(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-13
(45)【発行日】2023-03-22
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20230314BHJP
G06F 3/044 20060101ALI20230314BHJP
【FI】
G06F3/041 480
G06F3/041 500
G06F3/044 Z
(21)【出願番号】P 2019072948
(22)【出願日】2019-04-05
【審査請求日】2021-11-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】小野 泰弘
(72)【発明者】
【氏名】武智 和洋
【審査官】田川 泰宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-129916(JP,A)
【文献】特開2006-048302(JP,A)
【文献】国際公開第2017/169115(WO,A1)
【文献】特表2013-507059(JP,A)
【文献】特開2009-169612(JP,A)
【文献】特開2013-045173(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部に操作を受けた場合に、前記操作に対する触覚提示として、振動発生部によって前記操作部に振動を発生させる制御装置であって、
前記振動を計測する計測部からの前記操作部の変位に応じた計測信号をフィルタ処理して、前記振動の成分を取り出す処理部を備え、
前
記計測部から前
記計測信号を取得し、
前記処理部にて前記計測部の前記計測信号をフィルタ処理して前記振動の成分を取り出し、前記振動の成分が取り出された前記計測信号を基に前記振動発生部を制御する制御装置。
【請求項2】
操作部に操作を受けた場合に、前記操作に対する触覚提示として、振動発生部によって前記操作部に振動を発生させる制御装置であって、
前記振動を計測する計測部から前記操作部の変位に応じた計測信号を取得し、
前記操作部の前記操作を検出したとき、前記計測部の出力である前記計測信号を原点補正し、その原点補正後の前記計測信号を基に前記振動発生部の制御を実行す
る制御装置。
【請求項3】
前記フィルタ処理は、ハイパスフィルタ処理である
請求項
1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記計測部の前記計測信号を逐次監視して前記振動が目標変位に近づくように前記振動発生部を制御する閉ループ制御によって、前記操作部に前記振動を発生させる
請求項1
から請求項3のうちいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記振動発生部は、前記操作部において前記操作を受ける操作面に対して交わる方向に前記振動を発生させる
請求項1から請求項
4のうちいずれか一項に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作部に触覚提示を行う制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザによるタッチ操作を検出するタッチセンサを用いた入力装置が周知である。特許文献1には、タッチ操作を受け付けた場合に、入力装置に設けられたアクチュエータによって生起した振動をユーザの指先等に与える触覚提示、いわゆる触覚フィードバックの技術が開示されている。触覚フィードバックでは、ユーザは振動の有無を通じて、タッチ操作が受け付けられたか否かを認識することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、アクチュエータは、例えば劣化、及び周辺環境の温度変化等によって、特性が変化する。アクチュエータの特性が変化すると、生起される振動に変化が生じ、ユーザに安定した触覚提示を行えないといった問題があった。
【0005】
本発明の目的は、安定した触覚提示を可能にした制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を達成するための制御装置は、操作部に操作を受けた場合に、前記操作に対する触覚提示として、振動発生部によって前記操作部に振動を発生させる制御装置であって、前記振動を計測する計測部から前記操作部の変位に応じた計測信号を取得し、前記計測信号を基に前記振動発生部を制御する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の制御装置は、安定した触覚提示を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】入力装置に設けられた制御装置の構成を示すブロック図。
