(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-14
(45)【発行日】2023-03-23
(54)【発明の名称】能動部品を有する光透過性パネル
(51)【国際特許分類】
G02F 1/13 20060101AFI20230315BHJP
E06B 9/24 20060101ALI20230315BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20230315BHJP
F21V 9/40 20180101ALI20230315BHJP
G02F 1/15 20190101ALI20230315BHJP
【FI】
G02F1/13 505
E06B9/24 C
F21S2/00 438
F21V9/40 400
G02F1/15 502
(21)【出願番号】P 2020519996
(86)(22)【出願日】2018-09-27
(86)【国際出願番号】 US2018053121
(87)【国際公開番号】W WO2019074679
(87)【国際公開日】2019-04-18
【審査請求日】2020-04-07
【審判番号】
【審判請求日】2022-04-13
(32)【優先日】2017-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Apple Inc.
【住所又は居所原語表記】One Apple Park Way,Cupertino, California 95014, U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マズアー, クラリス
(72)【発明者】
【氏名】マガライス, マルセロ ビー. ダ シルベイラ
(72)【発明者】
【氏名】マスシェレイン, ピーター エフ.
(72)【発明者】
【氏名】コフーン, グレゴリー エー.
(72)【発明者】
【氏名】スコット, デレク シー.
(72)【発明者】
【氏名】キングマン, デイビッド イー.
【合議体】
【審判長】山村 浩
【審判官】廣田 かおり
【審判官】吉野 三寛
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-505298(JP,A)
【文献】特開2009-209680(JP,A)
【文献】特開2015-045217(JP,A)
【文献】特表2017-527510(JP,A)
【文献】特表2014-505971(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/13
G02F1/13357
G02F1/15-19
S21S2/00
E06B5/00
E06B9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のパネルと、
第2のパネルと、
前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間の間隙と、
前記間隙内に配置された第1の能動部品であって、制御可能な光透過特性を有する、第1の能動部品と、
前記間隙内に配置さ
れ、制御可能な発光特性を有する
エッジライト型ガラスパネルである第2の能動部品と、を備え、
前記第1の能動部品が前記第1のパネルに隣接し、前記第2の能動部品が前記第2のパネルに隣接し、前記第1の能動部品が前記第2のパネルから離隔している、光透過性パネルアセンブリ。
【請求項2】
第1のパネルと、
第2のパネルと、
前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間の間隙と、
前記間隙内に配置された第1の能動部品であって、制御可能な光透過特性を有する、第1の能動部品と、
前記間隙内に配置され
、制御可能な発光特性を有する
エッジライト型ガラスパネルである第2の能動部品と、を備え、
前記第1のパネルが、前記間隙に隣接する第1の表面と、前記第1の表面の反対側に位置する第2の表面とを有し、
前記第2のパネルが、前記間隙に隣接する第1の表面と、前記第1の表面の反対側に位置する第2の表面とを有し、
前記第1の能動部品が、前記第1のパネルの前記第1の表面に取り付けられ、
前記第2の能動部品が、前記第2のパネルの前記第1の表面に取り付けられる、光透過性パネルアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の能動部品が、接着剤によって前記第1のパネルに接続されている、請求項1または2に記載の光透過性パネルアセンブリ。
【請求項4】
第1のパネルと、
第2のパネルと、
前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間の間隙と、
前記間隙内に配置された第1の能動部品であって、制御可能な光透過特性を有する、第1の能動部品と、
前記間隙内に配置された第2の能動部品であって、制御可能な発光特性を有する、第2の能動部品と、を備え、
前記第1の能動部品を前記第1のパネルから離隔し、前記第1の能動部品を前記第2のパネルから離隔するスペーサを備える
、光透過性パネルアセンブリ。
【請求項5】
前記スペーサが、前記間隙内に前記第1の能動部品を懸架する支持構造体を含む、請求項4に記載の光透過性パネルアセンブリ。
【請求項6】
前記第1の能動部品が、半透明状態と不透明状態との間で可変である、請求項1から5のいずれか1項に記載の光透過性パネルアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の能動部品が、半透明状態と反射状態との間で可変である、請求項1から5のいずれか1項に記載の光透過性パネルアセンブリ。
【請求項8】
前記第2の能動部品がエッジライト型ガラスパネルである、請求項
4に記載の光透過性パネルアセンブリ。
【請求項9】
前記エッジライト型ガラスパネルが照明デバイスを含む、請求項
1または8に記載の光透過性パネルアセンブリ。
【請求項10】
前記第1のパネルと前記第2のパネルとの間に配置されており、前記第1のパネルを前記第2のパネルから離隔させて前記間隙を画定するスペーサをさらに備え、前記照明デバイスが、前記間隙の内部からみて前記スペーサより後方に位置している、請求項9に記載の光透過性パネルアセンブリ。
【請求項11】
フレームをさらに備え、前記第1のパネルの外縁が、前記間隙の内部からみて前記照明デバイスより後方の位置まで延在し、前記第1のパネルの前記外縁が前記フレームによって支持されている、請求項10に記載の光透過性パネルアセンブリ。
【請求項12】
前記第1のパネルが積層構造であり、
前記第2のパネルが積層構造である、請求項1または2に記載の光透過性パネルアセンブリ。
【請求項13】
