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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-03-15
(45)【発行日】2023-03-24
(54)【発明の名称】磁気冷凍用途に有用な磁気熱量合金
(51)【国際特許分類】
   C22C 28/00 20060101AFI20230316BHJP
   F25B 21/00 20060101ALI20230316BHJP
【FI】
C22C28/00 A
F25B21/00 A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020544433
(86)(22)【出願日】2019-02-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 US2019018818
(87)【国際公開番号】W WO2019164982
(87)【国際公開日】2019-08-29
【審査請求日】2021-04-28
(31)【優先権主張番号】62/634,078
(32)【優先日】2018-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/693,719
(32)【優先日】2018-07-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】515002241
【氏名又は名称】ジェネラル エンジニアリング アンド リサーチ,エル.エル.シー.
(73)【特許権者】
【識別番号】506115514
【氏名又は名称】ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア
【氏名又は名称原語表記】The Regents of the University of California
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100110663
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 共永
(72)【発明者】
【氏名】インフェルト,ロビン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ウンジョン
(72)【発明者】
【氏名】ジン,ソンホ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,レンクン
(72)【発明者】
【氏名】シュ,シア
【審査官】川村 裕二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0352747(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106601399(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102828129(CN,A)
【文献】特開2002-356748(JP,A)
【文献】特開2006-310361(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C22C 28/00
F25B 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A1-x)Si1-y-z(D
(式中、
AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、
Dは、CrまたはMnからなる群から選択され、
Eは、Cr、Mn、Ni、およびCoからなる群から選択され、
xは、0~1.0の範囲であり、
yは、0.05~0.3の範囲であり、
zは、0~0.25の範囲であり、0.05≦y+z≦0.3である)
を含む磁気熱量材料。
【請求項2】
y+z=0.2である、請求項1に記載の磁気熱量材料。
【請求項3】
(A1-x)Si0.8Mn0.2
(式中、
AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、
xは、0~1.0の範囲である)
を含む、請求項2に記載の磁気熱量材料。
【請求項4】
Ce1.0Si0.8Mn0.2、Nd1.0Si0.8Mn0.2、Gd1.0Si0.8Mn0.2、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.2、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.2、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.2、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.2、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.2、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.2、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.2、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.2、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.2、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.2、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.2、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.2、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.2、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.2、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.2、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.2、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.2、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.2、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.2、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.2、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.2、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.2、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.2、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.2、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.2、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.2、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.2である、請求項3に記載の磁気熱量材料。
【請求項5】
(A1-x)Si0.8Cr0.2
(式中、
AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、
xは、0~1.0の範囲である)
を含む、請求項2に記載の磁気熱量材料。
【請求項6】
Ce1.0Si0.8Cr0.2、Nd1.0Si0.8Cr0.2、Gd1.0Si0.8Cr0.2、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.2、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.2、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.2、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.2、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.2、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.2、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.2、Ce0.8Nd0.2Si0.8Cr0.2、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.2、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.2、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.2、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.2、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.2、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.2、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.2、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.2、Gd0.8Nd0.2Si0.8Cr0.2、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.2、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.2、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.2、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.2、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.2、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.2、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.2、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.2、Ce0.8Gd0.2Si0.8Cr0.2、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.2である、請求項5に記載の磁気熱量材料。
