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特許7244754電源監視装置、プログラム、電源の監視方法、及び、情報処理システム
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  • 特許-電源監視装置、プログラム、電源の監視方法、及び、情報処理システム 図1A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-14
(45)【発行日】2023-03-23
(54)【発明の名称】電源監視装置、プログラム、電源の監視方法、及び、情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/30 20060101AFI20230315BHJP
   H02J 9/06 20060101ALI20230315BHJP
   H02J 7/34 20060101ALI20230315BHJP
【FI】
G06F1/30
H02J9/06 110
H02J7/34 G
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019113580
(22)【出願日】2019-06-19
(65)【公開番号】P2020205004
(43)【公開日】2020-12-24
【審査請求日】2022-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】390040187
【氏名又は名称】株式会社バッファロー
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 裕
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-207538(JP,A)
【文献】特開2011-186662(JP,A)
【文献】国際公開第2014/147700(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26- 1/3296
H02J 7/00- 7/12
H02J 7/34-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置に供給する電力を蓄電する蓄電装置が接続されている電源の電圧を、前記蓄電装置の外部において監視する電源監視装置であって、
前記電源に電気的に接続される電源接続部と、
前記情報処理装置と通信する通信部と、
前記電源接続部を通じて前記電源の電圧を監視し、前記電源の電圧が予め定められた閾値よりも低下した電源異常を検出したときに、前記電源異常を通知する信号を、前記通信部を通じて前記情報処理装置に送信する制御部と、
を備え、前記蓄電装置と電気的に独立して設けられている、電源監視装置。
【請求項2】
請求項1記載の電源監視装置であって、
前記通信部は、前記情報処理装置に接続され、前記情報処理装置との通信のための信号が導通する信号線が電気的に接続される第1接続部を有する、電源監視装置。
【請求項3】
請求項2記載の電源監視装置であって、
前記通信部は、さらに、前記情報処理装置に接続され、前記情報処理装置から供給される電力が導通する電力配線が電気的に接続される第2接続部を有し、
前記電源監視装置は、前記電力配線を通じて前記情報処理装置から供給される電力によって作動する、電源監視装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電源監視装置であって、
前記電源は、交流電源であり、
前記電源接続部は、交流を直流に変換する変換部を介して、前記交流電源に接続する、電源監視装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電源監視装置であって、
前記電源異常を通知する信号は、前記情報処理装置にシャットダウンの準備を開始させる指令、または、前記情報処理装置にシャットダウンを開始させる指令を表す信号を含む、電源監視装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電源監視装置であって、
前記制御部は、前記電源異常を検出した後、前記電源の電圧の回復を検出した場合には、前記電源異常の回復を通知する信号を、前記通信部を通じて前記情報処理装置に送信する、電源監視装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電源監視装置と前記情報処理装置とを連携させるために、前記情報処理装置において実行されるプログラムであって、
前記通信部と通信する機能と、
前記電源異常を通知する信号を受信したときに、前記情報処理装置にシャットダウンの準備を開始させる、または、前記情報処理装置にシャットダウンを開始させる機能と、
を前記情報処理装置に実現させる、プログラム。
【請求項8】
情報処理装置に供給する電力を蓄電する蓄電装置が接続されている電源の電圧を監視する方法であって、
前記蓄電装置と電気的に独立して設けられ、前記電源に電気的に接続されている電源監視装置に前記電源の電圧を監視させて、前記電源の電圧が予め定められた閾値より低下した電源異常を検出する工程と、
前記電源監視装置が前記電源異常を検出したときに、前記電源監視装置から、前記電源異常を通知する信号を、前記情報処理装置に対して送信させる工程と、
