(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-13
(45)【発行日】2023-03-22
(54)【発明の名称】固形製剤
(51)【国際特許分類】
A61K 31/445 20060101AFI20230314BHJP
A61K 31/4545 20060101ALI20230314BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20230314BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20230314BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20230314BHJP
A61K 47/10 20170101ALI20230314BHJP
A61K 47/22 20060101ALI20230314BHJP
A61K 47/18 20170101ALI20230314BHJP
【FI】
A61K31/445
A61K31/4545
A61P43/00 113
A61P37/08
A61K9/20
A61K47/10
A61K47/22
A61K47/18
(21)【出願番号】P 2022000850
(22)【出願日】2022-01-06
(62)【分割の表示】P 2017225340の分割
【原出願日】2017-11-24
【審査請求日】2022-01-06
(31)【優先権主張番号】P 2016230737
(32)【優先日】2016-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002819
【氏名又は名称】大正製薬株式会社
(72)【発明者】
【氏名】小野 哲央
(72)【発明者】
【氏名】桑田 亜矢
【審査官】新熊 忠信
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-205646(JP,A)
【文献】特表平10-501235(JP,A)
【文献】特開2011-148816(JP,A)
【文献】特表2012-527406(JP,A)
【文献】特開2000-159691(JP,A)
【文献】特開2014-084275(JP,A)
【文献】国際公開第2014/065390(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/147660(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00-33/44
A61K 9/00- 9/72
A61K 47/00-47/69
A61P 11/00
A61P 29/00
A61P 31/00
A61P 37/00
A61P 43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項3】
(b)成分が、(b1)無水カフェイン及びカフェイン水和物から選択される少なくとも1種並びに(b2)アリルイソプロピルアセチル尿素及びエテンザミドである、請求項1に記載の錠剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非鎮静性抗ヒスタミン薬を含有した錠剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、花粉症やハウスダストによるアレルギー性鼻炎に悩む患者は増加の一途にある。また、ウイルス等によるインフルエンザや感冒等、いわゆる「かぜ」の諸症状の一つとしての鼻炎症状を示す患者は絶えることがない。
多くの鼻炎患者は複数、繰り返して、又は慢性的に発現している。そのような状態が長期間にわたって持続すると、患者の生活の質(QOL)が低下し、日常生活に支障をきたすことになる。
従来、鼻炎症状に対する薬物治療は、主として抗ヒスタミン薬、交感神経興奮薬(血管収縮薬)、副交感神経遮断薬、抗炎症剤、消炎酵素等の薬物を経口内服剤、もしくは点鼻剤として投与することによって行われている。特に近年は、副作用が少なく、効果に持続性のある非鎮静性抗ヒスタミン薬の需要が高まっている。
【0003】
非鎮静性抗ヒスタミン薬としては、フェキソフェナジンまたはその塩、ロラタジン、セチリジンまたはその塩、レボセチリジンまたはその塩、エピナスチンまたはその塩、エバスチン、オロパタジン、ベポタスタチンまたはその塩等が知られ、これらは鼻炎用内服薬等に用いられている薬物である(非特許文献1)。
これら非鎮静性抗ヒスタミン薬は、一般に、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚掻痒症、アトピー性皮膚炎)に伴う掻痒に対して用いられている。このうち、フェキソフェナジン塩酸塩は1回60mg、1日2回型の内服薬であり、(非特許文献2)我が国においては、2012年末にフェキソフェナジン塩酸塩単味成分の「アレルギー専用鼻炎薬」が、スイッチOTC医薬品として上市されている。