【
図2】ユーザ操作が行われたときの操作部の変位を示すグラフ。
【
図3】制御部による閉ループ制御手順を示すフロー。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、制御装置の一実施形態を、
図1~
図5に従って説明する。
図1に示すように、入力装置1は、入力装置1の作動を制御する制御装置2と、ユーザ操作を受ける操作部3とを備えている。操作部3は、操作部3において例えばユーザの指等によってタッチ操作される操作面4を有する。制御装置2は、操作面4に対するユーザ操作に応じて、接続された外部機器へ通知を行う。従って、入力装置1は、外部機器のユーザインターフェースとして機能する。入力装置1は、例えば車両のセンターコンソールに設けられる。入力装置1が車両に設けられた場合、外部機器としては、車載のナビゲーションシステム、空調装置、及びオーディオ機器などが挙げられる。
【0010】
操作面4には、例えば複数のタッチボタンが表示される。タッチボタンは、例えば外部機器を操作するために必要とされる機能項目を示すものである。そして、ユーザ操作されたタッチボタンに応じて、外部機器の作動が制御される。また、操作部3は、操作面4に対するユーザ操作を検出することが好ましい。操作部3は、例えば静電容量式のタッチセンサを有するタッチパネルやタッチパッドである。操作部3は、タッチセンサの静電容量の変化によって、ユーザの指等の接近又は接触を検出する。操作部3は、検出した静電容量を、制御装置2に出力する。
【0011】
入力装置1は、操作部3の変位を計測する計測部11を備えている。計測部11は、ユーザ操作された場合に、操作部3において、例えば操作面4に対して交わる方向に生じた変位を検出する。すなわち、計測部11は、操作面4がタッチ操作された際の操作部3の下方への移動を検出する。計測部11は、検出した変位に応じた計測信号Sを制御装置2へ出力する。計測信号Sは、例えば所定の検出周期に従って出力される。制御装置2は、計測信号Sを連続的に受信することにより、変位の時系列変化に基づく波形データを得る。計測部11は、例えば操作部3の操作面4に対して裏面側に配置されている。計測部11の一例は、渦電流式、或いは光学式の非接触式変位センサである。
【0012】
制御装置2は、例えば操作部3の静電容量と計測部11から検出される変位とに基づいて、操作面4に対するユーザ操作の有無を判定する。また、制御装置2は、操作部3の静電容量及び変位を基に、ユーザの指等の接近と接触とを切り分け可能になっていることが好ましい。例えば、制御装置2は、静電容量変化、及び変位の両方を、それぞれに設定された閾値と比較することにより、接触の有無を判定する。例えば、制御装置2は、操作面4にユーザが接触し、かつ操作面4を押し込んだと判定された場合に、ユーザ操作有り、すなわち操作部3に押下操作有りと判定する。
【0013】
入力装置1には、操作部3に振動を発生させる振動発生部12が設けられている。振動発生部12は、例えば操作部3の操作面4に対して裏面側に設けられている。振動発生部12は、操作部3に対して、操作面4に対して交わる方向の振動を発生させる。すなわち、振動発生部12は、操作部3に対して、操作面4に対して交わる方向への変位を生じさせる。振動発生部12は、例えば入力される信号強度に応じて変位を生じさせる。振動発生部12としては、リニア共振アクチュエータ、ボイスコイル、及びピエゾアクチュエータなどが挙げられる。
【0014】
制御装置2は、振動発生部12を制御する制御部21を備えている。制御部21は、ユーザ操作有りを判定したことを、振動を通じてユーザに通知する触覚提示、いわゆる触覚フィードバックを行う。制御部21の図示しないメモリには、振動発生部12に出力する制御信号Cの信号強度を規定した制御信号データが書き込み保存されている。制御信号データは、例えば信号強度を時系列で連続して変化させた波形データである。振動発生部12は、制御信号Cを入力すると、制御信号Cに応じた振動を発生させる。
【0015】