前記第1の能動部品が接着剤によって前記第1のパネルに接続されており、
前記第2の能動部品が接着剤によって前記第2のパネルに接続されている、請求項12に記載の光透過性パネルアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年10月12日に出願され、「Light Transmitting Panel with Active Components」と題する米国特許出願第No.62/571,470号の利益を主張する。本出願は、2018年5月18日に出願され、「Light Transmitting Panel with Active Components」と題する米国特許出願第No.15/983,152号の利益を主張する。これらの出願の内容は、その全体があらゆる目的で、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願は、全般に、光透過性パネルに関する。
【背景技術】
【0003】
ガラスおよびいくつかのプラスチックから作製されたパネルは、光の透過を可能にし、また、熱および音の伝達も可能にすることができる。
【発明の概要】
【0004】
開示される実施形態の一態様は、第1のパネルと、第2のパネルと、第1のパネルと第2のパネルとの間の間隙と、間隙内に配置された第1の能動部品(active component)と、を含む光透過性パネルアセンブリである。第1の能動部品は、制御可能な光透過特性を有する。
【0005】
光透過性パネルアセンブリのいくつかの実施形態では、第1の能動部品は、接着剤によって第1のパネルに接続されている。
【0006】
いくつかの実施形態では、光透過性パネルアセンブリは、第1の能動部品を第1のパネルから離隔し、第1の能動部品を第2のパネルから離隔するスペーサを備える。スペーサは、間隙内に第1の能動部品を懸架する支持構造体を含んでもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、光透過性パネルアセンブリは、間隙内に配置された第2の能動部品を含み、第2の能動部品は制御可能な発光特性を有する。第1の能動部品は第1のパネルに隣接していてもよく、第2の能動部品は第2のパネルに隣接していてもよく、第1の能動部品は第2のパネルから離隔されてもよい。第1のパネルは、外部空間に隣接する第1の表面と、第2の表面とを有してもよく、第2のパネルは、第1の表面と、内部空間に隣接する第2の表面とを有してもよく、第1の能動部品は、第1のパネルの第2の表面に取り付けられてもよく、第2の能動部品は、第2のパネルの第1の表面に取り付けられてもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1の能動部品は、半透明状態と不透明状態との間で可変である。いくつかの実施形態では、第1の能動部品は、半透明状態と反射状態との間で可変である。
【0009】
いくつかの実施形態では、第2の能動部品は、エッジライト型ガラスパネルである。エッジライト型ガラスパネルは、照明デバイスを含んでもよい。エッジライト型ガラスパネルは、第1のパネルと第2のパネルとの間に配置されており、第1のパネルを第2のパネルから離隔させて間隙を画定するスペーサを備えることができ、照明デバイスはスペーサに対して外側に位置している。エッジライト型ガラスパネルは、フレームを備えることができ、第1のパネルの外縁が照明デバイスに対して外側に延在し、第1のパネルの外縁がフレームによって支持されている。
【0010】
光透過性パネルアセンブリのいくつかの実施形態では、第1のパネルは積層構造であり、第2のパネルは積層構造である。第1の能動部品は接着剤によって第1のパネルに接続されていてもよく、第2の能動部品は接着剤によって第2のパネルに接続されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】第1の実施形態に係るフレームおよびパネルアセンブリを含むアセンブリを示す斜視図である。
【0012】
【
図2】パネルアセンブリの第1のパネルおよび第2のパネルを含む、
図1の線2-2に沿ったアセンブリの断面図である。
【0013】
【
図3】
図1のパネルアセンブリの第1のパネルおよび第2のパネルへのフレームの第1のフレーム部分の接続の一例を含む、
図2に示された領域を示す詳細図である。
【0014】
【
図4】
図1のパネルアセンブリの第1のパネルの第1の例示的構造を示す図である。
【0015】
【
図5】可変光透過を含む、
図1のパネルアセンブリの第1のパネルに関する第1の例示的構造の第2の層の一例を示す図である。
【0016】
【
図6】
図1のパネルアセンブリの第1のパネルの第2の例示的構造を示す図である。
【0017】
【
図7】
図1のパネルアセンブリの第1のパネルの第3の例示的構造を示す図である。
【0018】
【
図8】
図1のパネルアセンブリの第2のパネルの第1の例示的構造を示す図である。
【0019】
【
図9】
図1のパネルアセンブリの第2のパネルの第2の例示的構造を示す図である。
【0020】
【
図10】
図1のパネルアセンブリの第2のパネルの第3の例示的構造を示す図である。
【0021】
【
図11】
図1のパネルアセンブリの第2のパネルの第4の例示的構造を示す図である。
【0022】
【
図12】第2の実施形態によるパネルアセンブリの断面図を示す図である。
【0023】
【
図13】第3の実施形態によるパネルアセンブリの断面図を示す図である。
【0024】
【
図14】第4の実施形態によるパネルアセンブリの断面図を示す図である。
【0025】
【
図15A】第5の実施形態によるパネルアセンブリの断面図を示す図である。
【0026】
【
図15B】第6の実施形態によるパネルアセンブリの断面図を示す図である。
【0027】
【0028】
【
図17】コントローラのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本明細書の開示は、透明または半透明のパネルを含む窓などの光透過性パネルアセンブリを対象とする。光透過性パネルアセンブリは、空隙または空間とも称され得る間隙によって分離された第1の積層パネル構造および第2の積層パネル構造を含む。
【0030】
いくつかの実施形態では、第1の積層パネル構造および第2の積層パネル構造はそれぞれ、活性で制御可能な構成要素を含む。一例として、第1の積層パネル構造は、制御可能な可変光透過デバイスを組み込んでもよく、第2の積層パネル構造は、照明を組み込んでもよい。活性で制御可能な構成要素を第1のパネル構造または第2のパネル構造に積層することにより、活性で制御可能な構成要素が損傷から保護されるように、1つ以上の他の層(例えば、透明ガラスまたはプラスチック層)によってアセンブリの外部から分離することができる。