ロラタジンは商品名「クラリチン錠」として市販されているアレルギー性疾患治療剤(ヒスタミンH 1 受容体拮抗薬) の有効成分であり、ロラタジンは化学名: 4-(8-クロロ-5、6-ジヒドロ-11H-ベンゾ[5、6 ]シクロヘプタ[1、2-b]ピリジン-11-イリデン)-1-ピペリジンカルボン酸エチルエステルで表され、特許文献1に初めて開示された化合物である。
【0004】
鼻炎市場では、2013年にフェキソフェナジンとプソイドエフェドリン塩酸塩を配合した抗アレルギー薬ディレグラ配合錠が発売され、非鎮静性抗ヒスタミン薬と他の有効成分等を配合した鼻炎薬や総合感冒薬等の上市の期待が高まっている。非鎮静性抗ヒスタミン薬と共に配合を期待される成分として、例えばグリチルリチン酸二カリウム、プソイドエフェドリン塩酸塩、イブプロフェン、ロキソプロフェンナトリウム、カフェイン、ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素、エテンザミドが挙げられる。また水なしで服用可能な剤形の場合、甘味剤であるグリチルリチン酸二カリウムやスクラロースの配合が期待される。
【0005】
グリチルリチン酸又はその塩は、抗炎症作用があることが知られており、この作用により一般用医薬品ではのどのはれや痛みを鎮める目的で口腔内用の殺菌トローチ、ニキビ用の皮膚用薬などの外用薬に使用されている。内服薬としては胃腸薬などの内服薬に使用されている。 また、グリチルリチン酸及びその塩は、ショ糖の100~200倍の甘味度を有し、高甘味度甘味料としても使用されている。
【0006】
スクラロースは、ショ糖の600倍の甘味度を有するため、顆粒剤や口腔内崩壊錠の苦味抑制にも使用されている。(非特許文献3)。
【0007】
プソイドエフェドリン又はその塩は、交感神経興奮剤の1種である。鼻づまりに効果があり、かぜや鼻炎症状等の治療に広く用いられている。
【0008】
イブプロフェンやロキソプロフェン又はその塩は非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)であり、一般用医薬品の解熱鎮痛薬や総合感冒薬の有効成分として広く利用されている。
【0009】
カフェインは、中枢興奮作用、平滑筋弛緩作用、利尿作用、心筋興奮作用、骨格筋興奮作用などの生理活性又は薬理活性を示す。そのため、カフェインは、水和物又は無水物の形態で、散剤、顆粒剤、錠剤などの固形製剤において広く使用されている。
【0010】
ブロモバレリル尿素及びアリルイソプロピルアセチル尿素は催眠鎮静薬であり、NSAIDの鎮痛作用を助けることを目的として配合されることがある有効成分である。
エテンザミドは、解熱、鎮痛などに有効なサリチル酸系の非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)として広く使用されている薬物である。
【0011】
一方、メントール又はメントールを含有する精油は清涼化剤、矯味剤として知られている成分である。
【0012】
今までに、非鎮静性抗ヒスタミン薬と、グリチルリチン酸またはその塩、スクラロース、プソイドエフェドリンまたはその塩、イブプロフェン、又はロキソプロフェンまたはその塩、ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素、カフェイン、又はエテンザミド、及びメントールを組み合わせた錠剤について報告された例はなく、当然のことながら非鎮静性抗ヒスタミン薬とグリチルリチン酸またはその塩、スクラロース、プソイドエフェドリンまたはその塩、イブプロフェン、又はロキソプロフェンまたはその塩、ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素、カフェイン、又はエテンザミドを組み合わせた製剤について、メントールを配合することによって崩壊性を速めた製剤ついても報告された例はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【文献】特開昭57-35586号公報
【文献】特開2015-98470号公報
【文献】特開2013-47284号公報
【文献】特許5900702号公報
【文献】特開平8-333253
【文献】特表2003-176242
【非特許文献】
【0014】
【文献】鼻アレルギーガイドライン ライフ・サイエンス
【文献】第十六改正日本薬局方解説書 株式会社廣川書店 第C-3867頁
【文献】精糖工業会 甘味料の総覧
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明者らは、まず、非鎮静性抗ヒスタミン薬のフェキソフェナジン塩酸塩と、グリチルリチン酸二カリウム、ロキソプロフェンナトリウム、又はイブプロフェンを組み合わせた錠剤の製造を試みたところ、崩壊時間がフェキソフェナジン塩酸塩を単独で配合した場合と比較して悪化することを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0016】
