(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-13
(45)【発行日】2023-03-22
(54)【発明の名称】車両ランプ照明モジュール、車両ランプ及び車両
(51)【国際特許分類】
F21S 41/24 20180101AFI20230314BHJP
F21S 41/275 20180101ALI20230314BHJP
F21S 41/143 20180101ALI20230314BHJP
F21S 41/151 20180101ALI20230314BHJP
F21V 8/00 20060101ALI20230314BHJP
F21V 5/04 20060101ALI20230314BHJP
F21W 102/135 20180101ALN20230314BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230314BHJP
【FI】
F21S41/24
F21S41/275
F21S41/143
F21S41/151
F21V8/00 320
F21V5/04 650
F21W102:135
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2021540426
(86)(22)【出願日】2020-01-22
(86)【国際出願番号】 CN2020073848
(87)【国際公開番号】W WO2020156455
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-07-12
(31)【優先権主張番号】201910083832.7
(32)【優先日】2019-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910164892.1
(32)【優先日】2019-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201920738614.8
(32)【優先日】2019-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910428378.4
(32)【優先日】2019-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201921096137.6
(32)【優先日】2019-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910927121.3
(32)【優先日】2019-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910300171.9
(32)【優先日】2019-04-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520372939
【氏名又は名称】▲華▼域▲視▼▲覺▼科技(上▲海▼)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】仇 智平
(72)【発明者】
【氏名】祝 ▲賀▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 大攀
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲聰▼
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲曉▼芬
(72)【発明者】
【氏名】桑 文慧
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】▲聶▼ 睿
【審査官】下原 浩嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-055907(JP,A)
【文献】特開2016-212962(JP,A)
【文献】特表2019-502245(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/24
F21S 41/275
F21S 41/143
F21S 41/151
F21V 8/00
F21V 5/04
F21W 102/135
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両ランプ照明モジュールであって、光源、ロービーム一次光学素子(1)、ハイビーム一次光学素子(2)及び二次光学素子(3)を含み、前記ロービーム一次光学素子(1)は、光線が順次該ロービーム一次光学素子(1)と前記二次光学素子(3)を介して射出してロービームパターンを形成するようにガイドすることができるように配置され、前記ハイビーム一次光学素子(2)は複数のコリメートユニット(21)を含み、各前記コリメートユニット(21)の出光端の端面はハイビーム出光面(22)として互いに接続されまたは一体的に形成され、各前記コリメートユニット(21)の入光端は前記光源に1対1対応し、それにより、光線が順次前記ハイビーム一次光学素子(2)と前記二次光学素子(3)を介して射出してハイビームパターンを形成することができ、
前記ロービーム一次光学素子(1)はロービーム入光面(12)、ロービーム導光部(13)及びロービーム出光面(11)を含み、前記ロービーム導光部(13)は、前記ロービーム入光面(12)により受光された光が前記ロービーム出光面(11)に入射するようにガイドすることができるように配置され、且つ該ロービーム導光部(13)の下表面に反射部(19)が形成され、前記ロービーム入光面(12)に順次配布された、前記光源に1対1対応して設けられる集光構造(14)が取り付けられ、且つ該ロービーム一次光学素子(1)にロービームパターンカットオフラインを形成するためのロービームカットオフ部(15)が形成され、
前記ロービーム一次光学素子(1)のロービーム出光面(11)の下辺縁は前記ハイビーム一次光学素子(2)のハイビーム出光面(22)の上辺縁に繋がるとともに、前記ロービーム一次光学素子(1)と前記ハイビーム一次光学素子(2)との間に前から後まで隙間が徐々に大きくなる楔形隙間が形成され、
前記二次光学素子(3)の入光面にIII領域パターンを形成するためのロービームIII領域形成構造(100)が設けられることを特徴とする車両ランプ照明モジュール。
【請求項2】
前記ロービームIII領域形成構造(100)は前記二次光学素子(3)の上下方向に沿って延在する複数の縦方向のストリップ状突起(101)を含み、或いは
前記ロービームIII領域形成構造(100)は前記二次光学素子(3)の左右方向に沿って延在する複数の横方向のストリップ状突起(102)を含み、或いは
前記ロービームIII領域形成構造(100)は凸面曲面で接続して成形される複数のブロック状突起(103)を含むことを特徴とする請求項
1に記載の車両ランプ照明モジュール。
【請求項3】
各前記縦方向のストリップ状突起(101)の入光面の縦方向切り取り線は上から下まで出光方向へ傾斜して設けられることを特徴とする請求項
2に記載の車両ランプ照明モジュール。
【請求項4】
各前記縦方向のストリップ状突起(101)の断面外縁は中心領域が両側領域より高い凸面曲線であり、各前記横方向のストリップ状突起(102)の縦方向の断面外縁は中心領域が両側領域より高い凸面曲線であることを特徴とする請求項
2または
3に記載の車両ランプ照明モジュール。
【請求項5】
各前記縦方向のストリップ状突起(101)の幅が同じであり、各前記横方向のストリップ状突起(102)の幅が同じであることを特徴とする請求項
2~
4のいずれか1項に記載の車両ランプ照明モジュール。
【請求項6】
各前記ブロック状突起(103)の中心領域は周囲の領域より高いことを特徴とする請求項
2~
5のいずれか1項に記載の車両ランプ照明モジュール。
【請求項7】
前記二次光学素子(3)の入光面は平面または凸面曲面であることを特徴とする請求項
1~
6のいずれか1項に記載の車両ランプ照明モジュール。
【請求項8】
前記二次光学素子(3)の入光面の上部と中部領域(31)は上下方向に沿う平面であり、且つその下部領域(32)は上から下まで出光方向へ傾斜した平面であり、前記ロービームIII領域形成構造(100)は前記下部領域(32)に位置することを特徴とする請求項
1~
6のいずれか1項に記載の車両ランプ照明モジュール。
【請求項9】
前記ロービームIII領域形成構造(100)は前記二次光学素子(3)の入光面に設けられた、複数の前記縦方向のストリップ状突起(101)により接続してなる一部の突起構造を含み、或いは
前記ロービームIII領域形成構造(100)は前記二次光学素子(3)の入光面の左側辺縁から右側辺縁まで順次配列された複数の前記縦方向のストリップ状突起(101)を含むことを特徴とする請求項
2~
5のいずれか1項に記載の車両ランプ照明モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両ランプ照明装置に関し、具体的には、車両ランプ照明モジュールに関し、なお、車両ランプ及び車両に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、車両は、人間にとって不可欠な交通手段であり、車両を使用する過程で、見通しの悪い霧、昼夜などの特殊な状況に遭う場合がある。このような場合、照明工具を使用することで、運転者は周囲の道路状況を観察しやすくなると同時に、反対側の走行してくる車両や歩行者に注意を喚起し、交通事故の発生を減らすことができる。
【0003】
ハイ・ロービームランプは、車両が走行の過程で一般的に使用される照明工具であり、高速または郊外などの開放的な場所や薄暗い場所で、運転はハイビームランプを使用する必要があるが、反対側に出会う必要のある車両がある場合は、ロービームランプに切り替える必要があり、さらに、都市の道路での走行は一般的にロービームランプを使用して、ハイビームランプの角度が高すぎて反対側に走行している車両の運転者や道路上の歩行者の視界に影響を与え、安全上の隠れた危険を引き起こす。
【0004】
現在、自動車のヘッドランプは、ハイビームとロービームを一体にした発光モジュールを使用する場合が多く、主にロービーム集光装置とハイビーム集光装置を重ね合わせて配置され、数十個の光源を集積しているため、相互の光の形状は独立していて、互いに干渉しないようにする必要があり、ロービーム集光装置またはハイビーム集光装置は非常に繊細でコンパクトである必要があり、小さな公差は、光の形状の結果に大きな影響を与える可能性があり、光学部品の公差要件は高く、組み立て精度の要件も高い。