【0031】
他の実施形態では、活性で制御可能な構成要素は、積層構造内の構成要素を含まずに、第1のパネルと第2のパネルとの間の間隙に、またはそれに隣接して、位置している。この構成は、構成要素を損傷から保護すると同時に、第1のパネルまたは第2のパネルの一部として構成要素の積層を回避する。
【0032】
図1は、フレーム102およびパネルアセンブリ104を含むアセンブリ100を示す斜視図である。パネルアセンブリ104は、フレーム102によって支持されている。図示の実施例では、パネルアセンブリ104は、パネルアセンブリ104の周縁部がパネルアセンブリ104に接続されており、パネルアセンブリ104によって支持されているように、フレーム102によって周囲を囲まれている。
【0033】
図2は、
図1での線2-2に沿った、アセンブリ100の断面図である。パネルアセンブリ104は、フレーム102の第1のフレーム部分202aとフレーム102の第2のフレーム部分202bとの間に延在する。パネルアセンブリ104は、第1のパネル206および第2のパネル208を含む。第1のパネル206は、アセンブリ100の第1の側201aに隣接して配置されており、第2のパネル208は、アセンブリ100の第2の側201bに隣接して配置されている。代表的な実施形態では、外部空間はアセンブリ100の第1の側201aに位置しており、内部空間はアセンブリ100の第2の側201bに位置している。内部空間は、例として、建物の内部または車両の客室であってもよい。
【0034】
本明細書でさらに記載されるように、能動部品は、アセンブリ100の第1の側201aからアセンブリ100の第2の側201bへの光の透過を制御するために、第1のパネル206および第2のパネル208に含まれる。特に、第1のパネル206は、可変光透過特性を有し、第2のパネル208は、可変発光特性を有する。一例として、第1のパネル206は、アセンブリ100の第1の側201aからアセンブリ100の第2の側201bへと通過する周囲光(例えば、太陽光)の量を変えるための可変光透過技術を組み込んでもよく、第2のパネル208は、アセンブリ100の第2の側201b上の空間に照明を提供する照明デバイスを組み込んでもよい。可変光透過にはまた、透明と反射との間の状態を変化させる切換え可能なミラーが含まれてもよい。能動部品は、人工光と自然光とを混合させることによって、所望の光強度および光品質の照明を提供するように制御することができる。一例として、切換え可能なミラー層または構成要素を発光デバイスから外側に位置合わせすることによって、より多くの光を内部空間に向けることができる。一実施例として、可変色調層または構成要素を発光デバイスから外向きに位置合わせすることによって、より少ない放射光が外部空間に向けられる。一例として、可変色調層または構成要素を発光デバイスから外向きに位置合わせすることによって、周囲光を遮断して、内部空間内の光強度および特性の制御を可能にできる。
【0035】
図3は、フレーム102の第1のフレーム部分202aをパネルアセンブリ104の第1のパネル206および第2のパネル208に接続する例を含む、
図2に示された領域を示す詳細図である。フレーム102の第1のフレーム部分202aは、第1のパネル206および第2のパネル208の縁部と係合する接続構造体を含む。図示した実施例では、チャネル310は、第1のフレーム部分202aの側面上に形成され、内側に延在する。封止構造体312は、チャネル310内に設けられる。封止構造体312は、第1のフレーム部分202aに対して第1のパネル206および第2のパネル208を支持する。封止構造体312は、空気および液体の通過を防止することができ、また、フレーム102の第1のフレーム部分202aに対して第1のパネル206および第2のパネル208を緩衝することもできる。
【0036】
第1のパネル206および第2のパネル208は、第1のパネル206の下面が第2のパネル208の上面から離隔されるように支持されている。一例として、第1のフレーム部分202aおよび封止構造体312を含むフレーム102は、第1のパネル206と第2のパネル208との間の所望の間隔を維持するように構成できる。したがって、フレーム102は、第2のパネル208に対して第1のパネル206を支持する支持構造体として機能し、封止構造体312は、第1のパネル206と第2のパネル208との間に間隙314を画定するスペーサとして機能する。間隙314は、第1のパネル206と第2のパネル208とが分離される空間である。間隙314は、第1のパネル206と第2のパネル208との間の接触をなくし、第1のパネル206と第2のパネル208との間の熱および音の伝達を低減することができる。いくつかの実施形態では、間隙314は真空状態にされる。いくつかの実施形態では、間隙314は、アルゴン若しくは別の希ガスなどのガス、または空気などの気体の混合物で充填される。いくつかの実施形態では、間隙314は、第1のパネル206および/または第2のパネル208に一致する屈折率を有し得る液体またはゲルで充填されてもよい。フレーム102に加えて、第2のパネル208に対して第1のパネル206を支持し、間隙314を画定するために、フレームに隣接してスペーサを含むことができる。
【0037】
例えば、第1のパネル206を第2のパネル208から離隔するために、別個のチャネルがフレーム102および/または封止構造体312内に形成され得る。第1のパネル206と第2のパネル208との間の間隔は、第1のパネル206と第2のパネル208との間の間隙314を画定する。一例として、第1のパネル206および第2のパネル208のそれぞれの幅は、2.0mm~8.0mmであり得、間隙314は、2.0mm~12.0mmの幅を有し得る。1つの実施形態では、間隙314は、第1のパネル206および第2のパネル208に作用する自己重量および/または外力から生じた製造偏差および偏向を受ける4.0mmの公称幅を有する。いくつかの実施形態では、間隙314の幅は第1のパネル206の幅よりも狭く、また、間隙314の幅は第2のパネル208の幅よりも狭い。いくつかの実施形態では、間隙314の幅は、第1のパネル206または第2のパネル208のうちの少なくとも1つの幅よりも狭い。いくつかの実施形態では、間隙314の幅は、第1のパネル206と第2のパネル208とを合わせた幅よりも狭い。
【0038】
いくつかの実施形態では、封止構造体312は、外気が間隙314に入らないように間隙314の気密シールを画定する。間隙314が外気に対して封止される実施形態では、間隙314は大気圧の空気で充填されてもよく、または制御雰囲気が間隙314内に画定されてもよい。一実施形態では、間隙314は実質的に真空状態にされ、間隙314内の圧力は大気圧よりも著しく低い。他の実施形態では、実質的に純粋な窒素など、周囲空気以外のガスまたは気体混合物が間隙314内に存在してもよい。間隙314内に存在するガスまたは気体混合物は、間隙314に起因するノイズおよび断熱特性を高めるように選択され得る。
