(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-13
(45)【発行日】2023-03-22
(54)【発明の名称】端末の表示方法、プログラム、端末、サーバの情報処理方法
(51)【国際特許分類】
H04L 51/04 20220101AFI20230314BHJP
H04M 1/00 20060101ALI20230314BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20230314BHJP
【FI】
H04L51/04
H04M1/00 R
H04M11/00 301
(21)【出願番号】P 2019239144
(22)【出願日】2019-12-27
【審査請求日】2022-08-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】321003371
【氏名又は名称】LINE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093687
【氏名又は名称】富崎 元成
(74)【代理人】
【識別番号】100168468
【氏名又は名称】富崎 曜
(74)【代理人】
【識別番号】100166176
【氏名又は名称】加美山 豊
(74)【代理人】
【識別番号】110001759
【氏名又は名称】弁理士法人よつ葉国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北出 庫介
(72)【発明者】
【氏名】滝 由貴
【審査官】木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-015009(JP,A)
【文献】特開2016-035750(JP,A)
【文献】特開2015-181034(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0192260(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0065794(KR,A)
【文献】特開2003-058482(JP,A)
【文献】国際公開第2012/011496(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/04
H04M 1/00
H04M 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと通信する端末によって実行されるプログラムであって、
第1端末のユーザと、前記第1端末とは異なる第2端末のユーザとを含むチャットルームを前記端末の表示部に表示することと、
前記第1端末によって送信された第1コンテンツが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1コンテンツを前記端末の通信部によって前記サーバから受信することと、
前記第2端末から送信された、位置に関する第1情報と第2コンテンツとが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1情報に基づく第2情報と、第2コンテンツとを前記端末の通信部によって前記サーバから受信することと、
前記第1コンテンツと、前記第2情報に基づき前記第1コンテンツとは表示態様を異ならせた前記第2コンテンツとを前記チャットルームに表示することと
、
設定された時間の経過、または設定された時刻に基づき、前記第2コンテンツの前記表示態様を前記第1コンテンツと同じ表示態様にして前記チャットルームに表示することとが前記端末
によって実行される。
【請求項2】
サーバと通信する端末によって実行されるプログラムであって、
第1端末のユーザと、前記第1端末とは異なる第2端末のユーザとを含むチャットルームを前記端末の表示部に表示することと、
前記第1端末によって送信された第1コンテンツが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1コンテンツを前記端末の通信部によって前記サーバから受信することと、
前記第2端末から送信された、位置に関する第1情報と第2コンテンツとが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1情報に基づく第2情報と、第2コンテンツとを前記端末の通信部によって前記サーバから受信することと、
前記第1コンテンツと、前記第2情報に基づき前記第1コンテンツとは表示態様を異ならせた前記第2コンテンツとを前記チャットルームに表示することと、
前記第1情報が前記サーバに受信されなくなったことに基づき、前記サーバから送信された第5情報を前記通信部によって受信することと、
前記第5情報に基づき、前記第2コンテンツの前記表示態様を前記第1コンテンツと同じ表示態様にして前記チャットルームに表示することとが前記端末によって実行される。
【請求項3】
請求項1
または請求項2に記載のプログラムであって、
前記表示態様を異ならせた前記第2コンテンツは、前記位置に関する情報に基づく位置の情報を含む。
【請求項4】
請求項1
から請求項3のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記端末のユーザによる入力に基づいて、前記表示態様を異ならせた前記第2コンテンツを前記チャットルームに表示し、前記第1コンテンツを前記チャットルームに表示しないことが前記端末によって実行される。
【請求項5】
請求項1から請求項
4のいずれか一項に記載のプログラムであって、
位置に関する第3情報を前記通信部によって前記サーバに送信することと、
前記第3情報に基づく特典情報を前記サーバから前記通信部によって受信することとが前記端末によって実行される。
【請求項6】
請求項1から請求項
5のいずれか一項に記載のプログラムであって、
位置に関する第4情報を前記端末の制御部によって取得することと、
前記第4情報に基づく前記チャットルームの情報を前記制御部によって取得することと、
前記チャットルームの情報の受信に基づき、前記チャットルームを前記表示部に表示することとが前記端末によって実行される。
【請求項7】
請求項
3に記載のプログラムであって、
前記位置の情報は、場所、地名、または店の名称を含む。
【請求項8】
請求項
7に記載のプログラムであって、
前記端末のユーザによって選択された前記位置の情報に基づいて、前記第2コンテンツを前記チャットルームに表示し、前記第1コンテンツを前記チャットルームに表示しないことが前記端末に
よって実行される。
【請求項9】
請求項1から請求項
8のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記第1情報を送信する端末から送信されたコンテンツ数に関する情報を前記サーバから前記通信部によって受信することと、
前記コンテンツ数に関する情報に基づく表示を前記表示部に表示することとが前記端末に
よって実行される。
【請求項10】
請求項1から請求項
9のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記第1情報は、前記第2端末のGPSによって取得される前記第2端末の位置情報である。
【請求項11】
請求項1から請求項
10のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記第1情報は、前記第2端末とは異なる電子装置から送信された情報である。
【請求項12】
請求項
11に記載のプログラムであって、
前記第1情報は、前記サーバの記憶部によって、前記第1情報と、位置情報とが関連付けられる。
【請求項13】
請求項1から請求項
12のいずれか一項に記載のプログラムであって、
前記通信部によって、前記第1端末と前記第2端末とに第3コンテンツを送信することと、
前記第3コンテンツを前記チャットルームに表示することと
が前記端末に
よって実行さ
れる。
【請求項14】
サーバと通信する端末の情報処理方法であって、
第1端末のユーザと、前記第1端末とは異なる第2端末のユーザとを含むチャットルームを前記端末の表示部に表示することと、
前記第1端末によって送信された第1コンテンツが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1コンテンツを前記端末の通信部によって前記サーバから受信することと、
前記第2端末から送信された、位置に関する第1情報と第2コンテンツとが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1情報に基づく第2情報と、第2コンテンツとを前記端末の通信部によって前記サーバから受信することと、
前記第1コンテンツと、前記第2情報に基づき前記第1コンテンツとは表示態様を異ならせた前記第2コンテンツとを前記チャットルームに表示することと
、
設定された時間の経過、または設定された時刻に基づき、前記第2コンテンツの前記表示態様を前記第1コンテンツと同じ表示態様にして前記チャットルームに表示することとを含む。
【請求項15】
サーバと通信する端末であって、
第1端末によって送信された第1コンテンツが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1コンテンツを前記サーバから受信し、前記第1端末とは異なる第2端末から送信された、位置に関する第1情報と第2コンテンツとが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1情報に基づく第2情報と、第2コンテンツとを前記サーバから受信する通信部と、
前記第1端末のユーザと、前記第2端末のユーザとを含むチャットルームを表示し、前記第1コンテンツと、前記第2情報に基づき前記第1コンテンツとは表示態様を異ならせた前記第2コンテンツとを前記チャットルームに表示する表示部とを含
み、
前記表示部は、設定された時間の経過、または設定された時刻に基づき、前記第2コンテンツの前記表示態様を前記第1コンテンツと同じ表示態様にして前記チャットルームに表示する。
【請求項16】
サーバと通信する端末の情報処理方法であって、
第1端末のユーザと、前記第1端末とは異なる第2端末のユーザとを含むチャットルームを前記端末の表示部に表示することと、
前記第1端末によって送信された第1コンテンツが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1コンテンツを前記端末の通信部によって前記サーバから受信することと、
前記第2端末から送信された、位置に関する第1情報と第2コンテンツとが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1情報に基づく第2情報と、第2コンテンツとを前記端末の通信部によって前記サーバから受信することと、
前記第1コンテンツと、前記第2情報に基づき前記第1コンテンツとは表示態様を異ならせた前記第2コンテンツとを前記チャットルームに表示することと、
前記第1情報が前記サーバに受信されなくなったことに基づき、前記サーバから送信された第5情報を前記通信部によって受信することと、
前記第5情報に基づき、前記第2コンテンツの前記表示態様を前記第1コンテンツと同じ表示態様にして前記チャットルームに表示することとを含む。
【請求項17】
サーバと通信する端末であって、
第1端末によって送信された第1コンテンツが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1コンテンツを前記サーバから受信し、前記第1端末とは異なる第2端末から送信された、位置に関する第1情報と第2コンテンツとが前記サーバに受信されたことに基づき、前記第1情報に基づく第2情報と、第2コンテンツとを前記サーバから受信する通信部と、
第1端末のユーザと、前記第2端末のユーザとを含むチャットルームを表示し、前記第1コンテンツと、前記第2情報に基づき前記第1コンテンツとは表示態様を異ならせた前記第2コンテンツとを前記チャットルームに表示する表示部とを含み、
前記通信部は、前記第1情報が前記サーバに受信されなくなったことに基づき、前記サーバから送信された第5情報を受信し、
前記表示部は、前記第5情報に基づき、前記第2コンテンツの前記表示態様を前記第1コンテンツと同じ表示態様にして前記チャットルームに表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末の表示方法、サーバ、プログラム並びにサーバの情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のユーザが互いにメッセージのやり取りを行うメッセージングサービスが提供されている。特許文献1には、匿名でメッセージのやり取りを行うことができるチャットシステムについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
本発明の第一の態様は、サーバと通信する端末に実行されるプログラムであって、第1端末のユーザと、第1端末とは異なる第2端末のユーザとを含むチャットルームを端末の表示部に表示することと、第1端末によって送信された第1コンテンツがサーバに受信されたことに基づき、第1コンテンツを端末の通信部によってサーバから受信することと、第2端末から送信された、位置に関する第1情報と第2コンテンツとがサーバに受信されたことに基づき、第1情報に基づく第2情報と、第2コンテンツとを端末の通信部によってサーバから受信することと、第1コンテンツと、第2情報に基づき第1コンテンツとは表示態様を異ならせた第2コンテンツとをチャットルームに表示することとが端末に実行される。
また、本発明の第二の態様は、サーバと通信する端末の情報処理方法であって、第1端末のユーザと、第1端末とは異なる第2端末のユーザとを含むチャットルームを端末の表示部に表示することと、第1端末によって送信された第1コンテンツがサーバに受信されたことに基づき、第1コンテンツを端末の通信部によってサーバから受信することと、第2端末から送信された、位置に関する第1情報と第2コンテンツとがサーバに受信されたことに基づき、第1情報に基づく第2情報と、第2コンテンツとを端末の通信部によってサーバから受信することと、第1コンテンツと、第2情報に基づき第1コンテンツとは表示態様を異ならせた第2コンテンツとをチャットルームに表示することとを含む。