そこで、この課題を解決すべく種々の検討を行った結果、驚くべきことに、メントールを配合することにより崩壊性の優れた錠剤が得られることを見出した。
【0017】
さらに、本発明者らはフェキソフェナジン塩酸塩とスクラロース、プソイドエフェドリン塩酸塩、ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素、カフェイン類、又はエテンザミドを組み合わせた製剤を製造し、これにメントールを配合したところ、錠剤の崩壊時間を大幅に短縮できることも見出した。
【0018】
さらに、非鎮静性抗ヒスタミン薬のロラタジンについても同様の検討を行った結果、ロラタジンとグリチルリチン酸またはその塩、スクラロース、プソイドエフェドリンまたはその塩、イブプロフェン、又はロキソプロフェンまたはその塩、ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素、カフェイン、又はエテンザミドを組み合わせた製剤にメントールを配合すると、錠剤の崩壊時間を大幅に短縮できることも見出した。
さらに、非鎮静性抗ヒスタミン薬のオロパタジン、ベポタスチン、エピナスチン、エバスチン、セチリジン、レボセチリジンについても同様の検討を行った結果、これら非鎮静性抗ヒスタミン薬とグリチルリチン酸またはその塩、プソイドエフェドリンまたはその塩を組み合わせた製剤にメントールを配合すると、錠剤の崩壊時間を大幅に短縮できることも見出した。
【0019】
すなわち、本発明は、
(1)(a)非鎮静性抗ヒスタミン薬、(b)グリチルリチン酸及び/又はその塩、スクラロース、プソイドエフェドリン及び/又はその塩、イブプロフェン、ロキソプロフェン及び/又はその塩、カフェイン類、ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素、及びエテンザミドからなる群より選択される少なくとも1種、及び(c)メントール及び/又はメントールを含有する精油を含有することを特徴とする錠剤、
(2)(a)非鎮静性抗ヒスタミン薬がフェキソフェナジン及び/又はその塩、ロラタジン、オロパタジン及び/又はその塩、ベポタスチン及び/又はその塩、エピナスチン及び/又はその塩、エバスチン、セチリジン及び/又はその塩、レボセチリジン及び/又はその塩からなる群より選択される少なくとも1種である、(1)に記載の錠剤、
である。
【発明の効果】
【0020】
本発明により、非鎮静性抗ヒスタミン薬とグリチルリチン酸及び/またはその塩、スクラロース、プソイドエフェドリン及び/またはその塩、イブプロフェン、ロキソプロフェン及び/またはその塩、カフェイン類、ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素、又はエテンザミドを含有し、崩壊性に優れた錠剤の提供が可能となった。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明における(a)成分である非鎮静性抗ヒスタミン薬は、医薬的に許容されるものであれば特に限定しないが、例えば、フェキソフェナジン、フェキソフェナジンの塩、ロラタジン、セチリジン、セチリジンの塩、レボセチリジン、レボセチリジンの塩、エピナスチン、エピナスチンの塩、エバスチン、オロパタジン、オロパタジンの塩、ベポタスチン、ベポタスチンの塩等が挙げられる。
本発明の非鎮静性抗ヒスタミン薬の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して好ましくは0.05質量%~70質量%、より好ましくは0.1質量%~45質量%である。
本発明のフェキソフェナジンまたはフェキソフェナジンの塩の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して好ましくは1質量%~70質量%、より好ましくは5質量%~45質量%である。また、フェキソフェナジン及び/またはその塩は医薬的に許容されるものであれば特に限定はしないが、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩、及び酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、炭酸塩等の有機酸塩等が挙げられ、好ましくは塩酸塩である。
【0022】
本発明のロラタジンの含有量は、本発明の錠剤全質量に対して好ましくは0.1質量%~30質量%、より好ましくは0.5質量%~30質量%である。
【0023】
本発明のセチリジンまたはセチリジンの塩の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して好ましくは0.05質量%~30質量%、より好ましくは0.1質量%~10質量%である。また、セチリジン及び/またはその塩は医薬的に許容されるものであれば特に限定はしないが、例えば、医薬的に許容される塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩、及び酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、炭酸塩等の有機酸塩等が挙げられ、特に好ましくは塩酸塩である。
