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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-14
(45)【発行日】2023-03-23
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H05K 5/02 20060101AFI20230315BHJP
   H04M 1/02 20060101ALI20230315BHJP
   G06F 1/16 20060101ALI20230315BHJP
   H04R 17/00 20060101ALI20230315BHJP
   H04R 1/32 20060101ALI20230315BHJP
【FI】
H05K5/02 L
H04M1/02 E
G06F1/16 312L
H04R17/00
H04R1/32 310Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021108712
(22)【出願日】2021-06-30
(65)【公開番号】P2022117388
(43)【公開日】2022-08-10
【審査請求日】2021-06-30
(31)【優先権主張番号】202110130198.5
(32)【優先日】2021-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】陳 静
【審査官】五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-57880(JP,A)
【文献】中国実用新案第201616895(CN,U)
【文献】特開2013-255212(JP,A)
【文献】特開2014-27569(JP,A)
【文献】特開2015-50579(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 5/02
H04M 1/02
G06F 1/16
H04R 17/00
H04R 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器であって、
表示パネルアセンブリと、
前記電子機器の厚さ方向に沿って前記表示パネルアセンブリに接着される圧電発音ユニットと、
構造部材と、を含み、
前記構造部材は、前記表示パネルアセンブリに接続されてキャビティを取り囲み、かつ前記圧電発音ユニットは、前記キャビティ内に設置され、又は、前記構造部材は前記圧電発音ユニットに接続され、
前記電子機器の厚さ方向において、前記構造部材と前記圧電発音ユニットとの間隔は、ゼロより大き
前記構造部材は、中間フレームを含む、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
電子機器であって、
表示パネルアセンブリと、
前記電子機器の厚さ方向に沿って前記表示パネルアセンブリに接着される圧電発音ユニットと、
構造部材と、を含み、
前記構造部材は、前記表示パネルアセンブリに接続されてキャビティを取り囲み、かつ前記圧電発音ユニットは、前記キャビティ内に設置され、
前記電子機器の厚さ方向において、前記構造部材と前記圧電発音ユニットとの間隔は、ゼロより大きく、
前記表示パネルアセンブリは、
フレキシブル表示層と、
前記電子機器の厚さ方向に沿って前記フレキシブル表示層に接着される支持層と、を含み、
前記構造部材は、第1逃げ溝を含み、前記支持層と前記構造部材とが接続されて前記第1逃げ溝を閉鎖して前記キャビティを形成し、前記圧電発音ユニットは、前記支持層の前記第1逃げ溝を閉鎖する領域に接続される、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項3】
電子機器であって、
表示パネルアセンブリと、
前記電子機器の厚さ方向に沿って前記表示パネルアセンブリに接着される圧電発音ユニットと、
構造部材と、を含み、
前記構造部材は、前記表示パネルアセンブリに接続されてキャビティを取り囲み、かつ前記圧電発音ユニットは、前記キャビティ内に設置され、
前記電子機器の厚さ方向において、前記構造部材と前記圧電発音ユニットとの間隔は、ゼロより大きく、
前記表示パネルアセンブリは、
フレキシブル表示層と、
前記電子機器の厚さ方向に沿って前記フレキシブル表示層に接着される支持層と、を含み、
前記支持層は、前記フレキシブル表示層から離れた側から前記フレキシブル表示層に向かって延びる収容キャビティを含み、前記圧電発音ユニットは、前記収容キャビティ内に設置され、かつ前記フレキシブル表示層又は前記支持層に接続され、
前記構造部材が、前記支持層の前記フレキシブル表示層から離れた側に接続されて前記収容キャビティを閉鎖して前記キャビティを形成する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項4】
前記支持層は、接着層及び本体層を含み、前記接着層は、前記本体層と前記フレキシブル表示層とを接着し、