また、本発明の第三の態様は、サーバと通信する端末であって、第1端末によって送信された第1コンテンツがサーバに受信されたことに基づき、第1コンテンツをサーバから受信し、第1端末とは異なる第2端末から送信された、位置に関する第1情報と第2コンテンツとがサーバに受信されたことに基づき、第1情報に基づく第2情報と、第2コンテンツとをサーバから受信する通信部と、第1端末のユーザと、第2端末のユーザとを含むチャットルームを表示し、第1コンテンツと、第2情報に基づき第1コンテンツとは表示態様を異ならせた第2コンテンツとをチャットルームに表示する表示部とを含む。
また、本発明の第四の態様は、サーバと通信する端末であって、メモリに記憶されたプログラムを読み出し、プログラムに基づいて処理を実行するプロセッサーを含み、プロセッサーは、第1端末のユーザと、第1端末とは異なる第2端末のユーザとを含むチャットルームを端末の表示部に表示することと、第1端末によって送信された第1コンテンツがサーバに受信されたことに基づき、第1コンテンツを端末の通信部によってサーバから受信することと、第2端末から送信された、位置に関する第1情報と第2コンテンツとがサーバに受信されたことに基づき、第1情報に基づく第2情報と、第2コンテンツとを端末の通信部によってサーバから受信することと、第1コンテンツと、第2情報に基づき第1コンテンツとは表示態様を異ならせた第2コンテンツとをチャットルームに表示することとを実行する。
また、本発明の第五の態様は、端末と通信するサーバによって実行されるプログラムであって、端末とは異なる第1端末によって送信された第1コンテンツをサーバの通信部によって受信することと、第1コンテンツを通信部によって端末に送信することと、端末と第1端末とは異なる第2端末から送信された、位置に関する第1情報と第2コンテンツとを通信部によって受信することと、第2コンテンツと、第1情報に基づき第2コンテンツを第1コンテンツとは異なる表示態様で端末の表示部に表示させるための第2情報とを通信部によって端末に送信することとをサーバに実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】通信システムの構成例を示し、端末及びサーバの構成例を示すブロック図である。
【
図2】実施形態に係る通信システムの概要を説明する概要図である。
【
図3】(a)は、メッセージ管理情報のデータ構成例を示すデータ概念図である。(b)は、場所管理情報のデータ構成例を示すデータ概念図である。
【
図4】通信システムにおける各装置のやり取りの一例を示すシーケンス図である。
【
図5】
図4に関連する端末の動作例を示すフローチャートである。
【
図6】
図4に関連するサーバの動作例を示すフローチャートである。
【
図7】(a)~(c)は、端末の表示例を示す画面図である。
【
図8】端末のフィルタリング表示に関する動作例を示すフローチャートである。
【
図9】(a)は、表示態様を異ならせた複数のメッセージを表示した画面例を示す図であり、(b)は、(a)に示す表示態様に対して、第1の表示態様のメッセージのみを表示するようフィルタリングをした後の画面例を示す図であり、(c)は、(a)に示す表示態様に対して、第2の表示態様のメッセージのみを表示するようフィルタリングをした後の画面例を示す図である。
【
図10】実施形態2に係る通信システムの構成例を示し、端末、サーバ及びビーコン発信器の構成例を示すブロック図である。
【
図11】実施形態2に係る報酬管理情報のデータ構成例を示すデータ概念図である。
【
図12】ユーザの端末が所定の位置にいることに対して報酬を与える処理を示す各装置のやり取りの一例を示すシーケンス図である。
【
図13】
図12に関連する端末の動作例を示すフローチャートである。
【
図14】
図12に関連する端末の動作例を示すフローチャートである。
【
図15】端末の報酬情報の表示例を示す画面図である。
【
図16】特定の場所にいる端末を特定のトークルームに招待する通信システムにおける各装置のやり取りの一例を示すシーケンス図である。
【
図17】
図16に関連する端末の動作例を示すフローチャートである。
【
図18】
図16に関連するサーバの動作例を示すフローチャートである。
【
図19】(a)は、トークルームに招待するURLを表示する表示例を示す画面図である。(b)は、招待されたトークルームの例を示す画面図である。
【
図20】時間経過による表示態様の変更を行うための端末の動作例を示すフローチャートである。
【
図21】(a)は、表示態様の変更前のトークルームの表示例を示す画面図である。(b)は、表示態様の変更後のトークルームの表示例を示す画面図である。
【
図22】サーバが端末から位置情報を受信できなくなった場合の各装置間のやり取りの例を示すシーケンス図である。
【
図23】サーバが端末から異なる位置情報を受信した場合の各装置間のやり取りの例を示すシーケンス図である。
【
図26】フィルタリング条件として、表示態様とは異なるフィルタリングをおこなった場合の端末20とサーバ10との間のやり取りを示すシーケンス図である。
【
図27】
図26に関連する端末の動作を示すフローチャートである。
【
図28】
図26に関連するサーバの動作を示すフローチャートである。
【
図29】場所に関連するメッセージ数を表示するための各装置のやり取りを示すシーケンス図である。
【
図30】
図29に関連するサーバの動作を示すフローチャートである。
【
図31】
図29に関連する端末の動作を示すフローチャートである。
【
図32】メッセージを送信した場所ごとのメッセージ数を表示する例を示す端末の画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
<法的事項の遵守>
本明細書に記載の開示は、通信の秘密など、本開示の実施に必要な実施国の法的事項遵守を前提とすることに留意されたい。
【0007】
本開示に係る端末による送信または受信に係る状況を確認できる表示方法等を実施するための実施形態について、図面を参照して説明する。
【0008】
<システム構成>
【0009】
図1は、本開示の一実施形態に係る通信システム1の構成を示す。
図1に開示されるように、通信システム1では、ネットワーク30を介してサーバ10と、端末20(端末20A,端末20B,端末20C)とが接続される。サーバ10は、ネットワーク30を介してユーザが所有する端末20に、端末20間でのメッセージの送受信を実現するサービスを提供する。なお、ネットワーク30に接続される端末20の数は限定されない。
【0010】
ネットワーク30は、1以上の端末20と、1以上のサーバ10とを接続する役割を担う。すなわち、ネットワーク30は、端末20がサーバ10に接続した後、データを送受信することができるように接続経路を提供する通信網を意味する。
【0011】
ネットワーク30のうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよいし、そうでなくてもよい。ネットワーク30は、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(ad hoc network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(virtual private network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(local area network:LAN)、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ワイヤレスWAN(wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(metropolitan area network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDN(integrated service digital networks)、無線LAN、LTE(long term evolution)、CDMA(code division multiple access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。ネットワーク30は、1つまたは複数のネットワーク30を含むことができる。
【0012】
端末20(端末20A,端末20B,端末20C)は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理端末であればどのような端末であってもよい。端末20は、限定ではなく例として、スマートフォン、携帯電話(フィーチャーフォン)、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA(personal digital assistant)、電子メールクライアントなど)、ウェアラブル端末(メガネ型デバイス、時計型デバイスなど)、または他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。また、端末20は情報処理端末と表現されてもよい。
【0013】
端末20A、端末20Bおよび端末20Cの構成は基本的には同一であるため、以下の説明においては、端末20について説明する。また、必要に応じて、ユーザXが利用する端末を端末20Xと表現し、ユーザXまたは端末20Xに対応づけられた、所定のサービスにおけるユーザ情報をユーザ情報Xと表現する。なお、ユーザ情報とは、所定のサービスにおいてユーザが利用するアカウントに対応付けられたユーザの情報である。ユーザ情報は、限定でなく例として、ユーザにより入力される、または、所定のサービスにより付与される、ユーザの名前、ユーザのアイコン画像、ユーザの年齢、ユーザの性別、ユーザの住所、ユーザの趣味趣向、ユーザの識別子などのユーザに対応づけられた情報を含み、これらのいずれか一つまたは、組み合わせであってもよいし、そうでなくてもよい。
【0014】
サーバ10は、端末20に対して、所定のサービスを提供する機能を備える。サーバ10は、各実施形態において記載する機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよい。サーバ10は、限定でなく例として、サーバ装置、コンピュータ(限定でなく例として、デスクトップ、ラップトップ、タブレットなど)、メディアコンピュータプラットホーム(限定でなく例として、ケーブル、衛星セットトップボックス、デジタルビデオレコーダ)、ハンドヘルドコンピュータデバイス(限定でなく例として、PDA、電子メールクライアントなど)、あるいは他種のコンピュータ、またはコミュニケーションプラットホームを含む。また、サーバ10は情報処理装置と表現されてもよい。サーバ10と端末20とを区別する必要がない場合は、サーバ10と端末20とは、それぞれ情報処理装置と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0015】
<ハードウェア(HW)構成>
【0016】
図1を用いて、通信システム1に含まれる各装置のHW構成について説明する。
【0017】
(1)端末のHW構成
端末20は、制御部21(CPU:central processing unit(中央処理装置))、記憶部28、通信I/F22(インタフェース)、入出力部23、表示部24、位置情報取得部25を備える。端末20のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。なお、端末20のHW構成として、すべての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、端末20は、マイク232、カメラ234、位置情報取得部25等、個々の構成要素、または複数の構成要素を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0018】
通信I/F22は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F22は、ネットワーク30を介して、サーバ10との通信を実行する機能を有する。通信I/F22は、各種データを制御部21からの指示に従って、サーバ10に送信する。また、通信I/F22は、サーバ10から送信された各種データを受信し、制御部21に伝達する。また、通信I/F22を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F22が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0019】
入出力部23は、端末20に対する各種操作を入力する装置、および、端末20で処理された処理結果を出力する装置を含む。入出力部23は、入力部と出力部が一体化していてもよいし、入力部と出力部に分離していてもよいし、そうでなくてもよい。
【0020】
入力部は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部21に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入力部は、限定でなく例として、タッチパネル231、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ234(動画像を介した操作入力)、マイク232(音声による操作入力)を含む。
【0021】
出力部は、制御部21で処理された処理結果を出力することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。出力部は、限定でなく例として、 タッチパネル、タッチディスプレイ、スピーカ233(音声出力)、レンズ(限定でなく例として3D(three dimensions)出力や、ホログラム出力)、プリンターなどを含む。
【0022】