【0039】
アセンブリ100は、フレーム102から内側の位置で第1のパネル206と第2のパネル208との間に介在構造体が存在しないように構成することができる。このような実施形態では、間隙314は、フレーム102から内側の全ての位置で連続的であり、中断されない。他の実施形態では、透明なスペーサが、フレーム102から内側の位置で第1のパネル206と第2のパネル208との間に配置されている。一例として、スペーサは、限定された長手方向および横方向の範囲を有する透明材料の層であり得る。別の例として、スペーサは、横方向または長手方向に細長くてもよい。別の例として、スペーサは、グリッド内で互いに交差する細長い横方向部分および細長い長手方向部分を含むことができる。このような実施形態では、間隙314は、スペーサの周囲およびスペーサの間に設けられ、接続されていない部分に分割され得る。
【0040】
第1のパネル206は、第1の電気接続部316に接続されている。第1の電気接続部316は、電源および/またはコントローラに接続されており、第1のパネル206に組み込まれる1つ以上の能動部品に電力および/または制御信号を提供する。
【0041】
光源318は、第2のパネル208の縁部に隣接する第1のフレーム部分202aによって支持されている。光源318は、第2のパネル208の周辺部の全てまたは一部に沿って延在することができる。本明細書に記載されるように、光源318は、第2のパネル208の構造と組み合わせて、光が第2のパネル208を通って運ばれ、本明細書にさらに記載されるように、制御された方法で放出されるように第2のパネル208内に光を向けるエッジ照明アセンブリである。光源318は、第2の電気接続部320に接続されている。第2の電気接続部320は電源および/またはコントローラに接続されており、光源318のアクティプ化および非アクティブ化を可能にして、光源318の強度を制御し、および/または光源318の色を制御する。他の能動部品が第2のパネル208内に含まれる実施形態では、他の電気接続部が第2のパネル208に提供されてもよい。
【0042】
図4は、第1のパネル206の第1の例示的構造を示す図である。第1のパネル206は、透明若しくは半透明の層から形成された積層パネルであるか、または後述するように、能動部品の制御を受けて透明若しくは半透明になることができる積層パネルである。この実施形態では、第1のパネル206は、上部から下部への順序で、第1の層422、第1の中間層423、第2の層424、第2の中間層425、および第3の層426を含み、これらは例えば、熱および圧力の適用を含む積層プロセスで一緒に接合される。
【0043】
第1の層422および第3の層426は透明な層である。第1の層422および第3の層426は、能動部品を含まなくてもよい。一例として、第1の層422および第3の層426は、ソーダ石灰ガラスなどのケイ酸塩ガラスから形成されてもよい。別の例として、第1の層422および第3の層426は、透明若しくは半透明のポリマー、または透明若しくは半透明のポリカーボネートから形成されてもよい。
【0044】
第2の層424には、可変光透過技術が組み込まれる。第2の層424は、第1の電気接続部316を使用して第2の層424に提供される制御信号によって制御可能であり、第1のパネル206を通る光透過度を変更する。例えば、第1のパネル206を透過する光の程度は、第1の電気接続部316により第2の層424に送られる制御信号の電圧によって制御可能である。第1の電気接続部316は、第2の層424の可変光透過特性を制御できるように、インジウムスズ酸化物(ITO)電極などの透明電極を組み込んでもよい。
【0045】
制御信号は第2の層424に現在の光透過率特性を変更させることができ、第2の層424は、制御信号に応答して、第1の光透過率値から第2の光透過率値を有する状態に変更される。第2の層424を実装するために使用され得る技術としては、懸濁粒子デバイス、エレクトロクロミックデバイス、ポリマー分散液晶(PLDC)デバイス、ゲストホスト液晶(GHLC)デバイス、および切替え可能なミラーデバイスが挙げられる。これらの技術のいくつかは、フィルムの形態で実装され、そのような実施形態では、第2の層424には、ガラスまたはポリカーボネートなどの透明構造体上に可変光透過フィルムが含まれる。一例として、第2の層424は、ポリマー材料中に分散された液晶を含有する電圧制御可能なフィルムであるポリマー分散液晶(PDLC)フィルムを含むことができる。PDLCフィルムは、閾値を上回る電圧が第1の電気接続部316によって印加されると透明になり、閾値を下回る電圧値に対応して透明と不透明との間で変化する。別の例として、第2の層424は、切換え可能なミラー層であってもよく、または透明若しくは半透明の状態と反射状態との間の状態を変化させることができる切換え可能なミラーフィルムを含んでもよい。一例として、状態の変化は、第2の層424の少なくとも一部分への電圧の印加または印加の停止によって誘導され得る。一例として、第2の層424は、電圧の印加時に透明または半透明と反射との間の状態を変化させる反射水素化物を有する遷移金属水素化物エレクトロクロミックデバイスを組み込むことができる。第2の層424内に切換え可能なミラーを実装するために、他の技術を使用することができる。
【0046】
第1の層422は、第1の中間層423によって第2の層424に接合され、第2の層424は、第2の中間層425によって第3の層426に接合されている。第1の中間層423および第2の中間層425は、隣接するパネルを一緒に接着する透明接着剤層であってもよい。第1の中間層423および第2の中間層425として用いることができる材料としては、ポリビニルブチラール(PVB)およびエチレン-酢酸ビニル(EVA)が挙げられる。第1の中間層423および第2の中間層425に好適な他の材料としては、熱硬化性EVA、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、およびポリエステル(PE)が挙げられる。
【0047】
図5は、可変光透過を含む、
図4の第1のパネル206についての第1の例示的構造の第2の層424の一例を示す図である。図示された実施例では、第2の層424は、ガラスまたはプラスチックなどの半透明または透明材料、524aを含む。透明材料524aの上面(図示した)または下面のうちの一方には、可変光透過フィルム524bおよび電極層524cが設けられる。可変光透過フィルム524bは、前述のように、PDLCフィルムであってもよい。電極層524cは、可変光透過フィルム524bの可変光透過特性を変えるために電気を伝導することができる材料を含むか、またはそれから形成される。電極層524cは、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)電極などの透明電極を含んでもよい。
