IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士フイルムRIファーマ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-薬剤管理システム 図1
  • 特許-薬剤管理システム 図2
  • 特許-薬剤管理システム 図3
  • 特許-薬剤管理システム 図4
  • 特許-薬剤管理システム 図5
  • 特許-薬剤管理システム 図6
  • 特許-薬剤管理システム 図7
  • 特許-薬剤管理システム 図8
  • 特許-薬剤管理システム 図9
  • 特許-薬剤管理システム 図10
  • 特許-薬剤管理システム 図11
  • 特許-薬剤管理システム 図12
  • 特許-薬剤管理システム 図13
  • 特許-薬剤管理システム 図14
  • 特許-薬剤管理システム 図15
  • 特許-薬剤管理システム 図16
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-13
(45)【発行日】2023-03-22
(54)【発明の名称】薬剤管理システム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/10 20180101AFI20230314BHJP
   G06Q 10/0833 20230101ALI20230314BHJP
【FI】
G16H20/10
G06Q10/0833
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021522226
(86)(22)【出願日】2020-05-18
(86)【国際出願番号】 JP2020019574
(87)【国際公開番号】W WO2020241333
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2021-12-02
(31)【優先権主張番号】P 2019101352
(32)【優先日】2019-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000149837
【氏名又は名称】富士フイルム富山化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(74)【代理人】
【識別番号】100170069
【弁理士】
【氏名又は名称】大原 一樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128635
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100140992
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲政
(72)【発明者】
【氏名】高島 正伸
【審査官】今井 悠太
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-179161(JP,A)
【文献】特開2017-120630(JP,A)
【文献】国際公開第2018/221167(WO,A1)
【文献】再公表特許第2015/060296(JP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送される薬剤の受領状況及び服薬状況を管理する管理サーバと、
前記薬剤が受領された場合に前記管理サーバに受領を示す情報を通知する機能を有する第1端末と、
前記薬剤が服薬された場合に前記管理サーバに服薬を示す情報を通知する機能を有する第2端末と、
前記管理サーバから前記薬剤の受領状況及び服薬状況の情報を取得して表示する機能を有する第3端末と、
を備えた薬剤管理システムであって、
前記薬剤は、処方情報に基づいて一包化された分包薬を含み、かつ、一回の配送ごとに固有の配送識別情報が付与され、
前記配送識別情報は、前記薬剤と共に配送される配送物に表示され、
前記分包薬は、一包ごとに固有の薬剤識別情報が付与されて、個々の分包袋に表示され、
前記管理サーバは、前記薬剤識別情報に前記配送識別情報及び前記処方情報から抽出した情報を関連付けて管理し、
前記第1端末は、前記配送物に表示された前記配送識別情報を読み取って、前記受領を示す情報を前記管理サーバに通知し、
前記第2端末は、前記分包袋に表示された前記薬剤識別情報を読み取って、前記服薬を示す情報を前記管理サーバに通知し、
前記管理サーバは、前記第1端末から前記受領を示す情報の通知を受けて、前記薬剤の受領状況を管理し、かつ、前記第2端末から前記服薬を示す情報の通知を受けて、前記薬剤の服薬状況を管理する、
薬剤管理システム。
【請求項2】
前記第1端末は、前記配送識別情報及び配送される予定の前記薬剤の情報を前記管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する、
請求項1に記載の薬剤管理システム。
【請求項3】
前記第2端末は、服薬予定のある服薬者の情報を前記管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する、
請求項1又は2に記載の薬剤管理システム。
【請求項4】
前記第2端末は、服薬者ごとの服薬時期の情報を前記管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の薬剤管理システム。
【請求項5】
前記第2端末は、服薬時期ごとの服薬者の情報を前記管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する、
請求項1から4のいずれか1項に記載の薬剤管理システム。
【請求項6】
前記第2端末は、服薬者を特定し、かつ、前記薬剤識別情報を読み取って、前記服薬を示す情報を前記管理サーバに通知する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の薬剤管理システム。
【請求項7】
前記第2端末は、服薬者に固有の服薬者識別情報を読み取り、かつ、前記薬剤識別情報を読み取って、前記服薬を示す情報を前記管理サーバに通知する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の薬剤管理システム。
【請求項8】
前記配送識別情報は、コード化されて前記配送物に表示される、
請求項1から7のいずれか1項に記載の薬剤管理システム。
【請求項9】
前記薬剤識別情報は、コード化されて前記分包袋に表示される、
請求項1から8のいずれか1項に記載の薬剤管理システム。
【請求項10】
前記第1端末が前記第2端末を兼ねる、
請求項1から9のいずれか1項に記載の薬剤管理システム。
【請求項11】
前記分包薬を一包ずつ撮像する撮像部と、
前記撮像部により撮像された画像と前記処方情報とに基づいて、前記分包薬の監査を支援する監査支援部と、
監査が終了した前記分包薬に対して、一包ごとに前記薬剤識別情報を付与する薬剤識別情報付与部と、
を備えた一包化監査支援装置を更に備えた、
請求項1から10のいずれか1項に記載の薬剤管理システム。
【請求項12】
前記一包化監査支援装置は、前記薬剤識別情報に前記処方情報から抽出した情報を関連付けて前記管理サーバに送信する薬剤識別情報送信部を更に備える、
請求項11に記載の薬剤管理システム。
【請求項13】
前記一包化監査支援装置は、
前記配送識別情報を付与する配送識別情報付与部と、
前記薬剤識別情報に前記配送識別情報を関連付けて前記管理サーバに送信する配送識別情報送信部と、
を更に備える請求項11又は12に記載の薬剤管理システム。
【請求項14】
前記一包化監査支援装置は、前記配送識別情報を印刷する印刷部を更に備える、
請求項13に記載の薬剤管理システム。
【請求項15】
前記一包化監査支援装置が前記第3端末を兼ねる、
請求項11から14のいずれか1項に記載の薬剤管理システム。
【請求項16】
前記管理サーバは、薬局又は病院薬剤部から配送される薬剤の受領状況及び服薬状況を管理する、
請求項1から15のいずれか1項に記載の薬剤管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薬剤管理システムに係り、配送される薬剤の受領状況及び服薬状況を管理する薬剤管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、介護老人保健施設などの介護施設の処方箋を応需する病院薬剤部、薬局等では、施設入所者(患者)に処方された薬剤を施設に届ける際、複数人分を一括して配送することが多い。
【0003】
特許文献1には、複数人分の薬剤を同一施設に一括して配送する際の配送方法として、複数の施設入所者に処方された薬剤をそれぞれ個別に一包化し、かつ、一包化した薬剤(分包薬)を同一服薬時期ごとにまとめて薬袋に収容して、施設に配送することが記載されている。また、特許文献1には、服薬時期及び配送先識別情報等をコード化した二次元コードを個々の薬袋に印刷し、その二次元コードを配送先で読み取ることによって、配送の誤りの有無を確認することが記載されている。更に、特許文献1には、服薬者ID、服薬時期及び配送先識別情報等をコード化した二次元コードを一包化した個々の袋(分包袋)に印刷し、配薬の際にその二次元コードを読み取ることによって、服薬者を確認すること、及び、その読み取りを記録することにより、服薬の履歴を記録することが記載されている。
【0004】
なお、一包化とは、患者が服薬する複数の薬剤を、朝食後分、夕食後分などのように、服薬タイミングごとに一回分ずつ包(分包袋)に入れて調剤することをいう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2015/060296号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の発明は、薬袋に印刷された二次元コードを読み取ることにより、配送先で配送の誤りの有無を確認できる。しかしながら、配送元では、配送した薬剤が配送先で正しく受領されたか否かを確認できないという欠点がある。特に配送元が薬局の場合、複数の介護施設の処方箋を応需することも多いため、より厳格な確認が求められる。
