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特許7244105情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-13
(45)【発行日】2023-03-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20230314BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20230314BHJP
   H04M 9/00 20060101ALI20230314BHJP
【FI】
G06Q50/16 300
G06Q50/10
H04M9/00 H
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020202758
(22)【出願日】2020-12-07
(65)【公開番号】P2021093156
(43)【公開日】2021-06-17
【審査請求日】2020-12-14
【審判番号】
【審判請求日】2022-03-14
(31)【優先権主張番号】P 2019220121
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596181246
【氏名又は名称】米沢電気工事株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】河村 誠
【合議体】
【審判長】角田 慎治
【審判官】赤穂 美香
【審判官】土居 仁士
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-192676(JP,A)
【文献】特開2007-235220(JP,A)
【文献】特開2016-034152(JP,A)
【文献】特開2019-201291(JP,A)
【文献】特開2019-087896(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-11/10
G06Q50/16
G06Q50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の人から構成される人群毎に存在可能な場所として割り当てられた領域を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域を処理対象領域として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人の夫々により操作される第1端末と、前記処理対象領域の管理者により操作される第2端末との間での通信を制御する情報処理装置であって、
前記管理者から発信される情報を、管理者発信情報として、前記複数の単位領域の夫々を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御手段と、
所定の前記単位領域を宛先として送信された前記管理者発信情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御であって、前記処理対象領域の範囲外に存在する前記第1端末でも受信可能な方式を用いた制御を実行する第1受信制御手段と、
前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記管理者発信情報が受信されて、当該1以上の人のうち少なくとも1人により前記第1端末に対して所定操作が行われ、当該所定操作が行われた旨を示す情報が、前記処理対象領域の範囲外に存在する前記第1端末でも送信可能な方式で送信されてきた場合、当該所定の単位領域において前記管理者発信情報が確認されたと判定し、当該所定操作が行われた旨を示す情報は送信されてなく、前記管理者発信情報が前記第1端末において再生又は表示されたと判断した場合、当該所定の単位領域において前記管理者発信情報が未確認であると判定し、当該所定操作が行われた旨を示す情報が送信されてなく、前記管理者発信情報が前記第1端末において再生又は表示されていないと判断した場合、当該所定の単位領域において前記管理者発信情報が未受信であると判定する判定手段と、
前記処理対象領域を構成する前記複数の単位領域毎に、前記判定手段の判定結果を夫々、前記第2端末を介して前記管理者に通知する第1通知手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の第1端末に対して夫々前記管理者発信情報が受信されて、当該1以上の人のうち少なくとも1人により当該管理者発信情報に対する応答情報が前記第1端末に入力された場合、当該応答情報を前記第2端末に送信する制御を実行する第2送信制御手段と、
前記応答情報を前記第2端末に対して受信させる第2受信制御手段と、
前記応答情報を、前記所定の単位領域を示す情報と共に、前記第2端末を介して前記管理者に通知する第2通知手段と、
をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記処理対象領域を構成する前記複数の単位領域の夫々は、複数のグループの少なくとも1つに属するように予め分類されており、
前記第1受信制御手段は、さらに、前記管理者発信情報の受信の有無を、前記複数のグループ毎に制御する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
1以上の人から構成される人群毎に存在可能な場所として割り当てられた領域を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域を処理対象領域として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人の夫々により操作される第1端末と、前記処理対象領域の管理者により操作される第2端末との間での通信を制御する情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記管理者から発信される情報を、管理者発信情報として、前記複数の単位領域の夫々を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御ステップと、
所定の前記単位領域を宛先として送信された前記管理者発信情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御であって、前記処理対象領域の範囲外に存在する前記第1端末でも受信可能な方式を用いた制御を実行する第1受信制御ステップと、
前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記管理者発信情報が受信されて、当該1以上の人のうち少なくとも1人により前記第1端末に対して所定操作が行われ、当該所定操作が行われた旨を示す情報が、前記処理対象領域の範囲外に存在する前記第1端末でも送信可能な方式で送信されてきた場合、当該所定の単位領域において前記管理者発信情報が確認されたと判定し、当該所定操作が行われた旨を示す情報は送信されてなく、前記管理者発信情報が前記第1端末において再生又は表示されたと判断した場合、当該所定の単位領域において前記管理者発信情報が未確認であると判定し、当該所定操作が行われた旨を示す情報が送信されてなく、前記管理者発信情報が前記第1端末において再生又は表示されていないと判断した場合、当該所定の単位領域において前記管理者発信情報が未受信であると判定する判定ステップと、
前記処理対象領域を構成する前記複数の単位領域毎に、前記判定ステップの判定処理の結果を夫々、前記第2端末を介して前記管理者に通知する第1通知ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項5】
1以上の人から構成される人群毎に存在可能な場所として割り当てられた領域を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域を処理対象領域として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人の夫々により操作される第1端末と、前記処理対象領域の管理者により操作される第2端末との間での通信を制御するコンピュータに、
前記管理者から発信される情報を、管理者発信情報として、前記複数の単位領域の夫々を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御ステップと、
所定の前記単位領域を宛先として送信された前記管理者発信情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御であって、前記処理対象領域の範囲外に存在する前記第1端末でも受信可能な方式を用いた制御を実行する第1受信制御ステップと、
前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記管理者発信情報が受信されて、当該1以上の人のうち少なくとも1人により前記第1端末に対して所定操作が行われ、当該所定操作が行われた旨を示す情報が、前記処理対象領域の範囲外に存在する前記第1端末でも送信可能な方式で送信されてきた場合、当該所定の単位領域において前記管理者発信情報が確認されたと判定し、当該所定操作が行われた旨を示す情報は送信されてなく、前記管理者発信情報が前記第1端末において再生又は表示されたと判断した場合、当該所定の単位領域において前記管理者発信情報が未確認であると判定し、当該所定操作が行われた旨を示す情報が送信されてなく、前記管理者発信情報が前記第1端末において再生又は表示されていないと判断した場合、当該所定の単位領域において前記管理者発信情報が未受信であると判定する判定ステップと、
前記処理対象領域を構成する前記複数の単位領域毎に、前記判定ステップの判定処理の結果を夫々、前記第2端末を介して前記管理者に通知する第1通知ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の部屋により構成されるマンション等おいて、これらの複数の部屋の夫々との連絡するため、廊下や部屋の夫々等に、放送設備やインターホンが備えられていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-153253号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1を含む従来技術では、マンション等を構成する部屋の夫々に連絡をしようとする管理人の立場としては、部屋の入居者が外出していることにより連絡が取れないことがあった。また、管理人が放送を行ったとしても、部屋の入居者に対して連絡内容が伝わっているのかを確認することが難しかった。