【請求項7】
(A1-x)Si0.8Mn0.1Cr0.1
(式中、
AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、
xは、0~1.0の範囲である)
を含む、請求項2に記載の磁気熱量材料。
【請求項8】
Ce1.0Si0.8Mn0.1Cr0.1、Nd1.0Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd1.0Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.1Cr0.1である、請求項7に記載の磁気熱量材料。
【請求項9】
(A1-x)Si0.8Mn0.05Cr0.15
(式中、
AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、
xは、0~1.0の範囲である)
を含む、請求項2に記載の磁気熱量材料。
【請求項10】
Ce1.0Si0.8Mn0.05Cr0.15、Nd1.0Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd1.0Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.05Cr0.15である、請求項9に記載の磁気熱量材料。
【請求項11】
(A1-x)Si0.8Mn0.15Cr0.05
(式中、
AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、
xは、0~1.0の範囲である)
を含む、請求項2に記載の磁気熱量材料。
【請求項12】
Ce1.0Si0.8Mn0.15Cr0.05、Nd1.0Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd1.0Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.15Cr0.05である、請求項11に記載の磁気熱量材料。
【請求項13】
(A1-x)Si0.8Cr0.10.1
(式中、
AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、
Eは、NiおよびCoからなる群から選択され、
xは、0~1.0の範囲である)
を含む、請求項2に記載の磁気熱量材料。
【請求項14】
Ce1.0Si0.8Cr0.1Ni0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce1.0Si0.8Cr0.1Co0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Co0.1である、請求項13に記載の磁気熱量材料。
【請求項15】
請求項1から14のいずれかに記載の磁気熱量材料を含む、磁気冷凍機。
【請求項16】
ヒートポンプを製造する方法であって、前記ヒートポンプの少なくとも一部を、請求項1から14のいずれかに記載の磁気熱量材料から製作することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年2月22日に出願された、発明の名称が「Magnetocaloric Alloys Useful for Magnetic Refrigeration Applications」の米国仮特許出願第62/634,078号明細書、および2018年7月3日に出願された、発明の名称が「Magnetocaloric Alloys Useful for Magnetic Refrigeration Applications」の米国仮特許出願第62/693,719号明細書に対する優先権を主張し、それらの内容は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
政府のライセンス権
本発明は、アメリカ合衆国エネルギー省によって付与されたDE-SC0015932の下で政府支援によりなされたものである。政府は、本発明においてある一定の権利を有する。
【0003】
本開示は一般に、磁気冷凍用途に有用な合金を含む磁気熱量材料に関する。一部の実施形態において、開示される合金は、二次磁気相転移のみを示し、熱的および構造的ヒステリシス損が限られている。これにより、開示される合金は、磁気冷凍用途における使用に対する魅力的な候補となる。さらに、開示される組成物の実施形態は、従来技術の材料よりもコストが低く、また性能が高い。
【背景技術】
【0004】
磁気冷凍は、磁場への曝露後の磁気材料の温度変化である磁気熱量効果(MCE)を利用する。磁気熱量効果のより詳細な説明は、Plaza and Campoy, J. of Magnetism and Magnetic Mat., 321, 446 (2009)に記載されている。低コストの磁気冷凍機を開発する重要な課題は、MCE材料のコストおよび入手の可能性であり、MCE材料は通常、希土類であり、非常に高価である。磁気熱量効果(MCE)は、様々な用途に首尾よく利用されている磁性固体の固有特性である。磁場の印加または除去に対するMCE材料の熱的応答は通常、材料がその磁気的秩序化温度付近である場合に最大化される。したがって、磁気冷凍デバイスのために考慮される材料は、目的の温度領域付近の磁気相転移温度、すなわち、水素液化に関してはおよそ20°K、窒素液化に関してはおよそ80°K等を示さなくてはならない。B.G. Shen, J.R. Sun, F.X. Hu, H.W. Zhang, and Z.H. Cheng, Adv. Mater., 21, 4545 (2009)によれば、最も一般的なMCE材料の幾つかとして、RNi(R=Gd、DyおよびHo)およびRAl(R=Er、Ho、DyおよびDy0.5Ho0.5、DyEr1-xおよびGdPd)が挙げられ、それらは全て、希土類であり、高価である。Kamiya et al., Cryocoolers, 14, 637 (2007)は、カルノー効率90%に近い効率を有する小規模の水素液化磁気冷凍機を首尾よく実証したが、14.6Wの最大冷却力を達成するには、希土類MCE材料であるジスプロシウム(純度99%に関しては、原体価およそ350ドル/kg)ガドリニウム(純度99.9%に関しては、原体価およそ55ドル/kg)アルミニウムガーネット280gが必要とされた。これらの出発材料は、所望のMCE特性を得るのに相当な加工処理をさらに受けなくてはならず、それが材料コストを10倍~100倍増加させ得る。明らかに、伝統的な希土類ベースのMCE材料を使用した400Wを上回る冷却力が可能な磁気冷凍システムの資本コストは、その経済的実現可能性をはるかに超えている。
【0005】
磁気冷凍技術の開発を阻害する主な障害の1つは、幾つかの団体によって開発中である能動的磁気再生器(active magnetic regenerator)(AMR)等の磁気冷凍環境において、長期にわたって実際に機能する市販の低コスト磁気熱量材料が存在しないことである。磁気熱量特性を有する新たな材料を発見する広範な研究が存在している一方で、これらの材料組成物の大多数が、AMR技術に適合するには相当な操作を必要する。Shen, J.R Sun, F.X. Hu, H.W. Zhang, and Z.H. Cheng, Adv. Mater., 21, 4545, 2009およびV. Provenzano, A.J. Shapiro, and R.D. Shull, Nature, 429, 853, 2004に記載されるように、GdSiGeまたはLaFeSiベースの合金等の材料は、それらの巨大な磁気熱量効果に起因して、興味が持たれているが、この効果は、相当な磁気的および熱的ヒステリシスを有し、また構造変化も示す一次相転移に起因する。高い効率のAMRに必要とされる高頻度の磁化および消磁中に、MCEの規模が劇的に低減されるように、ヒステリシスは、MCEの可逆性を低減させる。熱的および磁気的ヒステリシスを抑制する方法は可能であるが、さらなる材料および加工処理を必要とし、またMCEを抑制するように働く。さらに、構造的変化は通常、材料の体積膨張および収縮として現れ、MCE応答を素早く低減させて、熱伝導率を下げる磁化および消磁サイクル中にクラッキングを引き起こし、これらの材料をAMRと不適合にしている。一次転移を有するMCE材料の機械的安定性を改善する方法が用いられ得る一方で、またこれにより、コストを上げる相当なさらなる材料および加工処理が必要となる。さらに、多くのMCE材料の拡大可能な製造は、これまでに実証されていない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si1-y-z(D)(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、Dは、CrまたはMnからなる群から選択され、Eは、Cr、Mn、Fe、Al、Ni、Co、Cu、またはZnからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲であり、yは、約0.05~約0.3の範囲であり、zは、約0~約0.3の範囲であり、0.05≦y+z≦0.3である)を含み得る。
【0007】
磁気熱量材料の一部の実施形態において、y+z=0.1である。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y+z=0.2である。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y+z=0.3である。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.1およびz=0である。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.2およびz=0である。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.3およびz=0である。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.05およびz=0.1である。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.05およびz=0.2である。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.05およびz=0.15である。