【0048】
図6は、第1のパネル206の第2の例示的構造を示す図である。第1のパネル206は、透明若しくは半透明の層から形成された積層パネルであるか、または後述するように、能動部品の制御を受けて透明若しくは半透明になることができる積層パネルである。この実施形態では、第1のパネル206は、上部から下部への順序で、第1の層622、第1の中間層623、第2の層624、第2の中間層625、および第3の層626を含み、例えば、熱および圧力の適用を含む積層プロセスで一緒に接合される。
【0049】
第1の層622および第2の層624は、
図4の第1の層422および第3の層426に関して記載されたように、ガラスまたはプラスチック(例えば、ポリカーボネート)の透明な層である。第3の層626は、
図4の第2の層424に関して記載されたように、可変光透過特性を有する活性層である。第3の層626は、第1の電気接続部316を使用して第3の層626に与えられる制御信号によって制御可能であり、第1のパネル206を通る光透過度を変更する。
図6の実施形態は、能動部品を含む層が積層構造体の外層である点で、
図4の実施形態とは異なる。
【0050】
第1の層622は、第1の中間層623によって第2の層624に接合され、第2の層624は、第2の中間層625によって第3の層626に接合されている。第1の中間層623および第2の中間層625は、第1の中間層423および第2の中間層425について記載した通りである。
【0051】
図4、
図6、および
図7に示された実施例に加えて、積層パネルおよび非積層パネルを含めて、可変光透過を組み込む透明パネルの他の構成を第1のパネル206に利用することができる。
【0052】
図7は、第1のパネル206の第3の例示的構造を示す図である。この例では、第1のパネル206は、透明若しくは半透明であるか、または能動部品の制御を受けて透明若しくは半透明となることができる非積層パネルである。第1のパネル206は、第1の電気接続部316に接続されており、かつ第1の電気接続部316によって制御される第1の層を含む。
【0053】
第1の層722は、
図4の第2の層424に関して記載されたように、可変光透過特性を有する活性層である。第1の層722は、第1の電気接続部316を使用して第1の層722に与えられる制御信号によって制御可能であり、第1のパネル206を通る光透過度を変更する。
図7の実施形態は、能動部品を含む層が、ガラスおよび/またはプラスチックの複数の半透明または透明の層を含む積層構造の一部ではない点で、
図4の実施形態とは異なる。
【0054】
図8は、第2のパネル208の第1の例示的構造を示す図である。第2のパネル208は、透明または半透明の層から形成された積層パネルである。この実施形態では、第2のパネル208は、上部から下部への順序で、第1の層822、第1の中間層823、第2の層824、第2の中間層825、および第3の層826を含み、これらは、例えば、熱および圧力の適用を含む積層プロセスで一緒に接合される。
【0055】
第1の層822および第3の層826は、
図4の第1の層422および第3の層426に関して記載されたように、ガラスまたはプラスチック(例えば、ポリカーボネート)の透明な層である。第2の層824は、光を放出する活性層である。
【0056】
第1の層822は、第1の中間層823によって第2の層824に接合され、第2の層824は、第2の中間層825によって第3の層826に接合されている。第1の中間層823および第2の中間層825は、第1の中間層423および第2の中間層425に関して記載したとおりである。
【0057】
第2の層824は、第2のパネル208の縁部から光を受光するエッジライト型の層(例えば、導光板)である。図示した実施例では、光源318は、第2のパネルの第2の層824の縁部に光を照射する。例として、光源は、発光ダイオード(LED)やまたは、遠隔配置されたLED若しくはレーザーからの光を伝搬する光ファイバであってもよい。第2のパネル208の他の層は、光源318によって放出された光がそれらに入射しないように、マスク819によってそれらの縁部で覆われてもよい。光源318によって放出された光は、第1の中間層823および第2の中間層825などの隣接する層と比較して、第2の層824の異なる屈折率の結果として、第2の層824を通って実施される。縁部、溝、エッチング、表面パターニング、または粒子などの特徴は、第2の層824内に形成されるか、または第2の層824内に設けられており、光を所望の方法で第2の層824から第3の層826に向けることができる。
【0058】
図9は、第2のパネル208の第2の例示的構造を示す図である。第2のパネル208は、透明または半透明の層から形成された積層パネルである。この実施形態では、第2のパネル208は、上部から下部への順序で、第1の層922、第1の中間層923、第2の層924、第2の中間層925、および第3の層926を含み、これらは、例えば、熱および圧力の適用を含む積層プロセスで一緒に接合される。
【0059】
第1の層922および第2の層924は、
図8の第1の層822および第3の層826に関して記載されたように、ガラスまたはプラスチック(例えば、ポリカーボネート)の透明な層である。第3の層926は、光を放出する活性層である。
【0060】
第1の層922は、第1の中間層923によって第2の層924に接合され、第2の層924は、第2の中間層925によって第3の層926に接合される。第1の中間層923および第2の中間層925は、
図8の第1の中間層823および第2の中間層825に関して記載したとおりである。
【0061】
第2の層924は、第2のパネル208の縁部から光を受光するエッジライト型の層である。図示した実施例では、発光ダイオード(LED)であり得る光源318は、第2のパネルの第2の層924の縁部に光を照射する。第2のパネル208の他の層は、光源318によって放出された光がそれらに入射しないように、マスク919によってそれらの縁部で覆われてもよい。第3の層926は、
図8の第2の層824と同様であり、同じ方法で構成および実装されてもよい。
図9の実施形態は、能動部品を含む層が積層構造の外層である点において、
図8の実施形態とは異なる。
【0062】
図10は、第2のパネル208の第3の例示的構造を示す図である。この例では、第2のパネル208は、透明または半透明の非積層パネルである。第2のパネル208は、第1の電気接続部316に接続されており、かつそれによって制御される第1の層1022を含む。