また例えば、入居者の立場としては、仮に部屋に滞在している場合であっても、マンションの廊下や部屋に設置されたスピーカーの音声は、他のスピーカーからの音が反響する等により、連絡内容の聞き取りが困難になることがあった。
更に言えば、マンションの廊下や部屋に放送設備を設置したり、既に設置された放送設備を聞き取りやすいものに更新するためには、コストがかさむという問題点があった。
即ち、従来、入居者との連絡手段として用意された放送設備や受話装置では、マンションを構成する部屋単位への連絡における利便性は十分でとはいえなかった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、マンション等を構成する複数の部屋といった単位の夫々との情報の授受に係る利便性を向上させること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
1以上の人から構成される人群毎に存在可能な場所として割り当てられた領域を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域を処理対象領域として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人の夫々により操作される第1端末と、前記処理対象領域の管理者により操作される第2端末との間での通信を制御する情報処理装置であって、
前記管理者から発信される情報を、管理者発信情報として、前記複数の単位領域の夫々を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御手段と、
所定の前記単位領域を宛先として送信された前記管理者発信情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行する第1受信制御手段と、
を備える。
【0007】
本発明の一態様の情報処理方法及びプログラムの夫々は、上述の本発明の一態様の情報処理装置に対応する情報処理方法及びプログラムの夫々である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、マンション等を構成する複数の部屋といった単位の夫々との情報の授受に係る利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施形態に係る情報処理装置が適用されるサービスの概要の一例を説明する模式図である。
図2図1に示すサービスを提供する際に適用される情報処理システム、即ち、本発明の情報処理装置の第1実施形態であるサーバを含む情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図2の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図4図3のサーバの第1実施形態に係る機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図5図4の機能的構成を有する管理人端末において、管理人がメッセージを入力する際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図6図4の機能的構成を有する入居者端末において、入居者がメッセージを認識する際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図7図4の機能的構成を有する管理人端末において、送信されたメッセージが部屋の夫々における認識の状況を確認する画面に表示される画像の一例を示す図である。
図8図4の機能的構成を有するサーバにより実行される放送処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
図9】本発明の第2実施形態に係る情報処理装置が適用されるサービスの概要の一例を説明する模式図である。
図10図9に示すサービスを提供する際に適用される情報処理システム、即ち、本発明の情報処理装置の第2実施形態であるサーバを含む情報処理システムの構成例を示す図である。
図11図3のサーバの第2実施形態に係る機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図12図11の機能的構成を有するエントランス装置において、訪問者がメッセージを入力する際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図13図11の機能的構成を有するエントランス装置において、訪問者がメッセージを入力する際に画面に表示される画像の一例のうち、図12と異なる例を示す図である。
図14図11の機能的構成を有する入居者端末において、入居者がメッセージを受信した際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図15図11の機能的構成を有する入居者端末において、入居者の家族により応答が入力された際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図16】エントランス装置において、開錠機能が発揮された際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図17図11の機能的構成を有するサーバにより実行される訪問処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0011】
図1は、本発明の第1実施形態に係る情報処理装置が適用されるサービス(以下「第1本サービス」と呼ぶ)の概要の一例を説明する模式図である。
【0012】
第1本サービスは、サーバ1を介して、マンションMの管理人U1と、マンションMを構成するm戸(mは1以上の整数値)の部屋R-1乃至R-mとの情報の授受(連絡)を支援するサービスである。
【0013】
図1に示すように、mの家族F-1乃至F-mの夫々は、マンションM内において居住可能な場所として割り当てられた戸としての部屋R-1乃至R-mの夫々に入居している。また、mの家族F-1乃至F-mの夫々は、1以上の入居者から構成されている。例えば、家族F-1においては、2人の入居者U2-1及びU2-2から構成されている。図1の例では、マンションMの全体、即ち、家族F-1乃至F-mの全体においてn人(nはmとは独立したm以上の整数値)の入居者U2-1乃至U-nが存在している。
図1に示すように、入居者U2-1乃至U2-nの夫々は、第1本サービスの提供を受けるため所定のアプリケーション・プログラム(以下、「アプリ」と呼ぶ)がインストールされた入居者端末3-1乃至3-nの夫々を保有している。
【0014】
なお、以下、部屋R-1乃至R-mの夫々を個々に区別する必要が無い場合、これらをまとめて「部屋R」と呼ぶ。「部屋R」と呼んでいる場合には家族F-1乃至F-mをまとめて「家族F」と呼ぶ。
また、以下、入居者U2-1乃至U2-nを個々に区別する必要がない場合、これらをまとめて「入居者U2」と呼ぶ。「入居者U2」と呼んでいる場合には、入居者端末3-1乃至3-nをまとめて「入居者端末3」と呼ぶ。
【0015】
マンションMの管理において、所定の情報をマンションMの各部屋に一斉に連絡する必要が発生する。具体的には例えば、管理人U1は、工事の日程やイベントの案内等の情報を部屋R-1乃至R-mの夫々の全てに一斉に連絡する必要がある。
【0016】
第1本サービスでは、まず、管理人U1は、管理人端末2を操作することで、連絡内容であるメッセージMSGを、部屋R-1乃至R-mの夫々を宛先として送信する。サーバ1は、このようにして送信されてきたメッセージMSGを、部屋R-1乃至R-mの夫々毎に、各部屋Rに居住する家族Fの構成メンバーの夫々、即ち1以上の入居者U2の夫々の入居者端末3に対して、メッセージMSGを夫々送信する。
つまり、第1本サービスでは、マンションMを構成する複数の部屋Rの夫々を宛先とするメッセージMSGを、その部屋Rの家族Fを構成する1以上の入居者U2の入居者端末3の夫々に送信することができる。
【0017】
このため、入居者U2の夫々は、自身が保有(携帯)している入居者端末3を任意のタイミングで操作することで、管理人U1から部屋R宛に発信されたメッセージMSGの内容を夫々個別に確認することができる。
これにより、部屋Rの家族Fを構成する入居者U2のうちいずれかの1人にメッセージMSGが到達や確認されるまでの期待される時間は、短縮される。更に言えば、部屋Rの家族Fを構成する入居者U2の全員が外出しておりマンションMに滞在していない場合であっても、部屋Rの家族Fを構成する入居者U2のうちいずれかの1人にはメッセージMSGが到達された状態となる。
ここで、部屋Rの家族Fを構成する入居者U2のうちいずれかの1人にメッセージMSGが到達された後においては、家族F内における連絡手段(例えば電話等)により、適宜対応が可能となる。従って、部屋Rの家族Fを構成する入居者U2のうちいずれかの1人にメッセージMSGが到達されるまでに期待される時間が短縮されることは、重要である。
【0018】
また、入居者U2によりメッセージMSGが入居者端末3により閲覧された場合には、その旨が当該入居者端末3からサーバ1に送信される。或いは、入居者U2の入居者端末3に対する明示の操作によりメッセージMSGが当該入居者U2により確認された場合、その旨がサーバ1に送信される。
サーバ1は、これらの送信内容を部屋R-1乃至R-mの夫々を単位として管理し、各部屋Rの少なくとも1人の入居者U2により閲覧又は確認された場合、その旨を管理人端末2に送信する。
即ち、管理人端末2は、メッセージMSGの閲覧又は確認の有無を、部屋R-1乃至R-mの夫々を単位として管理人に報知することができる。これにより、管理人U1は、部屋Rの家族Fを構成する1以上の入居者U2のうち少なくとも1人にはメッセージMSGの閲覧や確認が行われたのか、それとも、入居者U2の誰にもメッセージMSGの閲覧や確認が行われていないのかを容易に把握することができる。
このようにして、管理人U1は、メッセージMSGが確かに部屋R-1乃至R-mの夫々に連絡できているか否かを把握することができる。
【0019】
従来、管理人U1は、マンションMの廊下や部屋Rに設置されたスピーカーを用いて放送したり、マンションMに設置された印刷物を掲示したりすることにより、連絡をおこなっていた。
しかしながら、従来の連絡方法では、管理人U1の立場としては、全ての部屋Rに連絡内容が伝わっているかを確認することが難しかった。また例えば、入居者U2の立場としては、マンションMに設置されたスピーカーの音声が聞き取りづらく連絡内容の把握が困難であったり、マンションMに家族Fを構成する入居者U2の何れもが滞在しておらず連絡があったことすら把握できないこともあった。
更に言えば、マンションMの廊下や部屋Rにスピーカーを設置したり、既に設置されたスピーカーを聞き取りやすいものに更新するためには、コストがかさむという問題点があった。
