IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ユニスト(ウルサン ナショナル インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー)の特許一覧

特許7244156シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置
<>
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図1
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図2
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図3
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図4
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図5
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図6
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図7
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図8
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図9
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図10
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図11
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図12a
  • 特許-シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置 図12b
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-13
(45)【発行日】2023-03-22
(54)【発明の名称】シリコンリング電界効果トランジスタアレイによる活性アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/336 20060101AFI20230314BHJP
   H01L 29/78 20060101ALI20230314BHJP
   G01R 29/08 20060101ALI20230314BHJP
   G01R 29/10 20060101ALI20230314BHJP
【FI】
H01L29/78 301J
G01R29/08 F
G01R29/10 Z
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022511118
(86)(22)【出願日】2021-09-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-11-30
(86)【国際出願番号】 KR2021012114
(87)【国際公開番号】W WO2022050816
(87)【国際公開日】2022-03-10
【審査請求日】2022-02-21
(31)【優先権主張番号】10-2020-0113599
(32)【優先日】2020-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515351884
【氏名又は名称】ユニスト(ウルサン ナショナル インスティテュート オブ サイエンス アンド テクノロジー)
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】キム、ギョン ロク
(72)【発明者】
【氏名】チャン、イ サン
(72)【発明者】
【氏名】リュ、ミン ウ
(72)【発明者】
【氏名】アン、サン ヒョ
【審査官】岩本 勉
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0080010(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0091008(KR,A)
【文献】特表2018-500772(JP,A)
【文献】特表2018-509004(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/78
G01R 29/08
G01R 29/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナ装置であって、
第1タイプドーピングのシリコン基板と、
前記シリコン基板で前記第1タイプドーピングとは区別される第2タイプドーピングによって形成される少なくとも2つの第1ドーピング領域と、
前記シリコン基板に垂直な方向から見るとき、前記少なくとも2つの第1ドーピング領域を取り囲む形態のチャネル領域の外側で第2タイプドーピングによって形成される第2ドーピング領域と、
前記シリコン基板の表面上に形成される誘電層の上段で、前記シリコン基板と離隔して前記チャネル領域に対応して配置される少なくとも2つのゲートと、