【0024】
本発明のレボセチリジンまたはレボセチリジンの塩の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して好ましくは0.05質量%~30質量%、より好ましくは―0.05質量%~10質量%である。また、レボセチリジン及び/またはその塩は医薬的に許容されるものであれば特に限定はしないが、例えば、医薬的に許容される塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩、及び酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、炭酸塩等の有機酸塩等が挙げられ、特に好ましくは塩酸塩である。
【0025】
本発明のエピナスチン又はエピナスチンの塩の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して好ましくは0.5質量%~30質量%、より好ましくは1質量%~30質量%である。また、エピナスチンの塩として、好ましいのは塩酸塩である。また、エピナスチンまたはエピナスチンの塩は医薬的に許容されるものであれば特に限定はしないが、例えば、医薬的に許容される塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩、及び酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、炭酸塩、ベシル酸塩等の有機酸塩等が挙げられ、特に好ましくは塩酸塩である。
【0026】
本発明のエバスチンの含有量は、本発明の錠剤全質量に対して好ましくは0.1質量%~30質量%、より好ましくは1質量%~10質量%である。
【0027】
本発明のオロパタジン又はオロパタジンの塩の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して好ましくは0.05質量%~30質量%、より好ましくは0.1質量%~10質量%である。また、オロパタジンの塩として、好ましいのは塩酸塩である。
【0028】
本発明のベポタスチンまたはベポタスチンの塩の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して好ましくは0.1質量%~30質量%、より好ましくは0.1質量%~10質量%である。また、ベポタスチンまたはベポタスチンの塩は医薬的に許容されるものであれば特に限定はしないが、例えば、医薬的に許容される塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩、及び酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、炭酸塩、ベシル酸塩等の有機酸塩等が挙げられ、特に好ましくはベシル酸塩である。
【0029】
本発明の(b)成分は、グリチルリチン酸及び/またはその塩、スクラロース、プソイドエフェドリン及び/またはその塩、イブプロフェン、ロキソプロフェン及び/またはその塩、カフェイン類、ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素、又はエテンザミドである。本発明において、(a)成分の非鎮静性抗ヒスタミン薬との組み合わせにおいて、(b)成分が特定されているからこそ、(c)成分と組み合わせることで本発明の効果を発揮する。
【0030】
本発明のグリチルリチン酸またはその塩の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して1質量%~20質量%が好ましく、(a)非鎮静性抗ヒスタミン薬1質量部に対して0.2質量部以上が好ましい。本発明のグリチルリチン酸またはその塩の含有量が非鎮静性抗ヒスタミン薬1質量部に対して0.2質量部以上とすると、本発明の錠剤の崩壊性の課題が大きくなるが、本発明のメントール及び/又はメントールを含有する精油を配合すると十分な崩壊性を示すため、この範囲で実施する意義が高い。本発明のグリチルリチン酸の塩としては、例えばグリチルリチン酸三ナトリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸二アンモニウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノカリウムが挙げられ、好ましくはグリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノカリウムである。またグリチルリチン酸を含有するカンゾウを使用してもよい。なお、カンゾウ中には、グリチルリチン酸は遊離酸及び塩の両方の形態で存在する。
【0031】
本発明のスクラロースの含有量は、本発明の錠剤全質量に対して5質量%~30質量%が好ましく、(a)非鎮静性抗ヒスタミン薬1質量部に対して0.2質量部以上が好ましい。