【0063】
第1の層1022は、
図8の第2の層824に関して記載されたように、光を放出する活性層である。第1の層1022は、光源318などの第2のパネル208の縁部からの光を受光するエッジライト型の層であり、マスク1019が光源318を覆い、光源から放出される光が、第1の層1022、または第1の層1022の縁部を通ること以外で他の構造に入るのを防止する。
図10の実施形態は、能動部品を含む層が、ガラスおよび/またはプラスチックの複数の半透明または透明の層を含む積層構造の一部ではない点で、
図8の実施形態とは異なる。
【0064】
図11は、第2のパネル208の第4の例示的構造を示す図である。第2のパネル208は、透明または半透明の層から形成された積層パネルである。この実施形態では、第2のパネル208は、上部から下部への順序で、第1の層1122と、第1の中間層1123と、第2の層1124と、第2の中間層1125と、第3の層1126と、第3の中間層1127と、第4の層1128と、第4の中間層1129と、第5の層1130とを含み、これらは、例えば、熱および圧力の適用を含む積層プロセスで一緒に接合される。
【0065】
第1の層1122および第5の層1130は、
図8の第1の層822および第3の層826に関して記載したように、ガラスまたはプラスチック(例えば、ポリカーボネート)の透明な層である。第2の層1124、第3の層1126、および第4の層1128は、光の透過および/または発光に影響を及ぼす制御可能な特性を有する活性層である。
【0066】
第2の層1124は、透明または半透明の状態と反射状態との間の状態を変えることができる切換え可能なミラー層である。一例として、状態の変化は、第2の層1124の少なくとも一部分への電圧の印加または印加の停止によって誘導され得る。一例として、第2の層1124は、電圧の印加時に透明または半透明と反射との間の状態を変化させる反射水素化物を有する遷移金属水素化物エレクトロクロミックデバイスを組み込むことができる。第2の層1124内に切換え可能なミラーを実装するために、他の技術を使用することができる。
【0067】
第3の層1126は、光を放出する活性層である。例として、第2の層は、透明な導光層、エッジライト型の層、透明若しくは半透明のOLEDディスプレイデバイス、または透明若しくは半透明のマイクロLEDデバイスであってもよい。
【0068】
第1の層1122は第1の中間層1123によって第2の層1124に接合され、第2の層1124は第2の中間層1125によって第3の層1126に接合され、第3の層1126は第3の中間層1127によって第4の層1128に接合され、第4の層1128は第4の中間層1129によって第5の層1130に接合される。第1の中間層1123、第2の中間層1125、第3の中間層1127、および第4の中間層1129は、
図8の第1の中間層823および第2の中間層825に関して記載したとおりである。
【0069】
本明細書における様々な実施形態の詳細は、様々な方法で組み合わせることができることを理解されたい。例えば、パネルアセンブリ104は、第2のパネル208の実施例のいずれかと組み合わせて(例えば、
図8~
図11のように)第1のパネル206の実施例のいずれかを使用して(例えば、
図4~
図7のように)実施することができる。第2のパネル208として利用することができる制御可能な発光パネル構造の更なる例は、「Transparent Structure with Controllable Lighting」と題する、2015年12月1日に出願された米国特許出願第15/366,686号に見られ、その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0070】
図12は、代替的な実施形態によるパネルアセンブリ1204の断面図を示す図である。パネルアセンブリ1204は、本明細書に記載されるものを除いて、パネルアセンブリ104と同様である。例えば、パネルアセンブリ1204は、パネルアセンブリ104に関して記載された方法で、フレーム102への接続を含めてアセンブリ100に組み込むことができる。
【0071】
パネルアセンブリ1204は、第1のパネル1206、第2のパネル1208、スペーサ1212、間隙1214、第1の能動部品1232、および第2の能動部品1234を含む。第1のパネル1206は、パネルアセンブリ1204の第1の側1201aに隣接して配置されており、第2のパネル1208は、パネルアセンブリ1204の第2の側1201bに隣接して配置されている。代表的な実施形態では、外部空間は第1の側1201aに位置し、内部空間は第2の側1201bに位置する。
【0072】
第1のパネル1206および第2のパネル1208はそれぞれ、ガラス若しくはプラスチックの単一層を含んでもよく、または、例えば、熱および圧力の適用を含む積層プロセスで一緒に接合される複数の層を含む積層構造であってもよい。
【0073】
スペーサ1212は、第1のパネル1206を第2のパネル1208から分離して間隙1214を画定しており、パネルアセンブリ1204の外周に配置されているか、またはパネルアセンブリ1204の外周から内側に配置されている場合がある。間隙1214は、真空状態であってもよく、またはガス若しくは気体混合物で充填されてもよい。スペーサ1212は、パネルアセンブリ1204の外部から間隙1214の内側の空間を封止する封止構造体として機能するように構成されてもよい。
【0074】
第1の能動部品1232および第2の能動部品1234は、間隙1214内に配置される。第1の能動部品1232用の第1の電気コネクタ1233および第2の能動部品1234用の第2の電気コネクタ1235は、コントローラまたは他のシステムへ接続するためにパネルアセンブリ1204から外に延在してもよい。第1の能動部品1232および第2の能動部品1234はそれぞれ、制御可能な特性を有する。第1の能動部品1232および第2の能動部品1234はそれぞれ、例えば、可変光透過デバイスまたは照明デバイスであってもよい。可変光透過デバイスの例としては、懸濁粒子デバイス、エレクトロクロミックデバイス、ポリマー分散液晶デバイス、およびゲストホスト液晶デバイスが挙げられる。可変照明デバイスの例としては、エッジライト型パネル(例えば、導光板)、LEDパネル、マイクロLEDパネル、およびディスプレイパネル(例えば、半透明のOLEDパネル)が挙げられる。
【0075】