表示部24は、フレームバッファに書き込まれた表示データに従って、表示することができる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。表示部24は、限定でなく例として、タッチパネル、タッチディスプレイ、モニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))、ヘッドマウントディスプレイ(HDM:Head Mounted Display)、プロジェクションマッピング、ホログラム、空気中など(真空であってもよいし、そうでなくてもよい)に画像やテキスト情報等を表示可能な装置を含む。なお、これらの表示部24は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0023】
入出力部23がタッチパネルの場合、入出力部23と表示部24とは、略同一の大きさおよび形状で対向して配置されていてもよい。
【0024】
制御部21は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。そのため、制御部21は、制御回路と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0025】
制御部21は、限定でなく例として、中央処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)を含む。
【0026】
記憶部28は、端末20が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部28は、限定でなく例として、HDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)、フラッシュメモリ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)など各種の記憶媒体を含む。また、記憶部28は、メモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0027】
端末20は、プログラムPを記憶部28に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部21が、制御部21に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部28に記憶されるプログラムPは、端末20に、制御部21が実行する各機能を実現させる。また、このプログラムPは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0028】
マイク232は、音声データの入力に利用される。スピーカ233は、音声データの出力に利用される。カメラ234は、動画像データの取得に利用される。
【0029】
(2)サーバのHW構成
サーバ10は、制御部11(CPU)、記憶部15、通信I/F14(インタフェース)、入出力部12、表示部13を備える。サーバ10のHWの各構成要素は、限定でなく例として、バスBを介して相互に接続される。なお、サーバ10のHWは、サーバ10のHWの構成として、全ての構成要素を含むことは必須ではない。限定ではなく例として、サーバ10のHWは、表示部13を取り外すような構成であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0030】
制御部11は、プログラム内に含まれたコードまたは命令によって実現する機能を実行するために物理的に構造化された回路を有し、限定でなく例として、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置により実現される。
【0031】
制御部11は、代表的には中央処理装置(CPU)、であり、その他にマイクロプロセッサ、プロセッサコア、マルチプロセッサ、ASIC、FPGAであってもよいし、そうでなくてもよい。本開示において、制御部11は、これらに限定されない。
【0032】
記憶部15は、サーバ10が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部15は、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。ただし、本開示において、記憶部15は、これらに限定されない。また、記憶部15は、メモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0033】
通信I/F14は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F14は、ネットワーク30を介して、端末20との通信を実行する機能を有する。通信I/F14は、各種データを制御部11からの指示に従って、端末20に送信する。また、通信I/F14は、端末20から送信された各種データを受信し、制御部11に伝達する。また、通信I/F14を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F14が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0034】
入出力部12は、サーバ10に対する各種操作を入力する装置により実現される。入出力部12は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を制御部11に伝達できる全ての種類の装置のいずれかまたはその組み合わせにより実現される。入出力部12は、代表的にはキーボード等に代表されるハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイスで実現される。なお、入出力部12、限定でなく例として、タッチパネルやカメラ(動画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含んでいてもよいし、そうでなくてもよい。ただし、本開示において、入出力部12は、これらに限定されない。
【0035】
表示部13は、代表的にはモニタ(限定でなく例として、液晶ディスプレイやOELD(organic electroluminescence display))で実現される。なお、表示部13は、ヘッドマウントディスプレイ(HDM)などであってもよいし、そうでなくてもよい。なお、これらの表示部13は、3Dで表示データを表示可能であってもよいし、そうでなくてもよい。ただし、本開示において、表示部13は、これらに限定されない。
【0036】
サーバ10は、プログラムPを記憶部15に記憶し、このプログラムPを実行することで、制御部11が、制御部11に含まれる各部としての処理を実行する。つまり、記憶部15に記憶されるプログラムPは、サーバ10に、制御部11が実行する各機能を実現させる。このプログラムPは、プログラムモジュールと表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0037】
本開示の各実施形態においては、端末20および/または、サーバ10のCPUがプログラムPを実行することにより、実現するものとして説明する。
【0038】
なお、端末20の制御部21、および/または、サーバ10の制御部11は、制御回路を有するCPUだけでなく、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実現してもよいし、そうでなくてもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよいし、そうでなくてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。そのため、制御部21は、制御回路と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0039】
また、本開示の各実施形態のプログラムP(限定ではなく、例として、ソフトウェアプログラム、コンピュータプログラム、またはプログラムモジュール)は、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよいし、されなくてもよい。 記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムPを記憶可能である。また、プログラムPは、本開示の各実施形態の機能の一部を実現するためのものであってもよいし、そうでなくてもよい。さらに、本開示の各実施形態の機能を記憶媒体にすでに記録されているプログラムPとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよいし、そうでなくてもよい。
【0040】
記憶媒体は、1つまたは複数の半導体ベースの、または他の集積回路(IC)(限定でなく例として、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)または特定用途向けIC(ASIC)など)、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)、ハイブリッド・ハード・ドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピィ・ディスケット、フロッピィ・ディスク・ドライブ(FDD)、磁気テープ、固体ドライブ(SSD)、RAMドライブ、セキュア・デジタル・カード、またはドライブ、任意の他の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、適切な場合、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムPを記憶可能であれば、どのようなデバイスまたは媒体であってもよい。また、記憶媒体をメモリ(memory)と表現されてもよいし、されなくてもよい。
【0041】
サーバ10および/または端末20は、記憶媒体に記憶されたプログラムPを読み出し、読み出したプログラムPを実行することによって、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現することができる。
【0042】
また、本開示のプログラムPDDは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、サーバ10および/または端末20に提供されてもよいし、されなくてもよい。サーバ10および/または端末20は、限定でなく例として、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムPを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
【0043】
また、本開示の各実施形態は、プログラムPが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0044】
サーバ10および/または端末20における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよいし、そうでなくてもよい。
【0045】
端末20における処理の少なくとも一部を、サーバ10により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、端末20の制御部21の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、サーバ10で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
【0046】
サーバ10における処理の少なくとも一部を、端末20により行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。この場合、サーバ10の制御部11の各機能部の処理のうち少なくとも一部の処理を、端末20で行う構成としてもよいし、そうでなくてもよい。
【0047】
明示的な言及のない限り、本開示の実施形態における判定の構成は必須でなく、判定条件を満たした場合に所定の処理が動作されたり、判定条件を満たさない場合に所定の処理がされたりしてもよいし、そうでなくてもよい。
【0048】
なお、本開示のプログラムは、限定でなく例として、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装される。
【0049】
通信システム1は、
図10に示すように、ビーコン発信器40を含んでもよい。ビーコン発信器40は、所定の場所に設置され、定期的に自装置を識別する情報であり、位置情報の代替となるビーコンIDを含むビーコン信号を発信する装置である。
【0050】
<ビーコン発信器40のHW構成>
図10に示すように、ビーコン発信器40は、ビーコン発信部412を備え、更には、通信I/F411を備えてもよいし、備えなくてもよい。
【0051】
通信I/F411は、ネットワーク30を介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F411は、ネットワーク30を介して、サーバ10との通信を実行する機能を有する。通信I/F411は、各種データを制御部21からの指示に従って、サーバ10に送信する。また、通信I/F411を単に通信部と表現する場合もある。また、通信I/F411が物理的に構造化された回路で構成される場合には、通信回路と表現する場合もある。
【0052】
ビーコン発信部412は、定期的(限定ではなく一例として、1秒ごと)に、通信システム1上で、自機を一意に特定することができるビーコンIDを含むビーコン信号を発信する。ビーコン信号は、ビーコン発信部412の存在を周辺の他の機器(ペリフェラルと呼称することもある)に通知するための信号であり、限定ではなく一例として、BLE(Bluetooth Low Energy(登録商標))の通信規格で定義されるビーコン信号を用いることとしてよいが、これに限定するものではない。ビーコン信号は、他の機器と通信接続を確立することなく送信することができる信号である。ビーコン信号の到達距離は、信号の発信強度により定めることができ、信号強度が強いほど遠距離までビーコン信号を到達させることができる。本実施形態においては、ビーコン発信部412は、所定距離(端末20を保持するユーザが所定範囲内にいることがわかる距離であって、限定ではなく一例として、ビーコン発信部から2、3m以内)まで到達できる程度の信号強度でビーコン信号を発信する
【0053】
<実施形態1>
本実施形態に係る通信システム1においては、複数のユーザが参加するトークルームにおいて、各ユーザは発言とともに、その端末が存在する位置に関する情報をサーバ10に送信する。端末20a~20dそれぞれのユーザは、同じトークルームに参加している。