【0008】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Mn0.2(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Mn0.2、Nd1.0Si0.8Mn0.2、Gd1.0Si0.8Mn0.2、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.2、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.2、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.2、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.2、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.2、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.2、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.2、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.2、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.2、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.2、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.2、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.2、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.2、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.2、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.2、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.2、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.2、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.2、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.2、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.2、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.2、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.2、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.2、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.2、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.2、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.2、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.2である。
【0009】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Cr0.2(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Cr0.2、Nd1.0Si0.8Cr0.2、Gd1.0Si0.8Cr0.2、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.2、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.2、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.2、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.2、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.2、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.2、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.2、Ce0.8Nd0.2Si0.8Cr0.2、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.2、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.2、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.2、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.2、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.2、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.2、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.2、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.2、Gd0.8Nd0.2Si0.8Cr0.2、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.2、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.2、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.2、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.2、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.2、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.2、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.2、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.2、Ce0.8Gd0.2Si0.8Cr0.2、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.2である。
【0010】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Mn0.1Cr0.1(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Mn0.1Cr0.1、Nd1.0Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd1.0Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.1Cr0.1である。
【0011】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Mn0.05Cr0.15(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Mn0.05Cr0.15、Nd1.0Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd1.0Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.05Cr0.15である。
【0012】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Mn0.15Cr0.05(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Mn0.15Cr0.05、Nd1.0Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd1.0Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.15Cr0.05である。
【0013】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Cr0.10.1(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、Eは、Fe、Al、Ni、Co、Cu、またはZnからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Cr0.1Fe0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Fe0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Fe0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Fe0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce1.0Si0.8Cr0.1Al0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Al0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Al0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Al0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Ale0.1、Ce1.0Si0.8Cr0.1Ni0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Ni0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Ni0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Ni0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Nie0.1、Ce1.0Si0.8Cr0.1Co0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1