第1の能動部品1232は、(第1のパネル1206の間隙1214に面する)下側表面上に取り付けられる。一例として、第1の能動部品1232は、感圧接着剤(PSA)などの従来の接着剤によって第1のパネル1206に接続されていてもよい。第1の能動部品1232は、第1のパネル1206の積層構造の一部ではない。第1のパネル1206が積層される実施形態では、積層プロセスが実行され(例えば、中間層を使用して複数の層を結合するための熱および圧力の適用を含む)、第1の能動部品1232は、その後、第1のパネル1206に取り付けられる。
【0076】
第2の能動部品1234は、第2のパネル1208の間隙1214に面する上面に取り付けられる。一例として、第2の能動部品1234は、従来の接着剤によって第2のパネル1208に接続されていてもよい。第2の能動部品1234は、第2のパネル1208の積層構造の一部ではない。第2のパネル1208が積層される実施形態では、積層プロセスが実行され(例えば、中間層を使用して複数の層を結合するための熱および圧力の適用を含む)、第2の能動部品1234は、その後、第1のパネル1206に取り付けられる。
【0077】
図12に示される例は、第1の能動部品1232および第2の能動部品1234の両方を含んでいるが、パネルアセンブリ1204は、第1の能動部品1232または第2の能動部品1234のうちの1つのみを含み、他方を省略することができることを理解されたい。
【0078】
図13は、代替的な実施形態によるパネルアセンブリ1304の断面図を示す図である。パネルアセンブリ1304は、本明細書に記載されるものを除いて、パネルアセンブリ104と同様である。例えば、パネルアセンブリ1304は、パネルアセンブリ104に関して記載された方法で、フレーム102への接続を含めてアセンブリ100に組み込むことができる。
【0079】
パネルアセンブリ1304は、第1のパネル1306、第2のパネル1308、スペーサ1312、間隙1314、および第1の能動部品1332を含む。第1のパネル1306は、パネルアセンブリ1304の第1の側1301aに隣接して配置されており、第2のパネル1308は、パネルアセンブリ1304の第2の側1301bに隣接して配置されている。代表的な実施形態では、外部空間は第1の側1301aに位置し、内部空間は第2の側1301bに位置する。
【0080】
第1のパネル1306および第2のパネル1308はそれぞれ、ガラス若しくはプラスチックの単一層を含んでもよく、または、例えば、熱および圧力の適用を含む積層プロセスで一緒に接合される複数の層を含む積層構造であってもよい。
【0081】
スペーサ1312は、第1のパネル1306を第2のパネル1308から分離して間隙1314を画定し、パネルアセンブリ1304の外周に配置されているか、またはパネルアセンブリ1304の外周から内側に配置されている場合がある。間隙1314は真空状態であってもよく、またはガス若しくは気体混合物で充填されてもよい。スペーサ1312は、パネルアセンブリ1304の外部から間隙1314の内側の空間を封止する封止構造として機能するように構成されてもよい。
【0082】
第1の能動部品1332は間隙1314内に配置される。第1の能動部品1332用の第1の電気コネクタ1333は、コントローラまたは他のシステムに接続するためにパネルアセンブリ1304から外に延在してもよい。第1の能動部品1332は制御可能な特性を有する。第1の能動部品1332は、例えば、可変光透過デバイスまたは照明デバイスであってもよい。可変光透過デバイスの例としては、懸濁粒子デバイス、エレクトロクロミックデバイス、ポリマー分散液晶デバイス、およびゲストホスト液晶デバイスが挙げられる。可変照明デバイスの例としては、エッジライト型パネル(例えば、導光板)、LEDパネル、マイクロLEDパネル、およびディスプレイパネル(例えば、半透明のOLEDパネル)が挙げられる。
【0083】
第1の能動部品1332は、第1のパネル1306と第2のパネル1308との間の間隙1314内に取り付けられる。第1の能動部品1332は、第1のパネル1306および第2のパネル1308から離隔していてもよい。図示された例では、スペーサ1312は、第1の能動部品1332と係合し、それを間隙1314内に懸架する溝1313などの支持構造体を含む。代替的に、間隙1314内に第1の能動部品1332を懸架させるために、他の支持構造体および/またはスペーサを使用してもよい。
【0084】
図13に示される例は、第1の能動部品1332を含み、他の能動部品を図示していないが、間隙1314内に追加の能動部品(例えば、第2の能動部品)を設けて、同様に支持できることを理解されたい。
【0085】
図14は、代替的な実施形態によるパネルアセンブリ1404の断面図を示す図である。パネルアセンブリ1404は、本明細書に記載されるものを除いて、パネルアセンブリ1304と同様である。パネルアセンブリ1404は、第1のパネル1406と、第2のパネル1408と、スペーサ1412と、間隙1414と、照明デバイス1418と、図示の実施例ではエッジライト型パネル(例えば、導光板)である第1の能動部品1432と、第1の能動部品1432のための第1の電気コネクタ1433とを含む。第1のパネル1406は、パネルアセンブリ1404の第1の側1401aに隣接して配置されており、第2のパネル1408は、パネルアセンブリ1404の第2の側1401bに隣接して配置されている。代表的な実施形態では、外部空間は第1の側1401aに位置し、内部空間は第2の側1401bに位置する。
【0086】
スペーサ1412は、第1のパネル1406を第2のパネル1408から分離して間隙1414を画定し、パネルアセンブリ1404の外周に配置されているか、またはパネルアセンブリ1404の外周から内側に配置されている場合がある。第1の能動部品1432は、第1の能動部品1432が第1のパネル1406と第2のパネル1408との間に懸架されるように、スペーサ1412を通ってまたはスペーサ1412の間に延在する。LEDまたは遠隔照明光ファイバなどの照明デバイス1418は、スペーサ1412から外側に位置している。第1の能動部品1432の外縁は、第1のパネル1406および/または第2のパネル1408の外縁から外側に位置しており、したがって間隙1414の外側に位置していてもよい。
【0087】
代替的な実施形態では、第1の能動部品1432は、第1のパネル1406または第2のパネル1408のうちの1つに隣接して(例えば、接着剤で装着されて)、スペーサ1412を第1の能動部品1432の反対側に位置させて間隙1414を画定してもよい。
【0088】