【0054】
トークルームとは、限定ではなく一例として、サーバ10が提供するメッセージングサービスにおいて、メッセージングサービスを利用するユーザ同士によって、送受信されたコンテンツをユーザの端末に表示可能にするユーザインターフェースである。トークルームは、チャットルームと呼称されてもよい。トークルームは、基本的にはサーバ10が提供するメッセージングサービスにおいて互いに認識しているユーザ間で双方の了承のもとで形成されるが、不特定多数のユーザが自由に参加することができるトークルームを形成することもできる。このような不特定多数のユーザが自由に参加することができるトークルームをオープンチャットと呼称することもある。
【0055】
オープンチャットとは、複数のユーザが、匿名で参加することが可能なグループチャットである。ここでいう匿名で参加とは、メッセージングサービスを提供するサーバ10において、登録しているユーザ名とは異なるユーザ名でトークルームに参加できることを意味する。オープンチャットは、誰でも参加が可能である反面、匿名性が高く、メッセージの内容についての信憑性の判断がつきにくいという側面を有する。このようなオープンチャットには、ユーザ自身がそのオープンチャットの存在を認識して(限定ではなく一例として、宣伝広告などで宣伝商品に関連するオープンチャットがあることやそのオープンチャットへの参加方法が記載された記事を確認することによって認識する)、自身で参加したり、トークルームに参加している他のユーザからの招待を受けて参加したりすることができる。
【0056】
ところで、オープンチャットでは、匿名での参加ができる、即ち、メッセージの送信ができることから、無責任な発言をする可能性もある。しかしながら、メッセージの内容の信憑性がオープンチャットに参加している他のユーザにはわかりづらい可能性がある。また、通常のチャットであったとしても、ユーザ名をニックネームや偽名に設定することができる。そのため、オープンチャット同様にメッセージの信憑性が定かでない場合がある。そこで、サーバ10は、あるトークルーム(通常のトークルームであってもよいし、オープンチャットであってもよい)について、各ユーザの発言の表示態様を変えることで、その発言の信憑性を保証するようにする。具体的には、限定ではなく一例として、複数のユーザが、あるAAフェスという祭りに関するトークをしていたとする。このとき、端末20bのユーザはAAフェスの会場外にいて、「AAフェスのA店、すごく良かったよ?」というメッセージを送信したとする。このとき、端末20bはメッセージとともにサーバ10に端末20bの位置に関する情報を送信する。
【0057】
その一方で、端末20cのユーザはAAフェス会場にいて、「え?そう?AAフェスのA店、あまりよくないよ?」というメッセージを、端末20cの位置に関する情報とともにサーバ10に送信している。また、端末20dのユーザもAAフェス会場にいて、「だよね?待ち時間も考えると、コスパも悪いよね?」というメッセージを端末20dの位置に関する情報とともにサーバ10に送信する。
【0058】
サーバ10は、トークルームを表示している端末20aに対して、メッセージの情報とともに、その表示態様を示す情報とともに送信する。すると、端末20aは、サーバ10からの指示にしたがって、AAフェス会場にいない端末20bのユーザのメッセージと、AAフェス会場にいる端末20cのユーザのメッセージと端末20dのユーザのメッセージとを、表示態様を異ならせて表示する。
【0059】
図2の例では、AAフェス会場にいない端末20bのメッセージを黒地の白抜きの文字で表示しているのに対し、AAフェス会場にいる端末20c、20dのメッセージは通常の表示とすることで、表示態様を異ならせている。これにより、端末20aのユーザは、端末20c、端末20dのメッセージはAAフェス会場での発言であり、信憑性が高いと推定でき、一方で、端末20bのメッセージはAAフェス会場外の発言であるから、信憑性が低いと推定できる。なお、
図2の表示態様自体は逆であってもよく、AAフェス会場内にいるユーザのメッセージを黒字の白抜きの文字で表示し、AAフェス会場にいないユーザのメッセージを通常の表示とするようにしてもよい。
【0060】
なお、
図2には図示していないが、端末20aのユーザもトークルームに参加しているので、トークルームに対してメッセージを送信することができる。ここで、各端末が、トークルームに対して送信するのは、メッセージに限らず、各種のコンテンツであってよい。即ち、トークルーム上でやり取りされるコンテンツは、ユーザが自身の端末20を利用して入力した文字情報(収支内容に係る情報のテキストデータ)、写真やスタンプなどを含む画像情報(例えば、ユーザがいる場所の写真)、音声ファイル、動画ファイル、データファイルなど各種のファイル情報、広告情報を含むが、これらに限定するものではない。
以下、詳細に説明する。
【0061】
(1)ユーザの端末の機能構成
図1に示すように、端末20の制御部21は、メッセージ処理部211と、表示処理部212と、を備える。
【0062】
メッセージ処理部211は、サーバ10が提供するメッセージングサービスから提供されるメッセージングアプリケーションに従って、ユーザからの入力および/または通信I/F12が受信したメッセージを含むコンテンツの入力を受け付けて、表示処理部212に表示するように指示する。なお、ユーザからの入力を受け付けた場合には、その受け付けた入力内容を通信I/F22にサーバ10に宛てて送信するように指示する。また、ここでメッセージ処理部211が処理する対象として、トークルームに対してユーザが入力したテキストメッセージに限らず、写真やスタンプなどを含む画像情報、音声ファイル、動画ファイル、データファイルなどを含んでよい。
【0063】
また、メッセージ処理部211は、端末20からサーバ10にコンテンツを送信する際には、端末20の位置に関する情報と共に送信する。端末20の位置に関する情報とは、位置情報取得部25によりGNSSを利用して取得された経緯度情報であってもよいし、そうでなくてもよい。また、端末20の位置に関する情報とは、端末20が受信している位置情報を特定可能な信号、限定ではなく一例として、ビーコン発信器が発信しているビーコン信号に含まれるビーコンID、端末20が通信するために接続している基地局の基地局IDなどを用いることとしてもよいし、そうしなくてもよい。メッセージ処理部211は、メッセージと共に端末20の位置に関する情報を送信することとしてよいし、そうしなくてもよい。また、メッセージ処理部211は、メッセージと端末20の位置に関する情報とは個別に別々のタイミングで送信することとしてもよいし、そうしなくてもよい。メッセージ処理部211は、メッセージについてはメッセージの入力をユーザから受け付けたときに送信することとしてよく、位置に関する情報についてはメッセージの入力とは関係なく、定期的に送信することとしてもよいし、そうしなくてもよい。
【0064】
表示処理部212は、サーバ10が提供するメッセージングサービスから提供されるメッセージングアプリケーションに従って、ユーザからの入力および/または通信I/F12が受信したメッセージを含むコンテンツの入力を受け付けて、表示部24の表示領域に表示するように指示する。なお、ユーザからの入力を受け付けた場合には、その受け付けた入力内容を通信I/F22にサーバ10に宛てて送信するように指示する。表示処理部212は、サーバ10からの指示に従って、トークルームに表示する各メッセージについて、指定された表示態様、または、メッセージを送信した端末の場所に基づく表示態様でメッセージ(コンテンツ)を表示することとしてもよいし、そうしなくてもよい。
以上が端末20の機能構成である。
【0065】
(2)サーバの機能構成
図1に示すように、サーバ10の制御部11は、メッセージ処理部111と、判定部112と、を備える。
【0066】
メッセージ処理部111は、各ユーザ間のやり取りを行うためのトークルームを管理する機能を備える。メッセージ処理部111は、サーバ10が提供するメッセージングサービスの提供を受ける端末間のコンテンツを含むコンテンツのやり取りを中継する。即ち、あるユーザからトークルームへのコンテンツが送信された場合に、そのトークルームを特定し、トークルームに属する他のユーザにコンテンツを送信する。
【0067】
また、メッセージ処理部111は、ユーザの端末20からトークルームに対するコンテンツを受信した場合に、その端末20の位置に関する情報に基づいて判定部112に、表示態様の判定を依頼する。そして、判定部112から指定された表示態様で受信したコンテンツを表示するように、トークルームに参加している各ユーザの端末20に、受信したコンテンツを送信する。メッセージ処理部111は、受信したメッセージと、その位置情報とを対応付けて記憶部15に記憶する。メッセージ処理部111は、端末20から、メッセージと、端末20の位置に関する情報とを個別に受信した場合には、メッセージを受信したタイミングと、位置に関する情報とを受信したタイミングとが、所定時間内(端末20がメッセージを送信したときに、その場所にいると同定できる程度の時間内であり、限定ではなく一例として、1分以内)であれば、メッセージを送信したときに、その位置に関する情報にいると判断して、メッセージと位置に関する情報とを対応付けて記憶する。
【0068】
判定部112は、メッセージ処理部111からの指示に依頼に基づき、受信したメッセージが書き込まれたトークルームと、メッセージを送信した端末20が、トークルームに関連する場所にいるかどうかを判定し、その結果をメッセージ処理部111に通知する。判定部112は、受信したメッセージが端末の測位システムにより測位された経緯度情報であった場合には、位置管理情報310の位置情報312を参照して、合致する範囲があるかどうかを判定する。そして、合致する範囲があった場合に、対応する場所名311を特定する。また、判定部112は、受信したメッセージに、ビーコンIDや基地局IDが対応付けられている場合には、位置情報312として、対応付けられているIDのいずれかと合致するかどうかを判定し、対応する場所名311を特定する。また、受信したメッセージに対応付けられている位置に関する情報は、経緯度情報やビーコンID以外には、地名や店舗名などの名称のテキスト情報であってもよく、この場合には、対応付けられている地名や店舗名などの名称のテキスト情報をそのまま位置情報312として用いることとしてもよい。判定部112は、特定した場所名をメッセージ処理部111に通知することとしてもよいし、場所名の通知に代えて、メッセージを送信した端末20が、メッセージが送信されたトークルームに関連する場所にいるかどうかを判定し、その結果をメッセージ処理部111に通知することとしてもよい。
以上が、サーバ10の機能構成である。
【0069】
<データ>
図3(a)は、サーバ10に記憶されるメッセージ管理情報300のデータ構成例を示すデータ概念図である。メッセージ管理情報300は、各メッセージの送信者と、その送信時の位置情報を管理するための情報である。
図3(a)に示すように、メッセージ管理情報300は、ユーザID301と、コンテンツ情報302と、位置情報303とが対応付けられた情報である。
【0070】
ユーザID301は、メッセージの発言者であるユーザを一意に特定するための識別情報である。ユーザID301は、サーバ10が提供するメッセージングサービスにおいて、各ユーザを一意に特定することができる情報である。
【0071】
コンテンツ情報302は、対応するユーザIDが示すユーザにより送信されたコンテンツの内容を示す情報である。コンテンツ情報302は、メッセージであれば、そのテキスト情報である。また、コンテンツ情報302は、画像(静止画、動画)であってもよいし、音声であってもよいし、地図情報や、ウェブサイトのアドレスであってもよい。
【0072】
位置情報303は、対応するユーザIDが、その端末20を利用してメッセージを送信した場所に関する情報である。位置情報303は、各ユーザが対応するコンテンツ情報302を送信した場所を特定し、トークに関連する場所で送信されたかどうかや、特定の場所で送信されたかどうかを特定するために用いられる。なお、位置情報303は、
図3(a)に示す例では、位置情報として、経緯度情報を用いる例を示しているが、位置情報303は、経緯度情報に限定するものではない。対応するコンテンツ情報302を送信した場所を特定可能な情報であれば、経緯度情報以外の情報であってもよい。位置情報303は、限定ではなく一例として、各位置に配置しているビーコン発信機のビーコンIDや基地局の基地局IDなどを、用いることとしてもよいし、そうしなくてもよい。
【0073】
図3(a)に示す例では、ユーザID「U0201524」のユーザによって、位置「(X1、Y1)」から、自身の端末から「AAフェスのA店、すごく良かったよ!」という内容のメッセージを送信していることが理解できる。
【0074】
図3(b)は、サーバ10に記憶される位置管理情報310のデータ構成例を示すデータ概念図である。
図3(b)に示すように位置管理情報310は、場所名311と、位置情報312とが対応付けられた情報である。
【0075】
場所名311は、特定の範囲の場所を識別するための情報であり、表示態様の変更の一例として用いる表示名である。
【0076】
位置情報312は、対応する場所名311として含まれる範囲を示す情報である。
図3(b)に示す例では、経緯度情報の範囲を示す例を示しているが、位置情報312は、これに限定するものではない。位置情報312としては、ビーコン発信機のビーコンIDや基地局の基地局IDを用いることとしてもよいし、そうしなくてもよい。また、ビーコンIDや基地局IDを用いる場合には、一つの場所名311に対して、1つではなく、複数のビーコンIDや基地局IDが対応付けられてもよい。
【0077】
また、位置管理情報310の一つの場所名に対して、更にその中に複数の場所が含まれてもよく、互いに異なる名称の場所に対応付けられている位置情報が互いに重複することがあってもよいし、そうでなくてもよい。
図3(b)に示す例では、「AAフェス会場」内に、「A店」、「B店」などの複数の場所を含まれている例を示している。
【0078】
図3(b)に示す例では、場所名「AAフェス」には、「(XA1、YA1)~(XA2、YA2)」の範囲が含まれることが理解できる。
【0079】
