグIDに対応する位置情報は、被監視者に対応する地点の位置情報であり、例えば、被監視者の自宅の位置情報である。
【0191】
つぎに、通知部806は、市民サポーターDB230を参照して、特定した位置情報が示す地点から所定範囲内に存在する依頼先サポーターを検索する。所定範囲は、任意に設定可能であり、例えば、半径50kmの範囲などに設定される。そして、通知部806は、市民サポーターDB230を参照して、検索した依頼先サポーターのアドレス宛に、特定された衣服の特徴情報を含む捜索依頼を送信する。
【0192】
これにより、例えば、被監視者の自宅から所定範囲内に存在する市民サポーターに対して、被監視者の捜索を依頼することができる。
【0193】
より詳細に説明すると、例えば、通知部806は、依頼先サポーターのアドレス宛に、捜索依頼画面を表示するためのURLを送信する。捜索依頼画面は、被監視者に関する捜索依頼を表示する画面である。これにより、支援者端末201において、受信されたURLを指定することで、捜索依頼画面を表示することができる。
【0194】
なお、上述した説明では、通知部806は、受信されたタグIDに対応する衣服の特徴情報が特定されたことに応じて、特定された衣服の特徴情報を支援者端末201に送信することにしたが、これに限らない。例えば、通知部806は、関係者端末202から捜索要求を受け付けたことに応じて、捜索依頼に含まれるタグIDに対応する衣服の特徴情報を支援者端末201に送信することにしてもよい。捜索要求は、外出中の被監視者の捜索を要求するものである。捜索要求には、例えば、被監視者が外出する際に身に付けていた衣服に装着されたタグTのタグIDが含まれる。
【0195】
(捜索依頼画面の画面例)
ここで、
図18を用いて、支援者端末201のディスプレイ405に表示される捜索依頼画面の画面例について説明する。
【0196】
図18は、捜索依頼画面の画面例を示す説明図である。
図18において、捜索依頼画面1800は、外出中の被監視者の捜索を依頼する画面である。捜索依頼画面1800には、対象者情報1801と、衣服画像1802~1806とが表示されている。
【0197】
ここで、対象者情報1801は、捜索対象となる被監視者の特徴を表す。衣服画像1802~1806は、捜索対象となる被監視者が外出する際に身に付けていた衣服それぞれの画像であり、特定部804によって特定された衣服の特徴情報の一例である。
【0198】
対象者情報1801に含まれる各種情報(地域、名前、性別、年齢、特徴、髪型)は、例えば、
図5に示した服装情報登録DB220などにタグIDと対応付けて予め登録されていてもよく、また、関係者端末202からの捜索要求に含まれていてもよい。日時は、例えば、通知装置101から支援者端末201に捜索依頼が送信された日時である。
【0199】
捜索依頼画面1800によれば、依頼先サポーターは、捜索対象となる被監視者の特徴と、捜索対象となる被監視者が外出する際に身に付けていた衣服それぞれの画像を把握することができる。これにより、捜索対象となる被監視者を依頼先サポーターに判別しやすくさせて、被監視者の早期発見につなげることができる。
【0200】
(捜索依頼処理手順)
つぎに、実施の形態2にかかる通知装置101の捜索依頼処理手順について説明する。
【0201】
図19は、通知装置101の捜索依頼処理手順の一例を示すフローチャートである。
図19のフローチャートにおいて、まず、通知装置101は、タグリーダRiからタグ読取結果を受信したか否かを判断する(ステップS1901)。ここで、通知装置101は、タグ読取結果を受信するのを待つ(ステップS1901:No)。
【0202】
通知装置101は、タグ読取結果を受信した場合(ステップS1901:Yes)、タグ読取結果に含まれるタグIDに対応する服装情報登録DB220内の服装情報の日時を、タグ読取結果を受信した日時に更新する(ステップS1902)。そして、通知装置101は、服装情報登録DB220から、タグ読取結果に含まれるタグIDに対応する服装情報を取得する(ステップS1903)。
【0203】
つぎに、通知装置101は、取得した服装情報を見守り対象テーブル900に登録する(ステップS1904)。そして、通知装置101は、取得した服装情報のアドレス宛に、被監視者の外出通知を送信する(ステップS1905)。つぎに、通知装置101は、見守り対象テーブル900を参照して、タグ読取結果に含まれるタグIDに対応する位置情報を特定する(ステップS1906)。
【0204】
そして、通知装置101は、市民サポーターDB230を参照して、特定した位置情報が示す地点から所定範囲内に存在する依頼先サポーターを検索する(ステップS1907)。つぎに、通知装置101は、市民サポーターDB230を参照して、検索した依頼先サポーターのアドレスを特定する(ステップS1908)。
【0205】
そして、通知装置101は、特定したアドレス宛に、取得した服装情報から特定される衣服の特徴情報を含む捜索依頼を送信して(ステップS1909)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。これにより、例えば、外出中の被監視者の自宅周辺に存在する市民サポーターに対して、被監視者の捜索を依頼することができる。
【0206】
以上説明したように、実施の形態2にかかる通知装置101によれば、受信したタグIDに対応する衣服の特徴情報を特定したことに応じて、特定した衣服の特徴情報を支援者端末201に送信することができる。
【0207】
これにより、被監視者が外出する際に身に付けていた衣服の特徴情報を市民サポーターに提供して、当該特徴情報の衣服を着ている被監視者の捜索を依頼することができる。
【0208】
また、通知装置101によれば、市民サポーターDB230を参照して、受信したタグIDに対応付けて登録されている地点の位置情報に基づいて、複数の市民サポーターから依頼先サポーターを検索することができる。そして、通知装置101によれば、検索した依頼先サポーターそれぞれが携帯する支援者端末201に、特定した衣服の特徴情報を送信することができる。
【0209】
これにより、例えば、被監視者の自宅から所定範囲内に存在する市民サポーターに対して、被監視者の捜索を依頼することができる。
【0210】
なお、本実施の形態で説明した通知方法は、予め用意された通知プログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本通知プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本通知プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