前記収容キャビティは、前記接着層及び前記本体層を貫通し、前記圧電発音ユニットは、前記フレキシブル表示層に接続される、
ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記支持層は、接着層及び本体層を含み、前記接着層は、前記本体層と前記フレキシブル表示層とを接着し、前記収容キャビティは、前記本体層を貫通し、前記圧電発音ユニットは、前記接着層に接続され、前記接着層は、遮光性接着層を含む、
ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記圧電発音ユニットの厚さは、前記収容キャビティの深さより小さく、前記構造部材の前記支持層に対面する側は、平面状に設置される、
ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記圧電発音ユニットの厚さは、前記収容キャビティの深さより大きく、前記構造部材は、前記支持層に対面する側から、前記支持層から離れた側に向かって凹んだ第2逃げ溝を含み、前記第2逃げ溝と前記収容キャビティとが連通して前記キャビティを形成する、
ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項8】
前記圧電発音ユニットの厚さ方向において、前記キャビティの高さは、0.08mmより大きくかつ0.2mm未満であり、及び/又は、
前記圧電発音ユニットは、圧電セラミックユニット又は圧電薄膜ユニットを含む、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末技術の分野に関し、特に、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、科学技術の発展に伴い、市場に出回っているいくつかの通信機器の機種は、いずれも画面の振動によって発音することができる。しかし、関連技術において、内部発音素子は、振動時に、振動を画面側まで伝播して発音することができるだけでなく、同時に画面と反対側まで伝播して発音することもできるため、音漏れが発生し、ユーザの通話プライバシーが保護されない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、関連技術における欠点を解決する電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例は、電子機器であって、
表示パネルアセンブリと、
前記電子機器の厚さ方向に沿って前記表示パネルアセンブリに接着される圧電発音ユニットと、
構造部材と、を含み、
前記構造部材は、前記表示パネルアセンブリに接続されてキャビティを取り囲み、かつ前記圧電発音ユニットは前記キャビティ内に設置され、又は、前記構造部材は前記圧電発音ユニットに接続され、
電子機器の厚さ方向において、前記構造部材と前記圧電発音ユニットとの間隔は、ゼロより大きい電子機器を提供する。
【0005】
選択可能に、前記表示パネルアセンブリは、
フレキシブル表示層と、
前記電子機器の厚さ方向に沿って前記フレキシブル表示層に接着される支持層と、を含み、前記圧電発音ユニットは、前記フレキシブル表示層又は前記支持層に接続される。
【0006】
選択可能に、前記構造部材は、第1逃げ溝を含み、前記支持層と前記構造部材とが接続されて前記第1逃げ溝を閉鎖して前記キャビティを形成し、前記圧電発音ユニットは、前記支持層の前記第1逃げ溝を閉鎖する領域に接続される。
【0007】
選択可能に、前記支持層は、前記フレキシブル表示層から離れた側から前記フレキシブル表示層に向かって延びる収容キャビティを含み、前記圧電発音ユニットは、前記収容キャビティ内に設置され、かつ前記フレキシブル表示層又は前記支持層に接続され、
前記構造部材が、前記支持層の前記フレキシブル表示層から離れた側に接続されて前記収容キャビティを閉鎖して前記キャビティを形成する。
【0008】
選択可能に、前記支持層は、接着層及び本体層を含み、前記接着層は、前記本体層と前記フレキシブル表示層とを接着し、
前記収容キャビティは、前記接着層及び前記本体層を貫通し、前記圧電発音ユニットは、前記フレキシブル表示層に接続される。
【0009】
選択可能に、前記支持層は、接着層及び本体層を含み、前記接着層は、前記本体層と前記フレキシブル表示層とを接着し、前記収容キャビティは、前記本体層を貫通し、前記圧電発音ユニットは、前記接着層に接続され、前記接着層は、遮光性接着層を含む。
【0010】
選択可能に、前記圧電発音ユニットの厚さは、前記収容キャビティの深さより小さく、前記構造部材の前記支持層に対面する側は、平面状に設置される。
【0011】
選択可能に、前記圧電発音ユニットの厚さは、前記収容キャビティの深さより大きく、前記構造部材は、前記支持層に対面する側から、前記支持層から離れた側に向かって凹んだ第2逃げ溝を含み、前記第2逃げ溝と前記収容キャビティとが連通して前記キャビティを形成する。
【0012】
選択可能に、前記構造部材は、中間フレームを含む。
【0013】
選択可能に、前記圧電発音ユニットの厚さ方向において、前記構造部材と前記圧電発音ユニットとの間の隙間は、0.08mmより大きくかつ0.2mm未満であり、及び/又は、