図3(a)に示すメッセージ管理情報300と、
図3(b)に示す位置管理情報310と、があることによりユーザの端末20から送信されたコンテンツが特定の場所に関連するかどうかを特定することができる。
【0080】
<動作>
図4は、通信システム1に係る各装置間のやり取りの一例を示すシーケンス図である。
図4に示すように、端末20bは、ユーザからコンテンツとして、所定のオープンチャット(トークルームであってもよい。以下、単にオープンチャットと記載する)に対する第1メッセージの入力を受け付ける。
【0081】
端末20bは、オープンチャットに対する第1メッセージの入力を受け付けると、端末20bの位置を示す第1位置情報を取得する(ステップS401)。そして、端末20bは、第1メッセージと共に、第1位置情報を、サーバ10に送信する(ステップS402)。
【0082】
サーバ10は、受信した第1メッセージに付随する第1位置情報が、オープンチャットに関連する所定領域内であることを確認する。そして、サーバ10は、この場合に、オープンチャットに参加している端末(端末20a、20c。図示はしていないが、端末20bへの送信も含まれてよい)に対して、第1メッセージを送信するとともに、第1表示態様での第1メッセージの表示を指示する(ステップS403)。なお、ここでは、第1位置情報が所定領域内の位置かを確認することとしているが、これは、所定領域(範囲)ではなく、所定の場所と一致するかどうかを確認することとしてもよい。
【0083】
端末20aは、第1メッセージを受信すると、オープンチャット上で、サーバ10から第1メッセージを第1表示態様で表示する(ステップS404)。同様に、端末20cも、サーバ10から第1メッセージを受信すると、オープンチャット上で、第1メッセージを第1表示態様で表示する(ステップS405)。
【0084】
一方で、端末20cは、同じオープンチャットに対して、端末20cのユーザから第2メッセージの入力を受け付ける(ステップS406)。端末20cは、ユーザから第2メッセージの入力を受け付けると、端末20cの第2位置情報を取得する。そして、端末20cは、第2メッセージと共に、第2位置情報を、サーバ10に送信する(ステップS407)。
【0085】
サーバ10は、受信した第2メッセージに付随する第2位置情報が、オープンチャットに関連する所定領域にないことを確認する。そして、サーバ10は、オープンチャットに参加している端末(端末20a、20b。図示はしていないが、端末20cへの送信も含まれてよい)に対して、第2メッセージを送信するとともに、第2表示態様での第2メッセージの表示を指示する(ステップS408)。
【0086】
これを受けて、トークルームに参加している端末20aおよび端末20bは、第2表示態様で第2メッセージを表示する(ステップS409)。以上が、通信システム1における各装置のやり取りの例である。
【0087】
次に、
図4に示すやり取りを実現するための、端末20の動作を、
図5を用いて説明する。
図5は、
図4に示すやり取りを実現するための、端末20の動作例を示すフローチャートである。
【0088】
図5に示すように、端末20は、入出力部23を介して、オープンチャットに対するコンテンツとしてメッセージの入力を受け付けた場合に(ステップS501のYES)、入出力部23は、入力されたメッセージの内容を制御部21に送信する。
【0089】
制御部21のメッセージ処理部211は、位置情報取得部25に位置情報の取得を指示する。そして、位置情報取得部25は、位置情報を取得し、取得した位置情報を制御部21に送信する(ステップS502)。
【0090】
メッセージ処理部211は、入力されたメッセージと共に、取得した位置情報を、通信I/F22を介してサーバ10に送信して(ステップS503)、処理を終了する。
【0091】
一方、メッセージの入力ではなく(ステップS501のNO)、通信I/F22がメッセージを受信している場合に(ステップS504のYES)、通信I/F22は、受信したメッセージを制御部21に送信する。制御部21のメッセージ処理部211は、受信したメッセージに付随する表示態様の指示が、第1の表示態様の表示指示であるか否かを判定する(ステップS505)。
【0092】
サーバ10からの指示が第1の表示態様の表示指示であった場合に(ステップS505のYES)、メッセージ処理部211は、表示処理部212に対して、オープンチャットに、受信したメッセージを第1の表示態様で表示するように指示する。表示処理部212は、この指示にしたがって、受信したメッセージを第1の表示態様で表示部24に表示して(ステップS506)、処理を終了する。
【0093】
一方で、サーバ10からの指示が第1の表示態様の表示指示でなかった場合に(ステップS505のNO)、メッセージ処理部211は、表示処理部212に対して、オープンチャットに、受信したメッセージを第1の表示態様と異なる第2の表示態様で表示するように指示する。表示処理部212は、この指示にしたがって、受信したメッセージを第2の表示態様で表示部24に表示して(ステップS507)、処理を終了する。
【0094】
次に、
図4に示すやり取りを実現するためのサーバ10の動作を、
図6に示すフローチャートを用いて説明する。
【0095】
図6に示すように、サーバ10の通信I/F14は、端末20から、トークルームに対する入力であるコンテンツ(メッセージ)と共に、メッセージの送信者を特定可能なユーザIDと、端末20の位置に関する位置情報とを受信する(ステップS601)。通信I/F14は、受信したメッセージを、制御部11に送信する。
【0096】
制御部11の判定部112は、受信したメッセージに付随する位置情報は、メッセージが送信されたトークルームに関連するか否かを判定する(ステップS602)。
【0097】
判定部112は、受信したメッセージに付随する位置情報が、トークルームに関連する位置であると判定した場合には(ステップS602のYES)、その旨をメッセージ処理部111に送信する。そして、メッセージ処理部111は、受信したメッセージと、ユーザIDと、受信したメッセージの表示態様である第1の表示態様での表示指示とを、通信I/F14を介して、端末20に送信し(ステップS603)、処理を終了する。
【0098】
一方、判定部112は、受信したメッセージに付随する位置情報が、トークルームに関連する場所にないと判定した場合には(ステップS602のNO)、その旨をメッセージ処理部111に送信する。そして、メッセージ処理部111は、受信したメッセージと、ユーザIDと、受信したメッセージの表示態様である第2の表示態様での表示指示とを、通信I/F14を介して、端末20に送信し(ステップS604)、処理を終了する。
【0099】
図7(b)は、
図4~
図6に示すやり取りの結果、端末20aの表示部24に表示される画面図の一例を示している。
【0100】
図7(b)には、メッセージ711と、メッセージ712及びメッセージ713とでは、その表示態様を異にした例を示している。即ち、第1の表示態様として、メッセージ712、713が表示され、第2の表示態様として黒地に白抜きの文字で示すメッセージ711が表示されている例を示している。なお、表示態様を異ならせた表示は、これに限らず、文字色の変更、文字フォントの変更、メッセージの枠の形状の変更、メッセージの背景色の変更、あるいは、これらの組み合わせによって実現されてよい。
【0101】
図7(a)には、表示態様を変えずにメッセージを表示した例を示している。
図7(a)と
図7(b)とを比較すれば理解できるように、メッセージの表示態様を変更することで、一目でメッセージの信憑性がユーザに理解できる。
【0102】
なお、
図4~
図6に示すやり取りでは、メッセージの位置情報が、送信されたトークルームに関連するか否かを判定して、メッセージの表示態様を決定することとしているが、サーバ10が提供するメッセージングサービスでは、この判定を行うことなく、単にメッセージを送信した端末20がどこに居たのかを特定し、その場所をメッセージに対応付けて表示することとしてもよいし、そうしなくてもよい。即ち、
図7(c)に示すように、各メッセージ、または、メッセージの送信者に対応付けて、そのメッセージの送信位置を示す情報を表示することとしてもよい。
図7(c)の例では、メッセージ711は、BB駅で送信されたことが理解でき、メッセージ712、713は、共にAAフェス会場内から送信されたことが理解できる。なお、表示名は、場所の名称や、駅の名称、地名、店舗名、などなど場所に関連する名称であれば、なんでもよい。
【0103】
また、
図4~
図6は、メッセージの位置情報が、送信されたトークルームに関連するか否かにより表示態様を異ならせているが、サーバ10は、位置情報の送信の許可を出している端末のメッセージと、位置情報の送信の許可を出していない端末のメッセージと、で表示態様を異ならせてもよい。位置情報の送信の許可を出しているユーザは、メッセージの送信の信頼性が高いということで、信憑性が高いメッセージとして表示するように構成されてもよい。
【0104】
また、
図4~
図6に示す例では、表示態様をサーバ10が決定する例を示しているが、表示態様の決定は、サーバ10ではなく、端末20が行うこととしてもよい。即ち、サーバ10は、トークルームに参加しているいずれかの端末からメッセージと位置に関する情報を受信した場合に、そのメッセージと位置に関する情報をそのまま、トークルームに参加している全ての端末に送信する。そして、端末20のメッセージ処理部211は、受信した位置に関する情報に基づいて、上記サーバ10が行った処理と同様に、受信したメッセージがトークルームに関連する場所かどうかを判定して、その表示態様を決定し、表示処理部212に決定した表示態様で、メッセージを表示するように指示することとしてもよい。
【0105】
<実施形態1変形例>
ところで、端末20のユーザとしては、信頼のおけるメッセージのみを見たいという要望が往々にしてある。そこで、端末20は、ユーザから、メッセージのフィルタリングの設定を受けて、端末20は、設定されたフィルタリング条件に応じて、メッセージを表示することとしてもよい。
【0106】
図8は、端末20の動作例を示すフローチャートである。端末20の入出力部23は、ユーザからメッセージの表示に関するフィルタリング条件の入力を受け付ける(ステップS801)。フィルタリング条件は、限定ではなく一例として、第1表示態様のメッセージのみの表示であってもよいし、そうでなくてもよい。また、フィルタリング条件は、第2表示態様のメッセージのみの表示であってもよいし、そうでなくてもよい。また、フィルタリング条件は、特定の場所に関連するメッセージのみの表示であってもよいし、そうでなくてもよい。また、フィルタリング条件は、メッセージの送信者の属性(限定ではなく一例として性別であったり、年代であったりしてよいが、これらに限定するものではない)により特定されたメッセージのみの表示であってもよいし、そうでなくてもよい。入出力部23は、受け付けたフィルタリング条件を、メッセージ処理部211に送信する。
【0107】
メッセージ処理部211は、トークルームに表示されているメッセージ各々の属性を取得する(ステップS802)。メッセージ各々の属性の取得は、限定ではなく一例として、メッセージに対応付けられたタグデータから取得するものであってもよいし、そうでなくてもよい。また、メッセージの属性の取得は、サーバ10に通信I/F22を介して問い合わせることによる取得するものであってもよいし、そうでなくてもよい。メッセージの属性とは、メッセージの特徴を示す情報であればよく、メッセージの表示態様の情報、メッセージが送信された場所の情報、メッセージの送信者の年齢、性別などの特徴を示す情報、などが含まれてもよいし、含まれなくてもよい。
【0108】
メッセージ処理部211は、ユーザにより設定されたフィルタリング条件に該当するメッセージを特定する(ステップS803)。メッセージ処理部211は、限定ではなく一例として、第1の表示態様のメッセージのみの表示がフィルタリング条件である場合には、サーバ10により第1の表示態様での表示を指示されたメッセージのみを特定する。
【0109】
メッセージ処理部211は、特定したフィルタリング後のメッセージのみを表示するよう表示処理部212に指示する。表示処理部212は、特定されたフィルタリング後のメッセージのみをトークルーム上に表示して(ステップS804)、処理を終了する。
【0110】
図9は、フィルタリングを実行した場合の表示例を示す図である。
図9(a)は、フィルタリング前のトークルームの表示例を示す図である。
図9(a)に示すように、第1の表示態様のメッセージ712、713と、第2の表示態様のメッセージ711とが、混在する様子が示されている。
【0111】
この状態に対して、信憑性の高いメッセージのみを表示したい場合には、フィルタリング条件として、第1の表示態様のメッセージのみを表示とすれば、
図9(b)に示すように、メッセージ712とメッセージ713とが表示され、メッセージ711が表示されない態様で表示することができる。
【0112】
一方で、第2の表示態様のメッセージのみを表示するというフィルタリング条件にした場合には、
図9(c)に示すように、メッセージ711のみが表示され、その他のメッセージ712、713が表示されない態様で表示することができる。
【0113】
<実施形態1の効果>
本実施形態1に係る端末20によれば、トークルームに参加するユーザ端末それぞれのメッセージを、そのメッセージが送信された場所に関する位置情報があるか否かによって、各端末からのメッセージを受信するサーバ10からの指示によって表示態様を変更する。
これにより、端末20のメッセージの表示態様を確認することで、端末20のユーザはメッセージが、どの程度信頼のおけるメッセージであるかの指標とすることができる。
【0114】
また、端末20は、メッセージを送信する際に、GNSS等の測位システムを利用して測位した位置情報を共に、サーバ10に送信する。これを受けてサーバ10は、メッセージの表示態様として、メッセージの送信先のトークルームに関する場所から送信されたメッセージとそうでないメッセージとで、表示態様を異ならせて表示の指示を行うこととしてもよい。
これにより、端末20は、トークルームに対して送信されたメッセージについて、そのメッセージを送信した端末20の位置情報から、メッセージの信憑性に応じた表示態様で、メッセージを表示することができる。
【0115】