【0211】
また、本実施の形態で説明した通知装置101は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けICやFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。
【0212】
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0213】
(付記1)被監視者が外出する際に前記被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着された無線タグの識別子を読み取り可能な位置に設置された読取装置と、
見守り活動の支援者が携帯する端末と、
前記読取装置によって読み取られた無線タグの識別子を受信し、無線タグの識別子と当該無線タグが装着された衣服の特徴情報とを対応付けて記憶する記憶部を参照して、受信した前記識別子に対応する衣服の特徴情報を特定し、前記端末によって撮影された画像データを受信した場合に、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の特徴情報と、特定した前記衣服の特徴情報とを比較し、比較した結果に応じて、受信した前記識別子に対応付けて登録されている通知先に、前記被監視者に関する見守り通知を送信する通知装置と、
を含むことを特徴とする見守りシステム。
【0214】
(付記2)前記通知装置は、
前記端末から前記画像データと当該画像データを撮影した際の前記端末の位置情報とを受信した場合には、前記比較した結果に応じて、受信した前記位置情報を含む前記見守り通知を前記通知先に送信する、ことを特徴とする付記1に記載の見守りシステム。
【0215】
(付記3)前記通知装置は、
前記読取装置によって読み取られた無線タグの識別子を受信したことに応じて、受信した前記識別子に対応付けて登録されている通知先に、前記被監視者の外出通知を送信する、ことを特徴とする付記1または2に記載の見守りシステム。
【0216】
(付記4)前記通知装置は、
受信した前記識別子に対応する衣服の特徴情報を特定したことに応じて、特定した前記衣服の特徴情報を前記端末に送信する、ことを特徴とする付記1~3のいずれか一つに記載の見守りシステム。
【0217】
(付記5)前記通知装置は、
複数の前記支援者それぞれが携帯する端末の位置情報を記憶する支援者情報記憶部を参照して、受信した前記識別子に対応付けて登録されている地点の位置情報に基づいて、複数の前記支援者から1または複数の支援者を検索し、
検索した前記1または複数の支援者それぞれが携帯する端末に、特定した前記衣服の特徴情報を送信する、ことを特徴とする付記4に記載の見守りシステム。
【0218】
(付記6)前記見守り通知は、前記画像データを含む、ことを特徴とする付記1~5のいずれか一つに記載の見守りシステム。
【0219】
(付記7)前記画像データは、前記被写体の顔部分に秘匿化処理が施された画像データである、ことを特徴とする付記1~6のいずれか一つに記載の見守りシステム。
【0220】
(付記8)前記読取装置は、前記被監視者が出入りする建物の玄関に設置される、ことを特徴とする付記1~7のいずれか一つに記載の見守りシステム。
【0221】
(付記9)前記通知装置は、比較した結果、衣服の特徴が一致すると判断した場合に、前記通知先に前記見守り通知を送信する、ことを特徴とする付記1~8のいずれか一つに記載の見守りシステム。
【0222】
(付記10)被監視者が外出する際に前記被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着された無線タグの識別子を読み取り可能な位置に設置された読取装置によって読み取られた無線タグの識別子を受信する受信部と、
無線タグの識別子と当該無線タグが装着された衣服の特徴情報とを対応付けて記憶する記憶部を参照して、前記受信部が受信した前記識別子に対応する衣服の特徴情報を特定する特定部と、
見守り活動の支援者が携帯する端末によって撮影された画像データを受信した場合に、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の特徴情報と、前記特定部が特定した前記衣服の特徴情報とを比較する比較部と、
前記比較部が比較した結果に応じて、前記受信部が受信した前記識別子に対応付けて登録されている通知先に、前記被監視者に関する見守り通知を送信する通知部と、
を有することを特徴とする通知装置。
【0223】
(付記11)被監視者が外出する際に前記被監視者が身に付けている衣服それぞれに装着された無線タグの識別子を読み取り可能な位置に設置された読取装置によって読み取られた無線タグの識別子を受信し、
無線タグの識別子と当該無線タグが装着された衣服の特徴情報とを対応付けて記憶する記憶部を参照して、受信した前記識別子に対応する衣服の特徴情報を特定し、
見守り活動の支援者が携帯する端末によって撮影された画像データを受信した場合に、当該画像データに含まれる被写体が身に付けている衣服の特徴情報と、特定した前記衣服の特徴情報とを比較し、
比較した結果に応じて、受信した前記識別子に対応付けて登録されている通知先に、前記被監視者に関する見守り通知を送信する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする通知方法。
【符号の説明】
【0224】
101 通知装置
102 読取装置
103 端末
104 被監視者
105 サポーター
106 通知先
107 無線タグ
110,810 記憶部
120 読取結果
130 画像データ
140 見守り通知
200 見守りシステム
201 支援者端末
202 関係者端末
210 ネットワーク
220 服装情報登録DB
230 市民サポーターDB
300,400 バス
301,401 CPU
302,402 メモリ
303 ディスクドライブ
304 ディスク
305,404 通信I/F
306 可搬型記録媒体I/F
307 可搬型記録媒体
403 GPSユニット
405 ディスプレイ
406 入力装置
407 カメラ
801 受付部
802 登録部
803 受信部
804 特定部
805 比較部
806 通知部
900 見守り対象テーブル
1000 見守り支援情報テーブル
1100 見守り画面
1800 捜索依頼画面