前記圧電発音ユニットは、圧電セラミックユニット又は圧電薄膜ユニットを含む。
【0014】
本開示の実施例によって提供される技術案は、以下の有益な効果がある。
【0015】
上記実施例から分かるように、本開示では、電子機器100の厚さ方向において、当該構造部材と圧電発音ユニットとの隙間をゼロより大きく維持することにより、構造部材が圧電発音ユニットに直接接続されず、振動が表示パネルアセンブリから離れる方向に伝播することによる音漏れを低減することができ、通話プライバシーを保護するのに有利である。
【0016】
以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的かつ解釈的なものにすぎず、本開示を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
ここの図面は、明細書に組み込まれて、本明細書の一部を構成し、本開示に適する実施例を示し、明細書とともに、本開示の原理を説明するために使用される。
図1】例示的な一実施例に係る電子機器の構造概略図である。
図2】例示的な一実施例に係る電子機器の部分概略図である。
図3図1の電子機器の表示側と非表示側との音圧比較のグラフである。
図4】例示的な一実施例に係る別の電子機器の部分概略図である。
図5】例示的な一実施例に係る別の電子機器の部分概略図である。
図6】例示的な一実施例に係る別の電子機器の部分概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、例示的な実施例について詳細に説明し、その例示を図面に示す。以下の説明が図面に関連する場合、特に明記しない限り、異なる図面における同じ数字は、同じ又は類似の要素を示す。以下の例示的な実施例に記載されている実施形態は、本開示と一致する全ての実施形態を表すわけではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述された、本開示の一部の態様と一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0019】
本開示に使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものにすぎず、本開示を限定することを意図していない。本開示及び添付の特許請求の範囲に使用される単数形の「一」、「前記」及び「当該」も、コンテキストにおいて他の意味を明確に示さない限り、複数形を含むことを意図している。さらに、本明細書に使用される用語「及び/又は」とは、1つ又は互いに関連する複数の列挙項目を含む、いずれの可能な組合せ又は全ての可能な組み合わせを意味することを理解されたい。
【0020】
本開示で第1、第2、第3などの用語を使用して様々な情報を説明するが、これらの情報は、これらの用語に限定されないことを理解されたい。これらの用語は、単に同じタイプの情報同士を区別するために使用される。例えば、本開示の範囲から逸脱せず、第1情報を第2情報と呼ぶことができ、同様に、第2情報を第1情報と呼ぶこともできる。文脈によっては、本明細書に使用される単語「場合(if)」は、「……であるとき」又は「……であると」又は「決定に応答して」として解釈されることができる。
【0021】
図1は、例示的な一実施例に係る電子機器100の構造概略図であり、図2は、例示的な一実施例に係る電子機器100の部分概略図である。図1及び図2に示すように、当該電子機器100は、表示パネルアセンブリ1、圧電発音ユニット2及び構造部材3を含み、表示パネルアセンブリ1は、積層設置されたフレキシブル表示層11及び支持層12を含んでもよい。図2に示すように、圧電発音ユニット2は、表示パネルアセンブリ1の厚さ方向に沿って支持層12に接着されてもよい。具体的には、圧電発音ユニット2は、第1テープ4を介して支持層12に接着され、構造部材3は、第1逃げ溝31を含んでもよい。支持層12は、さらに、構造部材3に接着されて第1逃げ溝31を閉鎖し、圧電発音ユニット2は、支持層12の第1逃げ溝31を閉鎖する領域に接続されてもよい。このようにすることで、支持層12と構造部材3とでキャビティを取り囲むことができ、圧電発音ユニット2は、キャビティ内に設置され、かつ電子機器100の厚さ方向において、構造部材3と圧電発音ユニット2との隙間は、ゼロより大きいため、構造部材3と圧電発音ユニット2との間に隙間があり、振動が表示パネルアセンブリ1から離れる方向に伝播することによる音漏れを回避することができる。
【0022】
ユーザが電子機器を把持して通話する時の適用シーンに基づき、通常、フレキシブル表示層11はユーザの顔に対面し、その背面が周辺環境に対面し、そして図3に示すフレキシブル表示層11側の音圧状況及びフレキシブル表示層11と反対側の音圧状況を得る。フレキシブル表示層11側の音圧状況を水平基準線とし、フレキシブル表示層11側の音圧と、フレキシブル表示層11と反対側の音圧との差分値を取得すると、図3に示すように、当該音圧差は、ほぼ-10dB~-15dBの間にあるため、音漏れを低減することができる。