また、端末20は、メッセージの表示態様として、メッセージが送信された場所に関する情報を表示することとしてもよい。ここでいう位置に関する情報とは、メッセージが送信された場所であり、その場所を特定できる名称であれば、なんであってもよく、都市名、地名、店舗名、などが含まれてもよい。
これにより、端末20は、位置に関する情報をメッセージと共に表示することができるので、ユーザは、その発言内容を、その場所名からどれだけ信頼できるのかを特定することができる。
【0116】
また、端末20は、トークルームに表示されているメッセージについて、ユーザからのフィルタリング条件を受け付けて、第1の表示態様のみのメッセージを表示したり、第2の表意態様のみのメッセージを表示したりすることとしてもよい。
これにより、端末20は、ユーザが知りたい情報のみを表示し、ユーザにとって雑音となる情報を表示しないようにすることができる。
【0117】
また、サーバ10は、端末20からのメッセージを受信すると、そのメッセージと、メッセージともに受信した位置情報とを対応付けて記憶部15に記憶する。
これにより、サーバ10は、メッセージの表示態様を決定したり、メッセージの表示態様を変更するかどうかの判断材料としたりすることができる。
【0118】
端末20は、トークルームに参加している場合に、そのトークルームに対して、何らかのコンテンツ、限定ではなく一例として、テキストメッセージ、画像、音声、地図など、様々なコンテンツを送信することができる。
したがって、ユーザはトークルームの内容を閲覧するだけでなく、自身で、このトークルームに対して、発信したい情報を送信することができ、不特定多数のユーザに情報を提供することができる。
【0119】
<実施形態2>
上記実施形態1では、端末20は、端末20に備えられた位置情報取得手段が取得した経緯度情報を、メッセージと共にサーバ10に送信することとした。また、端末20が送信する位置情報としては、端末20が受信したビーコン信号に含まれるビーコンIDや基地局のIDを用いることができることも説明した。本実施形態2においては、通信システム1において、端末20が特定の条件を満たした場合に、何らかの報酬を得ることができることについて説明する。
【0120】
図10は、実施形態2に係る通信システム1の構成例を示す図である。
図10に示すように、通信システム1には、ビーコン発信器40が含まれる。ビーコン発信器40は、所定のタイミングで、ビーコン信号を発信する電子装置である。本実施形態2に係るビーコン発信器40は、その配置位置が固定(予めどのビーコン発信器40がどの位置に配置されているかの情報がサーバ10に記憶されている)されている装置であり、ビーコン発信器40から発せられたビーコン信号を受信することは、そのビーコン発信器40の近傍に存在することが確定し、位置情報として用いることができる。
【0121】
実施形態2に係る端末20は、メッセージとともに送信する位置情報として、ビーコン発信器40から発信されたビーコン信号、または、ビーコン信号に含まれるビーコンIDを送信する。
【0122】
また、サーバ10は、端末20から受信したメッセージとともに送信されたビーコン信号、または、ビーコン信号に含まれるビーコンIDに基づいて、端末20の位置を特定して、そのメッセージの表示態様を決定する。
【0123】
また、サーバ10の制御部11は、特定部113を備える。特定部113は、受信したメッセージがビーコンIDを含む場合に、そのビーコンIDを送信した端末20に対して送信する特典を特定する。
【0124】
<データ>
図11は、報酬管理情報1100のデータ構成例を示すデータ概念図である。報酬管理情報は、ユーザの端末20から位置情報を受信した場合であって、その位置情報が特定の条件を満たした場合に、ユーザに付与される特典が何かを示す情報である。
図11に示すように、報酬管理情報1100は、ビーコンID1101と、報酬条件1102と、報酬情報1103とが対応付けられた情報である。
【0125】
ビーコンID1101は、メッセージに対応付けて送信された端末20の位置情報として用いることができるビーコン発信器40を一意に特定することができる、ビーコン発信器40の識別情報である。端末20からメッセージとともにビーコンIDを受信した場合には、そのビーコンIDに対応するビーコン発信器の近傍にユーザ(の端末20)が存在することを意味する。
【0126】
報酬条件1102は、ビーコンIDではなく、ユーザの端末20の位置情報取得部25が測位により得た位置情報を、メッセージと共に受信した場合に、報酬を得るための条件を示す情報である。
【0127】
報酬情報1103は、対応するビーコンID1101を含むメッセージを受信した場合に、または、対応する報酬条件1102を端末20が満たしている場合に、端末20に対して送信される報酬の内容を示す情報である。ここでいう報酬とは、端末20のユーザにとって何らかの得になるものであれば、どのようなものであってもよい。報酬は、限定ではなく一例として、サーバ10が提供するメッセージングサービス上で何らかの商品やサービスの購入等に利用可能なポイントや電子マネー、メッセージングサービス外で何らかの商品やサービスの購入などに利用可能なポイントや電子マネー、何らかの商品やサービスの購入の際に利用できる割引券やクーポン券など、報酬情報としての態様は様々であってよい。
【0128】
サーバ10の特定部113は、報酬管理情報1100から、ユーザの端末20に送信する報酬情報を特定する。
【0129】
図11の例では、ビーコンID1101として「U0201524」を、メッセージと共に受信した場合には、サーバ10は、報酬情報1103として端末20に送信する情報として、「Pr102938.jpg」を送信することが理解できる。また、メッセージとともに、ユーザの端末20から、メッセージと共に受信した位置情報が、D駅の敷地内であった場合には、報酬情報1103として端末20に送信する譲歩として、「Pe1049231.jpg」を送信することも理解できる。
【0130】
<動作>
図12は、通信システム1に係る各装置間のやり取りの例を示すシーケンス図であって、端末20aが特定の条件を満たした場合に、サーバ10から報酬情報を受信する際のやり取りを示している。
【0131】
図12に示すように、ビーコン発信器40は、定期的にビーコン信号を発信する(ステップS1201)。
【0132】
端末20aは、ビーコン発信器40の近傍に存在する場合、即ち、ビーコン発信器40が設けられている位置を中心とした所定範囲内に存在する場合に、ビーコン発信器40から発信されたビーコンIDを含むビーコン信号を受信する。すると、端末20aは、受信したビーコンIDを含む信号をサーバ10に送信する(ステップS1202)。このとき、端末20aは、受信したビーコン信号からビーコンIDを抽出してから送信することとしてもよいし、受信したビーコン信号そのものに自端末のユーザIDを対応付けて送信することとしてもよい。また、端末20aは、ユーザから入力されたメッセージと共に、ビーコンIDを含む信号をサーバ10に送信することとしてもよい。
【0133】
サーバ10は、端末20aから、ビーコンIDを含む信号を受信すると、信号に含まれるビーコンIDが、所定の条件を満たすことを確認する(ステップS1203)。サーバ10は、ビーコンIDに対応する報酬情報を特定する(ステップS1204)。そして、サーバ10は、特定した報酬情報を、端末20aに送信する(ステップS1205)。
【0134】
端末20aは、サーバ10から報酬情報を受信すると、受信した報酬情報を表示する(ステップS1206)。これにより、ユーザは、報酬を得たことを認識する。
【0135】
図13は、
図12に示すやり取りを実現するための、端末20の動作例を示すフローチャートである。
【0136】
図13に示すように、端末20の通信I/F22は、ビーコン発信器40から発信されたビーコン信号を受信したか否かを判定する(ステップS1301)。ビーコン信号を受信している場合には(ステップS1301のYES)、通信I/F22は、受信したビーコン信号を制御部21に送信する。ビーコン信号を受信していない場合には(ステップS1301のNO)、ステップS1303の処理に移行する。
【0137】
制御部21は、受信したビーコン信号からビーコンIDを抽出する。そして、抽出したビーコンIDと、ユーザIDとを、通信I/F22を介してサーバ10に送信する(ステップS1302)。なお、ここでは、ビーコンIDを抽出することとしているが、前述の通り、端末20は、ビーコンIDを抽出せず、受信したビーコン信号をそのままサーバ10に送信することとしてもよい。
【0138】
端末20の通信I/F22は、サーバ10から報酬情報を受信したか否かを判定する(ステップS1303)。サーバ10から報酬情報を受信している場合には(ステップS1303のYES)、通信I/F22は、受信した報酬情報を、制御部21に送信する。制御部21のメッセージ処理部211は、受信した報酬情報を、表示処理部212に表示するよう指示する。表示処理部212は、報酬情報を表示部24に表示させて(ステップS1304)、処理を終了する。報酬情報を受信していない場合にも(ステップS1303のNO)、処理を終了する。
【0139】
図14は、
図12に示すやり取りを実現するための、サーバ10の動作例を示すフローチャートである。
【0140】
図14に示すように、サーバ10の通信I/F14は、端末20からビーコンIDを含む信号を端末から受信する(ステップS1401)。通信I/F14は、受信した信号を、制御部11に送信する。
【0141】
端末20からのビーコンIDを含む信号を受信すると、制御部11の特定部113は、信号からビーコンIDを抽出する。そして、抽出したビーコンIDが、報酬管理情報1100のビーコンID1101のいずれかに一致するか否かに基づいて判定する。特定部113は、抽出したビーコンIDに一致するビーコンIDが報酬管理情報1100にあった場合に、対応する報酬情報1103を特定する(ステップS1402)。特定部113は、特定した報酬情報を、メッセージ処理部111に送信する。
【0142】
メッセージ処理部111は、受信した報酬情報を、通信I/F14を介して、端末20に送信し(ステップS1403)、処理を終了する。これにより、端末20では、報酬情報が表示される。
【0143】
なお、上述では、端末20は、報酬情報を、サーバ10から受信することとしたが、これは、その限りではない。端末20は、特定の場所に設けられたビーコン発信器40からビーコン信号とともに、報酬情報を受信することとしてもよい。即ち、報酬情報は、ビーコン発信器40から端末20に送信されてもよく、ビーコン発信器40は、ビーコン信号とともに、あるいは、ビーコン信号とは別個に、報酬情報を発信することとしてもよい。また、報酬管理情報1100に、報酬条件1102を設定していることからも理解できるように、
図12~
図14に示す処理は、ビーコンIDの代わりに、端末20の位置情報取得部25が取得した位置情報を、用いて処理を行うこともできる。また、報酬情報は、上記実施形態1に示したように表示態様を変えた(又は変えていない)メッセージを表示するトークルームに表示されてもよい。トークルームに報酬情報を表示する場合には、報酬情報を受け取ったユーザの端末20においてのみ、表示することとしてもよいし、そうしなくてもよい。
【0144】
図15は、端末20の表示部24に表示される表示画面の例である。
図15に示すように、端末20は、表示部24には、メッセージ1501、1502とともに、報酬情報1503を表示する。
図15に示す例では、ユーザがAAフェスを訪問したことに対して、サーバ10から報酬が送信された様子を示している。このように、ビーコン信号を受信していることにより、端末20を保持するユーザが、そのビーコン信号を発信するビーコン発信器の近傍に来ていることが理解できることから、ユーザの端末に報酬を送信することができる。
【0145】
<実施形態2の効果>
端末20は、ビーコン発信器40からビーコン信号を受信すると、サーバ10にそのビーコン信号もしくはビーコン信号に含まれるビーコンIDを送信する。サーバ10は、そのビーコンIDに、報酬情報が対応付けられている場合に、その報酬情報を端末20に送信し、端末20は受信した報酬情報を表示する。なお、端末20は、ビーコンIDに代えて、自端末の位置情報取得部25が測位システムにより取得した位置情報を用いることができる。
これにより、端末20のユーザは、特定の場所、限定ではなく一例として、何等かの催し物をやっている会場や、特定の建物を訪問した際に、その訪問に対して報酬情報を受理することができる。したがって、ユーザが、特定の場所を訪問する動機づけを与えることができる。また、報酬がもらえることが理解できれば、その場所を他のユーザが訪問する可能性を向上させることができる。
【0146】
<実施形態3>
実施形態3では、ユーザが特定の場所を訪問したことにより、特定のトークルームに招待する例を説明する。
図16は、通信システム1に係る各装置間のやり取りの一例であって、ユーザをトークルーム(オープンチャット)に招待する例を示すシーケンス図である。
【0147】
図16に示すように、ビーコン発信器40は、ビーコン信号を発信する(ステップS1201)。
【0148】
端末20aは、ビーコン信号を受信すると、受信したビーコン信号のビーコンIDを含む信号をサーバ10に送信する(ステップS1202)。
【0149】
サーバ10は、端末20aから信号を受信すると、信号に含まれるビーコンIDに対応するトークルーム(オープンチャット)を開くためのリンク(限定ではなく一例としてURL(Uniform Resource Locator))を特定する(ステップS1603)。そして、サーバ10は、特定したチャットのURLを端末20aに送信する(ステップS1604)。
【0150】
端末20aは、サーバ10から受信したURLを表示する(ステップS1606)。そして、端末20aのユーザからURLに対する操作(限定ではなく一例として、URLをタッチする操作)を受けて、対応するトークルームを開く(表示する)(ステップS1607)。
【0151】
図17は、
図16に示すやり取りを実現するための端末20の動作例を示すフローチャートである。
図17に示すフローチャートは、
図13に示すフローチャートと、ステップS1302の処理まで共通するのでステップS1302までの説明は省略する。
【0152】