を備える、方法。
【請求項9】
情報処理システムであって、
電源から供給される電力を蓄電する蓄電装置から電力の供給を受ける情報処理装置と、
前記蓄電装置と電気的に独立して設けられた電源監視装置であって、
前記電源に電気的に接続される電源接続部と、
前記情報処理装置と通信する通信部と、
前記電源接続部を通じて前記電源の電圧を監視し、前記電源の電圧が予め定められた閾値より低下した電源異常を検出したときに、前記電源異常を通知する信号を、前記通信部を通じて前記情報処理装置に送信する制御部と、
を有する電源監視装置と、
を備える、情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電装置が接続されている電源の電圧を監視する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置は、予期せぬ停電の発生によって電源を消失する事態に陥ることに対策するために、蓄電装置を介して電源に接続される場合がある。例えば、下記の特許文献1には、商用電源の停電に備えて、サーバを、無停電電源装置を介して商用電源に接続させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-171511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、サーバ側において商用電源の停電を検出し、サーバと無停電電源装置とを連携させて対策できるように、無停電電源装置専用の対策プログラムを、サーバに実行させている。特許文献1の技術では、無停電電源装置の機種や仕様に合わせて無停電電源装置専用の対策プログラムを開発しなければならず、非常に手間やコストが掛かるという問題がある。また、無停電電源装置の機種や仕様などに変更が生じると、サーバにインストールされているその対策プログラムを、それに応じて変更する必要が生じるため、その管理が容易ではなくなる場合がある。蓄電装置を介して電源に接続されている情報処理装置においては、停電などの電源の異常に対する対策を、無停電電源装置の機種や仕様などにかかわらず、より簡易に実現できることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の技術は、以下の形態として実現することが可能である。
[形態1]情報処理装置に供給する電力を蓄電する蓄電装置が接続されている電源の電圧を、前記蓄電装置の外部において監視する電源監視装置であって、前記電源に電気的に接続される電源接続部と、前記情報処理装置と通信する通信部と、前記電源接続部を通じて前記電源の電圧を監視し、前記電源の電圧が予め定められた閾値よりも低下した電源異常を検出したときに、前記電源異常を通知する信号を、前記通信部を通じて前記情報処理装置に送信する制御部と、を備え、前記蓄電装置と電気的に独立して設けられている、電源監視装置
【0006】
(1)第1の形態は、電源監視装置として提供される。この形態の電源監視装置は、情報処理装置に供給する電力を蓄電する蓄電装置が接続されている電源の電圧を、前記蓄電装置の外部において監視する。前記電源監視装置は、前記電源に電気的に接続される電源接続部と、前記情報処理装置と通信する通信部と、前記電源接続部を通じて前記電源の電圧を監視し、前記電源の電圧が予め定められた閾値よりも低下した電源異常を検出したときに、前記電源異常を通知する信号を、前記通信部を通じて前記情報処理装置に送信する制御部と、を備える。
この形態の電源監視装置によれば、蓄電装置の外部に設けられており、電源での電源異常が発生したときに、蓄電装置を介することなく、情報処理装置に電源異常の発生を通知する信号を送信できる。よって、電源監視装置と情報処理装置とを連携させることができ、電源の異常に対する対策を、無停電電源装置の機種や仕様などにかかわらず、簡易に実現することができる。
(2)上記形態の電源監視装置において、前記通信部は、前記情報処理装置に接続され、前記情報処理装置との通信のための信号が導通する信号線が電気的に接続される第1接続部を有してよい。
この形態の電源監視装置によれば、信号線を介して情報処理装置と通信を行うため、無線通信とは異なり、電波障害や情報処理装置との間の障害物などによって情報処理装置との通信が阻害されることを抑制できる。
(3)上記形態の電源監視装置において、前記通信部は、さらに、前記情報処理装置に接続され、前記情報処理装置から供給される電力が導通する電力配線が電気的に接続される第2接続部を有し、前記電源監視装置は、前記電力配線を通じて前記情報処理装置から供給される電力によって作動してよい。
この形態の電源監視装置によれば、電源監視装置の内蔵電力源を省略できるため、電源監視装置の小型化や軽量化が可能である。
(4)上記形態の電源監視装置において、前記電源は、交流電源であり、前記電源接続部は、交流を直流に変換する変換部を介して、前記交流電源に接続してよい。
この形態の電源監視装置によれば、直流電圧の検出によって交流電源の異常を簡易に検出することができる。
(5)上記形態の電源監視装置において、前記電源異常を通知する信号は、前記情報処理装置にシャットダウンの準備を開始させる指令、または、前記情報処理装置にシャットダウンを開始させる指令を表す信号を含んでよい。
この形態の電源監視装置によれば、電源異常が検出されたときに、情報処理装置をシャットダウンまたはその準備をさせることができるため、情報処理装置の保全性を高めることができる。
