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特許7243991コーヒー豆圧縮ブロックとこれを用いたティーバッグに対する製造方法及び製造装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-13
(45)【発行日】2023-03-22
(54)【発明の名称】コーヒー豆圧縮ブロックとこれを用いたティーバッグに対する製造方法及び製造装置
(51)【国際特許分類】
   A23F 5/12 20060101AFI20230314BHJP
   A23F 5/24 20060101ALI20230314BHJP
【FI】
A23F5/12
A23F5/24
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020520412
(86)(22)【出願日】2018-06-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-27
(86)【国際出願番号】 KR2018007049
(87)【国際公開番号】W WO2019004658
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】10-2017-0080422
(32)【優先日】2017-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0096506
(32)【優先日】2017-07-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0044692
(32)【優先日】2018-04-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519458417
【氏名又は名称】ジョン、ヒョン テク
【氏名又は名称原語表記】JUNG,Hyoen Tack
【住所又は居所原語表記】102-1602,76,Gongse-ro,Giheung-gu Yongin-si Gyeonggi-do 17086,Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】519458428
【氏名又は名称】イ、ボム ホ
【氏名又は名称原語表記】LEE,Bum Ho
【住所又は居所原語表記】215-204,75,Suji-ro,Suji-gu Yongin-si Gyeonggi-do 17084,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ヒョン テク
(72)【発明者】
【氏名】イ、ボム ホ
(72)【発明者】
【氏名】イ、ビョン ホ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ヨン ラン
【審査官】中島 芳人
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-033118(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0260915(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0370181(US,A1)
【文献】特開2015-119642(JP,A)
【文献】特開2010-166868(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23F 5/
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーヒー飲料から焦げ味を減らし、香味を高めるためのコーヒー飲料用コーヒー豆の圧縮ブロックにおいて、
400kg/cm ~800kg/cm の圧力で前記コーヒー豆圧縮ブロックの圧縮成形過程で、コーヒー豆を構成しているハニカム構造の細胞壁にクラックが均等に多数発生するようにコーヒー豆圧縮成形枠と加圧棒が接触する各面に一定のパターンで均一に配置された凹凸形状の突起が圧縮時に噛み合うように配置されて、コーヒー豆を加圧するときに前記突起により多方面に加圧された凸凹形状が刻印されたコーヒー豆圧縮ブロック。
【請求項2】
請求項1に記載の前記コーヒー豆圧縮ブロック包装体で包装したコーヒーティーパック。
【請求項3】
請求項1に記載の前記コーヒー豆圧縮ブロックから抽出されたコーヒー飲料。
【請求項4】
請求項1の前記コーヒー豆圧縮ブロックを製造するための装置において
前記装置は焙煎されたコーヒー豆が投入される成形枠と、