【0032】
本発明のプソイドエフェドリンまたはその塩の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して1質量%~10質量%が好ましく、(a)非鎮静性抗ヒスタミン薬1質量部に対して0.5質量部以上が好ましい。本発明のプソイドエフェドリン及び/またはその塩は医薬的に許容されるものであれば特に限定はしないが、例えば、医薬的に許容される塩としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩、及び酢酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、炭酸塩等の有機酸塩等が挙げられ、好ましいのは塩酸塩及び硫酸塩である。
【0033】
本発明のイブプロフェンは、本発明の錠剤全質量に対して10質量%~70質量%が好ましく、(a)非鎮静性抗ヒスタミン薬1質量部に対して20質量部以上が好ましい。
【0034】
本発明のロキソプロフェンまたはその塩の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して10質量%~50質量%が好ましく、(a)非鎮静性抗ヒスタミン薬1質量部に対して0.5質量部以上が好ましい。
【0035】
本発明のカフェイン類は医薬的に許容されるものであれば特に限定しないが、例えば、無水カフェイン、カフェイン水和物が挙げられる。本発明のカフェイン類の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して5質量%~50質量%が好ましく、(a)非鎮静性抗ヒスタミン薬1質量部に対して0.5質量部以上が好ましい。
【0036】
本発明のブロモバレリル尿素の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して10質量%~50質量%が好ましく、(a)非鎮静性抗ヒスタミン薬1質量部に対して0.5質量部以上が好ましい。
【0037】
本発明のアリルイソプロピル尿素の含有量は、本発明の錠剤全質量に対して10質量%~50質量%が好ましく、(a)非鎮静性抗ヒスタミン薬1質量部に対して0.5質量部以上が好ましい。
【0038】
本発明のエテンザミドの含有量は、本発明の錠剤全質量に対して10質量%~50質量%が好ましく、(a)非鎮静性抗ヒスタミン薬1質量部に対して0.5質量部以上が好ましい。
【0039】
本発明におけるメントールは日本薬局方に準拠したdl-メントールもしくはl-メントールのいずれを使用してもよく、公知の方法により製造できるほか、市販のものを使用することが可能である。また、メントール成分を含有する精油としては、ペパーミント油、ミント油、スペアーミント油、ハッカ油、ユーカリ油などを使用することができる。これらのうち、好ましいのはl-メントールである。また、メントールの含有量は、本発明の錠剤全質量に対して、好ましくは0.01質量%~10質量%、より好ましくは0.05質量%~5質量%である。また、本発明の(b)成分1質量部に対し((b)成分を複数含む場合はその合計量1質量とする)、好ましくは0.001質量部~5.0質量部、より好ましくは0.001質量部~2質量部である。また、メントールを含有する精油を配合する場合は、メントールの含有量として上記範囲に含まれるように配合すればよい。
【0040】
本発明の錠剤には、本発明の効果に支障のない限り、一般に用いられる種々の添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤として、例えば、賦形剤、崩壊剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、酸味剤、発泡剤、甘味剤、嬌味剤、香料、着色剤、界面活性剤、可塑剤等が挙げられる。
【0041】
本発明の錠剤には、従来行われている錠剤の製造方法により、製造することができる。すなわち、本錠剤は、医薬有効成分と上述のような添加剤を混合機などの適当な混合機で混合して錠剤用混合末を製造した後、当該混合末を直接圧縮打錠する方法、または、顆粒を圧縮打錠する方法等により製造することができる。顆粒の製造方法は、乾式造粒法、湿式造粒法であれば、撹拌造粒法、流動層造粒法、乾式造粒法、押し出し造粒法、転動造粒法、噴霧造粒等で製造すればよいが、好ましくは撹拌造粒法、流動層造粒法である。
また、本発明においてメントールの添加方法は、打錠前に混合する後末添加による方法が本発明の効果の点から好ましい。
【0042】
錠剤用混合末または当該混合末の顆粒を圧縮打錠する機械としては、単発打錠機、ロー
タリー式打錠機等を用いることができる。
【0043】
本発明の錠剤の剤形は、通常、日本薬局方の製剤通則に規定されている錠剤であればよい。日本薬局方の製剤通則に規定されている錠剤には、口腔内崩壊錠、チュアブル錠、発泡錠、分散錠及び溶解錠が含まれる。また、錠剤に割線や識別性向上のためのマーク、刻印を設けることができる。さらに、本製剤の錠剤は、丸錠であってもよいし、異型錠であってもよい。