(6)上記形態の電源監視装置において、前記制御部は、前記電源異常を検出した後、前記電源の電圧の回復を検出した場合には、前記電源異常の回復を通知する信号を、前記通信部を通じて前記情報処理装置に送信してよい。
この形態の電源監視装置によれば、電源における一時的な電圧の低下によって、情報処理装置が、シャットダウンなどの電源異常に対する対策処理の実行を開始することを抑制することができる。
本開示の技術は、電源監視装置の他に、電源監視装置や情報処理装置において実行されるコンピュータプログラムや、電源監視装置に電源を監視させる方法、電源監視装置と情報処理装置とを備える情報処理システムとして実現することができる。その他に、本開示の技術は、電源監視装置の制御装置や、情報処理装置の電源を監視する監視システム、電源監視装置や情報処理装置において実行されるコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】第1実施形態における電源監視装置の構成を示す概略ブロック図。
図1B】情報処理装置にインストールされているプログラムの機能ブロック図。
図2】第1実施形態における監視処理および電源異常対策処理のフローを示す説明図。
図3】第2実施形態における監視処理のフローを示す説明図。
図4】第3実施形態における監視処理のフローを示す説明図。
図5】第4実施形態における監視処理のフローを示す説明図。
図6】第5実施形態における監視処理および電源異常対策処理のフローを示す説明図。
図7】第6実施形態における情報処理システムの構成を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
1.第1実施形態:
図1Aは、第1実施形態における電源監視装置10の構成を示す概略ブロック図である。電源監視装置10は、情報処理装置55が蓄電装置52を介して接続されている電源50の電圧を監視する。電源監視装置10は、情報処理装置55とともに情報処理システム100を構成する。
【0009】
第1実施形態では、電源50は商用の交流電源である。蓄電装置52は、電源配線56を介して電源50に接続されている。蓄電装置52は、例えば、無停電電源装置(UPS;Uninterruptible Power Supply)によって構成される。蓄電装置52は、電源50から供給される電力を蓄電し、その蓄電した電力を、電源配線57を介して情報処理装置55に供給する。
【0010】
第1実施形態では、情報処理装置55は、例えば、サーバとして機能するコンピュータによって構成される。ここで言うサーバには、NAS(Network Attached Storage)が含まれる。なお、情報処理装置55は、サーバには限定されず、例えば、クライアントとして機能するコンピュータであってもよい。情報処理装置55は、少なくとも1つのプロセッサとメモリとを用いてデジタル信号を処理する種々の装置によって構成することができる。なお、第1実施形態では、情報処理装置55には、電源監視装置10と通信を行い、情報処理装置55と電源監視装置10とを連携動作させるプログラムCPがインストールされている。プログラムCPについては後述する。
【0011】
電源監視装置10は、蓄電装置52とは別体として構成されており、蓄電装置52の外部において、蓄電装置52が接続されている電源50を監視する。電源監視装置10は、本体部を内蔵する中空の筐体10cを備えおり、筐体10c内に、制御部11と、電圧検出部12と、通信部13と、を備えている。電源監視装置10は、さらに、電源50に接続するための第1接続ケーブル20と、情報処理装置55に接続するための第2接続ケーブル30と、を備えている。
【0012】
制御部11は、例えば、プロセッサとメモリとを備えるマイクロコンピュータによって構成される。制御部11は、プロセッサが、メモリ上に読み込んだプログラムや命令を実行することによって、電源監視装置10の動作を制御するための種々の機能を発揮する。制御部11の少なくとも一部の機能は、ハードウェア回路によって実現されてもよい。制御部11は、電圧検出部12と通信部13とを制御し、後述する監視処理を実行する。
【0013】
電圧検出部12は、制御部11の制御下において、電源50の電圧を検出し、その検出結果を制御部11に出力する。上述したように、電源監視装置10は、第1接続ケーブル20を介して、電源50に接続されている。第1接続ケーブル20は、筐体10cに設けられた電源接続部14に接続されている。電圧検出部12は、電源接続部14を通じて、電源50の電圧を検出する。
【0014】
第1実施形態では、第1接続ケーブル20は、USBケーブル21と、USBケーブル21に接続された充電器22と、によって構成される。上述した電源接続部14は、USBポートによって構成される。充電器22は、USBケーブル21と電源50との接続を媒介する。図示は省略するが、充電器22は、商用電源である電源50に接続するためのプラグと、USBケーブル21のコネクタに接続するためのUSBポートとを備える。なお、充電器22は、USB接続に準拠しているデバイスの充電に用いられるコネクタであるが、電源監視装置10では、充電器22は、電源監視装置10と電源50との電気的接続を媒介するのみであり、デバイスの充電のためには用いられない。
【0015】