【0007】
また、特許文献1に記載の発明は、個々の分包袋に印刷された二次元コードを読み取ることにより、服薬の履歴を確認できる。しかしながら、配送元では、配送した薬剤が正しく服薬されているか否かを確認できないという欠点がある。特に配送元が薬局の場合、複数の介護施設の処方箋を応需することも多いため、より厳格な確認が求められる。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、配送した薬剤の受領状況及び服薬状況を配送元でも確認できる薬剤管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)配送される薬剤の受領状況及び服薬状況を管理する管理サーバと、薬剤が受領された場合に管理サーバに受領を示す情報を通知する機能を有する第1端末と、薬剤が服薬された場合に管理サーバに服薬を示す情報を通知する機能を有する第2端末と、管理サーバから薬剤の受領状況及び服薬状況の情報を取得して表示する機能を有する第3端末と、を備えた薬剤管理システムであって、薬剤は、処方情報に基づいて一包化された分包薬を含み、かつ、一回の配送ごとに固有の配送識別情報が付与され、配送識別情報は、薬剤と共に配送される配送物に表示され、分包薬は、一包ごとに固有の薬剤識別情報が付与されて、個々の分包袋に表示され、管理サーバは、薬剤識別情報に配送識別情報及び処方情報から抽出した情報を関連付けて管理し、第1端末は、配送物に表示された配送識別情報を読み取って、受領を示す情報を管理サーバに通知し、第2端末は、分包袋に表示された薬剤識別情報を読み取って、服薬を示す情報を管理サーバに通知し、管理サーバは、第1端末から受領を示す情報の通知を受けて、薬剤の受領状況を管理し、かつ、第2端末から服薬を示す情報の通知を受けて、薬剤の服薬状況を管理する、薬剤管理システム。
【0010】
本態様によれば、薬剤管理システムは、配送される薬剤の受領状況及び服薬状況を管理する管理サーバと、薬剤が受領された場合に管理サーバに受領を示す情報を通知する機能を有する第1端末と、薬剤が服薬された場合に管理サーバに服薬を示す情報を通知する機能を有する第2端末と、管理サーバから薬剤の受領状況及び服薬状況の情報を取得して表示する機能を有する第3端末と、を備えて構成される。薬剤には、処方情報に基づいて一包化された分包薬が含まれる。また、薬剤は、一回の配送ごとに固有の配送識別情報が付与される。配送識別情報は、薬剤と共に配送される配送物に表示される。分包薬は、一包ごとに固有の薬剤識別情報が付与されて、個々の分包袋に表示される。管理サーバは、薬剤識別情報に配送識別情報及び処方情報から抽出した情報を関連付けて管理する。第1端末は、配送物に表示された配送識別情報を読み取って、受領を示す情報を管理サーバに通知する。第2端末は、分包袋に表示された薬剤識別情報を読み取って、服薬を示す情報を管理サーバに通知する。管理サーバは、第1端末から受領を示す情報の通知を受けて、薬剤の受領状況を管理する。また、第2端末から服薬を示す情報の通知を受けて、薬剤の服薬状況を管理する。
【0011】
(2)第1端末は、配送識別情報及び配送される予定の薬剤の情報を管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する、上記(1)の薬剤管理システム。
【0012】
本態様によれば、第1端末が、配送識別情報及び配送される予定の薬剤の情報を管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する。
【0013】
(3)第2端末は、服薬予定のある服薬者の情報を管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する、上記(1)又は(2)の薬剤管理システム。
【0014】
本態様によれば、第2端末が、服薬予定のある服薬者の情報を管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する。
【0015】
(4)第2端末は、服薬者ごとの服薬時期の情報を管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する、上記(1)から(3)のいずれか一の薬剤管理システム。
【0016】
本態様によれば、第2端末が、服薬者ごとの服薬時期の情報を管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する。
【0017】
(5)第2端末は、服薬時期ごとの服薬者の情報を管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する、上記(1)から(4)のいずれか一の薬剤管理システム。
【0018】
本態様によれば、第2端末が、服薬時期ごとの服薬者の情報を管理サーバから取得し、表示する機能を更に有する。
【0019】
(6)第2端末は、服薬者を特定し、かつ、薬剤識別情報を読み取って、服薬を示す情報を管理サーバに通知する、上記(1)から(5)のいずれか一の薬剤管理システム。
【0020】
本態様によれば、第2端末は、服薬者を特定し、かつ、薬剤識別情報を読み取って、服薬を示す情報を管理サーバに通知する。
【0021】
(7)第2端末は、服薬者に固有の服薬者識別情報を読み取り、かつ、薬剤識別情報を読み取って、服薬を示す情報を管理サーバに通知する、上記(1)から(6)のいずれか一の薬剤管理システム。
【0022】
本態様によれば、第2端末は、服薬者に固有の服薬者識別情報を読み取り、かつ、薬剤識別情報を読み取って、服薬を示す情報を管理サーバに通知する。
【0023】
(8)配送識別情報は、コード化されて配送物に表示される、上記(1)から(7)のいずれか一の薬剤管理システム。
【0024】
本態様によれば、配送識別情報が、コード化されて配送物に表示される。
【0025】
(9)薬剤識別情報は、コード化されて分包袋に表示される、上記(1)から(8)のいずれか一の薬剤管理システム。
【0026】
本態様によれば、薬剤識別情報が、コード化されて分包袋に表示される。
【0027】
(10)第1端末が第2端末を兼ねる、上記(1)から(9)のいずれか一の薬剤管理システム。
【0028】
本態様によれば、第1端末が第2端末を兼ねる。すなわち、一つの端末によって、第1端末及び第2端末の機能が実現される。
【0029】
(11)分包薬を一包ずつ撮像する撮像部と、撮像部により撮像された画像と処方情報とに基づいて、分包薬の監査を支援する監査支援部と、監査が終了した分包薬に対して、一包ごとに薬剤識別情報を付与する薬剤識別情報付与部と、を備えた一包化監査支援装置を更に備えた、上記(1)から(10)のいずれか一の薬剤管理システム。
【0030】
本態様によれば、一包化監査支援装置が更に備えられる。一包化監査支援装置は、分包薬を一包ずつ撮像する撮像部と、撮像部により撮像された画像と処方情報とに基づいて、分包薬の監査を支援する監査支援部と、監査が終了した分包薬に対して、一包ごとに薬剤識別情報を付与する薬剤識別情報付与部と、が備えられる。
【0031】
(12)一包化監査支援装置は、薬剤識別情報に処方情報から抽出した情報を関連付けて管理サーバに送信する薬剤識別情報送信部を更に備える、上記(11)の薬剤管理システム。
【0032】
本態様によれば、一包化監査支援装置が、薬剤識別情報送信部を更に備える。薬剤識別情報送信部は、薬剤識別情報に処方情報から抽出した情報を関連付けて管理サーバに送信する。
【0033】
(13)一包化監査支援装置は、配送識別情報を付与する配送識別情報付与部と、薬剤識別情報に配送識別情報を関連付けて管理サーバに送信する配送識別情報送信部と、を更に備える上記(11)又は(12)の薬剤管理システム。
【0034】
本態様によれば、一包化監査支援装置が、配送識別情報付与部及び配送識別情報送信部を更に備える。配送識別情報付与部は、配送識別情報を付与する。配送識別情報送信部は、薬剤識別情報に配送識別情報を関連付けて管理サーバに送信する。
【0035】
(14)一包化監査支援装置は、配送識別情報を印刷する印刷部を更に備える、上記(13)の薬剤管理システム。
【0036】
本態様によれば、一包化監査支援装置が、配送識別情報を印刷する印刷部を更に備える。
【0037】
(15)一包化監査支援装置が第3端末を兼ねる、上記(11)から(14)のいずれか一の薬剤管理システム。
【0038】
本態様によれば、一包化監査支援装置が、第3端末を兼ねる。すなわち、一包化監査支援装置に第3端末の機能が備えられる。
【0039】
(16)管理サーバは、薬局又は病院薬剤部から配送される薬剤の受領状況及び服薬状況を管理する、上記1(1)から(15)のいずれか一の薬剤管理システム。
【0040】
本態様によれば、管理サーバが、薬局又は病院薬剤部から配送される薬剤の受領状況及び服薬状況を管理する。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、配送した薬剤の受領状況及び服薬状況を配送元でも確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】本発明に係る薬剤管理システムの一実施形態を示すシステム構成図
図2】一包化監査支援装置の概略構成を示すブロック図
図3】ラベル及びそのラベルが貼付された分包袋の一例を示す図
図4】一包化監査支援装置のコンピュータが実現する機能のブロック図
図5】照合結果の表示の一例を示す図
図6】携帯端末が有する機能のブロック図
図7】管理サーバが有する機能のブロック図