Co0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Co0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Co0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Co0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce1.0Si0.8Cr0.1Cu0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Cu0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Cu0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Cu0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce1.0Si0.8Cr0.1Zn0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Zn0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Zn0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Zn0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Zn0.1である。
【0014】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、CeSiAl1-y(式中、yは、0より大きく、1未満である)を含み得る。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.9Al0.1、Ce1.0Si0.8Al0.8、Ce1.0Si0.7Al0.3、Ce1.0Si0.6Al0.4、Ce1.0Si0.5Al0.5、Ce1.0Si0.4Al0.6、Ce1.0Si0.3Al0.7、Ce1.0Si0.2Al0.8、Ce1.0Si0.1Al0.9、またはそれらの任意の組合せである。
【0015】
別の実施形態は、磁気熱量材料を含む磁気冷凍機である。一部の実施形態において、磁気冷凍機は、磁気熱量材料を含み、磁気熱量材料は、(A1-x)Si1-y-z(D)(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、Dは、CrまたはMnからなる群から選択され、Eは、Cr、Mn、Fe、Al、Ni、Co、Cu、またはZnからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲であり、yは、約0.05~約0.3の範囲であり、zは、約0~約0.3の範囲であり、0.05≦y+z≦0.3である)を含む。一部の実施形態において、磁気冷凍機は、磁気熱量材料を含み、磁気熱量材料は、CeSiAl1-y(式中、yは、0より大きく、1未満である)を含む。
【0016】
別の実施形態は、ヒートポンプを製造する方法であって、ヒートポンプの少なくとも一部を、磁気熱量材料から製作することを含む、方法である。一部の実施形態において、ヒートポンプを製造する方法は、ヒートポンプの少なくとも一部を、磁気熱量材料から製作することを含み、磁気熱量材料は、(A1-x)Si1-y-z(D)(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、Dは、CrまたはMnからなる群から選択され、Eは、Cr、Mn、Fe、Al、Ni、Co、Cu、またはZnからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲であり、yは、約0.05~約0.3の範囲であり、zは、約0~約0.3の範囲であり、0.05≦y+z≦0.3である)を含む。一部の実施形態において、ヒートポンプを製造する方法は、ヒートポンプの少なくとも一部を、磁気熱量材料から製作することを含み、磁気熱量材料は、CeSiAl1-y(式中、yは、0より大きく、1未満である)を含む。
【0017】
一部の実施形態は、磁気冷凍用途に有用な合金を含む磁気熱量材料に関する。一部の実施形態において、開示される合金は、かなり安価なセリウム、ネオジム、および/またはガドリニウムをベースとする組成物であり得、場合によっては、それらのキュリー温度付近で二次磁気相転移のみを示し、したがって、熱的および構造的ヒステリシス損が限られている。これにより、これらの組成物は、磁気冷凍用途における使用に対する魅力的な候補となる。驚くべきことに、開示される材料の性能は、公知の高価な希土類ベースの磁気熱量材料の多くに類似しているか、またはそれらよりもすぐ優れている。
【0018】
本発明の態様および関連技術を上回って達成される利点を要約するために、本発明のある特定の目的および利点を、本開示において記載する。当然のことながら、かかる全ての目的または利点が、必ずしも本発明の任意の特定の実施形態に従って達成され得るとは限らないことは理解されよう。したがって、例えば、本発明は、本明細書中に教示または示唆され得る他の目的または利点を必ずしも達成することなく、本明細書中に教示する1つの利点もしくは一群の利点を達成または最適化する方法で、具体化または実行できることは、当業者に認識されよう。
【0019】
本発明のさらなる態様、特徴および利点は、下記の実施形態の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】Nd1.0Si0.9Mn0.1合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図2】開示される合金の幾つかに関する磁化対温度を示すグラフである。
図3】Ce1.0Si0.9Mn0.1合金に関する磁化対温度を示すグラフである。
図4】開示される合金の幾つかに関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図5】開示される合金の幾つかに関する磁化対温度を示すグラフである。
図6】Nd1.0Si0.8Cr0.2合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図7】開示される合金の幾つかに関する磁化対温度を示すグラフである。
図8】Nd1.0Si0.8Mn0.2合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図9】開示される合金の幾つかに関する磁化対温度を示すグラフである。
図10】Gd1.0Si0.8Mn0.2合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図11】開示される合金の幾つかに関する磁化対温度を示すグラフである。
図12】Gd1.0Si0.8Cr0.2合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図13】Ce1.0Si0.9Al0.1合金に関する磁化対温度を示すグラフである。
図14】種々のアニール処理を用いた幾つかの磁気熱量合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図15】2時間の1400℃のアニールを用いたGd1.0Si0.8Cr0.2合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図16】1300℃で6時間のアニールを用いたGd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図17】1300℃で6時間のアニールを用いたGd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図18】1200℃で12時間のアニールを用いたGd0.5Ce0.5Si0.8Cr0.2合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図19】1200℃で12時間のアニールを用いたNd1.0Si0.8Cr0.1Co0.1合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
図20】1100℃で4週間のアニールを用いたGd1.0Si0.8Cr0.2合金に関するエントロピーの変化対温度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
磁気熱量効果(MCE)は、適切な材料の温度変化が、その材料を、変化中の磁場に曝露させることによって引き起こされる現象である。磁気熱量効果は、以下の方程式:
【0022】
【数1】
(式中、Tは温度であり、Hは、印加された磁場であり、Cは、作動中の磁石(冷媒)の熱容量であり、Mは、冷媒の磁化である)
で数量化することができる。材料の温度変化は、材料のエントロピーの変化によって引き起こされる。
【0023】
本明細書中で使用する場合、用語「磁気熱量効果」は、材料の温度変化が、その材料を、変化中の磁場に曝露させることによって引き起こされる任意の現象を含む。
【0024】
たいていの磁気熱量材料によって示される磁気熱量効果は、下記の通りである:磁場が磁気熱量材料付近に移動されるかまたは磁気熱量材料と接触している場合には、磁気熱量材料の温度は上昇し、磁場が磁気熱量材料から離れて移動される場合には、磁気熱量材料の温度は低下する。磁場の印加および除去による磁気熱量効果を受ける材料として、ガドリニウムベースの合金が挙げられるが、これに限定されない。一部の実施形態において、磁気熱量材料は、磁気熱量効果を示し、磁場が磁気熱量材料付近に移動されるかまたは磁気熱量材料と接触している場合には磁気熱量材料の温度が上昇し、磁場が磁気熱量材料から離れて移動される場合には磁気熱量材料の温度が低下する。
【0025】
しかしながら、幾つかの磁気熱量材料は、逆の磁気熱量効果を示し、磁場が磁気熱量材料付近に移動されるかまたは磁気熱量材料と接触している場合には、磁気熱量材料の温度が低下し、磁場が磁気熱量材料から離れて移動される場合には、磁気熱量材料の温度が上昇する。磁場の印加および除去による逆の磁気熱量効果を受ける材料として、ホイスラー合金が挙げられるが、これに限定されず、またNiMnベースの合金が挙げられるが、これに限定されない。一部の実施形態において、磁気熱量材料は、逆の磁気熱量効果を示し、磁場が磁気熱量材料付近に移動されるかまたは磁気熱量材料と接触している場合には、磁気熱量材料の温度が低下し、磁場が磁気熱量材料から離れて移動される場合には、磁気熱量材料の温度が上昇する。
【0026】
本開示は、二次磁気相転移を有する磁気熱量合金に関する。一部の実施形態は、(A1-x)Si1-y-z(MnCr)(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、Dは、CrまたはMnからなる群から選択され、Eは、Cr、Mn、Fe、Al、Ni、Co、Cu、またはZnからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲であり、yは、約0.05~約0.3の範囲であり、zは、約0~約0.3の範囲であり、0.05≦y+z≦0.3である)を含む磁気熱量材料を提供し得る。
【0027】