を含み、
前記少なくとも2つのゲートがテラヘルツ電磁波を受信する場合に応答して、前記少なくとも2つの第1ドーピング領域と前記第2ドーピング領域が前記テラヘルツ電磁波のうち一部の周波数帯域の電磁波を吸収する、
アンテナ装置。
【請求項2】
前記第1ドーピング領域はソース及びドレインのうちの1つであり、
前記第2ドーピング領域は、前記第1ドーピング領域がソースである場合にドレインであり、前記第1ドーピング領域がドレインである場合にソースである、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記第1タイプドーピングは、nタイプドーピング及びpタイプドーピングであり、前記第2タイプドーピングは、残りのタイプドーピングである、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記一部の周波数帯域は、前記アンテナ装置の共振周波数に基づいて決定される、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記少なくとも2つの第1ドーピング領域の各中心と前記少なくとも2つの第1ドーピング領域をそれぞれ取り囲むチャネル領域の中心は互いに離隔している、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
前記シリコン基板に垂直な方向から見るとき、前記少なくとも2つの第1ドーピング領域は円形であり、前記少なくとも2つのゲートはリング状である、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項7】
前記少なくとも2つのゲートは、前記シリコン基板に垂直な方向から見るとき、前記チャネル領域を取り囲む領域で形成される、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項8】
前記少なくとも2つのゲートに対して印加される外部電圧に応じて前記アンテナ装置の共振周波数が調整される、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項9】
前記少なくとも2つのゲートがテラヘルツ電磁波を受信する場合、前記少なくとも2つの第1ドーピング領域と前記第2ドーピング領域が前記テラヘルツ電磁波を吸収することで前記シリコン基板の表面上に電場が形成される、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項10】
前記少なくとも2つのゲートで測定される電場のパターン及び量がテラヘルツ光源の分極に応じて変化する、請求項9に記載のアンテナ装置。
【請求項11】
前記少なくとも2つのゲートは、前記シリコン基板に垂直な方向から見るとき、前記第2ドーピング領域内の仮想の格子及び前記第2ドーピング領域の周縁のうちの1つに沿って互いに離隔して配置される、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項12】
前記第2ドーピング領域は、前記シリコン基板に垂直な方向から見るとき、互いに連結して対向する扇形の対(pair ofsectors)を含む領域、円形領域(circular region)、多角形領域(polygonal region)、及び楕円領域(ellipse region)のいずれか1つである、請求項1に記載のアンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電界効果トランジスタを用いたテラヘルツ検出器に関し、より詳しくは、ゲートアレイの電界効果トランジスタを用いてテラヘルツ電磁波を検出するテラヘルツ検出器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電界効果トランジスタ基盤テラヘルツ(Thz)電磁波検出器の場合、電界効果トランジスタの3つの接続端子(ソース、ドレイン、ゲート)のうちゲートとソースとの間に交流信号であるテラヘルツ電磁波を集光させる。また、電界効果トランジスタ基盤テラヘルツ電磁波検出器は、ソースとドレインとの間の下部半導体チャネル領域(Channel Region)の電荷量の非対称性を誘導し、非対称的な電荷分布による出力端子であるドレインの直流電圧で光反応性(Photoresponse)を検出することで、テラヘルツ電磁波信号を検出することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、ゲートアレイの電界効果トランジスタを用いてテラヘルツ電磁波を検出するテラヘルツ検出器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態に係るアンテナ装置(antenna device)は、第1タイプドーピングのシリコン基板と、前記シリコン基板で前記第1タイプドーピングとは区別される第2タイプドーピングによって形成される少なくとも2つの第1ドーピング領域と、前記シリコン基板に垂直な方向から見るとき、前記少なくとも2つの第1ドーピング領域を取り囲む形態のチャネル領域の外側で第2タイプドーピングによって形成される第2ドーピング領域と、前記シリコン基板の表面上に形成される誘電層の上段で、前記シリコン基板と離隔して前記チャネル領域に対応して配置される少なくとも2つのゲートとを含み、前記少なくとも2つのゲートがテラヘルツ電磁波を受信する場合に応答して、前記少なくとも2つの第1ドーピング領域と前記第2ドーピング領域が前記テラヘルツ電磁波のうち一部の周波数帯域の電磁波を吸収することができる。