【0044】
試験例
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等に限定されるものではない。
【0045】
(比較例1~3、実施例1~2)
表1に示される低置換基ヒドロキシプロピルセルロースまでの成分を、各成分秤量し、混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢を用いて練合した後、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。造粒物にメントール及びステアリン酸マグネシウムを表1に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し、錠剤硬度約7kgfとなる錠剤径7.5mmの錠剤を得た。なお表1は2錠中の表示量である。
【0046】
【0047】
(試験例)
<評価方法>
比較例及び実施例の錠剤について、以下の各試験方法により、錠剤硬度及び崩壊時間の測定を行った。
(1)錠剤硬度
錠剤硬度計(シュロイニゲル社製)を用いて測定した。それぞれの錠剤の硬度を3回ずつ測定し、その平均値を求めた。
(2)崩壊試験
日本薬局方第十六改正に記載されている崩壊試験法に従い測定した。それぞれの錠剤の崩壊時間を3回ずつ測定し、その平均値を求めた。
【0048】
(結果)
評価結果を表2に示す。
【0049】
【0050】
表2に示すように、同程度の錠剤硬度を持つ場合において、メントールを配合しておらずフェキソフェナジン塩酸塩及びグリチルリチン酸二カリウムを配合した比較例1では崩壊時間が22.4分と遅い値を示し、フェキソフェナジン塩酸塩のみを配合した比較例3よりも遅くなることがわかった。一方、メントールを配合した実施例1及び実施例2では比較例の錠剤に対して崩壊時間が1/2以上短縮された。またその効果は、メントールの配合量が多い方がより顕著であった。またアセスルファムカリウムを配合した比較例2ではメントールを配合すると打錠時にキャッピングが生じ、錠剤を製造することができなかった。
【0051】
(比較例4、実施例3、4)
表3に示される結晶セルロースまでの成分を、各成分秤量し、混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢を用いて練合した後、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。造粒物にメントール及びステアリン酸マグネシウムを表1に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し、錠剤硬度約15kgfとなる錠剤径8.5mmの錠剤を得た。なお表3は2錠中の表示量である。
【0052】
【0053】
比較例及び実施例の錠剤について、上記の試験方法と同様の方法により、錠剤硬度及び崩壊時間の測定を行った。結果を表4に示す。
【0054】
【0055】
表4に示すように、同程度の錠剤硬度を持つ場合において、メントールを配合していない比較例3では30分を越えても崩壊しなかった。一方、メントールを配合した実施例3及び実施例4では比較例に対して崩壊時間が1/2以上短縮された。またその効果は、メントールの配合量が多い方がより顕著であった。
【0056】
(比較例5、実施例5)
表5に示される低置換基ヒドロキシプロピルセルロースまでの成分を、各成分秤量し、混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢を用いて練合した後、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。造粒物にメントール及びステアリン酸マグネシウムを表5に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し、錠剤径7.5mmの錠剤を得た。なお表5は2錠中の表示量である。
【0057】
(比較例6、実施例6)
表5に示される軽質無水ケイ酸までの成分を各成分秤量し、混合した.ヒドロキシプロピルセルロースを適量の水に溶かし、造粒溶媒とした.混合物と造粒溶媒を流動層造粒機にて造粒し、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。造粒物にメントール及びステアリン酸マグネシウムを表5に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し錠剤径9mmの錠剤を得た。なお表5は4錠中の表示量である。
【0058】
(比較例7、実施例7)