前記成形枠に投入されたコーヒー豆を加圧して圧縮する加圧棒と、を含み、加圧時に前記成形枠と加圧棒が向かい合う各面に一定のパターンで均一に配置された凸凹形状の突起が噛み合うように配置されたコーヒー豆圧縮ブロックの製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮過程で粉砕されたコーヒー粒子を含むコーヒー豆圧縮ブロックとこれを利用したティーバッグに対する製造方法及び製造装置に関し、より具体的には、焙煎されたコーヒー豆を粉砕機で粉砕する過程において熱又は細胞膜を構成する繊維質の強制破壊により発生する炭化及び焦げ味などによる香味の減少原因をなくすために、粉砕機による粉砕過程なしに焙煎されたコーヒー豆を圧縮機で直接圧縮して圧縮ブロックに成形するか、圧縮過程で微細に分離されて前記圧縮ブロックを構成するコーヒー粒子を活用してエスプレッソとして抽出するかドリップ又は水に浸すことにより焙煎されたコーヒー豆固有の深くて豊かな香味を楽しむことができるコーヒー飲料を製造できるようにした、コーヒー豆圧縮ブロックとこれを利用したティーバッグに対する製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
また、本発明は、焙煎されたコーヒー豆を圧縮成形してブロックに成形するか、圧縮過程で微細な粒子に分離されたコーヒー粒子を活用して透水性包装体で包装して水に浸して飲めるようにしたティーバッグ、ティーバッグの製造方法及びティーバッグを利用したコーヒー飲料に関する。
【0003】
本発明は、焙煎されたコーヒー豆を圧縮成形したコーヒー豆圧縮ブロック又は圧縮過程で微細な粒子に分離されたコーヒー粒子を透水性包装体で包装したコーヒー豆圧縮ブロック1次ティーバックを真空包装体で真空包装して2次ティーバッグとして構成することにより、長期間の保管を可能にしたティーバッグ及びその製造方法に関する。
【0004】
本発明は、コーヒー豆圧縮ブロックを利用した芳香剤に関する。
【背景技術】
【0005】
全世界人口の1/3以上が楽しむコーヒーの味を左右する様々な要因は、コーヒー豆の種類、焙煎度合い、焙煎されたコーヒー豆の熟成時間、コーヒー豆を粉砕する方法、粉砕したコーヒー粒子の太さ、コーヒーを淹れる方法、浸出されたコーヒーと水の割合、水の種類及び温度、コーヒーに添加される各種の添加物などとして非常に多様であり、個人の好みに応じて感じられる香味など、選択の幅は数え切れないほど多い。
【0006】
一般的に、コーヒーの製造過程は、生豆選択段階、生豆精製(processing)段階、生豆の焙煎(roasting)段階、コーヒー豆の粉砕(grinding)段階及びコーヒー淹れ(drip)段階からなる。
【0007】
生豆は、収穫が容易ではなく、エスプレッソやハンドドリップコーヒーに主に使われるアラビカと、ドリップコーヒーよりはインスタントコーヒーの原料として主に使われるロブスタとに大別される。韓国の場合、ロブスタが90%を、アラビカが10%を占めていると調査されている。
【0008】
生豆は、同じ品種であるとしても、生産地域によって味、香り、酸度の差が大きい。コーヒーは、原産地によってエチオピア、コロンビア、ケニアAA、ブルーマウンテンなどに区分されることもある。
【0009】
コーヒーの製造過程の第1段階である焙煎度合いによって、ライトロースト、シナモンロースト、ミディアムロースト、ハイロースト、シティロースト、フルシティロースト、フランチロースト、イタリアンローストなどに分けられる。
【0010】
ライトローストは、最も浅く焙煎したものであり、イタリアンローストは、最も長く且つ黒く焙煎したものである。
【0011】
コーヒーの焙煎は、浅く焙煎するほど酸味が強くて香りが少なく、長く焙煎して黒くなるほど味が濃くなる。
【0012】
コーヒー淹れは、焙煎したコーヒー豆を粉砕して淹れるする方法(ドリップ)が使われている。
【0013】
また、焙煎したコーヒー豆を熟成させることにより香味を増したコーヒーが広く愛用されている。通常、熟成には7日程度がかかる。
【0014】
私たちが飲むコーヒーの種類は、高濃縮コーヒーであるエスプレッソ(espresso)と、エスプレッソを水で希釈したカフェアメリカーノ(caffe americano)(原名は、ロングブラック(long black))と、カフェアメリカーノに牛乳を加えたカフェラテ(caffe latte)(又は、 カフェオレ(Cafe' a Lait))と、カフェラテにチョコレートを加えたカフェモカ(caffe mocha)とに区分される。
【0015】
また、カフェモカは、カフェラテにチョコレートのみを加えた純粋なカフェモカ以外に、ホワイトチョコレートを加えたホワイトカフェモカと、チョコレートとキャラメルを加えたキャラメルカフェモカなどがある。
【0016】
その他にも、濃いエスプレッソに牛乳を加えてスチームをかけて泡立てたカプチーノと、カプチーノと似ているが、牛乳と牛乳の泡が少なくてコーヒーの味が強く、エスプレッソよりは柔らかいマキアート(macchiato)、エスプレッソにホイップクリームを乗せたコンパナ(con panna)などがある。
【0017】
日常でコーヒーを淹れて飲む方法としては、エスプレッソ抽出方式で抽出するか、ドリッパーを使ってドリップする方法などがあるが、インスタントコーヒーをお湯で溶かして飲む方法も広く使われている。
【0018】
インスタントコーヒーは、コーヒーパウダーのみをお湯に入れて飲むか、コーヒーパウダーとクリームパウダー及び砂糖パウダーが混合されたミックスコーヒーをお湯に入れて飲むこともある。
【0019】
このようなインスタントコーヒーは、瓶に保管してスプーンで出して水に溶かして飲むか、スティックタイプの包装体で包装して保管して包装体を切って水に溶かして飲む方法が広く使われている。