【0020】
第1本サービスは、上述のように、従来の問題点を解決しつつ、マンションMの管理人U1と、マンションMを構成するm戸の部屋R-1乃至R-mとの情報の授受(連絡)を、管理人U1の管理人端末2と、各部屋Rの家族Fを構成する1人以上の入居者U2の各入居者端末3の夫々との間の通信を用いることで、支援することができる。
【0021】
図2は、図1に示すサービスを提供する際に適用される情報処理システム、即ち、本発明の情報処理装置の第1実施形態であるサーバを含む情報処理システムの構成例を示す図である。
【0022】
図1の第1本サービスで用いられる本実施形態の情報処理システムは、図2に示すように、サーバ1と、管理人端末2と、n台の入居者端末3-1乃至3-nとを含む様に構成されている。
サーバ1は、図示せぬ第1本サービスのサービス提供者により管理される。管理人端末2は、マンションMの管理人U1により操作される。入居者端末3-1乃至3-nの夫々は、n人の入居者U2-1乃至U2-nの夫々により操作される。
【0023】
図3は、図2の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0024】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0025】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0026】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0027】
出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。
【0028】
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図1の例では管理人端末2や入居者端末3)との間で通信を行う。
【0029】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア35が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア35から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア35は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0030】
なお、図示はしないが、図2の情報処理システムの管理人端末2及び入居者端末3は図3に示すハードウェア構成と基本的に同様の構成を有している。
【0031】
以下、図4を用いて、サーバ1等の機能的構成の一例について説明する。
図4は、図3のサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0032】
第1本サービスが提供される際、サーバ1のCPU11において、メッセージ送信制御部111と、メッセージ受信制御部112と、判定部113と、確認情報通知部114と、応答送信制御部115と、応答受信制御部116と、応答情報通知部117とが機能する。
また、サーバ1の記憶部18の一領域には、入居者DB170と、メッセージDB180とが設けられている。
また、管理人端末2のCPU21において、メッセージ管理部211と、確認情報管理部212と、応答情報管理部213とが機能する。
また、入居者端末3のCPU31において、メッセージ管理部311と、応答情報管理部322とが機能する。
【0033】
メッセージ送信制御部111は、管理人U1から発信される情報をメッセージMSGとして、複数の部屋Rの夫々を宛先として管理人端末2から送信する制御を実行する。即ち例えば、メッセージ送信制御部111は、メッセージ管理部221から通信部22を介してメッセージMSGをサーバ1に送信させる。
具体的には例えば、まず、管理人U1は、複数の部屋Rの夫々を宛先として、送信したいメッセージMSGを、管理人端末2の入力部23を介して入力する。例えば、管理人U1は、管理人端末2の入力部23を構成するマイクに音声によるメッセージMSGを入力したり、管理人端末2の入力部23を構成するキーボードやカメラにより、文字列や画像によるメッセージMSGを入力する。また、管理人U1は、音声、文字列及び画像等を組合せたメッセージMSGを入力することができる。
管理人U1がメッセージMSGを入力する際に管理人端末2に表示される画面や操作の例については、図5を用いて後述する。
【0034】
次に、管理人端末2のメッセージ管理部211は、サーバ1のメッセージ送信制御部111の制御のもと、管理人U1により入力されたメッセージMSGを、通信部22を介してサーバ1に送信させる。
【0035】
また、第1実施形態において、メッセージMSG及びその宛先は、メッセージDB180に格納され、サーバ1により管理される。
【0036】
メッセージ受信制御部112は、所定の部屋Rを宛先として送信されたメッセージMSGを、所定の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の人の夫々の入居者端末3に対して夫々受信させる制御を実行する。即ち、メッセージ受信制御部112は、メッセージDB180に格納されているメッセージ送信制御部111の制御により複数の部屋Rの夫々を宛先として管理人端末2から送信されたメッセージMSGを、入居者端末3に対して夫々受信させる制御を実行する。
具体的には例えば、入居者DB170には、予め、マンションMを構成する複数の部屋Rの夫々に入居している1人以上の入居者U2の夫々と、1人以上の入居者U2の夫々が所有する入居者端末3の夫々に関する情報が格納されて管理されている。メッセージ受信制御部112は、入居者DB170に格納されている情報に基づいて、メッセージMSGの宛先となる複数の部屋R毎に、当該部屋Rに居住する家族Fの構成メンバーである1人以上の入居者U2の夫々の入居者端末3にメッセージMSGを夫々受信させる制御を実行する。
その結果、メッセージMSGは、管理人U1からは部屋R単位の宛先であったものが、各部屋R毎の1人以上の入居者U2の夫々の入居者端末3に夫々受信されることになる。
【0037】
これにより、入居者U2は、自身が保有(携帯)している入居者端末3を任意のタイミングで操作することで、管理人U1から部屋R宛に発信されたメッセージMSGの内容を確認可能になる。
つまり、従来の回覧板のようにこれまで部屋Rに対して1つのみだったメッセージMSGが、その部屋Rの家族Fを構成する1以上の入居者U2の夫々に個別に届けられることになるの。これにより、その部屋Rの家族Fのうち少なくとも1人の入居者U2が早い段階で任意の場所(外出先でも)メッセージMSGに気づくようになる。その結果、メッセージMSGは、複数の部屋Rの夫々に対して、より早く、より確実に伝達される。
なお、入居者U2がメッセージMSGを再生や表示、把握や承諾、確認した旨の所定の操作を行う場合における入居者端末3に表示される画面や操作の例については、図6を用いて後述する。
【0038】
なお、メッセージMSGの宛先は、マンションMを構成する全ての部屋Rにする必要は特にない。
即ち、メッセージ受信制御部112は、マンションMを構成する全ての部屋Rのうち、メッセージMSGの宛先となる(一部の)複数の部屋Rの指定を受付けることができる。
具体的には例えば、マンションMを構成する複数の部屋Rの夫々は、複数のグループの少なくとも1つに属するように予め分類されている。例えば、マンションMを構成する複数の部屋Rの夫々は、マンションMの階層毎といったグループに属するように予め分類されている。そこで、管理人U1は、1階及び2階の部屋Rといったグループを指定することにより、メッセージMSGの宛先となる部屋Rを指定することができる。この場合、メッセージ受信制御部112は、管理人端末2から送信されてきたメッセージMSGの受信の有無を、複数のグループ毎に制御する。
これにより、メッセージ受信制御部112は、単にマンションMを構成する部屋Rの全てにメッセージMSGを受信させることのみならず、指定のグループに属する複数の部屋RにのみメッセージMSGを受信させることができる。
【0039】
判定部113は、所定の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の人の夫々の入居者端末3に対して夫々メッセージMSGが受信されて、1以上の人のうち少なくとも1人によりメッセージMSGが認識されたことを検出した場合、所定の部屋RにおいてメッセージMSGが確認されたと判定する。また、判定部113は、それ以外の場合、所定の部屋RにおいてメッセージMSGが未確認であると判定する。
ここで、本明細書における「メッセージMSGが認識された」とは、入居者端末3においてメッセージMSGが再生や表示されたことや、メッセージMSGの内容について把握や承諾、確認をしたことを含む概念である。
具体的には例えば、判定部113は、1以上の人のうち少なくとも1人によりメッセージMSGが再生や表示されたことを検出した場合、当該1人が入居者U2として属する所定の部屋RにおいてメッセージMSGが開封(既読)されたと判定する。また例えば、判定部113は、1以上の人のうち少なくとも1人によりメッセージMSGの内容を把握した旨を示す所定操作をされたことを検出した場合、当該1人が入居者U2として属する所定の部屋RにおいてメッセージMSGが把握(承諾、確認)されたと判定する。
また、判定部113は、それ以外の場合、所定の部屋RにおいてメッセージMSGが未確認であると判定する。
【0040】
また、第1実施形態において、メッセージMSGの確認の判定結果は、メッセージMSGと関連付けられて、メッセージDB180に格納され、サーバ1により管理される。
【0041】
確認情報通知部114は、マンションMを構成する複数の部屋R毎に、判定部113の判定結果を夫々、管理人端末2を介して管理人U1に通知する。
具体的には例えば、確認情報通知部114は、判定部113による判定結果を、マンションMを構成する複数の部屋R毎に、管理人端末2に表示する制御を実行することにより、管理人端末2を介して管理人U1に通知する。
これにより、管理人U1は、マンションMを構成する複数の部屋R毎に、メッセージMSGが確認されたのか否かを確実に認識することができる。
なお、管理人U1がメッセージMSGを表示、把握や承諾、確認した旨の所定の操作を行う場合における入居者端末3に表示される画面や操作の例については、図7を用いて後述する。
【0042】
応答送信制御部115は、所定の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の人の夫々の入居者端末3に対して夫々メッセージMSGが受信されて、1以上の人のうち少なくとも1人によりメッセージMSGに対する応答情報が入居者端末3に入力された場合、応答情報を管理人端末2に送信する制御を実行する。