表5に示されるフェキソフェナジン塩酸塩、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを各成分秤量し混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢を用いて練合した後、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。表5に示されるロキソプロフェンナトリウム、コンスターチ、マンニトール78mg、軽質無水ケイ酸7.5mgを各成分秤量し、混合した.マンニトール18mg、軽質無水ケイ酸4.5mgを適量の水に溶かし造粒溶媒とした.混合物と造粒溶媒を流動層造粒機にて造粒し、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。造粒物にメントール及びステアリン酸マグネシウムを表5に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し、錠剤径9mmの錠剤を得た。なお表5は2錠中の表示量である。
【0059】
(比較例8、実施例8)
表5に示される軽質無水ケイ酸までの成分を、各成分秤量し、混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢を用いて練合した後、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。造粒物にメントール及びステアリン酸マグネシウムを表6に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し、錠剤径9mmの錠剤を得た。なお表5は2錠中の表示量である。
【0060】
(比較例9~10、実施例9~10)
表6に示されるフェキソフェナジン塩酸塩、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを各成分秤量し、混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢を用いて練合した後、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物aを得た。表6bに示されるヒドロキシプロピルセルロース以外の各成分を秤量し、混合した。ヒドロキシプロピルセルロースを適量の水に溶かし造粒溶媒とした.混合物と造粒溶媒を流動層造粒機にて造粒し、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物bを得た。造粒物a及び造粒物bにメントール及びステアリン酸マグネシウムを表6に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し、錠剤径9.5mmの錠剤を得た。なお表6は2錠中の表示量である。
【0061】
【0062】
【0063】
表5及び表6の比較例及び実施例の錠剤について、上記の試験方法と同様の方法により、錠剤硬度及び崩壊時間の測定を行った。結果を表7及び表8に示す。
【0064】
【0065】
【0066】
表7及び表8に示すように、同程度の錠剤硬度を持つ場合において、メントールを配合した実施例はメントールを配合していない比較例よりも崩壊時間が短縮した。特にロキソプロフェンとフェキソフェナジン塩酸塩を配合した実施例7及びイブプロフェンとフェキソフェナジン塩酸塩を配合した実施例8ではメントールを配合することにより崩壊時間が大幅に短縮した。
【0067】
(比較例11~13、実施例11~13)
表9に示される結晶セルロースまでの成分を、各成分秤量し、混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢を用いて練合した後、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。造粒物にメントール及びステアリン酸マグネシウムを表1に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し、錠剤硬度約6kgfとなる錠剤径7.5mmの錠剤を得た。なお表9は1錠中の表示量である。
【0068】
【0069】
表9に記載の比較例及び実施例の錠剤について、上記の試験方法と同様の方法により、錠剤硬度及び崩壊時間の測定を行った。結果を表10に示す。
【0070】
【0071】
表10に示すように、同程度の錠剤硬度を持つ場合において、メントールを配合していない比較例11では16.1分の崩壊時間を示した。また、甘味剤としてアスパルテームを配合した比較例12でも速い崩壊時間は得られなかった。一方、ロラタジン及びグリチルリチン酸二カリウム、メントールを配合した実施例11及び実施例12では顕著に崩壊時間が早まり、またメントール配合量が増加するにつれて崩壊時間が短縮する傾向が見られた。また、スクラロースを配合した錠剤においても同様に、メントールを配合した実施例13は、メントールを配合していない比較例13よりも崩壊時間が約1/2に短縮した。
【0072】
(比較例14、実施例14)