【0023】
図1に示す実施例では、当該圧電発音ユニット2は、圧電薄膜発音ユニット又は圧電セラミック発音ユニットを含んでもよい。当該圧電セラミック発音ユニットは、圧電セラミックシートを含み、当該圧電セラミックシートは、チタン酸ジルコン酸鉛シートを含んでもよい。当該圧電薄膜発音ユニットは、圧電材料層を含み、当該圧電材料層は、ポリフッ化ビニリデン膜層を含んでもよい。又は、圧電材料層は、ポリフッ化ビニリデン膜複合膜層を含んでもよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン膜とカーボンナノチューブとの複合膜層であってもよいし、ポリフッ化ビニリデン膜と圧電セラミックとの複合膜層であってもよい。又は、圧電材料層は、ポリフッ化ビニリデン膜コポリマー、例えばPVDF+TrFEコポリマーを含んでもよい。
【0024】
図1の実施例では、圧電発音ユニット2が支持層12のフレキシブル表示層11から離れた側に接続されることを例として説明したが、実際には、他の実施例において、図4に示すように、当該支持層12は、フレキシブル表示層11から離れた側からフレキシブル表示層11に向かって延びる収容キャビティ121を含んでもよい。構造部材3が支持層12のフレキシブル表示層11から離れた側に接続されて収容キャビティ121を閉鎖して、キャビティを形成することができる。圧電発音ユニット2は、収容キャビティ121内に設置されてもよく、収容キャビティ121がフレキシブル表示層11まで貫通した場合、圧電発音ユニット2はフレキシブル表示層11に接続することができ、収容キャビティ121がフレキシブル表示層11まで貫通していない場合、圧電発音ユニット2は、支持層12に接続することができ、これにより、振動がフレキシブル表示層11の表示側まで伝播する伝播ルートを短縮することができ、発音効率が向上する。
【0025】
具体的には、図4に示すように、支持層12は、接着層122及び本体層123を含んでもよい。当該接着層122は、本体層123とフレキシブル表示層11とを接着することができ、当該本体層123は、発泡綿1231及び銅箔層1232を含んでもよい。無論、他の実施例では、当該本体層123は、発泡綿1231又は銅箔層1232を含むものであってもよく、収容キャビティ121は、接着層122及び本体層123を貫通し、圧電発音ユニット2は、第2テープ5を介してフレキシブル表示層11に接続されてもよい。別の実施例では、図5に示すように、収容キャビティ121は、本体層123を貫通し、当該圧電発音ユニット2は、接着層122に接着されてもよく、当該接着層122は、遮光性接着層を含んでもよい。このようにすることで、図5に示す技術案と比べて、フレキシブル表示層11の光漏れを回避することができる。
【0026】
図4に示す実施例では、圧電発音ユニット2の厚さは、収容キャビティ121の深さより小さく、構造部材3の支持層12に対面する側を平面状に設置して当該収容キャビティ121を閉鎖することができ、構造部材3の完全性を維持し、構造部材3の強度の低下を回避することができ、特に、当該構造部材3が電子機器100の中間フレームである場合、電子機器100全体の強度を向上させることができる。他の一部の実施例では、図5に示すように、圧電発音ユニット2の厚さが収容キャビティ121の深さより大きいと、構造部材3は、その支持層12に対面する側から、支持層12から離れた側に向かって凹んだ第2逃げ溝32を含んでもよく、第2逃げ溝32と収容キャビティ121とは連通しており、かつ、当該収容キャビティ121の深さ方向において、圧電発音ユニット2と第2逃げ溝32との間隔はゼロより大きい。このようにすることで、フレキシブル表示層11から離れる方向に伝播する振動を低減することができ、音漏れを低減することができる。
【0027】
図4の実施例では、圧電発音ユニット2がフレキシブル表示層11に接続され、かつ、圧電発音ユニット2の厚さが収容キャビティ121の深さより小さいことを例として説明し、図5の実施例では、圧電発音ユニット2が接着層122に接続され、圧電発音ユニット2の厚さが収容キャビティ121の深さより大きいことを例として説明したが、実際には、他の実施例において、圧電発音ユニット2がフレキシブル表示層11に接続され、かつ、圧電発音ユニット2の厚さが収容キャビティ121の深さより大きくてもよいし、圧電発音ユニット2が接着層122に接続され、圧電発音ユニット2の厚さが収容キャビティ121の深さより小さくてもよく、本開示では、これに対して限定しない。
【0028】
上記実施例では、構造部材3は、電子機器100の中間フレームであるが、他の実施例では、当該構造部材3は、他の部品であってもよく、本開示では、これに対して限定しない。上記では、構造部材3が表示パネルアセンブリ1と共にキャビティを取り囲んで音漏れを低減する技術案を例として説明したが、実際には、他の実施例において、図6に示すように、構造部材3が圧電発音ユニット2に接続され、構造部材3に逃げ領域が形成されることにより、構造部材3が圧電発音ユニット2に接続された後、構造部材3と圧電発音ユニット2との間の距離がゼロより大きくなる。構造部材3は、中間フレームを含んでもよく、振動がフレキシブル表示層11から離れる方向に伝播することを回避することができる。ここで、構造部材3に接続される圧電発音ユニット2は、テープを介して支持層12のフレキシブル表示層11から離れた側に接続されてもよいし、又は、振動の伝播ルートを短縮して発音効率を向上させるために、圧電発音ユニット2は、支持層12の収容キャビティ内に設置されてもよい。