図8】管理データベースの一例を示す図
図9】薬剤を配送するまでに薬局で行われる処理の手順を示すフローチャート
図10】一包化監査支援装置を用いて監査する場合の処理の手順を示すフローチャート
図11】配送準備の手順を示すフローチャート
図12】施設に備えられる携帯端末の一実施例を示す正面図
図13】配薬管理の画面が表示された状態の携帯端末の正面図
図14】服薬管理の画面が表示された状態の携帯端末の正面図
図15】配薬管理の画面の他の一例を示す図
図16】服薬管理の画面の他の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施形態について説明する。
【0044】
[薬剤管理システムの概略構成]
図1は、本発明に係る薬剤管理システムの一実施形態を示すシステム構成図である。
【0045】
本実施の形態の薬剤管理システム1は、調剤薬局等の薬局10から介護老人保健施設など施設100に配送される薬剤の受領状況及び服薬状況を管理するシステムとして構成される。薬局10から配送される薬剤には、少なくとも分包薬が含まれ、薬局10で一包化されて施設100に配送される。
【0046】
図1に示すように、薬剤管理システム1は、管理サーバ200を備え、管理サーバ200によって薬局10から配送される薬剤の受領状況及び服薬状況を管理する。
【0047】
薬局10には、レセプトコンピュータ12、分包装置14及び一包化監査支援装置16等が備えられる。レセプトコンピュータ12、分包装置14及び一包化監査支援装置16は、相互に通信可能に接続される。また、一包化監査支援装置16は、インターネット等のネットワーク2を介して、管理サーバ200と通信可能に接続される。
【0048】
施設100には、携帯端末102が備えられる。携帯端末102は、一つの施設100に少なくとも1台備えられる。携帯端末102は、ネットワーク2を介して、管理サーバ200と通信可能に接続される。
【0049】
なお、図1では、薬局10及び施設100が一つだけ表示されているが、薬局10及び施設100は複数であってもよい。
【0050】
[薬局に備えられる機器]
[レセプトコンピュータ]
レセプトコンピュータ12は、レセプト(診療報酬明細書)を作成するコンピュータである。レセプトコンピュータ12には、処方箋に記載されている情報(処方情報)が入力される。処方情報には、患者の情報、処方された薬剤情報及び処方した病院の情報等が含まれる。患者の情報には、患者の氏名、年齢、性別及び入所施設等の情報が含まれる。薬剤の情報には、薬剤の名称、薬剤の分量、薬剤の用法(服薬時期)、薬剤の用量、一包化の指示等の情報が含まれる。病院の情報には、病院名、医師名、処方箋の発行年月日等の情報が含まれる。なお、ここでの「患者」は、「施設入所者」及び「服薬者」と同義である。
【0051】
レセプトコンピュータ12に入力された処方情報(処方データ)は、分包装置14及び一包化監査支援装置16に出力される。
【0052】
[分包装置]
分包装置14は、レセプトコンピュータ12から取得した処方情報に基づいて、患者に処方する薬剤を一包化する。なお、分包装置自体は、公知の構成のものであるので、その詳細についての説明は省略する。一包化された薬剤(分包薬)は、各分包袋が帯状に連なった状態(いわゆる分包品の状態)で分包装置14から排出される(図3参照)。なお、一包化の処理は、患者ごとに実施される。
【0053】
[一包化監査支援装置]
一包化監査支援装置16は、一包化された薬剤に対して薬剤師が行う監査業務を支援する装置である。監査業務とは、薬剤師が患者に薬剤を渡す際に、調剤された薬剤の種類と数を確認し、正確性の担保と安全性の確保を行う業務である。本実施の形態の一包化監査支援装置16は、一包ごとに錠剤の刻印及び文字、カプセル剤の色及び形などを読み取り、それぞれの薬剤の名称及び数量を一包ごとに自動的に判定する処理を行う。
【0054】
図2は、一包化監査支援装置の概略構成を示すブロック図である。
【0055】
一包化監査支援装置16は、主として、一包化監査支援装置本体16A、コンピュータ16B、タッチパネルモニタ16C及びプリンタ16D等を備えて構成される。
【0056】
[一包化監査支援装置本体]
一包化監査支援装置本体16Aは、各分包袋が帯状に連なった一連の分包薬を取り込み、一包ずつ個別に撮像する。また、監査が終了した一連の分包薬に対して、各分包袋に所定事項を印刷したラベルを貼付し、排出する。このため、一包化監査支援装置本体16Aには、撮像部16A1及びラベルプリント部16A2が備えられる。
【0057】
撮像部16A1は、一連の分包薬を一包ずつ個別に撮像する。この際、薬剤の形状、刻印等を正確に把握するため、各分包袋の両側から撮像する。すなわち、表側及び裏側から撮像する。撮像された画像は、コンピュータ16Bに出力される。
【0058】
ラベルプリント部16A2は、ラベルに所定事項を印刷し、各分包袋に貼付する。印刷の方式については、特に限定されず、専用の感熱紙に印刷する感熱方式、インクリボンを使用する熱転写方式、インクジェット方式などを採用できる。
【0059】
図3は、ラベル及びそのラベルが貼付された分包袋の一例を示す図である。
【0060】
同図に示すように、ラベルLは、各分包袋Pに個別に貼付される。ラベルLには、調剤内容を示す情報として、服薬予定日L1、患者名(富士太郎)L2及び服薬時期L3等の情報が印刷される。また、ラベルLには、二次元コードLcが印刷される。この二次元コードLcは、一包ごとに付与された固有の薬剤識別情報をコード化したものである。なお、図3には、薬剤識別情報をQRコード(登録商標)でコード化した場合の例を示している。
【0061】
薬剤識別情報には、たとえば、GS1識別コード(GS1(General Specifications One)が定めている国際標準の識別コード)を採用できる。GS1識別コードには、GTIN(Global Trade Item Number)コード、GLN(Global Location Number)コード、GIAI(Global Individual Asset Identifier)コード、SSCC(Serial Shipping Container Code)コード、GRAI(Global Returnable Asset Identifier)コード、GSRN(Global Service Relation Number)コード、GDTI(Global Document Type Identifier)コード、及び、GCN(Global Coupon Number)コードなどがあり、特にGSRNコード及びGIAIコードが好適である。
【0062】
GSRNコードは、サービスの提供者と利用者を管理するための識別コードであり、9桁のGS1事業者コード、8桁のサービス提供又は利用者コードの他、10桁の拡張領域、15桁の任意に定義可能な独自コードの組み合わせで構成される。したがって、たとえば、GSRNコードのサービス提供又は利用者コードに一包化監査支援装置のシリアル番号(製造番号、個体識別番号)を割り当て、拡張領域又は独自コードに一包化監査支援装置で監査された分包薬の個数の連続番号、あるいはタイムスタンプを割り当てることにより、GSRNコードを唯一無二の薬剤識別情報として使用できる。
【0063】
また、GIAIコードは、企業の資産を管理するための識別コードであり、9桁のGS1事業者コード及び、可変長の1~21桁の資産番号からなる最大30桁のコードである。したがって、GIAIコードの21桁の資産番号に一包化監査支援装置のシリアル番号及びその一包化監査支援装置を用いて監査された分包薬の個数の連続番号、あるいはタイムスタンプを割り当てることにより、GIAIコードを唯一無二の薬剤識別情報として使用できる。
【0064】
ラベルプリント部16A2は、コンピュータ16BからラベルLへの印刷データを取得して、ラベルLに印刷する。また、印刷されたラベルLを個々の分包袋Pに貼付する。
【0065】
[コンピュータ]
コンピュータ16Bは、一包化監査支援装置16の全体の動作を統括制御する。コンピュータ16Bは、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)及び通信インターフェース等を備えたパーソナルコンピュータで構成される。HDDには、CPUが実行する各種プログラム及び各種データが記憶されている。
【0066】
図4は、一包化監査支援装置のコンピュータが実現する機能のブロック図である。
【0067】
コンピュータ16Bは、所定の制御プログラムを実行することにより、処方情報取得部16B1、撮像制御部16B2、監査支援部16B3、薬剤識別情報付与部16B4、配送処理部16B5、配送識別情報付与部16B6、監査結果記録部16B7、ラベルプリント制御部16B8、プリント制御部16B9、アップロード部16B10、受領状況確認処理部16B11及び服薬状況確認処理部16B12等として機能する。
【0068】
処方情報取得部16B1は、レセプトコンピュータ12から監査対象とする一連の分包薬の処方情報を取得する。
【0069】
撮像制御部16B2は、一包化監査支援装置本体16Aの撮像部16A1を制御し、監査支援用の画像を取得する。すなわち、各分包袋に収容された分包薬を分包袋の表側から撮像した画像及び裏側から撮像した画像を取得する。
【0070】
監査支援部16B3は、撮像部16A1により撮像された画像(分包袋の表側から撮像した画像及び裏側から撮像した画像)及び処方情報に基づいて、分包薬の監査を支援する処理を行う。具体的には、撮像により得られた画像から各包に収容されている薬剤を抽出して、その形状、寸法、色、文字及び刻印等を認識し、処方情報と照合する(いわゆる機械監査)。そして、その照合結果をタッチパネルモニタ16Cに表示する。照合は、たとえば、処方された薬剤のマスタ画像との対比で行われる。マスタ画像については、あらかじめデータベースとして、HDDに保持される。当該データベースには、薬剤の情報と、その薬剤を撮像した画像(マスタ画像)とが関連付けられて記録される。