【0005】
従来の技術の上記欠陥を鑑みて、新しい車両ランプ照明モジュールを設計する必要がある。
【発明の概要】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的問題は、より正確なパターン制御を有し、且つ組み立てが正確であり、光エネルギー利用率が高い車両ランプ照明モジュールを提供することである。
【0007】
さらに、本発明が解決しようとする技術的問題は、高い光エネルギー利用率、構造が小さく、光学性能が安定する車両ランプを提供することである。
【0008】
よりさらに、本発明が解決しようとする技術的問題は、高い光エネルギー利用率を有し、構造が小さく、光学性能が安定する車両を提供する。
【0009】
上記の技術的問題を解決するために、本発明の第1の態様は、車両ランプ照明モジュールを提供し、光源、ロービーム一次光学素子、ハイビーム一次光学素子及び二次光学素子を備え、前記ロービーム一次光学素子は、光線が順次該ロービーム一次光学素子と前記二次光学素子を介して射出し、ロービームパターンを形成するようにガイドすることができるように配置され、前記ハイビーム一次光学素子は複数のコリメートユニットを含み、各前記コリメートユニットの出光端の端面は、ハイビーム出光面として互いに接続されまたは一体的に形成され、各前記コリメートユニットの入光端は前記光源に1対1対応し、それにより、光線が順次前記ハイビーム一次光学素子と前記二次光学素子を介して射出してハイビームパターンを形成することができる。
【0010】
選択可能に、前記ロービーム一次光学素子は、ロービーム入光面、ロービーム導光部及びロービーム出光面を含み、前記ロービーム導光部は、前記ロービーム入光面により受光された光が前記ロービーム出光面に入射するようにガイドすることができるように配置され、且つ該ロービーム導光部の下表面に反射部が形成され、前記ロービーム入光面には、順次配布された、前記光源に1対1対応して設けられる複数の集光構造が取り付けられ、且つ該ロービーム一次光学素子にロービームパターンカットオフラインを形成するためのロービームカットオフ部が形成される。
【0011】
選択可能に、前記ロービーム一次光学素子は第1の光チャネルと第2の光チャネルを含み、前記第1の光チャネルと第2の光チャネルとの間に傾斜して配置された反射面を有し、それにより、光が前記第1の光チャネル内から前記第2の光チャネル内に反射されるとともに該第2の光チャネルの前端のロービーム出光面から射出することができ、前記第1の光チャネル上のロービーム入光面に順次配布された、前記光源に1対1対応して設けられる集光構造が取り付けられ、前記第2の光チャネルにロービームパターンカットオフラインを形成するためのロービームカットオフ部が設けられる。
【0012】
選択可能に、前記ロービーム一次光学素子は複数の集光構造と反射部を含み、各前記集光構造は反射部の後端辺縁に沿って順次に配置されるとともに、前記光源に1対1対応して設けられ、前記反射部の前端にロービームパターンカットオフラインを形成するためのロービームカットオフ部が形成され、前記反射部は板状構造である。
【0013】
さらに、前記反射部の前端と前記ハイビーム一次光学素子の前端との上側の境界の間隔は2mm以上である。
【0014】
さらに、前記ロービーム出光面は前記二次光学素子の焦点面に適合した凹面曲面である。
【0015】
さらに、中央領域に位置する前記集光構造のサイズは両側領域に位置する他の前記集光構造のサイズより大きい。
【0016】
さらに、前記ロービーム一次光学素子のロービーム出光面の下辺縁は前記ハイビーム一次光学素子のハイビーム出光面の上辺縁に繋がるとともに、前記ロービーム一次光学素子と前記ハイビーム一次光学素子との間に前から後まで隙間が徐々に大きくなる楔形隙間が形成される。
【0017】
具体的には、前記集光構造はキャビティ内に前記光源に向かう曲面突起が設けられた凹状キャビティを有する集光カップ構造であり、或いは前記集光構造の入光部は平面、凸面曲面または凹面曲面の集光カップ構造である。
【0018】
選択可能に、各前記コリメートユニットの出光端が互いに接続されまたは一体的に形成された構造にハイビームパターンカットオフラインを形成するためのハイビームカットオフ部が設けられる。
【0019】
選択可能に、前記コリメートユニットは前記入光端、通光部及び前記出光端を含み、前記ハイビーム一次光学素子の中央部分に位置する前記コリメートユニットの通光部に上下方向に沿って2つの前記入光端が接続され、且つ該2つの前記入光端は、光線が対応する前記通光部内に入射させることができるように配置される。
【0020】
選択可能に、前記ハイビーム一次光学素子はリミット構造を介して放熱器に接続される。
【0021】
さらに、隣接する前記コリメートユニットの間に後から前まで隙間が徐々に小さくなる夾角が形成され、且つ隣接する前記コリメートユニットの間が接続リブによって接続される。
【0022】
具体的には、前記リミット構造は押さえ板と支持フレームを含み、前記支持フレームに対応する隣接する前記コリメートユニット間の隙間に挿入できるリミット部材が設けられ、且つ前記押さえ板と支持フレームは接続構造を介して前記ハイビーム一次光学素子を両者の間に限定する。
【0023】
選択可能に、前記押さえ板と支持フレームにいずれも前記ハイビーム一次光学素子の表面に当接される突起が設けられる。
【0024】
選択可能に、前記支持フレームの左右両端にそれぞれ前記ハイビーム一次光学素子の左右移動を制限するためのリミット突起が設けられる。
【0025】
具体的には、隣接する前記コリメートユニット間の接続リブは2つの前記リミット部材の間に係合される。
【0026】
具体的には、前記リミット部材は、上部断面積が下部断面積より小さい円台構造または角錐台構造であり、且つ対応する隣接する前記コリメートユニット間の隙間の断面形状に適合する。
【0027】
より具体的には、前記接続構造は押さえ板の両端に接続された第1のバックルと前記第1のバックルに嵌合する前記支持フレーム上の嵌込口を含む。
【0028】
さらに、前記支持フレームの前端と後端にそれぞれ同一平面上の支持フレーム前部位置決め面と支持フレーム後部位置決め面が設けられ、前記押さえ板前部と後部にそれぞれ同一平面上の押さえ板前部位置決め面と押さえ板後部位置決め面が設けられ、各前記コリメートユニットの前部下面は前記支持フレーム前部位置決め面に密着され、各前記コリメートユニットの後部下面は前記支持フレーム後部位置決め面に密着され、前記押さえ板前部位置決め面は各前記コリメートユニットの前部上面に密着され、前記押さえ板後部位置決め面は各前記コリメートユニットの後部上面に密着され、それにより、前記ハイビーム一次光学素子の上下方向の自由度を制限することができる。
【0029】
選択可能に、前記接続構造は、前記押さえ板と支持フレームのうちの一方に形成される位置決め穴、他方に形成される位置決めピン、及び両方上のねじ接続用の貫通穴を含む。
【0030】
選択可能に、各前記コリメートユニットの出光端の互いに接続されまたは一体的に形成された構造の下端にフランジ付き突起が延在して形成され、前記フランジ付き突起は前記支持フレーム上の取付溝にスナップ締めされる。
【0031】
選択可能に、前記ロービーム一次光学素子も複数のコリメートユニットを含み、各前記コリメートユニットの入光端は前記光源に1対1対応し、前記ロービーム一次光学素子の各前記コリメートユニットの出光端はロービーム出光面として互いに接続されまたは一体的に形成され、前記ハイビーム一次光学素子の各前記コリメートユニットの出光端はハイビーム出光面として互いに接続されまたは一体的に形成され、且つリミット構造を介して放熱器に接続され、前記リミット構造は取付ブラケット、上部リミット部材及び下部リミット部材を含み、前記取付ブラケットの上側には、下から上まで順次前記ロービーム一次光学素子と該ロービーム一次光学素子の上下方向をリミットする上部リミット部材が取り付けられ、前記取付ブラケットの下側には、上から下まで順次前記ハイビーム一次光学素子と該ハイビーム一次光学素子の上下方向をリミットする下部リミット部材が取り付けられ、前記取付ブラケットの上、下側にいずれも前記ロービーム一次光学素子と前記ハイビーム一次光学素子の水平方向をリミットするための水平リミット構造が形成される。
【0032】
具体的には、前記上部リミット部材の底部に前記ロービーム一次光学素子と部分的に接触される複数の上部リミットボスが設けられ、前記下部リミット部材の頂部に前記ハイビーム一次光学素子と部分的に接触される複数の下部リミットボスが設けられ、前記上部リミット部材と下部リミット部材はそれぞれ前記取付ブラケットにボルト接続され、前記ロービーム一次光学素子と前記ハイビーム一次光学素子にいずれも第2のバックルが設けられ、前記取付ブラケットの上、下側にいずれも前記第2のバックルに嵌合する嵌込接続構造が設けられる。
【0033】
より具体的には、前記水平リミット構造はいずれも2列のリミット柱を含み、各前記リミット柱は対応する隣接する前記コリメートユニット間の隙間内に挿接され、且つ隣接する前記コリメートユニット間の接続リブは2列の前記リミット柱のうちの隣接する2つの間に位置する。
【0034】
選択可能に、前記ハイビーム一次光学素子のハイビーム出光面は前記二次光学素子の焦点面に適合した凹面曲面または上から下まで徐々に後側へ湾曲した曲面である。
【0035】
選択可能に、前記夾角は0°~5°である。
【0036】
選択可能に、前記コリメートユニットの入光端は、キャビティ内に前記光源に向かう曲面突起が設けられた凹状キャビティを有する集光カップ構造であり、或いは平面、凸面曲面または凹面曲面の集光カップ構造である。
【0037】
典型的に、前記ロービーム一次光学素子と前記ハイビーム一次光学素子は透明光学素子である。
【0038】
選択可能に、前記ロービーム一次光学素子及び前記ハイビーム一次光学素子と前記二次光学素子の焦点との最小距離≦2mmである。
【0039】
具体的には、前記二次光学素子の出光面にグリッド構造が設けられまたは一体的に形成される。
【0040】
より具体的には、前記グリッド構造における単一のグリッドユニットは凸面曲面、凹面曲面または平面である。
【0041】
より具体的には、前記グリッド構造における単一のグリッドユニットの形状は長方形、正方形、三角形または多角形である。
【0042】
選択可能に、前記二次光学素子の入光面にIII領域パターンを形成するためのロービームIII領域形成構造が設けられる。
【0043】
具体的には、前記ロービームIII領域形成構造は前記二次光学素子の上下方向に沿って延在する複数の縦方向のストリップ状突起を含み、或いは前記ロービームIII領域形成構造は前記二次光学素子の左右方向に沿って延在する複数の横方向のストリップ状突起を含み、或いは前記ロービームIII領域形成構造は凸面曲面により接続して成形される複数のブロック状突起を含む。