制御部21は、操作部3の変位を基に、振動発生部12の振動を制御する。また、制御部21は、操作部3の変位を逐次監視して、振動発生部12による振動が目標変位に近づくように振動発生部12を閉ループ制御することが好ましい。制御部21の図示しないメモリには、目標変位データが書き込み保存されている。目標変位データは、例えば予め決められた変位が時系列に並べられた波形データである。制御部21は、目標変位データを基に、制御信号Cを制御する。
【0016】
制御装置2は、計測部11からの計測信号Sをフィルタ処理して制御部21へ出力する処理部22を備えている。処理部22は、フィルタ処理により、計測信号Sから、振動発生部12による振動の成分を取り出す。処理部22は、例えばハイパスフィルタ処理により、計測信号Sの波形から、振動発生部12による周波数成分を通過させ、ユーザ操作による周波数成分を除去する。処理部22は、例えばフィルタ回路からなるアナログフィルタを有していることが好ましい。
【0017】
次に、
図2~
図5を用いて、制御装置2の作用について説明する。
図2に、操作部3がユーザにより押下操作された際の計測部11の出力、すなわち変位の変化波形を図示する。なお、計測部11の出力は、押下操作に応じて値が低くなるように変化する。操作部3が押下操作された場合、計測部11は、操作部3に生じる変位に応じた計測信号Sを出力する。本例の場合、計測部11は、操作面4に交わる方向に生じた変位を検出し、その変位に基づく波形をとる計測信号Sを出力する。
【0018】
制御装置2は、操作部3の静電容量変化及び計測信号Sに基づいて、ユーザ操作の有無を判定する。本例の場合、制御装置2は、操作部3を押下操作したことに基づき、ユーザ操作有りと判定する。制御装置2は、例えば静電容量変化が所定の閾値以上であり、且つ操作部3の変位が第1閾値R1以下である場合に、ユーザが操作部3を押下操作したとして、ユーザ操作有りと判定する。
【0019】
制御部21は、ユーザ操作有りと判定された場合に、振動発生部12に振動を発生させる。本例の場合、制御部21は、ユーザが操作面4に接触した後と、操作面4から離れる前との2回のタイミングで振動発生部12に、振動を発生させる。換言すると、制御部21は、ユーザ操作が開始されたとき、及びユーザ操作が解除されたときに、振動発生部12に振動を発生させる。
【0020】
制御部21は、例えば操作部3の変位が第1閾値R1以下になった場合に、ユーザ操作が開始されたと判定する。制御部21は、ユーザ操作が開始されたと判定した場合、振動発生部12を作動させる制御信号Cを出力する。制御信号Cは、ユーザ操作が開始されたときに、一度だけ出力されることが好ましい。
【0021】
制御部21は、例えば操作部3の変位が、第1閾値R1以下となった後、第1閾値R1よりも大きい第2閾値R2以上となった場合に、ユーザ操作が解除されたと判定する。制御部21は、ユーザ操作が解除されたと判定した場合、振動発生部12を作動させる制御信号Cを出力する。制御信号Cは、ユーザ操作が解除されたときに、一度だけ出力されることが好ましい。
【0022】
振動発生部12は、制御部21から制御信号Cを入力すると、例えば制御信号Cの信号強度に応じた振動を発生させる。振動発生部12は、制御信号Cが増大すると、変位が増大する方向へ、制御信号Cが減少すると、変位が減少する方向へ振動を発生させる。これにより、制御部21は、ユーザに対して、ユーザ操作を受け付けたことを振動による触覚フィードバックを通じて通知することができる。なお、第1閾値R1及び第2閾値R2は特に限定されないが、ヒステリシスを設けるように、第1閾値R1より第2閾値R2の方が大きいことが好ましい。
【0023】
次に、制御部21による閉ループ制御について説明する。ここでは、ユーザ操作が開始された場合について説明する。
図3に示すように、S101(Sは、ステップの略、以下同様)では、制御部21は、ユーザ操作が開始されたか否かを判定する。ユーザ操作は、上述の通り、変位が第1閾値R1以下であると判定されることで、開始されたと判定される。制御部21は、ユーザ操作が開始された場合に、S102へ移行する。
【0024】
S102では、制御部21は、ユーザ操作が開始されると、計測信号Sの変位を原点補正する。
図4に示すように、原点補正では、所定のタイミングの計測信号Sの変位及び時間が原点位置となるように補正される。本例の場合、原点位置は、変位及び時間が「0」の点である。なお、原点補正は、振動発生部12が振動を発生させるタイミングに合わせて、実行されることが好ましい。
【0025】