【0005】
一実施形態に係るアンテナ装置において、前記第1ドーピング領域はソース及びドレインのうちの1つであり、前記第2ドーピング領域は残りのドーピング領域であってもよい。
【0006】
一実施形態に係るアンテナ装置において、前記第1タイプドーピングは、nタイプドーピング及びpタイプドーピングのいずれか1タイプのドーピングであり、前記第2タイプドーピングは、残りのタイプドーピングであってもよい。
【0007】
一実施形態に係るアンテナ装置において、前記一部の周波数帯域は、前記アンテナ装置の共振周波数に基づいて決定されることができる。
一実施形態に係るアンテナ装置において、前記少なくとも2つの第1ドーピング領域の各中心と前記少なくとも2つの第1ドーピング領域をそれぞれ取り囲むチャネル領域の中心は互いに離隔していてもよい。
【0008】
一実施形態に係るアンテナ装置は、前記シリコン基板に垂直な方向から見るとき、前記少なくとも2つの第1ドーピング領域は円形であり、前記少なくとも2つのゲートはリング状であってもよい。
【0009】
一実施形態に係るアンテナ装置において、前記少なくとも2つのゲートは、前記シリコン基板に垂直な方向から見るとき、前記チャネル領域を取り囲む領域で形成されることができる。
【0010】
一実施形態に係るアンテナ装置は、前記少なくとも2つのゲートに対して印加される外部電圧に応じて前記アンテナ装置の共振周波数が調整されるこいとができる。
一実施形態に係るアンテナ装置は、前記少なくとも2つのゲートがテラヘルツ電磁波を受信する場合、前記少なくとも2つの第1ドーピング領域と前記第2ドーピング領域が前記テラヘルツ電磁波を吸収することで前記シリコン基板の表面上に電場が形成されることができる。
【0011】
一実施形態に係るアンテナ装置において、前記少なくとも2つのゲートで測定される電場のパターン及び量がテラヘルツ光源の分極に応じて変化することができる。
一実施形態に係るアンテナ装置において、前記少なくとも2つのゲートは、前記シリコン基板に垂直な方向から見るとき、前記第2ドーピング領域内の仮想の格子及び前記第2ドーピング領域の周縁のうちの1つに沿って互いに離隔して配置されることができる。
【0012】
一実施形態に係るアンテナ装置において、前記第2ドーピング領域は、前記シリコン基板に垂直な方向から見るとき、互いに連結して対向する扇形の対(pair ofsectors)を含む領域、円形領域(circular region)、多角形領域(polygonal region)、及び楕円領域(ellipse region)のいずれか1つであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】リング状の電界効果トランジスタ(FET、field-effect transistor)の側面図である。
図2】リング状の電界効果トランジスタの断面図である。
図3】リング状の電界効果トランジスタの平面図である。
図4】アンテナ装置がテラヘルツ電磁波を吸収することでシリコン基板の表面上の電場分布を示す。
図5】一実施形態に係るアンテナ装置を示す。
図6】一実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。
図7】外部電圧が個別的にゲートに印加されるアンテナ装置を示す。
図8】テラヘルツ電磁波の導波管モード(waveguide mode)による電場パターンを示す。
図9】アンテナ装置の少なくとも2つ以上のゲートがドレイン領域で配置される例示的な形態を示す。
図10】アンテナ装置の少なくとも2つ以上のゲートがドレイン領域で配置される例示的な形態を示す。
図11】一実施形態に係るアンテナ装置の第2ドーピング領域の例示的な形態を示す。
図12】一実施形態に係るアンテナ装置の第2ドーピング領域の例示的な形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照して実施形態について詳説する。しかし、本明細書で開示する特定の構造的又は機能的な説明は単に実施形態を説明するための目的として例示したものであり、実施形態は様々な異なる形態で実施され、本発明は本明細書で説明した実施形態に限定されるものではない。実施形態に対するすべての変更、均等物ないし代替物が権利範囲に含まれているものと理解されなければならない。
【0015】
実施形態で用いられる用語は、単に、説明を目的として使用されたものであり、限定しようとする意図として解釈されることはない。単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味をもたない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれらを組み合わせたものが存在することを示すものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
【0016】