【0071】
図5は、照合結果の表示の一例を示す図である。同図は、14包分の照合結果の一例を示している。また、各包に5つの薬剤(Aカプセル、B錠、C錠、D錠、E錠)が収容されている場合の例を示している。
【0072】
同図に示すように、照合結果の表示画面では、処方のマスタ情報が表示され、かつ、各包ごとの照合結果がタイル状に一覧表示される。より具体的には、一列ごとに各包から抽出した薬剤の画像(表側の画像及び裏側の画像)を並べて表示する。この際、刻印又は文字の向きを揃えて表示する。各列内での並びは、処方のマスタ情報の欄に表示された薬剤の並びと同じ並びで表示される。また、処方のマスタ情報の欄には、薬剤ごとにそのマスタ画像が表示される。薬剤師は、このマスタ画像を利用して、各包に収容された薬剤を目視で監査する。すなわち、各包が、処方情報に従って正しく一包化されているか否かを判定する。
【0073】
なお、機械監査により、処方情報と異なる包が検出された場合は、その包についての表示が他の包と区別可能な態様で表示される。図5は、13包目が処方情報と異なる場合の一例を示している。この場合、処方情報と異なる包の番号(013)が他と区別可能な形態で表示され、かつ、処方情報と異なる薬剤(D錠)の画像部分が他と区別可能な形態で表示される。たとえば、他と異なる背景色で表示される。
【0074】
薬剤師による監査が完了した場合には、画面上に表示された「監査完了」ボタンをタッチする。これにより、監査が完了する。
【0075】
薬剤識別情報付与部16B4は、監査対象の各包に対して固有の薬剤識別情報を付与する。これにより、一包化された各分包薬に対して、一包ごとに固有の薬剤識別情報が付与される。
【0076】
配送処理部16B5は、同じ日に同じ配送先に配送する薬剤のリスト(出荷予定薬剤リスト)を生成する。配送処理部16B5は、たとえば、タッチパネルモニタ16Cに薬剤監査済みの患者を一覧表示させ、薬剤を同じ日に同じ配送先(施設)に配送する患者(施設入所者)の選択を受け付けて、出荷予定薬剤リストを生成する。なお、処方箋を応需する施設が複数存在する場合は、施設の選択を受け付けて、施設ごとに患者の選択を受け付けられるようにすることが好ましい。
【0077】
出荷予定薬剤リストは、選択された患者の処方情報に基づいて生成される。したがって、分包薬以外の薬剤(たとえば、目薬、水剤及び外用薬等)が処方されている場合には、これらの薬剤も出荷予定薬剤リストにリストアップされる。
【0078】
配送識別情報付与部16B6は、配送処理部16B5で生成された出荷予定薬剤リストに対して、固有の配送識別情報を付与する。これにより、薬局から配送される薬剤に対して、一回の配送ごとに固有の配送識別情報が付与される。配送識別情報は、たとえば、配送元の施設名やID、配送先の施設名やID、配送元と配送先の施設名やIDの組み合わせ、配送元・配送先の施設名やIDと配送の通り番号またはタイムスタンプの組み合わせ、一包化監査支援装置のシリアル番号と配送の通し番号又はタイムスタンプとを組み合わせ等にて生成される。
【0079】
監査結果記録部16B7は、監査結果をHDDに記録する。この際、機械監査に使用された画像(撮像により得られた画像、及び、照合用に抽出された各薬剤の画像)が、一包ごとに記録される。また、各包に付与された薬剤識別情報が関連付けられて記録される。これにより、薬剤識別情報から監査結果にアクセスが可能になる。更に、薬剤識別情報には、配送識別情報が関連付けられて記録される。これにより、配送識別情報から、同じタイミングで配送された薬剤を特定できる。
【0080】
ラベルプリント制御部16B8は、ラベルプリント部16A2によるラベルの印刷及び貼付を制御する。ラベルプリント部16A2は、処方情報及び薬剤識別情報を取得して、ラベルへの印刷データを生成する。そして、生成した印刷データに基づいて、ラベルプリント部16A2を制御し、ラベルに所定事項を印刷する(図3参照)。上記のように、ラベルへの印刷事項には、二次元コードLcが含まれる。ラベルプリント制御部16B8は、薬剤識別情報を二次元コードでコード化して、ラベルに印刷する。
【0081】
プリント制御部16B9は、プリンタ16Dによる印刷を制御する。たとえば、プリント制御部16B9は、ユーザからのプリント指示に従って、出荷予定薬剤リストを印刷する。この際、プリント制御部16B9は、配送識別情報を付して出荷予定薬剤リストを印刷する。なお、本実施の形態では、配送識別情報を二次元コード(たとえば、QRコード)でコード化して印刷する。印刷された出荷予定薬剤リストは、薬剤を配送先に搬送する際に薬剤をと共に配送される。出荷予定薬剤リストの印刷物は、薬剤と共に配送される配送物の一例である。
【0082】
アップロード部16B10は、薬剤識別情報及び処方情報を取得し、薬剤識別情報に処方情報から抽出した情報を関連付けて管理サーバ200に送信する。また、アップロード部16B10は、配送識別情報を取得し、薬剤識別情報に配送識別情報を関連付けて管理サーバ200に送信する。アップロード部16B10は、薬剤識別情報送信部の一例であり、かつ、配送識別情報送信部の一例である。
【0083】
受領状況確認処理部16B11は、ユーザからの指示に応じて、管理サーバ200に薬剤の受領状況の確認要求を送信する。また、その確認要求に応じて管理サーバ200から送信される薬剤の受領状況の情報を取得し、結果をタッチパネルモニタ16Cに表示する。確認要求の指示は、たとえば、薬剤の受領状況の確認画面を呼び出すことにより行われる。薬剤の受領状況の確認画面は、メニュー画面(ホーム画面、メイン画面ともいう)から呼び出される。薬剤の受領状況の確認画面が呼び出されると、配送履歴として、出荷済みの薬剤の配送識別情報が一覧表示される。併せて、配送識別情報ごとに受領状況が表示される。受領状況は、たとえば、受領済みであれば「済」と表示され、未受領である場合は「未」と表示される。受領状況の確認画面が呼び出されると、未受領の状態の配送識別情報が検出される。そして、検出された配送識別情報の配送に対して、受領状況の確認要求が行われる。具体的には、受領状況の確認要求と共に未受領の状態の配送識別情報が管理サーバ200に送信される。管理サーバ200は、管理データベースを参照し、該当する配送識別情報の受領状態の情報を取得して返信する。受領状況確認処理部16B11は、返信された受領状況の情報に基づいて、タッチパネルモニタ16Cに一覧表示された各配送識別情報の受領状況の項目を更新する。すなわち、受領済みであれば「済」に変更する。
【0084】
服薬状況確認処理部16B12は、ユーザからの指示に応じて、管理サーバ200に薬剤の服薬状況の確認要求を送信する。また、その確認要求に応じて管理サーバ200から送信される薬剤の服薬状況の情報を取得し、その結果をタッチパネルモニタ16Cに表示する。確認要求の指示は、たとえば、服薬状況の確認画面で行われる。服薬状況の確認画面は、メニュー画面から呼び出される。服薬状況の確認画面が呼び出されると、薬剤を配送した施設が一覧表示される。一覧表示された施設の中から一つを選択すると、選択された施設に入所している患者が一覧表示される。更に、一覧表示された患者の中から一人を選択すると、当該患者の服薬履歴として、当該患者に対して薬局から届けられた薬剤の薬剤識別情報が一覧表示される。併せて、薬剤識別情報ごとに服薬状況が表示される。服薬状況は、たとえば、服薬済みであれば「済」と表示され、未服薬である場合は「未」と表示される。患者が選択されると、未服薬の状態の薬剤識別情報が検出される。そして、検出された薬剤識別情報の薬剤に対して、服薬状況の確認要求が行われる。具体的には、服薬状況の確認要求と共に未服薬の状態の薬剤識別情報が管理サーバ200に送信される。管理サーバ200は、管理データベースを参照し、該当する薬剤識別情報の服薬状態の情報を取得して返信する。服薬状況確認処理部16B12は、返信された服薬状況の情報に基づいて、タッチパネルモニタ16Cに一覧表示された各薬剤識別情報の服薬状況の項目を更新する。すなわち、服薬済みであれば「済」に変更する。
【0085】
コンピュータ16Bは、管理サーバ200から薬剤の受領状況及び服薬状況の情報を取得して表示する機能を有する点において、第3端末の一例である。なお、コンピュータ16Bは、一包化監査支援装置16を構成するものであるので、一包化監査支援装置16も第3端末の一例となる。すなわち、本実施の形態の薬剤管理システム1では、一包化監査支援装置16が第3端末を兼ねている。
【0086】
[タッチパネルモニタ]
タッチパネルモニタ16Cは、コンピュータ16Bに接続され、コンピュータ16Bの表示装置及び入力装置として機能する。
【0087】
[プリンタ]
プリンタ16Dは、コンピュータ16Bに接続され、コンピュータ16Bからの指示に従って用紙に印刷する。プリンタ16Dは、印刷部の一例である。プリンタ16Dの印刷の方式は、特に限定されず、感熱方式、熱転写方式、インクジェット方式などを採用できる。
【0088】
[施設に備えられる機器]
[携帯端末]
携帯端末102は、通信機能及びカメラ機能を備えた携帯可能なコンピュータで構成される。具体的には、スマートフォン、タブレット端末等で構成され、表示手段及び入力手段を兼ねたタッチパネルモニタが備えられる。携帯端末102には、ユーザID(Identification)が付与され、ユーザIDによってユーザ(携帯端末102を所有する施設)が特定される。なお、施設100に複数の携帯端末102が備えられる場合、個々の携帯端末102にユーザIDが付与される。あるいは、施設100で共通のユーザID(たとえば、施設に付与したID(施設コード等))が付与される。
【0089】
携帯端末102には、所定の制御プログラムがインストールされており、当該プログラムを実行することにより、各種機能を実現する。
【0090】