即ち、応答送信制御部115は、家族Fを構成する入居者U2のうちの1人によりメッセージMSGに対する応答情報が入居者端末3に入力された場合、所定の部屋Rに入居している家族Fを構成する入居者U2から、メッセージMSGに対する応答情報を受付ける。
具体的には例えば、まず、入居者U2は、メッセージMSGを開封した後、メッセージMSGに対する応答を、入居者端末3を介して入力する。例えば、入居者U2は、メッセージMSGの内容として案内された部屋R内の工事の予定日において、不在とするため、予定日を変更してほしい旨を、応答として入力することができる。
【0043】
次に、入居者端末3の応答情報管理部322は、入居者U2により入力された応答を、通信部22を介してサーバ1に送信させる。
【0044】
なお、第1実施形態において、メッセージMSGの確認の判定結果は、メッセージMSGと関連付けられて、メッセージDB180に格納され、サーバ1により管理される。
【0045】
サーバ1の応答受信制御部116は、入居者端末3から送信されてきた応答情報を、管理人端末2に対して受信させる制御を実行する。
【0046】
応答情報通知部117は、管理人端末2に対して受信させた応答情報を、所定の部屋Rを示す情報と共に、管理人端末2を介して管理人U1に通知する制御を実行する。
応答送信制御部115乃至応答情報通知部117により、管理人U1は、メッセージMSGがマンションMを構成する複数の部屋Rの夫々へ、より早く、より確実に伝達されているか否かを確認できるばかりか、さらに、各部屋Rの家族F(その構成員たる1人以上の入居者U2のうちの何れか)からの応答もよりや早く、より確実に認識することができる。
【0047】
以上、図4を用いて、サーバ1等の機能的構成の一例について説明した。
以下、図5乃至図7を用いて、図4の機能的構成の情報処理システムにより、管理人端末2及び入居者端末3に表示される画面の例について説明する。
【0048】
図5は、図4の機能的構成を有する管理人端末において、管理人がメッセージを入力する際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図5において、管理人端末2の画面には、「一斉配信」ボタンと、「一斉配信の履歴確認」ボタンと、「部屋一覧」ボタンが配置されている。
【0049】
管理人U1は、「一斉配信」ボタンを押すことで、複数の部屋Rの夫々を宛先として、送信したいメッセージMSGを、管理人端末2の入力部23を介して入力することができる。即ち、「一斉配信」ボタンが押されることにより、メッセージ送信制御部111は、管理人U1から発信される情報をメッセージMSGとして、複数の部屋Rの夫々を宛先として管理人端末2から送信する制御を実行する。
【0050】
管理人U1は、「一斉配信の履歴確認」ボタンを押すことで、判定部113による判定結果を、マンションMを構成する複数の部屋R毎に、管理人端末2に表示させることができる。即ち、「一斉配信の履歴確認」ボタンが押されることにより、マンションMを構成する複数の部屋R毎に、判定部113の判定結果を夫々、管理人端末2を介して管理人U1に通知する。判定部113の判定結果の表示例については、図7を用いて説明する。
【0051】
管理人U1は、「部屋一覧」ボタンを押すことで、マンションMを構成する複数の部屋Rの夫々、及び、複数の部屋の夫々が複数のグループの何れに属するように予め分類されているかを表示することができる。
【0052】
図6は、図4の機能的構成を有する入居者端末において、入居者がメッセージを認識する際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図6の例は、入居者U2による入居者端末3の操作により、入居者端末3においてメッセージMSGが再生された後に表示される画面である。図6には、「もう一度聞く」ボタンと、「確認しました」ボタンが表示されている。
【0053】
入居者U2は、図6の例の画面が表示される前に、メッセージMSGがある旨を把握し、所定の操作等により、入居者端末3においてメッセージMSGを再生したり、表示したりしている。これにより、判定部113は、1以上の人のうち少なくとも1人によりメッセージMSGが再生や表示されたことを検出する。これにより、判定部113は、当該1人が入居者U2として属する所定の部屋RにおいてメッセージMSGが開封(既読)されたと判定する。
【0054】
入居者U2は、「もう一度聞く」ボタンを押すことで、再度、入居者端末3においてメッセージMSGを再生したり、表示したりすることができる。この場合、判定部113は、1以上の人のうち少なくとも1人によりメッセージMSGが再生や表示されたことを検出する、しかしながら、判定部113による判定は、当該1人が入居者U2として属する所定の部屋RにおいてメッセージMSGが開封(既読)されたという判定のまま変わらない。
【0055】
入居者U2は、「確認しました」ボタンを押すことで、入居者端末3において再生したり表示したりしたメッセージMSGを把握(承諾、確認)した旨を示すことができる。この場合、判定部113は、1以上の人のうち少なくとも1人によりメッセージMSGの内容を把握した旨を示す所定操作をされたことを検出する。これにより、判定部113は、当該1人が入居者U2として属する所定の部屋RにおいてメッセージMSGが把握(承諾、確認)されたと判定する。
【0056】
このように、判定部113は、入居者U2による操作にもとづいて、確かにメッセージMSGの内容を確認したか否かを検出することができる。そして、判定部113による判定の結果は、図7に示すように、管理人U1に通知される。
【0057】
図7は、図4の機能的構成を有する管理人端末において、送信されたメッセージが部屋の夫々における認識の状況を確認する画面に表示される画像の一例を示す図である。
図7において、管理人端末2の画面には、「部屋毎の一斉配信履歴」が表示されている。具体的には、図6の例の表の一番上の列には左から、「部屋番号」及び「配信時間 2020-05-20 15:39:18」と記載されている。これは、図6の例の表の一番左の列は複数の部屋Rの夫々を特定する部屋番号、次の列は配信時間が「2020-05-20 15:39:18」のメッセージMSGの部屋毎に関する認識の状況、即ち、判定部113の判定結果であることを示している。
【0058】
例えば、部屋番号が101の行を見ると、「確認済み」と表示されている。これは、101号室の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の人のうち少なくとも1人によりメッセージMSGの内容を把握した旨を示す所定操作をされたことを示している。
また例えば、部屋番号が102の行を見ると、「未受信」と表示されている。これは、102号室の部屋Rに入居している家族Fを構成するいずれにも、メッセージMSGを認識されていない、即ち、未確認であると判定されていることを示している。
例えば、部屋番号が202の行を見ると、「未確認」と表示されている。これは、202号室の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の人のうち少なくとも1人によりメッセージMSGの内容が再生や表示されたものの、把握した旨を示す所定操作はされていないことを示している。
【0059】
このように、管理人U1は、送信されたメッセージMSGの部屋Rの夫々における認識の状況を一目で確認することができる。
即ち、部屋Rの夫々におけるメッセージMSGの受信状況(例えば、メッセージを開いたか、即ち、既読か否か)や、確認状況(例えば、理解したか否かや承諾したか否か)が記録され、それを管理人U1は確認することができる。また、メッセージMSGの内容や時刻も記録されている。
これにより、後々に管理人U1としては「確かに連絡した」、入居者U2としては「(ある部屋Rの)家族Fの誰も聞いていない」という主張がされるというトラブルを防ぐことが可能となる。
また、図示はしないが、部屋Rの夫々について、部屋Rの家族Fを構成する入居者U2のうち、いずれの入居者が図6の「確認しました」ボタンを押したか等を表示することができてもよい。これにより、「(ある部屋Rの)どの入居者U2が『確認しました』ボタンを押したか」を把握することが可能となり、管理人U1及び入居者U2は、上述のトラブルの解消や発生を防ぐことに役立てることができる。
【0060】
以上、図5乃至図7を用いて、図4の機能的構成の情報処理システムにより、管理人端末2及び入居者端末3に表示される画面の例について説明した。
以下、図8を用いて、管理人U1からメッセージMSGを送信し、入居者U2によるメッセージMSGの確認やメッセージMSGに対応する処理、即ち管理人U1による部屋Rへの放送処理(以下、「放送処理」と呼ぶ)を、図8を用いて説明する。
【0061】
図8は、図4の機能的構成を有するサーバにより実行される放送処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
【0062】
放送処理は、管理人U1の必要な任意のタイミングで、管理人U1が例えば図5の「一斉放送」ボタンを押すことにより開始されて、次のようなステップS11乃至S17の処理が実行される。
【0063】
ステップS11において、メッセージ送信制御部111は、管理人U1から発信される情報をメッセージMSGとして、複数の部屋Rの夫々を宛先として管理人端末2から送信する制御を実行する。
【0064】
ステップS12において、メッセージ受信制御部112は、所定の部屋Rを宛先として送信されたメッセージMSGを、所定の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の人の夫々の入居者端末3に対して夫々受信させる制御を実行する。
【0065】
ステップS13において、判定部113は、所定の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の人の夫々の入居者端末3に対して夫々メッセージMSGが受信されて、1以上の人のうち少なくとも1人によりメッセージMSGが認識されたことを検出した場合、所定の部屋RにおいてメッセージMSGが確認されたと判定する。また、判定部113は、それ以外の場合、所定の部屋RにおいてメッセージMSGが未確認であると判定する。
【0066】
ステップS14において、確認情報通知部114は、マンションMを構成する複数の部屋R毎に、ステップS13の処理による判定結果を夫々、管理人端末2を介して管理人U1に通知する。
【0067】