充電器22は、交流を直流に変換する変換部25を内蔵している。変換部25は、電源50の交流電圧を、例えば、3~12V程度の直流電圧に変換する。変換部25としては、例えば、USBの規格に準じて、交流商用電源の電圧を、5Vや、9V、12V、15V、20Vのいずれかの直流電圧に変換するものを採用できる。なお、前述の電圧を表す数値はいずれも、±5%程度の誤差を許容する。
【0016】
第1実施形態の電源監視装置10は、USB規格に準拠した第1接続ケーブル20を用いて監視対象である電源50に接続可能であるため、高い汎用性が実現されている。また、第1実施形態の電源監視装置10では、変換部25によって電源50の高圧交流が変換された直流電圧を検出可能であるため、電源50の電圧の監視が容易である。加えて、第1実施形態の電源監視装置10では、USBケーブルへの接続が簡易な充電器22に組み込まれている変換部25を利用しているため、高い汎用性が実現されている。
【0017】
通信部13は、制御部11の制御下において、上述した第2接続ケーブル30を通じて、情報処理装置55との通信を行う。第2接続ケーブル30は、電源監視装置10の筐体10cに設けられた通信ポート15に接続されている。第1実施形態では、第2接続ケーブル30は、USBケーブルによって構成されており、情報処理装置55との通信のための信号が導通する信号線31と、情報処理装置55から供給される電力が導通する電力配線32と、を含む。通信ポート15は、USBポートによって構成される。通信部13は、通信ポート15を介した第2接続ケーブル30による情報処理装置55との接続をUSB接続のネットワークインターフェースとして制御する。なお、通信部13は、情報処理装置55とのUSB接続をネットワークインターフェース以外のインターフェースとして制御してもよい。通信部13は、情報処理装置55とのUSB接続を、例えば、キーボードインターフェースとして制御してもよい。通信部13は、情報処理装置55に送信するコマンドの種類に応じてそうしたインターフェースを動的に変更して通信を実行可能であるとしてもよい。
【0018】
通信部13は、信号生成部16と、受電部17と、2つの接続部18a,18bと、を備えている。信号生成部16は、第1接続部18aを介して、通信ポート15に接続されている第2接続ケーブル30の信号線31に電気的に接続される。また、受電部17は、第2接続部18bを介して、通信ポート15に接続されている第2接続ケーブル30の電力配線32に電気的に接続される。
【0019】
信号生成部16は、情報処理装置55に対する制御部11からの通知や指令を表す信号を生成し、信号線31を通じてその信号を情報処理装置55に出力する。制御部11が発する情報処理装置55に対する通知や指令については後述する。受電部17は、電力配線32を通じて情報処理装置55から電力の供給を受ける。受電部17が供給を受けた電力は、例えば、通信部13による通信の実行など、電源監視装置10の各構成部の動作に用いられる。つまり、電源監視装置10は、情報処理装置55を電源として作動する。
【0020】
第1実施形態の電源監視装置10は、USB規格に準拠した第2接続ケーブル30を用いて情報処理装置55との接続が可能であるため、高い汎用性が実現されている。また、第1実施形態の電源監視装置10では、電力配線を含む第2接続ケーブル30での接続により、情報処理装置55から供給される電力を用いて作動できる。そのため、電源監視装置10の本体内部にバッテリーなどの電源を搭載していなくてもよく、小型化・軽量化が可能であり、本体の製造コストの低減が可能である。
【0021】
図1Bは、情報処理装置55にインストールされているプログラムCPの機能ブロック図である。プログラムCPには、情報処理装置55に、後述の電源異常対策処理を、電源監視装置10が実行する後述の監視処理と連携させて実行させるためのコードやデータが記述されている。プログラムCPは、その電源異常対策処理において、情報処理装置55に、受信部P1、報知部P2、シャットダウン準備実行部P3、及び、シャットダウン実行部P4としての機能を実現させる。
【0022】
受信部P1は、電源監視装置10の通信部13からの信号を受信して解釈する。報知部P2は、電源監視装置10からの指令に従って、情報処理装置55の図示しない表示部や音声出力部を通じて、情報処理装置55のユーザに対する報知を実行する。シャットダウン準備実行部P3は、電源監視装置10からの指令に従って、情報処理装置55のシャットダウンのための後述する準備処理を開始する。シャットダウン実行部P4は、電源監視装置10からの指令に従って、情報処理装置55をシャットダウンさせる。
【0023】
図2は、電源監視装置10で実行される監視処理のフローと、情報処理装置55で実行される電源異常対策処理のフローと、を示すシーケンス図である。電源監視装置10の制御部11は、情報処理装置55が動作している間、この監視処理を継続して実行する。情報処理装置55は、その起動とともに電源異常対策処理の実行を開始し、他の種々のプログラムと並列に、電源異常対策処理を継続して実行する。
【0024】
監視処理のステップS10では、制御部11は、電圧検出部12によって検出された電圧Vが予め定められた閾値Vthより低下したか否かを判定する。閾値Vthは、情報処理装置55の正常な動作を担保できない電源電圧に相当する値でよい。閾値Vthは、例えば、通常時における電圧の80%未満、または、50%未満の値としてよい。第1実施形態では、閾値Vthは、0Vである。ステップS10は、電源50における電源異常の発生を検出する工程に相当する。特に、閾値Vthが0Vである場合、ステップS10は、電源50の停電を検出する工程であると解釈できる。