【0044】
より具体的には、各前記縦方向のストリップ状突起の入光面の縦方向切り取り線は上から下まで出光方向に傾斜して設けられる。
【0045】
より具体的には、各前記縦方向のストリップ状突起の断面の外縁は中心領域が両側領域より高い凸面曲線であり、各前記横方向のストリップ状突起の縦方向の断面の外縁は中心領域が両側領域より高い凸面曲線である。
【0046】
選択可能に、各前記縦方向のストリップ状突起の幅が同じであり、各前記横方向のストリップ状突起の幅が同じである。
【0047】
選択可能に、各前記ブロック状突起の中心領域は周囲の領域より高い。
【0048】
具体的には、前記二次光学素子の入光面は平面または凸面曲面である。
【0049】
選択可能に、前記二次光学素子の入光面の上部と中部領域は上下方向に沿う平面であり、且つその下部領域は上から下まで出光方向へ傾斜した平面であり、前記ロービームIII領域形成構造は前記下部領域に位置する。
【0050】
選択可能に、前記ロービームIII領域形成構造は、前記二次光学素子の入光面に設けられた、複数の前記縦方向のストリップ状突起により接続してなる一部の突起構造を含み、或いは前記ロービームIII領域形成構造は、前記二次光学素子の入光面の左側辺縁から右側辺縁まで順次配列された複数の前記縦方向のストリップ状突起を含む。
【0051】
選択可能に、前記突起構造の横方向の断面の幅は中央から両側に徐々に小さくなる。
【0052】
本発明の第2の態様は、上記の技術案に記載の車両ランプ照明モジュール、放熱器及びレンズ取付ブラケットを含み、前記二次光学素子はレンズであり、且つ該二次光学素子が前記レンズ取付ブラケットを介して前記放熱器に接続され、前記車両ランプ照明モジュールは前記放熱器に取り付けられ、且つ前記放熱器と前記レンズ取付ブラケットで囲まれたキャビティ内に位置する車両ランプを提供する。
【0053】
本発明の第3の態様は、上記技術案に記載の車両ランプを含む車両を提供する。
【0054】
上記技術案によれば、本発明は、ロービーム一次光学素子とハイビーム一次光学素子を同時に設けることによって、ハイビームとロービームを一体にした設計を実現することができ、光線は、ロービーム一次光学素子とハイビーム一次光学素子の内部を伝搬し、光エネルギーの利用効率が高く、また、複数のコリメートユニットを組み合わせてハイビーム一次光学素子を形成する設計を採用することで、各光源に対応するパターンの間に干渉せず、互いに独立することができ、それにより、パターンを正確に制御し、ハイビームの防眩機能を実現する。
【0055】
なお、従来の技術において、ロービームIII領域形成構造は通常、ロービーム一次光学素子の下方に設けられ、ロービーム一次光学素子とハイビーム一次光学素子の前端は上下に繋がるため、ロービームIII領域形成構造からの光線が二次光学素子に入射してロービームIII領域パターン領域まで投射することができず、しかしながら、本発明は、創造的にロービームIII領域形成構造を二次光学素子に設け、それにより、ロービームIII領域パターンがロービーム一次光学素子とハイビーム一次光学素子との間の位置関係の影響を受けない。
【0056】
本発明の他の利点及び好ましい実施形態の技術的効果について、以下の具体的な実施形態ではさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【
図1】本発明の第1の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの斜視構造模式
図1である。
【
図2】本発明の第1の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの斜視構造模式
図2である。
【
図3】本発明の第1の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの後面構造模式図である。
【
図4】本発明の第1の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの光学素子の断面構造模式図である。
【
図5】本発明の第1の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの側面構造模式図である。
【
図8】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子上のグリッド構造の構造模式図及びC部分の局所拡大図である。
【
図9】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子上のロービームIII領域形成構造の構造模式図及びD部分の局所拡大図である。
【
図10】本発明の一具体的な実施形態におけるロービーム一次光学素子の構造模式
図1である。
【
図11】本発明の一具体的な実施形態におけるロービーム一次光学素子の構造模式
図2である。
【
図12】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の構造模式
図1である。
【
図13】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の構造模式
図2である、
【
図14】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の構造模式
図3である。
【
図15】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の取付方法の構造模式
図1である。
【
図16】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の取付方法の断面図である。
【
図17】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の斜視組み立て分解
図1である。
【
図18】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の斜視組み立て分解
図2である。
【
図19】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の取付方法の構造模式
図2である。
【
図20】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の取付方法の構造模式
図3である。
【
図21】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の取付方法の構造模式
図4である。
【
図22】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の取付方法の構造模式
図5である。
【
図23】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の取付方法の構造模式
図6であり、押さえ板を示しない。
【
図24】本発明の一具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の取付方法の構造模式
図7である。
【
図25】本発明の一具体的な実施形態における車両ランプの構造模式図である。
【
図26】本発明の一具体的な実施形態における車両ランプの縦方向断面図である。
【
図27】本発明の第2の具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の斜視組み立て分解図である。
【
図28】本発明の第3の具体的な実施形態におけるロービーム一次光学素子とハイビーム一次光学素子の斜視組み立て分解図である。
【
図29】本発明の第3の具体的な実施形態におけるロービーム一次光学素子とハイビーム一次光学素子の取付方法の構造模式
図1である。
【
図30】本発明の第3の具体的な実施形態におけるロービーム一次光学素子とハイビーム一次光学素子の取付方法の構造模式
図2である。
【
図31】本発明の第4の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの構造模式
図1である。
【
図32】本発明の第4の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの構造模式
図2である。
【
図33】本発明の第5の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの構造模式
図1である。
【
図34】本発明の第5の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの構造模式
図2である。
【
図35】本発明の第5の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの構造模式
図3である。
【
図36】本発明の第6の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの構造模式図である。
【
図37】本発明の第6の具体的な実施形態における車両ランプ照明モジュールの縦方向断面図である。
【
図38】本発明の第7の具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の取付方法の構造模式図である。
【
図39】本発明の第7の具体的な実施形態におけるハイビーム一次光学素子の斜視組み立て分解図である。
【
図40】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子の構造模式
図1である。
【
図41】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子の構造模式
図2である。
【
図43】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子の構造模式
図3である。
【
図44】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子の構造模式
図4である。
【
図45】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子の構造模式
図5及びF部分の局所拡大図である。
【
図46】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子の構造模式
図6及びG部分の局所拡大図である。
【