図17に示すように、端末20の通信I/F22は、サーバ10から、URLを含む情報を受信しているか否かを判定する(ステップS1703)。サーバ10からURLを含む情報を受信している場合には(ステップS1703のYES)、通信I/F22は、URLを含む情報を制御部21に送信する。制御部21のメッセージ処理部211は、受信したURLを含む情報を表示するよう表示処理部212に指示する。表示処理部212は、受信したURLを含む情報を、表示部24に表示し(ステップS1704)、ステップS1705の処理に移行する。なお、サーバ10からURLを含む情報を受信していない場合には(ステップS1703のNO)、処理を終了する。
【0153】
URLを含む情報を表示すると、端末20の入出力部23は、表示したURLに対するユーザからの入力があるか否かを判定する(ステップS1705)。ここでいうユーザからの入力とは、限定ではなく一例として、表示されたURLをタッチするような入力や、URLにリンクされている情報の表示指示の入力であってよい。表示したURLに対するユーザからの入力があった場合には(ステップS1705のYES)、メッセージ処理部211は、URLに対応するトークルームを特定し、特定したトークルームを表示処理部212に表示するように指示する。表示処理部212は、トークルームを表示部24に表示して(ステップS1706)、処理を終了する。また、URLに対する入力がない場合にも(ステップS1705のNO)、処理を終了する。
【0154】
図18は、
図16に示すやり取りを実現するためのサーバ10の動作例を示すフローチャートである。
【0155】
図18に示すように、サーバ10の通信I/F14は、ビーコンIDを含む信号を端末20から受信する(ステップS1401)。通信I/F14は、受信した信号を制御部11に送信する。
【0156】
制御部11のメッセージ処理部111は、受信した信号からビーコンIDを抽出する。そして、抽出したビーコンIDに対応するURLを特定する(ステップS1802)。これは、限定ではなく一例として、ビーコンIDとURLとを対応付けたテーブルを保持することにより実現することができる。
【0157】
メッセージ処理部111は、特定したURLを、通信I/F14を介して端末20に送信し(ステップS1803)、処理を終了する。
【0158】
図19は、
図17のステップS1704、S1706に関連する端末の表示部に表示される画面例を示す図である。
図19(a)は、端末20の表示部24の表示領域に表示される表示例を示す画面図である。
図19(a)では、
図15に示した報酬情報を表示した画面に追加する態様でURLの情報を表示する例を示しているが、メッセージ1501~1503の表示は必須のものではない。
【0159】
図19(a)のメッセージ1901に示すように、端末20は、サーバ10から、URLの情報を受信した場合には、ユーザが現在いる場所に関連するトークルームへの招待を促すテキストを表示するとともに、そのトークルームのURL1902を表示する。そして、このURL1902に対して、一例として、タッチ操作をすることで、リンク先のトークルームを、
図19(b)に示すように表示する。このとき、リンク先として表示されるトークルームで表示される各メッセージの表示態様は、上記実施形態1の
図7(b)や、本
図19(b)に示すように、そのメッセージが送信された位置に応じた表示態様で表示することとしてもよいし、
図7(a)に示すように、表示態様を変えることなくメッセージを表示することとしてもよい。
【0160】
このように、端末20は、ビーコン信号を受信した場合には、そのビーコン信号を発信したビーコン発信器40が設置されている場所に関連するトークルームに入るためのURLを表示することができる。なお、
図16~
図18では、端末20は、URLを含む情報をサーバ10から受信することとしているが、これはその限りではない。ビーコン発信器40は、発振するビーコン信号に、ビーコンIDだけなく、その設置位置に関連するトークルームに招待するためのURL情報を含ませて発信することとしてもよい。そして、端末20は、受信したビーコン信号に含まれるビーコンIDをサーバ10に送信することなく、ビーコン信号に含まれるURLを含む情報を、
図19(a)に示すように表示することとしてもよい。
【0161】
<実施形態3の効果>
端末20は、ビーコン発信器40からビーコン信号を受信した場合に、そのビーコン発信器40が設置されている場所に関連するトークルームを表示するための情報、限定ではなく一例としてURLを表示する。そして、ユーザがそのURLにタッチした場合には端末20は、トークルームを開いてメッセージを表示する。
これによって、ユーザは、自身が訪問した場所に関連するトークルームがある場合に、その場所に関する情報をトークルームのメッセージのやり取りの内容から認識することができる。
【0162】
<実施形態4>
上記実施形態においては、端末20各々がメッセージを送信した場所に応じた表示態様でメッセージをトークルームに表示することとした。特に、端末20が、トークルームに関連する場所において送信されたメッセージと、関連しない場所において送信されたメッセージとで、表示態様を変えることで、各メッセージの信頼性を判断できる情報とした。
【0163】
ところで、端末20のユーザはいつまでも同じ場所にいるとは限らないし、時間の経過とともに、情報の信憑性が薄れることもある。例えば、限定ではなく一例として、ある店舗について、あるユーザが、混んでいるとの情報を発信したとしても、その1時間後も混んでいるとは限らない。そこで、本実施形態4においては、端末20が表示したメッセージそれぞれの表示態様を、そのメッセージを送信したユーザの移動や時間の経過に伴って、変更する例を説明する。
【0164】
図20は、端末20の動作例を示すフローチャートである。
図20に示すフローチャートは、時間の経過に伴って、メッセージの表示態様を変更する例を示すフローチャートである。端末20は、表示されている全てのメッセージについて、
図20に示す処理を、所定時間毎(限定ではなく一例として1分毎)、もしくは、トークルーム内での表示位置の変更があった場合に実行する。
【0165】
図20に示すように、端末20のメッセージ処理部211は、トークルームに表示される各メッセージについて、メッセージの送信時刻から、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS2001)。これは、各メッセージの送信時刻(端末20がサーバ10からメッセージを受信した受信時刻であってもよい)と、端末20が計時する現在時刻との差分が、所定時間以上であるか否かにより判定することができる。所定時間が経過していない場合には、次のメッセージの処理に移行する。表示されている最後のメッセージの処理を行っている場合には、処理を終了する。
【0166】
メッセージ処理部211は、メッセージの送信時刻から所定時間が経過していると判定した場合には(ステップS2001のYES)、次に、そのメッセージの表示態様が、メッセージがトークルームに関連する場所から送信された(もしくは位置情報が対応付けられたメッセージである)ことを示す第1の表示態様で表示されているか否かを判定する(ステップS2002)。メッセージの表示態様が第1の表示態様ではない場合には(ステップS2002のNO)、次のメッセージの処理に移行する。表示されている最後のメッセージの処理を行っている場合には、処理を終了する。
【0167】
処理対象のメッセージの表示態様が第1の表示態様であった場合には(ステップS2002のYES)、メッセージ処理部211は、メッセージの表示態様を、第1の表示態様から第2の表示態様に変更するよう表示処理部212に指示する。表示処理部212は、メッセージ処理部211からの指示に従って、該当するメッセージの表示態様を、第1の表示態様から第2の表示態様に変更して表示部24に表示する(ステップS2003)。
【0168】
そして、メッセージ処理部211は、次のメッセージの処理に移行する。処理しているメッセージが表示されている最後のメッセージである場合には、処理を終了する。
【0169】
図21は、
図20に示す処理を実行した場合の表示の変化を示す画面例である。
図21(a)は、あるタイミング(13時時点)で表示されているトークルームの様子を示している。
図21(a)に示すように、12時15分に送信されたメッセージが第2の表示態様で表示され、12時18分及び12時20分に送信されたメッセージが第1の表示態様で表示されている。この状態から、所定時間として、1時間半が経過したとする。
【0170】
図21(b)は、
図21(a)に示した状態から1時間半後のトークルームの画面例を示す図である。
図21(b)と
図21(a)とを比較すればわかるように、所定時間が経過したことに伴い、メッセージの表示態様が変更されている。なお、ここでは、メッセージの表示態様として、メッセージの送信場所を表示していた場合には、その場所名の表示を消去することとしてもよいし、消去しなくてもよい。
【0171】
次に、時間経過以外で、メッセージの表示態様を変更する例を説明する。
図22は、メッセージを送信した端末が、メッセージを送信した場所から移動した場合に、メッセージの表示態様を変更する処理を示しており、通信システム1の各装置間のやり取りの例を示すシーケンス図である。
【0172】
図22において、ステップS405までの処理は、
図4を用いて説明した処理と同じであるので、説明を省略する。
【0173】
メッセージを送信する各端末20は、所定時間毎に、自端末の位置情報を送信する。サーバ10は、第1メッセージを送信した端末20bから、第1位置情報を受信できなくなってから、所定時間が経過したことを検知する(ステップS2201)。すると、サーバ10は、第1メッセージの表示態様を第1の表示態様から、第2の表示態様に変更するよう、トークルームに参加している端末20a、20cに対して指示する(ステップS2202)。
【0174】
この指示を受けた端末20a、20cそれぞれは、端末20bから送信された第1メッセージの表示態様を、第1の表示態様から、第2の表示態様に変更して表示する(ステップS2203、2204)。
【0175】
図23は、
図22に示すやり取りとは異なり、端末20が位置情報をサーバ10に送信しているものの、メッセージを送信した場所から移動した場合の、各装置のやり取りの例を示すシーケンス図である。
図23に示すシーケンス図において、ステップS405までの処理については、
図22と同様に説明を省略する。
【0176】
図23に示すように、端末20bは、ステップS402において第1メッセージを送信した際に、送信した第1位置情報とは異なる位置情報をサーバ10に送信する(ステップS2301)。このとき、端末20bは、位置情報とともにメッセージも送信してもよい。
【0177】
サーバ10は、端末20bから位置情報を受信すると、その位置情報が、以前にメッセージを送信してきた際の第1位置情報と同じであるか否かを確認する。そして、サーバ10は、端末20bから受信した位置情報が、第1位置情報と異なることを検知すると、第1メッセージの表示態様を第1の表示態様から第2の表示態様に変更するように、トークルームに参加している端末20aと端末20cとに指示する(ステップS2302)。
【0178】
すると、指示を受けた端末20aと、端末20cとは、第1メッセージの表示態様を第1の表示態様から第2の表示態様に変更して、第1メッセージを表示する(ステップS2303、S2304)。
【0179】
図24は、
図22、
図23に示すやり取りを実現するためのサーバ10の動作例を示すフローチャートである。
【0180】
図24に示すように、サーバ10は、端末20から受信したメッセージの表示態様として、第1の表示態様での表示を、トークルームに参加している各端末に指示する(ステップS2401)。この処理は、
図6のステップS603の処理に相当する。
【0181】
サーバ10のメッセージ処理部111は、トークルームに参加しているユーザの端末から、最後に位置情報を受信してから所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS2402)。ここでいう、所定時間は、ユーザがトークルームに送信したメッセージの信憑性が薄れる可能性がある時間であり、限定ではなく一例として、1時間としてよいが、1時間に限定するものではない。メッセージ処理部111は、トークルームに参加している各ユーザについて、ステップS2402の処理を行う。なお、ここでは、メッセージの送信時からの時間の経過で判定を行う例を示したが、メッセージの信憑性が薄れる可能性のある時間については、所定期間(限定ではなく1日)の中の所定時間区切りで行うこととしてもよい。すなわち、限定ではなく一例として、現在時刻が予め定められた時間になると、メッセージの表示態様を切替えるように構成されてもよい。限定ではなく一例として、フェス会場の閉会時間が20時であった場合には、トークルームの表示態様を、20時を経過したタイミングで切り替えるように構成されてもよい。
【0182】
メッセージ処理部111は、最後に位置情報を受信してから所定時間が経過している端末があり、かつ、その端末が送信したメッセージについて、第1の表示態様で表示する指示を行ったメッセージがある場合に(ステップS2402のYES)、そのメッセージについて、通信I/F14を介して、トークルームに参加している各端末20に、メッセージの表示態様を第2の表示態様に変更するように指示する(ステップS2403)。メッセージ処理部111は、最後に位置情報を受信してから所定時間が経過している端末があり、かつ、その端末が送信したメッセージについて、第1の表示態様で表示する指示を行ったメッセージがない場合には(ステップS2402のNO)、ステップS2404の処理に移行する。
【0183】
一方で、トークルームに参加しているユーザの端末からその端末の位置情報を受信した場合には、端末20の通信I/F14は、受信した位置情報を制御部11に送信する。制御部11のメッセージ処理部111は、トークルームに参加しているユーザの端末から位置情報を受信すると、受信した位置情報が、その端末からそのために受信した位置情報であって最後に受信した位置情報とは別の位置情報であるか否かを判定する(ステップS2404)。位置情報が一致した場合には(ステップS2404のNO)、処理を終了する。
【0184】