【0029】
上記の各実施例では、電子機器100の厚さ方向において、構造部材3と圧電発音ユニット2との隙間は、0.08mmより大きくかつ0.2mm未満であり、これにより、隙間が小さすぎて音漏れ防止の効果が良くないことを回避し、隙間が大きすぎて電子機器全体の厚さの増加を回避する。
【0030】
当業者であれば、明細書を検討し、かつ、本明細書に開示された開示を実践した後、本開示の他の実施案を容易に想到できる。本開示は、本開示のあらゆる変形、用途又は適宜変更を包含することを意図し、これらの変形、用途又は適宜変更は、本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない本技術分野における常識又は慣用の技術的手段を含む。明細書及び実施例は、単に例示的なものにすぎず、本開示の真の範囲及び精神は、下記の特許請求の範囲によって示される。
【0031】
本開示は、上記で説明し、図面に示した正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正や変更を行うことができることを理解されたい。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0032】
(付記)
(付記1)
電子機器であって、
表示パネルアセンブリと、
前記電子機器の厚さ方向に沿って前記表示パネルアセンブリに接着される圧電発音ユニットと、
構造部材と、を含み、
前記構造部材は、前記表示パネルアセンブリに接続されてキャビティを取り囲み、かつ前記圧電発音ユニットは、前記キャビティ内に設置され、又は、前記構造部材は前記圧電発音ユニットに接続され、
前記電子機器の厚さ方向において、前記構造部材と前記圧電発音ユニットとの間隔は、ゼロより大きい、
ことを特徴とする電子機器。
【0033】
(付記2)
前記表示パネルアセンブリは、
フレキシブル表示層と、
前記電子機器の厚さ方向に沿って前記フレキシブル表示層に接着される支持層と、を含み、
前記圧電発音ユニットは、前記フレキシブル表示層又は前記支持層に接続される、
ことを特徴とする付記1に記載の電子機器。
【0034】
(付記3)
前記構造部材は、第1逃げ溝を含み、前記支持層と前記構造部材とが接続されて前記第1逃げ溝を閉鎖して前記キャビティを形成し、前記圧電発音ユニットは、前記支持層の前記第1逃げ溝を閉鎖する領域に接続される、
ことを特徴とする付記2に記載の電子機器。
【0035】
(付記4)
前記支持層は、前記フレキシブル表示層から離れた側から前記フレキシブル表示層に向かって延びる収容キャビティを含み、前記圧電発音ユニットは、前記収容キャビティ内に設置され、かつ前記フレキシブル表示層又は前記支持層に接続され、
前記構造部材が、前記支持層の前記フレキシブル表示層から離れた側に接続されて前記収容キャビティを閉鎖して前記キャビティを形成する、
ことを特徴とする付記2に記載の電子機器。
【0036】
(付記5)
前記支持層は、接着層及び本体層を含み、前記接着層は、前記本体層と前記フレキシブル表示層とを接着し、
前記収容キャビティは、前記接着層及び前記本体層を貫通し、前記圧電発音ユニットは、前記フレキシブル表示層に接続される、
ことを特徴とする付記4に記載の電子機器。
【0037】
(付記6)
前記支持層は、接着層及び本体層を含み、前記接着層は、前記本体層と前記フレキシブル表示層とを接着し、前記収容キャビティは、前記本体層を貫通し、前記圧電発音ユニットは、前記接着層に接続され、前記接着層は、遮光性接着層を含む、
ことを特徴とする付記4に記載の電子機器。
【0038】
(付記7)
前記圧電発音ユニットの厚さは、前記収容キャビティの深さより小さく、前記構造部材の前記支持層に対面する側は、平面状に設置される、
ことを特徴とする付記4に記載の電子機器。
【0039】
(付記8)
前記圧電発音ユニットの厚さは、前記収容キャビティの深さより大きく、前記構造部材は、前記支持層に対面する側から、前記支持層から離れた側に向かって凹んだ第2逃げ溝を含み、前記第2逃げ溝と前記収容キャビティとが連通して前記キャビティを形成する、
ことを特徴とする付記4に記載の電子機器。
【0040】
(付記9)
前記構造部材は、中間フレームを含む、
ことを特徴とする付記1に記載の電子機器。
【0041】
(付記10)
前記圧電発音ユニットの厚さ方向において、前記キャビティの高さは、0.08mmより大きくかつ0.2mm未満であり、及び/又は、
前記圧電発音ユニットは、圧電セラミックユニット又は圧電薄膜ユニットを含む、
ことを特徴とする付記1に記載の電子機器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6