図47】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子の構造模式
図7である。
【
図48】
図47におけるH-H線に沿う断面図及びI部分の局所拡大図である。
【
図49】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子の構造模式
図8及びJ部分の局所拡大図である。
【
図50】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子の構造模式
図9である。
【
図51】
図50におけるK-K線に沿う断面図及びL部分の局所拡大図である。
【
図52】本発明の一具体的な実施形態における二次光学素子の構造模式
図10である。
【
図53】
図52におけるM-M線に沿う断面図及びN部分の局所拡大図である。
【
図54】ロービームIII領域形成構造が設けられないパターン図である。
【
図55】本発明の一具体的な実施形態におけるロービームIII領域形成構造が設けられたパターン図である。
【発明を実施するための形態】
【0058】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳しく説明する。理解すべきなのは、ここで説明される具体的な実施形態は、単に本発明を説明及び解釈することに使用され、本発明を制限するものではない。
【0059】
なお、「第1の」、「第2の」という用語は単に説明の目的に使用され、相対的な重要性を指示または暗示したり、指示される技術的特徴の数を暗黙的に示指示したりするものとして理解することはできず、したがって、「第1の」、「第2の」で限定された特徴は1つまたはより多くの前記特徴を明示的または暗黙的に含んでもよい。
【0060】
本発明の説明では、説明する必要があるのは、別途明確な規定や限定がない限り、「取付」、「設定」、「接続」のような用語は、広義に理解すべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続、または一体接続であってもよいし、直接接続、または中間媒体による間接的な接続であってもよく、2つの素子内部の連通または2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて本発明における上記用語の具体的な意味を理解することができる。
【0061】
理解する必要があるのは、本発明を容易に説明し、説明を簡略化するために、「前、後」という用語は、車両の照明方向に沿う前後方向を指し、例えば、二次光学素子3は前方に位置し、それに対して、ロービーム一次光学素子1は後方に位置し、「左、右」という用語は、車両ランプ照明モジュールが車両の照明方向に沿う左右方向を指し、「上、下」という用語は、車両ランプ照明モジュールが車両の照明方向に沿う上下方向を指し、通常、本発明の車両ランプ照明モジュールの前後、左右、上下方向は車両の前後、左右、上下方向とほぼ一致し、用語は図示に基づく方位または位置関係であり、係る装置または素子が必ず特定の方位を有したり、特定の方位で構造及び操作したりすることを指示または暗示しないため、本発明を限定するものではないと理解すべきであり、また、車両ランプ照明モジュールが車両内に取り付けられる場合、水平方向、垂直方向などの様々な方位で取り付けることができ、本発明の車両ランプ照明モジュールの方位用語に対して、実際の取付状態を組み合わせて理解すべきである。
【0062】
図1~
図39に示すように、本発明の基本的な実施形態による車両ランプ照明モジュールは、光源、ロービーム一次光学素子1、ハイビーム一次光学素子2及び二次光学素子3を含み、前記ロービーム一次光学素子1は、光線が順次該ロービーム一次光学素子1と前記二次光学素子3を介して射出してロービームパターンを形成するようにガイドすることができるように配置され、前記ハイビーム一次光学素子2は複数のコリメートユニット21を含み、各前記コリメートユニット21の出光端の端面はハイビーム出光面22として互いに接続されまたは一体的に形成され、各前記コリメートユニット21の入光端は前記光源に1対1対応し、それにより、光線が順次前記ハイビーム一次光学素子2と前記二次光学素子3を介して射出してハイビームパターンを形成することができる。
【0063】
二次光学素子3は、通常、例えば平凸レンズ、両凸レンズのレンズであり、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2を組み合わせ、それぞれロービームパターンとハイビームパターンを形成することができ、ハイビームとロービームが一体となる機能を実現し、光線がロービーム一次光学素子1及びハイビーム一次光学素子2内を伝搬し、光源から発光した光を収集し、一定の程度で、光エネルギー量の損失を減少し、光エネルギーの利用率を向上させることができ、また、例えば反射鏡、遮光板または電磁弁などの他の部品を設ける必要がなく、車両ランプ照明モジュールの体積の縮小に便利であり、車両ランプ照明モジュールの小型化の設計に役に立ち、より多くの車両ランプスタイリングの需要を満たし、ハイビーム一次光学素子2は、複数のコリメートユニット21を組み合わせることにより、マルチチャネルの集光素子を形成し、対応的に独立した照明領域を形成することができ、光源の開閉によってハイビームの防眩機能を実現し、パターンをより正確に制御することができ、設計需要をよりよく満たすようにする。
【0064】
本発明は、様々な具体的なロービーム一次光学素子1によってロービーム機能を実現することができ、具体的には、
図10及び
図11に示すように、一具体的な実施形態として、ロービーム一次光学素子1はロービーム入光面12、ロービーム導光部13及びロービーム出光面11を含んでもよく、単一のチャネルの集光素子を形成し、ロービーム入光面12に複数の集光構造14が取り付けられてもよく、各集光構造14は列で配置され、それに対して、光源は各集光構造14に1対1対応して設けられ、集光構造14によって光源から発光した光を収集するようにし、このように、光線はロービーム入光面12を介してロービーム導光部13に入り、ロービーム出光面11から射出し、ロービーム一次光学素子1に設けられたロービームカットオフ部15によってカットオフされ、次に二次光学素子3を介して路面に向けて射してロービームパターンを形成する。
図36及び
図37に示すように、ロービーム導光部13の下表面は反射部19であってもよく、このようにして、集光構造14は光源から射出したビームを収集し、それをコリメートした後にロービーム導光部13に入射することができ、ロービーム導光部13に入る光線の一部は直接ロービーム出光面11に入射し、他の部分は反射部19に入射し、反射部19はこれらの光線を反射して再利用し、前へ伝搬して有効光を形成することができ、それにより光エネルギーの利用効率を確保する。
【0065】
通常、光源は複数であり、分散して配置され、複数の分散している光源として設定するのは、熱源としての光源をこのように設定することにより、熱性能や、モジュールの放熱性能を改善することができる。
【0066】
別の具体的な実施形態として、
図31及び
図32を参照し、ロービーム一次光学素子1は第1の光チャネル16と第2の光チャネル17を含み、第1の光チャネル16と第2の光チャネル17との間に傾斜して配置された反射面18を有し、ロービーム一次光学素子1が湾曲状を呈するようにし、反射面18は第1の光チャネル16の光線を全反射する役割を果たし、それにより、光線が効率よく利用され、第2の光チャネル17を伝搬し続き、第1の光チャネル16の一端は集光構造14に接続され、他端は反射面18と第2の光チャネル17に接続され、第2の光チャネル17の後端は反射面18に接続され、前端にロービーム出光面11が設けられ、それにより、光線が前記第1の光チャネル16内から前記第2の光チャネル17内に反射されるとともに、該第2の光チャネル17の前端のロービーム出光面11から射出し、前記第1の光チャネル16上のロービーム入光面12に順次配布された、光源に1対1対応して設けられた複数の集光構造14が取り付けられ、前記第2の光チャネル17にロービームパターンカットオフラインを形成するためのロービームカットオフ部15が設けられる。以上、第1の光チャネル16を説明する際に上、下関係を限定しないのは、湾曲状のロービーム一次光学素子1が上に向けて湾曲してもよいし、下に向けて湾曲してもよいためであり、どちらも対応する技術的効果を実現することができる。説明する必要があるのは、当業者はまた、ロービーム一次光学素子1を、第1の光チャネル16を湾曲して設けることなく、前後に配置された1つの第2の光チャネル17のみを有するように設けることもでき、このように、ロービーム機能を実現することもできるが、車両ランプ照明モジュールの前後方向上のサイズをより減少することができないという欠点が存在し、つまり、上記技術案では、ロービーム一次光学素子1を湾曲状に設けることにより、前後方向における車両ランプ照明モジュールのサイズをより減少させ、より小型化の特点を有し、好ましい手段として、
図31及び32に示すように、第1の光チャネル16は下から上まで延在し、第2の光チャネル17は後から前に延在し、第1の光チャネル16と第2の光チャネル17はいずれも一定の長さの光チャネルを有し、光を小さい角度範囲に収束し、より多くの光を前へ伝搬し、光エネルギーをよりよく利用することができる。ロービーム出光面11は円弧面であり、その半径が100mmであり、円弧面に設定するのは、円弧面を有する出光面のパターンの画像がより明らかであるためであり、具体的には、光線がレンズ焦点で1つの点に収束しなく、1つの点であり、且つレンズ焦点と重なり合うと、画像が最も明らかであり、ある形状のあるパターンを形成するため、光線はレンズ焦点の付近に収束された、一定の拡散のあるビームであり、ロービーム一次光学素子1から射出したこれらのビームが弧状を有する場合、レンズで屈折された後の画像が最も明らかであるため、ロービーム出光面11を円弧面に設定し、それにより、光線がロービーム一次光学素子1から射出する場合にも弧状の収束形状を有し、より優れた画像を取得するようにする。
【0067】
別の具体的な実施形態として、
図33~