表11に示される軽質無水ケイ酸までの成分を各成分秤量し、混合した.ヒドロキシプロピルセルロースを適量の水に溶かし、造粒溶媒とした.混合物と造粒溶媒を流動層造粒機にて造粒し、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。造粒物にメントール及びステアリン酸マグネシウムを表5に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し錠剤径8.5mmの錠剤を得た。なお表11は4錠中の表示量である。
【0073】
(比較例15、実施例15)
表11に示される軽質無水ケイ酸までの成分を、各成分秤量し、混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢を用いて練合した後、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。造粒物にメントール及びステアリン酸マグネシウムを表6に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し、錠剤径9.5mmの錠剤を得た。なお表11は2錠中の表示量である。
【0074】
(比較例16、実施例16)
表11に示されるロラタジン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースを各成分秤量し混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢を用いて練合した後、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。表11に示されるロキソプロフェンナトリウム、コンスターチ、マンニトール78mg、軽質無水ケイ酸7.5mgを各成分秤量し、混合した.マンニトール18mg、軽質無水ケイ酸4.5mgを適量の水に溶かし造粒溶媒とした.混合物と造粒溶媒を流動層造粒機にて造粒し、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。造粒物にメントール及びステアリン酸マグネシウムを表5に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し、錠剤径7mmの錠剤を得た。なお表11は2錠中の表示量である。
【0075】
(比較例17~18、実施例17~18)
表12に示されるロラタジン、結晶セルロースを各成分秤量し、混合した。混合物と適量の水を加え乳鉢を用いて練合した後、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物aを得た。造粒物bは実施例9及び実施例10と同様に調製し造粒物bを得た.得られた造粒物a及び造粒物bにメントール及びステアリン酸マグネシウムを表6に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し、錠剤径9.5mmの錠剤を得た。なお表12は2錠中の表示量である。
【0076】
【0077】
【0078】
表11~12に記載の比較例及び実施例の錠剤について、上記の試験方法と同様の方法により、錠剤硬度及び崩壊時間の測定を行った。結果を表13及び14に示す。
【0079】
【0080】
【0081】
表13及び表14に示すように、同程度の錠剤硬度を持つ場合において、メントールを配合した実施例はメントールを配合していない比較例よりも崩壊時間が短縮した。特にイブプロフェンとロラタジンを配合した実施例15及びロキソプロフェンとロラタジンを配合した実施例16では、フェキソフェナジン塩酸塩と同様にロラタジンにおいてもメントールを配合することにより大幅に崩壊時間が短縮した。
【0082】
(実施例19~30、比較例19~30)
表15~表17に示されるヒドロキシプロピルセルロースまでの成分を秤量し、混合した。混合物と造粒溶媒に水を用いて乳鉢にて造粒し、十分に乾燥した。その後、得られた乾燥品を目開き710μmの篩に全量通過させ、造粒物を得た。造粒物にオロパタジン塩酸塩又はベポタスチンベシル酸塩又はエピナスチン塩酸塩又はエバスチン又はセチリジン塩酸塩又はレボセチリジン塩酸塩、メントール及びステアリン酸マグネシウムを表15~表17に示す通りに秤量し、混合した後、卓上簡易錠剤成型機を用いて打錠し錠剤径8.5mmの錠剤を得た。
【0083】
【0084】
【0085】
【0086】
表15~17に記載の比較例及び実施例の錠剤について、上記の試験方法と同様の方法により、錠剤硬度及び崩壊時間の測定を行った。結果を表18~20に示す。
【0087】
【0088】
【0089】
【0090】
表15~表17に示す非鎮静性抗ヒスタミン薬配合処方においてもメントールの配合により崩壊時間を短縮することができた。
【産業上の利用可能性】
【0091】
本発明によれば、非鎮静性抗ヒスタミン薬とグリチルリチン酸またはその塩、スクラロース、プソイドエフェドリンまたはその塩、イブプロフェン、ロキソプロフェンまたはその塩、カフェイン類、ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素、及びはエテンザミドからなる群から選ばれる少なくとも1種の有効成分を含み、崩壊性に優れた錠剤の提供が可能となる。