図6は、携帯端末が有する機能のブロック図である。
【0091】
同図に示すように、携帯端末102は、受領処理部102A、服薬処理部102B、受領予定薬剤表示処理部102C、服薬予定患者表示処理部102D等として機能する。
【0092】
受領処理部102Aは、薬局から配送される薬剤を受領する際、薬剤と共に配送される印刷物(出荷予定薬剤リストを印刷したもの)に印刷された二次元コード(配送識別情報を示す二次元コード)をカメラで読み取り、受領を示す情報を管理サーバ200に通知する。具体的には、読み取った二次元コードをデコードして配送識別情報を取得し、受領を示す情報として、管理サーバ200に通知(送信)する。後述するように、管理サーバ200は、送信された配送識別情報と、送信した携帯端末102のユーザIDとに基づいて、配送の成否を判定する。すなわち、指定された配送先での受領か否かを判定する。そして、その判定結果を携帯端末102に送信する。受領処理部102Aは、その判定結果を表示部であるモニタ(タッチパネルモニタ)に表示する。
【0093】
服薬処理部102Bは、患者が服薬する際、分包袋に付された二次元コード(薬剤識別情報を示す二次元コード)をカメラで読み取り、服薬を示す情報を管理サーバ200に通知する。具体的には、読み取った二次元コードをデコードして薬剤識別情報を取得し、服薬を示す情報として、管理サーバ200に通知(送信)する。二次元コードを読み取る際には、患者を特定して読み取る。服薬処理部102Bは、特定した患者の情報と共に薬剤識別情報を管理サーバ200に通知する。後述するように、管理サーバ200は、送信された薬剤識別情報と患者の情報とに基づいて、配薬の成否を判定する。そして、その判定結果を携帯端末102に送信する。服薬処理部102Bは、その判定結果をモニタに表示する。
【0094】
受領予定薬剤表示処理部102Cは、ユーザからの指示に応じて、管理サーバ200に受領予定薬剤(薬局から配送されて受領する予定の薬剤)の確認要求を行う。また、その確認要求に応じて管理サーバ200から送信される情報(薬剤識別情報及び薬局から配送される予定の薬剤の情報)を受信し、所定のフォーマットでモニタに表示する。
【0095】
服薬予定患者表示処理部102Dは、ユーザからの指示に応じて、管理サーバ200に服薬予定患者(服薬予定のある患者)の確認要求を行う。また、その確認要求に応じて管理サーバ200から送信される情報(服薬予定のある患者の情報)を受信し、所定のフォーマットでモニタに表示する。
【0096】
本実施の形態の薬剤管理システム1において、携帯端末102は、第1端末及び第2端末の一例である。すなわち、本実施の形態の薬剤管理システム1では、携帯端末102が第1端末及び第2端末を兼ねている。
【0097】
[管理サーバ]
管理サーバ200は、通信機能を備えたコンピュータで構成され、所定の制御プログラムを実行することにより、各種機能を実現する。
【0098】
図7は、管理サーバが有する機能のブロック図である。
【0099】
同図に示すように、管理サーバ200は、登録処理部200A、受領状況管理部200B、服薬状況管理部200C、受領状況通知処理部200D、服薬状況通知処理部200E、受領予定薬剤通知処理部200F及び服薬予定患者通知処理部200G等として機能する。
【0100】
登録処理部200Aは、一包化監査支援装置16から薬剤識別情報、配送識別情報及び処方情報から抽出した情報を受信した場合に、その情報を管理データベースに登録する。
【0101】
図8は、管理データベースの一例を示す図である。
【0102】
ここでは、患者の氏名(患者名)、患者の年齢、患者の性別、患者が入所する施設の名称(入所施設名)、患者が入所する施設100に備えられた携帯端末のユーザID、配送識別情報、薬剤識別情報、一包化された薬剤の名称(薬剤名称)、服薬時期、受領状況及び服薬状況が登録される場合の例を示している。
【0103】
患者が入所する施設は、薬剤を配送する配送先の施設と同じである。したがって、入所施設名は配送先名と同じになる。
【0104】
携帯端末のユーザIDは、ユーザIDデータベースが参照されて登録される。ユーザIDデータベースは、施設名と、その施設100に備えられた携帯端末102のユーザIDとが関連付けられて記録される。したがって、入所施設名が定まると、一意に携帯端末のユーザIDが定まる。なお、施設100に複数の携帯端末102が備えられている場合において、個々の携帯端末102にユーザIDが付与されている場合は、施設100で使用するすべての携帯端末102のユーザIDが登録される。一方、一つの施設100で共通のユーザIDが使用される場合は、共通で使用されるユーザIDが登録される。
【0105】
受領状況は、薬剤の配送の受領状況を示す項目である。登録時は「未」であり、受領が確認されると「済」となる。
【0106】
服薬状況は、薬剤の服薬状況を示す項目である。登録時は「未」であり、服薬が確認されると「済」となる。
【0107】
一包化監査支援装置16からは、この管理データベースの登録に必要な情報が、処方情報から抽出されて、管理サーバ200に送信される。
【0108】
受領状況管理部200Bは、薬局10から施設100に配送される薬剤の受領状況を管理する。受領状況管理部200Bは、配送先の施設100の携帯端末102から送信される配送識別情報及び携帯端末102のユーザIDに基づいて、配送の成否を判定し、その結果を携帯端末102に送信する。また、正しい配送先に配送されている場合は、管理データベースの受領状況の項目を更新する。すなわち、「未」の状態から「済」の状態に変更する。
【0109】
配送の成否は、配送識別情報と、その配送識別情報を送信した携帯端末102のユーザIDとに基づいて判定される。配送識別情報を送信した携帯端末102のユーザIDが、配送期別情報に関連付けられた携帯端末のユーザIDと一致する場合は、正しい配送と判定する。一方、一致しない場合は、誤った配送と判定する。
【0110】
服薬状況管理部200Cは、薬剤の服薬状況を管理する。服薬状況管理部200Cは、配送先の施設100の携帯端末102から送信される薬剤識別情報及び患者情報(たとえば、患者名、生年月日、性別)に基づいて、配薬の成否を判定し、その結果を携帯端末102に送信する。また、正しく配薬されている場合は、管理データベースの服薬状況の項目を更新する。すなわち、「未」の状態から「済」の状態に変更する。
【0111】
配薬の成否の判定は、受信した薬剤識別情報及び患者情報を管理データベースに記録された情報と照合することにより行われる。すなわち、受信した薬剤識別情報に基づいて、管理データベースに登録されている患者情報を読み出し、受診した患者情報と一致するか否かを判定する。一致する場合は、正しい配薬と判定し、一致しない場合は、誤った配薬と判定する。
【0112】
受領状況通知処理部200Dは、一包化監査支援装置16からの受領状況の確認要求に応じて、薬剤の受領状況の情報を送信する。上記のように、一包化監査支援装置16からは、配送識別情報が特定されて、配送状況の確認要求が行われる。受領状況通知処理部200Dは、管理データベースを参照し、一包化監査支援装置16から送信された配送識別情報の受領状況の情報を読み出して、一包化監査支援装置16に送信する。
【0113】
服薬状況通知処理部200Eは、一包化監査支援装置16からの服薬状況の確認要求に応じて、薬剤の受領状況の情報を送信する。上記のように、一包化監査支援装置16からは、薬剤識別情報が特定されて、服薬状況の確認要求が行われる。受領状況通知処理部200Dは、管理データベースを参照し、一包化監査支援装置16から送信された薬剤識別情報の服薬状況の情報を読み出して、一包化監査支援装置16に送信する。
【0114】
受領予定薬剤通知処理部200Fは、携帯端末102からの受領予定薬剤の確認要求に応じて、薬局から配送される予定の薬剤の情報及び配送識別情報を送信する。受領予定薬剤通知処理部200Fは、携帯端末102から受領予定薬剤の確認要求を受信すると、携帯端末102のユーザIDに基づいて、薬局から配送する予定の薬剤の情報及び配送識別情報を管理データベースから収集し、携帯端末102に送信する。
【0115】
服薬予定患者通知処理部200Gは、携帯端末102からの服薬予定患者の確認要求に応じて、服薬予定のある患者の情報を送信する。受領予定薬剤通知処理部200Fは、携帯端末102から服薬予定患者の確認要求を受信すると、携帯端末102のユーザIDに基づいて、服薬予定のある患者の情報を管理データベースから収集し、携帯端末102に送信する。
【0116】
[薬剤管理システムの作用]
[薬局での薬剤配送までの処理]
図9は、薬剤を配送するまでに薬局で行われる処理の手順を示すフローチャートである。
【0117】
まず、発行された処方箋に基づいて、レセプトコンピュータ12に処方情報が入力される(ステップS10)。レセプトコンピュータ12に入力された処方情報は、分包装置14及び一包化監査支援装置16に出力される。
【0118】
次いで、処方情報に基づいて、調剤が行われる(ステップS11)。この際、一包化が指示されている場合は、一包化の処理が行われる。一包化は、分包装置14を用いて行われる。分包装置14は、レセプトコンピュータ12から取得した処方情報に基づいて、薬剤を一包化する。
【0119】
次に、調剤した薬剤について、監査が行われる(ステップS12)。この際、一包化された薬剤(分包薬)については、一包化監査支援装置16を用いて、監査が行われる。
【0120】
図10は、一包化監査支援装置を用いて監査する場合の処理の手順を示すフローチャートである。
【0121】
まず、一包化監査支援装置16に処方情報を入力する(ステップS12a)。処方情報は、レセプトコンピュータ12から取得して入力する。
【0122】