驚くべきことに、Siを、Cr、Mn、Fe、Al、Ni、Co、Cu、またはZn等の種々の元素と置き換えることにより、磁気熱量特性(ΔSおよび/またはキュリー温度)が変更され、また室温における空気中での耐酸化性を改善されることを発見した。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y+z=0.1。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y+z=0.2。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y+z=0.3。一部の実施形態において、最適な性能は、y+z=0.2である場合に達成される。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y+z=0.2。一部の実施形態において、極めて少量のケイ素を、クロムと置き換えることにより、材料の耐酸化性が著しく改善される。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y+z=0.1。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y+z=0.2。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y+z=0.3。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.1およびz=0。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.2およびz=0。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.3およびz=0。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.05およびz=0.1である。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.05およびz=0.05。磁気熱量材料の一部の実施形態において、y=0.05およびz=0.15。
【0028】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Mn0.2(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Mn0.2、Nd1.0Si0.8Mn0.2、Gd1.0Si0.8Mn0.2、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.2、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.2、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.2、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.2、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.2、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.2、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.2、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.2、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.2、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.2、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.2、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.2、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.2、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.2、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.2、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.2、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.2、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.2、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.2、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.2、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.2、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.2、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.2、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.2、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.2、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.2、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.2である。
【0029】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Cr0.2(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Cr0.2、Nd1.0Si0.8Cr0.2、Gd1.0Si0.8Cr0.2、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.2、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.2、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.2、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.2、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.2、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.2、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.2、Ce0.8Nd0.2Si0.8Cr0.2、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.2、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.2、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.2、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.2、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.2、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.2、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.2、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.2、Gd0.8Nd0.2Si0.8Cr0.2、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.2、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.2、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.2、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.2、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.2、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.2、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.2、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.2、Ce0.8Gd0.2Si0.8Cr0.2、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.2である。
【0030】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Mn0.1Cr0.1(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Mn0.1Cr0.1、Nd1.0Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd1.0Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.1Cr0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.1Cr0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.1Cr0.1である。
【0031】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Mn0.05Cr0.15(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Mn0.05Cr0.15、Nd1.0Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd1.0Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.05Cr0.15、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.05Cr0.15、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.05Cr0.15である。