【0025】
制御部11は、電圧検出部12によって閾値Vthより低い電圧Vが検出されるまで、予め決められた周期でステップS10を繰り返す。制御部11は、電圧Vが閾値Vthより低くなったときに、ステップS20を実行する。ステップS20では、制御部11は、電源50の電圧が低下している電源異常の発生を、情報処理装置55に、通信部13を通じて通知する。このときに通信部13から送信される信号には、情報処理装置55をシャットダウンさせる準備の開始指令を表す信号が含まれる。
【0026】
情報処理装置55は、電源監視装置10から上述の通知を受け取るまで待機しており、電源監視装置10からの通知を受け取るとステップS110の処理を実行する。ステップS110では、情報処理装置55は、ユーザに対して、電源異常が発生した旨を報知する。情報処理装置55は、例えば、情報処理装置55の図示ないディスプレイ画面に電源異常が発生していることを通知するメッセージウィンドウを表示させる。情報処理装置55は、音声出力によって、電源異常の発生を通知してもよい。
【0027】
続くステップS120では、情報処理装置55は、電源監視装置10からの指令に従って、シャットダウンの準備を開始する。情報処理装置55は、シャットダウンの準備処理として、例えば、現在実行中のプログラムを終了させる処理や、メモリ上のデータを、ハードディスクなどの図示しない不揮発性記憶部の予め定められた待避領域に待避させる処理を実行する。ステップS120でのシャットダウンの準備が完了した後、情報処理装置55は、ステップS130において自動でシャットダウンする。
【0028】
以上のように、第1実施形態の電源監視装置10は、蓄電装置52の外部に設けられており、電源50での電源異常が発生したときに、蓄電装置52を介することなく、電源異常を通知する信号を情報処理装置55に送信することができる。よって、蓄電装置52の機種や仕様が変更された場合であっても、それに応じて、電源監視装置10や情報処理装置55を改変しなくても、電源50の電源異常に対する対策が可能である。また、第1実施形態の電源監視装置10によれば、電源50における電源異常を検出したときに、情報処理装置55に異常の検出を通知し、情報処理装置55にシャットダウンの準備をさせた上で、情報処理装置55をシャットダウンさせることができる。これにより、不意の電源異常の発生によって、情報処理装置55において処理途中のデータが消失することや、OSや実行中のアプリケーションプログラムなどを正常に終了させることができなかったことによるエラーの発生などが抑制される。このように、第1実施形態の電源監視装置10によれば、簡易な構成によって、情報処理装置55の保守性を高めることができる。
【0029】
2.第2実施形態:
図3は、第2実施形態における監視処理のフローを示す説明図である。第2実施形態での構成は、監視処理のフローが異なっている点以外は、第1実施形態で説明した構成とほぼ同じである。つまり、第2実施形態の電源監視装置10は、第1実施形態で説明したのと同様な構成を有しており、第1実施形態で説明したのと同様に、蓄電装置52を介して情報処理装置55が接続されている電源50の電圧を監視する。第2実施形態においても、情報処理装置55では、プログラムCPの実行によって、電源監視装置10の監視処理に連携して、電源異常対策処理が、図1Bで示したフローで同様に実行される。第2実施形態の監視処理は、以下に説明するステップS30,S40,S50が追加されている点以外は、第1実施形態の監視処理と同じである。
【0030】
第2実施形態の監視処理では、電源監視装置10の制御部11は、ステップS20において、情報処理装置55に対して、電源50における電源異常の発生の通知し、シャットダウンの準備開始を指令した後、ステップS30を実行する。ステップS30では、制御部11は、情報処理装置55のシャットダウンが完了したか否かの判定を行う。制御部11は、例えば、シャットダウンの準備開始を指令した後、情報処理装置55のシャットダウン完了が見込まれる予め規定された経過時間が経過したときに、情報処理装置55のシャットダウンが完了したと判定する。あるいは、制御部11は、情報処理装置55から、シャットダウンの直前に、シャットダウン完了の通知を受信したときに、情報処理装置55のシャットダウンが完了したと判定するように構成されていてもよい。
【0031】
制御部11は、ステップS30でシャットダウンの完了が検出されるまでの間、予め定められた周期でステップS40を繰り返す。ステップS40では、制御部11は、電源異常が回復したか否かを判定する。制御部11は、例えば、電圧検出部12によって検出される電圧Vが予め定められた回復閾値電圧以上になっているか否かを判定する。回復閾値電圧は、ステップS10での判定条件である閾値Vthと等しくてもよいし、閾値Vthより大きい値でもよい。制御部11は、電圧Vが回復閾値電圧以上になったことを検出した場合には、電源異常が回復したと判定する。制御部11は、ステップS30において情報処理装置55のシャットダウンの完了が検出されるまで、ステップS40において電源異常の回復が検出されなかった場合には、そのまま監視処理を終了する。
【0032】