【0020】
しかしながら、前記方法は、焙煎されたコーヒー豆を粉砕したコーヒー豆パウダーをエスプレッソ方式で抽出するか、ドリッパーを利用してドリップするか、コーヒー豆を粉砕したパウダーを水に入れて飲むことであって、焙煎されたコーヒー豆を粉砕する過程で焙煎されたコーヒー豆固有の香味が保たれないため、コーヒーの深くて豊かな香味を出すには限界がある。
【0021】
従来の先行技術として、大韓民国特許登録第10-0929274号公報(2009年11月23日付けに登録)「コーヒー豆ティーバッグの製造方法」(以下、「先行技術1」という。)は、焙煎して粉砕されたコーヒー豆を浸出用包装体で包装し、前記浸出用包装体で包装されたコーヒー豆を真空包装体で真空包装し、前記真空包装されたコーヒー豆を製品名、絵、会社などの情報が印刷された包装体で包装したコーヒー豆ティーバックを構成し、前記コーヒー豆ティーバッグは、前記真空包装により酸敗を最小化して、製品飲用のとき、前記コーヒー豆ティーバッグの包装体と真空包装体を破って、お湯に浸して焙煎されたばかりのコーヒー豆の味と香りを楽しめるようにした技術を開示している。
【0022】
従来の先行技術として、アメリカ特許出願第1993-731,887号(1934年6月22日付けに出願)「Compressed coffee tablet and method of preparing same」(以下、「先行技術2」という)は、焙煎されたコーヒー豆を粉砕した後、一定形状に成形するか、粉砕されたコーヒーパウダーに一定添加物を混ぜてタブレット形状に製造して水に浸して飲めるようにした技術を開示している。
【0023】
しかしながら、前記先行技術1は、焙煎されたコーヒー豆を粉砕して豆コーヒーパウダーを製造した後、浸出用包装体で包装して水に浸して飲むようにしたもので、前記先行技術2は、焙煎されたコーヒー豆を粉砕して豆コーヒーパウダーを製造した後、豆コーヒーパウダーを一定形状に成形して水に浸して飲むものであって、前記先行技術は、コーヒー豆を焙煎した後に粉砕する過程で、0.2mm~1mmの太さに微細に粉砕するため、焙煎されたコーヒー豆が有している本来の香味が粉砕過程で低下する従来の問題点を解決できていない。
【0024】
従って、最終的に飲用するまで、焙煎されたコーヒー豆本来の香味が最大限に保たれるようにする技術の開発が要求されている。
【0025】
本発明者らは、長い研究と実験により、今まで楽しんできた全てのコーヒーにおいて、焙煎されたコーヒー豆の深くて豊かな香味をそのまま提供できなかった原因が、焙煎されたコーヒー豆の粉砕にあることを確認した。
【0026】
すなわち、焙煎されたコーヒー豆を粉砕する過程で、コーヒー豆の細胞膜を構成する繊維質が強制的に破壊されて、その繊維質に含まれているコーヒーの焦げ味などの雑味が流出されるようになり、コーヒー豆の固有の香味が低減し、粉砕時に粉砕刃とコーヒーコーヒー豆との間の摩擦熱によりコーヒー脂肪成分が焼けるなどの炭化によって焦げ味が出ることを確認することができた。
【0027】
特に、エスプレッソの抽出のとき、微細に粉砕されたコーヒー粒子を0.2mm程度の太さに粉砕する過程で刃との摩擦熱による炭化程度がさらに深刻になる。
【0028】
このような実験過程で、焙煎されたコーヒー豆を強制に粉砕せずにそのまま圧縮成形したコーヒー豆圧縮ブロック又は圧縮過程で微細に分離したコーヒー粒子を用いてエスプレッソ抽出方式で抽出するか、ドリップするか、水に染み出るようにした結果、焙煎されたコーヒー豆固有の香味を最大限に活かせることが確認できた。
【0029】
これは、焙煎後にコーヒー豆をそのまま圧縮する場合、コーヒー豆が圧縮される過程でコーヒー豆を構成するハニカム構造の細胞膜に沿ってクラックが発生するなど、小さなコーヒー粒子に微細に分離されるため、コーヒー豆の細胞膜を構成する繊維質の強制的な破壊が低減されて繊維質に含まれているコーヒーの多様な雑味が相対的に流出されないので、コーヒーの焦げ味などの雑味を減らすことができ、粉砕時に発生する粉砕刃とコーヒー豆との間の摩擦熱が排除されてコーヒー脂肪などの焦げ味などを最小化できるだけでなく、コーヒーの香りを深くするコーヒー油の成分が染み出て香味を保ってボディ感が豊かになるなど、コーヒー固有の香味をそのまま活かすことができると判断される。
【0030】
また、コーヒー豆を圧縮したコーヒー豆圧縮ブロックは、圧縮過程で微細なコーヒー粒子に分離してブロックに形成されることにより水によく染み出ることができ、圧縮過程でコーヒー豆に含まれるガスを排出して熟成期間の短縮にも効果があった。
【0031】
従って、本発明者らは、このような結果に基づいて本発明を完成するに至った。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
本発明の目的は、焙煎されたコーヒー豆を粉砕機により粉砕する過程で熱又は粉砕により発生する焦げ味などによる香味の減少原因と炭化などをなくすために、粉砕機による粉砕の過程なしに焙煎されたコーヒー豆を圧縮機により直接圧縮して圧縮ブロックに成形するか、圧縮過程でコーヒー豆を構成するハニカム構造の細胞膜に沿って微細に分離されて細胞膜を構成する繊維質の強制的な破壊が最小化された前記圧縮ブロックを構成するコーヒー粒子を活用して、エスプレッソに抽出するか、ドリップ又は水に浸すことにより、焙煎されたコーヒー豆が有している固有の深くて豊かな香味を楽しめるコーヒー飲料を製造できるようにしたコーヒー豆圧縮ブロック、コーヒー豆圧縮ブロックの製造装置と製造方法、及びコーヒー豆圧縮ブロックを利用したコーヒー飲料を提供することにある。