【0032】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Mn0.15Cr0.05(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Mn0.15Cr0.05、Nd1.0Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd1.0Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.1Nd0.9Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.2Nd0.8Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.3Nd0.7Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.4Nd0.6Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.5Nd0.5Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.6Nd0.4Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.7Nd0.3Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.8Nd0.2Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.9Nd0.1Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.1Nd0.9Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.2Nd0.8Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.3Nd0.7Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.4Nd0.6Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.6Nd0.4Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.7Nd0.3Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.8Nd0.2Si0.8Mn0.15Cr0.05、Gd0.9Nd0.1Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.1Gd0.9Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.2Gd0.8Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.3Gd0.7Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.4Gd0.6Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.5Gd0.5Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.6Gd0.4Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.7Gd0.3Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.8Gd0.2Si0.8Mn0.15Cr0.05、Ce0.9Gd0.1Si0.8Mn0.15Cr0.05である。
【0033】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、(A1-x)Si0.8Cr0.10.1(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、Eは、Fe、Al、Ni、Co、Cu、またはZnからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲である)を含む。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.8Cr0.1Fe0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Fe0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Fe0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Fe0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Fe0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Fe0.1、Ce1.0Si0.8Cr0.1Al0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Al0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Al0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Al0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Al0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Al0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Ale0.1、Ce1.0Si0.8Cr0.1Ni0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Ni0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Ni0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Ni0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Ni0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Ni0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Nie0.1、Ce1.0Si0.8Cr0.1Co0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1
Co0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Co0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Co0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Co0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Co0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Co0.1、Ce1.0Si0.8Cr0.1Cu0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Cu0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Cu0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Cu0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Cu0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Cu0.1、Ce1.0Si0.8Cr0.1Zn0.1、Nd1.0Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd1.0Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Zn0.1、Ce0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.1Nd0.9Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.2Nd0.8Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.3Nd0.7Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.4Nd0.6Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.6Nd0.4Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.7Nd0.3Si0.8Cr0.1Zn0.1、Gd0.8Nd0.2Si0.8Ce0.1Zn0.1、Gd0.9Nd0.1Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.1Gd0.9Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.2Gd0.8Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.3Gd0.7Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.4Gd0.6Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.5Gd0.5Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.6Gd0.4Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.7Gd0.3Si0.8Cr0.1Zn0.1、Ce0.8Gd0.2Si0.8Ce0.1Zn0.1、Ce0.9Gd0.1Si0.8Cr0.1Zn0.1である。
【0034】
一部の実施形態において、磁気熱量材料は、CeSiAl1-y(式中、yは、0より大きく、1未満である)を含み得る。一部の実施形態において、材料は、Ce1.0Si0.9Al0.1、Ce1.0Si0.8Al0.8、Ce1.0Si0.7Al0.3、Ce1.0Si0.6Al0.4、Ce1.0Si0.5Al0.5、Ce1.0Si0.4Al0.6、Ce1.0Si0.3Al0.7、Ce1.0Si0.2Al0.8、Ce1.0Si0.1Al0.9、またはそれらの任意の組合せである。
【0035】