次に、機械監査を行う患者を選択する(ステップS12b)。患者の選択は、タッチパネルモニタ16Cを利用して行われる。タッチパネルモニタ16Cには、処方情報が入力された患者が一覧表示される。ユーザは、機械監査を行う患者をタッチして選択する。患者が選択されると、当該患者に処方された薬剤のマスタ情報がタッチパネルモニタ16Cに表示される(図5参照)。
【0123】
次に、一包化された薬剤の読み込みを行う(ステップS12c)。すなわち、一包化した薬剤を一包化監査支援装置本体16Aにセットし、一包ずつ撮像する。
【0124】
すべての包の撮像が終了すると、撮像により得られた画像及び処方情報に基づいて、機械監査が行われる(ステップS12d)。すなわち、画像処理によって各包に収容されている薬剤が認識され、処方情報と照合される。そして、その照合結果がタッチパネルモニタ16Cに表示される(図5参照)。薬剤師は、このタッチパネルモニタ16Cに表示された照合結果を利用して、各包の薬剤を監査する。
【0125】
監査が完了すると、各包に薬剤識別情報が付与される(ステップS12e)。そして、監査結果がHDDに記録される(ステップS12f)。監査結果は、一包ごとに記録され、薬剤識別情報が関連付けられて記録される。また、監査結果には、機械監査に使用された画像も記録される。
【0126】
また、監査が完了すると、ラベルの印刷データが生成される(ステップS12g)。ラベルの印刷データは、処方情報及び薬剤識別情報に基づいて生成される。そして、生成された印刷データに基づいて、ラベルの印刷が行われ、各包にラベルが貼付されて排出される(ステップS12h)。
【0127】
以上一連の工程で一包化監査支援装置16を用いた監査業務が完了する。同じ施設100に入所しているすべての患者の薬剤の監査が完了すると、次に、配送準備が行われる(ステップS13)。
【0128】
図11は、配送準備の手順を示すフローチャートである。
【0129】
まず、出荷予定薬剤リストが生成される(ステップS13a)。出荷予定薬剤リストは、同じ日に同じ配送先(施設)に配送する薬剤のリストである。ユーザが、一包化監査支援装置16に対して、出荷予定薬剤リストの生成を指示すると、タッチパネルモニタ16Cに薬剤監査済みの患者が一覧表示される。出荷予定薬剤リストの生成の指示は、たとえば、メニュー画面から「出荷予定薬剤リストの生成」の項目を選択して行う。また、処方箋を応需する施設が複数存在する場合は、施設の選択が行われ、選択された施設の患者が一覧表示される。一覧表示される情報には、患者の氏名の他、患者の年齢、性別、入所施設名の情報等が含まれる。ユーザは、同じ日に同じ配送先(施設)に薬剤を配送する患者をタッチして選択する。選択が終了すると、選択された患者の処方情報に基づいて、出荷予定薬剤リストが生成される。
【0130】
生成された出荷予定薬剤リストは、タッチパネルモニタ16Cに表示される。ユーザは、タッチパネルモニタ16Cの表示を確認する。
【0131】
また、出荷予定薬剤リストが生成されると、配送識別情報が生成され、リストに付与される(ステップS13b)。出荷予定薬剤リストに付与された配送識別情報は、出荷予定薬剤リストにリストアップされた個々の薬剤の薬剤識別情報に関連付けられてHDDに記録される。したがって、一包化監査支援装置16では、配送識別情報を基に出荷予定薬剤リストを復元できる。
【0132】
タッチパネルモニタ16Cには、生成された出荷予定薬剤リストと共に印刷ボタンが表示される。ユーザは、リストの内容を確認後、印刷ボタンをタッチして、リストの印刷を指示する。印刷が指示されると、プリンタ16Dで出荷予定薬剤リストが印刷される(ステップS13c)。このリストの印刷物には、配送識別情報をコード化した二次元コードも印刷される。
【0133】
また、タッチパネルモニタ16Cには、生成された出荷予定薬剤リストと共にアップロードボタンが表示される。ユーザは、リストの内容を確認後、アップロードボタンをタッチして、情報のアップロードを指示する。アップロードが指示されると、所定の情報が管理サーバ200にアップロードされる(ステップS13d)。具体的には、出荷予定薬剤リストにリストアップされた薬剤(分包薬)の薬剤識別情報の他、処方情報から抽出した情報及び配送識別情報がアップロードされる。処方情報から抽出した情報及び配送識別情報は、薬剤識別情報に関連付けられてアップロードされる。処方情報から抽出した情報には、患者の氏名、患者の年齢、患者の性別、入所施設、薬剤の名称、服薬時期等の情報が含まれる。
【0134】
アップロード後、ユーザは、印刷した出荷予定薬剤リストを基に、施設100に配送する薬剤を準備する(ステップS13e)。すなわち、同じ日に同じ施設100に配送する薬剤を一つにまとめて、配送の準備をする。
【0135】
以上一連の工程で配送の準備が終了する。この後、薬剤の配送が行われる(ステップS14)。薬剤の配送の際には、出荷予定薬剤リストを印刷したものも併せて配送する。
【0136】
[管理サーバでの登録処理]
管理サーバ200は、一包化監査支援装置16からアップロードされた情報を受信し、管理データベースに登録する(図8参照)。
【0137】
また、管理サーバ200は、施設100で使用する携帯端末102からユーザIDの登録を受け付け、ユーザIDデータベースに登録する。ユーザIDデータベースは、施設名とユーザIDとが関連付けられて記録される。ユーザIDデータベースは、管理データベースにユーザIDの情報を登録する際に参照される。
【0138】
[施設での受領予定薬剤情報の取得処理]
施設100では、携帯端末102を利用して、受領予定の薬剤の情報を事前に取得できる。受領予定の薬剤の情報を取得する場合、ユーザは、携帯端末102を介して、管理サーバ200に受領予定薬剤の確認要求を行う。この場合、ユーザは、受領予定薬剤の確認要求の実行画面を呼び出して、受領予定薬剤の確認要求の実行を指示する。受領予定薬剤の確認要求の実行が指示されると、携帯端末102から管理サーバ200に受領予定薬剤の確認要求が送信され、かつ、ユーザIDの情報が送信される。
【0139】
管理サーバ200は、携帯端末102から受領予定薬剤の確認要求を受けると、携帯端末102のユーザIDに基づいて、配送予定の薬剤の情報及び配送識別情報を管理データベースから収集し、携帯端末102に送信する。携帯端末102は、取得した配送識別情報及び薬剤の情報を所定のフォーマット(たとえば、リスト形式)でモニタに表示する。ユーザは、このモニタの表示を見て、受領予定の薬剤を確認する。
【0140】
[施設での薬剤の受領処理]
薬剤の受領処理は、薬剤と共に配送される印刷物(出荷予定薬剤リストを印刷したもの)に印刷された二次元コードを施設100の携帯端末102で読み取ることにより行われる。読み取りは、携帯端末102を二次元コードの読み取りモードに切り換えることにより行われる。
【0141】
印刷物に印刷された二次元コードを携帯端末102で読み取ると、読み取った二次元コードがデコードされ、配送識別情報が取得される。携帯端末102は、取得した配送識別情報をユーザIDと共に管理サーバ200に送信する。
【0142】
管理サーバ200は、配送識別情報及びユーザIDを受信すると、管理データベースを参照し、配送の成否を判定する。すなわち、受信した配送識別情報及びユーザIDが、管理データベースに登録されている情報と一致するか否かを判定する。一致していれば、正しく搬送されていると判定し、一致していなければ、正しく搬送されていないと判定する。そして、その結果を携帯端末102に送信する。携帯端末102は、管理サーバ200から送信された判定結果をモニタに表示する。ユーザは、このモニタの表示を見て、配送の成否を確認する。正しく配送されている場合は、配送された薬剤を受領する。
【0143】
また、管理サーバ200は、正しい配送先に配送されていると判定すると、管理データベースの受領状況の項目を更新する。すなわち、受領状況の項目を「未」の状態から「済」の状態に変更する。
【0144】
[施設での服薬予定患者情報の取得処理]
施設100では、携帯端末102を利用して、服薬予定のある患者(服薬者)の情報を取得できる。服薬予定のある患者の情報を取得する場合、ユーザは、携帯端末102を介して、管理サーバ200に服薬予定患者の確認要求を行う。この場合、ユーザは、服薬予定患者の確認要求の実行画面を呼び出して、服薬予定患者の確認要求の実行を指示する。服薬予定患者の確認要求の実行が指示されると、携帯端末102から管理サーバ200に服薬予定患者の確認要求が送信され、かつ、ユーザIDの情報が送信される。
【0145】
管理サーバ200は、携帯端末102から服薬予定患者の確認要求を受けると、携帯端末102のユーザIDに基づいて、服薬予定のある患者の情報を管理データベースから収集し、携帯端末102に送信する。携帯端末102は、取得した患者の情報を所定のフォーマット(たとえば、リスト形式)でモニタに表示する。ユーザは、このモニタの表示を見て、服薬予定の患者を確認する。
【0146】
[施設での配薬処理]
施設100では、薬局10から届けられた薬剤を患者(服薬者)に配薬する際、分包袋に付された二次元コード(分包袋のラベルに印刷されている二次元コード)を携帯端末102で読み取る。この際、患者を特定して、読み取る。患者の特定は、携帯端末102のモニタに入所中の患者を一覧表示させて、画面上で選択することにより行われる。
【0147】
読み取られた二次元コードは、デコードされて、患者の情報と共に管理サーバ200に送信される。分包袋に付されている二次元コードは、デコードすることにより、薬剤識別情報が取得される。管理サーバ200は、患者の情報及び薬剤識別情報を受信すると、管理データベースに基づいて、配薬の成否を判定する。すなわち、受信した患者の情報及び薬剤識別情報が、管理データベースに登録されている情報と一致するか否かを判定して、配薬の成否を判定する。そして、その判定結果を携帯端末102に送信する。携帯端末102は、受信した判定結果をモニタに表示する。ユーザは、このモニタの表示を見て、配薬の可否を判断する。
【0148】