ステップS40で電源異常が回復したと判定された場合、制御部11は、ステップS50を実行する。ステップS50では、制御部11は、通信部13によって、情報処理装置55に対して、電源異常の回復を通知するための信号を送信する。この信号には、情報処理装置55のシャットダウンの中止指令を表す信号が含まれる。電源監視装置10からのこの通知により、情報処理装置55では、シャットダウンの準備処理が中断され、シャットダウンが中止される。
【0033】
なお、シャットダウンの中止は、プログラムCPを介さず、通信部13を通じた情報処理装置55のOSに対する指令によって実現されてもよい。情報処理装置55のOSがWINDOWS(登録商標)である場合、”Shutdown -a”コマンドによって、シャットダウンを中止させてもよい。また、情報処理装置55のOSがLinux(登録商標)である場合、”Shutdown -c”コマンドによって、シャットダウンを中止させてもよい。
【0034】
以上のように、第2実施形態の監視処理によれば、電源50の電圧が一時的に低下しただけであるのにもかかわらず、情報処理装置55がシャットダウンされてしまうことが抑制される。よって、情報処理装置55の可用性が高められる。その他に、第2実施形態の電源監視装置10や、プログラムCP、情報処理システム100、電源50の監視方法によれば、第1実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
【0035】
3.第3実施形態:
図4は、第3実施形態における監視処理のフローを示す説明図である。第3実施形態での構成は、監視処理のフローが異なっている点以外は、第2実施形態で説明した構成とほぼ同じである。第3実施形態の監視処理は、以下に説明するステップS60~S70が追加されている点以外は、第2実施形態の監視処理とほぼ同じである。なお、第3実施形態では、情報処理装置55は、Wake-on-LANによるリモート起動が可能である。また、情報処理装置55は、シャットダウン後にもUSBポートを通じた給電が継続されるように設定されている。
【0036】
第3実施形態の監視処理では、ステップS30において、情報処理装置55のシャットダウン完了を検出した場合、電源監視装置10の制御部11は、ステップS60において電源50における電源異常が回復したか否かの判定を実行する。ステップS60では、ステップS40と同様に、電圧検出部12が検出する電圧Vが回復閾値電圧以上になったか否かを判定する。電源監視装置10の制御部11は、電源異常の回復が検出されるまで、予め定められた周期でステップS60を繰り返す。
【0037】
ステップS60において電源異常の回復が検出された場合には、制御部11は、ステップS70において、シャットダウン完了後の情報処理装置55に対して再起動を指令する。制御部11は、Wake-on-LANを利用して、情報処理装置55を再起動させる。より具体的には、制御部11は、マジックパケットと呼ばれるイーサネットフレーム(「イーサネット」は登録商標)を送信することによって、情報処理装置55を再起動させる。
【0038】
以上のように、第3実施形態の監視処理によれば、情報処理装置55がシャットダウンした後、電源50の電源異常が回復した場合には、情報処理装置55が自動的に再起動される。よって、情報処理装置55のユーザの利便性が高められる。その他に、第3実施形態の電源監視装置10や、プログラムCP、情報処理システム100、電源50の監視方法によれば、第1実施形態や第2実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
【0039】
4.第4実施形態:
図5は、第4実施形態における監視処理のフローを示す説明図である。第4実施形態での構成は、監視処理のフローが異なっている点以外は、第1実施形態で説明した構成とほぼ同じである。第4実施形態の監視処理は、以下に説明するステップS15が追加されている点以外は、第1実施形態の監視処理とほぼ同じである。
【0040】
第4実施形態の監視処理では、電源監視装置10の制御部11は、ステップS10において、電圧検出部12によって検出される電源50の電圧Vが閾値Vthより低下したことを検出した場合には、ステップS20の前に、ステップS15を実行する。ステップS15では、電圧Vが閾値Vthより低下している電源異常が検出されている状態が、予め定められた所定の時間、継続されたか否かを判定する。所定の時間は、例えば、10秒以上の時間としてよい。制御部11は、所定の時間が経過するまで、ステップS10の判定を予め定められた周期で繰り返し、電圧Vが閾値Vthより低いままであったときに、ステップS20での情報処理装置55への通知を実行する。所定の時間が経過する前に、電圧Vが閾値Vth以上になった場合には、制御部11は、電源異常が回復したものとして、ステップS20の処理を実行することなく、ステップS10に戻り、新たに電源50の電圧の監視を再開する。
【0041】
以上のように、第4実施形態の監視処理によれば、電源50における電源異常が所定の時間継続して検出されなければ、情報処理装置55への電源異常の発生が通知されない。よって、電源50の電圧がわずかな期間、一時的に低下しただけであるのにもかかわらず、情報処理装置55がシャットダウンされてしまうことが抑制される。その他に、第4実施形態の電源監視装置10や、プログラムCP、情報処理システム100、電源50の監視方法によれば、上記の各実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