別の実施形態は、磁気熱量材料を含む磁気冷凍機である。一部の実施形態において、磁気冷凍機は、磁気熱量材料を含み、磁気熱量材料は、(A1-x)Si1-y-z(D)(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、Dは、CrまたはMnからなる群から選択され、Eは、Cr、Mn、Fe、Al、Ni、Co、Cu、またはZnからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲であり、yは、約0.05~約0.3の範囲であり、zは、約0~約0.3の範囲であり、0.05≦y+z≦0.3である)を含む。一部の実施形態において、磁気冷凍機は、磁気熱量材料を含み、磁気熱量材料は、CeSiAl1-y(式中、yは、0より大きく、1未満である)を含む。
【0036】
別の実施形態は、ヒートポンプを製造する方法であって、ヒートポンプの少なくとも一部を、磁気熱量材料から製作することを含む、方法である。一部の実施形態において、ヒートポンプを製造する方法は、ヒートポンプの少なくとも一部を、磁気熱量材料から製作することを含み、磁気熱量材料は、(A1-x)Si1-y-z(D)(式中、AおよびBは、Ce、Nd、またはGdからなる群から選択され、Dは、CrまたはMnからなる群から選択され、Eは、Cr、Mn、Fe、Al、Ni、Co、Cu、またはZnからなる群から選択され、xは、約0~約1.0の範囲であり、yは、約0.05~約0.3の範囲であり、zは、約0~約0.3の範囲であり、0.05≦y+z≦0.3である)を含む。一部の実施形態において、ヒートポンプを製造する方法は、ヒートポンプの少なくとも一部を、磁気熱量材料から製作することを含み、磁気熱量材料は、CeSiAl1-y(式中、yは、0より大きく、1未満である)を含む。
【0037】
磁気熱量材料の応答温度(キュリー温度または転移温度)は、材料の組成の小さな変化で調節され得る。一部の実施形態において、磁気熱量材料の応答温度は、材料の組成を変化させることによって調節される。一部の実施形態において、磁気熱量材料は、約1°K~約350°Kの範囲の任意の温度で、磁気熱量効果を示す。一部の実施形態において、磁気熱量材料は、約10°K~約50°Kの範囲の任意の温度で、磁気熱量効果を示す。一部の実施形態において、磁気熱量材料は、約50°K~約1000°Kの範囲の任意の温度で、磁気熱量効果を示す。一部の実施形態において、磁気熱量材料は、約100°K~約350°Kの範囲の任意の温度で、磁気熱量効果を示す。一部の実施形態において、磁気熱量材料は、約50°K~約200°Kの範囲の任意の温度で、磁気熱量効果を示す。一部の実施形態において、磁気熱量ナノ材料は、約10°K~約80°Kの範囲の任意の温度で、磁気熱量効果を示す。
【0038】
磁気熱量材料は、アーク溶解、誘導溶解、または任意の他のタイプの金属溶解プロセス等の様々な方法を使用して合成することができる。一部の実施形態において、磁気熱量材料は、アーク溶融炉を使用して合成される。一部の実施形態において、磁気熱量材料は、誘導溶融炉を使用して合成される。一部の実施形態において、磁気熱量材料は、回転ディスク式噴霧炉(rotating disk atomization furnace)を使用して合成される。一部の実施形態において、磁気熱量材料は、レビテーション溶融炉を使用して合成される。
【0039】
磁気熱量合金の合成後、アニールプロセスを使用して、材料を均質化し得る。場合によっては、アニールは、磁気熱量特性(ΔSまたはキュリー温度)を改善し、および/または磁気熱量特性(ΔSまたはキュリー温度)をシフトさせる。アニールは、輻射炉、誘導炉、チューブ炉等を含む様々な炉のタイプで実施され得る。最適なアニール温度および時間は、磁気熱量材料組成に応じて多様であり得る。一部の実施形態において、アニール温度は、約700℃~約2000℃の間である。一部の実施形態において、アニール温度は、約30分~約6週間の間である。
【0040】
本発明の態様および関連技術を上回って達成される利点を要約するために、本発明のある特定の目的および利点が、本開示において記載されている。当然のことながら、かかる全ての目的または利点が、必ずしも本発明の任意の特定の実施形態に従って達成され得るとは限らないことは理解されよう。したがって、例えば、本発明は、本明細書中に教示または示唆され得るような他の目的または利点を必ずしも達成することなく、本明細書中に教示するような1つの利点もしくは一群の利点を達成または最適化する方法で、具体化または実行できることは、当業者に認識されよう。
【0041】
本発明のさらなる態様、特徴および利点は、下記の詳細な例示的実施形態から明らかになる。
【実施例
【0042】
実施形態を、本発明を限定すること意図しない好ましい実施形態に関して説明する。さらに、条件および/または構造が特定されていない本開示において、当業者は、本明細書中の教示を鑑みて、日常実験のために、かかる条件および/または構造を容易に提供することができる。
【0043】
本開示の目的は、磁気冷凍用途に有用な磁気熱量材料を提供することである。
【0044】
[実施例1]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd1.0Si0.9Mn0.1インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。125°K付近で起きる二次相転移を伴うNd1.0Si0.9Mn0.1合金に関して、図1は、ΔS対温度のプロットを示し、図2は、磁化対温度のプロットを示す。
【0045】
[実施例2]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd0.5Gd0.5Si0.9Mn0.1インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。225°K付近で起きる二次相転移を伴うNd0.5Gd0.5Si0.9Mn0.1合金に関して、図2は、磁化対温度のプロットを示す。
【0046】
[実施例3]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd1.0Si0.9Mn0.1インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。125°K付近で起きる二次相転移を伴うGd1.0Si0.9Mn0.1合金に関して、図2は、磁化対温度のプロットを示す。
【0047】
[実施例4]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Ce1.0Si0.9Mn0.1インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。7°K付近で起きる二次相転移を伴うCe1.0Si0.9Mn0.1合金に関して、図3は、磁化対温度のプロットを示す。
【0048】
[実施例5]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd0.5Gd0.5Si0.9Cr0.2インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。235°K付近で起きる二次相転移を伴うNd0.5Gd0.5Si0.9Cr0.2合金に関して、図4は、ΔS対温度のプロットを示す。
【0049】
[実施例6]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd0.5Gd0.5Si0.7Mn0.1Cr0.2インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。235°K付近で起きる二次相転移を伴うNd0.5Gd0.5Si0.7Mn0.1Cr0.2合金に関して、図4は、ΔS対温度のプロットを示す。
【0050】
[実施例7]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd0.5Gd0.5Si0.7Mn0.2Cr0.1インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。235°K付近で起きる二次相転移を伴うNd0.5Gd0.5Si0.7Mn0.2Cr0.1合金に関して、図4は、ΔS対温度のプロットを示す。
【0051】
[実施例8]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd0.5Gd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。235°K付近で起きる二次相転移を伴うNd0.5Gd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1合金に関して、図4は、ΔS対温度のプロットを示す。このデータは、最適なドーピング濃度y+z=2(式中、yおよびZの両方は、0より大きい)を示す。
【0052】
[実施例9]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd0.2Gd0.8Si0.8Cr0.2インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。293°K付近で起きる二次相転移を伴うNd0.2Gd0.8Si0.8Cr0.2合金に関して、図4は、ΔS対温度のプロットを示す。
【0053】
[実施例10]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd1.0Si0.9Cr0.1インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。75°K付近で起きる二次相転移を伴うNd1.0Si0.9Cr0.1合金に関して、図5は、磁化対温度のプロットを示す。
【0054】
[実施例11]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd1.0Si0.8Cr0.2インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。75°K付近で起きる二次相転移を伴うNd1.0Si0.8Cr0.2合金に関して、図6は、ΔS対温度のプロットを示し、図5は、磁化対温度を示す。
【0055】
[実施例12]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd1.0Si0.9Mn0.1インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。75°K付近で起きる二次相転移を伴うNd1.0Si0.9Mn0.1合金に関して、図7は、磁化対温度のプロットを示す。
【0056】
[実施例13]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd1.0Si0.8Mn0.2インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。75°K付近で起きる二次相転移を伴うNd1.0Si0.8Mn0.2合金に関して、図8は、ΔS対温度のプロットを示し、図7は、磁化対温度を示す。
【0057】
[実施例14]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd1.0Si0.95Mn0.05インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。325°K付近で起きる二次相転移を伴うGd1.0Si0.95Mn0.05合金に関して、図9は、磁化対温度のプロットを示す。