図35に示すように、ロービーム一次光学素子1は複数の集光構造14と反射部19を含み、各集光構造14は反射部19の後端辺縁に沿って順次配置され、且つ光源に1対1対応し、光源は生成されたロービームビームが対応する集光構造14を通過できる位置に設けられ、光源の数は異なる光学性能の要件に応じて設定でき、1つのロービーム一次光学素子1を共有することにより、研究開発と製造などのコストを節約でき、反射部19は板状構造であり、該反射部19の前端の厚さは1mm以下であり、反射部19はプラスチック或いは金属で製造され、その表面に対してアルミメッキ処理を行い、反射率をより向上させ、集光構造14は光源から射出したビームを収集して、それをコリメートした後に射出することができ、この時、一部のビームは反射部19に入射することがあり、反射部19はこれらの光線を反射して再利用し、前へ伝搬して有効光を形成することができ、それにより光エネルギーの利用効率を確保し、また、ロービーム一次光学素子1を、各集光構造14と反射部19を組み合わせるように設定することにより、反射鏡を単独で使用する場合と比較して、占有するスペースがより小さく、反射部19は各集光構造14の出光方向に沿って前記出光方向の下方に設けられ、反射部19の前端にロービーム出光面11が接続されるとともにロービームパターンカットオフラインを形成するためのロービームカットオフ部15が形成され、ロービーム出光面11は弧状曲面であってもよく、弧状曲面は射出されたパターンをさらに調整することができ、それにより、明らかなパターンを形成することができ、原理は、弧状曲面が二次光学素子3の焦点面に適合した凹面曲面であることであり、所謂焦点面とは、二次光学素子3の光軸に直交する平面を指すが、像面湾曲の違いのため、二次光学素子3の焦点面は実際に後へ凹んだ曲面であり、このようにして、ロービーム出光面11の該焦点面に近づけるほどの部位を介して射出した光線は、二次光学素子3を介して形成した光ピクセルがより明らかになるため、明らかなパターンを形成することができるために、ロービーム出光面11を二次光学素子3の焦点面と同じまたはほぼ同じ凹面曲面に設計する必要がある。
【0068】
集光構造14に対して、通常、凹状キャビティを有する集光カップ構造を使用することができ、凹状キャビティ内に光源に向かう曲面突起が設けられ、凹状キャビティの側壁の曲率及び凹状キャビティ内の曲面突起の曲率を調整することによって光線の射出経路を制御し、出力パターンのエネルギー分布を効果的に調整し、調整可能な構造が多く、調整しやすく、そして、パターン制御がより正確であり、勿論、集光構造14の入光部は平面、凸面曲面または凹面曲面である集光カップ構造を使用してもよく、光線をよりよく収集する。
【0069】
なお、ロービーム出光面11は二次光学素子3的焦点面に適合した凹面曲面であってもよく、所謂焦点面とは、二次光学素子3の光軸に直交する平面を指すが、像面湾曲の違いのため、二次光学素子3の焦点面は実際に後へ凹んだ曲面であり、このようにして、ロービーム出光面11の該焦点面に近づけるほどの部位を介して射出した光線は、二次光学素子3を介して形成した光ピクセルがより明らかになるため、明らかなパターンを形成することができるために、ロービーム出光面11を二次光学素子3の焦点面と同じまたはほぼ同じ凹面曲面に設計する必要がある。同様に、ハイビーム一次光学素子2のハイビーム出光面22にも適用し、即ちハイビーム出光面22は二次光学素子3の焦点面に適合した凹面曲面であってもよい。
【0070】
ハイビーム一次光学素子2の前端の上側の境界は反射部19の前端に接触され、このように、ロービームパターンとハイビームパターンとの間の緊密な接続とスムーズな移行をよりよく実現することができ、両者の間に一定の隙間を設定することもできるが、ハイビーム一次光学素子2の前端の上側の境界と反射部19の前端との間隔距離は2mm以下であり、ロービームパターンとハイビームパターンとの移行が不均一である現象の発生を避けるようにする。ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2がそれぞれ対応する光源は分散して設けられるとともに、一列に配列されてもよく、このように、熱源をより分散させ、各光源間の放熱に役に立ち、車両ランプ照明モジュールの放熱性能を向上させ、車両ランプ照明モジュールの耐用年数を延す。ロービームパターンの中央位置は、一般的に傍側位置よりも高い照度を必要とし、中央のマルチチップは、ロービームのパターンにこの要件をよりよく満たさせることができる。
【0071】
さらに、中央領域に位置する集光構造14のサイズは両側領域に位置する他の集光構造14のサイズより大きく、それにより、中央領域の集光構造14がマルチチップ光源に対応し、中央領域の照度が高い要件を満たすようにする。
【0072】
よりさらに、ロービーム一次光学素子1のロービーム出光面11の下辺縁はハイビーム一次光学素子2のハイビーム出光面22の上辺縁に繋がるとともに、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2との間に前から後まで隙間が徐々に大きくなる楔形隙間が形成され、このように、ロービームパターンとハイビームパターンを緊密に接続させ、スムーズで、均一に移行させることができる。
【0073】
ハイビーム一次光学素子2に対して、それを構成する各コリメートユニット21の出光端面が互いに接続されまたは一体的に形成されたハイビーム出光面22にハイビームパターンカットオフラインを形成するためのハイビームカットオフ部23が設けられ、
図2に示すように、ロービームカットオフ部15がハイビームカットオフ部23に繋がり、ロービームパターンとハイビームパターンを緊密に接続させ、スムーズで、均一に移行させる。
【0074】
具体的な実施例において、コリメートユニット21は入光端、通光部及び出光端を含み、さらに、
図13を参照し、ハイビーム一次光学素子2の中央部分に位置するコリメートユニット21の通光部に上下方向に沿って2つの入光端が接続され、このように、上記の中央領域に位置する集光構造14に対応するマルチチップ光源の設計は、同等の機能を実現することができ、即ち光線は該2つの入光端を介してより多くの光線を対応する通光部内に入射することができ、それにより、ハイビームパターンの中部領域の照度は他の領域より高いようにする。
【0075】
本発明は様々な具体的な取付構造によってロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2を放熱器62に取り付けることができ、通常、光源は主にLEDチップなどの発光チップを採用するため、ロービーム一次光学素子1及びハイビーム一次光学素子2と放熱器6との間に、通常、回路基板が設けられ、以下、主にハイビーム一次光学素子2を放熱器6に取り付けるリミット構造を説明し、なお、簡単な変換によって、リミット構造を利用して同様にロービーム一次光学素子1を放熱器6に取り付けることができる。
【0076】
図12及び
図23に示すように、光のクロストークを防止し、各コリメートユニット21に対応するパターンの独立性を確保するために、隣接するコリメートユニット21間に後から前まで隙間が徐々に小さくなる夾角が形成され、それと同時に、構造の安定性を確保するために、隣接するコリメートユニット21の間が接続リブ211によって接続され、単一の夾角が大きすぎ、累積効果を考慮すると、最辺縁でのコリメートユニット21の角度が非常に大きくなり、出光効率に影響を与え、したがって、隣接するコリメートユニット21の間の夾角は0°~5°であることが好ましい。
【0077】
それに対して、一具体的な実施例として、
図17及び
図18に示すように、リミット構造は押さえ板41と支持フレーム42を含み、支持フレーム42に対応する隣接するコリメートユニット21間の隙間に挿入できるリミット部材421が設けられ、ハイビーム一次光学素子2は押さえ板41と支持フレーム42との間に限定して配置され、さらに、各接続リブ211は2つのリミット部材421に対応し、接続リブ211を対応する2つのリミット部材421の間に係合させ、ハイビーム一次光学素子2の前後方向の自由度を効果的に制限し、
図15、
図18に示すように、押さえ板41と支持フレーム42にいずれもハイビーム一次光学素子2表面に当接される突起43が設けられ、突起43によって押さえ板41と支持フレーム42をいずれもハイビーム一次光学素子2表面に部分的に接触させ、部分的に位置決めされる部品は、位置決め場所で高い加工精度を必要とし、非位置決め場所の加工要件を低下することが可能であるため、部分的接触で全体接触に代わることによって、加工コストを節約することができ、実際の製品に位置決めの不良という問題があり、検査を必要とする場合、検査の難しさを軽減し、不確実な変数を減らし、修正しやすく、保守を容易にすることができ、また、
図18に示すように、押さえ板41の両端にそれぞれ第1のバックル44がさらに設けられ、第1のバックル44は支持フレーム42上の嵌込口45にスナップ締めされてもよく、それにより、ハイビーム一次光学素子2の位置を位置決めすることができ、
図18を参照して、支持フレーム42の左右両端にそれぞれリミット突起422が設けられてもよく、ハイビーム一次光学素子2の左右移動を制限するために使用され、
図16及び
図20に示すように、各コリメートユニット21の出光端が互いに接続されまたは一体的に形成された構造の下端にフランジ付き突起24が延在して形成され、フランジ付き突起24は支持フレーム42上の取付溝425にスナップ締めされ、ハイビーム一次光学素子2をさらに位置決めすることができる。
【0078】
別の具体的な実施例として、
図38及び
図39に示すように、前記支持フレーム42の前端と後端にそれぞれ支持フレーム前部位置決め面423と支持フレーム後部位置決め面424が設けられ、支持フレーム前部位置決め面423と支持フレーム後部位置決め面424は同一平面に設けられ、押さえ板41の前部と後部にそれぞれ押さえ板前部位置決め面411と押さえ板後部位置決め面412が設けられ、押さえ板前部位置決め面411と押さえ板後部位置決め面412は同一平面に設けられ、各コリメートユニット21の前部下面は支持フレーム前部位置決め面423に密着され、各コリメートユニット21の後部下面は支持フレーム後部位置決め面424に密着され、押さえ板前部位置決め面411は各コリメートユニット21の前部上面に密着され、押さえ板後部位置決め面412は各コリメートユニット21の後部上面に密着され、それにより、ハイビーム一次光学素子2の上下方向の自由度を制限することができる。
【0079】
上記構造設計に対して、押さえ板前部位置決め面411、押さえ板後部位置決め面412、支持フレーム前部位置決め面423及び支持フレーム後部位置決め面424の4つの平面の精度のみを求め、残りの部位の精度要件が高くなく、このような設計は、押さえ板41と支持フレーム42の製作プロセスを簡素化することができるだけでなく、同時に、製作コストを削減することができるとともに、この4つの位置決め面の精度要件が高くても、実現することができる。各前記位置決め面の精度が向上し、それに対して、ハイビーム一次光学素子2の位置決め精度も向上し、ハイビーム一次光学素子2を通過する光線は予期の効果を達成することができ、部品廃棄率を低下させ、製作コストを節約する。