異なるように定義さがれない限り、技術的であるか又は科学的な用語を含むここで用いる全ての用語は、本実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義された用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈すべきであって、本明細書で明白に定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味として解釈されることはない。
【0017】
また、添付図面を参照して説明することにおいて、図面符号に関係なく、同じ構成要素は同じ参照符号を付与し、これに対する重複する説明は省略することにする。実施形態の説明において、関連する公知技術に対する具体的な説明が実施形態の要旨を不要に曖昧にするものと判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0018】
また、実施形態の構成要素の説明において、第1,第2,A,B,(a),(b)などの用語を使用することがある。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものにすぎず、その用語によって該当の構成要素の本質や順番又は順序などが限定されない。
【0019】
いずれか一つの実施形態に含まれている構成要素と、共通の機能を含む構成要素は、他の実施形態で同じ名称を用いて説明することにする。反対となる記載がない以上、いずれか一つの実施形態に記載した説明は、他の実施形態にも適用され、重複する範囲において具体的な説明は省略することにする。
【0020】
以下、本発明に係る好ましい実施形態を添付の図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、リング状の電界効果トランジスタ(FET、field-effect transistor)の側面図である。
【0021】
図1において、ゲートメタルをアンテナとして活用したリング状のテラヘルツ波検出用電界効果トランジスタを説明する。図1に示すように、アンテナ装置100は、シリコン基板110に形成される1つのソース120、チャネル領域130、ドレイン140、及び1つのゲート150を含む。参考として、チャネル領域130は、ドレインとソースとの間に電荷が移動する通路であるチャネルが形成される領域を示す。
【0022】
アンテナ装置100のシリコン基板110は、第1タイプでドーピングされてもよい。アンテナ装置100のソース120は、第1タイプドーピングのシリコン基板110において、第1タイプドーピングとは区別される第2タイプドーピングによって形成される。チャネル領域130は、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、ソース120を取り囲む形態を示す。また、ドレイン130は、ソースを取り囲む形態のチャネル領域130の外側で第2タイプドーピングによって形成されてもよい。ここで、ソース120は、シリコン基板に垂直な方向から見るとき円形であってもよい。また、ドレイン140は、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、リング状(ring form)であってもよい。参考として、明細書の全般にわたって、第1タイプドーピングは、nタイプドーピング及びpタイプドーピングのいずれか1つのタイプドーピングであってもよく、第2タイプドーピングは残りのタイプドーピングを示す。
【0023】
誘電層(dielectric layer)は、ソース120、チャネル領域130、及びドレイン140の上段に形成されている。ゲート150は、シリコン基板の表面上に形成される誘電層の上段でシリコン基板110と離隔し、チャネル領域130に対応して配置される。また、ゲート150は、シリコン基板110に垂直な方向から見るとき、チャネル領域130を含む領域に配置されてもよい。さらに、ゲート150は、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、一部の面積がソース120の一部及びドレイン140の一部とオーバーラップ(overlap)されるように構成されてもよい。
【0024】
電界効果トランジスタ(FET、field effect transistor)基盤のテラヘルツ(Thz)電磁波検出器であるアンテナ装置100は、テラヘルツ電磁波160をゲート150を通じて受信する。アンテナ装置100のソース120とドレイン140との間に発生する電流及び電圧でテラヘルツ電磁波160信号を検出することができる。テラヘルツ電磁波信号は、0.3~3テラヘルツ(Thz)の間の周波数を有する電磁波信号として、テラヘルツ波とも示す。
【0025】
図2は、リング状の電界効果トランジスタの断面図である。
図1を参照して説明したように、アンテナ装置200は、ゲートメタルをアンテナとして活用したリング状のテラヘルツ波検出用電界効果トランジスタである。アンテナ装置200は、第1タイプドーピングのシリコン基板210、シリコン基板210で第2タイプドーピングにより形成される1つのソース220、ソースを取り囲む形態のチャネル領域230の外側で第2タイプドーピングによって形成されるドレイン240、シリコン基板の表面上に形成される誘電層260の上段に配置されるゲート250を含む。
【0026】
図3は、リング状の電界効果トランジスタの平面図である。