【0042】
5.第5実施形態:
図6は、第5実施形態における監視処理および電源異常対策処理のフローを示す説明図である。第5実施形態での構成は、監視処理および電源異常対策処理のフローが異なっている点以外は、第1実施形態で説明した構成とほぼ同じである。第5実施形態の監視処理は、以下に説明するステップS40,S43,S45が追加されている点以外は、第1実施形態の監視処理とほぼ同じである。また、第5実施形態の電源異常対策処理は、以下に説明するステップS101,S103が追加されている点以外は、第1実施形態の電源異常対策処理とほぼ同じである。
【0043】
第5実施形態では、電源監視装置10の制御部11は、監視処理のステップS10において電源50の電源異常を検出すると、第1実施形態と同様に、ステップS20において電源異常の発生を情報処理装置55に通知する。その後、制御部11は、ステップS40において、第2実施形態で説明したのと同様に、電源異常が回復したか否かを判定する。制御部11は、ステップS43において、所定の時間が経過するまで、ステップS40の電源異常の回復判定を繰り返す。ステップS40において、電源異常の回復が検出された場合には、制御部11は、ステップS45において、情報処理装置55に電源異常の回復を通知する。ステップS43において所定の時間が経過するまでの間に、電源異常の回復されなかった場合には、制御部11は電源監視処理を終了する。
【0044】
電源監視装置10から電源50における電源異常の発生が通知されると、情報処理装置55は、電源異常対策処理のステップS101を実行する。ステップS101では、情報処理装置55は、電源監視装置10からの電源異常の発生の通知を受信してからの経過時間が、所定の待機時間を経過したか否かを判定する。所定の待機時間は、例えば、10秒以上の時間としてよい。情報処理装置55は、所定の待機時間が経過した場合には、ステップS103において、その待機時間の間に、電源監視装置10から電源異常の回復が通知されたか否かを判定する。電源異常の回復の通知が無かった場合には、情報処理装置55は、ステップS110~S130の処理を実行してシャットダウンする。電源異常の回復の通知があった場合には、情報処理装置55は、電源監視装置10からの電源異常の発生通知を待機する状態へと戻る。
【0045】
以上のように、第5実施形態の監視処理および電源異常対策処理によれば、情報処理装置55は、電源監視装置10からの電源異常の通知を受けても、その後の待機時間の間に、電源異常の回復の通知を受けた場合には、シャットダウンの準備を開始しない。よって、電源50の電圧がわずかな期間、一時的に低下しただけであるのにもかかわらず、情報処理装置55がシャットダウンされてしまうことが抑制される。その他に、第5実施形態の電源監視装置10や、プログラムCP、情報処理システム100、電源50の監視方法によれば、上記の各実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
【0046】
6.第6実施形態:
図7は、第6実施形態の情報処理システム100Aの構成を示す概略図である。第6実施形態の情報処理システム100Aの構成は、複数の情報処理装置55を備えている点以外は、第1実施形態の情報処理システム100の構成とほぼ同じである。複数の情報処理装置55のうち、任意の1台が、第2接続ケーブル30を介して電源監視装置10に直接的に接続されている。以下、この1台の情報処理装置55を「マスター」とも呼ぶ。マスターを含む各情報処理装置55は、いずれも蓄電装置52を介して電源50に接続されている。なお、蓄電装置52は、複数台であってもよい。この場合には、各情報処理装置55は、共通の電源50に接続されている複数の蓄電装置52のいずれかに接続される。
【0047】
各情報処理装置55は、第3接続ケーブル40を介してデイジーチェーン方式で互いに通信可能に接続されている。第6実施形態では、第3接続ケーブル40は、USBケーブルによって構成される。なお、他の実施形態では、各情報処理装置55は、電源監視装置10に接続された1台の情報処理装置55に対して、他の情報処理装置55が、第3接続ケーブル40を介したスター型の結線方式で接続されてもよい。また、各情報処理装置55は、第3接続ケーブル40として、USBケーブルの代わりに、例えば、LANケーブルを用いて種々のネットワークトポロジーで互いに通信可能に接続されていてもよい。
【0048】
第6実施形態の情報処理システム100Aでは、マスターの情報処理装置55は、電源監視装置10から電源50における電源異常の発生の通知を受け取ると、第3接続ケーブル40を通じて、他の情報処理装置55に電源異常の発生を通知する。第6実施形態では、上述したとおり、デイジーチェーン方式で接続されているため、上位の情報処理装置55から下位の情報処理装置55へと電源異常の発生の通知が順に伝達される。なお、電源異常の発生通知には、それぞれの情報処理装置55においてシャットダウンの準備を開始させる指令が含まれる。
【0049】
第6実施形態の情報処理システム100Aによれば、1台の電源監視装置10によって、複数台の情報処理装置55に対する電源異常への対策を簡易に実現できる。その他に、第6実施形態の電源監視装置10や、プログラムCP、情報処理システム100、電源50の監視方法によれば、上記の各実施形態で説明したのと同様な種々の作用効果を奏することができる。