また、管理サーバ200は、正しい配薬と判定すると、管理データベースの服薬状況の項目を更新する。すなわち、服薬状況の項目を「未」の状態から「済」の状態に変更する。
【0149】
[薬局での薬剤の受領状況の確認処理]
薬局10では、一包化監査支援装置16を利用して、施設100に配送した薬剤の受領状況を確認できる。一包化監査支援装置16は、ユーザから薬剤の受領状況の確認要求の指示を受け付けて、受領状況の確認処理を実施する。
【0150】
薬剤の受領状況の確認要求の指示の受け付けは、メニュー画面から薬剤の受領状況の確認画面を呼び出すことにより行われる。薬剤の受領状況の確認画面が呼び出されると、配送履歴として、出荷済みの薬剤の配送識別情報が一覧表示される。併せて、配送識別情報ごとに受領状況が表示される。
【0151】
また、受領状況の確認画面が呼び出されると、未受領の状態の配送識別情報が検出される。そして、検出された配送識別情報の配送に対して、受領状況の確認要求が行われる。
【0152】
管理サーバ200は、受領状況の確認要求を受信すると、管理データベースを参照し、該当する配送識別情報の受領状態の情報を取得する。そして、取得した情報を一包化監査支援装置16に送信する。
【0153】
一包化監査支援装置16は、受信した受領状況の情報に基づいて、配送履歴の表示を更新する。すなわち、各配送識別情報の受領状況の項目に関して、受領済みであれば「済」に変更する。ユーザは、この配送履歴の表示を見て、受領状況を確認する。
【0154】
[薬局での服薬状況の確認処理]
薬局10では、一包化監査支援装置16を利用して、施設100に配送した薬剤の服薬状況を確認できる。一包化監査支援装置16は、ユーザから服薬状況の確認要求の指示を受け付けて、服薬状況の確認処理を実施する。
【0155】
服薬受領状況の確認要求の指示の受け付けは、メニュー画面から服薬状況の確認画面を呼び出すことにより行われる。服薬状況の確認画面が呼び出されると、薬剤を配送した施設が一覧表示される。一覧表示された施設の中から一つを選択すると、選択された施設に入所している患者が一覧表示される。更に、一覧表示された患者の中から一人を選択すると、当該患者の服薬履歴として、当該患者に対して薬局から届けられた薬剤の薬剤識別情報が一覧表示される。併せて、薬剤識別情報ごとに服薬状況が表示される。
【0156】
また、患者が選択されると、未服薬の状態の薬剤識別情報が検出される。そして、検出された薬剤識別情報の薬剤に対して、服薬状況の確認要求が行われる。
【0157】
管理サーバ200は、服薬状況の確認要求を受診すると、管理データベースを参照し、該当する薬剤識別情報の服薬状態の情報を取得する。そして、取得した情報を一包化監査支援装置16に送信する。
【0158】
一包化監査支援装置16は、受診した服薬状況の情報に基づいて、服薬履歴の表示を更新する。すなわち、各薬剤識別情報の服薬状況の項目に関して、服薬済みであれば「済」に変更する。ユーザは、この服薬履歴の表示を見て、患者の服薬状況を確認する。
【0159】
以上説明したように、本実施の形態の薬剤管理システム1によれば、薬局10から配送した薬剤の受領状況及び服薬状況を配送元である薬局10において確認できる。これにより、残薬を防止して、患者に適切に薬剤を配薬できる。
【0160】
[変形例]
[管理サーバの変形例]
管理サーバ200については、いわゆるクラウドサーバで構成することもできる。すなわち、管理サーバ200によって提供される各種の機能は、クラウドコンピューティングによって提供する構成としてもよい。
【0161】
[施設で使用する端末の変形例]
上記実施の形態では、薬剤の受領処理及び配薬処理を共通の端末(携帯端末102)で行う構成としているが、薬剤の受領処理と配薬処理を別の端末で実施する構成とすることもできる。すなわち、薬剤の受領処理は、受領処理専用の端末(第1端末)で実施し、配薬処理は配薬処理専用の端末(第2端末)で実施する構成としてもよい。
【0162】
また、端末のユーザIDについては、薬局側で付与する構成としてもよいし、施設側からの申請で付与する構成としてもよい。また、端末のハードウェアに付与された固有の識別情報(たとえば、MACアドレス(Media Access Control Address)等)を使用する構成としてもよい。
【0163】
[薬局に備える端末の変形例]
上記実施の形態では、一包化監査支援装置16で受領状況の確認処理及び服薬状況の確認処理を行う構成としているが、これらの処理を他の装置(第3端末)で実施する構成とすることもできる。たとえば、薬局10に通信機能を備えたコンピュータ(たとえば、スマートフォン、タブレット型端末等の携帯端末など)を用意し、当該コンピュータで受領状況の確認処理及び服薬状況の確認処理を行う構成とすることもできる。この場合、当該コンピュータには、受領状況の確認処理及び服薬状況の確認処理を行うプログラムがインストールされる。
【0164】
また、管理サーバ200への情報のアップロード処理についても、当該コンピュータで実施する構成とすることもできる。
【0165】
[薬剤識別情報の変形例]
上記実施の形態では、薬剤識別情報を二次元コードでコード化して表示する構成としているが、コード化せずにそのまま表示する構成としてもよい。また、一次元コード(バーコード)等の他のコードでコード化して表示する構成としてもよい。また、分包袋に付加された(埋め込まれた)電子タグに薬剤識別情報を記録するようにしてもよい。この場合、電子タグは、メモリエリアに一度だけ書込みができ、その後はメモリの読み取りのみが可能なタイプであることが好ましい。
【0166】
[配送識別情報の変形例]
上記実施の形態では、配送識別情報を二次元コードでコード化して表示する構成としているが、コード化せずにそのまま表示する構成としてもよい。また、一次元コード(バーコード)等の他のコードでコード化して表示する構成としてもよい。また、薬剤と共に配送される配送物に付加された電子タグに配送識別情報を記録するようにしてもよい。
【0167】
また、上記実施の形態では、薬剤と共に配送する印刷物(上記実施の形態では、配送予定薬剤リストを印刷した印刷物)に配送識別情報を表示する構成としているが、配送識別情報の表示対象は、これに限定されるものではない。たとえば、薬剤を収納したケースに表示する構成としてもよい。
【0168】
また、患者、処方情報、服用期間などをサマリーとしてまとめた書類を作成し、薬剤と共に配送する場合、当該書類に配送識別情報を表示(印刷)してもよい。
【0169】
[受領予定薬剤情報の取得の変形例]
上記実施の形態では、ユーザの操作によって、管理サーバ200に受領予定薬剤の確認要求が行われる構成とされているが、受領予定薬剤の確認要求は、自動で行う構成とすることもできる。たとえば、決められた時刻又は一定の時間間隔で自動的に管理サーバ200にアクセスし、確認要求を行う構成とすることができる。
【0170】
また、受領予定薬剤がある場合は、管理サーバ200が、携帯端末102に受領予定薬剤の存在を通知する構成とすることもできる。たとえば、管理サーバ200は、管理データベースへの情報の登録が完了した段階で配送先に受領予定薬剤の存在を通知する構成とすることができる。
【0171】
また、上記実施の形態では、管理サーバ200から受領予定の薬剤の情報及び配送識別情報を通知し、表示する構成としているが、いずれか一方の情報のみを通知し、表示する構成とすることもできる。また、受領予定薬剤の存在のみを通知し、表示する構成とすることもできる。
【0172】
[服薬予定患者の表示の変形例]
施設100に備えられた携帯端末102で服薬予定患者の確認要求を行った場合の結果の表示については、たとえば、服薬時期ごとに患者(服薬者)をリスト形式で一覧表示させる形態の他、患者ごとに服用時期を表示できるようにしてもよい。患者ごとに服薬情報を表示する場合は、たとえば、患者ごとの服薬時期の情報を管理サーバ200から取得し、携帯端末102のモニタに表示する。また、服薬時期ごとに患者を一覧表示する場合は、たとえば、服薬時期ごとの患者の情報を管理サーバ200から取得し、携帯端末102のモニタに表示する。
【0173】
[配薬処理の変形例1]
上記実施の形態では、配薬の際に患者を特定する方法として、携帯端末102のモニタに患者を一覧表示させ、配薬する患者を選択する構成としているが、配薬する患者を特定する方法は、これに限定されるものではない。たとえば、施設100に入所する各患者にIDナンバー等の固有の識別情報(服薬者識別情報)を付与し、その識別情報を読み取って、患者を特定する構成とすることができる。この患者の識別情報については、二次元コード等でコード化し、携帯端末102で読み取って、患者を識別する構成とすることもできる。また、この患者の識別情報(二次元コードでコード化したものを含む)については、服用の際に患者の身近にある物品(たとえば、患者のネームプレート、所有物、ベットサイド等)に付しておくことで、患者の特定を容易に行うことができる。
【0174】
なお、この患者の識別情報については、薬局側で発行及び管理する構成とすることもできる。たとえば、施設に入所する患者が、初めて薬局を利用する際に識別情報を発行し、発行した識別情報を施設に受け渡す構成とすることができる。
【0175】
[配薬処理の変形例2]
配薬の際に患者を一覧表示させて、配薬する患者を選択する場合、配薬を完了した患者の表示を順次消すようにしてもよい。あるいは、配薬が完了した患者と配薬が完了していない患者とを区別可能に表示するようにしてもよい。
【0176】
[配薬処理の変形例3]
上記実施の形態では、配薬処理を行うと、配薬の成否の結果が管理サーバ200から施設100の携帯端末102に送信され、モニタに表示される構成とされているが、配薬の成否の結果と共に患者が服薬する薬剤の情報を管理サーバ200から受信し、モニタに表示する構成としてもよい。
【0177】