【0033】
本発明の他の目的は、焙煎されたコーヒー豆を圧縮成形してブロックに成形するか、圧縮過程で微細な粒子に分離さたコーヒー粒子を活用して透水性包装体で包装して水に浸して飲めるようにしたティーバッグ、ティーバッグの製造方法及びティーバッグを利用したコーヒー飲料を提供することにある。
【0034】
本発明のまた他の目的は、焙煎されたコーヒー豆を圧縮成形したコーヒー豆圧縮ブロック又は圧縮過程で微細な粒子に分離されたコーヒー粒子を透水性包装体で包装したコーヒー豆圧縮ブロック1次ティーバックを真空包装体で真空包装して2次ティーバッグで構成することにより長期間に保管できるようにしたティーバッグ及びその製造方法を提供することにある。
【0035】
本発明のまた他の目的は、コーヒー豆圧縮ブロックを利用した芳香剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0036】
本発明は、前述したような目的を達成するために、焙煎されたコーヒー豆を圧縮して成形したコーヒー豆圧縮ブロック又は圧縮過程で圧縮ブロックを構成する微細な粒子に分離されたコーヒー粒子を提供する。
【0037】
圧縮過程で微細に分離されたコーヒー粒子のサイズは、圧縮力又は焙煎度合いによって直径0.2mm又はその以下に構成されることができる。
【0038】
前記焙煎されたコーヒー豆は、圧縮する前に熟成させることが好ましい。
【0039】
前記コーヒー豆圧縮のとき、焙煎されたコーヒー豆に添加物を混合して圧縮成形することができる。
【0040】
前記コーヒー豆圧縮ブロックは、焙煎されたコーヒー豆の空隙を含む全体体積をV0とし、コーヒー豆圧縮ブロックの体積をV1とするとき、V1/V0=0.1~0.5になるように圧縮することが好ましい。
【0041】
圧縮力が大きくなって圧縮ブロックの体積が減少し過ぎると、脂肪成分が抜け出て酸敗の原因となり、コーヒーの香りが多く抜ける問題点が発生し、それに対して、圧縮力が小さくて圧縮ブロックの体積が大きくなるなど、適切ではない場合、微細に分離されるコーヒー粒子のサイズが大きくなってエスプレッソなどを抽出するのに不適切な粒子のサイズとなるか、コーヒー飲料の抽出時間が長くなり、また、コーヒーの様々な良い成分も十分抽出されなくて、コーヒーの香味が減少する問題点がある。
【0042】
このような点を考慮して焙煎度合いによってV1/V0=0.1~0.5の範囲内で適切に調節して、楽しもうとするコーヒーの香味を調節することができる。
【0043】
例えば、一人一回分である10gの焙煎されたコーヒー豆を圧縮成形して直径40mmのコーヒー豆圧縮ブロックを作るために、圧縮機の圧力を800kg/cmまで印可した結果、V1/V0は約0.25程度であった。
【0044】
長く焙煎されたコーヒー豆の場合、同一条件でV1/V0は約0.22程度であった。
【0045】
同一条件下で、香味を調節するために前記圧縮圧力を変えてもよく、圧縮時間も変えてもよい。
【0046】
また、コーヒー豆を圧縮過程で均一な水準の微細なコーヒー粒子に分離するためには、コーヒー豆と接触する圧縮成形棒と型枠の底面に一定のパターンの角突起を配置して圧縮過程でコーヒー豆を多方面で効果的に圧縮することにより、多くのクラックが発生して微細なコーヒー粒子にすることができる。
【0047】
本実施形態において、均一又は均一な水準の意味は、コーヒー豆を加圧するときに一定のパターンの突起を圧縮成形棒と型枠に配置していない場合より、コーヒーの味を内包しているハニカム構造の細胞膜に沿って発生するクラックが多方面に均等に発生して、正確に同一のサイズとして均一ではないが、平均的にクラックの分布がかなり均一になったことを意味する。
【0048】
前記コーヒー豆圧縮ブロックを大きくして芳香剤として使用するためには、30g程度のコーヒー豆を使用するとき、1700kg/cmの圧力で印可することができる。
【0049】
このとき、前記圧縮成形圧力の変化によって前記体積の割合が変化することは当然である。
【0050】
また、本発明は、前記コーヒー豆圧縮ブロック又は圧縮過程で微細な粒子に分離されたコーヒー粒子を透水性のティーバッグ包装体で包装してコーヒーティーバッグを提供する。
【0051】
また、本発明は、前記1次ティーバッグと、前記1次ティーバックを包装する真空包装体を含めて2次ティーバッグとから構成されたティーバッグを提供する。
【0052】
また、本発明は、焙煎されたコーヒー豆を圧縮して成形したコーヒー豆圧縮ブロック又は前記コーヒー粒子を透水性包装体間に挿入し、前記透水性包装体の縁部を縫合して包袋形状の1次のティーバックを製造するティーバッグ製造方法を提供する。
【0053】
また、本発明は、前記1次ティーバックを真空包装体間に挿入し、前記1次ティーバッグと真空包装体との間の空気を排出しながら、真空包装体の縁部を熱融着により縫合して2次ティーバックを製造するティーバッグ製造方法を提供する。