【0050】
7.他の実施形態:
上記の各実施形態で説明した種々の構成は、例えば、以下のように改変することが可能である。以下に説明する他の実施形態はいずれも、上記の各実施形態と同様に、本開示の技術を実施するための形態の一例として位置づけられる。
【0051】
・他の実施形態1:
電源監視装置10は、電源50における電源異常を検出したときに、情報処理装置55に対して、電源異常の発生の通知のみを送信してもよい。この場合には、情報処理装置55側の処理によって、電源異常の発生の通知をトリガーとして、情報処理装置55のシャットダウンの実行決定がされてもよい。あるいは、情報処理装置55がユーザに対して、シャットダウン操作を促すメッセージを表示してもよい。また、電源監視装置10から情報処理装置55に対して送信される電源異常の発生の通知する信号には、シャットダウンの準備を開始する指令を表す信号に代えて、シャットダウンを開始させる指令を表す信号が含まれていてもよい。この場合には、情報処理装置55は、電源監視装置10からの電源異常の通知を受け取ると、そのままシャットダウンする。よって、電源50の電源異常の発生に対する迅速な対応が可能である。
【0052】
・他の実施形態2:
情報処理装置55においてプログラムCPによって実現されていた電源異常対策処理の各工程は、情報処理装置55のOSに対するコマンドによって実行されてもよい。例えば、電源監視装置10は、電源50における電源異常の発生を検出したときに、情報処理装置55に対して、電源異常の発生の通知する信号として、シャットダウンを開始させるOSに対するコマンドを表す信号を送信するものとしてもよい。あるいは、電源監視装置10は、情報処理装置55に、ポインタにより操作メニューの中からシャットダウンを選択するシャットダウン操作を、再現させることによって、シャットダウンを開始するOSに対するコマンドを表す信号を送信してもよい。同様に、電源監視装置10は、情報処理装置55に、シャットダウンをキャンセルさせるコマンドを送信してもよい。こうしたコマンドは、通信部13が情報処理装置55とのUSB接続をキーボードインターフェースとして制御することにより送信可能である。また、電源監視装置10は、通信部13に情報処理装置55とのUSB接続をLANインターフェースとして制御させて、Wake-on-LANのコマンドを送信し、情報処理装置55にシャットダウンさせたり、シャットダウンをキャンセルさせたりしてもよい。
【0053】
・他の実施形態3:
電源監視装置10は、USBケーブル21と充電器22とで構成された第1接続ケーブル20の代わりに、ACアダプタを備えるAC電源ケーブルによって電源50に接続されてもよい。電源監視装置10は、変換部25を用いることなく、プラグを介して電源50に接続して、電圧検出部12によって交流電圧を監視するように構成されていてもよい。電源50は、商用の交流電源でなくともよく、直流を出力する蓄電池であってもよい。
【0054】
・他の実施形態4:
電源監視装置10と情報処理装置55とを接続する第2接続ケーブル30は、USBケーブル以外のケーブルによって構成されていてもよい。第2接続ケーブル30は、例えば、LANケーブルによって構成されていてもよい。電源監視装置10は、例えば、Bluetooth(登録商標)や赤外線通信など、無線通信によって情報処理装置55と通信を行うように構成されていてもよい。なお、電源監視装置10と情報処理装置55とを、USBケーブル以外のケーブルや無線によって通信可能に接続させる場合、電源監視装置10は、電力源として、電池や蓄電池などの電源を内蔵するように構成されてもよい。
【0055】
8.その他:
上記実施形態において、ソフトウェアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ハードウェアによって実現されてもよい。また、ハードウェアによって実現された機能及び処理の一部又は全部は、ソフトウェアによって実現されてもよい。ハードウェアとしては、例えば、集積回路、ディスクリート回路、または、それらの回路を組み合わせた回路モジュールなど、各種回路を用いることができる。
【0056】
本開示の技術は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須ではないと説明されているものに限らず、その技術的特徴が本明細書中に必須であると説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【符号の説明】
【0057】
10…電源監視装置、10c…筐体、11…制御部、12…電圧検出部、13…通信部、14…電源接続部、15…通信ポート、16…信号生成部、17…受電部、18a…第1接続部、18b…第2接続部、20…第1接続ケーブル、21…USBケーブル、22…充電器、25…変換部、30…第2接続ケーブル、31…信号線、32…電力配線、40…第3接続ケーブル、50…電源、52…蓄電装置、55…情報処理装置、56…電源配線、57…電源配線、100…情報処理システム、100A…情報処理システム、CP…プログラム、P1…受信部、P2…報知部、P3…シャットダウン準備実行部、P4…シャットダウン実行部
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7