あるいは、配薬の際に携帯端末102で患者を特定すると、その患者が服薬する予定の薬剤の情報がモニタに表示されるようにしてもよい。この場合、患者を特定した段階で携帯端末102から管理サーバ200に当該患者が服用する予定の薬剤の情報の通知要求が送信される。管理サーバ200は、その通知要求を受けて、当該患者が服用する予定の薬剤の情報を管理データベースから検索し、携帯端末102に通知する。
【0178】
[薬剤の受領状況の確認処理の変形例]
薬局10で行う薬剤の受領状況の確認処理は、配送ごとに個別に実施する構成とすることもできる。たとえば、配送識別情報を特定して、管理サーバ200に受領状況を問い合わせ、その結果を得る構成とすることができる。
【0179】
[服薬状況の確認処理の変形例]
薬局10で行う服薬状況の確認処理は、分包薬ごとに個別に実施する構成とすることもできる。たとえば、薬剤識別情報を特定して、管理サーバ200に服薬状況を問い合わせ、その結果を得る構成とすることができる。
【0180】
[施設に備えられる携帯端末の実施例]
図12は、施設に備えられる携帯端末の一実施例を示す正面図である。
【0181】
本例の携帯端末102は、受領処理、配薬処理、受領予定薬剤の表示処理及び服薬予定患者の表示処理等を行う端末(第1端末及び第2端末)として構成され、スマートフォンで構成される。この携帯端末102を構成するスマートフォンには、所定の制御プログラム(お薬管理アプリと呼ぶ)がインストールされており、この制御プログラム(お薬管理アプリ)を実行することにより、上記各処理が可能になる。
【0182】
図12は、お薬管理アプリを起動した際の初期画面を示している。初期画面には、お薬管理アプリのメイン画面が表示される。メイン画面には、現在日時が表示される他、配薬管理を行う配薬管理ボタン104A及び服薬管理を行う服薬管理ボタン106Aが表示される。
【0183】
図13は、配薬管理の画面が表示された状態の携帯端末の正面図である。
【0184】
配薬管理ボタン104Aがタッチされると、携帯端末102の画面が配薬管理の画面に切り換わる。配薬管理の画面には、現在日時及び服薬管理ボタン106Aが表示される他、配薬管理第1ボタン104B、配薬管理第2ボタン104C及び配薬管理第3ボタン104Dが表示される。
【0185】
配薬管理第1ボタン104Bは、受領予定薬剤の情報の取得処理を行うためのボタンである。配薬管理第1ボタン104Bがタッチされると、管理サーバ200に対して受領予定薬剤の確認要求の処理が行われ、その結果がモニタに表示される。
【0186】
配薬管理第2ボタン104Cは、受領処理を行うためのボタンである。配薬管理第2ボタン104Cがタッチされると、携帯端末102は、二次元コードの読み取りモードに切り換わる。ユーザは、カメラを利用して二次元コードを読み取り、受領処理を実施する。
【0187】
配薬管理第3ボタン104Dは、メイン画面に戻るためのボタンである。配薬管理第3ボタン104Dがタッチされると、画面の表示が、メイン画面に切り換わる(図12参照)。
【0188】
配薬管理の画面で服薬管理ボタン106Aがタッチされると、画面の表示が、服薬管理の画面に切り換わる(図14参照)。
【0189】
図14は、服薬管理の画面が表示された状態の携帯端末の正面図である。
【0190】
服薬管理ボタン106Aがタッチされると、携帯端末102の画面が服薬管理の画面に切り換わる。服薬管理の画面には、現在日時及び配薬管理ボタン104Aが表示される他、服薬管理第1ボタン106B、服薬管理第2ボタン106C及び服薬管理第3ボタン106Dが表示される。
【0191】
服薬管理第1ボタン106Bは、服薬予定患者の情報の取得処理を行うためのボタンである。服薬管理第1ボタン106Bがタッチされると、管理サーバ200に対して服薬予定患者の確認要求の処理が行われ、その結果がモニタに表示される。
【0192】
服薬管理第2ボタン106Cは、服薬処理を行うためのボタンである。服薬管理第2ボタン106Cがタッチされると、携帯端末102は、二次元コードの読み取りモードに切り換わる。ユーザは、カメラを利用して二次元コードを読み取り、服薬処理を実施する。
【0193】
服薬管理第3ボタン106Dは、メイン画面に戻るためのボタンである。服薬管理第3ボタン106Dがタッチされると、画面の表示が、メイン画面に切り換わる(図12参照)。
【0194】
服薬管理の画面で配薬管理ボタン104Aがタッチされると、画面の表示が、配薬管理の画面に切り換わる(図13参照)。
【0195】
図15は、配薬管理の画面の他の一例を示す図である。
【0196】
同図に示すように、本例の配薬管理の画面には、メッセージ表示欄104Eが備えられている。メッセージ表示欄104Eには、薬局から送信されるメッセージが表示される。薬局からのメッセージは、一包化監査支援装置16から管理サーバ200を介して携帯端末102に送信される。一包化監査支援装置16において、送信先(施設)を指定してメッセージを入力すると、そのメッセージが管理サーバ200に保管される。携帯端末102のユーザが、配薬管理ボタン104Aをタッチすると、携帯端末102が管理サーバ200にアクセスし、メッセージの有無を確認する。メッセージがある場合は受信し、メッセージ表示欄104Eに表示する。
【0197】
図16は、服薬管理の画面の他の一例を示す図である。
【0198】
同図に示すように、本例の服薬管理の画面には、メッセージ入力欄106Eが備えられている。メッセージ入力欄106Eは、施設から薬局へメッセージが入力される。メッセージの入力は、携帯端末102に備えられた文字入力手段が使用される。入力されたメッセージは、管理サーバ200を介して一包化監査支援装置16に通知される。
【0199】
[配送元の変形例]
上記実施の形態では、薬局から配送される薬剤の受領状況及び服薬状況を管理する場合を例に説明したが、薬剤の配送元は、これに限定されるものではない。病院薬剤部から配送する場合等にも本発明は適用できる。この他、所定の配送センター等から配送する場合等にも適用できる。
【0200】
[その他]
本システムは、電子カルテ、臨床検査値、検査画像等をネットワークで結んだシステム、地域医療連携や介護連携など、他のクラウドストレージサービスシステムとデータ連携して、相互にデータを提供できるようにしてもよい。
【0201】
第1端末、第2端末及び第3端末の機能は、各種のプロセッサ(Processor)を用いて実現できる。各種のプロセッサには、たとえば、ソフトウェア(プログラム)を実行して各種の機能を実現する汎用的なプロセッサであるCPU(Central Processing Unit)が含まれる。また、上述した各種のプロセッサには、画像処理に特化したプロセッサであるGPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device,PLD)も含まれる。さらに、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路なども上述した各種のプロセッサに含まれる。
【0202】
上述したプロセッサあるいは電気回路がソフトウェア(プログラム)を実行する際は、実行するソフトウェアのプロセッサ(コンピュータ)読み取り可能なコードをROM(Read Only Memory)等の非一時的記録媒体に記憶しておく。そして、プロセッサがそのソフトウェアを参照する。非一時的記録媒体に記憶しておくソフトウェアは、本発明に係る撮像方法を実行するためのプログラム(本発明に係る、撮像装置を動作させるプログラム)を含む。ROMではなく各種光磁気記録装置、半導体メモリ等の非一時的記録媒体にコードを記録してもよい。ソフトウェアを用いた処理の際には、たとえばRAM(Random Access Memory)が一時的記憶領域として用いられ、また、たとえば、不図示のEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)に記憶されたデータを参照することもできる。
【0203】
更に、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0204】
1 薬剤管理システム
2 ネットワーク
10 薬局
12 レセプトコンピュータ
14 分包装置
16 一包化監査支援装置
16A 一包化監査支援装置本体
16A1 撮像部
16A2 ラベルプリント部
16B コンピュータ
16B1 処方情報取得部
16B2 撮像制御部
16B3 監査支援部
16B4 薬剤識別情報付与部
16B5 配送処理部
16B6 配送識別情報付与部
16B7 監査結果記録部
16B8 ラベルプリント制御部
16B9 プリント制御部
16B10 アップロード部
16B11 受領状況確認処理部
16B12 服薬状況確認処理部
16C タッチパネルモニタ
16D プリンタ
100 施設
102 携帯端末
102A 受領処理部
102B 服薬処理部
102C 受領予定薬剤表示処理部
102D 服薬予定患者表示処理部
104A 配薬管理ボタン
104B 配薬管理第1ボタン
104C 配薬管理第2ボタン
104D 配薬管理第3ボタン
104E メッセージ表示欄
106A 服薬管理ボタン
106B 服薬管理第1ボタン
106C 服薬管理第2ボタン
106D 服薬管理第3ボタン
106E メッセージ入力欄
200 管理サーバ
200A 登録処理部
200B 受領状況管理部
200C 服薬状況管理部
200D 受領状況通知処理部
200E 服薬状況通知処理部
200F 受領予定薬剤通知処理部
200G 服薬予定患者通知処理部
L ラベル
L1 服薬予定日
L3 服薬時期
Lc 二次元コード
P 分包袋
S10~S14 薬剤を配送するまでに薬局で行われる処理の手順
S12a~S12h 一包化監査支援装置を用いて監査する場合の処理の手順
S13a~S13e 配送準備の手順
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16