図3に戻り、S103では、制御部21は、処理部22に対して、計測信号Sの変位から振動発生部12の振動による成分だけを抽出するための処理を実行させる。本例の場合、処理部22は、計測信号Sのハイパスフィルタ処理を実行する。ハイパスフィルタ処理では、例えば計測信号Sに含まれるユーザ操作の周波数成分を除去し、振動発生部12の振動による周波数成分を通過させる。処理部22は、ハイパスフィルタ処理により振動発生部12の振動による成分が抽出された計測信号S1を制御部21へ出力する。
【0026】
S104では、制御部21は、処理部22から入力した計測信号S1に基づき、実際変位PVを取得する。実際変位PVは、今回の振動発生部12の振動による操作部3の変位を示している。制御部21は、計測信号S1を逐次監視して、これが目標変位に近づくように制御する。
【0027】
図5に示すように、制御部21は、計測信号S1を入力すると、実際変位PVの波形データを取得する。制御部21は、例えばメモリに記憶された目標変位データから、目標変位TPを読み出し、実際変位PVと目標変位TPとの偏差eを演算する。制御部21は、偏差eに基づいて、制御信号Cの出力を制御する。制御部21は、実際変位PVの波形データが目標変位TPの波形データに近づくように、閉ループ制御を行う。閉ループ制御は、例えばPID制御や、PI制御などである。
【0028】
図3に戻り、S105では、制御部21は、取得した計測信号Sの実際変位PVと、目標変位TPとの偏差eに応じて制御信号Cを出力する。制御部21は、例えば予め決められた波形の制御信号データを、偏差eに応じて補正して制御信号Cを出力する。制御部21は、実際変位PVが目標変位TPよりも大きい場合、制御部21は、制御信号データよりも制御信号Cが小さくなるように補正して出力する。また、実際変位PVが目標変位TPよりも小さい場合、制御部21は、制御信号データよりも制御信号Cが大きくなるように補正して出力する。
【0029】
S106では、制御部21は、制御の終了条件が満たされているか否かを判定する。終了条件は、例えば所定時間の経過、規定の振動を発生したこと、及び制御信号Cの出力がゼロになったことなどが挙げられる。制御部21は、制御の終了条件が満たされるまで、振動発生部12の閉ループ制御を所定の制御周期で繰り返し実行する。例えば、ユーザ操作が開始されたときに、1周期の振動を発生させる間に、実際変位PVの取得(S104)及び制御信号Cの出力(S105)を含む制御を、複数回繰り返す。このように、制御部21は、振動発生部12をリアルタイムで閉ループ制御する。一方、制御部21は、制御の終了条件が満たされた場合、制御を終了する。
【0030】
上記の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
本例では、制御装置2は、ユーザ操作に対する触覚提示として操作部3に振動を発生させる振動発生部12を制御する制御部21を備える。制御部21は、計測部11が計測した変位に基づく計測信号Sを取得し、計測信号Sを基に振動発生部12を制御する。この構成によれば、変位に基づいて振動を発生させるので、安定した触覚提示ができる。
【0031】
本例では、制御部21は、計測部11の計測信号Sを逐次監視して振動発生部12の振動が目標変位に近づくように振動発生部12を閉ループ制御する。この構成によれば、閉ループ制御によって、目標とする変位となるように振動を制御する。これは、安定した触覚提示に寄与する。
【0032】
本例では、計測信号Sをフィルタ処理して、振動発生部12による振動の成分を取り出す処理部を備える。この構成によれば、操作部3の変位のうち、振動による変位を用いて制御を行うことができる。これは、振動制御の精度向上に寄与する。
【0033】
本例では、処理部22は、ハイパスフィルタ処理を行う。この構成によれば、ユーザ操作による変位の周波数が振動による変位の周波数よりも低周波数であることを前提にすると、ユーザ操作による変位成分を除去することができる。これは、振動制御の精度向上に寄与する。また、ハイパスフィルタ処理を行うにあたって、アナログフィルタを用いれば、リアルタイムの処理に有利である。
【0034】
本例では、制御部21は、ユーザ操作を検出したとき、計測信号Sの波形データを原点補正する。この構成によれば、例えばユーザ操作によって変位に生じるオフセットを抑制できる。これは、変位を基に振動の制御を行うのに、有利である。
【0035】
本例では、振動発生部12は、操作部3においてユーザ操作を受ける操作面4に対して、交わる方向に沿って振動を発生させる。この構成によれば、操作面4に触れるユーザに対して、触覚を与え易い。これは、安定した触覚提示に寄与する。