【0054】
また、この発明は、コーヒー豆の圧縮ブロック又は圧縮過程で発生したコーヒー粒子を用いて抽出したコーヒー原液を含んで各抽出方式の各種コーヒー飲料を提供する。
【0055】
前記コーヒー飲料は、コーヒー原液と添加物が混合されたもので構成することができる。
【0056】
前記コーヒーは、容器に入った状態で製造することができる。
【0057】
また、本発明は、コーヒー豆の圧縮ブロックとティーバッグを利用した芳香剤を提供する。
【発明の効果】
【0058】
本発明のコーヒー豆圧縮ブロック又は圧縮過程で微細に分離されたコーヒー粒子を利用したエスプレッソなどの各種コーヒー飲料は、既存の粉砕過程で発生する刃による繊維質の強制破壊及び炭化なしに焙煎されたコーヒー豆が本来有している固有の深くて豊かな香味をそのまま保って楽しめるようにし、前記コーヒー豆圧縮ブロック又はコーヒー粒子をコーヒー豆ティーバッグとして製造し、真空包装体により真空包装して長期間に簡単に焙煎されたコーヒー豆本来の香味を有するコーヒー飲料を楽しめるようにし、圧縮されたコーヒーをコーヒー芳香剤としても活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
図1】本発明によるコーヒー豆圧縮ブロックの好ましい実施形態を示し、コーヒー豆圧縮ブロックの斜視図である。
図2】本発明によるコーヒー豆圧縮ブロックの好ましい実施形態を示し、コーヒー豆圧縮ブロックの写真である。
図3】コーヒー豆圧縮ブロック製造装置の第1実施形態を示す部分切開斜視図である。
図4】コーヒー豆圧縮ブロック製造方法の第1実施形態を示す断面図である。
図5】コーヒー豆圧縮ブロックの第2実施形態を示す斜視図である。
図6】コーヒー豆圧縮ブロック製造装置の第2実施形態を示す部分切開斜視図である。
図7】コーヒー豆圧縮ブロック製造方法の第2実施形態を示す断面図である。
図8】本発明によるティーバッグの好ましい第1実施形態を示し、ティーバッグの斜視図である。
図9】本発明によるティーバッグの好ましい第1実施形態を示し、ティーバッグの分解斜視図である。
図10】本発明によるティーバッグ製造方法の好ましい第1実施形態を示した工程図である。
図11】本発明によるティーバッグの好ましい第2実施形態を示し、ティーバッグの斜視図である
図12】本発明によるティーバッグの好ましい第2実施形態を示し、ティーバッグの分解斜視図である。
図13】本発明によるティーバッグ製造方法の好ましい第2実施形態を示す工程図である。
図14】コーヒー豆圧縮ブロック、1次ティーバッグ及び2次のティーバックを外部包装体で包装した状態を示す斜視図である。
図15】本発明によるコーヒー豆圧縮ブロックを利用したコーヒー飲料の好ましい実施形態を示し、コーヒー豆圧縮ブロックを利用したコーヒー飲料を例示した断面図である。
図16】本発明によるコーヒー豆圧縮ブロックを利用したコーヒー飲料の好ましい実施形態を示し、容器に入ったコーヒー飲料を例示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0060】
以下、本発明によるコーヒー豆圧縮ブロックとこれを用いたティーバッグに対する製造方法及び製造装置を添付図面に例示した好ましい実施形態によって詳細に説明する。
【0061】
図1及び図2は、本発明によるコーヒー豆圧縮ブロックの好ましい実施形態を示す。
【0062】
本実施形態によるコーヒー豆圧縮ブロック10は、焙煎されたコーヒー豆Bを圧縮して成形される。
【0063】
コーヒー豆圧縮ブロック10は、焙煎されたコーヒー豆Bを型枠に投入し、油圧式プレス又は機械式プレスにより作動する加圧棒を圧縮して製造されるか、スクリュー方式又は歯車装置方式の押出装置により圧縮成形される。
【0064】
成形されたコーヒー豆圧縮ブロック10は、コーヒー豆Bが圧縮されながら、一定ではないがクラックが発生し、微細な粒子に分離されて型枠による形状に圧縮成形される。
【0065】
圧縮成形されたコーヒー豆圧縮ブロック10は、図2に示すように、コーヒー豆が微細なコーヒー粒子に分離されて粒子が固まって成形された形態となる。
【0066】
圧縮成形時の圧縮比は、コーヒー豆の体積をV0とし、コーヒー豆圧縮ブロック10の体積をV1とするとき、V1/V0=0.1~0.5とすることが好ましい。
【0067】
実験によると、圧縮比が0.5以上である場合は、成形性が低下するだけでなく、粒子のサイズが大きな状態で分離されて水に対する溶解性が低下し、0.1以下である場合は、その分だけの大きな圧力を加えなければならないので、脂肪成分が相当抽出される問題点があった。
【0068】
10g基準のコーヒー豆を圧縮成形するときの圧力は、400kg/cm以上800kg/cm未満にすることが好ましい。
【0069】
実験によると、コーヒー豆の圧縮成形圧力が400kg/cm未満である場合は、コーヒー豆圧縮ブロック10を構成するコーヒー粒子のサイズが大きい状態で残って水に溶解されにくくなり、800kg/cm以上である場合は、コーヒー豆を圧縮成形する過程で脂肪成分が抽出されて酸敗が発生しやすくなることを確認することができた。
【0070】