【0080】
同様に、押さえ板41の両端にそれぞれ第1のバックル44がさらに設けられ、第1のバックル44は支持フレーム42上の嵌込口45にスナップ締めされてもよく、それにより、ハイビーム一次光学素子2の上下方向の位置を限定することができ、また、リミット部材421は、上部断面積が下部断面積より小さい円台構造または角錐台構造に設定されてもよく、対応する隣接するコリメートユニット21間の隙間の断面形状と適合する。リミット部材421の上部が小さく下部が大きい構造によって2つのリミット部材421間の隙間を上部が大きく下部が小さくすることができ、このように前記接続リブ211の取り付けに役に立ち、日常の使用過程で変位が発生しにくく、ハイビーム一次光学素子2の光学性能の安定性を確保する。ハイビーム一次光学素子2は集光装置として、各リミット部材421を対応する隣接するコリメートユニット21間の隙間内に挿接することによってハイビーム一次光学素子2の左右方向をリミットするとともに、接続リブ211を2列のリミット部材421の間に設けることによってハイビーム一次光学素子2の前後方向をリミットし、位置決めが正確であり、ハイビーム一次光学素子2の各コリメートユニット21の入光端と光源との間の相対位置及び各コリメートユニット21の間の位置関係を効果的に確保し、それにより、不正確な位置決めによる過度の光効率損失及びハイビーム一次光学素子2の変形によるパターンの歪みが発生にくく、また、従来の集光装置を前後圧入取付から上下圧入取付に変更することにより、取付ストロークを効果的に減少し、集光装置の構造特性とより一致し、集光装置の取付に便利である。
【0081】
他の具体的な実施例として、
図27に示すように、リミット構造は押さえ板41と支持フレーム42を含み、支持フレーム42にハイビーム一次光学素子2を取り付けるための溝構造が設けられ、ハイビーム一次光学素子2は支持フレーム42と押さえ板41の間に位置し、各コリメートユニット21の入光端にLED光源が1対1対応され、押さえ板41の前端辺縁と後端辺縁にそれぞれ1つの折り縁が延在し、2つの折り縁はそれぞれハイビーム一次光学素子2の前端辺縁と後端辺縁に対応して係合されることができ、ハイビーム一次光学素子2の振動及び移動を限定することができ、溝構造の後端に複数のリミット部材421がさらに設けられ、各リミット部材421はそれぞれ対応する隣接するコリメートユニット21間の隙間に挿接され、各コリメートユニット21の間の相対位置を限定することができ、各コリメートユニット21の間の相対位置関係がずっと一致するように確保し、振動または押圧によって容易に変形しなく、安定性がより良く、溝構造の前端に取付溝425が設けられ、取付溝425はフランジ付き突起24にスナップ締めして接続され得、支持フレーム42上のハイビーム一次光学素子2の取り付け位置を位置決めし、それによりハイビーム一次光学素子2が振動によってずれる恐れがなく、ハイビーム一次光学素子2が光を案内するので、一部の光線もフランジ付き突起24から射出し、支持フレーム42は光線がフランジ付き突起24から射出するのを防止することもできる
【0082】
ハイビーム一次光学素子2のハイビーム出光面22は上から下まで徐々に後側へ湾曲した曲面設計であってもよく、一定の曲率範囲内で、曲率が大きいほど、光線が集中し、このように、より多くの光線が二次光学素子3に屈折し、高い光エネルギー利用率を有する。
【0083】
また、上記第1のバックル44と嵌込口45のスナップ締め接続方法以外、位置決め穴ピンなどの他の接続方法によって押さえ板41と支持フレーム42の間の接続固定を実現してもよく、例えば、接続構造は押さえ板41と支持フレーム42のうちの一方に形成される位置決め穴、及び他方に形成される位置決めピンを含み、押さえ板41と支持フレーム42の両方上のネジ接続用の貫通穴をさらに含み、ボルトを用いて貫通穴を貫通することによって押さえ板41を支持フレーム42に固定する。
【0084】
説明する必要があるのは、一次光学素子は車両ランプの照明効果の品質に大きな役割を果たし、一次光学素子の位置決めと取り付け信頼性は車両ランプのパターンの精度と車両ランプの照明効果に大きな影響があり、同時に、一次光学素子に設けられるいずれかの部材はいずれも光線の一次配光に影響を与える可能性があり、取付構造と位置決め構造が多すぎると、一次光学素子の配光効果に多かれ少なかれ影響を与える可能性があり、このため、リミット構造を設けることによって、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2における取付構造と位置決め構造の数を減少することができる。
【0085】
具体的な実施例において、
図28~
図30に示すように、ロービーム一次光学素子1も複数のコリメートユニット21で構成されてもよく、各コリメートユニット21の入光端は光源に1対1対応し、隣接するコリメートユニット21の間に後から前まで隙間が徐々に小さくなる夾角が形成されるとともに、隣接するコリメートユニット21の間が接続リブ211によって接続され、ロービーム一次光学素子1の各コリメートユニット21の出光端はロービーム出光面11として互いに接続されまたは一体的に形成され、ハイビーム一次光学素子2の各コリメートユニット21の出光端はハイビーム出光面22として互いに接続されまたは一体的に形成され、且つリミット構造を介して放熱器6に接続され、リミット構造は取付ブラケット51、上部リミット部材52及び下部リミット部材53を含み、取付ブラケット51の上側には、下から上まで順次ロービーム一次光学素子1と該ロービーム一次光学素子1の上下方向をリミットする上部リミット部材52が取り付けられ、取付ブラケット51の下側には、上から下まで順次ハイビーム一次光学素子2と該ハイビーム一次光学素子2の上下方向をリミットする下部リミット部材53が取り付けられ、取付ブラケット53の上、下側にいずれもロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の水平方向をリミットするための水平リミット構造が形成される。
【0086】
上記ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2を設けることによって、2列の光スポットを形成することができ、ロービーム一次光学素子1によって形成される光スポットの列はロービームフォローアップステアリングに使用され、ハイビーム一次光学素子2によって形成される光スポットの列は、ハイビームの防眩に使用される。ここで、上記ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2における各コリメートユニット21の入光端はいずれも1つの光源に対応し、隣接するコリメートユニット21の入光端の間が接続リブ211によって接続され、各光源から発光した光線は対応するコリメートユニット21の入光端を介して各コリメートユニット21に入り、出光面から射出し、各コリメートユニット21の出光端が収束されるため、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2は各光源から発光した光線を収束する役割を果たす。また、単一コリメートユニット21の全体形状は、長方形の柱状構造に類似し、各コリメートユニット21の出光端が互いに接続されて出光面を構成し、光のクロストークを防止するために、入光端を互いに分離する必要があり、各コリメートユニット21のパターンの独立性を確保し、したがって、各コリメートユニット21の間に夾角があるように設計され、単一の夾角が大きすぎ、累積効果を考慮すると、最辺縁でのコリメートユニット21の角度が非常に大きくなり、出光効率に影響を与えるため、隣接するコリメートユニット21の間の夾角は0°~5°であることが好ましい。
【0087】
上部リミット部材52の底部にロービーム一次光学素子1と部分的に接触される複数の上部リミットボス521が設けられ、下部リミット部材53の頂部にハイビーム一次光学素子2と部分的に接触される複数の下部リミットボス531が設けられ、上部リミット部材52と下部リミット部材53はそれぞれボルトで取付ブラケット51に接続され、部分的に位置決めされる部品は、位置決め場所で高い加工精度を必要とし、非位置決め場所の加工要件を低下することができ、部分的接触で全体接触に代わることによって、加工コストを節約することができ、実際の製品に位置決めの不良という問題があり、検査を必要とする場合、検査の難しさを軽減し、不確実な変数を減らし、修正しやすく、保守を容易にすることができ、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2にいずれも第2のバックル54が設けられ、取付ブラケット51の上、下側にいずれも第2のバックル54に嵌合する嵌込接続構造が設けられ、嵌込接続構造は係止溝或いは段階であり、第2のバックル54の一端に係止溝または段階に嵌合するフックが設けられ、好ましくは、第2のバックル54はそれぞれロービーム一次光学素子1の出光端の両側、及びそれぞれハイビーム一次光学素子2の出光端の両側に設けられ、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の入光端をそれぞれ取付ブラケット51の上、下側に位置決めして取り付けた後に、次に、第2のバックル54を介してロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の出光端を取付ブラケット51に固定し、それによりロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の入光端と出光端の両方を効果的に位置決めし、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の取り付けの正確さを効果的に確保する。
【0088】
ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2は集光装置であってもよく、水平リミット構造はいずれも2列のリミット柱55を含み、各前記リミット柱55が対応する隣接する前記コリメートユニット21の入光端間の隙間内に挿接され、且つ隣接する前記コリメートユニット21の間の接続リブ211が2列の前記リミット柱55における隣接する2つの間に位置する。取り付け時に、ロービーム一次光学素子1を取付ブラケット51の上方から圧入し、ロービーム一次光学素子1の隣接するコリメートユニット21の入光端間の隙間を取付ブラケット51の上側の各リミット柱55に対応させ、各リミット柱55を対応する隣接するコリメートユニット21の入光端間の隙間内に挿接するとともに、接続リブ211を2列のリミット柱55の間に位置させ、ハイビーム一次光学素子2を取付ブラケット51の下方から圧入し、同様に、ハイビーム一次光学素子2の隣接するコリメートユニット21の入光端間の隙間を取付ブラケット51の下側の各リミット柱55に対応させ、各リミット柱55を対応する隣接するコリメートユニット21の入光端間の隙間内に挿接するとともに、接続リブ211を2列のリミット柱55の間に位置させる。