受信した位置情報と、前に受信した位置情報であって最後に受信した位置情報と、が異なる場合には(ステップS2404のYES)、メッセージ処理部111は、そのユーザの端末20から、現在から過去に遡って、所定時間内に、トークルームに対するメッセージを受信しているか否かを判定する(ステップS2405)。受信していない場合には(ステップS2405のNO)、処理を終了する。
【0185】
メッセージを受信していた場合には(ステップS2405のYES)、そのメッセージの表示態様を第1の表示態様で指示していることを確認したうえで、そのメッセージの表示態様を第2の表示態様での表示に変更するように、通信I/F14を介して、トークルームに参加している全ての端末20に指示し(ステップS2406)、処理を終了する。
【0186】
図25は、
図22、
図23に示すやり取りを実現するための端末20の動作例を示すフローチャートである。
【0187】
図25に示すように、端末20の通信I/F22は、サーバ10から、ユーザIDと、メッセージの表示態様の変更指示を受信する(ステップS2501)。通信I/F22は、受信した指示を制御部21に送信する。
【0188】
メッセージ処理部211は、サーバ10から受信した指示を受けて、トークルーム上で表示しているメッセージの中から、受信したユーザIDに対応するメッセージを特定する(ステップS2502)。
【0189】
そして、メッセージ処理部211は、特定したメッセージの表示態様を、第1の表示態様から、第2の表示態様に変更するよう、表示処理部212に指示する。表示処理部212は、この指示を受けて、指定されたメッセージを、第2の表示態様で、表示部24に表示し(ステップS2503)、処理を終了する。
【0190】
この場合の表示態様の変化の例は、一例として、
図21に示す表示例と同様である。
【0191】
<実施の形態4の効果>
サーバ10は、トークルームに参加しているユーザの端末からメッセージを受信したときに、そのメッセージに対応付けられている位置情報が、そのトークルームに対して過去にそのユーザが送信したメッセージと同じ位置情報を有するかを判定する。サーバ10は、同じ位置情報を有していないと判定した場合には、そのユーザが過去に送信したメッセージの表示態様を変更する指示を端末20に送信する。
これによって、トークルームに参加している各ユーザは、各場所から送信されたメッセージの時間経過やユーザがメッセージを送信した場所からの移動によるメッセージの信頼性の低下を確認することができる。
【0192】
<実施形態5>
上記実施形態1変形例においては、メッセージの表示態様でフィルタリングを行う例について説明したが、本実施形態5においては、メッセージの送信場所でのフィルタリングを行って、トークルームにメッセージを表示する例を説明する。
【0193】
図26は、フィルタリング条件として、表示態様とは異なるフィルタリングをおこなった場合の端末20とサーバ10との間のやり取りを示すシーケンス図である。
【0194】
図26に示すように、端末20aは、メッセージのフィルタリング条件として場所の指定を受け付ける(ステップS2601)。端末20aは、受け付けたフィルタリング条件としての場所に関する情報を、サーバ10に送信する(ステップS2602)。
【0195】
サーバ10は、フィルタリング条件としての場所に関する条件を受信すると、指定された場所から送信されたメッセージを特定する(ステップS2603)。サーバ10は、特定したメッセージに関する情報を、端末に送信する(ステップS2604)。
【0196】
端末20aは、受信したメッセージのみを表示する(ステップS2605)。
【0197】
図27は、
図26に示すやり取りを実現するための端末20の動作例を示すフローチャートである。
【0198】
図27に示すように、端末20の入出力部23は、ユーザから指定する属性を有するメッセージのみを表示するためのフィルタリング条件の入力を受け付ける(ステップS2701)。入出力部23は、受け付けたフィルタリング条件を、制御部21に送信する。
【0199】
制御部21のメッセージ処理部211は、受け付けたフィルタリング条件を、通信I/F22を介して、サーバ10に送信する(ステップS2702)。これに応じて、サーバ10からはフィルタリング条件に応じたメッセージまたはメッセージに関する情報が送信される。メッセージまたはメッセージに関する情報とは、過去にトークルームに対して送信されたメッセージそのもの、または、メッセージを特定可能な情報のことである。
【0200】
端末20の通信I/F22は、サーバ10からのメッセージまたはメッセージに関する情報を受信する(ステップS2703)。端末I/F22は、受信したメッセージまたはメッセージに関する情報を、制御部22に送信する。
【0201】
メッセージ処理部211は、受信した情報から、指定されているメッセージのみを表示するよう、表示処理部212に指示する。表示処理部212は、指定されたメッセージのみを含むトークルームを表示部24に表示して(ステップS2704)、処理を終了する。
【0202】
図28は、
図26に示すやり取りを実現するためのサーバ10の動作例を示すフローチャートである。
【0203】
図28に示すように、サーバ10の通信I/F22は、端末20からフィルタリング条件としての場所に関する情報を受信する(ステップS2801)。通信I/F22は、受信したフィルタリング条件としての場所に関する情報を、制御部11に送信する。
【0204】
制御部11のメッセージ処理部111は、受信したフィルタリング条件が設定されたトークルームに対して送信されたメッセージについて、そのメッセージが送信された場所を特定する。そして、メッセージ処理部111は、フィルタリング条件としての場所に合致するメッセージを特定する(ステップS2802)。
【0205】
メッセージ処理部111は、特定したフィルタリング条件に関するメッセージまたはメッセージに関する情報を、通信I/F14を介して、端末20に送信し(ステップS2803)、処理を終了する。
【0206】
なお、
図26~
図28にかけては、端末20aがサーバ10に、フィルタリング条件に適したメッセージを問い合わせる態様を示したが、これはその限りではない。サーバ10が端末20からトークルームに対して送信したメッセージを、トークルームに参加する他の端末20に送信する際にメッセージの送信場所に関する情報もあわせて送信すれば、端末20aが、サーバ10に問い合わせることなく各メッセージにフィルタリングを行ってフィルタリング後のトークルームを表示することもできる。
【0207】
<実施形態5の効果>
端末20は、トークルームのメッセージの表示に際して、表示するメッセージのフィルタリングを行うことができる。その一例として、ユーザが特定の場所に関するメッセージを確認したい場合に、端末20に対してフィルタリング条件として、場所をしている入力を行う。端末20は、入力された場所から送信されたメッセージのみを表示する。なお、どのメッセージを表示するのかのフィルタリングは、サーバ10、端末20のいずれで実行されてもよい。
これにより、ユーザは、フィルタリングした条件に応じたメッセージのみを確認することができる。例えば、フィルタリング条件として、特定の場所の入力を受け付けた場合には、その特定の場所から送信されたメッセージが表示されることになるので、ユーザが指定した場所の信憑性の高いメッセージのみを確認することができる。
【0208】
<実施形態6>
実施形態6においては、トークルームに参加しているユーザがどのような場所からメッセージを送信しているのか、その人数やメッセージ数が、認識しやすいトークルームの表示態様について説明する。即ち、トークルームにおいて、ある場所から、メッセージを送信した人数あるいはその場所から送信されたメッセージの総数に起案する情報を表示する態様を示す。
【0209】
図29は、場所に関連するメッセージ数を表示するための各装置のやり取りを示すシーケンス図である。場所に関するメッセージの数がわかれば、その場所について、どれだけのユーザが関心を寄せているかの目安とすることができる。
【0210】
図29に示すように、端末20bは、ユーザからの第1メッセージの入力を受け付ける(ステップS401)。
【0211】
端末20bは、受け付けた第1メッセージと、端末20bの位置を示す第1位置情報とを、サーバ10に送信する(ステップS402)。
【0212】
サーバ10は、受信した第1位置情報が、所定領域内にあるか、即ち、トークルームに関連する場所であるか否かを確認し、その領域内から送信されたメッセージ数を計数する(ステップS2903)。そして、サーバ10は、係数したメッセージ数とともに、受信したメッセージと、このメッセージの表示態様として、第1の表示態様で表示する指示とともに、トークルームに参加している各メッセージの端末20に送信する(ステップS2904)。
【0213】
端末20は、サーバ10から、メッセージとその表示態様の指示、及び、メッセージを送信した端末20bの場所から送信されたメッセージ数の情報を受信すると、指示された表示態様でメッセージを、トークルームに表示する。また、端末20は、トークルーム内のメッセージであって、そのメッセージが送信された場所ごとに、その場所から送信されたメッセージ数の情報を表示する(ステップS2905)。
【0214】
図30は、
図29に示すやり取りを実現するためのサーバ10の動作例を示すフローチャートである。
【0215】
図30に示すように、サーバ10の通信I/F14は、端末20からメッセージと共にユーザIDと位置情報とを受信する(ステップS601)。通信I/F14は、受信した各情報を、制御部11に送信する。
【0216】
制御部11のメッセージ処理部111は、受信したメッセージの位置情報がトークルームに関連する位置から送信されたか否かを判定する(ステップS602)。
【0217】
受信したメッセージが、トークルームに関連する位置から送信されていた場合に(ステップS602のYES)、メッセージ処理部111は、その位置から送信されたメッセージの、トークルーム内の総数を計数する(ステップS3003)。そして、メッセージ処理部111は、受信したメッセージを第1の表示態様で表示するための表示指示と、受信したメッセージと、ユーザIDと、計数したメッセージ数と、を通信I/F14を介して、トークルームに参加している各端末20に送信し(ステップS3005)、処理を終了する。
【0218】
一方で、受信したメッセージが、トークルームに関連する位置から送信されていなかった場合には(ステップS602のNO)、第2の表示態様での表示指示と、受信したメッセージと、ユーザIDとを、通信I/F14を介して、トークルームに参加している各端末20に送信し(ステップS3004)、処理を終了する。このとき、メッセージ処理部111は、第2の表示態様で表示するよう指示したメッセージの総数を計数して、共に送信するように構成されてもよい。
【0219】
図31は、
図29に示すやり取りを実現するための端末20の動作例を示すフローチャートである。
【0220】
図31に示すように、端末20の通信I/F22は、サーバ10から、ユーザIDと、メッセージと、メッセージの表示態様の指示と、メッセージ数との情報を受信する(ステップS3101)。通信I/F22は、受信した各情報を、制御部11に送信する。
【0221】
制御部11のメッセージ処理部211は、受信したメッセージを指示された表示態様で表示するように表示処理部212に指示する。また、メッセージ処理部211は、表示処理部212に対して、トークルームに関連する場所から送信されたメッセージの、トークルーム内に存在する数を示すメッセージ数も併せて表示するように指示する。表示処理部212は、指示されたメッセージを指示された表示態様で、表示部24に表示する。また、表示処理部212は、トークルーム内のメッセージの属性、限定ではなく一例として、メッセージが送信された場所ごとに、そのメッセージ数を示す情報を表示部24に表示して(ステップS3102)、処理を終了する。なお、メッセージの属性は、メッセージが送信された場所に限定するものではなく、その他の属性であってもよい。
【0222】
図32は、メッセージを送信した場所ごとのメッセージ数を表示する例を示す端末の画面図である。
図32に示すように、トークルームに送信された各メッセージを指示された表示態様で表示される。また、
図32に示されるように、端末20の表示部24の表示領域には、メッセージの属性としてのメッセージの送信場所の情報と、その送信場所で送信されたメッセージ数3201とを、表示する。
図32の例では、AAフェス会場内の、A店、B店、C店から送信されたメッセージの総数として、それぞれ、11、36、18が対応付けられた例を示している。なお、
図32では、メッセージ数を示す例を示しているが、これは、メッセージ数に代えて、その各場所からメッセージを送信した互いに異なるユーザの人数を示す情報であってもよい。
【0223】
<実施形態6の効果>
端末20は、トークルームに送信されたメッセージについて、そのメッセージが送信された場所ごとに、その場所から送信されたメッセージの総数を表示する。
この構成によれば、端末20のユーザは、どの場所の話題が、そのトークルーム内で、人気が高いのかが理解できる。また、この構成によれば、ユーザは、各場所の人気自体がどれだけあるかの指標とすることもできるとともに、逆に、どの場所がすいているのかも確認することができる。
したがって、限定ではなく一例として、トークルームが遊園地のようなアミューズメントパークに関する情報であり、表示されるメッセージ数が、限定ではなく一例として、アミューズメントパーク内の店舗や、アトラクションに対応付けて表示されれば、どのアトラクションや店舗の人気が高いのかがわかり、逆にメッセージ数が少なければ、すぐに入れる店舗やアトラクションがどれかを認識することができる。
【符号の説明】
【0224】
1 通信システム
10 サーバ
11 制御部
111 メッセージ処理部
112 判定部
113 特定部
12 入出力部
13 表示部
14 通信I/F(通信部)
15 記憶部
20 端末
21 制御部
211 メッセージ処理部
212 表示処理部
22 通信I/F
23 入出力部
231 タッチパネル
232 マイク
233 スピーカ
234 カメラ
24 表示部(ディスプレイ)
25 位置情報取得部
28 記憶部
30 ネットワーク
40 ビーコン発信器
411 通信I/F
412 ビーコン発信部