ステップS15において、応答送信制御部115は、所定の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の人の夫々の入居者端末3に対して夫々メッセージMSGが受信されて、1以上の人のうち少なくとも1人によりメッセージMSGに対する応答情報が入居者端末3に入力された場合、応答情報を管理人端末2に送信する制御を実行する。
【0068】
ステップS16において、応答受信制御部116は、入居者端末3から送信されてきた応答情報を、管理人端末2に対して受信させる制御を実行する。
【0069】
ステップS17において、応答情報通知部117は、管理人端末2に対して受信させた応答情報を、所定の部屋Rを示す情報と共に、管理人端末2を介して管理人U1に通知する制御を実行する。
【0070】
図9は、本発明の第2実施形態に係る情報処理装置が適用されるサービス(以下「第2本サービス」と呼ぶ)の概要の一例を説明する模式図である。
【0071】
第2本サービスは、サーバ1を介して、マンションMの訪問者U3と、第1実施形態と同一のマンションMを構成するm戸の部屋R-1乃至R-mとの情報の授受(連絡)を支援するサービスである。
【0072】
マンションMの訪問者U3には、入居者U2と会うために所定の部屋Rを訪れる入居者U2の友人や、入居者U2への届け物を宅配する配達業者が想定されている。
【0073】
第2本サービスでは、まず、訪問者U3は、エントランス装置4を操作することで、訪問先の部屋Rを指定すると共に、訪問の理由等の内容であるメッセージMSGを、部屋Rを宛先として送信する。サーバ1は、このようにして送信されてきたメッセージMSGを、訪問先の部屋Rに居住する家族Fの構成メンバー、即ち1以上の入居者U2の夫々の入居者端末3に対して、夫々送信する。
つまり、第2本サービスでは、マンションMを構成する複数の部屋Rのうち訪問者U3の訪問先である部屋Rを宛先とするメッセージMSGを、その部屋Rの家族Fを構成する1以上の入居者U2の入居者端末3の夫々に送信することができる。
このため、訪問先となる部屋Rに属する入居者U2の夫々は、自身が保有(携帯)している入居者端末3を任意のタイミングで操作することで、当該訪問者U3から当該部屋R宛に発信されたメッセージMSGの訪問の理由等の内容を夫々個別に確認することができる。
これにより、部屋Rの家族Fを構成する入居者U2のうちいずれかの1人にメッセージMSGが到達されるまでの期待される時間は、短縮される。
ここで、部屋Rの家族Fを構成する入居者U2のうちいずれかの1人にメッセージMSGが到達された後においては、家族F内における連絡手段(例えば電話等)により、適宜対応が可能となる。従って、部屋Rの家族Fを構成する入居者U2のうちいずれかの1人にメッセージMSGが到達されるまでに期待される時間が短縮されることは、重要である。
【0074】
また、訪問先となる部屋Rに属する入居者U2によりメッセージMSGが入居者端末3により確認され、その返答が入力された場合には、その返答の内容が当該入居者端末3からサーバ1に送信される。
サーバ1は、部屋Rのうち少なくとも1人の入居者U2により入力された返答を受信した場合、その返答の内容をエントランス装置4に送信する。
即ち、エントランス装置4は、メッセージMSGに対する入居者U2からの返答を、訪問者U3に報知することができる。
これにより、訪問者U3は、部屋Rの家族Fを構成する1以上の入居者U2のうち少なくとも1人によりメッセージMSGに対する返答が行われることで、何らかの返答を容易に把握することができる。
このようにして、訪問者U3は、訪問先である部屋Rに居住する少なくとも1人の入居者U2(その入居者U2は、部屋Rにその時点で存在するか否かは問わない)により入力されたメッセージMSGを得ることができる。つまり、訪問者U3は、従来のインターホン装置に比較して、訪問先の部屋Rからの応答をより高い確率で得ることができる。
【0075】
更に言えば、訪問者U3にとっては、訪問先の部屋Rからの応答をより早く得ることができる。これにより、例えば、入居者U2の友人である訪問者U3は、訪問先の部屋Rからの応答の内容に基づいて、訪問先の部屋Rにその部屋Rの家族Fを構成する1以上の入居者U2のうち何れかがマンションMに戻るまで、待機するか否かを判断することができる。
また例えば、配達業者である訪問者U3は、訪問先の部屋Rからの応答の内容に基づいて、複数の部屋Rに訪問している間に訪問先の1つの部屋Rの家族Fを構成する1以上の入居者U2のうち何れかがマンションMに戻るか否かを把握することができる。これにより、配達業者である訪問者U3は、複数の部屋Rに訪問している間に訪問先の1つの部屋Rに家族Fを構成する1以上の入居者U2のうちいずれかがマンションMに戻った機会を逃さずに荷物を配達することができる。
即ち、第2本サービスにより、訪問者U3は、再度訪問をする必要が発生することを回避したり、再度訪問すべき時を把握することが可能となる。
【0076】
通常、配達業者といった訪問者U3は、部屋Rに家族Fを構成する1以上の入居者U2のうち何れかが滞在しているか否かを基本的に把握していない状態で訪問する。
そのため、従来の連絡方法(インターホン等)では、訪問した時点では外出していた(部屋Rに滞在していなかった)入居者U2の立場としては、訪問者U3が部屋Rの呼び鈴を鳴らした30分後に帰宅したにもかかわらず、荷物を受け取れないことがあった。
配達業者といった訪問者U3の立場としては、せっかく荷物を運送してきて訪問したにもかかわらず、部屋Rに1人も滞在しておらず、荷物を持ち帰り再度訪問する必要が発生することがあった。
【0077】
ここで、配達業者である訪問者U3は、1人以上が部屋Rに滞在していれば、荷物を受け取ってもらうことができる。また、入居者U2と会うために所定の部屋Rを訪れる入居者U2の友人は、会う対象の入居者U2が不在であっても、その入居者U2の家族Fのうち1人以上が部屋Rに滞在していれば、部屋R内で会う対象の入居者U2を待つこともできるようになる。このように、荷物の配達や友人による訪問といった性質上、訪問者U3にとっては、訪問先の部屋Rの家族Fを構成する1以上の入居者U2のうち、1人以上が部屋Rに滞在していれば、訪問の目的が達成されたり、訪問における利便性が向上される。
【0078】
即ち、第2本サービスは、単に部屋Rの家族Fを代表する入居者U2の入居者端末3にメッセージMSGを送信するものではなく、部屋Rの家族Fを構成する1以上の入居者U2の入居者端末3の夫々に送信することにより、このような要望に応えるものである。換言すれば、部屋Rの家族Fを構成する複数の入居者U2の入居者端末3の夫々にメッセージMSGを送信することにより、メッセージMSGが到達するまでの時間や部屋Rから訪問者U3への応答までの時間を効率的に短縮することができる。
【0079】
ここで、マンションMの戸数mは、大規模マンションの場合には、100戸以上、更には1000戸に及ぶことがある。即ち、通常、配達業者といった訪問者U3は、マンションM内の複数の部屋Rに訪問することが通常である。また、配達業者といった訪問者U3は、数10戸にも配達する場合等、30分以上マンションMに滞在することが多々ある。
そのため、特にマンションMが大規模マンションの場合、第2本サービスにより、マンションMに滞在している配達業者といった訪問者U3から荷物を受け取ることができる確率は大きく向上する。その結果、近年問題となっている、再配達を行うことによる配達業者の負担の増加を削減することができるという効果を奏することもできる。
【0080】
第2本サービスは、上述のように、従来の問題点を解決しつつ、マンションMの訪問者U3と、マンションMを構成するm戸の部屋R-1乃至R-mとの情報の授受(連絡)を、訪問者U3が操作するエントランス装置4と、訪問先の部屋Rの家族Fを構成する1人以上の入居者U2の各入居者端末3の夫々とにより支援することができる。
【0081】
図10は、図9に示すサービスを提供する際に適用される情報処理システム、即ち、本発明の情報処理装置の第2実施形態であるサーバを含む情報処理システムの構成例を示す図である。
【0082】
図1の第2本サービスで用いられる本実施形態の情報処理システムは、図10に示すように、サーバ1と、エントランス装置4と、n台の入居者端末3-1乃至3-nとを含む様に構成されている。
サーバ1は、図示せぬ第2本サービスのサービス提供者により管理される。エントランス装置4は、マンションMの訪問者U3により操作される。入居者端末3-1乃至3-nの夫々は、n人の入居者U2-1乃至U2-nの夫々により操作される。
【0083】
図示はしないが、図10の情報処理システムのうちサーバ1、エントランス装置4及び入居者端末3の夫々は、図3に示すハードウェア構成と基本的に同様の構成を有している。
【0084】
以下、図11を用いて、サーバ1の機能的構成の一例について説明する。
図11は、図3のサーバの第2実施形態に係る機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0085】
第2本サービスが提供される際、サーバ1のCPU11において、訪問情報送信制御部131と、訪問情報受信制御部132と、応答送信制御部133とが機能する。
また、サーバ1の記憶部18の一領域には、入居者DB170と、メッセージDB180とが設けられている。
また、エントランス装置4のCPU41において、訪問情報管理部411と、確認情報管理部412と、応答情報管理部413とが機能する。
また、入居者端末3のCPU31において、メッセージ管理部311と、応答情報管理部322とが機能する。
【0086】
訪問情報送信制御部131は、複数の部屋のうち所定の部屋Rへの訪問者U3による操作を受け付けた場合、訪問者U3の訪問の知らせを示す訪問情報を、訪問先の部屋Rを宛先としてエントランス装置4から送信する制御を実行する。
即ち例えば、訪問情報送信制御部131は、訪問情報管理部411から通信部22を介してメッセージMSGをサーバ1に送信させる。
具体的には例えば、まず、訪問者U3は、訪問先の部屋Rを宛先として送信したいメッセージMSGを、エントランス装置4の入力部23を介して入力する。例えば、訪問者U3は、単に訪問があった旨を示す呼鈴に相当する情報を入力する。また例えば、訪問者U3は、エントランス装置4の入力部23を構成するマイクやカメラ等を用いて、訪問の理由等を音声や映像によるメッセージMSGとして入力することができる。また、訪問者U3は、音声、文字列及び画像等を組合せたメッセージMSGを入力することができる。
【0087】
なお、エントランス装置4は、訪問者U3の訪問の目的として予め設定された複数のテンプレートのうち1のテンプレートを訪問者U3が選択する操作をさらに受付けることができてもよい。
このとき、訪問情報送信制御部131は、訪問先の部屋Rへの訪問者U3による選択する操作を受け付けた場合、さらに、訪問者U3により選択されたテンプレートの内容を示す添付委レート情報を、部屋Rを宛先としてエントランス装置4から送信する制御を実行する。