図3は、図1に示すリング状の電界効果トランジスタをシリコン基板に垂直な方向から見た平面図である。アンテナ装置300は、図1に示すように、ソース320とソース320を取り囲むチャネル領域330を含んで構成される。ソース320は、シリコン基板に垂直な方向から見るとき円形領域で形成され、チャネル領域330は、シリコン基板に垂直な方向から見るとき周縁が円形であってもよい。アンテナ装置300において、ソースの中心321とチャネルの中心331は偏心(eccentric)されてもよい。例えば、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、アンテナ装置300において、ソースの中心321とチャネルの中心331は離隔しており、非対称性が最大化される。例えば、ソース320の直径をd、チャネル330の直径をd、ソース320の周縁とチャネル領域330の周縁との最も短い距離をL、ソース320の周縁とチャネル領域330の周縁との最も長い距離をLとすれば、dはd、L、Lを合わせた値と同一である。
【0027】
先に説明したように、アンテナ装置300において、シリコン基板に垂直な方向から見るとき。ソースの仮想の中心321とチャネル領域の仮想の中心331が互いに離隔してもよい。例えば、アンテナ装置300は、Lの値とLの値が互いに異なってもよい。ソース320からドレイン340に向かう電荷の到達距離は、LからLまで変わる構造を有してもよい。上述した非対称性により、アンテナ装置300のゲート350とソース320との間の電界が強化される。アンテナ装置300は、ソースの仮想の中心とチャネル領域の仮想の中心が偏心される非対称性の構造を通じて、テラヘルツ帯域に対して最大化された光反応性に基づいてテラヘルツ電磁波を敏感に検出することができる。
【0028】
図4は、アンテナ装置がテラヘルツ電磁波を吸収することでシリコン基板の表面上の電場(electric field)分布を示す。
アンテナ装置がテラヘルツ電磁波を受信する場合に応答して、ドレインとソースがテラヘルツ電磁波のうち一部の周波数帯域の電磁波を吸収することができる。アンテナ装置がテラヘルツ電磁波を吸収することでソース及びドレインで電流及び電圧が発生し、シリコン基板の表面上に電場が形成される。例えば、アンテナ装置は、ゲートから受信されるテラヘルツ電磁波によって励起(excite)し、ドレインの周辺に電気双極子モーメント(electric dipole moment)が生成される。
【0029】
図5は、一実施形態に係るアンテナ装置を示す。
一実施形態に係るアンテナ装置500は、複数のリング状電界効果トランジスタゲートアレイ(gate array)の形態を有することができる。即ち、一実施形態に係るアンテナ装置500は、少なくとも2つのゲートを含んでもよく、少なくとも2つのゲートの様々な配置が考慮され得る。
【0030】
一実施形態に係るアンテナ装置500は、シリコン基板510に形成される2つの第1ドーピング領域521,522、ソースを取り囲む形態のチャネル領域の外側に形成されている第2ドーピング領域540、誘電層560の上段でシリコン基板510と離隔し、チャネル領域に対応して配置される2つのゲート551,552を含んで構成される。以下は、一実施形態に係るアンテナ装置500の構造をより詳細に説明する。
【0031】
本明細書において、第1ドーピング領域はソース及びドレインのうちの1つであり、第2ドーピング領域はその残りに対応する。例えば、第1ドーピング領域がソースとして動作する場合、第2ドーピング領域がドレインとして動作する。第1ドーピング領域がドレインとして動作する場合、第2ドーピング領域がソースとして動作する。以下では、一実施形態に係るアンテナ装置500において、第1ドーピング領域がソースとして動作し、第2ドーピング領域がドレインとして動作すると仮定する。しかし、これに限定されることなく、一実施形態に係るアンテナ装置500において、第1ドーピング領域はドレインとして動作してもよく、第2ドーピング領域はソースとして動作してもよい。
【0032】
一実施形態に係るアンテナ装置500のシリコン基板510は、第1タイプでドーピングされてもよい。また、アンテナ装置500の第1ソース521及び第2ソース522は、第1タイプドーピングとは区別される第2タイプドーピングにより形成されてもよい。ここで、アンテナ装置500の第1ソース521及び第2ソース522は互いに離隔して形成される。例えば、第1ソース521及び第2ソース522は、第1ソース521を取り囲むチャンネル領域と第2ソース522を取り囲むチャンネル領域とが互いにオーバーラップ(overlap)されないようにシリコン基板で形成されてもよい。第1ソース521及び第2ソース522は、シリコン基板510に垂直な方向から見るとき、円形(circular form)であってもよい。
【0033】
アンテナ装置500のドレイン540は、シリコン基板510に垂直な方向から見るとき、第1ソース521及び第2ソース522を取り囲む形態のチャネル領域の外側で第2タイプドーピングにより形成されてもよい。図5に示すように、ドレイン540は、シリコン基板510に垂直な方向から見るとき円形であってもよいが、これに限定されず、ドレイン540は、互いに接続して対向する扇形の対(pair ofsectors)を含む領域、多角形領域(polygonal region)、及び楕円領域(ellipse region)のうちの1つであってもよい。下記、図11図12Bを参照して後述する。
【0034】