す。
【0058】
[実施例15]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd1.0Si0.9Mn0.1インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。325°K付近で起きる二次相転移を伴うGd1.0Si0.9Mn0.1合金に関して、図9は、磁化対温度のプロットを示す。
す。
【0059】
[実施例16]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd1.0Si0.8Mn0.2インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。325°K付近で起きる二次相転移を伴うGd1.0Si0.8Mn0.2合金に関して、図10は、ΔS対温度のプロットを示し、図9は、磁化対温度を示す。
【0060】
[実施例17]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd1.0Si0.7Mn0.3インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。325°K付近で起きる二次相転移を伴うGd1.0Si0.7Mn0.3合金に関して、図9は、磁化対温度のプロットを示す。
【0061】
[実施例18]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd1.0Si0.9Cr0.1インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。325°K付近で起きる二次相転移を伴うGd1.0Si0.9Cr0.1合金に関して、図11は、磁化対温度のプロットを示す。
【0062】
[実施例19]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd1.0Si0.8Cr0.2インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。325°K付近で起きる二次相転移を伴うGd1.0Si0.8Cr0.2合金に関して、図12は、ΔS対温度のプロットを示し、図11は、磁化対温度のプロットを示す。
【0063】
[実施例20]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd1.0Si0.7Cr0.3インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。325°K付近で起きる二次相転移を伴うGd1.0Si0.7Cr0.3合金に関して、図11は、磁化対温度のプロットを示す。
【0064】
[実施例21]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Ce1.0Si0.9Al0.1インゴットを調製した。インゴットは、鋳放しで測定した。7°K付近で起きる二次相転移を有するCe1.0Si0.9Al0.1合金に関して、図13は、磁化対温度のプロットを示す。
【0065】
[実施例22]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1インゴットを調製した。インゴットを、誘導炉中で、流動アルゴン下で1300℃にて1時間、アニールした。160°K付近で起きる相転移を伴うGd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1合金に関して、図14は、3Tフィールド下でのΔS対温度のプロットを示す。
【0066】
[実施例23]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1インゴットを調製した。インゴットを、誘導炉中で、流動アルゴン下で1300℃にて6時間、アニールした。160°Kおよび240°K付近で起きる二重相転移を伴うGd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.1Cr0.1合金に関して、図14は、3Tフィールド下でのΔS対温度のプロットを示す。
【0067】
[実施例24]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.15Cr0.05インゴットを調製した。インゴットを、誘導炉中で、流動アルゴン下で1300℃にて6時間、アニールした。230°K付近で起きる相転移を伴うGd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.15Cr0.05合金に関して、図14は、3Tフィールド下でのΔS対温度のプロットを示す。
【0068】
[実施例25]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.2インゴットを調製した。インゴットを、誘導炉中で、流動アルゴン下で1300℃にて6時間、アニールした。245°K付近で起きる相転移を伴うGd0.5Nd0.5Si0.8Mn0.2合金に関して、図14は、3Tフィールド下でのΔS対温度のプロットを示す。
【0069】
[実施例26]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd1.0Si0.8Cr0.2インゴットを調製した。インゴットを、誘導炉中で、流動アルゴン下で1400℃にて2時間、アニールした。330°K付近で起きる相転移を伴うGd1.0Si0.8Cr0.2合金に関して、図15は、ΔS対温度のプロットを示す。
【0070】
[実施例26]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1インゴットを調製した。インゴットを、誘導炉中で、流動アルゴン下で1300℃にて6時間、アニールした。160°K付近で起きる相転移を伴うGd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Co0.1合金に関して、図16は、ΔS対温度のプロットを示す。
【0071】
[実施例27]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1インゴットを調製した。インゴットを、誘導炉中で、流動アルゴン下で1300℃にて6時間、アニールした。160°K付近で起きる相転移を伴うGd0.5Nd0.5Si0.8Cr0.1Ni0.1合金に関して、図17は、ΔS対温度のプロットを示す。
【0072】
[実施例28]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd0.5Ce0.5Si0.8Cr0.2インゴットを調製した。インゴットを、誘導炉中で、流動アルゴン下で1200℃にて12時間、アニールした。125°K付近で起きる相転移を伴うGd0.5Ce0.5Si0.8Cr0.2合金に関して、図18は、ΔS対温度のプロットを示す。
【0073】
[実施例29]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Nd1.0Si0.8Cr0.1Co0.1インゴットを調製した。インゴットを、誘導炉中で、流動アルゴン下で1200℃にて12時間、アニールした。70°K付近で起きる相転移を伴うNd1.0Si0.8Cr0.1Co0.1合金に関して、図19は、ΔS対温度のプロットを示す。
【0074】
[実施例30]
アルゴン雰囲気中でのアーク溶解によって、Gd1.0Si0.8Cr0.2インゴットを調製した。インゴットを、アルゴン下で石英管中に密封して、放射炉中で、1100℃にて4週間、アニールした。340°K付近で起きる相転移を伴うGd1.0Si0.8Cr0.2合金に関して、図20は、ΔS対温度のプロットを示す。
【0075】
[実施例31]
開示される磁気熱量材料を含む例となる磁気冷凍機は、下記工程1)磁気熱量材料を、薄板またはミリメートルサイズの球へ調製する工程、2)磁気熱量材料を、磁場に配置させる工程であって、磁場の印加により材料を熱くさせる、工程、3)伝熱流体を使用して、熱を磁気熱量材料から除去する工程、4)次に、磁場を除去して、磁気熱量材料を冷却させる工程、5)続いて、冷えた磁気熱量材料を、所望の冷凍環境に曝露させる工程であって、冷凍環境からの熱が、磁気材料に移される、工程、6)続いて、工程1~工程5を繰り返して、冷凍環境内で所望の低温を維持する冷凍サイクルを創り出す工程によって作製される。
【0076】
[実施例32]
開示される磁気熱量材料を含む例となる磁気冷凍機を、伝熱流体を工程5で使用して冷えた磁気熱量材料を所望の冷凍環境に曝露しかつ冷凍環境からの熱を伝熱流体に移す以外は実施例13と同様にして、下記の類似した工程によって作製する。
【0077】
[実施例33]
ヒートポンプの少なくとも一部を磁気熱量材料から製作することを含む例となるヒートポンプを、開示される本発明の少なくとも1つの磁気熱量材料、少なくとも1つの永久磁石、および少なくとも1つの機械的移動システムを組み込むことによって作製する。ここで、少なくとも1つの振動周期が機械的移動システムによって実施されると、永久磁石によって発生する磁場により、磁気熱量材料の磁気熱量効果が可能となり、磁気熱量材料が、磁場へまたは磁場から移動されると、磁気熱量材料の温度の変化が起こり、機械的移動システムは、永久磁石、磁気熱量材料、磁石遮蔽材料、またはそれらの任意の組合せを物理的に移動させることによって、少なくとも1つの振動周期を実施し、少なくとも1つの振動周期は、既定の磁場増加速度で、磁場を磁気熱量材料に曝露させることと、磁場を、磁気熱量材料付近に、または磁気熱量材料に接触して、指定の接触保持時間、保持することと、磁場を磁気熱量材料から、既定の減少速度で除去することと、磁場を指定の除去保持時間、磁気熱量材料から離れて保持することとを含み、少なくとも1つの振動周期は、ヒートポンプデバイスの片側での冷却を提供するように最適化される。
【0078】
本発明の態様および関連技術を上回って達成される利点を要約するために、本発明のある特定の目的および利点が、本開示において記載されている。当然のことながら、かかる全ての目的または利点が、必ずしも本発明の任意の特定の実施形態に従って達成され得るとは限らないことは理解されよう。したがって、例えば、本発明は、本明細書中に教示または示唆され得るような他の目的または利点を必ずしも達成することなく、本明細書中に教示するような1つの利点もしくは一群の利点を達成または最適化する方法で、具体化または実行できることは、当業者に認識されよう。本発明の趣旨を逸脱することなく、多数の様々な変更がなされ得ることは、当業者に理解されよう。したがって、本発明の形態は、単に説明的であり、本発明の範囲を限定するとは意図されないことが、明らかに理解されるべきである。
図1
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図5
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