コーヒーの味は、生豆の種類、コーヒー豆の焙煎度合い、粉砕した後のコーヒー豆の粒子のサイズ、水の温度、抽出方式と抽出時間などによって様々な味の変化がある。
【0071】
コーヒー粒子の焙煎度合いと抽出方式に応じてそれによる適切なコーヒー粒子の粉砕度が変化されるが、例えば、一般的に、エスプレッソの抽出の場合は、0.2mmほどに微細に粉砕すべきであり、水に浸す方式のコーヒーの場合は、コーヒーの雑味の過大抽出を防ぐために、粉砕の程度が中間である0.7mm程度に粉砕して使用する。
【0072】
焙煎度合いが弱いため焙煎過程で膨張が足りなくなり、密度が高い状態で残っている豆の場合は、コーヒーの酸味などの固有の味をしっかりと抽出するためには、コーヒー粒子を相対的に微細に粉砕してこそその味を十分に抽出することができるが、微細に粉砕する過程でコーヒー豆を構成するハニカム構造の細胞膜を構成する繊維質の破壊及び炭化などの問題により弱焙煎された場合は、エスプレッソの抽出時又は水に浸す時にコーヒー豆の固有の香味を感じられない問題がある。
【0073】
このような場合、加圧を大きくしてV1/V0=0.15~0.25程度に維持すると、圧縮過程でコーヒー粒子が0.2mm以下に分離されながらも、炭化がなく、繊維質の強制破壊が少なくてコーヒーの本来の香味を出すのに適切であった。
【0074】
このように、コーヒーの焙煎度合い、抽出方式などによってコーヒー粒子のサイズを適切に調節しなければならないが、強焙煎されたコーヒー豆の場合は、その苦味が強く、砕ける程度が大きいため、加圧を少なくして相対的にV1/V0のサイズを大きくすることが適切であるが、特に水に浸してコーヒー飲料を作る時は、V1/V0のサイズを0.5まで上げても浸す時間を比較的に長くしてコーヒー固有の香味を感じることができる。
【0075】
コーヒー芳香剤として使用するためには、コーヒー豆の量が30gであるとき、1600kg/cmまでの圧力を加える必要があった。
【0076】
一方、コーヒー豆Bを圧縮成形する前に熟成させることが好ましい。
【0077】
コーヒー豆を熟成させると、コーヒー豆に含まれるガス量を減らしてコーヒー豆の香味をさらに柔らかく且つ深くすることができる。
【0078】
このようなコーヒー豆圧縮ブロック10は、エスプレッソに抽出するか、ドリッパーに投入してドリップすることにより、カフェアメリカーノ、カフェレテ、カフェモカなどで楽しむことができる。
【0079】
エスプレス用のドリッパーに投入してドリップすることによりエスプレッソを抽出することができ、エスプレッソを薄めたカフェアメリカーノ、カフェアメリカーノに牛乳を加えたカフェラテ、カフェラテにチョコレートを加えたカフェモカなどで楽しむことができる。
【0080】
さらに、前記コーヒー豆圧縮ブロック10は、水に浸してアメリカーノのようなコーヒーを製造することができる。
【0081】
本実施形態によるコーヒー豆圧縮ブロック10は、コーヒー豆Bを圧縮成形する過程で、既存の刃による粉砕時のようにコーヒー豆Bの細胞膜を構成する繊維質があまり破壊されずにコーヒー豆を構成するハニカム形態の細胞膜に沿ってクラックが相対的に多く発生ものであって、その過程で微細なコーヒー粒子に分離されるものとしてコーヒー豆圧縮ブロック10又はコーヒー粒子を利用してドリップ又は水に浸すことによりコーヒーを製造したとき、繊維質と粉砕刃の接触により発生する繊維質破壊によるコーヒーの雑味が流出されないので、焦げ味などのコーヒーの雑味が最小化され、また、コーヒー豆Bに粉砕刃による摩擦熱が加えられないので、炭化による焦げ味などを最小化することができ、焙煎されたコーヒー豆Bの固有の香味が成形圧縮によりそのまま保存されながらコーヒー本来の香味をそのまま楽しめるようになった。
【0082】
また、本実施形態によるコーヒー豆圧縮ブロック10は、コーヒー豆Bが圧縮されるとともにクラックが発生し、これによりコーヒー粒子が微細に分離された状態であるので、ドリップ又は水に浸すときにコーヒー豆Bの粒子と水の接触面積が大きくなってドリップが効果的に行われ、水にもよく染み出たことが確認された。
【0083】
ここで、微細なコーヒー粒子に分離されるということは、圧縮によりハニカム構造の細胞壁が微細なクラックにより割れ、コーヒーの味を出す固形分物質が一部のクラックの間から抜け出て相互に固まっており、微細な多くのクラックにより囲まれている状態であって、水に接触した時にクラックの間によく水が通じてコーヒー固形分物質がよく抜け出る状態である。
【0084】
コーヒー豆の圧縮ブロックをドリップするか、水に浸した後、ろ過紙に残ったコーヒーかすを見ると、コーヒー豆の繊維質が最も多い外皮部分及びハニカム細胞壁は破壊が少なくて相当のサイズでそのまま残っており、コーヒーの味を出す固形分は抽出がうまく行われてかすを再び浸してもコーヒーの主要成分の味はほとんど抽出されなかった。
【0085】
また、圧縮成形過程でコーヒー豆に含まれたガスが排出されて、熟成時間が短い場合にもその香味を出すことができるという長所がある。
【0086】
コーヒー豆圧縮ブロック10は、焙煎されたコーヒー豆を型枠に投入し、油圧式プレス又は機械式プレスにより加えられる圧力により圧縮成形してカフェアメリカーノ用に製造することができる。