アンテナ装置500において、誘電層(dielectric layer)は、第1ソース領域521、第2ソース領域522、チャネル領域、及びドレイン領域540の上段に形成されてもよい。即ち、アンテナ装置において誘電層560は、シリコン基板510の表面上に形成されることができる。例えば、誘電層560は、ケイ素酸化物(例えば、二酸化ケイ素)のような酸化物から構成されてもよい。
【0035】
アンテナ装置500の第1ゲート551及び第2ゲート552は、シリコン基板510の表面上に形成されている誘電層560に配置される。第1ゲート551及び第2ゲート552は、シリコン基板510と離隔してチャネル領域に対応して配置されてもよい。第1ゲート551及び第2ゲート552は、シリコン基板510に垂直な方向から見るとき、リング状の形態を有してもよい。例えば、シリコン基板510に垂直な方向から見るとき、第1ゲート551は、第1ソース521を取り囲むチャネル領域をカバーする領域として形成されてもよく、第2ゲート552は、第2ソース522を取り囲むチャネル領域をカバーする領域として形成されてもよい。例えば、シリコン基板510に垂直な方向から見るとき、第1ゲート551は、第1ソース521を取り囲むチャネル領域にマッチングする領域として形成されてもよく、第2ゲート552は、第2ソース522を取り囲むチャネル領域にマッチングする領域として形成されてもよい。
【0036】
追加的に、アンテナ装置500の第1ゲート551及び第2ゲート552は、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、チャネル領域を含んでソース及びドレインと一部オーバーラップされるように配置することができる。例えば、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、第1ゲート551の一部は、第1ソース521の一部及びドレイン540の一部とオーバーラップされるように形成され、第2ゲート552の一部は、第2ソース522の一部及びドレイン540の一部とオーバーラップされるように形成されてもよい。上述したように、ドレイン及びソースがオーバーラップされるアンテナ装置500の構造については、アンテナ装置500の非対称性を追加的に増加させてもよい。
【0037】
また、一実施形態に係るアンテナ装置500において、第1ソースの仮想の中心と第1ソースを取り囲むチャネル領域の仮想の中心とが互いに離隔してもよい。同様に、第2ソースの仮想の中心と第2ソースを取り囲むチャネル領域の仮想の中心も互いに離隔してもよい。第1ソースの中心がチャネル領域の中心と比較して偏心されている方向と、第2ソースの中心がチャネル領域の中心と比較して偏心されている方向は、同じ方向であってもよい。
【0038】
テラヘルツ電磁波580は、アンテナ装置500に印加される。一実施形態に係るアンテナ装置500の第1ゲート551及び第2ゲート552はテラヘルツ電磁波580を受信し、ドレイン540及びソース551,552は、テラヘルツ電磁波のうち一部の周波数帯域の電磁波を吸収することができる。一実施形態に係るアンテナ装置500が吸収するテラヘルツ電磁波の周波数帯域は、アンテナ装置500の共振周波数(resonance frequency)に基づいて決定されることができる。
【0039】
1つ以上のゲートを含む電界効果トランジスタのアンテナ装置は、共振周波数(resonance frequency)を有してもよい。アンテナの共振周波数は、下記の数式(1)のように容量成分及びインダクタンス成分に表現される。
【0040】
【数1】
上述した数式(1)において、fは電磁波を用いた生体センサに含まれているアンテナの共振周波数、Lはアンテナのインダクタンス、Cはアンテナのキャパシタンスを示す。1つ以上のゲートを含む電界効果トランジスタのアンテナ装置のドーピング領域は、ダイポールアンテナ(dipole antenna)として作動することができる。
【0041】
図5において、2つのゲートから構成されるアンテナ装置に関して記述しているが、これに限定されず、一実施形態に係るアンテナ装置は、2つ以上のゲートで構成されてもよい。一実施形態に係るアンテナ装置は、第1タイプドーピングのシリコン基板、シリコン基板において第1タイプドーピングとは区別される第2タイプドーピングによって形成される少なくとも2つの第1ドーピング領域、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、少なくとも2つの第1ドーピング領域を取り囲む形態のチャネル領域の外側で第2タイプドーピングにより形成される第2ドーピング領域、シリコン基板の表面に形成されている誘電層の上段でシリコン基板と離隔してチャネル領域に対応して配置される少なくとも2つのゲートを含む。ここで、一実施形態に係るアンテナ装置において、少なくとも2つの第1ドーピング領域の各仮想の中心と少なくとも2つの第1ドーピング領域をそれぞれ取り囲むチャネル領域の中心は互いに離隔してもよい。また、一実施形態に係るアンテナ装置の少なくとも2つのゲートがテラヘルツ電磁波を受信する場合、少なくとも2つの第1ドーピング領域と第2ドーピング領域がテラヘルツ電磁波のうち一部の周波数帯域の電磁波を吸収することができる。一実施形態に係るアンテナ装置の少なくとも2つのゲートアレイの配置については、図9図10を参照して説明する。
【0042】
図6は、一実施形態に係るアンテナ装置の平面図である。