【0089】
各リミット柱55を対応する隣接するコリメートユニット21の入光端間の隙間内に挿接することによってロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の左右方向をリミットし、接続リブ211を2列のリミット柱55の間に設けることによってロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の前後方向をリミットし、位置決めが正確であり、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の各コリメートユニット21の入光端と光源の間の相対位置及び各コリメートユニット21の間の位置関係を効果的に確保し、それにより不正確な位置決めによる過度の光効率損失及びロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の変形によるパターンの歪みが発生にくく、また、従来の集光装置を前後圧入取付から上下圧入取付に変更することにより、取付ストロークを効果的に減少し、集光装置の構造特性とより一致し、集光装置の取付に便利である。
【0090】
コリメートユニット21の入光端も集光装置であり、凹状キャビティを有する集光カップ構造を使用することができ、前記凹状キャビティ内に光源に向かう曲面突起が設けられ、凹状キャビティ側壁の曲率及び凹状キャビティ内の曲面突起の曲率を調整することによって光線の射出経路を制御し、出力パターンのエネルギー分布を効果的に調整し、調整可能な構造が多く、調整しやすく、そして、パターン制御がより正確であり、或いは、コリメートユニット21の入光端は平面、凸面曲面または凹面曲面の集光カップ構造であり、光線をよりよく収集する。
【0091】
一般的に、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2は透明光学素子であってもよく、例えば、透明なPCポリカーボネート、PMMA材料の有機ガラス、シリカゲルまたはガラスなどの透明光学素子で製造される。
【0092】
具体的な実施例において、明らかな画像を取得するように、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の前端が互いに接触されるとともに、二次光学素子3のレンズ焦点に設けられ、当業者はまた、出光面の前端をレンズの焦点と重なり合わないように設定することができ、それにより、パターンがわずかにぼやけ、パターンの繋がり性を改善し、好ましくは、ロービーム一次光学素子1及びハイビーム一次光学素子2と二次光学素子3の焦点との最小距離≦2mmである。
【0093】
なお、
図8に示すように、調光を容易にするために、二次光学素子3の出光面にグリッド構造が設けられまたは一体的に形成されてもよい。二次光学素子3の出光面はグリッド構造で処理されており、グリッドのサイズは約2*1mmであり、グリッドのサイズを調整することによって光の拡散方向を制御することができ、通常、単一のグリッドの面積が大きいほど、光の拡散が顕著になり、実際の必要に応じて適切なグリッド面積を選択して処理することができ、射出されたパターンの均一性を向上させて色の分散を弱める。また、一次光学素子と出光面をグリッド構造で処理する二次光学素子3を組み合わせることによって、射出された光線をより多く二次光学素子3に屈折させ、高い光エネルギー利用率を有するだけでなく、射出された光線は順次一次光学素子と二次光学素子3の出光面のグリッドを通過し、さらに射出されたパターンの均一性を向上させて色の分散を弱める。
【0094】
グリッド構造における単一のグリッドユニットは凸面曲面、凹面曲面または平面であり、さらに、グリッド構造における単一のグリッドユニットが平面である場合、その形状は長方形、正方形、三角形、多角形または他の不規則な輪郭形状であってもよい。グリッド構造は横方向と縦方向に交差して分けられるグリッド構造であってもよいし、斜めに交差して分けられるグリッド構造であってもよいが、本発明のグリッド構造はこの2種に限定されず、実際のパターンの必要に応じて決められてもよい。明らかで、グリッド構造は照明角度を広げ、パターンの均一性を改善することができる。
【0095】
従来のハイ・ロービーム一体モジュールは、通常、ロービームIII領域形成構造100をロービーム一次光学素子1の下方に設け、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の前端に上下に繋がるため、ロービームIII領域形成構造100からの光線が二次光学素子3に入射してロービームIII領域パターン領域に投射することができず、該技術的欠陥に対して、
図1、
図3及び
図9を参照し、本発明は創造的にロービームIII領域形成構造100を二次光学素子3の入光面に設けて、二次光学素子3は一般的にレンズである。
【0096】
図40と
図41を参照し、本発明の二次光学素子3にロービームIII領域形成構造100が設けられまたは一体的に形成され、
図45及び
図46に示すように、該ロービームIII領域形成構造100は、その入光面の任意の位置に位置することができ、光線を拡散するための、二次光学素子3の入光面に突出する複数の突起を含み、主にロービームIII領域パターンを形成するために使用され、また、該ロービームIII領域パターンは連続的で均一であり、その照度が法的要件に一致している。
【0097】
さらに、
図40に示すように、二次光学素子3の入光面上部と中部領域31は上下方向の平面であり、二次光学素子3の入光面下部領域32は上から下まで出光方向へ傾斜した平面であり、入光面下部領域32にロービームIII領域形成構造100が設けられまたは一体的に形成され、該ロービームIII領域形成構造100は光線を拡散するための、入光面下部領域32に突出する複数の突起を含む。本発明の入光面下部領域32の複数の突起は、光線を拡散するために使用され、ロービームパターンのIII領域パターンは連続的で均一であり、その照度が法的要件に一致しているようにする。
【0098】
本発明の二次光学素子3の入光面上部と中部領域31は上下方向に沿って設けられる平面であり、入光面下部領域32は上から下まで出光方向へ傾斜し、このような構造により、該ロービームIII領域形成構造100に入射された光線が二次光学素子3の出光面によってロービームパターンのIII領域に屈折され得、即ちカットオフラインの上方に屈折される。同時に、ロービームIII領域形成構造100を二次光学素子3の入光面下部領域32に設けることによって、光線が該ロービームIII領域形成構造100を介して二次光学素子3に入射し、次に、二次光学素子3の出光面を通過して屈折された後に、ロービームパターンのIII領域パターン部分を形成することができる。
【0099】
図42に示すように、本発明の一具体的な実施構造として、ロービームIII領域形成構造100は二次光学素子3の上下方向に沿って延在する複数の縦方向のストリップ状突起101を含む。
【0100】
より具体的には、各縦方向のストリップ状突起100の断面外縁は中心領域が両側領域より高い凸面曲線である。
【0101】
さらに具体的には、各縦方向のストリップ状突起101の幅が同じである。
【0102】
さらに、各縦方向のストリップ状突起101の断面外縁の曲線の中心領域は両側領域より高く、且つ各縦方向のストリップ状突起100の幅がいずれも同じであり、縦方向のストリップ状突起101は光線を左右方向に発散するのに便利である。
【0103】
図43に示すように、本発明の具体的な実施構造の一選択可能な具体的な実施構造として、ロービームIII領域形成構造100は二次光学素子3の左右方向に沿って延在する複数の横方向のストリップ状突起102を含む。
【0104】
より具体的には、各横方向のストリップ状突起102の縦方向の断面外縁は中心領域が両側領域より高い凸面曲線である。
【0105】
さらに具体的には、各横方向のストリップ状突起102の幅が同じである。
【0106】
さらに、各横方向のストリップ状突起102の縦方向の断面外縁の曲線の中心領域は両側領域より高く、且つ横方向のストリップ状突起102がいずれも同じであり、横方向のストリップ状突起102は、光線を上下方向に発散することに便利である。
【0107】
図44に示すように、本発明の具体的な実施構造の他の選択可能な具体的な実施構造として、ロービームIII領域形成構造100は凸面曲面で接続して成形される複数のブロック状突起103を含む。
【0108】
選択可能な具体的な実施構造の具体的な構造形態として、各ブロック状突起103の中心領域は周囲の領域より高く、ブロック状突起103が光線を周囲に発散することに便利である。
【0109】
本発明の上記3種の具体的な実施例において、ロービームIII領域形成構造100の突起はそれぞれ縦方向のストリップ状突起101、横方向のストリップ状突起102及びブロック状突起103であり、縦方向のストリップ状突起101は、該縦方向のストリップ状突起101を通過する光線を左右方向へ発散させることができ、横方向のストリップ状突起102は、該横方向のストリップ状突起102を通過する光線を上下方向へ発散させることができ、ブロック状突起103は、該ブロック状突起103を通過する光線を周囲へ発散させることができる。しかし、本発明のロービームIII領域形成構造100の突起はこの3種の形態に限定されず、他の形状を使用してもよく、具体的な形状はパターンの必要に応じて変更することができる。
【0110】
本発明の別の具体的な実施構造として、
図45~
図48に示すように、ロービームIII領域形成構造100は入光面の左側辺縁から右側辺縁まで順次配列された複数の縦方向のストリップ状突起101を含み、各縦方向のストリップ状突起101を接続してストリップ状構造を形成し、各縦方向のストリップ状突起101の入光面の縦方向切り取り線は上から下まで出光方向へ傾斜する。
【0111】
選択可能に、
図49に示すように、ロービームIII領域形成構造100は、入光面に設けられた、複数の縦方向のストリップ状突起101により接続してなる一部の突起構造を含み、該突起構造の横方向の断面の幅は中央から両側まで徐々に小さくなり、各縦方向のストリップ状突起101の入光面の縦方向切り取り線は上から下まで出光方向へ傾斜する。