図15Aは、代替的な実施形態による、フレーム1502およびパネルアセンブリ1504の断面図を示す図である。パネルアセンブリ1504は、本明細書に記載されるものを除いて、パネルアセンブリ1304と同様である。パネルアセンブリ1504は、第1のパネル1506と、第2のパネル1508のスペーサ1512と、間隙1514と、照明デバイス1518と、第1の能動部品1532(図示された例では、エッジライト型パネル(例えば、導光板))と、第1の電気コネクタ1533と、可変光透過デバイスなどの第2の能動部品1534と、および第2の電気コネクタ1535とを含む。第1のパネル1506は、パネルアセンブリ1504の第1の側1501aに隣接して配置されており、第2のパネル1508は、パネルアセンブリ1504の第2の側1501bに隣接して配置されている。代表的な実施形態では、外部空間は第1の側1501aに位置し、内部空間は第2の側1501bに位置する。
【0089】
スペーサ1512は、第1のパネル1506を第2のパネル1508から分離して間隙1514を画定し、第1のパネル1506または第2のパネル1508のうちの1つの外周に配置されているか、または内側に配置されている場合がある。第1の能動部品1532は、スペーサ1512を越えて延在し、図示の例ではスペーサ1512と第2のパネル1508との間に位置している。LEDまたは遠隔照明光ファイバなどの照明デバイス1518は、スペーサ1512から外側に位置しており、したがって間隙1514の外側に位置していてもよい。第2の能動部品1534は、第1のパネル1506の下面に(例えば、接着剤によって)取り付けられる。第2の能動部品1534は、スペーサ1512を越えて延在する第2の電気コネクタ1535に接続されており、第1のパネル1506の下面に取り付けられるかまたはその上に形成されるバスバーを組み込んでもよい。
【0090】
第1のパネル1506の外縁は、第2のパネル1508および第1の能動部品1532よりも外側に延在する。その外縁において、第1のパネル1506は、第1の肩部1503aによってなど、フレーム1502によって支持されており、横方向シール1536aおよび/または垂直シール1536bを介して第1の肩部1503aと係合することができる。第2のパネル1508の外縁は、第2のパネル1508および第1の能動部品1532に対して内側に位置していてもよく、フレーム1502の第2の肩部1503bおよび垂直封止部1536cによって支持されていてもよい。いくつかの実施形態では、第2の肩部1503bは省略され、パネルアセンブリ1504は第1の肩部1503aから懸架されている。
【0091】
照明デバイス1518は、フレーム1502とパネルアセンブリ1504との間に画定された開放領域内に、第1の肩部1503aおよび第2の肩部1503bの下に設けることができる。封入材料(図示せず)を、パネルアセンブリ1504の外周に設けてもよい。
【0092】
代替として、第1の能動部品1532は、第1のパネル1506の下面または第2のパネル1508の上面(例えば、接着剤によって結合された)と接触して、間隙1514を画定するためにスペーサ1512を第1の能動部品1532の反対側に位置させてもよい。
【0093】
図15Bは、フレーム1502が第2の肩部1503bを省略し、代わりに第1の肩部1503aを用いて第1のパネル1506を支持することによってパネルアセンブリ1504が単独にまたは主に支持されている、代替的な実施形態によるフレーム1502およびパネルアセンブリ1504の断面図である。
【0094】
図16は、照明システム1640を示すブロック図である。照明システム1640は、コントローラ1642、ユーザインタフェースデバイス1644、照明デバイス1646、および可変光透過デバイス1648を含むことができる。コントローラ1642は、ユーザインタフェースデバイス1644、照明デバイス1646および可変光透過デバイス1648と電子的に通信(すなわち、有線または無線通信)することによって、照明システム1640の様々な構成要素の動作を調整する。コントローラ1642は、ユーザインタフェースデバイス1644から、および/または照明システム1640の他の構成要素から、情報(例えば、信号および/またはデータ)を受信できる。照明システム1640は、アセンブリ100の構成要素と接続して使用され、アセンブリ100の構成要素を含むことができる。
【0095】
ユーザインタフェースデバイス1644により、ユーザは、照明システム1640の動作の態様を変更し、照明システム1640に所望の状態を設定することが可能となる。ユーザインタフェースデバイス1644により、照明デバイス1646および可変光透過デバイス1648の動作パラメータを変更することが可能となる。
【0096】
照明デバイス1646は、コントローラ1642によって制御可能な電気照明デバイスであってもよい。例えば、コントローラは、照明デバイス1646の点灯、消灯、強度変更、または色彩変更を行う信号を出力することができる。
【0097】
可変光透過デバイス1648は、ガラスパネルなどの光の透過を可能にする構造を介した光の透過に、可変光透過技術を利用する。可変光透過デバイス1648は、コントローラ1642からの信号などの制御信号によって操作することができる。制御信号は、可変光透過デバイス1648に、現在の光透過特性を、例えば、第1の光透過値から第1の光透過値とは異なる第2の光透過値を有するように、または光透過状態から光反射(ミラー)状態に変化させることができる。可変光透過デバイス1648を実装するために使用され得る技術としては、懸濁粒子デバイス、エレクトロクロミックデバイス、ポリマー分散液晶デバイス、およびゲストホスト液晶デバイスが挙げられる。
【0098】
図17は、コントローラ1642および/または照明システム1640の他の部分を実装するために使用され得るコントローラ1750のハードウェア構成の一例を示す。コントローラ1750は、プロセッサ1752と、メモリ1754と、記憶装置1756と、1つ以上の入力デバイス1758と、1つ以上の出力デバイス1760とを含むことができる。これらの構成要素は、構成要素間の通信を可能にするバス1762などのハードウェアによって相互接続されていてもよい。プロセッサ1752は、中央処理装置などの従来のデバイスであってもよく、コンピュータプログラム命令を実行し、コンピュータプログラム命令によって記述された動作を実行するように動作可能である。メモリ1754は、ランダムアクセスメモリモジュールなどの揮発性の高速短期情報記憶装置であってもよい。記憶装置1756は、ハードドライブまたはソリッドステートドライブなどの不揮発性情報記憶装置であってもよい。入力デバイス1758は、ボタン、スイッチ、キーボード、マウス、タッチスクリーン入力デバイス、ジェスチャ入力デバイス、またはオーディオ入力デバイス(例えば、マイクロフォン)などの任意の種類のヒューマン・マシンインタフェースを含むことができる。出力デバイス1760は、表示スクリーンまたはオーディオ出力などの、動作状態に関するインジケーションをユーザに提供するように動作可能な任意のタイプのデバイスを含むことができる。