図6は、図5に示す複数のゲートアレイを含むアンテナ装置をシリコン基板に垂直な方向から見た平面図である。図6に示すように、アンテナ装置600は、シリコン基板に形成されている2つの第1ドーピング領域621,622、第1ドーピング領域を取り囲む形態のチャネル領域の外側で形成されている第2タイプドーピング領域640、誘電層の上段にシリコン基板と離隔して配置されている2つのゲート651,652を含んで構成されている。
【0043】
図7では、外部電圧が個別的にゲートに印加されるアンテナ装置を示す。
図7は、図5に示す複数のゲートアレイを含むアンテナ装置の断面図である。図5に示すように、アンテナ装置700は、シリコン基板710に形成されている2つの第1ドーピング領域721,722、第1ドーピング領域を取り囲む形態のチャネル領域730の外側で形成される第2タイプドーピング領域740、誘電層760の上段にシリコン基板710と離隔して配置されている第1ゲート751及び第2ゲート752を含んで構成されている。ここで、一実施形態に係るアンテナ装置700の第1ゲート751に外部電圧VG1が印加され、第2ゲート752に外部電圧VG2が個別的に印加されてもよい。
【0044】
例えば、一実施形態に係るアンテナ装置700のシリコン基板710は、pタイプでドーピングされてもよい。ここで、アンテナ装置の第1ゲート751に閾値電圧以上の電圧が印加される場合、第1ソース721で第1ソース721を取り囲むチャネル領域に電流が流れないことがある。また、アンテナ装置の第1ゲート751に閾値電圧以下の電圧が印加される場合、第1ソース721で第1ソース721を取り囲むチャネル領域に電流が流れる。即ち、シリコン基板がpタイプでドープされたアンテナ装置700においてゲートに電圧が閾値電圧未満に印加される場合、テラヘルツ検出器(detector)のゲートが作動する。反対に、シリコン基板がpタイプでドープされたアンテナ装置700においてゲートに電圧が閾値電圧以上に印加される場合、テラヘルツ検出器の作動が中断される。アンテナ装置700の第1ゲート751及び第2ゲート752はそれぞれ印加される外部電圧VG1、VG2により個別的に作動したり、作動しない。
【0045】
一実施形態に係るアンテナ装置700のゲートごとに印加される外部電圧のパターン(pattern)に応じて、アンテナ装置の特性インピーダンス(characteristic impedance)が決定されることができる。例示的に、特性インピーダンスは電圧波と電流波の比率を示し、下記の数式(2)のように表現されることができる。
【0046】
【数2】
上述の数式(2)において、Rはアンテナの抵抗、Lはアンテナのインダクタース、Cはアンテナのキャパシタンス、Gはアンテナのレジスタンス、wは電磁波の角速度を示す。
【0047】
一実施形態に係るアンテナ装置の特性インピーダンスは、第1ゲート751及び第2ゲート752に個別的に印加される外部電圧に応じて調整され、アンテナ装置の特性インピーダンスによりアンテナ装置700の共振周波数(resonance frequency)が決定される。言い換えれば、一実施形態に係るアンテナ装置700は、ゲートごとに個別的に外部電圧を印加してアンテナ装置700の特性インピーダンスを変化させ、アンテナ装置700は、印加されるテラヘルツ電磁波のうち、インピーダンスマッチングされた周波数帯域の電磁波を吸収することができる。一実施形態に係るアンテナ装置700は、2つのゲートに対して印加される外部電圧に応じて共振周波数が調整され得る。
【0048】
一実施形態に係る2つ以上のゲートを含むアンテナ装置においても同様に、ゲートごとに外部電圧が個別的に印加されてもよい。また、アンテナ装置のゲートに印加される外部電圧のパターンに応じて、アンテナ装置の特性抵抗が調整され、決定されたアンテナ装置の特性抵抗によりアンテナ装置の共振周波数が決定されることができる。
【0049】
図8は、テラヘルツ電磁波の導波管モード(waveguide mode)による電場パターン(electric field pattern)を示す。
図8に示す電場パターン800は、吸収するテラヘルツ電磁波光源の導波管モードによる電場パターンを示す。例えば、電場パターン800は、テラヘルツ電磁波光源のTEモード(Transverse mode)に対する電場パターンを示す。ここで、lとmはモード係数を示す。
【0050】
一実施形態に係る少なくとも2つのゲートを含むアンテナ装置を用いて集光されるテラヘルツ電磁波光源の分極(polarization)情報を取得することができる。テラヘルツ電磁波の分極情報とは、テラヘルツ電磁波が有する偏光情報を意味する。偏光情報とは、電磁波が進行するとき、波を構成している電場又は磁場が特定の方向に振動する情報を意味する。
【0051】
一実施形態に係るアンテナ装置は、テラヘルツ電磁波をゲートによって受信され、ソース及びドレインは、特定の導波管モードを有するテラヘルツ電磁波を吸収することができる。
【0052】
一実施形態に係る少なくとも2つのゲートがテラヘルツ電磁波を受信する場合、アンテナ装置の少なくとも2つの第1ドーピング領域と第2ドーピング領域がテラヘルツ電磁波を吸収することで、シリコン基板の表面上に電場が形成される。ここで、アンテナ装置の少なくとも2つのゲートは、シリコン基板の表面上で位置が互いに異なるため、ゲートごとに測定される電場の強度は互いに異なってもよい。従って、ゲートごとに測定される電場の強度を測定し、アンテナ装置のテラヘルツ電磁波による電場のパターンを取得することができる。