訪問情報受信制御部152は、さらに、訪問先の部屋Rを宛先として送信されたテンプレート情報を、部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の入居者U2の夫々の入居者端末3に対して夫々受信させる制御を実行する。
これにより、訪問者U3は、容易に訪問の理由を入力することが可能となる。
訪問者U3がメッセージMSGを入力する際にエントランス装置4に表示される画面や操作の例については、図12を用いて後述する。
【0088】
次に、エントランス装置4の訪問情報管理部411は、サーバ1の訪問情報送信制御部131の制御のもと、訪問者U3により入力されたメッセージMSGを通信部22を介してサーバ1に送信させる。
【0089】
また、第2実施形態において、メッセージMSG及びその宛先は、訪問情報DB190に格納され、サーバ1により管理される。
【0090】
訪問情報受信制御部132は、訪問先の部屋Rを宛先として送信されたメッセージMSGを、訪問先の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の人の夫々の入居者端末3に対して夫々受信させる制御を実行する。
具体的には例えば、入居者DB170には、予め、マンションMを構成する複数の部屋Rの夫々に入居している1人以上の入居者U2の夫々と、1人以上の入居者U2の夫々が所有する各入居者端末3に関する情報が格納されて管理されている。訪問情報受信制御部132は、入居者DB170に格納されている情報に基づいて、メッセージMSGの宛先となる部屋Rに居住する家族Fの構成メンバーである1人以上の入居者U2の各入居者端末3の夫々にメッセージMSGを受信させる制御を実行する。
【0091】
これにより、訪問先の部屋Rの家族Fを構成する1人以上の入居者U2の夫々は、自身が保有(携帯)している入居者端末3を任意のタイミングで(たとえ部屋Rに存在していなくても)操作することで、訪問者U3から部屋R宛に発信されたメッセージMSGの内容を確実に確認することができ、その内容に対して応答(後述の応答送信制御部133参照)をすることができる。
これにより、訪問者U3は、訪問先である部屋Rに居住する少なくとも1人の入居者U2により入力された応答を、従来と比較してより高い確率で得ることができる。
なお、入居者U2がメッセージMSGを閲覧する場合における入居者端末3に表示される画面や操作の例については、図14を用いて後述する。
【0092】
応答送信制御部133は、訪問先の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の入居者U2の夫々の入居者端末3に対して夫々訪問情報が受信されて、1以上の入居者U2のうち所定の1人により訪問情報に対する応答を示す応答情報が入居者端末3に入力された場合、応答情報を、エントランス装置4と共に、1以上のうち残りの入居者U2の入居者端末3に送信する制御を実行する。
即ち、応答送信制御部133は、家族Fを構成する入居者U2のうちの1人によりメッセージMSGに対する応答情報が入居者端末3に入力された場合、訪問先の部屋Rに入居している家族Fを構成する入居者U2から、メッセージMSGに対する応答情報を受付ける。そして、応答送信制御部133は、メッセージMSGに対する応答情報を、エントランス装置4と共に、訪問先の部屋Rに入居している家族Fのうち応答した入居者U2以外の入居者U2の入居者端末3に送信する制御を実行する。
【0093】
以下、適宜図9の部屋R-1の入居者U2-1及びU2-2を例にあげて説明する。
具体的には例えば、まず、図9の入居者U2-1は、メッセージMSGを開封した後、メッセージMSGに対する応答を、入居者端末3を介して入力する。例えば、入居者U2-1は、荷物の運送の為に訪問したというメッセージMSGを含む訪問情報に対して、現在、部屋R-1に滞在していないので再配達をしてほしい旨を、第1応答情報として入力する。
次に、入居者端末3の応答情報管理部322は、入居者U2-1により入力された応答情報(例えば第1応答情報)を、通信部22を介してサーバ1に送信させる。
【0094】
応答情報は、エントランス装置4と共に、訪問先の部屋R-1に入居している家族F-1のうち応答した入居者U2-1以外の入居者である入居者U2-2の入居者端末3-2に受信される。
【0095】
応答送信制御部133は、残りの入居者U2のうち所定の1人、例えば入居者U2-2より後に訪問情報に対する応答を示す第2応答情報が入居者端末3-2に入力された場合、さらに、第2応答情報をエントランス装置4に送信する制御を実行する。
具体的には例えば、訪問先の部屋R-1の家族F-1のうち応答した入居者U2-1以外の入居者U2-2は、部屋R-1に帰るところであって、30分以内には部屋Rに滞在した状態となるものとする。この場合、入居者U2-2は、入居者U2-1による応答である再配達をしてほしい旨について確認した上で、30分後に部屋に帰るので荷物を受け取ることができる旨を第2応答情報として入力することができる。
30分後に部屋に帰るので荷物を受け取ることができる旨の第2応答情報は、上述の第1応答情報と同様に、エントランス装置4に送信される。
【0096】
これにより、訪問者U3は、訪問先の部屋R-1に入居している家族F-1のうち、先に応答した入居者U2-1のみならず、後に応答した入居者U2-2の応答も把握することができる。
このように、訪問者U3は、訪問先である部屋Rに居住する少なくとも1人の入居者U2により入力された応答を、より高い確率で得ることができる。また、より適切な応答を得ることができる。
【0097】
このとき、応答送信制御部133は、さらに、部屋Rに入居している家族F-1を構成する1以上の入居者U2のうち、第1応答情報を入力した入居者U2-1を特定可能な入居者特定情報を、第1応答情報を入力していない残りの入居者U2の前記第1端末に夫々送信する制御を実行する。
【0098】
図示はしないが、これにより、図1における部屋R-1の入居者が3人以上だった場合、入居者U2-1以外の入居者U2は、自身以外の入居者U2のうちいずれの入居者U2が第1応答情報の入力を行ったのかを把握することが可能となる。
【0099】
以上、図11を用いて、サーバ1等の機能的構成の一例について説明した。
以下、図12乃至図16を用いて、図11の機能的構成の情報処理システムにより、入居者端末3及びエントランス装置4に表示される画面の例について説明する。
【0100】
図12は、図11の機能的構成を有するエントランス装置において、訪問者がメッセージを入力する際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図12において、エントランス装置4の画面には、エントランス装置4が備えるカメラにより撮像された訪問者U3を含む画像と、「部屋番号入力ボタン」と、「荷物が届いています」ボタンと、「来客です」ボタンと、「メッセージを送る」ボタンとが配置されている。
【0101】
訪問者U3は、エントランス装置4が備えるカメラにより撮像された訪問者U3を含む画像を確認することにより、部屋Rに対して訪問者U3を示す画像としてどのような画像がメッセージMSGとして送信されるのかを確認することができる。
【0102】
訪問者U3は、「部屋番号入力ボタン」を用いて、訪問先の部屋Rの部屋番号を入力し、メッセージMSGの宛先を指定することができる。訪問者U3による「部屋番号入力ボタン」の操作により入力された部屋Rに対して、訪問情報送信制御部131の制御が実行される。
【0103】
ここで、「荷物が届いています」ボタンと「来客です」ボタンは、訪問者U3の訪問の目的として予め設定された2つのテンプレートである。即ち、訪問者U3は、テンプレートに一致する場合、メッセージMSGの少なくとも一部として、「荷物が届いています」や「来客です」という内容を含むことができる。即ち、典型的な目的で訪問した訪問者U3は、容易にその目的を入力することができる。
【0104】
訪問者U3は、「メッセージを送る」ボタンを押すことにより、任意のメッセージを、部屋Rを宛先として送信することができる。任意のメッセージを送る画面の例は、図13を用いて説明する。
【0105】
図13は、図11の機能的構成を有するエントランス装置において、訪問者がメッセージを入力する際に画面に表示される画像の一例のうち、図12と異なる例を示す図である。
図13において、エントランス装置4の画面には、「ボタンを押してメッセージをお話下さい」ボタンと、「文字列入力キー」とが配置されている。
【0106】
訪問者U3は、「ボタンを押してメッセージをお話下さい」ボタンを押し、メッセージMSGとして送信したい内容を発言することにより、エントランス装置4を介して、発言の録音をメッセージMSGとして送信させることができる。
【0107】
訪問者U3は、「文字列入力キー」を押し、メッセージMSGとして送信したい内容を文字列として入力することにより、エントランス装置4を介して、文字列をメッセージMSGとして送信させることができる。
【0108】
図14は、図11の機能的構成を有する入居者端末において、入居者がメッセージを受信した際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図14(A)乃至(C)の夫々は、様々な訪問者U3の夫々によるメッセージMSGの一例と、その応答のテンプレートの一例である。このとき、応答送信制御部133により、入居者U2の操作に基づいた以下のような応答が送信される制御が実行される。
【0109】
図14(A)は、配達業者である訪問者U3によるメッセージMSGが表示された入居者端末3の画面の例である。
図14(A)には、エントランス装置4が備えるカメラにより撮像された訪問者U3を含む画像と、「荷物が届いています」というメッセージMSGと、「玄関先に置いてください」ボタンと、「30分以内に戻ります」ボタンと、「不在なので再送お願いします」ボタンと、「メッセージを送る」ボタンとが配置されている。
【0110】
入居者U2は、訪問者U3を含む画像を確認することにより、訪問者U3がどのような人物であるのかを確認することができる。また、入居者U2は、「荷物が届いています」というメッセージMSGを閲覧することで、訪問者U3の訪問の目的を明確に用意に把握することができる。また、入居者U2は、実際にどのような荷物が届いているかを把握することも可能となる。
【0111】
ここで、「玄関先に置いてください」ボタンと「30分以内に戻ります」ボタンと、「不在なので再送お願いします」ボタンは、訪問者U3に対する応答として予め設定された3つのテンプレートである。即ち、入居者U2は、応答の内容がテンプレートに一致する場合、応答の少なくとも一部として、「玄関先に置いてください」や「30分以内に戻ります」、「不在なので再送お願いします」という内容を含むことができる。即ち、典型的な応答を行いたい入居者U2は、容易にその応答を入力することができる。