【0112】
図41~
図44に示すようなロービームIII領域形成構造100は二次光学素子3の入光面下部領域12がいっぱいに配置される突起構造であり、
図45と
図48から分かるように、ロービームIII領域形成構造100は、入光面の左側辺縁から右側辺縁まで順次配列された複数の縦方向のストリップ状突起101であってもよく、これらの縦方向のストリップ状突起101を接続してストリップ状構造を形成し、ロービームIII領域パターンの配光要件を満たすために、
図48に示すように、該縦方向のストリップ状突起13aの入光面の縦方向の断面線は上から下まで出光方向へ傾斜し、
図49及び
図52から分かるように、ロービームIII領域形成構造100は、入光面に設けられた、複数の縦方向のストリップ状突起101により接続してなる一部の突起構造であってもよく、該段突起構造の位置と形態は実際のロービームIII領域パターンの形成要件に応じて設計でき、例えば、
図49に示すような該段突起構造は、入光面の上部の中央位置に位置し、その複数の縦方向のストリップ状突起101の長さは中央から両側まで徐々に減少し、同様に、
図50に示すように、該縦方向のストリップ状突起101の入光面の縦方向の断面線は上から下まで出光方向へ傾斜し、ロービームIII領域パターンの配光要件を満たすようにする。無論、上記
図45、
図46及び
図49における突起は、横方向のストリップ状突起13b或いはブロック状突起13c、或いは他の構造形態を使用してもよい。
【0113】
図45に示すように、ロービームIII領域形成構造100は入光面の下部に形成され、入光面は上下方向の平面であり、
図46に示すように、ロービームIII領域形成構造100は入光面の上部に形成され、該入光面も上下方向の平面であり、入光面でのロービームIII領域形成構造100の位置変更はロービームIII領域パターンの形成に影響を与えなく、したがって、実際の必要に応じて、ロービームIII領域形成構造100は入光面の任意の位置に設けることができ、ロービームIII領域の配光要件に一致している様々な構造形態のロービームIII領域形成構造100を使用し、光線が該ロービームIII領域形成構造100を介して二次光学素子3に入射し、次に、二次光学素子3の出光面を通過して屈折された後に、ロービームパターンのIII領域パターン部分を形成すればよい。
【0114】
本発明の別の具体的な構造形態として、
図50と
図51に示すように、二次光学素子3の出光面は凸面曲面である。
【0115】
本発明の別の具体的な実施形態として、
図50と
図51に示すように、二次光学素子3の入光面は平面または凸面曲面である。
【0116】
二次光学素子3の出光面と入光面はいずれも凸面曲面である場合、本発明の二次光学素子3は両凸レンズであり、出光面が凸面曲面であり、入光面が平面である場合、本発明の二次光学素子3は平凸レンズである。本明細書で説明する必要があるのは、本発明の二次光学素子3は平凸レンズであるか、両凸レンズであるかのは、具体的なロービームIII領域形成構造100と必然的な対応関係がなく、即ち平凸レンズと両凸レンズはいずれかのロービームIII領域形成構造100と組み合わせて使用することができる。
【0117】
本発明は車両ランプをさらに提供し、該車両ランプ内に光線伝搬経路が形成され、車両ランプ照明モジュール、放熱器6及びレンズ取付ブラケット7を含み、車両ランプ照明モジュールは上記技術案のいずれかに記載の車両ランプ照明モジュールであり、二次光学素子3はレンズであり、且つレンズ取付ブラケット7を介して放熱器6に接続され、車両ランプ照明モジュールが前記放熱器6に取り付けられ、且つ放熱器6とレンズ取付ブラケット7で囲まれたキャビティ内に位置する。
【0118】
図25及び
図26に示すように、光源はLEDチップであってもよく、LED光源は、新しいエネルギー源として徐々に従来の光源に取って代わっており、省エネで環境にやさしいだけでなく、耐用年数が長く、輝度が高く、且つ性能が安定し、発光純度が高い。LEDチップは回路基板に取り付けられ、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2に位置決め穴、ネジ穴、位置決めピンなどの接続構造を設けることができ、それに対して、回路基板と放熱器6にも位置決めピン、ネジ穴、位置決め穴を設けてもよく、位置決めピン、ボルトなどによってロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2、回路基板、放熱器6を順次位置決めして接続し、
ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2は、一般的に、透明光学素子であり、例えばガラス、シリカゲルまたはプラスチックなどの透明材質で製造され、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2などの一次光学素子は光源から射出した光線を一次配光(例えばフォーカス、コリメートなど)することができるため、一次光学素子は車両ランプの照明効果の品質に大きな役割を果たし、一次光学素子の位置決めと取り付け信頼性は車両ランプのパターンの精度と車両ランプの照明効果に大きな影響を与え、同時に、一次光学素子に設けられたいずれかの部材は光線の一次配光に影響を及ぼし、過度の取付構造と位置決め構造によって一次光学素子の配光効果に多かれ少なかれ影響を与える。したがって、本発明の車両ランプ照明モジュールの上記技術案における関連するリミット構造によってロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2をそれぞれ回路基板、放熱器6を介して順次位置決めして接続し、より良好な照明効果を取得する。
【0119】
説明する必要があるのは、本発明の光源はLED光源を使用することができるが、LED光源に限定されず、レーザー光源または他の類似する光源の使用は、本発明の保護範囲に属する。光源は複数個で且つ分散して設けられ、このように、熱源を分散させ、放熱性能を向上させることができる。
【0120】
図54はロービームIII領域形成構造100が設けられないパターン図であり、
図55はロービームIII領域形成構造100が設けられたパターン図である。
図55に示すようなパターン図では、光源から発光した光線はロービーム一次光学素子1を介して収束してコリメートされた後に本発明のロービームIII領域形成構造100が設けられた二次光学素子3に入射し、次に、二次光学素子3の出光面により屈折された後に、ロービームIII領域パターンを形成する。本発明に記載のパターンは、光線が車両ランプ照明モジュールにより配光スクリーンに投射したパターンであり、該配光スクリーンは車両よりも前の25mに設けられた垂直スクリーンである。
図55中のブロックで選択されたパターン部分はカットオフラインの上方に位置するロービームIII領域パターンである。本発明のロービームIII領域形成構造100は二次光学素子3の入光面に設けられ、構造がよりコンパクトであり、他の部品と干渉しにくく、且つ製造コストを増加しない。
【0121】
本発明は車両をさらに提供し、該車両は上記技術案のいずれかに記載の車両ランプを含む。
【0122】
以上の説明から分かるように、本発明は巧みに二次光学素子3にロービームIII領域形成構造100を設け、ロービーム一次光学素子1の前端の下境界がハイビーム一次光学素子2の前端の上側の境界に繋がる場合に、光線が順調にロービームIII領域パターン領域に投射してロービームIII領域パターンを形成することができ、ロービームIII領域形成構造100が他の部品と干渉にしくく、光学性能がより安定し、ロービーム一次光学素子1の前端の下境界がハイビーム一次光学素子2の前端上側の境界に繋がることで、両者の間に空気層を形成し、それにより光線が光チャネル内をよりよく全反射し、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2の構造設計を使用すると、遮光板、電磁弁などの部品を必要とせず、占有スペースの体積が小さく、車両ランプ照明モジュール及び車両ランプの小型化に便利であり、構造が相対的に簡素化され、車両の構造設計に役に立ち、また、ロービーム一次光学素子1とハイビーム一次光学素子2はいずれもコリメートユニット21で構成されてもよく、マルチチャネルの集光素子を形成し、パターンの正確な制御に便利であり、光照効果を向上させ、光源から発光した光線は一定の程度で混合せず、それぞれの独立したパターンを形成することができ、1つの光源を閉めると、明らかなパターン遮蔽領域を形成することができ、ロービームフォローアップステアリング機能またはハイビームの防眩機能を実現し、ロービームIII領域形成構造100は複数の構造形態を有し、構造が簡単であり、加工しやすく、様々な異なる設計要件を満たすことができる。
【0123】
以上で図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態を詳細に説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明の技術的構想範囲内を逸脱することなく、本発明の技術案に様々な簡単な変形を行うことができ、このような変形には、各具体的な技術的特徴が任意の適切な方式で組み合わせる場合が含まれる。不必要な繰り返しを回避するために、様々な可能な組み合わせについては、本発明では別々に説明しない。これらの簡単な変形と組み合わせも本発明で開示された内容と見なすべきであり、すべて本発明の保護範囲に属する。
【符号の説明】
【0124】
1ロービーム一次光学素子
11ロービーム出光面
12ロービーム入光面
13ロービーム導光部
14集光構造
15ロービームカットオフ部
16第1の光チャネル
17第2の光チャネル
18反射面
19反射部
2ハイビーム一次光学素子
21コリメートユニット
211接続リブ
22ハイビーム出光面
23ハイビームカットオフ部
24フランジ付き突起
3二次光学素子
31上部と中部領域
32下部領域
41押さえ板
411押さえ板前部位置決め面
412押さえ板後部位置決め面
42支持フレーム
421リミット部材
422リミット突起
423支持フレーム前部位置決め面
424支持フレーム後部位置決め面
425取付溝
43突起
44第1のバックル
45嵌込口
51取付ブラケット
52上部リミット部材
521上部リミットボス
53下部リミット部材
531下部リミットボス
54第2のバックル
55リミット柱
6放熱器
7レンズ取付ブラケット
100ロービームIII領域形成構造
101縦方向のストリップ状突起
102横方向のストリップ状突起
103ブロック状突起