【0036】
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
[制御部21について]
・制御部21による原点補正の方法は、特に限定されない。また、原点補正には、変位及び時間を「0」となる点に補正すること、及び目標変位の基準となる点に補正することを含んでもよい。
・制御部21は、計測信号Sの波形データを原点補正しなくてもよい。
・第1閾値R1及び第2閾値R2は、特に限定されない。例えば、第1閾値R1は、制御装置2がユーザ操作有りを判定する閾値とは異なっていてもよいし、同じでもよい。
・第1閾値R1及び第2閾値R2の大小関係は、本例に限定されない。
・制御信号Cを出力する条件は、変位と閾値との比較に限定されず、例えば変位の変化速度を基に判定してもよい。
・制御部21の閉ループ制御は、PID制御であってもよいし、PI制御であってもよいし、その他の制御であってもよい。また、各制御における例えばゲインなどのパラメータは、適宜変更可能である。
・制御部21が取り扱う変位及び目標変位は、連続した波形データに限定されず、離散的なデータでもよい。
・制御部21は、制御信号Cを補正することに限らず、計測信号Sに基づいて、制御信号Cの信号強度そのものを演算して出力してもよい。すなわち、制御信号データは省略してもよい。
・制御信号Cは、信号強度が変化するものに限らず、振動を規定するための指令値を含んでいてもよい。
・目標変位は、予め決められた変位が時系列に並べられた波形データに限らず、制御信号Cに対して決められた変位でもよいし、振幅の最大値や最小値などに関する基準値でもよい。
・制御部21の閉ループ制御の制御周期は、仕様に応じて適宜変更可能である。
・制御部21は、振動発生部12を、リアルタイムで制御することに限定されない。例えば、前回の振動による変位を基に、今回の振動を制御してもよい。
【0037】
[処理部22について]
・処理部22は、ハイパスフィルタ処理を行うことに限定されず、ローカットフィルタ処理を行ってもよいし、バンドパスフィルタ処理を行ってもよい。
・処理部22は、常に作動していてもよいし、オンオフしてもよい。
・処理部22は、フィルタ回路によるアナログフィルタでもよいし、デジタルフィルタでもよい。これは、仕様に応じて適宜変更される。
【0038】
[振動発生部12について]
・振動発生部12が発生する振動は、特に限定されない。仕様に応じて種々の波形、周波数、及び振幅に変更可能である。
・振動発生部12は、入力された信号強度に応じて振動を発生するものに限定されず、例えば入力される指令値に基づいて振動を発生させてもよい。
・振動発生部12は、特に限定されない。例えば、振動発生部12は、リニア共振アクチュエータ、ボイスコイル、及びピエゾアクチュエータなどであってもよい。
【0039】
[操作部3について]
・操作部3は、特に限定されない。例えば、タッチパッドでもよいし、タッチパネルでもよい。
・操作部3のタッチセンサは、静電容量式に限定されない。
・操作部3には、タッチセンサが設けられていなくてもよい。これは、例えば計測部11のみでユーザ操作を判定する構成に適用できる。
・操作部3に表示されるタッチボタンは、印字された図柄や文字でもよいし、ディスプレイに表示される仮想的なボタンでもよい。
・操作部3に表示されるタッチボタンは、省略可能である。
【0040】
[その他]
・計測部11には、種々のセンサを用いることができる。例えば、光学式及び渦電流式の非接触式変位センサであってもよいし、接触式の変位センサでもよい。
・ユーザ操作の判定方法は、本例に限定されない。例えば、ユーザの指等の操作面4に対する接近を基に、判定してもよい。
・ユーザ操作は、ユーザの指等によるタッチ操作において、タップ動作やスライド動作を含んでもよい。
・ユーザ操作は、ユーザの指等によるタッチ操作に限定されない。例えば、ペンなどを用いて入力されるものでもよい。
・制御装置2は、入力装置1と一体に設けられることに限定されず、別個に設けられてもよい。
・ユーザ操作の判定は、制御装置2が行うことに限定されない。例えば、制御装置2とは別の機器によって行われてもよい。
・入力装置1が搭載される機器は、特に限定されない。例えば、車両に搭載された場合、車載のナビゲーションシステム、空調装置、及びオーディオ機器などのユーザインターフェースとして用いることができる。
【符号の説明】
【0041】
1…入力装置、2…制御装置、3…操作部、4…操作面、11…計測部、12…振動発生部、21…制御部、22…処理部。