なお、入居者U2が「玄関先に置いてください」というテンプレートを選択した場合、エントランスが開錠され、配達員である訪問者U3は、入居者U2の部屋Rの前、即ち玄関先に荷物を置くことが可能となる。
【0112】
入居者U2は、「メッセージを送る」ボタンを押すことにより、任意のメッセージを、訪問者U3に送信することができる。任意のメッセージを送る画面の例は、図14(C)を用いて説明する。
【0113】
図14(B)は、入居者U2と会うために所定の部屋Rを訪れる入居者U2の友人によるメッセージMSGが表示された入居者端末3の画面の例である。
図14(B)には、エントランス装置4が備えるカメラにより撮像された訪問者U3を含む画像と、「来客があります」というメッセージMSGと、「30分位で戻ります」ボタンと、「不在です 連絡先をお願いします」ボタンと、「メッセージを送る」ボタンとが配置されている。
【0114】
入居者U2は、訪問者U3を含む画像を確認することにより、訪問者U3がどのような人物であるのかを確認することができる。また、入居者U2は、「来客があります」というメッセージMSGを閲覧することで、訪問者U3の訪問の目的を明確に用意に把握することができる。
【0115】
ここで、「30分位で戻ります」ボタンと、「不在です 連絡先をお願いします」ボタンは、訪問者U3に対する応答として予め設定された3つのテンプレートである。即ち、入居者U2は、応答の内容がテンプレートに一致する場合、応答の少なくとも一部として、「30分位で戻ります」や「不在です 連絡先をお願いします」という内容を含むことができる。即ち、典型的な応答を行いたい入居者U2は、容易にその応答を入力することができる。
【0116】
入居者U2は、「メッセージを送る」ボタンを押すことにより、任意のメッセージを、訪問者U3に送信することができる。任意のメッセージを送る画面の例は、図14(C)を用いて説明する。
【0117】
図14(C)は、図14(A)において、入居者U2により、「メッセージを送る」ボタンがおされ、配達業者である訪問者U3対する応答が入力された入居者端末3の画面の例である。
図14(C)には、メッセージログ画面と、図14(A)に示したテンプレートの各種ボタンと、「文字列入力キー」とが配置されている。
【0118】
入居者U2は、メッセージログ画面を閲覧することにより、訪問者U3からのメッセージMSGのうち任意に入力された文字列を把握することができる。また、入居者U2は、「文字列入力キー」を用いて、メッセージMSGに対する応答を入力して、訪問者U3に送信することができる。
入居者U2は、文字列入力キーを用いて訪問者U3に応答を送信することにより、ほかの部屋(ここでは301号室)への配達を依頼するといった、テンプレート以外の柔軟な対応を依頼することができる。
【0119】
図14における、訪問者U3に対する応答として予め設定されたテンプレートは、一例である。
具体的には例えば、「あと5分で戻ります」というテンプレートが容易されてもよい。ここで、入居者U2は、入居者端末3を自身で保有(携帯)しているため、部屋Rに滞在している間も、手元に持ち歩くことができる。その結果、例えば、部屋Rには滞在しているものの、部屋Rの所定位置で手が離せない時(例えば、トイレで用を足している時やコンロを使用している時)においても、訪問者U3に対して応答をすることができる。
【0120】
図15は、図11の機能的構成を有する入居者端末において、入居者の家族により応答が入力された際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図15(A)には、基本的に図14(A)と同様の内容が配置されている。ただし、で図15(A)と図14(A)は、以下の点で異なる。
図15(A)及び(B)の画面の例には、「父」、「母」、「娘」の3人の夫々が示されると共に、3人の夫々の何れの応答が入力されているのかを示すランプが配置されている。
即ち、図15の例において、この部屋Rの家族Fを構成する入居者U2は、3人である。
【0121】
図15(A)の画面の例は、「父」が、「只今不在です」と入力したことを示している。即ち例えば、訪問者U3からのメッセージMSGが受信された時間帯において、「父」自身が部屋Rに滞在していないことは勿論、「母」も「娘」も滞在していない予定であることを知っていた若しくは推定した結果として、訪問者U3に「只今不在です」と応答した状況である。その結果、「母」及び「娘」の入居者端末3には、図15(A)の画像が表示される。
しかしながら実際には、「母」は、3階の部屋Rに滞在していたとする。この場合、「母」は、自身の入居者端末3に表示された図15(A)の画像により、、訪問者U3に誤った応答をしていることを把握することができる。
【0122】
そこで、「母」は、「3階までお越しください」という応答を入力することで、訪問者U3への応答を変更することができる。その結果、図15(B)の画像が、「父」及び「娘」の入居者端末3に表示される。
これにより、「父」は、「母」により配達員である訪問者U3から荷物を受け取ることができる(できた)であろう旨を把握することができる。
【0123】
図16は、エントランス装置において、開錠機能が発揮された際に画面に表示される画像の一例を示す図である。
図11では説明しなかったが、エントランス装置4は、開錠機能を備えることができる。
開錠機能とは、エントランス装置4が備えるカメラと、顔認証等のための認証センサーを用いた、マンションMのエントランスを開錠する機能である。
入居者U2は、開錠機能を利用することにより、買物の後といった手がふさがった状態であっても、マンションMのエントランスを容易に開錠することができる。
【0124】
図示はしないが、図16の例の開錠機能が発揮された際における画面には、上述のエントランス装置4が備えるカメラを用いて撮像されたマンションに入ろうとする人の画像とともに、更に「クラウド録画中」と表示されてもよい。
これにより、マンションに入ろうとする人が入居者U2ではない人であった場合、カメラに写っていることを認識すると共に、録画されていると把握することになる。その結果、マンションに入ろうとする人が入居者U2ではない人であった場合であっても、防犯効果を発揮させることができる。
【0125】
以上、図12乃至図16を用いて、図11の機能的構成の情報処理システムにより、入居者端末3及びエントランス装置4に表示される画面の例について説明した。
以下、図17を用いて、訪問者U3からメッセージMSGを送信し、入居者U2によるメッセージMSGの確認や訪問者U3に対する応答の処理(以下、「訪問処理」と呼ぶ)を、図17を用いて説明する。
【0126】
図17は、図11の機能的構成を有するサーバにより実行される訪問処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
【0127】
訪問処理は、訪問者U3の必要な任意のタイミングで、訪問者U3が例えば図12の「部屋番号入力ボタン」ボタンを押して宛先となる部屋Rを指定することにより開始されて、次のようなステップS21乃至S23の処理が実行される。
【0128】
ステップS21において、訪問情報送信制御部131は、複数の部屋のうち所定の部屋Rへの訪問者U3による操作を受け付けた場合、訪問者U3の訪問の知らせを示す訪問情報を、訪問先の部屋Rを宛先としてエントランス装置4から送信する制御を実行する。
【0129】
ステップS22において、訪問情報受信制御部132は、訪問先の部屋Rを宛先として送信されたメッセージMSGを、訪問先の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の人の夫々の入居者端末3に対して夫々受信させる制御を実行する。
【0130】
ステップS23において、応答送信制御部133は、訪問先の部屋Rに入居している家族Fを構成する1以上の入居者U2の夫々の入居者端末3に対して夫々訪問情報が受信されて、1以上の入居者U2のうち所定の1人により訪問情報に対する応答を示す応答情報が入居者端末3に入力された場合、応答情報を、エントランス装置4と共に、1以上のうち残りの入居者U2の入居者端末3に送信する制御を実行する。
【0131】
以上、本発明が適用される情報処理システムの実施形態を説明してきた。しかしながら、本発明が適用される実施形態は、例えば次のようなものであってもよい。
【0132】
例えば、上述の第1及び第2実施形態では、mの家族F-1乃至F-mの夫々は、マンションM内において居住可能な場所として割り当てられた戸としての部屋R-1乃至R-mの夫々に入居しているものとしたが特にこれに限定されない。
【0133】
即ち、例えば、上述の第1実施形態における「家族F」には、部屋Rに入居している入居者U2の家族ではあるものの、部屋Rには入居していない人が含まれていてもよい。
具体的には例えば、「家族」は、部屋Rに入居している入居者U2が1人暮らしの学生や老人、単身赴任している者の場合、部屋Rには入居していない入居者U2の親や子、配偶者を含んでよい。
これにより、例えば、部屋Rを宛先として送信された情報を、実際には部屋Rに入居していない家族にも、メッセージMSGに含まれる情報(イベントの情報等)が共有される。
【0134】
また例えば、上述の第1及び第2実施形態における家族Fは、1以上の人から構成される人群であれば足りる。即ち、1以上の人から構成される人群の夫々は、処理対象領域内において存在可能な場所として割り当てられた領域である単位領域の夫々に滞在する関係を有していれば足りる。具体的には例えば、1以上の人から構成される人群として、店舗スタッフの群が採用されてもよい。この場合、処理対象領域は、店舗付き住宅やオフィスビル、ショッピングモール等の処理対象領域において存在可能な場所として、店舗領域の夫々に、入居していてると言える。
また例えば、処理対象領域は建築物に限定されず、複数の部屋からなる客船等であってもよい。
このような人群や単位領域、処理対象領域が採用された場合においても、上述と基本的に同様の効果を奏することができる。
【0135】
また例えば、上述の第1及び第2実施形態では、管理人端末2やエントランス装置4からのメッセージMSGは、入居者端末3に送信されるものとしたが、特にこれに限定されない。即ち例えば、管理人U1からのメッセージMSGは、従来の廊下や各部屋Rに備えられたスピーカーからも放送されるとともに、入居者端末3に送信されるものであって良い。また例えば、訪問者U3が訪問した旨は、従来の各部屋Rに備えられたインターホンからも報知されてよい。
【0136】
また例えば、上述の第1及び第2実施形態では、マンションMを対象領域として、マンションMを構成する複数の部屋Rを単位領域として、第1及び第2本サービスが提供されたが、これに限定されない。具体的には例えば、複数の部屋やフロアからなる会社を対象領域としてもよく、複数の部屋からなる客船を対象領域としてもよい。