【0053】
一実施形態に係るアンテナ装置の少なくとも2つのゲートによって測定される電場のパターン及び量に応じてテラヘルツ光源の分極情報を取得できる。言い換えれば、テラヘルツ電磁波光源の分極情報により、アンテナ装置のゲートによって測定される電場のパターン及び量が変化するため、ゲートで形成又は観測される電場のパターン及び量に応じてテラヘルツ光源の分極情報を取得することができる。具体的に、テラヘルツ電磁波を吸収するアンテナ装置の少なくとも2つのゲートで測定された電場のパターンと、テラヘルツ電磁波の導波管モードによる特定電場パターン800とを互いに比較することで、テラヘルツ光源の偏光情報を取得することができる。
【0054】
一実施形態に係るアンテナ装置は、各ゲートにおける電場強度(intensity)の分布(distribution)に応じて、テラヘルツ電磁波の導波管モードによる電場パターン800と比較し、テラヘルツ電磁波の導波管モードを決定する。
【0055】
図9図10は、アンテナ装置の少なくとも2つ以上のゲートがドレインで配置される例示的な形態を示す。
図9において、一実施形態に係るアンテナ装置の少なくとも2つのゲートは、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、第2ドーピング領域内仮想の格子(lattice)に沿って互いに離隔して配置されている。例えば、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、少なくとも2つのゲートのうち一部のゲートは、第2ドーピング領域を横切る仮想の第1直線に沿って互いに離隔し、他の一部のゲートは、第1直線に交差している第2直線に沿って互いに離隔してもよい。例えば、第1直線は第2ドーピング領域の中心を通過し、第2直線は第2ドーピング領域の中心で第2直線に直交してもよい。追加的に、更なる一部のゲートが第1直線及び第2直線と交差する1つ以上の第3直線に沿って互いに離隔して配置されてもよい。第1直線、第2直線、及び1つ以上の第3直線などは格子を形成することができる。
【0056】
図10において、一実施形態に係るアンテナ装置の少なくとも2つのゲートは、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、第2ドーピング領域の周縁に沿って互いに離隔して配置されてもよい。
【0057】
図9図10において、一実施形態に係るアンテナ装置は、少なくとも2つの第1ドーピング領域の仮想の各中心と少なくとも2つの第1ドーピング領域をそれぞれ取り囲むチャネル領域の仮想の中心が互いに離隔してもよい。例えば、少なくとも2つの第1ドーピング領域の仮想の中心がチャネル領域の中心と比較して偏心されている方向は全て同じ方向であってもよい。
【0058】
図11図12は、一実施形態に係るアンテナ装置の第2ドーピング領域の例示的な形態を示す。
図11において、一実施形態に係るアンテナ装置1100の第2ドーピング領域は、シリコン基板に垂直な方向から見るとき楕円領域であってもよい。
【0059】
図12Aにおいて、一実施形態に係るアンテナ装置1201の第2ドーピング領域は、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、1つの互いに連結して対向する扇形の対を含む領域である。図12Bにおいて、一実施形態に係るアンテナ装置1202の第2ドーピング領域は、シリコン基板に垂直な方向から見るとき、2つの互いに連結して対向する扇形の対を含む領域である。ここで、2つの互いに連結して対向している扇形の対は、互いに交差しないことがある。
【0060】
一実施形態に係るアンテナ装置は、第2ドーピング領域の形態によりテラヘルツ電磁波のうち一部の周波数帯域の電磁波を吸収することができる。例えば、一実施形態に係るアンテナ装置の第2ドーピング領域が円形である場合、アンテナ装置は、第2ドーピング領域の直径の長さの2倍又は4倍の波長を有するテラヘルツ電磁波を吸収してもよい。更なる例において、一実施形態に係るアンテナ装置の第2ドーピング領域が楕円形である場合、アンテナ装置は、第2ドーピング領域の短縮(minor axis)の長さの2倍ないし長軸(major axis)の長さの2倍の間の波長、及び短縮の長さの4倍ないし長軸の長さの4倍の間の波長を有するテラヘルツ電磁波の周波数帯域を吸収してもよい。
【0061】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、当技術分野で通常の知識を有する者であれば前記に基づいて様々な技術的修正及び変形を適用することができる。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順序で実行される、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合又は組み合せわされる、他の構成要素又は均等物によって代替、置換されても適切な結果が達成されることができる。
【0062】
従って、他の実現、他の実施形態及び特許請求の範囲と均等のものなども後述する権利要求の範囲に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b