【0087】
コーヒー豆圧縮ブロック10は、焙煎されたコーヒー豆に添加物を混合して圧縮成形することもできる。
【0088】
このとき、添加物として砂糖パウダー及び/又はコーヒークリームパウダーを使用することにより、コーヒー豆圧縮ブロック10を砂糖コーヒー用又は砂糖クリームコーヒー用として製造することもできる。
【0089】
その他、需要者が好みによって選べるように砂糖パウダーとコーヒークリームパウダー以外の添加物を添加することもできる。
【0090】
図3は、本発明によるコーヒー豆圧縮ブロック製造装置の第1実施形態を示す部分切開斜視図である。
【0091】
本実施形態によるコーヒー豆圧縮ブロック製造装置は、底面のある筒状の成形枠110と、成形枠110に挿入されて成形枠110に投入されたコーヒー豆Bを圧縮する加圧棒120とを含む。
【0092】
図面には、成形枠110と加圧棒120が円形断面を有するものと例示されているが、これに限定されることではなく、三角形、四角形、六角形、八角形、楕円形、ハート形、水滴形などに形成することもできる。
【0093】
図4は、図3のコーヒー豆圧縮ブロック成形装置によりコーヒー豆圧縮ブロックを製造するコーヒー豆圧縮ブロック製造方法の第1実施形態を示す縦断面図である。
【0094】
本実施形態によるコーヒー豆圧縮ブロック製造方法は、図4の(a)に示すように、成形枠110を据え置いて成形枠110にコーヒー豆Bを投入する段階と、図4の(b)に示すように、成形枠110に投入されたコーヒー豆Bを加圧棒120により圧縮する段階と、加圧棒120を分離して圧縮成形されたコーヒー豆圧縮ブロック10を取り出す段階とを含む。
【0095】
図5は、本発明によるコーヒー豆圧縮ブロックの第2実施形態を示す斜視図である。
【0096】
本実施形態によるコーヒー豆圧縮ブロック10は、上面と下面に凸凹部13が形成される。
【0097】
本実施形態による凸凹部13は、コーヒー豆圧縮ブロック10を形成する過程でコーヒー豆の粒に加えられる圧力を均等に加圧して、加圧過程で各豆が微細なサイズの粒子に均一に分離されるようにして、エスプレッソを抽出するかドリップするか又は水に浸してコーヒー飲料を製造する過程で水との接触面積を広くし、コーヒーの味が雑味なしに均一に維持できるようにする。
【0098】
図6は、本発明によるコーヒー豆圧縮ブロック製造装置の第2実施形態を示す部分切開斜視図である。
【0099】
本実施形態によるコーヒー豆圧縮ブロック製造装置は、底面のある筒状の成形枠210と、成形枠210に挿入されて成形枠210に投入されたコーヒー豆Bを圧縮する加圧棒220とを含み、成形枠210の底面には角突起211を有する凸凹部212が形成され、加圧棒220には角突起211に噛み合う角突起221を有する凸凹部222が形成される。
【0100】
図面には、角突起211、221が四角錐の形状で形成されると例示されているが、円錐、六角錐、八角錐などの様々な形状に形成してもよい。
【0101】
角突起211、221を有する凸凹部212、222は、成形容器210と加圧棒220によるコーヒー豆Bの圧縮成形を均一な多方面の加圧によりさらに円滑にする役割を果たす。
【0102】
すなわち、凸凹部212、222によりコーヒー豆圧縮ブロックを形成する過程でコーヒー粒子を均一に微細な粒子に分離できるようになる。
【0103】
図7は、本発明によるコーヒー豆圧縮ブロック製造方法の第2実施形態を示す縦断面図である。
【0104】
本実施形態によるコーヒー豆圧縮ブロック製造方法は、図7の(a)に示すように、底面に角突起211が形成された成形容器210を据え置き、成形容器210にコーヒー豆Bを投入する段階と、図7の(b)に示すように、成形枠210に投入されたコーヒー豆Bを加圧棒220により圧縮する段階と、図7の(c)に示すように、加圧棒220を分離し、圧縮成形されたコーヒー豆圧縮ブロック10を取り出す段階とを含み、上面と下面に角突起211、220を有する凸凹部13に対応する凹凸部を有するコーヒー豆圧縮ブロック10を成形する。
【0105】
前記成形された圧縮ブロックは、ブロックそのままをコーヒー飲料を抽出するのに活用することができ、前記圧縮ブロックを形成している微細なコーヒー粒子からなるブロックを解体して各分離されたコーヒー粒子を活用してエスプレッソ抽出又はドリップ、水に浸すことによりコーヒー飲料に活用することができる。
【0106】
図8及び図9は、本発明によるティーバッグの好ましい第1実施形態を示す図である。
【0107】
本実施形態によるティーバッグTBは、コーヒー豆圧縮ブロック10又は圧縮ブロックを構成しているコーヒー粒子を分離解体したコーヒー粒子と、これを包装する透水性包装体20とを含む1次ティーバッグTB1で構成される。
【0108】
透水性包装体20の一側に持ち手タグ21を吊り紐22で連結することにより、2次ティーバッグTBをお湯に漬けるとき、手がやけどせずに安全で便利に使用できるようにする。
【0109】
1次ティーバッグTB1を水に漬けると、水が1次的に透水性包装体20を透過した後、その内部に包装されたコーヒー豆圧縮ブロック10又はコーヒー粒子間の隙間を透過して容易に染み出るようになる。
【0110】