【0137】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図4及び図11の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及びデータベースを用いるのかは特に図4及び図11の例に限定されない。また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、図4及び図11に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバ1の機能ブロック及びデータベースを管理人端末2やエントランス装置4等に移譲させてもよい。また、サーバ1の機能ブロックを管理人端末2やエントランス装置4等に移譲させてもよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0138】
また例えば、一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0139】
また例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、利用者(管理人U1や入居者U2)にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者に提供される記録媒体等で構成される。
【0140】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0141】
以上を換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
【0142】
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば、図4等のサーバ1)は、
1以上の人(例えば、図1の入居者U2-1乃至U2-n)から構成される人群(例えば、図1の家族F-1乃至F-m)毎に存在可能な場所として割り当てられた領域(例えば、図1の101号室といった戸としての部屋R-1乃至R-mの夫々)を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域を処理対象領域(例えば、図1のマンションM)として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人(例えば、図1の入居者U2の全員)の夫々により操作される第1端末(例えば、図2の入居者端末3-1乃至3-n)と、前記処理対象領域の管理者(例えば、図1のマンションMの管理人U1)により操作される第2端末(例えば、図2の管理人端末2)との間での通信を制御する情報処理装置であって、
前記管理者から発信される情報(例えば、図1のメッセージMSG)を、管理者発信情報として、前記複数の単位領域の夫々(例えば、図1のm戸の部屋Rのうち所定の複数の部屋(戸)の夫々)を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御手段(例えば、図4のメッセージ送信制御部111)と、
所定の前記単位領域を宛先として送信された前記管理者発信情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行する第1受信制御手段(例えば、図4のメッセージ受信制御部112)と、
を備える。
【0143】
これにより、管理者は、複数の単位領域の夫々を宛先として、容易に情報を発信することができる。そして、発信された情報は、単位領域の夫々の人群を構成する1以上の人の第1端末に受信される。この結果、複数の人の第2装置に情報が受信されるため、単に単位領域又はその代表の人に情報を発信するのと比較して、複数の単位領域の夫々により確実により早く情報を受信させることができる。
【0144】
さらに、前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記管理者発信情報が受信されて、当該1以上の人のうち少なくとも1人により当該管理者発信情報が認識されたことを検出した場合、当該所定の単位領域において前記管理者発信情報が確認されたと判定し、それ以外の場合、当該所定の単位領域において前記管理者発信情報が未確認であると判定する判定手段(例えば、図4の判定部113)と、
前記処理対象領域を構成する前記複数の単位領域毎に、前記判定手段の判定結果を夫々、前記第2端末を介して前記管理者に通知する第1通知手段(例えば、図4の確認情報通知部114)と、をさらに備えることができる。
【0145】
さらに、前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の第1端末に対して夫々前記管理者発信情報が受信されて、当該1以上の人のうち少なくとも1人により当該管理者発信情報に対する応答情報が前記第1端末に入力された場合、当該応答情報を前記第2端末に送信する制御を実行する第2送信制御手段(例えば、図4の応答送信制御部115)と、
前記応答情報を前記第2端末に対して受信させる第2受信制御手段(例えば、図4の応答受信制御部116)と、
前記応答情報を、前記所定の単位領域を示す情報と共に、前記第2端末を介して前記管理者に通知する第2通知手段(例えば、図4の応答情報通知部117)と、をさらに備えることができる。
【0146】
また、前記処理対象領域を構成する前記複数の単位領域の夫々は、複数のグループの少なくとも1つに属するように予め分類されており、
前記第1送信制御手段は、さらに、前記管理者発信情報の送信の有無を、前記複数のグループ毎に制御する、ことができる。
【0147】
以上を換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
【0148】
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば、図11等のサーバ1)は、
1以上の人から構成される人群(例えば、図1の家族F-1乃至F-m)毎に存在可能な場所として割り当てられた領域(例えば、図1の部屋Rの夫々)を単位領域として、複数の前記単位領域から構成される領域(例えば、図1の101号室といった戸としての部屋R-1乃至R-mの夫々)を処理対象領域として、前記処理対象領域に存在し得る複数の人(例えば、図1の入居者U2の全員)の夫々により携帯可能な第1端末と、前記処理対象領域に設置されて訪問者による訪問の知らせの第1操作を受け付ける第2端末(例えば、図11のエントランス装置4)との間での通信を制御する情報処理装置であって、
複数の単位領域のうち所定の単位領域への前記訪問者による前記第1操作を受け付けた場合、前記訪問者の訪問の知らせを示す第1情報(例えば、訪問があった旨の情報)を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行する第1送信制御手段(例えば、図11の訪問情報送信制御部131)と、
所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第1情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた人群を構成する1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行する第1受信制御手段(例えば、図11の訪問情報受信制御部132)と、
を備える。
【0149】
これにより、訪問者は、複数の単位領域を宛先として、訪問の知らせを発信することができる。そして、発信された訪問の知らせは、単位領域の人群を構成する1以上の人の第1端末に受信される。この結果、複数の人の第2装置に訪問の知らせが受信されるため、単に単位領域又はその代表の人に情報を発信するのと比較して、複数の単位領域により確実により早く情報を受信させることができる。
【0150】
さらに、前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々前記第1情報が受信されて、当該1以上の人のうち所定の1人により当該第1情報に対する応答を示す第2情報が前記第1端末に入力された場合、前記第2情報を、前記第2端末と共に、当該1以上のうち残りの人の前記第1端末に送信する制御を実行する第2送信制御手段(例えば、図11の応答送信制御部133)と、をさらに備えることができる。
【0151】
さらに、前記第2送信制御手段は、
前記残りの人のうち所定の1人によりさらに前記第1情報に対する応答を示す第3情報が前記第1端末に入力された場合、さらに、前記第3情報を前記第2端末に送信する制御を実行する、ことができる。
【0152】
さらに、前記第2送信制御手段は、さらに、
前記所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人のうち、前記応答をした人を特定可能な第4情報を、当該1以上の人のうち前記応答をしていない残りの人の前記第1端末に夫々送信する制御を実行する、ことができる。
【0153】
さらに、前記第2端末は、前記訪問者の訪問の目的として予め設定された複数のテンプレートのうち1のテンプレートを当該訪問者が選択する第2操作をさらに受付け、
前記第1送信制御手段は、前記所定の単位領域への前記訪問者による前記第2操作を受け付けた場合、さらに、前記訪問者により選択された前記テンプレートの内容を示す第5情報を、前記所定の単位領域を宛先として前記第2端末から送信する制御を実行し、
前記第1受信制御手段は、さらに、前記所定の前記単位領域を宛先として送信された前記第5情報を、当該所定の単位領域に対して割り当てられた前記人群を構成する前記1以上の人の夫々の前記第1端末に対して夫々受信させる制御を実行する、ことができる。
【符号の説明】
【0154】
1・・・サーバ、2・・・管理人端末、3・・・入居者端末、4・・・エントランス装置、11,21,31,41・・・CPU、111・・・メッセージ送信制御部、112・・・メッセージ受信制御部、113・・・判定部、114・・・確認情報通知部、115・・・応答送信制御部、116・・・応答受信制御部、117・・・応答情報通知部、131・・・訪問情報送信制御部、132・・・訪問情報受信制御部、133・・・応答送信制御部、170・・・入居者DB、180・・・メッセージDB、190・・・訪問情報DB、211・・・メッセージ管理部、212・・・確認情報管理部、213・・・応答情報管理部、221・・・メッセージ管理部、311・・・メッセージ管理部、322・・・応答情報管理部、411・・・訪問情報管理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17