図10は、本発明によるティーバッグ製造方法の好ましい第1実施形態を示す図である。
【0111】
本実施形態によるティーバッグ製造方法によると、コーヒー豆圧縮ブロック10又は圧縮ブロックを構成しているコーヒー粒子のブロックを分離解体したコーヒー粒子を透水性包装体20で包装することにより1次ティーバッグTB1を製造する。
【0112】
透水性包装体20は、不織布を使用してもよく、透水性包装体20の間にコーヒー豆圧縮ブロック10又はコーヒー粒子を挿入し、透水性包装体20の縁部を熱融着又は高周波接合方式で接合することにより包袋形状の1次ティーバッグTB1を製造することができる。
【0113】
図11及び図12は、本発明によるティーバッグの好ましい第2実施形態を示す図である。
【0114】
本実施形態によるティーバッグTBは、1次ティーバッグTB1と、1次ティーバッグTB1を真空包装する真空包装体30を含む2次ティーバッグTB2とから構成される。
【0115】
本実施形態によるティーバッグTBは、1次ティーバッグTB1を構成するコーヒー豆圧縮ブロック10又はコーヒー粒子と透水性包装体20が真空包装体30により外部空気と湿気から保護されるので、コーヒー豆Bの固有の香味が低減することはない。
【0116】
図13は、本発明によるコーヒー豆圧縮ブロック又はコーヒー粒子のティーパックの製造方法の好ましい第2実施形態を示す図である。
【0117】
本実施形態によるコーヒー豆圧縮ブロック又はコーヒー粒子などのティーパックの製造方法によると、前記1次ティーバッグTB1を真空包装体30により真空包装して2次ティーバッグTB2を製造する。
【0118】
真空包装体30は合成樹脂シートを使用してもよく、真空包装体30間に1次ティーバッグTB1を挿入し、1次ティーバッグTB1と真空包装体30との間の空気を排出しながら真空包装体30の縁部を熱融着により縫合することにより2次ティーバッグTB2を製造することができる。
【0119】
図14は、コーヒー豆圧縮ブロック又はコーヒー粒子の、1次ティーバッグ及び2次ティーバックを外部包装体で包装した状態を示す。
【0120】
コーヒー豆圧縮ブロック10又はコーヒー粒子と1次ティーバッグTB1及び2次ティーバッグTB2は、それぞれ外部包装体40により最終的に包装して商品化することができる。
【0121】
外部包装体40には、製品名、材料表示、使用法及び流通期間などが印刷されることができる。
【0122】
外部包装体40は、コーヒー豆圧縮ブロック10又はコーヒー粒子と1次ティーバッグTB1及び2次ティーバッグTB2の個包装であってもよく、複数のコーヒー豆圧縮ブロック10、1次ティーバッグTB1及び2次ティーバッグTB2の徳用包装であってもよい。
【0123】
また、本発明によるコーヒー豆圧縮ブロックとティーバッグは、コーヒーを製造する用途のほかにも芳香剤として使用することもできる。
【0124】
このとき、本発明によるコーヒー豆圧縮ブロックは、コーヒー豆を圧縮成形したものであるので、コーヒー豆の固有の香りをそのまま有していて芳香剤としての使用寿命が長くなる。
【0125】
また、本発明によるコーヒー豆圧縮ブロックを芳香剤用に圧縮成形することにおいては、コーヒー豆の量を多く使用する場合、一回用の小容量のコーヒー用に圧縮成形することより圧縮成形のための圧力を大きくして成形すると使用寿命が長くすることができる。
【0126】
また、図15及び図16は、本発明によるコーヒー豆圧縮ブロックを利用したコーヒー飲料の好ましい実施形態を示す図である。
【0127】
本実施形態によるコーヒー豆圧縮ブロックを利用したコーヒー飲料50は、コーヒー豆圧縮ブロック10又はコーヒー粒子を利用して抽出したコーヒー原液を含んで構成される。
【0128】
コーヒー飲料50は、コーヒー豆圧縮ブロック10又はコーヒー粒子から抽出されたコーヒー原液をそのまま使用するか、コーヒー原液に砂糖、コーヒークリームなどの添加物を混合して使用してもよい。
【0129】
図15は、コーヒー飲料50をカップ60に留めておいた状態を示す。
【0130】
さらに、コーヒー飲料50は、図16に示すように、通常の缶70又は瓶80などの容器に入れて、缶飲料に製造することもできる。
【0131】
以上で説明した実施形態は、その一例として、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能である。従って、本発明に開示された実施形態は本発明の技術思想を限定するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は請求範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0132】
10:コーヒー豆圧縮ブロック
11:ブロック本体部
12:コーヒー粒子
13:凸凹部
20:透水性包装体
21:持ち手タグ
22:吊り紐
30:真空包装体
40:外部包装体
B: コーヒー豆
TB:ティーバッグ
TB1:1次ティーバッグ
TB2:2次ティーバッグ
110、210:成形容器
120、220:加圧棒
211、221:角突起
212、222:凸凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16